JP7322705B2 - 炭素シートおよびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、炭素シートおよび炭素シートの製造方法に関するものである。具体的には、本発明は、カーボンナノチューブを含む炭素シートおよびその製造方法に関するものである。
近年、軽量であるとともに導電性、熱伝導性および機械的特性に優れる材料としてカーボンナノチューブ(以下、「CNT」と称することがある。)が注目されている。
ここで、CNTは表面積が大きいため、CNTの表面に異種材料を担持することで、CNTを触媒活性等の他の機能を付与したCNT複合材料として利用することが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
一方、CNTは直径がナノメートルサイズの微細な構造体であるため、単体では取り扱い性や加工性が悪い。そこで、例えば、CNTを分散させた溶液を調製し、この溶液を抄紙成形することで、複数本のCNTを膜状に集合させて、「バッキーペーパー」と称されるカーボンナノチューブ膜として用いること等も提案されている(例えば、特許文献2参照)。
また、長さの中央値およびアスペクト比が所定値以上であり、且つ、ランダム配向および均一分布パターンに配置されたCNTを含み、CNT坪量が所定値以上であるCNTシートが、電磁波吸収特性を有し得る旨が報告されている(例えば、特許文献3参照)。
さらに、CNTを長さ方向に配向させたCNT集合体を含む赤外吸収部材が、高い赤外線吸収率を有し得ることも報告されている(例えば、特許文献4参照)。
国際公開第2016/013245号 特開2010-105909号公報 特表2017-529298号公報 特開2012-188305号公報
ここで、本発明者が検討を行ったところ、取り扱い性および加工性に優れるCNT複合材料を得る観点からバッキーペーパーに異種材料を担持させたい場合には、バッキーペーパーが緻密であるため、異種材料をバッキーペーパーの内部まで入り込ませることができないことが明らかとなった。
そこで、本発明は、取り扱い性および加工性に優れると共に、異種材料の担体として使用した際に異種材料を内部まで担持することが可能な材料を提供することを目的とする。
また、本発明者がさらに検討を行ったところ、電磁波吸収材料および/または赤外線吸収材料として、上述したバッキーペーパーの利用を試みた場合、電磁波吸収特性および赤外線吸収特性が不十分であることもわかった。
そこで、本発明は、電磁波吸収特性および赤外線吸収特性に優れた材料を提供することを目的とする。
本発明者は、上記課題を解決することを目的として鋭意検討を行った。そして、本発明者は、カーボンナノチューブを含み、且つ、空隙率が所定の範囲内である炭素シートが、取り扱い性および加工性に優れると共に、異種材料の担体として使用した際に異種材料を内部まで担持することが可能であることを見出し、本発明を完成させた。
即ち、この発明は、上記課題を有利に解決することを目的とするものであり、本発明の炭素シートは、カーボンナノチューブを含み、空隙率が5%以上90%以下であることを特徴とする。このように、カーボンナノチューブを含み、空隙率が上述した値の範囲内である炭素シートは、取り扱い性および加工性に優れると共に、異種材料の担体として使用した際に異種材料を内部まで担持することが可能である。
なお、本発明において、空隙率は水銀圧入法によって測定することができる。
ここで、上記本発明の炭素シートは、炭素製の多孔質基材と、前記多孔質基材に付着した前記カーボンナノチューブとを備えることが好ましい。炭素製の多孔質基材と、前記多孔質基材に付着したカーボンナノチューブとを備えることで、炭素シート内部の空隙率が高まるため、さらに多量の異種材料を炭素シートの内部まで担持することが可能となる。また、炭素シートの機械強度を高めることができるため、優れた加工性を付与することが可能となる。
また、本発明者は、カーボンナノチューブを含み、且つ、空孔率が所定範囲内である炭素シートが、電磁波吸収特性および赤外線吸収特性に優れていることを見出し、本発明を完成させた。
即ち、この発明は、上記課題を有利に解決することを目的とするものであり、本発明の炭素シートは、カーボンナノチューブを含み、空孔率が30%以上95%以下であることを特徴とする。このように、カーボンナノチューブを含み、空孔率が所定範囲内である炭素シートは、電磁波吸収特性および赤外線吸収特性に優れている。
なお、本発明において、空孔率は、本明細書の実施例に記載の方法により測定することができる。
ここで、本発明の炭素シートにおいて、前記カーボンナノチューブは単層カーボンナノチューブであることが好ましい。単層カーボンナノチューブを用いることで、さらに多量の異種材料をカーボンナノチューブ表面に担持し得ると共に、炭素シートの電磁波吸収特性および赤外線吸収特性を更に高めることができる。
また、本発明の炭素シートにおいて、前記カーボンナノチューブの窒素吸着比表面積は600m/g以上であることが好ましい。窒素吸着比表面積が600m/g以上であるカーボンナノチューブを用いることで、さらに多量の異種材料をカーボンナノチューブ表面に担持し得ると共に、炭素シートの電磁波吸収特性および赤外線吸収特性を更に高めることができる。
なお、本発明において、カーボンナノチューブの窒素吸着比表面積は、BET(Brunauer-Emmett-Teller)法に従って、全自動比表面積測定装置((株)マウンテック製、製品名「Macsorb(登録商標)HM model-1210」)を用いて測定することができる。
また、本発明の炭素シートは、前記カーボンナノチューブのみで構成されていることが好ましい。炭素シートがカーボンナノチューブのみで構成されていれば、炭素シートをより軽量化できる。また、カーボンナノチューブのみを用いて炭素シートを形成する態様において、カーボンナノチューブを溶媒等に分散させる条件を適宜変更することにより、炭素シートの空孔率を調整でき、これにより炭素シートの電磁波吸収特性および赤外線吸収特性を更に高めることができる。
本発明によれば、取り扱い性および加工性に優れると共に、異種材料の担体として使用した際に異種材料を内部まで担持することが可能な炭素シートを提供することができる。
