JP6817761B2 - ウエーハの分割方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ウエーハを個々のチップに分割するウエーハの分割方法に関する。
ウエーハを個々のチップに分割する方法としては、例えば、分割予定ラインに沿ってウエーハの内部にレーザビームを照射することにより分割起点となる改質層を形成し、その後ウエーハの裏面を研削することにより、改質層を分割起点として表面側にクラックを生じさせてウエーハを個々のチップに分割する分割方法がある(例えば、下記の特許文献1を参照)。
特開2013−171846号公報
しかし、上記の分割方法では、クラックによってウエーハに反りが発生することがあり、反った状態のウエーハを良好に搬送することができないという問題がある。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、レーザビーム照射後のウエーハを所定の搬送先に良好に搬送できるようにすることを目的としている。
本発明は、表面が分割予定ラインで区画されたウエーハを該分割予定ラインに沿って分割するウエーハの分割方法であって、ウエーハの表面に保護部材を貼着する貼着ステップと、該貼着ステップを実施した後、該保護部材側を保持手段で保持してウエーハの裏面からウエーハに対して透過性を有する波長のレーザビームを該分割予定ラインに沿って照射して、該分割予定ラインに沿ってウエーハの内部に表面から所定厚さの分割起点となる分
断起点改質層を形成する分断起点改質層形成ステップと、該分断起点改質層形成ステップを実施した後、ウエーハの裏面からウエーハに対して透過性を有する波長のレーザビームを照射して、ウエーハの裏面から該分断起点改質層までの間の該分断起点改質層が形成されていない領域に該分断起点改質層による応力反りを矯正する応力を有する矯正改質層を形成する矯正改質層形成ステップと、該矯正改質層形成ステップを実施した後にウエーハより小さい吸着面を備える搬送手段によってウエーハを吸着しながら搬送する搬送ステップと、該保護部材側を保持手段で保持してウエーハの裏面から研削手段により研削し仕上げ厚さへと薄化するとともに研削動作により該分断起点改質層を起点としてウエーハを該分割予定ラインに沿って分割する研削ステップと、を備え、該矯正改質層形成ステップでは、該搬送手段の該吸着面に対応する領域のみに該矯正改質層を形成することを特徴とする。
本発明にかかるウエーハの分割方法は、ウエーハの表面に保護部材を貼着する貼着ステップと、保護部材側を保持手段で保持してウエーハの裏面からウエーハに対して透過性を有する波長のレーザビームを分割予定ラインに沿って照射して、分割予定ラインに沿ってウエーハの内部に表面から所定厚さの分割起点となる分断起点改質層を形成する分断起点改質層形成ステップと、ウエーハの裏面からウエーハに対して透過性を有する波長のレーザビームを照射して、ウエーハの裏面から分断起点改質層までの間の分断起点改質層が形成されていない領域に分断起点改質層による応力反りを矯正する応力を有する矯正改質層を形成する矯正改質層形成ステップと、矯正改質層形成ステップを実施した後にウエーハより小さい吸着面を備える搬送手段によってウエーハを吸着しながら搬送する搬送ステップと、保護部材側を保持手段で保持してウエーハの裏面から研削手段により研削し仕上げ厚さへと薄化するとともに研削動作により分断起点改質層を起点としてウエーハを分割予定ラインに沿って分割する研削ステップとを備え、矯正改質層形成ステップでは、少なくとも搬送手段の吸着面に対応する領域に矯正改質層を形成するように構成したため、当該領域に反りが発生するおそれを低減することができる。これにより、搬送ステップを実施する際に、搬送手段が当該領域を吸着して、例えば研削装置などの所定の搬送先にウエーハを良好に搬送することが可能となる。その結果、従来に比べてウエーハの加工時間を短縮することができる。
