JP7119486B2 - 波長変換素子、照明装置およびプロジェクター - Google Patents

波長変換素子、照明装置およびプロジェクター Download PDF

Info

Publication number
JP7119486B2
JP7119486B2 JP2018059329A JP2018059329A JP7119486B2 JP 7119486 B2 JP7119486 B2 JP 7119486B2 JP 2018059329 A JP2018059329 A JP 2018059329A JP 2018059329 A JP2018059329 A JP 2018059329A JP 7119486 B2 JP7119486 B2 JP 7119486B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
wavelength conversion
wavelength
light
conversion element
base material
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2018059329A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2019175570A (ja
Inventor
重男 野島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Epson Corp filed Critical Seiko Epson Corp
Priority to JP2018059329A priority Critical patent/JP7119486B2/ja
Priority to CN201910227529.XA priority patent/CN110308609B/zh
Priority to US16/365,044 priority patent/US10627712B2/en
Publication of JP2019175570A publication Critical patent/JP2019175570A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7119486B2 publication Critical patent/JP7119486B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03BAPPARATUS OR ARRANGEMENTS FOR TAKING PHOTOGRAPHS OR FOR PROJECTING OR VIEWING THEM; APPARATUS OR ARRANGEMENTS EMPLOYING ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ACCESSORIES THEREFOR
    • G03B21/00Projectors or projection-type viewers; Accessories therefor
    • G03B21/14Details
    • G03B21/20Lamp housings
    • G03B21/2006Lamp housings characterised by the light source
    • G03B21/2033LED or laser light sources
    • G03B21/204LED or laser light sources using secondary light emission, e.g. luminescence or fluorescence
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03BAPPARATUS OR ARRANGEMENTS FOR TAKING PHOTOGRAPHS OR FOR PROJECTING OR VIEWING THEM; APPARATUS OR ARRANGEMENTS EMPLOYING ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ACCESSORIES THEREFOR
    • G03B21/00Projectors or projection-type viewers; Accessories therefor
    • G03B21/14Details
    • G03B21/20Lamp housings
    • G03B21/2066Reflectors in illumination beam
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03BAPPARATUS OR ARRANGEMENTS FOR TAKING PHOTOGRAPHS OR FOR PROJECTING OR VIEWING THEM; APPARATUS OR ARRANGEMENTS EMPLOYING ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ACCESSORIES THEREFOR
    • G03B33/00Colour photography, other than mere exposure or projection of a colour film
    • G03B33/10Simultaneous recording or projection
    • G03B33/12Simultaneous recording or projection using beam-splitting or beam-combining systems, e.g. dichroic mirrors

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Multimedia (AREA)
  • Optics & Photonics (AREA)
  • Projection Apparatus (AREA)
  • Non-Portable Lighting Devices Or Systems Thereof (AREA)
  • Transforming Electric Information Into Light Information (AREA)
  • Optical Filters (AREA)

