JP7330039B2 - 作業車両 - Google Patents

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Description

本発明は、作業車両に関する。
作業車両の一例であるホイールローダは、エンジンの動力をトルクコンバータ(トルコン)およびトランスミッション(T/M)によりタイヤに伝えて走行しながら、フロントの油圧作業部のバケット部分で土砂等を掘削・運搬する。
ホイールローダの走行部を電動化した場合、従来トルコンの損失が大きい低回転数領域の動力伝達をモータによって実施することにより、その損失を低減することができる。また、中・高速領域ではロックアップクラッチ(LU)を締結して、エンジンと車軸を直結してエンジン駆動を行うことにより、車両の駆動効率を高めることができる。
エンジンとモータを併用した車両の一例として、特許文献1には、「エンジンと、エンジントルクを駆動輪に伝達する出力軸と、前記エンジンと出力軸間に配設されたクラッチと、出力軸に連結されたモータを有している。さらに、エンジン回転数検出手段とモータ回転数検出手段が設けられ、検出したエンジン回転数を回転数調整手段が受け、エンジン回転数を変化させる。前記エンジン回転数及びモータ回転数があらかじめ設定した関係になったときにクラッチ係合手段が前記クラッチを係合する。クラッチが係合された時にエンジンがモータの負荷になることがなくなり、ショックが発生するのを防止する。」ことが記載されている。
特開平6-38304号公報
作業車両は、トランスミッションのシフトアップ、またはシフトダウンに応じてギヤを切り替えながら加減速走行する。シフトアップ・シフトダウンの前後でギヤがかわるため、トランスミッション入力軸回転数がステップ的に変化する。このトランスミッション入力軸回転数のステップ変化に、動力源の出力軸回転数の変化が追従していない状態でクラッチを締結した場合にショックが発生する。
トルコン車の場合、トランスミッション入力軸回転数がステップ的に変化することにより、動力源の出力軸回転数との差が発生しても、トルコン内部の油が回転数差を緩和するのでそのショックが低減される。
一方、本発明が対象とする、走行部を電動化したシステムでは、トルコンが設けられていない場合があり、トランスミッション入力軸と動力源の出力軸の回転数差によってショックが発生し、車体振動に直接影響してくるといった課題が考えられる。そこで変速時には動力源の出力軸回転数を制御することにより、トランスミッション入力軸回転数の差が十分小さくなったタイミングでクラッチを切り替えることが考えられる。一方、上記回転数の差が十分小さくなるタイミングを図る場合、その時間が長くなることも考えられ、車体の予期せぬ減速、トルク抜けといった現象を招く可能性が考えられる。
本発明は、上記した課題を鑑みてなされたもので、その目的は、変速時のトランスミッション入力軸と動力源の出力軸間の速度調整時間を短縮し、作業中に駆動トルクが途切れないようにすることで、乗り心地性と動力性能を向上した作業車両を提供することにある。
上記課題を解決する本発明の作業車両は、エンジンと、該エンジンの動力で発電する発電機と、該発電機から供給される電力で駆動する電動機と、前記エンジンまたは前記電動機の動力を車輪に伝達するトランスミッションと、前記エンジンと前記トランスミッションとの間に設けられるロックアップクラッチと、前記エンジンと前記発電機と前記電動機と前記トランスミッションと前記ロックアップクラッチを制御する制御装置と、を備えた作業車両であって、前記制御装置は、前記ロックアップクラッチを解放して前記電動機の動力により前記車輪を駆動するモータ駆動モードにおいて、前記トランスミッションの変速段を切り替える際に、前記エンジン回転数を目標エンジン回転数に変更し、前記ロックアップクラッチを締結又は半締結させてエンジン回転数とのバランスにより前記電動機の回転軸の回転数を調整し、前記トランスミッションの入力軸の回転数と前記電動機の回転数との回転数差が一定値未満の状態で、前記トランスミッションのクラッチを締結することを特徴とする。
本発明によれば、変速時のトランスミッション入力軸と動力源である電動機の回転軸との間の速度調整時間を短縮し、作業中に駆動トルクが途切れないようにすることができ、車両の乗り心地性と動力性能の向上を図ることができる。本発明に関連する更なる特徴は、本明細書の記述、添付図面から明らかになるものである。また、上記した以外の、課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
本発明の第一実施形態に係る作業車両の一例であるホイールローダの外観側面図。 ホイールローダのシステム構成の一例を示す図。 ホイールローダの油圧回路の一例を示す図。 各回転数センサの検出位置を示す図。 変速制御部の構成を示すブロック線図。 ロックアップクラッチ締結による速度調整を示す図。 変速タイミングを示す図。 モータ回生トルクを利用して変速時の電動機軸回転数を調整する実施例を示す図。 モータ回生トルクを利用して変速時の電動機軸回転数を調整する際のモータN-T特性を示す図。