レーザ加工装置の一例の構成を示す斜視図である。 (a)はウエーハの一例を示す斜視図である。(b)は貼着ステップを示す断面図である。 (a)〜(d)は分断起点改質層形成ステップを示す断面図である。 (a)〜(d)は矯正改質層形成ステップを示す断面図である。 (a)は円形状の矯正改質層が形成されたウエーハを示す平面図である。(b)は搬送ステップを示す平面図である。 (a)は研削ステップを示す断面図である。(b)は研削ステップによってウエーハが個々のデバイスを有するチップに分割された状態を示す断面図である。 (a)はU字状の矯正改質層が形成されたウエーハを示す平面図である。(b)は搬送ステップの第2例を示す平面図である。 (a)は矩形状の矯正改質層が形成されたウエーハを示す平面図である。(b)は搬送ステップの第3例を示す平面図である。
1 レーザ加工装置
図1に示すレーザ加工装置10は、基台11を有し、基台11のY軸方向後部側には、Z軸方向に延在するコラム12が立設されている。基台11の上面には、ウエーハを保持する保持手段として機能するチャックテーブル14と、チャックテーブル14をX軸方向に移動させるX軸方向送り手段16と、チャックテーブル14をX軸方向と直交するY軸方向にインデックス送りするY軸方向送り手段17とが配設されている。
チャックテーブル14の内部には、例えばポーラス部材を備えており、ポーラス部材の上面が保持面14aとなっている。保持面14aには、吸引源が接続され、吸引源の吸引作用を受けた保持面14aでウエーハを吸引保持することができる。チャックテーブル14は、Y軸方向送り手段17の上に配設された支持台15において回転可能に支持されている。
X軸方向送り手段16は、X軸方向に延在するボールネジ160と、ボールネジ160の一端に接続されたモータ161と、ボールネジ160と平行に延在する一対のガイドレール162と、X軸方向に移動可能なX軸ベース163とを備えている。X軸ベース163の一方の面にはY軸方向送り手段17を介してチャックテーブル14が支持され、X軸ベース163の他方の面には一対のガイドレール162が摺接し、X軸ベース163の中央部に形成されたナットにはボールネジ160が螺合している。そして、モータ161によって駆動されたボールネジ160が回動することにより、X軸ベース163がガイドレール162に沿ってX軸方向に移動し、チャックテーブル14をX軸方向に移動させることができる。
Y軸方向送り手段17は、Y軸方向に延在するボールネジ170と、ボールネジ170の一端に接続されたモータ171と、ボールネジ170と平行に延在する一対のガイドレール172と、Y軸方向に移動可能なY軸ベース173とを備えている。Y軸ベース173の一方の面には支持台15に支持されたチャックテーブル14が回転自在に支持され、Y軸ベース173の他方の面には一対のガイドレール172が摺接し、Y軸ベース173の中央部に形成されたナットにはボールネジ170が螺合している。そして、モータ171によって駆動されたボールネジ170が回動することにより、Y軸ベース173がガイドレール172に沿ってY軸方向に移動し、チャックテーブル14をY軸方向にインデックス送りすることができる。
コラム12の側部には、Y軸方向に延在するケーシング22が連結されている。ケーシング22の先端部22aは、チャックテーブル14の移動方向(X軸方向)の移動経路の上方側の位置まで延在した構成となっている。ケーシング22は、コラム12内に配設された図示しない昇降機構によってZ軸方向に上下動可能となっている。ケーシング22の先端部22aには、ウエーハに対して透過性を有する波長のレーザビームを下方に照射するレーザヘッド21を有するレーザビーム照射手段20と、レーザビームを照射すべき領域を撮像する撮像手段23とが配設されている。
ケーシング22の内部には、レーザビームを発振する発振器200が収容されている。レーザヘッド21の内部には、発振器200から発振されたレーザビームを集光するための集光レンズが内蔵されている。レーザヘッド21は、ケーシング22の上下方向の移動にともない上下動してレーザビームの集光位置を調整することができる。
