JP7259357B2 - 波長変換素子、照明装置およびプロジェクター - Google Patents

波長変換素子、照明装置およびプロジェクター Download PDF

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Description

本発明は、波長変換素子、照明装置およびプロジェクターに関する。
近年、プロジェクター用の照明装置として、回転蛍光板等の波長変換素子を用いた照明装置が提案されている。回転蛍光板は、蛍光体層を備えた基板が回転した状態で蛍光体層に励起光が照射されることによって蛍光を発生させる。これにより、照明装置から、蛍光を含む照明光が射出される。
下記の特許文献1には、基板と、増反射膜層と、リング状の蛍光体層と、接着層と、を備えた「波長変換素子」が開示されている。この波長変換素子において、増反射膜層は基板の一方の面に設けられ、蛍光体層は接着層を介して増反射膜層に接着されている。
特開2018-25750号公報
波長変換素子の温度は、励起光が照射されることによって上昇する。そのため、特許文献1の波長変換素子のように、蛍光体層が接着層を介して基板に固定されている場合、蛍光体層と基板との線膨張係数の違いによって蛍光体層が破損するおそれがあった。そのため、波長変換素子の信頼性が低下するおそれがあった。
上記の課題を解決するために、本発明の一つの態様の波長変換素子は、反射面を有する基材と、第1の波長帯の励起光が入射する第1面と、前記第1面とは反対側の第2面と、前記第1面または前記第2面と交差する第3面と、を有し、前記励起光を前記第1の波長帯とは異なる第2の波長帯の蛍光に波長変換する波長変換部と、前記第1面または前記第3面に対向して設けられ、前記波長変換部を前記励起光の入射方向に沿う方向および前記入射方向に交差する方向に保持する保持部と、前記保持部を固定する固定部と、を備える。
本発明の一つの態様の波長変換素子において、前記保持部は、前記入射方向に沿う方向に、前記波長変換部を前記基材に対して押圧する第1保持部と、前記入射方向に交差する方向に、前記波長変換部の移動を規制する第2保持部と、を有していてもよい。
本発明の一つの態様の波長変換素子において、前記波長変換部は、前記入射方向に沿う方向から見て、円形の開口を有する円環状の形状を有し、前記保持部は、弾性変形可能な部材を有し、前記部材は、前記入射方向に沿う方向から見て、一部が前記開口と重なり、他の一部が前記波長変換部の内縁部と重なって配置され、前記開口と重なる部分において前記固定部によって固定され、前記波長変換部の内縁部を押圧する構成であってもよい。
本発明の一つの態様の波長変換素子において、前記波長変換部は、前記入射方向に沿う方向から見て、円形の開口を有する円環状の形状を有し、前記保持部は、弾性変形可能な部材を有し、前記部材は、前記入射方向に沿う方向から見て、一部が前記基材の前記波長変換部よりも外側の領域と重なり、他の一部が前記波長変換部の外縁部と重なって配置され、前記波長変換部よりも外側の部分において前記固定部によって固定され、前記波長変換部の外縁部を押圧する構成であってもよい。
本発明の一つの態様の照明装置は、本発明の一つの態様の波長変換素子と、前記波長変換素子に向けて前記励起光を射出する光源と、を備える。
本発明の一つの態様の照明装置において、前記波長変換素子は、回転軸の周りに回転可能とされ、前記波長変換素子を前記回転軸の周りに回転させる回転装置を備えていてもよい。
本発明の一つの態様のプロジェクターは、本発明の一つの態様の照明装置と、前記照明装置からの光を画像情報に応じて変調する光変調装置と、前記光変調装置により変調された光を投射する投射光学装置と、を備えたことを特徴とする。
第1実施形態のプロジェクターの概略構成図である。 第1実施形態の波長変換装置の斜視図である。 波長変換装置の正面図である。 図3、図6および図7のIV-IV線に沿う波長変換装置の断面図である。 第2実施形態の波長変換装置の斜視図である。 波長変換装置の正面図である。 第3実施形態の波長変換装置の正面図である。 第1~第3実施形態の第1変形例の波長変換素子の断面図である。 第1~第3実施形態の第2変形例の波長変換素子の断面図である。 第4実施形態の波長変換装置の斜視図である。 波長変換装置の正面図である。 図11のXII-XII線に沿う波長変換装置の断面図である。 第5実施形態の波長変換装置の断面図である。 第6実施形態の波長変換装置の斜視図である。 波長変換装置の正面図である。 図15のXVI-XVI線に沿う波長変換装置の断面図である。 第7実施形態の波長変換装置の断面図である。 第8実施形態のプロジェクターの概略構成図である。 波長変換素子の斜視図である。 第9実施形態の波長変換素子の斜視図である。 第10実施形態の波長変換素子の斜視図である。 第10実施形態の第1変形例の波長変換素子の斜視図である。 第10実施形態の第2変形例の波長変換素子の斜視図である。 第11実施形態の波長変換素子の斜視図である。 第11実施形態の第1変形例の波長変換素子の斜視図である。 第11実施形態の第2変形例の波長変換素子の斜視図である。 第1変形例の波長変換素子の断面図である。 第2変形例の波長変換素子の断面図である。 第3変形例の波長変換素子の断面図である。
[第1実施形態]
以下、本発明の第1実施形態について、図1~図4を用いて説明する。
なお、以下の各図面においては各構成要素を見やすくするため、構成要素によって寸法の縮尺を異ならせて示すことがある。
本実施形態に係るプロジェクターの一例について説明する。
本実施形態のプロジェクターは、スクリーン(被投射面)上にカラー映像を表示する投射型画像表示装置である。プロジェクターは、赤色光、緑色光、青色光の各色光に対応した3つの光変調装置を備える。プロジェクターは、照明装置の光源として、高輝度・高出力な光が得られる半導体レーザーを備える。
図1は、本実施形態に係るプロジェクター1の光学系を示す概略図である。
図1に示すように、本実施形態のプロジェクター1は、第1照明装置100と、第2照明装置102と、色分離導光光学系200と、光変調装置400Rと、光変調装置400Gと、光変調装置400Bと、光合成素子500と、投射光学装置600と、を備えている。
本実施形態の第1照明装置100は、特許請求の範囲の照明装置に対応する。
第1照明装置100は、第1光源10と、コリメート光学系70と、ダイクロイックミラー80と、コリメート集光光学系90と、波長変換装置30と、第1レンズアレイ120と、第2レンズアレイ130と、偏光変換素子140と、重畳レンズ150と、を備えている。
第1光源10は、第1の波長帯の青色の励起光Eを射出する半導体レーザーから構成されている。励起光Eは、波長範囲が例えば440~450nmであり、発光強度のピーク波長が例えば445nmである。第1光源10は、1つの半導体レーザーで構成されていてもよいし、複数の半導体レーザーで構成されていてもよい。第1光源10は、第1光源10から射出されるレーザー光の光軸200axが照明光軸100axと直交するように配置されている。なお、第1光源10は、445nm以外のピーク波長、例えば460nmのピーク波長を有する励起光を射出する半導体レーザーが用いられてもよい。第1光源10は、波長変換素子32に向けて励起光Eを射出する。
本実施形態の第1光源10は、特許請求の範囲の光源に対応する。
コリメート光学系70は、第1レンズ72と、第2レンズ74と、を備えている。コリメート光学系70は、第1光源10から射出された光を略平行化する。第1レンズ72および第2レンズ74は、それぞれ凸レンズで構成されている。
ダイクロイックミラー80は、コリメート光学系70からコリメート集光光学系90までの間の光路中に、第1光源10の光軸200axと照明光軸100axとの各々に対して45°の角度で交差する向きに配置されている。ダイクロイックミラー80は、青色光成分からなる励起光Eを反射させ、赤色光成分および緑色光成分を含む黄色の蛍光Yを透過させる。
コリメート集光光学系90は、ダイクロイックミラー80を透過した励起光Eを集光させて波長変換装置30の波長変換部47に入射させる機能と、波長変換装置30から射出された蛍光Yを略平行化する機能とを有する。コリメート集光光学系90は、第1レンズ92と、第2レンズ94と、を備える。第1レンズ92および第2レンズ94は、それぞれ凸レンズで構成されている。
第2照明装置102は、第2光源710と、集光光学系760と、拡散板732と、コリメート光学系770と、を備えている。
第2光源710は、第1照明装置100の第1光源10と同一の波長帯を有する半導体レーザーから構成されている。第2光源710は、1つの半導体レーザーで構成されていてもよいし、複数の半導体レーザーで構成されていてもよい。また、第2光源710は、第1光源10の半導体レーザーとは波長帯が異なる半導体レーザーから構成されていてもよい。
集光光学系760は、第1レンズ762と、第2レンズ764と、を備えている。集光光学系760は、第2光源710から射出された青色光Bを拡散板732の拡散面もしくは拡散板732の近傍に集光させる。第1レンズ762および第2レンズ764は、それぞれ凸レンズで構成されている。
拡散板732は、第2光源710から射出された青色光Bを拡散させ、波長変換装置30から射出された蛍光Yの配光分布に近い配光分布を有する青色光Bを生成する。拡散板732として、例えば光学ガラスからなる磨りガラスを用いることができる。
コリメート光学系770は、第1レンズ772と、第2レンズ774と、を備えている。コリメート光学系770は、拡散板732から射出された光を略平行化する。第1レンズ772および第2レンズ774は、それぞれ凸レンズで構成されている。
第2照明装置102から射出された青色光Bは、ダイクロイックミラー80で反射され、波長変換装置30から射出されてダイクロイックミラー80を透過した蛍光Yと合成されて白色光Wとなる。白色光Wは、第1レンズアレイ120に入射する。波長変換装置30の詳細な構成については、後で説明する。
