JP7076263B2 - 硬化性樹脂組成物、ドライフィルム、硬化物、および、電子部品 - Google Patents

硬化性樹脂組成物、ドライフィルム、硬化物、および、電子部品 Download PDF

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Description

本発明は、硬化性樹脂組成物、ドライフィルム、硬化物、および、電子部品に関する。
一般に、プリント配線板などの電子部品においては、耐熱性や電気絶縁性の観点から、層間絶縁材料用やソルダーレジスト材料用として、カルボキシル基含有樹脂やエポキシ樹脂などの硬化性樹脂を主成分とし、さらにフィラーなどの添加成分を含有する樹脂組成物が広く用いられている。
また、層間絶縁材料等の樹脂絶縁層の表面は、通常、導体層の形成工程(銅箔の粗面転写や銅めっき前の化学処理)によって粗面化されており、ソルダーレジスト材料との密着性を向上させている。
このような層間絶縁材料として用いられる従来の樹脂組成物からなる硬化物では、高周波領域で通信する場合に、電気信号の遅延や損失が避けられないという問題があった。
近年、このような伝送損失の問題から、層間絶縁材料表面は粗化フリーもしくは低粗化面となる傾向にあり(いわゆるロープロファイル基板)、材料としては、活性エステルを含む低極性の絶縁材料などの低誘電損失材が用いられるようになってきた。
一方で、半導体パッケージ基板に用いられるソルダーレジスト等の永久被膜には、より高い信頼性(HAST耐性、PCT耐性、耐熱性、強靭性、低反り性、熱寸法安定性等)が求められるようになってきた。
このようなソルダーレジスト材料等に対し、高い信頼性を付与する方法として、例えば組成物中に無機フィラーを高充填することにより、熱物性を向上させることが一般的に行われている。この無機フィラーの中でも特にシリカは、充填性に優れ、熱膨張係数(CTE)が低いこと、また、容易に硬化性反応基を導入することが可能でありソルダーレジストの特性向上に広く用いられてきた(特許文献1参照)。しかしながら、このようなシリカを多量に含有するソルダーレジスト材料では、上述した伝送損失の問題を解決したロープロファイル基板の材料と同様に、低極性組成物となるため密着性が悪くなり、特にHAST処理後に密着性が低下しやすいという新たな問題が生じることが分かった。
特開2012-83467号公報(特許請求の範囲)
一方、伝送損失の問題を解決したロープロファイル基板の材料として用いられる層間絶縁材料には、低誘電正接化のために、上記のとおり、活性エステル等の低極性化のための成分が配合されるが、このような低極性化の成分を含む場合や導体層が粗化フリーもしくは低粗化面であると、導体層やソルダーレジストとの密着性が低下する問題があることが分かった。また、上記ソルダーレジスト材料と同様に、半導体チップとのCTEのミスマッチや低誘電正接化等の観点から無機フィラーとしてシリカを高充填すると、硬化性樹脂の割合が少なくなるため、デスミアによるアンカー効果の得られない場合にソルダーレジストや導体層との密着性がより低下する一因となることが分かった。従って、上記のような低極性材料やシリカの高充填材料を用いた場合には、導体層、および、ソルダーレジスト、特にはシリカを含むソルダーレジストと、HAST処理後も優れた密着性を保つことが困難であった。さらに、高強度物性を付与するソルダーレジストは、硬化性反応基を有するシリカを含むため、シリカの小径化と共に硬化収縮が大きくなりやすく、より密着性が低下するという問題もあった。
上記のような技術的な背景から、伝送損失の問題を解決するために用いられる、活性エステル等の低極性化を狙う成分およびシリカを含有する層間絶縁材料には、導体層が粗化フリーもしくは低粗化面であっても、導体層とのHAST処理後の密着性に優れること、および、層間絶縁材料および導体層の表面が粗化フリーもしくは低粗化面であっても、上記のようなシリカ粒子を多量に配合したソルダーレジストとのHAST処理後の密着性に優れることが求められる。
そこで本発明の目的は、導体層およびソルダーレジストとのHAST処理後の密着性に優れ、低誘電正接の硬化物を得ることができる硬化性樹脂組成物、該組成物から得られる樹脂層を有するドライフィルム、該組成物または該ドライフィルムの樹脂層の硬化物、および、該硬化物を有する電子部品を提供することにある。
本発明者らは、上記目的の実現に向け、無機フィラーとして用いるシリカの表面処理に着目して鋭意検討を行なった。その結果、発明者らは、アルミニウムの水和酸化物、ジルコニウムの水和酸化物、亜鉛の水和酸化物およびチタンの水和酸化物のうちのいずれか1種で被覆したシリカ粒子を用い、かつ、エポキシ化合物の硬化剤として特定の化合物を用いることで、上記課題を解決し得ることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明の硬化性樹脂組成物は、アルミニウムの水和酸化物、ジルコニウムの水和酸化物、亜鉛の水和酸化物およびチタンの水和酸化物のうちの少なくともいずれか1種により被覆されたシリカ粒子と、エポキシ化合物と、硬化剤として、活性エステル基を有する化合物、シアネートエステル基を有する化合物、および、マレイミド基を有する化合物の少なくともいずれか1種と、を含むことを特徴とするものである。
本発明の硬化性樹脂組成物は、前記被覆されたシリカ粒子が、さらに、表面に硬化性反応基を有することが好ましい。
本発明のドライフィルムは、前記硬化性樹脂組成物をフィルムに塗布、乾燥して得られる樹脂層を有することを特徴とするものである。
本発明の硬化物は、前記硬化性樹脂組成物、または、前記ドライフィルムの樹脂層を硬化して得られることを特徴とするものである。
本発明の電子部品は、前記硬化物を有することを特徴とするものである。
本発明によれば、導体層およびソルダーレジストとのHAST処理後の密着性に優れ、低誘電正接の硬化物を得ることができる硬化性樹脂組成物、該組成物から得られる樹脂層を有するドライフィルム、該組成物または該ドライフィルムの樹脂層の硬化物、および、該硬化物を有する電子部品を提供することができる。
本発明の硬化性樹脂組成物は、アルミニウムの水和酸化物、ジルコニウムの水和酸化物、亜鉛の水和酸化物およびチタンの水和酸化物のうちの少なくともいずれか1種により被覆されたシリカ粒子(以下、「前記被覆シリカ粒子」とも称する)と、エポキシ化合物と、硬化剤として、活性エステル基を有する化合物、シアネートエステル基を有する化合物、および、マレイミド基を有する化合物の少なくともいずれか1種と、を含むことを特徴とするものである。
本発明においては、硬化剤として、活性エステル基を有する化合物、シアネートエステル基を有する化合物、および、マレイミド基を有する化合物の少なくともいずれか1種、および、前記被覆されたシリカ粒子を含むことによって、低誘電正接でありながらも、導体層およびソルダーレジストとのHAST処理後の密着性に優れた硬化物を得ることができる。前記被覆されたシリカは、更に表面に硬化性反応基を有すると、CTEの低減に効果があるため好ましい。
前記HAST処理後の密着性の課題は、フィラー量が多い場合に特に顕著であるが、本発明によれば、シリカ量が多い場合、例えば、30質量%以上であっても、硬化物のHAST処理後も密着性が低下しにくい硬化性樹脂組成物を得ることが可能である。
また、前記被覆されたシリカ粒子は、表面に硬化性反応基を有することが好ましい。一般にフィラーが表面に硬化性反応基を有する場合、フィラーと硬化性樹脂との結合を強固にすることが可能であるが、フィラーが高充填される場合、フィラー粒子の比表面積が多い一方で樹脂含有量が少なくなるため、硬化性樹脂との馴染みが十分でない部分を引き起こしやすく、特にHAST(高温高湿)環境下では吸湿要因となり硬化性反応基部分が加水分解となる可能性が高くなる。そのため、HAST後の密着性が劣り剥がれが発生しやすくなる。
このような塗れ性不良は、フィラーの粒径が小さい場合はフィラーの比表面積が大きく、覆う樹脂量が多く必要となるため特に顕著であった。また、フィラー表面に硬化性反応基を直接付与しても硬化性樹脂との濡れ性が不十分であることから、特にHAST等の厳しい環境下では加水分解等により導体層およびソルダーレジストとの密着性の低下となった。
しかしながら、本発明においては、前記被覆されたシリカ粒子が表面に硬化性反応基を有していても、シリカ粒子と硬化性反応基との間に、アルミニウムの水和酸化物、ジルコニウムの水和酸化物、亜鉛の水和酸化物およびチタンの水和酸化物のうちの少なくともいずれか1種が介在していているので、HAST環境下でも加水分解による密着性の低下がないことも確認されている。
即ちHAST処理後においても硬化性樹脂との濡れ性が維持できているため、導体層およびソルダーレジストとの密着性が低下しにくいという優れた効果を得ることができる。さらに、硬化性反応基による硬化物の物性の改善、例えば低CTE化も可能である。
また、本発明においては、シリカ粒子の表面に水和酸化物に基づく水酸基を多くし、そこに効果的に硬化性反応基を付与できることで溶融粘度をより低下できるため、表面に硬化性反応基を有することが好ましい。
さらに、前記被覆シリカ粒子は、アルミニウムの水和酸化物、ジルコニウムの水和酸化物、亜鉛の水和酸化物およびチタンの水和酸化物のうちの少なくともいずれか1種により被覆されているので、硬化性樹脂中において粗粒が発生しにくく、更に、効果的に硬化性反応基を付与することで流動性が向上し、平坦化、薄膜化等の加工性に優れる。
以下に、本発明の硬化性樹脂組成物の各成分について説明する。なお、本明細書において、(メタ)アクリレートとは、アクリレート、メタクリレートおよびそれらの混合物を総称する用語であり、他の類似の表現についても同様である。
[シリカ粒子]
本発明の硬化性樹脂組成物は、アルミニウムの水和酸化物、ジルコニウムの水和酸化物、亜鉛の水和酸化物およびチタンの水和酸化物のうちの少なくともいずれか1種により被覆されたシリカ粒子を含む。
被覆されるシリカ粒子(即ち、被覆前のシリカ粒子)は特に限定されず、無機フィラーとして用いることができる公知慣用のシリカ粒子を用いればよい。被覆されるシリカ粒子としては、溶融シリカ、球状シリカ、無定形シリカ、結晶性シリカなどが挙げられるが、球状シリカであることが好ましい。
