JP7220887B2 - スキンパック蓋材用共押出フィルム - Google Patents

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Description

本発明は、スキンパック蓋材用共押出フィルムに関する。
食品や部品を包装する形態としてスキンパックが知られている。スキンパックは、底材(例えば、板紙やプラスチックシートなどの平板状のベースシートや、平板状のベースシートを所定の形状に成型した成型体)上に被包装物(内容物)を配置し、この被包装物の上部から蓋材用フィルムを被包装物を覆うように重ね、底材と蓋材用フィルムとの間を真空吸引しつつ、蓋材用フィルムを加熱軟化させ、被包装物の形状に追従するように蓋材用フィルムを変形させて被包装物に密着させ、底材の被包装物周囲において底材と蓋材用フィルムをヒートシールにより密着させて被包装物を包装して形成される。スキンパックは、蓋材が内容物の表面形状に追従して密着しているため、食品と包装材(底材及び蓋材)との間に空気が入り込みにくく保存性に優れ、やわらかい内容物であっても変形しにくく、内容物の審美性にも優れる。また、傾けても内容物が変形や移動がしにくいため、底材を立てた状態で陳列することもできる。
このようなスキンパック蓋材用フィルムとしては、外層にアイオノマー層、中間層にエチレン-ビニルアルコール共重合体けん化物層、最内層に酢酸ビニル含有率が8モル%以上20モル%以下のエチレン-酢酸ビニル共重合体樹脂又はホットメルト樹脂層を配するスキンパック蓋材用共押出多層フィルムが知られている(特許文献1参照)。
特開2016-112790号公報
スキンパック蓋材用フィルムには、底材との密着性、内容物に密着追従するためののびのよさ、包装した内容物を変形させない保形性、加熱軟化時の易熱軟化性、及び耐熱性などが求められる。底材との密着性が弱いと、形成されたスキンパックの底材と蓋材とが剥がれやすくなる。易熱軟化性が低い場合やのびにくい場合、内容物への追従性が劣る。内容物の保形性が劣ると、スキンパック包装した際に内容物が変形し、審美性が劣る。また、耐熱性が劣ると、蓋材が白化して内容物が見えにくくなり透明性が劣ることがある。
しかしながら、特許文献1に記載の共押出多層フィルムのような、外層にアイオノマーやポリエチレンを使用した従来のスキンパック蓋材用フィルムは、スキンパック成型時に熱板に接する外層の耐熱性が不充分であった。耐熱性が劣る場合、成型時の白化が起こりやすい。また、白化を起こりにくくするために成型時の温度を低くすることが考えられるが、この場合、被包装物に密着追従するために必要な柔軟性をフィルムにもたせることが困難であった。よって、成型時の透明性と柔軟性の両方が優れるスキンパック蓋材用フィルムが求められている。
従って、本発明の目的は、成型時の透明性及び柔軟性に優れるスキンパック蓋材用フィルムを提供することにある。
本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意検討した結果、プロピレン-エチレンブロック共重合体を主成分とする樹脂層である外層、エチレン-酢酸ビニル共重合体けん化物を主成分とする樹脂層である中間層、及びポリオレフィン系樹脂を主成分とする樹脂層である内層をこの順に含む積層構造を有するスキンパック蓋材用共押出フィルムによれば、成型時の透明性及び柔軟性に優れるスキンパック蓋材用フィルムが得られることを見出した。本発明はこれらの知見に基づいて完成させたものである。
すなわち、本発明は、外層、中間層、及び内層をこの順に含む積層構造を有し、
上記外層はプロピレン-エチレンブロック共重合体を主成分とする樹脂層であり、
上記中間層はエチレン-酢酸ビニル共重合体けん化物を主成分とする樹脂層であり、
上記内層はポリオレフィン系樹脂を主成分とする樹脂層である、スキンパック蓋材用共押出フィルムを提供する。
上記中間層におけるエチレン-酢酸ビニル共重合体けん化物の融点は130~155℃であることが好ましい。
また、上記中間層におけるエチレン-酢酸ビニル共重合体けん化物中のエチレンに由来する構成単位の割合は40モル%以上であることが好ましい。
上記スキンパック蓋材用共押出フィルムは無延伸フィルムであることが好ましい。
本発明のスキンパック蓋材用共押出フィルムによれば、成型時の透明性及び柔軟性に優れる。このため、透明性及び内容物への追従密着性に優れ、スキンパックの審美性及び内容物の保管性に優れる。
本発明のスキンパック蓋材用共押出フィルムの一実施形態を示す概略断面図である。 本発明のスキンパック蓋材用共押出フィルムを用いて得られるスキンパックの一実施形態を示す概略図である。 図2に示すスキンパックのA-A'断面の概略断面図である。
