JP7340325B2 - 偏光フィルムの製造方法及び偏光フィルムの製造装置 - Google Patents
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ポリビニルアルコール系樹脂フィルムを、ヨウ素を含有する染色処理液で処理する工程と、
架橋剤及びヨウ化物塩を含有する液に、波長470nmにおける吸光度が2以下のヨウ化水素を含有する液を添加して第1架橋処理液を得る工程と、
前記第1架橋処理液を含む架橋処理液に、前記染色処理液で処理する工程後のポリビニルアルコール系樹脂フィルムを浸漬する工程と、を含む、偏光フィルムの製造方法。
前記第1架橋処理液を得る工程は、前記架橋槽の外部にある外部槽で行う、〔1〕~〔9〕のいずれかに記載の偏光フィルムの製造方法。
前記抜き出される少なくとも一部の架橋処理液を、前記外部槽に供給する工程と、
前記外部槽から前記架橋槽に前記第1架橋処理液を供給する工程と、をさらに含む、〔10〕に記載の偏光フィルムの製造方法。
前記ポリビニルアルコール系樹脂フィルムを、ヨウ素を含有する染色処理液で処理する染色処理部と、
架橋剤及びヨウ化物塩を含有する液に、波長470nmにおける吸光度が2以下のヨウ化水素を含有する液を添加して第1架橋処理液を得る第1架橋処理液調製部と、
前記第1架橋処理液を含む架橋処理液に、前記染色処理部で処理されたポリビニルアルコール系樹脂フィルムを浸漬する架橋槽と、を含む、偏光フィルムの製造装置。
前記抜き出される少なくとも一部の架橋処理液を、前記第1架橋処理液調製部に供給する第1供給部と、
前記第1架橋処理液調製部から前記架橋槽に前記第1架橋処理液を供給する第2供給部と、をさらに含む、〔18〕に記載の偏光フィルムの製造装置。
図1は、本実施形態の偏光フィルムの製造方法及びそれに用いる偏光フィルムの製造装置の一例を示す模式図である。図1中の矢印は、フィルム搬送方向又は液の流れ方向を示す。図1に示す偏光フィルム25の製造方法では、長尺のPVA系樹脂フィルム10から連続的に長尺の偏光フィルム25を得ることができる。具体的には、PVA系樹脂フィルム10を巻出ロール11から連続的に巻き出しつつ、膨潤槽13での膨潤処理工程、染色処理液を収容する染色槽15(染色処理部)での染色処理工程、架橋処理液を収容する架橋槽17での架橋処理工程、及び、洗浄槽19での洗浄処理工程を順に行い、最後に乾燥炉21を通すことにより乾燥処理を行って偏光フィルム25を得ることができる。長尺物として製造される偏光フィルム25は、巻取ロール27に順次巻き取ってもよいし、巻き取ることなく、偏光フィルム25の片面又は両面に保護フィルム等の熱可塑性樹脂フィルムを接着する偏光板作製工程に供されてもよい。
PVA系樹脂フィルム10を用いて偏光フィルム25を製造する偏光フィルム25の製造方法であって、
PVA系樹脂フィルム10を、ヨウ素を含有する染色処理液で処理する工程と、
架橋剤及びヨウ化物塩を含有する液に、波長470nmにおける吸光度(以下、「吸光度(470)」ということがある。)が2以下のヨウ化水素(HI)を含有する液(以下、「HI含有液」ということがある。)を添加して第1架橋処理液を得る工程と、
第1架橋処理液を含む架橋処理液に、染色処理液で処理する工程後のPVA系樹脂フィルム10を浸漬する工程と、を含む。
染色処理液で処理する工程は、PVA系樹脂フィルム10を、ヨウ素を含有する染色処理液で処理する染色処理工程であり、PVA系樹脂フィルム10にヨウ素を吸着、配向させる等の目的で行われる。染色処理液で処理するPVA系樹脂フィルム10は、図1に示す膨潤槽13において膨潤処理が行われた後のフィルムであることが好ましい。ヨウ素を含有する染色処理液で処理する方法としては、例えば図1に示すように、フィルム搬送経路に沿ってPVA系樹脂フィルム10を搬送しながら、染色処理液に所定時間浸漬した後、染色処理液から引き出すことによって行うことができる。染色処理液で処理する方法は、PVA系樹脂フィルム10に染色処理液を塗布する方法によって行ってもよい。
