JP2016108499A - 硬化性エポキシ樹脂組成物及びその硬化物、光半導体素子搭載用基板、並びに光半導体装置 - Google Patents

硬化性エポキシ樹脂組成物及びその硬化物、光半導体素子搭載用基板、並びに光半導体装置 Download PDF

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Abstract

【課題】粉砕性及び打錠性に優れており、なおかつ耐熱性に優れた硬化物を形成できる硬化性エポキシ樹脂組成物を提供する。【解決手段】脂環式エポキシ化合物(A)と、2個以上のエポキシ基を有する非芳香族化合物(B)と、酸無水物硬化剤(C)と、硬化促進剤(D)と、酸化チタン(E)と、シリカ(F)と、離型剤(G)とを含み、非芳香族化合物(B)の含有量が、脂環式エポキシ化合物(A)と非芳香族化合物(B)の総量(100重量%)に対して、50重量%以上であり、非芳香族化合物(B)の軟化点が30℃以上であり、硬化促進剤(D)が、第四級アンモニウム塩及びホスホニウム塩からなる群より選択される少なくとも一種であり、JIS K7196に準拠して測定される針入温度が30℃以上であることを特徴とする硬化性エポキシ樹脂組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、硬化性エポキシ樹脂組成物及びその硬化物、該硬化物により形成されたリフレクターを有する光半導体素子搭載用基板、並びに、該基板と光半導体素子とを有する光半導体装置に関する。
近年、各種の屋内又は屋外表示板、画像読み取り用光源、交通信号、大型ディスプレイ用ユニット等においては、光半導体素子(LED素子)を光源とする発光装置(光半導体装置)の採用が進んでいる。このような光半導体装置としては、一般に、基板(光半導体素子搭載用基板)上に光半導体素子が搭載され、さらに該光半導体素子が透明な封止材により封止された光半導体装置が普及している。このような光半導体装置における基板には、光半導体素子から発せられる光の取り出し効率を高めるため、光を反射させるための部材(リフレクター)が形成されている。
上記リフレクターには、高い光反射性を有することが求められている。従来、上記リフレクターの構成材としては、例えば、テレフタル酸単位を必須の構成単位とするポリアミド樹脂(ポリフタルアミド樹脂)中に、無機フィラー等を分散させた樹脂組成物等が知られている(特許文献1〜3参照)。
また、上記リフレクターの構成材としては、その他に、例えば、エポキシ樹脂を含む熱硬化性樹脂と、屈折率1.6〜3.0の無機酸化物とを特定割合で含有する光反射用熱硬化性樹脂組成物が知られている(特許文献4参照)。さらに、例えば、熱硬化性樹脂成分と1以上の充填剤成分とを含有し、熱硬化性樹脂成分全体の屈折率と各充填剤成分の屈折率との差、及び、各充填剤成分の体積割合より算出されるパラメータを特定範囲に制御した光反射用熱硬化性樹脂組成物が知られている(特許文献5参照)。
特開2000−204244号公報 特開2004−75994号公報 特開2006−257314号公報 特開2010−235753号公報 特開2010−235756号公報
上述の特許文献1〜5に記載の材料より作製したリフレクターは、高出力の青色光半導体や白色光半導体を光源とする発光装置において、半導体素子から発せられる熱によって経時で黄変する等して劣化し、光反射性が経時で低下するという問題を有していた。このため、リフレクターを形成するための材料としては、熱による光反射率の低下が少ないもの(耐熱性に優れるもの)が求められているのが現状である。
また、上記リフレクターは、一般に、該リフレクターを形成するための材料(樹脂組成物)を、トランスファー成型やコンプレッション成型に付すことによって製造される。このため、上記樹脂組成物はタブレット状に成型する必要があり、そのためには粉砕できる特性(粉砕性)と打錠できる特性(打錠性)とを兼ね備えたものである必要がある。
従って、本発明の目的は、粉砕性及び打錠性に優れており、なおかつ耐熱性に優れた硬化物を形成できる硬化性エポキシ樹脂組成物を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、生産性及び耐熱性に優れた硬化物を提供することにある。
さらに、本発明の他の目的は、生産性及び耐熱性に優れたリフレクターを有する高品質な光半導体素子搭載用基板を提供することにある。
さらに、本発明の他の目的は、上記光半導体素子搭載用基板を有する高品質な光半導体装置を提供することにある。
なお、上記リフレクターには、さらに望ましい特性として、金属製のリードフレームからの剥離やリードフレームの反り等の不具合を生じさせないため、できるだけ線膨張係数が低いこと等も求められる。
また、上記リフレクターは、一般に、該リフレクターを形成するための材料(樹脂組成物等)を、トランスファー成型やコンプレッション成型等の金型を用いた成型方法(成形方法)に付すことにより作製される。このため、上記リフレクターを形成するための材料には、さらに望ましい特性として、金型を使用したトランスファー成型やコンプレッション成型における生産性の観点から、成型後の金型からの離型性に優れることも求められる。
さらに、上記リフレクターには、さらに望ましい特性として、光半導体素子から発せられる熱や光、各種応力(例えば、切削加工や温度変化により加えられる応力等)に対して、クラック(ひび割れ)を生じにくい(このような特性を「耐クラック性」と称する場合がある)等、強靭であることも求められている。特に、上記リフレクターには、低温から高温、高温から低温といった急激な温度変化が連続的に加えられた場合(冷熱サイクル等の温度サイクルに曝露された場合)や、光半導体装置の製造工程における半田リフロー時の高温加熱を経た場合にも、クラックを生じないだけの高い靱性(強靱性)を備えることが求められている。光半導体装置におけるリフレクターにクラックが生じてしまうと、光反射性が低下して(即ち、光の取り出し効率が低下して)、光半導体装置の信頼性を担保することが困難となるためである。
本発明者は、上記課題を解決するため鋭意検討した結果、脂環式エポキシ化合物と、特定範囲の軟化点を有する特定のエポキシ化合物と、酸無水物硬化剤と、特定の硬化促進剤と、酸化チタンと、シリカと、離型剤とを含み、特定のエポキシ化合物の含有量が特定範囲に制御され、特定範囲の針入温度を有する硬化性エポキシ樹脂組成物が、粉砕性及び打錠性に優れており、耐熱性に優れた硬化物を形成できることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、脂環式エポキシ化合物(A)と、2個以上のエポキシ基を有する非芳香族化合物(B)と、酸無水物硬化剤(C)と、硬化促進剤(D)と、酸化チタン(E)と、シリカ(F)と、離型剤(G)とを含み、
非芳香族化合物(B)の含有量が、脂環式エポキシ化合物(A)と非芳香族化合物(B)の総量(100重量%)に対して、50重量%以上であり、
非芳香族化合物(B)の軟化点が30℃以上であり、
硬化促進剤(D)が、第四級アンモニウム塩及びホスホニウム塩からなる群より選択される少なくとも一種であり、
JIS K7196に準拠して測定される針入温度が30℃以上であることを特徴とする硬化性エポキシ樹脂組成物を提供する。
さらに、第四級アンモニウム塩が、下記式(a)
Figure 2016108499
[式中、Raは、同一又は異なって、炭素数1〜12のアルキル基を示す。Rbは、炭素数1〜3のアルキル基を示す。X-は、有機酸の共役塩基を示す。]
で表される化合物である前記の硬化性エポキシ樹脂組成物を提供する。
さらに、ホスホニウム塩が、下記式(b)
Figure 2016108499
[式中、Rc、Rd、Re、及びRfは、同一又は異なって、炭素数1〜20の炭化水素基を示す。]
で表されるホスホニウムイオンと該ホスホニウムイオンとイオン対を形成しうるハロゲンアニオンとのイオン結合体である前記の硬化性エポキシ樹脂組成物を提供する。
さらに、非芳香族化合物(B)が、下記式(1)
Figure 2016108499
[式(1)中、R1はp価の有機基を示す。pは、1〜20の整数を示す。qは、1〜50の整数を示し、式(1)におけるqの和(総和)は、3〜100の整数である。R2は、下記式(1a)〜(1c)で表される基のいずれかを示す。ただし、式(1)におけるR2の少なくとも1つは式(1a)で表される基である。
Figure 2016108499
Figure 2016108499
Figure 2016108499
[式(1c)中、R3は、水素原子、置換若しくは無置換のアルキル基、又は置換若しくは無置換のアルキルカルボニル基を示す。]]
で表される化合物、下記式(2)
Figure 2016108499
[式中、R4、R5は、同一又は異なって、水素原子又は炭素数1〜8のアルキル基を示す。]
で表される化合物、及び水素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂からなる群より選択される少なくとも一種の化合物である前記の硬化性エポキシ樹脂組成物を提供する。
さらに、脂環式エポキシ化合物(A)が、シクロヘキセンオキシド基を有する化合物である前記の硬化性エポキシ樹脂組成物を提供する。
さらに、脂環式エポキシ化合物(A)が、下記式(I−1)
Figure 2016108499
で表される化合物である前記の硬化性エポキシ樹脂組成物を提供する。
さらに、トランスファー成型用又はコンプレッション成型用樹脂組成物である前記の硬化性エポキシ樹脂組成物を提供する。
さらに、リフレクター形成用樹脂組成物である前記の硬化性エポキシ樹脂組成物を提供する。
また、本発明は、前記の硬化性エポキシ樹脂組成物を硬化させることにより得られる硬化物を提供する。
また、本発明は、前記の硬化性エポキシ樹脂組成物の硬化物により形成されたリフレクターを有する光半導体素子搭載用基板を提供する。
また、本発明は、前記の光半導体素子搭載用基板と、該基板に搭載された光半導体素子とを有する光半導体装置を提供する。
本発明の硬化性エポキシ樹脂組成物は上記構成を有するため、粉砕性及び打錠性に優れており、なおかつ硬化させることによって耐熱性に優れた硬化物を形成することができる。従って、例えば、本発明の硬化性エポキシ樹脂組成物をリフレクターを形成するための樹脂組成物(リフレクター形成用樹脂組成物)として使用した場合には、生産性及び耐熱性に優れたリフレクターを有する、高品質な(例えば、高耐久性の)光半導体素子搭載用基板が得られる。さらに、上記光半導体素子搭載用基板を光半導体装置における基板として使用することにより、高品質な(例えば、高耐久性の)光半導体装置が得られる。
本発明の光半導体素子搭載用基板の一例を示す概略図である。左側の図(a)は斜視図であり、右側の図(b)は断面図である。 本発明の光半導体装置の一例を示す概略図(断面図)である。
<硬化性エポキシ樹脂組成物>