Description

本発明は、波長変換素子、照明装置およびプロジェクターに関する。
近年、プロジェクター用の照明装置として、回転蛍光板等の波長変換装置を用いた照明装置が提案されている。回転蛍光板は、蛍光体層が設けられた基板が回転した状態で蛍光体層に励起光が照射されることによって蛍光を発生させ、蛍光を含む照明光を生成する。
下記の特許文献1に、基板と、基板に設けられた反射部と、反射部の基板とは反対側の面に設けられた波長変換層と、波長変換層の反射部とは反対側の面と反射部との間に設けられ、臨界角以上の角度で入射した蛍光を全反射させる反射面と、を備えた「波長変換素子」が開示されている。また、特許文献1には、波長変換層と反射部との間に、波長変換層の屈折率よりも低い屈折率を有するシリコーン樹脂等の中間層が設けられた構成が開示されている。
下記の特許文献2に、励起用光源と、励起用光源からの励起光を波長変換して蛍光を発する波長変換部材と、波長変換部材を支持する基台と、を備え、波長変換部材の励起光入射面と対向する面に蛍光反射面が設けられた「蛍光光源装置」が開示されている。また、特許文献2には、基台に設けられた蛍光反射鏡と波長変換部材との間が離間し、蛍光反射鏡と波長変換部材との間に空気層が設けられている構成が開示されている。
特開2016-70947号公報 特開2014-192127号公報
特許文献1,2に記載の波長変換素子は、波長変換層で生じた蛍光を反射させて外部に取り出す波長変換素子、いわゆる反射型の波長変換素子である。この種の波長変換素子では、波長変換層の励起光入射面と反対側に蛍光を反射させる反射面が設けられる。ところが、蛍光が反射面で反射する際に損失が生じ、発光効率が低下するという問題があった。
本発明の一つの態様は、上記の課題を解決するためになされたものであって、発光効率の低下を抑制できる波長変換素子を提供することを目的の一つとする。本発明の一つの態様は、上記の波長変換装置を備えた照明装置を提供することを目的の一つとする。本発明の一つの態様は、上記の照明装置を備えたプロジェクターを提供することを目的の一つとする。
上記の目的を達成するために、本発明の一つの態様の波長変換素子は、反射面を有する基材と、第1の波長帯の励起光が入射する第1面と、前記第1面とは反対側の第2面と、を有し、前記励起光を前記第1の波長帯とは異なる第2の波長帯の蛍光に波長変換する波長変換部と、前記波長変換部と前記基材とを接合する接合部と、を備え、前記反射面と前記第2面とが互いに離間した状態で、前記波長変換部と前記基材とが前記接合部を介して接合されたことにより、前記反射面と前記第2面との間の一部に空気層が設けられ、前記第1面のうち、前記空気層に対向する部分の少なくとも一部が前記励起光の入射領域とされていることを特徴とする。
本明細書において、「発光効率」は、以下の(1)、(2)式で定義される。
発光効率=(波長変換層からの射出光量/波長変換層への励起光入射量) ……(1)
波長変換層からの射出光量=蛍光の射出光量+未変換の励起光の射出光量 ……(2)
本発明の一つの態様の波長変換素子において、前記接合部は、前記反射面と前記第2面との間の間隔を保持する保持部材を含んでいてもよい。
本発明の一つの態様の波長変換素子において、前記接合部は、前記基材と前記波長変換部と前記接合部とによって囲まれた空間と外部空間とを連通させる開口部を有していてもよい。
本発明の一つの態様の波長変換素子において、前記波長変換部は、波長変換層と、前記波長変換層の前記反射面と対向する面に設けられた誘電体多層膜と、を有していてもよい。
本発明の一つの態様の波長変換素子の製造方法は、反射面を有する基材を準備する工程と、第1面と第2面とを有する波長変換部を準備する工程と、前記反射面の一部および前記第2面の一部の少なくとも一方に、保持部材を含む接合材を塗布する工程と、前記波長変換部と前記基材とを前記反射面と前記第2面とが対向するように前記接合材を介して配置する工程と、前記保持部材によって前記反射面と前記第2面との間の間隔を保持した状態で前記接合材を硬化させて接合部を形成する工程と、を備えたことを特徴とする。
本発明の一つの態様の照明装置は、本発明の一つの態様の波長変換素子と、前記波長変換素子に向けて前記励起光を射出する光源と、を備えたことを特徴とする。
本発明の一つの態様の照明装置において、前記波長変換素子は、回転軸の周りに回転可能とされ、前記波長変換素子を前記回転軸の周りに回転させる回転装置を備えていてもよい。
本発明の一つの態様のプロジェクターは、本発明の一つの態様の照明装置と、前記照明装置からの光を画像情報に応じて変調する光変調装置と、前記光変調装置により変調された光を投射する投射光学装置と、を備えたことを特徴とする。
第1実施形態のプロジェクターの概略構成図である。 第1実施形態の波長変換装置の斜視図である。 波長変換装置の平面図である。 図3のIV-IV線に沿う波長変換素子の断面図である。 第2実施形態の波長変換装置の斜視図である。
[第1実施形態]
以下、本発明の第1実施形態について、図1~図4を用いて説明する。
なお、以下の各図面においては各構成要素を見やすくするため、構成要素によって寸法の縮尺を異ならせて示すことがある。
本実施形態に係るプロジェクターの一例について説明する。
本実施形態のプロジェクターは、スクリーン(被投射面)上にカラー映像を表示する投射型画像表示装置である。プロジェクターは、赤色光、緑色光、青色光の各色光に対応した3つの光変調装置を備える。プロジェクターは、照明装置の光源として、高輝度・高出力な光が得られる半導体レーザーを備える。
図1は、本実施形態に係るプロジェクター1の光学系を示す概略図である。
図1に示すように、本実施形態のプロジェクター1は、第1照明装置100と、第2照明装置102と、色分離導光光学系200と、光変調装置400Rと、光変調装置400Gと、光変調装置400Bと、光合成素子500と、投射光学装置600と、を備えている。
本実施形態の第1照明装置100は、特許請求の範囲の照明装置に対応する。
第1照明装置100は、第1光源10と、コリメート光学系70と、ダイクロイックミラー80と、コリメート集光光学系90と、波長変換装置30と、第1レンズアレイ120と、第2レンズアレイ130と、偏光変換素子140と、重畳レンズ150と、を備えている。
第1光源10は、発光強度のピーク波長が例えば445nmで、波長範囲が例えば440~450nmの第1の波長帯の青色の励起光Eを射出する半導体レーザーから構成されている。第1光源10は、1つの半導体レーザーで構成されていてもよいし、複数の半導体レーザーで構成されていてもよい。第1光源10は、第1光源10から射出されるレーザー光の光軸200axが照明光軸100axと直交するように配置されている。なお、第1光源10は、445nm以外のピーク波長、例えば460nmのピーク波長を有する励起光を射出する半導体レーザーを用いることもできる。
本実施形態の第1光源10は、特許請求の範囲の光源に対応する。
コリメート光学系70は、第1レンズ72と、第2レンズ74と、を備えている。コリメート光学系70は、第1光源10から射出された光を略平行化する。第1レンズ72および第2レンズ74は、それぞれ凸レンズで構成されている。
ダイクロイックミラー80は、コリメート光学系70からコリメート集光光学系90までの間の光路中に、第1光源10の光軸200axと照明光軸100axとの各々に対して45°の角度で交差する向きに配置されている。ダイクロイックミラー80は、励起光Eを反射させ、赤色光成分および緑色光成分を含む黄色の蛍光Yを透過させる。
コリメート集光光学系90は、ダイクロイックミラー80を透過した励起光Eを集光させて波長変換装置30の波長変換層42に入射させる機能と、波長変換装置30から射出された蛍光Yを略平行化する機能とを有する。コリメート集光光学系90は、第1レンズ92と、第2レンズ94と、を備える。第1レンズ92および第2レンズ94は、それぞれ凸レンズで構成されている。
第2照明装置102は、第2光源710と、集光光学系760と、拡散板732と、コリメート光学系770と、を備えている。
第2光源710は、第1照明装置100の第1光源10と同一の半導体レーザーから構成されている。第2光源710は、1つの半導体レーザーで構成されていてもよいし、複数の半導体レーザーで構成されていてもよい。また、第2光源710は、第1光源10の半導体レーザーとは波長帯が異なる半導体レーザーから構成されていてもよい。
集光光学系760は、第1レンズ762と、第2レンズ764と、を備えている。集光光学系760は、第2光源710から射出された青色光Bを拡散板732の拡散面もしくは拡散板732の近傍に集光させる。第1レンズ762および第2レンズ764は、凸レンズで構成されている。
拡散板732は、第2光源710からの青色光Bを拡散させ、波長変換装置30から射出された蛍光Yの配光分布に近い配光分布を有する青色光Bを生成する。拡散板732として、例えば光学ガラスからなる磨りガラスを用いることができる。