第1架橋処理液を得る工程は、架橋剤及びヨウ化物塩を含有する液に、吸光度(470)が2以下のHI含有液を添加する工程を含む。第1架橋処理液を得る工程は、架橋槽17での架橋処理に用いる架橋処理液の一部をなす第1架橋処理液を得るために行われる。架橋処理に用いる架橋処理液は、架橋剤及びヨウ化物塩を含むため、第1架橋処理液を得る工程では、架橋剤及びヨウ化物塩を含有する液に、吸光度(470)が2以下のHI含有液を添加する。
浸漬する工程は、第1架橋処理液を含む架橋処理液に、染色処理液で処理する工程後のPVA系樹脂フィルム10を浸漬する工程であり、PVA系樹脂フィルム10に架橋処理を行う架橋処理工程とすることができる。架橋処理工程は、架橋による耐水化や色相調整等の目的で行われる。架橋処理液にPVA系樹脂フィルム10を浸漬する方法としては、架橋槽17に収容されている、上記した第1架橋処理液を得る工程で得た第1架橋処理液を含む架橋処理液に、PVA系樹脂フィルムを浸漬する方法を挙げることができる。
本実施形態の偏光フィルム25の製造装置は、上記した偏光フィルム25の製造方法に用いる装置である。図1に示す偏光フィルム25の製造装置では、長尺のPVA系樹脂フィルム10に対して連続的に、膨潤槽13内の膨潤処理液、染色槽15(染色処理部)内の染色処理液、架橋槽17内の架橋処理液、及び、洗浄槽19内の洗浄処理液に順次浸漬する処理を行い、最後に乾燥炉21を通すことにより乾燥処理を行って、長尺の偏光フィルム25を得ることができる。
PVA系樹脂フィルム10を用いて偏光フィルム25を製造する偏光フィルム25の製造装置であって、
PVA系樹脂フィルム10を、ヨウ素を含有する染色処理液で処理する染色槽15(染色処理部)と、
架橋剤及びヨウ化物塩を含有する液に吸光度(470)が2以下のHI含有液を添加して第1架橋処理液を得る第1架橋処理液調製部30と、
1架橋処理液を含む架橋処理液に、染色槽15で処理されたポリビニルアルコール系樹脂フィルムを浸漬する架橋槽17と、を含む。
図1に示す染色槽15は、偏光フィルム25の製造方法における、PVA系樹脂フィルム10を、ヨウ素を含有する染色処理液で処理する工程を行うために用いることができる。染色槽15は、その内部に染色処理液を収容しており、例えば膨潤槽13で膨潤処理されたPVA系樹脂フィルム10を染色処理液に浸漬するために用いられる。PVA系樹脂フィルム10は、染色槽15内の染色処理液内に設けられたガイドロール1d,1eに支持されて搬送されながら、染色処理液により染色処理される。染色処理液で処理されて染色槽15から引き出されたPVA系樹脂フィルム10は、ガイドロール1f、ニップロール2cを順に通過して架橋槽17に導入される。
第1架橋処理液調製部30は、偏光フィルム25の製造方法における第1架橋処理液を得る工程を行うために用いることができ、第1架橋処理液調製部30は、架橋剤及びヨウ化物塩を含有する液に、吸光度(470)が2以下のHI含有液を添加することができる。これにより、第1架橋処理液調製部30は、架橋槽17での架橋処理に用いる架橋処理液の一部をなす第1架橋処理液を調製する。第1架橋処理液調製部30は、架橋剤及びヨウ化物塩を含有する液に、吸光度(470)が2以下のHI含有液を添加するためのHI含有液供給部を備えることができる。また、第1架橋処理液調製部30は、架橋剤及びヨウ化物塩を含有する液に対して活性炭処理を行う活性炭処理部33を備えていてもよい。