撮像手段23は、特に限定されるものではなく、例えばCCDイメージセンサ又はCMOSイメージセンサを内蔵したカメラである。撮像手段23は、チャックテーブル14に保持されたウエーハを撮像して、パターンマッチング等の画像処理を行うことにより、ウエーハのレーザビームを照射すべき位置を検出することができる。
レーザ加工装置10は、少なくともチャックテーブル14、X軸方向送り手段16、Y軸方向送り手段17及びレーザビーム照射手段20の各動作を制御する制御手段18を備えている。制御手段18は、少なくともCPUやメモリなどの記憶素子を備えている。撮像手段23によりウエーハのレーザビームを照射すべき領域を検出したら、かかる検出データは制御手段18に送られる。そして、制御手段18は、検出データに基づいて、チャックテーブル14の回転動作及びX軸方向送り手段16,Y軸方向送り手段17によるチャックテーブル14の移動動作を制御することができる。レーザヘッド21の位置とレーザビームを照射すべき位置との位置合わせは、Y軸方向送り手段17によってY軸ベース173とともにチャックテーブル14をY軸方向にインデックス送りすることにより行われる。
基台11のY軸方向前部側には基台13が連結されており、この基台13の上面には、チャックテーブル14に対するウエーハの搬入及び搬出を行う搬送ユニット30を備えている。搬送ユニット30は、ウエーハを吸引保持して所定の搬送先に搬送する搬送手段31と、搬送手段31をY軸方向に水平移動させるY軸方向移動手段35とにより構成されている。搬送手段31は、ウエーハを吸引保持する吸着面を下面に備えた吸着パッド32と、一端が吸着パッド32に接続されたアーム部33と、アーム部33の他端に連結され昇降及び回転可能な軸部34とを備えている。軸部34が昇降することにより、アーム部33がZ軸方向に昇降し、吸着パッド32を昇降させることができる。また、軸部34が回転することにより、アーム部33が水平に旋回し、吸着パッド32を水平に旋回させることができる。
本実施形態に示す吸着パッド32の吸着面は、円形状に形成され、その面積は、少なくとも搬送対象となるウエーハよりも小さい直径を有している。これにより、吸着パッド32とウエーハとが接触する面積を小さくすることができる。吸着パッド32には吸引源が接続されており、吸引源の吸引力が吸着パッド32の吸着面に作用することにより、吸着パッド32でウエーハを吸着することが可能となっている。
Y軸方向移動手段35は、Y軸方向に延在するボールネジ350と、ボールネジ350の一端に接続されたモータ351と、ボールネジ350と平行に延在する一対のガイドレール352と、搬送手段31を支持する移動ベース353とを備えている。移動ベース353の一方の面には軸部34が昇降及び回転自在に配設され、移動ベース353の他方の面には一対のガイドレール352が摺接し、移動ベース353の中央部に形成されたナットにはボールネジ350が螺合している。モータ351によって駆動されたボールネジ350が回動することにより、移動ベース353がガイドレール352に沿ってY軸方向に移動し、搬送手段31をY軸方向に水平に移動させることができる。搬送ユニット30では、図示していないが、加工前のウエーハを例えばカセットからチャックテーブル14へ搬送したり、加工後のウエーハをチャックテーブル14からカセットに収容したり例えば研削装置へ搬送したりすることができる。
2 ウエーハの分割方法
次に、レーザ加工装置10を用いて、図2(a)に示すウエーハWを個々のチップに分割するウエーハの分割方法について説明する。ウエーハWは、被加工物の一例であって、円形板状の基板を有し、その表面Waには、格子状の分割予定ラインSによって区画された複数の領域にデバイスDが形成されている。一方、ウエーハWの表面Waと反対側の裏面Wbは、レーザビームの照射や研削砥石による研削が施される被加工面となっている。
