JP5814163B2 - 冷却器 - Google Patents

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Description

本明細書では、発熱体に接する位置に配置して冷却液を流すことで、発熱体を冷却する冷却器を開示する。
特許文献1と2に、発熱体に接触する位置に配置して用いる冷却器が開示されている。その冷却器を模式的に示す図8と図9を参照して、従来の冷却器4を説明する。参照番号16は冷却器4の外壁であり、内部を冷却液が通過する流路を画定している。参照番号8は冷却液の流入管であり、参照番号10は冷却液の流出管である。流入管8から冷却器4に流入した冷却液は、冷却器4の内部を図示x方向に通過し、流出管10から流出する。外壁16には、第1発熱体6aに接する第1面16aと、第2発熱体6bに接する第2面16bが形成されている。第1面16aに第1発熱体6aを密着させ、第2面16bに第2発熱体6bに密着させて使用する。冷却器4は、第1発熱体6aと第2発熱体6bの間に挟んで用い、両側に位置する第1発熱体6aと第2発熱体6bを冷却する。
冷却効率を向上させるために、外壁16で囲繞されている空間内に内壁18が形成されており、冷却液の通過流路を複数本の微細流路に分岐させる。図9に示すように、3枚の板状部材18a,18b,18cを積層することで、複数本の微細流路に分岐させる内壁18が形成されている。第1板状部材18aは、第1面16aの内面に接している。第2板状部材18cは、第2面16bの内面に接している。中間板状部材18bは、第1板状部材18aと第2板状部材18cの中間に挿入されている。
板状部材18a,18b,18cの各々には、第1面16a側に膨出している山筋30と、第2面16b側に膨出している谷筋32が、図示のy方向に沿って観測したときに交互に出現する繰り返し形状が形成されている。各山筋30と各谷筋32は、図示x方向に伸びている。ただしx軸に沿ってストレートには伸びておらず、所定波長Lで+y方向と−y方向に変位しながら伸びている。すなわち各山筋30と各谷筋32は、所定波長Lで±y方向に屈曲しながらx方向に伸びている。図9では、図示の明瞭化のために、一本の谷筋32の屈曲形状のみを示している。他の谷筋も山筋も、同様に、所定波長Lで±y方向に屈曲しながらx方向に伸びている。
本明細書では、流入管8と流出管10を結ぶ図示x方向を通過方向という。また冷却器4と発熱体6が積層されている図示z方向を積層方向という。また山筋30と谷筋32が所定の波長で変位している図示y方向を屈曲方向という。x方向とy方向とz方向は直交している。第1面16aと第2面16bは、通過方向と屈曲方向を含む面に沿って伸びている。各々の板状部材18a,18b,18cも、通過方向と屈曲方向を含む面に沿って伸びており、積層方向に積層されている。
2つの発熱体の間に挟んで用いる冷却器を用いるとz方向に多段に積層することができる。特許文献1の実施例には、積層方向に沿って、第1冷却器、第1発熱体、第2冷却器、第2発熱体、第3冷却器、第3発熱体・・の順で積層された構造体が開示されている。第2冷却器は第1発熱体と第2発熱体に挟まれており、第1発熱体と第2発熱体を冷却する。第3冷却器は第2発熱体と第3発熱体に挟まれており、第2発熱体と第3発熱体を冷却する。積層段数には格別の制約がなく、2つの発熱体の間に1つの冷却器が挟まれている最小単位で用いることもできる。あるいは、例えば第1冷却器にように、冷却器の片側にのみ発熱体が配置されている場合もありえる。
特開2011−228580号公報 特開2010−10418号公報
特許文献1と2の冷却器4は極めて高性能であり、高い冷却効率を備えている。例えば積層された板状部材18a,18b,18cによって微細流路に分岐されており、発熱体6a,6bの熱が伝熱する冷却器4の壁と冷却液の接触面積が広く確保されており、熱交換率が高い。微細流路は、それ以上に狭くなると流動抵抗が急激に増加する断面サイズに調整されており、冷却液の流動抵抗は高くない。また、微細流路がストレートに伸びておらず、±y方向に屈曲しているために、微細流路内の冷却液の流れに乱流が発生し、冷却液と壁の間の熱交換率が向上する。
