JP7117705B1 - 電子装置 - Google Patents
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Abstract
Description
変形可能な基材の一面に導電性パターンが配置された回路基板と、
前記基材上に設けられ、前記導電性パターンと電気的に接続され外部に設けられた外部素子と電気的に接続するための端子部と、前記端子部を囲う本体部と、前記本体部の下端に設けられ前記基材に固定される固定部、とからなるコネクタと、
前記基材の前記一面とは反対側の他面を覆う樹脂層と、
前記樹脂層に埋め込まれ前記固定部と接触する接触面が前記導電性パターンが形成された前記基材の一面と面一になるように前記基材の一面側に露出して前記固定部と接触した状態で前記固定部が固定される固定部材と、を備えた、
ことを特徴とする。
変形可能な基材の一面に導電性パターンが配置された回路基板と、
前記基材の一面とは反対側の他面を覆う樹脂層と、
前記樹脂層上に設けられ、前記樹脂層及び前記基材を貫通して前記導電性パターンと電気的に接続され外部に設けられた外部素子と電気的に接続するための端子部と、前記端子部を囲う本体部と、前記本体部の下端に設けられ前記樹脂層に固定される固定部、とからなるコネクタと、
前記樹脂層に埋め込まれ前記固定部と接触する接触面が前記樹脂層の一面と面一になるように前記樹脂層の一面側に露出して前記固定部と接触した状態で前記固定部が固定される固定部材と、を備えた、
ことを特徴とする。
前記固定部材は、前記樹脂層に埋め込まれた一端にアンダーカット形状が形成されている、
ことを特徴とする。
前記固定部は、前記固定部材にはんだで固定されている、
ことを特徴とする。
前記固定部は、前記固定部材にネジ固定されている、
ことを特徴とする。
前記固定部は、前記固定部材に接着剤で固定されている、
ことを特徴とする。
前記コネクタが、一般に入手可能なコネクタである、
ことを特徴とする。
尚、以下の図面を使用した説明において、図面は模式的なものであり、各寸法の比率等は現実のものとは異なることに留意すべきであり、理解の容易のために説明に必要な部材以外の図示は適宜省略されている。
(1)電子装置1の全体構成
図1Aは第1実施形態に係る電子装置1の一例を示す平面模式図、図1Bは電子装置1の一例を示す断面模式図、図2Aは電子装置1のコネクタ5の固定を説明する部分平面模式図、図2Bは電子装置1のコネクタ5の固定を説明する部分断面模式図、図2Cはコネクタ5を固定する固定部材7のアンカー部の一例を示す部分断面模式図である。
以下、図面を参照しながら、第1実施形態に係る電子装置1の構成について説明する。
本実施形態における基材2は、合成樹脂材料からなり変形可能な絶縁性のフィルム状の基材である。ここで、「変形可能な基材」は、導電性パターン3を配置後に変形できる、すなわち、熱成形、真空成形または圧空成形によって実質的に平坦な2次元形状から実質的に立体的な3次元形状に変形することができる基材を意味する。
特にポリエステルがより好ましく、さらにその中でもポリエチレンテレフタレート(PET)が経済性、電気絶縁性、耐薬品性等のバランスが良く最も好ましい。
基材2の一面2aに導電性パターン3を配置する場合、さきに、金属めっき成長のきっかけとなる金属ナノ粒子等の触媒からなる下地層(不図示)を所定のパターン状に形成する。下地層は、基材2上に金属ナノ粒子等の触媒インクを塗布したあと、乾燥および焼成を行うことにより形成する。
導電性パターン3は、図1においては、タッチセンサ3Aとして配置されている例を示しているが、導電性パターン3には、複数の電子部品3Bが取り付けられてもよい。電子部品3Bとしては、制御回路、歪み、抵抗、静電容量、TIRなどの接触感知、および光検出部品、圧電アクチュエータまたは振動モータなどの触知部品または振動部品、LEDなどの発光部品、マイクおよびスピーカーなどの発音または受音、メモリチップ、プログラマブルロジックチップおよびCPUなどのデバイス操作部品、デジタル信号プロセッサ(DSP)、ALSデバイス、PSデバイス、処理デバイス、MEMS等が挙げられる。
また、導電性パターン3には、一端に複数のコネクタ接続パッド3aが形成され、外部素子と電気的に接続するためのコネクタ5が電気的に接続されている。
