JP7341122B2 - Fgfr阻害剤及びその医薬品の用途 - Google Patents
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Description
本発明は、FGFR阻害剤、及びFGFR関連疾患を治療するための医薬品の製造への応用に関する。特に、本発明は、式(I)で表される化合物及びその薬学的に許容可能な塩に関する。
線維芽細胞増殖因子受容体(FGFR)は、線維芽細胞増殖因子(FGF)のシグナル伝達の受容体であり、そのファミリーはFGFR1、FGFR2、FGFR3、FGFR4の4種類からなる。線維芽細胞増殖因子受容体は、細胞外領域の免疫グロブリン(Ig)様ドメイン、疎水性膜貫通ドメイン、細胞内領域のチロシンキナーゼドメインから構成される糖タンパク質である。線維芽細胞増殖因子(FGF)は、これらの受容体(FGFR)を介して、細胞増殖、細胞分化、細胞移動、血管新生などの多くの生理学的調節プロセスで重要な役割を果たす。FGFシグナル伝達経路の異常(過剰発現、遺伝子増幅、遺伝子変異、染色体転座など)が腫瘍細胞の増殖、移動、浸潤、血管形成などの多くの病理学的プロセスに直接に繋がるという多くの証拠はある。そのため、FGFRは重要な治療標的の一種類として注目されている。
本発明は、式(I)で表される化合物又はその薬学的に許容可能な塩を提供する。
以上の何れかの形態では、ヘテロ原子又はヘテロ原子団の数は、それぞれ独立して、1、2又は3から選択される。
本発明の化合物は、野生型及び変異型FGFRに対してより高い阻害活性を示す。
(関連する定義)
本発明において、特に明記しない限り、明細書で記載している用語や語句は、以下の意味を有する。特定の用語や語句は、特別な定義がなければ、不明確又は不明瞭と見なされるべきではなくて、通常の意味として理解すべきである。商品名が記載されている場合、対応する市販品又はその有効成分を指すものとして理解する。本明細書で使用される「薬学的に許容可能」という用語や語句は、健全な医学的判断の範囲内で、過度の毒性や刺激性がなくて、且つアレルギー反応及びその他の問題や合併症を起こさなくて、ヒト及び動物の組織と接触して使用するのに適した化合物、材料、組成物、及び/又は投薬形態の意味を指して、妥当な利点・欠点の比率の意味にも繋がる。
以下は、実施例に基づいて本発明を詳細に説明するが、本発明に対して何らかの不利な制限を意図することがない。本文は本発明を詳しく説明して、その具体的な実施形態も公開しているが、当業者にとって、本発明の趣旨及び範囲を逸脱しない限り、本発明の具体的な実施形態に対して各種の変更及び改良を行うことは、自明である。
室温で、4-アミノ-7-ブロモピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン(3.00g、14.1mmol、1.00eq)を1,4-ジオキサン(40mL)と水(8mL)の混合溶液に溶解してから、N-Boc-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-ピナコールホウ酸エステル(4.36g、14.8mmol、1.05eq)、リン酸カリウム(8.97g、42.2mmol、3.00eq)及び1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン塩化パラジウム(1.03g、1.41mmol、0.10eq)を混合溶液に順に添加した。窒素保護下で、反応液を80℃に加熱し、2時間撹拌した。反応終了後、反応液を25℃に冷却し、水20mLに注いだ。形成された黒色の固体をろ過により回収した後、ジクロロメタン/メタノール(100mL、5/1)の混合溶液に溶解し、再度ろ過した。ろ液を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下でロータリーエバポレーターにより有機溶媒を除去して、粗生成物を得た。粗生成物を酢酸エチル(30mL)でスラリー化し、ろ過して化合物A1-1を得た。
室温で、水酸化パラジウム(615mg、438μmol)をA1-1(1.20g、3.98mmol、1.00eq)のメタノール(30mL)溶液に加えた。水素ガスで3回置換した後、反応液を50℃に加熱した。50psiの水素ガス下で、反応液を2時間撹拌した。反応液を室温に冷却し、ろ過して触媒を除去した。減圧下でロータリーエバポレーターによりろ液から溶媒を除去し、A1-2を得た。