以下、本発明の各実施形態について図面を参照して説明する。なお、各図において同一要素については同一の符号を記し、重複する説明は省略する。
<第一実施形態>
図1は本発明に係る作業車両の一例であるホイールローダ200の外観側面図、図2は図1に示すホイールローダのシステム構成の一例を示す図である。
図1に示すように、ホイールローダ200は、リフトアーム201、バケット20、前輪18a、18b等を有する前フレーム202と、運転室19、後輪18c、18d等を有する後フレーム203とを有する。リフトアーム201はリフトアームシリンダ13の駆動により上下方向に回動し、バケット20はバケットシリンダ14の駆動により上下方向に回動(ダンプまたはクラウド)する。なお、前輪18a、18bと後輪18c、18dについて、総称する場合には車輪18として説明する。
前フレーム202と後フレーム203とは、不図示の連結軸により互いに回動自在に連結されている。このホイールローダ200は、連結軸にて前フレーム202と後フレーム203とが屈曲されるアーティキュレート式の作業車両である。前フレーム202と後フレーム203には、連結軸を中心とする一対のステアリングシリンダ(以下、ステアリングシリンダ)12の一端と他端とが、それぞれ回転可能に係止されている。後述する油圧回路(図3参照)により一対のステアリングシリンダ12のうち一方を伸長、他方を縮退させることにより、前フレーム202と後フレーム203とをそれぞれ連結軸を中心に回転させることができる。これにより、前フレーム202と後フレーム203との相対的な取付角度が変化し、車体が屈曲してステアリング(操舵)機能を発揮する。
ホイールローダ200は、例えば路面の凹凸を平らにする整地作業や、土砂を搬送する搬送作業等の種々の作業を行うことができる。例えば走行中にバケット20を地面に接するところまで下げて、車両の駆動力で前進することにより整地作業を行うことができる。ホイールローダ200は、平地走行中は車輪18の転がり抵抗分の走行抵抗しか発生しないが、整地作業を行った瞬間に路面凸凹を掘削する大きな走行抵抗が発生する。このような整地作業のための大きな駆動力を得るためには、通常の平地では2速以上で走行している変速段を1速分シフトダウンする。シフトダウンやシフトアップなどのシフト変更の時には、必ずクラッチの切り替え処理動作区間が発生し、その区間では、駆動源である電動機からの動力を正確に伝達することが困難となる一方、クラッチには大きな負荷を与えることとなる。そのため、ホイールローダ200のシフト変更では、変速区間を短くし、変速ショックは可能な限り小さいことが求められる。
図2に示すように、ホイールローダ200は、圧油で駆動する油圧作業部Aと、エンジン動力により車両を走行させる走行部Bとに大別される。上述したバケットシリンダ14、リフトアームシリンダ13、ステアリングシリンダ12は、油圧作業部Aを構成するものであり、油圧ポンプ9からコントロールバルブ11を介して供給される圧油により駆動される。圧油をバケットシリンダ14、リフトアームシリンダ13に供給することで掘削等の作業が行われ、圧油をステアリングシリンダ12に供給することで、車両の操舵が行われる。
一方、エンジン1、発電機5、油圧ポンプ9、コントロールバルブ11、インバータ6、8、チョッパ25、熱抵抗器26、電動機(発電電動機)7、ギヤボックス31、トランスミッション33、排気装置27、絞り装置27a、車輪18、プロペラシャフト15f、15r、ディファレンシャルギヤ16f、16r、ドライブシャフト17a、17b、17c、17d、および回転数センサ41、42、43、44、45は、走行部Bを構成する要素として記載している。
ここで、油圧ポンプ9は可変容量型油圧ポンプである。油圧ポンプ9の回転軸はエンジン1の回転軸と同軸上に設けられている。油圧ポンプ9がエンジン1により駆動されると、オイルタンク10(図3参照)の作動油がコントロールバルブ11を介してステアリングシリンダ12、リフトアームシリンダ13およびバケットシリンダ14に供給される。
コントロールバルブ11は、ステアリングシリンダ12、リフトアームシリンダ13およびバケットシリンダ14のボトム室またはロッド室への作動油の流れを制御する制御弁である。コントロールバルブ11は、運転室19内に設置された操作装置(図示せず)から出力される信号(油圧信号または電気信号)によって制御される。油圧ポンプ9からコントロールバルブ11に送られた作動油は、操作装置の操作に応じてステアリングシリンダ12、リフトアームシリンダ13およびバケットシリンダ14に分配される。
発電機5は、エンジン1の回転軸62と同軸上にある回転軸にロータが取り付けられ、ロータの外周にステータが配置されている。発電機5は、エンジン1によってロータを回転駆動することにより発電し、インバータ6およびインバータ8を介して電動機7に電力を供給する。
