JP7269116B2 - 複合部材及びその製造方法 - Google Patents

複合部材及びその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP7269116B2
JP7269116B2 JP2019125562A JP2019125562A JP7269116B2 JP 7269116 B2 JP7269116 B2 JP 7269116B2 JP 2019125562 A JP2019125562 A JP 2019125562A JP 2019125562 A JP2019125562 A JP 2019125562A JP 7269116 B2 JP7269116 B2 JP 7269116B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sound absorbing
absorbing panel
panel
crosspiece
cavity
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2019125562A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2021011053A (ja
Inventor
進一 本澤
貴史 山口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Inoac Corp
Original Assignee
Inoac Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Inoac Corp filed Critical Inoac Corp
Priority to JP2019125562A priority Critical patent/JP7269116B2/ja
Publication of JP2021011053A publication Critical patent/JP2021011053A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7269116B2 publication Critical patent/JP7269116B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/80Technologies aiming to reduce greenhouse gasses emissions common to all road transportation technologies
    • Y02T10/88Optimized components or subsystems, e.g. lighting, actively controlled glasses

Landscapes

  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Description

本発明は車両のエンジンアンダーカバーやインストルメントパネルのアンダーカバー等に使用される複合部材及びその製造方法に関する。
自動車等の車両には、樹脂製枠内に多孔質のシート材を展張して、吸音性を付与させたエンジンアンダーカバーやインストルメントパネルのアンダーカバー等の複合部材が存在する。そして、改良発明もいくつか提案されている(例えば特許文献1)。
特開2017-77637号公報
特許文献1は、「型閉じした成形型の型面に不織布からなる板状の繊維体を挟んで板厚方向に圧縮し、型閉じした成形型において前記繊維体との間に画成されるキャビティに樹脂原料を充填して、樹脂成形体を成形する複合部材の製造方法」であり、樹脂成形体で剛性を確保して繊維体により吸音効果を発揮させた発明になっている。
しかるに、特許文献1の複合部材を例えばエンジンアンダーカバーに利用すると、単層の繊維体シートのため、エンジン側から発する2kHzを越える高い周波音の騒音に対する吸音効果は高いが、2kHzよりも低い低周波音となると吸音性能が低下した。Phase3の規制が始まれば、エンジン近くに在る走行タイヤから発する低周波音(800Hz~2kHz)の吸音対策も必要になってくるが、特許文献1の単層繊維体シートからなる複合部材は該低周波音を吸音するのがそもそも難しかった。
本発明は、上記問題を解決するもので、タイヤ音等から発せられる低周波の騒音に対しても有効な複合部材及びその製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成すべく、請求項1に記載の発明の要旨は、通気性を有し且つ通気抵抗を異にする複数の多孔質シート部材が積層して、多孔質構造を保って賦形されてなる吸音パネル部と、該吸音パネル部の周囲を枠部が取囲んで一体形成されると共に、該吸音パネル部内に浸入硬化させてなる硬化部分を形成して、該吸音パネル部に係る表裏双方のパネル面上に凸状部がそれぞれ形成された合成樹脂製射出成形部と、を具備し、前記複数の多孔質シート部材をインサート品にして、該射出成形部が一体成形されており、且つ前記凸状部が、その箇所で、前記吸音パネル部に係るパネル面の該凸状部側外方向への動きを制止するようにしたことを特徴とする複合部材にある。請求項2の発明たる複合部材は、請求項1で、吸音パネル部に係る一方のパネル面上に形成される前記凸状部が、該吸音パネル部内に浸入硬化させてなる硬化部分を形成して、該吸音パネル部に係る一方のパネル面上を横断し、両端部分を前記枠部にそれぞれ結合した第一桟になる一方、前記吸音パネル部に係る他方のパネル面上に形成される前記凸状部が、該吸音パネル部内に浸入硬化させてなる硬化部分を形成して、該吸音パネル部に係る他方のパネル面上を横断し、両端部分を該枠部に結合した第二桟になることを特徴とする。