JP5432838B2 - プレート積層型ヒートシンク - Google Patents
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Description
また、本出願人は下記特許文献2に記載のものを既に提案している。これは、各インナーフィンの中間部に複数の伝熱促進用の島部を設け、各インナーフィンの島部が互いに整合するようにしたものである。
このように構成することにより厚み方向への伝熱性が向上する。
特許文献2に記載の発明は、それを補うため発熱体の位置で、インナーフィンに円形等の島部を設け、発熱体の伝熱が積層方向に直接伝熱するようにしたものである。しかしながら、それ以外の部分での伝熱性が期待できない欠点があった。
そこで本発明は、これらの欠点を取り除き、伝熱性が良く且つ、冷却液側の圧力損失の小さな、性能の良いヒートシンクを提供することを課題とする。
積層された複数の中間プレート(5)(6)(7) の積層方向の両端に位置される一対の端プレート(8)(9) と、を具備し、
積層された中間プレート(5)(6)(7) の一端から、その各縦骨部(2) (2) 間の多数のスリット状の流路(16)を他端へ冷却液(10)が流通し、前記端プレート(8)に被冷却用の発熱体(15)が接触するプレート積層型ヒートシンクにおいて、
各中間プレート(5)(6)(7) は、細長い多数の縦骨部(2) が略同一位置で積層され、それぞれの横骨部(3) は互いに異なった位置で積層され、
一方の中間プレート(6)の横骨部(3) の位置で、それに隣接する他方の中間プレート(5)(7) の縦骨部(2) の幅が細くなる流体抵抗減少用のくびれ部(11)が設けられて、そこの流路(16)の幅が他の部分より広い幅広部(17)を有することを特徴とするプレート積層型ヒートシンクである。
前記くびれ部(11)が縦骨部(2) の幅方向両側に存在するプレート積層型ヒートシンクである。
請求項3に記載の本発明は、請求項1のプレート積層型ヒートシンクにおいて、
隣接する中間プレート(5)(6)(7) の各縦骨部(2) の位置がその幅方向に僅かに位置ずれして、一方の中間プレート(6)の縦骨部(2) とそれに隣接する他方の中間プレート(5)(7) の縦骨部(2) とが、積層方向に重なる重部分(2a)と重ならない非重部分(2b)とを有するプレート積層型ヒートシンクである。
前記くびれ部(11)が、縦骨部(2) の前記非重部分(2b)の側のみに存在するプレート積層型ヒートシンクである。
請求項5に記載の本発明は、請求項1のプレート積層型ヒートシンクにおいて、
前記縦骨部(2) が平面波形に曲折され、その波の頂部または谷部に前記横骨部(3) が平面千鳥状に位置されたプレート積層型ヒートシンクである。
前記くびれ部(11)が、前記縦骨部(2) の前記横骨部(3)と反対の位置に配置されたプレート積層型ヒートシンクである。
請求項7に記載の本発明は、請求項1〜請求項6のいずれかのプレート積層型ヒートシンクにおいて、
前記縦骨部(2) の幅と流路(16)の幅が略同一であるプレート積層型ヒートシンクである。
そのうえ、各プレートの横骨部3は互いに異なった位置で積層され、一方の中間プレート6の横骨部3の位置で、それに隣接する他方の中間プレート5,7は縦骨部2にくびれ部11が設けられている。そして、そこに流路の幅が広い幅広部17が形成されたから、それがない場合、本来、流路の流体抵抗の大きな横骨部3の位置で、その流体抵抗を減少させ、流体の流通を円滑にして、全体として圧力低下の小さな性能の良いヒートシンクを提供できる。
上記構成において請求項3に記載のように、中間プレート5,6,7の各縦骨部2の位置をその幅方向に僅かに位置ずれさせ、各縦骨部2が重部分2aと非重部分2bとを有するようにした場合には、非重部分2bにより冷却液10との接触面積を広くして、熱交換を促進すると共に、重部分2aによって発熱体15との伝熱性を良好にし得る。
上記構成において請求項5に記載のように、縦骨部2を平面波形に曲折し、その波の頂部または谷部に横骨部3を平面千鳥状に配置した場合には、各縦骨部2間に形成される多数の流路16の流路長を長くし、且つその蛇行により冷却液10の攪拌効果が増大し伝熱性が向上する。
上記構成において請求項7に記載のように、縦骨部2の幅と流路16とを略同じにした場合には、流路抵抗と伝熱性とのバランスのよいヒートシンクを提供できる。
図1〜図5は本発明のヒートシンク12の第1の実施の形態を示す。
このヒートシンク12は、複数の中間プレート5,6,7(この例では3枚)が厚み方向に積層され、その上下両端に一対の端プレート8,9が配置され、それらの間が一体にろう付け固定されるものである。各中間プレート5,6,7は四周に枠部1を有し、その枠部1内に多数の縦骨部2が互いに略縦骨部の幅の空間で離間して平行に配置されると共に、各縦骨部2,2間が横骨部3で連結されている。
この例では、横骨部3が夫々一直線上に配置されているが、それに代えて各横骨部3を千鳥状に配置しても良い。
