JP7332861B2 - タイヤ故障予知システム、タイヤ故障予知方法 - Google Patents

タイヤ故障予知システム、タイヤ故障予知方法 Download PDF

Info

Publication number
JP7332861B2
JP7332861B2 JP2019104024A JP2019104024A JP7332861B2 JP 7332861 B2 JP7332861 B2 JP 7332861B2 JP 2019104024 A JP2019104024 A JP 2019104024A JP 2019104024 A JP2019104024 A JP 2019104024A JP 7332861 B2 JP7332861 B2 JP 7332861B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tire
master curve
unit
difference
heat generation
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2019104024A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2020196354A (ja
Inventor
洋 飯塚
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yokohama Rubber Co Ltd
Original Assignee
Yokohama Rubber Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yokohama Rubber Co Ltd filed Critical Yokohama Rubber Co Ltd
Priority to JP2019104024A priority Critical patent/JP7332861B2/ja
Priority to DE112020001918.7T priority patent/DE112020001918T5/de
Priority to CN202080039282.XA priority patent/CN113905914A/zh
Priority to US17/595,814 priority patent/US20220222396A1/en
Priority to PCT/JP2020/020802 priority patent/WO2020246320A1/ja
Publication of JP2020196354A publication Critical patent/JP2020196354A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7332861B2 publication Critical patent/JP7332861B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06FELECTRIC DIGITAL DATA PROCESSING
    • G06F30/00Computer-aided design [CAD]
    • G06F30/20Design optimisation, verification or simulation
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60CVEHICLE TYRES; TYRE INFLATION; TYRE CHANGING; CONNECTING VALVES TO INFLATABLE ELASTIC BODIES IN GENERAL; DEVICES OR ARRANGEMENTS RELATED TO TYRES
    • B60C23/00Devices for measuring, signalling, controlling, or distributing tyre pressure or temperature, specially adapted for mounting on vehicles; Arrangement of tyre inflating devices on vehicles, e.g. of pumps or of tanks; Tyre cooling arrangements
    • B60C23/20Devices for measuring or signalling tyre temperature only
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60CVEHICLE TYRES; TYRE INFLATION; TYRE CHANGING; CONNECTING VALVES TO INFLATABLE ELASTIC BODIES IN GENERAL; DEVICES OR ARRANGEMENTS RELATED TO TYRES
    • B60C23/00Devices for measuring, signalling, controlling, or distributing tyre pressure or temperature, specially adapted for mounting on vehicles; Arrangement of tyre inflating devices on vehicles, e.g. of pumps or of tanks; Tyre cooling arrangements
    • B60C23/02Signalling devices actuated by tyre pressure
    • B60C23/04Signalling devices actuated by tyre pressure mounted on the wheel or tyre
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60QARRANGEMENT OF SIGNALLING OR LIGHTING DEVICES, THE MOUNTING OR SUPPORTING THEREOF OR CIRCUITS THEREFOR, FOR VEHICLES IN GENERAL
    • B60Q9/00Arrangement or adaptation of signal devices not provided for in one of main groups B60Q1/00 - B60Q7/00, e.g. haptic signalling
    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06FELECTRIC DIGITAL DATA PROCESSING
    • G06F30/00Computer-aided design [CAD]
    • G06F30/10Geometric CAD
    • G06F30/15Vehicle, aircraft or watercraft design
    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06FELECTRIC DIGITAL DATA PROCESSING
    • G06F2119/00Details relating to the type or aim of the analysis or the optimisation
    • G06F2119/02Reliability analysis or reliability optimisation; Failure analysis, e.g. worst case scenario performance, failure mode and effects analysis [FMEA]
    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06FELECTRIC DIGITAL DATA PROCESSING
    • G06F2119/00Details relating to the type or aim of the analysis or the optimisation
    • G06F2119/08Thermal analysis or thermal optimisation

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Theoretical Computer Science (AREA)
  • Geometry (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Evolutionary Computation (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Computer Hardware Design (AREA)
  • Human Computer Interaction (AREA)
  • Automation & Control Theory (AREA)
  • Aviation & Aerospace Engineering (AREA)
  • Computational Mathematics (AREA)
  • Mathematical Analysis (AREA)
  • Mathematical Optimization (AREA)
  • Pure & Applied Mathematics (AREA)
  • Tires In General (AREA)