請求項3の発明たる複合部材は、請求項1又は2で、吸音パネル部に前記第一桟と接する一方のパネル面から他方のパネル面へ貫通する透孔が設けられ、前記第二桟に代えて、該透孔を軸状樹脂硬化部分が充填し、さらにその先端の頭部分が他方のパネル面上の前記透孔周縁部分にはみ出して、硬化形成された突出部としたことを特徴とする。請求項4の発明たる複合部材は、請求項1~3で、吸音パネル部が、通気抵抗を異にする二枚の前記多孔質シート部材で形成され、且つ一方のパネル面側を構成する多孔質シート部材よりも他方のパネル面側を構成する多孔質シート部材の通気抵抗を大にして、両者を二枚重ねに積層し賦形されてなることを特徴とする。請求項5の発明たる複合部材は、請求項4で、第一桟が前記一方のパネル面上に格子状に配置形成され、且つ該第一桟とで前記吸音パネル部を挟む前記第二桟が前記他方のパネル面上に格子状に配置形成されたことを特徴とする。請求項6の発明たる複合部材は、請求項1~5で、多孔質シート部材が共に不織布で構成され、且つ前記吸音パネル部の一方のパネル面側を形成する不織布よりも他方のパネル面側を形成する不織布の方を、目付大にすると共に厚み小にして、両者を二枚重ねに積層し賦形されてなることを特徴とする。請求項7の発明たる複合部材は、請求項1~6で、複数の前記多孔質シート部材が、それらの積層界面の一部分を接着固定して、積層し賦形されてなることを特徴とする。
請求項8に記載の発明の要旨は、型締めで、多孔質シート部材による吸音パネル部のパネル部用キャビティが形成され、且つ合成樹脂製枠部用キャビティが該吸音パネル部用キャビティの周囲を取囲んで連通形成され、さらに、一方の分割型の該吸音パネル部用キャビティのキャビティ面に、第一桟用第一溝が形成され、他方の分割型の吸音パネル部用キャビティのキャビティ面に、第二桟用第二溝若しくは突出部用窪みが形成された一対の分割型を備えた射出成型機を用い、通気性を有し通気抵抗を異にする複数の前記多孔質シート部材を積層して一方の分割型にセットし、次に、型締めして、多孔質構造を保った吸音パネル部へと賦形し、続いて、前記枠部用キャビティ、前記第一溝、及び前記第二溝若しくは前記窪みへ合成樹脂原料を注入し、前記吸音パネル部と一体化した前記枠部、前記第一桟、前記第二桟若しくは前記突出部を射出成形することを特徴とする複合部材の製造方法にある。請求項9の発明たる複合部材の製造方法は、請求項8で、多孔質シート部材が共に不織布で構成され、且つ吸音パネル部の一方のパネル面側を形成する不織布よりも他方のパネル面側を形成する不織布の方を、目付大にすると共に厚み小にして、両者を二枚重ねにして前記一方の分割型にセットし、次に型締めして、前記吸音パネル部へと賦形したことを特徴とする。
本発明の複合部材及びその製造方法は、タイヤ等から発する800Hz~2kHzほどの低周波数音に対しても有効に吸音でき、エンジンアンダーカバー等のカバー部材本来の役割の他、低周波数音の騒音吸収に優れた効果を発揮する。
本発明の複合部材及びその製造方法の一形態で、裏面側から見た複合部材の斜視図である。 図1の吸音パネル部がなしの樹脂成形部だけにした斜視図である。 (イ)が賦形前の多孔質シート部材の斜視図、(ロ)が吸音パネル部の斜視図である。 図1のIV-IV線断面である。 図4の部分拡大図である。 (イ)が図4の部分拡大図、(ロ)が図6(イ)に代わる参考図である。 (イ)は図2に代わる他態様図、(ロ)は(イ)のVII-VII線断面図である。 (イ)は図2に代わる別態様図、(ロ)は(イ)の部分断面図である。 複合部材の製造に用いる射出成形機の要部断面図である。 多孔質シート部材を積層させて可動型にセットする説明断面図である。 型閉じし、樹脂原料を注入する説明断面図である。 樹脂成形部の射出成形を終えた説明断面図である。 図1に代わる他態様図である。
以下、本発明に係る複合部材及びその製造方法について詳述する。図1~図13は本発明の複合部材及びその製造方法の一形態で、図1は複合部材の裏面側斜視図、図2は図1で樹脂成形部だけにした斜視図、図3は(イ)が多孔質シート部材の斜視図、(ロ)が吸音パネル部の斜視図、図4は図1のIV-IV線断面図、図5,図6(イ)は図4の部分拡大図、図6(ロ)は参考図、図7の(イ)は図2に代わる他態様図、(ロ)は(イ)の断面図、図8は(イ)が図2に代わる別態様図、(ロ)が(イ)の断面図、図9は複合部材の製造に用いる射出成形機の要部断面図、図10は多孔質シート部材を積層させて可動型にセットする断面図、図11は樹脂原料を注入する断面図、図12は樹脂成形部の成形を終えた断面図、図13は図1に代わる他態様図を示す。尚、各図は判り易くするため、簡略化し且つ発明要部を強調図示する。
(1)複合部材の製造方法
複合部材1は、通気性を有し且つ通気抵抗を異にする複数の多孔質シート部材3を積層して賦形された吸音パネル部2を、合成樹脂製枠部5が取り囲んで保形している車両用製品である。積層した多孔質シート部材3は、型締め圧縮で例えば図3(ロ)のような立体賦形されたシート状吸音パネル部2になる。
本実施形態の複合部材1は、エンジンアンダーカバーに適用する(図1~図6)。その製造方法では、図9ごとくの金型Tを有する射出成形機7が使用される。
複合部材の製造方法は、これに先立ち、多孔質シート部材3と複合部材1用金型Tを備えた射出成形機7とを準備する(図3、図9)。
多孔質シート部材3は、不織布や発泡体等の吸音用多孔質構造を有するシート状体である(図3のイ)。ポリエチレンテレフタレート(PET)やポリプロピレン(PP)等の熱可塑性樹脂製不織布や、ポリウレタンやポリプロピレンの発泡体シート等が用いられる。本発明は不織布にフェルトを含む。本発明ではフェルトも不織布とみなす。多孔質シート部材3の「シート」には板状のものを含む。通気性を有し且つ通気抵抗を異にして、平面視略同形の所定大きさに裁断した複数の多孔質シート部材3が積層されて、複合部材1の製造に供される。