第1レンズアレイ120は、ダイクロイックミラー80から射出された光を複数の部分光束に分割するための複数の第1レンズ122を備えている。複数の第1レンズ122は、照明光軸100axと直交する面内においてマトリクス状に配列されている。
第2レンズアレイ130は、第1レンズアレイ120の複数の第1レンズ122に対応する複数の第2レンズ132を有している。第2レンズアレイ130は、後段の重畳レンズ150とともに、第1レンズアレイ120を構成する各第1レンズ122の像を光変調装置400R、光変調装置400G、および光変調装置400Bのそれぞれの画像形成領域近傍に結像させる。複数の第2レンズ132は、照明光軸100axに直交する面内においてマトリクス状に配列されている。
偏光変換素子140は、第1レンズアレイ120によって分割された複数の部分光束の各々を、偏光方向が揃った直線偏光光に変換する。
重畳レンズ150は、偏光変換素子140から射出された各部分光束を集光し、光変調装置400R、光変調装置400G、および光変調装置400Bのそれぞれの画像形成領域近傍で互いに重畳させる。第1レンズアレイ120、第2レンズアレイ130、および重畳レンズ150は、波長変換装置30から射出された光の被照射面内での強度分布を均一にするインテグレーター光学系を構成する。
色分離導光光学系200は、ダイクロイックミラー210と、ダイクロイックミラー220と、反射ミラー230と、反射ミラー240と、反射ミラー250と、リレーレンズ260と、リレーレンズ270と、を備えている。色分離導光光学系200は、第1照明装置100と第2照明装置102とから得られた白色光Wを赤色光LRと緑色光LGと青色光LBとに分離し、赤色光LR、緑色光LGおよび青色光LBを、対応する光変調装置400R,400G,400Bに導く。
フィールドレンズ300Rは、色分離導光光学系200と光変調装置400Rとの間に配置されている。フィールドレンズ300Gは、色分離導光光学系200と光変調装置400Gとの間に配置されている。フィールドレンズ300Bは、色分離導光光学系200と光変調装置400Bとの間に配置されている。
ダイクロイックミラー210は、赤色光成分を透過させ、緑色光成分および青色光成分を反射させる。ダイクロイックミラー220は、緑色光成分を反射させ、青色光成分を透過させる。反射ミラー230は、赤色光成分を反射させる。反射ミラー240および反射ミラー250は、青色光成分を反射させる。
ダイクロイックミラー210を透過した赤色光LRは、反射ミラー230で反射し、フィールドレンズ300Rを透過して赤色光用の光変調装置400Rの画像形成領域に入射する。ダイクロイックミラー210で反射した緑色光LGは、ダイクロイックミラー220でさらに反射し、フィールドレンズ300Gを透過して緑色光用の光変調装置400Gの画像形成領域に入射する。ダイクロイックミラー220を透過した青色光LBは、リレーレンズ260、入射側の反射ミラー240、リレーレンズ270、射出側の反射ミラー250、およびフィールドレンズ300Bを経て青色光用の光変調装置400Bの画像形成領域に入射する。
光変調装置400R、光変調装置400G、および光変調装置400Bは、入射された色光を画像情報に応じて変調し、画像光を形成する。光変調装置400R、光変調装置400G、および光変調装置400Bのそれぞれは、液晶ライトバルブから構成されている。図示を省略したが、光変調装置400R、光変調装置400G、および光変調装置400Bの光入射側に、入射側偏光板がそれぞれ配置されている。光変調装置400R、光変調装置400G、および光変調装置400Bの光射出側に、射出側偏光板がそれぞれ配置されている。
光合成素子500は、光変調装置400R、光変調装置400G、および光変調装置400Bから射出された各画像光を合成してフルカラーの画像光を形成する。光合成素子500は、4つの直角プリズムを貼り合わせた平面視で略正方形状をなすクロスダイクロイックプリズムで構成されている。直角プリズム同士を貼り合わせた略X字状の界面には、誘電体多層膜が形成されている。
光合成素子500から射出された画像光は、投射光学装置600によって拡大投射され、スクリーンSCR上で画像を形成する。すなわち、投射光学装置600は、光変調装置400R、光変調装置400G、および光変調装置400Bにより変調された光を投射する。投射光学装置600は、複数の投射レンズ6で構成されている。
以下、波長変換装置30について説明する。
図2は、波長変換装置30を示す斜視図である。図3は、波長変換装置30の正面図である。図4は、図3のIV-IV線に沿う波長変換素子32の断面図である。
図2、図3に示すように、本実施形態の波長変換装置30は、波長変換素子32と、モーター50(回転装置)と、を備えている。
波長変換素子32は、回転軸35の周りに回転可能とされている。モーター50は、波長変換素子32を回転軸35の周りに回転させる。したがって、第1光源10から射出された励起光Eは、回転した状態の波長変換素子32に入射する。
図4に示すように、本実施形態の波長変換素子32は、基材43と、波長変換部47と、保持部37と、固定部38と、を備えている。波長変換素子32は、励起光Eが入射した側と同じ側に向けて蛍光Yを射出する。すなわち、波長変換素子32は、反射型の波長変換素子である。
基材43は、基材本体40と、反射層41と、を有する。基材本体40は、金属を含む材料で構成されている。一例として、基材本体40は、アルミニウム、銅等の熱伝導率の高い金属製の円形の板材から構成されている。
反射層41は、基材本体40の第1面40aの全面に設けられている。反射層41は、波長変換部47の第2面47bから射出された蛍光Yおよび励起光Eを反射する。反射層41は、例えば銀等の反射率の高い金属から構成されている。反射層41は、蛍光Yおよび励起光Eを高い反射率で反射するように設計されている。そのため、平滑な反射層41を形成するために、基材本体40の第1面40aは高い平滑度を有している。これにより、反射層41は、蛍光Yの大部分を図4の上方向(基材本体40とは反対側)に向けて反射する。すなわち、基材43は、蛍光Yを反射させる反射面43rを有する。
なお、反射層41の励起光Eの入射側に、図示しない保護膜が設けられていてもよい。保護膜には、例えばSiO、Al等の光透過性を有する膜が用いられる。保護膜が設けられた場合、反射層41が外部の雰囲気から保護されるとともに、基材43の表面に様々な角度で入射した蛍光Yを高い反射率で反射することができる。さらに、反射層41と基材本体40の第1面40aとの間に、反射層41を劣化から保護するための図示しない保護層が設けられていてもよい。
図2および図3に示すように、波長変換部47は、基材43の回転軸35の周囲に円形の開口47hを有する円環状の形状を有する。すなわち、波長変換部47は、基材43の反射面43r側において、回転軸35を囲むように設けられている。波長変換部47は、所定の厚さを有する波長変換層から構成されている。
図4に示すように、波長変換部47は、第1の波長帯の励起光Eが入射する第1面47aと、第1面47aとは反対側の第2面47bと、第1面47aまたは第2面47bと交差する第3面47c1,47c2と、を有する。
波長変換部47は、励起光Eを励起光Eの波長帯とは異なる波長帯の蛍光Yに波長変換するセラミック蛍光体を含んでいる。すなわち、波長変換部47は、第1の波長帯の励起光Eを第1の波長帯とは異なる第2の波長帯の蛍光Yに波長変換する。第2の波長帯は、例えば490~750nmであり、蛍光Yは、赤色光成分および緑色光成分を含む黄色光である。なお、波長変換部47は、単結晶蛍光体を含んでいてもよい。
波長変換部47の第2面47bの表面粗さは、Ra=1.0程度であることが望ましい。波長変換部47には、光を散乱させるための多数の気孔が含まれており、一部の気孔が表面に露出する場合がある。その場合、波長変換部47を作製する際に、第2面47bの研磨作業の有無、もしくは研磨の程度を適宜選択することにより、所望の表面粗さを実現することができる。
波長変換部47は、例えばイットリウム・アルミニウム・ガーネット(YAG)系蛍光体を含んでいる。賦活剤としてセリウム(Ce)を含有するYAG:Ceを例にとると、波長変換部47として、Y、Al、CeO等の構成元素を含む原料粉末を混合して固相反応させた材料、共沈法やソルゲル法等の湿式法により得られるY-Al-Oアモルファス粒子、噴霧乾燥法や火炎熱分解法、熱プラズマ法等の気相法により得られるYAG粒子等を用いることができる。
波長変換部47に励起光Eが入射した際には、波長変換部47において熱が発生する。本実施形態では、モーター50によって波長変換素子32を回転させることにより、波長変換部47における励起光Eの入射位置を時間的に移動させている。これにより、波長変換部47の同じ位置に励起光Eが常時照射されることで、波長変換部47の一部のみが局所的に加熱され、波長変換部47が劣化することが防止される。図3において、励起光Eの入射領域を入射領域Tとして示す。
図2および図3に示すように、保持部37は、複数の第1保持部371を有する。図4に示すように、保持部37は、波長変換部47の第1面47aまたは第3面47c1,47c2に対向して設けられ、波長変換部47を励起光Eの入射方向に沿う方向C1および入射方向に交差する方向C2に保持する。本明細書では、励起光Eの入射方向を、基材43の反射面43rの法線方向と定義する。
複数の第1保持部371は、波長変換部47の周方向に沿って互いに間隔をおいて配置されている。なお、第1保持部371の数や配置は特に限定されないが、第1保持部371は、互いに略等しい間隔をおいて3個以上設けられることが望ましい。
図4に示すように、第1保持部371は、基材本体40の第1面40aに交差する方向、言い換えると、励起光Eの入射方向に沿う方向C1に、波長変換部47を基材43に対して押圧する。第1保持部371は、例えば弾性変形可能なステンレス鋼からなる帯状の板バネ部材で構成されている。第1保持部371は、基材43の径方向に波長変換部47を跨ぐように設けられている。