本発明の硬化性エポキシ樹脂組成物は、脂環式エポキシ化合物(A)と、2個以上のエポキシ基を有する非芳香族化合物(B)(「非芳香族化合物(B)」と称する場合がある)と、酸無水物硬化剤(C)と、硬化促進剤(D)と、酸化チタン(E)と、シリカ(F)と、離型剤(G)とを必須成分として含有する硬化性組成物である。本発明の硬化性エポキシ樹脂組成物は、上記必須成分以外にも、必要に応じてその他の成分を含有していてもよい。後述のように、本発明の硬化性エポキシ樹脂組成物は、脂環式エポキシ化合物(A)と非芳香族化合物(B)の総量(100重量%)に対して非芳香族化合物(B)の含有量が50重量%以上であり、非芳香族化合物(B)の軟化点が30℃以上であり、硬化促進剤(D)が、第四級アンモニウム塩及びホスホニウム塩からなる群より選択される少なくとも一種であり、JIS K7196に準拠して測定される針入温度が30℃以上である組成物である。なお、本発明の硬化性エポキシ樹脂組成物は、加熱により硬化して硬化物にできる熱硬化性組成物(熱硬化性樹脂組成物)として使用できる。
[脂環式エポキシ化合物(A)]
本発明の硬化性エポキシ樹脂組成物における脂環式エポキシ化合物(A)は、分子内に脂環エポキシ基(脂肪族炭化水素環(脂環)を構成する隣接する2つの炭素原子と酸素原子とで構成されるエポキシ基(オキシラン環))を少なくとも有する化合物である。
脂環式エポキシ化合物(A)としては、分子内に脂環エポキシ基を1個以上有する公知乃至慣用の化合物を使用することができ、特に限定されない。上記脂環エポキシ基としては、シクロヘキセンオキシド基が好ましい。特に、脂環式エポキシ化合物(A)としては、硬化物の耐熱性の観点で、分子内に2個以上のシクロヘキセンオキシド基を有する化合物が好ましく、より好ましくは下記式(I)で表される化合物である。
Figure 2016108499
式(I)中、Xは単結合又は連結基(1以上の原子を有する二価の基)を示す。上記連結基としては、例えば、二価の炭化水素基、炭素−炭素二重結合の一部又は全部がエポキシ化されたアルケニレン基(エポキシ化アルケニレン基)、カルボニル基、エーテル結合、エステル結合、カーボネート基、アミド基、これらが複数個連結した基等が挙げられる。なお、式(I)におけるシクロヘキサン環(シクロヘキセンオキシド基)を構成する炭素原子の1以上には、アルキル基等の置換基が結合していてもよい。
式(I)中のXが単結合である化合物としては、3,4,3’,4’−ジエポキシビシクロヘキサン等が挙げられる。
上記二価の炭化水素基としては、炭素数が1〜18の直鎖又は分岐鎖状のアルキレン基、二価の脂環式炭化水素基等が挙げられる。炭素数が1〜18の直鎖又は分岐鎖状のアルキレン基としては、例えば、メチレン基、メチルメチレン基、ジメチルメチレン基、エチレン基、プロピレン基、トリメチレン基等が挙げられる。上記二価の脂環式炭化水素基としては、例えば、1,2−シクロペンチレン基、1,3−シクロペンチレン基、シクロペンチリデン基、1,2−シクロヘキシレン基、1,3−シクロヘキシレン基、1,4−シクロヘキシレン基、シクロヘキシリデン基等の二価のシクロアルキレン基(シクロアルキリデン基を含む)等が挙げられる。
上記炭素−炭素二重結合の一部又は全部がエポキシ化されたアルケニレン基(「エポキシ化アルケニレン基」と称する場合がある)におけるアルケニレン基としては、例えば、ビニレン基、プロペニレン基、1−ブテニレン基、2−ブテニレン基、ブタジエニレン基、ペンテニレン基、ヘキセニレン基、ヘプテニレン基、オクテニレン基等の炭素数2〜8の直鎖又は分岐鎖状のアルケニレン基等が挙げられる。特に、上記エポキシ化アルケニレン基としては、炭素−炭素二重結合の全部がエポキシ化されたアルケニレン基が好ましく、より好ましくは炭素−炭素二重結合の全部がエポキシ化された炭素数2〜4のアルケニレン基である。
上記連結基Xとしては、特に、酸素原子を含有する連結基が好ましく、具体的には、−CO−、−O−CO−O−、−COO−、−O−、−CONH−、エポキシ化アルケニレン基;これらの基が複数個連結した基;これらの基の1又は2以上と二価の炭化水素基の1又は2以上とが連結した基等が挙げられる。二価の炭化水素基としては上記で例示したものが挙げられる。
上記式(I)で表される化合物の代表的な例としては、下記式(I−1)〜(I−10)で表される化合物、2,2−ビス(3,4−エポキシシクロヘキサン−1−イル)プロパン、1,2−ビス(3,4−エポキシシクロヘキサン−1−イル)エタン、1,2−エポキシ−1,2−ビス(3,4−エポキシシクロヘキサン−1−イル)エタン、ビス(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)エーテル等が挙げられる。なお、下記式(I−5)、(I−7)中のl、mは、それぞれ1〜30の整数を表す。下記式(I−5)中のRは炭素数1〜8のアルキレン基であり、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、イソプロピレン基、ブチレン基、イソブチレン基、s−ブチレン基、ペンチレン基、ヘキシレン基、ヘプチレン基、オクチレン基等の直鎖又は分岐鎖状のアルキレン基が挙げられる。これらの中でも、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、イソプロピレン基等の炭素数1〜3の直鎖又は分岐鎖状のアルキレン基が好ましい。下記式(I−9)、(I−10)中のn1〜n6は、それぞれ1〜30の整数を示す。
Figure 2016108499
Figure 2016108499
脂環式エポキシ化合物(A)としては、中でも、硬化物の耐熱性をいっそう向上させ、より優れた耐黄変性を発現させる観点で、上記式(I−1)で表される化合物[3,4−エポキシシクロヘキシルメチル(3,4−エポキシ)シクロヘキサンカルボキシレート;例えば、商品名「セロキサイド2021P」((株)ダイセル製)等]が特に好ましい。
本発明の硬化性エポキシ樹脂組成物において脂環式エポキシ化合物(A)は、一種を単独で使用することもできるし、二種以上を組み合わせて使用することもできる。また、脂環式エポキシ化合物(A)は、公知乃至慣用の方法により製造することができる。なお、脂環式エポキシ化合物(A)としては、例えば、商品名「セロキサイド2021P」、「セロキサイド2081」(以上、(株)ダイセル製)等の市販品を使用することもできる。
本発明の硬化性エポキシ樹脂組成物における脂環式エポキシ化合物(A)の含有量(配合量)は、特に限定されないが、硬化性エポキシ樹脂組成物(100重量%)に対して、1.5〜20重量%が好ましく、より好ましくは2〜15重量%、さらに好ましくは2.5〜10重量%である。脂環式エポキシ化合物(A)の含有量を1.5重量%以上とすることにより、硬化物の耐熱性がより向上し、いっそう優れた耐黄変性を発現する傾向がある。一方、脂環式エポキシ化合物(A)の含有量を20重量%以下とすることにより、硬化物の線膨張係数を低くすることができ、光半導体素子搭載用基板におけるリードフレームの反り等の不具合の発生が抑制される傾向がある。また、硬化性エポキシ樹脂組成物の粉砕性及び打錠性が向上する傾向がある。
本発明の硬化性エポキシ樹脂組成物に含まれるエポキシ化合物(エポキシ基を有する化合物)の全量(100重量%)に対する脂環式エポキシ化合物(A)の割合は、特に限定されないが、10〜50重量%が好ましく、より好ましくは30〜50重量%である。脂環式エポキシ化合物(A)の割合を10重量%以上とすることにより、硬化物の耐熱性及び耐光性がより向上し、いっそう優れた耐黄変性を発現する傾向がある。一方、脂環式エポキシ化合物(A)の割合を50重量%以下とすることにより、硬化性エポキシ樹脂組成物の粉砕性及び打錠性を確保することができる(例えば、エージング処理を施さなくても打錠可能となる)。
[非芳香族化合物(B)]
本発明の硬化性エポキシ樹脂組成物における非芳香族化合物(B)は、上述のように、分子内に2個以上のエポキシ基を有する非芳香族化合物(エポキシ化合物)である。即ち、非芳香族化合物(B)は、分子内に芳香環を有しない。非芳香族化合物(B)は、硬化性エポキシ樹脂組成物に対して優れた粉砕性及び打錠性を発揮させる機能を有する。なお、非芳香族化合物(B)には、分子内に脂環エポキシ基を少なくとも有する化合物は含まれない。
非芳香族化合物(B)は、軟化点が30℃以上である。非芳香族化合物(B)の軟化点は、40℃以上(例えば、40〜150℃)が好ましく、より好ましくは50℃以上(例えば、50〜120℃)である。軟化点が30℃未満であると、硬化性エポキシ樹脂組成物の粉砕性及び打錠性が著しく低下する。なお、上記「軟化点」は、JIS K7234:1986に記載の環球法に準拠して測定される値である。
非芳香族化合物(B)としては、分子内に2個以上のエポキシ基を有し、軟化点が30℃以上の非芳香族化合物であれば公知乃至慣用の化合物を使用することができ、特に限定されないが、硬化性エポキシ樹脂組成物に対していっそう優れた粉砕性及び打錠性を発揮させる観点で、下記式(1)で表される化合物(エポキシ樹脂)、下記式(2)で表される化合物、水素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂(水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂)が好ましい。
Figure 2016108499
Figure 2016108499
上記式(1)中、R1はp価の有機基を示す。pは、1〜20の整数を示す。p価の有機基としては、例えば、後述のp個の水酸基を有する有機化合物の構造式からp個の水酸基を除いて形成された構造を有するp価の有機基等が挙げられる。
式(1)中、qは、1〜50の整数を示す。なお、pが2以上の整数の場合、複数のqは同一であってもよいし、異なっていてもよい。式(1)におけるqの和(総和)は、3〜100の整数である。
式(1)中、R2は、式中に示されるシクロヘキサン環上の置換基であり、下記式(1a)〜(1c)で表される基のいずれかを示す。上記シクロヘキサン環上のR2の結合位置は特に限定されないが、通常、酸素原子と結合するシクロヘキサン環の2つの炭素原子の位置を1位、2位とした場合、4位又は5位の炭素原子である。また、式(1)で表されるエポキシ樹脂が複数のシクロヘキサン環を有する場合、それぞれのシクロヘキサン環におけるR2の結合位置は同一であってもよいし、異なっていてもよい。式(1)におけるR2の少なくとも1つは、式(1a)で表される基(エポキシ基)である。即ち、式(1)で表されるエポキシ樹脂は、分子内に少なくとも1つのエポキシ基を有する。なお、式(1)で表されるエポキシ樹脂が2以上のR2を有する場合、複数のR2は同一であってもよいし、異なっていてもよい。
Figure 2016108499
Figure 2016108499
