JP2012106782A - 食品包装用蓋材および食品包装容器 - Google Patents

食品包装用蓋材および食品包装容器 Download PDF

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Abstract

【課題】何度も開閉可能で、形状保持機能、復元性などを有して、開状態および平状態を維持することができ、片手でも操作することが可能な蓋材を提供することであり、さらには前記蓋材を備え自立性を有する包装容器を提供する。
【解決手段】食品保存用容器2開口部の外周縁部に固定する縁11部と、 前記縁部に囲まれた領域のうち開閉可能な開口部12と、前記縁部11に囲まれた領域のうち封止されている封止部13と、前記開口部12と封止部13の境界を形成する境界部14とを有し、少なくとも前記境界部14の一部は縁部から中央部にかけて開口部12か封止部13の何れかの領域に張り出すように湾曲し、かつ段差部、溝状の凹部、または畦状の凸部のいずれかの形状により形成されている食品包装用蓋材およびこの蓋材を揺する容器とした。
【選択図】図1

Description

本発明は、食品を包装するために用いられるカップ状、お椀状等の上部が開口した形状の容器の上部開口部を密閉ないし閉口する食品包装用蓋材とこれを備えた食品包装容器に関する。
近年加工食品も多様化し、カップ麺類に代表されるような主食に供させる食品の他、佃煮、煮物類、漬け物等のようないわゆるおかずとして使用される食品や、塩昆布やふりかけ等のような乾物類など、種々の態様の食品が加工され、包装されて市場に流通している。これらの食品の包装には、前記カップ麺などを除けば、その殆どが袋状の軟質樹脂で形成された食品包装袋が用いられている。
このような食品包装袋は、高い機密性と、耐水性、強度等を備え、上記加工食品の輸送には適している。しかし、一般に用いられている食品包装袋は通常平袋型であり、特殊なものを除けば再封機能が無く、自立性にも乏しい。このため、消費者が加工食品を購入して使用する場合、一袋分全てを使い切る場合等を除き、他の容器に移し替えるなどの処置が必要である。
また、上記乾物類などは調理の際に用いられることも多く、調理の度に袋から少量取り出して用いるのは面倒である。さらに、調理中においては、例えば鍋などの調理器具の中の具材を攪拌しながら他の具材や、調味料などを投入するといった作業が必要であり、片手での操作で簡単に具材が取り出せることができれば非常に便利である。また、ふりかけ類などでは包装袋にジッパーがついたものもあるが、主に食卓で用いられるため、自立性の無い袋は横置きにすると広い置き場所を占有し、立てるためには別途台や容器が必要である。しかも、開封状態で置くと中身がこぼれ出たりする。このため、使用の度にジッパーの開閉といった面倒な作業を要する。従って、上記同様自立性を有し片手で簡単に開閉できる包装容器があれば便利である。
また、所謂即席麺などの容器を覆う蓋材においても、お湯を注ぎ入れるときは蓋が閉じないよう開状態を維持し、お湯を注ぎ入れた後は、調理時間が終了するまで蓋を閉じた状態維持できる自己保持性が求められる。
このように、従来の食品包装容器には、自立性を有し、しかも何度も開閉可能で形状保持機能を有する蓋材を備えたものは殆ど検討されていなかった。
特開2007−331807号公報には、食品衛生面に優れ、良好な易開封性と手や指による加圧圧着のみで再封性を有する再封機能付き蓋材及びこれを用いた再封可能な包装体を得ることを目的として、表面樹脂層(A)、粘着樹脂層(B)、剥離樹脂層(C)及びヒートシール樹脂層(D)が、(A)/(B)/(C)/(D)の順に積層されている多層フィルムを用いてなる蓋材であって、前記粘着樹脂層(B)がスチレン系熱可塑性エラストマーと粘着付与剤を主成分として構成され、前記ヒートシール樹脂層(D)を被シール体のヒートシール部でヒートシールさせ、次いで該ヒートシール部から前記蓋材を剥離したときに、前記ヒートシール部において、前記粘着樹脂層(B)と前記剥離樹脂層(C)とが層間剥離し、かつ前記粘着樹脂層(B)が前記剥離樹脂層(C)と再封可能な状態で露出することを特徴とする再封機能付き蓋材が記載されている。
また、同文献には、再封する場合に、剥離した蓋材1を底材2に被せて、表面樹脂層3を手や指で加圧圧着し、蓋材1の粘着樹脂層4の露出部11と、底材2へ移行した蓋材1の剥離樹脂層5の露出部12と重ね合わせることにより蓋材1と底材2とを再封することができる点が記載されている。しかし、この文献に記載されている蓋材は、粘着樹脂層の粘着力により再封するため、ゴミの付着や劣化などにより粘着樹脂層の粘着力が劣化すれば封止能力が低下してしまう。また、蓋自体に形状保持機能がないため、片手で容易に開閉させることは困難である。