コリメート光学系770は、第1レンズ772と、第2レンズ774と、を備えている。コリメート光学系770は、拡散板732から射出された光を略平行化する。第1レンズ772および第2レンズ774は、それぞれ凸レンズで構成されている。
第2照明装置102から射出された青色光Bは、ダイクロイックミラー80で反射され、波長変換装置30から射出されてダイクロイックミラー80を透過した蛍光Yと合成されて白色光Wとなる。白色光Wは、第1レンズアレイ120に入射する。波長変換装置30の詳細な構成については、後で説明する。
第1レンズアレイ120は、ダイクロイックミラー80からの光を複数の部分光束に分割するための複数の第1レンズ122を備えている。複数の第1レンズ122は、照明光軸100axと直交する面内においてマトリクス状に配列されている。
第2レンズアレイ130は、第1レンズアレイ120の複数の第1レンズ122に対応する複数の第2レンズ132を有している。第2レンズアレイ130は、後段の重畳レンズ150とともに、第1レンズアレイ120を構成する各第1レンズ122の像を光変調装置400R、光変調装置400G、および光変調装置400Bのそれぞれの画像形成領域近傍に結像させる。複数の第2レンズ132は、照明光軸100axに直交する面内においてマトリクス状に配列されている。
偏光変換素子140は、第1レンズアレイ120により分割された複数の部分光束の各々を、偏光方向が揃った直線偏光光に変換する。
重畳レンズ150は、偏光変換素子140から射出された各部分光束を集光し、光変調装置400R、光変調装置400G、および光変調装置400Bのそれぞれの画像形成領域近傍で互いに重畳させる。第1レンズアレイ120、第2レンズアレイ130、および重畳レンズ150は、波長変換装置30からの光の面内光強度分布を均一にするインテグレーター光学系を構成する。
色分離導光光学系200は、ダイクロイックミラー210と、ダイクロイックミラー220と、反射ミラー230と、反射ミラー240と、反射ミラー250と、リレーレンズ260と、リレーレンズ270と、を備えている。色分離導光光学系200は、第1照明装置100と第2照明装置102とから得られた白色光Wを赤色光Rと緑色光Gと青色光Bとに分離し、赤色光R、緑色光Gおよび青色光Bを、対応する光変調装置400R,400G,400Bに導く。
フィールドレンズ300Rは、色分離導光光学系200と光変調装置400Rとの間に配置されている。フィールドレンズ300Gは、色分離導光光学系200と光変調装置400Gとの間に配置されている。フィールドレンズ300Bは、色分離導光光学系200と光変調装置400Bとの間に配置されている。
ダイクロイックミラー210は、赤色光成分を透過させ、緑色光成分および青色光成分を反射させる。ダイクロイックミラー220は、緑色光成分を反射させ、青色光成分を透過させる。反射ミラー230は、赤色光成分を反射させる。反射ミラー240および反射ミラー250は、青色光成分を反射させる。
ダイクロイックミラー210を透過した赤色光は、反射ミラー230で反射し、フィールドレンズ300Rを透過して赤色光用の光変調装置400Rの画像形成領域に入射する。ダイクロイックミラー210で反射した緑色光は、ダイクロイックミラー220でさらに反射し、フィールドレンズ300Gを透過して緑色光用の光変調装置400Gの画像形成領域に入射する。ダイクロイックミラー220を透過した青色光は、リレーレンズ260、入射側の反射ミラー240、リレーレンズ270、射出側の反射ミラー250、およびフィールドレンズ300Bを経て青色光用の光変調装置400Bの画像形成領域に入射する。
光変調装置400R、光変調装置400G、および光変調装置400Bは、入射された色光を画像情報に応じて変調し、画像光を形成する。光変調装置400R、光変調装置400G、および光変調装置400Bのそれぞれは、液晶ライトバルブから構成されている。図示を省略したが、光変調装置400R、光変調装置400G、および光変調装置400Bの光入射側に、入射側偏光板がそれぞれ配置されている。光変調装置400R、光変調装置400G、および光変調装置400Bの光射出側に、射出側偏光板がそれぞれ配置されている。
光合成素子500は、光変調装置400R、光変調装置400G、および光変調装置400Bから射出された各画像光を合成してフルカラーの画像光を形成する。光合成素子500は、4つの直角プリズムを貼り合わせた平面視略正方形状をなすクロスダイクロイックプリズムで構成されている。直角プリズム同士を貼り合わせた略X字状の界面には、誘電体多層膜が形成されている。
光合成素子500から射出された画像光は、投射光学装置600によって拡大投射され、スクリーンSCR上で画像を形成する。すなわち、投射光学装置600は、光変調装置400R、光変調装置400G、および光変調装置400Bにより変調された光を投射する。投射光学装置600は、複数の投射レンズ6で構成されている。
以下、波長変換装置30について説明する。
図2は、波長変換装置30を示す斜視図である。図3は、波長変換装置30の平面図である。図4は、図3のIV-IV線に沿う波長変換素子32の断面図である。
図2、図3に示すように、本実施形態の波長変換装置30は、波長変換素子32と、モーター50(回転装置)と、を備えている。
波長変換素子32は、回転軸35の周りに回転可能とされている。モーター50は、波長変換素子32を回転軸35の周りに回転させる。
図4に示すように、本実施形態の波長変換素子32は、基材43と、波長変換部47と、接合部37と、空気層38と、を備えている。波長変換素子32は、励起光Eが入射した側と同じ側に向けて蛍光Yを射出する。すなわち、波長変換素子32は、反射型の波長変換素子である。
基材43は、基材本体40と、反射層41と、を有する。基材本体40は、金属を含む材料で構成されている。一例として、基材本体40は、アルミニウム、銅等の熱伝導率の高い金属製の円形の板材から構成されている。
反射層41は、基材本体40の第1面40aの全面に設けられている。反射層41は、波長変換部47の第2面47bから射出された蛍光Yおよび励起光Eを反射する。反射層41は、例えば銀等の反射率の高い金属から構成されている。反射層41は、蛍光Yおよび励起光Eを高い反射率で反射するように設計されている。そのため、平滑な反射層41を形成するために、基材本体40の第1面40aは高い平滑度を有している。これにより、反射層41は、蛍光Yの大部分を図4の上方向(基材本体40とは反対側)に向けて反射する。すなわち、基材43は、蛍光Yを反射させる反射面43rを有する。
なお、反射層41の励起光Eの入射側に、図示しない保護膜が設けられていてもよい。保護膜には、例えばSiO、Al等の透明膜が用いられる。保護膜が設けられた場合、反射層41が外部の雰囲気から保護されるとともに、基材43の表面に様々な角度で入射した蛍光Yを高い反射率で反射することができる。さらに、反射層41と基材本体40の第1面40aとの間に、反射層41を劣化から保護するための図示しない保護層が設けられていてもよい。
図2および図3に示すように、波長変換部47は、基材43の回転軸35の周囲に開口47hを有する円環状の形状を有する。すなわち、波長変換部47は、基材43の反射面43r側において、回転軸35を囲むように設けられている。
図4に示すように、波長変換部47は、波長変換層42と、波長変換層42の反射面43rと対向する面に設けられた誘電体多層膜39と、を有する。また、波長変換部47は、第1の波長帯の励起光Eが入射する第1面47aと、第1面47aとは反対側の第2面47bと、を有する。
波長変換層42は、第1の波長帯の励起光Eが入射する第1面42aと、第1面42aとは反対側の第2面42bと、を有する。波長変換層42は、励起光Eを励起光Eの波長帯とは異なる波長帯の蛍光Yに波長変換するセラミック蛍光体を含んでいる。すなわち、波長変換層42は、励起光Eを第1の波長帯とは異なる第2の波長帯の蛍光Yに波長変換する。第2の波長帯は、例えば490~750nmであり、蛍光Yは、赤色光成分および緑色光成分を含む黄色光である。なお、波長変換層42は、単結晶蛍光体を含んでいてもよい。
波長変換層42は、例えばイットリウム・アルミニウム・ガーネット(YAG)系蛍光体を含んでいる。賦活剤としてセリウム(Ce)を含有するYAG:Ceを例にとると、波長変換層42として、Y、Al、CeO等の構成元素を含む原料粉末を混合して固相反応させた材料、共沈法やソルゲル法等の湿式法により得られるY-Al-Oアモルファス粒子、噴霧乾燥法や火炎熱分解法、熱プラズマ法等の気相法により得られるYAG粒子等を用いることができる。