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式(1c)中、R3は、水素原子、置換若しくは無置換のアルキル基、又は置換若しくは無置換のアルキルカルボニル基を示す。上記アルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、2−エチルヘキシル基等の炭素数1〜20の直鎖又は分岐鎖状のアルキル基等が挙げられる。上記アルキルカルボニル基としては、例えば、メチルカルボニル基(アセチル基)、エチルカルボニル基、n−プロピルカルボニル基、イソプロピルカルボニル基、n−ブチルカルボニル基、イソブチルカルボニル基、s−ブチルカルボニル基、t−ブチルカルボニル基等のアルキルカルボニル基等が挙げられる。
上述のアルキル基、アルキルカルボニル基が有していてもよい置換基としては、例えば、炭素数0〜20(より好ましくは炭素数0〜10)の置換基等が挙げられる。上記置換基としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原子;水酸基;メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロピルオキシ基、ブトキシ基、イソブチルオキシ基等のアルコキシ基(好ましくはC1-6アルコキシ基、より好ましくはC1-4アルコキシ基);アリルオキシ基等のアルケニルオキシ基(好ましくはC2-6アルケニルオキシ基、より好ましくはC2-4アルケニルオキシ基);アセチルオキシ基、プロピオニルオキシ基、(メタ)アクリロイルオキシ基等のアシルオキシ基(好ましくはC1-12アシルオキシ基);メルカプト基;メチルチオ基、エチルチオ基等のアルキルチオ基(好ましくはC1-6アルキルチオ基、より好ましくはC1-4アルキルチオ基);アリルチオ基等のアルケニルチオ基(好ましくはC2-6アルケニルチオ基、より好ましくはC2-4アルケニルチオ基);カルボキシ基;メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、プロポキシカルボニル基、ブトキシカルボニル基等のアルコキシカルボニル基(好ましくはC1-6アルコキシ−カルボニル基);アミノ基;メチルアミノ基、エチルアミノ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基等のモノ又はジアルキルアミノ基(好ましくはモノ又はジ−C1-6アルキルアミノ基);アセチルアミノ基、プロピオニルアミノ基等のアシルアミノ基(好ましくはC1-11アシルアミノ基);エチルオキセタニルオキシ基等のオキセタニル基含有基;アセチル基、プロピオニル基等のアシル基;オキソ基;これらの2以上が必要に応じてC1-6アルキレン基を介して結合した基等が挙げられる。
式(1)で表されるエポキシ樹脂におけるR2の全量(100モル%)に対する、式(1a)で表される基(エポキシ基)の割合は、特に限定されないが、40モル%以上(例えば、40〜100モル%)が好ましく、より好ましくは60モル%以上、さらに好ましくは80モル%以上である。上記割合が40モル%未満であると、硬化物の耐熱性や機械特性等が不十分となる場合がある。なお、上記割合は、例えば、1H−NMRスペクトル測定や、オキシラン酸素濃度測定等により算出することができる。
式(1)で表されるエポキシ樹脂は、特に限定されないが、例えば、分子内にp個の水酸基を有する有機化合物[R1(OH)p]を開始剤として(即ち、当該化合物の水酸基(活性水素)を出発点として)、1,2−エポキシ−4−(2−オキシラニル)シクロヘキサン(3−ビニル−7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプタン)を開環重合(カチオン重合)させ、その後、酸化剤によりエポキシ化することによって製造される。
上記分子内にp個の水酸基を有する有機化合物[R1(OH)p]としては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、オクタノール等の脂肪族アルコール;エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、ネオペンチルグリコールエステル、シクロヘキサンジメタノール、グリセリン、ジグリセリン、ポリグリセリン、トリメチロールプロパン(=2,2−ビス(ヒドロキシメチル)−1−ブタノール)、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、水添ビスフェノールA、水添ビスフェノールF、水添ビスフェノールS等の多価アルコール;ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル部分加水分解物、デンプン、アクリルポリオール樹脂、スチレン−アリルアルコール共重合樹脂、ポリエステルポリオール、ポリカプロラクトンポリオール、ポリプロピレンポリオール、ポリテトラメチレングリコール、ポリカーボネートポリオール類、水酸基を有するポリブタジエン、セルロース、セルロースアセテート、セルロースアセテートブチレート、ヒドロキシエチルセルロース等のセルロース系ポリマー等の水酸基を有するオリゴマー又はポリマー等が挙げられる。
上記1,2−エポキシ−4−(2−オキシラニル)シクロヘキサンは、公知乃至慣用の方法により製造でき、特に限定されないが、例えば、ブタジエンの2量化反応によって得られる4−ビニルシクロヘキセンを、過酢酸等の酸化剤を使用して部分エポキシ化することによって得られる。また、1,2−エポキシ−4−(2−オキシラニル)シクロヘキサンとしては、市販品を使用することもできる。
1,2−エポキシ−4−(2−オキシラニル)シクロヘキサンを開環重合させる際の温度(反応温度)は、特に限定されないが、−70〜200℃が好ましく、より好ましくは−30〜100℃である。なお、反応時間は、1,2−エポキシ−4−(2−オキシラニル)シクロヘキサンの転化率等に応じて適宜調整することができる。
1,2−エポキシ−4−(2−オキシラニル)シクロヘキサンの開環重合は、溶媒中で進行させることもできる。当該溶媒としては、活性水素を有するものを使用することはできない。即ち、溶媒としては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素;ジエチルエーテル等のエーテル;ヘキサン、ヘプタン等の脂肪族炭化水素;酢酸エチル等のエステル等を使用できる。なお、溶媒は一種を単独で使用することもできるし、二種以上を組み合わせて使用することもできる。
上述のp個の水酸基を有する有機化合物を開始剤とした1,2−エポキシ−4−(2−オキシラニル)シクロヘキサンの開環重合により、下記式(1’)で表される化合物(ビニル基を有する樹脂)が生成する。当該化合物は、そのまま次の反応(エポキシ化)に付すこともできるし、精製した上で次の反応に付すこともできる。精製手段としては、特に限定されず、例えば、濾過、濃縮、蒸留、抽出、晶析、再結晶、カラムクロマトグラフィー等の分離手段や、これらを組み合わせた分離手段等の公知乃至慣用の方法を利用できる。
Figure 2016108499
[式(1’)中、R1、p、qは、前記に同じ。]
上述の開環重合は、より具体的には、例えば、特開昭60−161973号公報に記載の方法に従って実施することができる。
次に、式(1’)で表される化合物が有するビニル基の一部又は全部を酸化剤によりエポキシ化することによって、式(1)で表されるエポキシ樹脂が得られる。
上記酸化剤としては、過酸化水素や有機過酸等の公知乃至慣用の酸化剤を使用することができ、特に限定されないが、例えば、有機過酸としては、過ギ酸、過酢酸、過安息香酸、トリフルオロ過酢酸等が挙げられる。中でも、過酢酸は工業的に安価に入手可能であり、かつ安定度も高いため、好ましい。なお、酸化剤は一種を単独で使用することもできるし、二種以上を組み合わせて使用することもできる。
式(1’)で表される化合物を有機過酸により反応(エポキシ化)させる際には、公知乃至慣用の触媒を使用することもできる。上記触媒としては、例えば、炭酸ナトリウム等のアルカリや、硫酸等の酸等が挙げられる。
上記反応(エポキシ化)は、使用する装置や原料の物性に応じて、溶媒使用の有無を決定したり、反応温度を調整して行うことができる。
上記反応を進行させる際の温度(反応温度)は、使用する酸化剤の反応性によって適宜定めることができ、特に限定されないが、例えば、酸化剤として過酢酸を使用する場合には、0〜70℃とすることが好ましい。反応温度が0℃未満の場合には、反応の進行が遅くなり過ぎる場合があり、一方、反応温度が70℃を超えると、過酢酸の分解が起きやすくなる場合がある。
上記反応においては、原料の粘度低下や酸化剤の希釈による安定化等を目的として、溶媒を使用することができる。酸化剤として過酢酸を使用する場合には、例えば、溶媒として、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン等の芳香族炭化水素;ジエチルエーテル等のエーテル;酢酸エチル等のエステル;アセトン、メチルイソブチルケトン、メチルエチルケトン等のケトン等を使用することができる。
上記反応における式(1’)で表される化合物が有するビニル基に対する酸化剤の使用量(仕込みモル比)は、特に限定されないが、例えば、酸化剤として過酢酸を使用する場合には、ビニル基に対して、1〜1.5倍モルの使用量とすることが好ましい。
上記反応により得られた式(1)で表されるエポキシ樹脂は、例えば、濾過、濃縮、蒸留、抽出、晶析、再結晶、カラムクロマトグラフィー等の分離手段や、これらを組み合わせた分離手段等の公知乃至慣用の方法により精製することができる。
式(1)で表されるエポキシ樹脂の標準ポリスチレン換算の重量平均分子量は、特に限定されないが、300〜100000が好ましく、より好ましくは1000〜10000である。重量平均分子量が300未満であると、硬化物の機械強度や耐熱性が不十分となる場合がある。一方、重量平均分子量が100000を超えると、粘度が高くなり成形時の流動性が低下する場合がある。なお、重量平均分子量は、例えば、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法により測定できる。
式(1)で表されるエポキシ樹脂のエポキシ当量は、特に限定されないが、50〜1000が好ましく、より好ましくは100〜500である。エポキシ当量が50未満であると、硬化物が脆くなってしまう場合がある。一方、エポキシ当量が1000を超えると、硬化物の機械強度が不十分となる場合がある。なお、エポキシ当量は、例えば、JIS K7236:2001に準じて測定することができる。
本発明の硬化性エポキシ樹脂組成物において式(1)で表されるエポキシ樹脂は、一種を単独で使用することもできるし、二種以上を組み合わせて使用することもできる。