本発明のスキンパック蓋材用共押出フィルムは、外層、中間層、及び内層をこの順に含む積層構造を有し、上記外層はプロピレン-エチレンブロック共重合体を主成分とする樹脂層であり、上記中間層はエチレン-酢酸ビニル共重合体けん化物を主成分とする樹脂層であり、上記内層はポリオレフィン系樹脂を主成分とする樹脂層である。上記外層は、本発明のスキンパック蓋材用共押出フィルムにおいて、スキンパックを形成した際に最も外側に位置する層であり、外気に触れる層である。上記内層は、本発明のスキンパック蓋材用共押出フィルムにおいてスキンパックを形成した際に最も内側に位置する層であり、ヒートシールにより底材と密着する層である。上記中間層は、上記外層と上記内層の間に位置する層である。なお、本明細書において、本発明のスキンパック蓋材用共押出フィルムを「本発明のフィルム」と称する場合がある。
また、本明細書では、外層、中間層、及び内層をこの順に含む積層構造を有し、上記外層は、ポリオレフィン系樹脂を主成分とする樹脂層であり、上記中間層は、エチレンに由来する構成単位の含有割合が38モル%以上及び/又は融点が155℃以下であるエチレン-酢酸ビニル共重合体けん化物を主成分とする樹脂層であり、上記内層は、ポリオレフィン系樹脂を主成分とする樹脂層であるスキンパック蓋材用共押出フィルムに係る発明についても説明する。当該スキンパック蓋材用共押出フィルムの好ましい構成については、本発明のフィルムについて説明する内容と同様である。なお、外層中のポリオレフィン系樹脂は、好ましくはポリプロピレン系樹脂、より好ましくはプロピレン-α-オレフィン共重合体(特にプロピレン-エチレン共重合体)、さらに好ましくはプロピレン-α-オレフィンブロック共重合体(特にプロピレン-エチレンブロック共重合体)である。
(外層)
上記外層は、プロピレン-エチレンブロック共重合体を主成分とする樹脂層である。なお、本明細書において、本発明のフィルムを構成する樹脂層(例えば、外層、中間層、内層、後述の接着層等)における「主成分」となる樹脂は、当該樹脂層を構成する樹脂のうち質量換算で最も多い樹脂をいう。プロピレン-エチレンブロック共重合体を用いた樹脂層を外層とすることにより、外層及びフィルム(特にフィルムの外層側)の耐熱性に優れる。このため、スキンパック成型時には高い温度で成型しても白化しにくく成型時の透明性に優れる。また、高い温度で成型することが可能であるため、成型時の柔軟性に優れる。さらに、電子線照射などによる樹脂の架橋を行わなくてもスキンパック蓋材用フィルムに求められる柔軟性を有することができる。外層におけるプロピレン-エチレンブロック共重合体は、一種のみを使用してもよいし、二種以上を使用してもよい。
プロピレン-エチレンブロック共重合体は、分子中(1分子中)にプロピレンに由来する構成単位及びエチレンに由来する構成単位を少なくとも含むブロック共重合体である。上記プロピレン-エチレンブロック共重合体は、プロピレンに由来する構成単位及びエチレンに由来する構成単位以外の構成単位を含んでいてもよい。プロピレン-エチレンブロック共重合体におけるプロピレンに由来する構成単位とエチレンに由来する構成単位の合計の全構成単位に対する割合は、好ましくは50モル%以上、より好ましくは80モル%以上、さらに好ましくは90モル%以上、特に好ましくは95モル%以上であり、100モル%であってもよい。
上記プロピレン-エチレンブロック共重合体の密度は、特に限定されないが、0.880~0.920g/cm3が好ましく、より好ましくは0.885~0.915g/cm3、さらに好ましくは0.890~0.910g/cm3である。上記密度が0.880g/cm3以上であると、耐熱性に優れ、スキンパック包装時により高い温度で成型することが可能となる。上記密度が0.920g/cm3以下であると、易熱軟化性に優れ、スキンパック蓋材用フィルムとして特に優れる。また、外層の密度が上記範囲内であることが好ましい。
外層中のプロピレン-エチレンブロック共重合体の含有割合は、外層の総質量(100質量%)に対して、50質量%以上が好ましく、より好ましくは80質量%以上、さらに好ましくは90質量%以上、さらに好ましくは95質量%以上、特に好ましくは99質量%以上である。また、上記含有割合の上限は100質量%であってもよい。
外層は、本発明の効果を損なわない範囲内で、プロピレン-エチレンブロック共重合体以外のその他の成分を含んでいてもよい。上記その他の成分としては、例えば、プロピレン-エチレンブロック共重合体以外の樹脂、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、滑剤、難燃化剤、充填剤、着色剤、アンチブロッキング剤等が挙げられる。上記その他の成分は、それぞれ、一種のみを使用してもよいし、二種以上を使用してもよい。
