JP7286793B2 - 鞍乗り型車両の連動ブレーキ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、鞍乗り型車両の連動ブレーキ装置に関する。
従来、鞍乗り型車両の後輪に付与される制動力を前輪に分配する連動ブレーキ装置が知られている。連動ブレーキ装置は、イコライザ(操作力分配リンク)を備える。
例えば、特許文献1では、イコライザをブレーキペダル(後ブレーキ操作子)の周辺に配置している。
一方、特許文献2では、イコライザを後輪の車軸の後方に配置している。
特開2016-155531号公報 特開2017-56889号公報
しかし、特許文献1のようにイコライザをブレーキペダルの周辺に配置すると、ブレーキペダル周辺の部品配置が複雑になる。これにより、車両が車幅方向に肥大化する可能性がある。
一方、特許文献2のようにイコライザを後輪の車軸の後方に配置すると、部品点数が多く且つ複雑な構造となる。これにより、後輪周辺の外観性が低下するとともに、コストが高くなる可能性がある。
そこで本発明は、後ブレーキ操作子の周辺を簡素化するとともに、後輪周辺の外観性を向上し、かつ、低コスト化を図ることを目的とする。
本発明の一態様の鞍乗り型車両の連動ブレーキ装置は、鞍乗り型車両(1)の前輪(12)に制動力を付与する前ブレーキ機構(20)と、ブレーキアーム(31)を有し、前記ブレーキアーム(31)の回動操作に応じて後輪(13)に制動力を付与する後ブレーキ機構(30)と、前記後輪(13)の車軸(15)と、前記後ブレーキ機構(30)を操作するための後ブレーキ操作子(40)と、車体側に固定されたブレーキパネル(50)と、前記ブレーキパネル(50)に回動可能に支持されるとともに、回動中心(C3)から離間した部位が前記前ブレーキ機構(20)の操作入力部(21)に連動可能に接続された反転リンク(60)と、前記反転リンク(60)の前記操作入力部(21)との接続部とは反対側の端部に一端が回動可能に支持され、前記ブレーキアーム(31)の回動中心(C2)から離間した部位に他端が連動可能に接続されたイコライザ(69)と、前記イコライザ(69)の前記一端から離間した部位と前記後ブレーキ操作子(40)とを連動可能に連結するブレーキロッド(70)と、を備え、前記イコライザ(69)は、前記ブレーキアーム(31)の前方に配置され、前記イコライザ(69)の少なくとも一部は、側面視で前記ブレーキパネル(50)と重なる。
この構成によれば、イコライザを後ブレーキ操作子の周辺に配置する場合と比較して、後ブレーキ操作子の周辺が簡素化する。加えて、イコライザを後輪の車軸の後方に配置する場合と比較して、部品点数を削減することができる。加えて、イコライザを後輪の車軸の後方に配置する場合と比較して、ブレーキロッドの長さを短くすることができる。したがって、後ブレーキ操作子の周辺を簡素化するとともに、後輪周辺の外観性を向上し、かつ、低コスト化を図ることができる。
本発明の一態様において、前記イコライザ(69)は、前記車軸(15)の前方に配置され、前記ブレーキアーム(31)は、前記車軸(15)の後方に配置されてもよい。
この構成によれば、イコライザとブレーキアームとが干渉しないレイアウトを容易に実現することができる。加えて、側面視でイコライザとブレーキアームとが重ならないため、車幅方向外側への張り出しを抑えることができる。
本発明の一態様において、前記反転リンク(60)は、前記ブレーキアーム(31)の前方に配置されるとともに、側面視で前記ブレーキパネル(50)と重なってもよい。
この構成によれば、反転リンクもイコライザと同様に側面視でブレーキパネルと重なるため、後輪周辺の外観性が更に向上する。
本発明の一態様において、前記ブレーキロッド(70)は、前記イコライザ(69)に対して着脱可能であってもよい。
この構成によれば、後輪の脱着が簡単になるため、メンテナンス性が向上する。
本発明の一態様において、鞍乗り型車両の連動ブレーキ装置は、前記車軸(15)の上方に配置される前ブレーキケーブル(26)を更に備え、前記ブレーキロッド(70)は、前記車軸(15)の下方に配置されてもよい。
この構成によれば、前ブレーキケーブルとブレーキロッドとが干渉しないレイアウトを容易に実現することができる。