(1)貼着ステップ
図2(b)に示すように、ウエーハWの表面Waに保護部材1を貼着する。保護部材1は、粘着性を有し、かつ、ウエーハWの表面Waの全面を覆う面積を有している。保護部材1をウエーハWの表面Waに貼着すると、図2(a)に示したデバイスDが形成された領域が保護部材1によって覆われ、デバイスDが保護される。なお、加工前のウエーハWは、例えばレーザ加工装置10にセットされた図示しないカセットに複数収容されている。
(2)分断起点改質層形成ステップ
貼着ステップを実施した後、図1に示した搬送ユニット30によって、図示しないカセットから加工前のウエーハWを取り出し、Y軸方向移動手段35によって移動ベース353とともに+Y方向に移動する。そして、チャックテーブル14の保持面14aにウエーハWを載置し、ウエーハWの裏面Wbを上向きにさせ、吸引源の吸引力を作用させた保持面14aで保護部材1側を吸引保持する。
X軸方向送り手段16によって、チャックテーブル14を撮像手段23の直下に位置づけ、撮像手段23がレーザビームを照射すべき位置(分割予定ラインS)を検出したら、検出データは制御手段18に送られる。制御手段18は、検出データに基づいて、Y軸方向送り手段17を制御し、Y軸ベース173とともにチャックテーブル14をY軸方向にインデックス送りすることでレーザヘッド21と分割予定ラインSとの位置合わせが行われる。図3(a)に示すレーザビーム照射手段20は、レーザヘッド21を−Z方向に下降させ、レーザビームの集光点を所望の位置(ウエーハWの表面Wa側に最も近い位置)に調整する。その後、図1に示したX軸方向送り手段16によって、X軸ベース163とともにチャックテーブル14を例えば−X方向に移動させながら、レーザヘッド21からウエーハWに対して透過性を有する波長のレーザビーム24をウエーハWの裏面Wb側から分割予定ラインSに沿って照射し、ウエーハWの内部に分断起点改質部2を形成する。
X軸方向に向く分割予定ラインSに沿って分断起点改質部2を形成した後、図1に示したY軸方向送り手段17によりチャックテーブル14を+Y方向にインデックス送りして、図3(a)に示すように、隣接する分割予定ラインSの上方側にレーザヘッド21を位置づけ、上記同様に、X軸方向送り手段16によってチャックテーブル14を例えば−X方向に移動させながら、レーザヘッド21からレーザビーム24をウエーハWの裏面Wb側から分割予定ラインSに沿って照射し、ウエーハWの内部に分断起点改質部2を形成する。
分断起点改質部2の形成とチャックテーブル14のY軸方向のインデックス送りとを繰り返し行い、X軸方向に向く全ての分割予定ラインSに沿って分断起点改質部2を形成したら、チャックテーブル14を90°回転させることにより、分断起点改質部2が形成されていないY軸方向に向いた分割予定ラインSをX軸方向に向かせ、上記同様に、分断起点改質部2の形成とチャックテーブル14のY軸方向のインデックス送りとを繰り返し行い、ウエーハWの内部に分断起点改質部2を形成する。このようにして、図3(b)に示すように、ウエーハWの内部に全ての分割予定ラインSに沿って一段目の分断起点改質部2を形成する。
次いで、レーザヘッド21を+Z方向に上昇させ、レーザビームの集光点を表面Wa側から裏面Wb側へと均等な間隔をあけて一段目の分断起点改質部2の上側に位置づける。その後、図3(c)に示すように、一段毎にX軸方向及びY軸方向の全ての分割予定ラインSに沿ってレーザビーム24を照射して分断起点改質部2を形成する。この分断起点改質部2が積み重なることで、分断起点改質層3が形成される。分断起点改質部2の形成は、分断起点改質層3がウエーハWの表面Waを基準として仕上げ厚みLを超える位置まで繰り返し行われ、図3(d)に示すように、ウエーハWの内部に全ての分割予定ラインSに沿った分断起点改質層3が形成される。分断起点改質層3は、ウエーハWの表面Wa側に形成されており、この分断起点改質層3による内部応力によってウエーハWの表裏の応力バランスが崩れ、ウエーハWに反りが生じやすくなっている。
