JP7200504B2 - 画像形成装置及び画像形成方法 - Google Patents

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Description

本発明は、画像形成装置及び画像形成方法に関する。
フルカラーの画像を記録媒体に形成するカラー画像形成装置が知られている。当該カラー画像形成装置は、各色に対応する各色画像を形成し、この各色画像を重ね合わせてフルカラー画像を形成する。各色画像は、各色に対応して設けられる感光体に対し、光書込制御技術を用いて形成した静電潜像に、各色に対応する顕色材を付着させて現像することで形成される。この感光体の表面に形成された各色画像(顕色画像)が転写体に順次転写されて重ね合わせられることで、フルカラー画像が形成される。
近年では、低価格帯のカラー画像形成装置においても、高解像度化が進み、カラー画像の高品質化が求められている。カラー画像形成装置には、複数の異なる色の顕色材(トナー)を用いて現像した画像を重ね合わせて画像形成を行うタンデム式と呼ばれるものが知られている。タンデム式のカラー画像形成装置では、高解像度かつ高品質への要求に対応するには、各色画像を重ね合わせるときのずれ(位置ずれ)を抑制する必要がある。
カラー画像形成装置は、感光体や転写体である中間転写ベルトなど、多数の無端状の回転体を備えていて、これらが動作することでフルカラー画像を形成するように構成されている。上記の「位置ずれ」の発生要因は、これら無端状の回転体の動作のゆらぎ、すなわち、回転駆動の速度変動である。なお、無端状の回転体には、感光体等の他にも、例えば、中間転写ベルトから記録媒体に画像を転写するための転写ローラや、感光体を帯電させるための帯電ローラや、これらを無端状の回転体を回転させるための駆動機構に用いられるギア等も含まれる。
無端状の回転体が全て理想的なものであれば、すでに述べたような速度変動は生じないので位置ずれも発生しない。しかし、実際の回転体には、偏心や表面の歪みなどがある。全ての回転体の偏心や歪みを考慮しつつ、各回転体の回転速度を調整(駆動制御)し、各色画像の重ね合わせ位置のずれを抑制することは困難である。
位置ずれを抑制する技術として「位置ずれ補正技術」が知られている。例えば、タンデム式カラー画像形成装置であれば、感光体に形成された各色画像を転写体である転写ベルトに転写する時に、転写体を回転駆動しながら各色画像を各色に対応する感光体の位置に搬送して順次重ね合わせる。この場合、位置ずれ補正技術は、感光体から転写体への各色画像の転写時に、当該各色画像の転写位置が理想的な位置(他の各色画像とズレること無く重なる位置)になるようにする技術である。具体的には、理想的な転写位置に対する実際の転写位置の差分である「位置ずれ量」を補正する補正値を算出し、算出した補正値を用いて、感光体に静電潜像を形成する光書込制御のタイミングを制御する。補正値を算出するには、実際の転写体における位置ずれ量を検知する必要がある。
そこで、位置ずれ補正技術では、補正値の算出の元になる各色画像の転写状況を検知するための位置ずれ検知画像パターン(パターン画像)を形成して転写体上に予め形成しておき、このパターン画像を検知した結果を用いて補正値を算出する。この場合、中間転写ベルトなどの無端状の構成要素(回転体)に繰り返し形成された同一のパターン画像を検出した結果を平均化することで、周期的に生じる速度変動の影響を互いに打ち消すことができる。
画像形成に係る無端状の構成要素(回転体)であって、速度変動の影響を最も大きく生じさせるものは、最も周長が長い構成要素となる中間転写ベルトである。したがって、中間転写ベルトの一周長上に同一のパターン画像を繰り返し形成して、これの検出結果を平均化することで、周期的に生ずる速度変動の影響を互いに打ち消すことができる。
しかしながら、この場合、速度変動の影響を互いに打ち消すために中間転写ベルトの一周長に形成されている全てのパターン画像を検出する必要があるので、補正値を算出するためには、中間転写ベルトを一周以上させなければならず、時間がかかる。これを解決するために、補正用のパターン画像(補正用パターン)の形状を工夫して、パターン画像の検知を少なくしても、位置ずれを補正する量を算出できる技術が開示されている(例えば、特許文献2を参照)。
特許文献1に開示されている技術によれば、形状の異なる複数の補正用パターンを用いる。これら補正用パターンは、それぞれ3本の直線パターンを組み合わせた構成であり、各直線パターンが位置ずれ補正値を算出する対象とする色で形成される。ここで、補正用パターンの形成の仕方によって、位置ずれ補正値の算出時に生じる周期的な速度変動の影響の抑制効果が大きく変化することになる。位置ずれ補正値の算出時に生じる周期的な速度変動の影響を効果的に抑制するには、形状の異なる補正用パターンを繰り返し形成するだけでなく、その繰り返しの仕方(繰り返し形成される補正用パターンの形態の組み合わせ方、すなわち「形成の仕方」)を工夫することが重要となる。
この点、特許文献1には、具体的な補正用パターンの形成の仕方は開示されておらず、形状の異なる複数の補正用パターンが開示されているのみである。したがって、特許文献1の技術を用いても、画像形成装置における各色画像の位置ずれの原因となる周期的な速度変動の影響を効果的に抑制するには、さらなる工夫が必要になる。
本発明は、位置ずれ補正値の算出時に生じる無端状の構成要素(回転体)の周期的な速度変動の影響を抑制し、位置合わせに要する時間を短縮し、かつ位置合わせ精度を向上させる画像形成装置を提供することを目的とする。
上記技術的課題を解決するため、本発明の一形態は、各色の現像剤により現像される各色画像を無端状回転体の回転駆動によって重ね合わせてカラー画像を形成する画像形成装置であって、前記無端状回転体の少なくとも一つである転写ベルトに前記各色画像を重ね合わせる際の位置ずれを補正する補正値を算出するための補正用パターンを形成するパターン形成手段と、前記転写ベルトに形成された前記補正用パターンを検出するパターン検出手段と、を有し、前記パターン形成手段は、前記転写ベルトにおいて前記補正用パターンが搬送される搬送方向に対し直交する横線パターンとしての二本の基準線パターンと、当該搬送方向に対し傾斜する一本の傾斜パターンとしての補正対象第一パターンと、を組み合わせて、当該補正対象第一パターンと各基準線パターンとの間隔が等間隔である補正用第一パターンと、二本の前記基準線パターンと、当該搬送方向に対し直交する横線パターンとしての補正対象第二パターンとを、を組み合わせて、当該補正対象第二パターンと各基準線パターンとの間隔が等間隔である補正用第二パターンと、を一組の前記補正用パターンとして、前記転写ベルトに複数組の当該補正用パターンを形成するとき、前記補正用第一パターンに含まれる前記基準線パターンと前記補正対象第一パターンとの形成間隔及び前記補正用第二パターンに含まれる前記基準線パターンと前記補正対象第二パターンとの形成間隔の全てを等間隔とする場合の形成間隔d1と、互いに隣接する組の前記補正用パターンに含まれる前記補正対象第一パターン又は前記補正対象第二パターンの形成間隔d2と、を前記無端状回転体の周長Lを前記形成間隔d1で除算することで得られる実数nと、互いに隣接する組の前記補正用パターンに含まれる前記補正対象第一パターン又は前記補正対象第二パターンの前記形成間隔d2を前記形成間隔d1で除算することで得られる実数τと、に基づいて決定するとき、当該実数nを当該実数τによって除算した値に整数である係数αを乗算して得られる次数mの全てが前記無端状回転体により生じる周期的な速度変動の次数mと一致、或いは略一致しないように決定し、複数組の当該補正用パターンに含まれる前記補正用第一パターンと前記補正用第二パターンを構成する各基準線パターンの色をいずれも同色とし、前記搬送方向において互いに隣接する各補正用パターンの前記基準線パターンが重なるように形成する、ことを特徴とする。
本発明によれば、位置ずれ補正値の算出時に生じる無端状の構成(回転体)の周期的な速度変動の影響を抑制し、位置合わせに要する時間を短縮し、かつ位置合わせ精度を向上させることができる。
本発明に係る画像形成装置の実施形態を示すハードウェアブロック図。 本実施形態に係るMFPの機能構成図。 本実施形態に係るプリントエンジンの構成を示す構成図。 本実施形態に係る光書込制御装置の実施形態を示す図。 光書込制御装置の制御ブロックの実施形態を示す機能ブロック図。 本実施形態に係るMFPにおける画像転写位置のずれを補正するための補正用パターン従来比較例。 本発明に係る位置ずれ補正用パターンの実施形態を示す図。 本発明の課題を説明するための、(a)中間転写ベルトの例、(b)中間転写ベルトの揺らぎの例、を示す図。 中間転写ベルトの揺らぎを例示したグラフ。 周期的な速度変動と、従来パターンの形成位置の変動について説明する図。 周期的な速度変動と、本実施形態に係るマークを構成するZパターンおよび「三パターン」の形成位置の変動について説明する図。 周期的に速度変動を生じさせる無端状回転体の周長をn分割した位置に相当する形成位置に従来パターンが形成された様子を示す図。 横軸を次数「m」と分割数「n」の比率とし、縦軸を数式(11)により算出される値としたグラフ。 周期的に速度変動を生じさせる無端状回転体の周長をn分割した位置に相当する形成位置に本発明に係る各線パターンが形成された様子を示している。 倍率τが2の場合の周期的な形成位置のずれの影響との関係を示すグラフ。 倍率τが2の場合の周期的な形成位置のずれの影響との関係を示すグラフ。 倍率τが2の場合の周期的な形成位置のずれの影響との関係を示すグラフ。 倍率τが4の場合の周期的な形成位置のずれの影響との関係を示すグラフ。 倍率τが4の場合の周期的な形成位置のずれの影響との関係を示すグラフ。 倍率τが4の場合の周期的な形成位置のずれの影響との関係を示すグラフ。 倍率τが6の場合の周期的な形成位置のずれの影響との関係を示すグラフ。 倍率τが6の場合の周期的な形成位置のずれの影響との関係を示すグラフ。 倍率τが6の場合の周期的な形成位置のずれの影響との関係を示すグラフ。 倍率τが36の場合の周期的な形成位置のずれの影響との関係を示すグラフ。 倍率τが36の場合の周期的な形成位置のずれの影響との関係を示すグラフ。 倍率τが36の場合の周期的な形成位置のずれの影響との関係を示すグラフ。 同一の線パターンを繰り返し形成する間隔の倍率τと、位置ずれ補正値の算出時、それぞれのパターンで生じる抑制できない周期的な形成位置のずれの影響を示すグラフ。 本実施形態に係る位置ずれ補正用パターンの形成パターンであって、組の数kを1とした場合を例示する図。 組の数kを1とした位置ずれ補正用パターンにおいて倍率τを4にした場合を例示する図。 組の数kを1とした位置ずれ補正用パターンにおいて倍率τを2にした場合を例示する図。 組の数kを1とした位置ずれ補正用パターンにおいて倍率τを12にした場合を例示する図。 組の数kを1とした位置ずれ補正用パターンにおいて倍率τを6にした場合を例示する図。 本実施形態に係る位置ずれ補正用パターンの形成パターンであって、組の数kを1とした場合を例示する図。 組の数kを1とした位置ずれ補正用パターンにおいて倍率τが4より大きい場合を例示する図。 組の数kを1とした位置ずれ補正用パターンにおいて倍率τが2より大きい場合を例示する図。 組の数kを1とした位置ずれ補正用パターンにおいて倍率τが12より大きい場合を例示する図。 組の数kを1とした位置ずれ補正用パターンにおいて倍率τが6より大きい場合を例示する図。 本発明に係る画像形成方法の実施形態を例示するフローチャート。 本発明の別の実施形態を説明する図。
