JP6853256B2 - 金属基材を冷却するための方法及び装置 - Google Patents

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Description

本発明は、金属基材を冷却する方法に関する。
特に、本発明は、この基材の製造中、特に基材の熱間圧延の終了時又は熱処理中に金属基材、例えば、鋼板を冷却することに適用される。
冷却の終了時に所望の微細構造及び機械的特性を得ることを確実にするために、このような冷却中、冷却速度を可能な限り制御しなければならない。
EP1428589A1号には、スリットノズルからの冷却流体のジェットを板の上面に、また管状ノズルから板の下面に吹き込むことにより、冷却流体溜めが形成され、この冷却流体溜めを通過させることにより鋼板が冷却される、鋼板の冷却方法が開示される。
しかし、このような冷却方法の適用により、板の表面の平坦性欠陥がもたらされる可能性がある。このような欠陥は、板内の冷却速度の不均一性、特に板の上面とその下面との間、及び板の表面と中心部との間の冷却速度の差異によって引き起こされる可能性がある。
欧州特許出願公開第1428589号明細書
したがって、本発明の目的は、基材内、特に基材の厚さに温度の不均一性を誘導することなく、金属基材の迅速かつ制御された冷却を可能にする、基材を冷却するための方法及び装置を提供することである。
この目的のために、本発明の目的は、長手方向に走行する金属基材を冷却する方法であって、前記基材の第1の表面上に少なくとも1つの第1の冷却流体ジェットを噴出し、前記基材の第2の面に少なくとも1つの第2の冷却流体ジェットを噴出することを含み、
第1及び第2の冷却流体ジェットは、前記第1の表面上及び第2の表面上にそれぞれ第1の層状冷却流体流及び第2の層状冷却流体流を形成するように、5m/秒以上の冷却流体速度で噴出され、前記第1及び第2の層状冷却流体流は基材に対し接線方向にあり、前記第1及び第2の層状冷却流体流はそれぞれ基材の第1の所定の長さ及び第2の所定の長さにわたって広がり、前記第1及び第2の長さは、基材が核沸騰により第1の温度から第2の温度に冷却されるように決定される該方法である。
本発明による方法は、個々に又は任意の技術的に可能な組み合わせに従って取られる、以下の特徴の1つ又は複数を含むことができる。
− 第1の長さと第2の長さとの間の差は、第1の長さ及び第2の長さの平均の10%未満である;
− 第1の冷却流体ジェット及び第2の冷却流体ジェットは、基材の中央面に対して対称である;
− 前記第1及び第2の冷却流体ジェットは各々噴出中に長手方向と共に所定の角度を形成し、前記所定の角度は5°〜25°の間に含まれる;
− 前記第1及び前記第2の冷却流体ジェットは、それぞれ所定の距離から前記第1及び第2の表面に噴出され、前記所定の距離は50〜200mmである;
− 前記第1及び第2の所定の長さの各々は0.2m〜1.5mの間に含まれる;
− 前記第1の温度は600℃以上である;
− 前記第1の温度は800℃以上である;
− 前記基材は、0.2m/秒〜4m/秒の間に含まれる速度で走行している。
− 第1の温度から第2の温度への冷却中に第1及び第2の表面の各々から引き出された平均熱流量束は、3〜7MW/mの間に含まれる;
− 基材は2〜9mmの間に含まれる厚さを有し、基材は200℃/秒以上の冷却速度で800℃から550℃まで冷却される;
− 前記第1及び第2の冷却流体ジェットの各々は、360〜2700L/分/mの間に含まれる特定の冷却流体流速で噴出される;
− 前記金属基材は鋼板である;
− 前記第1及び第2の層状冷却流体流は、基材の幅にわたって広がる。
本発明の目的はまた、金属基材を熱間圧延する方法であり、該方法は、金属基材を熱間圧延し、熱間圧延された金属基材を本発明による方法で冷却することを含む。
本発明の目的はまた、金属基材を熱処理する方法であって、該方法は金属基材を熱処理し、熱処理した金属基材を本発明による方法で冷却することを含む。
また、本発明の目的は、金属基材の冷却装置であって、
− 基材の第1の表面上に少なくとも1つの第1の冷却流体ジェットを噴出するように構成された第1の冷却ユニット、
− 基材の第2の表面上に少なくとも1つの第2の冷却流体ジェットを噴出するように構成された第2の冷却ユニット
を備え、第1及び第2の冷却ユニットは、前記第1の表面及び前記第2の表面上に第1及び第2の層状冷却流体流を形成するために、第1及び第2の冷却流体ジェットをそれぞれ5m/秒以上の冷却流体速度で噴出するように構成され、前記第1及び第2の層状冷却流体流は基材接線方向にあり、基材の第1の所定の長さ及び第2の所定の長さにわたってそれぞれ広がる該装置である。
本発明による冷却装置は、個々に又は任意の技術的に可能な組み合わせに従って取られる、以下の特徴の1つ又は複数を含むことができる。
− 第1の冷却ユニットは、第1の冷却流体ジェットを噴出するように構成された少なくとも1つの第1の冷却ヘッダを備え、第2の冷却ユニットは、第2の冷却流体ジェットを噴出するように構成された少なくとも1つの第2の冷却ヘッダを備える;
− 第1の冷却ヘッダ及び第2の冷却ヘッダは各々、第1の冷却流体ジェット及び第2の冷却流体ジェットをそれぞれ噴出するためのノズル開口を備えるヘッダノズルを備える;
−各ヘッダノズルは、長手方向と共に所定の角度を形成し、所定の角度は5°〜25°の間に含まれる;
− 前記第1及び第2の冷却ユニットの少なくとも1つは、前記第1の所定の長さ及び/又は前記第2の所定の長さの下流で冷却流体流を防止するように適合された、冷却流を停止させるための装置を備える;
− 第1及び第2の冷却ヘッダの各々は冷却流体供給回路に接続され、前記冷却流体供給回路には1〜2バールの間に含まれる冷却流体圧力で冷却流体が供給される;
− 各冷却流体供給回路は、冷却流体が冷却流体供給回路内を最大2m/秒の速度で循環するように構成される。
本発明の目的はまた、本発明による冷却装置を含む熱間圧延設備である。
本発明の目的はまた、本発明による冷却装置を含む熱処理設備である。
本発明は、添付の図面を参照して実施例として与えられた以下の説明を読むことにより、より深く理解されるであろう。