なお、分割予定ラインSに沿って分断起点改質層3を形成する順番は、本実施形態に示した場合に限定されない。例えば、X軸方向の全ての分割予定ラインSに沿って複数段の分断起点改質部2からなる分断起点改質層3を形成してから、Y軸方向の全ての分割予定ラインSに沿って複数段の分断起点改質部2からなる分断起点改質層3を形成してもよい。
(3)矯正改質層形成ステップ
分断起点改質層形成ステップを実施した後、図4(a)に示すように、レーザビーム照射手段20は、レーザヘッド21を+Z方向に上昇させ、より裏面Wb側にレーザビーム25の集光点を位置づける。すなわち、レーザビーム25の集光点の位置は、ウエーハWの裏面Wbから分断起点改質層3までの間の分断起点改質層3が形成されていない領域に調整される。また、矯正改質層形成ステップでは、分断起点改質層3が形成されたウエーハWの応力バランスが調整されるように、上記した分断起点改質層形成ステップと比較してレーザビーム照射手段20のレーザ出力を小さく、加工送り速度が大きく設定される。図1に示したX軸方向送り手段16によって、X軸ベース163とともにチャックテーブル14をX軸方向に移動させつつ、レーザヘッド21からレーザビーム25をウエーハWの裏面Wb側から照射し、ウエーハWの内部に矯正改質部4を形成する。続いて、図1に示したY軸方向送り手段17によりチャックテーブル14を例えば+Y方向にインデックス送りさせ、矯正改質部4が形成されていない領域に矯正改質部4を順次形成していく。このようにして、図4(b)に示すように、ウエーハWの内部に図1に示した吸着パッド32と同心円状の一段目の矯正改質部4を形成する。
次いで、レーザヘッド21を+Z方向に上昇させ、レーザビーム25の集光点を表面Wa側から裏面Wb側へと均等な間隔をあけて一段目の矯正改質部4の上側に調整する。その後、図4(c)に示すように、一段毎に矯正改質部4の形成とチャックテーブル14のY軸方向のインデックス送りとを繰り返し行い、ウエーハWの内部に矯正改質部4を形成する。この矯正改質部4が積み重なることで、矯正改質層5が形成される。矯正改質部4の形成は、図4(d)に示すように、矯正改質層5が所定の厚みに至るまで繰り返し行われる。矯正改質層5を形成する領域は、図1に示した搬送手段31の吸着パッド32の吸着面に対応する対応領域(吸着パッド32の吸着面とウエーハWの裏面Wbとが接触する部分)であり、これが吸着パッド32と同心円状となるように設定される。このように形成された矯正改質層5によってウエーハWの内部の応力バランスが調整されるため、ウエーハWの反りの発生するおそれが低減される。
(4)搬送ステップ
矯正改質層形成ステップを実施した後、図1に示した搬送ユニット30を用いて、ウエーハWを所定の搬送先に搬送する。具体的には、Y軸方向移動手段35によって、移動ベース353とともに搬送手段31をガイドレール352に沿って+Y方向に移動させるとともに、軸部34が昇降及び回転することにより、吸着パッド32をチャックテーブル14の真上の位置に移動させる。ここで、チャックテーブル14に保持されたウエーハWの裏面Wbのうち、図5(a)に示すように、吸着パッド32と同心円状の矯正改質層5が形成された部分には網掛けを施して図示している。この矯正改質層5が形成された部分の内側が吸着パッド32の吸着面に対応する対応領域である。少なくとも対応領域は、反りが発生しにくい状態となっている。