特開2007−106462号公報には、アルミニウム箔を含まない積層体からなるカップ型の食品包装の蓋材であり、金属検知器によって内容物の異物等の検査を行うことが可能であり、デッドホールド性に優れるカップ型の食品包装の蓋材を提供することを目的として、縦および横の引張破断強度が140MPa以下である二軸延伸ポリエステルフィルム層の一方の面に金属酸化物からなる蒸着薄膜層を有し、もう一方の面に紙層を有することを特徴とするカップ型食品包装蓋材が記載されている。また、デッドホールド性とは、カップ型食品蓋材開封時に半開き状態を維持する機能および再閉封しフランジ部に折りたたみ固定できる機能であり、前者は内容物(スープ袋、かやく袋等)を取り出しやすく、熱湯を注ぎやすくすることができ、後者は熱湯を注いだ後に食品を蒸らしやすくする性質のことをいうとも記載されている。
しかし、この文献の蓋材も、二軸延伸ポリエステルフィルム層の一方の面に金属酸化物の蒸着薄膜層と他方の面に紙層を有する構成であるため、多少のデッドホールド性は有するものの形状保持機能に劣り、複数回の開閉動作に耐えられるものではなく、片手での操作も困難である。
特開2001−213469号公報には、容器本体の上面の開口部をシール材で密閉し、その密閉状態を維持して、食品等を包装する密閉容器とその密閉容器に使用される蓋材の改良に関し、密封が必要な食品等の被包装物に適用することができ、繰り返して開閉することができ、保存用としても使用することができる密閉容器及びその蓋材を提供することを目的として、上面に開口部2を有する容器本体1と、該容器本体1の開口部2を閉塞する蓋材6とからなる密閉容器において、前記蓋材6が、容器本体1の開口部2を被うとともに該開口部2の周縁のシール部3にシール可能なシール材7と、該シール材7の端部に取り付けられかつ前記容器本体1のシール部3の外側に取り付け可能となるように構成されたリッド8とで構成された密閉容器及びその蓋材が開示されている。
しかし、この文献の構成では、フィルム状のシール材7の端部にポリプロピレン等の合成樹脂製のリッド8を配置しなければならず、構成が複雑でコストが嵩む。
なお、特開2003−292000号公報には、蓋体の裏面に複数の突起を設けた容器が開示されているが、この突起は麺等の内容物が引っ掛り、湯切り処理時に容器を傾けても湯切り口から麺等の内容物の流れ出しや、湯切り口を塞いでしまうことを防止することを目的としたものであって、蓋の強度を向上させるものではない。
特開2007−331807号公報 特開2007−106462号公報 特開2001−213469号公報 特開2003−292000号公報
解決しようとする課題は、何度も開閉可能で、形状保持機能、復元性などを有して、開状態および平状態を維持することができ、片手でも操作することが可能な蓋材を提供することであり、さらには前記蓋材を備え自立性を有する包装容器を提供することである。
本発明は、上記課題を解決するため以下の構成とした。
(1)食品保存用容器開口部の外周縁部に固定する縁部と、
前記縁部に囲まれた領域のうち開閉可能な開口部と、
前記縁部に囲まれた領域のうち封止されている封止部と、
前記開口部と封止部の境界を形成する境界部とを有し、
少なくとも前記境界部の一部は縁部から中央部にかけて開口部か封止部の何れかの領域に張り出すように湾曲し、かつ段差部、溝状の凹部、または畦状の凸部のいずれかの形状により形成されている食品包装用蓋材。
(2)前記開口部と封止部の面位置が異なり、境界部が段差部である上記(1)の食品包装用蓋材。
(3)少なくとも前記開口部と封止部の何れかが、前記縁部の固定面より食品保存用容器内部方向に凹んだ凹部を少なくとも一部領域に有する上記(1)または(2)の食品包装用蓋材。
(4)少なくとも開口部において前記縁部により立体形状が形成されている上記(1)〜(3)の何れかの食品包装用蓋材。
(5)少なくとも前記開口部または封止部の何れかが前記縁部を含む平坦面を有する上記(1)〜(4)の何れかの食品包装用蓋材。
(6)前記開口部の一部が変形することで自己保持性を有する上記(1)〜(5)の何れかの食品包装用蓋材。
(7)前記縁部外周から下方に垂下した周縁部を有する上記(1)〜(6)のいずれかの食品包装用蓋材
(8)前記開口部には水平方向に張り出した指掛け部を有する上記(1)〜(7)のいずれかの食品包装用蓋材
(9)少なくとも熱融着が可能な材料を有するシート状の材料を成形して形成されている上記(1)〜(8)のいずれかの食品包装用蓋材
(10)上記(1)〜(9)のいずれかの蓋材を有する食品包装用容器
本発明の食品包装用蓋材は、何度も開閉可能で、姿勢保持機能、復元性などを有して、開状態および閉状態を維持することができ、片手でも操作することが可能な蓋材を提供することができる。さらに、前記蓋材を備え自立性を有する包装容器を提供することができる。また、この様な蓋材を有した食品包装容器は、自立性を有し、取り扱いが容易であり、置き場所の専有面積も少なくて済むという利点がある。また、射出成形でしか実現性が低かった自己保持特性を有する蓋材をシート成形(熱成形)により製造することが可能になってコストダウンも可能になった。さらに、シーラント性を付与することもできるので改竄防止効果を持たせることも可能になる。