室温で、ヨードスクシンイミド(26.7g、119mmol、3.00eq)をA1-2(12.0g、39.6mmol、1.00eq)のN,N-ジメチルホルムアミド(150mL)溶液にバッチで加えた。反応液を室温で1時間攪拌した後、反応液を氷水(200mL)にゆっくりと加え、固形物を形成させた。ろ過により溶媒を除去し、ろ過ケーキを減圧下でロータリーエバポレーターにより乾燥し、化合物A1を得た。化合物A1をキラル分離(カラム:IC(250mm*50mm、10μm);移動相:[0.1%アンモニア水/エタノール]; B%:30%-30%)して、化合物A1-A(保持時間2.94分)及び化合物A1-B(保持時間3.28分)を得た。
室温で、塩酸/酢酸エチル(4M、20.00mL、6.87eq)をA1(5.00g、11.65mmol、1.00eq)を溶解した酢酸エチル(30mL)の溶液にゆっくり加えた。反応液を2時間攪拌した後、ろ過した。減圧下でロータリーエバポレーターによりろ過ケーキから溶媒を除去して、A2-1塩酸塩を得た。
0℃で、トリエチルアミン(3.60g、35.55mmol、4.93mL、5.00eq)と塩化アクリロイル(707.88mg、7.82mmol、1.10eq)をA2-1(2.60g、7.11mmol、1.00 eq、塩酸塩)のジクロロメタン(20.00mL)溶液に順に加えた。1時間攪拌した後、反応液を水50mLに注いだ。相分離後、水相をジクロロメタン(20mL×5)で抽出した。有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。溶媒を減圧下で除去して、A2を得た。
7-メトキシ-5-メチルベンゾチオフェン(2.00g、11.22mmol、1.00eq)のテトラヒドロフラン(20.00mL)溶液を-70℃に冷却した。ブチルリチウムのn-ヘキサン溶液(2.5M、8.98mL、2.00eq)を冷却した溶液にゆっくりと滴下した。滴下後、1時間攪拌した。次に、トリイソプロピルボロン酸(2.11g、11.22mmol、1.00eq)を添加した。添加が完了した後、1時間攪拌した。水(10mL)を滴下して反応を停止させた。反応混合物を濃縮して、テトラヒドロフランを除去した。残留物を石油エーテル(50mL)で洗浄し、希塩酸でpH値5に調整した。白色固体が生成した。ろ過後、ろ過ケーキを水(50mL)で洗浄しから、真空下で乾燥して中間体B1を得た。
室温で、炭酸セシウム(149.24g、458.06mmol、2.00eq)を4-クロロ-2-メトキシチオフェノール(40.00g、229.03mmol、1.00eq)と1-クロロアセトン(31.78g、343.55mmol、1.50eq)のN,N-ジメチルホルムアミド(500.00mL)の溶液に添加した。窒素保護下で16時間攪拌した後、反応液を水250mLに加え、酢酸エチル(100mL)で3回抽出した。有機相を合わせ、飽和食塩水(250mL)で3回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。減圧下でロータリーエバポレーターによりろ液から有機溶媒を除去して、粗生成物を得た。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(石油エーテル→石油エーテル/酢酸エチル=10/1)で精製して、化合物B3-1を得た。
室温で、3,5-ジメトキシアニリン(43.00g、280.72mmol、1.00eq)とチオシアン酸アンモニウム(47.01g、617.58mmol、2.20eq)を氷酢酸(500mL)に溶解した。反応液を氷水浴中で10℃に冷却し、液体臭素(43.00g、280.72mmol、1.00eq)を1時間かけてゆっくりと滴下した。反応物を窒素下で16時間撹拌した。反応終了後、反応液を水1000mLに注ぎ、2M NaOH溶液で中和し、pH9に調整し、ジクロロメタン(500mL)で5回抽出した。有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下でロータリーエバポレーターにより溶媒を除去して、粗生成物を得た。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=10/1→酢酸エチル)で精製し、化合物B5-1を得た。