電動機7は、その回転軸64がギヤボックス31の入力軸と連結されており、発電機5で発電した電力により駆動されて、ギヤボックス31の入力軸にトルクを伝達する。また、後述するように、電動機7が回生する電力はチョッパ25及び熱抵抗器26を介して熱エネルギに変換されて消費される。
エンジン1の回転軸62は、ロックアップクラッチC1を介してギヤボックス31の入力軸と連結されている。また、ギヤボックス31の出力軸(以下、ギヤボックス出力軸)63は、トランスミッションクラッチC2を介してトランスミッション33の入力軸(以下、トランスミッション入力軸)61と連結されている。
エンジン1の出力トルクまたは電動機7の出力トルクは、ギヤボックス31、トランスミッション33の順に伝達され、プロペラシャフト15f、15r、ディファレンシャルギヤ16f、16rおよびドライブシャフト17a、17b、17c、17dを介して前輪18a、18bおよび後輪18c、18dへと伝えられ、ホイールローダ200が前進又は後退するように駆動される。
また、発電機5の回転軸の回転数を検出する回転数センサ41、エンジン1の回転軸62の回転速度を検出する回転数センサ42、電動機7の回転軸64の回転速度を検出する回転数センサ43、ギヤボックス出力軸63の回転速度(トランスミッションクラッチC2の入力側の回転速度)を検出する回転数センサ44、およびトランスミッションクラッチC2の出力側の回転速度(トランスミッション入力軸61の回転速度)を検出する回転数センサ45が設けられている。各回転数センサ41、42、43、44、45からの回転数信号は制御装置100に入力される。回転数センサ42は、エンジン回転数N2を検出し、回転数センサ44は、ギヤボックス出力軸回転数N3を検出し、回転数センサ45は、トランスミッション入力軸回転数N1を検出している(図4参照)。
制御装置100は、CPU、ROM、RAM、通信インターフェース(I/F)などを有しており、エンジン1、発電機5、電動機7、トランスミッション33、およびロックアップクラッチC1を制御する。制御装置100は、制御プログラムに基づいてホイールローダ200の走行部Bや油圧作業部Aの制御、さらにはホイールローダ200のエンジン回転数の制御やトランスミッション33の変速段を切り替える変速制御などを行う。
次に、図2に示す走行部Bの駆動モードについて説明する。走行部Bは、エンジン駆動モード(E)とモータ駆動モード(M)の2つの駆動モードによって駆動される。エンジン駆動モードでは、ロックアップクラッチC1を締結させてエンジン1の動力をトランスミッション33に直接伝達させることによって、ホイールローダ200を走行させる。一方、モータ駆動モードでは、エンジン1で発電機5を駆動し、発電機5で発電した電力で電動機7を力行動作させ、電動機7の駆動力をトランスミッション33に伝達させて、ホイールローダ200を走行させる。モータ駆動モードでは、ロックアップクラッチC1は解放され、エンジン1とトランスミッション33との間の動力伝達経路は切り離された状態とされる。
つまり、エンジン駆動モードでは、ロックアップクラッチC1を締結した、いわゆるロックアップ状態で車両を走行駆動する。そして、モータ駆動モードでは、ロックアップクラッチC1を解放して電動機の動力により車両を走行駆動する。
このように、エンジン駆動モードとモータ駆動モードは、ロックアップクラッチC1を締結または解放させることによって切り換えられる。ロックアップクラッチC1が締結されている場合はエンジン駆動モードとなり、ロックアップクラッチC1が解放されている場合はモータ駆動モードとなる。
ここで、エンジン1からトランスミッション33への動力の伝達効率をエンジン駆動の場合とモータ駆動の場合で比較する。エンジン駆動の出力経路では、エンジン1とトランスミッション33の間にはロックアップクラッチC1がある。ロックアップクラッチC1は、締結時に過渡的に摩擦損失が発生するが締結完了後に大きな損失は発生しない。そのため、エンジン駆動では、エンジン1とトランスミッション33の間の動力の伝達効率は高いといえる。
一方、モータ駆動の出力経路では、エンジン1とトランスミッション33の間に、発電機ギヤ(図示せず)、発電機5、インバータ6、インバータ8、電動機7、電動機ギヤ(図示せず)等の部品が介在されている。ギヤ、インバータの動力損失は、一般的に3~5%程度であり、発電機、発電電動機の動力損失は、速度や負荷の動作点に応じて一般的に、停止時と極低速時を除くと5~40%程度である。これら部品の動力損失を乗算して積み上げると、エンジン1とトランスミッション33の間の動力損失は、30~70%程度になる。そのため、モータ駆動では、エンジン1とトランスミッション33の間の動力の伝達効率は、エンジン駆動の伝達効率に比べて低いといえる。
