JP6965381B2 - 作業機 - Google Patents
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Description
特許文献1に開示された作業機の操縦装置は、オペレータが把持するグリップと、グリップを任意の回動方向に回動可能に支持するユニバーサルジョイントと、グリップとユニバーサルジョイントとを連結するレバーシャフトとを有する。
図16は、本実施形態に係る作業機1の全体構成を示す概略側面図である。図17は、作業機1の概略平面図である。本実施形態では、作業機1として旋回作業機であるバックホーが例示されている。
先ず、作業機1の全体構成を説明する。
本発明の実施形態においては、作業機1の運転席6に着座した運転者の前側(図16、図17の矢印A1方向)を前方、運転者の後側(図16、図17の矢印A2方向)を後方、運転者の左側(図16の手前側、図17の矢印B1方向)を左方、運転者の右側(図16の奥側、図17の矢印B2方向)を右方として説明する。
走行装置3の前部には、ドーザ装置7が装着されている。ドーザ装置7は、ドーザシリンダ(図示省略)を伸縮することにより昇降(ブレードを上げ下げ)させることができる。
図16に示すように、作業装置4は、ブーム15と、アーム16と、バケット(作業具)17とを有している。ブーム15の基部は、スイングブラケット14に横軸(機体幅方向に延伸する軸心)回りに回動自在に枢着されている。これによって、ブーム15が上下に揺動自在とされている。アーム16は、ブーム15の先端側に横軸回りに回動自在に枢着されている。これによって、アーム16が前後或いは上下に揺動自在とされている。バケット17は、アーム16の先端側にスクイ動作及びダンプ動作可能に設けられている。作業機1は、バケット17に代えて或いは加えて、油圧アクチュエータにより駆動可能な他の作業具(油圧アタッチメント)を装着することが可能である。他の作業具としては、
油圧ブレーカ、油圧圧砕機、アングルブルーム、アースオーガ、パレットフォーク、スイーパー、モア、スノウブロア等が例示できる。
なお、本実施形態では、操縦装置19Lと操縦装置19Rは、運転席6の側方に設けられているが、設ける位置は種々変更できる。例えば、運転席6の前方に操縦台を設け、この操縦台に、操縦装置19Lと操縦装置19Rとを機体幅方向K2に横並びで設けてもよい。
図1〜図13は、操縦装置19L,19Rの一実施形態を示している。
図1は、操縦装置19R(19L)の左側面断面図である。図2は、操縦装置19R(19L)の背面断面図である。図1、図2に示すように、操縦装置19R(19L)は、基台21と、支持部22と、複数のプッシュロッド23A〜23Dと、揺動体24と、グリップ25とを備えている。基台21は、操縦台18R(18L)に取り付けられている。支持部22は、基台21に取り付けられている。複数のプッシュロッド23A〜23Dは、基台21に設けられている。揺動体24は、支持部22に取り付けられている。グリップ25は、揺動体24に取り付けられている。
図3、図4に示すように、嵌合穴29は、本体部27の上面から下方に向けて凹設されて形成された有底円柱状の周面によって形成されている。即ち、基台21は、当該基台21の上面に形成された嵌合穴29を有する。図6A、図6Bに示すように、嵌合穴29は、本体部27の中心部に位置する。なお、嵌合穴29は、基台21を貫通して形成されていてもよい。
方向K2との間の斜め方向に延伸するように形成されている。各第1ピン穴31A,31Bは、嵌合穴29の後方で径が縮小された段付き状に形成されている。即ち、各第1ピン穴31A,31Bは、前部側の径大部32A,32Bと、後部側の径小部33A,33Bであって径大部32A,32Bより径が小さい径小部33A,33Bとを有する。径大部32A,32Bは、本体部27の前部から嵌合穴29を横切って形成されている。
図2、図4に示すように、第3凹部35Cは、第3支持孔34Cの軸心の傾斜方向と同じ傾斜方向に延伸しており、一端面(上面)は第3支持孔34Cに連通している。第4凹部35Dは、第4支持孔34Dの軸心の傾斜方向と同じ傾斜方向に延伸しており、一端面(上面)は第4支持孔34Dに連通している。