コネクタ5は、一般に入手可能なコネクタであり、導電性パターン3と電気的に接続され外部に設けられた外部素子と電気的に接続するための端子部51と、端子部51を保持する本体部52と、コネクタ5が配置される回路基板4に本体部52を固定させる固定部53とを備える。
固定部53は、本体部52に保持される保持部53aと、後述する樹脂層6に埋め込まれた固定部材7と接触した状態で固定部材7に固定されるテール部53bとを有する。
固定部53は、金属製で固定部材7にはんだで固定されることが好ましいが、必ずしも金属製にする必要はなく、テール部53bに穴加工を施して、固定部材7にネジ固定してもよい。
特に、コネクタ5を相手側コネクタに嵌合するとき、コネクタ5が相手側コネクタにぶつかり、基材2の厚み方向と交差する方向の力がコネクタ5に作用する。このとき、固定部53が基材2の導電性パターン3が配置された一面2aとは反対側の他面2bを覆う樹脂層6に埋め込まれた固定部材7に接触した状態で固定されているので、回路基板4の導電性パターン3と接続部51aとの間のはんだに加わる荷重を確実に小さくすることができる。
樹脂層6は、基材2の導電性パターン3が配置された一面2aとは反対側の他面2bに対して接着層ADを介して基材2の他面2bを覆うように形成されている。接着層ADは、導電性パターン3を外部から不可視に覆い隠すように調色されてもよい。また、樹脂層6は接着層ADを透光性とした上で樹脂材料を透明樹脂材料とすることで、例えば電子装置1の内部に加飾が施された場合に、加飾を保護しながら視認可能とすることができる。
固定部材7は、図2Bに示すように、樹脂層6の内部に埋め込まれているアンカー部71と、基材2を基材2の厚み方向に貫通して基材2の一面2a側に露出して表面実装されるコネクタ5のテール部53bと接触する接触面72からなる。
図3Aは、変形例1に係る電子装置1のコネクタ5の固定を説明する部分平面模式図、図3Bは変形例1に係る電子装置1のコネクタ5の固定を説明する部分断面模式図である。
変形例1に係る電子装置1は、回路基板4に表面実装されるコネクタ5の固定部53を上方から押さえるように接触して固定する固定部材7Aを備えている。
コネクタ5に外力が作用した場合に、コネクタ5のテール部53bを、はんだ等で固定することなく、回路基板4の導電性パターン3と接続部51aとの間のはんだに加わる荷重を小さくすることができる。
図4Aは、変形例2に係る電子装置1のコネクタ5の固定を説明する部分断面模式図、図4Bは変形例2に係る電子装置1のコネクタ5の固定を説明する部分平面模式図である。
変形例2に係る電子装置1は、変形可能な基材2の一面2aに導電性パターン3が配置された回路基板4と、基材2の一面2aとは反対側の他面2bを覆う樹脂層6と、樹脂層6上に設けられ、樹脂層6及び基材2を貫通して導電性パターン3と電気的に接続され外部に設けられた外部素子と電気的に接続するための端子部51と、端子部51を囲う本体部52と、本体部52の下端に設けられ樹脂層6に固定される固定部53、とからなるコネクタ5と、樹脂層6に埋め込まれ固定部53と接触した状態で固定部53が固定される固定部材7Bと、を備えて構成されている。
図5は電子装置1の製造方法の概略の手順の一例を示すフローチャート図、図6は電子装置1の製造過程を説明するための電子装置1の部分断面模式図である。
電子装置1は、基材2の準備工程S11と、基材2上に導電性パターン3を配置する配線用めっき工程S12と、回路基板4と固定部材7を射出成形用金型に位置決めして、基材2の他面2bを覆う樹脂層6と固定部材7をインサート成形する樹脂充填工程S13と、導電性パターン3とコネクタ5の接続部51aとをはんだで電気的に接合する電気的接合工程S14と、コネクタ5のテール部53bを固定部材7の接触面72に固定する固定工程S15と、を経て製造される。
基材の準備工程S11においては、まず、所定の形状及び大きさに形成された実質的に平坦なフィルム状の基材2の一面2a側に固定部材7の接触面72が露出するように所定の切り欠き2cを形成する(図6A 参照)。