アルミニウムの水和酸化物によりシリカ粒子を被覆する方法としては、例えば、シリカ粒子の水スラリーにアルミン酸ナトリウム等の水溶性アルミニウム化合物の水溶液を加えた後、アルカリまたは酸で中和することにより、シリカ粒子の表面にアルミニウムの水和酸化物を沈着させることができる。水スラリー中のシリカ粒子の量は特に制限されるものではないが、通常、30~300g/lが適当である。アルカリとしては水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アンモニア、酸としては塩酸、硝酸等が用いられ、加える量は上記水溶性アルミニウム化合物が、アルミニウムの水和酸化物を形成できる量であり、好ましくはpHは7±0.5である。
ジルコニウムの水和酸化物によりシリカ粒子を被覆する方法としては、例えば、シリカ粒子の水スラリーにオキシ塩化ジルコニウム等の水溶性ジルコニウム化合物の水溶液を加えた後、アルカリまたは酸で中和することにより、シリカ粒子の表面にジルコニウムの水和酸化物を沈着させることができる。水スラリー中のシリカ粒子の量は特に制限されるものではないが、通常、30~300g/lが適当である。アルカリとしては水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アンモニア等が用いられ、加える量は上記水溶性ジルコニウム化合物が、ジルコニウムの水和酸化物を形成できる量であり、好ましくはpHは7±0.5である。
亜鉛の水和酸化物によりシリカ粒子を被覆する方法としては、例えば、シリカ粒子の水スラリーに硫酸亜鉛等の水溶性亜鉛化合物の水溶液を加えた後、アルカリまたは酸で中和することにより、シリカ粒子の表面に亜鉛の水和酸化物を沈着させることができる。水スラリー中のシリカ粒子の量は特に制限されるものではないが、通常、30~300g/lが適当である。アルカリとしては水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アンモニア、加える量は上記水溶性亜鉛化合物が、亜鉛の水和酸化物を形成できる量であり、好ましくはpHは7±0.5である。
チタンの水和酸化物によりシリカ粒子を被覆する方法としては、例えば、シリカ粒子の水スラリーにチタニル硫酸等の水溶性チタンの水溶液を加えた後、アルカリまたは酸で中和することにより、シリカ粒子の表面にチタンの水和酸化物を沈着させることができる。水スラリー中のシリカ粒子の量は特に制限されるものではないが、通常、30~300g/lが適当である。酸としては塩酸、硝酸等が用いられ、加える量は上記水溶性チタン化合物が、チタンの水和酸化物を形成できる量であり、好ましくはpHは7±0.5である。
前記金属の水和酸化物による被覆、即ち、アルミニウムの水和酸化物、ジルコニウムの水和酸化物、亜鉛の水和酸化物およびチタンの水和酸化物のうちの少なくともいずれか1種による被覆は、シリカ粒子100質量部に対して、前記金属の水和酸化物を好ましくは1~40質量部、より好ましくは3~20質量部で被覆することが好ましい。1質量部以上で被覆することによって、硬化性樹脂中でのシリカ粒子の分散性に優れ、HAST処理後に密着性が低下しにくい硬化物を得ることができる。
上記のとおり、本発明においては、表面に硬化性反応基を有する場合であっても、HAST処理後の密着性に優れ、また、硬化性樹脂との強固な結合が得られるので、硬化性反応基による硬化物の物性の改善、例えば低CTE化も可能である。ここで、硬化性反応基とは、硬化性樹脂組成物に配合する成分(例えば、硬化性樹脂やアルカリ可溶性樹脂)と硬化反応する基であれば、特に限定されず、光硬化性反応基でも熱硬化性反応基でもよい。硬化性反応基としては、エポキシ基、アミノ基、水酸基、カルボキシル基、イソシアネート基、イミノ基、オキセタニル基、メルカプト基、メトキシメチル基、メトキシエチル基、エトキシメチル基、エトキシエチル基、オキサゾリン基、メタクリル基、アクリル基、ビニル基、スチリル基等が挙げられる。前記被覆されたシリカ粒子の表面に硬化性反応基を導入する方法は特に限定されず、公知慣用の方法を用いて導入すればよく、硬化性反応基を有する表面処理剤、例えば、硬化性反応基を有機基として有するカップリング剤等で前記被覆されたシリカ粒子の表面を処理すればよい。カップリング剤としては、シランカップリング剤、チタンカップリング剤、ジルコニウムカップリング剤、アルミニウムカップリング剤等を用いることができる。なかでも、シランカップリング剤が好ましい。
前記被覆されたシリカ粒子が表面に有する硬化性反応基は、熱硬化性反応基であることが好ましい。本発明の硬化性樹脂組成物が光硬化性樹脂を含有する場合は、光硬化性反応基であってもよい。
前記被覆されたシリカ粒子の平均粒子径は、好ましくは1μm以下であることが好ましい。無機フィラーの平均粒子径が小さい場合、凝集し易いが、本発明においては、上記のようにシリカ粒子を被覆することによって、分散性に優れ、凝集しにくい。また、露光波長より小さいことが好ましく、0.4μm以下であることがより好ましい。また、ハレーションを抑制する観点から0.25μm以上であることが好ましい。ここで、本明細書において、シリカ粒子の平均粒子径は、一次粒子の粒径だけでなく、二次粒子(凝集体)の粒径も含めた平均粒子径(D50)であり、レーザー回折法により測定されたD50の値である。また、前記被覆されたシリカ粒子の最大粒子径(レーザー回折法により測定されたD100)は、2μm以下であることが好ましく、1μm以下であることがより好ましい。レーザー回折法による測定装置としては、日機装社製のMicrotrac MT3300EXIIが挙げられる。2μm以下であることにより、均一で微細な粗化面を得られる。
前記被覆されたシリカ粒子は、平均粒子径を調整してもよく、例えば、ビーズミルやジェットミルで予備分散することが好ましい。また、前記被覆されたシリカ粒子は、スラリー状態で配合されることが好ましく、スラリー状態で配合することによって、高分散化が容易であり、凝集を防止し、取り扱いが容易になる。
前記被覆されたシリカ粒子は、1種を単独または2種以上を組み合わせて用いることができる。前記被覆されたシリカ粒子の配合量は、組成物の固形分全量中、30質量%以上であることが好ましく、40質量%以上であることがより好ましく、45質量%以上であることがさらに好ましい。上記のとおり、本発明においては、シリカ量が多くても、HAST処理後の密着性と分散性に優れることから、硬化物の物性の向上、例えば低CTE化、耐反り性、耐熱性を目的として、シリカを高充填することができる。
[硬化剤]
本発明の硬化性樹脂組成物は、硬化剤として、活性エステル基を有する化合物、シアネートエステル基を有する化合物、および、マレイミド基を有する化合物の少なくともいずれか1種を含有する。このような硬化剤を含有することによって、低誘電の硬化物を得ることができる。これらの硬化剤は1種を単独または2種以上を組み合わせて用いることができる。
(活性エステル基を有する化合物)
前記活性エステル基を有する化合物は、一分子中に2個以上の活性エステル基を有する化合物であることが好ましい。活性エステル基を有する化合物は、一般に、カルボン酸化合物とヒドロキシ化合物との縮合反応によって得ることができる。中でも、ヒドロキシ化合物としてフェノール化合物またはナフトール化合物を用いて得られる活性エステル基を有する化合物が好ましい。フェノール化合物またはナフトール化合物としては、ハイドロキノン、レゾルシン、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、フェノールフタリン、メチル化ビスフェノールA、メチル化ビスフェノールF、メチル化ビスフェノールS、フェノール、o-クレゾール、m-クレゾール、p-クレゾール、カテコール、α-ナフトール、β-ナフトール、1,5-ジヒドロキシナフタレン、1,6-ジヒドロキシナフタレン、2,6-ジヒドロキシナフタレン、ジヒドロキシベンゾフェノン、トリヒドロキシベンゾフェノン、テトラヒドロキシベンゾフェノン、フロログルシン、ベンゼントリオール、ジシクロペンタジエニルジフェノール、フェノールノボラック等が挙げられる。また、活性エステル基を有する化合物としては、ナフタレンジオールアルキル/安息香酸型でもよい。
市販されている活性エステル基を有する化合物としては、シクロペンタジエン型のジフェノール化合物、例えば、HPC8000-65T(DIC社製)、HPC8100-65T(DIC社製)、HPC8150-65T(DIC社製)、EXB-8500-65T(DIC社製)が挙げられる。
(シアネートエステル基を有する化合物)
前記シアネートエステル基を有する化合物は、一分子中に2個以上のシアネートエステル基(-OCN)を有する化合物であることが好ましい。シアネートエステル基を有する化合物は、従来公知のものをいずれも使用することができる。シアネートエステル基を有する化合物としては、例えば、フェノールノボラック型シアネートエステル樹脂、アルキルフェノールノボラック型シアネートエステル樹脂、ジシクロペンタジエン型シアネートエステル樹脂、ビスフェノールA型シアネートエステル樹脂、ビスフェノールF型シアネートエステル樹脂、ビスフェノールS型シアネートエステル樹脂が挙げられる。また、一部がトリアジン化したプレポリマーであってもよい。
市販されているシアネートエステル基を有する化合物としては、フェノールノボラック型多官能シアネートエステル樹脂(ロンザジャパン社製、PT30S)、ビスフェノールAジシアネートの一部又は全部がトリアジン化され三量体となったプレポリマー(ロンザジャパン社製、BA230S75)、ジシクロペンタジエン構造含有シアネートエステル樹脂(ロンザジャパン社製、DT-4000、DT-7000)等が挙げられる。また、BA230(ロンザジャパン社製)も挙げられる。
(マレイミド基を有する化合物)
前記マレイミド基を有する化合物は、マレイミド骨格を有する化合物であり、従来公知のものをいずれも使用できる。マレイミド基を有する化合物は、2以上のマレイミド骨格を有することが好ましく、N,N’-1,3-フェニレンジマレイミド、N,N’-1,4-フェニレンジマレイミド、N,N’-4,4-ジフェニルメタンビスマレイミド、1,2-ビス(マレイミド)エタン、1,6-ビスマレイミドヘキサン、1,6-ビスマレイミド-(2,2,4-トリメチル)ヘキサン、2,2’-ビス-[4-(4-マレイミドフェノキシ)フェニル]プロパン、3,3’-ジメチル-5,5’-ジエチル-4,4’-ジフェニルメタンビスマレイミド、4-メチル-1,3-フェニレンビスマレイミド、ビス(3-エチル-5-メチル-4-マレイミドフェニル)メタン、ビスフェノールAジフェニルエーテルビスマレイミド、ポリフェニルメタンマレイミド、およびこれらのオリゴマー、ならびにマレイミド骨格を有するジアミン縮合物のうちの少なくとも何れか1種であることがより好ましい。前記オリゴマーは、上述のマレイミド基を有する化合物のうちのモノマーであるマレイミド基を有する化合物を縮合させることにより得られたオリゴマーである。