次いで、図5(b)に示すように、吸着パッド32をウエーハWの裏面Wbに接触させて保持する。具体的には、吸着パッド32を、ウエーハWの裏面Wbのうち対応領域に接触させ、図示しない吸引源の吸引力を吸着パッド32の吸着面に作用させてウエーハWの裏面Wbを吸着する。このように、吸着パッド32によって反りのない対応領域を吸着することで、ウエーハWの内部応力と吸着パッド32に作用する吸引力とが反発することなく、吸着パッド32でウエーハWを吸引保持することが可能となる。続いて、搬送手段31は、吸着パッド32にウエーハWを吸着させた状態のまま上昇することにより、図1に示したチャックテーブル14からウエーハWを搬出する。そして、Y軸方向移動手段35によって、移動ベース353とともに搬送手段31をガイドレール352に沿って−Y方向に移動させ、例えば研削装置にウエーハWを搬送する。
(5)研削ステップ
搬送ステップを実施した後、図6(a)に示すように、研削装置に備えるチャックテーブル50でウエーハWを保持する。チャックテーブル50は、その上面がウエーハWを吸引保持する保持面50aとなっている。チャックテーブル50の上方には研削手段40を備えており、研削手段40は、鉛直方向の軸心を有するスピンドル41と、スピンドル41の下部に装着された研削ホイール42と、研削ホイール42の下部にリング状に固着された研削砥石43とを備え、研削ホイール42を回転させながら、全体が昇降可能となっている。
図6(a)に示すように、保護部材1側をチャックテーブル50で保持してウエーハWの裏面Wbを上向きに露出させ、チャックテーブル50を例えば矢印A方向に回転させる。研削手段40は、研削ホイール42を例えば矢印A方向に回転させつつ、所定の研削送り速度で下降させ、研削砥石43でウエーハWの裏面Wbを押圧しながら所定の仕上げ厚さに至るまで研削してウエーハWを薄化する。かかる研削動作により分断起点改質層3が起点となって表面Wa側に向けてクラックが生じて、図6(b)に示すように、ウエーハWが分割予定ラインSに沿って個々のデバイスDを有するチップに分割される。
このように、本発明にかかるウエーハの分割方法は、ウエーハWの表面Waに保護部材1を貼着する貼着ステップと、保護部材1側をチャックテーブル14で保持してウエーハWの裏面WbからウエーハWに対して透過性を有する波長のレーザビーム24を分割予定ラインSに沿って照射して、分割予定ラインSに沿ってウエーハWの内部に表面Waから所定厚さの分割起点となる分断起点改質層3を形成する分断起点改質層形成ステップと、ウエーハWの裏面WbからウエーハWに対して透過性を有する波長のレーザビーム25を照射して、ウエーハWの裏面Wbから分断起点改質層3までの間の分断起点改質層3が形成されていない領域に分断起点改質層3による応力反りを矯正する応力を有する矯正改質層5を形成する矯正改質層形成ステップと、矯正改質層形成ステップを実施した後にウエーハWより小さい吸着面を備える搬送手段31によってウエーハWを吸着しながら搬送する搬送ステップと、保護部材1側をチャックテーブル50で保持してウエーハWの裏面Wbから研削手段40により研削し仕上げ厚さへと薄化するとともに研削動作により分断起点改質層3を起点としてウエーハWを分割予定ラインSに沿って分割する研削ステップとを備え、矯正改質層形成ステップでは、少なくとも搬送手段31の吸着パッド32の吸着面に対応する対応領域に矯正改質層5を形成するように構成したため、対応領域に反りが発生するおそれを低減することができる。そのため、搬送ステップを実施するときに、吸着パッド32が対応領域を吸着して、例えば研削装置などの所定の搬送先にウエーハWを良好に搬送することが可能となる。その結果、従来に比べてウエーハWの加工時間を短縮することができる。
ウエーハWの内部に形成される矯正改質層5の形状は、上記した同心円状に限定されるものではなく、少なくとも搬送手段の吸着面に対応した領域に形成すればよい。例えば、図7(a)に示すウエーハW1のように、ウエーハW1の内部にU字形状の矯正改質層5aを形成してもよい。この場合、図7(b)に示すU字形状の吸着パッド61を備える搬送手段60によってウエーハW1を搬送するとよい。ウエーハW1の裏面Wbのうち、矯正改質層5aが形成された部分の内側が吸着パッド61の吸着面に対応する対応領域である。少なくとも対応領域は反りが発生しにくい状態となっている。搬送手段60によってウエーハW1を搬送する際は、吸着パッド61をウエーハW1の裏面Wbのうち、対応領域に接触させ、図示しない吸引源の吸引力を吸着パッド61の吸着面に作用させてウエーハW1の裏面Wbを吸着するとよい。
