JP6782393B2 - 硬化性樹脂組成物、接着剤組成物、及び複合構造物の製造方法 - Google Patents

硬化性樹脂組成物、接着剤組成物、及び複合構造物の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、硬化性樹脂組成物、部材1及び部材2の少なくとも一方が光透過性部材である場合に部材1及び部材2を貼り合わせるのにより好適な、当該硬化性樹脂組成物を配合してなる接着剤組成物、当該接着剤組成物を使用する部材1及び部材2を含む複合構造物の製造方法に関する。
液晶表示体及び光学レンズ等の光学系デバイスの構成部材や、電子ペーパ及び電池等の電子系デバイスの構成部材を接着剤で固定する際に、接着剤の流出や糸引きなどによる汚染が生じないことと、特定の枠内に均一に塗付されることとが要請される。
この要請に対して、糸ひきのし難いチキソトロピー性を有する接着剤を使用することが試みられている。
特許文献1には、チキソトロピー付与剤として金属酸化物微粒子を含む光硬化性樹脂組成物が開示されている。
特許文献2には、液状組成物にチキソトロピー性を付与するためのオイルゲル化剤が開示されている。
特開2014−224226号公報 特開平10−265761号公報
しかし、光学系デバイスや電子系デバイスの構成部材に光透過性を要請される光透過性部材が接着剤として含まれる場合、接着剤のチキソトロピー性を付与するために、
特許文献1のように金属酸化物微粒子等のフィラーを添加すると、光学透明性を維持することが困難になり、
特許文献2のようにオイルゲル化剤を添加しても、光学系デバイスや電子系デバイス用途の精密な流動性制御に対応できるチキソトロピー性を付与することが困難である。
本発明は、光学透明性とチキソトロピー性が両立した硬化性樹脂組成物、当該硬化性樹脂組成物を配合してなる接着剤組成物及び当該接着剤組成物を使用する複合構造物の製造方法を提供することを課題とする。
本発明は、
〔1〕ブロック共重合体化合物と媒質とが相溶してなる硬化性樹脂組成物であって、
前記ブロック共重合体化合物は、
(メタ)アクリレート単位を主体とする重合体ブロックaと、
(メタ)アクリレート単位を主体とする重合体ブロックbとのブロック共重合体構造を有し、
前記重合体ブロックaを構成する(メタ)アクリレート単位だけで構成される重合物のガラス転移温度が50℃超180℃以下であり、
前記重合体ブロックbを構成する(メタ)アクリレート単位だけで構成される重合物のガラス転移温度が−100℃以上50℃以下である化合物(以下、化合物Aという)であるか、
スチレン系化合物単位を主体とする重合体ブロックaと、
アルケン系化合物、ジエン系化合物及びアルキン系化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種の炭化水素系化合物の単位を主体とする重合体ブロックbとのブロック共重合体構造を有する化合物(以下、化合物Aという)であり、
前記硬化性樹脂組成物は、チキソトロピー性を有し、かつ、
前記硬化性樹脂組成物の0.3mmの厚みにおけるHAZE値が1.0以下である硬化性樹脂組成物、
〔2〕前項〔1〕記載の硬化性樹脂組成物を配合してなる接着剤組成物、並びに、
〔3〕部材1及び/又は部材2の表面に前項〔2〕記載の接着剤組成物を塗布する工程1と、
前記部材1と前記部材2を、前記接着剤組成物を介して貼り合わせる工程2−1、又は、
前記部材1と前記部材2を、前記接着剤組成物の硬化体を介して貼り合わせる工程2−2とを有する、前記接着剤組成物の硬化体を介して固定されている部材1及び部材2を含む複合構造物の製造方法である。
本発明によれば、光学透明性とチキソトロピー性が両立した硬化性樹脂組成物、当該硬化性樹脂組成物を配合してなる接着剤組成物及び当該接着剤組成物を使用する複合構造物の製造方法を提供することができる。
実施例1の硬化性樹脂組成物の、0〜80℃の範囲における貯蔵剛性率G‘と損失剛性率G“の測定結果である。 実施例8の硬化性樹脂組成物の、0〜80℃の範囲における貯蔵剛性率G‘と損失剛性率G“の測定結果である。 実施例11の複合構造物の製造方法の工程模式図である。 実施例12の複合構造物の製造方法の工程模式図である。
〔化合物A
本発明における化合物Aは、
(メタ)アクリレート単位を主体とする重合体ブロックaと、
(メタ)アクリレート単位を主体とする重合体ブロックbとのブロック共重合体構造を有し、