本明細書では、すでに冷却効率が高い冷却器の冷却効率をさらに向上させる技術を開示する。
本明細書で開示する冷却器は、少なくとも一つの発熱体に接した状態において冷却液を通過させて用いる。その冷却器は、冷却液が通過する流路を画定する外壁と、流路内に収容されている内壁を備えている。本明細書では、冷却液が通過する方向を通過方向とし、通過方向に直交する方向を積層方向とし、通過方向と積層方向に直交する方向を屈曲方向とする。
外壁は、通過方向と屈曲方向を含む面に沿って伸びているとともに発熱体に接する第1面と、第1面から積層方向に距離をおいて伸びている第2面を備えている。内壁は、第1面と平行な板状部材の複数枚が積層方向に積層された状態で流路内に収容されている。各々の板状部材は、第1面側に膨出している山筋と第2面側に膨出している谷筋が屈曲方向に交互に繰り返された形状となっている。各山筋と各谷筋は、通過方向に伸びている。ただしストレートに伸びているのではなく、所定波長で変位方向を反転しながら屈曲方向に変位している。積層方向に隣接する一方の板状部材に形成されている山筋と他方の板状部材に形成されている谷筋の位相がずれており、その山筋と谷筋が交差するとともに第1面に接する範囲内の板状部材に第2面に向かって突出する第1突出部が形成されている。
第1板状部材の山筋と、それに隣接する板状部材(2枚の板状部材が積層されている場合には第2板状部材であり、3枚の板状部材が積層されている場合には中間板状部材である。4枚以上の板状部材が積層されていることもある)の谷筋の位相がずれていると、山筋と谷筋が交差して山筋と谷筋が向かい合う範囲が形成される。第1板状部材の山筋は第1面(正確には第1面の内面)に接している。本明細書に開示されている冷却器では、山筋と谷筋が向かい合っている範囲内の第1板状部材に第2面に向けて突出している突出部が形成されている。そのために、第1板状部材の山筋を通過する冷却液は、その突出部によって流れが乱される。突出部がなければ山筋に沿って層流となって流れる冷却液が突出部によって乱されて乱流になる。冷却液が壁に沿って層流となって流れる場合の冷却液と壁の間の熱交換率に比して、冷却液が乱流となって流れる場合の冷却液と壁の間の熱交換率の方が高い。発熱体に第1面を密着させれば、その発熱体が効率的に冷却される。
この冷却器を複数個の発熱体の間に挟んで用いる場合には、第1発熱体に第1面を密着させ、第2発熱体に第2面を密着させる。この場合は、第1面と第2面を平行とし、山筋と谷筋が交差するとともに第2面に接する範囲内の板状部材に第1面に向かって突出する第2突出部を形成する。
また、第1面に接する第1板状部材と、中間板状部材と、第2面に接する第2板状部材を順に積層して内壁を構成することが好ましい。この場合、第1板状部材の山筋と中間板状部材の谷筋が交差するとともに第1面に接する範囲内の第1板状部材に第2面に向かって突出する第1突出部を形成し、第2板状部材の谷筋と中間板状部材の山筋が交差するとともに第2面に接する範囲内の第2板状部材に第1面に向かって突出する第2突出部を形成する。
上記によると、第1発熱体を冷却する冷却液は第1突出部によって乱流となり、第2発熱体を冷却する冷却液は第2突出部によって乱流となる。第1発熱体と第2発熱体の双方が効率的に冷却される。
本明細書で開示する冷却器によると、すでに高い冷却効率を持つ特許文献1と2の冷却器の冷却効率がさらに改善される。
複数の冷却器と複数の発熱体が交互に多段階に積層されている構造体の平面図。 図1のII−II断面図。 図1のIII−III断面図であり、2個の発熱体の間に冷却器が挟まれている状態の断面図。 3枚の板状部材が積層されている内壁を形成するための素材の平面図。 図4のV部の拡大図。 図5のVI−VI断面図。 位相が相違する山筋と谷筋の関係を例示する図。 従来の冷却器の外形を模式的に示す図。 従来の冷却器の内部構造の一部を模式的に示す図。
下記に示す実施例の主要な特徴を列記する。