外層の厚さは、フィルムの総厚さに対して、5~40%が好ましく、より好ましくは10~35%、さらに好ましくは15~30%である。上記厚さが5%以上であると、耐熱性により優れる。上記厚さが40%以下であると、柔軟性に優れ、底材及び被包装物への追従密着性により優れる。
(中間層)
上記中間層は、エチレン-酢酸ビニル共重合体けん化物を主成分とする樹脂層である。上記中間層は本発明のフィルムにガスバリア性を付与する。上記エチレン-酢酸ビニル共重合体けん化物は、一種のみを使用してもよいし、二種以上使用してもよい。
本発明のフィルムは、中間層を、一層のみ有していてもよいし、二層以上を有していてもよい。中間層を二層以上有する場合、各層に使用するエチレン-酢酸ビニル共重合体けん化物は、同一であってもよいし、異なっていてもよい。
中間層に含まれ得るエチレン-酢酸ビニル共重合体けん化物は、エチレンに由来する構成単位の含有割合が、当該けん化物の構成単位の総量(100モル%)に対して、38~50モル%が好ましく、より好ましくは40~48モル%である。上記含有割合が38モル%以上であると、フィルムの柔軟性によりいっそう優れ、スキンパック包装を行う際に底材及び内容物への密着性により優れる。上記含有割合が50モル%以下であると、ガスバリア性がより優れる。また、エチレン-酢酸ビニル共重合体けん化物のけん化度は、90モル%以上が好ましく、より好ましくは95モル%以上である。
上記エチレン-酢酸ビニル共重合体けん化物の融点は、130~155℃が好ましく、より好ましくは140~150℃である。上記融点が130℃以上であると、フィルムのガスバリア性により優れる。上記融点が155℃以下であると、フィルムの柔軟性がよりいっそう優れる。また、スキンパック成型時には従来よりも低温での成型が可能であり、成型性に優れる。このため、成型時の透明性及び柔軟性により優れるフィルムとすることができる。
上記中間層中のエチレン-酢酸ビニル共重合体けん化物の含有割合は、中間層の総質量(100質量%)に対して、50質量%以上が好ましく、より好ましくは80質量%以上、さらに好ましくは90質量%以上、特に好ましくは95質量%以上である。上記含有割合の上限は、100質量%であってもよい。
中間層は、本発明の効果を損なわない範囲内で、エチレン-酢酸ビニル共重合体けん化物以外のその他の成分を含んでいてもよい。上記その他の成分としては、例えば、エチレン-酢酸ビニル共重合体けん化物以外の樹脂、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、難燃化剤、充填剤、着色剤、アンチブロッキング剤等が挙げられる。上記その他の成分は、それぞれ、一種のみを使用してもよいし、二種以上を使用してもよい。
上記中間層の厚さは、フィルムの総厚さに対して、3~20%が好ましく、より好ましくは4~15%、さらに好ましくは5~10%である。上記厚さが3%以上であると、フィルムの柔軟性及び酸素バリア性により優れる。上記厚さが20%以下であると、柔軟性により優れ、底材及び被包装物への追従密着性に優れる。また、フィルムの耐ピンホール性の低下や製造コストを抑制することができる。なお、上記厚さは、全ての当該中間層の合計の厚さである。
(内層)
上記内層は、ポリオレフィン系樹脂を主成分とする樹脂層である。上記内層は、スキンパック用底材と密着するためのヒートシール性を付与し、且つフィルムに柔軟性を付与する。内層におけるポリオレフィン系樹脂は、一種のみを使用してもよいし、二種以上を使用してもよい。
本明細書において、ポリオレフィン系樹脂は、オレフィンを必須の単量体成分として構成される重合体(オレフィン系エラストマーを含む)であり、すなわち、分子中(1分子中)にオレフィンに由来する構成単位を少なくとも含む重合体である。上記オレフィンとしては、特に限定されないが、例えば、エチレン、プロピレン、1-ブテン、4-メチル-1-ペンテンなどのα-オレフィンが挙げられる。
上記ポリオレフィン系樹脂としては、例えば、エチレンを必須の単量体成分として構成される重合体(ポリエチレン系樹脂)、プロピレンを必須の単量体成分として構成される重合体(ポリプロピレン系樹脂)、アイオノマー、非晶性環状オレフィン系重合体などが挙げられる。
上記ポリエチレン系樹脂は、エチレンを主成分とする単量体成分から構成される重合体であり、すなわち、分子中(1分子中)にエチレンに由来する構成単位を主成分として含む重合体である。ポリエチレン系樹脂としては、例えば、エチレンの単独重合体、エチレンと一種以上の単量体成分(エチレン以外の単量体成分)を必須の単量体成分として構成される共重合体(エチレン共重合体)等が挙げられる。なお、本明細書において、樹脂中における「主成分」とは、当該樹脂を構成する単量体成分又は樹脂の構成単位の中で、質量換算で最も多い単量体成分又は構成単位をいう。