Description

本発明は、タイヤ故障予知システム、タイヤ故障予知方法に関する。
トラックやバスに装着されるタイヤについては、内部故障によるトレッドセパレーションが発生することがある。トレッドセパレーションの発生に起因して、タイヤのバーストが発生し、車両が運行不能になるなどの問題がある。このため、タイヤの内部故障を事前に予知する方法などが提案されている(例えば、特許文献1)。
特開平6-211012号公報
上述した技術は、走行中の車両に装着されているタイヤの温度に基づいてタイヤの異常を判定するものである。上述した技術については、より高い精度でタイヤの故障を予知するうえで改善の余地がある。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、その目的は、より高い精度でタイヤの異常判定を行い、故障を予知することのできる、タイヤ故障予知システム、タイヤ故障予知方法を提供することである。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明のある態様によるタイヤ故障予知システムは、タイヤが装着された車両の速度と前記タイヤの発熱温度との関係を示す所定のマスターカーブを設定する設定部と、前記設定部によって設定されたマスターカーブと前記タイヤの発熱温度の実測値との差異に基づいて、前記タイヤの状態を判定する判定部と、前記設定部によって設定されたマスターカーブを更新する更新部とを含み、前記設定部は、タイヤの内腔面に設けられた温度センサによって取得されるデータに基づいて前記発熱温度を得ており、前記更新部は、前記設定部によって設定されたマスターカーブと前記タイヤの発熱温度の実測値との差異が所定範囲を超える場合に前記マスターカーブを更新し、前記設定部によって設定されたマスターカーブと前記タイヤの発熱温度の実測値との差異が前記所定範囲内である場合に前記マスターカーブを更新しない
前記更新部は、前記判定部によって、前記タイヤが正常であると判定された場合に、前記マスターカーブを更新することが好ましい。
前記判定部によって、前記タイヤが異常であると判定された場合に、警報を出力する警報部をさらに含むことが好ましい。
前記車両は、複数の前記タイヤを備えており、前記設定部は、複数の前記タイヤそれぞれについて、前記マスターカーブを設定し、前記判定部は、前記設定部によって設定された前記マスターカーブと前記タイヤの発熱温度の実測値との差異を、他のタイヤについての前記マスターカーブと前記他のタイヤの発熱温度の実測値との差異と比較して、前記タイヤの状態を判定するようにしてもよい。
前記判定部は、前記車両において対称となる位置にそれぞれ装着された前記タイヤ同士の前記差異を比較して、前記タイヤの状態を判定するようにしてもよい。
前記判定部は、所定周期で前記タイヤの状態を判定し、かつ、前記判定部の判定結果に基づいて、前記所定周期より短い周期で前記タイヤの状態を判定するようにしてもよい。
前記設定部は、前記車両以外の他の車両のタイヤについての前記マスターカーブに基づいて、前記車両のタイヤの前記マスターカーブを設定するようにしてもよい。
また、本発明のある態様によるタイヤ故障予知システムは、タイヤが装着された車両の速度と前記タイヤの発熱温度との関係を示す所定のマスターカーブを設定する設定部と、前記設定部によって設定されたマスターカーブと前記タイヤの発熱温度の実測値との差異に基づいて、前記タイヤの状態を判定する判定部と、前記設定部によって設定されたマスターカーブを更新する更新部とを含み、前記更新部は、前記設定部によって設定されたマスターカーブと前記タイヤの発熱温度の実測値との差異が所定範囲を超える場合に前記マスターカーブを更新し、前記設定部によって設定されたマスターカーブと前記タイヤの発熱温度の実測値との差異が前記所定範囲内である場合に前記マスターカーブを更新しない。
また、本発明のある態様によるタイヤ故障予知システムは、タイヤが装着された車両の速度と前記タイヤの発熱温度との関係を示す所定のマスターカーブを設定する設定部と、前記設定部によって設定されたマスターカーブと前記タイヤの発熱温度の実測値との差異に基づいて、前記タイヤの状態を判定する判定部と、前記設定部によって設定されたマスターカーブを更新する更新部とを含み、前記車両は、複数の前記タイヤを備えており、前記設定部は、複数の前記タイヤそれぞれについて、前記マスターカーブを設定し、前記判定部は、前記設定部によって設定された前記マスターカーブと前記タイヤの発熱温度の実測値との差異を、他のタイヤについての前記マスターカーブと前記他のタイヤの発熱温度の実測値との差異と比較して、前記タイヤの状態を判定する。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明のある態様によるタイヤ故障予知方法は、タイヤが装着された車両の速度と前記タイヤの発熱温度との関係を示す所定のマスターカーブを設定する第1ステップと、前記第1ステップにおいて設定されたマスターカーブと前記タイヤの発熱温度の実測値との差異に基づいて、前記タイヤの状態を判定する第2ステップと、前記第1ステップにおいて設定されたマスターカーブを更新する第3ステップとを含み、前記第1ステップにおいては、タイヤの内腔面に設けられた温度センサによって取得されるデータに基づいて前記発熱温度を得ており、前記第3ステップにおいては、前記第1ステップにおいて設定されたマスターカーブと前記タイヤの発熱温度の実測値との差異が所定範囲を超える場合に前記マスターカーブを更新し、前記第1ステップにおいて設定されたマスターカーブと前記タイヤの発熱温度の実測値との差異が前記所定範囲内である場合に前記マスターカーブを更新しない方法である。
本発明のタイヤ故障予知システム、タイヤ故障予知方法によれば、より高い精度でタイヤの異常判定を行い、故障を予知することができる。
図1は、第1実施形態によるタイヤ故障予知システムの構成を示すブロック図である。 図2は、温度センサの設置位置の例を示す図である。 図3は、設定部が設定するマスターカーブの例を示す図である。 図4は、設定部が設定するマスターカーブの例を示す図である。 図5は、第1実施形態によるタイヤ故障予知システムの動作例を示すフローチャートである。 図6は、マスターカーブの他の例を示す図である。 図7は、マスターカーブの他の例を示す図である。 図8は、第2実施形態によるタイヤ故障予知システムの動作例を示すフローチャートである。 図9は、温度センサを設ける位置の例を示す図である。 図10は、温度センサを設ける位置の他の例を示す図である。
以下に、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。以下の各実施形態の説明において、他の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略又は省略する。各実施形態により本発明が限定されるものではない。各実施形態の構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、あるいは実質的に同一のものが含まれる。なお、以下に記載した構成は適宜組み合わせることが可能である。
[マスターカーブ]