本実施形態のエンジンアンダーカバーは、通気抵抗が違う多孔質シート部材3を二種類用意している(図3のイ)。通気抵抗を異にする多孔質シート部材3は、通気量が異なる多孔質シート部材3と表してもよい。吸音パネル部2として使用に供される時に、路面側の表面2a側になる多孔質シート部材3を、通気量が18cm/cm/secの高密度繊維の外側多孔質シート部材3A(目付大、厚さ小)とし、エンジン側の裏面2b側になる多孔質シート部材3を、通気量が55cm/cm/secの低密度繊維の内側多孔質シート部材3B(目付小、厚さ大)とする。通気量は、高山リード株式会社製通気量試験機据置型FX3300で測定した。枠部開口50よりも一回り大きくした両多孔質シート部材3は、重ね合わせて金型Tにセットする。
型締めにより、外側多孔質シート部材3A,内側多孔質シート部材3Bが、当初厚みt2,t1から吸音パネル部2のキャビティC2の隙間幅へと圧縮変化しても、吸音用多孔質構造を保つ(図11)。多孔質シート部材3は例えば低融点素材と高融点素材とが混ざり合った二成分複合型の不織布を用いることができる。一本一本の繊維が高融点素材の芯と低融点素材の鞘との鞘芯構造の不織布があり、これを採用してもよい。該不織布からなる外側多孔質シート部材3Aや内側多孔質シート部材3Bを加熱し鞘部を軟化させた後、金型Tにセットし、型締めすれば、該加熱温度の鞘部で熱接着し、芯部で所定形状に賦形できる。
射出成形機7は、一方の分割型8(ここでは可動型)と他方の分割型9(ここでは固定型)の金型Tを備える(図9)。可動型8と固定型9との型締めで、複合部材1のキャビティCができる。型締め下の中央に、多孔質シート部材3による吸音パネル部2のパネル部用キャビティC2が形成され、且つ合成樹脂製枠部用キャビティC5が吸音パネル部用キャビティC2の周囲を取囲んで連通形成される。両者間に仕切りはない。さらに、一方の分割型8の吸音パネル部用キャビティC2のキャビティ面82に、第一桟用第一溝861が形成され、他方の分割型9の吸音パネル部用キャビティC2のキャビティ面92に、第二桟用第二溝962若しくは突出部63用の窪み(図示せず)が形成される。
本実施形態は、吸音パネル部2になる多孔質シート部材3が積層配置される吸音パネル部用キャビティC2を取り囲む枠部用キャビティC5の形成と共に、第一溝861がつくる第一桟用キャビティC61を可動型8側に形成し、第二溝962がつくる第二桟用キャビティC62を固定型9側に形成する。キャビティCに吸音パネル部2がインサート品として存在しても、第一、第二桟用キャビティC61,C62はそれぞれの両端部分611,621で枠部用キャビティC5と導通する。
可動型8の吸音パネル部用キャビティ面82に対し、骨組みになる帯板状第一桟61用の第一溝861が帯幅方向を起立させた溝状に掘り込まれる。該溝状ラインは、吸音パネル部用キャビティ面82上で格子状に交差するように形成される。また固定型9の吸音パネル部用キャビティ面92に対し、帯板状第二桟62用の第二溝962が帯幅方向を起立させた溝状に掘り込まれる。格子状に組まれる第一桟61と第二桟62は、図2のごとく平面視でずれるように、第二桟62の溝状ラインが吸音パネル部用キャビティ面92上で格子状に交差するように形成される(図4)。型締めにより、第一溝861,第二溝962が第一桟用,第二桟用キャビティC61,C62をつくる。
金型Tが型開時に、通気抵抗が異なる複数の多孔質シート部材3を積層セットした後、型締めし、積層された複数の多孔質シート部材3を板厚方向に圧縮して多孔質構造を保った吸音パネル部2に賦形する。その後、枠部用キャビティC5,第一桟用キャビティC61,第二桟用キャビティC62へ合成樹脂原料g(以下、単に「樹脂原料」ともいう。)を注入して、吸音パネル部2と一体の合成樹脂製射出成形部4を成形できる射出成形機7になっている。
前記多孔質シート部材3及び前記射出成形機7を用いて、複合部材1が例えば次のようにして製造される。以下の説明に用いる図9~図12は、図4の複合部材1断面図における各製造工程図を表す。
まず、金型Tの型開下、所定温度に加熱して軟らかくした二種類(複数)の通気抵抗が違う多孔質シート部材3を積層して可動型8の吸音パネル部用キャビティ面82にセットする(図10)。吸音パネル部2の必要大きさに裁断された通気抵抗大の外側多孔質シート部材3Aと通気抵抗小の内側多孔質シート部材3Bとを積層して、可動型8に図示しない止具を用いて係止セットする。外側多孔質シート部材3Aの厚みt2は、内側多孔質シート部材3Bの厚みt1よりも小さい。
次いで、固定型9と可動型8とで型締めし、吸音パネル部2を成形する(図11)。型締め下、可動型8の吸音パネル部用キャビティ面82とこれと対向する固定型9の吸音パネル部用キャビティ面92との間隔を、外側多孔質シート部材3Aの厚みt2に内側多孔質シート部材3Bの厚みt1を加えた値よりも小に設定している。
可動型8の吸音パネル部用キャビティ面82が、固定型9の吸音パネル部用キャビティ面92との間に内側,外側多孔質シート部材3B,3Aの積層品を挟んで圧縮する。内側,外側多孔質シート部材3B,3Aは、吸音用多孔質構造を残しながら厚み方向に圧縮され、圧縮硬化が進んで、図1に示す斜面を形成しつつ厚みtの吸音パネル部2へと賦形される。尚、型締めにより、吸音パネル部用キャビティC2で吸音パネル部2を成形するが、該キャビティCは複合部材1の平面視大きさがあり、吸音パネル部2の外側周囲に枠部用キャビティC5が残る。また、吸音パネル部2の裏面側となる可動型8側に第一溝861による第一桟用キャビティC61が残り、吸音パネル部2の表面2a側となる固定型9側に第二溝962による第二桟用キャビティC62が残っている(図9,図11)。