(特徴1) 各々の板状部材に形成されている山筋の高さ(山筋の高さは谷筋の深さに等しい)が等しい。第1突出部と第2突出部の各々の突出長が、山筋の高さよりも短い。第1突出部と第2突出部は、山筋と谷筋が向かい合うために、微細流路の高さが山筋の高さの2倍となっている部分に形成される。ここに、山筋の高さよりも短い突出長を持つ第1突出部または第2突出部が形成されるために、突出部でさえぎられない流路高さが、山筋の高さ以上となる。突出部を形成しても、残存流路の高さが維持される。突出部を設けることで、流動抵抗が顕著に増大することはない。
(特徴2) 第1面に接する第1板状部材と、中間板状部材と、第2面に接する第2板状部材が順に積層されている。第1板状部材に第1突出部が形成されており、第2板状部材に第2突出部が形成されており、中間板状部材には突出部が形成されていない。
(特徴3) 板状部材にコの字状の切れ目を入れ、それを曲げ起こすことで突出部が形成されている。
(特徴4) 山筋と谷筋が向かいあって微細流路の高さが山筋の高さの2倍となるすべての範囲で、突出部が形成されている。
(特徴5) 山筋と谷筋が向かいあって微細流路の高さが山筋の高さの2倍となる範囲のうちの一部で、突出部が形成されている。
(特徴6) 一枚の金属シートを折り曲げることで、複数枚の板状部材を積層した内壁が形成されている。
(特徴7) 内壁に形成されている山筋と谷筋は、通過方向に伸びているともに、所定波長で変位方向を反転させながら屈曲方向に変位している。冷却液の通過経路が、いわゆるウエーブ形状となっている。内壁は、冷却液との接触面積を増加させるフィンとして機能する。実施例の冷却器は、ウエーブフィンを内蔵する冷却器である。
(特徴8) 実施例の冷却器は、2個の発熱体の間に挟んで用いることで両側の発熱体を冷却する。ただし図1に例示する冷却器4a,4lのように、1個の発熱体のみを冷却する用い方もできる。この場合は、発熱体に接する面にのみ突出部を設ければよい。1個の発熱体のみを冷却する冷却器の場合は、発熱体に接する側の面を第1面としたときに、第1面側にのみ突出部を設ければよい。
図1は、複数個の冷却器4と複数個の発熱体6を積層方向(z方向)に多段に積層した構造体2を、屈曲方向(y方向)から見下ろした平面図を示している。図示の8は、冷却液の流入管であり、図示の10は冷却液の流出管である。流入管8と流出管10と反対側から順に、第1冷却器4a、第1発熱体6a、第2冷却器4b、第2発熱体6b、第3冷却器4c・・の順で積層されている。発熱体6a,6b,6c・・・等は、左右に分割されており、添え字AとBで区別する。左右の発熱体に共通の事象についは添え字A,Bを省略して説明する。また、第1発熱体6a〜第11発熱体6kに共通の事象についは添え字a,b等を省略して説明する。さらに、第1冷却器4a〜第12冷却器4lに共通の事象についは添え字a,b等を省略して説明する。
冷却液の流入管8の背後において、積層方向で隣接する冷却器同士は、連通管8a,8b・・8kで接続されている。同様に、冷却液の流出管10の背後において、積層方向で隣接する冷却器同士は、連通管10a,10b・・10kで接続されている。
流入管8から流入した冷却液の一部は、第12冷却器4l内に分流するとともに連通管8kに分流する。連通管8kに分流した冷却液の一部は、第11冷却器4kに分流するとともに連通管8jに分流する。以下も同様である。第1冷却器4a〜第12冷却器4lを通過した冷却液は、合流して流出管10から流れ出る。矢印12は流入する冷却液を示しており、矢印14は流出する冷却液を示しており、冷却液の循環を示している。
例えば、第2冷却器4bは、第1発熱体6aA,6aB(総称して6aという)と、第2発熱体6bA,6bB(総称して6bという)の間に挟まれている。第2冷却器4bを冷却液が通過することで、第1発熱体6aと第2発熱体6bを冷却する。第3冷却器4c〜第11冷却器4kについても、両側の発熱体6の間に挟まれており、両側の発熱体6を冷却する。ただし第1冷却器4aは、片側に存在する第1発熱体6aを冷却し、第12冷却器4lは、片側に存在する第11発熱体6kを冷却する。
図2は、図1のII−II断面を示している。図3は、図1のIII−III断面を示している。図3は、右側の第1発熱体6aBと、第2冷却器4bと、右側の第2発熱体6bBの断面を示している。第1冷却器4a〜第12冷却器4lの断面図は同じであり、以下では共通に説明する。