市販されているマレイミド基を有する化合物としては、BMI-1000(4,4’-ジフェニルメタンビスマレイミド、大和化成工業社製)、BMI-2300(フェニルメタンビスマレイミド、大和化成工業社製)、BMI-3000(m-フェニレンビスマレイミド、大和化成工業社製)、BMI-5100(3,3’-ジメチル-5,5’-ジメチル-4,4’-ジフェニルメタンビスマレイミド、大和化成工業社製)、BMI-7000(4-メチル-1,3,-フェニレンビスマレイミド、大和化成工業社製)、BMI-TMH((1,6-ビスマレイミド-2,2,4-トリメチル)ヘキサン、大和化成工業社製)、MIR-3000(ビフェニルアラルキル型マレイミド、日本化薬社製)などが挙げられる。
硬化剤としては、低誘電損失に優れることから、活性エステル基を有する化合物が好ましい。また、シアネートエステルも低誘電損失に優れるため好ましいが、マレイミドと併用することにより、トリアジン環を含む三次元構造ができるため吸水率特性がより低くしマイグレーション耐性の向上となり好ましい。
硬化剤の配合量は、硬化性樹脂組成物中の固形分を100質量%とした場合、1~30質量%であることが好ましい。
[エポキシ化合物]
本発明の硬化性樹脂組成物は、エポキシ化合物を含む。エポキシ化合物は、1種を単独または2種以上を組み合わせて用いることができる。
上記エポキシ化合物は、エポキシ基を有する化合物であり、従来公知のものをいずれも使用できる。分子中に複数のエポキシ基を有する多官能エポキシ化合物等が挙げられる。なお、水素添加されたエポキシ化合物であってもよい。
多官能エポキシ化合物としては、エポキシ化植物油;ビスフェノールA型エポキシ樹脂;ハイドロキノン型エポキシ樹脂;ビスフェノール型エポキシ樹脂;チオエーテル型エポキシ樹脂;ブロム化エポキシ樹脂;ノボラック型エポキシ樹脂;ビフェノールノボラック型エポキシ樹脂;ビスフェノールF型エポキシ樹脂;水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂;グリシジルアミン型エポキシ樹脂;ヒダントイン型エポキシ樹脂;脂環式エポキシ樹脂;トリヒドロキシフェニルメタン型エポキシ樹脂;ビキシレノール型もしくはビフェノール型エポキシ樹脂またはそれらの混合物;ビスフェノールS型エポキシ樹脂;ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂;テトラフェニロールエタン型エポキシ樹脂;複素環式エポキシ樹脂;ジグリシジルフタレート樹脂;テトラグリシジルキシレノイルエタン樹脂;ナフタレン基含有エポキシ樹脂;ジシクロペンタジエン骨格を有するエポキシ樹脂;グリシジルメタアクリレート共重合系エポキシ樹脂;シクロヘキシルマレイミドとグリシジルメタアクリレートの共重合エポキシ樹脂;エポキシ変性のポリブタジエンゴム誘導体;CTBN変性エポキシ樹脂等が挙げられるが、これらに限られるものではない。これらのエポキシ樹脂は、1種を単独または2種以上を組み合わせて用いることができる。これらの中でも特にノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノール型エポキシ樹脂、ビキシレノール型エポキシ樹脂、ビフェノール型エポキシ樹脂、ビフェノールノボラック型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂またはそれらの混合物が好ましい。
エポキシ化合物の配合量は、硬化性樹脂組成物中の固形分を100質量%とした場合、5~60質量%であることが好ましい。
(硬化促進剤)
本発明の硬化促進剤は、硬化促進剤を含有することができる。硬化促進剤としては、例えば、イミダゾール、2-メチルイミダゾール、2-エチルイミダゾール、2-エチル-4-メチルイミダゾール、2-フェニルイミダゾール、4-フェニルイミダゾール、1-シアノエチル-2-フェニルイミダゾール、1-(2-シアノエチル)-2-エチル-4-メチルイミダゾール、イミダゾールとエポキシのアダクト体等のイミダゾール誘導体;ジシアンジアミド、ベンジルジメチルアミン、4-(ジメチルアミノ)-N,N-ジメチルベンジルアミン、4-メトキシ-N,N-ジメチルベンジルアミン、4-メチル-N,N-ジメチルベンジルアミン、4-ジメチルアミノピリジン等のアミン化合物、アジピン酸ジヒドラジド、セバシン酸ジヒドラジド等のヒドラジン化合物;トリフェニルホスフィン等のリン化合物等が挙げられる。また、グアナミン、アセトグアナミン、ベンゾグアナミン、メラミン、2,4-ジアミノ-6-メタクリロイルオキシエチル-S-トリアジン、2-ビニル-2,4-ジアミノ-S-トリアジン、2-ビニル-4,6-ジアミノ-S-トリアジン・イソシアヌル酸付加物、2,4-ジアミノ-6-メタクリロイルオキシエチル-S-トリアジン・イソシアヌル酸付加物等のS-トリアジン誘導体を用いることもできる。また、金属系硬化促進剤を用いてもよく、コバルト、銅、亜鉛、鉄、ニッケル、マンガン、スズ等の金属の、有機金属錯体または有機金属塩が挙げられる。有機金属錯体の具体例としては、コバルト(II)アセチルアセトナート、コバルト(III)アセチルアセトナート等の有機コバルト錯体、銅(II)アセチルアセトナート等の有機銅錯体、亜鉛(II)アセチルアセトナート等の有機亜鉛錯体、鉄(III)アセチルアセトナート等の有機鉄錯体、ニッケル(II)アセチルアセトナート等の有機ニッケル錯体、マンガン(II)アセチルアセトナート等の有機マンガン錯体などが挙げられる。有機金属塩としては、オクチル酸亜鉛、オクチル酸錫、ナフテン酸亜鉛、ナフテン酸コバルト、ステアリン酸スズ、ステアリン酸亜鉛などが挙げられる。これらの中でも、硬化性、溶剤溶解性の観点から、コバルト(II)アセチルアセトナート、コバルト(III)アセチルアセトナート、亜鉛(II)アセチルアセトナート、ナフテン酸亜鉛、鉄(III)アセチルアセトナートが好ましく、コバルト(II)アセチルアセトナート、ナフテン酸亜鉛がより好ましい。硬化促進剤としては、好ましくは密着性付与剤としても機能する化合物を硬化促進剤と併用する。硬化促進剤は、1種を単独または2種以上を組み合わせて用いることができる。
硬化促進剤の配合量は、例えば、組成物の固形分全量中、0.01~30質量%である。
(熱可塑性樹脂)
本発明の硬化性樹脂組成物は、得られる硬化膜の機械的強度を向上させるために、さらに熱可塑性樹脂を含有することができる。熱可塑性樹脂は、溶剤に可溶であることが好ましい。溶剤に可溶である場合、ドライフィルム化した場合に柔軟性が向上し、クラックの発生や粉落ちを抑制できる。熱可塑性樹脂としては、熱可塑性ポリヒドロキシポリエーテル樹脂や、エピクロルヒドリンと各種2官能フェノール化合物の縮合物であるフェノキシ樹脂或いはその骨格に存在するヒドロキシエーテル部の水酸基を各種酸無水物や酸クロリドを使用してエステル化したフェノキシ樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ブロック共重合体、ゴム粒子等が挙げられる。熱可塑性樹脂は1種を単独または2種以上を組み合わせて用いることができる。
熱可塑性樹脂の配合量は、例えば、組成物の固形分全量中、0.01~10質量%である。
(難燃剤)
本発明の硬化性樹脂組成物には、着色剤が含まれていてもよい。難燃剤としては、公知慣用の難燃剤を用いることができる。公知慣用の難燃剤としてはリン酸エステル及び縮合リン酸エステル、リン元素含有(メタ)アクリレート、フェノール性水酸基を有するリン含有化合物、環状フォスファゼン化合物、ホスファゼンオリゴマー、ホスフィン酸金属塩等のリン含有化合物、三酸化アンチモン、五酸化アンチモン等のアンチモン化合物、ペンタブロモジフェニルエーテル、オクタブロモジフェニルエーテル等のハロゲン化物、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウムなどの金属水酸化物、ハイドロタルサイトおよびハイドロタルサイト様化合物などの層状複水酸化物が挙げられる。難燃剤は1種を単独または2種以上を組み合わせて用いることができる。
難燃剤の配合量は、例えば、組成物の固形分全量中、0.01~10質量%である。
(着色剤)
本発明の硬化性樹脂組成物には、着色剤が含まれていてもよい。着色剤としては、赤、青、緑、黄、黒、白等の公知の着色剤を使用することができ、顔料、染料、色素のいずれでもよい。但し、環境負荷低減並びに人体への影響の観点からハロゲンを含有しないことが好ましい。着色剤は、1種を単独または2種以上を組み合わせて用いることができる。
着色剤の配合量は、例えば、組成物の固形分全量中、0.01~10質量%である。
(有機溶剤)
本発明の硬化性樹脂組成物には、組成物の調製や、基板やキャリアフィルムに塗布する際の粘度調整等の目的で、有機溶剤を含有させることができる。有機溶剤としては、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類;トルエン、キシレン、テトラメチルベンゼン等の芳香族炭化水素類;セロソルブ、メチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、カルビトール、メチルカルビトール、ブチルカルビトール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、トリプロピレングリ
コールモノメチルエーテル等のグリコールエーテル類;酢酸エチル、酢酸ブチル、乳酸ブチル、セロソルブアセテート、ブチルセロソルブアセテート、カルビトールアセテート、ブチルカルビトールアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、炭酸プロピレン等のエステル類;オクタン、デカン等の脂肪族炭化水素類;石油エーテル、石油ナフサ、ソルベントナフサ等の石油系溶剤など、公知慣用の有機溶剤が使用できる。これらの有機溶剤は、単独で、または二種類以上組み合わせて用いることができる。