第1保持部371の両端は、固定部38によって基材43に固定されている。固定部38は、例えばピン、ボルト等の固定部材で構成されている。第1保持部371は、自身が弾性変形して湾曲した状態で基材43との間に波長変換部47を挟み込んでいる。これにより、第1保持部371は、波長変換部47を適度な圧力で基材43に押し付けている。このように、固定部38は、第1保持部371を基材43に対して固定する。
第1保持部371は、波長変換部47を押圧する、波長変換部47を挟み込む等の手段により波長変換部47を物理的に固定する部材で構成されている。したがって、第1保持部371は、波長変換部47を保持する手段として、波長変換部47と基材43とを直接接合する接着材や粘着材等を含まない。
本実施形態の場合、波長変換部47は、第1保持部371によって基材43に押圧されており、基材43と直接接触している。しかしながら、波長変換部47および基材43は、μmオーダーの微細な凹凸、反り、歪み等を有している。そのため、波長変換部47と基材43との間には、μmオーダーの厚さを有する、図示しない微小な空気層が存在している。
上述したように、波長変換部47に励起光Eが入射した際に、波長変換部47の励起光Eの入射領域Tにおいて熱が発生し、その後、熱が周囲に伝搬した際に波長変換素子32を構成する各部材が熱によって膨張する。このとき、特許文献1の波長変換素子のように、仮に波長変換部47と基材43とが接合部を介して接合されていたとすると、各部材の線膨張係数の違いによって各部材に応力が発生し、波長変換部47が変形する、もしくは蛍光体の一部に脆弱部分が存在する場合には波長変換部47が破損する、等のおそれがあった。
この問題に対し、本実施形態の波長変換素子32によれば、波長変換部47で発生する熱による温度上昇によって各部材が膨張する際、線膨張係数の違いによって波長変換部47と基材43とがそれぞれ膨張したとしても、波長変換部47と基材43とが直接的に接合されておらず、各々が異なる程度で膨張できる自由度を持っている。これにより、本実施形態の波長変換素子32では、基材43の膨張に起因する波長変換部47の変形や破損が生じにくい、という効果が得られる。
また、本実施形態の波長変換素子32によれば、波長変換部47と基材43とを接合する手段として、シリコーン樹脂等の材料からなる接合部が用いられていないため、光や熱によって接合部が劣化するおそれがない。
また、本実施形態の波長変換素子32においては、波長変換部47と基材43との間に微小な空気層が存在することによって、以下の作用、効果が得られる。
本実施形態の波長変換素子32において、波長変換部47の内部で等方的に放射された蛍光Yは、気孔等の散乱成分に当たって散乱しながら波長変換部47の内部を進み、蛍光Yの一部は波長変換部47の第1面47aに到達し、蛍光Yの他の一部は波長変換部47の第2面47bに到達する。第1面47aに到達した蛍光Yは、臨界角以上で第1面47aに入射して全反射する成分と、臨界角未満で第1面47aに入射してフレネル反射する成分と、を除く成分は、第1面47aを通過し、波長変換素子32から射出される。また、上記の2つの反射成分は、再び散乱しながら波長変換部47の内部を進んで第1面47aもしくは第2面47bに到達する。
一方、第2面47bに到達した蛍光Yのうち、第2面47bに臨界角以上の入射角で入射した光は、全反射することで損失が生じることなく、再び散乱しながら波長変換部47の内部を進む。
また、第2面47bに臨界角未満の入射角で入射した蛍光Yのうち、反射されなかった成分は、第2面47bを通過して基材43の反射層41で反射する。ところが、反射層41を構成する銀は、光反射率が高いとは言え、2%程度の光吸収率を有するため、蛍光Yが反射層41に入射する毎に蛍光Yの強度は減衰する。波長変換部47の内部で発光した蛍光Yのうち、波長変換素子32から射出されない成分の大部分が反射層41での吸収成分に相当する。したがって、蛍光Yの発光効率を上げるためには、蛍光Yが反射層41に到達する前に、できるだけ多くの蛍光Yを第2面47bで反射させることが重要である。
なお、本明細書において、「発光効率」は、以下の(1)、(2)式で定義される。
発光効率=(波長変換部からの射出光量/波長変換部への励起光入射量) ……(1)
波長変換部からの射出光量=蛍光の射出光量+未変換の励起光の射出光量 ……(2)
波長変換部47の内部における蛍光Yの放射分布は全方向に向けて略等方的である。したがって、第2面47bでの臨界角が小さい程、第2面47bで反射する蛍光Yを多くし、反射層41に入射する蛍光Yを少なくすることができる。ここで、本実施形態の波長変換素子32によれば、励起光Eの入射領域Tの下方に接合部の屈折率よりも低い屈折率を有する微小な空気層が存在しているため、例えば波長変換部と基材との間に接合部が設けられた従来の波長変換素子に比べて、第2面47bでの臨界角を小さくすることができる。これにより、本実施形態の波長変換素子32は、従来の波長変換素子に比べて、反射層41に入射する蛍光Yの量を少なくし、反射層41での蛍光Yの損失を少なくすることができ、発光効率を高めることができる。
また、本実施形態の波長変換素子32は、波長変換部47と基材43との間に微小な空気層を有しつつ、波長変換部47と基材43とが直接接触しているため、波長変換部47で発生した熱が基材43に伝導されやすい。これにより、波長変換部47の温度上昇に起因する発光効率の低下を抑制することができる。
本実施形態の場合、回転した状態の波長変換素子32に励起光Eが照射されるため、励起光Eが複数の第1保持部371の箇所を通過している期間では、波長変換部47から蛍光Yが射出されない。そのため、例えば、励起光Eが第1保持部371の箇所を通過するタイミングで励起光Eがオフになるように第1光源10の点灯タイミングを制御する、あるいは、励起光Eが第1保持部371の箇所を通過する際に第1保持部371で反射される励起光Eを、照明光用の青色光として積極的に利用する、といった方法で対処が可能である。
以上説明した第1実施形態に係る第1照明装置100によれば、以下の効果を奏する。
本実施形態の第1照明装置100が上記の波長変換素子32を備えているため、波長変換素子32の信頼性に優れた第1照明装置100が実現できる。
また、本実施形態の第1照明装置100は、モーター50(回転装置)によって波長変換部47上での励起光Eの入射位置を時間的に移動させることができるため、波長変換部47の温度上昇を抑制できる。そのため、波長変換部47の発光効率の低下を抑制できるとともに、蛍光Yの損失が少ない第1照明装置100を提供することができる。
以上説明した第1実施形態に係るプロジェクター1によれば、以下の効果を奏する。
本実施形態のプロジェクター1は、上記の第1照明装置100を備えているため、高輝度の画像を表示することができる。
[第2実施形態]
以下、本発明の第2実施形態について、図5および図6を用いて説明する。
第2実施形態のプロジェクターおよび照明装置の構成は第1実施形態と同様であり、波長変換素子の構成が第1実施形態と異なる。そのため、プロジェクターおよび照明装置の全体の説明は省略する。
図5は、第2実施形態の波長変換装置の斜視図である。図6は、第2実施形態の波長変換装置の正面図である。
図5および図6において、第1実施形態の図2および図3と共通の構成要素には同一の符号を付し、説明を省略する。また、図6のIV-IV線に沿う断面構造は、第1実施形態の図4と共通であるため、本実施形態では図示を省略する。
図5および図6に示すように、本実施形態の波長変換素子31は、基材43と、波長変換部47と、保持部37と、固定部38と、を備えている。保持部37は、複数の第1保持部371と、複数の第2保持部372と、を有する。
保持部37は、波長変換部47の第1面47aまたは第3面47c1,47c2に対向して設けられ、波長変換部47を励起光Eの入射方向に沿う方向C1および入射方向に交差する方向C2に保持する。
複数の第2保持部372は、複数の第1保持部371と同様、波長変換部47の周方向に沿って互いに間隔をおいて配置されている。なお、第2保持部372の数や配置は特に限定されないが、第2保持部372は、互いに略等しい間隔をおいて3個以上設けられることが望ましい。
第2保持部372は、基材本体40の第1面40aに沿う方向、言い換えると、励起光Eの入射方向に交差する方向C2に、波長変換部47の移動を規制する。第2保持部372は、例えば基材本体40の第1面40aに設けられたピンで構成されている。ピンは、基材本体40とは別体の部材で構成されていてもよいし、基材本体40と一体に構成されていてもよい。複数の第2保持部372の各々は、波長変換部47の内周側の側面にあたる第3面47c1に当接している。このようにして、基材本体40の第1面40aに沿う方向への波長変換部47の移動は、複数の第2保持部372によって規制される。
なお、必ずしも全ての第2保持部372が波長変換部47の第3面47c1に当接している必要はなく、一部の第2保持部372が第3面47c1に当接し、他の第2保持部372が第3面47c1から離れていてもよい。もしくは、全ての第2保持部372が波長変換部47の第3面47c1から離れていてもよい。言い換えると、少なくとも一部の第2保持部372と波長変換部47の第3面47c1との間には隙間があってもよい。これらの場合であっても、波長変換部47は、基材本体40の第1面40aに沿う方向に自由に移動することはできず、第2保持部372によって移動が制限される。すなわち、本明細書における「波長変換部47の移動を規制する」は、波長変換部47が全く移動できないようにしてもよいし、波長変換部47がわずかに移動した際にそれ以上は移動できないようにしてもよいことを含む概念である。
第2保持部372は、波長変換部47に当接する等の手段により波長変換部47の移動を物理的に規制する部材で構成されている。したがって、第2保持部372は、波長変換部47を保持する手段として、波長変換部47と基材43とを直接接合する接着材や粘着材等を含まない。
波長変換装置のその他の構成は、第1実施形態と同様である。