よって、ホイールローダ200の走行時においては、エンジン駆動モードを積極的に用いることが燃費改善につながる。しかしながら、エンジン1は、低速領域では十分な出力トルクを得ることが困難であり、一方向にしか回転できない、電動機7に比べると応答性が遅いなどの特性がある。そのため、本実施形態において対象としている、トルコンを持たない電動の作業車両においては、変速時に必要なトランスミッション入力軸回転数N1とギヤボックス出力軸回転数N3とを一致させる速度調整は、応答の速いモータ駆動を利用して実施することが有効である。
そこで、本実施形態では、制御装置100が、後述する制御処理を実行して、エンジン駆動とモータ駆動を組み合わせることにより変速特性を向上し、結果的に乗り心地の向上や車両の燃費改善の実現を図る。
本発明で対象としているホイールローダでは、低速域で頻繁に加減速を繰り返す作業が多く、上述のエンジン駆動モードに切り替えを行わず、モータ駆動モードのみで作業を継続する場合が考えられる。そのような場合には、モータ駆動モードの中で、トランスミッション33を変速させながら動作を継続する。このようなモータ駆動モードにおいても変速の際、トランスミッション入力軸回転数N1は大きく変動する。したがって、トランスミッション入力軸61の回転数N1にギヤボックス出力軸回転数N3を一致させる速度調整を行い、変速ショックを小さくする必要がある。また、前述のように、ホイールローダ200は頻繁に加減速を繰り返す作業モードが多く、変速時間は極力短くする必要が生じる。
本発明は上記のような課題を解決するために生まれたものであり、変速時において電動機7の回転数制御に加えてエンジンの回転力を利用して電動機7の回転数を素早く変化させるものである。以下、本発明の一実施例を説明する。
本実施例では、モータ駆動モードにおいてトランスミッション33の変速段を切り替える際に、ロックアップクラッチC1を締結または半締結して、エンジン1の回転軸62の回転数N2と、動力源である電動機7の回転軸64の回転数N4との回転数差を利用して、電動機7の回転軸64の回転数N4を素早く変化させて、ギヤボックス出力軸回転数N3を、変速時に必要なトランスミッション入力軸回転数N1に一致させ、変速段の切換時の変速ショックを抑止する。
図4は、図2に示すエンジン1とトランスミッション33の間の動力伝達経路を説明するための模式図である。エンジン1とトランスミッション33の間にはロックアップクラッチC1とトランスミッションクラッチC2の2つのクラッチがある。トランスミッション33は、変速段毎にトランスミッションクラッチC2を備えており、変速段の切換時には過渡的に半クラッチ(半締結)状態が発生する。
ロックアップクラッチC1およびトランスミッションクラッチC2が締結している状態では、エンジン1とトランスミッション33の間は一体に回転可能な1軸の状態となる。また、ロックアップクラッチC1およびトランスミッションクラッチC2が解放された状態では、エンジン1とトランスミッション33の間はそれぞれが独立して回転可能な3つの軸の状態となり、回転数も3つになる。
図4に示すように、トランスミッションクラッチC2よりも車輪18側(出力側)のトランスミッション入力軸回転数をN1(第1回転数)とし、エンジン回転数をN2(第2回転数)とし、ロックアップクラッチC1とトランスミッションクラッチC2との間の回転軸の回転数(トランスミッションクラッチC2よりもギヤボックス31側(入力側)のギヤボックス出力軸63の回転数)をN3(第3回転数)とし、電動機回転軸回転数をN4とする。
例えばモータ駆動モードで走行中に車速が上がり、トランスミッション33の変速段をシフトアップする場合に、トランスミッションクラッチC2が解放され、トランスミッション入力軸回転数N1が変化する。変速ではトランスミッション33がニュートラル時間中にギヤ比が変わるため、ギヤ比に応じてトランスミッション入力軸61の回転数N1が変わる。例えば、2速(ギヤ比2)から3速(ギヤ比1)にアップシフトした場合に、トランスミッション入力軸61の回転数N1は、2000rpmから1000rpmに急激に変化することになる。
従来のトルクコンバータを搭載した車両(以下、トルコン車)では、変速する場合に、トルコンの流体継ぎ手の滑りにより速度変化を吸収し、エンジン1に対して急激な速度変化が加わらない構造となっている。トルコン車は、このトルコンの滑りによる速度比を利用して、トルクを発生して走行しており、トルコンの入力軸と出力軸は走行負荷の大きさによって、その速度差が変動する。
これに対して、本実施形態の駆動システム(図2)では、トルクコンバータを搭載しておらず、エンジン1から車輪18に至るまで、ギヤなどの機械的な係合のみで動力が伝達されている。したがって、トランスミッション33で変速段の切り替えによりギヤ比が変わったときには、エンジン1の回転軸62または電動機7の回転軸64とトランスミッション入力軸61と間の回転数差を吸収できる機構がない。したがって、回転数差が大きい状態でトランスミッションクラッチC2を締結するとショックが発生する可能性があり、この回転数差を積極的に調整する手段が必要である。