上記エチレン以外の単量体成分としては、例えば、α-オレフィン;塩化ビニル、酢酸ビニル等のビニル系モノマー;(メタ)アクリル酸、マレイン酸、フマル酸、クロトン酸、イタコン酸、シトラコン酸、5-ノルボルネン-2,3-ジカルボン酸等の不飽和カルボン酸;無水マレイン酸、無水シトラコン酸、5-ノルボルネン-2,3-ジカルボン酸無水物、テトラヒドロ無水フタル酸等の不飽和無水カルボン酸;(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸2-エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸2-ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸3-ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸グリシジル、マレイン酸モノエチル、マレイン酸ジエチル等の不飽和カルボン酸エステル;アクリルアミド、メタクリルアミド、マレイミド等の不飽和アミド又はイミド;(メタ)アクリル酸ナトリウム、(メタ)アクリル酸亜鉛等の不飽和カルボン酸塩等が挙げられる。上記エチレン以外の単量体成分は、一種のみを使用してもよいし、二種以上を使用してもよい。
上記α-オレフィンとしては、例えば、プロピレン、1-ブテン、1-ペンテン、4-メチル-1-ペンテン、1-ヘキセン、1-ヘプテン、1-オクテン、1-ノネン、1-デセン等の炭素数3~20のα-オレフィン(好ましくは1-ブテン、1-ペンテン、1-ヘキセン、1-オクテン、より好ましくは1-ペンテン、1-ヘキセン、1-オクテン)等が挙げられる。上記α-オレフィンは、一種のみを使用してもよいし、二種以上を使用してもよい。
上記エチレン共重合体としては、例えば、エチレンと一種以上のα-オレフィンを必須の単量体成分として構成される共重合体(エチレン-α-オレフィン共重合体);エチレン-酢酸ビニル系共重合体(EVA);エチレン-アクリル酸系共重合体(EAA)、エチレン-メタクリル酸系共重合体(EMAA)等のエチレン-カルボン酸系共重合体;エチレン-アクリル酸エチル共重合体(EEA)、エチレン-メタクリル酸メチル共重合体(EMMA)等のエチレン-カルボン酸エステル系共重合体;アイオノマー等が挙げられる。
また、上記ポリエチレン系樹脂としては、例えば、低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、中密度ポリエチレン(MDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)等が挙げられる。なお、上記LDPEは、例えば、エチレンに由来する構成単位を主成分として含み、高圧法により製造される低密度のポリエチレンである。上記LLDPEは、例えば、エチレンに由来する構成単位を主成分として含み、中・低圧法により製造され、短鎖分岐を持った低密度のポリエチレンである。
上記ポリプロピレン系樹脂としては、特に限定されないが、例えば、プロピレンの単独重合体(ホモポリプロピレン)、プロピレンと1種以上のオレフィン(プロピレン以外のオレフィン)を必須の単量体成分として構成される共重合体(プロピレン共重合体)などが挙げられる。上記プロピレン共重合体としては、中でも、プロピレンと1種以上のα-オレフィンを必須の単量体成分として構成される共重合体(プロピレン-α-オレフィン共重合体)が好ましい。
上記プロピレン共重合体は、分子中(1分子中)にプロピレンに由来する構成単位およびオレフィンに由来する構成単位を少なくとも含む共重合体である。また、上記プロピレン-α-オレフィン共重合体は、分子中(1分子中)にプロピレンに由来する構成単位およびα-オレフィンに由来する構成単位を少なくとも含む共重合体である。上記プロピレン-α-オレフィン共重合体の共重合成分として用いられるα-オレフィンとしては、例えば、エチレンや、1-ブテン、1-ペンテン、4-メチル-1-ペンテン、1-ヘキセン、1-ヘプテン、1-オクテン、1-ノネン、1-デセンなどの炭素数2~20のα-オレフィン(但し、プロピレンを除く)が挙げられる。上記α-オレフィンは、一種のみを使用してもよいし、二種以上を使用してもよい。上記プロピレン共重合体(プロピレン-α-オレフィン共重合体等)は、ブロック共重合体であってもよいし、ランダム共重合体であってもよく、グラフト共重合体であってもよい。
上記ポリオレフィン系樹脂は、特に限定されないが、メタロセン触媒を用いて重合して得られたポリオレフィン系樹脂(メタロセン触媒系ポリオレフィン系樹脂)が好ましい。上記メタロセン触媒としては、公知乃至慣用のオレフィン重合用メタロセン触媒を用いることができる。上記ポリオレフィン系樹脂の重合方法(共重合方法)としては、特に限定されず、スラリー法、溶液重合法、気相法などの公知の重合方法が挙げられる。