本発明の一実施形態による冷却装置を含む熱間圧延ラインの概略図である。 図1の冷却装置の冷却モジュールの概略図である。 図2の冷却モジュールの冷却ヘッダ及び供給回路によって形成されるアセンブリの正面から見た部分断面概略図である。 図3のアセンブリの、図3のIV−IV平面に沿った断面図である。 板の表面上の異なる冷却流体ジェット噴出速度についての、板の表面温度に対する、図2〜図4の冷却モジュールによって板から引き出された熱流量を示すグラフである。 基材の表面に形成された流体流に対する、基材の走行方向と共に冷却流体ジェットによって形成される角度αの影響を示す概略図である。 基材の表面に形成された流体流に対する、基材の走行方向と共に冷却流体ジェットによって形成される角度αの影響を示す概略図である。 図2〜4による冷却モジュールによる冷却中の板の上面及び下面の温度の時間依存変化を示すグラフである。 図9は、図2〜4に従う装置の冷却モジュールの入口及び出口における、板の表面の、板の先端から後端までの長手方向の温度プロファイルを示すグラフである。 最先端技術による方法によって冷却された基材の平坦度を示すグラフである。 本発明による方法によって冷却された基材の平坦度を示すグラフである。 別の実施形態による冷却モジュールの冷却ヘッダ及び供給回路によって形成されるアセンブリの正面から見た部分断面概略図である。 図12のアセンブリの、図12の平面IX−IXに沿った断面図である。
図1は、炉2及び圧延機3からの排出時に走行方向Aにおいて移動する金属基材1を示す。例えば、基材1の走行方向Aは実質的に水平である。
次いで、基材1は冷却装置4を通過し、ここで、基材は、例えば、基材の圧延の終了時の温度に実質的に等しい初期温度から、例えば、室温、即ち、約20℃である最終温度まで冷却される。
基材1は、好ましくは0.2〜4m/秒の間に含まれる走行速度で冷却装置4を走行方向Aに通過する。
基材1は、例えば、3〜110mmの間に含まれる厚さを有する金属板である。
初期温度は、例えば、600℃以上、特に800℃以上、さらには1000℃を超える。
冷却装置4では、少なくとも1つの第1の冷却流体ジェットが基材1の第1の表面上に噴出され、少なくとも1つの第2の冷却流体ジェットが基材1の第2の表面上に噴出される。冷却流体は、例えば、水である。
第1及び第2の冷却流体ジェットは、それぞれ第1の表面及び第2の表面上に第1の層状冷却流体流及び第2の層状冷却流体流を形成するために、5m/秒以上の冷却流体速度で走行方向Aに噴出される。
第1及び第2の冷却流体ジェットは、好ましくは、360〜2700L/分/mの間に含まれる特定の冷却流体流速で放出される。
第1及び第2の冷却流体ジェットの噴出速度は、例えば、20m/秒以下、より好ましくは12m/秒以下である。
好ましくは、第1の冷却流体ジェットの噴出速度及び第2の冷却流体ジェットの噴出速度は実質的に等しい。
冷却流体ジェットの噴出速度は、ここでは、絶対的な方法で、即ち、冷却装置4の不動部分に対して表現され、走行している基材1に対して表現されるわけではない。
本発明者らは、ある速度での第1及び第2の冷却流体ジェットの噴出が5m/秒以上であれば、第1及び第2の表面の両方で冷却流体の層流が、少なくとも0.2m、一般には少なくとも0.5m、最大1.5mの長さにわたり得られることを実際に発見した。特に、基材1が水平面内を走行するとき、下面である第2の面上を流れる冷却流体に重力が作用しているにもかかわらず、第1及び第2の表面で冷却流体の層流が、少なくとも0.2m、一般には少なくとも0.5m、最大1.5mの長さにわたって得ることができる。
好ましくは、第1の冷却流体ジェット及び第2の冷却流体ジェットは、基材1の中央面、即ち、基材1の第1及び第2の表面に平行であり、これらの第1及び第2の表面から半分の距離に位置する長手方向の面に対して対称的である衝撃線上で第1及び第2の表面にそれぞれ衝突する。
第1及び第2の層状冷却流体流は、基材1の接線方向にあり、基材1の幅にわたって広がる。さらに、第1及び第2の層状冷却流体流は、各々基材1の所定の長さにわたって広がる。特に、第1の層状冷却流体流は、基材1の第1の所定の長さL1にわたって広がり、第2の冷却流体流は、基材の第2の所定の長さL2にわたって広がる。
第1の所定の長さL1及び第2の所定の長さL2は同様である。特に、第1の所定の長さL1と第2の所定の長さL2との間の差は、第1及び第2の所定の長さの平均の10%未満である。
冷却流体の速度と組み合わせると、第1及び第2の冷却流体ジェットのこの対称性により、基材1の中央面に対して実質的に対称的な第1及び第2の表面に冷却流体流を形成することができ、その厚さにおける基材1の均一な冷却を得ることが可能になる。
第1及び第2の所定の長さL1及びL2は、基材1が核沸騰によって第1の温度から第2の温度に冷却されるように決定される。
好ましくは、第1及び第2の所定の長さL1、L2の各々は、0.2m〜1.5mの間、より好ましくは0.5m〜1.5mの間に含まれる。
核沸騰は、遷移沸騰及び膜沸騰とは区別される。
膜沸騰は、一般に、この基材の高温で基材を冷却する場合、即ち、基材の表面の温度がより高い温度の閾値より高い場合に生じる。核沸騰は、基材の低温で、即ち、基材の表面の温度がより低い温度の閾値よりも低い場合に生じる。遷移沸騰は中間温度で、特に基材の表面の温度がより低い温度の閾値からより高い温度の閾値の間に含まれる場合に生じる。
遷移沸騰では、冷却中に引き出される熱流量は温度の減少関数である。その結果、基材の最低温度を有する領域は、基材の残りの部分よりも急速に冷却される。特に、転移沸騰では、基材の2つの表面の温度の不均一性は、表面間の冷却速度の差をもたらし、これは基材の温度の初期不均一性を高める傾向がある。
これらの温度の不均一性は、基材内で非対称な内部ひずみを生じ、これはひいては基材の変形及び基材表面の平坦性欠陥を引き起こす。
逆に、核沸騰では、冷却中に引き出される熱流量は、温度の増加関数である。その結果、基材の最も冷たい領域がよりゆっくりと冷却され、そのことは基材の温度の不均一性を弱める。
一般に、基材の冷却は遷移沸騰で開始され、そのことは基材の温度の不均一性を悪化させる傾向がある。
しかし、本発明者らは、基材の各表面上に、5m/秒以上の冷却流体速度で冷却流体ジェットを噴出して、基材の各表面上に、基材と接線方向にあり、所定の長さにわたって広がる層流冷却流体流を形成すると、高温、特に600℃より高い温度、さらには800℃又は1000℃より高い温度から核沸騰において基材を冷却することが可能になることを発見した。
したがって、基材1は、その冷却前に基材1が示し得る温度の不均一性を弱める傾向がある条件下でもっぱら冷却される。
第1及び第2の冷却流体ジェットは、それらの噴出中、長手方向と共に所定の角度、好ましくは5°〜25°の間に含まれる角度を形成する。また、第1及び第2の冷却流体ジェットは、それぞれ第1及び第2の表面から所定の距離から噴出され、この所定の距離は好ましくは50〜200mmの間に含まれる。
実際、本発明者らは、5°〜25°の間に含まれる角度及び/又は50〜200mmの間に含まれる所定の距離により、基材の各表面上での層状冷却流体流の形成が促進され、高い冷却速度が提供されることを発見した。特に、第1の温度から第2の温度への基材の冷却中、各表面から引き出される平均熱流量束は、例えば、3〜7MW/mの間に含まれる。