また、本発明によれば、電磁波吸収特性および赤外線吸収特性に優れた材料を提供することができる。
以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。
本発明の炭素シートは、カーボンナノチューブを含み、空隙率および/または空孔率が所定範囲内である炭素シートである。
(空隙率を規定した炭素シート)
空隙率が所定範囲内である本発明の炭素シートは、例えば、錫、白金、金、パラジウム等の金属、酸化シリコン、酸化リチウム、チタン酸リチウム等の金属酸化物などの異種材料の担体として好適に使用することができる。これらの異種材料は、例えば、5μm以下の粒子状とすることができる。
<炭素シート>
本発明の炭素シートは、カーボンナノチューブを含み、空隙率が所定範囲内であり、任意に炭素製の多孔質基材を含み得る。空隙率が上記所定範囲内である本発明の炭素シートは、取り扱い性および加工性に優れ、異種材料の担体として使用することで、異種材料を内部まで担持することができる。
なお、空隙率が所定範囲内である本発明の炭素シートは炭素のみを含むシートである。ここで、上記説明における「炭素のみ」とは、炭素以外に少量の不純物等の成分が混入していることを排除するものではない。
<<炭素シートの構造>>
具体的には、空隙率が所定範囲内である本発明の炭素シートは、例えば、(1)空隙率が5%以上90%以下となるように複数本のカーボンナノチューブのみを絡み合わせてなる構造、或いは、(2)空隙率が5%以上90%以下となるように炭素製の多孔質基材にカーボンナノチューブを付着させた構造、などの構造を有している。なお、上記(1)の構造を有する炭素シートは、軽量であり、取り扱い易い。さらに、異種材料の担体として好適に使用することができる。一方、上記(2)の構造を有するシートは、多孔質基材の使用により炭素シート内部の空隙率を容易に高めることができると共に、炭素シートの機械強度を高めて炭素シートに優れた加工性を付与することができる。
<<炭素シートの性状>>
また、炭素シートは、更に以下の性状を有していることが好ましい。
[空隙率]
空隙率が所定範囲内である本発明の炭素シートにおける空隙率は、5%以上であることが必要であり、40%以上であることが好ましく、48%以上であることがより好ましく、70%以上であることが更に好ましい。また、当該空隙率は90%以下であることが必要であり、88%以下であることが好ましい。炭素シートの空隙率が5%以上であれば、炭素シート内部の空間を十分に確保することができるため、異種材料の担体として使用した際に、異種材料を炭素シート内部まで良好に担持することができる。また、当該空隙率が90%以下であれば、炭素シートの自立性を十分に保つことができるため、取り扱い性および加工性が良好な炭素シートを提供することができる。
[厚み]
炭素シートの厚みは、2μm以上であることが好ましく、5μm以上であることがより好ましく、10μm以上であることが更に好ましい。また、炭素シートの厚みは、5000μm以下であることが好ましく、4500μm以下であることがより好ましく、4000μm以下であることが更に好ましい。炭素シートの厚みが2μm以上であれば、得られる炭素シートの強度を確保することができる。その結果、炭素シートの加工性を高めることができる。一方、炭素シートの厚みが5000μm以下であれば、得られる炭素シートの取り扱い性を良好に保つことができる。
[密度]
また、炭素シートの密度は、0.01g/cm以上であることが好ましく、0.1g/cm以上であることがより好ましく、0.50g/cm以上であることが更に好ましく、また、1.80g/cm以下であることが好ましく、1.50g/cm以下であることがより好ましく、1.20g/cm以下であることが更に好ましい。炭素シートの密度が0.01g/cm以上であれば、得られる炭素シートの強度を確保することができる。その結果、炭素シートの加工性を高めることができる。一方、炭素シートの密度が1.80g/cm以下であれば、さらに多量の異種材料を炭素シートの内部まで担持し得る。
なお、本発明において、「炭素シートの密度」は、炭素シートの質量、面積および厚みを測定し、炭素シートの質量を体積(面積×厚み)で除して求めることができる「嵩密度」を指す。
<<カーボンナノチューブ>>
本発明の炭素シートに含まれるカーボンナノチューブとしては、特に限定されることはなく、単層カーボンナノチューブおよび/または多層カーボンナノチューブを用いることができるが、CNTは単層から5層までのCNTであることが好ましく、単層CNTがより好ましい。単層CNTを使用すれば、多層CNTを使用した場合と比較して、さらに多量の異種材料をカーボンナノチューブ表面に担持し得る。
なお、CNTの平均直径は、0.5nm以上であることが好ましく、1nm以上であることがより好ましく、2nm以上であることが更に好ましく、15nm以下であることが好ましく、10nm以下であることがより好ましく、5nm以下であることが更に好ましい。CNTの平均直径が0.5nm以上であれば、炭素シートを調製する際、複数のCNT間に空間が十分に確保される。そのため、炭素シートを異種材料の担体として使用した際に、CNTに異種材料を良好に担持することができる。また、CNTの平均直径が15nm以下であれば、炭素シートの導電性などの物性を高めることができる。
なお、「CNTの平均直径」は、透過型電子顕微鏡を用いて無作為に選択したCNT100本の直径(外径)を測定して求めることができる。そして、CNTの平均直径は、CNTの製造方法や製造条件を変更することにより調整してもよいし、異なる製法で得られたCNTを複数種類組み合わせることにより調整してもよい。
そして、CNTのアスペクト比(長さ/直径)は、10を超えることが好ましい。なお、CNTのアスペクト比は、透過型電子顕微鏡を用いて無作為に選択したCNT100本の直径および長さを測定し、直径と長さとの比(長さ/直径)の平均値を算出することにより求めることができる。
ここで、CNTの窒素吸着比表面積は、600m/g以上であることが好ましく、800m/g以上であることがより好ましく、1000m/g以上であることが更に好ましい。また、CNTの窒素吸着比表面積は、2500m/g以下であることが好ましく、1600m/g以下であることがより好ましい。CNTの窒素吸着比表面積が600m/g以上であれば、炭素シートにおいてさらに多量の異種材料をカーボンナノチューブ表面に担持することが可能となる。また、CNTの窒素吸着比表面積が2500m/g以下であれば、CNTの過度な密集を抑制して、炭素シートを異種材料の担体として使用した際に、CNTに異種材料を良好に担持し得る。