本発明の態様によれば、後ブレーキ操作子の周辺を簡素化するとともに、後輪周辺の外観性を向上し、かつ、低コスト化を図ることができる。
実施形態に係る自動二輪車の要部の右側面図である。 実施形態に係る連動ブレーキ装置のブレーキペダル入力前の右側面図である。 図2のIII矢視図であってブレーキパネルを反転リンクの回動中心を通る面で切断した断面を含む図である。 実施形態に係る連動ブレーキ装置のブレーキペダル入力後の右側面図であって反転リンクに入力される荷重が閾値を超える前の図である。 実施形態に係る連動ブレーキ装置のブレーキペダル入力後の右側面図であって反転リンクに入力される荷重が閾値を超えた後の図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。以下の説明における前後左右等の向きは、特に記載が無ければ以下に説明する車両における向きと同一とする。以下の説明に用いる図中適所には、車両前方を示す矢印FR、車両左方を示す矢印LH、車両上方を示す矢印UPが示されている。
<車両全体>
図1は、鞍乗り型車両の一例として、連動ブレーキ装置2を備える自動二輪車1を示す。図1を参照し、自動二輪車1の車体フレーム5は、左右一対のフロントフォーク6と、左右一対のフロントフォーク6を操舵可能に支持するヘッドパイプ(不図示)と、ヘッドパイプから後下方に延びるメインフレーム7と、メインフレーム7の後部から下方に延びる左右一対のピボットフレーム8と、メインフレーム7の後部から後上方に延びる左右一対のシートフレーム9と、を備える。
自動二輪車1は、エンジンを含むパワーユニット10と、パワーユニット10の後方に配置され前後に延びるスイングアーム11と、車両前部に配置される前輪12と、車両後部に配置される後輪13と、車両後部に配置されるリアクッション14と、を備える。
パワーユニット10は、メインフレーム7の下方に配置されている。スイングアーム11の前端部は、左右一対のピボットフレーム8に上下に揺動可能に支持されている。前輪12は、フロントフォーク6の下端部に回転可能に支持されている。後輪13は、スイングアーム11の後端部に回転可能に支持されている。リアクッション14は、スイングアーム11の後部とシートフレーム9との間に設けられている。
<連動ブレーキ装置>
自動二輪車1は、後輪13に付与される制動力を前輪12に分配する連動ブレーキ装置2を備える。連動ブレーキ装置2は、前輪12に制動力を付与する前ブレーキ機構20と、後輪13に制動力を付与する後ブレーキ機構30と、後輪13の車軸15と、後ブレーキ機構30を操作するためのブレーキペダル40(後ブレーキ操作子)と、車体側に固定されたブレーキパネル50と、ブレーキパネル50に回動可能に支持される反転リンク60と、反転リンク60に接続されたイコライザ69と、イコライザ69とブレーキペダル40とを連動可能とするブレーキロッド70と、イコライザ69及び後ブレーキアーム31の相対位置を調整するためのアジャスタ80と、イコライザ69から反転リンク60に入力される荷重が閾値を超えるまで反転リンク60の回動を規制するディレイスプリング25(弾性部材)と、車軸15の上方に配置される前ブレーキケーブル26と、を備える。
前ブレーキ機構20は、基本的に、前ブレーキ操作子であるブレーキレバー(不図示)によって操作される。後ブレーキ機構30は、後ブレーキ操作子であるブレーキペダル40によって操作される。連動ブレーキ装置2は、ブレーキペダル40に入力された操作荷重が所定の値(閾値)を越えた場合、操作荷重の一部を前ブレーキ機構20にも作用させる。
前ブレーキ機構20は、ドラム式ブレーキによって構成されている。前ブレーキ機構20は、前輪12と一体に回転するブレーキドラム(不図示)と、前輪12の制動時にブレーキドラムの内周面に圧接されるブレーキシュー(不図示)と、ブレーキシューをブレーキドラムの内周面に圧接させる方向に押し動かすためのカム(不図示)と、カムを操作するための前ブレーキアーム21と、を備える。ブレーキドラム、ブレーキシュー及びカム等の部品は、ブレーキハウジング22の内部に配置されている。
前ブレーキアーム21は、ブレーキハウジング22の車幅方向外側に配置されている。前ブレーキアーム21は、前ブレーキ機構20の操作入力部である。前ブレーキアーム21は、操作力をうけて一方向(前輪車軸を中心とする時計回り方向)に回動することにより、前ブレーキ機構20に制動力を生じさせる。前ブレーキアーム21は、不図示の操作ケーブルを介して操作ハンドル上のブレーキレバーに接続されている。