符号85fは枠部形成の食い込み突起、符号861fは第一桟形成の食い込み突起、符号962fは第二桟形成の食い込み突起で、図9ではそれぞれが紙面垂直方向に延在する。型締め後のキャビティCへの樹脂原料gの注入で、枠部5,第一桟61,第二桟62のキャビティC5,C61,C62から吸音パネル部2内へ、樹脂原料gが不必要に浸入するのを防いでいる。
続いて、枠部用キャビティC5、前記第一溝861、及び前記第二溝962若しくは前記窪みへ合成樹脂原料gを注入し(図11)、吸音パネル部2と一体化した枠部5、第一桟61、及び第二桟62若しくは突出部63を射出成形する。
本実施形態は、型締め状態下で樹脂原料gを射出注入し、該吸音パネル部2を保形する枠部5,第一桟61,第二桟62を、吸音パネル部2と一体成形する。型締め後、枠部5用、第一桟61用,第二桟62用の各キャビティC5,C61,C62へ樹脂原料gを注入して合成樹脂製射出成形部4を成形する(図12)。射出成形機7のノズル74からランナ72,ゲート71を通ってキャビティCへ樹脂原料gが射出注入される(図11)。ここではポリプロピレン樹脂原料gを用いる。枠部用キャビティC5に通じるサイドゲート71から樹脂原料gをキャビティCへ射出注入し、枠部用キャビティC5から、第一桟用,第二桟用キャビティC61,C62へ樹脂原料gが進入し、枠部5、さらに凸状部6たる第一桟61,第二桟62が成形される。
樹脂原料gは吸音パネル部外周部22から多孔質構造に保たれている吸音パネル部2の本体へも浸入しようとするが、枠部5形成の食い込み突起85fに阻まれる。樹脂原料gが第一桟61,第二桟62用キャビティC61,C62の付け根部分から吸音パネル部2の本体へも浸入しようとするが、第一61,第二桟62形成用食い込み突起861f,962fに阻まれる。すなわち、前記型締めで、突起85f,861f,962fが、その周りのキャビティ面82,85,92よりも吸音パネル部2側へ突出する分だけ該吸音パネル部2に食い込み、多孔質構造の吸音パネル部2の部分を一段と圧縮し高密度にして、樹脂原料gの浸透を阻止する。突起85f,861f,962fが、これを越えて吸音パネル部2の本体範囲に、吸音性能を低下させる樹脂原料gの染み出しを防いでいる。
そして、枠部用キャビティC5では、前記枠部5形成用食い込み突起85fが吸音パネル部2の外周よりも一回り小さくして周回形成されているので、吸音パネル部2の外周部22の領域に限定して、該領域の網目構造内に樹脂原料gが浸入硬化した樹脂浸入硬化部51を枠部開口50の周縁部に成形する。該樹脂浸入硬化部51と吸音パネル部外周部22とが一体化した合体域15ができる。
一方、第一桟61,第二桟62用キャビティC61,C62では、第一溝861,第二溝962の溝口を吸音パネル部2で塞いでいるが、該吸音パネル部2は多孔質構造が保たれているので、第一,第二溝861,962の溝口に接する吸音パネル部2の部分に樹脂原料gが浸入硬化した硬化部分615,625を形成し、第一桟61,第二桟62は吸音パネル部2と一体化する。複合部材1の裏面1b側に設ける第一桟61は、吸音パネル部裏面2bを形成する内側多孔質シート部材3Bがつくる密度小のパネル部層2B(以下、「裏側パネル部層」ともいう。)と一体化し、複合部材1の表面1a側に設ける第二桟62は、吸音パネル部表面2aを形成する外側多孔質シート部材3Aがつくる密度大のパネル部層2A(以下、「表側パネル部層」ともいう。)と一体化する。
ここで、図1,図6(イ)のように、吸音パネル部2の裏面2bに第一桟61を配し、且つ該裏面に第一桟61が結合一体化することによって、吸音パネル部2の一方のパネル面2b側の形状を維持できる。しかし、仮に第二桟62がないと、内側,外側多孔質シート部材3B,3Aは積層しただけであり、車両走行等によっては、図6(ロ)のように表側パネル部層2Aが裏側パネル部層2Bとの界面2Kから浮き上がる事態を招く。第一桟61がその付け根部分で裏側パネル部層2Bに浸入硬化できても、表側パネル部層2Aまで浸入硬化させることは難しい。
そこで、本発明は斯かる事態を解消すべく、表側パネル部層2Aに第二桟62を一体化させることによって、該浮き上がりを凸状部6たる第二桟62が阻止するようにしている。
第二桟62に関しては、図2に代え、図7のように吸音パネル部2を介して第一桟61と第二桟62とを対向配設させてもよい。また第二桟用キャビティC62に代えて、前記窪みを形成し且つ該窪みと第一桟用キャビティC61間に介在する吸音パネル部2に貫通する透孔20を設けて、透孔20に軸状樹脂硬化部分631が充填し、さらにその先端の頭部分632が他方のパネル面2a上の透孔周縁部分21にはみ出して、硬化形成された突出部63とすることもできる(図8)。尚、図3の多孔質シート部材3,吸音パネル部2では、凸状部6を頭部分632にしたときに要する透孔20,通孔30を図示しており、突出部63を設けない場合は該透孔20,通孔30を設けない。
かくのごとくして、吸音パネル部2と、枠部用キャビティC5、吸音パネル部2の外周部22、及び第一,第二桟用キャビティC61,C62に樹脂原料gが浸入してなる射出成形部4と、が一体化し、且つ第一桟61と密度小のパネル部層2Bが一体化し、第二桟62と密度大のパネル部層2Aが一体化している複合部材1を成形する。
型締めで通気抵抗が違った複数の多孔質シート部材3を積層して吸音パネル部2に賦形する。その後、該吸音パネル部2(多孔質シート部材2)をインサート品にしてキャビティCへ樹脂原料gを注入し、枠部5、該枠部5の開口周縁部に形成された樹脂浸入硬化部51と、第一桟61,第二桟62及びこれらの付け根部分での吸音パネル部2内への樹脂浸入硬化部分615,625と、を有する射出成形部4を成形して、所望の複合部材1を得る。
(2)複合部材1
図9~図12の上記製造方法等で得られる複合部材1(ここでは「エンジンアンダーカバー」)は、吸音パネル部2と合成樹脂製射出成形部4と、を具備する(図1~図6)。