調整部は、HI含有液の吸光度(470)の上昇速度を0.15/day以下となるように調整したり、HI含有液の溶存酸素量が3mg/Lとなるように調整したり、脱酸素処理を行ったりするために用いることができる。調整部は、HI含有液の吸光度(470)の上昇速度や、HI含有液の溶存酸素量を調整するために、脱酸素処理を行う脱酸素処理部であってもよい。
架橋槽17は、偏光フィルム25の製造方法における、第1架橋処理液を含む架橋処理液に、染色処理液で処理する工程後のPVA系樹脂フィルム10を浸漬する工程を行うために用いることができる。架橋槽17は、その内部に第1架橋処理液を含む架橋処理液を収容しており、染色槽15で染色されたPVA系樹脂フィルム10を架橋処理液に浸漬するために用いられる。PVA系樹脂フィルム10は、架橋槽17内の架橋処理液内に設けられたガイドロール1g,1hに支持されて搬送されながら、架橋処理液で処理される。架橋処理液で処理されて架橋槽17から引き出されたPVA系樹脂フィルム10は、ガイドロール1i、ニップロール2dを順に通過して洗浄槽19に導入される。
本実施形態の偏光フィルムの製造方法で用いるPVA系樹脂フィルム10は、ポリビニルアルコール系樹脂を用いて形成されたフィルムである。ポリビニルアルコール系樹脂とは、ビニルアルコール由来の構成単位を50質量%以上含む樹脂をいう。ポリビニルアルコール系樹脂としては、ポリ酢酸ビニル系樹脂を鹸化したものを用いることができる。ポリ酢酸ビニル系樹脂の鹸化度は、JIS K 6727(1994)に準拠して求めることができ、例えば80.0~100.0モル%の範囲とすることができる。
本実施形態の偏光フィルムの製造方法で得られる偏光フィルム25は、延伸されたPVA系樹脂フィルムにヨウ素が吸着配向されているものである。偏光フィルム25の厚みは、通常2~40μmであり、偏光フィルムの薄膜化の観点から、30μm以下であることが好ましく、20μm以下であることがより好ましい。
膨潤処理工程は、PVA系樹脂フィルム10の異物除去、可塑剤除去、易染色性の付与、フィルムの可塑化等の目的で必要に応じて実施される処理である。図1に示すように、膨潤処理工程は、PVA系樹脂フィルム10を、膨潤処理液を収容する膨潤槽13に所定時間浸漬した後、引き出すことによって実施することができる。
染色処理工程及び染色槽15について、上記で説明した以外の点について説明する。染色処理工程で用いる染色処理液としては、ヨウ素及びヨウ化物塩を含有する水溶液を用いることができる。ヨウ化物塩としては、例えば、アルカリ金属のヨウ化物塩、アルカリ土類金属のヨウ化物塩、ヨウ化亜鉛等が挙げられ、ヨウ化カリウム、ヨウ化亜鉛であることが好ましく、ヨウ化カリウムであることがより好ましい。ヨウ化カリウムと他のヨウ化物塩とを併用してもよい。
染色処理工程及び染色槽15について、上記で説明した以外の点について説明する。架橋処理工程で用いる架橋処理液は、ヨウ化物塩及び架橋剤を含有する液(通常は水溶液)を用いることができる。ヨウ化物塩としては、例えば、アルカリ金属のヨウ化物塩、アルカリ土類金属のヨウ化物塩、ヨウ化亜鉛等が挙げられ、ヨウ化カリウム、ヨウ化亜鉛であることが好ましく、ヨウ化カリウムであることがより好ましい。ヨウ化カリウムと他のヨウ化物塩とを併用してもよい。架橋剤としては、例えば、ホウ酸やホウ砂等のホウ素化合物、グリオキザール、グルタルアルデヒド等が挙げることができ、ホウ酸であることが好ましい。2種以上の架橋剤を併用することもできる。
洗浄処理工程は、架橋処理工程後のPVA系樹脂フィルム10に付着した余分な薬剤を除去する等の目的で実施される処理である。図1に示すように、洗浄処理工程は、架橋処理工程(架橋槽17に浸漬された)後のPVA系樹脂フィルム10をフィルム搬送経路に沿って搬送させ、洗浄処理液を収容する洗浄槽19に所定時間浸漬し、次いで引き出すことによって実施することができる。
