JP6997141B2 - 鞍乗り型車両 - Google Patents

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Description

本発明は、鞍乗り型車両に関する。
例えば、特許文献1に開示される通り、ホイールの回転に伴う雨水などの飛散を防ぐ構造として、インナーフェンダーを設ける構造は、旧来から多く開示されている。
特表2018-513048号公報
しかし、上記従来のような構造では、フロア下などから飛散してくる雨水や泥砂などに対しては効果的な防御策とは言えず、後輪周りの機能部品に対して悪影響を与えることがあった。特にユニットスイング車両のように、後輪側方にエアクリーナが配置されるものにおいては、フロア下から飛散した異物がエアクリーナでの吸気を阻害する要因となることがある。
そこで本発明は、車体下方から跳ね上がってくる異物の飛散を抑えることができる鞍乗り型車両を提供することを目的とする。
上記課題の解決手段として、請求項1に記載した発明は、車両下方に臨むロア部材(29)と、前記ロア部材(29)の後方に位置し、後輪(WR)に駆動力を発生させるパワーユニット(U)と、を備え、前記ロア部材(29)は、車両前後方向に延びて車両下方に臨む下面部(29b1)を備え、前記下面部(29b1)の後端(29b2)と前記後輪(WR)との間には、前記パワーユニット(U)の構成部品(26a)を備え、前記構成部品(26a)は、車両側方を向く外気取入口(65)を形成しており、車両側面視で前記外気取入口(65)を囲う複数の辺部(67a~67f)と、前記複数の辺部(67a~67f)の一部から車両側面視で前記外気取入口(65)とは反対側に延びる延出部(68b)と、を備え、かつ前記延出部68bに、車幅方向外側に突出する突出部(73)を備え、前記突出部(73)は、車両側面視において、前記下面部(29b1)の後端(29b2)から後上がりに延びて前記突出部(73)の上方を通る第一仮想線(T2)と、前記後輪(WR)の車軸(AR)を通り車両上下方向に平行な第二仮想線(T4)と、前記後端(29b2)を通り車両前後方向に平行な第三仮想線(T5)と、に囲まれた領域(A5)内に配置されていることを特徴とする。
請求項2に記載した発明は、前記突出部(73)は、車両側面視で後下がりに傾斜していることを特徴とする。
請求項3に記載した発明は、前記突出部(73)は、車両側面視で水平面に対して45度未満の角度で後下がりに傾斜し、かつ車両側面視で前記第一仮想線(T2)との直交線(T3)よりも水平寄りに傾斜を寝かせて配置されていることを特徴とする。
請求項4に記載した発明は、前記突出部(73)は、前記下面部(29b1)側を向く面を、平面又は凹面に形成していることを特徴とする。
請求項5に記載した発明は、前記ロア部材(29)は、前記下面部(29b1)の後端(29b2)から上方に立ち上がる後端立ち上がり部(29b)を備え、前記突出部(73)は、前記後端立ち上がり部(29b)と上下方向位置が重なる高さに配置されていることを特徴とする。
請求項6に記載した発明は、前記突出部(73)は、複数の単位突出部(73a,73b)を備え、前記複数の単位突出部(73a,73b)は、前記突出部(73)に対して垂直な方向から見たとき、前記構成部品(26a)からの起立高さを相互に異ならせていることを特徴とする。
請求項7に記載した発明は、前記突出部(73)は、複数の単位突出部(73a,73b)を備え、前記複数の単位突出部(73a,73b)は、前記突出部(73)に対して垂直な方向から見たとき、少なくとも一部を露出させていることを特徴とする。
請求項8に記載した発明は、前記突出部(73)は、複数の単位突出部(73a,73b)を備え、前記複数の単位突出部(73a,73b)は、前記構成部品(26a)からの起立方向を相互に平行にしていることを特徴とする。
請求項9に記載した発明は、前記パワーユニット(U)および前記パワーユニット(U)の冷却装置の少なくとも一方に冷却風を送る冷却ファンと、前記冷却ファンおよび前記冷却装置の放熱部(26)の少なくとも一方を覆う前記構成部品(26a)としてのカバー部材(26a)と、を備え、前記突出部(73)は、前記カバー部材(26a)に設けられていることを特徴とする。
請求項10に記載した発明は、前記パワーユニット(U)は内燃機関(E)を備え、前記構成部品(26a)に対して車幅方向で前記後輪(WR)を挟んだ反対側には、前記内燃機関(E)に供給する外気をろ過するエアクリーナ(25)を備えていることを特徴とする。
請求項1に記載した発明によれば、車両下方に臨むロア部材の後端と後輪との間にパワーユニットの構成部品を配置し、この構成部品に車幅方向外側に突出する突出部を設けている。突出部は、車両側面視において、後上がりの第一仮想線と、後輪車軸を通る垂直な第二仮想線と、前記後端を通る水平な第三仮想線と、に囲まれた三角形状の領域内に配置されている。前記領域は、車両走行時にロア部材の後方で雨水や泥砂等の異物が跳ね上がる領域であり、この領域に、構成部品に設けた突出部が遮蔽物として存在する。これにより、跳ね上がった異物が突出部に当たって下方に落下してそれ以上の異物の飛散が抑えられ、後輪周りの汚れを抑えることができる。また、ユニットスイング式車両で後輪側方にエアクリーナ等の吸気部品を備える場合、飛散物による吸気部品への影響を抑えることができる。
請求項2に記載した発明によれば、車両下方からの跳ね上がりを抑える突出部が後下がりに傾斜するので、後ろ上がりに跳ね上がった異物が後ろ下方に落下する。このとき、車両前方からの走行風を受けることと相まって、突出部に当たった異物を効果的に後ろ下方に落下させることができる。
請求項3に記載した発明によれば、突出部が45度未満の仰角で傾斜するので、跳ね上がった異物が車両前方に跳ね返ってしまうことを抑えることができる。突出部が前記第一仮想線との直交線よりも傾斜を寝かせるので、後端立ち上がり部に沿うように跳ね上がった異物を下方へ落下させやすくなる。
請求項4に記載した発明によれば、突出部の下面部側を向く面が平面又は凹面に形成するので、この面が凸面である場合に比べて、跳ね上がった異物を受け流さずに受け止めて落下させることができる。
請求項5に記載した発明によれば、突出部がロア部材の後端立ち上がり部と上下方向位置をラップさせるので、突出部が後端立ち上がり部と上下方向で離間する場合と比べて、以下の効果を奏する。すなわち、後端立ち上がり部からの跳ね上がりの多い高さで効果的に異物を受け止めることができる。
請求項6に記載した発明によれば、複数の単位突出部が構成部品からの起立高さを相互に異ならせるので、突出部設置部位に応じて突出部の起立高さを増減させつつ、トータルでは広い面積で跳ね上がった異物を受け止めることができる。
請求項7に記載した発明によれば、突出部を垂直な方向から見たとき、複数の単位突出部の各々が他の単位突出部に全て隠れることなく、少なくとも一部を露出させるので、個々の単位突出部を小型にして成形を容易にしながらも、突出部全体で広い面積で跳ね上がった異物を受け止めることができる。
請求項8に記載した発明によれば、複数の単位突出部の構成部品からの起立高さが相互に平行をなすので、構成部品の成型の容易化を図ることができる。
請求項9に記載した発明によれば、突出部が冷却ファンおよび冷却装置の少なくとも一方を覆うカバー部材に設けられるので、比較的形状自由度の高いカバー部材に突出部を併せて形成することが可能となる。このため、部品点数を増加させることなく、突出部を容易に設置することができる。
請求項10に記載した発明によれば、構成部品に対して後輪を挟んだ反対側にエアクリーナを備える構成において、構成部品側の突出部によって跳ね上がった異物の飛散を抑えることで、以下の効果を奏する。すなわち、構成部品側の突出部で跳ね上がった異物の飛散を抑えることで、飛散した異物が後輪の回転による乱流でエアクリーナ側に至って吸気に影響を与えることを抑えることができる。