冷却器4は、外壁16c,16dを備えており、冷却液流路17の外側輪郭を画定している。図2に示すように、冷却液流路17は、x方向に伸びている。図3に示すように、外壁16cの外面には発熱体6aが接している。外壁16cの外面であって発熱体6aに接する範囲が、請求項でいう第1面に相当する。外壁16dの外面には発熱体6bが接している。外壁16dの外面であって発熱体6bに接する範囲が、請求項でいう第2面に相当する。第2冷却器4b〜第11冷却器4kの全部について、番号が若い方の発熱体に接する面を第1面16aといい、番号が大きい方の発熱体に接する面を第2面16bという。また番号が若い発熱体を第1発熱体といい、番号が大きい発熱体を第2発熱体という。
外壁16c、16dによって輪郭が画定されている空間(冷却液流路17)内に、内壁18が収容されている。図2に示すように、発熱体6が左右に分割されているのに対応して、内壁18も左側の内壁18Aと右側の内壁18Bに分割されている。左右の内壁18A,18Bは同じ構造を備えており、共通の事象は添え字A,Bを省略して説明する。
図3に示すように、内壁18は、第1板状部材18aと中間板状部材18bと第2板状部材18cを積層方向(z方向)に積層して構成されている。図3は、右側の内壁の断面を示しているので、添え字Bが付加されている。左側の内壁18Aについても、同様である。板状部材18a,18b,18cの各々には、第1面16a側に膨出している山筋30と、第2面16b側に膨出している谷筋32が、図示のy方向に沿って観測したときに交互に出現する繰り返し形状が形成されている。各山筋30と各谷筋32は、図示x方向に伸びている。ただしx軸に沿ってストレートには伸びておらず、図2に示すように、+y方向と−y方向に所定波長Lで交互に変位しながら伸びている。すなわち各山筋30と各谷筋32は、所定波長Lで±y方向に屈曲しながらx方向に伸びている。ウエーブ形状の微細流路を提供する。
山筋30と谷筋32が形成されている第1板状部材18aと中間板状部材18bと第2板状部材18cを積層方向(z方向)に積層することで、冷却液流路17は、複数の微細流路20に分割される。冷却液と、冷却器4を構成する壁の接触面積が増大する。内壁18は、冷却液との接触面積を増やすフィンであり、ウエーブ形状の微細流路に分割するウエーブフィンを提供している。
積層方向に隣接する一対の板状部材では、一方の板状部材に形成されている山筋と他方の板状部材に形成されている谷筋の位相がずれている。図7の(2)は、第2面16bに接している第2板状部材18cに形成されている山筋30と谷筋32のyz断面を示している。図7の(1)は、中間板状部材18bを除去して第2板状部材18cを第1面16a側から見た図を示しており、ドットが付された領域は、谷筋32が上側に開いている範囲((2)の破線で示す範囲))が伸びている範囲を示す。谷筋32は、所定の波長Lで、±y方向に変位しながらx方向に伸びている。山筋30についても同様である。
図7の(4)は、第2板状部材18cの上方に位置している中間板状部材18bに形成されている山筋30と谷筋32のyz断面を示している。図7の(3)のドットが付された領域は、山筋30が下側に開いている範囲((4)の破線で示す範囲))が伸びている範囲を示す。山筋30は、所定の波長Lで、±y方向に変位しながらx方向に伸びている。谷筋32についても同様である。
図7では図示されていないが、第1板状部材18aに形成されている山筋30と谷筋32についても同様である。
第1板状部材18aと中間板状部材18bと第2板状部材18cに形成されている山筋30と谷筋32は、±y方向に変位しながらx方向に伸びており、その屈曲の波長と振幅は等しい。位相のみが相違している。
