JP7414251B2

JP7414251B2 - 包装用容器

Info

Publication number: JP7414251B2
Application number: JP2019208807A
Authority: JP
Inventors: 学平山
Original assignee: シーピー化成株式会社
Priority date: 2019-11-19
Filing date: 2019-11-19
Publication date: 2024-01-16
Anticipated expiration: 2039-11-19
Also published as: JP2021079982A

Description

本発明は、容器本体から蓋体を開封しやすくした包装用容器に関する。

小売店などの店頭には、米飯類、麺類、お惣菜、お寿司、フルーツ、野菜などの食料品が樹脂シートから形成された容器に詰めて陳列されている。このような容器は、蓋体が容器本体に嵌合する構造として外れにくいようにしてあるものが多い。
嵌合構造を採用した容器は、蓋体が外れにくくしてある反面、収容物を取り出す際に蓋体を開蓋しにくいという問題が生じていた。

このような開蓋しにくさを解消するための容器として、例えば、下記特許文献１にはいずれも合成樹脂を主体とするシート状物の成形体からなり、互いに合着して密閉容器を構成する第１容体及び第２容体を備え、第１容体及び第２容体には、互いに合着する第１嵌合部ならびに第２嵌合部、及び嵌合部と一体に連設された第１外周フランジ部ならびに第２外周フランジ部、及びフランジ部の一部の対応する位置には平面視三角形状の第１ヒレ部ならびに第２ヒレ部がそれぞれ形成されているとともに、第１ヒレ部には平板状の第１つまみ部が形成され、第２ヒレ部には第１つまみ部に当接する膨出部が設けられてその合着方向と反対方向へ跳ね上がった第２つまみ部とが形成されていて、容器の開放時には第１つまみ部及び第２つまみ部をつまみ合わせて膨出部により第２つまみ部の容体側端部を合着方向と反対方向に持ち上げて第１容体及び第２容体の両嵌合部を離間し平面視三角形状の第１ヒレ部ならびに第２ヒレ部を介して両嵌合部の合着を解除するようにしたことを特徴とする易開封容器が開示されている。この容器は、第１つまみ部及び第２つまみ部をつまみ合わせて蓋体を容易に開蓋できるようにしたものである。

また、下記特許文献２には、蓋体を容器本体から開蓋しやすくした包装用容器として、容器本体と蓋とを嵌合する嵌合部の構造を、内嵌合、外嵌合の少なくとも一方を備えた構造とした包装用容器において、容器本体又は蓋の一方に嵌合部の外側に備えた摘み片部と、摘み片部の面上に備え、容器外方に向かいつつ容器本体又は蓋の他方側に突出するように傾斜させた傾斜面と、容器本体又は蓋の他方に、閉蓋状態において摘み片部に対向する押下片部と、押下片部の容器外方側に備え、摘み片部側に膨らむ形状であり、先端部が傾斜面をスライド可能な外側膨出部と、押下片部の容器内方側に備え、摘み片部側に膨らむ形状であり、閉蓋状態において先端部が傾斜面にスライド可能に当接する内側膨出部と、を備えた包装用容器が開示されている。この容器は、摘み片部と押下片部とを摘まみ合わせて蓋体を容易に開蓋できるようにしたものである。

特開２０１４－２０１３５３号公報特許第５９３８５０５号公報

上記特許文献１及び２に開示された容器のように、第１つまみ部及び第２つまみ部（摘み片部及び押下片部）を摘み合わせて開蓋できるようにした容器は、簡易に開蓋でき、便利なものである。
しかし、嵌合状態が即座に解除されるため、勢いよく蓋が開き、その反動で容器本体が暴れ、収容物が飛び出してしまうおそれもあった。

