JP7028637B2 - 平面型ヒートパイプ - Google Patents

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Description

本発明は、鉛直方向に設置されても、優れた伝熱性能を発揮できる平面型ヒートパイプに関するものである。
電気・電子機器に搭載されている半導体素子等の電子部品は、高機能化に伴う高密度搭載等により、発熱量が増大し、近年、その冷却がより重要となっている。電子部品の冷却方法として、平面型ヒートパイプが使用されることがある。
また、電気自動車等に搭載されるバッテリーには、バッテリーの安定的動作のために温度管理システムが利用されている。また、バッテリーの出力増大に伴う発熱量の増大に対応し、バッテリーの出力向上や寿命改善のために、近年、温度管理システムにおいて、均熱、冷却性能のさらなる向上が要求されている。
冷却性能の向上を目的とした平面型ヒートパイプとして、例えば、入熱部側に実効毛細管半径の小さいウィックが配置され、かつ放熱部側に前記作動流体の流通する流路の断面積が大きく実効毛細管半径の大きいウィックが配置され、さらにこれら各ウィックの流路が互いに連通されている平面型ヒートパイプが提案されている(特許文献1)。特許文献1では、入熱部側のウィックの実効毛細管半径が相対的に小さく、放熱部側のウィックにおける実効毛細管半径が相対的に大きいので、入熱部で発生する毛細管圧力が、放熱部で生じる毛細管圧力に対して高くなる。従って、放熱部で凝縮した液相の作動流体を還流させる作用が強くなりことから、冷却性能が向上するというものである。
しかし、特許文献1では、例えば、平面型ヒートパイプの平面部が鉛直方向に設置された状態で、平面部の中心を入熱部、平面部の周縁を放熱部とすると、平面部の周縁で気相から液相へ相変化した作動流体は、重力作用により平面型ヒートパイプの下端部で滞留しやすくなり、円滑に入熱部へ還流することができない。
特開2003-214779号公報
上記事情に鑑み、本発明は、平面部が鉛直方向に設置された状態で、平面部の中心を受熱部、平面部の周縁を放熱部としても、平面部の周縁で気相から液相へ相変化した作動流体が、円滑に、平面部の周縁から中心方向へ還流できる平面型ヒートパイプを提供することを目的とする。
本発明の態様は、積層された板状部材により空洞部が形成されたコンテナと、前記空洞部に封入された作動流体と、前記空洞部に収容され、該空洞部に沿って延在したウィック構造体と、を有する平面型ヒートパイプであって、前記ウィック構造体が、該ウィック構造体の厚さ方向に貫通した孔部である蒸気流路を複数備え、複数の前記蒸気流路が、前記ウィック構造体の平面視中央部から平面視縁部の方向へ伸延し、前記ウィック構造体の平面視中央部にて前記ウィック構造体を横断する仮想線を介して対向して配置されている平面型ヒートパイプである。
本明細書において、「平面視」とは、平面型ヒートパイプの平面部に対して鉛直方向から視認した態様を意味する。
本発明の態様は、前記蒸気流路が、直線状の前記仮想線に沿って、並列配置されている平面型ヒートパイプである。
本発明の態様は、前記仮想線を介して対向している前記蒸気流路の、前記仮想線側の端部間の距離が、前記蒸気流路の伸延方向における前記ウィック構造体の寸法の5%以上15%以下である平面型ヒートパイプである。
本発明の態様は、前記仮想線を介して対向している前記蒸気流路の、前記仮想線側の端部間の距離が、5mm以上15mm以下である平面型ヒートパイプである。
本発明の態様は、前記蒸気流路の短手方向の幅に対する前記蒸気流路から該蒸気流路の短手方向にて隣接する他の前記蒸気流路までの距離の比率が、0.70以上2.0以下である部位を有する平面型ヒートパイプである。