以下、本発明に係る画像形成装置および画像形成方法の実施形態について、図面を参照しながら説明する。本発明の特徴は、光書き込み処理により形成される各色画像を重ね合わせる際の位置のずれ(位置ずれ)を補正するための位置ずれ補正値の算出に用いるパターン画像の形成の仕方にある。ここで「パターン画像の形成の仕方」とは、当該パターン画像を構成する複数のパターンの形状と色の組み合わせ、および並べ方をいう。本発明において、位置ずれ補正値の算出に用いられるパターン画像は、特定の形態のパターン画像を組み合わせて一組としたものである。これを本明細書では、「位置合わせ用マーク」と表記する。
[位置合わせ用マークの概要]
本発明に係る位置合わせ用マークは、複数の位置ずれ補正用パターンを組み合わせて構成される。位置ずれ補正用パターンは、線状のパターン画像である線パターンを複数組み合わせて構成される。この位置ずれ補正用パターンには、線パターンの組み合わせ方によって、異なる2つのバリエーション、すなわち、「Zパターン」と「三パターン」がある。いずれの位置ずれ補正用パターンも、二つの基準線パターンと、これら基準線パターンの間に配置される一つの補正対象パターンと、から構成されている。
基準線パターンは、パターン画像の重ね合わせが実行される転写体に転写されたパターン画像の搬送方向(移動方向)である副走査方向に直交する方向の直線形状のパターン画像である。この基準線パターンは、位置ずれ補正用パターンのバリエーションが異なっても共通の形状および色彩で形成される。すなわち、Zパターンであっても、三パターンであっても、副走査方向に直交する横線のパターン画像が基準線パターンとなる。
補正対象パターンには、二つのバリエーションがある。一つは、上記の二つの基準線パターンに対して傾斜する(副走査方向に対して角度を持つ)斜線形状のパターン画像である斜線パターンである。もう一つは、上記の二つの基準線パターンに対して傾斜しない(平行な)直線形状のパターン画像である横線パターンの場合である。
補正対象パターンが斜線パターンの場合、上記の基準線パターンとの組み合わせによって構成される位置ずれ補正用パターンは、アルファベットのZ字に似た形態になるので「Zパターン」と呼ばれる。一方、補正対象パターンが横線パターンの場合、上記の基準線パターンとの組み合わせによって構成される位置ずれ補正用パターンは、漢数字の「三」に似た形態になるので「三パターン」と呼ばれる。したがって、本発明に係る位置合わせ用マークは、上記のような「Zパターン」と「三パターン」の形成の仕方(並べ方)に特徴を有することになる。
本発明に係る画像形成装置では、一回の位置合わせ処理に用いられる位置合わせ用マークに着目した場合、この位置合わせ用マークを構成する位置ずれ補正用パターンに含まれる基準線パターンは、同一の色で形成される。また、基準線パターンは一定の間隔で形成され、基準線パターンの間に補正対象パターンが配置される。この補正対象パターンは、位置ずれ補正対象とする各色画像と同じ色で形成される。また、補正対象パターンは、どの方向の位置ずれを補正するかによって、形状が異なる。補正対象パターンが斜線パターンである場合の位置ずれ補正用パターン(Zパターン)は、主走査方向の位置ずれを補正することを目的とするものである。また、補正対象パターンが横線パターンである場合の位置ずれ補正用パターン(三パターン)は、副走査方向の位置ずれを補正することを目的とするものである。
Zパターンおよび三パターンのいずれであっても基準線パターンは、横線パターンであり、かつ基準色で形成される。基準線パターンは、一回の位置合わせにおいて同一色で形成される。なお、「一回の位置合わせ」とは、位置ずれを補正するための補正値を算出するためのパターン検知処理および算出された補正値を用いたパターン形成処理をいう。基準線パターンの色を一回の位置合わせにおいて同一色とすることで、無端状の構成要素(無端状回転体)の回転速度変動により生じる位置ずれ補正用パターンの形成位置のずれの位相成分を共通化することができる。ずれの位相成分を共通化することで、位置合わせ精度を向上させることができる。
また、二色以上の基準線パターンを用いると基準線パターンの色を変えるときにパターン間隔をあける必要が生ずるところ、一色の基準線パターンを用いることで、間隔を設ける必要が無くなる。したがって、位置ずれ補正用パターンを組み合わせて構成する位置合わせマークを形成する長さ(パターン全長)を短くすることができる。
隣接する前後の組(基準線パターンと補正対象パターンとの組)、すなわち、隣接する前後関係に相当する位置ずれ補正用パターンにおいては、少なくとも片方の組(位置ずれ補正用パターン)に含まれる補正対象パターンの色及び形状を、注目する組の補正対象パターンの色及び形状と同一になるように形成される。これにより、色ずれ補正値の算出時に生じる無端状の構成要素(無端状回転体)の速度変動の影響を効果的に抑制することができる。なお、上記のおける「注目する組」とは、位置ずれ補正のための補正値を算出しようとする対象に相当する位置ずれ補正用パターンのことであって、例えば、黄色の主走査方向の位置ずれを補正するための補正値を算出するときの「注目する組」とは、補正対象パターンが、黄色の斜線パターンで形成されている位置ずれ補正用パターンのことである。
[画像形成装置のハードウェア構成]
まず、本発明に係る光書込装置を含む画像形成装置について説明する。図1は、本発明に係る画像形成装置の実施形態としての複合機(MFP:Multi-Function Peripheral)の制御系を司るハードウェア構成を示すブロック図である。図1において、本実施形態に係るMFP100の制御系は、情報処理装置であるPC(Personal Computer)と同様の構成に加えて、画像形成を実行する画像処理エンジンを備える。即ち、本実施形態に係るMFP100は、CPU(Central Processing Unit)10、RAM(Random Access Memory)11、ROM(Read Only Memory)12、画像処理エンジン13、HDD(Hard Disk Drive)14及びI/F(Interface)15がシステムバス18を介して接続されている。また、I/F15にはLCD(Liquid Crystal Display)16及び操作部17が接続されている。
CPU10は演算手段であり、MFP100全体の動作を制御する。RAM11は、情報の高速な読み書きが可能な揮発性の記憶媒体であり、CPU10が情報を処理する際の作業領域として用いられる。ROM12は、読み出し専用の不揮発性記憶媒体であり、ファームウェア等のプログラムが格納されている。画像処理エンジン13は、MFP100において実際に画像形成を実行するために動作する構成を含む。
HDD14は、情報の読み書きが可能な不揮発性の記憶媒体であり、OS(Operating System)や各種の制御プログラム、アプリケーション・プログラム等が格納されている。I/F15は、システムバス18と各種のハードウェアやネットワーク等を接続し制御する。LCD16は、ユーザがMFP100の状態を確認するための視覚的ユーザインタフェースである。操作部17は、キーボードやマウス等、ユーザがMFP100に情報を入力するためのユーザインタフェースである。
このようなハードウェア構成において、ROM12やHDD14等の記録媒体に格納されたプログラムがRAM11に読み出され、CPU10がそれらのプログラムに従って演算を行うことにより、ソフトウェア制御部が構成される。このようにして構成されたソフトウェア制御部と、ハードウェアとの組み合わせによって、本実施形態に係るMFP100の機能を実現する機能ブロックが構成される。なお、図1に表したハードウェア構成は一例であって、本実施形態に係るMFP100のハードウェア構成は、以下において説明する機能構成を実現できるハードウェアであれば、図1の構成に限定されない。
[画像形成装置の機能構成]
次に、図2を参照して、本実施形態に係るMFP100の機能構成について説明する。図2は、本実施形態に係るMFP100の機能構成を示すブロック図である。MFP100は、コントローラ20、ADF(Auto Documennt Feeder:原稿自動搬送装置)21、スキャナユニット22、排紙トレイ23、ディスプレイパネル24、給紙テーブル25、プリントエンジン26、排紙トレイ27及びネットワークI/F28を有する。
また、コントローラ20は、主制御部30、エンジン制御部31、入出力制御部32、画像処理部33及び操作表示制御部34を有する。また、MFP100は、スキャナユニット22、プリントエンジン26を有する複合機として構成されている。なお、図2においては、電気的接続を実線の矢印で示しており、記録媒体の流れを破線の矢印で示している。
ディスプレイパネル24は、MFP100の状態を視覚的に表示する出力インタフェースであると共に、タッチパネルとしてユーザがMFP100を直接操作し若しくはMFP100に対して情報を入力する際の入力インタフェース(操作部)でもある。ネットワークI/F28は、MFP100がネットワークを介して他の機器と通信するためのインタフェースであり、Ethernet(登録商標)やUSB(Universal Serial Bus)インタフェースが用いられる。
コントローラ20は、ソフトウェアとハードウェアとの組み合わせによって構成される。具体的には、ROM12や不揮発性メモリ並びにHDD14等の制御プログラムが、RAM11等の揮発性メモリ(以下、メモリ)にロードされ、それらのプログラムに従ったCPU10の演算によって構成されるソフトウェア制御部と集積回路などのハードウェアとによってコントローラ20が構成される。コントローラ20は、MFP100全体を制御する制御部として機能する。
主制御部30は、コントローラ20に含まれる各部を制御する役割を担い、コントローラ20の各部に命令を与える。エンジン制御部31は、プリントエンジン26やスキャナユニット22等を制御若しくは駆動する駆動手段としての役割を担う。入出力制御部32は、ネットワークI/F28を介して入力される信号や命令を主制御部30に入力する。また、主制御部30は、入出力制御部32を制御し、ネットワークI/F28を介して他の機器にアクセスする。
画像処理部33は、主制御部30の制御に従い、入力された印刷ジョブに含まれる印刷情報に基づいて描画情報を生成する。この描画情報とは、画像形成部であるプリントエンジン26が画像形成動作において形成すべき画像を描画するための情報である。また、印刷ジョブに含まれる印刷情報とは、PC等の情報処理装置にインストールされたプリンタドライバによってMFP100が認識可能な形式に変換された画像情報である。操作表示制御部34は、ディスプレイパネル24に情報表示を行い若しくはディスプレイパネル24を介して入力された情報を主制御部30に通知する。
MFP100がプリンタとして動作する場合は、まず、入出力制御部32がネットワークI/F28を介して印刷ジョブを受信する。入出力制御部32は、受信した印刷ジョブを主制御部30に転送する。主制御部30は、印刷ジョブを受信すると、画像処理部33を制御して、印刷ジョブに含まれる印刷情報に基づいて描画情報を生成させる。
画像処理部33によって描画情報が生成されると、エンジン制御部31は、生成された描画情報に基づいてプリントエンジン26を制御し、給紙テーブル25から搬送される記録媒体に対して画像形成を実行する。即ち、プリントエンジン26が画像形成部として機能する。プリントエンジン26によって画像形成が施された記録媒体は排紙トレイ27に排出される。
画像処理部33によって生成された画像情報は、ユーザの指示に応じてそのままHDD14等に格納され、若しくは入出力制御部32及びネットワークI/F28を介して外部の装置に送信される。即ち、ADF21及びエンジン制御部31が画像入力部として機能する。
また、MFP100が複写機として動作する場合は、エンジン制御部31がスキャナユニット22から受信した撮像情報若しくは画像処理部33が生成した画像情報に基づき、画像処理部33が描画情報を生成する。その描画情報に基づいてプリンタ動作の場合と同様に、エンジン制御部31がプリントエンジン26を駆動する。
[プリントエンジン26の構成]