ここで、制御装置100の詳細について説明する。図5は、制御装置100内に構成される変速制御の機能ブロック図である。
変速制御部50は、図5に示すように、変速マップ51、変速判断部52、クラッチフラグ生成部53、クラッチ比例弁電流指令生成部54、締結解放判断部55、TM入力軸回転数調整部56、エンジン回転数指令生成部57、およびクラッチ比例弁ドライバ58を備えている。
変速マップ51には、現在の車速、エンジントルク、およびモータトルクが入力される。そして、変速マップ51において、予め決めた回転数・トルクに基づいてアップシフト/ダウンシフトフラグとロックアップ/モータ駆動フラグが生成される。
変速/駆動方法ステートマシンである変速判断部52では、アップシフト/ダウンシフトフラグと、ロックアップ/モータ駆動フラグと、前進・後進・ニュートラルを決めるFNR信号とに基づいて、変速段とロックアップ可否を決定する。図5において、例えばF2は前進・2速・モータ駆動、F2Lは前進・2速・ロックアップを示している。
クラッチフラグ生成部53は、変速判断部52で決定した変速段とロックアップ情報からクラッチフラグを生成する。クラッチ比例弁電流指令生成部54は、生成されたクラッチフラグに基づいてクラッチ比例弁電流指令を生成し、クラッチ比例弁ドライバ58に指令する。
変速中は、締結解放判断部55により、各クラッチにおける締結完了/締結中(半締結)/解放中(半締結)/解放完了/初期充填中/初期充填完了の各状態を判断し、このクラッチ状態に応じてTM入力軸回転数調整部56により、モータ制御方法の切り替えとモータ速度制御時の回転数をモータ制御コントローラに指令する。エンジン回転数指令生成部57は、アクセル開度とロックアップ/モータ駆動フラグに基づいてエンジン回転数を演算し、エンジン回転数指令を出力する。
図5に、制御装置100に設けられる変速制御部50の構成を示す。変速時においては、自動変速の場合は変速マップ51を用い、手動変速の場合はDown信号により、変速段を上げる(Up)の信号を生成し、Up信号により変速段を下げる(Down)の信号を生成する。
このUp/Down信号により、変速判断部52において変速段を決定する。本実施形態のホイールローダ200は、トランスミッション33の変速段を2段にシフトした状態で発進する、2速発進を想定している。変速判断部52は、発進状態でUp信号が1回発生した場合に2速から3速にアップシフト、Down信号が1回発生した場合に2速から1速にダウンシフトする。さらに、変速判断部52で決定した変速段情報から、クラッチフラグ生成部53においてトランスミッションクラッチC2の組み合わせを決定する。クラッチ比例弁電流指令生成部54では、クラッチフラグ生成部53でOnフラグとなったトランスミッションクラッチC2の電流指令を生成し、クラッチ比例弁ドライバ58に指令する。
TM(トランスミッション)入力軸回転数調整部56では、電動機7の制御モードの切り替えと、電動機7への回転数を指令する。ここで電動機7の回転軸64の回転数N4と回転数目標値の偏差が一定値以下となった場合に速度調整完了フラグをOnとして、クラッチ比例弁の電流指令を最大値まで上昇させる。なお、上記の回転数目標値は、変速後のトランスミッション入力軸回転数に相当する。
図6は、モータ駆動モードにおいてロックアップクラッチC1を締結または半締結してギヤボックス出力軸回転数N3を調整(上述の速度調整)する実施例を示す。本実施例では、回転数目標値である変速後のトランスミッション入力軸回転数N1と、ギヤボックス出力軸回転数N3との回転数差を小さくするために、ロックアップクラッチC1を利用する。
具体的には、モータ駆動モードにおいて、トランスミッション33の変速段を切り替える際に、ロックアップクラッチC1を締結または半締結させる。これにより、電動機7の回転軸64とエンジン1の回転軸62とを間にギヤボックス31を介して連結させる。そして、電動機7の回転動力とエンジン1の回転動力とをバランスさせて、ギヤボックス出力軸回転数N3を調整する。そして、ギヤボックス出力軸回転数N3と変速後のトランスミッション入力軸回転数N1との回転数差を一定値未満に調整した状態で、トランスミッションクラッチC2を締結する。
例えばエンジン1の回転軸62のエンジン回転数N2が電動機回転軸回転数N4より小さいときにロックアップクラッチC1を締結または半締結させることにより、ギヤボックス出力軸回転数N3を減少させることができる。その際、エンジン1の回転軸62のエンジン回転数N2は上昇される。反対に、エンジン1のエンジン回転数N2が電動機回転軸回転数N4よりも大きいときにロックアップクラッチC1を締結または半締結させることにより、ギヤボックス出力軸回転数N3を増加させることができる。その際、エンジン1の回転軸62のエンジン回転数N2は減少される。