本発明の態様によれば、ウィック構造体の平面視中央部から平面視縁部の方向へ伸延した蒸気流路が、ウィック構造体の平面視中央部にてウィック構造体を横断する仮想線を介して、対向配置されていることにより、ウィック構造体の平面視中央部を横断する仮想線に沿って、ウィック構造体のウィック部が延在する。従って、ウィック構造体の平面視中央部を横断する仮想線に沿って、液相の作動流体が還流できる。平面型ヒートパイプの平面部が略鉛直、すなわち、平面部が重力方向に対し略平行に設置されるにあたり、前記仮想線が重力方向に対して略平行となるように設置されると、液相の作動流体がウィック構造体の平面視中央部を重力方向下方から上方へ還流できる。また、蒸気流路はウィック構造体の平面視中央部から縁部の方向へ伸延しているので、気相の作動流体はウィック構造体の平面視中央部から縁部の方向へ円滑に流通できる。
上記から、平面型ヒートパイプの平面部が鉛直方向に設置された状態で、平面部の中心を受熱部、平面部の縁部を放熱部としても、受熱部にて液相から気相へ相変化した作動流体は、ウィック構造体の平面視中央部から縁部の方向へ、すなわち、受熱部から放熱部方向へ円滑に流通できる。また、平面型ヒートパイプの平面部の縁部で気相から液相へ相変化した作動流体が、重力の作用により重力方向下方へ流動しても、液相の作動流体がウィック構造体の平面視中央部を重力方向下方から上方へ還流できる。その結果として、液相の作動流体は、円滑に、ウィック構造体の平面部の縁部から中心方向へ還流できる。従って、上記条件で平面型ヒートパイプが使用されても、優れた均熱、冷却性能を発揮できる。
本発明の態様によれば、蒸気流路が、直線状の仮想線に沿って並列に配置されていることにより、受熱部にて液相から気相へ相変化した作動流体は、空洞部に沿って延在したウィック構造体の全面に渡って、ウィック構造体の平面視中央部から縁部の方向へ円滑に流通できる。
本発明の態様によれば、仮想線を介して対向している位置関係にある蒸気流路の、仮想線側の端部間の距離が、蒸気流路の伸延方向におけるウィック構造体の寸法の5%以上15%以下であることにより、気相の作動流体の、ウィック構造体の平面視中央部から縁部の方向への流通と、液相の作動流体のウィック構造体の平面視中央部における重力方向下方から上方への還流とを、バランスよく向上させることができる。
本発明の態様によれば、所定の蒸気流路の短手方向の幅に対する、該所定の蒸気流路から該所定の蒸気流路の短手方向にて隣接する他の蒸気流路までの距離の比率が、0.70以上1.5以下である部位を有することにより、ウィック構造体の平面視中央部から縁部の方向への気相の作動流体の流通を損なうことなく、蒸気流路の長手方向に沿って延在したウィック構造体のウィック部が、ウィック構造体の平面部の縁部から中心方向への液相の作動流体の還流に確実に寄与することができる。
本発明の実施形態例に係る平面型ヒートパイプの封止前の分解斜視図である。 本発明の実施形態例に係る平面型ヒートパイプの使用方法例である。
以下に、本発明の実施形態例に係る平面型ヒートパイプについて、図面を用いながら説明する。図1に示すように、本発明の実施形態例に係る平面型ヒートパイプ1は、中空の空洞部13を有する平面型のコンテナ10と、空洞部13内に封入された作動流体(図示せず)とを有している。また、空洞部13内には、毛細管力を有するウィック構造体15が収納されている。コンテナ10の平面に、冷却対象である発熱体(図示せず)が熱的に接続されることで、発熱体が冷却される。
空洞部13を有するコンテナ10は、対向する2枚の板状部材、すなわち、一方の板状部材11と一方の板状部材11と対向する他方の板状部材12が積層されて形成されている。従って、コンテナ10は2層構造となっている。一方の板状部材11と他方の板状部材12は、相互に、平面視において、重なり合う位置にて積層されている。
一方の板状部材11と他方の板状部材12は、それぞれ、平板状の部材である。一方の板状部材11及び/または他方の板状部材12に、対向する板状部材から視て凹部が設けられている。一方の板状部材11と他方の板状部材12が積層されることで、凹部が空洞部13となる。空洞部13は、平面型のコンテナ10の平面に沿って延在している。また、空洞部13の周囲は、一方の板状部材11の周縁部と他方の板状部材12の周縁部が接することで、閉塞されている。一方の板状部材11と他方の板状部材12の厚さは、特に限定されず、例えば、軽量化と空洞部13方向への歪み防止の観点から、それぞれ、50μm以上60μm以下を挙げることができる。