次に、本実施形態に係るプリントエンジン26の構成について、図3を参照して説明する。図3は、本実施形態に係るプリントエンジン26の構成を示す図である。プリントエンジン26は、無端状の構成要素の一つであり、各色画像が転写される転写体であって、無端状回転体の一つであり、記録媒体の搬送手段でもある中間転写ベルト105に沿って、各色に対応する画像形成部106が並べられた構成を備える。図3に示したプリントエンジン26は、タンデムタイプと呼ばれるものである。
画像形成部106は、電子写真プロセス部であって黄色の画像の形成に用いられる黄画像形成部106Y、マゼンタ色の画像の形成に用いられるマゼンタ画像形成部106M、シアン色の画像の形成に用いられるシアン画像形成部106C、黒色の画像の形成に用いられる黒画像形成部106K(以降、これらを総じて画像形成部106とする)、がそれぞれ、中間転写ベルト105の回転動作方向(転写された画像の搬送方向)に沿って配置されている。
これら複数の画像形成部106は、静電潜像を顕像化させるときに用いられる顕像材(トナー)の色が異なるだけで、その内部構成はいずれも共通である。すなわち、黄画像形成部106Yは黄色の画像を、マゼンタ画像形成部106Mは、マゼンタ色の画像を、シアン画像形成部106Cは、シアン色の画像を、黒画像形成部106Kは黒色の画像を、それぞれ形成する。
なお、以下の説明においては、黄画像形成部106Yについて具体的に説明するが、他の色に対応する各構成要素は、黄画像形成部106Yの各構成要素に付したYに替えて、M、C、Kによって区別した符号を図に表示するにとどめ、説明を省略する。
中間転写ベルト105は、中間転写手段であって、駆動ローラ108と従動ローラ107とに架け渡されたエンドレスのベルト部材、すなわち無端状回転体である。中間転写ベルト105に、画像形成部106か各色画像が転写されて、フルカラー画像が形成される。駆動ローラ108は、駆動モータと駆動ギアになどによって回転駆動する。従動ローラ107は、駆動ローラ108の駆動力によって回転する中間転写ベルト105によって回転する。駆動ローラ108、これを駆動する駆動モータ、駆動ローラ108の駆動に従って回転する従動ローラ107は、無端状移動手段である中間転写ベルト105を回転させる駆動手段として機能する。
中間転写ベルト105を挟んで駆動ローラ108と対向する位置に転写ローラ119が配置されている。転写ローラ119は、記録媒体である用紙104を中間転写ベルト105に押し当てるように圧力を付与する二次転写部を構成する。給紙トレイ101から供給された用紙104は、転写ローラ119からの押圧により中間転写ベルト105に押し当てられて搬送され、中間転写ベルト105に形成されているカラー画像を用紙104に転写させる。
黄画像形成部106Yは、感光体としての感光体ドラム109Y、この感光体ドラム109Yの周囲に配置された帯電ローラである帯電ローラ110Y、光書込制御装置111、現像器112Y、感光体クリーナ、除電器113Y等から構成されている。光書込制御装置111は、各色に対応する感光体ドラム109Y、109M、109C、109K(以下、総じて「感光体ドラム109」と表記する)に対して光を照射するように構成されている。
画像形成に際し、感光体ドラム109Yの外周面は、暗中にて帯電ローラ110Yにより一様に帯電された後、光書込制御装置111からの黄色画像に対応した光源からの光により書き込みが行われ、静電潜像が形成される。現像器112Yは、この静電潜像を黄色トナーにより可視像化し、このことにより感光体ドラム109Y上に黄色のトナー画像が形成される。
このトナー画像は、感光体ドラム109Yと中間転写ベルト105とが当接若しくは最も接近する位置(転写位置)で、転写器115Yの働きにより中間転写ベルト105に転写される。この転写により、中間転写ベルト105上に黄色のトナー画像が転写される。トナー画像の転写が終了した感光体ドラム109Yは、外周面に残留した不要なトナーを感光体クリーナにより払拭された後、除電器113Yにより除電され、次の画像形成のために待機する。
以上のようにして、黄画像形成部106Yにより中間転写ベルト105上に転写された黄色のトナー画像は、中間転写ベルト105のローラ駆動により次のマゼンタ画像形成部106Mに搬送される。この搬送方向が主走査方向であり、主走査方向と直交し、中間転写ベルト105の幅方向(図3における奥行き方向)が副走査方向である。マゼンタ画像形成部106Mでは、黄画像形成部106Yでの画像形成プロセスと同様のプロセスにより感光体ドラム109M上にマゼンタ色のトナー画像が形成され、そのトナー画像が既に形成された黄色の画像に重ね合うように転写される。
中間転写ベルト105に転写された黄色のトナー画像とマゼンタ色のトナー画像が重ね合わされたトナー画像は、さらに次のシアン画像形成部106C、黒画像形成部106Kに搬送される。そして、同様の動作により、感光体ドラム109C上に形成されたシアン色のトナー画像と、感光体ドラム109K上に形成された黒色のトナー画像が、既に転写されているトナー画像(黄色とマゼンタ色が重ね合ったトナー画像)に重畳される。こうして、中間転写ベルト105上にカラーの中間転写画像が形成される。
給紙トレイ101に収納された用紙104は最も上のものから順に送り出され、レジストローラ103によって一度止められ、画像形成部106における画像形成のタイミングに応じて中間転写ベルト105からの画像の転写位置に送り出される。その搬送経路が中間転写ベルト105と接触する位置若しくは最も接近する位置において、中間転写ベルト105上に形成された中間転写画像がその用紙104に転写されてカラー画像が形成される。画像が形成された用紙104は更に搬送され、定着器116にて画像を定着された後、MFP100の外部に排出される。
以上の構成を備えるプリントエンジン26を用いて画像を形成するMFP100では、感光体ドラム109Y、109M、109C及び109Kの軸間距離の誤差、感光体ドラム109Y、109M、109C及び109Kの平行度誤差、光書込制御装置111内でのLEDA130の設置誤差、感光体ドラム109Y、109M、109C及び109Kへの静電潜像の書き込みタイミング誤差等により、本来重ならなければならない位置に各色のトナー画像が重ならず、各色間で位置ずれ(色ずれ)が生ずることがある。位置ずれは、上記のような誤差に起因して、無端状の回転体の回転速度の変動が生ずることになる。この速度変動の影響により、各色のトナー画像(各色画像)の重ね合わせにおける位置ずれが生ずることになる。
このような位置ずれを補正するため、パターン検知センサ117が設けられている。パターン検知センサ117は、例えば、光の反射を利用した光学センサ(TMセンサ)である。パターン検知センサ117は、感光体ドラム109Y、109M、109C及び109Kによって中間転写ベルト105にトナー画像として転写された位置合わせ用マークを読み取るための光学センサである。パターン検知センサ117は、中間転写ベルト105の表面に描画されたパターン画像を照らす光を照射する発光素子と、パターン画像からの反射光を受光するための受光素子と、を含む。図3に示すように、パターン検知センサ117は、感光体ドラム109Y、109M、109C及び109Kよりも、用紙104の搬送方向における下流側に設置されていて、中間転写ベルト105による用紙104の搬送方向と直交する方向(いわゆる副走査方向)に沿って同一の基板上に支持されている。
パターン検知センサ117は、位置合わせ用マークを検知することによる位置ずれ補正動作に用いられる。パターン検知センサ117の詳細及び位置ずれ補正の態様については、後に詳述する。なお、プリントエンジン26は、図1において説明したようなCPU10をはじめとした情報処理機能を実現するための構成を含み、そのような構成によって制御されて動作する。
また、プリントエンジン26には、中間転写ベルト105に転写されたトナー画像によって描画された位置合わせ用マークのトナーを除去し、中間転写ベルト105によって搬送される用紙104が汚れないようにするため、ベルトクリーナ118が設けられている。ベルトクリーナ118は、図3に示すように、駆動ローラ108の下流側であって、感光体ドラム109よりも上流側に配置されていて、中間転写ベルト105に押し当てられたクリーニングブレードである。ベルトクリーナ118は、中間転写ベルト105の表面に付着したトナーを掻きとる顕色剤除去部である。
[光書込装置の概要]
次に、本実施形態に係る光書込制御装置111について説明する。図4は、本実施形態に係る光書込制御装置111と感光体ドラム109との配置関係を示す図である。図4に示すように、各色の感光体ドラム109Y、109M、109C、109K各々に照射される照射光は、光源であるLEDA(Light-emitting diode Array)130Y、130M、130C、130K(以降、総じてLEDA130とする)から照射される。
LEDA130は、発光素子であるLEDが、感光体ドラム109の主走査方向に並べられて構成されている。光書込制御装置111に含まれる制御部は、主走査方向に並べられている各々のLEDの点灯/消灯状態を、コントローラ20から入力された描画情報に基づいて主走査ライン毎に制御することにより、感光体ドラム109の表面を選択的に露光し、静電潜像を形成する。
[光書込装置の制御ブロック]
次に、本実施形態に係る光書込制御装置111の制御ブロックについて、図5を参照して説明する。図5は、本実施形態に係る光書込制御装置111を制御する光書込制御部120の機能構成と、LEDA130及びパターン検知センサ117との接続関係を示す図である。
図5に示すように、本実施形態に係る光書込制御部120は、発光制御部121、カウント部122、センサ制御部123、補正値算出部124、基準値記憶部125及び補正値記憶部126を含む。光書込制御部120が、光源であるLEDA130を制御して感光体上に静電潜像を形成させる光書き込み制御装置として機能する。
なお、光書込制御部120は、MFP100のコントローラ20と同様に、ROM12若しくはHDD14に記憶されている制御プログラムがRAM11にロードされ、CPU10の制御に従って動作することにより構成される。
発光制御部121は、コントローラ20のエンジン制御部31から入力される画像情報に基づいてLEDA130を制御する光源制御部である。即ち、発光制御部121が、画素情報取得部としても機能する。発光制御部121は、所定のライン周期でLEDA130を発光させることにより、感光体ドラム109への光書き込みを実現する。
発光制御部121がLEDA130を発光制御するライン周期は画像形成装置1の出力解像度によって定まるが、上述したように用紙の搬送速度との比率に応じて副走査方向に変倍を行う場合、発光制御部121がライン周期を調整することによって副走査方向の変倍を行う。
また、発光制御部121は、エンジン制御部31から入力される描画情報に基づいてLEDA130を駆動する他、上述した描画パラメータ補正の処理において補正用のパターンを描画するために、LEDA130を発光制御する。
図4において説明したように、LEDA130は各々の色に対応して複数設けられる。したがって、発光制御部121も、図5に示すように、複数のLEDA130各々に対応するように複数設けられる。描画パラメータ補正処理のうち位置ずれ補正処理の結果生成される補正値は、図5に示す補正値記憶部126に位置ずれ補正値として記憶される。
発光制御部121は、この補正値記憶部126に記憶されている位置ずれ補正値に基づき、LEDA130を駆動するタイミングを補正する。また、発光制御部121は、画像の主走査方向の位置を補正するため、主走査ライン毎の画像情報に基づいてLEDA130を発光させる際、1ライン分の画像情報を構成する各画素の情報と、LEDA130に含まれる各LED素子との対応関係を、補正値記憶部126に記憶されている位置ずれ補正値に基づいて調整する。