後ブレーキ機構30は、ドラム式ブレーキによって構成されている。後ブレーキ機構30は、後輪13と一体に回転するブレーキドラム(不図示)と、後輪13の制動時にブレーキドラムの内周面に圧接されるブレーキシュー(不図示)と、ブレーキシューをブレーキドラムの内周面に圧接させる方向に押し動かすためのカム(不図示)と、カムを操作するための後ブレーキアーム31(ブレーキアーム)と、を備える。ブレーキドラム、ブレーキシュー及びカム等の部品は、ブレーキパネル50の内部に配置されている。
図2に示すように、後ブレーキアーム31は、上下方向に延びている。後ブレーキアーム31は、後ブレーキ機構30の操作入力部である。後ブレーキアーム31は、自身の上端部に回動中心C2を有する。後ブレーキアーム31は、車軸15の後方に配置されている。後ブレーキアーム31の回動中心C2の上下高さは、車軸15(車軸中心C1)の上下高さよりも低い。側面視で、後ブレーキアーム31の回動中心C2は、車軸中心C1の後下方に配置されている。
図1に示すように、ブレーキペダル40は、車体側部に回動自在に支持されるピボット軸41から前方に延びる操作アーム42と、ピボット軸41から上方に延びる作動アーム43と、を備える。操作アーム42の先端側上面は、ブレーキ操作時に運転者によって踏み込まれるようになっている。図中において、符号45はブレーキペダル40を初期位置に付勢するリターンスプリング、符号46はブレーキペダル40の回動変位を規制するストッパをそれぞれ示す。
ブレーキパネル50は、スイングアーム11の後端部に連結されている。図2の側面視で、ブレーキパネル50は、円形状のパネル本体51と、パネル本体51の上部から前方に延びる前方延在部52と、を備える。例えば、パネル本体51及び前方延在部52は、同一の部材(例えば金属)で一体に形成されている。図中において、符号53はディレイスプリング25を係止するための係止爪、符号54は反転リンク60の過度の回動(回動中心C3の反時計回りの過度の回動)を規制するストッパをそれぞれ示す。係止爪53は、前方延在部52の前端部から下方に突出している。ストッパ54は、車軸15の上方位置で上方に凸の弧状をなしている。
図3に示すように、ブレーキパネル50は、車幅方向に延びる支軸56を挿通可能に車幅方向に開口する貫通孔55を有する。図中において、符号57は支軸56の一端部(車幅方向内端部)に係合する抜け止めクリップ、符号58は支軸56の他端部(車幅方向外端部)に取り付けられるOリングをそれぞれ示す。
反転リンク60は、支軸56を中心としてブレーキパネル50に対して回動可能に支持されている。反転リンク60は、回動中心C3から離間した部位が前ブレーキアーム21(図1参照、前ブレーキ機構20の操作入力部)に連動可能に接続されている。
図2に示すように、支軸56の上下高さは、車軸15の上下高さと実質的に同じである。側面視で、支軸56は、ブレーキパネル50の前部の前後中央部に配置されている。側面視で、反転リンク60は、ブレーキパネル50のパネル本体51と重なる。
側面視で、反転リンク60は、支軸56と重なる部位から後上方へ湾曲して延びる湾曲延在部61と、支軸56と重なる部位から下方へ延びる下方延在部62と、を備える。例えば、湾曲延在部61及び下方延在部62は、同一の部材(例えば金属)で一体に形成されている。
例えば、反転リンク60は、ブレーキパネル50と同一の部材(例えば金属)で形成されることが好ましい。例えば、反転リンク60は、ブレーキパネル50と同一の金属光沢を有することが好ましい。この場合、側面視で反転リンク60とブレーキパネル50とが同化して見えるようになるため、外観性の向上に寄与する。
湾曲延在部61の上端部は、前ブレーキケーブル26の他端(後端)に接続されている。反転リンク60は、前ブレーキケーブル26を介して前ブレーキアーム21(図1参照)に連動可能に接続されている。図中符号は、前ブレーキケーブル26の一部(反転リンク60寄りの部位)を案内するガイド片を示す。
図3に示すように、反転リンク60は、車幅方向に並んで配置された一対の板65,66を備える。一対の板65,66は、車幅方向内側に配置される内板65と、車幅方向外側に配置される外板66と、である。