(その他の任意成分)
さらに、本発明の硬化性樹脂組成物には、電子材料の分野において公知慣用の他の添加剤を配合してもよい。他の添加剤としては、熱重合禁止剤、紫外線吸収剤、シランカップリング剤、可塑剤、帯電防止剤、老化防止剤、酸化防止剤、抗菌・防黴剤、消泡剤、レベリング剤、増粘剤、密着性付与剤、チキソ性付与剤、光開始助剤、増感剤、有機フィラー、エラストマー、離型剤、表面処理剤、分散剤、分散助剤、表面改質剤、安定剤、蛍光体等が挙げられる。
また、本発明の硬化性樹脂組成物は、本発明の効果を損なわない範囲で、前記被覆されたシリカ粒子以外の公知慣用の無機フィラーを含有してもよい。そのような無機フィラーとしては、例えば、前記被覆されたシリカ粒子以外のシリカ、ノイブルグ珪土、水酸化アルミニウム、ガラス粉末、タルク、クレー、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、天然マイカ、合成マイカ、水酸化アルミニウム、硫酸バリウム、チタン酸バリウム、酸化鉄、非繊維状ガラス、ハイドロタルサイト、ミネラルウール、アルミニウムシリケート、カルシウムシリケート、亜鉛華等の無機フィラーが挙げられる。
また、本発明の硬化性樹脂組成物は、本発明の効果を損なわない範囲で、上記硬化剤以外の硬化剤を含有してもよい。そのような硬化剤としては、例えば、フェノール性水酸基を有する化合物、ポリカルボン酸およびその酸無水物、脂環式オレフィン重合体等が挙げられる。
また、本発明の硬化性樹脂組成物は、本発明の効果を損なわない範囲で、エポキシ化合物以外の熱硬化性樹脂を含有してもよい。そのような熱硬化性樹脂としては、イソシアネート化合物、ブロックイソシアネート化合物、アミノ樹脂、ベンゾオキサジン樹脂、カルボジイミド樹脂、シクロカーボネート化合物、多官能オキセタン化合物、エピスルフィド樹脂等が挙げられる。
多官能オキセタン化合物としては、例えば、ビス[(3-メチル-3-オキセタニルメトキシ)メチル]エーテル、ビス[(3-エチル-3-オキセタニルメトキシ)メチル]エーテル、1,4-ビス[(3-メチル-3-オキセタニルメトキシ)メチル]ベンゼン、1,4-ビス[(3-エチル-3-オキセタニルメトキシ)メチル]ベンゼン、(3-メチル-3-オキセタニル)メチルアクリレート、(3-エチル-3-オキセタニル)メチルアクリレート、(3-メチル-3-オキセタニル)メチルメタクリレート、(3-エチル-3-オキセタニル)メチルメタクリレートやそれらのオリゴマーまたは共重合体等の多官能オキセタン類の他、オキセタンアルコールとノボラック樹脂、ポリ(p-ヒドロキシスチレン)、カルド型ビスフェノール類、カリックスアレーン類、カリックスレゾルシンアレーン類、またはシルセスキオキサン等の水酸基を有する樹脂とのエーテル化物等が挙げられる。その他、オキセタン環を有する不飽和モノマーとアルキル(メタ)アクリレートとの共重合体等も挙げられる。
エピスルフィド樹脂、即ち分子中に複数の環状チオエーテル基を有する化合物としては、ビスフェノールA型エピスルフィド樹脂等が挙げられる。また、同様の合成方法を用いて、ノボラック型エポキシ樹脂のエポキシ基の酸素原子を硫黄原子に置き換えたエピスルフィド樹脂なども用いることができる。
メラミン誘導体、ベンゾグアナミン誘導体等のアミノ樹脂としては、メチロールメラミン化合物、メチロールベンゾグアナミン化合物、メチロールグリコールウリル化合物およびメチロール尿素化合物等が挙げられる。
イソシアネート化合物として、ポリイソシアネート化合物を配合することができる。ポリイソシアネート化合物としては、4,4’-ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4-トリレンジイソシアネート、2,6-トリレンジイソシアネート、ナフタレン-1,5-ジイソシアネート、o-キシリレンジイソシアネート、m-キシリレンジイソシアネートおよび2,4-トリレンイソシアネートダイマー等の芳香族ポリイソシアネート;テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、メチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、4,4-メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)およびイソホロンジイソシアネート等の脂肪族ポリイソシアネート;ビシクロヘプタントリイソシアネート等の脂環式ポリイソシアネート;並びに先に挙げたイソシアネート化合物のアダクト体、ビューレット体およびイソシアヌレート体等が挙げられる。
ブロックイソシアネート化合物としては、イソシアネート化合物とイソシアネートブロック剤との付加反応生成物が用いることができる。イソシアネートブロック剤と反応し得るイソシアネート化合物としては、例えば、上述のポリイソシアネート化合物等が挙げられる。イソシアネートブロック剤としては、例えば、フェノール系ブロック剤;ラクタム系ブロック剤;活性メチレン系ブロック剤;アルコール系ブロック剤;オキシム系ブロック剤;メルカプタン系ブロック剤;酸アミド系ブロック剤;イミド系ブロック剤;アミン系ブロック剤;イミダゾール系ブロック剤;イミン系ブロック剤等が挙げられる。
(光硬化性樹脂)
本発明の硬化性樹脂組成物は、光硬化性樹脂を含有してもよい。光硬化性樹脂としては、活性エネルギー線照射により硬化して電気絶縁性を示す樹脂であればよく、分子中に1個以上のエチレン性不飽和基を有する化合物が好ましく用いられる。エチレン性不飽和基を有する化合物としては、公知慣用の感光性モノマーである光重合性オリゴマー、光重合性ビニルモノマー等を用いることができ、ラジカル重合性のモノマーやカチオン重合性のモノマーでもよい。また、光硬化性樹脂として、後述するようなエチレン性不飽和基を有するカルボキシル基含有樹脂等のポリマーを用いることができる。光硬化性樹脂は、1種を単独または2種以上を組み合わせて用いることができる。
前記感光性モノマーとして、分子中に1個以上の(メタ)アクリロイル基を有する室温で液体、固体又は半固形の感光性(メタ)アクリレート化合物が使用できる。室温で液状の感光性(メタ)アクリレート化合物は、組成物の光反応性を上げる目的の他、組成物を各種の塗布方法に適した粘度に調整したり、アルカリ水溶液への溶解性を助ける役割も果たす。
光重合性オリゴマーとしては、不飽和ポリエステル系オリゴマー、(メタ)アクリレート系オリゴマー等が挙げられる。(メタ)アクリレート系オリゴマーとしては、フェノールノボラックエポキシ(メタ)アクリレート、クレゾールノボラックエポキシ(メタ)アクリレート、ビスフェノール型エポキシ(メタ)アクリレート等のエポキシ(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート、エポキシウレタン(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート、ポリエーテル(メタ)アクリレート、ポリブタジエン変性(メタ)アクリレート等が挙げられる。
光重合性ビニルモノマーとしては、公知慣用のもの、例えば、スチレン、クロロスチレン、α-メチルスチレン等のスチレン誘導体;酢酸ビニル、酪酸ビニルまたは安息香酸ビニル等のビニルエステル類;ビニルイソブチルエーテル、ビニル-n-ブチルエーテル、ビニル-t-ブチルエーテル、ビニル-n-アミルエーテル、ビニルイソアミルエーテル、ビニル-n-オクタデシルエーテル、ビニルシクロヘキシルエーテル、エチレングリコールモノブチルビニルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルビニルエーテル等のビニルエーテル類;アクリルアミド、メタクリルアミド、N-ヒドロキシメチルアクリルアミド、N-ヒドロキシメチルメタクリルアミド、N-メトキシメチルアクリルアミド、N-エトキシメチルアクリルアミド、N-ブトキシメチルアクリルアミド等の(メタ)アクリルアミド類;トリアリルイソシアヌレート、フタル酸ジアリル、イソフタル酸ジアリル等のアリル化合物;2-エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリール(メタ)アクリレート、イソボロニル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸のエステル類;ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート等のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート類;メトキシエチル(メタ)アクリレート、エトキシエチル(メタ)アクリレート等のアルコキシアルキレングリコールモノ(メタ)アクリレート類;エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ブタンジオールジ(メタ)アクリレート類、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、1,6-ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等のアルキレンポリオールポリ(メタ)アクリレート、;ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、エトキシ化トリメチロールプロパントリアクリレート、プロポキシ化トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート等のポリオキシアルキレングリコールポリ(メタ)アクリレート類;ヒドロキシビバリン酸ネオペンチルグリコールエステルジ(メタ)アクリレート等のポリ(メタ)アクリレート類;トリス[(メタ)アクリロキシエチル]イソシアヌレート等のイソシアヌルレート型ポリ(メタ)アクリレート類等が挙げられる。
(アルカリ可溶性樹脂)
本発明の硬化性樹脂組成物は、アルカリ可溶性樹脂を含有してもよい。特に、現像性に優れるため、アルカリ可溶性樹脂はカルボキシル基含有樹脂であることがより好ましい。カルボキシル基含有樹脂は、エチレン性不飽和基を有するカルボキシル基含有感光性樹脂でも、エチレン性不飽和基を有さないカルボキシル基含有樹脂でもよい。アルカリ可溶性樹脂は、1種を単独または2種以上を組み合わせて用いることができる。