室温で、化合物B5-1(5g、23.78mmol、1eq)をジオキサン溶液(50mL)に加え、更に、室温で亜硝酸イソアミル(4.18g、35.67mmol、4.80mL、1.5eq)を加えた。反応液を90℃に加熱し、窒素保護下で1時間撹拌した。反応液を室温まで冷却し、水100mLに注いだ。得られた混合物をジクロロメタン(20mL)で5回抽出し、有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで洗浄した後、溶媒を減圧下でロータリーエバポレーターにより除去して、粗生成物を得た。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(石油エーテル→石油エーテル/酢酸エチル=10/1)で精製して、化合物B5-2を得た。
攪拌機と低温温度計を備えた100mLの三口フラスコに、窒素保護下でB5-1(1g、5.12mmol、1eq)とテトラヒドロフラン(20mL)を加えた。温度を-78oCに降下した後、n-ブチルリチウムのn-ヘキサン溶液(2.5M、2.46mL、1.2eq)をゆっくりと滴下し、反応システムを-78oCに1時間維持した。続いて、塩化トリブチルスズ(2.4g、7.37mmol、1.98mL、1.44eq)を-78℃でゆっくりと滴下した。滴下終了後、-10℃まで昇温し、1時間反応させた。ロータリーエバポレーターにより反応液からテトラヒドロフランを除去した。1,4-ジオキサンを加えて溶解し、不溶物をろ去した。減圧下でロータリーエバポレーターによりろ液から溶媒を除去し、中間体B5を得た。
0℃で、3,5-ジメトキシベンズアルデヒド(125g、752.23mmol、1eq)のアセトニトリル(3000mL)溶液に、1-クロロメチル-4-フルオロ-1,4-ジアザビシクロ[2.2.2]オクタンビス(テトラフルオロボレート)(532.97g、1.50mol、2eq)を少しずつ添加した。添加完了後、反応物をゆっくりと室温まで加温し、48時間撹拌した。反応終了後、反応液中の固形物をろ別した。溶媒の大部分を減圧下でロータリーエバポレーターによりろ液から除去し、更に1000mLの酢酸エチルで希釈し、飽和重炭酸ナトリウム水溶液でpH7~8に調整した。最後に、分液漏斗で水相と有機相を分離し、水相を酢酸エチル(1800mL)で3回抽出し、有機相を合わせ、2000mLの飽和食塩水で1回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。ろ過し、減圧下でロータリーエバポレーターによりろ液から溶媒を除去して、粗生成物を得た。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(100~200メッシュのシリカゲル、溶離液:石油エーテル/酢酸エチル=1/0~3/1)で精製して、化合物B6-1を得た。
40℃で、B6-1(10g、49.47mmol、1eq)、メルカプト酢酸メチル(5.78g、54.41mmol、4.94mL、1.1eq)と炭酸カリウム(6.84g、49.47mmol、1eq)のN,N-ジメチルホルムアミド(100mL)溶液を20時間攪拌した。反応終了後、反応液を室温まで冷却し、水400mLを加えた。得られた混合物を200mLの酢酸エチルで抽出し、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。ろ過後、減圧下でロータリーエバポレーターによりろ液から溶媒を除去し、粗生成物を得た。粗生成物をシリカフラッシュカラム(ISCO(登録商標); 200gSepaFlash(登録商標)シリカゲル高速カラム、移動相:0-100%酢酸エチル/石油エーテル@ 100mL / min)で精製して、化合物B6-2を得た。
90℃で、B6-2(5g、18.50mmol、1eq)と水酸化リチウム一水和物(7.76g、185.00mmol、10eq)のジオキサン(50mL)と水(10mL)の混合溶液を18時間撹拌した。反応終了後、反応液を室温まで冷却し、減圧下でロータリーエバポレーターにより有機溶媒を除去した。1M希塩酸でpH6に調整し、得られた混合物を100mLの酢酸エチルで5回抽出し、有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。減圧下でのロータリーエバポレーターにより溶媒をろ液から除去して、化合物B6-3を得た。
200℃で、B6-3(2.4g、9.37mmol、1eq)、酸化第一銅(2.68g、18.73mmol、1.91mL、2eq)とキノリン(20mL)の混合物を1時間撹拌した。反応終了後、反応液を室温まで冷却した。反応液に酢酸エチル50mLを加え、1M希塩酸でpH6に調整した。分液ロートで分液後、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥、ろ過した。ロータリーエバポレーターによりろ液から溶媒を除去して、粗生成物を得た。粗生成物をシリカフラッシュカラム((ISCO(登録商標); 24gSepaFlash(登録商標)シリカゲル高速カラム、移動相:0-100%酢酸エチル/石油エーテル@ 35mL / min)で精製して、化合物B6-4を得た。