内板65は、上下方向に延びる第一連結部65aと、第一連結部65aの上端から上側に向かうに従って車幅方向内側に位置するように傾斜して延びる第一上傾斜部65bと、第一上傾斜部65bの上端から上方に延びる第一上延在部65cと、第一連結部65aの下端から下側に向かうに従って車幅方向内側に位置するように傾斜して延びる第一下傾斜部65dと、第一下傾斜部65dの下端から下方に延びる第一下延在部65eと、を備える。第一連結部65a、第一上傾斜部65b、第一上延在部65c、第一下傾斜部65d及び第一下延在部65eは、同一の部材で一体に形成されている。
外板66は、上下方向に延びる第二連結部66aと、第二連結部66aの上端から上側に向かうに従って車幅方向外側に位置するように傾斜して延びる第二上傾斜部66bと、第二上傾斜部66bの上端から上方に延びる第二上延在部66cと、第二連結部66aの下端から下側に向かうに従って車幅方向外側に位置するように傾斜して延びる第二下傾斜部66dと、第二下傾斜部66dの下端から下方に延びる第二下延在部66eと、を備える。第二連結部66a、第二上傾斜部66b、第二上延在部66c、第二下傾斜部66d及び第二下延在部66eは、同一の部材で一体に形成されている。
外板66は、車幅方向から見て内板65と重なる。第二連結部66aは、第一連結部65aに対して車幅方向外側から結合されている。第二上傾斜部66b及び第二上延在部66cは、第一上傾斜部65b及び第一上延在部65cに対して車幅方向にそれぞれ離間している。第二下傾斜部66d及び第二下延在部66eは、第一下傾斜部65d及び第一下延在部65eに対して車幅方向にそれぞれ離間している。
図2に示すように、反転リンク60は、ディレイスプリング25の一端が係止される係止孔63を有する。係止孔63は、反転リンク60の厚み方向(車幅方向)に開口している。係止孔63は、反転リンク60の上端部と支軸56の接続部との間に形成されている。図3に示すように、係止孔63は、反転リンク60の連結部65a,66aにおける上傾斜部65b,66bの近傍に形成されている。
イコライザ69は、上下方向に延びる板部材である。イコライザ69は、反転リンク60の下端部(反転リンク60の前ブレーキアーム21との接続部とは反対側の端部)に上端(一端)が回動可能に支持されている。図2に示すように、イコライザ69は、後ブレーキアーム31の下端部(後ブレーキアーム31の回動中心C2から離間した部位)に下端(他端)が連動可能に接続されている。イコライザ69の下端は、前後方向に延びるアジャスタ80を介して後ブレーキアーム31の下端部に接続されている。
イコライザ69は、後ブレーキアーム31の前方に配置されている。イコライザ69は、車軸15の前方に配置されている。側面視で、イコライザ69の上部は、ブレーキパネル50の前下部と重なる。
例えば、イコライザ69は、ブレーキパネル50と同一の部材(例えば金属)で形成されることが好ましい。例えば、イコライザ69は、ブレーキパネル50と同一の金属光沢を有することが好ましい。この場合、側面視でイコライザ69とブレーキパネル50とが同化して見えるようになるため、外観性の向上に寄与する。
ブレーキロッド70は、イコライザ69の上下中央部(イコライザ69の一端から離間した部位)とブレーキペダル40(図1参照)とを連動可能に連結している。ブレーキロッド70は、車軸15の下方に配置されている。ブレーキロッド70は、前後方向に延びている。ブレーキロッド70の前端部は、作動アーム43(図1参照)の上端部に回動可能に連結されている。ブレーキロッド70の後端部は、イコライザ69の上下中央部に回動可能に連結されている。
ブレーキロッド70の後端部は、イコライザ69に対して着脱可能である。ブレーキロッド70の後端部は、イコライザ69の上下中央部を前側から囲うように後方を開放する断面U字状のブラケット71の前面に連結されている。図3に示すように、ブラケット71は、車幅方向に延びる係止ピン72、係止ピン72に係止される係止リング73、および係止ピン72の先端部に取り付けられる抜け止めクリップによってイコライザ69に連結されている。例えば、係止ピン72、係止リング73及び抜け止めクリップ74は、専用の工具によって分解可能である。係止ピン72を抜け止めクリップ74から抜くことにより、ブレーキロッド70とイコライザ69との結合を解除することができる。