平面型ヒートパイプ1は、空洞部13の外周部、すなわち、コンテナ10の周縁部が、例えば、レーザー溶接やシーム溶接等の熱溶着手段、超音波溶接、ロウ溶接等を用いて接合されることで空洞部13が封止され、空洞部13に気密性が付与される。空洞部13の平面視における形状は、特に限定されず、平面型ヒートパイプ1では略長方形状となっている。
図1に示すように、空洞部13内には、毛細管力を有するウィック構造体15が収納されている。ウィック構造体15は、空洞部13に沿って延在している。また、ウィック構造体15は、コンテナ10及び空洞部13の平面視における形状が略長方形であることに対応して、略長方形のシート状となっている。コンテナ10及び空洞部13の長手方向Xにウィック構造体の長手方向Xが対応し、コンテナ10及び空洞部13の短手方向Yにウィック構造体の短手方向Yが対応している。ウィック構造体15の厚さは、特に限定されず、例えば、0.10~1.0mmを挙げることができる。
ウィック構造体15には、複数の蒸気流路16が形成されている。また、ウィック構造体15の蒸気流路16以外の部位が、毛細管力を有するウィック部17となっている。従って、ウィック構造体15は、蒸気流路16とウィック部17とを備えている。
蒸気流路16は、ウィック構造体15の厚さ方向に貫通した孔部である。貫通孔である蒸気流路16は、ウィック構造体15の長手方向Xにおける平面視中央部から平面視縁部の方向へ伸延している。すなわち、蒸気流路16は、ウィック構造体15の長手方向Xに沿って伸延しているので、蒸気流路16の長手方向は、ウィック構造体15の長手方向Xに対応している。
蒸気流路16の平面視の伸延形状は、特に限定されず、平面型ヒートパイプ1では、直線状に伸延している。また、蒸気流路16の平面視の形状は、特に限定されず、平面型ヒートパイプ1では、略長方形状となっている。なお、平面型ヒートパイプ1では、各蒸気流路16の形状、寸法は、略同一となっている。
蒸気流路16は、ウィック構造体15の長手方向Xにおける平面視中央部にてウィック構造体15を横断する仮想線Lを介して、対向して配置されている。平面型ヒートパイプ1では、仮想線Lは、直線状であり、平面視略長方形であるウィック構造体15の短手方向Yに沿って、ウィック構造体15を等分に区分する位置に形成されている。ウィック構造体15は、仮想線Lによって、第1の領域R1と、第1の領域R1と略同じ形状と面積を有する第2の領域R2とに区分することができる。
図1に示すように、第1の領域R1では、複数の蒸気流路16が、仮想線Lに沿って略等間隔に並列配置されている。また、第2の領域R2では、他の複数の蒸気流路16が、同じく、仮想線Lに沿って略等間隔に並列配置されている。第1の領域R1では、仮想線Lに沿って一列に並んだ蒸気流路16が形成され、第2の領域R2でも、仮想線Lに沿って一列に並んだ蒸気流路16が形成されている。従って、ウィック構造体15には、仮想線Lに沿って二列に並んだ蒸気流路16が形成されている。また、第1の領域R1及び第2の領域R2では、それぞれの蒸気流路16は、仮想線Lに対して直交方向に伸延している。
第1の領域R1の蒸気流路16と第2の領域R2の蒸気流路16との配置関係は、特に限定されないが、第1の領域R1にて並列配置されている各蒸気流路16が、仮想線Lを介して、第2の領域R2にて並列配置されている他の各蒸気流路16と対向している。平面型ヒートパイプ1では、第1の領域R1の所定の蒸気流路16と、該所定の蒸気流路16と仮想線Lを介して対向している第2の領域R2の所定の蒸気流路16とは、相互に、略同一直線上に位置している。