走行中の車両に装着されているタイヤの発熱温度は、タイヤにかかる荷重と車両の速度との積に比例する。タイヤにかかる荷重は、車両によって異なる。例えば、車両がトラックであれば、荷物の積載量が多い場合は荷重が大きく、積載量が少ない場合は荷重が小さい。車両がバスであれば、乗降客が多い路線を走る場合は荷重が大きく、乗降客が少ない路線を走る場合は荷重が小さい。このように、タイヤにかかる荷重は一定ではなく、荷物の量や乗客の数によって変化する。荷重が大きい場合はタイヤの発熱量が大きくなり、タイヤの内部故障の可能性が高くなる。また、車両の速度が高い場合は、タイヤの発熱量が大きくなり、タイヤの内部故障の可能性が高くなる。しかしながら、タイヤの発熱温度や車両の速度が分かっても、荷重が不明であると、タイヤの内部故障の可能性について判定することは難しい。
そこで、本例のタイヤ故障予知システムでは、車両速度に対する、タイヤの発熱温度の変化について、マスターカーブを設定する。マスターカーブは、タイヤが装着された車両の速度とそのタイヤの発熱温度との関係を示す。マスターカーブは、車両の速度に対する温度の変化の基準値を示す。したがって、タイヤに異常がなければ(正常であれば)、車両の速度の上昇に伴い、タイヤの発熱温度は基準値であるマスターカーブに沿って変化する。
また、本例のタイヤ故障予知システムでは、設定したマスターカーブを、機械学習によって更新する。設定され、更新されるマスターカーブを用いることにより、より高い精度でタイヤの異常判定を行い、故障を予知することができる。
[第1実施形態]
以下、第1実施形態によるタイヤ故障予知システムについて説明する。
[構成]
図1は、第1実施形態によるタイヤ故障予知システム100の構成を示すブロック図である。図1において、タイヤ故障予知システム100は、制御部10と、記憶部20と、警報部30とを備える。制御部10は、タイヤ故障予知システム100の動作を統括的に制御する装置であり、例えば、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read-Only Memory)、RAM(Random-Access Memory)などを備える。また、制御部10は、設定部11と、マスターカーブ記憶部12と、温度取得部13と、速度取得部14と、判定部15と、更新部16と、入出力部(I/O)40とを有する。具体的には、制御部10のCPUが、記憶部20内のプログラムを読み込んで実行することにより、これらの機能が実現される。
設定部11は、マスターカーブを設定する。マスターカーブは、タイヤが装着された車両の速度とそのタイヤの発熱温度との関係を示す。マスターカーブは、車両の速度に対する温度の変化の基準値を示す。したがって、タイヤに異常がなければ(正常であれば)、車両の速度の変化に伴い、タイヤの発熱温度はマスターカーブに沿って変化する。以下、設定部11が最初に設定するマスターカーブを、初期マスターカーブと呼ぶ。例えば、上記車両以外の他の車両の同じ装着位置のタイヤについてのマスターカーブを初期マスターカーブとして設定することができる。特に、同じ型の車両またはタイヤの配置が同じ車両の同じ装着位置のタイヤについてのマスターカーブを初期マスターカーブとして設定することができる。記憶部20内に予め記憶しておいた他の車両のマスターカーブを利用してもよいし、外部のデータベースに記憶されているマスターカーブを利用してもよい。
設定部11は、マスターカーブの設定の際、マスターカーブ記憶部12にアクセスする。マスターカーブの設定とは、タイヤの故障の判定に使用するマスターカーブに関するデータを、マスターカーブ記憶部12に格納する処理である。設定されたマスターカーブは、タイヤの発熱温度の実測値との比較の対象となる。
マスターカーブ記憶部12は、タイヤの故障の判定に使用するマスターカーブに関するデータを記憶する。マスターカーブに関するデータとは、マスターカーブを特定するデータであり、例えば、マスターカーブに対応する関数、マスターカーブの傾きを示す係数値、マスターカーブを示すデータが格納されているアドレス値である。マスターカーブ記憶部12の記憶内容は、更新部16によって更新される。マスターカーブ記憶部12の記憶内容は、判定部15によって参照される。つまり、設定部11は、マスターカーブを判定部15が参照できる記憶領域に、マスターカーブに関するデータを記憶する。
温度取得部13は、温度センサ1Lおよび1Rから温度のデータを取得する。温度取得部13は、所定の周期で温度のデータを取得する。温度取得部13が取得した温度のデータは、記憶部20に記憶される。温度センサ1Lおよび1Rは、例えば、タイヤの内腔に設けられる。図2は、温度センサの設置位置の例を示す図である。図2に示すように、温度センサ1(1L、1R)は、タイヤPの内腔に設けられる。温度取得部13は、例えば、1分間隔で温度センサ1Lおよび1Rのデータを取得する。温度取得部13は、温度センサ1Lおよび1Rのデータを無線で取得する。制御部10は、各センサからデータを直接取得してもよいし、中継器を設けておき、各センサから中継器を経由してデータを取得してもよい。タイヤの発熱温度は、温度センサによって取得できる温度の値から気温を差し引くことによって得られる。
図1に戻り、速度取得部14は、速度センサ2から車両の速度のデータを取得する。速度取得部14は、例えば、1分間隔で速度センサ2から速度のデータを取得する。速度取得部14は、所定の周期で車両の速度のデータを取得する。速度取得部14は、例えば、温度取得部13が温度のデータを取得する際に、車両の速度のデータを取得する。速度センサ2は、例えば、車両における車軸の回転数に比例するパルス信号を発生させることにより、車両の速度を検出する。速度センサ2は、GPS(Global Positioning System)を用いて、車両の速度を算出してもよい。例えば、速度センサ2は、受信した測位衛星の電波のドップラー効果を利用して車両の速度を算出してもよい。また、例えば、速度センサ2は、測位衛星の電波から求めた車両の移動の距離及び車両の移動にかかった時間に基づいて車両の速度を算出してもよい。
判定部15は、マスターカーブ記憶部12の記憶内容を参照することにより、設定部11によって設定されたマスターカーブを認識することができる。判定部15は、設定部11によって設定されたマスターカーブと、温度取得部13が取得した温度の実測値との差異に基づいて、タイヤの状態を判定する。判定部15は、後述するように、マスターカーブと温度の実測値との差異が第1所定範囲内の値であれば、更新部16による更新を行うと判定する。また、判定部15は、マスターカーブと温度の実測値との差異が第2所定範囲内の値であれば、タイヤの状態は正常である(すなわち、異常でない)と判定する。判定部15は、マスターカーブと温度の実測値との差異が第2所定範囲を超える値であれば、タイヤの状態は正常でない(すなわち、異常である)と判定する。
更新部16は、設定部11によって設定されたマスターカーブを更新する。マスターカーブの更新は、マスターカーブ記憶部12の記憶内容を書き換える処理である。例えば、更新部16は、現在設定されているマスターカーブの代わりに、より適切な他のマスターカーブを設定する。より具体的には、更新部16は、マスターカーブ記憶部12に記憶されている、マスターカーブに関するデータに、別のデータを上書きする。例えば、マスターカーブに対応する関数、マスターカーブの傾きを示す係数値、マスターカーブを示すデータが格納されているアドレス値を書き換える。なお、マスターカーブの傾きを示す係数を変更することは、直線の傾きを変更することを意味する。
更新部16は、判定部15による判定結果に基づいて、マスターカーブを更新する。更新部16は、タイヤの状態が正常である(すなわち、異常でない)と判定部15が判定した場合に、マスターカーブを更新する。