図2に示すように、アジャスタ80は、前後方向に延びるボルト81(ロッド)と、ボルト81に螺合するナット82と、を備える。ボルト81の前端部は、ブラケット83を介してイコライザ69の下端部に接続されている。ボルト81の前端部は、車幅方向に延びる軸回りにイコライザ69の下端部に対して回動可能とされている。後ブレーキアーム31の下端部は、ボルト81の一部(図では後端部)に接続されている。後ブレーキアーム31の下端部は、不図示の付勢部材によってナット82に向けて付勢されている。ナット82をボルト81の軸線回りに回転させることにより、ナット82はボルト81の軸線に沿って移動する。これにより、イコライザ69の下端部及び後ブレーキアーム31の下端部の相対位置が調整可能とされている。
ディレイスプリング25は、常時、反転リンク60を初期位置の方向(図2の初期状態)に付勢している。ディレイスプリング25の一端は、反転リンク60に係止されている。ディレイスプリング25の他端は、ブレーキパネル50の前方延在部52の係止爪53に係止されている。ディレイスプリング25は、反転リンク60の上端部を前方へ付勢している。
ディレイスプリング25は、イコライザ69から反転リンク60に入力される荷重が閾値を超えるまで、反転リンク60の回動を規制する。ディレイスプリング25は、イコライザ69から反転リンク60に入力される荷重が閾値を越えた後に、反転リンク60の図中反時計回り方向(支軸56を中心とする反時計回り方向)の回動を許容する。
前ブレーキケーブル26は、後ブレーキ機構30の操作時にその操作力の一部を入力する連動用の操作ケーブルである。前ブレーキケーブル26は、車軸15の前上方に配置されている。前ブレーキケーブル26は、前後方向に延びている。前ブレーキケーブル26の前端(一端)は、前ブレーキアーム21(図1参照)に接続されている。前ブレーキケーブル26の後端(他端)は、反転リンク60の上端部に接続されている。図3に示すように、前ブレーキケーブル26の後端は、車幅方向に延びるピン27を介して第一上延在部65c及び第二上延在部66cに連結されている。
<連動ブレーキ装置の動作>
ブレーキペダル40が踏み込み操作されない初期状態では、反転リンク60は、ディレイスプリング25の付勢力を受けて図2の初期位置にある。反転リンク60が初期位置にある場合、前ブレーキケーブル26は引き込まれていないため、前ブレーキ機構20には制動力が作用していない。
図2の状態からブレーキペダル40が踏み込まれると、ブレーキペダル40が図1中時計回り(ピボット軸41を中心とする時計回り)に回動する。すると、ブレーキペダル40の作動アーム43の変位に伴って操作力(図4の矢印V1方向の力)がブレーキロッド70を通してイコライザ69に入力される。このとき、イコライザ69に入力された操作力の一部は、反転リンク60に伝達される。イコライザ69に入力された操作力の残りの一部は、アジャスタ80を介して後ブレーキアーム31に伝達される。
ブレーキペダル40が踏み込まれた初期の段階(図4の状態)では、イコライザ69から反転リンク60に入力される荷重が閾値(連動開始閾値)を超えない。そのため、反転リンク60の回動は、ディレイスプリング25によって規制されている。そのため、イコライザ69の上端部側の変位が反転リンク60によって規制されつつ、イコライザ69の長手方向の中央部がブレーキロッド70によって前方に引き込まれ、後ブレーキアーム31が図4中反時計回り(回動中心C2回りの矢印V2方向)に回動する。その結果、後ブレーキ機構30のみがブレーキペダル40の踏み込み量に応じた制動力を発生する。すなわち、前ブレーキ機構20は制動力を発生しない。
また、この状態からブレーキペダル40の踏み込み量が増加すると、イコライザ69から反転リンク60に入力される荷重が閾値を超える。この場合、反転リンク60がディレイスプリング25の付勢力に抗して、図5中反時計回り(回動中心C3回りの矢印V3方向)に回動する。すると、反転リンク60に連結された前ブレーキケーブル26が引き込まれる。これにより、前ブレーキケーブル26を介して前ブレーキ機構20の前ブレーキアーム21が回動する。この間、後ブレーキ機構30の後ブレーキアーム31もイコライザ69を介して回動する。その結果、後ブレーキ機構30及び前ブレーキ機構20において、ブレーキペダル40の踏み込み量に応じた制動力を発生する。