前記重合体ブロックaを構成する(メタ)アクリレート単位だけで構成される重合物のガラス転移温度が50℃超180℃以下であり、
前記重合体ブロックbを構成する(メタ)アクリレート単位だけで構成される重合物のガラス転移温度が−100℃以上50℃以下である。
重合体ブロックaを構成する(メタ)アクリレート単位は、それ単体で構成される重合物(以下、重合物aという)のガラス転移温度が50℃超180℃以下となる(メタ)アクリレート化合物が重合した際に形成される。なお、ガラス転移温度の安定性の観点から、重合物aの重量平均分子量は、好ましくは1×10以上、より好ましくは1×10〜1×10、更に好ましくは1×10〜1×10である。
重合体ブロックbを構成する(メタ)アクリレート単位は、それ単体で構成される重合物(以下、重合物bという)のガラス転移温度が−100℃以上50℃以下となる(メタ)アクリレート化合物が重合した際に形成される。なお、ガラス転移温度の安定性の観点から、重合物bの重量平均分子量は、好ましくは1×10以上、より好ましくは1×10〜1×10、更に好ましくは1×10〜1×10である。
重合体ブロックa又は重合体ブロックbを構成可能な(メタ)アクリレート化合物としては、
好ましくは、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、i−ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート等のアルキル(メタ)アクリレート;
メトキシエチル(メタ)アクリレート等のアルコキシ置換アルキル(メタ)アクリレート;
2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等のヒドロキシ置換アルキル(メタ)アクリレート;
ベンジル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート等;
エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート等のジ(メタ)アクリレート;及び
ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート、ノルボルネン(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート等の脂環構造含有(メタ)アクリレート、アクリロイルモルフォリン、ジエチルアクリルアミド等のアクリルアミドからなる群から選ばれる少なくとも2種の化合物であり、
より好ましくは、メタクリル酸メチル(メチルメタクリレート)及びアクリル酸n−ブチル(ブチルアクリレート)の組み合わせであって、
それぞれの化合物が単独で重合物を構成したときに示すTgに基づいて、重合体ブロックa又は重合体ブロックbの構成単位とする。
重合体ブロックaは、(メタ)アクリレート単位だけで構成されていることが好ましいが、後述する硬化性樹脂組成物が相溶性とチキソトロピー性を有する限り、共重合可能な他の化合物単位が含まれていることが許容される、(メタ)アクリレート単位を主体とする重合体構造である。
後述する硬化性樹脂組成物の相溶性とチキソトロピー性の観点から、重合体ブロックa中の(メタ)アクリレート単位のモル比は、好ましくは90〜100モル%、より好ましくは95〜100モル%、更に好ましくは99〜100モル%である。
重合体ブロックbは、(メタ)アクリレート単位だけで構成されていることが好ましいが、後述する硬化性樹脂組成物が相溶性とチキソトロピー性を有する限り、共重合可能な他の化合物単位が含まれていることが許容される、(メタ)アクリレート単位を主体とする重合体構造である。
後述する硬化性樹脂組成物の相溶性とチキソトロピー性の観点から、重合体ブロックb中の(メタ)アクリレート単位のモル比は好ましくは90〜100モル%、より好ましくは95〜100モル%、更に好ましくは99〜100モル%である。
化合物A中の重合体ブロックa及びbは、それぞれ重合物a及びbとほぼ同等の重合構造を有すると考えられので、化合物Aのガラス転移点は、重合物a及びbのガラス転移点が含まれる温度範囲、即ち、50℃超180℃以下の温度範囲と、−100℃以上50℃以下の温度範囲とにガラス転移温度を有することが好ましい。
ガラス転移温度は後述する重合物a、重合物b及び化合物Aの調整条件とガラス転移温度の測定条件に従って測定する。