図1は本発明の食品包装用蓋材の第1の実施例を示す平面図である。(実施例1) 図2は本発明の食品包装用蓋材の第1の実施例を示す側面図である。(実施例1) 図3は本発明の食品包装用蓋材の第1の実施例を示すやや後方の側面から見た斜視図である。(実施例1) 図4は本発明の食品包装用蓋材の第1の実施例を示す前方側から見た斜視図である。(実施例1) 図5は本発明の食品包装用蓋材が用いられる容器の実施例を示す正面図である。(実施例1) 図6は本発明の食品包装用蓋材が用いられる容器の実施例を示す平面図である。(実施例1) 図7は本発明の食品包装用蓋材の第2の実施例を示す平面図である。(実施例2) 図8は本発明の食品包装用蓋材の第2の実施例を示す側面図である。(実施例2) 図9は本発明の食品包装用蓋材の第2の実施例を示す前方側から見た斜視図である。(実施例2) 図10は本発明の食品包装用蓋材の第2の実施例を示す後方側から見た斜視図である。(実施例2) 図11は本発明の食品包装用蓋材の第3の実施例を示す平面図である。(実施例3) 図12は本発明の食品包装用蓋材の第3の実施例を示す側面図である。(実施例3) 図13は本発明の食品包装用蓋材の第3の実施例を示す前方側から見た斜視図である。(実施例3) 図14は本発明の食品包装用蓋材の第3の実施例を示す後方側から見た斜視図である。(実施例3) 図15は本発明の食品包装用蓋材の第4の実施例を示す平面図である。(実施例4) 図16は本発明の食品包装用蓋材の第4の実施例を示す側面図である。(実施例4) 図17は本発明の食品包装用蓋材の第4の実施例を示す前方側から見た斜視図である。(実施例4) 図18は本発明の食品包装用蓋材の第4の実施例を示す後方側から見た斜視図である。(実施例4) 図19は本発明の食品包装用蓋材の第5の実施例を示す平面図である。(実施例5) 図20は本発明の食品包装用蓋材の第5の実施例を示す側面図である。(実施例5) 図21は本発明の食品包装用蓋材の第5の実施例を示す前方側から見た斜視図である。(実施例5) 図22は本発明の食品包装用蓋材の第5の実施例を示す後方側から見た斜視図である。(実施例5) 図23は本発明の食品包装用蓋材の第6の実施例を示す平面図である。(実施例6) 図24は本発明の食品包装用蓋材の第6の実施例を示す側面図である。(実施例6) 図25は本発明の食品包装用蓋材の第6の実施例を示す前方側から見た斜視図である。(実施例6) 図26は本発明の食品包装用蓋材の第6の実施例を示す後方側から見た斜視図である。(実施例6)
本発明の食品包装用蓋材1は、例えば図1に示すような構成であり、食品保存用容器2開口部の外周縁部に固定するための縁部11と、前記縁部囲まれた領域のうち開閉可能な開口部12と、前記縁部囲まれた領域のうち封止されている封止部13と、前記開口部12と封止部13の境界を形成する境界部14とを有し、少なくとも前記境界部14の一部は縁部11から中央部にかけて開口部か封止部の何れかの領域に張り出すように湾曲し、かつ段差部、溝状の凹部、または畦状の凸部のいずれかの形状により形成されている。このように、蓋材の開口部において縁部11と開口部12と境界部14、封止部13と境界部14、または開口部12,境界部14,封止部13とで形成される立体形状を有することで、開口時または封口時における蓋材の姿勢保持機能を確保し、かつ繰り返し使用を可能にしている。更に凹部による容器本体との嵌合機能により、封口性に優れかつ繰り返し使用を可能にしている。
本発明の食品包装用蓋材は、好ましくはカップ状ないしお椀状の食品包装用容器の開口部を封止する。食品包装用容器内部には、種々の食品が収納される。前記封止は、蓋材の縁部を食品保存用容器開口部の外周縁部に固定することで達成される。この固定は、接着または融着など、既存の蓋材の固定、固着手段を用いることができる。また、縁部外周から垂下する周縁部17に設けた凸部を食品保存用容器開口部の外周縁部に契合させて固定してもよい。融着は、食品に与える化学成分の影響が少なく、固定ないし固着作業が容易である点で好ましい。また、凸部による固定は着脱自在に何度でも固定できるという特徴がある。何れの方式を選択すか、あるいは併用するかは、容器に収容する食品の種類や蓋材に要求される機能等により最適な形態にすればよい。なお、上記食品保存用容器開口部の外周縁部とは、通常食品包装容器の上端の開口部であり、通常つば状のフランジが形成され、この部分に縁部が固定される。従って、蓋材の縁部とは、このフランジと対向する部分をいう。
本発明の食品包装用蓋材は、少なくとも前記境界部の一部が縁部から中央部にかけて開口部か封止部の何れかの領域に張り出すように湾曲し、かつ段差部、溝状の凹部、または畦状の凸部のいずれかの形状により形成されている。このように、開口部と封止部とを仕切り、開口部開閉の際にヒンジとして機能する境界部の形状を、段違いの面を繋ぐ面である段差部か溝状の凹部かまたは畦状の凸部である容器縦方向における立体形状に形成する。そして、さらに立体形状の境界部の一部が縁部から中央部にかけて開口部か封止部の何れかの領域に蓋の平面方向に張り出すように湾曲した湾曲形状を有することで、開状態や閉状態などの姿勢を維持する自己保持性が得られる。