図3に示すように、第1ヨーク42は、第1連結部46Aと、第2連結部46Bと、第1接続部47Aと取付部48とを有する。第1連結部46Aは、嵌合穴29の前方に位置する。第2連結部46Bは、嵌合穴29の後方に位置する。第1連結部46Aと第2連結部46Bとは、前後方向K1に間隔をおいて対向して設けられている。第1接続部47Aは、第1連結部46Aと第2連結部46Bとの下部同士を連結している。
図3、図4、図5に示すように、連結体43は、四角ブロック状に形成され、第1連結部46Aと第2連結部46Bとの間に配置されている。この連結体43は、第1軸挿通孔52Aと、第2軸挿通孔52Bと、第3軸挿通孔52Cと、第4軸挿通孔52Dとを有する。第1軸挿通孔52Aは、第1軸孔49Aに同軸状に連通する。第2軸挿通孔52Bは、第2軸孔49Bに同軸状に連通する。第1軸挿通孔52Aは、連結体43の前面から中心に向かって形成された環状の縁部(周面)によって形成されている。第2軸挿通孔52
Bは、連結体43の前面から中心に向かって形成された環状の縁部(周面)によって形成されている。第3軸挿通孔52Cは、連結体43の左方(機体内方)側の側面から中心に向かって形成された環状の縁部(周面)によって形成されている。第4軸挿通孔52Dは、連結体43の右方(機体外方)側の側面から中心に向かって形成された環状の縁部(周面)によって形成されている。
図5に示すように、第1軸孔49Aと第1軸挿通孔52Aとにわたって第1軸部材53Aが挿通されている。即ち、第1ヨーク42は、第1軸部材53Aによって連結体43に回動可能に連結される第1連結部46Aを有する。また、第2軸孔49Bと第2軸挿通孔52Bとにわたって第2軸部材53Bが挿通されている。即ち、第1ヨーク42は、第2軸部材53Bによって連結体43に回動可能に連結される第2連結部46Bを有する。第1軸部材53Aと第2軸部材53Bとは、共通の第1軸心Y1を有する。言い換えると、第1軸部材53A及び第2軸部材53Bは、第1軸心Y1上に配置されている。また、第1軸心Y1は、グリップ25を操作するオペレータが着座する運転席(座席)6の前後方向K1と略平行である(略一致する)。即ち、第1軸心Y1は、前後方向K1に延伸する軸心である。
53Bは、連結体43と共に第1軸心Y1回りに一体回動する。また、連結体43は、第1軸部材53A及び第2軸部材53Bによって、第1ヨーク42に対して第1軸心Y1回りに回動可能に連結されている。
図3に示すように、第1抜止めピン55Aは、連結体43に上面から打ち込まれている。第1抜止めピン55Aの下方には、第1抜止めピン55Aを上方に抜くための工具が差し込まれる分解用孔56Aが形成されている。また、第2抜止めピン55Bは、連結体43に上面から打ち込まれている。第2抜止めピン55Bの下方には、第2抜止めピン55Bを上方に抜くための工具が差し込まれる分解用孔56Bが形成されている。
図3、図5に示すように、第1連結部46Aの前面には、検知器58A(第1検知器という)が設けられている。この第1検知器58Aの検出子59Aは、第1軸部材53Aのスリット溝57Aに係合していて、第1軸部材53Aと一体回動する。第1検知器58Aは、連結体43(グリップ25)の第1軸心Y1回りの回動を検出する角度検知器である
。言い換えると、第1検知器58Aは、グリップ25の操作角を検出するポテンショメータである。
図4、図5に示すように、第4連結部46Dの機体外方側には、検知器(第2検知器という)58Bが設けられている。この第2検知器58Bの検出子59Bは、第4軸部材53Dのスリット溝57Dに係合していて、第4軸部材53Dと一体回動する。第2検知器58Bは、第2ヨーク44(グリップ25)の第2軸心Y2回りの回動を検出する角度検知器である。言い換えると、第2検知器58Bは、グリップ25の操作角を検出するポテンショメータである。
上記支持部22の構造において、第1ヨーク42と第2ヨーク44との連結に、連結体43は、必ずしも必要ではない。例えば、第1ヨーク42に対して第2ヨーク44を、第1軸心Y1回りに回動可能に連結し且つ第1軸心Y1とは異なる第2軸心Y2回りに回動可能に連結するのに、十字ピンによって連結してもよい。十字ピンは、1つの平面で互いに直角に位置すると共に相互に接続された4つのピンを有する部材である。