特に、本発明者らは、5°〜25°の間に含まれる角度により、基材の各表面上に層状冷却流体流を形成することが可能になり、高温から核沸騰において基材を冷却することが可能になることを発見した。これに反して、本発明者らは、第1及び/又は第2の冷却流体ジェットがその噴出中に形成する長手方向との角度が25°より大きい場合、流体の逆流が、基材の走行方向Aとは反対の方向に生じることを発見した。この逆流は冷却流体の流れを乱し、それは結果として層流ではない。その結果、基材は核沸騰によって冷却されない。
例えば、基材が2〜9mmの間に含まれる厚さを有する場合、200℃/秒以上の冷却速度で基材を800℃から550℃まで冷却することができる。
本発明の一実施形態による冷却装置4が図2、図3及び図4にさらに詳細に示される。
図示された例では、基材1は、水平方向に走行しており、基材1の第1の表面は基材1の走行中に上方に向いた上面であり、基材1の第2の表面は、基材1の走行中に下方に向き、ローラに支持される下面である。
以下の全てにおいて、その選択された方向が示され、図に関して意味される。特に、「上流」及び「下流」という用語は、図においてその選択された方向性に対し相対的に意味される。これらの用語は、走行する基材1に関して使用される。また、「横」、「長手」及び「垂直」という用語は、長手方向である基材1の走行方向Aに関して理解されるべきである。特に、「長手」という用語は基材1の走行方向Aに平行な方向を指し、「横」という用語は基材1の走行方向Aと直交し、基材1の第1及び第2の表面に平行な面に含まれる方向を指し、「垂直」という用語は、基材1の走行方向Aと直交し、基材1の第1及び第2の表面に直交する方向を指す。
さらに、「長さ」によって、長手方向の物体の寸法が参照され、「幅」によって横方向の物体の寸法が参照され、「高さ」によって垂直方向の物体の寸法が参照される。
図2に示す装置4は、少なくとも1つの冷却モジュール5を備え、冷却モジュール5は、所定数の冷却装置8を備える。
各冷却装置8は、基材1を走行方向Aに走行させ、この走行中に基材1を第1の温度から第2の温度まで核沸騰で冷却するように構成される。
特に、以下でより詳細に説明するように、各冷却装置8は、基材1の第1の表面上及び第2の表面上に冷却流体の層流を生成するように構成され、この層流は、基材1の全幅にわたって、及び基材1の走行方向Aに沿って基材1の所定の長さL1、L2にわたって広がる。
この目的のために、各冷却装置8は、基材1の第1の表面上に第1の冷却流体ジェットを、基材1の第2の表面上に第2の冷却流体ジェットを噴出するように構成され、第1及び第2の冷却流体ジェットの噴出速度は5m/秒以上である。
図示の例では、冷却モジュール5は、基材1の走行方向Aに沿って互いに続く2つの冷却装置8を備える。
第1の装置8は、第1の温度から第2の温度まで基材1を冷却することを目的とするものであり、基材1の走行方向において第1の装置8の下流に配置された第2の装置8は、第2の温度から第3の温度まで基材を冷却することを目的とするものである。
各冷却装置8は、第1のユニット9及び第2のユニット10を備える。
冷却中に基材1の第1の表面の前に、この例では基材の上方に配置されることが意図される第1のユニット9は、基材1の第1の表面上に冷却流体の層流を生成するように構成され、この層流は、基材1の全幅にわたって、及び基材1の第1の所定の長さL1にわたって広がる。
冷却中に基材1の第2の表面の前に、この例では基材の下方に配置されることが意図される第2のユニット10は、基材1の走行を確実にし、基材1の第2の表面上に冷却流体の層流を生成するように構成され、この層流は、基材1の全幅にわたって、及び基材1の第2の所定の長さL2にわたって広がる。
この目的のために、第1のユニット9は、図2に模式的に示され、図3及び図4により詳細に示される第1の冷却ヘッダ11と、第1の冷却ヘッダ11の冷却流体供給用の回路13と、第1の冷却ヘッダ11によって生成された冷却流体の流れを停止させ、それによりこの冷却流体流が所定の長さより長い基材1の長さにわたって広がるのを防止するように適合された、冷却流体の流れを停止させるための装置15とを備える。
冷却装置8の第2のユニット10は、第1のユニット9と同様に、第2の冷却ヘッダ17と、第2の冷却ヘッダ17に冷却流体を供給する回路19とを備える。第2のユニット10は、基材1の走行を確実にするよう構成された第2のローラ20をさらに備える。
第1の冷却ヘッダ11及び第2の冷却ヘッダ17は、冷却方法の適用中に基材1の中央面に対して実質的に対称である。
また、供給回路13及び19は、冷却方法の適用中に基材1の中央面に対して実質的に対称である。
続いて、図3及び図4を参照して、第1の冷却ヘッダ11及び供給回路13について説明するが、この説明は、第2の冷却ヘッダ17及び供給回路19に対称的に適用できると考えられる。
好ましくは、冷却モジュール5の第1の装置8は、第1のユニット9及び第2のユニット10に加えて、第1の上流側ローラ23及び第2の上流側ローラ21を含む2つの上流側ローラを備える。上流側ローラ21及び23は、基材1の走行方向に対して、第1の装置8の第1のユニット9及び第2のユニット10から上流に位置する。
第2の上流側ローラ21は、基材1の走行を確実にすることを目的とする。
第1の上流側ローラ23は、概ね円柱状をなし、基材1の全幅にわたって横方向に延びる。
第1の上流側ローラ23は、冷却モジュール5から基材1の上流側に向かう冷却流体流を防止するために、基材1の走行する第1の表面に接触するように構成される。第1の上流側ローラ23はさらに、基材1と第1の冷却ヘッダ11との間の考えられる接触を防止することを意図された安全装置である。
さらに、冷却モジュール5の最後の装置は、説明した例では第2の装置8であり、冷却モジュール5の下流側の冷却流体流を防止するように適合された、冷却流体流を停止させる追加の装置25を備える。
各装置8は、さらに、装置8の下流の冷却流体の流出を導き、制御するように構成された上部偏向器27及び下部偏向器28を備える。特に、上部偏向器27は、装置15によって停止される走行する冷却流体が基材1上を逆流することを防止する。
第1の冷却ヘッダ11及び関連する供給回路13は、図3及び図4に概略的に示される。
図3は、第1の冷却ヘッダ11と供給回路13とによって形成されるアセンブリの一部を切断した、走行方向Aとは反対の方向に沿った正面図であり、図4は、図3に示すアセンブリの、図3のIV−IV面に沿った断面図である。