発光制御部121によるLEDA130の駆動タイミングの補正は、具体的には、エンジン制御部31から入力された描画情報に基づいてLEDA130を発光駆動するタイミングをライン周期単位で遅らせる、即ちラインをシフトさせることによって実現される。これに対して、エンジン制御部31からは、所定の周期に従って次々に描画情報が入力されるため、ラインをシフトさせて発光タイミングを遅らせるためには、入力された描画情報を保持しておき、読み出すタイミングを遅らせる必要がある。
そのため、発光制御部121は、主走査ライン毎に入力される描画情報を保持するための記憶媒体であるラインメモリを有し、エンジン制御部31から入力された描画情報をラインメモリに記憶させることによって保持する。尚、LEDA130の駆動タイミングの補正としては、ライン周期単位での調整の他、ライン周期毎の発光タイミングの微調整も行われる。
カウント部122は、上記位置ずれ補正処理において、発光制御部121がLEDA130を制御して感光体ドラム109Kの露光を開始すると同時にカウントを開始する。カウント部122は、センサ制御部123が、パターン検知センサ117の出力信号に基づいて位置ずれ補正用パターンを検知することにより出力する検知信号を取得する。また、カウント部122は、検知信号を取得したタイミングにおけるカウント値を補正値算出部124に入力する。即ち、カウント部122がパターンの検知タイミングを取得する検知タイミング取得部として機能する。
センサ制御部123は、パターン検知センサ117を制御する制御部であり、上述したように、パターン検知センサ117の出力信号に基づき、中間転写ベルト105上に形成された位置ずれ補正用パターンが、パターン検知センサ117の位置にまで到達したことを判断して検知信号を出力する。即ち、センサ制御部123が、パターン検知センサ117によるパターンの検知信号を取得する検知信号取得部として機能する。
また、センサ制御部123は、濃度補正用パターンによる濃度補正に際しては、パターン検知センサ117の出力信号の信号強度を取得し、補正値算出部124に入力する。更にセンサ制御部123は、位置ずれ補正用パターンの検知結果に応じて、濃度補正用パターンの検知タイミングを調整する。
補正値算出部124は、カウント部122から取得したカウント値や、センサ制御部123から取得した濃度補正用パターンの検知結果の信号強度に基づき、基準値記憶部125に記憶された位置ずれ補正用及び濃度補正用の基準値に基づいて補正値を算出する。即ち、補正値算出部124が、基準値取得部及び補正値算出部として機能する。基準値記憶部125には、このような計算に用いるための基準値が格納されている。
[位置合わせ用マークの例示]
次に、本実施形態に係る位置ずれ補正動作の概要について説明する。図6は、位置ずれを補正するための補正値の算出の基になる位置合わせ用マークと、これを検知するパターン検知センサ117との位置関係を示している。なお、図6に例示されている位置合わせ用マークは、後述する本発明の特徴的な位置合わせ用マークと対比するための従来例である。
図6に例示する従来マーク400は、発光制御部121によって制御されたLEDA130によって中間転写ベルト105上に描画される様々なパターン画像の組み合わせにより構成される。例えば、副走査方向において、様々なパターン画像が並べられて位置合わせ用パターン列401として構成される。この位置合わせ用パターン列401は、主走査方向に複数(本実施形態では2つ)並べられて構成される。
従来マーク400は、各色に対応する線パターンにより構成されている。本実施形態の説明をするにあたり、各線パターンの色別の表現の違いは以下の通りである。点線は感光体ドラム109Yによって描画されたパターン画像を示す。また、実線は感光体ドラム109Kによって描画され、破線は感光体ドラム109Cによって描画され、一点鎖線は感光体ドラム109Mによって描画されパターンを示す。すなわち、点線は「黄」、実線は「黒」、破線は「シアン」、一点鎖線は「マゼンタ」、の各色で形成されている線パターンを例示するものとする。
パターン検知センサ117は、主走査方向に複数(本実施形態においては2つ)のセンサ素子170を有し、ぞれぞれの位置に対応する位置合わせ用パターン列401は、センサ素子170の検出範囲を通過する位置に描画されている。位置合わせ用パターン列401を構成する線パターンがセンサ素子170の検出範囲に入ると、センサ素子170の出力電圧が降下し、線パターンが検出範囲を通り抜けると、センサ素子170の出力電圧が上昇する。この出力電圧に基づいて、センサ制御部123が、位置ずれ補正用パターンを検知することにより出力する検知信号を取得し、カウント部122が検知信号を取得したタイミングにおけるカウント値を補正値算出部124に入力する。
これにより、光書込制御部120は、主走査方向の複数の位置でパターンの検出を行うことが可能となり、描画される画像のスキューを補正することが可能となる。また、複数のセンサ素子170に基づく検知結果を平均することにより、補正精度を向上することができる。
図6に示すように、位置合わせ用パターン列401は、全***置補正用パターン411と、ドラム間隔補正用パターン412と、を含む。また、図6に示すように、ドラム間隔補正用パターン412は、繰り返し描画されている。
全***置補正用パターン411は、図6に示すように、感光体ドラム109Yによって描画された線であって主走査方向に平行な線である。全***置補正用パターン411は、画像の全体の副走査方向のずれ、即ち用紙に対する画像の転写位置を補正するためのカウント値を得るために描画されるパターンである。また、全***置補正用パターン411は、センサ制御部123が、ドラム間隔補正用パターン412や、後述する濃度補正用のパターンを検知する際の検知タイミングを補正するためにも用いられる。
全***置補正用パターン411を用いた全***置補正においては、光書込制御部120が、パターン検知センサ117による全***置補正用パターン411の読取信号に基づき、書き込み開始タイミングの補正動作を行う。
ドラム間隔補正用パターン412は、各色の感光体ドラム109における描画タイミングのずれ、即ち、各色の画像が重ね合わせられる重ね合わせ位置を補正するためのカウント値を得るために描画されるパターンである。図6に示すように、ドラム間隔補正用パターン412は、横線パターン413及び斜線パターン414を含む。図6に示すように、ドラム間隔補正用パターン412は、CMYK各色の搬送方向に直交する方向の線状のパターンが1セットとなって構成される横線パターン413と、CMYK各色の搬送方向に対して所定の角度傾いた線状のパターンが1セットなって構成される斜線パターン414が交互に繰り返されることによって構成される。
光書込制御部120は、パターン検知センサ117による、横線パターン413の読取信号に基づき、感光体ドラム109K、109M、109C、109Y各々の副走査方向の位置ずれ補正を行う。他方、従来の位置ずれ補正動作において、光書込制御部120は、斜線パターン414の読取信号に基づき、上記各感光体ドラムの主走査方向の位置ずれ補正を行っていた。
画像の転写位置について、主走査方向に誤差が生じた場合、斜線パターン414の検知タイミングは、斜線の傾きに応じて変化する。例えば斜線の傾きが副走査方向に対して45度である場合、主走査方向における画像の転写位置の移動量と、画像の検知タイミングの変化量は1対1である。従って、従来の光書込制御部120は、この斜線パターン414の検知タイミングの変化量に応じて、感光体ドラム109K、109M、109C、109Y各々の主走査方向の位置ずれ補正を行う。
[本発明に係る位置合わせ用マークの実施形態]
次に、本発明に係る位置合わせ用マークについて説明する。本発明に係る位置合わせ用マークの実施形態としてのマーク500は、線パターンの形状および色の組み合わせ方(位置合わせ用パターンの形成の仕方)に特徴を有する。すでに説明したとおり、従来の従来マーク400は、各色に対応する横線パターンを形成した後に、同じ色の並びから構成される斜線パターンが形成される。一方、本実施形態に係るマーク500は、図7に示すように、補正用第一パターン521、補正用第二パターン522、およびこれの組み合わせにより構成される。
補正用第一パターン521は、横線パターンである二本の基準線パターン511と、この基準線パターン511の間に補正対象第一パターン512が挟まれているように構成されている。つまり、補正用第一パターン521は、いわゆる「Zパターン」である。
補正用第二パターン522は、横線パターンである二本の基準線パターン511と、この基準線パターン511の間に補正対象第二パターン513が挟まれているように構成されている。つまり、補正用第二パターン522は、いわゆる「三パターン」である。
以下、本実施形態を説明するに際し、補正用第一パターン521を単に「Zパターン」と表記し、補正用第二パターン522を単に「三パターン」と表記することがある。
なお、図7は、マゼンタ色の色画像を位置ずれ補正対象とする場合のマーク500を例示している。したがって、図7では、補正対象第一パターン512と補正対象第二パターン513は、本実施形態においてマゼンタ色を現すものとして用いる点線で描画されている。なお、基準線パターン511は、基準色で形成されるものである。ここでは、基準色として黒色を例に用いているので、基準線パターン511は直線で描画されている。以下の説明では、説明を簡素化するために、マゼンタ色の色画像を補正対象の例として用いることにする。
また、本実施形態の特徴を説明する為の比較例として、図6において例示した従来マーク400を用いる。この場合、従来マーク400の中から黒色の横線パターンと斜線パターンのみを抽出したものを従来パターン410として説明に用いる。
[周期的な速度変動の概要説明]
次に、本発明に係る画像形成装置において、解決課題とする無端状の構成要素による周期的な回転速度変動の発生要因の例について説明する。図8では、無端状の構成要素(無端状回転体)として中間転写ベルト105を例示している。しかし、課題となる回転速度変動の発生要因は、中間転写ベルト105に限るものではなく、例えば、他の構成要素(感光体ドラム109など)においても、同様に、回転体の周期的な速度変動の発生要因になる。
図8(a)に示すように、中間転写ベルト105の一部を切って伸ばすことを想定してみる。中間転写ベルト105は、樹脂材(TPEなど)が用いられるので、図8(b)に示すように、表面に「ヨレ」や「クセ」があり、全長において平坦にならない。それ故、これを無端状回転体として回転させたときにも、回転速度が均一にならない。回転速度が均一ではない中間転写ベルト105の表面に各色画像を転写する場合、中間転写ベルト105が一周すると、これの一周前の転写位置と同じ位置に戻ることになるが、一周する間には局所的に位置ずれが生じ、この局所において、一周前の転写位置とは異なる位置になる。すなわち、中間転写ベルト105が一周する間において、局所的に、以前の周回とは異なる位置が転写位置となる「周期的に生ずる位置ずれ」が発生する。
図9は、中間転写ベルト105の回転速度(トナー画像の搬送速度)の揺らぎを例示したグラフであって、中間転写ベルト105の一周長にわたる揺らぎを示している。図9のグラフの原点は、理想的な回転速度(目標値V)として、説明をわかりやすくするために、中間転写ベルト105の回転速度が中間転写ベルト105の一周長を一周期とするサインカーブを描くように変化するものとする。中間転写ベルト105は、画像形成処理において回転し続けるので、同じような速度変動が繰り返し生じることになる。以下、回転速度の変動に言及するときに、特に、中間転写ベルト105の一周長で一周する回転速度変動を「一次の速度変動」と表記する。