前記立体形状としては、段差部が好ましい。段差部は面位置の異なる開口部と封止部とを繋ぐ面であり、垂直に近い面からある程度の角度を有する斜面の何れの態様の面でもよい。また、一端開口部または封止部のいずれかの領域から垂直または垂直に近い鋭角の斜面により深く凹んだ後、この凹みの最深部から別の斜面により他の領域に繋がるような2段構成の面により形成されていてもよい。また、前記凹みの深さは一定でなくともよく、縁部から中央部分に欠けて漸次深くなって行き、中央部が最深部になるような形状でもよい。このように中央部分だけ深く凹ませることで成形が容易になる。この場合、いずれかの斜面(垂直面)の端部と開口部または封止部とが接続される部分に、前記湾曲形状が有ればよいが、好ましくは、前記垂直または垂直に近い鋭角の斜面の接続部に湾曲形状を有するとよい。
立体形状ないし立体構造は、前記段差構造、好ましくは斜面の組合せによる凹みの他、畦状の凸部や、溝状の凹部でもよい。前記凸部または凹部は、四角い断面形状にしてもよいが、U字状または逆U字状や緩やかな曲線を描く円弧状の断面形状としてもよい。また、V字状、逆V字状などの鈍角、鋭角の三角形の頂部、底部を有する形状でもよく、この場合は前記段差部と近似した形態になる場合もある。畦や溝の幅も特に規制されるものではなく、自己保持機能が得られる最適な寸法に調整すればよい。具体的には、容器開口部における外形寸法の1/20〜1/4、好ましくは1/10〜1/6程度である。幅が大きすぎると、開閉動作に支障が生じ、開口面積が規制される。
前記段差部の高さ(凹みの最深部の深さ)や、畦状の凸部の高さ、溝状の凹部の深さも特に限定されるものではなく、前記自己保持機能が得られる最適な高さや深さにすればよい。具体的には、各高さ、深さとも容器開口部における外形寸法の1/20〜1/5程度である。
開状態または閉状態を維持するためには、境界部の立体構造と湾曲形状との組合せが必要である。凹凸形状と湾曲形状とを有することで、開口部が開閉する際に境界部が塑性変形し、変形した状態により開状態または閉状態を維持することができる。立体構造は、湾曲形状との組合せで、開口部の開閉動作により変形することが重要である。変形することで前記の自己保持性が得られる。また、湾曲形状は円弧状の湾曲でなくともよく、直線状に変形して三角を形成したり、へ字状に張り出した形状でもよい。
容器上下方向の凹凸形状に開口面方向の湾曲形状を組み合わせることで、開口部が開く際の変形と応力が湾曲形状の頂点に集中し、変形しやすくなるものと考えられる。
さらに、前記開口部と封止部の面位置が異なるように形成したり、縁部外周から下方に垂下した周縁部を形成してもよい。開口部と封止部の面位置が異なるように形成することで蓋が立体構造を有することになり、蓋材の見かけの厚みを増し、蓋材の厚み方向での強度を大きくすることができる。これにより、蓋開閉時、封止時の強度が高まり、必要な形状保持機能、復元機能を得ることができ、封止状態を再現よく維持できる。また、片手での操作にも容易に対応できる。なお、本発明の蓋材は、再封時においては必ずしも密閉できる必要はなく、封口する程度のものでもよい。
開口部と封止部の面位置が異なる場合の形態としては、いずれかの面が容器内部方向に凹んだり、外部方向に出っ張る形態がある。この場合、開口部と封止部の面位置を異なる高さに設定するとよい。開口部と封止部とを異なる面位置に設定することで、これらが分離された異なる構造体として機能し、開口部の開閉動作を行わせるときの自己保持性が得られやすくなる。
凹む場合の深さとしては特に規制されるものではなく、蓋としての機能を損なわず、必要な強度や機能を発揮できる深さにすればよい。具体的には1〜10mm、好ましくは3〜5mm程度である。凹部の深さは一定でなくてもよく、一部が傾斜面により構成されていてもよい。この場合の前記深さは、最大深さを表す。出っ張る場合の高さも、凹みの深さと同程度である。これらの基準位置は、容器開口部の開口面、つまり縁部の面位置である。
前記開口部には、好ましくは食品包装用容器の内側面に沿って容器内部側に垂下する側部を有する凹部領域を有するとよい。特に開口部の先端もしくは中央部分では、凹部外側面と容器の内側面とが密着するように嵌合し、容易に再封性を持たせることができる。また、前記開口部の外周部の50%以上、好ましくは70%以上にわたり嵌合形状にすることで、更に再封性を向上させることができる。また、蓋材の他の領域においても前記嵌合形状にすることで、容器への固定も容易、かつ強固になり、接着、融着による固定が不要になる。また、前記凹部外側面と容器の内側面に嵌合、係合を確実にするための凹凸形状を形成してもよい。例えば、何れかに球もしくはこれを変形した立体の一部のような凸部を形成し、他方にはこれに対応した形状の凹部を設ければよい。