第1の冷却ヘッダ11には、供給回路13を介して加圧された冷却流体が供給され、少なくとも1つの第1の冷却流体ジェットを基材1の第1の表面上に噴出するように構成される。この冷却流体ジェットは、好ましくは、基材1の全幅にわたって横方向に広がる連続ジェットである。
第1の冷却ヘッダ11は、ヘッダノズル33及び流路35を備える。
ヘッダノズル33は、冷却される基材1の幅以上の幅にわたって、走行する基材1に対して横方向に延びる。
ヘッダノズル33には、冷却流体を運ぶための導管37を形成する貫通オリフィスが設けられる。導管37は、冷却される基材1の幅以上の幅にわたって横方向に延び、流路35に接続された上流端と下流端との間で垂直の長手方向面内に延びる。下流端は開口を形成し、それを通って、供給回路13によって吹き込まれ、流路35、ひいては導管37を横切る冷却流体が冷却流体ジェットとして基材1上に噴出される。
開口は、走行する基材1に対して横方向に延びる連続したスロット又は開口部39を形成する。開口部39は、冷却される基材1の幅以上の幅を有する。
好ましくは、導管37は、導管37の上流側から下流側に向かって減少する部分を有し、これは、開口部39の出口において、供給回路13において、2m/秒未満の冷却流体の初期速度から少なくとも5m/秒の速度で噴出される冷却流体ジェットの形成を可能にする。実際には、後述するように、2m/秒 未満の速度で供給回路13内で冷却流体を循環させることにより、この供給回路13における圧力損失を最小限に抑えることができ、したがって回路に供給するために必要な圧力13を低下させることができる。
好ましくは、導管37の下流端は、走行方向Aと共に5°〜25°の間、特に10°〜20°の間に含まれる角度αを形成する。したがって、第1の冷却ヘッダ11による冷却流体ジェットの噴出中に、この冷却流体ジェットは、走行方向Aと共に5°〜25°の間、特に10°〜20°の間に含まれる角度αを形成する。
このような角度αは、基材1上に冷却流体の層流を生じさせ、基材1の急速な冷却速度に達するのに寄与する。実際、上述のように、25°より大きい角度αは、基材の走行方向Aとは反対の方向に流体の逆流を生じるであろう。この逆流は、冷却流体の流れを乱し、その結果、それは層流ではないであろう。
また、第1の冷却ヘッダ11は、基材1の冷却時に、開口部39が基材1の第1の表面から所定の距離Hに位置するように、走行する基材1の上方に位置するよう構成される。
距離Hは、50〜200mmの間に含まれることが好ましい。
開口部39を基材1の表面から所定の距離Hに配置することにより、基材1との衝突時の冷却流体ジェットの速度を制御することができる。特に、基材1の表面上の冷却流体流は層状のままであり、この冷却流体の流れは、基材1の急速冷却を得るために、所定の長さLにわたって十分な速度を有する。
流路35は、供給回路13によって供給される冷却流体をヘッダノズル33まで運ぶように構成される。
流路35は、開口部39の幅に実質的に等しい幅にわたって横方向に延び、供給回路13に接続されることを意図した上流端と、導管37の上流端に接続された下流端との間で実質的に垂直方向に延びる。したがって、流路35は、導管37を実質的に垂直方向に伸ばす。
流路35は、2つの実質的に垂直な横壁35a、35bによって画定される。
好ましくは、流路35は、その上流端と下流端との間に実質的に一定の部分を有する。特に、流路35の両方の横壁35a、35bは平行である。
供給回路13は、冷却流体分配ネットワークから受け取った冷却流体流を第1の冷却ヘッダ11まで運ぶように意図される。
供給回路13は、冷却ヘッダ11の供給導管43と、分配導管45と、冷却流体を提供するための主導管47とを下流から上流に有する。このようにして、冷却流体分配ネットワークから受け取った冷却流体流は、主導管47によって、次いで分配導管45によって、次いで供給導管43によって、冷却ヘッダ11まで、特に流路35まで運ばれる。
供給導管43は、冷却流体を流路35に供給することが意図される。
供給導管43は流路35の幅と実質的に同じ幅にわたって横方向に延びる。供給導管43は、ほぼ円筒形の形状を有し、実質的に円筒形の側壁と2つの端壁とを備える。したがって、供給導管43の両端は閉鎖される。
供給導管43は、その側壁に、後述するように主導管47を通過させることができる実質的に円形の開口を有する。
また、供給導管43は、その側壁に、流路35の上流端に接続された横方向開口51を備える。開口51は、供給導管43の幅のほぼ全体にわたって横方向に延びる。
好ましくは、開口51は、流路35の第1の壁35aの上縁に接続された供給導管43の第1の横方向縁と、この第2の壁35bの上縁から離れて流路35の第2の壁35bに接続された第2の横方向縁との間に画定される。
分配導管45は、供給導管43の全幅にわたって、冷却流体を提供するための主導管47によって提供される冷却流体流を分配することが意図される。
分配導管45は、供給導管43の内部で、流路35の幅及び供給導管43の幅と実質的に等しい幅にわたって横方向に延びる。
分配導管45は概ね円筒形であり、実質的に円筒形の側壁及び2つの端壁を備える。したがって、分配導管45の両端は閉じられる。
分配導管45の側壁は、供給導管43の側壁と共に、供給導管43の内側で冷却流体を循環させるための空間53を画定する。空間53は、概ねリング形状である。
分配導管45は、その側壁に、後述するように主導管47との接続を可能にする実質的に円形の開口55を備える。開口55は、供給導管43の側壁に形成された対応する開口と位置合わせされる。
好ましくは、これらの開口は、導管33及び35の端部から半分の距離に配置される。
また、分配導管45の側壁には、分配導管45に含まれる冷却流体を供給導管43の空間53に分配することを可能にすることを意図した複数のオリフィス57が設けられる。
オリフィス57は、例えば、横方向に整列され、分配導管45の全幅にわたって延びる。
オリフィス57は、例えば、等距離である。
したがって、オリフィス57は、分配45から横方向に沿って均一な供給管路43へ冷却流体の分配を確実にすることを可能にする。
好ましくは、図4に示すように、分配導管45の側壁は、流路35の第2の壁35bの上縁に接合され、オリフィス57は、分配導管45の下部に位置し、流路35の第2の壁35bに面している。
このようにして、供給導管43の空間53は、オリフィス57から通路35まで冷却流体を運ぶための一方向流路を形成する。
このような構成は、横方向に沿って導管43の空間53の全体に冷却流体を均一に分配することを確実にし、導管43内の圧力低下を最小にすることを可能にする。
冷却流体を提供する主導管47は、冷却流体分配ネットワークに接続され、このネットワークによって提供される冷却流体を分配導管45まで運ぶように構成される。