中間転写ベルト105の一周長で二周する回転速度変動を二次の速度変動、三周する回転速度変動を三次の速度変動、…とすると、これらの回転速度変動もsin関数で表現できるものとなる。したがって、回転速度変動を表したsin関数の強度成分と位相成分が、各次数の回転速度変動を表すパラメータとなり、中間転写ベルト105で生じる周期的な回転速度変動は、一次の速度変動から無限の次数の速度変動までの総和で表現できる。この周期的な速度変動の影響を受けることで、位置補正用パターンの検出タイミングが想定する(理想とする)タイミングからずれることになる。
以下、周期的な速度変動を生じさせる構成要素(無端状回転体)のうち、中間転写ベルト105に注目して説明する。なお、中間転写ベルト105と表記される箇所は、感光体ドラム109、転写ローラ119、駆動ローラ108、従動ローラ107、帯電ローラ、またはそれらの駆動ギアなどの他の無端状回転体として代替してもよい。
[周期的な速度変動と従来パターン410の形成位置のずれ]
図10は、周期的な速度変動と従来パターン410の形成位置の変動について説明する図である。周期的な速度変動によりパターン画像が想定する位置からずれて形成されるとき、そのずれは速度変動の時間積分で表現できる。すでに説明したとおり、周期的な速度変動はsin関数で表現することができ、そのsin関数の強度成分および位相成分が各次数のパラメータとなる。
したがって、この時間積分を計算すると、強度成分は次数(一次、二次、…)で除算された値となり、位相成分はπ/2ずれる値となる。すなわち、周期的な速度変動が生じるとき、従来パターン410の形成位置のずれは速度変動と同様にsin関数で表現でき、その強度成分と位相成分が各次数のパラメータとなる。それぞれのパターン画像の形成位置に対して生ずる周期的なずれは、一次、二次、三次、・・・…と数えて、無限の次数までの周期的な形成位置のずれの総和で表現できる。これらの式で表現できる周期的な形成位置のずれの影響を受けて、従来パターン410の検出タイミングが想定するタイミングからずれることになる。
上述したように、それぞれの従来パターン410において生ずる形成位置のずれは、sin関数で表現できるので、たとえば中間転写ベルト105の一周長を整数分割した位置に従来パターン410を形成すると、位置ずれを補正するための補正値の算出時には、全ての線パターンで生じている周期的な形成位置ずれの総和が0になる。すなわち、一周長に渡って従来パターン410の検出結果を平均化すると、従来パターン410の形成位置の周期的なずれは打ち消されて抑制されることになる。
しかしながら、感光体ドラム109や転写ローラ119といった複数要因により周期的な形成位置のずれが同時に発生すると、それらのずれを同時に打ち消すことは困難である。また、中間転写ベルト105の一周長に渡って従来マーク400を形成しなければならないと、位置ずれ補正に長時間を要することになる。
[周期的な速度変動とマーク500の形成位置のずれ]
図11は、周期的な速度変動と、本実施形態に係るマーク500を構成する「Zパターン」および「三パターン」の形成位置の変動について説明する図である。図10を用いて説明した従来例(従来パターン410の形成位置の変動)と同様に、Zパターン(三パターン)の形成位置のずれはsin関数で表現でき、その強度成分と位相成分が各次数のパラメータとなる。それぞれの線パターンで生じる周期的な形成位置のずれは、一次、二次、三次・・・無限の次数までの周期的な形成位置のずれの総和で表現できる。
このとき、一つのZパターン(三パターン)において、先に形成された基準線パターン511と補正対象第一パターン512(補正対象第二パターン513)、すなわち、二本の線パターンを用いて位置ずれ補正値を算出する「第一の計算式」を考えることができる、また、補正対象第一パターン512(補正対象第二パターン513)と後に形成された基準線パターン511を用いて位置ずれ補正値を算出する「第二の計算式」を考えることができる。そして、これら二つの計算式において算出された位置ずれ補正値を平均化することにより、最終的な位置ずれ補正値を算出することができる。
これらの計算処理を行うことにより、一つのZパターン(三パターン)で生じる周期的な形成位置のずれを「およそ」打ち消すことができる。したがって、中間転写ベルト105の一周長に渡って線パターン(マーク500)を形成しなくても、高精度に色合わせすることが可能になる。そして、同時に色合わせに掛かる時間を削減できる。
本実施形態に係るマーク500が、従来マーク400と異なる点について説明する。マーク500は、中間転写ベルト105に係る一周長を「整数分割」した場合の位置に各線パターンを形成しなくても、本願発明に係る効果を発揮する点において従来例とは異なる。すなわち、中間転写ベルト105に係る一周長を「実数分割」した場合の位置において各線パターンを形成した場合でも、効果を発揮することができる。そのため、感光体ドラム109や転写ローラ119といった、無端状の複数の回転体に起因して周期的な形成位置のずれが同時に発生したとしても、位置ずれ補正値の算出時に、それぞれの線パターンにおける周期的な形成位置のずれの影響を効果的に抑制できる。
また、第一の計算式と第二の計算式は、計算に用いる基準線パターン511に違いがある。二本の基準線パターン511が近くなるほどこれら基準線パターン511の形成位置で生じる周期的な形成位置のずれに差異が無くなるため、打ち消し効果が向上する。これは、パターン間隔を狭めるほど位置合わせの精度が高まることを意味する。線パターンの検出分解能はパターン検知センサ117に依存する。したがって、パターン検知センサ117の検出スポットに応じた間隔で基準線パターン511と補正対象第一パターン512(補正対象第二パターン513)を形成すれば、位置合わせの精度を最も高くできる。
[位置ずれ補正値の算出]
次に、マーク500を構成する線パターン(Zパターンまたは三パターン)を繰り返し形成したときの、位置ずれ補正値の算出と、比較例としての従来マーク400を構成する線パターン(従来パターン)を繰り返し形成したときの位置ずれ補正値の算出について、図12を用いて比較しながら説明する。図12は、周期的に速度変動を生じさせる無端状の回転体の周長をn分割した位置に相当する形成位置に各線パターンが形成された様子を示している。ここで、各線パターンとは、横線パターン(基準線パターン511)と、斜線パターン(補正対象第一パターン512)である。図12(a)は、従来パターンを例示し、図12(b)はZパターンを例示している。
図12(a)に示すように従来パターンにおいて形成する線パターンの組の数を「k」とする。この「k」が無端状の回転体の周長の分割数「n」の半分(n/2)のとき、回転体の一周ちょうどに従来マーク400が形成される。このときの従来マーク400を構成する横線パターン同士の間隔は、n分割された間隔の2倍に相当する。この場合において、各線パターンの形成位置において周期的に生ずる形成位置のずれについてフーリエ級数を用いて記述すると次の数式(1)のようになる。
Figure 0007200504000001
数式(1)のすべての次数(m)による周期的な形成位置のずれを同時に計算することは煩雑になるので、ここでは、一つの次数(m)に着目する。位置ずれ補正値の算出時に生ずる周期的な形成位置のずれの影響を計算する場合は、数式(2)が算出式となる。
Figure 0007200504000002
[従来パターンにおける主走査方向の位置ずれの計算]
従来例パターンの斜線パターンの検出タイミングから横線パターンの検出タイミングの差分を用いて主走査方向の位置ずれ補正値を算出する。この場合、i番目の組で生ずる周期的な形成位置のずれの影響(Δmain(i))は、以下の数式(3)のように表すことができる。
Figure 0007200504000003
数式(3)において、k組の従来パターンを検出し、その結果を平均化することにより位置ずれ補正値を算出する。この場合、周期的な形成位置のずれの影響は次に示す数式(4)のようになる。なお、数式(3)から数式(4)への展開に関する途中式は省略する。
Figure 0007200504000004
[Zパターンにおける主走査方向の位置ずれの計算]
Zパターンでは、同一の基準線パターンが再び形成されるまでの間隔は、n分割された間隔の3倍に相当する。補正対象パターンの検出タイミングから前後に存在する基準線パターンの検出タイミングの差分を用いて主走査方向の位置ずれ補正値を算出するとき、i番目の組で生ずる周期的な形成位置のずれの影響(Δmain(i))は、以下の数式(5)のように表すことができる。
Figure 0007200504000005
k組のZパターンを検出し、その結果を平均化することにより位置ずれ補正値を算出する。この場合、周期的な形成位置のずれの影響は次に示す数式(6)で表される。なお、数式(5)から数式(6)への展開に関する途中式は省略する。
Figure 0007200504000006
ここで、二つの式を比較する。従来パターンの周期的な形成位置のずれの影響は、以下の数式(7)で表される。一方、本実施形態に係るZパターンの周期的な形成位置のずれの影響は、以下の数式(8)で表される。
Figure 0007200504000007
Figure 0007200504000008
上記の数式(7)と数式(8)を比較する。それぞれの式において、φを含むsin関数は、位相成分である。したがって、線パターンを形成し始める位置によっては、位置ずれ補正値の算出時に生じる周期的な形成位置のずれの影響(算出される位置ずれ補正値への影響)が変化することを示している。仮の上記の位相成分(φを含むsin関数の項における値)を「ゼロ」にできれば、周期的な形成位置のずれの影響を完全に抑制することができる。しかしながら、実際には、次数(m)のすべてにおいて、上記の式に同時に「ゼロ」にすることは現実的ではない。したがって、位置ずれ補正値の算出時に生ずる周期的な形成位置のずれの影響を抑制できる度合い(効果)を確認するには、上記のような位相成分ではなく、強度成分(あるいは実効値)を比較して確認することが望ましい。
線パターンの組の数(k)が「1」のときは、本願に係る背景技術において例示した特開2001-034026において開示されている線パターンと同一の形態になる。また、数式(7)および数式(8)において、k=1とすると、平方根の部分の計算結果が「1」になる。したがって、線パターンの組の数であるkが「1」のときは、式(7)において表される従来パターンの主走査方向のずれに対して算出される位置ずれ補正値は、以下の数式(9)のようになる。
Figure 0007200504000009
また、同様に、線パターンの組の数であるkが「1」のときの、式(8)において表されるZパターンによる主走査方向のずれに対して算出される位置ずれ補正値は、以下の数式(10)のようになる。
Figure 0007200504000010
数式(9)および数式(10)を用いて、従来パターンとZパターンの強度成分の比率を算出する場合、以下の数式(11)のようになる。
Figure 0007200504000011
数式(11)に基づいて、横軸を次数「m」と分割数「n」の比率とし、縦軸を数式(11)により算出される値とした場合のグラフを図13に示す。図13によれば、Zパターンに周期的なずれの影響は、従来の線パターンと比較すると、全ての次数mにおいて、位置ずれ補正値の算出時に、それぞれの線パターンで生じる周期的な形成位置のずれの影響を抑制して位置合わせ(色合わせ)を行うことができることが示されている。低周波数帯域の次数(m)の成分の方が高周波数帯域の次数の成分よりも効果的に抑制できる。また、図13によれば、分割数nを大きくすることで、周期的な形成位置のずれの影響を効果的に抑制できることがわかる。
[従来例における副走査方向の位置ずれの計算]
図13(a)に記載されている基準色の斜線パターンの代わりに、補正色の横線パターンが形成される状態を想定する。この場合、補正色の横線パターンの検出タイミングから基準色の横線パターンの検出タイミングの差分を用いて副走査方向の色ずれ補正値を算出する。i番目の組で生じる周期的な形成位置のずれの影響は、以下の数式(12)により表される。