本発明の実施形態における自動二輪車の右側面図である。 上記自動二輪車のマフラー周辺の右側面図である。 上記自動二輪車の後輪周辺の上面図である。 上記自動二輪車のマフラー周辺の斜視図である。 上記自動二輪車のマフラーおよび排気管の右側面図である。 上記自動二輪車のマフラーおよび排気管の上面図である。 上記自動二輪車のマフラーおよび排気管の前面図である。 図5のVIII-VIII断面図である。 図8の整流構造部分の断面図であり、(a)、(b)は比較例、(c)は実施形態を示す。 図4に相当する作用説明図である。 図3に相当する作用説明図である。 本実施形態のラジエータカバー周辺の右側面図である。 上記ラジエータカバーの右側面図である。 上記ラジエータカバーのXIV矢視図である。 図13のXV-XV断面図である。 上記ラジエータカバーの斜視図である。 本実施形態のメインスタンドの平面図である。 上記メインスタンドの右側面図である。 上記図10に相当する作用説明図である。 上記ラジエータカバーの止水壁周辺の右側面図である。 上記ラジエータカバーの止水壁の配置領域を示す右側面図である。 上記自動二輪車のメインスタンド周辺の左側面図である。 上記メインスタンド周辺の後面図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。なお、以下の説明における前後左右等の向きは、特に記載が無ければ以下に説明する車両における向きと同一とする。また以下の説明に用いる図中適所には、車両前方を示す矢印FR、車両左方を示す矢印LH、車両上方を示す矢印UPが示されている。
<車両全体>
図1に示すように、本実施形態の自動二輪車(鞍乗り型車両)1は、車体フレームFの前端部にヘッドパイプ13を備えている。ヘッドパイプ13には、前輪WFを軸支するフロントフォーク11及び操向ハンドル12が繰向可能に支持されている。車体フレームFの下部には、スイング式動力ユニット(以下、パワーユニットUという。)の前部下側が上下揺動可能に支持されている。自動二輪車1は、原動機であるエンジン(内燃機関)Eと駆動輪である後輪WRとが車体フレームF(車体本体)に対して一体的に揺動するパワーユニットUを備えたユニットスイング式の鞍乗り型車両である。
図3を併せて参照し、パワーユニットUは、自動二輪車1の原動機であるエンジンEを前部に、エンジンEの出力を変速する変速機Mを後部左側に、それぞれ配置した一体のユニットである。変速機Mの後部には、駆動輪である後輪WRの車軸(後輪車軸AR)が支持されている。パワーユニットUの前部下側は、例えば車体フレームFの下部の支持部に懸架リンク等を介して上下揺動可能に支持されている。パワーユニットUの後端部は、緩衝装置であるリヤクッション9を介して、車体フレームFの後端部に支持されている。図3中線CLは車体左右中心を示す。
図1に示すように、車体フレームFは、ヘッドパイプ13から下後方へ延びるダウンフレーム14と、ダウンフレーム14の下端部から後方へ延びるロアフレーム15と、ロアフレーム15の後端部から後上方へ延びるリヤフレーム16と、を備えている。リヤフレーム16の前部には、パッセンジャー用の左右ステップ19が不図示のブラケットを介して支持されている。パッセンジャー用の左右ステップ19は、車幅方向外側に略水平に突出した使用状態と、後上がりに傾斜した折り畳み状態と、の間で回動可能である。図は折り畳み状態のステップ19を示す。
車体フレームFの周囲は、車体カバー27で覆われている。車体カバー27の後部上方には、乗員着座用の前後着座面を有するシート28が支持されている。車体カバー27は、シート28に着座した運転者が足を載せるステップフロア(ロア部材)29と、ステップフロア29の前方に連なるフロントボディFBと、ステップフロア29の後方に連なるリヤボディRBと、を備えている。ステップフロア29の上方でシート28と操向ハンドル12との間は、乗員が車体を跨ぎやすくする跨ぎ空間とされている。
リヤボディRBは、ステップフロア29の上方に立ち上がる前部RB1と、前部RB1の上端部から後方へ延びる後部RB2と、を有し、側面視で概略L字状をなしている。リヤボディRBの前部RB1後方かつ後部RB2下方には、リヤボディRB内のインナーカバー(不図示)およびリヤボディRBの後部RB2下面から下後方へ延びるリヤフェンダ31によって、後輪WRを揺動可能に収容するタイヤハウスWHが画定されている。図中符号32はリヤボディRBの左右側面を形成するリヤサイドカバー、符号32aはリヤボディRBの前部RB1にけるリヤサイドカバー32の後縁(以下、リヤボディRBの前部後縁という。)を示している。リヤボディRBの前部後縁32aは、側面視で後輪WRのタイヤ前端(後輪WR最前端に相当)の前方に離間している。リヤボディRBの前部後縁32aには、折り畳み状態のステップ19の後縁が重なるように配置されている。
ステップフロア29は、例えば車体の低床部の左右幅に渡って平坦状をなし、低床部の略水平な上面(フロア面29a)を形成している。なお、ステップフロア29の左右中央に前後方向に延びるセンタートンネルを備える構成でもよい。
自動二輪車1は、運転者が足を載せるステップフロア29を有するスクーター型車両である。ステップフロア29の上面(足載せ面)29aは、側面視でやや後ろ上がりに傾斜している。ステップフロア29の下面側の後部には、上面29aよりも急傾斜をなして後上がりに傾斜する下面後部29bが形成されている。
ステップフロア29は、前輪WFおよび後輪WRの間で車体(車体カバー27)の最下端部に位置している。ステップフロア29は、車体の最下端部において略水平をなして車両前後方向に延びる下面部(底辺部)29b1と、下面部の後端から後上方に斜めに延びるように立ち上がる下面後部(後端立ち上がり部)29bと、を有している。下面部29b1は、車両下方の路面に臨んでいる。下面部29b1は、路面と正対する面(水平面に相当)を備えるものに限らず、垂直面よりも下向きの面を形成すればよい。
<パワーユニット>
図1~図3に示すように、パワーユニットUは、前部のエンジンEと後部左側で変速機Mを収容する変速機ケース35とを一体に備えている。
エンジンEは、不図示のクランクシャフトの回転中心軸線を左右方向(車幅方向)に沿わせた4ストローク単気筒エンジンであり、クランクケース21の前端部からシリンダ部22を前方に向けて略水平に(詳細にはやや前上がりに傾斜させて)突出させている。
クランクケース21の左側部には、左方に張り出した後に後方に延出するリヤアームとしてのケース本体36が一体形成されている。ケース本体36は、車幅方向外側に開放し、この開放部分に、ケースカバー37が車幅方向外側から取り付けられている。ケース本体36およびケースカバー37により、変速機Mを収容する変速機ケース35が構成されている。
変速機Mは、変速機ケース35の側面視の長さ方向に渡って収容されるベルト式無段変速機である。変速機Mは、変速機ケース35の前部内に収容されてクランクシャフトと同軸に配置される駆動プーリーと、変速機ケース35の後部内に収容される従動プーリーと、駆動プーリーおよび従動プーリーに渡って巻き掛けられる無端状のVベルト(伝動ベルト)と、を備えている(何れも不図示)。変速機ケース35の後部右側に突出する後輪車軸AR(出力軸)には、後輪WRが一体回転可能に取り付けられる。
クランクケース21の右側には、エンジンE冷却用のラジエータ(放熱部)26が配置されている。ラジエータ26の車幅方向外側には、ルーバー付き開口を有するラジエータカバー(カバー部材)26aが装着されている。ラジエータ26およびラジエータカバー26aは、少なくとも一部が側面視でステップフロア29の下面後部29bと後輪WRとの間に配置されている。ラジエータ26は、エンジンEの冷却装置の放熱部であり、ラジエータ26およびこれを覆うラジエータカバー26aは、パワーユニットUの構成部品と捉えてもよい。
ラジエータカバー26aは、ラジエータ26を車幅方向外側から覆うように設けられている。自動二輪車において、エンジンEの駆動により不図示のクランクシャフトが回転し、クランクシャフトの右端部に取り付けた不図示の冷却ファンが回転すると、ラジエータカバー26aの外気取入口からカバー内側に外気が取り入れられる。この外気がカバー内側のラジエータ26に供給されることで、ラジエータ26を流れる冷却水が冷却されてエンジン冷却に供される。前記冷却ファンは、ラジエータ26ではなくエンジンEに直接冷却風を供給するものでもよい。
クランクケース21の後部右側には、前後方向に延びる補助アーム38の前端部が固定されている。補助アーム38は、後端部に後輪車軸ARの右端部を支持する。補助アーム38は、変速機ケース35とともに後輪WRを支持するスイングアームを構成する。変速機ケース35および補助アーム38の各後端部には、左右一対のリヤクッション9の下端部が連結されている。左右リヤクッション9の上端部は、左右リヤフレーム16の後端部にそれぞれ連結されている。図中符号39はパワーユニットUに一体揺動可能に取り付けられて後輪WRの前上部を覆うインナーフェンダー、符号CAは補助アーム38の後部上方に支持されるキャリパをそれぞれ示す。