更新部16は、マスターカーブ記憶部12に記憶されている、マスターカーブに関するデータと同じデータを上書きしてもよい。すなわち、更新部16は、マスターカーブ記憶部12に記憶されている、マスターカーブに関するデータを、同じデータに書き換えてもよい。
入出力部(I/O)40は、温度センサ1L、1Rなどのデータを入力する入力部として機能する。また、入出力部(I/O)40は、判定部15の判定結果に基づくデータを出力する出力部として機能する。
記憶部20は、制御部10での処理に用いられる各種プログラム21や各種データ22を格納する装置である。記憶部20は、例えば、不揮発性メモリあるいは磁気記憶装置により構成される。制御部10の内部に記憶部20が設けられ、制御部10と記憶部20とが一体になっていてもよい。各種プログラム21は、後述する各判定を行うためのプログラムを含む。各種データ22は、後述する各判定を行うための閾値を含む。
警報部30は、警報を出力する装置である。警報部30は、制御部10から出力される警報信号に基づいて警報を出力する。制御部10は、タイヤの状態は正常でない(すなわち、異常である)と判定部15が判定した場合に、警報信号を出力する。警報部30は、例えば、車両の運転者に対して警報を出力する。警報は、例えば、音声出力や表示出力によって行われる。また、警報部30は、外部装置に向けて警報を出力してもよい。警報部30は、車両の運転者に対して警報を出力するとともに、外部装置に向けて警報を出力してもよい。警報を出力することにより、タイヤの故障可能性を車両の運転者や外部装置に知らせることができる。なお、警報部30は、タイヤの状態は正常である(すなわち、異常ではない)と判定部15が判定した場合に、警報を出力しない。
図3および図4は、設定部11が設定するマスターカーブの例を示す図である。図3において、横軸はタイヤが装着された車両の速度[km/h]、縦軸はタイヤの発熱温度[℃]である。図3において、符号Th1、Th2、Th3およびTh4は、車両の速度に対する発熱温度の実測値を示す。
ここで、本例では、実測値とマスターカーブMCによって得られる発熱温度との差異が第2所定範囲(例えば、±20[℃]の範囲)を超える値である場合に、タイヤが異常である(正常でない)と判定する。図3において、実測値Th1、Th2、Th3およびTh4は、マスターカーブMCによって得られる発熱温度との差異が第2所定範囲内の値である。したがって、実測値Th1、Th2、Th3およびTh4の場合、タイヤが異常でない(正常である)と判定される。
図3に示すように、実測値Th2については、マスターカーブMCによって得られる発熱温度と一致していないため、本システムは図3に示す破線のようにマスターカーブを更新する。更新されたマスターカーブMC’は、実測値Th2を通る。これにより、実測値Th2は、更新されたマスターカーブMC’によって得られる発熱温度と一致することになる。つまり、本システムでは、実測値Th2との差異をなくし、実測値Th2と一致するように、マスターカーブを更新する。本システムでは、例えば、マスターカーブの傾きを示す係数を変更することによって、実測値Th2との差異をなくし、実測値Th2と一致するように、マスターカーブを更新する。
また、例えば、図3に示す実測値Th1、Th3およびTh4については、マスターカーブMCによって得られる発熱温度と一致している。このため、本システムにおいてマスターカーブMCを更新してもそのマスターカーブMCのままであり、マスターカーブMCに変化はない。
一方、実測値が、マスターカーブMCによって得られる発熱温度と一致しない場合であり、かつ、差異が第2所定範囲を超える値である場合に、本システムはタイヤが異常であると判定する。例えば、図4に示すように、実測値Th2’とマスターカーブMCによって得られる発熱温度との差異が第2所定範囲である±20[℃]の範囲を超える値である場合に、本システムはタイヤが異常であると判定する。本システムはタイヤが異常であると判定した場合、運転者などに警報を出力する。
[マスターカーブの更新]
本例のタイヤ故障予知システムでは、タイヤの発熱温度を所定の周期で取得する。本例のタイヤ故障予知システムにおいて、タイヤの発熱温度の実測値がマスターカーブによって得られる温度と一致せず、第1所定範囲内の差異である場合、マスターカーブを更新することが好ましい。マスターカーブの更新とは、すでに設定されているマスターカーブの代わりに、別のマスターカーブを設定することである。
また、タイヤの発熱温度の実測値がマスターカーブによって得られる温度と一致せず、その温度に近い第1所定範囲内の値である場合に、マスターカーブを更新することが好ましい。例えば、タイヤの発熱温度の実測値がマスターカーブによって得られる温度と一致しないが、その差異が±10[℃]の範囲内(すなわち第1所定範囲内)である場合には、マスターカーブを更新する。マスターカーブを更新することによって、実際の発熱温度の変化により近い、マスターカーブを設定できる。これにより、より適切なマスターカーブに基づいて判定を行うことができる。
[動作例]
図5は、第1実施形態によるタイヤ故障予知システム100の動作例を示すフローチャートである。図5において、例えば、車両の動力発生装置(図示せず)が始動した場合、タイヤ故障予知システム100は以下の処理を行う。動力発生装置とは、例えば、エンジン、電動機である。例えば、車両のイグニッションスイッチがオンになったことを検出したときに、動力発生装置が始動したと判定してもよい。
第1実施形態によるタイヤ故障予知システム100は、車両に装着されているタイヤそれぞれについて、図5に示すフローチャートに沿って処理を行う。タイヤ故障予知システム100は、図5に示すフローチャートに沿った処理を周期的に行う。
ステップS101において、タイヤ故障予知システム100は、初期マスターカーブを設定する。初期マスターカーブは、設定部11によって設定される。次に、ステップS102において、タイヤ故障予知システム100は、タイヤの発熱温度の実測値および車両の速度を取得する。タイヤの発熱温度の実測値は、温度取得部13によって取得される。車両の速度は、速度取得部14によって取得される。
ステップS103において、タイヤ故障予知システム100は、速度取得部14によって取得される車両の速度および設定部11によって設定されたマスターカーブによって得られる温度と、温度取得部13によって取得されるタイヤの発熱温度との差異に基づいて、タイヤが異常であるか否かを判定する。タイヤが異常であるか否かの判定は、判定部15によって行われる。
タイヤ故障予知システム100は、ステップS103において、タイヤが異常でないと判定した場合(ステップS103においてNo)、マスターカーブを更新すると判定し、ステップS104において、マスターカーブを更新する。マスターカーブの更新は、更新部16によって行われる。その後、タイヤ故障予知システム100は、ステップS105において、処理を終了するか否か判定する。タイヤ故障予知システム100は、ステップS105において、処理を終了しない場合(ステップS105においてNo)、ステップS102に戻り、処理を継続する。
タイヤ故障予知システム100は、ステップS103において、タイヤが異常であると判定した場合(ステップS103においてYes)、ステップS107において、警報を出力する。その後、タイヤ故障予知システム100は、ステップS105に移行し、処理を終了するか否か判定する。