したがって、主導管47は、冷却流体分配ネットワークに接続されることを意図された上流端と、分配導管45に接続された下流端との間に延びる。
特に、主導管47の下流端は、供給導管43の対応する開口を介して分配導管45の開口55に接続される。
主導管47は、横方向に延びる円筒形状を有する第1の部分47aと、第1の部分を分配導管45の開口55に接続する、円形断面を有する第2の屈曲部分47bとを備える。
開口49の縁は、開口49を介して供給管43の外側に冷却液が漏れることを回避するために、主管路47と密閉可能に接合される。
このように設計されているので、供給回路13は、第1の冷却ヘッダ11の出口で360〜2,700L/分/mの間に含まれる表面流速で5m/秒を超える速度で噴出される冷却流体ジェットを得るために、冷却流体分配ネットワークによって2バール以下の圧力で提供される冷却流体の流れを第1の冷却ヘッダ11まで運ぶことができる。
特に、供給回路13は圧力低下を最小限に抑え、そのことにより比較的低い圧力からこのような噴出速度を得ることが可能になる。特に、上述した供給回路13の構成により、この回路13では2m/秒未満の冷却流体の循環速度が維持され、それにより圧力低下を最小限に抑えることができる。
2バール以下、例えば、1バールを超える低圧の使用により、冷却装置1のエネルギー消費が最小限に抑えられ、特に冷却流体分配ネットワークの圧力が4バールに等しいであろう装置と比較して、冷却流体の供給に必要な電気消費量が約5分の1に低減される。
冷却流体流を停止させる装置15は、第1の冷却ヘッダ11によって生成された冷却流体流を停止させ、それによりこの冷却流体流が所定の長さLより長い基材1の長さにわたって流れることを回避するように適合される。
冷却流体流を停止させる装置15は、基材1の走行方向において第1の冷却ヘッダ11より下流側に配置される。冷却流体流を停止させる装置15は、例えば、走行する基材1の第1の表面と接触し、第1の冷却ヘッダ11からの冷却流体の流れが基材1の走行方向において第1のローラ61を越えて流れるのを防止するように構成された第1のローラ61を備える。
第1のローラ61は、概ね円柱形状を有し、基材1の全幅にわたって横方向に延びる。
第1のローラ61は、第1の冷却ヘッダ11が基材1の第1の表面上に噴出する冷却流体ジェットの衝突領域と基材1の第1の表面上の第1のローラ61の接触領域との間の距離が所定の距離Lと等しくなるように、第1の冷却ヘッダ11より下流側に配置される。
第2のローラ20は、走行する基材1の中央面に対して第1のローラ61と対称に配置されることが好ましい。
記載した例では、第2の装置8の第1のユニット9の下流に配置された、冷却流体流を停止させる追加装置25は、所定の長さL1を超えて冷却モジュール5から下流の冷却流体流を防止することが意図される。
この追加の停止装置25は、第1のローラ61の下流に配置される。
装置25は、例えば、加圧された冷却流体ジェットを、基材に垂直な方向に又は基材1の走行方向Aとは反対の方向に基材1に送るように構成されたノズルを備える。例えば、基材の走行方向Aとこの加圧された冷却流体ジェットとの間に形成される角度は、60°〜90°の間に含まれる。
運転中、基材1は、好ましくは0.5m/秒〜2.5m/秒の間に含まれる走行速度で、走行方向Aにおいてローラ3、21及び19によって走行するように設定される。
この走行中、基材1は冷却モジュール5内、特に冷却装置8の各々の中を循環する。
冷却モジュール5への進入の間の基材1の初期温度は、600℃よりも高く、特に800℃より高い。例えば、冷却モジュール5への進入時の基材1の初期温度は、900℃よりも高い。
装置8の各々における基材1の走行中、第1の冷却流体ジェットは、基材1の第1の表面上に第1の冷却ヘッダ11によって噴出され、第2の冷却流体ジェットは、基材1の第2の表面上に第2の冷却ヘッダ17によって噴出される。
この目的のために、冷却流体分配ネットワークは、2バール未満、好ましくは1バールを超える圧力下で冷却流体供給回路13及び19の各々に供給する。
冷却流体流は、冷却流体を供給する主導管47内の回路13及び19の各々を循環して、次いで分配導管45内を循環し、次いでオリフィス57を介して供給導管43内の全幅にわたって供給導管43内を循環する。
冷却流体流は、回路13及び19の各々を2m/秒以下の速度で循環する。
次いで、冷却流体流は、第1のヘッダ17及び第2のヘッダ11の各々の流路35を循環し、次にヘッダノズル33の導管37を循環する。
温度が好ましくは30℃未満である冷却流体は、第1のヘッダ11及び第2のヘッダ17の開口部39を通って第1及び第2の冷却流体ジェットとして噴出される。
第1及び第2の冷却流体ジェットは、基材1の第1の表面及び下面上に基材1と実質的に平行な冷却流体の層流を形成することによって、基材1の走行方向Aに、5m/秒以上、好ましくは12m/秒未満の噴出速度で噴出される。
この冷却流体流は、基材1の全幅にわたって、基材1の第1の表面上の第1の所定の長さL1にわたって、及び基材1の第2の表面上の第2の所定の長さL2にわたって広がる。
したがって、基材1は、核沸騰において第1の温度から第2の温度まで冷却される。
第1の温度は、第1及び第2の冷却流体ジェットの衝突領域における基材1の温度に対応し、第2の温度は、停止装置15における基材1の温度に対応する。
特に、第1の冷却装置8の入口における基材1の温度は、冷却モジュール5の入口における基材1の初期温度に等しい。したがって、第1の冷却装置8を通過する間、基材1は、核沸騰条件下で、600℃超、特に800℃超、例えば、900℃超の温度から冷却される。
このように、本発明による冷却装置及び方法は、基材内、特に基材の第1の表面と第2の表面との間の温度の不均一性を誘発することなく、制御された方法で基材を効果的に冷却することができる。
本発明者らは、図2〜図4の装置から、基材1の温度に依存して、基材1の第1及び第2の表面上の冷却流体により基材1から引き出された熱流量に対する冷却流体の噴出速度の影響を研究した。この影響は図5に示される。
この図5において、冷却流体の噴出速度が5m/秒未満、例えば、2.8m/秒に等しい場合(曲線A)、基材1は、基材1の温度が370℃未満の場合のみ核沸騰で冷却される。
これらの条件下で、基材1の温度又は冷却された基材1の領域の温度が低いほど、引き出された熱流量はより低くなる。このような条件下では、基材1の最も冷たい領域がよりゆっくりと冷却され、それにより基材1の考えられる温度の不均一性が弱められる可能性が与えられる。