図7に、本実施形態におけるギヤボックス出力軸回転数N3の調整を実現するための変速タイミングの一例を示す。図7は、トランスミッション33の変速段を2速から3速にシフトアップする場合におけるエンジン回転数N2と、トランスミッションクラッチC2のクラッチ圧(以下、TMクラッチ圧)PTMと、ロックアップクラッチC1のクラッチ圧PLUと、電動機回転軸回転数N4との関係を示す。
まず、トランスミッション33の変速段をシフトアップする場合の制御について説明する。シフトアップの場合、変速後のトランスミッション入力軸回転数N1は、変速前よりも回転数が低下する。したがって、ギヤボックス出力軸回転数N3を下げてからトランスミッションクラッチC2を締結する必要がある。
制御装置100は、電動機回転軸回転数N4とエンジン回転数N2との回転数差を利用してギヤボックス出力軸回転数N3の速度調整を行う。制御装置100は、トランスミッション33の変速段をシフトアップする場合、エンジン回転数N2を目標エンジン回転数まで事前に下げておく。たとえば、このとき、エンジンの排気ブレーキを利用することで、よりいち早くエンジン回転を落とすことも可能である。そして、ロックアップクラッチC1を締結または半締結させる。
トランスミッション33の変速開始によって、TMクラッチ圧PTMは、例えば変速前に締結されていた2速クラッチの圧力PTM2が減少し始めると同時に、変速後に締結する3速クラッチPTM3の圧力が上昇し始める。2速クラッチの圧力PTM2が一定の値以下となると、トランスミッション入力軸61側へのトルク伝達が減少し、ニュートラル(半クラッチ)区間(t1-t2)となる。ニュートラル区間(t1-t2)においてトランスミッション入力軸61に回生制動の動力を伝達しても、トランスミッション出力軸への影響は小さいため、このニュートラル区間(t1-t2)においてロックアップクラッチC1を締結する。
ロックアップクラッチC1を締結または半締結すると、ギヤボックス出力軸63を介して電動機7の回転軸64とエンジン1の回転軸62とが連結され、電動機7の回転動力とエンジン1の回転動力とがバランスして互いに釣り合う回転数に収束する。したがって、電動機7の回転軸64に連結されているギヤボックス出力軸63の回転数N3を迅速に低下させることができる。そして、変速後のトランスミッション入力軸61の回転数との回転数差が一定値未満となる回転数までギヤボックス出力軸63の回転数N3を低下させてからトランスミッションクラッチC2を締結する。
本実施形態によれば、モータ駆動モードにおいてトランスミッション33の変速段をシフトアップする際に、ロックアップクラッチC1を締結または半締結させることにより、電動機7の回転動力とエンジン1との回転動力がバランスして互いに釣り合う回転数に収束させ、電動機7の回転軸64に連結されているギヤボックス出力軸63の回転数N3を迅速に低下させることができる。したがって、変速後のトランスミッション入力軸61とギヤボックス出力軸63との間の回転数差を減少させる速度調整時間を短縮することができ、作業中に駆動トルクが途切れないようにすることができ、車両の乗り心地性と動力性能の向上を図ることができる。そして、ギヤボックス出力軸63の回転数と変速後のトランスミッション入力軸61の回転数との回転数差が一定値未満となった状態でトランスミッションクラッチC2を締結するので、締結の際に、変速ショックが発生するのを防ぐことができる。
なお、ロックアップクラッチC1を締結または半締結したときに、エンジン1に加えられている負荷が小さいと、電動機7の回転動力によってエンジン回転数N2が上昇してしまい、ギヤボックス出力軸回転数N3を低下させる効果が小さくなることが考えられる。その場合には、エンジン1にさらなる負荷を加えてエンジン回転数N2の上昇を抑えることが有効である。たとえば、ロックアップクラッチC1の締結または半締結に合わせて発電機5の発電量を増加させ、その発電電力を熱抵抗器26で消費すること、あるいは、油圧ポンプ9の傾転を制御して流量を増加させることでエンジン1の負荷を増加させて、エンジン回転数N2の上昇を抑制することが可能である。さらにこれら2つの方式を同時に実施し、より大きな負荷をエンジン1に与えてもよい。ただし、エンジン1に負荷をかけ過ぎた場合に、燃費が悪化してしまったり、エンストしてしまうことも考えられるため、変速のフィーリングに応じて負荷の大きさを調整することが必要である。
上述のように、ロックアップクラッチC1を締結または半締結してエンジン1によるトランスミッション入力軸61の速度を調整する方式は、シフトダウン時にも適用可能である。シフトダウン時においては、前述の実施例(ソフトアップ)のようにエンジン回転数を減少させる制御ではなく、反対に増加させる制御が必要となる。特に登坂時や掘削時の際、駆動トルクが必要なシーンでシフトダウンする場合には、迅速に変速動作を終了させ、変速に伴う駆動トルクの減少を最小限に抑制する必要がある。このように変速(シフトダウン)が判断された場合は動力が必要である故、エンジン回転が高くなっている場合が多く、直接ロックアップクラッチを繋ぐことで、エンジン回転によるトランスミッション入力軸回転数を上昇させることが可能となる。