内層中に含まれるポリオレフィン系樹脂としては、底材とのヒートシール性に応じて適宜選択される。
内層中に含まれるポリオレフィン系樹脂の密度は、特に限定されないが、0.890~0.930g/cm3が好ましく、より好ましくは0.900~0.928g/cm3、さらに好ましくは0.905~0.925g/cm3である。上記密度が0.890g/cm3以上であると、スキンパック蓋材用フィルムを製造して紙管等に巻き取った際の過剰なブロッキングが抑えられるため、スキンパック包装時にフィルムを容易に巻き出すことができる。上記密度が0.930g/cm3以下であると、易熱軟化性に優れ、スキンパック蓋材用フィルムとして特に優れる。また、ヒートシール性により優れる。また、内層の密度が上記範囲内であることが好ましい。
内層は、本発明の効果を損なわない範囲内で、ポリオレフィン系樹脂以外のその他の成分を含んでいてもよい。上記その他の成分としては、例えば、ポリオレフィン系樹脂以外の樹脂、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、滑剤、難燃化剤、充填剤、着色剤、アンチブロッキング剤等が挙げられる。上記その他の成分は、それぞれ、一種のみを使用してもよいし、二種以上を使用してもよい。
内層中のポリオレフィン系樹脂の含有割合は、内層の総質量(100質量%)に対して、50質量%以上が好ましく、より好ましくは80質量%以上、さらに好ましくは90質量%以上、特に好ましくは95質量%以上である。上記含有割合の上限は、100質量%であってもよい。
内層の厚さは、フィルムの総厚さに対して、20~80%が好ましく、より好ましくは25~70%、さらに好ましくは30~60%である。上記厚さが20%以上であると、ヒートシールした際に底材との安定したシール強度が得られる。上記厚さが80%以下であると、フィルムの総厚さが厚くなりすぎることを抑制し柔軟性に優れ、被包装物への追従性に優れる。
本発明のフィルムは、上記外層、上記中間層、及び上記内層以外の層(その他の層)を有していてもよい。上記その他の層としては、例えば、層間の接着性を向上させるための層(接着層)等が挙げられる。
本発明のフィルムは、外層と中間層の間、及び/又は、内層と中間層の間に、接着層を有することが好ましい。中間層の外層側に有していてもよい接着層、及び中間層の内層側に有していてもよい接着層は、それぞれ、単層であってもよいし、複層であってもよい。また、接着層を複数有する場合の各接着層は、同一の接着層(例えば、組成及び厚さが同一である接着層)であってもよく、異なる接着層(例えば、組成又は厚さが異なる接着層)であってもよい。
上記接着層(外層と隣接する接着層、及び、内層と隣接する接着層)は、それぞれ、スキンパック用の積層フィルムに通常用いられる公知乃至慣用の接着性を有する樹脂(接着性樹脂)を含む樹脂層を用いることができる。上記接着性樹脂としては、無水マレイン酸変性ポリオレフィン系樹脂などが挙げられる。
上記接着層は、本発明の効果を損なわない範囲内で、接着性樹脂以外のその他の成分を含んでいてもよい。上記その他の成分としては、例えば、その他の樹脂、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、滑剤、難燃化剤、充填剤、着色剤、アンチブロッキング剤等が挙げられる。上記その他の成分は、それぞれ、一種のみを使用してもよいし、二種以上を使用してもよい。但し、層間の接着性をより高くする観点から、接着層中のその他の成分の含有割合は、接着層の総質量(100質量%)に対して、1.0質量%以下が好ましく、より好ましくは0.7質量%以下、より好ましくは0.5質量%以下である。
接着層の1層あたりの厚さは、フィルムの総厚さに対して、3~20%が好ましく、より好ましくは5~15%、さらに好ましくは6~12%である。上記厚さが3%以上であると、層間の接着性がより向上する。上記厚さが20%以下であると、透明性の悪化、フィルムの総厚さの増加、製造コストの増加を抑制することができる。
外層、中間層、内層など各層に含まれる樹脂(特に、外層中のプロピレン-エチレンブロック共重合体)は、架橋樹脂であってもよいし未架橋樹脂であってもよい。本発明のフィルムは、フィルムの柔軟性及びのびが優れるため、未架橋であってもスキンパック蓋材用フィルムとして好ましい性能を有する。特に、中間層に比較的融点が低い及び/又はエチレンに由来する構成単位の割合が比較的高いエチレン-酢酸ビニル共重合体けん化物を用いた場合、顕著にフィルムの柔軟性及びのびが優れる。
<スキンパック蓋材用共押出フィルム>
本発明のフィルムの一実施形態を図1に示す。図1は、本発明のフィルム1の断面概略図である。本発明のフィルム1は、外層11/接着層12/中間層13/接着層14/内層15の積層構造を有する。