式(2)中、R4、R5は、同一又は異なって、水素原子又は炭素数1〜8のアルキル基を示す。炭素数1〜8のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、s−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基等の直鎖又は分岐鎖状のアルキル基が挙げられる。中でも、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基等の炭素数1〜3の直鎖又は分岐鎖状のアルキル基が好ましい。特に、式(2)中のR4及びR5は、水素原子であることが好ましい。
上記式(2)で表される化合物の代表的な例としては、モノアリルジグリシジルイソシアヌレート、1−アリル−3,5−ビス(2−メチルエポキシプロピル)イソシアヌレート、1−(2−メチルプロペニル)−3,5−ジグリシジルイソシアヌレート、1−(2−メチルプロペニル)−3,5−ビス(2−メチルエポキシプロピル)イソシアヌレート等が挙げられる。
なお、上記式(2)で表される化合物は、アルコールや酸無水物等のエポキシ基と反応する化合物を用いてあらかじめ変性して用いることもできる。
本発明の硬化性エポキシ樹脂組成物において式(2)で表されるエポキシ化合物は、一種を単独で使用することもできるし、二種以上を組み合わせて使用することもできる。また、式(2)で表される化合物としては、例えば、商品名「MA−DGIC」(四国化成工業(株)製)等の市販品を入手することもできる。
上記水素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂としては、公知乃至慣用の水素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂を使用することができ、特に限定されないが、例えば、2,2−ビス[4−(2,3−エポキシプロポキシ)シクロへキシル]プロパン、2,2−ビス[3,5−ジメチル−4−(2,3−エポキシプロポキシ)シクロへキシル]プロパン、これら化合物の多量体等のビスフェノールA型エポキシ樹脂を水素化したものに相当するエポキシ樹脂(水素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂)等が挙げられる。
本発明の硬化性エポキシ樹脂組成物において水素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂は、一種を単独で使用することもできるし、二種以上を組み合わせて使用することもできる。
中でも、非芳香族化合物(B)としては、硬化性エポキシ樹脂組成物の打錠性の観点で、水素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂、式(1)で表される化合物(エポキシ樹脂)が好ましく、より好ましくは水素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂である。また、硬化物の耐熱性の観点では、式(2)で表される化合物(エポキシ化合物)、式(1)で表される化合物が好ましく、より好ましくは式(2)で表される化合物である。特に、上述の打錠性と耐熱性のバランスの観点では、式(1)で表される化合物が好ましい。
本発明の硬化性エポキシ樹脂組成物において非芳香族化合物(B)は、一種を単独で使用することもできるし、二種以上を組み合わせて使用することもできる。
本発明の硬化性エポキシ樹脂組成物に含まれる脂環式エポキシ化合物(A)と非芳香族化合物(B)の総量(100重量%)に対する非芳香族化合物(B)の含有量(割合)は、50重量%以上であり、好ましくは50〜90重量%、より好ましくは50〜60重量%である。上記割合が50重量%以上であることにより、本発明の硬化性エポキシ樹脂組成物は優れた粉砕性と打錠性とを発揮する。一方、上記割合を90重量%以下とすることにより、硬化性エポキシ樹脂組成物の粉砕性、打錠性、及び硬化物の耐熱性のバランスが非常に良好となる傾向がある。
本発明の硬化性エポキシ樹脂組成物における非芳香族化合物(B)の含有量(配合量)は、特に限定されないが、硬化性エポキシ樹脂組成物(100重量%)に対して、2.5〜20重量%が好ましく、より好ましくは3〜15重量%、さらに好ましくは3.5〜10重量%である。非芳香族化合物(B)の含有量を2.5重量%以上とすることにより、より優れた粉砕性及び打錠性を発揮する傾向がある。一方、非芳香族化合物(B)の含有量を20重量%以下とすることにより、硬化物の耐熱性がより向上し、いっそう優れた耐黄変性を発現する傾向がある。
本発明の硬化性エポキシ樹脂組成物に含まれるエポキシ基を有する化合物の全量(100重量%)に対する、脂環式エポキシ化合物(A)と非芳香族化合物(B)の総量の割合は、特に限定されないが、上述の粉砕性、打錠性、耐熱性をバランス良く発揮させる観点で、80重量%以上(例えば、80〜100重量%)が好ましく、より好ましくは90重量%以上である。
[酸無水物硬化剤(C)]
本発明の硬化性エポキシ樹脂組成物における酸無水物硬化剤(C)は、脂環式エポキシ化合物(A)や非芳香族化合物(B)等のエポキシ基を有する化合物と反応して硬化性エポキシ樹脂組成物を硬化させる働きを有する化合物(酸無水物系硬化剤)である。酸無水物硬化剤(C)としては、エポキシ樹脂用硬化剤として公知乃至慣用の酸無水物硬化剤を使用することができ、特に限定されないが、例えば、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、ドデセニル無水コハク酸、メチルエンドメチレンテトラヒドロ無水フタル酸等の25℃で液状の酸無水物や、無水コハク酸、水素化無水ピロメリット酸、水素化ビフェニル二無水物、無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸(例えば、1,2,3,6−テトラヒドロ無水フタル酸)、ヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルシクロヘキセンジカルボン酸無水物等の25℃で固体(固体状)の酸無水物等が挙げられる。また、酸無水物硬化剤(C)としては、特開2011−219534号公報に記載の多価カルボン酸縮合体等を使用することもできる。
本発明の硬化性エポキシ樹脂組成物において酸無水物硬化剤(C)は、一種を単独で使用することもできるし、二種以上を組み合わせて使用することもできる。なお、酸無水物硬化剤(C)は、市販品を入手することもでき、例えば、商品名「リカシッドMH−700」、「リカシッドMH−700F」、「リカシッドMH−700G」、「リカシッドTH」、「リカシッドHH」(以上、新日本理化(株)製);商品名「HN−5500」(日立化成工業(株)製)等が挙げられる。
本発明の硬化性エポキシ樹脂組成物における酸無水物硬化剤(C)の含有量(配合量)は、特に限定されないが、脂環式エポキシ化合物(A)と非芳香族化合物(B)の総量100重量部に対して、50〜200重量部が好ましく、より好ましくは70〜150重量部である。より具体的には、酸無水物硬化剤(C)は、本発明の硬化性エポキシ樹脂組成物に含まれる全てのエポキシ基を有する化合物におけるエポキシ基1当量あたり、0.5〜1.5当量となる割合で使用することが好ましく、より好ましくは0.8〜1.2当量となる割合である。酸無水物硬化剤(C)の含有量を50重量部以上とすることにより、効率的に硬化反応を進行させることができ、硬化物の強靱性や耐黄変性が極大となる傾向がある。一方、酸無水物硬化剤(C)の含有量を200重量部以下とすることにより、効率的に硬化反応を進行させることができ、着色の少ない色相が良好な硬化物が得られやすい傾向がある。
なお、本発明の硬化性エポキシ樹脂組成物における硬化剤としては、酸無水物硬化剤(C)以外の硬化剤(例えば、アミン系硬化剤、イミダゾール系硬化剤、ポリメルカプタン系硬化剤等)の一種以上を併用することもできる。
[硬化促進剤(D)]
本発明の硬化性エポキシ樹脂組成物における硬化促進剤(D)は、脂環式エポキシ化合物(A)や非芳香族化合物(B)等のエポキシ基を有する化合物が酸無水物硬化剤(C)等の硬化剤と反応する際の反応速度(硬化速度)を促進する機能を有する化合物である。本発明の硬化性エポキシ樹脂組成物の必須成分である硬化促進剤(D)は、上述のように、第四級アンモニウム塩及びホスホニウム塩からなる群より選択される少なくとも一種である。本発明の硬化性エポキシ樹脂組成物はこのような硬化剤(D)を含むことにより、その硬化物が優れた耐熱性を発揮する。
中でも、硬化促進剤(D)としては、硬化物の耐熱性の観点で、第四級アンモニウム塩がより好ましい。
上記第四級アンモニウム塩としては、公知乃至慣用の第四級アンモニウム塩を使用することができ、特に限定されないが、例えば、テトラアルキルアンモニウム塩、トリアルキルモノアリールアンモニウム塩、ジアルキルジアリールアンモニウム塩、モノアルキルトリアリールアンモニウム塩、テトラアリールアンモニウム塩等が挙げられる。
中でも、上記第四級アンモニウム塩としては、硬化物の耐熱性が大幅に上昇し、熱による着色等の劣化が著しく抑制される点で、下記式(a)で表される化合物(第四級アンモニウム塩)が好ましい。
Figure 2016108499
上記式(a)中、Raは、同一又は異なって、炭素数1〜12のアルキル基を示す。Raとしてのアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基等の炭素数1〜12の直鎖又は分岐鎖状のアルキル基;シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロヘキシル基、メチルシクロヘキシル基等の炭素数3〜12の環状のアルキル基(シクロアルキル基)等が挙げられる。中でも、Raとしては、炭素数1〜4の直鎖又は分岐鎖状のアルキル基、シクロヘキシル基が好ましく、より好ましくはメチル基、エチル基である。
上記式(a)中、Rbは、炭素数1〜3のアルキル基を示す。Rbとしてのアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基等が挙げられる。中でも、Rbとしては、メチル基、エチル基が好ましく、より好ましくはメチル基である。