図1、図2に示すように、複数のプッシュロッド23A〜23Dは、回動支点Y3の周囲に一端側(上端側)61A〜61Dが揺動体24と当接するように配置されている。言い換えると、複数のプッシュロッド23A〜23Dは、一端側61A〜61Dが揺動体24(他の部材)を介してグリップ25に当接する。また、複数のプッシュロッド23A〜23Dの一端側61A〜61Dはグリップ25に直接、当接していてもよい。即ち、複数のプッシュロッド23A〜23Dは、一端側61A〜61Dがグリップ25に直接または他の部材を介して当接する位置に配置されている。また、複数のプッシュロッド23A〜23Dは、回動支点Y3を通る上下方向に延伸する仮想直線Y4に対して対称に配置されている。
)はスリーブ(第1〜第4スリーブ36A〜36D)に摺動可能に挿通されている。個別に説明すると、第1プッシュロッド23Aは、第1スリーブ36Aに下方から軸心方向に摺動可能に挿通されている。したがって、第1プッシュロッド23Aは、第1支持孔34Aの軸心の傾斜方向と同じ傾斜方向に延伸している。第2プッシュロッド23Bは、第2スリーブ36Bに下方から軸心方向に摺動可能に挿通されている。したがって、第2プッシュロッド23Bは、第2支持孔34Bの軸心の傾斜方向と同じ傾斜方向に延伸している。第3プッシュロッド23Cは、第3スリーブ36Cに下方から軸心方向に摺動可能に挿通されている。したがって、第3プッシュロッド23Cは、第3支持孔34Cの軸心の傾斜方向と同じ傾斜方向に延伸している。第4プッシュロッド23Dは、第4スリーブ36Dに下方から軸心方向に摺動可能に挿通されている。したがって、第4プッシュロッド23Dは、第4支持孔34Dの軸心の傾斜方向と同じ傾斜方向に延伸している。
2アーム部65Bは、取付壁部64から後方に突出している。図4に示すように、第3アーム部65Cは、取付壁部64から左方(機体内方)に突出している。第4アーム部65Dは、取付壁部64から右方(機体外方)に突出している。
図4に示すように、第3アーム部65Cの基部(揺動体24)と第3連結部46C(第2ヨーク44)とにわたって第1規制ピン71Aが設けられている。また、第4アーム部65Dの基部(揺動体24)と第4連結部46D(第2ヨーク44)とにわたって第2規制ピン71Bが設けられている。これら、第1規制ピン71A及び第2規制ピン71Bによって、第2ヨーク44と揺動体24との取付軸54回りの相対回動が規制される。即ち、第1規制ピン71A、第2規制ピン71Bは、第2ヨーク44と揺動体24との取付軸54回りの相対回動を規制する回り止め部72を構成している。なお、回り止め部は、取付穴67の内面の一部に形成した平面と、取付軸54の外面の一部に形成した平面とを当接させることで構成した回り止め構造であってもよい。
第1〜第4当接面73A〜73Dと第1〜第4プッシュロッド23A〜23Dとの接触状態に応じてシム69の厚さを変更する。即ち、シム69の厚さを変更することにより、第1〜第4当接面73A〜73Dと第1〜第4プッシュロッド23A〜23Dとの接触状態を最適状態にすることができる。
施形態では、グリップ25内の上部側が奥側25Bである。
図1に示すように、第1板材82Aの第2部位84Aの下部に、第1延出部66Aがネジ88Aによって固定されている。また、第2板材82Bの第2部位84Bの下部に、第2延出部66Bがネジ88Bによって固定されている。図2に示すように、第3板材82Cの第2部位84Cの下部に、第3延出部66Cがネジ88Cによって固定されている。第4板材82Dの第2部位84Dの下部に、第4延出部66Dがネジ88Dによって固定されている。したがって、グリップ25は、第2ヨーク44に揺動体24を介して取り付けられている。言い換えると、揺動体24は、第2ヨーク44とグリップ25とを連結している。なお、グリップ25は、第2ヨーク44に直接取り付けられていてもよい。即ち、グリップ25は、第2ヨーク44に直接又は他の部材を介して取り付けられる。
の下部87A〜87Hにわたって固定されている。図1、図2に示すように、下部枠78の外面にゴム製のブーツ89の上部が取り付けられている。ブーツ89の下部は、基台21のベース部26の外周面に取り付けられている。