上記した膨潤処理工程、染色処理工程、架橋処理工程、及び洗浄処理工程の少なくとも1つの工程で処理を行いながら延伸処理を行ってもよい。これらの工程で行われる延伸処理は、湿式延伸であり、通常一軸延伸である。延伸処理工程は、架橋処理工程又はそれより前の1又は2以上の段階で行われることが好ましい。ヨウ素の染色性を高めて良好な偏光特性を有する偏光フィルム25を得るために、染色処理工程に供されるPVA系樹脂フィルム10は、少なくともある程度延伸処理が施されていることがより好ましい。
乾燥処理部は、PVA系樹脂フィルム10のフィルム搬送経路上であって、図1に示す製造装置では、洗浄槽19の下流側に配置され、洗浄処理工程後のPVA系樹脂フィルム10を乾燥させるためのゾーンである。乾燥処理工程では、洗浄処理工程後のPVA系樹脂フィルム10を引き続き搬送させながら、乾燥炉21に当該フィルムを導入することによって乾燥処理を施すことができ、これにより偏光フィルム25が得られる。
各実施例及び各比較例で得た添加用HI含有液について、吸光度(470)(波長470nmにおける吸光度)を測定した。吸光度(470)は、吸光光度計(UV-2450、(株)島津製作所製)を用いて測定し、波長470nmで測定を行った。
各実施例及び各比較例で用意したHI含有液について、まず、吸光度(470)を測定した。その後、この測定からさらに1日間、各実施例及び各比較例の環境下(バブリング処理を行う場合はバブリング処理も行う。)にHI含有液を置いた後に吸光度(470)を測定した。この操作を連続7日間行い、これら8つの測定値から、HI含有液の1日当たりの吸光度(470)の上昇速度の平均値を算出した。吸光度(470)の測定は、上記[吸光度(470)の測定]と同様の手順で行った。
各実施例及び各比較例で得た添加用HI含有液について、溶存酸素量を測定した。溶存酸素量は、溶存酸素計(B-506、飯島電子工業(株)製)を用いて行った。
バブリング処理に用いたエアストーン又はガス管チューブによって発生する気泡の気泡径は、次の手順で測定した。瓶にHI含有液を入れてバブリング処理を行いながら、瓶及びバブリング処理によって発生した気泡が含まれるように写真を撮影した。得られた写真画像において、瓶の特定箇所(直径等)の長さ及び気泡径を計測し、瓶の上記特定箇所の長さに対する気泡径の割合、及び、上記特定箇所に対応する部分の長さと当該部分の実際(実物)の瓶の長さとの比に基づいて、実際の気泡の気泡径を算出した。
純水に、ホウ酸及びヨウ化カリウムを加えて、ホウ酸濃度が3.5%、ヨウ化カリウム濃度が10.1%となるようにして、架橋剤及びヨウ化物塩を含有する液を調製した。調製した架橋剤及びヨウ化物塩を含有する液の吸光度(470)を測定した。次に、調製した架橋剤及びヨウ化物塩を含有する液に、各実施例及び各比較例で得た添加用HI含有液を、ヨウ化水素濃度が0.1%となるように添加し、この添加用HI含有液を添加した液について、吸光度(470)を測定した。架橋剤及びヨウ化物塩を含有する液の吸光度(470)と、添加用HI含有液を添加した液の吸光度(470)とを比較して、吸光度(470)の上昇が小さく許容範囲内である場合をAと評価し、吸光度(470)の上昇が大きく許容範囲外である場合をBと評価した。
濃度10%のヨウ化水素水溶液を用意し、これをHI含有液とした。このHI含有液を、温度23℃、遮光条件下(HI含有液に照射される波長250~550nmの光の照射強度が10mW/m2以下の環境下)に置き、HI含有液中にエアストーン(粒度#60)を入れ、窒素の流量がHI含有液1kg当たり0.5mL/minの条件でバブリング処理を行いながら30日間保管し、この保管した液を、架橋剤及びヨウ化物塩を含有する液に添加するための添加用HI含有液とした。バブリング処理における気泡径は3mmであった。添加用HI含有液について、吸光度(470)の測定及び溶存酸素量の測定を行い、用意したHI含有液を用いて吸光度(470)の上昇速度の測定を行った。また、添加用HI含有液を、架橋剤及びヨウ化物塩を含有する液に添加して、吸光度(470)の上昇を評価した。その結果を表1に示す。