図3を参照し、エンジンEのシリンダ部22の上方には、吸気系部品としてのスロットルボディ24が配置されている。スロットルボディ24の下流側である前端部は、不図示のインシュレータを介してシリンダ部22の上部(シリンダヘッドの吸気ポート)に接続されている。スロットルボディ24の上流側である後端部は、コネクティングチューブ25aを介してエアクリーナ25が接続されている。エアクリーナ25は、エンジンEに供給する外気をろ過する。コネクティングチューブ25aは、スロットルボディ24の後方において平面視で左方に屈曲し、変速機ケース35の上方に配置されたエアクリーナ25の前端部に接続されている。図中符号25bはエアクリーナ25内に収容されるエレメントを示している。
以下、エアクリーナ25から吸気ポートに至るまでの部品を、エンジンEへの吸気を行うための吸気部品と称する。吸気系部品の最上流に位置する吸気口25cは、エアクリーナ25の外側部に配置されている。吸気系部品は、キャブレターを含むものであってもよい。
シリンダ部22の下部(シリンダヘッドの排気ポート)には、排気管41が接続されている。排気管41は、シリンダ部22の下方で後方へ湾曲して延び、概ねラジエータ26の下方位置で後上方かつ車幅方向外側に屈曲して延びる。排気管41の後端部は、後輪WR右側に配置されたマフラー(消音器)42の前端部に接続される。マフラー42、ラジエータ26およびラジエータカバー26aは、車幅方向で後輪WRを挟んでエアクリーナ25と反対側に配置されている。すなわち、マフラー42、ラジエータ26およびラジエータカバー26aは後輪WRの右側方に配置され、エアクリーナ25は後輪WRの左側方に配置されている。
<マフラー>
図5~図8に示すように、マフラー42は、円筒状の外観をなすマフラー本体(消音器本体)43と、マフラー本体43の上方から車幅方向外側方に渡る範囲を覆うマフラーカバー(カバー部材)51と、を備えている。
マフラー本体43は、その中心軸線C1に沿って直線状に延び、後ろ上がりの傾斜姿勢で車体に搭載される。マフラー本体43は、例えば中心軸線C1を車体側面と平行にして配置される。以下、側面視で軸線C1に沿う前後方向をマフラー前後方向、側面視で軸線C1と直交する上下方向をマフラー上下方向、ということがある。
マフラー本体43は、中心軸線C1に沿う筒体44と、筒体44の前端部を閉塞するフロントキャップ45と、筒体44の後端部を閉塞するエンドキャップ46と、を備えている。筒体44は、内外筒44a,44bを有する二重管構造とされている。フロントキャップ45は、後側ほど拡径するテーパー状をなし、前端部に排気管41を接続している。図中符号41aは排気管41におけるエンジンEに接続される基端部を示す。エンドキャップ46は、後側ほど縮径するテーパー状をなし、後端部に排気口を配置している。マフラー本体43は、例えば筒体44の内部空間をマフラー前後方向で複数の膨張室に区画し、かつ複数の膨張室を適宜連通させた基本構成を有している。
筒体44の外周には、補助アーム38への取り付け用の三つマウントブラケット47a,47b,47c、およびマフラーカバー51取り付け用の二つのカバーブラケット48a,48bが固定されている。各マウントブラケット47a,47b,47cは、例えば車幅方向に沿うボルトを用いて補助アーム38に締結される。各カバーブラケット48a,48bは、例えばマフラー本体43の径方向に沿うビスによってマフラーカバー51を締結固定する。図示都合上、カバーブラケット48a,48bに締結するビスに符号を付することがある。
マフラー本体43ひいてはマフラー42は、その前端部を排気管41に接続し、かつ複数のマウントブラケット47a,47b,47cを補助アーム38に締結することで、パワーユニットUに一体揺動可能に取り付けられる。図1、図2に示す自動二輪車1は、例えば空車1G状態を示している。図示状態において、マフラー42は、軸線C1を後ろ上がりにした傾斜姿勢となる。
<マフラーカバー>
図5~図8に示すように、マフラーカバー51は、マフラー本体43の前後端を越える長さを有して軸線C1方向に延びている。マフラーカバー51は、マフラー本体43の上方から車幅方向外側に渡る範囲を、概ね一定の隙間を空けて覆っている。
マフラーカバー51におけるマフラー本体43を上方から覆う上面部52は、車幅方向内側に内側縁52aを形成している。内側縁52aは、平面視で、概ね軸線C1に沿って(詳細には後側ほど僅かに車幅方向内側に位置するように傾斜して)延びている。内側縁52aは、平面視で軸線C1よりも車幅方向内側に位置している。上面部52におけるマウントブラケット47aに重なる部位には、マウントブラケット47a近傍を上方から覆う内側庇部52bが車幅方向内側に突出している。
上面部52は、内側庇部52bを形成する部位において、側面視で軸線C1に対して上向きに傾斜し、かつマウントブラケット47aよりも前方では軸線C1に対して下向きに傾斜している。以下、これらの傾斜部の内、後者(マウントブラケット47aよりも前方の傾斜部)を後ろ上がり傾斜部53と称し、前者(内側庇部52bを形成する部位)を後ろ下がり傾斜部54と称する。後ろ上がり傾斜部53の前端53aは、マフラー本体43の前端よりも前方に位置している。後ろ上がり傾斜部53の前端53aは、側面視で軸線C1よりも上方に位置している。後ろ上がり傾斜部53の車幅方向内側の内側縁部53bには、後述する整流構造61が形成されている。
上面部52における両傾斜部53,54により***した***部55には、側面視で***部55に合わせて前後に長い三角形状の開口部55aが形成されている。開口部55aは、***部55の内側を車幅方向に貫通し、マウントブラケット47aに対する車幅方向外側からの締結作業を可能とする。上面部52の後端は、マフラー本体43の後端部(エンドキャップ46)よりもマフラー前後方向で後方に位置している。上面部52の後端部には、側面視で軸線C1に対して下向きに傾斜した後端庇部56が形成されている。
マフラーカバー51におけるマフラー本体43を側方から覆う側面部57は、下方側に軸線C1に沿う後ろ上がりの下縁57aを形成している。下縁57aは、側面視で軸線C1よりも下方に位置している。下縁57aの後端は、側面視でマフラー本体43の後端部(エンドキャップ46)と重なる位置まで延びている。側面部57の後端部には、平面視で軸線C1に対して車幅方向内側に傾斜した側面傾斜部58が形成されている。側面傾斜部58は、後端庇部56と連続的に形成され、これらがマフラーカバー51の後端部をテーパー状に縮径させている。側面傾斜部58の後端縁58aは、側面視で下縁57aの後端から上方へ、マフラー上下方向に対して上側ほど後方に位置するように傾斜して延びている。側面傾斜部58の後端縁58aは、上面部52の後端庇部56の後端縁56aに連なっている。上面部52の後端縁56aおよび側面部57の後端縁58aは、マフラーカバー51の連続した後端縁を形成している。
下縁57aの前部57dは、側面視でマフラー本体43の前端部(フロントキャップ45)よりも後側で上向きに屈曲するとともに、平面視で車幅方向内側に向けて屈曲している。下縁57aの前部の車幅方向内側への傾斜に応じて、側面部57の前部57eが平面視で車幅方向内側に向けて傾斜している。下縁57aの前端57bは、マフラー本体43の前端部よりも前方に位置している。下縁57aの前端57bは、側面視で軸線C1よりも上方に位置している。下縁57aの前端57bからは、上方かつ車幅方向内側に向けて前端縁57cが延びている。前端縁57cは、側面視ではマフラー上下方向に対して上側ほど前方に位置するように傾斜している。前端縁57cは、後ろ上がり傾斜部53の前端53aに接続されている。前端縁57cは、マフラーカバー51の前端縁でもある。
<整流構造>
図2~図4に示すように、マフラーカバー51の前上部(前記後ろ上がり傾斜部53)には、走行風を受けて規定の流速を発生させるための整流構造61が設けられている。整流構造61は、リヤボディRBの下後方における後輪WRを配置するタイヤハウスWHの右側方に流れの速い渦流を流し、渦流がもつ負圧によってタイヤハウスWH内の空気を吸い出すカナードとして機能する。これにより、タイヤハウスWH内の正圧の発生を抑えるとともに、後輪WRに連れ回る空気の乱流による周辺部品への影響を抑える。