<作用効果>
以上説明したように、上記実施形態における自動二輪車1の連動ブレーキ装置2は、自動二輪車1の前輪12に制動力を付与する前ブレーキ機構20と、後ブレーキアーム31を有し、後ブレーキアーム31の回動操作に応じて後輪13に制動力を付与する後ブレーキ機構30と、後輪13の車軸15と、後ブレーキ機構30を操作するためのブレーキペダル40と、車体側に固定されたブレーキパネル50と、後ブレーキパネル50に回動可能に支持されるとともに、回動中心C3から離間した部位が前ブレーキ機構20の前ブレーキアーム21に連動可能に接続された反転リンク60と、反転リンク60の前ブレーキアーム21との接続部とは反対側の端部に一端が回動可能に支持され、後ブレーキアーム31の回動中心から離間した部位に他端が連動可能に接続されたイコライザ69と、イコライザ69の一端から離間した部位とブレーキペダル40とを連動可能に連結するブレーキロッド70と、を備え、イコライザ69は、後ブレーキアーム31の前方に配置され、イコライザ69の上部は、側面視でブレーキパネル50と重なる。
本実施形態によれば、イコライザ69をブレーキペダル40の周辺に配置する場合と比較して、ブレーキペダル40の周辺が簡素化する。加えて、イコライザ69を後輪13の車軸15の後方に配置する場合と比較して、部品点数を削減することができる。加えて、イコライザ69を後輪13の車軸15の後方に配置する場合と比較して、ブレーキロッド70の長さを短くすることができる。したがって、ブレーキペダル40の周辺を簡素化するとともに、後輪13周辺の外観性を向上し、かつ、低コスト化を図ることができる。
イコライザ69は、車軸15の前方に配置され、後ブレーキアーム31は、車軸15の後方に配置されることで、以下の効果を奏する。
この構成によれば、イコライザ69と後ブレーキアーム31とが干渉しないレイアウトを容易に実現することができる。加えて、側面視でイコライザ69と後ブレーキアーム31とが重ならないため、車幅方向外側への張り出しを抑えることができる。
反転リンク60は、後ブレーキアーム31の前方に配置されるとともに、側面視でブレーキパネル50と重なることで、以下の効果を奏する。
この構成によれば、反転リンク60もイコライザ69と同様に側面視でブレーキパネル50と重なるため、後輪13周辺の外観性が更に向上する。
ブレーキロッド70は、イコライザ69に対して着脱可能であることで、以下の効果を奏する。
この構成によれば、後輪13の脱着が簡単になるため、メンテナンス性が向上する。
連動ブレーキ装置2は、車軸15の上方に配置される前ブレーキケーブル26を備え、ブレーキロッド70は、車軸15の下方に配置されることで、以下の効果を奏する。
この構成によれば、前ブレーキケーブル26とブレーキロッド70とが干渉しないレイアウトを容易に実現することができる。
<変形例>
上記実施形態では、イコライザ69は、車軸15の前方に配置され、後ブレーキアーム31は、車軸15の後方に配置される例を挙げて説明したが、これに限らない。例えば、イコライザ69は、車軸15の下方に配置され、後ブレーキアーム31の回動中心C2は、車軸15の上方に配置されていてもよい。
上記実施形態では、イコライザ69の上部は、側面視でブレーキパネル50と重なる例を挙げて説明したが、これに限らない。例えば、イコライザ69の全部は、側面視でブレーキパネル50と重なっていてもよい。すなわち、イコライザ69の少なくとも一部は、側面視でブレーキパネル50と重なっていてもよい。
上記実施形態では、反転リンク60は、後ブレーキアーム31の前方に配置されるとともに、側面視でブレーキパネル50と重なる例を挙げて説明したが、これに限らない。例えば、反転リンク60は、後ブレーキアーム31の上方に配置されるとともに、側面視でブレーキパネル50と重なっていてもよい。
上記実施形態では、ブレーキロッド70は、イコライザ69に対して着脱可能である例を挙げて説明したが、これに限らない。例えば、ブレーキロッド70は、イコライザ69に対して着脱不能であってもよい。