図4の(A)〜(C)に記載されている如く、上段の中間プレート5の横骨部3と同じ位置において、中段ならびに下段の中間プレート6,7の縦骨部2には、その両側にくびれ部11が設けられている。このくびれ部11は、縦骨部2の幅が細くなるように滑らかにくびれており、その結果、隣り合う縦骨部2間には幅広部17が形成される。即ち、上段の中間プレート5の横骨部3の位置において、中段および下段の中間プレート6,7には幅広部17が配置される。同様に、中段の中間プレート6の横骨部3の位置では、上段と下段の中間プレート5,7にくびれ部11が設けられ、そこに幅広部17が形成される。さらには、下段の中間プレート7の横骨部3の位置に置いて、上段および中段の中間プレート5,6に前記同様のくびれ部11が形成され、そこに幅広部17が形成される。そして同図(D)(G)の如く、それらの中間プレート5,6,7が積層される。
従来のヒートシンクでは、このように冷却液10が各横骨部3を迂回するとき、その流通抵抗が増大する。しかしながら、本発明ではその位置の中間プレートの流路16には幅広部17が存在するため、その分だけ冷却液10の流通に伴う圧力抵抗を低減することができる。
下端の端プレート9にはその両端部に出入口14が形成され、そこにパイプ13が接続される。
また、この例では3枚の中間プレートが積層されているが、それが2枚であっても、4枚以上の多数枚であっても良い。そして端プレート8上の発熱体15の熱は、端プレート8及び夫々の縦骨部2を介して伝熱される。そして各中間プレートの流路16内を流通する冷却液10との間に熱交換が行われるものである。
また、図2において発熱体15が上端の端プレート8のみに接続されているが、それに加えて下端の端プレート9に発熱体15を接触固定しても良い。
この例では、図7(A)〜(D)に示す如く、くびれ部11が夫々の縦骨部2の幅方向の片側のみに配置されている。さらに同図(E)〜(J)に示す如く、中段の中間プレート6の縦骨部2と、上段、下段の中間プレート5,7の縦骨部2とがその幅方向に僅かに位置ずれし、同図(F)に示す如く、積層状態で三つの縦骨部2が重なる重部分2aと夫々が重ならない非重部分2bとを有する。この例では、非重部分2bより重部分2aが大である。
各縦骨部2をこのように積層することにより、冷却液10との接触面積が非重部分2b分に相当する面積分だけ広くなる。それによって熱交換が促進される。
図8はその流通状態を示すものである。
各中間プレートの縦骨部2は僅かに波形に蛇行すると共に、図10(D)の如く各縦骨部2は互いに整合する。しかしながら、各横骨部3は積層した際に互いに離間して配置される。
2 縦骨部
2a 重部分
2b 非重部分
3 横骨部
4 タンク部
5,6,7 中間プレート
8,9 端プレート
11 くびれ部
12 ヒートシンク
13 パイプ
14 出入口
15 発熱体
16 流路
17 幅広部
18 接合板
Claims (7)
- それぞれ平坦な金属板のプレス成形体よりなり、外周の少なくとも両側に枠部(1)を有し、その枠部(1) 内に多数の細長い縦骨部(2) が互いに離間して配置されると共に、各縦骨部(2) (2) 間が横骨部(3) で連結され、その枠部(1) と縦骨部(2) と横骨部(3) とが平面的に且つ一体に連結された複数の中間プレート(5)(6)(7) と、
積層された複数の中間プレート(5)(6)(7) の積層方向の両端に位置される一対の端プレート(8)(9) と、を具備し、
積層された中間プレート(5)(6)(7) の一端から、その各縦骨部(2) (2) 間の多数のスリット状の流路(16)を他端へ冷却液(10)が流通し、前記端プレート(8)に被冷却用の発熱体(15)が接触するプレート積層型ヒートシンクにおいて、
各中間プレート(5)(6)(7) は、細長い多数の縦骨部(2) が略同一位置で積層され、それぞれの横骨部(3) は互いに異なった位置で積層され、
一方の中間プレート(6)の横骨部(3) の位置で、それに隣接する他方の中間プレート(5)(7) の縦骨部(2) の幅が細くなる流体抵抗減少用のくびれ部(11)が設けられて、そこの流路(16)の幅が他の部分より広い幅広部(17)を有することを特徴とするプレート積層型ヒートシンク。 - 請求項1のプレート積層型ヒートシンクにおいて、
前記くびれ部(11)が縦骨部(2) の幅方向両側に存在するプレート積層型ヒートシンク。 - 請求項1のプレート積層型ヒートシンクにおいて、
隣接する中間プレート(5)(6)(7) の各縦骨部(2) の位置がその幅方向に僅かに位置ずれして、一方の中間プレート(6)の縦骨部(2) とそれに隣接する他方の中間プレート(5)(7) の縦骨部(2) とが、積層方向に重なる重部分(2a)と重ならない非重部分(2b)とを有するプレート積層型ヒートシンク。 - 請求項3のプレート積層型ヒートシンクにおいて、
前記くびれ部(11)が、縦骨部(2) の前記非重部分(2b)の側のみに存在するプレート積層型ヒートシンク。 - 請求項1のプレート積層型ヒートシンクにおいて、
前記縦骨部(2) が平面波形に曲折され、その波の頂部または谷部に前記横骨部(3) が平面千鳥状に位置されたプレート積層型ヒートシンク。 - 請求項5のプレート積層型ヒートシンクにおいて、
前記くびれ部(11)が、前記縦骨部(2) の前記横骨部(3)と反対の位置に配置されたプレート積層型ヒートシンク。 - 請求項1〜請求項6のいずれかのプレート積層型ヒートシンクにおいて、
前記縦骨部(2) の幅と流路(16)の幅が略同一であるプレート積層型ヒートシンク。
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