蓋材外縁は、通常蓋材が容器開口部の形状に即した形状であるため、上記の容器フランジの外縁と同様になるが、必要により異なるようにしてもよい。特に、開口部周囲の蓋材外縁の一部または全部が水平方向(容器開口面方向)に延在するように形成して、指掛け機能を持たせた指掛け部を形成してもよい。この指掛け部は、1カ所でもよいし複数箇所形成してもよい。また、指掛け部には指掛け性を良くし、滑り止め機能を有すると共に補強の機能も果たす凹凸を形成してもよい。
また、蓋材縁部外周端から前記フランジ端部に沿って折り曲げ、垂下するスカート状の外周縁部を形成してもよい。このような外周縁部を設けることで、容器との嵌合ないし係合がより強固に行われる。また、接着、融着をすることなく、容器に取り付けることも可能である。さらに、開口部における前記外周縁部に内側に突出した凸部やフックを形成して、フランジと係合させることでより確実に封口させることができる。外周縁部の垂れ下がりの長さは、特に限定されるものではないが、長すぎると嵌合動作に支障が生じたり、外観を損なったり、使用に支障が生じたりしてくる。通常、フランジの厚さ以上20mm以下であり、好ましくは3〜15mm程度である。さらに、外周縁部の先端を、外側に向けて僅かに折り返してもよい。また、境界部に対応する外周縁部は逆U字状、逆V字状に切り欠いた、切り欠き部を形成することで、境界部の見かけの厚みを薄くしてヒンジとしての機能を高め、開閉動作が円滑に行えるようになる。
本発明の蓋材には、食品包装に用いられている種々のシート材が使用できるが、特に熱融着可能なシート材が適している。このような熱融着性に優れた材料としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)等のポリオレフィン樹脂を挙げることができる。また、エチレン/酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン/アクリル酸共重合体(EAA)、エチレン/メタアクリル酸共重合体(EMAA)等エチレン共重合樹脂を積層したシート材を使用することもできる。
また、場合によってはホットメルト接着剤を基材シート上に塗布法等により設けてもよい。基材シート(44)としては、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)などの比較的薄いシートが挙げられ、サイズや内容物等によって適宜選定することができる。これら基材シートは、上記熱融着材と組み合わせて、積層体として用いてもよい。シーラント付与により改竄防止効果が得られる。
さらに、両アート紙、片アート紙、両面コート紙、片面コート紙、合成紙等の紙層、アルミニウム泊の層等を必要により付加することができる。
蓋材の厚さは通常用いられているシート材の厚さであればよく特に限定されるものではないが、通常シート層一種あたり0.1〜0.5mm程度である。
本発明の蓋材は、合成樹脂射出成形品、合成樹脂製シートからの熱成形品、合成樹脂発泡成形品等により形成することができ、特にシート成形(熱成形)によりコストダウンを図ることが可能になる。一般的に、蓋材に開閉のためのヒンジ部位を設け自己保持機能を持たせるためには射出成形で形成するが、本発明の構造によりシート成形が可能になった。
本発明に用いられる食品包装用容器としては、その形状は特に限定されるものではなく、収納される食品の形状や大きさ、特性、使用態様などにより最適な形状が選択される。一般的には、有底の円柱形、角柱形、円錐台形、角錐台形、あるいはカップ状ないしお椀状で、上部に開口した形状が好ましい。また、上方の開口に向けて漸次拡径、つまり断面積が漸次拡大するように形成してもよい。
容器側胴部の上端には外側、つまり外周方向に張り出し、上面が平坦なつば状のフランジが形成されている。このフランジの上面に蓋材の接着部が接着や熱融着などの固定手段により固定、固着される。
容器は、公知の材料と手段により製造することができる。成形方法としては合成樹脂射出成形品、合成樹脂製シートからの熱成形品、合成樹脂発泡成形品等により形成することができ、特に合成樹脂射出成形品が好ましい。例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリスチレン等の樹脂を用いて周知の射出成形により製造することができる。また、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリスチレン等を主体とする軟包材のシートを加熱、軟化させて、これをキャビティ側から減圧吸引して、深絞り型に成型するいわゆる真空成型方法等が使用できる。
容器の大きさとしては、特に限定されるものではないが、通常開口部が円形状の容器では、外径で30φ〜150φ程度である。なお、前記外径は当該技術分野で慣習とされている径表示と同義である。蓋材の大きさは、この開口部の大きさに合わせて決められる。また、底部から開口端までの高さは20〜200mm程度である。容器の色は透明であっても、不透明であっても、種々の着色や模様が付されていてもよい。透明である場合には、内部の食材を確認することができ、残量なども容易にわかるという利点がある。