カルボキシル基含有樹脂の具体例としては、以下に列挙するような化合物(オリゴマーおよびポリマーのいずれでもよい)が挙げられる。
(1)(メタ)アクリル酸等の不飽和カルボン酸と、スチレン、α-メチルスチレン、低級アルキル(メタ)アクリレート、イソブチレン等の不飽和基含有化合物との共重合により得られるカルボキシル基含有樹脂。
(2)脂肪族ジイソシアネート、分岐脂肪族ジイソシアネート、脂環式ジイソシアネート、芳香族ジイソシアネート等のジイソシアネートと、ジメチロールプロピオン酸、ジメチロールブタン酸等のカルボキシル基含有ジアルコール化合物およびポリカーボネート系ポリオール、ポリエーテル系ポリオール、ポリエステル系ポリオール、ポリオレフィン系ポリオール、アクリル系ポリオール、ビスフェノールA系アルキレンオキシド付加体ジオール、フェノール性ヒドロキシル基およびアルコール性ヒドロキシル基を有する化合物等のジオール化合物の重付加反応によるカルボキシル基含有ウレタン樹脂。
(3)脂肪族ジイソシアネート、分岐脂肪族ジイソシアネート、脂環式ジイソシアネート、芳香族ジイソシアネート等のジイソシアネート化合物と、ポリカーボネート系ポリオール、ポリエーテル系ポリオール、ポリエステル系ポリオール、ポリオレフィン系ポリオール、アクリル系ポリオール、ビスフェノールA系アルキレンオキシド付加体ジオール、フェノール性ヒドロキシル基およびアルコール性ヒドロキシル基を有する化合物等のジオール化合物の重付加反応によるウレタン樹脂の末端に酸無水物を反応させてなる末端カルボキシル基含有ウレタン樹脂。
(4)ジイソシアネートと、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、ビキシレノール型エポキシ樹脂、ビフェノール型エポキシ樹脂等の2官能エポキシ樹脂の(メタ)アクリレートもしくはその部分酸無水物変性物、カルボキシル基含有ジアルコール化合物およびジオール化合物の重付加反応によるカルボキシル基含有ウレタン樹脂。
(5)上記(2)または(4)の樹脂の合成中に、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート等の分子中に1つの水酸基と1つ以上の(メタ)アクリロイル基を有する化合物を加え、末端(メタ)アクリル化したカルボキシル基含有ウレタン樹脂。
(6)上記(2)または(4)の樹脂の合成中に、イソホロンジイソシアネートとペンタエリスリトールトリアクリレートの等モル反応物等、分子中に1つのイソシアネート基と1つ以上の(メタ)アクリロイル基を有する化合物を加え、末端(メタ)アクリル化したカルボキシル基含有ウレタン樹脂。
(7)多官能エポキシ樹脂に(メタ)アクリル酸を反応させ、側鎖に存在する水酸基に無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸等の2塩基酸無水物を付加させたカルボキシル基含有樹脂。
(8)2官能エポキシ樹脂の水酸基をさらにエピクロロヒドリンでエポキシ化した多官能エポキシ樹脂に(メタ)アクリル酸を反応させ、生じた水酸基に2塩基酸無水物を付加させたカルボキシル基含有樹脂。
(9)多官能オキセタン樹脂にジカルボン酸を反応させ、生じた1級の水酸基に2塩基酸無水物を付加させたカルボキシル基含有ポリエステル樹脂。
(10)1分子中に複数のフェノール性水酸基を有する化合物とエチレンオキシド、プロピレンオキシド等のアルキレンオキシドとを反応させて得られる反応生成物に不飽和基含有モノカルボン酸を反応させ、得られる反応生成物に多塩基酸無水物を反応させて得られるカルボキシル基含有樹脂。
(11)1分子中に複数のフェノール性水酸基を有する化合物とエチレンカーボネート、プロピレンカーボネート等の環状カーボネート化合物とを反応させて得られる反応生成物に不飽和基含有モノカルボン酸を反応させ、得られる反応生成物に多塩基酸無水物を反応させて得られるカルボキシル基含有樹脂。
(12)1分子中に複数のエポキシ基を有するエポキシ化合物に、p-ヒドロキシフェネチルアルコール等の1分子中に少なくとも1個のアルコール性水酸基と1個のフェノール性水酸基を有する化合物と、(メタ)アクリル酸等の不飽和基含有モノカルボン酸とを反応させ、得られた反応生成物のアルコール性水酸基に対して、無水マレイン酸、テトラヒドロ無水フタル酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸、無水アジピン酸等の多塩基酸無水物を反応させて得られるカルボキシル基含有樹脂。
(13)上記(1)~(12)等に記載のカルボキシル基含有樹脂にさらにグリシジル(メタ)アクリレート、α-メチルグリシジル(メタ)アクリレート等の分子中に1つのエポキシ基と1つ以上の(メタ)アクリロイル基を有する化合物を付加してなるカルボキシル基含有樹脂。
アルカリ可溶性樹脂の酸価は、40~200mgKOH/gの範囲が適当であり、より好ましくは45~120mgKOH/gの範囲である。アルカリ可溶性樹脂の酸価が40mgKOH/g以上であるとアルカリ現像が容易となり、一方、200mgKOH/g以下である正常な硬化物パターンの描画が容易となるので好ましい。
アルカリ可溶性樹脂の重量平均分子量は、樹脂骨格により異なるが、1,500~150,000、さらには1,500~100,000の範囲が好ましい。重量平均分子量が1,500以上の場合、タックフリー性能が良好であり、露光後の塗膜の耐湿性が良好で、現像時の膜減りを抑制し、解像度の低下を抑制できる。一方、重量平均分子量が150,000以下の場合、現像性が良好で、貯蔵安定性にも優れる。
アルカリ可溶性樹脂の配合量は、例えば、組成物の固形分全量中、5~50質量%である。
(光反応開始剤)
本発明の硬化性樹脂組成物は、光反応開始剤を含有することができる。光反応開始剤は、光照射により組成物を硬化できるものであればよく、光照射によりラジカルを発生する光重合開始剤および光照射により塩基を発生する光塩基発生剤のうちのいずれか1種が好ましい。なお、光反応開始剤は、光照射によりラジカルと塩基の両方を発生する化合物でももちろんよい。光照射とは、波長350~450nmの範囲の紫外線を照射することをいう。
光重合開始剤としては、例えば、ビス-(2,6-ジクロロベンゾイル)フェニルフォスフィンオキサイド、ビス-(2,6-ジクロロベンゾイル)-2,5-ジメチルフェニルフォスフィンオキサイド、ビス-(2,6-ジクロロベンゾイル)-4-プロピルフェニルフォスフィンオキサイド、ビス-(2,6-ジクロロベンゾイル)-1-ナフチルフォスフィンオキサイド、ビス-(2,6-ジメトキシベンゾイル)フェニルフォスフィンオキサイド、ビス-(2,6-ジメトキシベンゾイル)-2,4,4-トリメチルペンチルフォスフィンオキサイド、ビス-(2,6-ジメトキシベンゾイル)-2,5-ジメチルフェニルフォスフィンオキサイド、ビス-(2,4,6-トリメチルベンゾイル)-フェニルフォスフィンオキサイド等のビスアシルフォスフィンオキサイド類;2,6-ジメトキシベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド、2,6-ジクロロベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド、2,4,6-トリメチルベンゾイルフェニルフォスフィン酸メチルエステル、2-メチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド、ピバロイルフェニルフォスフィン酸イソプロピルエステル、2,4,6-トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド)等のモノアシルフォスフィンオキサイド類;1-ヒドロキシ-シクロヘキシルフェニルケトン、1-[4-(2-ヒドロキシエトキシ)-フェニル]-2-ヒドロキシ-2-メチル-1-プロパン-1-オン、2-ヒドロキシ-1-{4-[4-(2-ヒドロキシ-2-メチル-プロピオニル)-ベンジル]フェニル}-2-メチル-プロパン-1-オン、2-ヒドロキシ-2-メチル-1-フェニルプロパン-1-オン等のヒドロキシアセトフェノン類;ベンゾイン、ベンジル、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインn-プロピルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインn-ブチルエーテル等のベンゾイン類;ベンゾインアルキルエーテル類;ベンゾフェノン、p-メチルベンゾフェノン、ミヒラーズケトン、メチルベンゾフェノン、4,4’-ジクロロベンゾフェノン、4,4’-ビスジエチルアミノベンゾフェノン等のベンゾフェノン類;アセトフェノン、2,2-ジメトキシ-2-フェニルアセトフェノン、2,2-ジエトキシ-2-フェニルアセトフェノン、1,1-ジクロロアセトフェノン、1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2-メチル-1-[4-(メチルチオ)フェニル]-2-モルフォリノ-1-プロパノン、2-ベンジル-2-ジメチルアミノ-1-(4-モルフォリノフェニル)-ブタノン-1、2-(ジメチルアミノ)-2-[(4-メチルフェニル)メチル)-1-[4-(4-モルホリニル)フェニル]-1-ブタノン、N,N-ジメチルアミノアセトフェノン等のアセトフェノン類;チオキサントン、2-エチルチオキサントン、2-イソプロピルチオキサントン、2,4-ジメチルチオキサントン、2,4-ジエチルチオキサントン、2-クロロチオキサントン、2,4-ジイソプロピルチオキサントン等のチオキサントン類;アントラキノン、クロロアントラキノン、2-メチルアントラキノン、2-エチルアントラキノン、2-tert-ブチルアントラキノン、1-クロロアントラキノン、2-アミルアントラキノン、2-アミノアントラキノン等のアントラキノン類;アセトフェノンジメチルケタール、ベンジルジメチルケタール等のケタール類;エチル-4-ジメチルアミノベンゾエート、2-(ジメチルアミノ)エチルベンゾエート、p-ジメチル安息香酸エチルエステル等の安息香酸エステル類;1,2-オクタンジオン,1-[4-(フェニルチオ)-,2-(O-ベンゾイルオキシム)]、エタノン,1-[9-エチル-6-(2-メチルベンゾイル)-9H-カルバゾール-3-イル]-,1-(O-アセチルオキシム)等のオキシムエステル類;ビス(η5-2,4-シクロペンタジエン-1-イル)-ビス(2,6-ジフルオロ-3-(1H-ピロール-1-イル)フェニル)チタニウム、ビス(シクロペンタジエニル)-ビス[2,6-ジフルオロ-3-(2-(1-ピル-1-イル)エチル)フェニル]チタニウム等のチタノセン類;フェニルジスルフィド2-ニトロフルオレン、ブチロイン、アニソインエチルエーテル、アゾビスイソブチロニトリル、テトラメチルチウラムジスルフィド等を挙げることができる。光重合開始剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