中間体B6-4を出発原料として、実施例1の合成方法と同じように行って化合物B6を合成した。
1H NMR (400MHz,重水素化メタノール) δ = 7.34 (s, 1H), 7.25-7.11 (m, 2H), 6.91 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 4.12-3.91 (m, 3H)
室温で、テトラヒドロフラン(100mL)と4-ブロモクロトン酸エチル(10.0g、51.80mmol、7.14mL、1.00eq)を乾燥しておいた250mLフラスコに加え、混合物を25℃で撹拌した。K2CO3(14.32g、103.61mmol、2.00eq)とモルホリン(4.74g、54.39mmol、4.79mL、1.05eq)を25℃で加え、混合物を25℃で12時間撹拌した。反応終了後、反応液をゆっくりと水(50mL)に注いだ。混合物を酢酸エチル(50ml)で3回抽出し、有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、濃縮して、粗生成物を得た。粗生成物をシリカフラッシュカラム(石油エーテル/酢酸エチル=10:1-3:1)で精製し、化合物B8-1を得た。
清潔な100mlの三口フラスコで、化合物B8-1(1g、5.02mmol、1eq)を25℃でメタノール(20ml)と水(10mL)に溶解した後、混合物の攪拌を開始した。反応液を0℃に冷却した。前記の反応液にNaOH(602.27mg、15.06mmol、3eq)を加えた。反応液を25℃に加熱した。1時間攪拌した後、反応液を減圧下でロータリーエバポレーターにより濃縮した。固体が沈殿した。固体をジクロロメタン/メタノール(10/1)に浸し、ろ過した。ろ液を濃縮して、化合物B8を得た。
室温で、化合物B1(777.25mg、3.50mmol、2.50eq)、炭酸ナトリウム(296.77mg、2.80mmol、2.00eq)及びテトラ(トリフェニルホスフィン)パラジウム(161.78mg、140.00μmol、0.10eq)を化合物A1(600.00mg、1.40mmol、1.00eq)のエチレングリコールジメチルエーテル(9mL)/エタノール(3mL)/水(0.5mL)の混合溶液に順に添加した。窒素置換を3回行った後、90℃に加温し、5時間攪拌した後、室温まで冷却し、水30mLに注いだ。得られた混合物をジクロロメタン(10mL)で5回抽出し、有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。減圧下でロータリーエバポレーターにより溶媒を除去して、粗生成物を得た。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=10/1~1/3)で精製し、WX001-1を得た。
室温で、塩酸酢酸エチルの溶液(4M、2.00mL、9.51eq)をWX001-1(350.00mg、729.79μmol、1.00eq)の酢酸エチル(2mL)溶液にゆっくりと滴下した。混合物を1時間撹拌し、ろ過して固体を得た。固体を減圧下で乾燥して、化合物WX001-2の塩酸塩を得た。
0℃で、ジイソプロピルエチルアミン(258.56mg、2.00mmol、349.41μL、4.00eq)と塩化アクリロイルのジクロロメタン溶液(0.25M、1.80mL、0.90eq)をWX001-2の塩酸塩(200.00mg、500.16μmol、1.00eq)のジクロロメタン(4.00mL)溶液に添加し、5分間攪拌した。反応液を2mLの水に注いだ。相分離後、水相をジクロロメタン(1mL)で3回抽出した。有機相を合わせ、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。減圧下でロータリーエバポレーターによりろ液から溶媒を除去して、粗生成物を得た。粗生成物を薄層分取プレート(ジクロロメタン/メタノール=10/1)で精製し、化合物WX001を得た。化合物WX001をカラムでキラル分離し((カラム:AS(250mm*30mm、5μm);移動相:[0.1%アンモニア水エタノール]; B%:40%-40%))、WX001A(保持時間:6.16分)とWX001B(保持時間:6.98分)を得た。保持時間は次の分析カラムで測定した:カラム:Chiralpak AS-3 150x4.6mm ID、3μm、移動相:A:二酸化炭素B:メタノール(0.05%ジエチルアミン)、40%B、流速:2.5mL/分、カラム温度:35℃。