上記式(a)中、X-は、有機酸の共役塩基を示す。このような有機酸としては、例えば、安息香酸、メチル安息香酸、エチル安息香酸、プロピル安息香酸、イソプロピル安息香酸、ブチル安息香酸、イソブチル安息香酸、t−ブチル安息香酸、サリチル酸、アニス酸、エトキシ安息香酸、プロポキシ安息香酸、イソプロポキシ安息香酸、ブトキシ安息香酸、ニトロ安息香酸、フルオロ安息香酸、レゾルシン酸、ナフタレンカルボン酸、ビフェニルカルボン酸等の炭素数7〜14の芳香族モノカルボン酸;蟻酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、オクチル酸、カプロン酸、カプリル酸、カプリン酸、ウンデカン酸、ラウリン酸、トリデカン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ヘプタデカン酸、ステアリン酸、トリフルオロ酢酸、フェニル酢酸、クロロ酢酸、グリコール酸、乳酸等の炭素数1〜18の脂肪族モノカルボン酸;シクロペンタンカルボン酸、シクロヘキサンカルボン酸等の脂環式モノカルボン酸;シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ウンデカン二酸、ドデカン二酸、ヘキサデカン二酸、ヘプタデカン二酸、オクタデカン二酸、メチルマロン酸、エチルチリマロン酸、プロピルマロン酸、ブチルマロン酸、ジメチルマロン酸、ジエチルマロン酸、メチルエチルマロン酸、メチルコハク酸、エチルコハク酸、メチルエチルコハク酸、マレイン酸、シトラコン酸、イタコン酸等の炭素数1〜18の脂肪族多価カルボン酸;シクロペンタンジカルボン酸、ヘキサヒドロフタル酸、テトラヒドロフタル酸、メチルヘキサヒドロフタル酸、メチルテトラヒドロフタル酸等の炭素数6〜18脂環式多価カルボン酸;フェノール、p−フルオロフェノール、β−ナフトール、ニトロフェノール、カテコール、レゾルシン、ジクロロフェノ−ル、ビフェノール、ビスフェノールA等のフェノール類が挙げられる。中でも、炭素数1〜12の脂肪族モノ又は多価カルボン酸、炭素数6〜12の脂環式モノ又は多価カルボン酸が好ましい。
上記第四級アンモニウム塩は、公知乃至慣用の方法により製造することができる。例えば、アミン類(トリエチルアミン等)をアルキルハライド(塩化メチル、臭化メチル、ヨウ化メチル、臭化ベンジル等)により加熱下で第四級化し、生成した第四級アンモニウムハライド塩を苛性ソーダと反応させて第四級アンモニウムヒドロキサイドとした後、有機酸により中和する方法が挙げられる。但し、この方法は煩雑であり、ハロゲンイオンやアルカリ金属イオン等が硬化促進剤(D)中に残存する可能性があるため、好ましくない。上記第四級アンモニウム塩の好ましい製造方法としては、例えば、上記アミン類を炭酸ジエステル(ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート等)と反応させて第四級アンモニウムモノエステル炭酸塩とした後、有機酸を加えてアニオン交換反応により有機酸塩とする方法が挙げられる。この方法によると、ハロゲンイオン(Cl-、Br-等)やアルカリ金属イオン(Na+、K+等)の含有量がいずれも5ppm以下の第四級アンモニウム塩が得られる。さらに、この第四級アンモニウム塩が固体の場合には、トルエン等の溶剤で洗浄又は再結晶して未反応原料を取り除くことができ、純度98%以上の第四級アンモニウム塩が得られるため、好ましい。
一方、上記ホスホニウム塩としては、公知乃至慣用のホスホニウム塩を使用することができ、特に限定されないが、特に、下記式(b)で表されるホスホニウムイオンと該ホスホニウムイオンとイオン対を形成しうるハロゲンアニオンとのイオン結合体が好ましい。上記イオン結合体を用いることにより、本発明の硬化性エポキシ樹脂組成物の保存性が向上するために可使時間(ポットライフ)が長く、なおかつ硬化性(反応性)が向上するため硬化させる際には優れた硬化速度で硬化させることができる。さらに、本発明の硬化性エポキシ樹脂組成物を硬化させることにより得られる硬化物の耐熱性がさらに向上し、熱による着色等の劣化がいっそう抑制される傾向がある。
Figure 2016108499
上記式(b)で表されるホスホニウムイオンとハロゲンアニオンとのイオン結合体(第四級有機ホスホニウム塩)は、ホスホニウムイオンとハロゲンアニオンが少なくとも1個のイオン対を形成したものである。上記イオン結合体は、高温にさらされる硬化時にすみやかに解離し、ホスホニウムイオンが硬化を促進する作用を有する。
式(b)中のRc、Rd、Re、及びRfは、同一又は異なって、炭素数1〜20の炭化水素基を示す。上記炭素数1〜20の炭化水素基としては、例えば、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数7〜20のアラルキル基、炭素数6〜20のアリール基等が挙げられる。上記炭素数1〜20のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、イソブチル基、s−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ヘキシル基、イソヘキシル基、シクロヘキシル基、メチルシクロヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、イソオクチル基、ノニル基、イソノニル基、デシル基、イソデシル基等の直鎖、分岐鎖又は環状のアルキル基等が挙げられる。上記炭素数7〜20のアラルキル基としては、ベンジル基、メチルベンジル基、エチルベンジル基、ジメチルベンジル基、ジエチルベンジル基、フェネチル基、メチルフェネチル基、エチルフェネチル基、メチルフェネチル基、エチルフェネチル基等が挙げられる。上記炭素数6〜20のアリール基としては、例えば、フェニル基;メチルフェニル基、ジメチルフェニル基、エチルフェニル基等の置換フェニル基;ナフチル基等が挙げられる。これらの中でも、エチル基、プロピル基、ブチル基等の炭素数2〜4の直鎖又は分岐鎖状のアルキル基;ベンジル基、エチルベンジル基、フェネチル基、エチルフェネチル基等の炭素数7〜10のアラルキル基;フェニル基、メチルフェニル基等の炭素数6〜8のアリール基が好ましく、より好ましくは炭素数7〜10のアラルキル基、炭素数6〜8のアリール基である。
即ち、上記式(b)で表されるホスホニウムイオンとしては、特に、Rc、Rd、Re、及びRfが、同一又は異なって、炭素数7〜10のアラルキル基、又は炭素数6〜8のアリール基であるものが好ましく;より好ましくは、Rc、Rd、Re、及びRfとして、炭素数7〜10のアラルキル基及び炭素数6〜8のアリール基の両方を有するもの;さらに好ましくは、Rc、Rd、Re、及びRfのうち、1つ又は2つ(好ましくは1つ)が炭素数7〜10のアラルキル基であり、Rc、Rd、Re、及びRfのうち、3つ又は2つ(好ましくは3つ)が炭素数6〜8のアリール基であるものである。
上記式(b)で表されるホスホニウムイオンとイオン対を形成しうるハロゲンアニオンとしては、塩素イオン、臭素イオン、ヨウ素イオン等が挙げられる。中でも、臭素イオン、ヨウ素イオンが好ましい。
上記式(b)で表されるホスホニウムイオンとハロゲンアニオンとのイオン結合体(第四級有機ホスホニウム塩)としては、具体的には、例えば、テトラブチルホスホニウムクロリド、テトラブチルホスホニウムブロミド、テトラブチルホスホニウムヨージド、テトラフェニルホスホニウムクロリド、テトラフェニルホスホニウムブロミド、テトラフェニルホスホニウムヨージド、エチルトリフェニルホスホニウムクロリド、エチルトリフェニルホスホニウムブロミド、エチルトリフェニルホスホニウムヨージド、プロピルトリフェニルホスホニウムクロリド、プロピルトリフェニルホスホニウムブロミド、プロピルトリフェニルホスホニウムヨージド、ブチルトリフェニルホスホニウムクロリド、ブチルトリフェニルホスホニウムブロミド、ブチルトリフェニルホスホニウムヨージド、メチルトリフェニルホスホニウムブロミド、メチルトリフェニルホスホニウムヨージド、テトラメチルホスホニウムヨージド、テトラエチルホスホニウムブロミド、ベンジルトリフェニルホスホニウムクロリド、ベンジルトリフェニルホスホニウムブロミド、ベンジルトリフェニルホスホニウムヨージド等が挙げられる。中でも、テトラフェニルホスホニウムブロミド、テトラブチルホスホニウムブロミド、テトラフェニルホスホニウムヨージド、エチルトリフェニルホスホニウムヨージド、ベンジルトリフェニルホスホニウムブロミド、ベンジルトリフェニルホスホニウムヨージドが好ましい。特に、上述の効果(上記イオン結合体を含有することによる効果)が顕著に得られる観点で、ベンジルトリフェニルホスホニウムブロミド、ベンジルトリフェニルホスホニウムヨージドがより好ましく、さらに好ましくはベンジルトリフェニルホスホニウムブロミドである。
上記ホスホニウム塩は、公知乃至慣用の方法により製造することができる。また、上記ホスホニウム塩は、例えば、商品名「U−CAT 5003」(サンアプロ(株)製)等の市販品を入手可能である。
なお、本発明の硬化性エポキシ樹脂組成物において硬化促進剤(D)は、一種を単独で使用することもできるし、二種以上を組み合わせて使用することもできる。
本発明の硬化性エポキシ樹脂組成物における硬化促進剤(D)の含有量(配合量)は、特に限定されないが、脂環式エポキシ化合物(A)と非芳香族化合物(B)の総量100重量部に対して、0.1〜10重量部が好ましく、より好ましくは0.3〜8重量部である。硬化促進剤(D)の含有量を0.1重量部以上とすることにより、特に、トランスファー成型においても十分に硬化反応を進行させることができ、硬化物をより効率的に生成させやすい傾向がある。また、硬化物の耐熱性がより向上する傾向がある。一方、硬化促進剤(D)の含有量を10重量部以下とすることにより、硬化性エポキシ樹脂組成物の保存性がより向上し、また、着色の少ない色相が良好な硬化物が得られやすい傾向がある。
なお、本発明の硬化性エポキシ樹脂組成物における硬化促進剤としては、硬化促進剤(D)以外の硬化促進剤の一種以上を併用することもできる。このような硬化促進剤としては、例えば、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセン−7(DBU)又はその塩(例えば、フェノール塩、オクチル酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、ギ酸塩、テトラフェニルボレート塩);1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノネン−5(DBN)又はその塩(例えば、フェノール塩、オクチル酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、ギ酸塩、テトラフェニルボレート塩);ベンジルジメチルアミン、2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール、N,N−ジメチルシクロヘキシルアミン等の三級アミン;2−エチル−4−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−エチル−4−メチルイミダゾール等のイミダゾール;リン酸エステル、トリフェニルホスフィン等のホスフィン類;オクチル酸亜鉛やオクチル酸スズ等の有機金属塩;金属キレート等が挙げられる。これらの硬化促進剤の使用量は特に限定されず、適宜調整可能である。
[酸化チタン(E)]
本発明の硬化性エポキシ樹脂組成物における酸化チタン(E)は、主に、硬化性エポキシ樹脂組成物に対して良好な粉砕性及び打錠性を付与し、また、硬化物に対して高い光反射性を付与し、その線膨張率を低減させる働きを有する。酸化チタン(E)としては、公知乃至慣用の酸化チタン(ルチル型酸化チタン、アナターゼ型酸化チタン、ブルッカイト型酸化チタン等)を使用することができる。