図8は、側面視で整流構造61の長手方向と直交する断面を示している。
整流構造61は、マフラーカバー51の後ろ上がり傾斜部53において、側面視で後輪WRの接線方向に延びるように断面L字状の壁部を設けている。例えば、整流構造61は、側面視で後ろ上がり傾斜部53に沿って延びる溝状をなしている。整流構造61は、側面視で後ろ上がりに傾斜して延び、走行風を受ける走行風受け面62aを形成する傾斜部62と、傾斜部62に沿って延び、走行風受け面62aから均等な高さで上方へ突出するリブ状の突出部63と、を備えている。整流構造61は、側面視で後ろ上がりに傾斜するとともに、平面視では後方に向かうにつれて車幅方向内側に位置するように傾斜している。
整流構造61は、側面視で、後輪WRの前端部と重なる位置に配置されている。整流構造61は、図2の側面視で、例えば後輪WRのホイール外周の接線方向に沿うように後ろ上がりに傾斜している。整流構造61は、側面視で、例えば前上方に凸の緩やかな湾曲状をなしている。整流構造61は、側面視で、ステップフロア29の下面後部29bの後ろ上がりの傾斜よりも急傾斜をなして延びている。整流構造61は、側面視で、マフラー本体43の傾斜よりも急傾斜をなして延びている。整流構造61は、側面視で、マフラー本体43の前上端の角部43aに対し、角部43aよりも前下方の位置から角部43aよりも後上方の位置に渡って設けられている。整流構造61は、側面視で、マフラーカバー51の上縁の延長線と交差するように設けられている。整流構造61は、側面視で、リヤボディRBの前部後縁32aの後方に離間している。本段落の説明は、「整流構造61」を「後ろ上がり傾斜部53」に読み替えることもできる。
整流構造61が設けられるマフラー42の前部は、マフラー本体43およびマフラーカバー51の各前部を含んでいる。マフラー42の前部は、側面視で、後輪WRの前端部(例えば後輪車軸ARの高さでホイール前端とタイヤ前端との間の範囲)と重なるように配置されている。図2の1G状態において、後輪WRの前端部は、ステップフロア29の下面後部29bよりも上方に位置している。
側面視で整流構造61とリヤボディRBの前部後縁32aとの間には、ラジエータカバー26aの開口が配置されている。側面視でラジエータカバー26aの開口よりも下方には、ラジエータカバー26aの開口の下方を迂回するように排気管41が配置されている。排気管41の後端部は、側面視で後輪WRの前端部の下方でマフラー本体43の前端部に接続されている。
整流構造61(およびマフラー42全体)は、平面視で、後輪WRの右端面よりも右側方に離間して配置されている。整流構造61は、平面視で、後側ほど車幅方向内側に位置するように、車両前後方向に対して傾斜している。整流構造61は、平面視で、例えば車幅方向外側かつ後方に凸の湾曲状をなしている。換言すれば、後ろ上がり傾斜部53の車幅方向内側の内側縁部53bは、平面視で凹状に形成されている。整流構造61は、平面視で、マフラー本体43の前端部と交差するように配置されている。整流構造61は、平面視で、マフラー本体43の軸線C1よりも車幅方向外側に配置されている。整流構造61は、平面視で、マフラー本体43の左右幅内に配置されている。
図8に示すように、整流構造61の断面視において、突出部63は、傾斜部62の車幅方向内側に位置するほど高さを増すように形成されている。突出部63は、傾斜部62の車幅方向内側ほど高さを増す走行風ガイド面63aを形成している。これにより、突出部63に案内される走行風が安定して流れやすくなる。本実施形態の整流構造61の突出部63は、傾斜部62と連続するように円弧状の断面形状をなして延在している。
図9(a)は突出部63の根本に略直角の隅部CNが形成される場合(比較例)を示し、図9(b)は突出部63の根本に傾斜面S1が形成される場合(比較例)を示し、図9(c)は突出部63の根本に湾曲面S2が形成される場合(本実施形態)を示している。
図9(a)の例では、突出部63の根本の隅部CN内で旋回する渦が生じるので、走行風の整流の妨げになりやすい。図9(b)の例では、突出部63の根本の傾斜面S1で走行風がせり上がるので、図9(a)のような渦の発生が抑えられ、傾斜部62と突出部63とに渡る規定の渦流が発生しやすい。図9(c)の例では、傾斜部62と突出部63とに渡る円弧状の湾曲面S2に沿って走行風がせり上がるので、図9(b)の例よりもさらに渦流が発生しやすい。
傾斜部62と突出部63とに渡る定常流(整流構造61内で旋回する渦流)は、整流構造61の延在方向に沿って流れることで、強い指向性をもった螺旋流となって、後輪WRのタイヤハウスWHの側方を通過する。このとき、渦流がもつ負圧によって、タイヤハウスWH内の乱流を引き出す効果が得られる。
<作用>
次に、本実施形態の整流構造61の作用について説明する。
自動二輪車1の走行時、後輪WRのタイヤハウスWH内には、後輪WRが空気を巻き上げることにより乱流が生じる。後輪WRが巻き上げて連れ回る空気は、パワーユニットUやリヤフェンダ31等に衝突した後、車体側方に膨らむ気流となる。また、タイヤハウスWH内の乱流は、タイヤハウスWHの周辺部品に影響を与えることがある。例えば、エアクリーナ25側面の気流が車幅方向外側に押し出されると、安定した吸気の阻害要因になる。つまり、エアクリーナ25の吸気口25c周辺の気流を乱し、吸気量を低下させる要因になる。
これに対し、図10、図11に示すように、エアクリーナ25と反対側のマフラー42側では、タイヤハウスWHの前部側方に位置する整流構造61の走行風受け面62aに走行風W1が当たり、この走行風が傾斜部62および突出部63に案内されて、流れが速くかつ細かな縦渦W2を発生させる。整流構造61は、走行風W1を整流して流速を高めた縦渦W2を発生し、この縦渦W2を後輪WRおよびタイヤハウスWHの側方に指向性をもって流す。これにより、タイヤハウスWH内で発生する乱流を積極的にマフラー42側へ引き出し(矢印W3)、マフラー42と反対側(エアクリーナ25側)への乱流の押し出しを軽減して、吸気系部品の吸気効率の低下を抑える。
すなわち、本実施形態では、車幅方向でエアクリーナ25(吸気口25c)と反対側のマフラー42側にタイヤハウスWH内の気流を引き出し、エアクリーナ25側の気流が吸気口25cから離れることを抑制することで、吸気系部品の吸気効率を高める(吸気量を確保する)ことができる。
例えば後輪WRのインナーフェンダー39に気流制御用の突出部等を設ける場合にも、この突出部等を小型化して外観自由度を高めることができる。気流制御用に別途ハガーフェンダー等を設けることを不要とし、コストおよび重量の増加を抑えることができる。
以上説明したように、上記実施形態における鞍乗り型車両の整流構造は、後輪WRの側方にエンジンEの排気の消音を行うマフラー42を備える自動二輪車1の整流構造61において、前記マフラー42は、マフラー本体43と、前記マフラー本体43に取り付けられるマフラーカバー51と、を備え、マフラーカバー51は、車両前後方向に対して傾斜して延び、走行風を受ける走行風受け面62aを形成する傾斜部62と、前記傾斜部62に沿って延び、前記走行風受け面62aから上方へ突出する突出部63と、を備えている。
この構成によれば、傾斜部62の走行風受け面62aに沿って流れる走行風は、突出部63によって案内され、規定の方向へ指向性をもって流れる。このように指向性をもった走行風を、後輪WRの側方(タイヤハウスWHの側方)に流すことで、タイヤハウスWH内の空気を後輪WR側方へ引き出す効果を得る。タイヤハウスWH内の空気は、後輪WRに連れ回って流れることで乱流を生じさせるが、この乱流を後輪WR側方へ引き出すことで、後輪WR周りへの気流の影響を抑えることができる。
上記鞍乗り型車両の整流構造において、前記自動二輪車1は、前記エンジンEと前記後輪WRとが車体フレームFに対して一体的に揺動するパワーユニットUを備えている。
この構成によれば、パワーユニットUにはエアクリーナ25等の各種補機類が搭載されるため、タイヤハウスWH内の乱流による影響が大きいが、この乱流を後輪WR側方へ引き出すことで、補機類への気流の影響を抑えることができる。
上記鞍乗り型車両の整流構造において、前記エンジンEへの吸気を行う吸気系部品にエアクリーナ25を備え、前記エアクリーナ25は、最上流に位置する吸気口25cを備え、前記マフラー42は、前記後輪WRの一側方に配置され、前記吸気口25cは、前記後輪WRの他側方に配置されている。