中間体A1-B、B1を出発原料として、実施例1のステップ1とステップ2と同じように行って合成した。
0℃で、O-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N’,N’-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(68.56mg、180.31μmol、1.50eq)を2-ブチン酸(10.11mg、120.21μmol、1.00eq)のジクロロメタン溶液(2.00mL)に添加し、30分間攪拌した。0℃で、化合物WX006A-2(50.00mg、120.21μmol、1.00eq、HCl)とトリエチルアミン(36.49mg、360.63μmol、49.99μL、3.00eq)を反応液に加え、ゆっくり20℃に加熱し、16時間攪拌した。反応終了後、反応液をジクロロメタン10mLで希釈し、水15mLで3回洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。減圧下でロータリーエバポレーターによりろ液から溶媒を除去して、粗生成物を得た。粗生成物を薄層分取プレート(石油エーテル/酢酸エチル=1/1)で単離して、化合物WX006Aを得た。
-60℃で、窒素保護下で、メチルリチウム(1.6M、616.10μL、1.05eq)を4-アミノ-7-ブロモ-ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン(0.2g、938.81μmol、1eq)のテトラヒドロフラン(15mL)溶液に15分以内に滴下し、30分反応後、n-ブチルリチウム(2.5M、413.08μL、1.1eq)を反応液にゆっくり滴下した。反応液を-60℃~-40℃で1時間撹拌し、次にN-BOC-3-ピロリドン(347.77mg、1.88mmol、2eq)を反応液に加えた。反応液をゆっくりと20℃に加温し、16時間攪拌した。反応液を0℃に冷却し、水1mLを加えて反応を停止させた。反応液を5mLの水で希釈し、酢酸エチル(5mL)で3回抽出した。有機相を10mLの飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ液を減圧下でロータリーエバポレーターにかけ、粗生成物として化合物WX008-1を得た。粗生成物を次の反応に直接使用した。
中間体WX008-1を出発原料として、A1の合成方法と同じように行って合成した。
中間体WX008-2を出発原料として、実施例1の合成方法と同じように行って合成した。
攪拌機を備えた100mLの3つ口フラスコに、窒素の保護下で、化合物A1(1.10g、2.56mmol、1eq)、ヨウ化第一銅(97.53mg、512.00μmol、0.2eq)、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウムジクロリド(359.44mg、512.00μmol、0.2eq)、トリエチルアミン(1.04g、10.24mmol、1.43mL、4eq)と1,4-ジオキサン(5mL)を順に加えた後、新鮮な調製した化合物B5(2.48g、5.12mmol、2eq)を追加した。窒素置換を3回行った後、100℃のオイルバスに入れ、12時間反応させた。反応終了後、不溶物をろ別し、ろ液を減圧下でロータリーエバポレーターにかけて粗生成物を得た。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=3/1→酢酸エチル)にかけて、生成物WX010-1を得た。
中間体WX010-1を出発原料として、実施例1のステップ2とステップ3の合成方法と同じように行って合成した。
tert-ブチル(1H-ピロール-1-イル)カーバメート(25.00g、137.20mmol、1.00eq)のアセトニトリル(200.00mL)溶液を0°Cに冷却し、クロロスルホニルイソシアネート(20.39g、144.06mmol、12.51mL、1.05eq)をシリンジで反応液にゆっくりと滴下した。30分間攪拌した後、沈殿物が形成された。0℃で45分間攪拌を続けた後、N,N-ジメチルホルムアミド(14.84g、203.05mmol、15.62mL、2.50eq)をシリンジで反応液に滴下し、反応液中の沈殿物が消えた。同温度で45分間攪拌を続けた後、反応液をゆっくり25℃に加温して反応を終了させた。反応液を200mLの氷水にゆっくり注いだ。混合物を200mLの酢酸エチルで抽出し、有機相を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、更にシリカゲルで充填された砂コア漏斗でろ過した。減圧下でロータリーエバポレーターによりろ液から溶媒を除去し、化合物WX011-1を得た。