Figure 0007200504000012
数式(12)は、主走査方向の位置ずれ補正値の算出時に生じる周期的な形成位置のずれの影響を表す数式(3)と同一の式である。すなわち、従来パターンにおいて周期的な形成位置のずれは、主走査方向と副走査方向で同様の影響が生じることを示している。ただし、分割数nが異なる可能性がある点に注意を要する。
[三パターンにおける副走査方向の位置ずれの影響]
次に、図12(b)に記載されている補正対象パターン(斜線パターン)の代わりに、補正対象色を用いた横線パターンが形成されている状態を想定する。すなわち、三パターンが形成されている状態を想定する。この場合、ある補正対象パターンの検出タイミングから前後に存在する基準線パターンの検出タイミングの差分を用いて副走査方向の位置ずれ補正値を算出する。この場合、i番目の組で生じる周期的な形成位置のずれの影響は次の数式(13)により表される。
Figure 0007200504000013
よって、副走査方向の位置ずれ補正値の算出時に生じる周期的な形成位置のずれの影響は、主走査方向のときと同様に考えることができる。ここで、二つの式を比較する。従来パターンの周期的な形成位置のずれの影響は、以下の数式(14)で表される。一方、本実施形態に係る三パターンの周期的な形成位置のずれの影響は、以下の数式(15)で表される。
Figure 0007200504000014
Figure 0007200504000015
主走査方向のずれと同様に、パターンの組の数kが「1」の場合、副走査方向における従来パターンと本実施形態に係る三パターンの強度成分の比率は、以下の数式(16)のようになる。
Figure 0007200504000016
[位置ずれ補正値の算出]
次に、マーク500を構成する線パターン(Zパターンまたは三パターン)を繰り返し形成する間隔を変更したときの位置ずれ補正値の算出について、図14を用いて説明する。図14は、周期的に速度変動を生じさせる無端状の回転体の周長をn分割した位置に相当する形成位置に各線パターンが形成された様子を示している。ここで、各線パターンとは、横線パターン(基準線パターン511)と、斜線パターン(補正対象第一パターン512)である。図14(a)は、従来パターンを例示し、図14(b)はZパターンを例示している。図12と図14を比較すると、図14に示したものは、同一の線パターンを繰り返し形成するときの線パターン間隔が変化していることがわかる。
図12(a)では横線パターン同士の間隔は、n分割された間隔の2倍に相当している。一方、図14(a)では、横線パターン同士の間隔は、n分割された間隔のτ倍に相当している。また、図12(b)では、同一の基準線パターンが再び形成されるまでの間隔は、n分割された間隔の3倍に相当している。一方、図14(b)では、同一の基準線パターンが再び形成されるまでの間隔は、τ倍に相当する。このように、繰り返し形成される線パターンの間隔にパラメータτを用いることで、同一の線パターンを繰り返し形成する間隔が、位置ずれ補正値の算出時にどのような影響を与えるか解析する。
[従来パターンにおける主走査方向の位置ずれの計算]
i番目の横線パターンとi+1番目の横線パターンの間隔が2π/n×τである。i番目の組で生じる周期的な形成位置のずれの影響は次の数式(17)となる。
Figure 0007200504000017
すでに説明した数式(3)と数式(17)を対比すると、数式(3)において「2i」となっていた部分が数式(17)では「τi」になっている。この数式(17)を展開すると、以下の数式(18)のようになる。なお、数式(17)から数式(18)への展開に関する途中式は省略する。
Figure 0007200504000018
[Zパターンにおける主走査方向の位置ずれの計算]
i番目の横線パターンとi+1番目の横線パターンの間隔が2π/n×τである。i番目の組で生じる周期的な形成位置のずれの影響は次の式(19)により表される。
Figure 0007200504000019
すでに説明した数式(5)と数式(19)を対比すると、数式(5)において「3i」となっていた部分が数式(19)では「τi」になっている。この数式(19)を展開すると、以下の数式(20)のようになる。なお、数式(19)から数式(20)への展開に関する途中式は省略する。
Figure 0007200504000020
ここで、二つの式を比較する。従来パターンの周期的な位置のずれの影響は、以下の式(21)で表される。一方、Zパターンの周期的な形成位置のずれの影響は、以下の式(22)で表される。
Figure 0007200504000021
Figure 0007200504000022
数式(21)と数式(22)を比較すると、平方根の項に含まれる式が一致していることがわかる。したがって、従来パターンとZパターンにおいて,同一のパターンを繰り返し形成する間隔の倍率(パラメータτ)を一致させると、パターンの組の数kによらず、強度成分の比率は次の数式(23)によって表される。
Figure 0007200504000023
比率の式は三パターンの場合でも同様の式になる。したがって、τが2のときはZパターン(三パターン)の基準色の横線パターン(基準線パターン)が重なる。
[倍率τと周期的な形成位置のずれの影響のグラフ]
次に、上記にて説明をした倍率τと周期的な形成位置のずれの影響との関係について、図15から図26のグラフを参照しながら説明する。図15から図18のグラフはそれぞれ、図14を用いて説明してきた数式をX軸、Y軸、Z軸からなる三次元座標系における3Dグラフ(図15,図18、図21,図24)、X-Y平面に投影した二次元グラフ(Z16,図19,図22,図25)、Y-Z平面に投影した二次元グラフ(図17,図20,図23,図26)として表現したものである。ここで、X軸は、パターンの組の数を示す。Y軸は、周期的な形成位置のずれの次数(m)を示す。Z軸は、位置ずれ補正値の算出時における、それぞれの線パターンで生ずる周期的な形成位置のずれの影響の倍率を示す。なお、図15から図26のグラフは、分割数nの値として「72」を設定した例である。
上述した計算で得られた式のうち、係数Cmは次数mにおける周期的な形成位置のずれの強度成分に該当する。したがって、強度成分(Cm)と位相成分(φmを含むsin関数の項)を除いた残りの式である数式(24)を用いて図15から図26に係る3Dグラフは作成されている。
Figure 0007200504000024
まず図15から図17について説明する。図15から図17は、倍率τが「2」の場合のグラフである。図15から図17において明らかなように、倍率τが「2」の場合、次数mが「36」となる周期的な形成位置のずれの影響を抑制できない。
図18から図20は、倍率τが「4」の場合のグラフである。図18から図20において明らかなように、倍率τが「4」の場合は、次数mが「18」、「36」、「54」となる周期的な形成位置のずれの影響を抑制できない。
図21から図23は、倍率τが「6」の場合のグラフである。図21から図237において明らかなように、倍率τが「6」の場合は、次数mが「12」「24」、「36」、「48」、「60」となる周期的な形成位置のずれの影響を抑制できない。
図24から図26は、倍率τが「36」の場合のグラフである。図24から図26において明らかなように、倍率τが「36」の場合は、次数mが偶数となる周期的な形成位置のずれの影響を抑制できない。分割数が「72」なので、倍率τが「36」の場合は、無端状の構成要素(回転体)の一周につき二つのZパターン(または三パターン)を繰り返し形成することになる。
図15から図26に示したとおり、同一の線パターンを繰り返し形成する間隔が変わると、周期的な形成位置のずれの影響の抑制効果が変化する。ところが、従来パターンのようにZパターンや三パターンを形成しても、周期的な形成位置のずれの影響を抑制する効果が適正に発揮されないおそれがある。言い換えると、たとえZパターンや三パターンを用いても、従来パターンの形成方法では、無端状の構成要素(無端状回転体)による周期的な速度変動の影響を抑制する効果が適正に発揮されないおそれがある。このことから、同一の線パターンを繰り返し形成する間隔を規定することは、位置ずれ補正値の算出時、それぞれの線パターンで生じる周期的な形成位置のずれの影響を抑制する点で重要である。
これに対して、本実施形態に係るマーク500のようにZパターンと三パターンを、同一の線パターンを繰り返し形成するときのパターンの間隔を規定すれば、これに基づいて位置ずれ補正値を算出する際に生ずる、無端状回転体による周期的な速度変動の影響を効果的に抑制することができる。
[倍率τと抑制できない周期的な形成位置のずれの影響]
同一の線パターンを繰り返し形成する間隔の倍率τと、位置ずれ補正値の算出時、それぞれのパターンで生じる抑制できない周期的な形成位置のずれの影響について、図27のグラフを用いて説明する。図27のグラフにおいて、横軸は倍率τであり、縦軸は抑制できない周期な形成位置のずれの倍率の総和である。
以下、図27のグラフの元になった数値の算出方法について具体的に説明する。ここで「抑制できない周期的な形成位置のずれ」とは、位置ずれ補正値の算出時に、本実施形態に係るマーク500を構成するそれぞれの線パターンにおいて生じる周期的な形成位置のずれのうち、線パターンの組によらず残り続けるずれのことをいう。すなわち、G(k,m)=G(1,m)となる線パターンの組をいう。形成位置のずれへの影響は、次に示す数式(25)および数式(26)のようになる。なお、数式(25)は、従来パターンによるものであり、数式(26)は、本実施形態に係るマーク500を構成するパターン(Zパターンおよび三パターン)によるものである。
Figure 0007200504000025
Figure 0007200504000026
数式(25)および数式(26)で表される「抑制できない周期的な形成位置のずれ」の影響は、次の式(27)に示す等式が成立する次数(m)によるものである。
Figure 0007200504000027
ここで、周期的な形成位置のずれの影響を示す式、すなわち、数式(25)および数式(26)は、いずれもsin関数を元にした式である。したがって、数式(27)の右辺が分割数nを超える値になると、同一の形状を描く波形が反転/非反転を繰り返しながら現れることになる。周期的な形成位置のずれの影響の傾向を把握することを目的とすれば、次数mの計算区間を無限まで広げることに意味は無い。したがって、計算区間を特定の次数mの範囲(例えば、m=1~n)とし、当該区間における抑制できない周期的な形成位置のずれの影響の総和を算出
する。このとき、次の数式28が成立する。
Figure 0007200504000028
同一のパターンを繰り返し形成する間隔の倍率τは、正の実数なので、計算区間は次の式29において示す範囲となる。
Figure 0007200504000029
以上の各数式に基づいて、当該区間における抑制できない周期的な形成位置のずれの影響の総和は、次の数式(30)および数式(31)により算出される。なお、数式(30)は、従来パターンによるものであり、数式(31)は、本実施形態に係るマーク500を構成するZパターンおよび三パターンによるものである。
Figure 0007200504000030
Figure 0007200504000031
なお、図27に示したグラフは、単純な総和であって、実際には、次数mにおける周期的な形成位置のずれの強度成分Cmと積算することになる。ジターや突発的に生じる回転速度の変動など、いわゆる白色ノイズが生じるときに図27のグラフのようになる。したがって、周期的な形成位置のずれの影響をそのまま表現するものではない。しかし、図27のグラフは全く意味の無い計算結果であるとは言えない。単純に考えれば、倍率τが大きくなるにつれて抑制できない周期的な形成位置のずれの影響が全体的に大きくなることを図27は示している。したがって、倍率τを小さくするほど、抑制できない周期的な形成位置のずれの影響を低減できることになる。すなわち、倍率τを最小化することにより、抑制できない周期的な形成位置のずれの影響を最小化でき、位置合わせ精度を向上させることができる。