実施例1のバブリング処理の窒素流量を、HI含有液1kg当たり1.5mL/minに変更したこと以外は、実施例1と同様にして、添加用HI含有液を得た。添加用HI含有液について、吸光度(470)の測定及び溶存酸素量の測定を行い、用意したHI含有液を用いて吸光度(470)の上昇速度の測定を行った。また、添加用HI含有液を、架橋剤及びヨウ化物塩を含有する液に添加して、吸光度(470)の上昇を評価した。その結果を表1に示す。
実施例1で用意したHI含有液を、温度23℃、遮光条件下(HI含有液に照射される波長250~550nmの光の照射強度が10mW/m2以下の環境下)で、バブリング処理を行わずに30日間保管し、添加用HI含有液とした。添加用HI含有液について、吸光度(470)の測定及び溶存酸素量の測定を行い、用意したHI含有液を用いて吸光度(470)の上昇速度の測定を行った。また、添加用HI含有液を、架橋剤及びヨウ化物塩を含有する液に添加して、吸光度(470)の上昇を評価した。その結果を表1に示す。
実施例1のエアストーンに代えてガス管チューブ(直径φ6mm)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、添加用HI含有液を得た。バブリング処理における気泡径は15mmであった。添加用HI含有液について、吸光度(470)の測定及び溶存酸素量の測定を行い、用意したHI含有液を用いて吸光度(470)の上昇速度の測定を行った。また、添加用HI含有液を、架橋剤及びヨウ化物塩を含有する液に添加して、吸光度(470)の上昇を評価した。その結果を表1に示す。
Claims (19)
- ポリビニルアルコール系樹脂フィルムから偏光フィルムを製造する偏光フィルムの製造方法であって、
ポリビニルアルコール系樹脂フィルムを、ヨウ素を含有する染色処理液で処理する工程と、
架橋剤及びヨウ化物塩を含有する液に、波長470nmにおける吸光度が2以下のヨウ化水素を含有する液を添加して第1架橋処理液を得る工程と、
前記第1架橋処理液を含む架橋処理液に、前記染色処理液で処理する工程後のポリビニルアルコール系樹脂フィルムを浸漬する工程と、を含み、
前記ヨウ化水素を含有する液の溶存酸素量は、3mg/L以下である、偏光フィルムの製造方法。 - 前記ヨウ化水素を含有する液は、脱酸素処理が行われた液である、請求項1に記載の偏光フィルムの製造方法。
- ポリビニルアルコール系樹脂フィルムから偏光フィルムを製造する偏光フィルムの製造方法であって、
ポリビニルアルコール系樹脂フィルムを、ヨウ素を含有する染色処理液で処理する工程と、
架橋剤及びヨウ化物塩を含有する液に、波長470nmにおける吸光度が2以下のヨウ化水素を含有する液を添加して第1架橋処理液を得る工程と、
前記第1架橋処理液を含む架橋処理液に、前記染色処理液で処理する工程後のポリビニルアルコール系樹脂フィルムを浸漬する工程と、を含み、
前記ヨウ化水素を含有する液は、脱酸素処理が行われた液である、偏光フィルムの製造方法。 - 前記脱酸素処理は、不活性気体を用いたバブリング処理である、請求項2又は3に記載の偏光フィルムの製造方法。
- 前記バブリング処理は、気泡径が10mm以下の気泡を発生させて行う、請求項4に記載の偏光フィルムの製造方法。
- 前記バブリング処理は、前記ヨウ化水素を含有する液1kg当たりの前記不活性気体の流量が0.5L/min以上となるように行う、請求項4又は5に記載の偏光フィルムの製造方法。
- 前記脱酸素処理は、遮光条件下で行う、請求項2~6のいずれか1項に記載の偏光フィルムの製造方法。