第1の領域R1に配置された蒸気流路16の仮想線L側の端部と、第2の領域R2に配置された蒸気流路16の仮想線L側の端部との間の距離dは、特に限定されない。例えば、距離dは、気相の作動流体の、ウィック構造体15の平面視中央部から縁部の方向への流通と、液相の作動流体のウィック構造体15の平面視中央部における重力方向下方から上方への還流とを、バランスよく向上させる点から、蒸気流路16の伸延方向におけるウィック構造体15の寸法の5%以上15%以下が好ましく、7%以上13%以下が特に好ましい。また、距離dは、ウィック構造体15の平面視における面積にもよるが、例えば、5mm以上15mm以下が好ましい。
また、所定の蒸気流路16の短手方向の幅w1に対する所定の蒸気流路16から該所定の蒸気流路16の短手方向にて隣接する他の蒸気流路16までの距離w2の比率(w2/w1)は、特に限定されない。例えば、w2/w1は、ウィック構造体15の平面視中央部から縁部の方向への気相の作動流体の流通を円滑化しつつ、蒸気流路16の長手方向に沿って延在したウィック構造体15のウィック部17もウィック構造体15の平面部の周縁から中心方向への液相の作動流体の還流に確実に寄与することができる点から、0.70以上2.0以下が好ましく、0.8以上1.5以下が特に好ましい。また、蒸気流路16の短手方向の幅w1は、ウィック構造体15の平面視における面積にもよるが、例えば、1.5mm以上2.0mm以下が好ましい。
第1の領域R1の蒸気流路16と第2の領域R2の蒸気流路16が、仮想線Lを介して対向配置されていることに対応して、ウィック部17は、仮想線Lに沿って延在した第1ウィック18を、一つ有している。第1ウィック18は、ウィック構造体15の長手方向Xにおける平面視中央部にて、ウィック構造体15の長手方向Xを形成する一方の縁部から該一方の縁部と対向する他方の縁部まで延在している。
また、複数の蒸気流路16が仮想線Lに沿って並列配置されていることに対応して、ウィック部17は、蒸気流路16間を蒸気流路16の長手方向に沿って延在した第2ウィック19を有している。さらに、ウィック部17は、ウィック構造体15の平面視縁部に、第3ウィック20を有している。第3ウィック20は、ウィック構造体15の周縁を形成している。なお、第1ウィック18、第2ウィック19及び第3ウィック20は、相互に連続している。
平面型ヒートパイプ1では、第1ウィック18の伸延方向に沿って、液相の作動流体が流通できる。平面型ヒートパイプ1の平面部が重力方向に対し略平行に設置されるにあたり、第1ウィック18が重力方向に対して略平行となるように設置されると、液相の作動流体が第1ウィック18(すなわち、ウィック構造体15の長手方向Xにおける平面視中央部)を重力方向下方から上方へ還流できる。また、蒸気流路16はウィック構造体15の長手方向Xにおける平面視中央部から縁部の方向へ伸延している。よって、気相の作動流体はウィック構造体15の長手方向Xにおける平面視中央部から縁部の方向へ円滑に流通できる。
コンテナ10の材質としては、特に限定されず、例えば、銅、銅合金、アルミニウム、アルミニウム合金、ステンレス鋼等を挙げることができる。空洞部13に封入する作動流体としては、コンテナ10の材料との適合性に応じて、適宜選択可能であり、例えば、水、フルオロカーボン類、シクロペンタン、エチレングリコール、これらの混合物等を挙げることができる。ウィック構造体15としては、特に限定されず、例えば、金属線からなるメッシュ、金属編組体、樹脂成分からなる不織布等を挙げることができる。