そして、上述した性状を有するCNTは、例えば、カーボンナノチューブ製造用の触媒層を表面に有する基材上に、原料化合物およびキャリアガスを供給して、化学的気相成長法(CVD法)によりCNTを合成する際に、系内に微量の酸化剤(触媒賦活物質)を存在させることで、触媒層の触媒活性を飛躍的に向上させるという方法(スーパーグロース法;国際公開第2006/011655号参照)に準じて、効率的に製造することができる。なお、以下では、スーパーグロース法により得られるカーボンナノチューブを「SGCNT」と称することがある。
<<炭素製の多孔質基材>>
炭素製の多孔質基材は、炭素材料のみで構成されている。
なお、上記説明における「のみ」とは、炭素材料以外に少量の不純物等の成分が混入していることを排除するものではない。
炭素製の多孔質基材としては、特に限定されることはなく、例えば、黒鉛、炭素繊維の織布または不織布、並びに、カーボンペーパーなどが挙げられる。
これらは1種類のみを単独で用いてもよいし、2種類以上を混合して用いてもよい。
炭素製の多孔質基材の空隙率は、特に限定されることはないが、製造される炭素シートの空隙率を高める観点からは、5%以上であることが好ましく、40%以上であることがより好ましく、70%以上であることが更に好ましい。また、当該空隙率は90%以下であることが好ましい。
<空隙率を規定した炭素シートの製造方法>
上述した本発明の炭素シートの製造方法は、特に限定はされないが、例えば、上記(1)の構造を有する炭素シートの製造方法としては以下の方法1)が挙げられ、上記(2)の構造を有する炭素シートの製造方法としては以下の方法2)が挙げられる。
1)CNTと、スペーサー粒子と、溶媒とを含む分散液から溶媒を除去して一次シートを取得し、次いで、前記一次シートから前記スペーサー粒子を除去する方法;
2)CNTと溶媒とを含む分散液を炭素製の多孔質基材に含浸させた後、溶媒を除去する方法;
炭素シートの軽量化の観点からは、CNTのみで構成されている炭素シートが得られる前記1)の方法を用いることが好ましい。
一方、より多量の異種材料を炭素シートの内部まで担持する観点からは、炭素製の多孔質基材と、当該多孔質基材に付着したCNTを有することにより、さらに高い空隙率の炭素シートが得られる前記2)の方法を用いることが好ましい。
<<炭素シート製造方法1)>>
炭素シート製造方法1)は、詳細には、CNTと、スペーサー粒子と、溶媒とを含む分散液から溶媒を除去して、CNTと、スペーサー粒子とを含む一次シートを取得する工程(一次シート調製工程)、および、前記一次シートからスペーサー粒子を除去する工程(スペーサー粒子除去工程)を備える。
[一次シート調製工程]
一次シート調製工程では、カーボンナノチューブと、スペーサー粒子と、溶媒とを含む分散液から溶媒を除去することで、前記カーボンナノチューブおよび前記スペーサー粒子を含む一次シートが得られる。
―分散液―
一次シートの調製に用いる分散液としては、特に限定されることなく、既知の分散処理方法を用いてCNTの集合体およびスペーサー粒子を溶媒に分散させてなる分散液を用いることができる。具体的には、分散液としては、CNTと、スペーサー粒子と、溶媒とを含み、任意に分散剤などの分散液用添加剤を更に含有する分散液を用いることができる。
――分散液中の成分――
CNTとしては、「炭素シート」の項で上述したCNTを用いることができる。
スペーサー粒子としては、分散液中で良好に分散し、スペーサー粒子除去工程で効率良く除去されるものであれば、特に限定されることはない。
スペーサー粒子の種類としては、カーボンブラック、ガラス粒子、酸化チタン粒子、酸化アルミニウム粒子、樹脂粒子などが挙げられる。スペーサー粒子除去工程が加熱処理によるものである場合、スペーサー粒子を加熱により効率良く除去する観点から、樹脂粒子を用いることが好ましく、中空の樹脂粒子を用いることが更に好ましい。
さらに、樹脂粒子に用いられる樹脂の具体例としては、プラスチック(ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ABS樹脂、メタクリル樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリアミド、ポリアセタール、ポリカーボネート、ポリブチレンテレフタラート、ポリエチレンテレフタラート、ポリフェニレンオキシド、ポリアミドイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリフェニレン・スルフィド、ポリテトラフルオロエチレン、フェノール樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂など)、合成ゴム(イソプレンゴム、ブタジエンゴム、スチレン・ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、ニトリルゴム、ポリイソブチレンゴム、エチレンプロピレンゴム、クロロスルホン化ポリエチレン、アクリルゴム、フッ素ゴム、エピクロルヒドリンゴム、ウレタンゴム、シリコーンゴムなど)、および天然ゴムなどが挙げられる。
これらは1種類のみを単独で用いてもよいし、2種類以上を混合して用いてもよい。
また、スペーサー粒子の粒子径は、一次シートおよび炭素シートがシート形状になるのを妨げなければ、特に限定されないが、5nm以上であることが好ましく、10nm以上であることがより好ましく、100nm以上であることが更に好ましく、1000nm以下であることが好ましく、800nm以下であることがより好ましく、600nm以下であることが更に好ましい。