[マーク500の第一形成例]
次に、本実施形態に係るマーク500の形成例について説明する。以下の説明において、基準線パターン511は、黒色の横線パターンで表現している。また、補正対象第一パターン512および補正対象第二パターン513は、シアン色、マゼンタ色、黄色の斜線パターンおよび横線パターンで表している。
図28は、組の数kを1とする場合のマーク500の形成パターンである。図28は、基準線パターン511に続いて黄色の補正対象第二パターン513(横線パターン)が形成される。補正対象第二パターン513に続いて基準線パターン511が形成され、これに続いて黄色の補正対象第一パターン512(斜線パターン)が形成される。さらに、これに続いて基準線パターン511が形成され、次に、マゼンタ色の補正対象第二パターン513(横線パターン)、基準線パターン511、マゼンタ色の補正対象第一パターン512、基準線パターン511・・・が繰り返して形成される。補正対象第二パターン513と補正対象第一パターン512は、補正対象パターンとして、同一色の横線パターンと斜線パターンが一組を構成するように形成される。
なお、図28では、黒色の三パターンも形成するようになっているが、不要であればこのパターンは形成しなくてもよい。また、補正対象第一パターン512および補正対象第二パターン513の各色の順は、図28に例示したものに限らない。また、一度に全ての補正対象パターン502を形成する必要はない。例えば、一回目の位置合わせでは黄色の横線パターンのみを補正対象パターン502として選択し、二回目の位置合わせでは黄色の斜線パターンのみを補正対象パターン502として選択してもよい。但しこのとき、同一色および形状の補正対象パターン502を分割することは、線パターンの組の数kが変化することになるのでできない。
次に、図28に示したマーク500を構成する各線パターンの形成の仕方と、倍率τとの関係について、図29から図32を用いて説明する。図29は、倍率τが4の場合の例である。図30は、倍率τが2の場合の例である。図31は、倍率τが12の場合の例である。図32は、倍率τが6の場合の例である。
すでに説明したとおり、倍率τは、同一の位置ずれ補正値を算出する際に使用する線パターンの間隔で決まる。すなわち、同一の補正対象パターン502同士の間隔で倍率τは決まることになる。倍率τが4の場合とは、2π/nが4つ分の間隔に相当する。また、倍率τが2の場合とは、2π/nが2つ分の間隔に相当する。倍率τが12の場合とは、2π/nが12分の間隔に相当する。倍率τが6の場合とは、2π/nが6つ分の間隔に相当する。
以上を踏まえると、図30に例示した、倍率τが「2」の場合が最も適している。すなわち、隣接する組を構成する補正対象パターン502の色及び形状が同一になるように、繰り返してマーク500の線パターンを形成するときが、位置ずれ補正値の算出時において、それぞれの線パターンで生じる周期的な形成位置のずれの影響を最も効果的に抑制できることになる。
言い換えれば、無端状の構成要素である回転体による周期的な速度変動の影響を最も効果的に抑制できるのは、倍率τを「2」に設定して、マーク500を形成することである。そして、全ての組の基準線パターン511を同一色とすることで、線パターンの形成位置のずれの位相成分を共通化できるので、位置合わせの精度をさらに向上させることができる。また、全ての基準線パターン511を一定間隔で形成することができるようになるので、線パターンを形成する領域長を短くできる。これによって、位置色合わせの実行時間を短縮することができる。
[マーク500の第二形成例]
次に、本実施形態に係るマーク500の別の形成例について説明する。以下の説明においても、基準線パターン511は、黒色の横線パターンで表現している。なお、基準線パターン511を黒色以外の横線パターンで形成してもよい。また、補正対象パターンである、補正対象第一パターン512(斜線パターン)および補正対象第二パターン513(横線パターン)は、シアン色、マゼンタ色、黄色の横線パターンまたは斜線パターンで表現している。
図33に例示するマーク500は、図28に例示したマーク500に比べて、倍率τが僅かながら大きくなっているものである。図33に示すように、組の数kを1とする場合のマーク500では、基準線パターン511に続いて黄色の補正対象パターン502(横線パターン)が形成される。補正対象パターン502に続いて基準線パターン511が形成され、これに続いて間隔を空けて、基準線パターン511が形成される。これの次に黄色の補正対象パターン502(斜線パターン)が形成される。さらに、これの次に基準線パターン511が形成され、間隔を空けて、次の基準線パターン511が形成された後に、マゼンタ色の補正対象パターン502(横線パターン)が形成される。以降、基準線パターン511、補正対象パターン502、基準線パターン511、基準線パターン511、補正対象パターン502、基準線パターン511、・・・が繰り返して形成される。補正対象パターン502は、同一色の横線パターン、斜線パターンが一組を構成するように形成される。
なお、図33では、黒色の三パターンも形成するようになっているが、不要であればこのパターンは形成しなくてもよい。Zパターンを構成する基準線パターン511と三パターンを構成する基準線パターン511を別々に形成しているが、これを共通化してもよい(その場合、図28に例示したものと同じものになる)。
次に、図33に示したマーク500を構成する線パターンの形成の仕方と、倍率τとの関係について、説明する。図34は、倍率τが4より大きい場合の例である。図35は、倍率τが2より大きいの場合の例である。図36は、倍率τが12より大きい場合の例である。図37は、倍率τが6より大きい場合の例である。
以上を踏まえると、図35に例示した、倍率τが「2」よりも大きい場合が最も適している。もちろん、図26に例示した形成の仕方が最適ではあるが、図26のように形成できない場合には、図35に例示した形成の仕方を選択すればよい。そして、図35に例示した形成の仕方の場合であっても、隣接する組の補正対象第一パターン512および補正対象第二パターン513の色および形状が同一になるように、繰り返しパターンを形成することになる。
[画像形成方法の実施形態]
次に、本発明に係る画像形成方法の実施形態として、本実施形態に係るマーク500を用いた位置合わせ処理の流れについて、図38のフローチャートを用いて説明する。図38は、位置ずれ補正を実行するために、先ず、複数組の補正用パターン(マーク500)を中間転写ベルト105に形成し、これをパターン検知センサ117で検知し、検知結果に基づいて算出された前記補正値により、マーク500の形成位置を制御する処理の流れである。したがって、図38に示す処理フローは、一度の位置合わせ処理を実行する時(色合わせ動作時)に形成される補正用パターン(マーク500)の形成処理を例示している。
まず、パターン検知センサ117が正常にマーク500を構成する各線パターンを検知できるように校正する処理を実行する(S3801)。パターン検知センサ117が光学センサであれば、その照射量や検出信号のゲインなどを調整する処理が実行される。
次に、S3801における校正処理が正常に実行できたか否かを判定する(S3802)。パターン検知センサ117の校正処理が正常に実行できなかったときは(S3802/NO)、処理を中断して、MFP100が備える警報通知手段を用いて異常を通知する(S3806)。
パターン検知センサ117の校正処理が正常に実行できたときは(S3802/YES)、マーク500を形成する処理が実行される(S3803)。当該処理は、光書込制御装置111の動作を制御する専用のASICが提供するパターン生成機能を利用する、あるいは、予め線パターン用の画像を用意しておく。ここで形成される線パターンは、マーク500を構成するZパターンと三パターンである。
続いて、マーク500をパターン検知センサ117が検知し、センサ制御部123を介して補正値算出部124に算出結果を通知する(S3804)。
続いて、補正値算出部124が、パターン検知センサ117からの検知結果に基づいて、位置ずれ補正量を算出し、算出された位置ずれ補正値を補正値記憶部126に記憶させる(S3805)。光書込制御装置111を備えるMFP100は、画像形成処理を実行するときに、補正値記憶部126に記憶されている位置ずれ補正値を用いて、画像形成位置の調整を行う。
パターン検知センサ117の校正処理(S3801)は定期的に実行すればよく、位置合わせ処理を実行する度に行わなくてもよい。その場合、構成処理(S3801)を行わないときは、パターン形成処理(S3803)から処理を始めればよい。
[本発明に係る別の実施形態]
次に、本発明に係る別の実施形態について、図39を用いて説明する。すでに説明をした実施形態において、図27のグラフでは、位置ずれ補正値の算出時に、それぞれのパターンで生じる抑制できない周期的な形成位置のずれの影響は、次に示す数式(32)で現されることを説明した。
Figure 0007200504000032
ここで、分割数nを72として説明する。数式(32)によれば、倍率τが2のときと3のときでは、抑制できない周期的な形成位置のずれの次数mはそれぞれ別の値になる。すなわち、倍率τが「2」であれば次数mは「36」であり、倍率τが「3」であれば次数mは「24」または「48」となる。なお、次数mが「72」の場合も含まれるが、強度成分が0になる場合であるから説明を省略する。
この場合、たとえば、光書込制御装置111の構成や、MFP100の構成によって事前に、周期的な形成位置のずれが生じやすい次数mが特定できている場合を想定する。例えば、次数mが「36」において、ずれの生じ易いものであれば、倍率τは「2」ではなく「3」が好ましいことになる。同様に、次数mが「24」においてずれが生じやすいものであれば、倍率τは「3」よりも「2」の方が好ましいことになる。すなわち、周期的な形成位置のずれが生じやすい次数mと、抑制できない周期的な形成位置のずれの次数mが一致しないように、あるいは、略一致しないように、同一の線パターンを繰り返し形成する間隔の倍率τを決定すれば、位置ずれ補正値の算出時に、抑制できない周期的な形成位置のずれの影響を効果的に抑制できることになる。
ところで、周期的な形成位置のずれは、周期的な速度変動のずれの時間積分で表現できるため、周期的な形成位置のずれが生じやすい次数mは、無端状の構成要素(無端状回転体)による周期的な速度変動の次数mと一致する。
無端状回転体で生じやすい周期的な速度変動とは、たとえば偏心などによる回転ムラにより生ずるものであって、その変動成分は一次または二次などの低次数のものが主体的である。したがって、周期的な速度変動を生じさせる無端状の構成要素(回転体)のうち、その周長の比率に基づいて算出される次数mと、抑制できない周期的な形成位置のずれの次数mが一致しないように、あるいは略一致しないように同一の線パターンを繰り返し形成する間隔の倍率τを決定すれば、周期的な速度変動の影響を効果的に抑制できる。
具体的には、周期的な回転速度変動を生じさせる回転体のうち、中間転写ベルト105を最長の回転体とし、その他に周期的な速度変動を生じさせる回転体を感光体ドラム109及び帯電ローラ(帯電ローラ110)と仮定する。感光体ドラム109の周長を95mmとし、中間転写ベルト105の周長を750mmとし、帯電ローラ110の周長を30mmと仮定する。このとき、それぞれの感光体ドラム109により生じる周期的な回転速度変動の次数mは約7.89になる(m=750/95≒7.89)。中間転写ベルト105により生じる周期的な速度変動の次数mは1になる(m=750/750=1)。また、帯電ローラ110により生じる周期的な速度変動の次数mは約25になる(m=750/30≒25)となる。これらの次数mは、位置ずれ補正値の算出時に、それぞれのパターン位置で生じる周期的な形成位置のずれの次数mと一致する。したがって、次数m=1、7.89、25の全てにおいて、抑制できない周期的な形成位置のずれの次数mと一致しないように、あるいは、略一致しないように倍率τの値を決定する。