それにもかかわらず、冷却流体の噴出速度が2.8m/秒に等しい場合には、基材1の温度が370℃未満の場合にのみ核沸騰条件が達成されるため、熱間圧延又は熱処理の後の基材1の冷却の開始からは核沸騰条件は得られない。
実際に、基材1の温度が約370℃〜800℃の間に含まれるとき、基材1は遷移沸騰で冷却される。これらの条件下では、基材1の温度又は冷却された基材1の領域の温度が低いほど、引き出された熱流量が大きくなる。このような条件下では、基材1の最も冷たい領域がより急速に冷却され、そのことは基材1の考えられる温度の不均一性を強める傾向がある。
基材1の温度が約800℃より高いと、基材1は膜沸騰で冷却される。これらの条件下では、引き出された熱流量は、温度と共に実質的に不変であるが、例えば、400℃において核沸騰で引き出され得る熱流量よりも小さいままである。
したがって、冷却流体の噴出速度が5m/秒未満である場合、例えば、この速度が2.8m/秒に等しい場合、600℃超、さらには800℃超、さらには900℃の初期温度からの冷却開始時に得られる冷却条件は、遷移沸騰条件、又はその後に遷移沸騰条件が続く膜沸騰条件である。
これらの場合の両方において、基材1は、少なくとも部分的に遷移沸騰でその初期温度から最終温度まで冷却され、そのことは温度の不均一性を悪化させる傾向がある。
基材1の第1及び第2の表面に向かう冷却流体の噴出速度が増加すると、例えば、それが4m/秒に等しい場合(曲線B)、核沸騰条件はより高い温度(約400℃)まで得られることがわかる。
さらに、遷移沸騰において、引き出された熱流量の温度による変化、即ち、引き出された熱流量対温度の代表曲線の傾きは絶対値において減少する。
換言すれば、冷却流体の噴出速度が4m/秒に等しい場合、遷移沸騰状態での冷却は、冷却流体の噴出速度が2.8m/秒に等しい場合よりも、基材1の温度不均一性をより少ない程度でしか悪化させない。
冷却流体の噴出速度がさらに増加し、5m/秒より大きく、特に6m/秒(曲線C)及び7.4m/秒(曲線D)に等しくなると、基材1からの引き出された熱流量は、900°に達する温度又は900°を超える温度にまで及ぶ温度の範囲にわたって、基材1の温度の増加関数である。
したがって、基材1を、もっぱら核沸騰において、900℃を超える温度から室温まで冷却することができる。
したがって、図5は、第1及び第2の冷却流体ジェットの噴出速度が5m/秒以上である場合、基材1は、600℃を超える又はさらに800℃を超える又はさらには900℃を超える初期温度から核沸騰でもっぱら冷却され得ることを示す。
したがって、基材1を、その冷却前に基材1が含むことがある温度の不均一性を弱める傾向がある条件下でもっぱら冷却することができる。
図5において、冷却流体ジェットの噴出速度が速いので、少なくとも400℃〜1,000℃の間の温度範囲において、基材1から引き出された熱流量が全てより大きいことがさらに分かる。
したがって、図5は、5m/秒以上の速度で第1及び第2の冷却流体ジェットを噴出することにより、基材1の効果的な冷却を得ることができることを示す。
本発明者らはまた、開口部39と基材1の表面との間の距離H、及び第1又は下部冷却流体ジェットが噴出中に走行方向Aと共に形成する角度αが、基材1について、基材1の冷却速度に対して及ぼす影響を研究した。
これらの影響は、それぞれ以下の表1及び2、及び図6及び7に示される。
表1には、異なる距離Hで得られた相対的な冷却速度が報告されている。相対的な冷却速度は、距離H=60mmで得られた冷却速度に対する距離Hで得られた冷却速度の比として表1で計算される。
Figure 0006853256
表2には、異なる角度αで得られた相対的な冷却速度が報告されている。相対的な冷却速度は、角度α=10°で得られた冷却速度に対する角度αで得られた冷却速度の比として表2で計算される。
Figure 0006853256
図6及び図7は、2つの異なる角度αについての基材1上の流体流を示す。図6及び図7には、基材1の第1の表面及び冷却流体ジェット及び流れのみが示される。
図6では、長手方向Aと共に冷却流体ジェットによって形成される角度αは約35°、即ち、25°より大きい。図6に示すように、この角度のために、冷却流体の一部は、走行方向Aとは反対に逆流しB、その結果、基材の表面の冷却流体流は乱れており、層流ではないので、基材はもっぱら核沸騰によって冷却されるのではなく、むしろ遷移沸騰によって少なくとも部分的に冷却される。
対照的に、図7では、長手方向Aと共に冷却流体ジェットによって形成される角度αは25°である。この角度では、冷却流体は走行方向Aに逆流することはない。むしろ走行方向Aに沿って流れる冷却流体は層流であるので、基材はもっぱら核沸騰によって冷却される。
また、冷却速度に対する冷却流体の表面流速の影響を研究し、得られた冷却速度を従来技術による方法によって得られた冷却速度と、等しい表面流速で比較するために試験を行った。
したがって、表3は、3,360L/秒/mの表面流速、及び1020L/秒/mの表面流速の場合に、800℃〜550℃の間で本発明による方法によって得られた、℃/秒で表される冷却速度対冷却された基材1の厚さを示す。
これらの性能を、3,360L/秒/m及び1020L/秒/mの冷却流体表面流速の場合に、冷却流体ジェットが基材1の表面に直角に噴出される従来技術の標準方法によって得られたものと比較する。
Figure 0006853256
表3は、最小表面流速(1020L/秒/m)について本発明による方法によって得られた基材1の冷却速度が、特に最大表面流速(3,360L/秒/m)で得られた速度での標準方法によって得られた基材1の冷却速度よりも大きいことを示す。
したがって、これらの試験は、本発明による方法が、既存の方法よりも大きな冷却流体流速を必要とすることなく、基材1の特に効果的な冷却を得る可能性を与えることを示す。
また、本発明者らは、約1,150℃の初期温度から室温まで、30mmの厚さを有する基材1の第1及び第2の表面の冷却プロファイルを研究した。
したがって、図8は、時間に対する、上面及び下面である基材1の第1の(曲線I)及び第2の(曲線J)表面の温度の時間依存変化を示す。この図は、基材1の第1の表面及び第2の表面の冷却プロファイルが類似していることを示す。
特に、5m/秒以上の噴出速度で第2の表面、この例では下面への冷却流体ジェットの噴出は、基材の下面に形成される冷却流体流1が、長さL2にわたって基材1の下面と接触したままであり、基材1の上面及び下面の対称的な冷却、したがってその厚さにおいて基材1の均一な冷却を得る可能性を与える。
この図はまた、基材1の冷却が非常に急速であり、上面及び下面が1150°から200℃未満の温度まで50秒未満で冷却されることを示す。
図9は、図2及び図4に示される冷却モジュール5の入口(曲線K)及びこのモジュール5の出口(曲線L)での長手方向における基材1の表面にわたる温度分布を示す。