この構成によれば、後輪WRを挟んでマフラー42と吸気口25cとを振り分けて配置することで、マフラー42の傾斜部62および突出部63によってタイヤハウスWH内の空気を後輪WR側方へ引き出す側が、吸気系部品の吸気口25cと反対側となる。タイヤハウスWH内の空気が後輪WRに連れ回って後輪WR側方へ押し出される側に吸気口25cがあると、吸気系部品の吸気量に影響を与えることがある。これに対し、タイヤハウスWH内の空気を引き出す側が吸気口25cと反対側となるので、引き出される気流が吸気口25cに影響を与えず、かつ吸気口25c側に押し出される気流も減少する。これにより、吸気系部品の吸気効率を良好に維持することができる。また、吸気系部品の吸気への排気熱の影響を抑えることができる。
上記鞍乗り型車両の整流構造において、前記傾斜部62および突出部63は、車両側面視にて、後方に向かうにつれて上方に位置するように傾斜している。
この構成によれば、傾斜部62および突出部63に沿って走行風を上方に流すことで、タイヤハウスWH内の乱流を外側に引き出すことができる。すなわち、タイヤハウスWH内において、上方側では車体カバー27等との間に巻き込み風が発生しやすいため、走行風を上方に向けて流すことで、タイヤハウスWH内の乱流を効果的に抑えることができる。
上記鞍乗り型車両の整流構造において、前記傾斜部62および突出部63は、車両上面視にて、後方に向かうにつれて車幅方向内側に位置するように傾斜している。
この構成によれば、タイヤハウスWH内では空気が後輪WRに連れ回ることで乱流となりやすいため、走行風を車幅方向内側(後輪WR側)に向けて流すことで、後輪WR周辺の空気を後輪WR側方へ引き出しやすくし、タイヤハウスWH内の乱流を効果的に抑えることができる。
上記鞍乗り型車両の整流構造において、前記突出部63は、前記傾斜部62の車幅方向内側に向かうにつれて上方に位置するように形成されている。
この構成によれば、傾斜部62の上方に起立する突出部63が車幅方向内側ほど上方に位置するので、突出部63に案内される走行風が規定の渦流を生じやすくなり、タイヤハウスWH内の乱流を効果的に抑えることができる。
上記鞍乗り型車両の整流構造において、前記傾斜部62および突出部63は、円弧状の断面形状をなして延びている。
この構成によれば、傾斜部62および突出部63が円弧状の断面形状をなしているので、突出部63に案内される気流がより一層規定の渦流を生じやすくなり、タイヤハウスWH内の乱流をより効果的に抑えることができる。
<ラジエータカバー>
次に、本実施形態のラジエータカバー26aについて、図12~図19を参照して説明する。
図12に示すように、ラジエータカバー26aは、クランクケース21の右端部に対し、例えば上部締結部66a、後部締結部66bおよび前部締結部66cの三か所において、車幅方向外側から螺着したボルト等により締結固定されている。ラジエータカバー26aの後端部は、クランクケース21よりも後方に張り出し、側面視で後輪WRの前端部と重なるように配置されている。図中線R1は路面を示す。
図13を併せて参照し、ラジエータカバー26aは、上部締結部66a、後部締結部66bおよび前部締結部66cに囲まれた範囲に、外気取入口65を形成している。以下、ラジエータカバー26aの車体取り付け状態の姿勢(図12に示す姿勢)の側面視形状について説明する。
外気取入口65を形成する部位(以下、カバー本体部26bという。)は、略水平(水平を含む)に配置される第一辺部67aと、第一辺部67aの前端部から前上方へ延びる第二辺部67bと、第一辺部67aの後端部から後上方へ延びる第三辺部67cと、第二辺部67bの上端部から後上方へ延びる第四辺部67dと、第三辺部67cの上端部から前上方へ延びる第五辺部67eと、第四辺部67dおよび第五辺部67eの各上端部間に渡る第六辺部67fと、を有する六角形状をなしている。第二辺部67bは第三辺部67cよりも短く、第四辺部67dは第五辺部67eよりも長い。第三辺部67cと第四辺部67dとは互いに略平行(平行を含む)とされる。第六辺部67fは第一辺部67aに対して前下がりに傾斜している。
第六辺部67fの上方には、上方に延びる上方延出部68aが形成されている。上方延出部68aの上部には、上部締結部66aが形成されている。
第一辺部67aの下方から第三辺部67cの上下中間部に渡る範囲の後下方には、後下方に延びる後下方延出部68bが形成されている。後下方延出部68bには、上部に後部締結部66bが形成され、後部締結部66bの下方に後述する整流構造71および止水壁73が形成されている。
第四辺部67dの下部の前上方には、前上方に延びる前上方延出部68cが形成されている。前上方延出部68cには、前部締結部66cが形成されている。
図14~図16を併せて参照し、ラジエータカバー26aは、全体的に車幅方向内側に開放するトレー状をなしている。以下、ラジエータカバー26aにおける車幅方向と略直交(直交を含む)する壁部をカバー側壁部69a、カバー側壁部69aの周縁部から車幅方向内側に起立する壁部をカバー周壁部69b、という。
カバー本体部26bの後部は、前部に残存するカバー側壁部69aに対して車幅方向外側に***している。カバー本体部26bの後部は、カバー側壁部69aを形成する前部に対して、後上方ほど車幅方向外側に張り出すように(深さを増すように)形成されている。
カバー本体部26bの後部外側部は、車幅方向と直交する平面(図14、図15に線FSで示す)に対して前下向きに傾斜した傾斜平面に沿うように形成されている。前記傾斜平面は、第二辺部67b周辺が最も車幅方向内側に位置し、第三辺部67cおよび第五辺部67eの間の後端角部67gが最も車幅方向外側に位置するように傾斜している。
カバー本体部26bの後部外側部には、第一辺部67aに長手方向を沿わせて延びる第一導風壁67wa、第三辺部67cに長手方向を沿わせて延びる第三導風壁67wc、第五辺部67eに長手方向を沿わせて延びる第五導風壁67we、および第六辺部67fに長手方向を沿わせて延びる第六導風壁67wfが、それぞれ車幅方向外側に起立して形成されている。各導風壁67wa,67wc,67we,67wfは、起立先端が前記傾斜平面に沿うように傾斜している。各導風壁67wa,67wc,67we,67wfは、各々の長手方向と交差する断面視で(図15参照)、各導風壁67wa,67wc,67we,67wfの内側を向く内側面よりも各導風壁67wa,67wc,67we,67wfの外側を向く外側面が起立方向(車幅方向)に対して傾斜し、起立先端側ほど先細りとなるように形成されている。
図13を参照し、外気取入口65は、カバー本体部26bの前部のカバー側壁部69aに形成される前部取入口65aと、カバー本体部26bの後部の外側部に形成される後部取入口65bと、を備えている。
前部取入口65aは、第四辺部67dと一辺を略平行にして形成される矩形状の第一開口部65a1と、前端開口部の後上方および後下方の各辺と略平行に形成される複数のスリット状の第二開口部65a2と、を備えている。前部取入口65aの前半部分は、車体取り付け状態の側面視でリヤサイドカバー32と重なっている(リヤサイドカバー32に車幅方向外側から覆われている。図12参照。)。
後部取入口65bは、第一辺部67aの上方かつ第三辺部67cの前方に位置する平行四辺形状の下部開口部65b1と、第五辺部67eの前方かつ第六辺部67fの下方に位置する平行四辺形状の上部開口部65b2と、を備えている。下部開口部65b1および上部開口部65b2の間には、第六辺部67fと略平行な区画壁65cが設けられている。区画壁65cは、第三辺部67cおよび第五辺部67eの間の後端角部67gからカバー本体部26bの前部のカバー側壁部69aの中央近傍まで延びている。
後部取入口65bは、複数の羽板65dを有するルーバー65eを備えている。各羽板65dは、第三辺部67cと略平行な下羽板65d1と、第五辺部67eと略平行な上羽板65d2と、を備えている。各羽板65dは、下羽板65d1と上羽板65d2とを連続させることで、側面視で後方に凸のV字状をなしている。各羽板65dの下羽板65d1および上羽板65d2間の屈曲部は、区画壁65cに接続、支持されている。各羽板65dは、車幅方向に対し、車幅方向外側ほど前側に位置するように傾斜している(図15、図16参照)。
図13~図16を参照し、後下方延出部68bには、後部締結部66bの下方に整流構造71および止水壁73が形成されている。