次に実施例を示し、本発明をより具体的に説明する。図1〜3は、本発明の第1の実施例を示すもので、図1は、本発明の蓋材の平面図、図2は図1の側面図、図3は蓋材の前方からの外観斜視図、図4は蓋材の後方からの外観斜視図である。また、図5は蓋材が装着される食品容器の一例を示す縦断面図、図6は平面図である。図において、本発明の蓋材1は、外周部に形成された縁部11と、開閉動作可能な開口部12と、封止部13と、開口部12と封止部13を仕切る境界部14を有する。また、この例では食品包装容器2は、有底円筒形状で開口部に向けて僅かに漸次拡径し、いわゆるカップ状の形態になっている。従って、その開口部は円形であり、蓋材1もこれに即した形状になっている。
蓋材1の前方(図1の左側)には、開口部12が形成され、後方(図1の右側)には封止部13が形成されている。開口部12と封止部13との間には前方縁14aと後方縁14bとで囲まれた領域からなる境界部14を有する。この態様の封止部13は、縁部11の面位置と同じ平面で構成され、縁部11と一体となった平面の封止部13が形成されている。一方、開口部12は、縁部11の面位置よりも容器2の内部方向(図2の下方)に凹んだ凹部を有する形態になっている。なお、図1の平面図で縁部内周側の境界を示す線が縁部を明瞭にするため全て実線で示されているが、前記封止部では縁部と一体になっているため実質的にこの境界線はない(以下の同様な態様でも同じ)。
開口部の凹部は一様な深さではなく、開口部前方中央部分12bが最も深くなり、そこから境界部14の前方縁14aに向かって漸次浅くなる傾斜面からなる底部により構成されている。また、前方縁14aは縁部11近傍の両側端14eが最も浅く、縁部11面位置近傍まで達し、前方縁14a中央部14dに向かって深くなるU字状に湾曲した形状になっている。つまり、開口部12の底部は前方が最も深く、かつ前方縁両側端14eを結ぶ直線に直交する線上になる中央部が最も深くなる湾曲した形状になっている。このような形状にすることで、開口部12中央部に応力が集中し、さらに前方縁14a中央部14dに応力が集中して、開閉動作に伴い開口部中央部12cが変形する。そして、開口部中央部12cが変形することで、開口部の復元が阻止され、開口状態または閉口状態を保つ自己保持特性が得られる。また、両側端14eが最も浅いのは、開閉動作が円滑に行われるようにするためである。
境界部14は、開口部側に位置する前縁14aと封止側に位置する後縁14bとに挟まれた領域からなる。後縁14bは、水平方向(開口面)において封止部側に張り出すように湾曲して円弧を描いている。また、垂直方向(容器の円筒軸方向)において、垂直または急角度で垂下するような側壁14gを形成している。前縁14aは、水平方向において開口部側に僅かに湾曲し、垂直方向において前記開口部の傾斜より大きな角度で下方に下がる斜面14fを形成して前記後縁14bの側壁14gと接続して断面V字状の境界部を形成している。この斜面14fと側壁14gとが接続する底部は、後縁中央部14c付近が最も深く、これから両側端14eに向かって漸次浅くなってゆき、両側端14eでは、略縁部と同面位置となる。
蓋材縁部11外周端には容器開口部のフランジ端部に沿って折り曲げ、垂下するスカート状の外周縁部17が形成されている。この外周縁部17には内側に突出した係合突起17aが形成されていて、前記フランジと係合することでより確実に封口させることができるようになっている。係合突起17aは、開口部と封止部の所定の位置に複数個形成されている。外周縁部の垂れ下がりの長さは、この例では約10mm程度である。外周縁部17の境界部14に対応する部分には逆U字状に切り欠いた、切り欠き部19が形成され、開閉動作が円滑に行えるようになっている。通常、前記縁部は容器開口部に融着ないし接着されるが、前記係合突起17aによる係合だけでも固定できるようになっている。また、外周縁部の下端は、僅かに外側に折り返され、使用者が端面で手を切ったり怪我をしないようになっている。
蓋材1の縁部11は、容器2の外径に沿って形成されている。開口部12中央付近の前記外周縁部17下端には、水平方向(容器開口面方向)に延在するように形成され、指掛け機能を有する指掛け部が形成されている。この指掛け部17は、図示例では1カ所が突出するように形成され、その形状は容器開口部の円を内接する正方形の一部に近似される。つまり、正方形の角部が前記指掛け部17に相当する。なお、角の端部は図示例のように丸められている。この指掛け部17には、滑り止め、指掛け性の向上、強度の向上等の目的で、凹部を複数形成してもよい。さらに補強のための凹部もしくは凸部を形成してもよい。このように、指掛け部17を形成することで、左右何れの手で持った場合でも、いずれかの指で開閉操作することができ、容易に片手で使用することができる。
上記のような蓋材と組み合わせる食品包装用容器の好ましい例を図5、6に示す。図5は食品包装用容器の具体例を示す側面図、図6は図5の平面図である。図5,6において、食品包装容器2は、有底の円筒形状をなし、その側胴部24は底部22から開口部25に向けて漸次拡径している。開口部25には、側部24の上端部につば状のフランジ21が形成されている。このフランジ21には、上記蓋材1の縁部11が固定される。