そこで、本発明の目的は、容器本体と蓋体との嵌合状態を解除する際に、容器本体が暴れないように嵌合状態を多段階で解除できるようにした包装用容器を提供することにある。

本発明の包装用容器の一形態は、容器本体に設けた嵌合部に嵌合する被嵌合部を有する蓋体を備えた包装用容器において、容器本体の周縁部に、容器外側に延長させた舌片状の摘み片部を備え、蓋体の周縁部に、容器外側に延長させ、蓋体を容器本体に嵌合させた状態で摘み片部と対面する舌片状の押下片部を備え、被嵌合部に、平面視において、他の部位よりも曲率半径が小さくなるように屈曲させた屈曲部を押下片部から左右の所定距離の位置に備え、摘み片部に、容器外側から内側に向かい直線状に下降する下降スロープ部と、その最底部にて連なり、容器外側から内側に向かい直線状に上昇する上昇スロープ部とを備えた底面を有する凹陥部を備え、押下片部の面上に、摘み片部に向かい膨出し、摘み片部と押下片部との縁部を摘まみ合わせることにより、凹陥部の底面を滑りながら容器内側に移動しつつ、支点として蓋体を持ち上げて容器本体と蓋体との嵌合を解除できる膨出部を備えたことを特徴とする。

上記形態の包装用容器は、被嵌合部に屈曲部を備えることにより、開蓋の際に屈曲部に荷重が集中して変形するため、摘み片部と押下片部とを摘まみ合わせて開蓋させる際に、最初に嵌合部と被嵌合部の嵌合が押下片部付近から屈曲部付近の個所まで外れ、蓋体が谷折れ状になり、その後に残りの個所が外れるようになる。つまり、嵌合の全部が即座に解除されずに、多段階で解除されるため、開蓋の際に容器本体が暴れ、収容物が飛び出すおそれを低減させることができる。

上記形態の包装用容器において、屈曲部を押下片部から左右に略同じ距離の位置に備えることが好ましく、さらに、被嵌合部を平面視略円形状を呈するように形成し、屈曲部を中心に対して対向する位置に設けることが好ましい。
このようにすることにより、第一段階の嵌合の解除において、左右に略同じ長さの嵌合部分が解除されるようになるため、開蓋時の荷重が左右に均等に分散されて開蓋作業がしやすくなる。

上記形態の包装用容器において、容器本体の周縁部に、容器外側に張り出す平面状の本体フランジ部を備え、本体フランジ部の一部を容器外側に延長させて摘み片部を設け、蓋体の周縁部に、容器外側に張り出し、蓋体を容器本体に嵌合させた状態で本体フランジ部に載る蓋体フランジ部を備え、蓋体フランジ部の一部を容器外側に延長させて押下片部を設けることが好ましい。
このように、容器本体及び蓋体の周縁部にフランジ部を設けることにより、容器本体及び蓋体の周縁部が強化されて変形しにくくなるため、開蓋作業がしやすくなる。

上記形態の包装用容器において、押下片部と蓋体フランジ部との境界付近の面上に微小な凹凸を設けて形成した凹凸面を備えることが好ましい。
このように、凹凸面を設けることにより、この部分が撓みやすくなるため、被嵌合部を嵌合部から外す際に徐々に外れるようになり、開蓋時に容器本体が暴れることを防ぐことができる。

上記形態の包装用容器において、本体フランジ部の外周縁部に下方に向くスカート部を備えることが好ましい。
このようにすることにより、容器本体の周縁部が変形しにくくなるため、摘み片部と押下片部を摘まみ合わせる際に、摘み片部が変形しにくくなり荷重をこれら両片部に確実にかけることができ、開蓋しやすくなる。

本発明の一実施形態の包装用容器を示した閉蓋状態での斜視図である。図１の包装用容器において、容器本体の斜視図である。図１の包装用容器において、容器本体の平面図である。図１の包装用容器において、蓋体の平面図である。図１の包装用容器において、蓋体の押下片部付近を示した部分拡大図である。図１の包装用容器において、閉蓋状態での側面図である。図１の包装用容器において、開蓋作業の手順を説明するための図である。