-30℃で、ジブロモヒダントイン(10.69g、37.40mmol、0.50eq)をWX011-1(15.50g、74.80mmol、1.00eq)のアセトニトリル(150mL)溶液にバッチで加えた。反応液をゆっくりと25℃に加温し、2時間撹拌した。反応終了後、反応液を水100mLに加え、水相を酢酸エチル(100mL×3)で抽出し、有機相を合わせ、100mLの飽和食塩水で1回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ液を減圧下でロータリーエバポレーターにかけ、粗生成物を得た。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=9/1-1/1)で精製して、化合物WX011-2を得た。
窒素雰囲気下で、WX011-2(5.30g、18.52mmol、1.0eq)のテトラヒドロフラン(100mL)溶液を-60℃に冷却した。反応液に臭化メチルマグネシウム(3mol/Lテトラヒドロフラン溶液、6.80mL、20.38mmol、1.1eq)をゆっくり滴下し、30分間攪拌した。次に、n-ブチルリチウム(2.0mol/Lのn-ヘキサン溶液、14.80mL、37.05mmol、2.0eq)を反応液に滴下した。反応液の内温を-40℃~-60℃に保持しながら、1時間攪拌した。パラホルムアルデヒド(1.67g、18.52mmol、1.0eq)を反応液に加えた。得られた混合物を室温に加温し、一晩攪拌した。反応終了後、反応液を飽和食塩水100mLにゆっくり注いだ。得られた混合物を酢酸エチル(100mL×3)で抽出し、有機相を合わせ、有機相を100mLの飽和食塩水で1回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。その後、ろ液を減圧下でロータリーエバポレーターにかけ、粗生成物を得た。粗生成物をシリカフラッシュカラム(ISCO(登録商標); 220gSepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、移動相0-50%酢酸エチル/石油エーテル@ 100mL / min)で精製して、化合物WX011-3を得た。
室温で、塩化水素/ジオキサン溶液(12mL)を化合物WX011-3(4.70g、19.81mmol、1eq)に加えた。5時間攪拌した後、反応液にメタノール(60mL)を加えた。得られた混合物を一晩攪拌した。最後に、リン酸カリウム(42.05g、198.10mmol、10eq)と酢酸ホルムアミジン(10.31g、99.05mmol、5eq)を反応液に加えた後、得られた混合物を65℃に加温し、20時間撹拌した。反応終了後、反応液を室温まで冷却し、ろ過した。ろ液を濃縮し、シリカフラッシュカラム(ISCO(登録商標); 220gSepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、移動相0-3%メタノール/ジクロロメタン@ 100 mL / min)で精製して、化合物WX011-4を得た。
-30℃で、ジブロモヒダントイン(1.85g、6.46mmol、0.50eq)をバッチでWX011-4(2.30g、12.91mmol、1.00eq)のテトラヒドロフラン(20mL)溶液に加えた。反応液を15℃で16時間攪拌した。反応液を濃縮し、シリカフラッシュカラム(ISCO(登録商標); 40gSepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、移動相0-10%ジクロロメタン/メタノール@ 60 mL / min)で精製して、WX011-5を白色固体として得た。
室温で、WX011-5(6.40g、24.89mmol、1.00eq)を1,4-ジオキサン(100mL)と水(20mL)の混合溶液に溶解した。次に、N-Boc-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-ピナコールホウ酸エステル(7.35g、24.89mmol、1.00eq)、リン酸カリウム(15.85g、74.68mmol、3.00eq)及び1,1’-ビス(ジフェニルホスフィン)フェロセンパラジウムクロリド(1.82g、2.49mmol、0.10eq)を混合溶液に順に加えた。窒素保護下で、反応液を80℃に加熱し、16時間攪拌した。反応終了後、反応液を室温まで冷却し、100mLの水にゆっくりと注いだ。混合物を酢酸エチル(100mL×3)で抽出し、有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ液を減圧下でロータリーエバポレーターにかけ、化合物WX011-6を得た。