吸音パネル部2は、通気性を有し且つ通気抵抗を異にする複数の多孔質シート部材3が積層して賦形されたシート状体である。複数の多孔質シート部材3がシート厚みを圧縮し、多孔質構造を維持し通気性を残して賦形される。
本実施形態は、密度大(目付大)で厚み小の外側多孔質シート部材3Aと、該外側多孔質シート部材3Aよりも密度小(目付小)で厚み大の内側多孔質シート部材3Bとで、吸音パネル部2が成形されている(図3,図5)。吸音パネル部2は枠部5の枠開口50を塞ぐように展張される。
吸音パネル部2が、通気抵抗を異にする二枚の前記多孔質シート部材3で形成され、且つ内側多孔質シート部材3Bよりも外側多孔質シート部材3Aの通気抵抗を大にして、両者を二枚重ねに積層し、共に多孔質構造を保って賦形されている。具体的には、通気性の異なる二枚の多孔質シート部材3が共に不織布で形成される。且つ内面3b側に配される不織布3よりも外面3a側に配される不織布3の方を、目付大にすると共に厚み小にして、両者を二枚重ねに積層し賦形された吸音パネル部2としている。図5のように、複合部材表面1a側に、外側多孔質シート部材3Aで形成された表側パネル部層2Aが配され、複合部材裏面1b側に、内側多孔質シート部材3Bで形成された裏側パネル部層2Bが配される。
ここで、複数の多孔質シート部材3は、それらの積層界面2Kの一部分を接着固定してもよい。積層し賦形された吸音パネル部2になると、吸音効果を落とさない限りでより好適となる。一方のパネル部層から他方のパネル部層が浮き立つのを阻止できるからである。表側パネル部層2Aと裏側パネル部層2Bとの界面2Kの一部分に接着剤等で部分的に結合させてもよいが、本実施形態は表側パネル部層2Aと裏側パネル部層2Bは重なり合うだけで、接合界面2Kに両者を結合させる接着剤等を用いていない。表側パネル部層2Aと裏側パネル部層2Bとが離れないように、また吸音パネル部2として保形維持されるよう射出成形部4が設けられている。
射出成形部4は、枠部5と凸状部6とを備え、吸音パネル部2の周囲を囲むと共にそのパネル面が変形しないよう、該吸音パネル部2と一体成形されている合成樹脂製の成形加工部である。
枠部5は、吸音パネル部外周部22内に浸入硬化部51を形成して、該吸音パネル部2と一体成形されている射出成形部4の主要部である。枠部5は前記射出成形時に、吸音パネル部2の外周接触面から吸音パネル部2内へ樹脂原料gの一部が浸入して硬化することで、吸音パネル部2と結合する。吸音パネル部外周部22に入り込んで硬化した枠部5の樹脂浸入硬化部51が、吸音パネル部2との合体域15を形成する。枠部5が吸音パネル部2の周囲を取り囲んで一体形成される。本実施形態は、複合部材1が平面視略矩形にして、矩形枠部5の枠開口50内に吸音パネル部2を展張させている。符号53は枠部5の外周で横断面コ字形にした枠強化形成部分を示す。
凸状部6は、枠部5に連結させ、該枠部5の成形と同時成形される射出成形部4の一部である。付け根部分から吸音パネル部2内に樹脂原料gを浸入させて硬化部分を形成し、該吸音パネル部2に係るパネル表面2a,パネル裏面2b上にそれぞれ凸状部6が形成される。前記複数の多孔質シート部材3をインサート品にして射出成形部4が一体成形されるが、凸状部6は、その箇所で、吸音パネル部2に係るパネル面が凸状部6側の外方向へ動くのを制止するようにしている。
本実施形態は、吸音パネル部2に係る一方のパネル面上(吸音パネル部2のパネル裏面2b上)に形成される前記凸状部6が、該吸音パネル部2内に付け根部分から浸入硬化させて硬化部分615を形成して、該吸音パネル部2のパネル裏面2b上を横断し、両端部分611を前記枠部5の対向部位にそれぞれ結合した第一桟61になっている。また、吸音パネル部2に係る他方のパネル面(吸音パネル部2のパネル表面2a)上に形成される凸状部6は、該吸音パネル部2内に付け根部分から浸入硬化させて硬化部分625を形成して、該吸音パネル部2のパネル表面2a上を横断し、両端部分621を該枠部5の対向部位に結合した第二桟62とする。
帯板状の第一桟61,第二桟62は、枠部5への両端部分611,621の結合だけでなく、付け根部分から吸音パネル部2内へ樹脂原料gが浸入し硬化した浸入硬化部分615,625によって、帯板状の幅方向がより強固に起立保持される。吸音パネル部2のパネル面が部分的に膨らんだり浮き上がったりするのを防止できる。第一桟61が吸音パネル部2のパネル裏面2b上に格子状に配置形成され、且つ該第一桟61とで吸音パネル部2を挟む第二桟62がパネル表面2a上に格子状に配置形成されている(図2~図6)。
第一桟61と第二桟62の格子状体は図2のようにずらして配置されているが、図7のように第一桟61と第二桟62とを、吸音パネル部2を介して対向配置させることもできる。
第二桟62に関しては、第一桟61と接する吸音パネル部2の裏面2bから表面2aへ貫通する透孔20が設けられ、該透孔20を軸状樹脂硬化部分631が充填し、さらにその先端の頭部分632がパネル表面2a上の前記透孔20の周縁部分21にはみ出して、硬化形成された突出部63に代えることもできる(図8のロ)。吸音パネル部表面2a側に、第二桟62と違って、リベット頭部状の頭部分632だけが出るので、製品意匠面側の見栄えが良くなる。吸音パネル部表面2a側に、突出部63と第二桟62との両方を凸状部6として設けてもよい。勿論、吸音パネル部裏面2b側に突出部63を設けることもできる。
かくのごとくして、射出成形部4が複数の多孔質シート部材3をインサート品にして一体成形されており、且つ凸状部6が、その箇所で、吸音パネル部2に係るパネル面の該凸状部側外方向への動きを制止した所望の複合部材に仕上がっている。
他の構成は(1)で述べた内容と同様で、その説明を省く。(1)と同一符号は同一又は相当部分を示す。符号32は多孔質シート部材3の外周部、符号5aは枠部5の表面、符号5bは枠部5の裏面を示す。