積層方向に隣接する一対の板状部材では、一方の板状部材に形成されている山筋と他方の板状部材に形成されている谷筋の位相がずれている。図7の(6)は、第2板状部材18cの谷筋32の上側開口範囲と、中間板状部材18bの山筋30の下側開口範囲を重ねて表示した図である。ハッチが付されている範囲は、第2板状部材18cの谷筋32と中間板状部材18bの山筋30が向かい合う範囲を示しており、その範囲では、図7の(5)に示すように、第2板状部材18cの谷筋32に沿った微細流路と中間板状部材18bの山筋32に沿った微細流路が合流する。第2板状部材18cの谷筋32と中間板状部材18bの山筋30が向かい合って形成される合流流路を参照番号26で示す。
図3に示すように、第2板状部材の谷筋32の下面を画定する壁は、第2面16bに接している。合流流路26が形成されている範囲内にある第2板状部材の谷筋32の下面を画定する壁には、突出部28が形成されている。図5と図6は、第2板状部材の谷筋32の下面を画定する壁に突出部28が形成されている部分を示している。谷筋32の下面を画定する壁にコの字状の切れ目29を入れ、それを曲げ起こすことで、突出部28が形成されている。
突出部28が形成されていないと、冷却液は谷筋32に沿って層流となって流れる。図6に示すように、突出部28が形成されていると、冷却液の流れが突出部28によって乱されて乱流になる。冷却液が板状部材に沿って層流となって流れる場合の板状部材と冷却液の間の熱交換率に比して、冷却液が乱流となって流れる場合の板状部材と冷却液の間の熱交換率の方が高い。
発熱体近傍では冷却液の温度が上昇して周囲の冷却液よりも高温となり、温度境界層が形成されることがある。温度境界層が形成されると、冷却液と発熱体の熱交換が十分に行われず、冷却器による冷却効率が低下するおそれがある。突出部28が設けられていないと、冷却液が板状部材に沿って層流となって流れ、温度境界層が維持されてしまうおそれがある。突出部28を設けると乱流が発達するために温度境界層が形成されることを抑制する。突出部28を設けると冷却効率が低下するおそれが減少する。
本実施例では、発熱体に接する第1面に接する範囲内の内壁に突出部が形成されていることから、温度境界層が形成されやすい箇所(発熱体に沿った箇所)で乱流を起こすことができ、温度境界層の発生をより効果的に妨げることができる。突出部28が形成されていることから、冷却器4の冷却効率がさらに改善される。
図6に示すように、第2板状部材18cの谷筋32の深さH1と、中間板状部材18bの山筋30の高さH1は等しい。また図示はしないが、中間板状部材18bの谷筋32の深さと第1板状部材18aの山筋30の高さは等しい。すなわち、第1板状部材18aの山筋30と谷筋32と中間板状部材18bの山筋30と谷筋32と第2板状部材18cの山筋30と谷筋32の深さH1は全部等しく、異物が詰まらない大きさの微細流路が確保される深さとされている。
また、第1板状部材18aの山筋30と谷筋32と中間板状部材18bの山筋30と谷筋32と第2板状部材18cの山筋30と谷筋32の幅は全部等しく、異物が詰まらない大きさの微細流路が確保される幅とされている。
図6に示すように、突出部28の突出高さH2は、谷筋32の深さH1よりも短い。また突出部28は、山筋30と谷筋32が向かい合ってその高さが2×H1となっている合流流路26に形成される。そのために突出部28の上方にH1以上の流路が確保される。
突出部28を形成しても、異物が詰まらないだけの大きさを持つ流路が確保される。
同種の事象が、第1板状部材18aと中間板状部材18bの間にも存在する。すなわち、第1板状部材18aの山筋30と中間板状部材18bの谷筋32が向かい合う範囲が存在し、その範囲では、図3に示すように、第1板状部材18aの山筋30に沿った微細流路と中間板状部材18bの谷筋32に沿った微細流路が合流する合流流路22が形成される。
合流流路22が形成されている範囲内にある第1板状部材18aの山筋30の上面を画定する壁には、突出部24が形成されている。突出部24もまた、冷却器4の冷却効率をさらに改善する。
図4は、第1板状部材18aと中間板状部材18bと第2板状部材18cを形成する素材を示している。第1板状部材18aと中間板状部材18bと第2板状部材18cとなる範囲に、±y方向に屈曲する山筋30と谷筋32が形成されている。第1板状部材18aになる範囲には突出部24が形成されており、第2板状部材18cになる範囲には突出部28が形成されている。それを矢印sに示すように折り曲げることで、第1板状部材18aと中間板状部材18bと第2板状部材18cを積層した内壁18を形成することができる。もちろん、3枚の板を積層して内壁18を構成してもよい。