上記から、平面型ヒートパイプ1の平面部が鉛直方向に設置された状態で、該平面部の中心を受熱部、該平面部の縁部(図1では、短手方向Yを形成する縁部)を放熱部としても、受熱部にて液相から気相へ相変化した作動流体は、蒸気流路16内を、ウィック構造体15の長手方向Xにおける平面視中央部から縁部の方向へ円滑に流通できる。また、平面型ヒートパイプ1の平面部の縁部で気相から液相へ相変化した作動流体が、重力の作用により重力方向下方へ流動しても、重力方向下方へ流動した液相の作動流体は、第1ウィック18によって重力方向下方から上方へ還流される。また、重力方向下方へ流動しなかった液相の作動流体または重力方向下方へ流動しきれなかった液相の作動流体は、第2ウィック19によって、蒸気流路16の長手方向に沿って、ウィック構造体15の平面部の縁部から中心方向へ還流される。結果、液相の作動流体は、円滑に、ウィック構造体15の縁部から中心方向へ還流できる。従って、平面型ヒートパイプ1の平面部が鉛直方向に設置される条件で平面型ヒートパイプ1が使用されても、優れた均熱、冷却性能を発揮できる。
また、平面型ヒートパイプ1では、蒸気流路16が、直線状の仮想線Lに沿って並列に配置されていることにより、受熱部にて液相から気相へ相変化した作動流体は、ウィック構造体15の全面に渡って、ウィック構造体15の長手方向Xにおける平面視中央部から縁部の方向へ円滑に流通できる。
次に、本発明の実施形態例に係る平面型ヒートパイプ1の使用方法例を説明する。
図2に示すように、平面型ヒートパイプ1(コンテナ10)の平面に冷却対象である発熱体100を熱的に接続する。発熱体100は、鉛直方向に立設されている状態で設置されている。これに対応して、平面型ヒートパイプ1の平面部を鉛直にして設置し、該平面部の中心とその近傍に渡って発熱体100を熱的に接続して平面型ヒートパイプ1の受熱部とする。該平面部の両縁部(図2では、平面型ヒートパイプ1の短手方向Yかつウィック構造体の短手方向Yを形成する両縁部)に熱交換手段101を、それぞれ接続して平面型ヒートパイプ1の放熱部とする。
平面型ヒートパイプ1をこのように立てて設置しても、上記作用により、気相の作動流体は、円滑に、コンテナ10の中心から両縁部方向へ流通でき、液相の作動流体は、円滑に、コンテナ10の両縁部から中心方向へ還流できるので、平面型ヒートパイプ1は、発熱体100に対して優れた均熱、冷却性能を発揮できる。
次に、本発明の平面型ヒートパイプの他の実施形態例について、説明する。上記実施形態例では、蒸気流路が仮想線に沿って略等間隔に並列配置されていたが、これに代えて、間隔を適宜変更して蒸気流路を配置してもよい。また、上記各実施形態例では、それぞれの蒸気流路16の形状、寸法は、略同一となっていたが、これに代えて、蒸気流路の形状、寸法は、例えば、ウィック構造体の部位に応じて、適宜、変更してもよい。
また、上記実施形態例では、平面視略長方形であるウィック構造体の短手方向に略平行に直線状の仮想線が形成されていたが、仮想線の形状、位置は、ウィック構造体の使用条件等により適宜選択可能であり、例えば、ウィック構造体の対角線上に仮想線を形成してもよい。
次に、本発明の実施例を説明するが、本発明の趣旨を超えない限り、本発明は、下記実施例に限定されるものではない。
実施例として、図1に示す態様の平面型ヒートパイプを使用した。平面型ヒートパイプのコンテナとして、銅製の一方の板状部材(厚さ50μm)及び銅製の他方の板状部材(厚さ50μm)のコンテナ(長手方向140mm×短手方向120mm)を使用した。ウィック構造体として、厚さ300μm×長手方向130mm×短手方向110mmである、長方形のシート状金属編組体を使用した。ウィック構造体に設ける蒸気流路は、短手方向1.5mm×長手方向100(第1の領域と第2の領域の合計)mmとし、該蒸気流路を、第1の領域と第2の領域に、それぞれ30本、並列配置して形成した。対向する蒸気流路間の距離dである第1ウィックの幅を10mmとした。
上記ウィック構造体をコンテナに収納後、一部封入口を残してコンテナの周縁部をシーム溶接の方法で接合した。接合後、封入口から作動流体として水を注入した後、真空脱気の方法で空洞部内を減圧状態とし、封入口をシーム溶接で接合することで、実施例の平面型ヒートパイプを作製した。
比較例として、第1ウィックが設けられていないウィック構造体を使用した。すなわち、比較例で使用したウィック構造体では、第1の領域の蒸気流路と該第1の領域の蒸気流路に対向する第2の領域の蒸気流路が直線状に連通したものを使用した。