なお、タイヤ故障予知システム100は、ステップS105において、処理を終了する場合(ステップS105においてYes)、ステップS106に移行する。これにより、タイヤ故障予知システム100は、処理を終了する。
以上のように、車両の速度に対して、タイヤの発熱温度の実測値が、マスターカーブによって得られる温度に一致またはその温度に近い第2所定範囲内の値であれば正常であると判定できる。すなわち、タイヤは正常であると判定できる。正常であると判定できれば、その車両の運転者などへの警告は行わない。
一方、実際の車両速度に対して、タイヤの発熱温度の実測値が、マスターカーブによって得られる発熱温度と一致せず、第2所定範囲を超える値であれば異常であると判定できる。すなわち、タイヤは異常であると判定できる。異常であると判定できれば、タイヤの故障の可能性について、その車両の運転者などへの警告を行うことができる。
[第2実施形態]
次に、本システムの第2実施形態について説明する。図5のステップS103においてタイヤが異常でない(正常である)と判定した場合に、差異が第1所定範囲内の値であれば、更新部16による更新を行わないようにしてもよい。例えば、差異が±10[℃]の範囲内(すなわち第1所定範囲内)であれば、更新部16による更新を行わないようにしてもよい。つまり、タイヤが異常でない(正常である)と判定した場合において、車両の速度とマスターカーブMCとで得られる温度がタイヤの発熱温度の実測値と完全に一致しなくても差異が少ない場合には、マスターカーブの更新を行わないようにしてもよい。実測値と差異がわずかである場合は、発熱温度の測定誤差の範囲内での差異であると考えることができるからである。
一方、本システムの第2実施形態では、図5のステップS103においてタイヤが異常でない(正常である)と判定した場合に、差異が第1所定範囲を超える値であれば、本システムはマスターカーブの更新を行う。例えば、差異が±10[℃]の範囲を超える値である場合に、本システムはマスターカーブを更新する。ただし、例えば、差異が第1所定範囲である±10[℃]の範囲を超え、さらにその差異が第2所定範囲である±20[℃]の範囲を超える値である場合に、本システムはタイヤが異常であると判定する。本システムにおいて、タイヤが異常であると判定部15が判定した場合、警報部30は運転者などに警報を出力する。本システムにおいて、タイヤの状態は正常である(すなわち、異常ではない)と判定部15が判定した場合、警報部30は警報を出力しない。
図6および図7は、マスターカーブの他の例を示す図である。図6は、本システムの第2実施形態において、設定部11が設定するマスターカーブの例を示す図である。図6において、実測値Th1、Th21、Th3およびTh4は、マスターカーブMCによって得られる発熱温度との差異が第2所定範囲(例えば、±20[℃]の範囲)内の値である。したがって、実測値Th1、Th21、Th3およびTh4の場合、タイヤが異常でない(正常である)と判定される。ここで、実測値Th21は、マスターカーブMCによって得られる発熱温度との差異が第1所定範囲(例えば、±10[℃]の範囲)内の値であるため、マスターカーブMCは更新されない。
一方、差異が第1所定範囲(例えば、±10[℃]の範囲)外である場合には、マスターカーブMCを更新する。実測値Th22とマスターカーブMCによって得られる発熱温度との差異が第2所定範囲内(例えば、±20[℃]の範囲内)であるが(すなわちタイヤは異常ではないが)、第1所定範囲(例えば、±10[℃]の範囲)を超える場合、本システムは、図7に示す破線のようにマスターカーブを更新する。例えば、マスターカーブの傾きを示す係数を変更することによって、実測値Th22との差異をなくし、実測値Th22と一致するように、マスターカーブを更新する。したがって、更新されたマスターカーブMC”は、実測値Th22を通る。これにより、実測値Th22は、更新されたマスターカーブMC”によって得られる発熱温度と一致することになる。
図8は、第2実施形態によるタイヤ故障予知システム100の動作例を示すフローチャートである。第2実施形態によるタイヤ故障予知システム100は、車両に装着されているタイヤそれぞれについて、図8に示すフローチャートに沿って処理を行う。タイヤ故障予知システム100は、図8に示すフローチャートに沿った処理を周期的に行う。図8に示すフローチャートが図5に示すフローチャートと異なる点は、ステップS103においてタイヤが異常でないと判定した場合(ステップS103においてNo)に、さらにステップS103Aにおいて判定部15がマスターカーブの更新を行うか否か判定する点である。
ステップS103Aにおいて、差異が第1所定範囲内の値であれば、更新部16による更新を行わないこととし(ステップS103AにおいてNo)、ステップS105に移行する。一方、ステップS103Aにおいて、差異が第1所定範囲を超える値であれば、更新部16による更新を行うこととし(ステップS103AにおいてYes)、ステップS104に移行する。
以上のように、第2実施形態によるタイヤ故障予知システム100において、マスターカーブの更新を毎回行うのではなく、わずかな差異である場合にはマスターカーブを更新しないようにすることで、消費電力を低減することができる。
[第3実施形態]
次に、本システムの第3実施形態について説明する。タイヤ故障予知システム100においては、車両に装着されているタイヤについて、同じ車軸の対称位置に装着されている他のタイヤの発熱温度のデータを参照して、異常があるか否かを判定してもよい。つまり、図5のステップS103、図8のステップS103において、タイヤが異常であるか否かを判定する場合に、同じ車軸の対称位置に装着されている第2のタイヤの発熱温度のデータを参照して判定してもよい。
すなわち、あるタイヤの発熱温度の実測値とマスターカーブによって得られる発熱温度との差異が、そのタイヤと同じ車軸の対称位置に装着されている他のタイヤについての差異と同程度であれば、その差異は異常ではないと判定することができる。一方、あるタイヤPの発熱温度の実測値とマスターカーブによって得られる発熱温度との差異が、そのタイヤPと同じ車軸の対称位置に装着されている他のタイヤP’についての差異と大きく異なる場合に、そのタイヤPは異常であると判定することができる。例えば、差異がそのタイヤPの発熱温度の10%を超え、かつ、差異が他のタイヤP’の10%を超えている場合に、そのタイヤは異常であると判定することができる。
図9は、温度センサ1Lおよび1Rを設ける位置の例を示す図である。本例において、車両50は、前輪が1軸2輪で、後輪が1軸4輪である。車両50の進行方向を矢印Yの方向とする。前輪の車軸JFには、進行方向の左側にタイヤP1Lが、進行方向の右側にタイヤP1Rが、それぞれ装着されている。後輪の車軸JRには、進行方向の左外側にタイヤP2Lが、進行方向の右外側にタイヤP2Rが、それぞれ装着されている。また、後輪の車軸JRには、進行方向の左内側にタイヤP3Lが、進行方向の右内側にタイヤP3Rが、それぞれ装着されている。後輪に装着された左右2つずつのタイヤは、ダブルタイヤである。ダブルタイヤは、1つの車輪において、車両外側および車両内側に2つのタイヤが装着された構成である。なお、車両に装着されているタイヤを総称してタイヤPと呼ぶことがある。