室温で、水酸化パラジウム(65.05mg、463.24μmol、0.1eq)をWX011-6(1.60g、4.63mmol、1.00eq)のメタノール(30mL)溶液に加えた。水素ガスで3回置換した後、反応液を50℃に加熱し、50psiの水素ガス下で16時間撹拌した。反応液を室温に冷却し、ろ過して触媒を除去した。減圧下でロータリーエバポレーターによりろ液から溶媒を除去して、WX011-7を得た。
室温で、ブロモスクシンイミド(563.55mg、3.17mmol、1.10eq)をバッチでWX011-7(1.00g、2.88mmol、1.00eq)のテトラヒドロフラン(20mL)溶液に加えた。反応液を20℃で1時間攪拌した後、反応液を酢酸エチル(50mL)に加えた。得られた混合物を水30mL及び飽和食塩水30mLで順次に1回洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下でロータリーエバポレーターにかけ、化合物WX011-8を得た。
室温で、化合物WX011-8(1.25g、5.63mmol、1.50eq)、フッ化セシウム(2.85g、18.77mmol、5.00eq)、及びクロロ(2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2,4,6-トリイソプロピル-1,1-ビフェニル)[2-(2-アミノ-1,1-ビフェニル)]パラジウム(II)(295.3mg、375.32μmol、0.10eq)を化合物WX001-9(1.60mg、3.75mmol、1.00eq)のテトラヒドロフラン(20mL)/水(2mL)の混合溶液に順に添加した。窒素で3回置換した後、混合物を60℃に加熱し、16時間攪拌し、室温に冷却し、30mLの水に注いだ。得られた混合物をジクロロメタン(10mL)で3回抽出し、有機相を合わ、10mLの飽和食塩水で1回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。溶媒を減圧下でロータリーエバポレーターによりろ液から除去して、化合物WX011-9を得た。
室温で、塩酸酢酸エチルの溶液(4M、20.00mL)をWX011-9(1.60g、3.06mmol、1.00eq)に加えた。混合物を1時間撹拌し、ろ過して、固体を得た。得られた固体を減圧下で乾燥して、化合物WX011-10の塩酸塩を得た。
0°Cで、塩化アクリロイル(216.44mg、2.39mmol、1.00eq)をトリエチルアミン(2.42g、23.91mmol、10.00eq)とWX011-10塩酸塩(1.10g、2.39mmol、1.00eq)のジクロロメタン(10mL)溶液に加えた。混合物を60分間撹拌し、反応液を25mLのジクロロメタンに注いだ。有機相を水(25mL)で2回洗浄した。有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。減圧下でロータリーエバポレーターによりろ液から溶媒を除去して、粗生成物を得た。粗生成物を薄層分取プレート(酢酸エチル)で精製し、化合物WX011を得た。化合物WX011はカラムでキラル分割され((カラム:AD(250mm*30mm、5μm);移動相:[0.1%アンモニア水エタノール]; B%:45%-45%))、WX011A(保持時間:0.58分)及びWX011B(保持時間:0.74分)を得た。保持時間は次の分析カラムで測定した:カラム:Chiralpak AD-3 50 * 4.6mm ID、3μm、移動相:二酸化炭素中の40%イソプロパノール(0.05%エチレンジアミン)、流量:4mL / min、カラム温度: 40oC。
LCMS (ESI) m/z: 451.0[M+H]+、 1H NMR (400MHz,重水素化クロロホルム) δ = 7.94 (d, J = 3.2 Hz, 1H), 7.01 (s, 1H), 6.90 (s, 1H), 6.60-6.38 (m, 3H), 5.76-5.69 (m, 1H), 4.31-4.13 (m, 1H), 4.11-3.86 (m, 7H), 3.80-3.54 (m, 3H), 2.70-2.38 (m, 1H), 2.31-2.22 (m, 1H)。