これらの曲線の横座標は、長手方向における基材1上の測定点の標準化された位置を表す。
このように、基材1は、冷却モジュール5への進入前に、基材1の先端から後端の間で長手方向における温度の不均一性を有し、この不均一性は、モジュール5の出口で強烈に弱められることがわかる。
したがって、図9は、基材1はもっぱら核沸騰条件下でモジュール5によって冷却され、そのことは基材1の先端から後端の間に最初に存在する温度の不均一性を弱めることを可能にするという事実を示す。
したがって、本発明による方法により、非常に良好な平坦性の品質を有する基材1を得ることが可能になる。
例及び比較として、図10及び図11は、技術水準による冷却方法(図10)又は本発明による冷却方法(図11)のいずれかによって冷却された2つの基材の、基材の幅にわたる表面のプロファイルを示す。
図10及び図11において、x軸は基材の幅にわたる測定点の位置を表し、y軸は平坦度=(ε11−(ε11)平均).10(ここで、(ε11)平均は基材の幅にわたるε11の平均値である。)で表される各測定点の平坦度を報告する。
図10の基材は、遷移沸騰によって少なくとも部分的に冷却された一方、図11の基材は、もっぱら核沸騰によって本発明に従って冷却された。
これらの図の比較により、基材が核沸騰によって冷却される本発明による方法は、技術水準の方法と比較して改善された基材平坦性を達成することを可能にすることが示される。
図12及び図13は、図3及び図4に示すアセンブリの別の実施形態による冷却ヘッダ11’及び供給回路13’を示す。
この実施形態は、図3及び図4を参照して説明した実施形態とは、主に、冷却ヘッダ11’が流路35を備えておらず、供給回路13’が冷却流体を提供するための主導管47を備えていない点で異なる。
したがって、この実施形態では、冷却ヘッダ11’はヘッダノズル71によって形成される。
ヘッダノズル71は、図3及び図4を参照して説明したヘッダノズル33と機能的に類似する。
特に、ヘッダノズル71は、冷却される基材1の幅以上の幅にわたって、走行する基材1に対して横断方向に延びる。
ヘッダノズル71には、冷却流体を運ぶための導管73を形成する貫通オリフィスが設けられる。導管73は、冷却される基材1の幅以上の幅にわたって横方向に延び、上流端と下流端との間の垂直な長手方向面内に延びる。導管73の上流端は供給回路13’に直接接続される。下流端は開口を形成し、供給回路13’によって吹き込まれ、導管37を横切る冷却流体はその開口を通って冷却流体ジェットとして基材上に噴出される。
開口は、図3及び図4を参照して説明した開口部39と類似する開口部75を形成する。
導管73は、導管73の上流側から下流側に向かって減少する部分を有し、それは開口部75の出口において2m/秒未満の冷却流体の初期速度から少なくとも5m/秒の速度で供給回路13’へ噴出される冷却流体ジェットの形成を可能にする。実際、後述するように、2m/秒未満の速度で供給回路13’内で冷却流体を循環させることにより、この供給回路13’における圧力低下を最小限に抑えることができ、したがって、回路13’に供給するのに必要な圧力を低下させることができる。
好ましくは、導管73の下流端は、走行方向Aと共に5°〜25°の間、特に10°〜20°の間に含まれる角度αを形成する。
また、この代替案によれば、供給回路13’は、冷却ヘッダ11’の供給導管83及び分配導管85を備える。したがって、冷却流体分配ネットワークから受け取った冷却流体の流れは、分配導管85、次いで供給回路83を通って冷却ヘッダ11’まで運ばれる。
供給回路83は、ヘッダノズル73に冷却流体を供給することが意図される。
供給導管83は、ヘッダノズル73の幅と実質的に等しい幅にわたって横方向に延びる。供給導管83は、円筒形の一般的な形状を有し、実質的に円筒形の側壁及び2つの端壁を備える。これらの端壁の両方には、以下に説明するように、供給回路83を通過させることを可能にすることが意図された実質的に円形の貫通オリフィス87が設けられる。
供給導管83はまたその側壁に導管73内に開口する横方向開口89を備える。開口89は供給導管83の幅の実質的全体にわたって横方向に延びる。
分配導管85は、冷却流体分配ネットワークに接続され、この分配ネットワークによって提供される冷却流体流を供給導管83の全幅にわたって分配することが意図される。
分配導管85は、円筒形の一般的な形状を有し、冷却流体分配ネットワークに各々接続された2つの端部85a、85bの間に横方向に延びる。導管85は、端部85a、85bの間に、供給導管83の内部に延びる中央部分を備える。両端部85a、85bは、供給導管83から貫通オリフィス87を通って開口する。
したがって、分配導管85の側壁は、供給導管83の側壁と共に、供給導管83内で冷却流体を循環させるための空間91を画定する。空間91は、概ねリング形状である。
また、分配導管85の側壁には、分配導管85から空間91への冷却流体の分配を可能にすることが意図された複数のオリフィス95が設けられる。
オリフィス95は、例えば、横方向に整列され、導管85の全幅にわたって延びる。
オリフィス95は、例えば、等距離である。
この代替案によれば、供給回路13’は、1,000〜3,500L/分/mの間に含まれる表面流速で、冷却ヘッダ11’の出口で5m/秒を超える速度で噴出される冷却流体ジェットが得られるように、冷却流体分配ネットワークによって2バール以下の圧力で提供される冷却流体流を冷却ヘッダ11’まで運ぶことができる。
特に、供給回路13’は、回路13と同様に、圧力低下の最小化を可能にし、それにより比較的低い圧力から5m/秒を超える噴出速度を得る可能性が与えられる。
上記の例示的な実施形態は非限定的であることを理解すべきである。
特に、別の実施形態によれば、冷却装置及びモジュールは、熱処理ラインに一体化される。次いで、冷却装置及びモジュールは、基材の熱処理温度に実質的に等しい初期温度から室温まで基材を焼き入れすることによって、基材1を核沸騰で冷却することが意図される。初期温度は、例えば、800℃より高く、さらには100℃より高くてもよい。
さらに、記載されたモジュール5は2つの冷却装置8を備えるが、モジュール内の装置8の数は変化してもよく、2つよりも多くても少なくてもよい。
また、偏向器を省略してもよいし、装置が1つの上部偏向器又は1つの下部偏向器のみを備えてもよい。
さらに、代案によれば、冷却流体流を停止させるための装置15は、ローラ61に加えて又はその代わりに、加圧された冷却流体ジェットを基材に直交する方向又は基材1の走行方向とは反対の方向に基材1上に送るように構成されたノズルを備える。

