JPH0567043U - 実装部品の保持構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 振動や落下等の衝撃時に実装部品の変位を規
制して、プリント基板への荷重負担を軽減すること。 【構成】 チョーク９と器具本体６との間に、プリント
基板５を貫通して器具本体６に対するチョーク９の変位
を規制する脚部１０が介在された実装部品の保持構造で
あり、振動や落下等による衝撃時に、チョーク９が変位
するのを防止できるので、プリント基板５の割れ防止、
銅箔の切れや剥がれ防止を図ることができる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、例えばプリント基板に実装されたチョーク・トランス類を器具本体 で保持する構造に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来のチョーク・トランス類は、図６に示されるように、コア１、コイル２、 ボビン３、端子ピン４等により構成される。このチョーク８は、図７に示すプリ ント基板５に実装され、両者の結合は、プリント基板５にプリントした銅箔（図 示せず）とチョーク８の端子ピン４との半田７によって行われている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

ところが、上記従来のチョーク・トランス類の実装構造では、チョーク８が大 きく重量が大となったものでは、チョーク９とプリント基板５とからなる実装ブ ロックの輸送時の振動や落下等によって、チョーク８の荷重がプリント基板５に かかり、これが原因となってプリント基板５が割れたり、銅箔の切れや剥がれを 生じるおそれがあった。

【０００４】 それらを避けるべく、上記実装ブロックを取付ける器具本体６に、チョーク８ を単独で設置する方法があるが、この場合、器具組立工数が増え、コストアップ を招くという欠点がある。 本考案は、上記従来の課題に鑑みてなされたもので、振動や落下等の衝撃時に 実装部品の変位を規制して、プリント基板への荷重負担を軽減できる実装部品の 保持構造を提供することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記課題を解決するために、本考案は、プリント基板に実装された実装部品を 器具本体側で保持する実装部品の保持構造であって、上記実装部品と器具本体と の間に、プリント基板を貫通して器具本体に対する実装部品の変位を規制する保 持体を介在したものである。

【０００６】

【作用】

本考案によれば、実装部品と器具本体の間に保持体を介在したので、振動や落 下等による衝撃時に、実装部品が変位するのを防止できる。従って、プリント基 板に荷重がかからず、割れたり、銅箔の切れや剥がれを生じるおそれがない。

【０００７】

【実施例】

本考案の一実施例を図面に基づいて説明する。 本考案に係るチョーク・トランス（実装部品）は、図１に示されるように、コ ア１、コイル２、ボビン３、四本の脚部（保持体）１０、端子ピン４等により構 成されており、このチョーク９とプリント基板５との結合については、従来通り 、端子ピン４とプリント基板５の銅箔（図示せず）との半田付けによって行われ ている。

【０００８】 上記ボビン３の四隅には、図２に示されるように、それぞれ棒状の脚部１０が 一体形成されている。各脚部１０は、端子ピン４の突出方向と平行に延び、その 長さは、端子ピン４よりも長寸に設定されている。これにより、図１に示される ように、脚部１０の先端が器具本体６に当接して、器具本体６に対するプリント 基板５の変位が規制されている。

【０００９】 一方、上記プリント基板５には、図１に示されるように、上記各脚部１０に個 別に対応して貫通孔５ａが穿設されており、各貫通孔５ａの孔径は、脚部１０よ りも僅かに大きく、脚部１０は摩擦しない状態で貫通可能となっている。 上記実装ブロックを組立てるにあたっては、まず、チョーク９の各脚部１０を プリント基板５の各貫通孔５ａにそれぞれ貫通させた状態で、端子ピン４をプリ ント基板５に半田７によって結合し、その後、チョーク９とプリント基板５とか らなる実装ブロックを器具本体６に取付ける。このとき、ボビン３から延びた脚 部１０の先端が、器具本体６に当接するので、チョーク９の重量は器具本体６で 受け止められる。従って、振動や落下等の衝撃時においても、チョーク９はプリ ント基板５を振動させるおそれがない。

【００１０】 本考案の他の実施例を図３乃至図５に示す。この実施例では、チョーク９’と プリント基板５とからなる実装ブロックが、樹脂製の成形絶縁体１１を介して器 具本体６に保持されている。この成形絶縁体１１は、器具本体６に固定される板 状部１３と、この板状部１３上に立設された四本の弾性突起１２とからなる。各 弾性突起１２の先端には爪部１２ａが設けられており、一方、チョーク９’のボ ビン３には、その側面３ｂに爪部１２ａを案内するガイド溝１５、上面３ｃに爪 部１２ａが係合する係合孔１６が形成されている。該弾性突起１２の高さ寸法は 、爪部１２ａが係合孔１６に係合した状態で、板状部１３に端子ピン４が当接す るように設定されている。

【００１１】 上記実装ブロックを組立てるにあたっては、予め、チョーク９’の端子ピン４ をプリント基板５に半田付けし、その後、この実装ブロックを成形絶縁体１１に 押し込む。このとき、図５に示されるように、プリント基板５の貫通孔１４を貫 通した成形絶縁体１１の弾性突起１２は、先端の爪部１２ａが図３の矢印方向Ａ に撓みながらボビン３のガイド溝１５を滑っていき、係合孔１６に弾発的に係合 される。一方、成形絶縁体１１の板状部１３にはチョーク９’の端子ピン４が当 接する。このように、チョーク９’とプリント基板５とからなる実装ブロックは 、成形絶縁体１１と一体となって器具本体６に抜け止め固定されるので、チョー ク９’の保持がより強固となり、プリント基板５の荷重負担が一層軽減される。

【００１２】 なお、図３及び図４において、ボビン３の側面３ｂと上面３ｃに、爪部１２ａ のガイド溝１５と係合孔１６を形成したけれど、これに限るものではなく、例え ばボビンの他の部分３ａ、或いはコア１の上面等であってもよい。 上記実施例では、実装部品をチョークで説明したけれども、これに限定されず 、トランス等の重量物であってもよい。

【００１３】

【考案の効果】

本考案は、上述したように、保持体によって実装部品の変位を規制したので、 振動や落下等の衝撃によってプリント基板が振動するおそれがない。その結果、 輸送時などにおいてプリント基板の割れ等を確実に防止できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例に係る実装部品の保持構造を
示す断面図である。

【図２】図１の実装部品の斜視図である。

【図３】本考案の他の実施例を示す断面図である。

【図４】図３の実装部品の斜視図である。

【図５】図３のプリント基板への弾性突起の貫通状態を
示す概略斜視図である。

【図６】従来例の実装部品の斜視図である。

【図７】従来例の実装部品の保持構造を示す断面図であ
る。

【符号の説明】

５ プリント基板 ６ 器具本体 ９ チョーク 10 脚部

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 プリント基板に実装された実装部品を器
   具本体で保持する実装部品の保持構造において、上記実
   装部品と器具本体との間に、プリント基板を貫通して器
   具本体に対する実装部品の変位を規制する保持体を介在
   したことを特徴とする実装部品の保持構造。