図1、図2に示すように、本実施形態では、第1軸心Y1と第2軸心Y2との交点であるグリップ25の回動支点Y3は、グリップ25の内部に位置している。また、回動支点Y3は、グリップ25におけるオペレータが把持する部分である第1把持部74に囲まれる領域に位置している。また、支持部22は、グリップ25の内部に収容されている。支持部22と、基台21における支持部22が取り付けられる部分である固定部位21Aとがグリップ25の内部に挿入されている。
図1、図2は、グリップ25が中立位置にある状態を示している。図1、図2示すように、グリップ25が回動操作されていないときには、第1〜第4プッシュロッド23A〜23D(プッシュロッド)によってグリップ25の位置が中立位置に規定される。即ち、第1プッシュロッド23Aが第1付勢部材63Aの付勢力によって第1当接面73Aに当接し、第2プッシュロッド23Bが第2付勢部材63Bの付勢力によって第2当接面73Bに当接し、第3プッシュロッド23Cが第3付勢部材63Cの付勢力によって第3当接面73Cに当接し、第4プッシュロッド23Dが第4付勢部材63Dの付勢力によって第4当接面73Dに当接することで、グリップ25が第1〜第4付勢部材63A〜63Dの付勢力によって中立位置に保持される。
また、グリップ25を中立位置から第2軸心Y2回りに前後方向K1(第2操作方向)に回動すると、図11に示すように、第2ヨーク44が第2軸心Y2回りに回動する。すると、揺動体24によって(又はグリップ25によって直接)、第1プッシュロッド23A又は第2プッシュロッド23B(プッシュロッド)が押圧される。即ち、グリップ25
を前方に揺動すると、第1プッシュロッド23A(プッシュロッド)は、第1付勢部材63A(付勢部材)の付勢力に打ち勝って当該第1プッシュロッド23A(プッシュロッド)の延伸方向の下方に移動する。また、グリップ25を後方に揺動すると、第2プッシュロッド23B(プッシュロッド)は、第2付勢部材63Bの付勢力に打ち勝って当該第2プッシュロッド23B(プッシュロッド)の延伸方向の下方に移動する。これによって、第2の操作対象が操作される。この第2操作対象の操作を上記の例で説明すると、操縦装置19Lにあっては、前側に揺動するとアーム16がダンプ動作し、後側に揺動するとアームがクラウド動作する。また、操縦装置19Rにあっては、前側に揺動するとブームが下げ動作し、後側に揺動するとブームが上げ動作する。
一方、グリップ25を中立位置から第1操作方向(前後方向K1)と第2操作方向(機体幅方向K2)との間の任意の斜め方向に操作すると、第1の操作対象と第2の操作対象とが同時に操作される(第1の操作対象と第2の操作対象とが複合操作される)。
図12Aの実線は、図10のX4−X4線矢視断面を示している。図10の実線は、グリップ25を第1軸心Y1回りに左方にフルストロークで回動した状態である。フルストロークとは、プッシュロッド23A〜23Dがストッパ40A〜40Dに当接する状態まで操作することである。
このグリップ25を第2軸心Y2回りに前方にフルストロークで回動した状態からグリップ25を第1軸心Y1回りに右方(又は左方)にフルストロークで回動すると、図12Bに仮想線で示すように、曲面状に形成された第1当接面73Aが、第1プッシュロッド23Aの一端側61Aの端面上を摺動する。したがって、第1プッシュロッド23Aの位置は、グリップ25の第1軸心Y1回りの回動の影響を受けず、問題はない。また、グリップ25を、第2軸心Y2回りに後方にフルストロークで回動した状態からグリップ25を第1軸心Y1回りに右方(又は左方)にフルストロークで回動した場合も同様である。
と仮定した場合を示している。この場合について、本実施形態と同様の符号を付して説明する。図12Cの実線は、グリップ25を第2軸心Y2回りに前方にフルストロークで回動した状態、即ち、図11のX5−X5線矢視断面に相当する断面を示している。