なお、酸化チタン(E)は、公知乃至慣用の表面処理(例えば、金属酸化物、シランカップリング剤、チタンカップリング剤、有機酸、ポリオール、シリコーン等の表面処理剤による表面処理等)が施されたものであってもよい。このような表面処理を施すことにより、硬化性エポキシ樹脂組成物における他の成分との相溶性や分散性を向上させることができる場合がある。
酸化チタン(E)の形状は、特に限定されないが、例えば、球状、破砕状、繊維状、針状、鱗片状等が挙げられる。中でも、酸化チタン(E)の分散性の観点で、球状の酸化チタンが好ましく、特に真球状の酸化チタン(例えば、アスペクト比が1.2以下の球状の酸化チタン)が好ましい。
酸化チタン(E)の中心粒径は、特に限定されないが、硬化物の光反射性向上の観点で、0.1〜50μmが好ましく、より好ましくは0.1〜10μmである。なお、上記中心粒径は、レーザー回折・散乱法で測定した粒度分布における積算値50%での粒径(メディアン径)を意味する。
なお、酸化チタン(E)は、公知乃至慣用の製造方法により製造することができる。また、酸化チタン(E)としては、市販品を用いることもでき、例えば、商品名「SR−1」、「R−42」、「R−45M」、「R−650」、「R−32」、「R−5N」、「GTR−100」、「R−62N」、「R−7E」、「R−44」、「R−3L」、「R−11P」、「R−21」、「R−25」、「TCR−52」、「R−310」、「D−918」、「FTR−700」(以上、堺化学工業(株)製)、商品名「タイペークCR−50」、「CR−50−2」、「CR−60」、「CR−60−2」、「CR−63」、「CR−80」、「CR−90」、「CR−90−2」、「CR−93」、「CR−95」、「CR−97」(以上、石原産業(株)製)、商品名「JR−301」、「JR−403」、「JR−405」、「JR−600A」、「JR−605」、「JR−600E」、「JR−603」、「JR−805」、「JR−806」、「JR−701」、「JRNC」、「JR−800」、「JR」(以上、テイカ(株)製)、商品名「TR−600」、「TR−700」、「TR−750」、「TR−840」、「TR−900」(以上、富士チタン工業(株)製)、商品名「KR−310」、「KR−380」、「KR−380N」、「ST−410WB」、「ST−455」、「ST−455WB」、「ST−457SA」、「ST−457EC」、「ST−485SA15」、「ST−486SA」、「ST−495M」(以上、チタン工業(株)製)等のルチル型酸化チタン;商品名「A−110」、「TCA−123E」、「A−190」、「A−197」、「SA−1」、「SA−1L」、「SSPシリーズ」、「CSBシリーズ」(以上、堺化学工業(株)製)、商品名「JA−1」、「JA−C」、「JA−3」(以上、テイカ(株)製)、商品名「KA−10」、「KA−15」、「KA−20」、「STT−65C−S」、「STT−30EHJ」(以上、チタン工業(株)製)、商品名「DCF−T−17007」、「DCF−T−17008」、「DCF−T−17050」(以上、レジノカラー工業(株)製)等のアナターゼ型酸化チタン等が使用できる。
中でも、酸化チタン(E)としては、特に硬化物の光反射性と耐黄変性に優れる点で、商品名「R−62N」、「CR−60」、「DCF−T−17008」、「DCF−T−17050」、「FTR−700」が好ましい。
なお、本発明の硬化性エポキシ樹脂組成物において酸化チタン(E)は、一種を単独で使用することもできるし、二種以上を組み合わせて使用することもできる。
本発明の硬化性エポキシ樹脂組成物における酸化チタン(E)の含有量(配合量)は、特に限定されないが、硬化性エポキシ樹脂組成物(100重量%)に対して、2〜40重量%が好ましく、より好ましくは10〜30重量%、さらに好ましくは15〜25重量%である。酸化チタン(E)の含有量を2重量%以上とすることにより、硬化物の光反射性がより向上する傾向がある。一方、酸化チタン(E)の含有量を40重量%以下とすることにより、酸化チタン(E)の添加による流動性低下が抑えられる傾向がある。
本発明の硬化性エポキシ樹脂組成物に含まれる酸化チタン(E)とシリカ(F)の総量(100重量%)に対する酸化チタン(E)の割合は、特に限定されないが、硬化物の耐黄変性と光反射性のバランスの観点で、5〜40重量%が好ましく、より好ましくは10〜35重量%である。酸化チタン(E)の割合を5重量%以上とすることにより、硬化物の光反射性がより向上する傾向がある。一方、酸化チタン(E)の割合を40重量%以下とすることにより、酸化チタン(E)の添加による流動性低下が抑えられる傾向がある。
[シリカ(F)]
本発明の硬化性エポキシ樹脂組成物におけるシリカ(F)は、主に、硬化性エポキシ樹脂組成物に対して良好な粉砕性及び打錠性を付与し、また、硬化物に対して光反射性を付与し、その線膨張率を低減させる働きを有する。シリカ(F)としては、公知乃至慣用のシリカを使用することができる。
なお、シリカ(F)は、公知乃至慣用の表面処理(例えば、金属酸化物、シランカップリング剤、チタンカップリング剤、有機酸、ポリオール、シリコーン等の表面処理剤による表面処理等)が施されたものであってもよい。このような表面処理を施すことにより、硬化性エポキシ樹脂組成物における他の成分との相溶性や分散性を向上させることができる場合がある。
シリカ(F)の形状は、特に限定されないが、例えば、球状、破砕状、繊維状、針状、鱗片状等が挙げられる。中でも、シリカ(F)の分散性の観点で、球状のシリカが好ましく、特に真球状のシリカ(例えば、アスペクト比が1.2以下の球状のシリカ)が好ましい。
シリカ(F)の中心粒径は、特に限定されないが、硬化物の光反射性向上の観点で、0.1〜50μmが好ましく、より好ましくは0.1〜30μmである。
なお、シリカ(F)は、公知乃至慣用の製造方法により製造することができる。また、シリカ(F)としては、市販品を用いることもでき、例えば、商品名「FB−910」、「FB−940」、「FB−950」等のFBシリーズ(以上、電気化学工業(株)製)、「MSR−2212」、「MSR25」(以上、(株)龍森製)、「HS−105」、「HS−106」、「HS−107」(以上、マイクロン社製)等が使用できる。
なお、本発明の硬化性エポキシ樹脂組成物においてシリカ(F)は、一種を単独で使用することもできるし、二種以上を組み合わせて使用することもできる。
本発明の硬化性エポキシ樹脂組成物におけるシリカ(F)の含有量(配合量)は、特に限定されないが、硬化性エポキシ樹脂組成物(100重量%)に対して、20〜90重量%が好ましく、より好ましくは35〜75重量%、さらに好ましくは40〜75重量%、さらに好ましくは60〜75重量%である。シリカ(F)の含有量を20重量%以上(特に60重量%以上)とすることにより、粉砕性及び打錠性がより向上し、また、硬化物の光反射性がより向上し、さらに、硬化物の線膨張係数がより低くなって、光半導体素子搭載用基板におけるリードフレームの反り等の不具合が生じにくくなる傾向がある。一方、シリカ(F)の含有量を90重量%以下とすることにより、硬化性エポキシ樹脂組成物が良好な流動性を有し、成型(特に、トランスファー成型)時の未充填等の問題が抑制される傾向がある。
[離型剤(G)]
本発明の硬化性エポキシ樹脂組成物は、離型剤(G)を含むことにより、トランスファー成型等の金型を使用した成形法による連続成型が容易となり、高い生産性で硬化物(特に、リフレクター)を製造することが可能となる。離型剤(G)としては、公知乃至慣用の離型剤を使用することができ、特に限定されないが、例えば、フッ素系離型剤(フッ素原子含有化合物;例えば、フッ素オイル、ポリテトラフルオロエチレン等)、シリコーン系離型剤(シリコーン化合物;例えば、シリコーンオイル、シリコーンワックス、シリコーン樹脂、ポリオキシアルキレン単位を有するポリオルガノシロキサン等)、ワックス系離型剤(ワックス類;例えば、カルナウバワックス等の植物ロウ、羊毛ワックス等の動物ロウ、パラフィンワックス等のパラフィン類、ポリエチレンワックス、酸化ポリエチレンワックス等)、高級脂肪酸又はその塩(例えば、金属塩等)、高級脂肪酸エステル、高級脂肪酸アミド、鉱油等が挙げられる。
なお、本発明の硬化性エポキシ樹脂組成物において離型剤(G)は、一種を単独で使用することもできるし、二種以上を組み合わせて使用することもできる。また、離型剤(G)は、市販品を入手可能である。
本発明の硬化性エポキシ樹脂組成物における離型剤(G)の含有量(配合量)は、特に限定されないが、脂環式エポキシ化合物(A)と非芳香族化合物(B)の総量100重量部に対して、1〜12重量部が好ましく、より好ましくは2〜10重量部である。離型剤(G)の含有量を1重量部以上とすることにより、硬化物の離型性がより向上し、生産性が高くなる傾向がある。一方、離型剤(G)の含有量を12重量部以下とすることにより、光半導体素子搭載用基板におけるリフレクター(硬化物)のリードフレームに対するより良好な密着性を確保できる傾向がある。
[酸化防止剤]
本発明の硬化性エポキシ樹脂組成物は、酸化防止剤を含んでいてもよい。酸化防止剤としては、公知乃至慣用の酸化防止剤を使用することができ、特に限定されないが、例えば、フェノール系酸化防止剤(フェノール系化合物)、ヒンダードアミン系酸化防止剤(ヒンダードアミン系化合物)、リン系酸化防止剤(リン系化合物)、イオウ系酸化防止剤(イオウ系化合物)等が挙げられる。
フェノール系酸化防止剤としては、例えば、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、ブチル化ヒドロキシアニソール、2,6−ジ−t−ブチル−p−エチルフェノール、ステアリル−β−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート等のモノフェノール類;2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−チオビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−ブチリデンビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、3,9−ビス[1,1−ジメチル−2−{β−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ}エチル]2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカン等のビスフェノール類;1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、テトラキス−[メチレン−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、ビス[3,3’−ビス−(4’−ヒドロキシ−3’−t−ブチルフェニル)ブチリックアシッド]グリコールエステル、1,3,5−トリス(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシベンジル)−s−トリアジン−2,4,6−(1H,3H,5H)トリオン、トコフェノール等の高分子型フェノール類等が挙げられる。