本実施形態においても、波長変換素子52の信頼性や発光効率を高めることができる、といった第1実施形態と同様の効果が得られる。
さらに本実施形態の場合、基材本体40の第1面40aに沿う方向への波長変換部47の移動が複数の第2保持部372によって規制されるため、励起光Eの入射方向に交差する方向C2に対して、波長変換部47をより確実に保持することができる。また、波長変換素子31の組み立て工程において、第1保持部371を基材43に固定する際に、波長変換部47が第2保持部372によって位置決めされるため、第1保持部371の固定作業を行いやすくなる。
[第3実施形態]
以下、本発明の第3実施形態について、図7を用いて説明する。
第3実施形態のプロジェクターおよび照明装置の構成は第1実施形態と同様であり、波長変換素子の構成が第1実施形態と異なる。そのため、プロジェクターおよび照明装置の全体の説明は省略する。
図7は、第3実施形態の波長変換装置の正面図である。
図7において、第1実施形態の図3と共通の構成要素には同一の符号を付し、説明を省略する。また、図7のIV-IV線に沿う断面構造は、第1実施形態の図4と共通であるため、本実施形態では図示を省略する。
図7に示すように、本実施形態の波長変換素子52は、基材43と、波長変換部47と、保持部37と、固定部38と、を備えている。保持部37は、複数の第1保持部371と、複数の第2保持部372と、を有する。
本実施形態において、第1保持部371は、第1実施形態と同様、基材43の径方向に波長変換部47を跨ぐように設けられた板バネ部材で構成されている。第2保持部372は、第2実施形態と同様、基材43に設けられたピンで構成されている。ただし、本実施形態の場合、第2実施形態と異なり、複数の第2保持部372の各々は、波長変換部47の外周側の側面にあたる第3面47c2に当接している。これにより、基材43の第1面に沿う方向への波長変換部47の移動は、複数の第2保持部372によって規制される。
第2実施形態と同様、必ずしも全ての第2保持部372が波長変換部47の第3面47c2に当接している必要はなく、一部の第2保持部372が第3面47c2に当接し、他の第2保持部372が第3面47c2から離れていてもよい。もしくは、全ての第2保持部372が波長変換部47の第3面47c2から離れていてもよい。言い換えると、少なくとも一部の第2保持部372と波長変換部47の第3面47c2との間には隙間があってもよい。これらの場合であっても、波長変換部47は、基材43の第1面に沿う方向に自由に移動することはできず、第2保持部372によって移動が制限される。
波長変換装置のその他の構成は、第1実施形態と同様である。
本実施形態においても、波長変換素子52の信頼性や発光効率を高めることができる、といった第1実施形態と同様の効果が得られる。
以上の第1~第3実施形態の波長変換素子は、以下の構成を有していてもよい。
(第1変形例)
図8は、第1変形例の波長変換素子の断面図である。
図8において、第1実施形態の図4と共通の構成要素には同一の符号を付し、説明を省略する。
図8に示すように、第1変形例の波長変換素子28において、保持部76は、例えばステンレス鋼からなる板材で構成されている。板材は、弾性変形しないものであってもよい。保持部76は、略直角に折り曲げられた2つの屈曲部を有する。
保持部76は、基材43の反射面43rに対向する第1部76aと、波長変換部47の第1面47aに対向する第2部76bと、第1部76aと第2部76bとを連結する第3部76cと、を有する。波長変換部47は、一方の端部において、保持部76の第2部76bと基材43との間に挟み込まれた状態となる。
固定部38は、例えばピン、ボルト等の固定部材で構成されている。固定部38は、保持部76を基材43に対して固定する。
保持部76の第2部76bは、波長変換部47の第1面47aに当接していてもよいし、第1面47aから離間していてもよい。また、保持部76は、波長変換部47を押圧していてもよいし、波長変換部47を押圧していなくてもよい。
(第2変形例)
図9は、第2変形例の波長変換素子の断面図である。
図9において、第1実施形態の図4と共通の構成要素には同一の符号を付し、説明を省略する。
図9に示すように、第2変形例の波長変換素子29において、保持部78は、例えばステンレス鋼からなる板材で構成されている。板材は、弾性変形しないものであってもよい。保持部78は、略直角に折り曲げられた4つの屈曲部を有する。
保持部78は、波長変換部47の一端側において基材43の反射面43rに対向する第1部78aと、波長変換部47の第1面47aに対向する第2部78bと、波長変換部47の他端側において基材43の反射面43rに対向する第3部78cと、第1部78aと第2部78bとを連結する第4部78dと、第2部78bと第3部78cとを連結する第5部78eと、を有する。波長変換部47は、保持部78と基材43との間に挟み込まれた状態となる。
固定部38は、例えばピン、ボルト等の固定部材で構成されている。固定部38は、保持部78の第1部78aおよび第3部78cに設けられ、保持部78を基材43に対して固定する。
保持部78の第2部78bは、波長変換部47の第1面47aに当接していてもよいし、第1面47aから離間していてもよい。また、保持部78は、波長変換部47を押圧していてもよいし、波長変換部47を押圧していなくてもよい。
[第4実施形態]
以下、本発明の第4実施形態について、図10~図12を用いて説明する。
第4実施形態のプロジェクターおよび照明装置の構成は第1実施形態と同様であり、波長変換素子の構成が第1実施形態と異なる。そのため、プロジェクターおよび照明装置の全体の説明は省略する。
図10は、第4実施形態の波長変換装置の斜視図である。図11は、波長変換装置の正面図である。図12は、図11のXII-XII線に沿う波長変換装置の断面図である。
図10~図12において、第1実施形態で用いた図面と共通の構成要素には同一の符号を付し、説明を省略する。
図10~図12に示すように、本実施形態の波長変換素子53は、基材43と、波長変換部47と、保持部54と、固定部55と、を備えている。保持部54は、第1保持部541と、複数の第2保持部542と、を有する。
第1保持部541は、基材本体40の第1面40aに交差する方向、言い換えると、励起光Eの入射方向に沿う方向C1に、波長変換部47を基材43に対して押圧する。第1保持部541は、例えば弾性変形可能なステンレス鋼からなる板バネ部材で構成されている。板バネ部材は、球殻の一部が平面によって切断された形状を有している。したがって、図11に示すように、励起光Eの入射方向から見た第1保持部541の形状は円形である。
図12に示すように、第1保持部541は、第1保持部541の縁部が波長変換部47の第1面47aに当接した状態で、波長変換部47の内縁部を基材43に対して押圧する。図11に示すように、励起光Eの入射方向から見て、波長変換部47の内縁側の一部の領域は、第1保持部541の縁部と重なっている。そのため、波長変換部47の第1面47aのうち、第1保持部541と重なっていない領域に、励起光Eの入射領域Tが設けられている。すなわち、保持部54は、弾性変形可能な部材を有し、部材は、励起光Eの入射方向に沿う方向から見て、一部が波長変換部47の開口47hと重なり、他の一部が波長変換部47の内縁部と重なって配置されている。
なお、本実施形態では、第1保持部541が波長変換部47の内縁側の一部の領域を全周にわたって押圧する構成となっているが、波長変換部47の内縁側の領域のうちの複数箇所のみを押圧する構成となっていてもよい。例えば第1保持部は、円環状の波長変換部47を120°おきに3個所で押圧する構成となっていてもよい。
固定部55は、第1保持部541をモーター50の回転軸35に固定する。固定部55は、例えばボルトおよびナットから構成されている。第1保持部541の中心には孔541hが設けられている。ボルトが孔541hに挿通された状態でナットに締結されることにより、第1保持部541は、モーター50の回転軸35に固定される。また、ボルトの締結の程度を調整することにより、波長変換部47に対して第1保持部541を押し付ける圧力を調整できるようになっていてもよい。なお、固定部55は、ピン等の部材により構成されていてもよい。このようにして、第1保持部541は、波長変換部47の開口47hと重なる部分において固定部55によって回転軸35に固定されている。
本実施形態においては、第2実施形態と同様、複数の第2保持部542の各々は、ピンにより構成されている。複数の第2保持部542の各々は、波長変換部47の外周側の側面にあたる第3面47c2に当接している。これにより、基材本体40の第1面40aに沿う方向への波長変換部47の移動は、複数の第2保持部542によって規制される。
図12に示すように、本実施形態の場合、第1保持部541は、基材43の中心側から外側に向かって波長変換部47の第1面47aに対して斜めに当接する。そのため、波長変換部47は、第1保持部541によって、第1面47aに垂直な方向に押圧されるのと同時に、第1面47aに平行な方向に内縁側から外縁側に向けて押圧される。そのため、複数の第2保持部542は、本実施形態のように、波長変換部47の外周側に設けられることが望ましい。なお、第2保持部542は、必ずしも設けられていなくてもよい。
第1実施形態と同様、必ずしも全ての第2保持部542が波長変換部47の第3面47c2に当接している必要はなく、一部の第2保持部542が第3面47c2に当接し、他の第2保持部542が第3面47c2から離れていてもよい。もしくは、全ての第2保持部542が波長変換部47の第3面47c2から離れていてもよい。言い換えると、少なくとも一部の第2保持部542と波長変換部47の第3面47c2との間には隙間があってもよい。これらの場合であっても、波長変換部47は、基材本体40の第1面40aに沿う方向に自由に移動することはできず、第2保持部542によって移動が制限される。
波長変換装置のその他の構成は、第1実施形態と同様である。