また、波長変換層42の第2面42bに、誘電体多層膜39が設けられている。誘電体多層膜39は、例えばSiOとTiOとが交互に複数積層された膜である。すなわち、誘電体多層膜39は、屈折率が互いに異なる2種の誘電体膜が交互に複数積層された構成を有する。誘電体多層膜39を構成する各誘電体膜の層数は、特に限定されない。
波長変換部47に励起光Eが入射した際には、波長変換部47において熱が発生する。本実施形態では、モーター50によって波長変換素子32を回転させることにより、波長変換部47における励起光Eの入射位置を時間的に移動させている。これにより、波長変換部47の同じ位置に励起光Eが常時照射されることで、波長変換部47の一部のみが局所的に加熱され、劣化することが防止される。図3において、励起光Eの入射領域を符号Tの円で示す。
図4に示すように、接合部37は、波長変換部47と基材43とを接合する。接合部37は、入射した光の吸収や反射を抑えるために透明な接着剤で構成されていることが望ましい。この種の接着剤として、例えば熱硬化性のシリコーン樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、無機接着剤等が用いられる。
接合部37は、波長変換部47の第1面47aにおける励起光Eの入射領域Tを除く領域に設けられている。換言すると、接合部37は、励起光Eの入射領域Tよりも波長変換部47の内周側の領域に設けられた接合部(図4の右側の接合部37I)と、励起光Eの入射領域Tよりも波長変換部47の外周側の領域に設けられた接合部(図4の左側の接合部37E)と、を含む。
すなわち、接合部37は、波長変換部47の第2面47bの全面には設けられておらず、波長変換部47の第2面47bの内周側の一部と外周側の一部とにおいて波長変換部47を基材43に接合する。これにより、波長変換部47の幅方向Wの中央部においては、基材43の反射面43rと波長変換部47の第2面47bとが互いに離間する。波長変換部47の幅方向Wは、図3に示すように、円環状の波長変換部47の径方向に対応する。
図4に示すように、反射面43rと第2面42bとが互いに離間した状態で、波長変換部47と基材43とが接合部37を介して接合されたことによって、反射面43rと第2面42bとの間の一部に空気層38が設けられている。空気層38の厚さは、接合部37の厚さと略等しく、約1~2μm程度である。また、波長変換部47の第1面47aのうち、空気層38に対向する部分の少なくとも一部が励起光Eの入射領域Tとされている。
図3に示すように、接合部37Iおよび接合部37Eの各々は、周方向の一部で途切れており、複数の開口部37hを有している。本実施形態では、接合部37Iおよび接合部37Eの各々が3つの開口部37hを有しているが、開口部37hの数は、特に限定されない。さらに、本実施形態では、内周側の接合部37Iの開口部37hと外周側の接合部37Eの開口部37hとが幅方向Wで重ならない位置に設けられているが、各接合部37I,37Eの開口部37hの位置は、特に限定されない。
このように、接合部37に開口部37hが設けられたことによって、基材43と波長変換部47と接合部37とによって囲まれた空間は、密閉された空間とはならず、波長変換素子32の外部空間と連通する。換言すると、接合部37は、基材43と波長変換部47と接合部37とによって囲まれた空間と外部空間とを連通させる開口部37hを有する。
本実施形態の波長変換素子32において、波長変換層42の内部で等方的に放射された蛍光Yは、空孔等の散乱成分に当たって散乱しながら波長変換層42の内部を進み、蛍光Yの一部は波長変換部47の第1面47aに到達し、蛍光Yの他の一部は波長変換部47の第2面47bに到達する。第1面47aに到達した蛍光Yは、臨界角以上で第1面47aに入射して全反射する成分と、臨界角未満で第1面47aに入射してフレネル反射する成分と、を除く成分は、第1面42aを通過し、波長変換素子32から射出される。また、上記の2つの反射成分は、再び散乱しながら波長変換部47の内部を進んで第1面47aもしくは第2面47bに到達する。
一方、第2面47bに到達した蛍光Yのうち、第2面47b(波長変換部47と空気層38との界面)に臨界角以上の入射角で入射した光は、全反射することによって損なわれることなく、再び散乱しながら波長変換部47の内部を進む。
また、第2面47b(波長変換部47と空気層38との界面)に臨界角未満の入射角で入射した蛍光Yのうち、波長変換層42と誘電体多層膜39とによって反射されなかった成分は、第2面47bを通過して基材43の反射層41で反射する。ところが、銀からなる反射層41の反射率は高いとは言え、2%程度の吸収率を有するため、蛍光Yが反射層41に入射する毎に蛍光Yは減衰する。波長変換層42の内部で発光した蛍光Yのうち、波長変換素子32から射出されない成分の大部分が反射層41での吸収成分に相当する。したがって、蛍光Yをできるだけ反射層41に入射させないようにして発光効率を上げるためには、できるだけ多くの蛍光Yを第2面47bで反射させることが重要である。
波長変換層42の内部における蛍光Yの放射分布は全方向に向けて略等方的である。したがって、第2面47b(波長変換部47と空気層38との界面)での臨界角が小さい程、第2面47bで反射する蛍光Yを多くし、反射層41に入射する蛍光Yを少なくすることができる。ここで、本実施形態の波長変換素子32によれば、波長変換層42の主たる発光領域に対応する励起光Eの入射領域Tの下方に空気層38が設けられているため、空気層が設けられていない従来の波長変換素子に比べて、第2面47bでの臨界角を小さくすることができる。これにより、反射層41に入射する蛍光Yの量を少なくし、反射層41での蛍光Yの損失を少なくすることができるため、発光効率を高めることができる。
本発明者の実験結果によれば、本実施形態の波長変換素子32においては、波長変換層と基材との間の空間をシリコーン樹脂で充填した従来の波長変換素子に対して、1.04倍の発光効率が得られることが確認された。
以上説明した第1実施形態に係る波長変換素子32によれば、以下の効果を奏する。
本実施形態の波長変換素子32は、励起光Eが入射する第1面42a(第1面47a)のうち、空気層38に対向する部分の少なくとも一部が励起光Eの入射領域Tとされているため、入射領域Tに入射した励起光Eは波長変換されて蛍光Yとなり、等方的に発光する蛍光Yの一部は波長変換部47の第2面47bに到達する。ここで、本実施形態の波長変換素子32によれば、波長変換部47の第2面47bが波長変換部47と空気層38との界面であるため、空気層38が設けられていない従来の構成に比べて、第2面47bにおける臨界角が小さくなり、第2面47bに到達した蛍光Yのうち、第2面47bで反射する蛍光Yの量が多くなる。そのため、波長変換部47の第2面47bを透過して基材43(基材本体40)の反射面43rにまで到達する蛍光Yの量が少なくなり、反射面43rにおける損失を抑えることができる。これにより、波長変換素子32の発光効率を高めることができる。
また、波長変換により生じた熱は、波長変換部47から基材43に伝導された後、基材43の全体にわたって拡散され、基材43の全面から放射される。したがって、波長変換部47と基材43との間に介在する部材の熱抵抗が高いと、十分な排熱が行われないために波長変換部47の温度が上昇し、温度消光が生じて発光効率が低下するという問題がある。この問題に対し、本実施形態の波長変換素子32では、波長変換部47と基材43との間に介在する空気層38の厚さが約1~2μm程度と薄いため、熱伝導率が低い空気であっても熱抵抗が大きく上昇することはなく、高い発光効率を維持することができる。
また、本実施形態の波長変換素子32においては、基材43と波長変換部47と接合部37とによって囲まれた空間と外部空間とを連通させる開口部37hが設けられているため、この空間が密閉された空間とはならず、この空間と外部空間との間で空気が自由に出入りできる。これにより、波長変換部47から蛍光Yが発光する際に生じる熱による温度上昇で空気層38が膨張して当該空間が拡大し、波長変換部47と基材43との間の熱抵抗が増加することを抑制できる。これにより、熱抵抗の増加に伴う発光効率の低下を抑制することができる。さらに、波長変換部47で生じる熱による温度上昇で空気層38が膨張して、波長変換部47が破損することを抑制することができる。さらにまた、波長変換部47で生じる熱による温度上昇で空気層38が膨張して、波長変換部47が基材43から剥離または脱落することを抑制することができる。また、波長変換部47と基材43とが接合される際に密閉空間内で空気が圧縮され、接合が困難になるという弊害を抑制できる。
さらに、本実施形態の波長変換素子32においては、波長変換層42の第2面42bに誘電体多層膜39が設けられているため、波長変換部47の第2面47bに臨界角以下の入射角で入射する蛍光Yのうち、第2面47bで反射する蛍光Yの量を誘電体多層膜39によって増やすことができる。これにより、基材43の反射面43rに到達する蛍光Yの量を減少させ、反射面43rでの損失を抑制することができる。その結果、波長変換素子32の発光効率を高めることができる。