以下、本発明の包装用容器の一実施形態を図面に基づいて説明する。

本発明の一実施形態の包装用容器１は、図１に示すように、容器本体２と蓋体３とを備え、蓋体３を容器本体２に嵌合させて容器本体２の開口部２ａを覆うことができるようにしたものである。
包装用容器１は、例えば、食料品などを収容物として収容することができる。食料品としては、白米、赤飯、お寿司、炒飯などの米飯類、焼きそば、焼うどんなどの麺類、から揚げ、コロッケ、ポテトサラダなどの惣菜類、オレンジ、グレープフルーツ、パイナップルなどのフルーツ、キャベツ、レタス、ニンジンなどのカット野菜、みそ汁、スープなどの汁物などを挙げることができる。

容器本体２及び蓋体３は、特に限定するものではないが、合成樹脂シートを熱成形して製造することができる。合成樹脂シートは、非発泡樹脂シート、発泡樹脂シートのいずれでもよい。
非発泡樹脂シートの場合には、厚みが０．１ｍｍ～１．０ｍｍの範囲内、特に０．２ｍｍ～０．８ｍｍの範囲内のシートを用いるのが好ましく、発泡樹脂シートの場合には、厚みが０．３ｍｍ～３．０ｍｍの範囲内、特に０．５ｍｍ～２．０ｍｍの範囲内のシートを用いるのが好ましい。また、発泡樹脂シートの場合には、発泡倍率を１．０５倍～２０．０倍、特に１．５倍～１５．０倍にするのが好ましい。

非発泡樹脂シートとしては、例えば、ポリエチレン系樹脂シート・ポリプロピレン系樹脂シートなどのポリオレフィン系樹脂シート、ポリスチレン系樹脂シート、ポリエチレンテレフタレート系樹脂シート・耐熱性を付与した変性ポリエチレンテレフタレート系樹脂シートなどのポリエステル系樹脂シートの熱可塑性樹脂シートを用いることができる。また、電子レンジの加熱に耐え得るもの、例えば、耐熱性ポリスチレン系樹脂シート、ポリプロピレン系樹脂シート、耐熱性を付与した変性ポリエチレンテレフタレート系樹脂シートを用いてもよい。

発泡樹脂シートとしては、例えば、発泡ポリオレフィン系樹脂シート、発泡ポリスチレン系樹脂シート、発泡ポリエチレンテレフタレートなどの発泡ポリエステル系樹脂シートを用いることができる。
合成樹脂シートを積層した積層シートを用いることもでき、積層シートとしては、例えば、非発泡樹脂シート又は発泡樹脂シートに樹脂フィルムを熱ラミネートした積層シート、共押出法による積層シート、押出ラミネート法による積層シートなどを挙げることができる。

熱成形としては、真空成形、圧空成形、真空圧空成形、熱板成形などを挙げることができる。
容器本体２及び蓋体３は、黒色や白色などの有色でもよいが、内部が視認できるように透明乃至半透明であることが好ましい。また、容器本体２及び蓋体３の表面に、文字、絵柄などの印刷や刻印を施してもよく、補強のためのリブを設けてもよい。

容器本体２は、図２又は図３に示すように、逆円錐台状の浅鉢状としてあり、円形平面状の底面部２１とその周縁部から傾斜状に拡開しながら立ち上がる周壁部２２とを備え、周壁部２２の上縁部２２ａで囲まれる部分を開口部２ａとしてある。開口部２ａは変形円形状を呈する。
周壁部２２の上縁部２２ａ付近には、蓋体３を嵌合させることができる嵌合部２３が形成してある。嵌合部２３は、図７に示すように、本体内側から外側に向かい凹ませ、下側（底面部２１側）から上側（開口部２ａ側）に向かい窄まるように形成してある。嵌合部２３は、容器本体２の全周に渡り設けてあり、平面視において、開口部２ａに沿う変形円形状を呈する形状としてある。
嵌合部２３には、図３に示すように、平面視において、他の部位よりも曲率半径が小さくなるように屈曲させた屈曲部２３ａを対向する位置に２か所設けてある。屈曲部２３ａは、後述する摘み片部２５から容器本体２の周縁部に沿いそれぞれ略等しい距離の位置に設けることが好ましく、本実施形態では、容器本体２の周縁部全周の略四半周の距離の位置に設けてある。