本発明のフィルムの総厚さは、例えば40~200μm、好ましくは50~180μm、より好ましくは60~150μmである。上記総厚さが40μm以上であると、本発明のフィルムを用いたスキンパック蓋材の強度が向上する。上記総厚さが200μm以下であると、柔軟性及びヒートシール性に優れる。
本発明のフィルムにおいて、外層と内層の厚さの合計は、フィルムの総厚さに対して、60~90%が好ましく、より好ましくは65~85%、さらに好ましくは70~80%である。上記厚さの合計が60%以上であると、フィルムの耐熱性及び柔軟性をより高くすることができる。上記厚さの合計が90%以下であると、中間層を有することによる効果をより発揮でき、また接着層を有する場合の各層間の接着力に優れる。
本発明のフィルムは、無延伸フィルムであることが好ましい。なお、本明細書において、「無延伸フィルム」とは、製造過程において意図的に延伸させたものではないフィルムをいい、ロールトゥロールによる搬送や巻き取り等により結果としてわずかに延伸されたもの(例えば、延伸倍率1.05倍以下)は含まれる。
本発明のフィルムの少なくとも一方向の乾熱収縮率(120℃、30秒)は、10%未満であることが好ましく、より好ましくは8%以下、さらに好ましくは5%以下である。なお、平面上に直交する二軸方向の乾熱収縮率が上記範囲内であることが好ましい。
本発明のフィルムは、共押出法により成形されるフィルムであり、例えば、チューブラー法、インフレーション法、Tダイ法等の樹脂溶融押出法により成形される。
本発明のフィルムの製造方法の一例を下記に説明する。例えば、それぞれ所定の温度に設定した複数の押出機に、外層、中間層、内層、及び必要に応じて接着層を形成するそれぞれの原料をそれぞれ投入し、外層用原料、中間層用原料、及び内層用原料をこの順に含む積層構造体を共押出機から共押出する。このような共押出によって製造されたスキンパック蓋材用フィルムは、他の方法(例えばラミネート)によって製造されたスキンパック蓋材用フィルムに比べて、柔軟性に優れたものとなる。
共押出された積層構造体は冷却ドラム等を用いて冷却される。なお、冷却方法は限定されないが、急冷若しくは急冷に近い条件(例えば水冷法)で冷却することが好ましい。外層の結晶化を抑制し、透明性をより高くするためである。したがって、冷却温度は、0~70℃が好ましく、より好ましくは10~60℃である。本発明のフィルムをインフレーション法等によりチューブ状に共押出して形成する場合、その後チューブ状フィルムを切り開いてシート状としてもよい。
本発明のフィルムを用いてスキンパック(スキンパック包装体)を製造することができる。本発明のフィルムを用いたスキンパックを「本発明のスキンパック」と称する場合がある。
本発明のスキンパックの一実施形態を図2及び3を用いて説明する。図3は、図2のA-A’断面を示す概略断面図である。本発明のスキンパック2は、被包装物22と、被包装物22が一方の面上に配置された底材21と、被包装物22の表面及び底材21の一方の面に密着したフィルム(蓋材)1’とを備える。
スキンパック2は、蓋材1’で被包装物22の表面を覆うことにより、被包装物22を底材21の表面に保持する包装形態である。すなわち、被包装物22は、蓋材1’と底材21により内包されている。蓋材1’は本発明のスキンパック蓋材用共押出フィルム1を加熱軟化させて底材21及び被包装物22上に装着されたもの、すなわち本発明のスキンパック蓋材用共押出フィルム1の装着物である。スキンパック2は、被包装物22の表面及び底材21の表面を覆うように蓋材用フィルム1を被せた状態で、当該フィルム1と底材21の表面との間を脱気しつつ、蓋材用フィルムを加熱軟化することにより得られる。また、加熱によりフィルム1の内層15が底材21の表面とヒートシールする。
本発明のスキンパック蓋材用共押出フィルムは、プロピレン-エチレンブロック共重合体とする外層と、エチレン-酢酸ビニル共重合体けん化物を主成分とする中間層と、ポリオレフィン系樹脂を主成分とする内層とをこの順に含む積層体を有する。外層がプロピレン-エチレンブロック共重合体を主成分とする樹脂層であることにより、スキンパック成型時に外層が熱板に接触する際の外層及びフィルムの耐熱性に優れる。このため、高い温度でのスキンパック成型が可能であり、成型時の透明性及び柔軟性に優れる。そして、中間層がエチレン-酢酸ビニル共重合体けん化物を主成分とする樹脂層であり、内層がポリオレフィン系樹脂を主成分とする樹脂層であることにより、外層の耐熱性が優れることでフィルムの耐熱性を高く維持しつつ、同時にフィルムに柔軟性を付与することができる。特に、中間層に比較的融点が低い及び/又はエチレンに由来する構成単位の割合が比較的高いエチレン-酢酸ビニル共重合体けん化物を用いた場合、フィルムの耐熱性に優れると同時に、フィルムの柔軟性がよりいっそう優れる。