以上説明した第1実施形態に係る第1照明装置100によれば、以下の効果を奏する。
本実施形態の第1照明装置100は、上記の波長変換素子32を備えているため、波長変換素子における損失が抑制された照明装置が実現できる。
また、本実施形態の第1照明装置100は、モーター50(回転装置)によって波長変換層42上での励起光Eの入射位置を時間的に移動させることができるため、波長変換層42の温度上昇を抑制できる。そのため、波長変換層42の発光効率の低下を抑制できるとともに、蛍光Yの損失が少ない第1照明装置100を提供することができる。
以上説明した第1実施形態に係るプロジェクター1によれば、以下の効果を奏する。
本実施形態のプロジェクター1は、上記の第1照明装置100を備えているため、高輝度の画像を表示することができる。
[第2実施形態]
以下、本発明の第2実施形態について、図5を用いて説明する。
第2実施形態のプロジェクターおよび照明装置の構成は第1実施形態と同様であり、波長変換素子の構成が第1実施形態と異なる。そのため、プロジェクターおよび照明装置の全体の説明は省略する。
図5は、第2実施形態の波長変換素子の断面図である。この断面図は、図4と同様に、図3のIV-IV線の位置での断面に対応する。
図5において、図4と共通の構成要素には同一の符号を付し、説明を省略する。
図5に示すように、本実施形態の波長変換素子52は、基材43と、波長変換部47と、接合部55と、空気層38と、を備えている。
接合部55は、樹脂部53と、樹脂部53の内部に含有された複数の保持部材54と、を有する。樹脂部53は、例えば熱硬化性のシリコーン樹脂で構成されている。保持部材54は、反射面43rと第2面42bとの間の間隔を保持する。保持部材54は、1~2μm程度の直径を有する球状の粒子で構成されている。保持部材54の材料としては、例えばシリカからなる球状の粒子が用いられる。複数の保持部材54は、互いに重なり合うことなく1層に並んだ状態で波長変換層42と基材43との間に挟持される。保持部材54は、波長変換層42と基材43との間に挟持された状態で保持部材54自身が変形しないだけの剛性を有している。
波長変換素子52のその他の構成は、第1実施形態の波長変換素子32と同様である。
本実施形態の波長変換素子52を製造する際には、反射面43rを有する基材43を準備する。
また、第1面47aと第2面47bとを有する波長変換部47を準備する。
次に、直径1~2μmの複数のシリカ粒子を、接合材を塗布した際にシリカ粒子同士が互いに重なり合うことのない所定の濃度で熱硬化性のシリコーン樹脂中に添加し、攪拌を行って均等に分散させることにより、複数の保持部材54がシリコーン樹脂中に混錬された接合材を調製する。
次に、基材43の反射面43rの所定の位置に、保持部材54を含む上記の接合材を円環状に塗布する。上記の所定の位置は、次工程で基材43の反射面43rと波長変換部47の第2面47bとを互いに対向させた際に第2面47bと対向する位置である。このとき、接合材が円環の複数の個所で途切れるように接合材の塗布を行う。
なお、波長変換部47の第2面47bの所定の位置に、保持部材54を含む上記の接合材を円環状に塗布してもよい。この場合も、接合材が円環の複数の個所で途切れるように接合材の塗布を行う。さらに、反射面43rの所定の位置と波長変換部47の第2面47bの所定の位置との両方に、保持部材54を含む上記の接合材を円環状に塗布してもよい。すなわち、この工程においては、反射面43rの所定の位置と波長変換部47の第2面47bの所定の位置との少なくとも一方に、保持部材54を含む上記の接合材を円環状に塗布すればよい。
次に、基材43の反射面43rと波長変換部47の第2面47bとが互いに対向するように、基材43の所定の位置に接合材を介して波長変換部47を位置合わせする。
次に、保持部材54によって反射面43rと第2面42bとの間の間隔を保持した状態で加圧しつつ加熱を行い、接合材を硬化させることにより接合部55を形成し、基材43と波長変換部47とを接合する。
以上の工程により、本実施形態の波長変換素子52が作製される。
すなわち、本実施形態の波長変換素子52の製造方法は、反射面43rを有する基材43を準備する工程と、第1面47aと第2面47bとを有する波長変換部47を準備する工程と、反射面43rの一部および第2面47bの一部の少なくとも一方に、保持部材54を含む接合材を塗布する工程と、波長変換部47と基材43とを、反射面43rと第2面42bとが対向するように接合材を介して配置する工程と、保持部材54によって反射面43rと第2面42bとの間の間隔を保持した状態で接合材を硬化させて接合部55を形成する工程と、を備えている。
本実施形態においても、反射層41での蛍光Yの損失を少なくできるため、発光効率を高めることができる、といった第1実施形態と同様の効果が得られる。
第1実施形態でも述べたように、空気の熱伝導率は接合部55の材料であるシリコーン樹脂等の樹脂の熱伝導率よりも低いため、波長変換層42と基材43との間の熱抵抗を従来よりも増大させないためには、空気層38の厚さが十分に薄い所定値になるように制御する必要がある。
このとき、ギャップ材を備えていない波長変換素子の場合、接合部の厚さが所定値になるように、例えば接合材の粘度を細かく調整する、波長変換部と基材との間隔を保持するための治具を用いる等の手法を用いて、空気層の厚さを制御することが考えられる。ところが、接合材の粘度調整作業に要する手間や時間が掛かる、波長変換層と基材との接合工程で特殊な治具が必要になる、などの製造プロセス上の問題点がある。
この問題に対し、本実施形態の波長変換素子52の製造方法によれば、保持部材54を予め含有させた接合材を用いて波長変換部47と基材43とを接合するだけで、波長変換層42と基材43との間の間隔が保持部材54の直径に一致し、空気層38の厚さが所定値になるように制御される。そのため、製造プロセス上の手間や時間が増えることなく、空気層38の厚さを適切に制御できる。すなわち、反射面43rと第2面47bとの間の間隔が保持部材54によって保持されるため、保持部材54の大きさを調整することで反射面43rと第2面47bとの間の間隔(空気層38の厚さ)を調整することができる。これにより、反射面43rと第2面47bとの間の間隔を小さく保持することで波長変換部47と基材43との間の熱抵抗を小さくすることができ、波長変換部47の熱を効率良く基材43に伝達することができる。その結果、波長変換部47の温度上昇による温度消光に起因して、発光効率が低下することを抑制できる。
また、波長変換素子52が完成した後においても、波長変換層42と基材43との間隔が保持部材54によって確実に保持される。このようにして、発光効率に優れた波長変換素子52を得ることができる。
なお、本発明の技術範囲は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば上記実施形態の波長変換素子においては、接合部が基材と波長変換層と接合部とによって囲まれた空間と外部空間とを連通させる開口部を有していたが、開口部を有していない場合の問題点が気にならない程度であれば、接合部は開口部を有していなくてもよい。
また、上記実施形態の波長変換素子においては、波長変換層の第2面に誘電体多層膜が設けられていたが、誘電体多層膜は必ずしも設けられていなくてもよい。
また、上記実施形態では、モーターによって回転可能とされた波長変換素子の例を挙げたが、本発明は、回転可能とされていない固定型の波長変換素子にも適用が可能である。
その他、波長変換装置、照明装置、およびプロジェクターの各構成要素の形状、数、配置、材料等の具体的な記載については、上記実施形態に限らず、適宜変更が可能である。上記実施形態では、本発明による照明装置を、液晶ライトバルブを用いたプロジェクターに搭載した例を示したが、これに限られない。光変調装置としてデジタルマイクロミラーデバイスを用いたプロジェクターに搭載してもよい。
上記実施形態では、本発明による照明装置をプロジェクターに搭載した例を示したが、これに限られない。本発明による照明装置は、照明器具や自動車のヘッドライト等にも適用することができる。
1…プロジェクター、10…第1光源(光源)、32,52…波長変換素子、35…回転軸、37,37E,37I,55…接合部、37h…開口部、38…空気層、39…誘電体多層膜、42…波長変換層、42b…(波長変換層の)第2面、43…基材、43r…反射面、47…波長変換部、47a…(波長変換部の)第1面、47b…(波長変換部の)第2面、50…モーター(回転装置)、54…保持部材、100…第1照明装置(照明装置)、400B,400G,400R…光変調装置、600…投射光学装置、E…励起光、Y…蛍光、T…(励起光の)入射領域。