この状態からグリップ25を第1軸心Y1回りに右方(又は左方)にフルストロークで回動すると、図12Cに仮想線で示すように、第1当接面73Aが平坦面である場合、第1当接面73Aは第1プッシュロッド23Aを押し下げるように動こうとする。しかしながら、第1プッシュロッド23Aは、第1ストッパ40Aに当接していて動かないので(図11参照)、必然的に、第1当接面73Aが、図12Cに斜線Z1で示す分、戻されることとなる。即ち、グリップ25を右方にフルストロークで回動した状態に比べて、グリップ25を前方及び右方にフルストロークで回動した状態では、グリップ25が図12Cに斜線で示す分、フルストローク時の位置よりも第1軸心Y1回りに戻されることとなる。グリップ25を第2軸心Y2回りに後方にフルストロークで回動した状態からグリップ25を第1軸心Y1回りに右方(又は左方)にフルストロークで回動した場合も同様である。
この他の実施形態において、グリップ本体77(グリップ25)は、底面25Aが開口した中空形状を有する点は、一実施形態と同じであるが、形状が異なる点で一実施形態とは相違する。グリップ本体77は、操縦装置19Lと操縦装置19Rとでは、機体幅方向K2について対称に形成される。また、この他の実施形態では、一実施形態における第1〜第4当接面73A〜73D、プッシュロッド23A〜23D、スリーブ36A〜36D及びストッパ40A〜40Dは設けられていない。
第4当たり部材91A〜91D)が当接するストッパ面94A〜94Dが設けられている。ストッパ面は、第1当たり部材91Aが当接する第1ストッパ面94Aと、第2当たり部材91Bが当接する第2ストッパ面94Bと、第3当たり部材91Cが当接する第3ストッパ面94Cと、第4当たり部材91Dが当接する第4ストッパ面94Dとを含む。
付勢部材98A〜98Dは、第1付勢部材98A、第2付勢部材98B、第3付勢部材98C、第4付勢部材98Dを含む。第1付勢部材98Aは、第1上バネ掛け部92Aと第1下バネ掛け部93Aとにわたって掛け渡されている。第2付勢部材98Bは、第2上バネ掛け部92Bと第2下バネ掛け部93Bとにわたって掛け渡されている。第3付勢部材98Cは、第3上バネ掛け部92Cと第3下バネ掛け部93Cとにわたって掛け渡されている。第4付勢部材98Dは、第4上バネ掛け部92Dと第4下バネ掛け部93Dとにわたって掛け渡されている。
グリップ25の頂部板81の下方側には、該頂部板81に取付ボルト95によって取り付けられた筒体96が設けられている。この筒体96に取付軸54が、筒体96及び取付軸54を貫通するピン97A及びピン97Bによって固定されている。取付軸54は、第2接続部47Bとは別体で形成され、第2接続部47Bに固着されている。
以上、他の実施形態について、図1〜図13に示す一の実施形態と異なる点について説明した。その他の構成については、一の実施形態と略同様に構成される。
従来では、基台に対する第1ヨークの固定方式が、第1ヨークに設けたネジ軸を基台にねじ込むというねじ式であるため、第1ヨークは基台に対して任意の向きで固定される。即ち、第1ヨークを基台に対して常に一定の向きで固定することができない。したがって、第1軸心に沿う方向と前後方向(第1操作方向)とは任意の位置関係にあり、第2軸心に沿う方向と機体幅方向(第2操作方向)とは任意の位置関係にあった。第1軸心が第1操作方向と平行ではなく、第2軸心が第2操作方向と平行ではない場合、グリップを第1操作方向と第2操作方向との間の任意の斜め方向にフルストロークで操作すると、操作する方向とグリップの動き方が異なることに起因する違和感やばらつきが出る。この違和感、ばらつきは、グリップから回動支点までの距離が短いほど体感されやすくなる。
また、第2ヨーク44から突出していて揺動体24を貫通すると共に先端側にネジ部54aを有する取付軸54と、第2ヨーク44と揺動体24との取付軸54回りの相対回動を規制する回り止め部72と、ネジ部54aに螺合されて第2ヨーク44に揺動体24を固定する締結具68A,68Bとを備えている。
また、第2ヨーク44と揺動体24との間に介在されて取付軸54の延伸方向に沿った揺動体24の位置を調整するシム69を備えている。
これにより、第2ヨーク44に対する揺動体24の高さ方向の位置を調整することができる。
これによると、第2軸心Y2を前後方向K1と略平行にし、且つ第1軸心Y1を前後方向K1に直交する水平方向と略平行にした場合に比べて、オペレータの操作感を向上させることができる。
これによると、オペレータは、グリップ25の回動支点Y3に近い位置を把持すること