焼成温度は、100°C~300°Cが好ましく、150°C~200°Cがより好ましい。焼成温度が低すぎると、金属ナノ粒子同士の焼結が不十分となるとともに、金属ナノ粒子以外の成分が残ることで、密着性が得られない虞がある。また、焼成温度が高すぎると、基材2の劣化や歪みが発生する虞がある。
基材2上に形成された下地層に対し、電解めっきまたは無電解めっきを行うことにより、下地層の表面および内部にめっき金属を析出させ導電性パターン3を配置する(図6B 参照)。めっき方法は公知のめっき液およびめっき処理と同様であり、具体的に無電解銅めっき、電解銅めっきが挙げられる。
樹脂充填工程S13では、まず、基材2の導電性パターン3が配置された一面2aとは反対側の他面2bに基材2と樹脂層6の樹脂素材の組み合わせに応じて接着層ADを形成するバインダーインクを塗布する(図6C 参照)。また、固定部材7のアンカー部71にもバインダーインクを塗布することが好ましい。バインダーインクは、接着性樹脂を含み、スクリーン印刷、インクジェット印刷、スプレーコート、筆塗り等で塗布され、基材2と射出成形される樹脂層6及び樹脂層6と固定部材7との接着性を向上させる。
電気的接合工程S14では、導電性パターン3の一端に形成されたコネクタ接続パッド3aとコネクタ5の接続部51aとをはんだWで電気的に接合する。はんだWは、基材2の軟化点より低温の溶融温度を有する低温はんだが望ましく、例えば基材2としてポリエチレンテレフタレート(PET)を使用する場合は、基材2の軟化点より低い120~140℃の融点を有することが望ましい。
基材2の軟化点よりも低い融点を持つはんだペーストを用いることにより、基材2は溶融又はその他の変形をしない一方で、はんだペーストは溶融してコネクタ接続パッド3aと化学的かつ物理的に接合し得る状態になる。そして、はんだWが固化して、はんだWを介して導電性パターン3にコネクタ5の接続部51aが電気的に接合される(図6E 参照)。
固定工程S15では、コネクタ5のテール部53bを基材2の一面2aと面一になるように基材2の一面2a側に露出した固定部材7の接触面72と機械的に接合して固定する。
固定の方法としては、はんだ付け、ネジ固定、接着剤による接着が挙げられる。
コネクタ5のテール部53bが固定部材7の接触面72に固定されることで、回路基板4のコネクタ接続パッド3aとコネクタ5の接続部51aとの間のはんだに加わる荷重を確実に小さくして、導電性パターン3の剥離を抑制することができる。
図7Aは第2実施形態に係る電子装置1Aの一例を示す平面模式図、図7Bは第2実施形態に係る電子装置1Aの一例を示す断面模式図、図8Aは第2実施形態に係る電子装置1Aのコネクタ5の固定を説明する部分平面模式図、図8Bは第2実施形態に係る電子装置1Aのコネクタ5の固定を説明する部分断面模式図である。
以下、図面を参照しながら、第2実施形態に係る電子装置1Aの構成について説明する。
電子装置1Aは、変形可能な基材2の一面2aに導電性パターン3が配置された回路基板4と、基材2上に設けられ、導電性パターン3と電気的に接続され外部に設けられた外部素子と電気的に接続するための端子部51と、端子部51を囲うハウジング52と、ハウジング52の下端に設けられ基材2に固定される固定部53、とからなるコネクタ5と、基材2の一面2aとは反対側の他面2bを覆う樹脂層6と、樹脂層6の一部が基材2を貫通して基材2の一面2a側に延び固定部53を覆った状態で押さえて固定する固定体8と、を備えて構成されている。
基材2には、テール部53bが接触している領域の側方に基材2を厚み方向に貫通する貫通孔2c(図9A 参照)が設けられ、樹脂層6の一部が貫通孔2cから基材2の一面2a側に突出する固定体8を形成し、固定部53を覆った状態で押さえて固定している。
図9は電子装置1Aの製造方法の概略の手順の一例を示すフローチャート図、図10は電子装置1Aの製造過程を説明するための電子装置1Aの部分断面模式図である。
電子装置1Aは、基材2の準備工程S21と、基材2上に導電性パターン3を形成する配線用めっき工程S22と、導電性パターン3とコネクタ5の接続部51aとをはんだで電気的に接合する電気的接合工程S23と、コネクタ5が実装された回路基板4を射出成形用金型に位置決めして、基材2の他面2bを覆う樹脂層6とコネクタ5のテール部53bを固定する固定体8とを一体として形成する樹脂充填工程S24と、を経て製造される。