Claims (9)

  1. 反射面を有する基材と、
    第1の波長帯の励起光が入射する第1面と、前記第1面とは反対側の第2面と、を有し、前記励起光を前記第1の波長帯とは異なる第2の波長帯の蛍光に波長変換する波長変換部と、
    前記波長変換部と前記基材とを接合する接合部と、
    を備え、
    前記反射面と前記第2面とが互いに離間した状態で、前記波長変換部と前記基材とが前記接合部を介して接合されたことにより、前記反射面と前記第2面との間の一部に空気層が設けられ、
    前記接合部は、前記基材と前記波長変換部と前記接合部とによって囲まれた空間と外部空間とを連通させる開口部を有し、
    前記第1面のうち、前記空気層に対向する部分の少なくとも一部が前記励起光の入射領域とされていることを特徴とする波長変換素子。
  2. 前記接合部は、前記反射面と前記第2面との間の間隔を保持する保持部材を含むことを特徴とする請求項1に記載の波長変換素子。
  3. 反射面を有する円形の基材と、
    第1の波長帯の励起光が入射する第1面と、前記第1面とは反対側の第2面と、を有し、前記励起光を前記第1の波長帯とは異なる第2の波長帯の蛍光に波長変換する円環状の波長変換部と、
    前記波長変換部と前記基材とを接合する接合部と、
    を備え、
    前記反射面と前記第2面とが互いに離間した状態で、前記波長変換部と前記基材とが前記接合部を介して接合されたことにより、前記反射面と前記第2面との間の一部に空気層が設けられ、
    前記第1面のうち、前記空気層に対向する部分の少なくとも一部が前記励起光の入射領域とされており、
    前記接合部は、前記励起光の入射領域よりも前記波長変換部の内周側の領域において前記反射面と前記第2面との間に挟持される第1の接合部と、前記励起光の入射領域よりも前記波長変換部の外周側の領域において前記反射面と前記第2面との間に挟持される第2の接合部と、を含む
    ことを特徴とする波長変換素子。
  4. 前記接合部は、前記波長変換部と前記基材との間に挟持されることで、前記反射面と前記第2面との間の間隔を保持する保持部材を含むことを特徴とする請求項3に記載の波長変換素子。
  5. 前記接合部は、前記基材と前記波長変換部と前記接合部とによって囲まれた空間と外部空間とを連通させる開口部を有することを特徴とする請求項または請求項に記載の波長変換素子。
  6. 前記波長変換部は、波長変換層と、前記波長変換層の前記反射面と対向する面に設けられた誘電体多層膜と、を有することを特徴とする請求項1から請求項までのいずれか一項に記載の波長変換素子。
  7. 請求項1から請求項までのいずれか一項に記載の波長変換素子と、
    前記波長変換素子に向けて前記励起光を射出する光源と、を備えたことを特徴とする照明装置。
  8. 前記波長変換素子は、回転軸の周りに回転可能とされ、
    前記波長変換素子を前記回転軸の周りに回転させる回転装置を備えたことを特徴とする請求項に記載の照明装置。
  9. 請求項または請求項に記載の照明装置と、
    前記照明装置からの光を画像情報に応じて変調する光変調装置と、
    前記光変調装置により変調された光を投射する投射光学装置と、を備えたことを特徴とするプロジェクター。
JP2018059329A 2018-03-27 2018-03-27 波長変換素子、照明装置およびプロジェクター Active JP7119486B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018059329A JP7119486B2 (ja) 2018-03-27 2018-03-27 波長変換素子、照明装置およびプロジェクター
CN201910227529.XA CN110308609B (zh) 2018-03-27 2019-03-25 波长转换元件、波长转换元件制造方法、照明装置和投影仪
US16/365,044 US10627712B2 (en) 2018-03-27 2019-03-26 Wavelength conversion element, method for manufacturing wavelength conversion element, illuminator, and projector