また、分散液の溶媒(CNTおよびスペーサー粒子の分散媒)としては、特に限定されることなく、例えば、水;メタノール、エタノール、n-プロパノール、イソプロパノール(イソプロピルアルコール)、n-ブタノール、イソブタノール、t-ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、ヘプタノール、オクタノール、ノナノール、デカノール、アミルアルコールなどのアルコール類;アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン類;酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル類;ジエチルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフランなどのエーテル類;N,N-ジメチルホルムアミド、N-メチルピロリドンなどのアミド系極性有機溶媒;トルエン、キシレン、クロロベンゼン、オルトジクロロベンゼン、パラジクロロベンゼンなどの芳香族炭化水素類;などが挙げられる。これらは1種類のみを単独で用いてもよいし、2種類以上を混合して用いてもよい。
更に、分散液に任意に配合される分散液用添加剤としては、特に限定されることなく、分散剤などの分散液の調製に一般に使用される添加剤が挙げられる。
なお、例えばろ過により分散液から溶媒を除去する際にろ紙が目詰まりするのを防止する観点、および、得られる炭素シートの物性(例えば、導電性)の低下を抑制する観点からは、分散剤などの分散液用添加剤の添加量は少量であることが好ましい。
そして、分散液の調製に用いる分散剤としては、CNTおよびスペーサー粒子を分散可能であり、前述した溶媒に溶解可能であれば、特に限定されることなく、界面活性剤、合成高分子または天然高分子を用いることができる。
ここで、界面活性剤としては、ドデシルスルホン酸ナトリウム、デオキシコール酸ナトリウム、コール酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムなどが挙げられる。
また、合成高分子としては、例えば、ポリエーテルジオール、ポリエステルジオール、ポリカーボネートジオール、ポリビニルアルコール、部分けん化ポリビニルアルコール、アセトアセチル基変性ポリビニルアルコール、アセタール基変性ポリビニルアルコール、ブチラール基変性ポリビニルアルコール、シラノール基変性ポリビニルアルコール、エチレン-ビニルアルコール共重合体、エチレン-ビニルアルコール-酢酸ビニル共重合樹脂、ジメチルアミノエチルアクリレート、ジメチルアミノエチルメタクリレート、アクリル系樹脂、エポキシ樹脂、変性エポキシ系樹脂、フェノキシ樹脂、変性フェノキシ系樹脂、フェノキシエーテル樹脂、フェノキシエステル樹脂、フッ素系樹脂、メラミン樹脂、アルキッド樹脂、フェノール樹脂、ポリアクリルアミド、ポリアクリル酸、ポリスチレンスルホン酸、ポリエチレングリコール、ポリビニルピロリドンなどが挙げられる。
更に、天然高分子としては、例えば、多糖類であるデンプン、プルラン、デキストラン、デキストリン、グアーガム、キサンタンガム、アミロース、アミロペクチン、アルギン酸、アラビアガム、カラギーナン、コンドロイチン硫酸、ヒアルロン酸、カードラン、キチン、キトサン、セルロース、並びに、その塩または誘導体が挙げられる。
そして、これらの分散剤は、1種または2種以上を混合して用いることができる。
――分散液の性状――
分散液のCNTの濃度は、CNTの種類にもよるが、0.001質量%以上5質量%以下が好ましい。CNTの濃度が0.001質量%未満の場合、溶媒およびスペーサー粒子を除去して得られる炭素シートの量が少なくなり、製造効率を十分に高めることができない虞がある。また、CNTの濃度が5質量%超の場合、分散液中でのCNTの分散性が低下する虞があると共に、分散液の粘度が増加し、流動性が低下する。
――分散液の調製――
分散液は、超音波による分散処理、ジェットミルによる分散処理、高剪断撹拌による分散処理、および、製品名「BERYU SYSTEM PRO」(株式会社美粒製)を用いた分散処理等の既知の分散処理方法を用いて調製することができる。
なお、分散液へのスペーサー粒子の添加は、所望の効果を得られる範囲内であれば、特に限定されることなく、任意のタイミングで行うことができる。例えば、溶媒中にCNTを添加して粗分散液を調製する際にスペーサー粒子も添加することができる。
―溶媒の除去―
分散液から溶媒を除去する方法としては、特に限定されることなく、乾燥やろ過などの既知の溶媒除去方法を用いることができる。中でも、効率的に溶媒を除去する観点からは、溶媒除去方法としては、減圧乾燥、真空乾燥またはろ過を用いることが好ましい。更に、容易かつ迅速に溶媒を除去する観点からは、溶媒除去方法としては、ろ過を用いることが好ましく、減圧ろ過を用いることが更に好ましい。迅速かつ効率的に溶媒を除去すれば、一度分散させたCNTおよびスペーサー粒子が再び凝集するのを抑制し、得られる炭素シートの密度むらを抑制することができる。
ここで、分散液中の溶媒は完全に除去する必要はなく、溶媒の除去後に残ったCNTおよびスペーサー粒子が集合体(一次シート)としてハンドリング可能な状態であれば、多少の溶媒が残留していても問題はない。
[スペーサー粒子除去工程]
スペーサー粒子除去工程では、上述した一次シート調製工程により得られた一次シートからスペーサー粒子を除去することで、炭素シートが得られる。
上述した一次シートからスペーサー粒子を除去する方法は、特に限定されることはなく、基材からスペーサー粒子を除去するための既知の方法を用いることができる。
具体例としては、一次シートに物理的衝撃を与え、スペーサー粒子を脱離させる方法や、加熱処理によりスペーサー粒子を除去する方法などが挙げられる。中でも、より効率的にスペーサー粒子を除去し、炭素シートの内部の空隙率を高める観点から、加熱処理によりスペーサー粒子を除去する方法が好ましい。
なお、当該加熱処理による方法を用いる場合、使用するスペーサー粒子は、中空樹脂粒子等の加熱処理により容易に除去される材質であることが好ましい。
なお、一次シート中のスペーサー粒子は完全に除去する必要はなく、スペーサー粒子の除去後に得られた炭素シートの性能に影響が無ければ、少量のスペーサー粒子が残留していても問題はない。
<<炭素シート製造方法2)>>
炭素シート製造方法2)は、詳細には、CNTと溶媒とを含む分散液を炭素製の多孔質基材に含浸させる工程(分散液含浸工程)、および、前記分散液含浸多孔質基材から溶媒を除去する工程(溶媒除去工程)を備える。また、当該製造方法2)は、前記溶媒除去工程の前および/または後に、洗浄工程を任意で1回または複数回備えていてもよい。そして、前記溶媒除去工程の後に洗浄工程を実施する場合は、前記洗浄工程後に再び溶媒除去工程を実施してもよい。さらに、炭素シート製造方法2)では、洗浄工程と溶媒除去工程とを複数回繰り返して実施することもできる。