光塩基発生剤は、紫外線や可視光等の光照射により分子構造が変化するか、または、分子が開裂することにより、熱硬化反応の触媒として機能しうる1種以上の塩基性物質を生成する化合物である。塩基性物質として、例えば2級アミン、3級アミンが挙げられる。
光塩基発生剤として、例えば、α-アミノアセトフェノン化合物、オキシムエステル化合物や、アシルオキシイミノ化合物,N-ホルミル化芳香族アミノ化合物、N-アシル化芳香族アミノ化合物、ニトロベンジルカーバメイト化合物、アルコオキシベンジルカーバメート化合物等が挙げられる。なかでも、オキシムエステル化合物、α-アミノアセトフェノン化合物が好ましく、オキシムエステル化合物がより好ましく、エタノン,1-[9-エチル-6-(2-メチルベンゾイル)-9H-カルバゾール-3-イル]-,1-(O-アセチルオキシム)がより好ましい。α-アミノアセトフェノン化合物としては、特に、2つ以上の窒素原子を有するものが好ましい。光塩基発生剤は1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。この他、光塩基発生剤としては、4級アンモニウム塩等が挙げられる。
その他の光塩基発生剤として、WPBG-018(商品名:9-anthrylmethyl N,N’-diethylcarbamate)、WPBG-027(商品名:(E)-1-[3-(2-hydroxyphenyl)-2-propenoyl]piperidine)、WPBG-082(商品名:guanidinium2-(3-benzoylphenyl)propionate)、 WPBG-140(商品名:1-(anthraquinon-2-yl)ethyl imidazolecarboxylate)等を使用することもできる。
さらに、前述した光重合開始剤の一部の物質が光塩基発生剤としても機能する。光塩基発生剤としても機能する光重合開始剤としては、オキシムエステル系光重合開始剤、α-アミノアセトフェノン系光重合開始剤が好ましい。
光反応開始剤の配合量は、例えば、組成物の固形分全量中、0.01~30質量%である。
本発明の硬化性樹脂組成物は特に限定されず、例えば、熱硬化性樹脂組成物、光硬化性熱硬化性樹脂組成物、感光性熱硬化性樹脂組成物のいずれであってもよい。また、アルカリ現像型であってもよく、ネガ型でもポジ型でもよい。具体例としては、熱硬化性樹脂組成物、光硬化性熱硬化性樹脂組成物、光重合開始剤を含有する光硬化性熱硬化性樹脂組成物、光塩基発生剤を含有する光硬化性熱硬化性樹脂組成物、ネガ型光硬化性熱硬化性樹脂組成物およびポジ型感光性熱硬化性樹脂組成物、アルカリ現像型光硬化性熱硬化性樹脂組成物、溶剤現像型光硬化性熱硬化性樹脂組成物、膨潤剥離型熱硬化性樹脂組成物、溶解剥離型熱硬化性樹脂組成物などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
本発明の硬化性樹脂組成物が含有する任意成分は、硬化性や用途に合わせて、公知慣用の成分を選択すればよい。
例えば、本発明の硬化性樹脂組成物が、(光重合開始剤を含まない)熱硬化性樹脂組成物の場合、熱硬化性樹脂を含有する。また、硬化促進剤を含有することが好ましい。硬化剤を含有することが好ましい。熱硬化性樹脂の配合量は、組成物の固形分全量中、1~50質量%であることが好ましい。硬化促進剤の配合量は、組成物の固形分全量中、0.01~30質量%であることが好ましい。硬化剤の配合量は、組成物の固形分全量中、0.01~30質量%であるであることが好ましい。
また、本発明の硬化性樹脂組成物が、光硬化性熱硬化性樹脂組成物の場合、光硬化性樹脂と熱硬化性樹脂と光反応開始剤を含有する。アルカリ現像型にする場合は、光硬化性樹脂がアルカリ可溶性樹脂であってもよく、さらにアルカリ可溶性樹脂を含有してもよい。また、硬化促進剤を含有することが好ましい。アルカリ可溶性樹脂の配合量は、組成物の固形分全量中、5~50質量%であることが好ましい。熱硬化性樹脂の配合量は、組成物の固形分全量中、1~50質量%であることが好ましい。光硬化性樹脂(光硬化性であるアルカリ可溶性樹脂を除く)の配合量は、組成物の固形分全量中、1~50質量%であることが好ましい。光反応開始剤の配合量は、組成物の固形分全量中、0.01~30質量%であることが好ましい。硬化促進剤の配合量は、組成物の固形分全量中、0.01~30質量%であることが好ましい。
本発明の硬化性樹脂組成物は、ドライフィルム化して用いても液状として用いてもよい。液状として用いる場合は、1液性でも2液性以上でもよい。
本発明のドライフィルムは、キャリアフィルム上に、本発明の硬化性樹脂組成物を塗布、乾燥させることにより得られる樹脂層を有する。ドライフィルムを形成する際には、まず、本発明の硬化性樹脂組成物を上記有機溶剤で希釈して適切な粘度に調整した上で、コンマコーター、ブレードコーター、リップコーター、ロッドコーター、スクイズコーター、リバースコーター、トランスファロールコーター、グラビアコーター、スプレーコーター等により、キャリアフィルム上に均一な厚さに塗布する。その後、塗布された組成物を、通常、40~130℃の温度で1~30分間乾燥することで、樹脂層を形成することができる。塗布膜厚については特に制限はないが、一般に、乾燥後の膜厚で、3~150μm、好ましくは5~60μmの範囲で適宜選択される。
キャリアフィルムとしては、プラスチックフィルムが用いられ、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)等のポリエステルフィルム、ポリイミドフィルム、ポリアミドイミドフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリスチレンフィルム等を用いることができる。キャリアフィルムの厚さについては特に制限はないが、一般に、10~150μmの範囲で適宜選択される。より好ましくは15~130μmの範囲である。
キャリアフィルム上に本発明の硬化性樹脂組成物からなる樹脂層を形成した後、樹脂層の表面に塵が付着することを防ぐ等の目的で、さらに、樹脂層の表面に、剥離可能な保護フィルム(カバーフィルム)を積層することが好ましい。剥離可能な保護フィルムとしては、例えば、ポリエチレンフィルムやポリテトラフルオロエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、表面処理した紙等を用いることができる。保護フィルムとしては、保護フィルムを剥離するときに、樹脂層とキャリアフィルムとの接着力よりも小さいものであればよい。
なお、本発明においては、上記保護フィルム上に本発明の硬化性樹脂組成物を塗布、乾燥させることにより樹脂層を形成して、その表面にキャリアフィルムを積層するものであってもよい。すなわち、本発明においてドライフィルムを製造する際に本発明の硬化性
樹脂組成物を塗布するフィルムとしては、キャリアフィルムおよび保護フィルムのいずれを用いてもよい。
本発明の硬化性樹脂組成物を用いた電子部品の製造方法としては、従来公知の方法を用いればよい。例えば、本発明の硬化性樹脂組成物が(光重合開始剤を含まない)熱硬化性樹脂組成物であり、キャリアフィルムと保護フィルムとの間に樹脂層が挟まれた三層構造のドライフィルムの場合、下記のような方法でプリント配線板を製造することができる。ドライフィルムからキャリアフィルムまたは保護フィルムのどちらかを剥離し、回路パターンが形成された回路基板に加熱ラミネートした後、熱硬化させる。熱硬化は、オーブン中で硬化、もしくは熱板プレスで硬化させてもよい。回路が形成された基板と本発明のドライフィルムをラミネートもしくは熱板プレスする際に、銅箔もしくは回路形成された基板を同時に積層することもできる。回路パターンが形成された基板上の所定の位置に対応する位置に、レーザー照射またはドリルでパターンやビアホールを形成し、回路配線を露出させることで、絶縁層を有する基板を製造することができる。この際、パターンやビアホール内の回路配線上に除去しきれないで残留した成分(スミア)が存在する場合にはデスミア処理を行う。キャリアフィルムまたは保護フィルムのうち残った方は、ラミネート後、熱硬化後、レーザー加工後またはデスミア処理後のいずれかに、剥離すればよい。
次いで、乾式めっき又は湿式めっきにより絶縁層上に導体層を形成する。乾式めっきとしては、蒸着、スパッタリング、イオンプレーティング等の公知の方法を使用することができる。湿式めっきの場合は、まず、硬化した樹脂組成物層(絶縁層)の表面を、過マンガン酸塩(過マンガン酸カリウム、過マンガン酸ナトリウム等)、重クロム酸塩、オゾン、過酸化水素/硫酸、硝酸等の酸化剤で処理する。酸化剤としては、特に過マンガン酸カリウム、過マンガン酸ナトリウム等の水酸化ナトリウム水溶液(アルカリ性過マンガン酸水溶液)が好ましく用いられる。次いで、無電解めっきと電解めっきとを組み合わせた方法で導体層を形成する。また導体層とは逆パターンのメッキレジストを形成し、無電解めっきのみで導体層を形成することもできる。その後のパターン形成の方法として、例えば、当業者に公知のサブトラクティブ法、セミアディティブ法などを用いることができる。なお、層間回路の接続方法は、カッパーピラーによる接続でもよい。
次いで、導体層および絶縁層の表面を粗化処理する。粗化処理液としては、例えば、アミノ基および芳香環を有する芳香族化合物と、2以上のカルボキシ基を有する多塩基酸と、ハロゲン化物イオンを含む組成物を用いることができる。商品名としては、例えば、メック社製01CZなどが挙げられる。