(3)効果
このように構成した複合部材及びその製造方法によれば、通気性を有する多孔質シート部材3が賦形されてなる主要部の吸音パネル部2が、多孔質構造を残しているので、吸音特性を保持する。そして、通気性を有し且つ通気抵抗を異にする複数の多孔質シート部材3が積層して、多孔質構造を保った吸音パネル部2であると、800Hz~2kHzほどの低周波数音に対しても有効に吸音できる。吸音パネル部2は、通気性の異なる多孔質体のパネル部層2A,2Bを重ねる構成にすることによって、吸音性能が向上する。実施形態のエンジンアンダーカバーに用いた場合であれば、エンジンカバー部材本来の役割の他、その周りの走行タイヤ等から発せられる低周波数音の騒音吸収に優れた効果を発揮する。
詳しくは、請求項1,請求項8のごとく、通気抵抗を異にする複数の多孔質シート部材3が積層して賦形された吸音パネル部2が形成されると、通気抵抗小の多孔質シート部材3でできたパネル部層2Bがバネに相当し、通気抵抗大の多孔質シート部材3でできたパネル部層2Aがマス(質量)に相当するバネマスモデルを形成できる。よって、通気抵抗大の多孔質シート部材3でできたパネル部層2Aが、通気抵抗小の多孔質シート部材3でできたパネル部層2Bに揺らされて、高周波音に比べてタイヤ音のようなエネルギが大きな低周波音(800Hz~2kHz)に対しても、低コストで吸音できる。車両走行で、タイヤ音等から発する車外騒音の吸音に効を奏する。
さらに、吸音パネル部2に係る表裏双方のパネル面2a,2b上に凸状部6がそれぞれ形成され、凸状部6が、その箇所で、吸音パネル部2に係るパネル面の該凸状部6側方向への動きを制止すると、通気抵抗の違うパネル部層同士が重なった状態に維持できるので、低周波音を安定して有効に吸音する。仮に、通気抵抗を異にして積層された各パネル部層が当接状態から離れてしまうと、バネマスモデルを形成できなくなる。本発明では、凸状部6を設けることによって離れるのを阻止し、バネマスモデルを保持する。パネル表面2aやパネル裏面2bが部分的に膨らむのを、凸状部6が抑える。本実施形態のような二層構造のパネル部層2A,2Bであっても、凸状部6を設けると、両者が離れたり浮いたりしなくなる。その結果、低周波音を継続吸収できる。
請求項2,請求項8のごとく、凸状部6が第一桟61と第二桟62で形成されると、吸音パネル部2を構成する各パネル部層に係るパネル面の該凸状部側方向への動き、すなわち該パネル面と垂直方向への動きを、効率よく且つ確実に制止できるので、低周波音(800Hz~2kHz)を安定して吸音できる。第一桟61,第二桟62の各両端部分611,621を枠部5にそれぞれ結合すると、第一桟61,第二桟62の形成は、複合部材1の製造で、枠部5へ注入した樹脂原料gが両端部分611,621を通じて第一桟,第二桟用キャビティC61,C62へ進入させることができるので、枠部5と第一桟61,第二桟62の成形が容易になる。第一桟61,第二桟62と枠部5が一体となるので、吸音パネル部2の保形維持にも優れる。
請求項3のごとく、透孔20,突出部63を設けると、吸音パネル部2の表面2a上に現れる突出部63はリベット頭のような頭部分632だけにでき、意匠面側になる複合部材表面1aでの凸状部6を目立たないようにできる。
請求項4のごとく、吸音パネル部2が、通気抵抗を異にする二枚の多孔質シート部材3で形成されると、シンプル構成にして低周波音を吸音できる。内側多孔質シート部材3Bよりも外側多孔質シート部材3Aの通気抵抗を大にして、両者を二枚重ねに積層して吸音パネル部2が賦形されると、密度大のパネル部層2Aが吸音パネル部2の表面2a側になるので、吸音パネル部2が外力に対し保護され、強度的にも優れた複合部材1にできる。
請求項5のごとく、第一桟61及び第二桟62が吸音パネル部2のパネル面上に格子状に配置形成されると、該パネル面の垂直方向への動きを効果的に制止できる。
請求項6,9のごとく、通気性の異なる二枚の多孔質シート部材3が共に不織布で形成されると、型締めにより、多孔質シート部材3から多孔質構造を保った吸音パネル部2へと簡単に賦形できる。そして、多孔質シート部材3が共に不織布で形成され、且つ吸音パネル部2の一方のパネル面側を形成する不織布よりも他方のパネル面側を形成する不織布の方を、目付大にすると共に厚み小にして、両者を二枚重ねに積層し賦形されると、低周波音(800Hz~2kHz)に対する吸音調整が楽にできる。
請求項7のごとく、複数の前記多孔質シート部材3が、それらの積層界面2Kの一部分を接着固定して、積層し賦形された吸音パネル部2にすると、通気抵抗の違うパネル部層同士がその接着固定部分で離れないので、低周波音を安定して有効に吸音できる。
尚、本発明は前記実施形態に示すものに限られず、目的,用途に応じて本発明の範囲で種々変更できる。複合部材1,吸音パネル部2,多孔質シート部材3,射出成形部4,枠部5,凸状部6,射出成形機7,金型T等の形状,大きさ,個数,材質等は用途に合わせて適宜選択できる。本実施形態の複合部材1は、エンジンアンダーカバーとしたが、インストルメントパネルのアンダーカバーの他、図13に示すバッテリーの冷却用ダクト等にも勿論適用できる。図13は符号10がダクト接続口で、その他、実施形態と同一符号はそのものと同一又は相当部分を示す。実施形態では、金型Tへのセットに先立ち、多孔質シート部材3を加熱(プリヒート)してから、吸音パネル部2に賦形したが、該加熱は常に要するものでない。
1 複合部材
2 吸音パネル
2a 他方のパネル面(表面)
2b 一方のパネル面(裏面)
3 多孔質シート部材(不織布)
4 射出成形部
5 枠部
6 凸状部
615 浸入硬化部分
625 浸入硬化部分
631 浸入硬化部分
7 射出成型機
8 一方の型(可動型)
9 他方の型(固定型)
C キャビティ
g 樹脂原料