[分散液含浸工程]
分散液含浸工程では、CNTと溶媒とを含む分散液を炭素製の多孔質基材に含浸させることで、前記分散液含浸多孔質基材が得られる。
―分散液―
分散液含浸工程に用いる分散液としては、特に限定されることなく、既知の分散処理方法を用いてCNTの集合体を溶媒に分散させてなる分散液を用いることができる。具体的には、分散液としては、CNTと溶媒とを含み、任意に分散剤などの分散液用添加剤を更に含有する分散液を用いることができる。
――分散液の成分――
分散液に用いるCNT、溶媒および分散液用添加剤としては、上記炭素シートの製造方法1)で用いる分散液に使用し得るものと同じものが挙げられる。また、分散液の性状および調製方法も上記炭素シートの製造方法1)で用いる分散液と同じものが挙げられる。
―炭素製の多孔質基材―
分散液含浸工程に用いる炭素製の多孔質基材としては、「炭素シート」の項で上述した炭素製の多孔質基材を用いることができる。
―分散液を炭素製の多孔質基材に含浸させる方法―
分散液を炭素製の多孔質基材に含浸させる方法としては、分散液を当該多孔質基材に均一に含浸させることができれば、特に限定はされず、既知の方法を用いることができる。具体的には、分散液を当該多孔質基材上に塗布する方法、分散液を当該多孔質基材に噴霧する方法、および分散液中に当該多孔質基材を浸漬させる方法などが挙げられる。
[溶媒除去工程]
溶媒除去工程では、上述した分散液含浸多孔質基材から溶媒を除去することで、炭素シートが得られる。
当該分散液含浸多孔質基材から溶媒を除去する方法としては、特に限定されることなく、乾燥などの既知の溶媒除去方法を用いることができる。中でも、効率的に溶媒を除去する観点から、溶媒除去方法としては、減圧乾燥または真空乾燥を用いることが好ましい。効率的に溶媒を除去すれば、一度分散させたCNTが再び凝集するのを抑制し、得られる炭素シートの密度むらを抑制することができる。
[洗浄工程]
炭素シート製造方法2)は、上述した溶媒除去工程の前および/または後に、洗浄工程を任意で1回または複数回備えていてもよい。
洗浄工程では、上記分散液含浸工程で得られた分散液含浸多孔質基材、または、上記溶媒除去工程で得られた炭素シートを洗浄することで、前記分散液含浸多孔質基材または炭素シートから分散液由来の分散剤が除去される。
具体的な洗浄方法としては、前記分散液含浸多孔質基材または炭素シートから分散剤を適切に除去することができ、且つ、炭素製多孔質基材に付着したCNTを脱離させることがなければ、特に限定されることはなく、既知の洗浄方法を用いることができる。具体的には、分散液含浸多孔質基材または炭素シートを洗浄液で濯ぐ方法、および分散液含浸多孔質基材または炭素シートを洗浄液に浸漬させる方法などが挙げられる。
上述した洗浄工程に用いられる洗浄液としては、特に限定されることはなく、例えば、上述した分散液の溶媒を洗浄液として用いることができる。
なお、前記分散液含浸多孔質基材または炭素シートに含まれる分散剤は完全に除去する必要はなく、所望の効果を得られる範囲内であれば、分散剤が残留していても問題はない。
(空孔率を規定した炭素シート)
空孔率が所定範囲内である本発明の炭素シートは、優れた電磁波吸収特性を発揮し得るため、電子機器および通信機器等に用いられる電磁波吸収材料として好適に使用することができる。さらに、空孔率が所定範囲内である本発明の炭素シートは、優れた赤外線吸収特性を発揮し得るため、防熱用シート等に用いられる赤外線吸収材料として好適に使用することができる。
<炭素シート>
本発明の炭素シートは、カーボンナノチューブを含み、空孔率が所定範囲内であることにより、電磁波吸収特性および赤外線吸収特性に優れている。空孔率が所定範囲内である本発明の炭素シートは炭素のみを含むシートである。ここで、上記説明における「炭素のみ」とは、炭素以外に少量の不純物等の成分が混入していることを排除するものではない。
<<炭素シートの構造>>
具体的には、空孔率が所定範囲内である本発明の炭素シートは、例えば、(3)空孔率が30%以上95%以下となるように複数本のカーボンナノチューブのみを絡み合わせてなる構造などを有している。
<<炭素シートの性状>>
また、炭素シートは、更に以下の性状を有していることが好ましい。
[空孔率]
空孔率が所定範囲内である本発明の炭素シートにおける空孔率は、30%以上であることが必要であり、35%以上であることが好ましく、40%以上であることがより好ましい。また、当該空孔率は95%以下であることが必要であり、94%以下であることが好ましく、93%以下であることがより好ましい。炭素シートの空孔率が30%以上であることで、炭素シートの電磁波吸収特性および赤外線吸収特性を更に高めることができる。また、当該空孔率が95%以下であることで、炭素シートの自立性を十分に保つことができるため、取り扱い性および加工性が良好な炭素シートを提供することができる。
[空隙率]
本発明の炭素シートは、空孔率が上記所定範囲内にあると同時に、「空隙率を規定した炭素シート」の項で上述した所定の空隙率を有していてもよい。即ち、空孔率が所定範囲内である本発明の炭素シートにおける空隙率が、「空隙率を規定した炭素シート」の項で上述した所定範囲内であってもよい。
具体的に、空孔率が所定範囲内である本発明の炭素シートにおける空隙率は、5%以上であることが好ましく、40%以上であることがより好ましく、48%以上であることが更に好ましく、70%以上であることが一層好ましい。また、当該空隙率は90%以下であることが好ましく、88%以下であることがより好ましい。炭素シートの空隙率が5%以上であれば、炭素シート内部の空間を十分に確保することができるため、異種材料の担体として使用した際に、異種材料を炭素シート内部まで良好に担持することができる。また、当該空隙率が90%以下であれば、炭素シートの自立性を十分に保つことができるため、取り扱い性および加工性が良好な炭素シートを提供することができる。
[厚み]