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018059329A JP7119486B2 (ja) 2018-03-27 2018-03-27 波長変換素子、照明装置およびプロジェクター

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019175570A JP2019175570A (ja) 2019-10-10
JP7119486B2 true JP7119486B2 (ja) 2022-08-17

Family

ID=68057057

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018059329A Active JP7119486B2 (ja) 2018-03-27 2018-03-27 波長変換素子、照明装置およびプロジェクター

Country Status (3)

Country Link
US (1) US10627712B2 (ja)
JP (1) JP7119486B2 (ja)
CN (1) CN110308609B (ja)

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2020044870A1 (ja) 2018-08-28 2020-03-05 パナソニックIpマネジメント株式会社 色変換素子
JP6825633B2 (ja) * 2019-01-29 2021-02-03 セイコーエプソン株式会社 波長変換素子、照明装置およびプロジェクター
EP4086701A4 (en) * 2020-01-22 2023-05-31 Sony Group Corporation OPTICAL ELEMENT, LIGHT SOURCE DEVICE AND PROJECTOR
WO2021205716A1 (ja) * 2020-04-09 2021-10-14 シャープ株式会社 波長変換素子及び光学機器
CN113741127A (zh) * 2020-05-27 2021-12-03 中强光电股份有限公司 波长转换元件及投影装置
CN114335592B (zh) 2020-10-09 2024-01-05 丰田自动车株式会社 燃料电池***
JP2023013092A (ja) 2021-07-15 2023-01-26 セイコーエプソン株式会社 波長変換素子、光源装置、及びプロジェクター