本実施形態においても、波長変換素子53の信頼性や発光効率を高めることができる、といった第1実施形態と同様の効果が得られる。
また、本実施形態の波長変換素子53の場合、第1実施形態と異なり、第1保持部541が波長変換部47を跨いでいないため、波長変換部47から蛍光Yが射出されない期間が存在しない。そのため、励起光Eを一時的にオフにする必要がなく、波長変換部47を有効に利用して蛍光Yを常時射出させることができる。
[第5実施形態]
以下、本発明の第5実施形態について、図13を用いて説明する。
第5実施形態のプロジェクターおよび照明装置の構成は第1実施形態と同様であり、波長変換素子の構成が第1実施形態と異なる。そのため、プロジェクターおよび照明装置の全体の説明は省略する。
図13は、第5実施形態の波長変換装置の断面図であって、第4実施形態の図12と同じ位置の断面図に相当する。
図13において、第4実施形態の図12と共通の構成要素には同一の符号を付し、説明を省略する。
図13に示すように、本実施形態の波長変換素子57は、基材58と、波長変換部47と、保持部59と、固定部55と、を備えている。保持部59は、第1保持部541と、第2保持部592と、を有する。
本実施形態において、第1保持部541は、第4実施形態と同様、球殻の一部が切断された形状を有する板バネ部材で構成されている。固定部55は、第4実施形態と同様、第1保持部541をモーター50の回転軸35に固定するボルトおよびナットから構成されている。
第2保持部592は、基材本体580の第1面580aに設けられた溝部で構成されている。溝部は、回転軸35を中心として円環状に設けられている。第2保持部592は、底面592bと、基材58の内周側に位置する内壁面592cと、基材58の外周側に位置する外壁面592dと、を有する。基材58の径方向における第2保持部592の寸法W1は、基材58の径方向における波長変換部47の寸法W2よりも大きい。波長変換部47は、内壁面592cから離間し、外壁面592dおよび底面592bに当接した状態で第2保持部592の内部に収容されている。これにより、基材本体580の第1面580aに沿う方向への波長変換部47の移動は、第2保持部592によって規制される。
なお、第2保持部592(溝部)の深さは、特に限定されない。第2保持部592の深さは、波長変換部47の厚さと等しくてもよいし、波長変換部47の厚さよりも小さくてもよいし、波長変換部47の厚さよりも大きくてもよい。
基材58は、基材本体580と、反射層581と、を有する。反射層582は、第2保持部592の底面592bに設けられた銀等の金属膜で構成されている。したがって、基材58は、反射面58rを有する。なお、反射層582は、第2保持部592の底面592bに加えて、内壁面592cもしくは外壁面592dに設けられていてもよい。
波長変換装置のその他の構成は、第1実施形態と同様である。
本実施形態においても、波長変換素子57の信頼性や発光効率を高めることができる、といった第1実施形態と同様の効果が得られる。
また、本実施形態においても、第4実施形態と同一の第1保持部541が用いられているため、波長変換部47を有効に利用して蛍光Yを常時射出させることができる、といった第4実施形態と同様の効果が得られる。
[第6実施形態]
以下、本発明の第6実施形態について、図14~図16を用いて説明する。
第6実施形態のプロジェクターおよび照明装置の構成は第1実施形態と同様であり、波長変換素子の構成が第1実施形態と異なる。そのため、プロジェクターおよび照明装置の全体の説明は省略する。
図14は、第6実施形態の波長変換装置の斜視図である。図15は、波長変換装置の正面図である。図16は、図15のXVI-XVI線に沿う波長変換装置の断面図である。
図14~図16において、第1実施形態で用いた図面と共通の構成要素には同一の符号を付し、説明を省略する。
図14~図16に示すように、本実施形態の波長変換素子61は、基材43と、波長変換部47と、保持部62と、固定部63と、を備えている。保持部62は、複数の第1保持部621と、複数の第2保持部372と、を有する。
第1保持部621は、基材本体40の第1面40aに交差する方向、言い換えると、励起光Eの入射方向に沿う方向C1に、波長変換部47を基材43に対して押圧する。第1保持部621は、例えば弾性変形可能なステンレス鋼からなる板バネ部材で構成されている。板バネ部材は、環状に湾曲した円筒体の一部が切断された形状を有している。したがって、図15に示すように、励起光Eの入射方向から見た第1保持部621の形状は扇形である。
図16に示すように、第1保持部621は、第1保持部621の縁部が波長変換部47の第1面47aに当接した状態で、波長変換部47の外縁部を基材43に対して押圧する。図15に示すように、励起光Eの入射方向から見て、波長変換部47の外縁側の領域の一部は、第1保持部621の縁部と重なっている。そのため、波長変換部47の第1面47aのうち、第1保持部621と重なっていない領域に、励起光Eの入射領域Tが設けられている。すなわち、保持部62は、弾性変形可能な部材を有し、部材は、励起光Eの入射方向に沿う方向から見て、一部が基材43の波長変換部47よりも外側の領域と重なり、他の一部が波長変換部47の外縁部と重なって配置されている。
複数の第1保持部621は、基材43の周方向に、互いに間隔をおいて配置されている。本実施形態の場合、3個の第1保持部621が基材43の周方向において等間隔で配置されている。ただし、第1保持部621の数や互いの間隔は特に限定されない。本実施形態では、このように、複数の第1保持部621が波長変換部47の外縁側の領域のうちの複数箇所を押圧する構成となっているが、例えば円環状の一つの第1保持部が波長変換部47の外縁側の領域を全周にわたって押圧する構成となっていてもよい。
固定部63は、複数の第1保持部621の各々を基材43に固定する。固定部63は、例えばピン、ボルト等の部材から構成されていてもよいし、接着剤から構成されていてもよい。このようにして、第1保持部621は、波長変換部47よりも外側の部分において固定部63によって基材43に固定されている。
複数の第2保持部372の各々は、第1実施形態と同様、ピンにより構成されている。複数の第2保持部372の各々は、波長変換部47の内周側の側面にあたる第3面47c1に当接している。これにより、基材本体40の第1面40aに沿う方向への波長変換部47の移動は、複数の第2保持部372によって規制される。
図16に示すように、本実施形態の場合、第1保持部621は、基材43の外縁部から中心に向かって波長変換部47の第1面47aに対して斜めに当接する。そのため、波長変換部47は、第1保持部621によって、第1面47aに垂直な方向に押圧されるのと同時に、第1面47aに平行な方向に外縁側から内縁側に向けて押圧される。そのため、複数の第2保持部372は、本実施形態のように、波長変換部47の内縁側に設けられることが望ましい。なお、第2保持部372は、必ずしも設けられていなくてもよい。
第2実施形態と同様、必ずしも全ての第2保持部372が波長変換部47の第3面47c1に当接している必要はなく、一部の第2保持部372が第3面47c1に当接し、他の第2保持部372が第3面47c1から離れていてもよい。もしくは、全ての第2保持部372が波長変換部47の第3面47c1から離れていてもよい。
波長変換装置のその他の構成は、第1実施形態と同様である。
本実施形態においても、波長変換素子61の信頼性や発光効率を高めることができる、といった第1実施形態と同様の効果が得られる。
本実施形態の場合、第1実施形態と異なり、第1保持部621が波長変換部47を跨いでいないため、波長変換部47から蛍光Yが射出されない期間が存在しない。そのため、励起光Eを一時的にオフにする必要がなく、波長変換部47を有効に利用して蛍光Yを常時射出させることができる。
[第7実施形態]
以下、本発明の第7実施形態について、図17を用いて説明する。
第7実施形態のプロジェクターおよび照明装置の構成は第1実施形態と同様であり、波長変換素子の構成が第1実施形態と異なる。そのため、プロジェクターおよび照明装置の全体の説明は省略する。
図17は、第7実施形態の波長変換装置の断面図であって、第5実施形態の図13および第6実施形態の図16に相当する。
図17において、第5実施形態の図13および第6実施形態の図16と共通の構成要素には同一の符号を付し、説明を省略する。
図17に示すように、本実施形態の波長変換素子65は、基材58と、波長変換部47と、保持部66と、固定部63と、を備えている。保持部66は、複数の第1保持部621と、第2保持部662と、を有する。
第1保持部621は、第6実施形態と同様、円筒体の一部が切断された形状を有する板バネ部材で構成されている。固定部63は、第5実施形態と同様、各第1保持部621を基材58に固定するボルト、ピン、接着剤等の部材から構成されている。
第2保持部662は、第5実施形態と同様、基材本体580の第1面580aに設けられた溝部で構成されている。溝部は、回転軸35を中心として円環状に設けられている。第2保持部662は、底面662bと、基材58の内周側に位置する内壁面662cと、基材58の外周側に位置する外壁面662dと、を有する。基材58の径方向における第2保持部662の寸法W2は、基材58の径方向における波長変換部47の寸法W1よりも大きい。波長変換部47は、外壁面662dから離間し、内壁面662cおよび底面662bに当接した状態で第2保持部662の内部に収容されている。これにより、基材本体580の第1面580aに沿う方向への波長変換部47の移動は、第2保持部662によって規制される。
波長変換装置のその他の構成は、第1実施形態と同様である。
本実施形態においても、波長変換素子65の信頼性や発光効率を高めることができる、といった第1実施形態と同様の効果が得られる。
また、本実施形態においても、第6実施形態と同一の第1保持部621が用いられているため、波長変換部47を有効に利用して蛍光Yを常時射出させることができる、といった第6実施形態と同様の効果が得られる。