容器底部22は、側部24の下端から連続して形成してもよいが、この例では側部24の下端より僅かに上方に位置するように形成され、この底部22の形成位置から下方に延在する側部24により、いわゆる糸じり23が形成されている。また、側胴部24内面下部であって、前記底部形成位置より上方には僅かに盛り上がった肉厚部24aが形成されている。このため、図示例のように、容器同士を重ねたときには、前記糸じり23の下端がこの肉厚部24aにより係止して、重ねた外部容器の内周面と、内部容器の内周面とが噛み合って、外し難くならないようになっている。必要により側胴部24には、ドライオフセット印刷、インモールドラベリング、シュリンクフィルムなどを用いて模様や色彩が付与される。
食品封入時には、容器2に蓋材1を装着し、容器のフランジ21上面に蓋材1の縁部11を接着または融着して固定する。使用に際しては、前記指掛け部17等をつまんで引き上げ、開口部12における接着または融着を剥離する。そして、必要に応じて前記指掛け部17を操作して、蓋材の前部を開閉して内部の食材を取り出せばよい。本発明の蓋材は、特に開口状態が保持できるので、ふりかけや調味料が取り出しやすく、しかも片手でも開閉することができるため、非常に使いやすい。調理や食事等での使用時における作業性も向上する。
次に、本発明の第2の実施例について説明する。図7〜10は、本発明の第2の実施例を示すもので、図7は、本発明の第2の蓋材の平面図、図8は図7の側面図、図9は蓋材の前方からの外観斜視図、図10は蓋材の後方からの外観斜視図である。この例では、蓋材の開口部の構成と封止部の構成が逆になっている。つまり、開口部12が平坦面を有し、封止部13が傾斜構造の凹部を有する。従って、境界部14も前後が逆の構成になり、前縁14a側が垂下する壁、後縁14b側が傾斜面になる。その他の構成は上記実施例1と同様であり、同一構成要素には同一符号を附して説明を省略する。
次に、本発明の第3の実施例について説明する。図11〜14は、本発明の第3の実施例を示すもので、図11は、本発明の第3の蓋材の平面図、図12は図11の側面図、図13は蓋材の前方からの外観斜視図、図14は蓋材の後方からの外観斜視図である。この例では、開口部12、封止部13ともに容器内部方向に凹んで、それぞれ深さの異なる凹部を形成し、境界部14が前記開口部12と封止部13の高さの異なる底部を接続する段差部になっている。
開口部12は実施例1と同様に、凹部は一様な深さではなく、開口部前方中央部分12bが最も深くなり、そこから境界部14の前方縁14aに向かって漸次浅くなる傾斜面からなる底部により構成されている。また、前方縁14aは縁部11近傍の両側端14eが最も浅く、縁部11面位置近傍まで達し、前方縁14a中央部14dに向かって深くなるU字状に湾曲した形状になっている。両側端14eが最も浅くなり、この部分の蓋の見かけの厚みが薄くなり開閉動作が円滑に行われる。
封止部13は、実施例1と異なり容器内部側に凹んだ凹部を形成している。その底部は開口部のように湾曲していないが、境界部14の後縁14bに向けて僅かに深くなるような傾斜面により形成されている。この底面の後縁14b付近における面位置は開口部12の前縁14a付近の底面より深くなっていて、境界部14が両者の段差を接続する斜面になっている。前縁14aは水平方向において、封止部側に僅かにV字状に張り出すような湾曲形状を有し、後縁は略直線により構成されている。
また、この例では、前縁14aの両端が、実施例1の両端部14eに相当し、後縁14bの両端は前記前縁の両端より離れて後方の封止部領域側に位置している。つまり切り欠き部19に対応する位置には前縁14aの両端があって、この部分が開閉の可動部分になる。その他の構成は上記実施例1と同様であり、同一構成要素には同一符号を附して説明を省略する。
次に、本発明の第4の実施例について説明する。図15〜18は、本発明の第4の実施例を示すもので、図15は、本発明の第4の蓋材の平面図、図16は図15の側面図、図17は蓋材の前方からの外観斜視図、図18は蓋材の後方からの外観斜視図である。この例では、境界部14の前縁14aと後縁14bとも、水平方向において封止部側に僅かに湾曲した曲線により形成されている。この2つの曲線の間隔は略一定であり、境界部14はこの2つの曲線に囲まれた傾斜面の段差部になる。また、封止部13の凹部の深さは一定である。その他の構成は上記実施例3と同様であり、同一構成要素には同一符号を附して説明を省略する。
次に、本発明の第5の実施例について説明する。図19〜22は、本発明の第5の実施例を示すもので、図19は、本発明の第5の蓋材の平面図、図20は図19の側面図、図21は蓋材の前方からの外観斜視図、図22は蓋材の後方からの外観斜視図である。この例では、開口部12が縁部11と同面位置となる平坦面で構成され、封止部13が容器内部側に凹んだ凹部により構成されている。この凹部の底部の深さは略一定である。