(重合物a、重合物b及び化合物Aの調整条件)
重合物a、重合物b及び化合物Aのそれぞれについて、200℃に設定した神藤金属工業株式会社製の油圧式熱プレス機を用い、10MPaの圧力で0.5mm厚みにシート成形する。その後、動的粘弾性測定に必要な45mm×10mm×0.5mmの短冊片を切り出す。
(ガラス転移温度の測定条件)
セイコーインスツルメンツ社製動的粘弾性装置(DMS6100)を使用し、
引っ張りモードにて、−100℃〜200℃の温度範囲(昇温速度3℃/分)、周波数11Hzなる条件で測定して得られたチャートにおける、
tanδのピーク温度を読み取って短冊片を構成する重合物a、重合物b及び化合物Aそれぞれのガラス転移温度とする。
後述する硬化性樹脂組成物の相溶性とチキソトロピー性の観点から、化合物Aは、
重合体ブロックbの両末端に重合体ブロックaが結合したトリブロック体構造又は重合体ブロックaと重合体ブロックbが結合するジブロック体構造であることが好ましく、ジブロック体構造であることがより好ましい。
後述する硬化性樹脂組成物の相溶性とチキソトロピー性の観点から、
重合体ブロックaと重合体ブロックbの合計質量中の重合体ブロックaが、
好ましくは10〜70質量%、より好ましくは30〜60質量%である。
後述する硬化性樹脂組成物の相溶性とチキソトロピー性の観点から、化合物A中のトリブロック体構造又はジブロック体構造のモル比は、好ましくは90〜100モル%、より好ましくは95〜100モル%、更に好ましくは99〜100モル%である。
化合物Aの重合体ブロックaと重合体ブロックbの各構造と結合形態は、後述する硬化性樹脂組成物が相溶性とチキソトロピー性を有するように選択すればよく、市販品である「KURARITY」(登録商標、クラレ社)(例えば、LA1114、LA1892)を使用することができる。
〔化合物A
本発明における化合物Aは、
スチレン系化合物単位を主体とする重合体ブロックaと、
アルケン系化合物、ジエン系化合物及びアルキン系化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種の炭化水素系化合物(以下、特定炭化水素系化合物ともいう)単位を主体とする重合体ブロックbとのブロック共重合体構造を有する化合物である。
重合体ブロックaを構成するスチレン系化合物単位は、スチレン系化合物であるスチレン及び/又はビニル基と芳香環構造を維持したスチレンの誘導体が重合した際に形成される。
重合体ブロックbを構成する特定炭化水素系化合物単位は、特定炭化水素系化合物が重合した際に形成される。
重合体ブロックaを構成可能なスチレン系化合物としては、後述する硬化性樹脂組成物の相溶性とチキソトロピー性の観点から、
好ましくは、スチレン;α−メチルスチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、1,3−ジメチルスチレン、4−tert−ブチルスチレン、4−ヘキシルスチレンなどのアルキル基置換スチレン;p−ヒドロキシスチレンなどのヒドロキシル基置換スチレン;p−メトキシスチレン、4−tert−ブトキシスチレンなどのアルコキシ基置換スチレン;4−アミノスチレンなどのアミノ基置換スチレン;及び4−クロロスチレン、4−ブロモスチレンなどのハロゲン置換スチレンからなる群から選ばれる少なくとも1種のスチレン系化合物、
より好ましくは、スチレンである。
重合体ブロックbを構成可能な特定炭化水素系化合物としては、後述する硬化性樹脂組成物の相溶性とチキソトロピー性の観点から、
アルケン系化合物としては、エチレン、プロピレン等のアルケン及び/又はこれらの(共)重合体並びにこれらの水添化合物から選ばれる少なくとも1種の化合物であり、
ジエン系化合物としては、ブタジエン、イソプレン等のジエン及び/又はこれらの(共)重合体並びにこれらの水添化合物から選ばれる少なくとも1種の化合物であり、
アルキン系化合物としては、アセチレン等のアルキン及び/又はこれらの(共)重合体
並びにこれらの水添化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物である。
なお、本明細書では、重合体又は共重合体を「(共)重合体」と表記する。
重合体ブロックbを構成可能な特定炭化水素系化合物としては、後述する硬化性樹脂組成物の相溶性とチキソトロピー性の観点から、上述の化合物の中では、水添化合物の態様であることが好ましい。