ができる。言い換えると、オペレータがグリップ25を把持した際に、グリップ25の回動支点Y3をオペレータの手に包まれる位置に(手で覆われる領域に)位置させることができる。これによって、グリップ25を操作する際の手元操作量を小さくすることができ、グリップ25の操作空間を小さくすることができる。また、機体2が揺れた場合、手元が機体2と共に揺れるので、安定して操作をすることができる。
また、プッシュロッド23A〜23Dが摺動可能に挿通されるスリーブ36A〜36Dを備え、基台21は、スリーブ36A〜36Dが挿通される支持孔34A〜34Dが形成された装着部30A〜30Dを有し、スリーブ36A〜36Dは、当該スリーブ36A〜36Dが支持孔34A〜34Dからプッシュロッド23A〜23Dの一端側に抜けるのを規制すべく装着部30A〜30Dに当接する抜止め部37A〜37Dと、当該スリーブ36A〜36Dが支持孔34A〜34Dからプッシュロッド23A〜23Dの他端側に抜けることを規制すべく止輪38A〜38Dが装着される止輪装着部39A〜39Dとを有し、プッシュロッド23A〜23Dの他端側には、抜止め部37A〜37Dに当接することによりスリーブ36A〜36Dから一端側に抜けるのを規制する当接部62A〜62Dを有する。
量を正確に検出することができる。
また、第1ヨーク42に対して第1軸心Y1回りに回動可能に連結され且つ第2ヨーク44に対して第2軸心Y2回りに回動可能に連結された連結体43と、第1軸心Y1上に配置された第1軸部材53A及び第2軸部材53Bと、第2軸心Y2上に配置された第3軸部材53C及び第4軸部材53Dとを備え、第1ヨーク42は、第1軸部材53Aによって連結体43に回動可能に連結される第1連結部46Aと、第2軸部材53Bによって連結体43に回動可能に連結される第2連結部46Bとを有し、第2ヨーク44は、第3軸部材53Cによって連結体43に回動可能に連結される第3連結部46Cと、第4軸部材53Dによって連結体43に回動可能に連結される第4連結部46Dとを有し、第1軸部材53A、第2軸部材53B、第3軸部材53C及び第4軸部材53Dは、連結体43にピン固定されている。
また、本実施形態では、第2ヨーク44と揺動体24との間にシム69を挿入することにより取付軸54の延伸方向に沿った揺動体24の位置を調整する構成について説明したが、本発明はこれに限るものではない。例えば、第1ヨーク42と基台21とを固定部材51A,51Bにより固定するのではなく、第1ヨーク42と基台21との接続部において取付軸54の延伸方向に沿った第1ヨーク42の位置を調整できる構成にしてもよい。この場合、第2ヨーク44とグリップ25との間に揺動体24を取り付ける構成に限らず、グリップ25を第2ヨーク44に直接取り付けてもよい。
これによって、操縦装置19L,19Rのコンパクト化を図ることができる。
また、支持部22が取り付けられる基台21を備え、支持部22と、基台21における
支持部22が取り付けられる部分である固定部位21Aとがグリップ25の内部に挿入されている。
また、グリップ25は底面25Aが開口した中空形状を有しており、且つグリップ25の下部の内面は底面25A側に向かうほど開口面積が大きくなっている。
グリップ25の内部に回動支点Y3があると、グリップ25を回動した場合に、グリップ25は、下部の一部が回動支点Y3側の部位に近づく方向に揺動する。グリップ25の下部の内面を底面25A側に向かうほど開口面積が大きくなるように形成していることにより、グリップ25の下部が回動支点Y3側の部位に接触するのを防止することができ、グリップ25の回動量(操作量)を確保することができる。
また、回動支点Y3を通る仮想直線Y4に対して対称、且つ一端側がグリップ25に直接または他の部材を介して当接する位置に配置された複数のプッシュロッド23A〜23Dと、各プッシュロッド23A〜23Dの移動量を検知する検知器58A,58Bと、プッシュロッド23A〜23Dを当該プッシュロッド23A〜23Dの延伸方向に沿って一端側に付勢する付勢部材63A〜63Dとを備え、グリップ25が回動操作されていないときには各プッシュロッド23A〜23Dによってグリップ25の位置が中立位置に規定され、グリップ25が回動操作されたときには回動方向に応じて1または複数のプッシュロッド23A〜23Dがグリップ25に直接または他の部材を介して押されることにより付勢部材63A〜63Dの付勢力に打ち勝って当該プッシュロッド23A〜23Dの延伸方向に移動する。