上記のようにして絶縁層と導体層を交互に形成し、最外層の回路上にソルダーレジストを形成すればよい。例えば、特許5941180の段落70~76に記載の方法に従ってソルダーレジストを形成すればよい。
本発明の硬化性樹脂組成物は、電子部品に硬化膜を形成するために、特にはプリント配線板上に硬化膜を形成するために好適に使用され、より好適には、永久被膜を形成するために使用される。さらに好適には、本発明の硬化性樹脂組成物は、導体層およびソルダーレジストとのHAST処理後の密着性に優れることから、層間絶縁層を形成するために使用される。また、高度な信頼性が求められるプリント配線板、例えばパッケージ基板、特にFC-BGA用の永久被膜(特に層間絶縁層)の形成に好適である。また、本発明の硬化性樹脂組成物は、回路表面の粗度が小さい配線パターンを備えるプリント配線板、例えば高周波用のプリント配線板にも好適に用いることができる。例えば、表面粗度Raが0.05μm以下、特に0.03μm以下であっても好適に用いることができる。また、低極性の基材、例えば、活性エステルを含む基材上に硬化膜を形成する場合にも好適に用いることができる。本発明の硬化性樹脂組成物は、シリカを多量に含有するソルダーレジストとのHAST処理後の密着性に優れることから、シリカや硫酸バリウム等の無機フィラーを例えば30質量%以上、さらには40質量%以上含有する硬化物と密着する硬化膜の形成に好適に用いることができる。なお、本発明の硬化性樹脂組成物は、ソルダーレジストやカバーレイを形成するためのものとして使用することができる。
電子部品としては、プリント配線板以外の用途、例えば、インダクタなど受動部品でもよい。
以下、本発明を、実施例を用いてより詳細に説明するが、本発明は下記実施例に限定されるものではない。なお、以下において「部」および「%」とあるのは、特に断りのない限り全て質量基準である。
[無機フィラーの被覆および表面処理]
(アルミニウムの水和酸化物で被覆されたシリカ粒子)
球状シリカ粒子(デンカ社製SFP-20M、平均粒径:0.4μm)50gの水スラリーを70℃に昇温後、20%アルミン酸ナトリウム(NaAlO)水溶液をシリカ粒子に対してアルミナ(Al)換算で2~3%添加した。この後、20%水酸化ナトリウム水浴液を加え、pHを7に調整し、30分間熟成した。この後、スラリーをフィルタープレスにてろ過水洗し、真空乾燥し、アルミニウムの水和酸化物で被覆されたシリカ粒子の固形物を得た。
(ジルコニアの水和酸化物で被覆されたシリカ粒子)
球状シリカ粒子(デンカ社製SFP-20M、平均粒径:0.4μm)50gの水スラリーを70℃に昇温後、100g/lオキシ塩化ジルコニウム等の水溶性ジルコニウム化合物の水溶液をシリカ粒子に対してジルコニア(ZrO)換算で2~3%添加した。この後、20%水酸化ナトリウム水浴液を加え、pHを7に調整し、30分間熟成した。この後、スラリーをフィルタープレスにてろ過水洗し、真空乾燥し、ジルコニアの水和酸化物で被覆されたシリカ粒子の固形物を得た。
(亜鉛の水和酸化物で被覆されたシリカ粒子)
球状シリカ粒子(デンカ社製SFP-20M、平均粒径:0.4μm)50gの水スラリーを70℃に昇温後、硫酸亜鉛の水溶液をシリカ粒子に対してZnO換算で2~3%添加した。この後、20%水酸化ナトリウム水浴液を加え、pHを7に調整し、30分間熟成した。この後、スラリーをフィルタープレスにてろ過水洗し、真空乾燥し、亜鉛の水和酸化物で被覆されたシリカ粒子の固形物を得た。
(チタンの水和酸化物で被覆されたシリカ粒子)
球状シリカ粒子(デンカ社製SFP-20M、平均粒径:0.4μm)50gの水スラリーを70℃に昇温後、100g/lチタニル硫酸水溶液をシリカ粒子に対してTiO換算で2~3%添加した。この後、20%水酸化ナトリウム水浴液を加え、pHを7に調整し、30分間熟成した。この後、スラリーをフィルタープレスにてろ過水洗し、真空乾燥し、チタンの水和酸化物で被覆されたシリカ粒子の固形物を得た。
(アルミニウムの水和酸化物で被覆され、かつ、メタクリルシランで表面処理されたシリカ粒子)
上記で得られたアルミニウムの水和酸化物で被覆されたシリカ粒子50gと、溶剤としてPMA48gと、メタクリル基を有するシランカップリング剤(信越化学工業社製KBM-503)1gとを均一分散させて、濾過、水洗、真空乾燥によりメタクリルシランで表面処理されたシリカ粒子の固形物を得た。
(アルミニウムの水和酸化物で被覆され、かつ、エポキシシランで表面処理されたシリカ粒子)
上記で得られたアルミニウムの水和酸化物で被覆されたシリカ粒子50gと、溶剤としてPMA48gと、エポキシ基を有するシランカップリング剤(信越化学工業社製KBM-403)1gとを均一分散させて、濾過、水洗、真空乾燥によりエポキシシランで表面処理されたシリカ粒子の固形物を得た。
(アルミニウムの水和酸化物で被覆され、かつ、フェニルアミノシランで表面処理されたシリカ粒子)
上記で得られたアルミニウムの水和酸化物で被覆されたシリカ粒子50gと、溶剤としてPMA48gと、フェニルアミノ基を有するシランカップリング剤(信越化学工業社製KBM-573)1gとを均一分散させて、濾過、水洗、真空乾燥によりフェニルアミノシランで表面処理されたシリカ粒子の固形物を得た。
(フェニルアミノシランで表面処理されたシリカ粒子)
球状シリカ粒子(デンカ社製SFP-20M、平均粒径:0.4μm)50gと、溶剤としてPMA48gと、フェニルアミノ基を有するシランカップリング剤(信越化学工業社製KBM-573)1gとを均一分散させて、濾過、水洗、真空乾燥によりフェニルアミノシランで表面処理されたシリカ粒子の固形物を得た。
(メタクリルシランで表面処理されたシリカ粒子)
球状シリカ粒子(デンカ社製SFP-20M、平均粒径:0.4μm)50gと、溶剤としてPMA(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート)48gと、メタクリル基を有するシランカップリング剤(信越化学工業社製KBM-503)1gとを均一分散させて、濾過、水洗、真空乾燥により、メタクリルシランで表面処理されたシリカ粒子の固形物を得た。
(アルミニウムの水和酸化物で被覆され、かつ、フェニルアミノシランで表面処理されたタルク)
タルク(日本タルク社製SG2000、平均粒径:1.0μm)50gの水スラリーを70℃に昇温後、塩酸によりpHを7±1に維持しながら、20%アルミン酸ナトリウム(NaAlO)水溶液をタルクに対してアルミナ(Al)換算で20%添加した。この後、20%水酸化ナトリウム水浴液を加え、pHを7に調整し、30分間熟成した。この後、スラリーをフィルタープレスにてろ過水洗し、真空乾燥し、アルミニウムの水和酸化物で被覆されたタルクの固形物を得た。
上記で得られたアルミニウムの水和酸化物で被覆されたタルク50gと、溶剤としてPMA48gと、フェニルアミノ基を有するシランカップリング剤(信越化学工業社製KBM-573)1gとを均一分散させて、濾過、水洗、真空乾燥によりフェニルアミノシランで表面処理されたタルクの固形物を得た。
(アルカリ可溶性樹脂A-1の合成)
温度計、窒素導入装置兼アルキレンオキシド導入装置および撹拌装置を備えたオートクレーブに、ノボラック型クレゾール樹脂(商品名「ショーノールCRG951」、昭和高分子社製、OH当量:119.4)119.4部、水酸化カリウム1.19部およびトルエン119.4部を導入し、撹拌しつつ系内を窒素置換し、加熱昇温した。次に、プロピレンオキシド63.8部を徐々に滴下し、125~132℃、0~4.8kg/cm2で16時間反応させた。その後、室温まで冷却し、この反応溶液に89%リン酸1.56部を添加混合して水酸化カリウムを中和し、不揮発分62.1%、水酸基価が182.2mgKOH/g(307.9g/eq.)であるノボラック型クレゾール樹脂のプロピレンオキシド反応溶液を得た。これは、フェノール性水酸基1当量当りプロピレンオキシドが平均1.08モル付加したものであった。
得られたノボラック型クレゾール樹脂のプロピレンオキシド反応溶液293.0部、アクリル酸43.2部、メタンスルホン酸11.53部、メチルハイドロキノン0.18部およびトルエン252.9部を、撹拌機、温度計および空気吹き込み管を備えた反応器に導入し、空気を10ml/分の速度で吹き込み、撹拌しながら、110℃で12時間反応させた。反応により生成した水は、トルエンとの共沸混合物として、12.6部の水が留出した。その後、室温まで冷却し、得られた反応溶液を15%水酸化ナトリウム水溶液35.35部で中和し、次いで水洗した。その後、エバポレーターにてトルエンをジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート118.1部で置換しつつ留去し、ノボラック型アクリレート樹脂溶液を得た。次に、得られたノボラック型アクリレート樹脂溶液332.5部およびトリフェニルホスフィン1.22部を、撹拌器、温度計および空気吹き込み管を備えた反応器に導入し、空気を10ml/分の速度で吹き込み、撹拌しながら、テトラヒドロフタル酸無水物60.8部を徐々に加え、95~101℃で6時間反応させ、冷却後、取り出した。このようにして、不揮発分65%、固形物の酸価80mgKOH/gのカルボキシル基含有感光性樹脂A-1の溶液を得た。
[実施例1~13、比較例1~5]
下記表1~3に示す種々の成分を表1~3に示す割合(質量部)にて配合し、有機溶剤にて粘度調整後、攪拌機にて予備混合した後、ビーズミルで混練し、硬化性樹脂組成物を調製した。同様に、下記表3示す種々の成分を表4に示す割合(質量部)にて配合し、有機溶剤にて粘度調整後、攪拌機にて予備混合した後、ビーズミルで混練し、後述する<ソルダーレジスト(SR)との密着性>の評価に用いるソルダーレジスト形成用の硬化性樹脂組成物(以下、「ソルダーレジスト組成物」ともいう)を調製した。これら硬化性樹脂組成物は、目開き15μmの濾過フィルターに通し、粗粒を取り除いた後、下記ドライフィルムを作製した。
<ドライフィルムの作製>
上記のようにして得られた硬化性樹脂組成物にメチルエチルケトン300gを加えて希釈し、攪拌機で15分間撹拌して塗工液を得た。塗工液を、算術表面粗さRa150nmである厚さ38μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(PETフィルム、ユニチカ社製エンブレットPTH-25)上に塗布し、実施例1~13、比較例1~5は、100℃の温度で、ソルダーレジスト組成物は、80℃で10分間乾燥し、厚み20μmの樹脂層を形成した。次いで、樹脂層上に、厚み18μmのポリプロピレンフィルム(保護フィルム、フタムラ社製OPP-FOA)を貼り合わせて、樹脂層の厚みが20μmのドライフィルムを作製した。