周壁部２２の上縁部２２ａには、図２に示すように、外方に所定幅で張り出す平面状の本体フランジ部２４が全周に渡り設けてある。本体フランジ部２４の一部箇所には、本体外側に延長して形成した舌片状の摘み片部２５が設けてある。
摘み片部２５は、図３に示すように、平面視三角状としてあり、その面上に凹陥させて形成した凹陥部２６が設けてある。

凹陥部２６は、図２又は図７に示すように、本体内外方向に延びる凹状に形成してあり、その底面の本体外側を、本体外側から内側に向かい下降する傾斜面の下降スロープ部２６ａとし、その底面の本体内側を、本体外側から内側に向かい上昇する傾斜面の上昇スロープ部２６ｂとしてあり、下降スロープ部２６ａは、上昇スロープ部２６ｂと下降スロープ部２６ａの最下点にて滑らかに連なる。
なお、凹陥部２６を設けない構成としてもよく、その場合、例えば、摘み片部２５を平面状に形成することができる。

本体フランジ部２４の外縁部には、下方に向かい開拡する階段状のスカート部２７が設けてあり、容器本体２の周縁部を補強してある。

蓋体３は、図１又は図４に示すように、円形平板状としてあり、容器本体２の嵌合部２３に嵌合させて容器本体２の開口部２ａを覆うことができるようにしてある。
蓋体３は、平面視円形平面状の天面部３１と、その周縁部から垂直状に立ち上がる垂直面部３２と、垂直面部３２の上縁部３２ａから蓋体外側に張り出す蓋体フランジ部３４とが備えてある。

垂直面部３２には、容器本体２に嵌合させる被嵌合部３３が設けてある。
被嵌合部３３は、図７に示すように、蓋体内側から外側に向かい突き出す突条状に形成し、蓋体３の全周に渡り設けてある。また、被嵌合部３３は、嵌合部２３に嵌り合うように、平面視変形円形状を呈する形状とし、蓋体３を容器本体２に嵌合させることができる。
被嵌合部３３には、平面視において、他の部位よりも曲率半径が小さくなるように屈曲させた屈曲部３３ａを対向する位置に２か所設けてある。つまり、屈曲部３３ａは、図４に示すように、蓋体３の周縁部よりも急に曲げて形成してある。図４中の二点鎖線Ｘは蓋体３の周縁部を延長した仮想線である。屈曲部３３ａは、容器本体２の屈曲部２３ａに嵌る位置に設けてあり、後述する押下片部３５から蓋体３の周縁部に沿いそれぞれ略等しい距離の位置に設けることが好ましい。屈曲部３３ａは、開蓋の際に被嵌合部３３の他の部位よりも荷重が集中して変形しやすい部位であり、２つの屈曲部３３ａを結ぶ線を折り曲げ線として蓋体３を谷折り状に屈曲させるために設けてある。
被嵌合部３３は、特に限定するものではないが、平面視円形状や楕円状など平面視において曲線で構成される形状にすることが好ましい。

蓋体フランジ部３４は、蓋体外側に所定幅で張り出す平面状としてあり、蓋体３の全周に渡り設けてある。蓋体フランジ部３４は、蓋体３を容器本体２に嵌合させた状態で本体フランジ部２４の面上に載るようにしてある。蓋体フランジ部３４の一部箇所には、蓋体外側に延長して形成した舌片状の押下片部３５が設けてある。