基材の準備工程S21においては、まず、所定の形状及び大きさに形成された実質的に平坦なフィルム状の基材2に、基材2の厚み方向に貫通する貫通孔2cを形成する(図10A 参照)。貫通孔2cは、樹脂層6を形成するキャビティCA1と固定体8を形成するキャビティCA2とを連通する孔であり、固定体8が形成される位置に合わせて形成される。
電気的接合工程S23では、導電性パターン3の一端に形成されたコネクタ接続パッド3aとコネクタ5の接続部51aとをはんだWで電気的に接合する(図10C 参照)。
樹脂充填工程S24では、まず、基材2の導電性パターン3が配置された一面2aとは反対側の他面2bに基材2と樹脂層6の樹脂素材の組み合わせに応じて接着層ADを形成するバインダーインクを塗布する。また、コネクタ5のテール部53bにもバインダーインクを塗布することが好ましい(図10D 参照)。バインダーインクは、接着性樹脂を含み、基材2と射出成形される樹脂層6及びコネクタ5のテール部53bと固定体8との接着性を向上させる。
2・・・基材
2a・・・一面(導電性パターン3側)、2b・・・他面、2c・・・貫通孔
3・・・導電性パターン
3a・・・コネクタ接続パッド
3A・・・タッチセンサ
3B・・・電子部品
4・・・回路基板
5・・・コネクタ
51・・・端子部、51a・・・接続部
52・・・本体部
53・・・固定部、53a・・・保持部、53b・・・テール部
6・・・樹脂層
7、7A、7B・・・固定部材、71、71A、71B・・・アンカー部、
72、72A、72B・・・接触面
71a・・・アンダーカット形状
8・・・固定体
K・・・射出成形用金型
CA1、CA2・・・キャビティ
Claims (7)
- 変形可能な基材の一面に導電性パターンが配置された回路基板と、
前記基材上に設けられ、前記導電性パターンと電気的に接続され外部に設けられた外部素子と電気的に接続するための端子部と、前記端子部を囲う本体部と、前記本体部の下端に設けられ前記基材に固定される固定部、とからなるコネクタと、
前記基材の前記一面とは反対側の他面を覆う樹脂層と、
前記樹脂層に埋め込まれ前記固定部と接触する接触面が前記導電性パターンが形成された前記基材の一面と面一になるように前記基材の一面側に露出して前記固定部と接触した状態で前記固定部が固定される固定部材と、を備えた、
ことを特徴とする電子装置。 - 変形可能な基材の一面に導電性パターンが配置された回路基板と、
前記基材の一面とは反対側の他面を覆う樹脂層と、
前記樹脂層上に設けられ、前記樹脂層及び前記基材を貫通して前記導電性パターンと電気的に接続され外部に設けられた外部素子と電気的に接続するための端子部と、前記端子部を囲う本体部と、前記本体部の下端に設けられ前記樹脂層に固定される固定部、とからなるコネクタと、
前記樹脂層に埋め込まれ前記固定部と接触する接触面が前記樹脂層の一面と面一になるように前記樹脂層の一面側に露出して前記固定部と接触した状態で前記固定部が固定される固定部材と、を備えた、
ことを特徴とする電子装置。 - 前記固定部材は、前記樹脂層に埋め込まれた一端にアンダーカット形状が形成されている、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の電子装置。 - 前記固定部は、前記固定部材にはんだで固定されている、
ことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の電子装置。 - 前記固定部は、前記固定部材にネジ固定されている、
ことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の電子装置。。 - 前記固定部は、前記固定部材に接着剤で固定されている、
ことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の電子装置。 - 前記コネクタが、一般に入手可能なコネクタである、
ことを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載の電子装置。
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