Claims (9)

  1. 通気性を有し且つ通気抵抗を異にする複数の多孔質シート部材が積層した吸音パネル部と、
    該吸音パネル部の周囲取囲んで一体形成された枠部と、該吸音パネル部に係る表裏双方のパネル面上にそれぞれ形成された凸状部とを有し、前記枠部と前記凸状部の両方に該吸音パネル部内に浸入硬化させてなる硬化部分が形成された合成樹脂部と、を具備する複合部材。
  2. 前記吸音パネル部に係る一方のパネル面上に形成され前記凸状部前記一方のパネル面上を横断し、両端部分を前記枠部にそれぞれ結合した第一桟を含む請求項1記載の複合部材。
  3. 前記吸音パネル部に係る他方のパネル面上に形成された前記凸状部は、前記他方のパネル面上を横断し、両端部分を前記枠部にそれぞれ結合した第二桟を含む請求項2記載の複合部材。
  4. 前記第一桟が前記一方のパネル面上に格子状に配置形成され、且つ前記第二桟が前記他方のパネル面上に格子状に配置形成された請求項3記載の複合部材。
  5. 前記吸音パネル部に前記一方のパネル面から他方のパネル面へ貫通する透孔が設けられ、
    該透孔には樹脂硬化部分が充填され、その先端が前記他方のパネル面上の前記透孔周縁部分にはみ出して、前記他方のパネル面上に形成される前記凸状部としての突出部が形成されている請求項2記載の複合部材。
  6. 前記多孔質シート部材が共に不織布で構成され、且つ前記吸音パネル部の一方のパネル面側を形成する不織布よりも他方のパネル面側を形成する不織布の方を、目付大にすると共に厚み小にし請求項1乃至5のいずれか1項に記載の複合部材。
  7. 請求項1乃至6のいずれか1項に記載の複合部材を備える物品であって、
    前記物品が、エンジンアンダーカバー、インストルメントパネルのアンダーカバー、バッテリーの冷却用ダクトから選択される物品。
  8. 型締めで、多孔質シート部材による吸音パネル部のパネル部用キャビティと、該吸音パネル部用キャビティの周囲を取囲むとともに前記吸音パネル部用キャビティに連通する枠部用キャビティとを形成する一対の分割型であり、
    一方の分割型の前記吸音パネル部用キャビティのキャビティ面に、第一桟用第一溝が形成され、
    他方の分割型の前記吸音パネル部用キャビティのキャビティ面に、第二桟用第二溝若しくは突出部用窪みが形成された成形型
  9. 請求項8記載の成形型を用いた複合部材の製造方法であって、
    前記多孔質シート部材を積層して前記吸音パネル部用キャビティ内にセットするセット工程と、
    前記セット工程後に、前記分割型を型締めする型締め工程と、
    前記型締め工程後に、前記枠部用キャビティ、前記第一桟用第一溝、及び前記第二桟用第二溝若しくは前記突出部用窪みへ合成樹脂原料を注入し、前記吸音パネル部と一体化した前記枠部、前記第一桟、及び前記第二桟若しくは前記突出部を射出成形する成形工程と、を具備する複合部材の製造方法。
JP2019125562A 2019-07-04 2019-07-04 複合部材及びその製造方法 Active JP7269116B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019125562A JP7269116B2 (ja) 2019-07-04 2019-07-04 複合部材及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019125562A JP7269116B2 (ja) 2019-07-04 2019-07-04 複合部材及びその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2021011053A JP2021011053A (ja) 2021-02-04
JP7269116B2 true JP7269116B2 (ja) 2023-05-08