本実施形態では、車両の対称位置に装着されているタイヤ同士について、上記差異を比較して異常か否かを判定する。対称位置に装着とは、車両の前側(進行方向)から後側(後退方向)に向かう仮想線Xに対し、第1のタイヤと第2のタイヤとが同じ車軸の左右対称の位置に装着されていることをいう。
前輪が1軸2輪の車両については、前輪の車軸JFに装着されている第1のタイヤ(例えば、左側のタイヤP1L)と、同じ前輪の車軸JFに装着されている第2のタイヤ(例えば、右側のタイヤP1R)とが対称位置に装着されているタイヤである。
後輪が1軸4輪の車両については、後輪の車軸JRの外側に装着されている第1のタイヤ(例えば、左外側のタイヤP2L)と、同じ後輪の車軸JRの外側に装着されている第2のタイヤ(例えば、右外側のタイヤP2R)とが対称位置に装着されているタイヤである。また、後輪の車軸JRの内側に装着されている第1のタイヤ(例えば、左内側のタイヤP3L)と、同じ後輪の車軸の内側に装着されている第2のタイヤ(例えば、右内側のタイヤP3R)とが対称位置に装着されているタイヤである。なお、図9において、記憶部20については、図示を省略している。
図10は、温度センサ1Lおよび1Rを設ける位置の他の例を示す図である。本例において、車両51は前輪が1軸2輪で、後輪が2軸8輪である。車両51の進行方向を矢印Yの方向とする。前輪の車軸JFには、進行方向の左側にタイヤP1Lが、進行方向の右側にタイヤP1Rが、それぞれ装着されている。後輪の後側の車軸JRには、進行方向の左外側にタイヤP2Lが、進行方向の右外側にタイヤP2Rが、それぞれ装着されている。また、後輪の後側の車軸JRには、進行方向の左内側にタイヤP3Lが、進行方向の右内側にタイヤP3Rが、それぞれ装着されている。後輪の前側の車軸JMには、進行方向の左外側にタイヤP4Lが、進行方向の右外側にタイヤP4Rが、それぞれ装着されている。また、後輪の前側の車軸JMには、進行方向の左内側にタイヤP5Lが、進行方向の右内側にタイヤP5Rが、それぞれ装着されている。後輪の前側、後側にそれぞれ装着された左右2つずつのタイヤは、ダブルタイヤである。ダブルタイヤは、1つの車輪において、車両外側および車両内側に2つのタイヤが装着された構成である。このように、ダブルタイヤの場合、同じ車輪に2つのタイヤが装着される。
図10において、前輪の車軸JFに装着されている第1のタイヤ(例えば、左側のタイヤP1L)と、同じ前輪の車軸JFに装着されている第2のタイヤ(例えば、右側のタイヤP1R)とが対称位置に装着されているタイヤである。
後輪の後側の車軸JRの外側に装着されている第1のタイヤ(例えば、左外側のタイヤP2L)と、同じ後輪の後側の車軸JRの外側に装着されている第2のタイヤ(例えば、右外側のタイヤP2R)とが対称位置に装着されているタイヤである。また、後輪の後側の車軸JRの内側に装着されている第1のタイヤ(例えば、左内側のタイヤP3L)と、同じ後輪の後側の車軸JRの内側に装着されている第2のタイヤ(例えば、右内側のタイヤP3R)とが対称位置に装着されているタイヤである。
後輪の前側の車軸JMの外側に装着されている第1のタイヤ(例えば、左外側のタイヤP4L)と、同じ後輪の前側の車軸JMの外側に装着されている第2のタイヤ(例えば、右外側のタイヤP4R)とが対称位置に装着されているタイヤである。また、後輪の前側の車軸JMの内側に装着されている第1のタイヤ(例えば、左内側のタイヤP5L)と、同じ後輪の前側の車軸JMの内側に装着されている第2のタイヤ(例えば、右内側のタイヤP5R)とが対称位置に装着されているタイヤである。
図10に示すように、前輪が1軸2輪で、後輪が2軸8輪の車両についても、上記同様に、同じ車軸の左右対称の位置に装着されている第1のタイヤおよび第2のタイヤについて上記差異を比較して異常か否かを判定する。
本例において、温度センサ1Lおよび1Rは、各タイヤ内部に設けられる。制御部10は、温度センサ1Lおよび1Rのデータを無線で取得する。制御部10は、各センサからデータを直接取得してもよいし、中継器を設けておき、各センサから中継器を経由してデータを取得してもよい。なお、図10において、記憶部20については、図示を省略している。
車輪の配置が異なる他の車両についても、各タイヤPに温度センサを設けておき、同じ車軸の対称位置に装着されている他のタイヤの発熱温度のデータを参照して、異常があるか否かを判定してもよい。
[第4実施形態]
上述したように、温度取得部13は、所定の周期で温度のデータを取得する。速度取得部14は、所定の周期で車両の速度のデータを取得する。これにより、制御部10は、所定の周期でタイヤの状態を判定することができる。
また、判定部15の判定結果に基づいて、上記所定周期より短い周期でタイヤの状態を判定するようにしてもよい。例えば、実測値とマスターカーブMCによって得られる発熱温度との差異が所定の閾値より大きい場合に、より短い周期でタイヤの状態を判定するようにしてもよい。例えば、5分間隔で温度のデータおよび車両の速度のデータを取得してタイヤの状態を判定している場合に、より短い1分間隔で上記データを取得してタイヤの状態を判定するようにしてもよい。
より具体的には、上記差異が、第1所定範囲である±10[℃]の範囲を超える場合に、より短い周期で温度のデータおよび車両の速度のデータを取得してタイヤの状態を判定してもよい。このように、タイヤの状態を判定する周期をより短い周期に変更することにより、タイヤの異常を早期に検出することができる。
[変形例]
上記は、制御部10内にマスターカーブ記憶部12が設けられている場合について説明したが、マスターカーブ記憶部12は他の位置に設けられていてもよい。例えば、記憶部20内にマスターカーブ記憶部12が設けられていてもよい。また、設定部11内や判定部15内にマスターカーブ記憶部12が設けられていてもよい。
上記は、説明を簡単にするために、車両速度に対して、温度が直線的に変化する場合を示している。車両速度に対して、温度が曲線に沿って変化する場合もある。このような場合においても、マスターカーブを更新することによって、実際の発熱温度の変化により近い、マスターカーブを設定できる。これにより、より適切なマスターカーブに基づいて判定を行うことができる。
[タイヤ故障予知方法]
上述したタイヤ故障予知システムによると、次のようなタイヤ故障予知方法が実現される。すなわち、タイヤが装着された車両の速度と上記タイヤの発熱温度との関係を示す所定のマスターカーブを設定する第1ステップと、上記第1ステップにおいて設定されたマスターカーブと上記タイヤの発熱温度の実測値との差異に基づいて、上記タイヤの状態を判定する第2ステップと、上記第1ステップにおいて設定されたマスターカーブを更新する第3ステップとを含むタイヤ故障予知方法が実現される。この方法によれば、より高い精度で異常判定を行い、故障を予知することができる。
また、上記第3ステップにおいては、上記第2ステップにおいて上記タイヤが正常であると判定された場合に、上記マスターカーブを更新することが好ましい。これにより、より適切なマスターカーブに基づいて判定を行うことができる。
上記第2ステップにおいて上記タイヤが異常であると判定された場合に、警報を出力する第4ステップをさらに含んでもよい。警報を出力することにより、タイヤの故障可能性を車両の運転者や外部装置に知らせることができる。
1、1L、1R 温度センサ
2 速度センサ
10 制御部
11 設定部
12 マスターカーブ記憶部
13 温度取得部
14 速度取得部
15 判定部
16 更新部
20 記憶部
30 警報部
100 タイヤ故障予知システム
MC、MC’、MC” マスターカーブ