トランスミッション33の変速段をシフトダウンする場合の制御について詳細に説明する。トランスミッション33では、例えば上り坂を上るため、あるいは、整地作業するために、シフトダウンされる。シフトダウンの場合、変速後のトランスミッション入力軸回転数N1は、変速前よりも回転数が増加する。したがって、ギヤボックス出力軸回転数N3を上げてからトランスミッションクラッチC2を締結する必要がある。
制御装置100は、例えばトランスミッション33の変速段を2速から1速にシフトダウンする場合、エンジン回転数N2を目標エンジン回転数まで事前に上げておき、次いでロックアップクラッチC1を締結または半締結させる。ロックアップクラッチC1を締結または半締結すると、ギヤボックス出力軸63を介して電動機7の回転軸64とエンジン1の回転軸62とが連結され、電動機7の回転動力とエンジン1の回転動力とがバランスして互いに釣り合う回転数に収束する。したがって、電動機7の回転軸64に連結されているギヤボックス出力軸63の回転数N3を迅速に上昇させることができる。そして、変速後のトランスミッション入力軸61の回転数との回転数差が一定値未満となる回転数までギヤボックス出力軸63の回転数N3を上昇させてからトランスミッションクラッチC2を締結する。
本実施形態によれば、モータ駆動モードにおいてトランスミッション33の変速段をシフトダウンする際に、ロックアップクラッチC1を締結または半締結させることにより、電動機7の回転動力とエンジン1との回転動力がバランスして互いに釣り合う回転数に収束させ、電動機7の回転軸64に連結されているギヤボックス出力軸回転数N3を短時間で迅速に上昇させることができる。したがって、変速後のトランスミッション入力軸61とギヤボックス出力軸63との間の回転数差を減少させる速度調整時間を短縮することができ、作業中に駆動トルクが途切れないようにすることができ、車両の乗り心地性と動力性能の向上を図ることができる。そして、ギヤボックス出力軸63の回転数と変速後のトランスミッション入力軸61の回転数との回転数差が一定値未満となった状態でトランスミッションクラッチC2を締結するので、締結の際に、変速ショックが発生するのを防ぐことができる。特に登坂時や掘削時の際、駆動トルクが必要なシーンでシフトダウンする場合には、迅速に変速動作を終了させることができ、変速に伴う駆動トルクの減少を最小限に抑制することができる。
<第二実施形態>
図8は、第二実施形態の作業車両の構成を説明する図であり、第一実施形態の図6に対応する図である。本実施形態において特徴的なことは、ロックアップクラッチC1とモータ回生トルクを利用して変速時の電動機回転軸回転数N4を調整することである。
制御装置100は、トランスミッション33の変速段をシフトアップする際に、ロックアップクラッチC1を締結又は半締結するとともに、電動機7の回生制動を行い、電動機7の回転軸64の回転数を低下させる。そして、トランスミッション入力軸61の回転数N1と電動機7の回転軸64の回転数N4との回転数差が一定値未満の状態で、トランスミッションクラッチC2を締結させる。
トランスミッション入力軸61の回転動力は、図6で示したように、エンジン1への伝達動力と電動機7を介して熱抵抗器26(図2参照)で消費される動力となる。そのため第一実施形態よりもさらに短時間でトランスミッション33の変速を行うことができる。
図9に、上記変速における電動機回生時のN-T特性を示す。
電動機7には、駆動範囲として定格が設定されている。定格は、トルクと回転数によって規定されており、本実施形態では、連続定格と、連続定格よりも大きい短時間定格と、短時間定格よりも大きい瞬時定格とが予め設定されている。制御装置100は、所定の変速段で走行しているときは短時間定格の範囲または連続定格の範囲内で電動機7を駆動する。そして、トランスミッション33の変速段を切り替えるときのみ瞬時定格まで駆動範囲を広げる。
ホイールローダ200が平地走行中に電動機7による回生ブレーキをかけて減速する場合、電動機7は、概ね連続定格の範囲内で動作する。また、ホイールローダ200で下り坂を下る降坂時の動作時は、現在の車体慣性力に勾配θと車体重量Mに応じた重力加速度が加わるため、電動機7は短時間定格範囲内で動作し、さらに大きな動力が要求されても短時間定格内で動作するように制限がかけられる。
一方、本実施形態において対象とする変速動作の場合は、おおよそ1秒未満の動作であるため、電動機7の熱許容温度を高く設定できる。短時間定格より大きな瞬時定格で回生トルクを出力するため、より短時間で電動機の回転軸の回転数を調整することができる。