まず、一つのZパターンまたは三パターンに含まれる線パターン同士の間隔を決定する。いずれのパターンも基準線パターン511、補正対象第一パターン512または補正対象第二パターン513、基準線パターン511の順に形成されるが、各線パターンの間隔が近くなりすぎると、パターン検知センサ117がこれらのパターンを正常に読み取れない状態になる。一方で、各線パターンの間隔を離しすぎると、分割数nの値が小さくなり、位置合わせ精度が下がる。パターン検知センサ117で線パターンを正常に読み取ることができる程度であって、かつ、なるべく線パターン同士の副走査方向の間隔を狭くすることが望ましい。
たとえば、Zパターンまたは三パターンのいずれであっても、基準線パターン511、補正対象第一パターン512または補正対象第二パターン513、基準線パターン511のそれぞれにおける間隔を「10.41mm」と仮定する。この場合、分割数nは約72.05になる(n=750/10.41)。つまり、分割数nがおよそ72になる。この場合、上記の数式(32)は、下記に示す数式(33)のようになる。
Figure 0007200504000033
これに基づいて、倍率τを決定する。たとえば倍率τを「2」とすると、抑制できない周期的な形成位置のずれの次数mは「36」になる(m=72/2)。倍率τを「3」とすると、抑制できない周期的な形成位置のずれの次数mは「24、48」となる。ここで、周期的な形成位置のずれが生じやすい次数m(1,7.89,25)と比較する。次数mが「24」の場合の周期的な形成位置にずれと、「25」の場合の周期的な形成位置にずれは類似する可能性が高く、倍率τに「3」を採用すると、これらによる周期的な形成位置にずれを効果的に抑制できない。そこで、このような場合は、倍率τに「2」を採用すればよい。
以上のように、周期的な速度変動を生じさせる無端状の構成要素(回転体)のうち、その周長の比率に基づいて算出される次数mと、抑制できない周期的な形成位置のずれの次数mとが一致しないように、あるいは略一致しないように、同一の線パターンを繰り返し形成する間隔の倍率τを決定する。これにより、位置ずれ補正値の算出時に、それぞれの線パターンで生じる周期的な形成位置のずれの影響を抑制し、高い位置合わせ精度を実現できる。
[画像形成方法の別の実施形態]
次に、本発明に係る画像形成方法の別の実施形態として、本実施形態に係るマーク500を用いた位置合わせ処理について説明する。すでに説明をした画像形成方法の実施形態において、パターン形成処理(S3003)を実行するときに、MFP100の記憶部に予め記憶されている「周長の情報」に基づいて、一つのZパターンまたは三パターンに含まれる線パターン同士の間と、同一の線パターンを繰り返し形成する間隔の倍率τを決定してもよい。ここで、「周長の情報」とは、MFP100が備える感光体ドラム109、中間転写ベルト105、転写ローラ119、帯電ローラ110及びこれらの駆動ギアなどのレイアウトにより規定される情報をいう。
また、パターン形成処理(S3003)において、上記のように「周長の情報」に基づいて、倍率τを決定した後に、そのパラメータに基づいてZパターンおよび三パターンを形成すればよい。「周長の情報」やその他のパラメータは、光書込制御部120が備える不揮発性の記憶部に予め記憶しておき、当該処理が実行される度に読み出されるようにすればよい。また、予め算出した固定値を用いるようにして当該処理を実行してもよい。
一つのZパターンおよび三パターンに含まれる線パターン同士の間隔と、倍率τを予め決定できる理由は、レイアウトのばらつきを無視できるためである。たとえば、中間転写ベルト105は一周長が750mmである場合、温度変化により中間転写ベルト105の周長が変化する範囲は±1.0mm程度であり、その変動量は±0.13%程度である。
中間転写ベルト105は、無端状の構成要素の中でも、温度変化等によって周長が変化しやすい構成であるから、その他の構成要素における変動はこれよりも小さいと考えられる。したがって、周期的な速度変動を生じさせる無端状の構成要素(回転体)における経時的な変化があっても、その周長の比率に基づいて算出される次数mに与える影響は無視できるほど小さい。そこで、周長の情報を予め決定してパラメータ化しておき、これを用いて線パターンを形成しても、高い精度で位置合わせを行うことができる。
以上のように、マーク500を形成し、マーク500をパターン検知センサ117によるパターン検知処理を実行し、センサ制御部123を介して補正値算出部124に算出結果が通知される。これに続いて、補正値算出部124が、パターン検知センサ117からの検知結果に基づいて、位置ずれ補正量を算出し、算出された位置ずれ補正値を補正値記憶部126に記憶させる。光書込制御装置111を備えるMFP100は、画像形成処理を実行するときに、補正値記憶部126に記憶されている位置ずれ補正値を用いて、画像形成位置の調整を行うことで、一度の位置合わせ処理を実行するときのマーク500の形成位置のずれを抑制することができ、高い精度で位置合わせを行うことができる。
1 :画像形成装置
34 :操作表示制御部
100 :MFP
105 :中間転写ベルト
106 :画像形成部
107 :従動ローラ
108 :駆動ローラ
109 :感光体ドラム
110 :帯電ローラ
111 :光書込制御装置
117 :パターン検知センサ
119 :転写ローラ
120 :光書込制御部
121 :発光制御部
122 :カウント部
123 :センサ制御部
124 :補正値算出部
125 :基準値記憶部
126 :補正値記憶部
170 :センサ素子
400 :従来マーク
401 :位置合わせ用パターン列
410 :従来パターン
411 :全***置補正用パターン
412 :ドラム間隔補正用パターン
413 :横線パターン
414 :斜線パターン
500 :マーク
502 :補正対象パターン
511 :基準パターン
512 :補正対象第一パターン
513 :補正対象第二パターン
521 :補正用第一パターン
522 :補正用第二パターン
特開2001-034026号公報

Claims (4)

  1. 各色の現像剤により現像される各色画像を無端状回転体の回転駆動によって重ね合わせてカラー画像を形成する画像形成装置であって、
    前記無端状回転体の少なくとも一つである転写ベルトに前記各色画像を重ね合わせる際の位置ずれを補正する補正値を算出するための補正用パターンを形成するパターン形成手段と、
    前記転写ベルトに形成された前記補正用パターンを検出するパターン検出手段と、
    を有し、
    前記パターン形成手段は、
    前記転写ベルトにおいて前記補正用パターンが搬送される搬送方向に対し直交する横線パターンとしての二本の基準線パターンと、当該搬送方向に対し傾斜する一本の傾斜パターンとしての補正対象第一パターンと、を組み合わせて、当該補正対象第一パターンと各基準線パターンとの間隔が等間隔である補正用第一パターンと、
    二本の前記基準線パターンと、当該搬送方向に対し直交する横線パターンとしての補正対象第二パターンとを、を組み合わせて、当該補正対象第二パターンと各基準線パターンとの間隔が等間隔である補正用第二パターンと、を一組の前記補正用パターンとして、前記転写ベルトに複数組の当該補正用パターンを形成するとき、
    前記補正用第一パターンに含まれる前記基準線パターンと前記補正対象第一パターンとの形成間隔及び前記補正用第二パターンに含まれる前記基準線パターンと前記補正対象第二パターンとの形成間隔の全てを等間隔とする場合の形成間隔d1と、互いに隣接する組の前記補正用パターンに含まれる前記補正対象第一パターン又は前記補正対象第二パターンの形成間隔d2と、を前記無端状回転体の周長Lを前記形成間隔d1で除算することで得られる実数nと、互いに隣接する組の前記補正用パターンに含まれる前記補正対象第一パターン又は前記補正対象第二パターンの前記形成間隔d2を前記形成間隔d1で除算することで得られる実数τと、に基づいて決定するとき、当該実数nを当該実数τによって除算した値に整数である係数αを乗算して得られる次数mの全てが前記無端状回転体により生じる周期的な速度変動の次数mと一致、或いは略一致しないように決定し、
    複数組の当該補正用パターンに含まれる前記補正用第一パターンと前記補正用第二パターンを構成する各基準線パターンの色をいずれも同色とし、
    前記搬送方向において互いに隣接する各補正用パターンの前記基準線パターンが重なるように形成する、
    ことを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記形成間隔d1と前記形成間隔d2は、予め設定される固定値であり、
    前記パターン形成手段は、前記固定値に基づいて、前記補正用パターンを形成する、請求項に記載の画像形成装置。
  3. 前記次数mは、前記無端状回転体による生ずる周期的な速度変動における一次変動に相当する、請求項又はに記載の画像形成装置。
  4. 複数色の現像剤により現像される画像を複数の無端状回転体の回転駆動により重ね合わせてカラー画像を形成する画像形成方法であって、
    前記無端状回転体の少なくとも一つである転写ベルトに各色の前記画像を重ね合わせる際の位置ずれを補正する補正値を算出するための補正用パターンを形成し、
    前記転写ベルトに形成された前記補正用パターンを検出するときに、
    前記補正用パターンは、
    前記転写ベルトにおいて前記補正用パターンが搬送される搬送方向に対し直交する横線パターンとしての二本の基準線パターンと、当該搬送方向に対し傾斜する一本の傾斜パターンとしての補正対象第一パターンと、を組み合わせて、当該補正対象第一パターンと各基準線パターンとの間隔が等間隔である補正用第一パターンと、
    二本の前記基準線パターンと、当該搬送方向に対し直交する横線パターンとしての補正対象第二パターンとを、を組み合わせて、当該補正対象第二パターンと各基準線パターンとの間隔が等間隔である補正用第二パターンと、を一組の前記補正用パターンとして、前記転写ベルトに複数組の当該補正用パターンとして形成し、
    前記補正用第一パターンに含まれる前記基準線パターンと前記補正対象第一パターンとの形成間隔及び前記補正用第二パターンに含まれる前記基準線パターンと前記補正対象第二パターンとの形成間隔の全てを等間隔とする場合の形成間隔d1と、互いに隣接する組の前記補正用パターンに含まれる前記補正対象第一パターン又は前記補正対象第二パターンの形成間隔d2と、を前記無端状回転体の周長Lを前記形成間隔d1で除算することで得られる実数nと、互いに隣接する組の前記補正用パターンに含まれる前記補正対象第一パターン又は前記補正対象第二パターンの前記形成間隔d2を前記形成間隔d1で除算することで得られる実数τと、に基づいて決定するとき、当該実数nを当該実数τによって除算した値に整数である係数αを乗算して得られる次数mの全てが前記無端状回転体により生じる周期的な速度変動の次数mと一致、或いは略一致しないように決定し、
    複数組の当該補正用パターンに含まれる前記補正用第一パターンと前記補正用第二パターンを構成する各基準線パターンの色をいずれも同色として形成し、
    前記搬送方向において互いに隣接する各補正用パターンの前記基準線パターンが重なるように形成する、
    ことを特徴とする画像形成方法。
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