33P同位体標識キナーゼ活性試験(Reaction Biology Corp)を使用してIC50値を測定し、試験化合物のヒトFGFR1及びFGFR4に対する阻害能力を評価した。
33P同位体標識キナーゼ活性試験(Reaction Biology Corp)を使用してIC50値を測定し、試験化合物のFGFR変異株に対する阻害能力を評価した。
Balb/c マウス(雌)
標準的なプロトコルに従って、げっ歯類動物に対して、静脈内注射及び経口投与で化合物を投与した後の薬物動態プロファイルを測定した。試験化合物を透明な溶液として調製し、単回の静脈内注射及び経口投与でマウスに投与した。静脈内注射用の溶媒は、10%DMSO/10%solutol/80%水で、経口投与用の溶媒は、0.5%ナトリウムカルボキシメチルセルロース+0.2%Tweenであった。24時間以内の全血サンプルを採取した。すべての血液サンプルを、0.5M K2-EDTA抗凝固剤が既に添加された、ラベル付けのプラスチック製の遠心チューブに添加した。血液サンプルを採取した後、血液サンプルを4℃、3000gで10分間遠心分離し、上澄の血漿を回収した直後、ドライアイスに入れ、-20℃以下に保った。LC-MS/MS分析方法を使用して血中濃度を定量的に分析し、ピーク濃度、ピーク時間、クリアランスレート、半減期、曲線下面積、バイオアベイラビリティなどの薬物動態パラメータを計算した。
Claims (19)
- 式(I)で表される、化合物又はその薬学的に許容可能な塩であって、
Lが、単結合、C2-4アルケニル基、C2-4アルキニル基から選択され、
R1が、H、ハロゲン原子、OH、NH2から選択され、又は、1、2又は3個のR基で置換されてもよいC1-3アルキル基或いはC1-3ヘテロアルキル基から選択され、
R2が、H、F、Cl、Br、I、OH、NH2から選択され、
R3が、H、ハロゲン原子、OH、NH2、CNから選択され、又は、1、2又は3個のR基で置換されてもよいC1-3アルキル基或いはC1-3ヘテロアルキル基から選択され、
R4が、H、ハロゲン原子、OH、NH2、CNから選択され、又は、1、2又は3個のR基で置換されてもよいC1-3アルキル基或いはC1-3ヘテロアルキル基から選択され、
R5が、H、又は、1、2又は3個のR基で置換されてもよいC1-3アルキル基、C1-3ヘテロアルキル基、C3-6シクロアルキル基、或いは4~6員のヘテロシクロアルキル基から選択され、
R6が、H、ハロゲン原子、OH、NH2から選択され、又は、1、2又は3個のR基で置換されてもよいC1-3アルキル基から選択され、
Rが、F、Cl、Br、I、OH、NH2、CN、Me、CF3、N(CH3)2、
前記C1-3ヘテロアルキル基、4~6員のヘテロシクロアルキル基における「ヘテロ」がそれぞれ独立して、-NH-、N、-O-、-S-から選択され、
以上の場合では、前記「ヘテロ」の数がそれぞれ独立して、1、2又は3から選択される。 - 前記R1は、H、ハロゲン原子、OH、NH2から選択され、又は、1、2又は3個のR基で置換されてもよいC1-3アルキル基或いはC1-3アルコキシル基から選択される、請求項1に記載の化合物又はその薬学的に許容可能な塩。
- 前記R3が、H、ハロゲン原子、OH、NH2、CNから選択され、又は、1、2又は3個のR基で置換されてもよいC1-3アルキル基、C1-3アルコキシル基或いはC1-3アルキルアミノ基から選択される、請求項1-3の何れかに記載の化合物又はその薬学的に許容可能な塩。
- 前記R4が、H、ハロゲン原子、OH、NH2、CNから選択され、又は、1、2又は3個のR基で置換されてもよいC1-3アルキル基、C1-3アルコキシル基或いはC1-3アルキルアミノ基から選択される、請求項1-3の何れかに記載の化合物又はその薬学的に許容可能な塩。
- 前記R5がH、又は、1、2又は3個のR基で置換されてもよいC1-3アルキル基、C1-3アルキルアミノ基或いはモルホリニル基から選択される、請求項1-3の何れかに記載の化合物又はその薬学的に許容可能な塩。
- 前記R6がH、F、Cl、Br、I、OH、NH2、Meから選択される、請求項1-3の何れかに記載の化合物又はその薬学的に許容可能な塩。
- 請求項1-17の何れかに記載の化合物又はその薬学的に許容可能な塩のFGFR関連疾患を治療するための医薬品の製造への使用。
- 前記FGFR関連疾患が固形腫瘍である、請求項18に記載の使用。
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