山筋と谷筋が向かい合って合流流路が形成される範囲は図7の(6)に限られない。山筋と谷筋の位置関係を調整することで、図7の(7)に示す範囲に合流流路22,26を形成することもできるし、図7の(8)に示す範囲に合流流路22,26を形成することもできる。合流経路22,26を形成する範囲は、特に限定されない。
本実施例では、第1突出部24と第2突出部28を形成する。第1面16a側にのみ発熱体が存在する場合には、第2突出部28を形成しなくてもよい。あるいは、第2面16b側にのみ発熱体が存在する場合には、第1突出部24を形成しなくてもよい。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
また、本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
2:積層構造体
4:冷却器(4a:第1冷却器〜4l:第12冷却器)
6:発熱体(6a:第1発熱体〜6k:第11発熱体)
添え字Aは左側の発熱体を示し、添え字Bは右側の発熱体を示す。
8:流入管
8a〜8k:連通管
10:流出管
10a〜10k:連通管
12:流入する冷却液
14:流出する冷却液
16:外壁
16a:第1面
16b:第2面
17:冷却液流路
18:内壁
添え字Aは左側の内壁を示し、添え字Bは右側の内壁を示す
18a:第1板状部材
18b:中間板状部材
18c;第2板状部材
20:微細流路
22:合流流路
24:突出部
26:合流流路
28:突出部
29:コの字状切れ目
30:山筋
32:谷筋

Claims (4)

  1. 少なくとも一つの発熱体に接した状態で冷却液を通過させて用いる冷却器であり、
    冷却液が通過する流路を画定する外壁と、流路内に収容されている内壁を備えており、
    冷却液が通過する方向を通過方向とし、通過方向に直交する方向を積層方向とし、通過方向と積層方向に直交する方向を屈曲方向としたときに、
    外壁は、通過方向と屈曲方向を含む面に沿って伸びているとともに発熱体に接する第1面と、第1面から積層方向に距離をおいて伸びている第2面を備えており、
    内壁は、第1面と平行な板状部材の複数枚が積層方向に積層された状態で流路内に収容されており、
    各々の板状部材は、第1面側に膨出している山筋と第2面側に膨出している谷筋が屈曲方向に交互に繰り返される形状であり、
    各山筋と各谷筋は、通過方向に伸びているともに、所定波長で変位方向を反転しながら屈曲方向に変位しており、
    積層方向に隣接する一方の板状部材に形成されている山筋と他方の板状部材に形成されている谷筋の位相がずれており、その山筋と谷筋が交差するとともに第1面に接する範囲内の板状部材に第2面に向かって突出する第1突出部が形成されていることを特徴とする冷却器。
  2. 各々の板状部材に形成されている山筋の高さが等しく、
    第1突出部の突出長が、山筋の高さよりも短いことを特徴とする請求項1に記載の冷却器。
  3. 複数個の発熱体の間に配置した状態で用いる冷却器であり、
    第1面と第2面は平行であり、
    山筋と谷筋が交差するとともに第2面に接する範囲内の板状部材に第1面に向かって突出する第2突出部が形成されていることを特徴とする請求項1または2の冷却器。
  4. 第1面に接する第1板状部材と、中間板状部材と、第2面に接する第2板状部材が順に積層されて内壁が構成されており、
    第1板状部材の山筋と中間板状部材の谷筋が交差するとともに第1面に接する範囲内の第1板状部材に第2面に向かって突出する第1突出部が形成されており、
    第2板状部材の谷筋と中間板状部材の山筋が交差するとともに第2面に接する範囲内の第2板状部材に第1面に向かって突出する第2突出部が形成されていることを特徴とする請求項3に記載の冷却器。
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