整流構造71は、後下方延出部68bにおける後上がりの傾斜後縁に長手方向を沿わせるように延びるビード部72を備えている。ビード部72は、第一辺部67aおよび第三辺部67cの間の後下角部67hに近接するように配置されている。ビード部72は、第一辺部67aおよび第三辺部67cの何れに対しても傾斜している。ビード部72の下部は、後下方延出部68bの下端近傍で屈曲して傾斜を寝かしている。ビード部72は、マフラー42の整流構造61の前下方に位置している(図12参照)。
ビード部72は、長手方向と交差する断面視で三角形状の山形をなしている(図15参照)。ビード部72は、後下方延出部68bの残余の外側部よりも車幅方向外側に突出している。ビード部72は、後輪前端位置Pfrよりも前方に位置し、後輪中心高さPctよりも下方に位置している(図12参照)。ビード部72における車両前方を向く前傾斜面72bは、車両走行時に走行風を受ける走行風受け面72aとなる。
係る構成において、自動二輪車1が走行し、ラジエータカバー26aの整流構造71の走行風受け面72aに走行風が当たると、この走行風が走行風受け面72aに沿って流れる。
図19に示すように、走行風受け面72aは、予め定めた方向(第二実施形態では車幅方向外側かつマフラー42下方)に向けて走行風W1を流す。すなわち、走行風受け面72aは、走行風W1を予め定めた方向へ指向性をもって流す。走行風受け面72aに案内された走行風W1を符号W1’で示す。
図13~図16を参照し、止水壁(突出部)73は、ビード部72の上端高さに配置される第一単位止水壁(単位突出部)73aと、ビード部72の下部の屈曲位置の高さに配置される第二単位止水壁(単位突出部)73bと、を備えている。各単位止水壁73a,73bは、車幅方向と略平行な板状をなし、ラジエータカバー26aの本体部分(カバー本体部26bおよび後下方延出部68b)から車幅方向外側に起立している。各単位止水壁73a,73bは、側面視で第三辺部67cと略直交する角度に配置されている。各単位止水壁73a,73bは、互いに平行をなし、かつ互いに上下方向で離間している。
図20を参照し、ラジエータカバー26aは、側面視でステップフロア29の下面後部29bの前後端29b2,29b3を結ぶ線分T1を後方へ延ばした延長線(第一仮想線)T2と重なる位置に配置されている。各単位止水壁73a,73bは、前後方向を向く延在方向が、車両側面視で延長線T2と交差するように傾斜して配置されている。前記延在方向は、各単位止水壁73a,73bの上下面に沿う方向で、かつ各単位止水壁73a,73bの起立方向(車幅方向)と直交する方向である。以下、線分T1および延長線T2を含んで第一仮想線T2ということがある。
各単位止水壁73a,73bは、前記延在方向が車両側面視で後下がりに傾斜して配置されている。各単位止水壁73a,73bは、前記延在方向が車両側面視で水平面H1に対して45度未満の角度θ1で後下がりに傾斜するように配置されている。各単位止水壁73a,73bは、前記延在方向が車両側面視で延長線T2と直交する直交線T3よりも水平寄りに傾斜を寝かせるように配置されている。各単位止水壁73a,73bは、下面後部29bと上下方向位置をラップさせる高さに配置されている。
各単位止水壁73a,73bの配置により、下面後部29bに沿うように後上がりに跳ね上がった雨水等の異物を下方へ落下させやすくなる。各単位止水壁73a,73bは、少なくとも前下方を向く下面(下面部29b1および下面後部29b側を向く面)を平面としており、この点でも衝突した異物を下方へ落下させやすい。各単位止水壁73a,73bの前下方を向く下面を凹面とすると、衝突した異物を受け止めやすくなり、さらに異物を下方へ落下させやすくなる。
図21を参照し、各単位止水壁73a,73bは、車両側面視において、後上がりの前記第一仮想線T2と、後輪車軸AWの軸心を通る垂直な第二仮想線T4と、下面部29b1の後端29b2を通る水平な第三仮想線T5と、に囲まれた三角形状の領域A5内に配置されている。前記領域A5は、車両走行時にステップフロア29の後方で雨水や泥砂等の異物が跳ね上がる領域であり、この領域A5に、ラジエータカバー26aに設けた各単位止水壁73a,73bが遮蔽物として存在する。
図12を参照し、各単位止水壁73a,73bは、車体取り付け状態の側面視で後下がりに傾斜している。各単位止水壁73a,73bは、後輪前端位置Pfrよりも前方に位置し、後輪中心高さPctよりも下方に位置している。
図13~図16に戻り、第一単位止水壁73aは、前端を第三導風壁wcに接続し、第二単位止水壁73bは、前端を第一導風壁67waに接続している。第一単位止水壁73aは、第二単位止水壁73bよりも車幅方向の起立高さが高い。各単位止水壁73a,73bは、起立先端が前記傾斜平面に位置するように、起立高さを互いに異ならせている。
各単位止水壁73a,73bは、各単位止水壁73a,73bの上下面に対して垂直な方向(以下、「止水壁73に対して垂直な方向」という。)から見たとき、起立高さを互いに異ならせている。
また、各単位止水壁73a,73bは、止水壁73に対して垂直な方向から見たとき、相互に他方の少なくとも一部を露出させている。すなわち、各単位止水壁73a,73bは、止水壁73に対して垂直な方向から見たとき、各々が他方に全て隠れることなく少なくとも一部を露出させている。
係る構成において、自動二輪車1が走行して路面R1から雨水等が跳ね上がると、この雨水等がステップフロア29の後方で後輪WRおよびマフラー42の周囲に飛散し、後輪WRおよびマフラー42周辺の汚れを助長する虞がある。これに対し、ステップフロア29の後方で後輪WRおよびマフラー42の前方に、壁面を前下方に向けた止水壁73を備えることで、以下の効果がある。
図19に示すように、跳ね上がった雨水等WOが後輪WRおよびマフラー42に至ろうとしても、その途中で止水壁73の下向きの壁面に衝突して落下する。これにより、後輪WRおよびマフラー42周辺の汚れが抑えられる。
特に、跳ね上がった雨水等WOがマフラー42の整流構造61に至ると、整流構造61で発生した流れの速い渦流によって飛散しやすくなる。これに対し、後輪WRおよびマフラー42の前方に止水壁73を備えることで、跳ね上がった雨水等WOによる後輪WRおよびマフラー42周辺の汚れが効果的に抑えられる。
<メインスタンド>
図12に示すように、自動二輪車1の車体下部(例えばパワーユニットUの下部)には、車体を直立した起立状態で支持するメインスタンド75を備えている。メインスタンド75は、パワーユニットUの下部に設けたスタンドブラケット76に、車幅方向に延びる揺動軸77を介して揺動可能に支持されている。
図17、図18を併せて参照し、メインスタンド75は、揺動軸77を挿通する基部75aと、基部75aの左右側部から車幅方向外側に広がるように斜めに延びる左右一対の支持脚75bl,75brと、を備えている。図中符号75cは左右支持脚75bl,75brの基部75a側の間に渡る連結部、符号75dは左右支持脚75bl,75brの各々の先端に固定される左右一対の接地プレート、符号75eは左支持脚75blの先端側の車幅方向外側に延びるスタンド操作アーム、符号75fは後述するストッパーラバー79取り付け用のラバーブラケット、をそれぞれ示す。
メインスタンド75は、揺動軸77を中心に揺動可能であり、側面視で左右支持脚75bl,75brを前後方向に延ばすように配置した格納位置と、側面視で左右支持脚75bl,75brを上下方向に延ばすように配置した使用位置と、の間で揺動する(図12参照)。図12では格納位置にあるメインスタンド75を実線で示し、使用位置にあるメインスタンド75を鎖線で示す。メインスタンド75が格納位置にあるとき、左右接地プレート75dが地面から離間し、自動二輪車1を走行可能とする。メインスタンド75が使用位置にあるとき、左右接地プレート75dが接地し、自動二輪車1を直立した起立状態に支持する。
メインスタンド75は、右支持脚75brの先端側に、整流構造81を備えている。整流構造81は、右支持脚75brの先端側ほど広がるテーパー部82を備えている。テーパー部82は、例えば右支持脚75brとは別体の傘状の部材を、右支持脚75brに溶接固定することで構成される。テーパー部82は、先端側の開放端を、車幅方向で接地プレート75dの外側端と同等位置まで広げている。テーパー部82の先端側の開放端は、接地プレート75dとの間に隙間を形成している。