Claims (24)

  1. 長手方向(A)に走行する金属基材(1)を冷却する方法であって、前記方法は、前記基材(1)の第1の表面上に少なくとも1つの第1の冷却流体ジェットを噴出し、前記基材(1)の第2の表面上に少なくとも1つの第2の冷却流体ジェットを噴出することを含み、
    前記第1及び第2の冷却流体ジェットが、前記第1の表面上及び前記第2の表面上にそれぞれ第1の層状冷却流体流及び第2の層状冷却流体流を形成するために、5m/秒以上の冷却流体速度で噴出され、前記第1及び第2の層状冷却流体流が基材(1)に対し接線方向にあり、前記第1及び第2の層状冷却流体流が、それぞれ基材(1)の第1の所定の長さ(L1)及び第2の所定の長さ(L2)にわたって広がり、
    前記第1及び第2の冷却流体ジェットが各々噴出中に長手方向Aと共に所定の角度(α)を形成し、前記所定の角度(α)は5°〜25°の間に含まれ、前記第1及び第2の所定の長さ(L1、L2)は、基材(1)が核沸騰によって第1の温度から第2の温度に冷却されるように決定される、方法。
  2. 第1の長さ(L1)と第2の長さ(L2)との間の差が、第1の長さ(L1)及び第2の長さ(L2)の平均の10%未満である、請求項1に記載の方法。
  3. 第1の冷却流体ジェット及び第2の冷却流体ジェットが、基材(1)の中央面に対して対称である、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 前記第1及び第2の冷却流体ジェットが、前記第1及び第2の表面上にそれぞれ所定の距離(H)から噴出され、前記所定の距離(H)が50〜200mmの間に含まれる、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 前記第1及び第2の所定の長さ(L1、L2)の各々が、0.2m〜1.5mの間に含まれる、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 前記第1の温度が、600℃以上である、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 前記第1の温度が、800℃以上である、請求項6に記載の方法。
  8. 基材(1)が、0.2m/秒〜4m/秒の間に含まれる速度で走行している、請求項1から7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 第1の温度から第2の温度への冷却中に第1及び第2の表面の各々から引き出される平均熱流量束が、3〜7MW/mの間に含まれる、請求項1から8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 基材が2〜9mmの厚さを有し、基材が200℃/秒以上の冷却速度で800℃から550℃まで冷却される、請求項1から9のいずれか一項に記載の方法。
  11. 前記第1及び第2の冷却流体ジェットの各々が、360〜2700L/分/mの間に含まれる特定の冷却流体流速で噴出される、請求項1から10のいずれか一項に記載の方法。
  12. 前記金属基材が鋼板である、請求項1から11のいずれか一項に記載の方法。
  13. 第1及び第2の層状冷却流体流が、基材(1)の幅にわたって広がる、請求項1から12のいずれか一項に記載の方法。
  14. 金属基材を熱間圧延し、熱間圧延された金属基材を請求項1から13のいずれか一項に記載の方法で冷却することを含む、金属基材の熱間圧延方法。
  15. 金属基材を熱処理し、熱処理した金属基材を請求項1から13のいずれか一項に記載の方法で冷却することを含む、金属基材の熱処理方法。
  16. 金属基材(1)の冷却装置(8)であって、
    − 基材(1)の第1の表面上に少なくとも1つの第1の冷却流体ジェットを噴出するように構成された第1の冷却ユニット(9)
    − 基材(2)の第2の表面上に少なくとも1つの第2の冷却流体ジェットを噴出するように構成された第2の冷却ユニット(10)
    を備え、第1及び第2の冷却ユニット(9、10)は、第1及び第2の冷却流体ジェットが長手方向Aと共に所定の角度(α)を形成し、所定の角度(α)が5°〜25°の間に含まれるように、第1及び第2の冷却流体ジェットをそれぞれ噴出するように構成され、
    第1及び第2の冷却ユニット(9、10)は、前記第1の表面及び前記第2の表面上に第1の層状冷却流体流及び第2の層状冷却流体流をそれぞれ形成し、第1及び第2の層状冷却流体流は基材(1)に対し接線方向にあり、それぞれ基材の第1の所定の長さ(L1)及び第2の所定の長さ(L2)にわたって広がるように、第1及び第2の冷却流体ジェットをそれぞれ5m/秒以上の冷却流体速度で噴出するように構成される、装置。
  17. 第1の冷却ユニット(9)が、第1の冷却流体ジェットを噴出するように構成された少なくとも1つの第1の冷却ヘッダ(11;11’)を備え、第2の冷却ユニット(10)が、第2の冷却流体ジェットを噴出するように構成された少なくとも1つの第2の冷却ヘッダ(17)を備える、請求項16に記載の冷却装置(8)。
  18. 第1の冷却ヘッダ(11;11’)及び第2の冷却ヘッダ(17)が各々、第1の冷却流体ジェット及び第2の冷却流体ジェットをそれぞれ噴出するノズル開口部(39;75)を備えるヘッダノズル(33;71)を備える、請求項17に記載の冷却装置(8)。
  19. 各ヘッダノズル(33;71)が、長手方向(A)と共に所定の角度(α)を形成する、請求項18に記載の冷却装置(8)。
  20. 第1の冷却ヘッダ(11;11’)及び第2の冷却ヘッダ(17)の各々が、冷却流体供給回路(13、19;13’)に接続され、前記冷却流体供給回路には、1〜2バールの間に含まれる冷却流体圧力で冷却流体が供給される、請求項17から19のいずれか一項に記載の冷却装置。
  21. 各冷却流体供給回路(13、19;13’)が、冷却流体が最大で2m/秒の速度で冷却流体供給回路((13、19;13’)内を循環するように構成される、請求項20に記載の冷却装置。
  22. 前記第1及び第2の冷却ユニット(9、10)の少なくとも1つが、前記第1の所定の長さ(L1)及び/又は前記第2の所定の長さ(L2)の下流の冷却流体流を防止するように適合された、冷却流体流を停止させるための装置(25)を備える、請求項16から21のいずれか一項に記載の冷却装置。
  23. 請求項16から22のいずれか一項に記載の冷却装置を含む熱間圧延設備。
  24. 請求項16から22のいずれか一項に記載の冷却装置を含む熱処理設備。
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