上述の好適な特定炭化水素系化合物において、同様の観点から、
ベースとなるアルケンとしては、好ましくはエチレン及び/又はプロピレンであり、
ベースとなるジエンとしては、好ましくはブタジエン及び/又はイソプレンであり、
ベースとなるアルキンとしては、好ましくはアセチレンである。
なお、本明細書では、例えば、「アルケン」、「アルケンの重合体」及び「アルケンの重合体の水添加物」の構成要素のアルケンを「ベースとなるアルケン」という。
上述の好適な特定炭化水素系化合物において、同様の観点から、ベースとなる炭化水素としては、
好ましくはジエン及び/又はアルキンであり、より好ましくはジエンであり、
更に好ましくはブタジエン、イソプレン及びアセチレンからなる群から選ばれる少なくとも1種の炭化水素化合物であり、更に好ましくはブタジエン及び/又はイソプレンである。
重合体ブロックaは、スチレン系化合物単位だけで構成されていることが好ましいが、後述する硬化性樹脂組成物が相溶性とチキソトロピー性を有する限り、共重合可能な他の化合物単位が含まれていることが許容される、スチレン系化合物単位を主体とする重合体構造である。
重合体ブロックa中のスチレン系化合物単位のモル比は、後述する硬化性樹脂組成物のチキソトロピー性の観点から、好ましくは90〜100モル%、より好ましくは95〜100モル%、更に好ましくは99〜100モル%である。
重合体ブロックbは、特定炭化水素系化合物単位だけで構成されていることが好ましいが、後述する硬化性樹脂組成物が相溶性とチキソトロピー性を有する限り、共重合可能な他の化合物単位が含まれていることが許容される、特定炭化水素系化合物単位を主体とする重合体構造である。
後述する硬化性樹脂組成物の相溶性とチキソトロピー性の観点から、
重合体ブロックb中の特定炭化水素系化合物単位のモル比は、好ましくは90〜100モル%、より好ましくは95〜100モル%、更に好ましくは99〜100モル%である。
後述する硬化性樹脂組成物の相溶性とチキソトロピー性の観点から、化合物Aは、
重合体ブロックbの両末端に重合体ブロックaが結合したトリブロック体構造又は重合体ブロックaと重合体ブロックbが結合するジブロック体構造であることが好ましく、ジブロック体構造であることがより好ましい。
後述する硬化性樹脂組成物の相溶性とチキソトロピー性の観点から、
重合体ブロックaと重合体ブロックbの合計質量中の重合体ブロックaの質量%が低い方が好ましい。
後述する硬化性樹脂組成物の相溶性とチキソトロピー性の観点から、化合物A中の重合体ブロックa及び重合体ブロックbの合計のモル%は、好ましくは90〜100モル%、より好ましくは95〜100モル%、更に好ましくは99〜100モル%である。
化合物Aの重合体ブロックaと重合体ブロックbの各構造と結合形態は、後述する硬化性樹脂組成物が相溶性とチキソトロピー性を有するように選択すればよく、市販品である「セプトン1020」及び/又は「セプトン1001」(登録商標、クラレ社)を使用することができる。
〔媒質〕
本発明における媒質(以下、化合物Bという)は、化合物A及び/又はAと相溶でき、チキソトロピー性を有する本発明の硬化性樹脂組成物(以下、硬化性樹脂組成物ともいう)を構成する化合物である。
化合物A及び/又はAと化合物Bとが相溶できるとは、化合物A及び/又はA並びに化合物Bのみからなる混合物がチキソトロピー性を有する混合状態を構成できる(以下、相溶性という)ことをいう。
本発明の硬化性樹脂組成物は、化合物A及び/又はAと化合物Bの相溶性に由来するチキソトロピー性を有する点に特徴があり、フィラー又はオイルゲル化剤などの化合物A及び/又はA並びに化合物B以外の添加剤を含まなくてもチキソトロピー性を有する。
硬化性樹脂組成物が化合物A及び/又はAと化合物Bの相溶性に由来するチキソトロピー性を有することを、硬化性樹脂組成物は化合物A及び/又はAと化合物Bとが相溶してなり、チキソトロピー性を有するという。
化合物Bとしては、化合物A及び/又はAと相溶するような化合物を目安として選択するとよく、(メタ)アクリレート系モノマー、アクリルアミド系モノマー等のラジカル重合性不飽和結合含有モノマー、可塑剤、溶剤などであってよい。
相溶性の観点からモノマー化合物としては、