押下片部３５は、平面視三角状としてあり、蓋体３を容器本体２に嵌合させた状態で摘み片部２５と対面するようにしてある。押下片部３５の面上には、図５に示すように、下方に向け膨出させた膨出部３６が設けてある。膨出部３６は、図７に示すように、蓋体３を容器本体２に嵌合させた状態で、先端部（下端部）が凹陥部２６に納まるようにしてある。

膨出部３６は、蓋体内外方向に延びる略直方体状に膨出させて形成してあり、先端部（下端部）が凹陥部２６の下降スロープ部２６ａ及び上昇スロープ部２６ｂを滑りながら、蓋体３を開封する際に支点となるようにしてある。

押下片部３５と蓋体フランジ部３４との境界付近は、面上にエンボス加工を施すなどして設けた多数の微小凹凸からなる凹凸面３７としてある。凹凸面３７を設けることにより、蓋体フランジ部３４のこの部分を変形しやすくし、開蓋作業時に撓みやすいようにしてある。

容器本体２を蓋体３で閉蓋するには、例えば、容器本体２の開口部２ａを蓋体３で覆うようにし、上方からやや押圧して、被嵌合部３３を嵌合部２３に嵌合させて閉蓋することができる。この際、膨出部３６の先端部が凹陥部２６の下降スロープ部２６ａの上方位置に当接して、図６又は図７に示すように、押下片部３４の先端部が斜め上方（約３０°～４５°）を向くようになる。

蓋体３を容器本体２から開蓋するには、例えば、摘み片部２５の縁部に人差し指を掛け、押下片部３５の縁部に親指を掛けて、摘まみ合わせ、摘み片部２５と押下片部３５とを近接させることにより、膨出部３６が支点となり容器本体２と蓋体３との嵌合を解除することができる。
より詳しく説明すると、摘み片部２５と押下片部３５とを近接させることにより、まず、図８に示すように、膨出部３６の先端部（下端部）が凹陥部２６の下降スロープ部２６ａを滑り降り、膨出部３６を支点として天面部２１が持ち上げられる。この際、被嵌合部３３は容器内側に押されながら、上方に持ち上げられ、屈曲部３３ａに荷重が集中してこの部分が変形し、蓋体３は２つの屈曲部３３ａを結ぶ線を折り曲げ線として谷折り状に折れ曲がる。そのため、蓋体３の押下片部２５側の約半分が持ち上げられ、嵌合部２３と被嵌合部３３との嵌合の一部が解除されることになる。

次に、図９に示すように、膨出部３６の先端部は、凹陥部２６の最底部を通過して上昇スロープ部２６ｂを上昇していく。この際、被嵌合部３３は容器内側に押されながら、上方に持ち上げられ、嵌合部２３と被嵌合部３３との嵌合部の全部が解除され、蓋体３の全体が持ち上げられて嵌合状態が解除され、開蓋することができる。

このように、包装用容器１は開蓋動作において、まず、押下片部３５と摘み片部２５を摘まみ合わせることにより、嵌合部２３及び被嵌合部３３の嵌合状態を、屈曲部３３ａまで解除させて、第一段階の嵌合の解除を行う。次に、押下片部３５と摘み片部２５をさらに近接させることにより、嵌合部２３及び被嵌合部３３の嵌合状態の全部を解除させて、第二段階の嵌合の解除を行い、開蓋させることができる。
包装用容器１は、多段階で嵌合の解除、例えば、二段階で嵌合の解除を行い、徐々に蓋体３を持ち上げて開蓋できるようにしてあるため、容器本体２を暴れさせずに開蓋することができ、開蓋時に容器本体２の収容物が飛び出すことがない。

包装用容器１は、被嵌合部３３を平面視略円形状を呈するように形成し、屈曲部３３ａを押下片部３５から左右に略同じ距離の位置で、中心に対して対向する位置に設けることにより、第一段階の嵌合の解除において、蓋体３の約半分の嵌合部分が解除され、第二段階において、残りの半分の嵌合部分が解除されるため、開蓋作業がしやすくなる。また、二段階で嵌合が解除される場合の第一段階での嵌合の解除を、屈曲部３３ａを設ける位置によって調整できる。そのため、被嵌合部３３の形状を、従来形状から大幅に変更するなどの必要なく、第一段階の嵌合の解除（第一段階で開蓋する範囲）を実現できる。