[第8実施形態]
以下、本発明の第8実施形態について、図18および図19を用いて説明する。
第8実施形態のプロジェクターの概略構成は第1実施形態と同様であり、波長変換装置の構成が第1実施形態と異なる。そのため、プロジェクターの全体の説明は省略する。
図18は、第8実施形態のプロジェクター11の概略構成図である。図19は、波長変換素子の斜視図である。
図18において、図1と共通の構成要素には同一の符号を付し、説明を省略する。
図18に示すように、本実施形態の第1照明装置103は、波長変換素子20を有しており、波長変換素子20を回転させるためのモーター(回転装置)を有していない。そのため、第1光源10から射出された励起光Eは、静止した状態の波長変換素子20に入射する。
図19に示すように、本実施形態の波長変換素子20は、基材33と、波長変換部34と、複数の保持部44と、複数の固定部45と、を備えている。図18に示すように、波長変換素子20は、励起光Eが入射した側と同じ側に向けて蛍光Yを射出する。すなわち、波長変換素子20は、反射型の波長変換素子である。
基材33は、基材本体330と、反射層331と、を有する。基材33は、波長変換部34から射出された蛍光Yを反射させる反射面33rを有する。基材本体330は、例えばアルミニウム等の金属から構成されている。反射層331は、例えば銀等の金属膜から構成されている。
波長変換部34は、波長変換層を有する。励起光Eの入射方向から見た波長変換部34の平面形状は、矩形状である。波長変換部34は、第1の波長帯の励起光Eが入射する第1面34aと、第1面34aとは反対側の第2面34bと、第1面34aまたは第2面34bと交差する第3面34cと、を有する。波長変換部34は、例えばYAG系蛍光体を含み、黄色の蛍光Yを射出する。なお、波長変換部34の反射面33rと対向する面に、誘電体多層膜が設けられていてもよい。
複数の保持部44の各々は、基材33の第1面に交差する方向、言い換えると、励起光Eの入射方向に沿う方向に、波長変換部34を基材33に対して押圧する。保持部44は、例えば弾性変形可能なステンレス鋼からなる帯状の板バネ部材で構成されている。保持部44は、波長変換部34の角部において波長変換部34を斜めに跨ぐように設けられている。本実施形態においては、保持部44が波長変換部34の対角線上の2つの角部にそれぞれ設けられているが、保持部44の数や配置は特に限定されない。
このように、保持部44は、波長変換部34の第1面34aまたは第3面34cに対向して設けられ、波長変換部34を励起光Eの入射方向に沿う方向および入射方向に交差する方向に保持する。励起光Eの入射方向から見て、波長変換部34の2つの角部の領域の一部は、保持部44と重なっている。そのため、波長変換部34の第1面34aのうち、保持部44と重なっていない領域に、励起光Eの入射領域Tが設けられている。
保持部44の両端は、固定部45によって基材33に固定されている。固定部45は、例えばピン、ボルト等の固定部材で構成されている。このように、固定部45は、保持部44を基材33に対して固定する。保持部44は、自身が弾性変形して湾曲した状態で基材33との間に波長変換部34を挟み込んでいる。これにより、保持部44は、波長変換部34を適度な圧力で基材33に押し付けている。固定部45は、波長変換部34の第1面34aまたは第3面34cに対向して設けられ、波長変換部34を励起光Eの入射方向に沿う方向および入射方向に交差する方向に保持する。
本実施形態においても、第1~第7実施形態と同様、波長変換部34と基材33とは、接着剤等により直接的には接合されていない。波長変換部34は、保持部44によって基材33に押圧されているため、基材33と直接接触している。しかしながら、波長変換部34および基材33がμmオーダーの微細な凹凸、反り、歪み等を有しているため、波長変換部34と基材33との間には、μmオーダーの厚さを有する、図示しない微小な空気層が存在している。
プロジェクター11のその他の構成は、第1実施形態と同様である。
本実施形態の波長変換素子20においても、第1~第7実施形態の波長変換素子と同様の効果が得られる。すなわち、本実施形態の波長変換素子20は、線膨張係数の違いによって波長変換部34と基材33とが異なる程度に膨張したとしても、波長変換部34と基材33とが直接的に接合されていないため、波長変換部34の大きな変形や破損が起こりにくいという効果が得られる。
また、本実施形態の波長変換素子20によれば、波長変換部34と基材33とを接合する手段として、シリコーン樹脂等の材料からなる接合部が用いられていないため、光や熱によって接合部が劣化するおそれがない。
また、本実施形態の波長変換素子32においては、波長変換部34と基材33との間に微小な空気層が存在することによって、空気層が存在しない従来の波長変換素子に比べて、波長変換部34の第2面34bでの臨界角を小さくすることができる。これにより、本実施形態の波長変換素子32は、従来の波長変換素子に比べて、反射層331に入射する蛍光Yの量を少なくし、反射層331での蛍光Yの損失を少なくすることができるため、発光効率を高めることができる。
[第9実施形態]
以下、本発明の第9実施形態について、図20を用いて説明する。
第9実施形態のプロジェクターおよび照明装置の構成は第8実施形態と同様であり、波長変換素子の構成が第8実施形態と異なる。そのため、プロジェクターおよび照明装置の全体の説明は省略する。
図20は、第9実施形態の波長変換素子の斜視図である。
図20において、第8実施形態の図19と共通の構成要素には同一の符号を付し、説明を省略する。
本実施形態の波長変換素子21は、基材33と、波長変換部34と、複数の保持部48と、固定部49と、を備えている。
保持部48は、励起光Eの入射方向に沿う方向C1に、波長変換部34を基材33に対して押圧する。保持部48は、例えば弾性変形可能なステンレス鋼からなる板バネ部材で構成されている。板バネ部材は、環状に湾曲した円筒体の一部が切断された形状を有している。保持部48は、波長変換部34の4つの辺のそれぞれに沿って設けられている。
このように、複数の保持部48は、波長変換部34の第1面34aまたは第3面34cに対向して設けられ、波長変換部34を励起光Eの入射方向に沿う方向C1および入射方向に交差する方向C2に保持する。保持部48は、保持部48の縁部が波長変換部34の第1面34aに当接した状態で、波長変換部34を基材33に対して押圧する。励起光Eの入射方向から見て、波長変換部34の外縁側の領域の一部は、保持部48の一部と重なっている。そのため、波長変換部34の第1面34aのうち、保持部48と重なっていない中央寄りの領域に、励起光Eの入射領域Tが設けられている。
固定部49は、複数の保持部48の各々を基材33に固定する。固定部49は、例えばピン、ボルト等の部材から構成されていてもよいし、接着剤から構成されていてもよい。
本実施形態においても、波長変換素子21の信頼性や発光効率を高めることができる、といった第8実施形態と同様の効果が得られる。
[第10実施形態]
以下、本発明の第10実施形態について、図21を用いて説明する。
第10実施形態のプロジェクターおよび照明装置の構成は第8実施形態と同様であり、波長変換素子の構成が第8実施形態と異なる。そのため、プロジェクターおよび照明装置の全体の説明は省略する。
図21は、第10実施形態の波長変換素子の斜視図である。
図21において、第8実施形態の図19と共通の構成要素には同一の符号を付し、説明を省略する。
本実施形態の波長変換素子22は、基材33と、波長変換部34と、保持部44と、固定部45と、を備えている。保持部44は、第1保持部441と、複数の第2保持部442と、を有する。
第1保持部441は、基材33の第1面に交差する方向、言い換えると、励起光Eの入射方向に沿う方向C1に、波長変換部34を基材33に対して押圧する。第1保持部441は、例えば弾性変形可能なステンレス鋼からなる帯状の板バネ部材で構成されている。第1保持部441は、波長変換部34の一つの角部において波長変換部34を斜めに跨ぐように設けられている。すなわち、第1保持部441は、第8実施形態の保持部44と同様の部材である。
複数の第2保持部442の各々は、基材33の第1面に設けられたピンで構成されている。複数の第2保持部442の各々は、波長変換部34を平面視したときの4つの辺のうち、第1保持部441が設けられた角部と対角線上で対向する角部に接する2つの辺に対応してそれぞれ設けられている。第2保持部442は、波長変換部34の第3面34cに当接していてもよいし、第3面34cから離間していてもよい。これにより、基材33の第1面に沿う方向への波長変換部34の移動は、複数の第2保持部442によって規制される。
波長変換素子22のその他の構成は、第1実施形態と同様である。
第10実施形態においても、波長変換素子22の信頼性や発光効率を高めることができる、といった第8実施形態と同様の効果が得られる。
第10実施形態の波長変換素子22は、以下の構成を有していてもよい。
(第1変形例)
図22は、第10実施形態の第1変形例の波長変換素子の斜視図である。
図22において、図21と共通の構成要素には同一の符号を付し、説明を省略する。
図22に示すように、第1変形例の波長変換素子23において、基材33を平面視したときの4つの辺のうち、第1保持部441が設けられた側の角部と対角線上で対向する角部に接する2つの辺に沿って、他の平坦部分に対して突出した壁部333が設けられている。壁部333は、波長変換部34の第3面34cに当接していてもよいし、第3面34cから離間していてもよい。これにより、基材33の第1面に沿う方向への波長変換部34の移動は、壁部333によって規制される。すなわち、第2保持部は、壁部333から構成されていてもよい。
(第2変形例)
図23は、第10実施形態の第2変形例の波長変換素子の斜視図である。
図23において、図21と共通の構成要素には同一の符号を付し、説明を省略する。