好ましくは、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、i−ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート等のアルキル(メタ)アクリレート;メトキシエチル(メタ)アクリレート等のアルコキシ置換アルキル(メタ)アクリレート;2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等のヒドロキシ置換アルキル(メタ)アクリレート;ベンジル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート等;エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート等のジ(メタ)アクリレート;4−tert−ブチルシクロヘキシルアクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート、ノルボルネン(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート等の脂環構造含有(メタ)アクリレート、アクリロイルモルフォリン、ジエチルアクリルアミド等のアクリルアミドからなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物、
より好ましくは、イソデシルアクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレート及び4−tert−ブチルシクロヘキシルアクリレートからなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物である。
相溶性の観点から、可塑剤としては、好ましくは、
ジブチルフタレート、ジイソノニルフタレート、ジヘプチルフタレート、ジ(2−エチルヘキシル)フタレート、ジイソデシルフタレート、ブチルベンジルフタレート等のフタル酸エステル;
アジピン酸ジオクチル、アジピン酸ジイソノニル、セバシン酸ジオクチル、セバシン酸ジイソノニル、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸ジイソノニル等の多価カルボン酸エステル;
安息香酸アルキル;
トリクレジルホスフェート、トリブチルホスフェート等のリン酸エステル;
トリメリット酸エステル;
(水添)ポリイソプレン、水酸基含有(水添)ポリイソプレン、(水添)ポリブタジエン、水酸基含有(水添)ポリブタジエン、ポリブテン等のゴム系ポリマー;
熱可塑性エラストマー;
石油樹脂;
脂環族飽和炭化水素樹脂;
テルペン樹脂、テルペンフェノール樹脂、変性テルペン樹脂、水添テルペン樹脂等のテルペン系樹脂;
ロジンフェノール等のロジン系樹脂;
不均化ロジンエステル系樹脂、重合ロジンエステル系樹脂、水添ロジンエステル系樹脂等のロジンエステル系樹脂;
キシレン樹脂;及び
アクリルポリマー、アクリルコポリマー等のアクリル系樹脂からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物、
より好ましくは、多価カルボン酸エステル及びロジンエステル系樹脂からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物である。
化合物A及び/又はAに対して溶剤として作用する化合物Bとしては、
好ましくは、メタノール、エタノール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブタノール、ベンジルアルコールなどのアルコール類;
ベンゼン、トルエン、キシレン、ミネラルスピリット、シクロヘキサン、n−ヘキサン、メチルシクロヘキサン、スチレンなどの炭化水素類;
ジエチルエーテルなどのエーテル類;
酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、炭酸ジエチル、炭酸ジメチル、炭酸プロピレンなどのエステル類;
アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジイソブチルケトン、ジアセトンアルコールなどのケトン類;
N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドンなどの窒素類;
ブチルグリコール、メチルジグリコール、ブチルジグリコール、3−メチル−3−メトキシブタノール、テトラヒドロフランなどのグリコールエーテル類;
塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素、クロロベンゼンなどの塩素類;
ジメチルスルホキシド;アセトニトリル;ギ酸、酢酸等のカルボン酸類;及び水からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物、
より好ましくは、アルコール類、炭化水素類、エステル類及びケトン類からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物、
更に好ましくは、アセトン、ヘキサン、イソプロピルアルコール及び炭酸ジエチルからなる群から選ぶことができる。
化合物Bは、化合物A及び/又はAに対してある配合量までは、化合物A及び/又はAと相溶してチキソトロピー性を有するが、その配合量を超えると、チキソトロピー性を有さなくなってしまう場合がある。このような場合、化合物Bは、化合物A及び/又はAと相溶してチキソトロピー性を有する配合量において化合物A及び/又はAの媒質であるということができる。
硬化性樹脂組成物が相溶性とチキソトロピー性を有するという観点から、硬化性樹脂組成物中、化合物A及びAの合計100質量部に対して、化合物Bは好ましくは100〜1000質量部、より好ましくは120〜600質量部を配合する。
〔硬化性樹脂組成物〕
硬化性樹脂組成物は、化合物A及び/又はAと化合物Bとが相溶してなる、少なくとも、好ましくは0〜150℃の範囲、より好ましくは10〜100℃の範囲、更に好ましくは20〜100℃の範囲の中の一定範囲又は全範囲の温度においてチキソトロピー性を有する組成物である。
(硬化性樹脂組成物のチキソトロピー性)
硬化性樹脂組成物がチキソトロピー性を有するとは、硬化性樹脂組成物が剪断応力を受けると(剪断速度を速くすると)粘度が低下し、剪断応力が解除されると(剪断速度を遅くすると)粘度が回復し流動が抑制される粘弾性特性を有することをいう。
硬化性樹脂組成物のチキソトロピー性は、
基準となる剪断速度0.1(sec−1)における硬化性樹脂組成物の粘度η0.1(Pa・s)と、剪断速度1(sec−1)における硬化性樹脂組成物の粘度η(Pa・s)との比x=η0.1/ηと、
基準となる剪断速度1(sec−1)における硬化性樹脂組成物の粘度η(Pa・s)と、剪断速度10(sec−1)における硬化性樹脂組成物の粘度η10(Pa・s)との比x=η/η10とを尺度にすることができる。
及びxが1より大きい(好ましくは1.2以上の)硬化性樹脂組成物を、例えば後述する接着剤組成物として使用すると、スリットコーターを使用して所定の範囲を面塗布したときに、硬化性樹脂組成物は、スリットコーターから押出されているときは適度に流動し、押出された後は流動が止まるため、所定の範囲からの流出や糸引きなどによる汚染が生じ難く、所定の範囲に均一に塗付することが可能となる。
このような硬化性樹脂組成物の塗付性および塗布形状保持の観点から、
η0.1は、好ましくは10〜10000Pa・s、より好ましくは30〜5000Pa・s、更に好ましくは50〜3000Pa・sであり、
ηは、好ましくは10〜1000Pa・s、より好ましくは20〜700Pa・s、更に好ましくは30〜500Pa・sであり、
η10は、好ましくは3〜500Pa・s、より好ましくは5〜300Pa・s、更に好ましくは5〜150Pa・sであり、
は、好ましくは1.1〜20、より好ましくは1.2〜15、更に好ましくは1.25〜10である。
は、好ましくは1.1〜20、より好ましくは1.2〜15、更に好ましくは1.25〜10である。
(硬化性樹脂組成物の液状−ゲル状転移性)
化合物A及び/又はAと化合物Bとの相溶体は、その組み合わせによって、0〜150℃の間の高温から低温にかけて、液状からゲル状に転移する温度又は温度領域(以下、まとめて液状−ゲル状転移温度ともいう)を有し、以下の2類型に分けられる。
(第1類型)
化合物A及び/又はAと化合物Bとの相溶物の貯蔵剛性率G‘と損失剛性率G“とが0〜150℃の範囲において等しくなる温度(Tc)を有する場合である。
(第2類型)
化合物A及び/又はAと化合物Bとの相溶物の貯蔵剛性率G‘と損失剛性率G“とが0〜150℃の範囲において等しくなることがない場合、言い換えると、0〜150℃の範囲で、貯蔵剛性率G‘>損失剛性率G“であるか、損失剛性率G“>貯蔵剛性率G‘である場合である。
貯蔵剛性率G‘と損失剛性率G“の測定条件は以下の通りである。