また、グリップ25は、底面25Aが開口した中空形状を有しており、且つグリップ25の内面はプッシュロッド23A〜23Dの一端側に対応する位置から底面25A側に向かうほど仮想直線Y4からの距離が長くなっており、各プッシュロッド23A〜23Dは、一端側がグリップ25の奥25B側に配置されるようにグリップ25の底面25Aからグリップ25内に挿入されており、且つ一端側から他端側へ向かうほど仮想直線Y4との距離が短くなるように配置されている。
ブラケット14と、を備え、作業装置4は、スイングブラケット14に回動自在に枢着されたブーム15と、ブーム15に回動自在に枢着されたアーム16と、アーム16に揺動可能に装着された作業具17とを有している。
以上、本発明について説明したが、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
4 作業装置
14 スイングブラケット
15 ブーム
16 アーム
17 作業具(バケット)
19L 左操縦装置
19R 右操縦装置
21 基台
21A 固定部位
22 支持部
23A プッシュロッド(第1プッシュロッド)
23B プッシュロッド(第2プッシュロッド)
23C プッシュロッド(第1プッシュロッド)
23D プッシュロッド(第1プッシュロッド)
25 グリップ
25A グリップの底面
25B グリップの奥
74 把持部
42 第1ヨーク
43 連結体
44 第2ヨーク
58A 検知器(第1検知器)
58B 検知器(第2検知器)
61A プッシュロッドの一端側
61B プッシュロッドの一端側
61C プッシュロッドの一端側
61D プッシュロッドの一端側
63A 付勢部材(第1付勢部材)
63B 付勢部材(第2付勢部材)
63C 付勢部材(第3付勢部材)
63D 付勢部材(第4付勢部材)
76A プッシュロッドの他端側
76B プッシュロッドの他端側
76C プッシュロッドの他端側
76D プッシュロッドの他端側
Y1 第1軸心
Y2 第2軸心
Y3 回動支点
Y4 仮想直線
Claims (6)
- 機体と、
前記機体に揺動可能に装着されたブームと、
前記ブームに揺動可能に装着されたアームと、
前記アームに揺動可能に装着された作業具と、
オペレータが左手で操作する左操縦装置と、
オペレータが右手で操作する右操縦装置と、
前記左操縦装置及び前記右操縦装置によって操作される作業装置と、
を備えた作業機であって、
前記左操縦装置及び前記右操縦装置は、
オペレータが手の平及び指を当接させて把持するグリップと、
前記グリップ内に配置されていて前記グリップを任意の回動方向に回動可能に支持する支持部とを備え、
前記グリップの回動支点が前記グリップの内部におけるオペレータが手の平及び指を当接させて把持する部分で囲まれる領域に位置しており、
前記支持部は、
前記機体側に固定状に取り付けられた基台に回動不能に固定される第1ヨークと、
前記グリップに直接または他の部材を介して取り付けられる第2ヨークと、
前記第1ヨークと前記第2ヨークとを連結する連結体とを備え、
前記連結体は前記第1ヨークに対して第1軸心回りに回動可能に連結されており、前記第2ヨークは前記連結体に対して前記回動支点で前記第1軸心と交差する第2軸心回りに回動可能に連結されており、
前記作業装置として、前記機体を旋回させる旋回モータと、前記ブームを揺動させるブームシリンダと、前記アームを揺動させるアームシリンダと、前記作業具を揺動させる作業具シリンダとを備え、
前記左操縦装置に備えられる前記グリップの前記第1軸心回りの回動操作によって前記旋回モータ、前記ブームシリンダ、前記アームシリンダ、及び前記作業具シリンダのうちのいずれか1つが操作され、前記左操縦装置に備えられる前記グリップの前記第2軸心回りの回動操作によって前記旋回モータ、前記ブームシリンダ、前記アームシリンダ、及び前記作業具シリンダのうちの他の1つが操作され、前記右操縦装置に備えられる前記グリ