図8(a)に示すウエーハW2のように、ウエーハW2の内部に矩形状の矯正改質層5bを形成してもよい。この場合、図8(b)に示す矩形状の吸着パッド71を備える搬送手段70によってウエーハW2を搬送するとよい。ウエーハW2の裏面Wbのうち、矯正改質層5bが形成された部分の内側が吸着パッド71の吸着面に対応する対応領域である。少なくとも対応領域は反りが発生しにくい状態となっている。搬送手段70によってウエーハW2を搬送する際は、吸着パッド71をウエーハW2の裏面Wbのうち、対応領域に接触させ、図示しない吸引源の吸引力を吸着パッド71の吸着面に作用させてウエーハW2の裏面Wbを吸着するとよい。
矯正改質層5,5a及び5bの大きさは、吸着パッド32,61及び71のそれぞれの吸着面に対応する領域に反りが発生しないように調整できればよいため、吸着パッド32,61及び71の吸着面の大きさと同じでもよいし、本実施形態に示すように、吸着パッド32,61及び71の外縁よりもわずかに大きく形成してもよい。
1:保護部材 2:分断起点改質部 3:分断起点改質層 4:矯正改質部
5,5a,5b:矯正改質層
10:レーザ加工装置 11:基台 12:コラム 13:基台
14:チャックテーブル 14a:保持面 15:支持台
16:X軸方向送り機構 160:ボールネジ 161:モータ 162:ガイドレール
163:X軸ベース
17:Y軸方向送り機構 170:ボールネジ 171:モータ 172:ガイドレール
173:Y軸ベース 18:制御手段
20:レーザビーム照射手段 200:発振器 21:レーザヘッド 22:ケーシング
23:撮像手段 24,25:レーザビーム
30:搬送ユニット 31:搬送手段 32:吸着パッド 33:アーム部 34:軸部
35:Y軸方向移動手段 350:ボールネジ 351:モータ
352:ガイドレール 353:移動ベース
40:研削手段 41:スピンドル 42:マウント 43:研削ホイール
44:研削砥石 50:チャックテーブル 50a:保持面
60:搬送手段 61:吸着パッド
70:搬送手段 71:吸着パッド

Claims (1)

  1. 表面が分割予定ラインで区画されたウエーハを該分割予定ラインに沿って分割するウエーハの分割方法であって、
    ウエーハの表面に保護部材を貼着する貼着ステップと、
    該貼着ステップを実施した後、該保護部材側を保持手段で保持してウエーハの裏面からウエーハに対して透過性を有する波長のレーザビームを該分割予定ラインに沿って照射して、該分割予定ラインに沿ってウエーハの内部に表面から所定厚さの分割起点となる分断起点改質層を形成する分断起点改質層形成ステップと、
    該分断起点改質層形成ステップを実施した後、ウエーハの裏面からウエーハに対して透過性を有する波長のレーザビームを照射して、ウエーハの裏面から該分断起点改質層までの間の該分断起点改質層が形成されていない領域に該分断起点改質層による応力反りを矯正する応力を有する矯正改質層を形成する矯正改質層形成ステップと、
    該矯正改質層形成ステップを実施した後にウエーハより小さい吸着面を備える搬送手段によってウエーハを吸着しながら搬送する搬送ステップと、
    該保護部材側を保持手段で保持してウエーハの裏面から研削手段により研削し仕上げ厚さへと薄化するとともに研削動作により該分断起点改質層を起点としてウエーハを該分割予定ラインに沿って分割する研削ステップと、を備え、
    該矯正改質層形成ステップでは、該搬送手段の該吸着面に対応する領域のみに該矯正改質層を形成することを特徴とするウエーハの分割方法。
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