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015087750A (ja) 2013-10-31 2015-05-07 中強光電股▲ふん▼有限公司 波長変換フィルタリングモジュール及び光源システム
JP2015517717A (ja) 2012-05-09 2015-06-22 コーニンクレッカ フィリップス エヌ ヴェ 発光装置
JP2015211034A (ja) 2014-04-25 2015-11-24 台達電子工業股▲ふん▼有限公司Delta Electronics,Inc. 照明システムおよびその波長変換デバイス
JP2016061852A (ja) 2014-09-16 2016-04-25 セイコーエプソン株式会社 波長変換素子、光源装置、およびプロジェクター
JP2019532344A (ja) 2016-10-17 2019-11-07 ルミレッズ ホールディング ベーフェー クランプされた光コンバータを有する光変換デバイス

Family Cites Families (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0437065A (ja) * 1990-06-01 1992-02-07 Fuji Xerox Co Ltd 光源一体型イメージセンサ
CN202040748U (zh) * 2011-03-08 2011-11-16 绎立锐光科技开发(深圳)有限公司 光波长转换轮组件
CN103105659B (zh) * 2011-11-12 2015-05-27 深圳市光峰光电技术有限公司 色轮、其组装方法及应用该色轮的光源
JP5812520B2 (ja) 2013-03-28 2015-11-17 ウシオ電機株式会社 蛍光光源装置
CN104100933B (zh) * 2013-04-04 2016-08-10 深圳市绎立锐光科技开发有限公司 一种波长转换装置及其制作方法、相关发光装置
CN104566230B (zh) * 2013-10-15 2017-07-11 深圳市光峰光电技术有限公司 波长转换装置及其光源***、投影***
JP6507548B2 (ja) * 2014-09-26 2019-05-08 セイコーエプソン株式会社 波長変換素子、光源装置、プロジェクター
US10114276B2 (en) * 2014-10-10 2018-10-30 Sony Corporation Phosphor wheel, light source apparatus, and projection-type display apparatus
JP2016099558A (ja) * 2014-11-25 2016-05-30 セイコーエプソン株式会社 波長変換素子、光源装置、プロジェクターおよび波長変換素子の製造方法
TWI584044B (zh) * 2015-08-21 2017-05-21 台達電子工業股份有限公司 螢光色輪與應用其的波長轉換裝置
JP6500744B2 (ja) * 2015-10-30 2019-04-17 日本電気硝子株式会社 波長変換素子の製造方法
CN207851495U (zh) * 2018-02-14 2018-09-11 中强光电股份有限公司 波长转换轮与投影装置

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015517717A (ja) 2012-05-09 2015-06-22 コーニンクレッカ フィリップス エヌ ヴェ 発光装置
JP2015087750A (ja) 2013-10-31 2015-05-07 中強光電股▲ふん▼有限公司 波長変換フィルタリングモジュール及び光源システム
JP2015211034A (ja) 2014-04-25 2015-11-24 台達電子工業股▲ふん▼有限公司Delta Electronics,Inc. 照明システムおよびその波長変換デバイス
JP2016061852A (ja) 2014-09-16 2016-04-25 セイコーエプソン株式会社 波長変換素子、光源装置、およびプロジェクター
JP2019532344A (ja) 2016-10-17 2019-11-07 ルミレッズ ホールディング ベーフェー クランプされた光コンバータを有する光変換デバイス

Also Published As

Publication number Publication date
CN110308609B (zh) 2021-08-17
JP2019175570A (ja) 2019-10-10
CN110308609A (zh) 2019-10-08
US10627712B2 (en) 2020-04-21
US20190302591A1 (en) 2019-10-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP7119486B2 (ja) 波長変換素子、照明装置およびプロジェクター
JP5910554B2 (ja) 光源装置および表示装置
JP2016070947A (ja) 波長変換素子、光源装置、プロジェクター
US10914453B2 (en) Wavelength conversion device, illumination device, and projector
JP7142205B2 (ja) 蛍光板、光源装置、及び投写型映像表示装置
CN108121139B (zh) 波长转换元件、光源装置以及投影仪
JP2016061852A (ja) 波長変換素子、光源装置、およびプロジェクター
JP2016099566A (ja) 波長変換素子、光源装置、およびプロジェクター
JP2022174143A (ja) 蛍光板、光源装置、及び投写型映像表示装置
JP7052475B2 (ja) 波長変換素子、光源装置およびプロジェクター
JP2016061853A (ja) 光源装置、およびプロジェクター
JP2020030224A (ja) 波長変換素子、光源装置およびプロジェクター
JP2019074677A (ja) 波長変換素子、波長変換装置、光源装置およびプロジェクター
JP2019174512A (ja) 波長変換装置、照明装置およびプロジェクター
JP6825633B2 (ja) 波長変換素子、照明装置およびプロジェクター
JP2015173133A (ja) 光源装置及び画像投影装置
JP7259357B2 (ja) 波長変換素子、照明装置およびプロジェクター
JP6819759B2 (ja) 光源装置及び画像投影装置
JP2020112590A (ja) 波長変換素子、照明装置およびプロジェクター
JP2017223932A (ja) 投写型映像表示装置
JP2023013092A (ja) 波長変換素子、光源装置、及びプロジェクター
JP2017130328A (ja) 波長変換装置、照明装置およびプロジェクター
JP6954329B2 (ja) 波長変換素子、光源装置およびプロジェクター
JP6680340B2 (ja) 光源装置及び画像投影装置
JP6701793B2 (ja) 波長変換素子、波長変換装置、照明装置およびプロジェクター

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20210205

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20211224

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20220104

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20220302

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20220705

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20220718

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7119486

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150