ップの前記第1軸心回りの回動操作によって前記旋回モータ、前記ブームシリンダ、前記アームシリンダ、及び前記作業具シリンダのうちのさらに他の1つが操作され、前記右操縦装置に備えられる前記グリップの前記第2軸心回りの回動操作によって前記旋回モータ、前記ブームシリンダ、前記アームシリンダ、及び前記作業具シリンダのうちの残りの1つが操作されることを特徴とする作業機。 - 前記グリップは、前記回動支点を通り且つ前記第1軸心及び前記第2軸心と直交する仮想直線回りの回動が規制されており、
前記第1ヨークは、前記基台に嵌合される取付部を有していて、前記基台と前記取付部とにわたって挿通される固定部材によって前記基台に固定されている請求項1に記載の作業機。 - 前記グリップは、前記仮想直線に対して非線対称な形状である請求項2に記載の作業機。
- オペレータが左手で操作する左操縦装置と、
オペレータが右手で操作する右操縦装置と、
前記左操縦装置及び前記右操縦装置によって操作される作業装置と、
を備えた作業機であって、
前記左操縦装置及び前記右操縦装置は、
底面が下方に開口した中空形状を有しており、外部をオペレータが手の平及び指を当接させて把持するグリップと、
前記グリップを任意の回動方向に回動可能に支持する支持部と、
一端側が前記グリップ側に当接し且つ前記グリップが回動操作されていないときに前記グリップの位置を中立位置に規定する複数のプッシュロッドと、
当該作業機の機体側に固定状に取り付けられていて前記支持部が取り付けられる基台と、
を備え、
前記支持部と前記基台における前記支持部が取り付けられている部分である固定部位とが前記グリップの内部に挿入されていて、前記グリップの回動支点が、前記グリップにおけるオペレータが手の平及び指を当接させて把持する部分で囲まれる領域の前記グリップの内部空間に位置し、
前記複数のプッシュロッドは、前記グリップの内部空間の中で、各プッシュロッドが下端から上方に向かうに従って前記回動支点を通る上下方向に延伸する仮想直線から離れる方向に移行する傾斜方向に傾斜した状態で前記支持部及び前記仮想直線の周囲に配置されていると共に前記基台に前記傾斜方向に摺動可能に支持されており、且つ前記グリップの内部に取り付けられて該グリップと一体回動する揺動体に前記一端側が当接していることを特徴とする作業機。 - オペレータが左手で操作する左操縦装置と、
オペレータが右手で操作する右操縦装置と、
前記左操縦装置及び前記右操縦装置によって操作される作業装置と、
を備えた作業機であって、
前記左操縦装置及び前記右操縦装置は、
オペレータが把持するグリップと、
前記グリップを任意の回動方向に回動可能に支持する支持部と、
前記回動支点を通る仮想直線に対して対称、且つ一端側が前記グリップに直接または他の部材を介して当接する位置に配置された複数のプッシュロッドと、
前記各プッシュロッドの移動量を検知する検知器と、
前記プッシュロッドを当該プッシュロッドの延伸方向に沿って前記一端側に付勢する付
勢部材とを備え、
前記グリップの回動支点が前記グリップの内部に位置し、
前記グリップが回動操作されていないときには前記各プッシュロッドによって前記グリップの位置が中立位置に規定され、
前記グリップが回動操作されたときには回動方向に応じて1または複数の前記プッシュロッドが前記グリップに直接または他の部材を介して押されることにより前記付勢部材の付勢力に打ち勝って当該プッシュロッドの延伸方向に移動し、
前記グリップは、底面が開口した中空形状を有しており、且つ前記グリップの内面は前記プッシュロッドの前記一端側に対応する位置から前記底面側に向かうほど前記仮想直線からの距離が長くなっており、
前記各プッシュロッドは、前記一端側が前記グリップの奥側に配置されるように前記グリップの底面から前記グリップ内に挿入されており、且つ前記一端側から他端側へ向かうほど前記仮想直線との距離が短くなるように配置されていることを特徴とする作業機。 - 機体と、
前記機体に縦軸回りに揺動自在に取り付けられたスイングブラケットと、
を備え、
前記作業装置は、前記スイングブラケットに回動自在に枢着されたブームと、前記ブームに回動自在に枢着されたアームと、前記アームに揺動可能に装着された作業具とを有している請求項1〜5のいずれか1項に記載の作業機。
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