Claims (10)

  1. タイヤが装着された車両の速度と前記タイヤの発熱温度との関係を示す所定のマスターカーブを設定する設定部と、前記設定部によって設定されたマスターカーブと前記タイヤの発熱温度の実測値との差異に基づいて、前記タイヤの状態を判定する判定部と、前記設定部によって設定されたマスターカーブを更新する更新部とを含み、
    前記設定部は、タイヤの内腔面に設けられた温度センサによって取得されるデータに基づいて前記発熱温度を得ており、
    前記更新部は、
    前記設定部によって設定されたマスターカーブと前記タイヤの発熱温度の実測値との差異が所定範囲を超える場合に前記マスターカーブを更新し、
    前記設定部によって設定されたマスターカーブと前記タイヤの発熱温度の実測値との差異が前記所定範囲内である場合に前記マスターカーブを更新しない、
    タイヤ故障予知システム。
  2. 前記更新部は、前記判定部によって、前記タイヤが正常であると判定された場合に、前記マスターカーブを更新する請求項1に記載のタイヤ故障予知システム。
  3. 前記判定部によって、前記タイヤが異常であると判定された場合に、警報を出力する警報部をさらに含む請求項1または請求項2に記載のタイヤ故障予知システム。
  4. 前記車両は、複数の前記タイヤを備えており、
    前記設定部は、複数の前記タイヤそれぞれについて、前記マスターカーブを設定し、
    前記判定部は、前記設定部によって設定された前記マスターカーブと前記タイヤの発熱温度の実測値との差異を、他のタイヤについての前記マスターカーブと前記他のタイヤの発熱温度の実測値との差異と比較して、前記タイヤの状態を判定する
    請求項1から請求項のいずれか1つに記載のタイヤ故障予知システム。
  5. 前記判定部は、前記車両において対称となる位置にそれぞれ装着された前記タイヤ同士の前記差異を比較して、前記タイヤの状態を判定する
    請求項に記載のタイヤ故障予知システム。
  6. 前記判定部は、所定周期で前記タイヤの状態を判定し、かつ、前記判定部の判定結果に基づいて、前記所定周期より短い周期で前記タイヤの状態を判定する
    請求項1から請求項のいずれか1つに記載のタイヤ故障予知システム。
  7. 前記設定部は、前記車両以外の他の車両のタイヤについての前記マスターカーブに基づいて、前記車両のタイヤの前記マスターカーブを設定する
    請求項1から請求項のいずれか1つに記載のタイヤ故障予知システム。
  8. タイヤが装着された車両の速度と前記タイヤの発熱温度との関係を示す所定のマスターカーブを設定する設定部と、前記設定部によって設定されたマスターカーブと前記タイヤの発熱温度の実測値との差異に基づいて、前記タイヤの状態を判定する判定部と、前記設定部によって設定されたマスターカーブを更新する更新部とを含み、
    前記更新部は、
    前記設定部によって設定されたマスターカーブと前記タイヤの発熱温度の実測値との差異が所定範囲を超える場合に前記マスターカーブを更新し、
    前記設定部によって設定されたマスターカーブと前記タイヤの発熱温度の実測値との差異が前記所定範囲内である場合に前記マスターカーブを更新しない
    タイヤ故障予知システム。
  9. タイヤが装着された車両の速度と前記タイヤの発熱温度との関係を示す所定のマスターカーブを設定する設定部と、前記設定部によって設定されたマスターカーブと前記タイヤの発熱温度の実測値との差異に基づいて、前記タイヤの状態を判定する判定部と、前記設定部によって設定されたマスターカーブを更新する更新部とを含み、
    前記車両は、複数の前記タイヤを備えており、
    前記設定部は、複数の前記タイヤそれぞれについて、前記マスターカーブを設定し、
    前記判定部は、前記設定部によって設定された前記マスターカーブと前記タイヤの発熱温度の実測値との差異を、他のタイヤについての前記マスターカーブと前記他のタイヤの発熱温度の実測値との差異と比較して、前記タイヤの状態を判定する
    タイヤ故障予知システム。
  10. タイヤが装着された車両の速度と前記タイヤの発熱温度との関係を示す所定のマスターカーブを設定する第1ステップと、前記第1ステップにおいて設定されたマスターカーブと前記タイヤの発熱温度の実測値との差異に基づいて、前記タイヤの状態を判定する第2ステップと、前記第1ステップにおいて設定されたマスターカーブを更新する第3ステップとを含み、
    前記第1ステップにおいては、タイヤの内腔面に設けられた温度センサによって取得されるデータに基づいて前記発熱温度を得ており、
    前記第3ステップにおいては、
    前記第1ステップにおいて設定されたマスターカーブと前記タイヤの発熱温度の実測値との差異が所定範囲を超える場合に前記マスターカーブを更新し、
    前記第1ステップにおいて設定されたマスターカーブと前記タイヤの発熱温度の実測値との差異が前記所定範囲内である場合に前記マスターカーブを更新しない、
    タイヤ故障予知方法。
JP2019104024A 2019-06-03 2019-06-03 タイヤ故障予知システム、タイヤ故障予知方法 Active JP7332861B2 (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019104024A JP7332861B2 (ja) 2019-06-03 2019-06-03 タイヤ故障予知システム、タイヤ故障予知方法
DE112020001918.7T DE112020001918T5 (de) 2019-06-03 2020-05-26 Reifendefektvorhersagesystem und Reifendefektvorhersageverfahren
CN202080039282.XA CN113905914A (zh) 2019-06-03 2020-05-26 轮胎故障预测***、轮胎故障预测方法
US17/595,814 US20220222396A1 (en) 2019-06-03 2020-05-26 Tire failure prediction system and tire failure prediction method
PCT/JP2020/020802 WO2020246320A1 (ja) 2019-06-03 2020-05-26 タイヤ故障予知システム、タイヤ故障予知方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019104024A JP7332861B2 (ja) 2019-06-03 2019-06-03 タイヤ故障予知システム、タイヤ故障予知方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2020196354A JP2020196354A (ja) 2020-12-10
JP7332861B2 true JP7332861B2 (ja) 2023-08-24