Family

ID=74227905

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019125562A Active JP7269116B2 (ja) 2019-07-04 2019-07-04 複合部材及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7269116B2 (ja)

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006159872A (ja) 2004-12-10 2006-06-22 Kasai Kogyo Co Ltd 自動車用内装部品
JP2010534148A (ja) 2007-07-25 2010-11-04 フォーレシア・オトモティブ・アンデュストリー 成型防音構成部品およびその製造方法
JP2017077637A (ja) 2015-10-19 2017-04-27 株式会社イノアックコーポレーション 複合部材の製造方法
JP2018171714A (ja) 2017-03-31 2018-11-08 林テレンプ株式会社 車両用内装材の製造方法、及び、車両用内装材

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006159872A (ja) 2004-12-10 2006-06-22 Kasai Kogyo Co Ltd 自動車用内装部品
JP2010534148A (ja) 2007-07-25 2010-11-04 フォーレシア・オトモティブ・アンデュストリー 成型防音構成部品およびその製造方法
JP2017077637A (ja) 2015-10-19 2017-04-27 株式会社イノアックコーポレーション 複合部材の製造方法
JP2018171714A (ja) 2017-03-31 2018-11-08 林テレンプ株式会社 車両用内装材の製造方法、及び、車両用内装材

Also Published As

Publication number Publication date
JP2021011053A (ja) 2021-02-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP7365753B2 (ja) 車両用吸音パネル材
JP6563440B2 (ja) 成型防音構成部品およびその製造方法
KR101873835B1 (ko) 적어도 2 층의 컴포넌트를 제조하는 방법 및 컴포넌트
WO2016166218A1 (en) Light weight engine mounted trim part
US20140342138A1 (en) Component for a motor vehicle and associated motor vehicle
KR101488308B1 (ko) 자동차용 흡차음 강화보드 및 이의 제조방법
JP7017117B2 (ja) 樹脂成形体及びその製造方法
US7067443B1 (en) Multilayer composite body
JP7269116B2 (ja) 複合部材及びその製造方法
JPH01122753A (ja) エアバッグ収納ケース
WO2020158600A1 (ja) 乗物用内外装材、乗物用内外装材の製造方法及び乗物用内外装材の製造に用いるプレス型
JP6560955B2 (ja) 複合部材の製造方法
JP6740006B2 (ja) 複合部材およびその製造方法
JP7466366B2 (ja) 複合部材の製造方法
JP7397747B2 (ja) 車両用パネル
KR102064339B1 (ko) Pc-abs 필름을 포함하는 차량용 언더커버 및 그 제조방법
JP7453052B2 (ja) 複合部材の製造方法
JP2020131624A (ja) 樹脂成形体及びその製造方法
JP7368449B2 (ja) 防音材およびフロア敷設構造体
KR102598813B1 (ko) 트렁크 보드
JP7397748B2 (ja) 車両用パネル
JP7256054B2 (ja) ダクトおよびその製造方法、ダクト用の発泡体
KR101968649B1 (ko) 내구성 개선을 위한 차량용 후방사출 언더커버와 그 제조방법
JPH01233132A (ja) グローブボックス及びその製法
JP3488335B2 (ja) 防音構造体の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20220126

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20220321

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20221227

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20230124

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230315

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20230418

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20230421

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7269116

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150