図12を参照し、メインスタンド75が格納位置にあるとき、テーパー部82は、後輪前端位置Pfrよりも後方かつ後輪中心高さPctよりも前方に位置し、後輪中心高さPctおよびマフラー42よりも下方に位置している。メインスタンド75が格納位置にあるとき、テーパー部82は、側面視で後輪WRと重なる位置にある。メインスタンド75が格納位置にあるとき、テーパー部82の外周面(車両前方を向く傾斜面)82bは、車両走行時に走行風を受ける走行風受け面82aとなる。
係る構成において、自動二輪車1が走行し、メインスタンド75の整流構造81の走行風受け面82aに走行風が当たると、この走行風が走行風受け面82aに沿って流れる。
図19に示すように、走行風受け面82aは、予め定めた方向(第二実施形態では車幅方向外側かつマフラー42下方)に向けて走行風を流す。すなわち、走行風受け面82aは、走行風を予め定めた方向へ指向性をもって流す。走行風受け面82aに案内された走行風W1を符号W1”で示す。
図22、図23を参照し、変速機ケース35の下部には、認定番号等の打刻を表示するための打刻表示部78を備えている。打刻表示部78は、車幅方向外側(左側)に臨む前後方向に長い長方形状の表示面78aを形成している。打刻表示部78は、変速機ケース35のケース本体36の下部において、変速機ケース35の前後方向に延びる下縁部よりも下方に突出するように設けられている。打刻表示部78は、変速機ケース35のケース本体36の下部に一体形成されている。
打刻表示部78の車幅方向内側には、メインスタンド75に取り付けたストッパーラバー79を当接させて格納位置を規定するためのラバー当接部78bを備えている。ラバー当接部78bは、車両下方に臨むラバー当接面78cを形成している。ラバー当接面78cは、打刻表示部78の下端よりも上方に段差状にオフセットしている。これにより、メインスタンド75周辺を車幅方向外側(左側)から見たとき、ラバー当接部78bが打刻表示部78の裏側(車幅方向内側)に隠される。また、メインスタンド75が格納位置にあるとき、ストッパーラバー79も打刻表示部78の裏側(車幅方向内側)に隠される。したがって、メインスタンド75周りの外観が簡潔になって外観性が向上する。また、メインスタンド75の格納位置を上方に変位可能となって最低地上高を確保する。
以上説明したように、上記実施形態における鞍乗り型車両の整流構造は、車両側面視で少なくとも一部が後輪WRと重なるラジエータカバー26aを備え、前記ラジエータカバー26aに、走行風受け面72aを形成する整流構造71を備えている。
この構成によれば、ラジエータカバー26aの整流構造71の走行風受け面72aに沿って流れる走行風は、予め定めた方向に案内されて指向性をもって流れる。このように指向性をもった走行風を、例えば後輪WRの側方(タイヤハウスWHの側方)に流すことで、タイヤハウスWH内の空気を後輪WR側方へ引き出す等の効果を得る。このように、車両側面視で後輪WRと重なるラジエータカバー26aに整流構造71を設けて気流を制御することで、後輪WR周りに生じる乱流を抑えることができる。
また、上記実施形態における鞍乗り型車両の整流構造は、車両側面視で少なくとも一部が後輪WRと重なるメインスタンド75を備え、前記メインスタンド75に、走行風受け面82aを形成する整流構造81を備えている。
この構成によれば、メインスタンド75の整流構造81の走行風受け面82aに沿って流れる走行風は、予め定めた方向に案内されて指向性をもって流れる。このように指向性をもった走行風を、例えば後輪WRの側方(タイヤハウスWHの側方)に流すことで、タイヤハウスWH内の空気を後輪WR側方へ引き出す等の効果を得る。この構成においても、車両側面視で後輪WRと重なるメインスタンド75に整流構造81を設けて気流を制御することで、後輪WR周りに生じる乱流を抑えることができる。
そして、上記実施形態における鞍乗り型車両は、車両下方に臨むステップフロア29と、前記ステップフロア29の後方に位置し、後輪WRに駆動力を発生させるパワーユニットUと、を備え、前記ステップフロア29は、車両前後方向に延びて車両下方に臨む下面部29b1と、前記下面部29b1の後端29b2から上方に立ち上がる下面後部29bと、を備え、前記下面後部29bと前記後輪WRとの間には、前記パワーユニットUのラジエータカバー26aを備え、前記ラジエータカバー26aは、車幅方向外側に突出する止水壁73を備え、前記止水壁73は、車両側面視で前記下面後部29bから後上がりに延びる第一仮想線T2と交差する角度に配置されている。
この構成によれば、車両下方に臨むステップフロア29の下面後部29bと後輪WRとの間にパワーユニットUのラジエータカバー26aを配置し、このラジエータカバー26aに車両側面視で後上がりの第一仮想線T2と交差する角度の止水壁73を備えるので、以下の効果を奏する。すなわち、車両走行時にステップフロア29の後方で下面後部29bに沿うように跳ね上がった雨水や泥砂等の異物に対し、その軌跡上にあるラジエータカバー26aに設けた止水壁73が遮蔽物として存在する。これにより、跳ね上がった異物が止水壁73に当たって下方に落下してそれ以上の異物の飛散が抑えられ、後輪WR周りの汚れを抑えることができる。また、ユニットスイング式車両で後輪WR側方にエアクリーナ等の吸気部品を備える場合、飛散物による吸気部品への影響を抑えることができる。
また、前記止水壁73は、車両側面視において、前記下面部29b1の後端29b2から後上がりに延びる第一仮想線T2と、前記後輪WRの車軸ARを通り車両上下方向に平行な第二仮想線T4と、前記後端29b2を通り車両前後方向に平行な第三仮想線T5と、に囲まれた領域A5内に配置されている。これにより、車両走行時にステップフロア29の後方で跳ね上がった異物は、止水壁73に当たって下方に落下してそれ以上の異物の飛散が抑えられ、後輪WR周りの汚れを抑えることができる。
また、上記鞍乗り型車両において、前記止水壁73は、車両側面視で後下がりに傾斜している。
この構成によれば、車両下方からの跳ね上がりを抑える止水壁73が後下がりに傾斜するので、後ろ上がりに跳ね上がった異物が後ろ下方に落下する。このとき、車両前方からの走行風を受けることと相まって、止水壁73に当たった異物を効果的に後ろ下方に落下させることができる。
また、上記鞍乗り型車両において、前記止水壁73は、車両側面視で水平面に対して45度未満の角度で後下がりに傾斜し、かつ車両側面視で前記第一仮想線との直交線よりも水平寄りに傾斜を寝かせて配置されている。
この構成によれば、止水壁73が45度未満の仰角で傾斜するので、跳ね上がった異物が車両前方に跳ね返ってしまうことを抑えることができる。止水壁73が前記第一仮想線との直交線よりも傾斜を寝かせるので、下面後部29bに沿うように跳ね上がった異物を下方へ落下させやすくなる。
また、上記鞍乗り型車両において、前記止水壁73は、前記下面部29b1側を向く面を、平面又は凹面に形成している。
この構成によれば、止水壁73の下面部29b1側を向く面を平面又は凹面に形成するので、この面が凸面である場合に比べて、跳ね上がった異物を受け流さずに受け止めて落下させることができる。
また、上記鞍乗り型車両において、前記止水壁73は、前記ラジエータカバー26aの車幅方向外側に設けられている。
この構成によれば、止水壁73をパワーユニットUのラジエータカバー26aの車幅方向外側(パワーユニットU本体と反対側)に設けるので、止水壁73をラジエータカバー26aの車幅方向内側(パワーユニットU本体側)に設ける場合と比べて、以下の効果を奏する。すなわち、ラジエータカバー26aにおける路面からの跳ね返りを受けやすい車幅方向外側において、異物の飛散を効果的に抑えることができる。
また、上記鞍乗り型車両において、前記止水壁73は、前記下面後部29bと上下方向位置が重なる高さに配置されている。
この構成によれば、止水壁73がステップフロア29の下面後部29bと上下方向位置をラップさせるので、止水壁73が下面後部29bと上下方向で離間する場合と比べて、以下の効果を奏する。すなわち、下面後部29bからの跳ね上がりの多い高さで効果的に異物を受け止めることができる。
また、上記鞍乗り型車両において、前記止水壁73は、複数の単位止水壁73a,73bを備え、前記複数の単位止水壁73a,73bは、止水壁73に対して垂直な方向から見たとき、前記ラジエータカバー26aからの起立高さを相互に異ならせている。
この構成によれば、複数の単位止水壁73a,73bがラジエータカバー26aからの起立高さを相互に異ならせるので、止水壁設置部位に応じて止水壁の起立高さを増減させつつ、トータルでは広い面積で跳ね上がった異物を受け止めることができる。