また、上記と同様にして、樹脂層の厚みが30μmのドライフィルムを作製した。
<ドライフィルムのラミネート条件>
ドライフィルムの保護フィルムを剥離した後、真空ラミネーター(CVP-300:ニッコーマテリアル社製)を用いて実施例1~13、比較例1~5は第1チャンバーにて真空3hPa、100℃、ソルダーレジスト組成物は90℃にて、バキューム時間30秒の条件下で貼り付け対象物にラミネートし、プレス圧0.5MPa、80℃、プレス時間30秒の条件にてプレスを行なう。
<分散性の評価>
実施例および比較例の各組成物をJIS K5101およびJIS K5600に準拠して幅90mm、長さ240mm、最大深さ25μmのグラインドゲージを用いることにより分散度を確認した。
分散度の見方としては、5粒以上確認された区間を確認した。
◎:粒が確認されない、または、5μm以下
○:5μm超12.5μm以下
△:12.5μm超20μm以下
×:20μm超
<誘電正接>
実施例および比較例で作製した樹脂層厚み30μmのドライフィルムを電解銅箔GTS-MP-18μm(古河サーキットフォイル社製)の光沢面上に、上記条件でラミネートを行い、次いで平坦化し樹脂上のPETフィルムを剥離後樹脂層を完全硬化(190℃、60分)させた。その後、銅箔から硬化膜を剥離し、厚み30μmの硬化膜を得た。
その硬化膜を長さ80mm、幅2mmに切り出し、ネットワークアナライザー キーサイト社製 8510C、KEAD社製複素比誘電率計算ソフトCAMA-Sを用いた摂動法空洞共振器により、測定温度22℃、5GHzの誘電正接を測定した。
◎:誘電正接値 0.006未満
〇:誘電正接値 0.006以上0.009未満
△:誘電正接値 0.009以上0.012未満
×:誘電正接値 0.012以上
<熱線膨張係数CTEの測定>
誘電正接と同様の方法で得られた30μmの硬化膜を銅箔より剥離した後、測定サイズ(3mm×16mm)のサイズに切り出し、TMA-Q400(TA Instruments社製)を使用して引張荷重測定でCTEを測定した。試験荷重5g、サンプルを10℃/分の昇温速度で室温より昇温、連続して2回測定した。2回目におけるTg以下の領域での平均熱線膨張係数(α1)を算出した。
◎:30ppm以下
〇:30ppm超40ppm以下
△:40ppm超45ppm以下
×:45ppm超
<ソルダーレジスト(SR)との密着性>
各実施例および比較例の組成物を、極薄銅箔(三井金属社製、MT18SD-EX、18μmの銅製支持体を有する)上に全面塗布し、100℃、10分で乾燥させて乾燥塗膜を有する積層体を得た。次いで支持体としてのFR-4(ガラスエポキシ)基板に本積層体の乾燥塗膜を貼り合せるように、0.5Mpa、120℃、1分、1Torrの条件にてラミネートした。その後、190℃で60分間加熱することにより未反応の熱硬化成分を完全に硬化させた。
その後、18μmの銅製支持体を剥離し、エッチング液(メック社製、メックブライトQE-7300)にて極薄銅箔をフルエッチングし、硬化膜を有する基板を得た。
その後、ソルダーレジスト層を形成するための前処理として、硬化膜を有する基板に、酸処理を行い、Rz=2μm以下のロープロファイルの硬化膜を得た。
その硬化膜上に、上記条件にて、上記で調製したソルダーレジスト組成物からなる樹脂層を有する20μmのドライフィルムをラミネートした。
その後、高圧水銀灯(ショートアークランプ)搭載の露光装置を用いて、ドライフィルム上から全面露光(露光量:400~600mJ/cm)した後、ドライフィルムからポリエチレンテレフタレートフィルムを剥離し、樹脂層を露出させた。その後、1重量%NaCO水溶液を用いて、30℃、スプレー圧2kg/cmの条件で60秒間現像を行った。続いて、高圧水銀灯を備えたUVコンベア炉にて1J/cmの露光量で樹脂層に照射した後、160℃で60分加熱して樹脂層を完全硬化させてソルダーレジスト硬化膜を有する評価基板を作製した。この硬化膜上からクロスセクションピーリング試験を行ない、実施例および比較例の組成物からなる硬化膜とソルダーレジスト硬化膜との密着性を確認した。具体的には、JIS K5400に基づき、クロスカッターにより切込みが実施例および比較例の硬化膜に達する1mm角の碁盤目100個(10×10)を作り、その上にセロハンテープを完全に密着させ、引き離し、100個中何個密着しているか確認した。
同じく、HAST条件130℃85% 100時間後も密着性試験を実施した。
◎:96以上/100
〇:61/100~95/100
△:11/100~60/100
×:10/100以下
<銅との密着性>
電解銅箔GTS-MP-18μm(古河サーキットフォイル社製)の光沢面に前処理として、メック社製01CZをスプレーして粗化処理を行い表面粗度Raが0.04μmのロープロファイルの銅箔を得た。
この処理面に各実施例および比較例で作製した樹脂層厚み20μmのドライフィルムをラミネートし、190℃で60分間加熱硬化して絶縁層を形成したサンプルを得た。
このサンプルの絶縁層とFR-4(ガラスエポキシ)基板を接着剤(ニチバン社製AR-S 30)で接着した。この接着体を130℃、湿度85%の雰囲気下の高温高湿槽に100時間処理した。その後、引張試験機AG-Xを用いて銅箔を引きはがし、その際の強度を評価した。
このサンプルの初期値および130℃85%RH 100時間のHAST試験後、両方のサンプルを、島津製作所製オートグラフAG-XによりJIS C6481に基づきピール強度を測定した。
ピール強度が高いほど密着性が良く、HAST試験前後での密着強度低下率が低い方が優れている。
(HAST前-HAST後)/HAST前 ×100 (%)
HAST 130℃ 85% 100hrs 低下率40%以内が望ましい。
Figure 0007076263000001
*1:新日鉄住金化学社製ESN-475V、ナフトール型(エポキシ当量=340g/eq)
*2:日本化薬社製NC-3000L、ビフェニル型(エポキシ当量=272g/eq)
*3:昭和電工社製PETG(エポキシ当量=92g/eq)
*4:三菱ケミカル社製YX7200B35、エポキシ化合物
*5:DIC社製EXB-8500-65T、活性エステル基を有する化合物(活性エステル当量=223g/eq)
*6:DIC社製HPC-9500、フェノール性水酸基を有する化合物(水酸基当量=150g/eq)
*7:ロンザジャパン社製BA230、シアネートエステル基を有する化合物(シアネート当量=232g/eq)
*8:ロンザジャパン社製PT30、シアネートエステル基を有する化合物(シアネート当量=124g/eq)
*9:日本化薬社製MIR-3000、マレイミド基を有する化合物
*10:三菱ケミカル社製P200、イミダゾールとエポキシのアダクト体
*11:和光純薬工業社製ナフテン酸亜鉛(II)ミネラルスピリット
*12:ジメチルアミノピリジン
*13:クラリアントケミカルズ社製OP-935
*14:上記で調製した、アルミニウムの水和酸化物で被覆されたシリカ粒子
*15:上記で調製した、ジルコニウムの水和酸化物で被覆されたシリカ粒子
*16:上記で調製した、亜鉛の水和酸化物で被覆されたシリカ粒子
*17:上記で調整した、チタンの水和酸化物で被覆されたシリカ粒子
*18:上記で調製した、アルミニウムの水和酸化物で被覆され、かつ、メタクリルシランで表面処理されたシリカ粒子
*19:上記で調製した、アルミニウムの水和酸化物で被覆され、かつ、エポキシシランで表面処理されたシリカ粒子
*20:上記で調製した、アルミニウムの水和酸化物で被覆され、かつ、フェニルアミノシランで表面処理されたシリカ粒子
*21:上記で調製した、フェニルアミノシランで表面処理されたシリカ粒子
*22:上記で調製した、メタクリルシランで表面処理されたシリカ粒子
*23:デンカ社製SFP-20M、平均粒径:0.4μm(シリカ)
*24:上記で調製した、アルミニウムの水和酸化物で被覆され、かつ、フェニルアミノシランで表面処理されたタルク
Figure 0007076263000002
Figure 0007076263000003
Figure 0007076263000004
*25:合成例1で合成したフェノール出発型の感光性カルボキシル基含有樹脂
*26:ジシアンジアミド
*27:メラミン
*28:BASFジャパン社製イルガキュアTPO(2,4,6-トリメチルベンゾイル-ジフェニル-ホスフィンオキサイド)
*29:BASFジャパン社製イルガキュアOXE02(エタノン,1-[9-エチル-6-(2-メチルベンゾイル)-9H-カルバゾール-3-イル]-1-(o-アセチルオキシム)
*30:日本化薬社製DPHA(ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート)
上記表1~3に示す結果から、本発明の実施例1~13の硬化性樹脂組成物は、導体層およびソルダーレジストとのHAST処理後の密着性に優れ、低誘電正接の硬化物が得られることがわかる。

Claims (5)

  1. アルミニウムの水和酸化物、ジルコニウムの水和酸化物、亜鉛の水和酸化物およびチタンの水和酸化物のうちの少なくともいずれか1種により被覆されたシリカ粒子と、
    エポキシ化合物と、
    硬化剤として、活性エステル基を有する化合物、シアネートエステル基を有する化合物、および、マレイミド基を有する化合物の少なくともいずれか1種と、
    を含むことを特徴とする硬化性樹脂組成物。
  2. 前記被覆されたシリカ粒子が、さらに、表面に硬化性反応基を有することを特徴とする請求項1記載の硬化性樹脂組成物。
  3. 請求項1または2記載の硬化性樹脂組成物をフィルムに塗布、乾燥して得られる樹脂層を有することを特徴とするドライフィルム。
  4. 請求項1または2記載の硬化性樹脂組成物、または、請求項3記載のドライフィルムの樹脂層を硬化して得られることを特徴とする硬化物。
  5. 請求項4記載の硬化物を有することを特徴とする電子部品。
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