実施例の平面型ヒートパイプ、比較例の平面型ヒートパイプを、図2に示すように、コンテナの一方の平面部にて発熱体と熱的に接続し、コンテナの長手方向両端部に熱交換手段を接続した。発熱体の稼働後、コンテナの他方の平面部を観察者が指触することで、実施例の平面型ヒートパイプ及び比較例の平面型ヒートパイプの冷却性能を評価した。
その結果、実施例の平面型ヒートパイプでは、他方の平面部の中心でも顕著な昇温は認められなかった。一方で、比較例の平面型ヒートパイプでは、他方の平面部の中心を指触すると顕著に昇温していた。従って、実施例の平面型ヒートパイプでは、優れた冷却性能を発揮できることが確認された。
本発明の平面型ヒートパイプでは、平面部が鉛直方向に設置された状態で、平面部の中心を受熱部としても、優れた冷却性能を発揮できるので、例えば、バッテリーセルの冷却分野で利用することができる。
1 平面型ヒートパイプ
10 コンテナ
11 一方の板状部材
12 他方の板状部材
13 空洞部
15 ウィック構造体
16 蒸気流路

Claims (5)

  1. 積層された板状部材により空洞部が形成されたコンテナと、前記空洞部に封入された作動流体と、前記空洞部に収容され、該空洞部に沿って延在した金属編組体であるウィック構造体と、を有する平面型ヒートパイプであって、
    前記ウィック構造体が、該ウィック構造体の厚さ方向に貫通した孔部である蒸気流路を複数備え、
    複数の前記蒸気流路が、前記ウィック構造体の平面視中央部から平面視縁部の方向へ伸延し、
    前記ウィック構造体は、前記ウィック構造体上に沿った直線状である仮想線によって、第1の領域と第2の領域とに区分され、前記ウィック構造体の平面視中央部にて前記ウィック構造体を横断する前記仮想線を介して、前記第1の領域に配置されている前記蒸気流路が、前記第2の領域に配置されている他の前記蒸気流路と対向し、
    前記第1の領域に配置されている複数の前記蒸気流路と前記第2の領域に配置されている複数の他の前記蒸気流路が、前記仮想線に対して直交方向に伸延し
    前記第1の領域に配置された前記蒸気流路の前記仮想線側の端部と前記第2の領域に配置された他の前記蒸気流路の前記仮想線側の端部とは離れており、
    前記仮想線上に発熱体が熱的に接続され、前記仮想線が、前記ウィック構造体の平面視縁部の放熱部と並行して配置され、
    液相から気相へ相変化した前記作動流体が、前記第1の領域に配置されている前記蒸気流路内及び前記第2の領域に配置されている他の前記蒸気流路内を、前記ウィック構造体の平面視中央部から縁部の方向へ流通し、気相から液相へ相変化した前記作動流体が、前記ウィック構造体の縁部から中心方向へ還流し、
    前記平面型ヒートパイプの平面部が鉛直方向に設置される平面型ヒートパイプ。
  2. 前記蒸気流路が、直線状の前記仮想線に沿って、並列配置されている請求項1に記載の平面型ヒートパイプ。
  3. 前記仮想線を介して対向している、前記第1の領域に配置されている前記蒸気流路の前記仮想線側の端部と前記第2の領域に配置されている他の前記蒸気流路の前記仮想線側の端部との間の距離が、前記蒸気流路の伸延方向における前記ウィック構造体の寸法の5%以上15%以下である請求項1または2に記載の平面型ヒートパイプ。
  4. 前記仮想線を介して対向している、前記第1の領域に配置されている前記蒸気流路の前記仮想線側の端部と前記第2の領域に配置されている他の前記蒸気流路の前記仮想線側の端部との間の距離が、5mm以上15mm以下である請求項1または2に記載の平面型ヒートパイプ。
  5. 前記蒸気流路の短手方向の幅に対する前記蒸気流路から該蒸気流路の短手方向にて隣接する他の前記蒸気流路までの距離の比率が、0.70以上2.0以下である部位を有する請求項1乃至4のいずれか1項に記載の平面型ヒートパイプ。
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