押下片部３５と蓋体フランジ部３４との境界付近に、凹凸面３７を設けておけば、図８に示すように、開蓋作業の際にこの部分が撓むため、開蓋しやすくなる。

容器本体２に本体フランジ部２４やスカート部２７、蓋体３に蓋体フランジ部３４を設けておけば、容器本体２や蓋体３の周縁部が変形しにくくなり、押下片部３５と摘み片部２５とを摘まみ合わせた際の荷重が伝わりやすくなるため、開蓋しやすくなる。

上記形態の包装用容器１は、被嵌合部３３が嵌合部２３の容器内側に嵌る、いわゆる内嵌合構造としてあるが、被嵌合部３３が嵌合部２３の容器外側に嵌る、いわゆる外嵌合構造、被嵌合部２３が嵌合部２３の両側に嵌る、内外嵌合構造などとしてもよい。

上記実施形態の構成態様は、本発明を限定するものとして挙げたものではなく、技術目的を共通にする限り変更は可能であり、本発明はそのような変更を含むものである。

１包装用容器
２容器本体
２１底面部
２２周壁部
２２ａ上縁部
２３嵌合部
２３ａ屈曲部
２４フランジ部
２５摘み片部
２６凹陥部
２６ａ下降スロープ部
２６ｂ上昇スロープ部
２７スカート部
３蓋体
３１天面部
３２垂直面部
３２ａ上縁部
３３被嵌合部
３３ａ屈曲部
３４フランジ部
３５押下片部
３６膨出部
３７凹凸面

Claims

容器本体に設けた嵌合部に嵌合する被嵌合部を有する蓋体を備えた包装用容器において、
容器本体の周縁部に、容器外側に延長させた舌片状の摘み片部を備え、
蓋体の周縁部に、容器外側に延長させ、蓋体を容器本体に嵌合させた状態で摘み片部と対面する舌片状の押下片部を備え、
被嵌合部に、平面視において、他の部位よりも曲率半径が小さくなるように屈曲させた屈曲部を押下片部から左右の所定距離の位置に備え、
摘み片部に、容器外側から内側に向かい直線状に下降する下降スロープ部と、その最底部にて連なり、容器外側から内側に向かい直線状に上昇する上昇スロープ部とを備えた底面を有する凹陥部を備え、
押下片部の面上に、摘み片部に向かい膨出し、摘み片部と押下片部との縁部を摘まみ合わせることにより、凹陥部の底面を滑りながら容器内側に移動しつつ、支点として蓋体を持ち上げて容器本体と蓋体との嵌合を解除できる膨出部を備えた、
包装用容器。
前記屈曲部を押下片部から左右に略同じ距離の位置に備えた請求項１に記載の包装用容器。
被嵌合部を平面視略円形状を呈するように形成し、前記屈曲部を蓋体の中心に対して対向する位置に設けた、請求項２に記載の包装用容器。
容器本体の周縁部に、容器外側に張り出す平面状の本体フランジ部を備え、本体フランジ部の一部を容器外側に延長させて摘み片部を設け、
蓋体の周縁部に、容器外側に張り出し、蓋体を容器本体に嵌合させた状態で本体フランジ部に載る蓋体フランジ部を備え、蓋体フランジ部の一部を容器外側に延長させて押下片部を設けた、
請求項１～３のいずれかに記載の包装用容器。
押下片部と蓋体フランジ部との境界付近の面上に微小な凹凸を設けて形成した凹凸面を備えた請求項４に記載の包装用容器。
本体フランジ部の外周縁部に下方に向くスカート部を備えた請求項４又は５に記載の包装用容器。