以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例にのみ限定されるものではない。なお、表に記載の配合量は、各成分の配合量であり、特記しない限り質量基準で表す。
なお、インレーション法による共押出の成形条件は下記の通りである。
<成形条件>
・押出設備:共押出水冷インフレーション装置
・押出温度:220℃(プロピレン-エチレンブロック共重合体)、200℃(直鎖状低密度ポリエチレン)、200℃(エチレン-酢酸ビニル共重合体けん化物)、180℃(無水マレイン酸変性ポリオレフィン)
・冷却水温度:10~60℃
実施例1
外層を構成する原料(外層用原料)として、プロピレン-エチレンブロック共重合体(密度:0.900g/cm3)100質量%を用いた。
中間層を構成する原料(中間層用原料)として、エチレン-酢酸ビニル共重合体けん化物(EVOH)(エチレンに由来する構成単位の割合:44モル%、融点:142℃)100質量%を用いた。
内層を構成する原料(内層用原料)として、直鎖状低密度ポリエチレン(密度:0.925g/cm3)100質量%を用いた。
接着層を構成する原料(接着層用原料)として、無水マレイン酸変性ポリオレフィン系樹脂を100質量%用いた。
上記で準備した各層用原料を用いて、上記条件で水冷共押出インフレーション法によりチューブ状積層体を成形した。上記チューブ状積層体をスリットにより切り開き、総厚さ90μm(厚み比:外層/接着層/中間層/接着層/内層=25/10/6/8/51)の積層構成からなる共押出フィルムを作製した。
実施例2
各層の厚み比を維持しつつ、総厚さを120μmとした以外は実施例1と同様にして共押出フィルムを作成した。
実施例3
内層を構成する原料(内層用原料)として、プロピレン-エチレンランダム共重合体(密度:0.900g/cm3)100質量%を用いたこと以外は実施例1と同様にして、総厚さ90μm(厚み比:外層/接着層/中間層/接着層/内層=25/10/6/8/51)の積層構成からなる共押出フィルムを作製した。
比較例1
外層を構成する原料(外層用原料)として、直鎖状低密度ポリエチレン(密度:0.925g/cm3)100質量%を用いたこと以外は実施例1と同様にして、総厚さ90μm(厚み比:外層/接着層/中間層/接着層/内層=25/10/6/8/51)の積層構成からなる共押出フィルムを作製した。
比較例2
外層を構成する原料(外層用原料)として、プロピレン-エチレンランダム共重合体(密度:0.900g/cm3)を用いたこと以外は実施例1と同様にして、総厚さ90μm(厚み比:外層/接着層/中間層/接着層/内層=25/10/6/8/51)の積層構成からなる共押出フィルムを作製した。
比較例3
外層を構成する原料(外層用原料)として、ホモポリプロピレン(密度:0.900g/cm3)を用いたこと以外は実施例1と同様にして、総厚さ90μm(厚み比:外層/接着層/中間層/接着層/内層=25/10/6/8/51)の積層構成からなる共押出フィルムを作製した。
(スキンパック包装体の作製)
実施例及び比較例で得られた各共押出フィルムについて、スキンパック包装機(株式会社イシダ製、型番:QX300)を使用し、成型トレー(ポリプロピレン/EVOH/ポリエチレン、厚さ600μm)を用いて、内容物を入れた後に、150℃に加熱した熱板を外層側から押し当ててスキンパック包装し、スキンパック包装体を得た。
(評価)
実施例及び比較例で得られたスキンパック包装体について以下の通り評価した。
(1)成型加工温度での外観
実施例及び比較例で得られたスキンパック包装体について、成型加工温度での外観を下記基準に基づいて評価した。
○:フィルムが白化していない。
×:フィルムが白化した。
(2)密着性
実施例及び比較例で得られた各共押出フィルムを用い、内容物として横倒しにした木製のM10×50の六角ねじを使用してスキンパック包装を行った。作製したスキンパック包装体を観察し、成型トレーとの密着性について、下記基準に基づいて評価した。
○:ねじの端でフィルムの底材からの浮きが無い。
×:ねじの端で全体的にフィルムの底材からの浮きがある。
(3)内容物保形性
実施例及び比較例で得られた各共押出フィルムを用い、内容物として横倒しにした縦7cm、直径2cmの円柱状の小麦粘土30gを使用してスキンパック包装を行った。作製したスキンパック包装体を観察し、内容物の保形性について、下記基準に基づいて評価した。
○:小麦粘土がフィルムによってつぶれていない。
×:小麦粘土がフィルムによって全体的につぶれている。
Figure 0007220887000001