炭素シートの厚みは、2μm以上であることが好ましく、5μm以上であることがより好ましく、10μm以上であることが更に好ましい。また、炭素シートの厚みは、5000μm以下であることが好ましく、4500μm以下であることがより好ましく、4000μm以下であることが更に好ましい。炭素シートの厚みが2μm以上であれば、得られる炭素シートの強度を確保することができる。その結果、炭素シートの加工性を高めることができる。一方、炭素シートの厚みが5000μm以下であれば、得られる炭素シートの取り扱い性を良好に保つことができる。
[密度]
また、炭素シートの密度は、0.01g/cm以上であることが好ましく、0.1g/cm以上であることがより好ましく、0.50g/cm以上であることが更に好ましく、また、1.80g/cm以下であることが好ましく、1.50g/cm以下であることがより好ましく、1.20g/cm以下であることが更に好ましい。炭素シートの密度が0.01g/cm以上であれば、得られる炭素シートの強度を確保することができる。その結果、炭素シートの加工性を高めることができる。一方、炭素シートの密度が1.80g/cm以下であれば、炭素シートの電磁波吸収特性および赤外線吸収特性を更に高めることができる。
なお、本発明において、「炭素シートの密度」は、炭素シートの質量、面積および厚みを測定し、炭素シートの質量を体積(面積×厚み)で除して求めることができる「嵩密度」を指す。
<<カーボンナノチューブ>>
本発明の炭素シートに含まれるカーボンナノチューブとしては、特に限定されることはなく、単層カーボンナノチューブおよび/または多層カーボンナノチューブを用いることができるが、CNTは単層から5層までのCNTであることが好ましく、単層CNTがより好ましい。単層CNTを使用すれば、多層CNTを使用した場合と比較して、炭素シートの電磁波吸収特性および赤外線吸収特性を更に高めることができる。
なお、CNTの平均直径は、0.5nm以上であることが好ましく、1nm以上であることがより好ましく、2nm以上であることが更に好ましく、15nm以下であることが好ましく、10nm以下であることがより好ましく、5nm以下であることが更に好ましい。CNTの平均直径が0.5nm以上であれば、炭素シートを調製する際、複数のCNT間に空間が十分に確保される。また、CNTの平均直径が15nm以下であれば、炭素シートの電磁波吸収特性、赤外線吸収特性、および導電性などの物性を高めることができる。
なお、「CNTの平均直径」は、透過型電子顕微鏡を用いて無作為に選択したCNT100本の直径(外径)を測定して求めることができる。そして、CNTの平均直径は、CNTの製造方法や製造条件を変更することにより調整してもよいし、異なる製法で得られたCNTを複数種類組み合わせることにより調整してもよい。
そして、CNTのアスペクト比(長さ/直径)は、10を超えることが好ましい。なお、CNTのアスペクト比は、透過型電子顕微鏡を用いて無作為に選択したCNT100本の直径および長さを測定し、直径と長さとの比(長さ/直径)の平均値を算出することにより求めることができる。
ここで、CNTの窒素吸着比表面積は、600m/g以上であることが好ましく、800m/g以上であることがより好ましく、1000m/g以上であることが更に好ましい。また、CNTの窒素吸着比表面積は、2500m/g以下であることが好ましく、1600m/g以下であることがより好ましい。CNTの窒素吸着比表面積が上記範囲であることにより、炭素シートの電磁波吸収特性および赤外線吸収特性を更に高めることができる。
そして、上述した性状を有するCNTは、例えば、カーボンナノチューブ製造用の触媒層を表面に有する基材上に、原料化合物およびキャリアガスを供給して、化学的気相成長法(CVD法)によりCNTを合成する際に、系内に微量の酸化剤(触媒賦活物質)を存在させることで、触媒層の触媒活性を飛躍的に向上させるという方法(スーパーグロース法;国際公開第2006/011655号参照)に準じて、効率的に製造することができる。なお、以下では、スーパーグロース法により得られるカーボンナノチューブを「SGCNT」と称することがある。
<空孔率を規定した炭素シートの製造方法>
上述した本発明の炭素シートの製造方法は、特に限定はされないが、空孔率が上述した所定範囲内である炭素シートを製造する観点からは、例えば、以下の方法3)であることが好ましい。
3)CNTを溶媒中に分散させて得られた分散液から溶媒を除去する方法
<<炭素シート製造方法3)>>
炭素シート製造方法3)は、詳細には、溶媒中にCNTを分散させて、分散液を取得する工程(分散液調製工程)、および、分散液から溶媒を除去する工程(溶媒除去工程)を備える。
[分散液調製工程]
分散液調製工程では、溶媒中にCNTを分散させて、CNT分散液を取得する。
ここで、CNTとしては、「炭素シート」の項で上述したCNTを用いることができる。
また、溶媒としては、炭素シート製造方法1)で使用し得るものとして上述した溶媒を用いることができる。
溶媒中にCNTを分散させる方法としては、特に限定されることはなく、超音波による分散処理、ジェットミルによる分散処理、高剪断撹拌による分散処理、および、製品名「BERYU SYSTEM PRO」(株式会社美粒製)を用いた分散処理等の既知の分散処理方法を用いることができる。
得られたCNT分散液中のCNTは、通常、複数本のCNTが集合した「バンドル」と呼ばれる束の状態で存在する。
ここで、CNTの平均バンドル径は、上述した分散処理の方法および条件等を適宜変更することにより、調整することができる。
そして、CNT分散液中のCNTの平均バンドル径は、0.5μm以上であることが好ましく、1000μm以下であることが好ましく、100μm以下であることがより好ましい。CNT分散液中のCNTの平均バンドル径が0.5μm以上であれば、製造される炭素シートの空孔率を十分に高めることができる。一方、CNT分散液中のCNTの平均バンドル径が1000μm以下であれば、製造される炭素シートの空孔率が過度に高まることを抑制することができる。したがって、溶媒中に分散されたCNTの平均バンドル径を上記所定範囲内にすれば、製造される炭素シートの空孔率を上述した所定範囲内に容易に収めることができる。
なお、CNTの平均バンドル径は、本明細書の実施例に記載の方法により測定することができる。
[溶媒除去工程]
溶媒除去工程では、CNT分散液から溶媒を除去することで、炭素シートを取得する。