以上説明したように、本発明によれば、変速におけるシフトアップ時に、ロックアップクラッチC1を締結または半締結し、エンジン1によるトランスミッション入力軸61の減速、さらに電動機7の瞬時定格領域を使用した回生トルクの利用による電動機回転軸64の減速により短時間での変速動作を実現することができる。
なお、上述した実施形態では、熱抵抗器26を例に挙げて説明したが、この熱抵抗器26を蓄電装置としても実現可能である。
以上、本発明の実施形態について詳述したが、本発明は、前記の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の精神を逸脱しない範囲で、種々の設計変更を行うことができるものである。例えば、前記した実施の形態は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施形態の構成に他の実施形態の構成を加えることも可能である。さらに、各実施形態の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
1 エンジン
5 発電機
6 インバータ
7 電動機
8 インバータ
18(18a、18b、18c、18d) 車輪
26 熱抵抗器
31 ギヤボックス
33 トランスミッション
41、42、43、44、45 回転数センサ
50 変速制御部
100 制御装置
200 ホイールローダ
C1 ロックアップクラッチ
C2 トランスミッションクラッチ
N1 第1回転数(トランスミッション入力軸回転数)
N2 第2回転数(エンジン回転数)
N3 第3回転数(電動機の回転軸の回転数)

Claims (5)

  1. エンジンと、該エンジンの動力で発電する発電機と、該発電機から供給される電力で駆動する電動機と、前記エンジンまたは前記電動機の動力を車輪に伝達するトランスミッションと、前記エンジンと前記トランスミッションとの間に設けられるロックアップクラッチと、前記エンジンと前記発電機と前記電動機と前記トランスミッションと前記ロックアップクラッチを制御する制御装置と、を備えた作業車両であって、
    前記電動機には、駆動範囲として連続定格と短時間定格と瞬時定格が予め設定されており、
    前記制御装置は、前記ロックアップクラッチを解放して前記電動機の動力により前記車輪を駆動するモータ駆動モードにおいて、前記トランスミッションの変速段を切り替える際に、エンジン回転数を目標エンジン回転数に変更し、前記ロックアップクラッチを締結又は半締結させて前記エンジン回転数とのバランスにより前記電動機の回転軸の回転数を調整し、前記トランスミッションの入力軸の回転数と前記電動機の回転軸回転数との回転数差が一定値未満の状態で、前記トランスミッションのクラッチを締結し、
    前記制御装置は、前記トランスミッションの変速段をシフトアップする際に、前記エンジン回転数を回転数目標値であるシフトアップ後のトランスミッション入力軸回転数よりも下げて、前記ロックアップクラッチを締結または半締結し、前記ロックアップクラッチを締結または半締結する前よりも前記電動機の回転軸の回転数を低下させて、前記トランスミッションの入力軸の回転数と前記電動機の回転軸の回転数との回転数差が一定値未満の状態で、前記トランスミッションのクラッチを締結し、
    前記制御装置は、所定の変速段で走行しているときは前記短時間定格の範囲と前記連続定格の範囲内で前記電動機を駆動し、前記トランスミッションの変速段を切り替えるときのみ前記瞬時定格まで駆動範囲を広げることを特徴とする作業車両。
  2. 前記制御装置は、前記トランスミッションの変速段をシフトアップする際に、前記電動機の回生制動によって、前記電動機の回転軸の回転数を低下させることを特徴とする請求項1に記載の作業車両。
  3. 前記発電機および前記電動機に電気的に接続される熱抵抗器、もしくは蓄電装置を備え、
    前記制御装置は、前記トランスミッションの変速段をシフトアップする際に、前記発電機の負荷を増加させ、前記発電機で発生した回生エネルギを前記熱抵抗器もしくは前記蓄電装置に供給することを特徴とする請求項1に記載の作業車両。
  4. 前記エンジンによって駆動される油圧ポンプを備え、
    前記制御装置は、前記トランスミッションの変速段をシフトアップする際に、前記油圧ポンプの負荷を増加させることを特徴とする請求項1に記載の作業車両。
  5. 前記制御装置は、前記トランスミッションの変速段をシフトダウンする際に、前記エンジン回転数を回転数目標値であるシフトダウン後のトランスミッション入力軸回転数よりも上げて、前記ロックアップクラッチを締結または半締結し、前記ロックアップクラッチを締結または半締結する前よりも前記電動機の回転軸の回転数を上昇させて、前記トランスミッションの入力軸の回転数と前記電動機の回転軸の回転数との回転数差が一定値未満の状態で、前記トランスミッションのクラッチを締結することを特徴とする請求項1に記載の作業車両。
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