Family

ID=73649725

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019104024A Active JP7332861B2 (ja) 2019-06-03 2019-06-03 タイヤ故障予知システム、タイヤ故障予知方法

Country Status (5)

Country Link
US (1) US20220222396A1 (ja)
JP (1) JP7332861B2 (ja)
CN (1) CN113905914A (ja)
DE (1) DE112020001918T5 (ja)
WO (1) WO2020246320A1 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11865875B2 (en) * 2020-08-18 2024-01-09 The Goodyear Tire & Rubber Company Tire high temperature forecasting system
CN116963936A (zh) * 2021-05-20 2023-10-27 四川金瑞麒智能科学技术有限公司 车辆监测方法、装置、设备及计算机可读存储介质

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004058968A (ja) 2002-07-31 2004-02-26 Yamaha Motor Co Ltd 車両におけるタイヤの空気圧等状態検出装置
JP2005096609A (ja) 2003-09-25 2005-04-14 Sumitomo Electric Ind Ltd タイヤ空気圧監視システム
JP2010210211A (ja) 2009-03-12 2010-09-24 Mitsubishi Electric Corp 冷凍装置
WO2016103453A1 (ja) 2014-12-26 2016-06-30 横浜ゴム株式会社 タイヤ状態監視システム

Family Cites Families (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4156773A (en) 1977-05-26 1979-05-29 General Electric Company Process for capping quinone-coupled polyphenylene oxides
JPS595605Y2 (ja) * 1983-01-12 1984-02-20 住友ゴム工業株式会社 タイヤの空冷装置
JPH03262715A (ja) * 1990-03-12 1991-11-22 Mazda Motor Corp タイヤ異常判定装置
JPH0979915A (ja) * 1995-09-14 1997-03-28 East Japan Railway Co 車両軸受け温度異常検知システム
JP3671134B2 (ja) * 2000-04-05 2005-07-13 株式会社豊田中央研究所 タイヤパラメータ推定装置
JP4640501B2 (ja) * 2008-12-18 2011-03-02 トヨタ自動車株式会社 タイヤ空気圧警報装置とタイヤ空気圧警報装置の制御方法
JP4413987B1 (ja) * 2009-06-01 2010-02-10 康博 岡田 タイヤの空気圧調整方法
US8145199B2 (en) * 2009-10-31 2012-03-27 BT Patent LLC Controlling mobile device functions
JP2013006588A (ja) * 2011-05-20 2013-01-10 Denso Corp タイヤ空気圧検出装置
CN106796163A (zh) * 2014-06-19 2017-05-31 尼奥麦迪克斯有限公司 用于旋转轮胎的多特征检测和分析的***和方法
US9387734B1 (en) * 2015-03-26 2016-07-12 Hussain Ali Alhazmi Intelligent embedded system device for monitoring car wheel performance
CN106183662B (zh) * 2016-07-08 2018-10-30 深圳市元征科技股份有限公司 轮胎状态检测方法及装置
CN106370344A (zh) * 2016-08-24 2017-02-01 丹阳市国美汽配有限公司 一种基于卡尔曼滤波的轮胎压力和温度的最优估计方法

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004058968A (ja) 2002-07-31 2004-02-26 Yamaha Motor Co Ltd 車両におけるタイヤの空気圧等状態検出装置
JP2005096609A (ja) 2003-09-25 2005-04-14 Sumitomo Electric Ind Ltd タイヤ空気圧監視システム
JP2010210211A (ja) 2009-03-12 2010-09-24 Mitsubishi Electric Corp 冷凍装置
WO2016103453A1 (ja) 2014-12-26 2016-06-30 横浜ゴム株式会社 タイヤ状態監視システム

Also Published As

Publication number Publication date
US20220222396A1 (en) 2022-07-14
CN113905914A (zh) 2022-01-07
JP2020196354A (ja) 2020-12-10
DE112020001918T5 (de) 2022-01-13
WO2020246320A1 (ja) 2020-12-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101320223B1 (ko) 자동차를 주차하거나 운전할 때 운전자를 돕기 위한 방법및 시스템
ES2838123T3 (es) Clasificación de neumáticos
CN112292271B (zh) 胎面磨损监视方法、***、电子控制单元和存储介质
JP7332861B2 (ja) タイヤ故障予知システム、タイヤ故障予知方法
US11298991B2 (en) Tire load estimation system and method
JP2017505429A (ja) 回転半径を評価することによる潜在的密着力の推定
CN110446619B (zh) 用于确定车辆车轮上的车轮载荷的方法和设备
US20040196149A1 (en) Method and system or central station for monitoring tyre condition, and for detecting the presence of chains or nails, on a vehicle
JP2009535652A (ja) ヨーレイト測定の校正方法
US8577592B2 (en) Vehicle collision warning system and method of operating the same
US9116072B2 (en) Method and control unit for checking vehicle tires
US20200041297A1 (en) Methods and systems for determining a vehicle route based on an estimation of the weight of the vehicle
JP2023540204A (ja) 温度上昇データを使用する車両タイヤ位置特定システム及び方法
US20120035821A1 (en) Method and device for evaluating a condition of a chassis of a vehicle
JP5012693B2 (ja) 車両用データ記録装置、および、車両用データ記録方法
JP5067287B2 (ja) 車両の運転状態監視方法及びその装置
JP2004291895A (ja) 車両のロールオーバ防止装置
JP5126048B2 (ja) タイヤ空気圧監視装置
KR101531713B1 (ko) 화물적재량측정장치 및 그 방법
KR20150068250A (ko) 타이어 공기압 제어장치 및 그 제어방법
CN115402279A (zh) 用于找到挂车制动最佳增益的基于车辆的算法
JP2019053018A (ja) 運転支援装置、運転支援方法及びプログラム
JP2007196903A (ja) 自動制動制御装置
JP6637143B1 (ja) 情報提供システム、情報提供方法、及びコンピュータプログラム
JP2011185202A (ja) アイドリングストップ判定装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20220512

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20221101

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20221220

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20230314

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230419

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20230711

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20230724

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7332861

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150