上記実施形態では、車軸15の上方に配置される前ブレーキケーブル26を備え、ブレーキロッド70は、車軸15の下方に配置される例を挙げて説明したが、これに限らない。例えば、ブレーキロッド70は、車軸15の上下高さ以上に配置されていてもよい。
上記実施形態では、前ブレーキ機構20及び後ブレーキ機構30がいずれもドラム式ブレーキによって構成されている例を挙げて説明したが、これに限らない。例えば、前ブレーキ機構20は、制動部が油圧によって操作されるディスク式ブレーキによって構成されていてもよい。
上記実施形態では、後ブレーキ操作子がブレーキペダル40である例を挙げて説明したが、これに限らない。例えば、後ブレーキ操作子は、ブレーキレバーであってもよい。
本発明は上記実施形態に限られるものではなく、上記鞍乗り型車両には、運転者が車体を跨いで乗車する車両全般が含まれ、自動二輪車(原動機付自転車及びスクータ型車両を含む)のみならず、三輪(前一輪且つ後二輪の他に、前二輪且つ後一輪の車両も含む)の又は四輪の車両も含まれる。
そして、上記実施形態における構成は本発明の一例であり、実施形態の構成要素を周知の構成要素に置き換える等、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
1 自動二輪車(鞍乗り型車両)
2 連動ブレーキ装置
12 前輪
13 後輪
15 車軸
20 前ブレーキ機構
21 前ブレーキアーム(操作入力部)
26 前ブレーキケーブル
30 後ブレーキ機構
31 後ブレーキアーム(ブレーキアーム)
40 ブレーキペダル(後ブレーキ操作子)
50 ブレーキパネル
60 反転リンク
69 イコライザ
70 ブレーキロッド
C1 車軸中心
C2 後ブレーキアームの回動中心
C3 反転リンクの回動中心

Claims (5)

  1. 鞍乗り型車両(1)の前輪(12)に制動力を付与する前ブレーキ機構(20)と、
    ブレーキアーム(31)を有し、前記ブレーキアーム(31)の回動操作に応じて後輪(13)に制動力を付与する後ブレーキ機構(30)と、
    前記後輪(13)の車軸(15)と、
    前記後ブレーキ機構(30)を操作するための後ブレーキ操作子(40)と、
    車体側に固定されたブレーキパネル(50)と、
    前記ブレーキパネル(50)に回動可能に支持されるとともに、回動中心(C3)から離間した部位が前記前ブレーキ機構(20)の操作入力部(21)に連動可能に接続された反転リンク(60)と、
    前記反転リンク(60)の前記操作入力部(21)との接続部とは反対側の端部に一端が回動可能に支持され、前記ブレーキアーム(31)の回動中心(C2)から離間した部位に他端が連動可能に接続されたイコライザ(69)と、
    前記イコライザ(69)の前記一端から離間した部位と前記後ブレーキ操作子(40)とを連動可能に連結するブレーキロッド(70)と、を備え、
    前記イコライザ(69)は、前記ブレーキアーム(31)の前方に配置され、
    前記イコライザ(69)の少なくとも一部は、側面視で前記ブレーキパネル(50)と重なることを特徴とする鞍乗り型車両の連動ブレーキ装置。
  2. 前記イコライザ(69)は、前記車軸(15)の前方に配置され、
    前記ブレーキアーム(31)は、前記車軸(15)の後方に配置されることを特徴とする請求項1に記載の鞍乗り型車両の連動ブレーキ装置。
  3. 前記反転リンク(60)は、前記ブレーキアーム(31)の前方に配置されるとともに、側面視で前記ブレーキパネル(50)と重なることを特徴とする請求項1または2に記載の鞍乗り型車両の連動ブレーキ装置。
  4. 前記ブレーキロッド(70)は、前記イコライザ(69)に対して着脱可能であることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の鞍乗り型車両の連動ブレーキ装置。
  5. 前記車軸(15)の上方に配置される前ブレーキケーブル(26)を更に備え、
    前記ブレーキロッド(70)は、前記車軸(15)の下方に配置されることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の鞍乗り型車両の連動ブレーキ装置。
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