本発明のフィルム(実施例1~3)は、成型加工温度での外観に優れ、成型時の透明性に優れており、さらに底材との密着性と内容物の保形性のいずれも優れており、充分な柔軟性を有していた。一方で、外層に直鎖状低密度ポリエチレンを使用した場合(比較例1)は融点が低いため、成型加工温度での外観が劣り、透明性が劣っていた。外層にプロピレン-エチレンランダム共重合体を使用した場合(比較例2)も同様であった。外層にホモポリプロピレンを使用した場合(比較例3)は成型加工温度での外観は優れるが、プロピレン-エチレンブロック共重合体に比べて柔軟性に劣るため、密着性と保形性に劣っていた。このように、比較例のフィルムを用いた場合では透明性及び柔軟性の両方に優れるスキンパック包装を行うことができなかった。
以上説明したように、本発明のフィルムによれば、成型時の透明性及び柔軟性に優れ、透明性、成型トレーとの密着性及び内容物の保形性の全てに優れたスキンパック蓋材用フィルムが提供できる。このため、スキンパック包装体の内容物の審美性、保管性、及び価値向上に大きく貢献できる。
以上のまとめとして、本発明の構成及びそのバリエーションを以下に付記しておく。
[1]外層、中間層、及び内層をこの順に含む積層構造を有し、
上記外層はプロピレン-エチレンブロック共重合体を主成分とする樹脂層であり、
上記中間層はエチレン-酢酸ビニル共重合体けん化物を主成分とする樹脂層であり、
上記内層はポリオレフィン系樹脂を主成分とする樹脂層である、スキンパック蓋材用共押出フィルム。
[2]上記中間層におけるエチレン-酢酸ビニル共重合体けん化物の融点が130~155℃である[1]に記載のスキンパック蓋材用共押出フィルム。
[3]上記中間層におけるエチレン-酢酸ビニル共重合体けん化物中のエチレンに由来する構成単位の割合が40モル%以上である[1]又は[2]に記載のスキンパック蓋材用共押出フィルム。
[4]外層、中間層、及び内層をこの順に含む積層構造を有し、
上記外層はポリオレフィン系樹脂を主成分とする樹脂層であり、
上記中間層はエチレンに由来する構成単位の含有割合が38モル%超及び/又は融点が155℃以下であるエチレン-酢酸ビニル共重合体けん化物を主成分とする樹脂層であり、
上記内層はポリオレフィン系樹脂を主成分とする樹脂層である、スキンパック蓋材用共押出フィルム。
[5]上記外層中のポリオレフィン系樹脂はポリプロピレン系樹脂である[4]に記載のスキンパック蓋材用共押出フィルム。
[6]上記外層中のポリオレフィン系樹脂はプロピレン-α-オレフィン共重合体(特にプロピレン-エチレン共重合体)である[4]に記載のスキンパック蓋材用共押出フィルム。
[7]上記外層中のポリオレフィン系樹脂はプロピレン-α-オレフィンブロック共重合体(特にプロピレン-エチレンブロック共重合体)である[4]に記載のスキンパック蓋材用共押出フィルム。
[8]無延伸フィルムである[1]~[7]のいずれか1つに記載のスキンパック蓋材用共押出フィルム。
[9]上記外層と上記中間層の間に接着層を有し、上記内層と上記中間層の間に接着層を有する、[1]~[8]のいずれか1つに記載のスキンパック蓋材用共押出フィルム。
[10]上記接着層が改質ポリオレフィン系樹脂を含む[9]に記載のスキンパック蓋材用共押出フィルム。
[11]上記外層中に含まれる樹脂が未架橋樹脂である[1]~[10]のいずれか1つに記載のスキンパック蓋材用共押出フィルム。
[12]被包装物と、上記被包装物が一方の面上に配置された底材と、上記被包装物の表面及び上記底材の一方の面に密着したフィルムとを備え、前記フィルムは[1]~[11]のいずれか1つに記載のスキンパック蓋材用共押出フィルムの装着物であるスキンパック。
1 蓋材用フィルム
11 外層
12 接着層
13 中間層
14 接着層
15 内層
2 スキンパック
1’ 蓋材
21 底材
22 被包装物

Claims (4)

  1. 外層、中間層、及び内層をこの順に含む積層構造を有し、
    前記外層は、スキンパックを形成した際に最も外側に位置し、外気に触れる層であり、
    前記内層は、スキンパックを形成した際に最も内側に位置し、ヒートシールにより底材と密着する層であり、
    前記外層はプロピレン-エチレンブロック共重合体を主成分とする樹脂層であり、
    前記中間層はエチレン-酢酸ビニル共重合体けん化物を主成分とする樹脂層であり、
    前記内層はポリオレフィン系樹脂を主成分とする樹脂層である、スキンパック蓋材用共押出フィルム。
  2. 前記中間層におけるエチレン-酢酸ビニル共重合体けん化物の融点が130~155℃である請求項1に記載のスキンパック蓋材用共押出フィルム。
  3. 前記中間層におけるエチレン-酢酸ビニル共重合体けん化物中のエチレンに由来する構成単位の合計の割合が40モル%以上である請求項1又は2に記載のスキンパック蓋材用共押出フィルム。
  4. 無延伸フィルムである請求項1~3のいずれか1項に記載のスキンパック蓋材用共押出フィルム。
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