また、上記鞍乗り型車両において、前記複数の単位止水壁73a,73bは、前記止水壁73に対して垂直な方向から見たとき、少なくとも一部を露出させている。
この構成によれば、止水壁73を垂直な方向から見たとき、複数の単位止水壁73a,73bの各々が他の単位止水壁に全て隠れることなく、少なくとも一部を露出させるので、個々の単位止水壁73a,73bを小型にして成形を容易にしながらも、止水壁73全体で広い面積で跳ね上がった異物を受け止めることができる。
また、上記鞍乗り型車両において、前記止水壁73は、複数の単位止水壁73a,73bを備え、前記複数の単位止水壁73a,73bは、前記ラジエータカバー26aからの起立方向を相互に平行にしている。
この構成によれば、複数の単位止水壁73a,73bのラジエータカバー26aからの起立高さが相互に平行をなすので、ラジエータカバー26aの成型の容易化を図ることができる。
また、上記鞍乗り型車両において、前記パワーユニットUおよび前記パワーユニットUの冷却装置の少なくとも一方に冷却風を送る冷却ファンと、前記冷却ファンおよび前記冷却装置のラジエータ26の少なくとも一方を覆うラジエータカバー26aと、を備え、前記止水壁73は、前記ラジエータカバー26aに設けられている。
この構成によれば、止水壁73が冷却ファンおよび冷却装置の少なくとも一方を覆うラジエータカバー26aに設けられるので、比較的形状自由度の高いラジエータカバー26aに止水壁73を併せて形成することが可能となる。このため、部品点数を増加させることなく、止水壁73を容易に設置することができる。
また、上記鞍乗り型車両において、前記パワーユニットUは内燃機関であるエンジンEを備え、前記ラジエータカバー26aに対して車幅方向で前記後輪WRを挟んだ反対側には、前記エンジンEに供給する外気をろ過するエアクリーナ25を備えている。
この構成によれば、ラジエータカバー26aに対して後輪WRを挟んだ反対側にエアクリーナ25を備える構成において、ラジエータカバー26a側の止水壁73によって跳ね上がった異物の飛散を抑えることで、以下の効果を奏する。すなわち、ラジエータカバー26a側の止水壁73で跳ね上がった異物の飛散を抑えることで、飛散した異物が後輪WRの回転による乱流でエアクリーナ25側に至って吸気に影響を与えることを抑えることができる。
なお、本発明は上記実施形態に限られるものではなく、例えば、整流構造が消音器本体に設けられてもよい。すなわち、整流構造は、消音器本体およびカバー部材の少なくとも一方に設けられていればよい。ステップフロアを有するスクーター型車両やユニットスイング式車両に限らず、後輪の側方に消音器を備えた鞍乗り型車両に広く適用可能である。鞍乗り型車両が左右二本出しの消音器を備える場合、両方の消音器に整流構造を設けてもよい。
車両下方に臨むロア部材は、ステップフロアに限らず、ロアカウル等でもよい。ロア部材と後輪との間に位置する構成部品は、ラジエータカバーに限らず、適宜の機能部品やカバー部品等でもよい。ロア部品の後端から後上がりに延びる第一仮想線は、後端立ち上がり部の延長線に限らず、車両側面視で後端立ち上がり部の任意個所から後上がりに延びて後輪に接する直線の全てを含んでもよい。
前記鞍乗り型車両には、運転者が車体を跨いで乗車する車両全般が含まれ、自動二輪車(原動機付自転車及びスクーター型車両を含む)のみならず、三輪(前一輪かつ後二輪の他に、前二輪かつ後一輪の車両も含む)又は四輪の車両も含まれ、かつ原動機に電気モータを含む車両も含まれる。
そして、上記実施形態における構成は本発明の一例であり、実施形態の構成要素を周知の構成要素に置き換える等、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
1 自動二輪車(鞍乗り型車両)
WR 後輪
AR 車軸
E エンジン(内燃機関)
U パワーユニット
25 エアクリーナ
26 ラジエータ(放熱部)
26a ラジエータカバー(構成部品、カバー部材)
29 ステップフロア(ロア部材)
29b1 下面部
29b2 後端
29b 下面後部(後端立ち上がり部)
73 止水壁(突出部)
73a 第一単位止水壁(単位突出部)
73b 第二単位止水壁(単位突出部)
T1 線分(第一仮想線)
T2 延長線(第一仮想線)
T3 直交線
T4 第二仮想線
T5 第三仮想線
A5 領域

Claims (10)

  1. 車両下方に臨むロア部材(29)と、
    前記ロア部材(29)の後方に位置し、後輪(WR)に駆動力を発生させるパワーユニット(U)と、を備え、
    前記ロア部材(29)は、車両前後方向に延びて車両下方に臨む下面部(29b1)を備え、
    前記下面部(29b1)の後端(29b2)と前記後輪(WR)との間には、前記パワーユニット(U)の構成部品(26a)を備え、
    前記構成部品(26a)は、車両側方を向く外気取入口(65)を形成しており、車両側面視で前記外気取入口(65)を囲う複数の辺部(67a~67f)と、前記複数の辺部(67a~67f)の一部から車両側面視で前記外気取入口(65)とは反対側に延びる延出部(68b)と、を備え、かつ前記延出部68bに、車幅方向外側に突出する突出部(73)を備え、
    前記突出部(73)は、車両側面視において、前記下面部(29b1)の後端(29b2)から後上がりに延びて前記突出部(73)の上方を通る第一仮想線(T2)と、前記後輪(WR)の車軸(AR)を通り車両上下方向に平行な第二仮想線(T4)と、前記後端(29b2)を通り車両前後方向に平行な第三仮想線(T5)と、に囲まれた領域(A5)内に配置されていることを特徴とする鞍乗り型車両。
  2. 前記突出部(73)は、車両側面視で後下がりに傾斜していることを特徴とする請求項1に記載の鞍乗り型車両。
  3. 前記突出部(73)は、車両側面視で水平面に対して45度未満の角度で後下がりに傾斜し、かつ車両側面視で前記第一仮想線(T2)との直交線(T3)よりも水平寄りに傾斜を寝かせて配置されていることを特徴とする請求項2に記載の鞍乗り型車両。
  4. 前記突出部(73)は、前記下面部(29b1)側を向く面を、平面又は凹面に形成していることを特徴とする請求項1から3の何れか一項に記載の鞍乗り型車両。
  5. 前記ロア部材(29)は、前記下面部(29b1)の後端(29b2)から上方に立ち上がる後端立ち上がり部(29b)を備え、
    前記突出部(73)は、前記後端立ち上がり部(29b)と上下方向位置が重なる高さに配置されていることを特徴とする請求項1から4の何れか一項に記載の鞍乗り型車両。
  6. 前記突出部(73)は、複数の単位突出部(73a,73b)を備え、前記複数の単位突出部(73a,73b)は、前記突出部(73)に対して垂直な方向から見たとき、前記構成部品(26a)からの起立高さを相互に異ならせていることを特徴とする請求項1から5の何れか一項に記載の鞍乗り型車両。

  7. 前記突出部(73)は、複数の単位突出部(73a,73b)を備え、前記複数の単位突出部(73a,73b)は、前記突出部(73)に対して垂直な方向から見たとき、少なくとも一部を露出させていることを特徴とする請求項1から6の何れか一項に記載の鞍乗り型車両。
  8. 前記突出部(73)は、複数の単位突出部(73a,73b)を備え、前記複数の単位突出部(73a,73b)は、前記構成部品(26a)からの起立方向を相互に平行にしていることを特徴とする請求項1から7の何れか一項に記載の鞍乗り型車両。
  9. 前記パワーユニット(U)および前記パワーユニット(U)の冷却装置の少なくとも一方に冷却風を送る冷却ファンと、
    前記冷却ファンおよび前記冷却装置の放熱部(26)の少なくとも一方を覆う前記構成部品(26a)としてのカバー部材(26a)と、を備え、
    前記突出部(73)は、前記カバー部材(26a)に設けられていることを特徴とする請求項1から8の何れか一項に記載の鞍乗り型車両。
  10. 前記パワーユニット(U)は内燃機関(E)を備え、
    前記構成部品(26a)に対して車幅方向で前記後輪(WR)を挟んだ反対側には、前記内燃機関(E)に供給する外気をろ過するエアクリーナ(25)を備えていることを特徴とする請求項1から9の何れか一項に記載の鞍乗り型車両。
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