図23に示すように、第2変形例の波長変換素子24において、基材33を平面視したとき、第1保持部441が設けられた側の角部と対角線上で対向する角部に接する2つの辺のうち、一方の辺に沿って壁部333が設けられ、他方の辺に対応してピン442が設けられている。これにより、基材33の第1面に沿う方向への波長変換部34の移動は、壁部333とピン442とによって規制される。すなわち、第2保持部は、壁部333およびピン442から構成されていてもよい。
[第11実施形態]
以下、本発明の第11実施形態について、図24を用いて説明する。
第11実施形態のプロジェクターおよび照明装置の構成は第8実施形態と同様であり、波長変換素子の構成が第8実施形態と異なる。そのため、プロジェクターおよび照明装置の全体の説明は省略する。
図24は、第11実施形態の波長変換素子の斜視図である。
図24において、第8実施形態の図19と共通の構成要素には同一の符号を付し、説明を省略する。
本実施形態の波長変換素子25は、基材33と、波長変換部34と、保持部67と、固定部68と、を備えている。保持部67は、第1保持部48と、第2保持部442と、を有する。
第1保持部48は、励起光Eの入射方向に沿う方向C1に、波長変換部34を基材33に対して押圧する。第1保持部48は、例えば弾性変形可能なステンレス鋼からなる板バネ部材で構成されている。板バネ部材は、環状に湾曲した円筒体の一部が切断された形状を有している。第1保持部48は、波長変換部34の4つの辺のうち、互いに隣り合う2つの辺のそれぞれに沿って設けられている。
第2保持部442は、基材33の第1面に設けられたピンで構成されている。第2保持部442は、波長変換部34の4つの辺のうち、第1保持部48が設けられた2つの辺を除く2つの辺に対応してそれぞれ設けられている。第2保持部442は、波長変換部34の第3面34cに当接していてもよいし、第3面34cから離間していてもよい。これにより、基材33の第1面に沿う方向への波長変換部34の移動は、複数の第2保持部442によって規制される。
このように、保持部67は、波長変換部34の第1面34aまたは第3面34cに対向して設けられ、波長変換部34を励起光Eの入射方向に沿う方向C1および入射方向に交差する方向C2に保持する。波長変換部34の第1面34aのうち、保持部67と重なっていない中央寄りの領域に、励起光Eの入射領域Tが設けられている。
固定部68は、第1保持部48および第2保持部442を基材33に固定する。第1保持部48の固定部68として、例えばピン、ボルト等の部材が用いられてもよいし、第1保持部48および第2保持部442の固定部としては、接着剤が用いられてもよい。
本実施形態においても、波長変換素子25の信頼性や発光効率を高めることができる、といった第8実施形態と同様の効果が得られる。
第11実施形態の波長変換素子25は、以下の構成を有していてもよい。
(第1変形例)
図25は、第11実施形態の第1変形例の波長変換素子の斜視図である。
図25において、図24と共通の構成要素には同一の符号を付し、説明を省略する。
図25に示すように、第1変形例の波長変換素子26においては、基材33の4つの辺のうち、第1保持部48が設けられた2つの辺を除く2つの辺に沿って、他の平坦部分に対して突出した壁部333が設けられている。壁部333は、波長変換部34の第3面34cに当接していてもよいし、第3面34cから離間していてもよい。基材33の第1面に沿う方向への波長変換部34の移動は、壁部333によって規制される。すなわち、第2保持部は、壁部333から構成されている。
(第2変形例)
図26は、第11実施形態の第2変形例の波長変換素子の斜視図である。
図26において、図24と共通の構成要素には同一の符号を付し、説明を省略する。
図26に示すように、第2変形例の波長変換素子27においては、基材33を平面視したとき、第1保持部48が設けられた辺を除く2つの辺のうち、一方の辺に沿って壁部333が設けられ、他方の辺に対応してピン442が設けられている。基材33の第1面に沿う方向への波長変換部34の移動は、壁部333とピン442とによって規制される。すなわち、第2保持部は、壁部333およびピン442から構成されている。
以上の各実施形態の波長変換素子は、以下の構成を有していてもよい。
以下に示す波長変換素子は、波長変換部および基材に関する変形例であって、上記の各実施形態の保持部および固定部を使用することができる。そのため、以下の図27~図29においては、保持部および固定部の図示を省略する。
(第1変形例)
図27は、第1変形例の波長変換素子16の断面図である。
図27において、第1実施形態の図4と共通の構成要素には同一の符号を付し、説明を省略する。
第1変形例の波長変換素子16において、波長変換部42は、第1面42aと、第2面42bと、第3面42cと、を有する。波長変換部42の第2面42bに、第2凹部42vが設けられている。第2凹部42vは、波長変換部47の幅方向の略中央に設けられている。励起光Eの入射方向から見た第2凹部42vの形状は、円環状である。波長変換部42の幅方向における第2凹部42vの寸法W1は、励起光Eの入射領域Tよりも大きい。
波長変換部42に設けられた第2凹部42vと基材43の反射面43rとによって囲まれた空間S1には空気が存在し、この空気を含む空気層46が形成されている。波長変換部42の第1面42aのうち、反射面43rおよび空気層46に対向する部分の少なくとも一部が励起光Eの入射領域Tとされている。図示を省略するが、波長変換部42もしくは基材43の一部に、空間S1と外部空間S2とを連通させる連通孔39が設けられている。
(第2変形例)
図28は、第2変形例の波長変換素子17の断面図である。
図28において、第1実施形態の図4と共通の構成要素には同一の符号を付し、説明を省略する。
第2変形例の波長変換素子17において、基材84は、基材本体85と、反射層86と、を有する。基材84に、第1凹部84vが設けられている。詳細には、基材本体85の第1面85aに第1凹部84vが設けられ、第1凹部84vの底面および側面を含む基材本体85の全面に反射層86が設けられている。第1凹部84vは、波長変換部47の幅方向の略中央に設けられている。第1凹部84vの寸法W2は、励起光Eの入射領域Tよりも大きい。
基材84に設けられた第1凹部84vと波長変換部47の第2面47bとによって囲まれた空間S1には空気が存在し、この空気を含む空気層46が形成されている。本実施形態では、第1凹部84vの底面および側面を含む基材本体85の全面に反射層86が設けられているが、反射層86は、必ずしも基材本体85の全面に設けられていなくてもよく、例えば第1凹部84vの底面のみに設けられていてもよい。波長変換部47の第1面47aのうち、反射面84rおよび空気層46に対向する部分の少なくとも一部が励起光Eの入射領域Tとされている。図示を省略するが、波長変換部47もしくは基材84の一部に、空間S1と外部空間S2とを連通させる連通孔39が設けられている。
(第3変形例)
図29は、第3変形例の波長変換素子18の断面図である。
図29において、第1実施形態の図4、および図27,図28と共通の構成要素には同一の符号を付し、説明を省略する。
第3変形例の波長変換素子18において、基材84は、基材本体85と、反射層86と、を有する。基材84に、第1凹部84vが設けられている。また、波長変換部42の第2面42bに、第2凹部42vが設けられている。第1凹部84vと第2凹部42vとは、波長変換部42の幅方向における略同じ位置に設けられている。波長変換部42の幅方向における第1凹部84vおよび第2凹部42vの寸法W3は、略同じであり、励起光Eの入射領域Tの径よりも大きい。
基材84に設けられた第1凹部84vと波長変換部42に設けられた第2凹部42vとによって囲まれた空間S1には空気が存在し、この空気を含む空気層46が形成されている。本実施形態では、第1凹部84vの底面および側面を含む基材本体85の全面に反射層86が設けられているが、反射層86は、必ずしも基材本体85の全面に設けられていなくてもよく、例えば第1凹部84vの底面のみに設けられていてもよい。図示を省略するが、波長変換部47もしくは基材84の一部に、空間S1と外部空間S2とを連通させる連通孔39が設けられている。
上記の第1~第3変形例においても、波長変換素子の信頼性や発光効率を高めることができる、といった上記実施形態と同様の効果が得られる。
特に第1~第3変形例の場合、波長変換部42,47の発光領域に対応する励起光Eの入射領域Tの下方に空気層38,46が設けられているため、空気層が設けられていない従来の波長変換素子に比べて、波長変換部42,47の第2面42b,47bでの臨界角を小さくすることができる。これにより、反射層41,86に入射する蛍光Yの量を少なくし、反射層41,86での蛍光Yの損失を少なくすることができるため、発光効率を高めることができる。
また、第1~第3変形例の波長変換素子16,17,18では、波長変換部42,47と基材43,84との間に介在する空気層38,46の厚さが数μm程度と薄く、熱伝導率が低い空気であっても熱抵抗が大きく上昇することはない。さらに、第1凹部84vもしくは第2凹部42vが設けられた領域以外の領域では、波長変換部42,47の第2面42b,47bと基材43,84の反射面43r,84rとが当接しているため、波長変換部42,47の熱は基材43,84に十分に伝導される。これらの要因により、第1~第3変形例の波長変換素子16,17,18では、波長変換部42,47の温度上昇が抑制され、高い発光効率を維持することができる。
なお、本発明の技術範囲は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば上記実施形態の波長変換素子において、基材の反射面と対向する波長変換部の第2面に誘電体多層膜が設けられていてもよい。その場合、誘電体多層膜は、例えばSiOとTiOとが交互に複数積層された膜で構成される。すなわち、誘電体多層膜は、屈折率が互いに異なる2種の誘電体膜が交互に複数積層された構成を有する。誘電体多層膜を構成する各誘電体膜の層数や膜厚は、特に限定されない。