分散液から溶媒を除去する方法としては、炭素シート製造方法1)の溶媒除去工程で使用し得るものとして上述した方法を用いることができる。
以下、本発明について実施例に基づき具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
なお、実施例および比較例において、炭素シートの自立性、導電率、空隙率、通気度、厚み、密度(嵩密度)、空孔率、電磁波吸収特性、および赤外線吸収特性、並びにCNTの平均バンドル径は以下の方法を用いて評価した。
<炭素シートの自立性>
作製した炭素シートについて、単独で膜の状態を維持しているかどうかを目視にて確認し、以下の基準で自立性を評価した。
A:単膜で膜の状態を維持している(自立性あり)。
B:単膜で膜の状態を維持していない(自立性なし)。
<導電率>
作製した炭素シートについて、導電率を四深針法で測定(三菱ケミカルアナリテック製、製品名「ロレスターGX」)した。
<空隙率>
作製した炭素シートについて、空隙率を水銀圧入法で測定(島津製作所製、オートポアIV9510)した。
<通気度>
作製した炭素シートについて、フラジール法通気度を測定し、以下の基準で評価した。通気度が5cc/cm/s以上60cc/cm/s以下であれば、炭素シートを異種材料の担体として使用した際に、異種材料を炭素シートの内部まで良好に担持することができる。一方、通気度が5cc/cm/s未満であると、異種材料を炭素シート内部まで担持することができず、通気度が60cc/cm/sを超えると、炭素シートの機械強度が低下する。
A:通気度が5cc/cm/s以上60cc/cm/s以下である。
B:通気度が5cc/cm/s未満または60cc/cm/s超である。
<厚み、密度(嵩密度)、および空孔率>
作製した炭素シートを1cm角に切り出して、マイクロメータ(ミツトヨ社製「デジマチック標準外側マイクロメータ」)を用いて、得られた試験片の厚みを測定し、炭素シートの厚みとした。
さらに、当該試験片の質量(g)を測定して、下記の式(1)により炭素シートの密度(嵩密度)を算出した。
炭素シートの嵩密度(g/cm)=試験片の質量(g)/{1cm×試験片の厚み(cm)}・・・(1)
そして、得られた嵩密度を用いて、下記の式(2)により、炭素シートの空孔率を算出した。
空孔率=[1-{炭素シートの嵩密度(g/cm)/1.3}]×100・・・(2)
なお、式(2)中の「1.3」は、炭素の真密度(g/cm)を指す。
<CNTの平均バンドル径>
得られた分散液をシリコン基板に塗布し、走査型電子顕微鏡(SEM;日本電子株式会社製「JSM-7800F Prime」)にて、複数本のCNTが集合してなる束(バンドル)を観察した。そして、無作為に選択された100束のバンドルについて、バンドル径を測定し、その平均値をCNTの平均バンドル径の値とした。
<電磁波吸収特性>
自由空間法により、作製した炭素シートのミリ波帯(W-Band:60GHz~120GHz)での電磁波吸収(dB)を測定した。80GHzおよび110GHZのそれぞれにおける電磁波吸収の結果から、下記の基準により、炭素シートの電磁波吸収特性を評価した。
A:電磁波吸収が5dB以上である
B:電磁波吸収が5dB未満である
<赤外線吸収特性>
積分球を用いた全反射率測定により、作製した炭素シートの3μm~15μmの範囲での赤外線吸収量(%)を測定した。そして、下記の基準により、炭素シートの赤外線吸収特性を評価した。
A:赤外線吸収量が90%以上である
B:赤外線吸収量が90%未満である
(実施例1-1)
<炭素シートの調製>
CNT(ゼオンナノテクノロジー社製、製品名「ZEONNANO(登録商標)SG101」、単層CNTを主として含むSGCNT、平均直径:3.3nm、窒素吸着比表面積:1,000m/g以上)を400mg、およびスペーサー粒子として中空ラテックス(日本ゼオン社製、「Nipol MH5055」、平均粒子径:500nm)を固形分が100mgになるように量り取り、溶媒としてのメチルエチルケトン2L中に混ぜ、ホモジナイザーにより2分間撹拌し、粗分散液を得た。湿式ジェットミル(株式会社常光製、JN-20)を使用し、得られた粗分散液を湿式ジェットミルの0.5mmの流路に100MPaの圧力で2サイクル通過させて、CNTをメチルエチルケトンに分散させ、分散液Aを得た。得られた分散液Aをキリヤマろ紙(No.5A)を用いて減圧ろ過し、一次シートを得た。
取得した一次シートを350℃で12時間加熱処理し、中空ラテックス粒子を除去し、厚みが100μm、密度が1.15g/cmである炭素シートを得た。
得られた炭素シートを用いて、シートの自立性、導電率、空隙率、および通気度を評価した。結果を表1に示す。
<金属酸化物担持シートの作製>
チタン(IV)ブトキシド(和光純薬工業製)2g、イソプロピルアルコール20gの溶液を準備し、作製した炭素シート20mm角を当該溶液に浸漬させ、遊星ミル(シンキー製あわとり練太郎AR-100)にて10分間処理した。その後、酢酸リチウム(東京化成工業製)0.5g、酢酸1g、純水1g、イソプロピルアルコール3gの溶液を加え、さらに10分間処理した後、作製した炭素シートを取りだし、80℃、10時間減圧乾燥後、窒素雰囲気下400℃で熱処理することにより金属酸化物を担持した炭素シート(金属酸化物担持シート)を得た。作製した金属酸化物担持シートをクライオミクロトームで断面を切り出し、その断面を走査型電子顕微鏡で観察したところ、平均直径27nmの金属酸化物がシート表面に担持されていることが確認された。
(実施例1-2、1-3)
スペーサー粒子の添加量を変更して炭素シートの空隙率を表1に示す値にした以外は実施例1と同様にして、炭素シートを作製し、同様の項目について評価をした。結果を表1に示す。
さらに、実施例1と同様の処理を行い、金属酸化物担持シートを作製し、金属酸化物の平均直径を測定した。結果を表1に示す。
(実施例1-4)
CNT(ゼオンナノテクノロジー社製、製品名「ZEONNANO(登録商標)SG101」、単層CNTを主として含むSGCNT、平均直径:3.3nm、窒素吸着比表面積:1,000m/g以上)を1.0g量り取り、分散剤を含む溶媒としてのドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム(SDBS)1質量%水溶液500mL中に混ぜ、粗分散液を得た。