ヒンダードアミン系酸化防止剤としては、例えば、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)[[3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドロキシフェニル]メチル]ブチルマロネート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート、メチル−1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルセバケート、4−ベンゾイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン等が挙げられる。
リン系酸化防止剤としては、例えば、トリフェニルホスファイト、ジフェニルイソデシルホスファイト、フェニルジイソデシルホスファイト、トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、ジイソデシルペンタエリスリトールホスファイト、トリス(2、4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト、サイクリックネオペンタンテトライルビス(オクタデシル)ホスファイト、サイクリックネオペンタンテトライルビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト、サイクリックネオペンタンテトライルビス(2,4−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル)ホスファイト、ビス[2−t−ブチル−6−メチル−4−{2−(オクタデシルオキシカルボニル)エチル}フェニル]ヒドロゲンホスファイト等のホスファイト類;9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン−10−オキサイド、10−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン−10−オキサイド等のオキサホスファフェナントレンオキサイド類等が挙げられる。
イオウ系酸化防止剤としては、例えば、ドデカンチオール、ジラウリル−3,3’−チオジプロピオネート、ジミリスチル−3,3’−チオジプロピオネート、ジステアリル−3,3’−チオジプロピオネート等が挙げられる。
本発明の硬化性エポキシ樹脂組成物において酸化防止剤は、一種を単独で使用することもできるし、二種以上を組み合わせて使用することもできる。また、酸化防止剤としては、例えば、商品名「Irganox1010」(BASF製、フェノール系酸化防止剤)、商品名「AO−60」((株)ADEKA製、フェノール系酸化防止剤)、商品名「Irgafos168」(BASF製、リン系酸化防止剤)、商品名「アデカスタブ HP−10」((株)ADEKA製、リン系酸化防止剤)、商品名「HCA」(三光(株)製、リン系酸化防止剤)等の市販品を使用することもできる。
中でも、酸化防止剤としては、フェノール系酸化防止剤、リン系酸化防止剤、イオウ系酸化防止剤が好ましく、特に、フェノール系酸化防止剤とリン系酸化防止剤又はイオウ系酸化防止剤とを併用することが好ましく、フェノール系酸化防止剤とリン系酸化防止剤とを併用することが最も好ましい。
本発明の硬化性エポキシ樹脂組成物における酸化防止剤の含有量(配合量)は、特に限定されないが、脂環式エポキシ化合物(A)と非芳香族化合物(B)の総量100重量部に対して、0.1〜5重量部が好ましく、より好ましくは0.5〜3重量部である。酸化防止剤の含有量を0.1重量部以上とすることにより、硬化物の酸化が効率的に防止され、耐黄変性がより向上する傾向がある。一方、酸化防止剤の含有量を5重量部以下とすることにより、硬化物の着色が抑制され、色相がより良好となる傾向がある。
[添加剤]
本発明の硬化性エポキシ樹脂組成物は、上述の成分以外にも、本発明の効果を損なわない範囲で各種添加剤を含有していてもよい。上記添加剤として、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン等の水酸基を有する化合物を含有させると、反応を緩やかに進行させることができる。その他にも、粘度や透明性を損なわない範囲内で、消泡剤、レベリング剤、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシランや3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン等のシランカップリング剤、界面活性剤、難燃剤、着色剤、イオン吸着体、顔料(例えば、白色顔料等)、蛍光体(例えば、YAG系の蛍光体微粒子、シリケート系蛍光体微粒子等の無機蛍光体微粒子等)等の慣用の添加剤を使用することができる。
本発明の硬化性エポキシ樹脂組成物は、特に限定されないが、上述の各成分を、必要に応じて加熱した状態で配合及び混練することにより調製することができる。上記混練の方法は、特に限定されず、例えば、ディゾルバー、ホモジナイザー等の各種ミキサー、ニーダー、ロール、ビーズミル、自公転式撹拌装置等の公知乃至慣用の混練手段を使用できる。
本発明の硬化性エポキシ樹脂組成物は、上述のように、JIS K7196に準拠して測定される針入温度が30℃以上であり、好ましくは40〜150℃、より好ましくは40〜100℃である。本発明の硬化性エポキシ樹脂組成物は上記針入温度が30℃以上であることにより、少なくとも室温(23℃)で固体であり、また、粉砕性、打錠性に優れる。このため、本発明の硬化性エポキシ樹脂組成物は、特に、トランスファー成型用樹脂組成物やコンプレッション成型用樹脂組成物として好ましく使用できる。具体的には、例えば、本発明の硬化性エポキシ樹脂組成物を粉砕及び打錠に付してタブレット状に調製することによって、トランスファー成型又はコンプレッション成型に付すことができる。本発明の硬化性エポキシ樹脂組成物の上記針入温度は、主に、脂環式エポキシ化合物(A)及び非芳香族化合物(B)の含有量、これらの割合等の制御により上記範囲に制御される。
なお、本発明の硬化性エポキシ樹脂組成物は、加熱して該硬化性エポキシ樹脂組成物におけるエポキシ基を有する化合物の一部を反応させることによって得られる、Bステージ化させた硬化性エポキシ樹脂組成物(Bステージ状態の硬化性エポキシ樹脂組成物)であってもよい。
<硬化物>
本発明の硬化性エポキシ樹脂組成物を加熱によって硬化させることにより、耐熱性に優れた硬化物を得ることができる。硬化の際の加熱温度(硬化温度)は、特に限定されないが、100〜200℃が好ましく、より好ましくは150〜190℃である。また、硬化の際に加熱する時間(加熱時間)は、特に限定されないが、60〜600秒が好ましく、より好ましくは90〜240秒である。硬化温度と硬化時間が上記範囲の下限値より低い場合は硬化が不十分となり、逆に上記範囲の上限値より高い場合は熱分解による黄変が発生したり、タクトタイムが長くなり生産性が低下するので、いずれも好ましくない。硬化条件は種々の条件に依存するが、例えば、硬化温度を高くした場合は硬化時間を短く、硬化温度を低くした場合は硬化時間を長くする等により、適宜調整することができる。また、加熱硬化処理は一段階(例えば、トランスファー成型のみ)で行ってもよいし、例えば、トランスファー成型後にポストキュアー(二次硬化)としてオーブン等でさらに加熱してもよい。
<リフレクター形成用樹脂組成物>
本発明の硬化性エポキシ樹脂組成物は、光半導体装置における光半導体素子の基板(光半導体素子搭載用基板)が有するリフレクター(光反射部材)を形成するための材料(リフレクター形成用樹脂組成物)として好ましく使用できる。本発明の硬化性エポキシ樹脂組成物をリフレクター形成用樹脂組成物として使用することにより、耐熱性に優れたリフレクターを有する高品質な(例えば、高耐久性の)光半導体素子搭載用基板を製造することができる。
<光半導体素子搭載用基板>
本発明の光半導体素子搭載用基板は、本発明の硬化性エポキシ樹脂組成物の硬化物(本発明の硬化性エポキシ樹脂組成物を硬化させることにより得られる硬化物)により形成されたリフレクターを少なくとも有する基板である。図1は、本発明の光半導体素子搭載用基板の一例を示す概略図であり、(a)は斜視図、(b)は断面図を示す。図1における100はリフレクター、101は金属配線(リードフレーム)、102は光半導体素子の搭載領域を示す。本発明の光半導体素子搭載用基板においてリフレクター100は、光半導体素子の搭載領域102の周囲を環状に取り囲み、上方に向かってその環の径が拡大するように傾斜した凹状の形状を有している。本発明の光半導体素子搭載用基板は、上記凹状の形状の内側の表面が少なくとも本発明の硬化性エポキシ樹脂組成物の硬化物により形成されていればよい。但し、本発明の光半導体素子搭載用基板は、図1に示す態様に限定されない。
本発明の光半導体素子搭載用基板におけるリフレクターを形成する方法としては、公知乃至慣用の成型方法を利用することができ、特に限定されないが、例えば、本発明の硬化性エポキシ樹脂組成物(リフレクター形成用樹脂組成物)を、トランスファー成型、コンプレッション成型、インジェクション成型、LIM成型(インジェクション成型)、ディスペンスによるダム成型等の各種成型方法に付す方法等が挙げられる。
具体的には、例えば、本発明の硬化性エポキシ樹脂組成物(リフレクター形成用樹脂組成物)を所定の金型(トランスファー成型用金型、コンプレッション成型用金型等)内に注入し、加熱硬化することにより、リフレクターを形成することができる。この際の加熱硬化条件としては、例えば、上述の硬化物を形成する際の条件から適宜選択することができる。
本発明の光半導体素子搭載用基板を光半導体装置の基板として使用し、該基板に対して光半導体素子を搭載することによって、本発明の光半導体装置が得られる。
<光半導体装置>
本発明の光半導体装置は、本発明の光半導体素子搭載用基板と、該基板に搭載された光半導体素子とを少なくとも有する光半導体装置である。本発明の光半導体装置は、リフレクターとして本発明の硬化性エポキシ樹脂組成物の硬化物により形成されたリフレクターを有するため、光の取り出し効率が高く、また、経時で光度が低下しにくい等、耐久性にも優れる。図2は、本発明の光半導体装置の一例を示す概略図(断面図)である。図2における100はリフレクター、101は金属配線(リードフレーム)、103はボンディングワイヤ、104は封止材、105はダイボンディング材、106は光半導体素子(LED素子)を示す。図2に示す光半導体装置においては、光半導体素子106から発せられた光がリフレクター100の表面(反射面)で反射されるため、高い効率で光半導体素子106からの光が取り出される。なお、図2に示すように、本発明の光半導体装置における光半導体素子は、通常、透明な封止材(図2における104)によって封止されている。但し、本発明の光半導体装置は、図2に示す態様に限定されない。