化合物Aと化合物Bとの相溶物又は硬化性樹脂組成物の貯蔵剛性率G‘と損失剛性率G“は、レオメータ(Anton Paar社製)を使用し、コーンローター(φ=25mm、ローター角度2°)、周波数1Hz、ひずみ1%で、150℃から0℃に向けて、2℃/分で冷却して測定する。
(第1類型におけるチキソトロピー性)
第1類型において、化合物A及び/又はAと化合物Bとの相溶物が、温度Tc以下、好ましくは温度Tc−10℃以下、より好ましくはTc−20℃以下でチキソトロピー性を有する場合、当該相溶物は本発明の硬化性樹脂組成物であり、この場合、温度Tc超、好ましくは温度Tc+10℃以上、より好ましくはTc+20℃以上ではチキソトロピー性を有さない場合がある。
実施例1の貯蔵剛性率G‘と損失剛性率G“について、温度0〜80℃の範囲の測定結果を、図1に示す。
実施例1の場合、貯蔵剛性率G‘と損失剛性率G“とが等しくなる温度(貯蔵剛性率G‘曲線と損失剛性率G“曲線とが交わる温度)70℃が、硬化性樹脂組成物についての温度Tcとなる。
第1類型の硬化性樹脂組成物は、
温度Tc以上(好ましくは温度Tcよりも10℃以上高温、より好ましくは温度Tcよりも15℃以上高温、更に好ましくは温度Tcよりも20℃以上高温)の温度では、大気圧下で水平なガラスプレート上に0.01g以上滴下すると自然流動する液状体であるが、温度Tc未満(好ましくは温度Tcよりも10℃以上低温、より好ましくは温度Tcよりも15℃以上低温、更に好ましくは温度Tcよりも20℃以上低温)の温度では、大気圧下で水平なガラスプレート上に0.01g以上静置しても自然流動しないチキソトロピー性を有するゲル状態である。
第1類型の硬化性樹脂組成物は、温度Tcの前後(好ましくはTc±10℃の温度範囲、より好ましくはTc±15℃の温度範囲、更に好ましくはTc±20℃の温度範囲)の温度で、ゲル状態と液状態に可逆的に変化する。
第1類型の硬化性樹脂組成物をゲル状で使用できる温度範囲が広く、あまり高温で液状にする必要がないという観点から、温度Tcは、好ましくは20〜100℃、より好ましくは30〜90℃、更に好ましくは40〜80℃である。
温度Tcは、
重合物aのTgが高い(メタ)アクリレート単位でブロック重合体aを構成するか、化合物Bの配合比率を少なくすると、高温側に設定でき、
重合物aのTgが低い(メタ)アクリレート単位でブロック重合体aを構成するか、化合物Bの配合比率を大きくすると、低温側に設定できる。
(第2類型におけるチキソトロピー性)
第2類型において、化合物A及び/又はAと化合物Bとの相溶物が、ゲル状である温度範囲でチキソトロピー性を有する場合、当該相溶物は本発明の硬化性樹脂組成物であり、この場合、液状である温度範囲ではチキソトロピー性を有さない場合がある。
第2類型では、貯蔵剛性率G‘と損失剛性率G“の温度に対する変化曲線は、低温側から0前後で概ね一定の勾配で変化した後、チキソトロピー性を有するゲル状からチキソトロピー性を有さない液状に転移する温度近傍で、貯蔵剛性率G‘と損失剛性率G“が大きく減少すると共に、勾配が大きく変化し、その後、高温側に向いて負で概ね一定の勾配を維持する(例えば、図2)。
なお、上述中の概ね一定の勾配には変曲点に挟まれた微小な凹凸が含まれ、さらに、硬化性樹脂組成物の原料等に由来する当業者がみれば認識できるイレギュラーな凹凸変化が含まれることがあるが、例えば、以下のような定量化においては、そのようなイレギュラーな凹凸変化は除外して変化曲線を取り扱う。
第2類型で、貯蔵剛性率G‘と損失剛性率G“の温度に対する変化曲線が上述のように変化する場合、チキソトロピー性を有するゲル状からチキソトロピー性を有さない液状に転移する傾向は、以下のように定量化できる場合がある。
温度0〜150℃における損失剛性率G“の温度に対する変化曲線において、
隣接する変曲点の間にある変化曲線の凸点の温度における、最大勾配の接線と最小勾配の接線の交点の温度TG“と、
温度0〜150℃における損失剛性率G‘の温度に対する変化曲線において、
隣接する変曲点の間にある変化曲線の凸点の温度における、最大勾配の接線と最小勾配の接線の交点の温度TG‘の、
低い方の温度をT、高い方の温度をTとすると、
第2類型において、化合物A及び/又はAと化合物Bとの相溶物が、少なくとも、温度T以下、好ましくは温度T−5℃以下、より好ましくはT−15℃以下でチキソトロピー性を有する場合、当該相溶物は本発明の硬化性樹脂組成物であり、この場合、温度T超、好ましくは温度T+10℃以上、より好ましくはT+20℃以上ではチキソトロピー性を有さない場合がある。