得られた粗分散液を、分散時に背圧を負荷する多段圧力制御装置(多段降圧器)を有する高圧ホモジナイザー(株式会社美粒製、製品名「BERYU SYSTEM PRO」)に充填し、100MPaの圧力で粗分散液への分散処理を行った。
具体的には、背圧を負荷しつつ、粗分散液にせん断力を与えてCNTを分散させた。なお、分散処理は、高圧ホモジナイザーから流出した分散液を再び高圧ホモジナイザーに返送しつつ、10分間実施した。上述した分散処理により、分散液Bを得た。
得られた分散液Bをカーボンペーパー(東レ製、製品名「TGP-H-090」、空隙率:78%)に含浸させた後に、当該分散液B含浸カーボンペーパーをイソプロピルアルコール(IPA)および純水の順で洗浄し、分散剤であるSDBSを除去した。その後、80℃、24時間真空乾燥を実施し、炭素シートを得た。
得られた炭素シートを用いて、同様の項目を評価した。結果を表1に示す。
さらに、実施例1と同様の処理を行い、金属酸化物担持シートを作製し、金属酸化物の平均直径を測定した。結果を表1に示す。
(比較例1-1)
スペーサー粒子を添加しなかったこと以外は実施例1と同様にして、炭素シートを作製し、同様の項目について評価をした。結果を表1に示す。
さらに、実施例1と同様の処理を行い、金属酸化物担持シートを作製し、金属酸化物の観察を行ったが、シート内部には金属酸化物が形成されていなかった。
Figure 0007322705000001
(実施例2-1)
20mLのイソプロピルアルコール(IPA)にCNT(ゼオンナノテクノロジー社製、製品名「ZEONNANO(登録商標)SG101」、単層CNTを主として含むSGCNT、平均直径3.3nm、窒素吸着比表面積:1,000m/g以上)20mgを入れ、バス型超音波分散機で20分間分散処理し、分散液を得た。なお、得られた分散液中のCNTの平均バンドル径は100μmであった。メンブレンフィルターを備えた減圧ろ過装置に、得られた分散液を入れ、0.09MPaの条件下にてろ過を実施し、メンブレンフィルターを剥離して炭素シートを得た。得られた炭素シートについて、空孔率、電磁波吸収特性、および赤外線吸収特性を測定および評価した。結果を表2に示す。なお、得られた炭素シートの厚みおよび密度を測定したところ、厚みが3390μm、密度が0.1g/cmであった。
(実施例2-2)
分散処理の時間を20分間から40分間に変更することで、得られた分散液中のCNTの平均バンドル径を100μmから1μmに変更したこと以外は実施例2-1と同様にして、炭素シートを作製し、同様の項目について測定および評価をした。結果を表2に示す。なお、得られた炭素シートの厚みおよび密度を測定したところ、厚みが1870μm、密度が0.4g/cmであった。
(実施例2-3)
分散処理の時間を20分間から60分間に変更することで、得られた分散液中のCNTの平均バンドル径を100μmから0.5μmに変更したこと以外は実施例2-1と同様にして、炭素シートを作製し、同様の項目について測定および評価をした。結果を表2に示す。なお、得られた炭素シートの厚みおよび密度を測定したところ、厚みが850μm、密度が0.7g/cmであった。
(比較例2-1)
20mLの純水に界面活性剤としてのドデシル硫酸ナトリウム(富士フイルム和光純薬社製「ドデシル硫酸ナトリウム」)200mgと、CNT(ゼオンナノテクノロジー社製、製品名「ZEONNANO(登録商標)SG101」、単層CNTを主として含むSGCNT、平均直径:3.3nm、窒素吸着比表面積:1,000m/g以上)20mgとを入れ、バス型超音波分散機で60分間分散処理し、分散液を得た。なお、得られた分散液中のCNTの平均バンドル径は0.05μmであった。メンブレンフィルターを備えた減圧ろ過装置に、得られた分散液を入れ、0.09MPaの条件下にてろ過を実施し、メンブレンフィルターを剥離して炭素シートを得た。得られた炭素シートについて、空孔率、電磁波吸収特性、および赤外線吸収特性を測定および評価した。結果を表2に示す。なお、得られた炭素シートの厚みおよび密度を測定したところ、厚みが102μm、密度が1.0g/cmであった。
Figure 0007322705000002
表1より、カーボンナノチューブを含み、空隙率が5%以上90%以下である実施例1-1~1-4の炭素シートは、自立性を有し、通気度が5cc/cm/s以上60cc/cm/s以下の範囲にあり、さらに、金属酸化物を担持させると、当該シート内部に担持粒子が観察されることから、取り扱い性および加工性に優れると共に、異種材料の担体として使用した際に異種材料を内部まで担持することができる材料であることがわかる。
また、空隙率が所定の範囲に満たない比較例1-1では、実施例1-1~1-4に比して、通気度が上述した範囲になく、さらに、炭素シートに金属酸化物を担持させたときに、当該シート内部に担持粒子が観察されないため、異種材料を炭素シート内部まで担持する性能において劣ることがわかる。
表2より、カーボンナノチューブを含み、空孔率が30%以上95%以下である実施例2-1~2-3の炭素シートは、電磁波吸収特性および赤外線吸収特性に優れていることがわかる。
また、空孔率が所定範囲内でない比較例2-1の炭素シートは、実施例2-1~2-3の炭素シートに比して、電磁波吸収特性および赤外線吸収特性に劣ることがわかる。
本発明の炭素シートによれば、取り扱い性および加工性に優れると共に、異種材料の担体として使用した際に異種材料を内部まで担持することができる材料を提供することができる。
また、本発明の炭素シートによれば、電磁波吸収特性および赤外線吸収特性に優れた材料を提供することができる。

Claims (1)

  1. 溶媒中にカーボンナノチューブを分散させて、カーボンナノチューブ分散液を取得する工程と、
    前記カーボンナノチューブ分散液から前記溶媒を除去することで炭素シートを取得する工程と、を含み、
    前記カーボンナノチューブ分散液中のカーボンナノチューブの平均バンドル径が0.5μm以上1000μm以下であり、
    前記炭素シートの空孔率が30%以上95%以下である、炭素シートの製造方法。
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