本発明の硬化性エポキシ樹脂組成物は、上述のリフレクター形成用樹脂組成物としての用途に限定されず、例えば、接着剤、電気絶縁材、積層板、コーティング、インク、塗料、シーラント、レジスト、複合材料、基材、シート、フィルム、光学素子、光学レンズ、光学部材、光造形、電子ペーパー、タッチパネル、太陽電池基板、光導波路、導光板、ホログラフィックメモリ等のその他の各種用途にも使用することができる。
以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。なお、表1における硬化性エポキシ樹脂組成物の各成分の配合量の単位は、重量部である。
実施例1
表1に示すように、脂環式エポキシ化合物(商品名「セロキサイド2021P」、(株)ダイセル製)40重量部、水素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂(商品名「ST−4000D」、新日鐵住金化学(株)製)40重量部、酸無水物硬化剤(商品名「リカシッドMH−700」、新日本理化(株)製)70重量部、硬化促進剤(テトラメチルアンモニウム・オクチル酸塩)1重量部、酸化防止剤(商品名「HCA」、三光(株)製)1重量部、離型剤(商品名「リコワックスOP」、クラリアント製)1重量部、離型剤(商品名「リコワックスPED191」、クラリアント製)1重量部、白色顔料(酸化チタン;商品名「FTR−700」、堺化学工業(株)製)200重量部、及びシリカフィラー(商品名「FB−950」、電気化学工業(株)製)700重量部を、プラネタリーミキサーを用いて90℃で10分間混合し、冷却後に粉砕することによって、粉体状の硬化性エポキシ樹脂組成物を得た。
実施例2〜8、比較例1〜4
硬化性エポキシ樹脂組成物の配合組成を表1に示すように変更したこと以外は、実施例1と同様にして硬化性エポキシ樹脂組成物を得た。
<評価>
実施例及び比較例で得られた硬化性エポキシ樹脂組成物及びその硬化物について、下記の評価を実施した。なお、下記の評価において用いた各試験片(硬化性エポキシ樹脂組成物の硬化物)は、トランスファー成型機を使用してトランスファー成型により作製した(硬化条件:180℃×180秒)。
[針入温度]
硬化性エポキシ樹脂組成物の針入温度を、JIS K7196に記載された方法に準拠して測定した。そして、測定された針入温度が30℃以上の場合を○(粉砕性、打錠性が良好である)、同針入温度が30℃未満の場合を×(粉砕性、打錠性が不良である)と評価した。結果を表1に示す。
[粉砕及び打錠の可否]
硬化性エポキシ樹脂組成物についての粉砕性、打錠性(粉砕、打錠の可否)の評価を以下の手順で実施した。粉砕性及び打錠性の両方において○(良好)の評価が得られた場合を○(粉砕及び打錠が可能)、それ以外の場合[粉砕性及び打錠性のいずれか一方又は両方において×(不良)の評価が得られた場合]を×(粉砕及び打錠が不可)と評価した。結果を表1に示す。
・粉砕性:硬化性エポキシ樹脂組成物を粉砕機で粉砕にかけた場合、粉砕機内で樹脂融着の発生が全くない場合を○(粉砕性良好)、樹脂融着が発生した場合を×(粉砕性不良)とした。
・打錠性:硬化性エポキシ樹脂組成物を打錠機で打錠した場合、打錠機(ダイス及びパンチ)への樹脂付着がなく、かつ打錠後のタブレット変形がない場合を○(打錠性良好)、樹脂付着及びタブレット変形のいずれか一方又は両方があった場合を×(打錠性不良)とした。
[初期反射率]
硬化性エポキシ樹脂組成物を用いて、長さ30mm×幅30mm×3mm厚の試験片(硬化物)を作製し、分光光度計を用いて、上記試験片の波長460nmの光の反射率(これを「初期反射率」とする)を測定した。結果を表1に示す。
測定装置:分光光度計 UV−2450 (株)島津製作所製
[耐熱試験後の反射率]
初期反射率の評価を行った試験片(硬化物;長さ30mm×幅30mm×3mm厚)を用いて、当該試験片を150℃の乾燥機に入れて1000時間放置する試験(耐熱試験)を行った後、波長460nmの光の反射率を測定した。結果を表1に示す。なお、この耐熱試験後の反射率が高いほど、硬化物が耐熱性に優れることが示唆される。
測定装置:分光光度計 UV−2450 (株)島津製作所製
[総合評価]
以上の評価の結果、下記(1)〜(4)をいずれも満足するものを総合評価○(優れている)とし、それ以外を×(劣っている)と評価した。結果を表1に示す。
(1)硬化性エポキシ樹脂組成物の針入温度が30℃以上
(2)硬化性エポキシ樹脂組成物の粉砕及び打錠が可能
(3)初期反射率が95%以上
(4)150℃1000時間後の反射率が75%を超える
Figure 2016108499
表1記載の硬化性エポキシ樹脂組成物の構成成分の説明を以下に示す。
(エポキシ化合物)
2021P:商品名「セロキサイド2021P」(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル(3,4−エポキシ)シクロヘキサンカルボキシレート、(株)ダイセル製)
EHPE3150:商品名「EHPE3150」(2,2−ビス(ヒドロキシメチル)−1−ブタノールの1,2−エポキシ−4−(2−オキシラニル)シクロヘキサン付加物、(株)ダイセル製)
YX8040:商品名「YX8040」(水素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂、三菱化学(株)製)
ST−4000D:商品名「ST−4000D」(水素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂、新日鐵住金化学(株)製)
MA−DGIC:商品名「MA−DGIC」(モノアリルジグリシジルイソシアヌレート、四国化成工業(株)製)
(硬化剤)
リカシッドMH−700:商品名「リカシッドMH−700」(4−メチルヘキサヒドロ無水フタル酸/ヘキサヒドロ無水フタル酸=70/30、新日本理化(株)製)
(硬化促進剤)
U−CAT5003:商品名「U−CAT 5003」(第四級ホスホニウムブロマイド、サンアプロ(株)製)
(酸化防止剤)
HCA:商品名「HCA」(9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン−10−オキサイド)
(離型剤)
リコワックスOP:商品名「リコワックスOP」(モンタン酸の部分ケン化エステルワックス、クラリアント製)
PED191:商品名「リコワックスPED191」(酸化ポリエチレンワックス、クラリアント製)
(白色顔料)
FTR−700:商品名「FTR−700」(酸化チタン、堺化学工業(株)製)
(シリカフィラー)
FB−950:商品名「FB−950」(シリカ、電気化学工業(株)製)
100:リフレクター
101:金属配線
102:光半導体素子の搭載領域
103:ボンディングワイヤ
104:光半導体素子の封止材
105:ダイボンディング材
106:光半導体素子

Claims (11)

  1. 脂環式エポキシ化合物(A)と、2個以上のエポキシ基を有する非芳香族化合物(B)と、酸無水物硬化剤(C)と、硬化促進剤(D)と、酸化チタン(E)と、シリカ(F)と、離型剤(G)とを含み、
    非芳香族化合物(B)の含有量が、脂環式エポキシ化合物(A)と非芳香族化合物(B)の総量(100重量%)に対して、50重量%以上であり、
    非芳香族化合物(B)の軟化点が30℃以上であり、
    硬化促進剤(D)が、第四級アンモニウム塩及びホスホニウム塩からなる群より選択される少なくとも一種であり、
    JIS K7196に準拠して測定される針入温度が30℃以上であることを特徴とする硬化性エポキシ樹脂組成物。
  2. 第四級アンモニウム塩が、下記式(a)
    Figure 2016108499
    [式中、Raは、同一又は異なって、炭素数1〜12のアルキル基を示す。Rbは、炭素数1〜3のアルキル基を示す。X-は、有機酸の共役塩基を示す。]
    で表される化合物である請求項1に記載の硬化性エポキシ樹脂組成物。
  3. ホスホニウム塩が、下記式(b)
    Figure 2016108499
    [式中、Rc、Rd、Re、及びRfは、同一又は異なって、炭素数1〜20の炭化水素基を示す。]
    で表されるホスホニウムイオンと該ホスホニウムイオンとイオン対を形成しうるハロゲンアニオンとのイオン結合体である請求項1に記載の硬化性エポキシ樹脂組成物。
  4. 非芳香族化合物(B)が、下記式(1)
    Figure 2016108499
    [式(1)中、R1はp価の有機基を示す。pは、1〜20の整数を示す。qは、1〜50の整数を示し、式(1)におけるqの和(総和)は、3〜100の整数である。R2は、下記式(1a)〜(1c)で表される基のいずれかを示す。ただし、式(1)におけるR2の少なくとも1つは式(1a)で表される基である。
    Figure 2016108499
    Figure 2016108499
    Figure 2016108499
    [式(1c)中、R3は、水素原子、置換若しくは無置換のアルキル基、又は置換若しくは無置換のアルキルカルボニル基を示す。]]
    で表される化合物、下記式(2)
    Figure 2016108499
    [式中、R4、R5は、同一又は異なって、水素原子又は炭素数1〜8のアルキル基を示す。]
    で表される化合物、及び水素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂からなる群より選択される少なくとも一種の化合物である請求項1〜3のいずれか一項に記載の硬化性エポキシ樹脂組成物。
  5. 脂環式エポキシ化合物(A)が、シクロヘキセンオキシド基を有する化合物である請求項1〜4のいずれか一項に記載の硬化性エポキシ樹脂組成物。
  6. 脂環式エポキシ化合物(A)が、下記式(I−1)
    Figure 2016108499
    で表される化合物である請求項1〜5のいずれか一項に記載の硬化性エポキシ樹脂組成物。
  7. トランスファー成型用又はコンプレッション成型用樹脂組成物である請求項1〜6のいずれか一項に記載の硬化性エポキシ樹脂組成物。
  8. リフレクター形成用樹脂組成物である請求項1〜7のいずれか一項に記載の硬化性エポキシ樹脂組成物。
  9. 請求項1〜8のいずれか一項に記載の硬化性エポキシ樹脂組成物を硬化させることにより得られる硬化物。
  10. 請求項8に記載の硬化性エポキシ樹脂組成物の硬化物により形成されたリフレクターを有する光半導体素子搭載用基板。
  11. 請求項10に記載の光半導体素子搭載用基板と、該基板に搭載された光半導体素子とを有する光半導体装置。
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