- 前記ヨウ化水素を含有する液は、波長470nmにおける吸光度の上昇速度が0.15/day以下となるように調整されている液である、請求項1~7のいずれか1項に記載の偏光フィルムの製造方法。
- 前記第1架橋処理液を得る工程は、前記架橋剤及びヨウ化物塩を含有する液を活性炭処理する工程を含む、請求項1~8のいずれか1項に記載の偏光フィルムの製造方法。
- 前記浸漬する工程は、前記架橋処理液を収容する架橋槽に、前記染色処理液で処理する工程後のポリビニルアルコール系樹脂フィルムを浸漬する工程であり、
前記第1架橋処理液を得る工程は、前記架橋槽の外部にある外部槽で行う、請求項1~9のいずれか1項に記載の偏光フィルムの製造方法。 - 前記架橋剤及びヨウ化物塩を含有する液は、前記架橋槽内の前記架橋処理液から抜き出される少なくとも一部の架橋処理液であり、
前記抜き出される少なくとも一部の架橋処理液を、前記外部槽に供給する工程と、
前記外部槽から前記架橋槽に前記第1架橋処理液を供給する工程と、をさらに含む、請求項10に記載の偏光フィルムの製造方法。 - 前記架橋槽に収容されている前記架橋処理液のpHは2以上4以下である、請求項10又は11に記載の偏光フィルムの製造方法。
- ポリビニルアルコール系樹脂フィルムを用いて偏光フィルムを製造する偏光フィルムの製造装置であって、
前記ポリビニルアルコール系樹脂フィルムを、ヨウ素を含有する染色処理液で処理する染色処理部と、
架橋剤及びヨウ化物塩を含有する液に、波長470nmにおける吸光度が2以下のヨウ化水素を含有する液を添加して第1架橋処理液を得る第1架橋処理液調製部と、
前記第1架橋処理液を含む架橋処理液に、前記染色処理部で処理されたポリビニルアルコール系樹脂フィルムを浸漬する架橋槽と、
前記ヨウ化水素を含有する液の溶存酸素量が3mg/L以下となるように調整する調整部と、を含む、偏光フィルムの製造装置。 - 前記調整部は、前記ヨウ化水素を含有する液の脱酸素処理を行う、請求項13に記載の偏光フィルムの製造装置。
- ポリビニルアルコール系樹脂フィルムを用いて偏光フィルムを製造する偏光フィルムの製造装置であって、
前記ポリビニルアルコール系樹脂フィルムを、ヨウ素を含有する染色処理液で処理する染色処理部と、
架橋剤及びヨウ化物塩を含有する液に、波長470nmにおける吸光度が2以下のヨウ化水素を含有する液を添加して第1架橋処理液を得る第1架橋処理液調製部と、
前記第1架橋処理液を含む架橋処理液に、前記染色処理部で処理されたポリビニルアルコール系樹脂フィルムを浸漬する架橋槽と、
前記ヨウ化水素を含有する液の脱酸素処理を行う調整部と、を含む、偏光フィルムの製造装置。 - 前記調整部は、前記ヨウ化水素を含有する液の波長470nmにおける吸光度の上昇速度が0.15/day以下となるように調整する、請求項13~15のいずれか1項に記載の偏光フィルムの製造装置。
- 前記第1架橋処理液調製部は、前記架橋剤及びヨウ化物塩を含有する液を活性炭処理する活性炭処理部をさらに含む、請求項13~16のいずれか1項に記載の偏光フィルムの製造装置。
- 前記第1架橋処理液調製部は、前記架橋槽の外部に設けられている、請求項13~17のいずれか1項に記載の偏光フィルムの製造装置。
- 前記架橋剤及びヨウ化物塩を含有する液は、前記架橋槽内の架橋処理液から抜き出される少なくとも一部の架橋処理液であり、
前記抜き出される少なくとも一部の架橋処理液を、前記第1架橋処理液調製部に供給する第1供給部と、
前記第1架橋処理液調製部から前記架橋槽に前記第1架橋処理液を供給する第2供給部と、をさらに含む、請求項18に記載の偏光フィルムの製造装置。
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