波長変換層の第2面に誘電体多層膜が設けられた場合、波長変換部の第2面に臨界角以下の入射角で入射する蛍光のうち、第2面で反射する蛍光の量を誘電体多層膜によって増加させることができる。これにより、基材の反射面に到達する蛍光の量を減少させ、反射面における光の損失を抑制することができる。その結果、波長変換素子の発光効率を高めることができる。
また、上記実施形態では、波長変換部または基材の微細な凹凸や反りを利用して波長変換部と基材との間に空気層を設ける構成としたが、他の手段を利用して空気層を設けてもよい。この種の手段として、例えば波長変換部の第2面と基材の反射面との間に、波長変換部と基材との間隔を保持するためのスペーサーを介在させてもよい。もしくは、波長変換部の第2面および基材の反射面の少なくとも一方に凹部を設けてもよい。
その他、波長変換素子、照明装置、およびプロジェクターの各構成要素の形状、数、配置、材料等の具体的な記載については、上記実施形態に限らず、適宜変更が可能である。上記実施形態では、本発明による照明装置を、液晶ライトバルブを用いたプロジェクターに搭載した例を示したが、これに限られない。光変調装置としてデジタルマイクロミラーデバイスを用いたプロジェクターに搭載してもよい。
上記実施形態では、本発明による照明装置をプロジェクターに搭載した例を示したが、これに限られない。本発明による照明装置は、照明器具や自動車のヘッドライト等にも適用することができる。
1,11…プロジェクター、10…第1光源(光源)、16,17,18,20,21,22,23,24,25,26,27,28,29,31,32,52,53,57,61,65…波長変換素子、33,43,58,84…基材、33r,43r,58r,84r…反射面、34,42,47…波長変換部、34a,42a,47a…第1面、34b,42b,47b…第2面、34c,42c,47c1,47c2…第3面、37,44,54,59,62,66,67,76,78…保持部、38,45,49,55,63,68…固定部、48…第1保持部(保持部)、50…モーター(回転装置)、100…第1照明装置(照明装置)、371,541…第1保持部、372,542,592…第2保持部、400B,400G,400R…光変調装置、600…投射光学装置、E…励起光、Y…蛍光。

Claims (11)

  1. 反射面を有する基材と、
    第1の波長帯の励起光が入射する第1面と、前記第1面とは反対側の第2面と、前記第1面または前記第2面と交差する第3面と、を有し、前記励起光を前記第1の波長帯とは異なる第2の波長帯の蛍光に波長変換する波長変換部と、
    前記第1面または前記第3面に対向して設けられ、前記波長変換部を前記励起光の入射方向に沿う方向および前記入射方向に交差する方向に保持する保持部と、
    前記保持部を固定する固定部と、を備え
    前記波長変換部の前記第2面と、前記基材における前記波長変換部の前記第2面に対応する面とのうち少なくとも一方に凹部が設けられ、
    前記凹部により囲まれた空間に空気層が形成され、
    前記波長変換部における前記励起光の入射領域の下方に前記空気層が設けられている、ことを特徴とする波長変換素子。
  2. 前記保持部は、前記入射方向に沿う方向に、前記波長変換部を前記基材に対して押圧する第1保持部と、前記入射方向に交差する方向に、前記波長変換部の移動を規制する第2保持部と、を有することを特徴とする請求項1に記載の波長変換素子。
  3. 前記波長変換部は、前記入射方向に沿う方向から見て、円形の開口を有する円環状の形状を有し、
    前記保持部は、弾性変形可能な部材を有し、
    前記部材は、前記入射方向に沿う方向から見て、一部が前記開口と重なり、他の一部が前記波長変換部の内縁部と重なって配置され、前記開口と重なる部分において前記固定部によって固定され、前記波長変換部の内縁部を押圧する、請求項1または請求項2に記載の波長変換素子。
  4. 前記波長変換部は、前記入射方向に沿う方向から見て、円形の開口を有する円環状の形状を有し、
    前記保持部は、弾性変形可能な部材を有し、
    前記部材は、前記入射方向に沿う方向から見て、一部が前記基材の前記波長変換部よりも外側の領域と重なり、他の一部が前記波長変換部の外縁部と重なって配置され、前記波長変換部よりも外側の部分において前記固定部によって固定され、前記波長変換部の外縁部を押圧する、請求項1または請求項2に記載の波長変換素子。
  5. 反射面を有する基材と、
    第1の波長帯の励起光が入射する第1面と、前記第1面とは反対側の第2面と、前記第1面または前記第2面と交差する第3面と、を有し、前記励起光を前記第1の波長帯とは異なる第2の波長帯の蛍光に波長変換する波長変換部と、
    前記第1面または前記第3面に対向して設けられ、前記波長変換部を前記励起光の入射方向に沿う方向および前記入射方向に交差する方向に保持する保持部と、
    前記保持部を固定する固定部と、を備え、
    前記保持部は、前記入射方向に沿う方向に、前記波長変換部を前記基材に対して押圧する第1保持部と、前記入射方向に交差する方向に、前記波長変換部の移動を規制する第2保持部と、を有し、
    前記波長変換部は、前記入射方向に沿う方向から見て、円形の開口を有する円環状の形状を有し、
    前記第1保持部は、弾性変形可能な板バネ部材で構成され、前記入射方向に沿う方向から見て、一部が前記開口と重なり、他の一部が前記波長変換部の内縁部と重なって配置され、前記開口と重なる部分において前記固定部によって固定され、前記波長変換部の内縁部を押圧しており、
    前記第2保持部は、前記基材に設けられた円環状の溝部で構成され、
    前記溝部は、底面と、前記基材の内周側に位置する内壁面と、前記基材の外周側に位置する外壁面と、を有し、
    前記波長変換部は、前記内壁面から離間し、前記外壁面および前記底面に当接した状態で前記第2保持部の内部に収容されている、ことを特徴とする波長変換素子。
  6. 反射面を有する基材と、
    第1の波長帯の励起光が入射する第1面と、前記第1面とは反対側の第2面と、前記第1面または前記第2面と交差する第3面と、を有し、前記励起光を前記第1の波長帯とは異なる第2の波長帯の蛍光に波長変換する波長変換部と、
    前記第1面または前記第3面に対向して設けられ、前記波長変換部を前記励起光の入射方向に沿う方向および前記入射方向に交差する方向に保持する保持部と、
    前記保持部を固定する固定部と、を備え、
    前記保持部は、前記入射方向に沿う方向に、前記波長変換部を前記基材に対して押圧する第1保持部と、前記入射方向に交差する方向に、前記波長変換部の移動を規制する第2保持部と、を有し、
    前記波長変換部は、前記入射方向に沿う方向から見て、円形の開口を有する円環状の形状を有し、
    前記第1保持部は、弾性変形可能な板バネ部材で構成され、前記入射方向に沿う方向から見て、一部が前記基材の前記波長変換部よりも外側の領域と重なり、他の一部が前記波長変換部の外縁部と重なって配置され、前記波長変換部よりも外側の部分において前記固定部によって固定され、前記波長変換部の外縁部を押圧しており、
    前記第2保持部は、前記基材に設けられた円環状の溝部で構成され、
    前記溝部は、底面と、前記基材の内周側に位置する内壁面と、前記基材の外周側に位置する外壁面と、を有し、
    前記波長変換部は、前記外壁面から離間し、前記内壁面および前記底面に当接した状態で前記第2保持部の内部に収容されている、ことを特徴とする波長変換素子。
  7. 請求項1から請求項までのいずれか一項に記載の波長変換素子と、
    前記波長変換素子に向けて前記励起光を射出する光源と、を備えたことを特徴とする照明装置。
  8. 前記波長変換素子は、回転軸の周りに回転可能とされ、
    前記波長変換素子を前記回転軸の周りに回転させる回転装置を備えたことを特徴とする請求項に記載の照明装置。
  9. 請求項または請求項に記載の照明装置と、
    前記照明装置からの光を画像情報に応じて変調する光変調装置と、
    前記光変調装置により変調された光を投射する投射光学装置と、を備えたことを特徴とするプロジェクター。
  10. 反射面を有する基材と、
    第1の波長帯の励起光が入射する第1面と、前記第1面とは反対側の第2面と、前記第1面または前記第2面と交差する第3面と、を有し、前記励起光を前記第1の波長帯とは異なる第2の波長帯の蛍光に波長変換する波長変換部と、
    前記第1面または前記第3面に対向して設けられ、前記波長変換部を前記励起光の入射方向に沿う方向および前記入射方向に交差する方向に保持する保持部と、
    前記保持部を固定する固定部と、を有し、回転軸の周りに回転可能とされる波長変換素子と、
    前記波長変換素子を前記回転軸の周りに回転させる回転装置と、
    前記波長変換素子に向けて前記励起光を射出する光源と、を備え、
    前記保持部は、前記入射方向に沿う方向に、前記波長変換部を前記基材に対して押圧する複数の第1保持部と、前記入射方向に交差する方向に、前記波長変換部の移動を規制する第2保持部と、を有し、
    前記波長変換部は、前記入射方向に沿う方向から見て、円形の開口を有する円環状の形状を有し、
    前記複数の第1保持部は、前記波長変換部の周方向に沿って互いに間隔をおいて配置され、
    前記第1保持部の各々は、前記波長変換部を径方向に跨ぐように設けられており、
    前記光源は、回転した状態の前記波長変換素子において前記励起光が前記第1保持部の箇所を通過するタイミングで前記励起光をオフするように前記励起光の点灯タイミングを制御する、ことを特徴とする照明装置。
  11. 請求項10に記載の照明装置と、
    前記照明装置からの光を画像情報に応じて変調する光変調装置と、
    前記光変調装置により変調された光を投射する投射光学装置と、を備えたことを特徴とするプロジェクター。
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