この例では、境界部14の前縁14aと後縁14bとも、水平方向において封止部側に湾曲した曲線により形成されている。この曲線は、丁度V字とU字を組み合わせた様に、三角状に張り出した先端部が曲線により丸められたような形状になっている。前縁14aと後縁14bの2つの曲線の間隔は中央部で狭くなり、この部分の傾斜がより大きくなって、鉛直に近い斜面になっている。境界部14はこの2つの曲線に囲まれた傾斜面の段差部になる。また、封止部13の凹部の深さは一定である。その他の構成は上記実施例1〜4と同様であり、同一構成要素には同一符号を附して説明を省略する。
次に、本発明の第6の実施例について説明する。図23〜26は、本発明の第6の実施例を示すもので、図23は、本発明の第6の蓋材の平面図、図24は図23の側面図、図25は蓋材の前方からの外観斜視図、図26は蓋材の後方からの外観斜視図である。この例では、開口部12、封止部13共に容器内部側に凹んだ凹部により構成されている。
この例では、境界部は断面V字状で溝状に形成された凹部により構成されている。境界部14の前縁14aと後縁14bとも、水平方向において封止部側に湾曲した曲線により形成されている。この曲線は、水平方向に丁度V字状ないし三角状に張り出し、先端部が僅かに曲線により丸められたような形状になっている。前縁14aと後縁14bの2つの曲線の間隔は一定であり、断面V字状の最深部の深さも一定で、2つの曲線に囲まれた溝が境界部になっている。
開口部12と封止部13は、容器内部側に凹んだ凹部を形成している。その底部は、それぞれ境界部14の前縁14aと後縁14bから開口部前端部12bと封止部後端部13bの縁部11近傍に向けて漸次深くなるような傾斜面により形成されている。つまり、両者の底面の前縁14a後縁14b付近における面位置が最も高くなり、開閉動作が円滑にできるようになっている。これらの底面は湾曲することなく、略平坦な傾斜面になっている。その他の構成は上記実施例1〜4と同様であり、同一構成要素には同一符号を附して説明を省略する。
以上の各実施例では、特定の凸状部と凹部、特定形状の蓋材などを例示して説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、上記で説明した発明の範囲内であれば種々の変形、応用が可能である。
本発明の蓋材は、各種容器の蓋材として用いることができ、その用途は特に限定されるものではないが、例えば、インスタントラーメン等の即席麺類、スナック菓子、チョコレート菓子等の菓子類、スライスハム等の畜肉加工品、塩昆布、ふりかけ等の乾物類、ウェットティシュ、汗取り紙、芳香剤、使い捨ておしめ等のように数個単位で包装した容器の蓋材として用いたり、その都度開封して使用する化粧品や生理用品、シップ薬、救急絆創膏、のど飴等の医薬品を包装した容器の蓋材として用いたりすることができる。特に、開封後に比較的長期間内容物が残存し、使用に際して少量ずつ取り出すようなものを収納するための包装体として好適に使用することができる。
1 蓋材
2 食品包装用容器
10 容器
11 縁部
12 開口部
13 封止部
14 境界部
17 外周縁部
18 指掛け部
21 フランジ
22 底部
23 糸じり
24 側胴部
25 開口部

Claims (10)

  1. 食品保存用容器開口部の外周縁部に固定する縁部と、
    前記縁部に囲まれた領域のうち開閉可能な開口部と、
    前記縁部に囲まれた領域のうち封止されている封止部と、
    前記開口部と封止部の境界を形成する境界部とを有し、
    少なくとも前記境界部の一部は縁部から中央部にかけて開口部か封止部の何れかの領域に張り出すように湾曲し、かつ段差部、溝状の凹部、または畦状の凸部のいずれかの形状により形成されている食品包装用蓋材。
  2. 前記開口部と封止部の面位置が異なり、境界部が段差部である請求項1の食品包装用蓋材。
  3. 少なくとも前記開口部と封止部の何れかが、前記縁部の固定面より食品保存用容器内部方向に凹んだ凹部を少なくとも一部領域に有する請求項1または2の食品包装用蓋材。
  4. 少なくとも前記開口部において前記縁部により立体形状が形成されている請求項1〜3の何れかの食品包装用蓋材。
  5. 少なくとも前記開口部または封止部の何れかが前記縁部を含む平坦面を有する請求項1〜4の何れかの食品包装用蓋材。
  6. 前記開口部の一部が変形することで自己保持性を有する請求項1〜5の何れかの食品包装用蓋材。
  7. 前記縁部外周から下方に垂下した周縁部を有する請求項1〜6のいずれかの食品包装用蓋材
  8. 前記開口部には水平方向に張り出した指掛け部を有する請求項1〜7のいずれかの食品包装用蓋材
  9. 少なくとも熱融着が可能な材料を有するシート状の材料を成形して形成されている請求項1〜8のいずれかの食品包装用蓋材
  10. 請求項1〜9のいずれかの蓋材を有する食品包装用容器
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