なお、隣接する変曲点の間にある変化曲線の凸点とは、隣接する変曲点を結ぶ直線に対して、変化曲線が極大又は極小となる点であり、測定温度範囲は少なくとも0〜80℃とし、測定温度範囲の下限温度と上限温度における変化曲線の点は変曲点とみなし、
最小勾配の接線の接点の温度>最大勾配の接線の接点の温度
とし、同一勾配の場合、高温側の接線を採用する。
実施例8の貯蔵剛性率G‘と損失剛性率G“について、温度0〜80℃の範囲の測定結果からT及びTを求めた結果を図2に示す。Tは47℃、Tは55℃であった。
第2類型の硬化性樹脂組成物は、
温度T以上(好ましくは温度Tよりも10℃以上高温、より好ましくは温度Tよりも15℃以上高温、更に好ましくは温度Tよりも20℃以上高温)の温度では、大気圧下で水平なガラスプレート上に0.01g以上滴下すると自然流動する液状体であるが、温度T未満(好ましくは温度Tよりも5℃以上低温、より好ましくは温度Tよりも10℃以上低温、更に好ましくは温度Tよりも15℃以上低温)の温度では、大気圧下で水平なガラスプレート上に0.01g以上静置しても自然流動しないチキソトロピー性を有するゲル状態である。
第2類型の硬化性樹脂組成物は、温度T〜Tの範囲の外部(より好ましくはT−5℃〜T+10℃の範囲の外部、更に好ましくはT−10℃〜T+15℃の範囲の外部、更に好ましくはT−15℃〜T+20℃の範囲の外部)の範囲の温度で、ゲル状と液状に可逆的に変化する。
第2類型の硬化性樹脂組成物は、チキソトロピー性を有するゲル状で使用できる温度範囲が広く、あまり高温で液状にする必要がないという観点から、温度T及びTは、好ましくは20〜100℃、より好ましくは30〜90℃、更に好ましくは40〜80℃の範囲にある。
(硬化性樹脂組成物の透明性)
硬化性樹脂組成物は、チキソトロピー性を有するように化合物A及び/又はAと化合物Bとが相溶してなるだけでなく、0.3mmの厚みにおけるHAZE値1.0以下である。
HAZE値は、硬化性樹脂組成物の全光線透過率における、拡散透過率の割合を表す。
例えば、光学材料用にチキソトピー性を有する接着剤組成物を使用する場合、従来の接着剤組成物はチキソトピー性を付与するのに、硬化性を有する樹脂組成物にフィラーを添加していたが、添加されたフィラーによって光散乱を生じるため、HAZE値が増大し、樹脂組成物を構成する樹脂の全光線透過性に基づく透明性を低下させる。
一方、本発明の硬化性樹脂組成物は、フィラーを添加しなくても、化合物A及び/又はAと化合物Bとが相溶してなる樹脂組成物だけでチキソトピー性を確保できるので、HAZE値を増大させる要因がなく、樹脂組成物を構成する樹脂の全光線透過性に基づく透明性をあまり損なわずに活かすことができる。
従って、硬化性樹脂組成物は、HAZE値を1.0以下、好ましくは0.7以下、より好ましくは0.5以下、更に好ましくは0.3以下、更に好ましくは0.2以下の透明性を確保できる。以下、HAZE値が1.0以下又は前述の好適範囲にあることを硬化性樹脂組成物の透明性ともいう。
(硬化性樹脂組成物の硬化性)
硬化性樹脂組成物の硬化時の強度、弾性及び粘着性を向上する観点から、化合物A及び/又はAは、ブロック共重合体の末端又は側鎖に、ラジカル反応性基、カチオン反応性基、アニオン反応性基及び湿気反応性基からなる群から選ばれる少なくとも1種の反応性官能基を有することによって反応性がさらに付与されていることが好ましい。
なお、本明細書では空気中の水分(湿気)によって重合反応する反応性基のことを湿気反応性基といい、硬化性樹脂組成物中の湿気反応性基の重合反応による硬化性樹脂組成物の硬化を湿硬化という。
硬化性樹脂組成物の硬化時の強度、弾性及び粘着性を向上する観点から、前述のラジカル反応性基としては、
好ましくは、(メタ)アクリレート、(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリロニトリル、ウレタン(メタ)アクリレート、ビニル基、ビニルエーテル、アリルエーテル、マレイミド及び無水マレイン酸からなる群から選ばれる少なくとも1種の、
より好ましくは、(メタ)アクリレート、(メタ)アクリルアミド、ウレタン(メタ)アクリレート及びビニルエーテルからなる群から選ばれる少なくとも1種の、
更に好ましくは、(メタ)アクリレート及びウレタン(メタ)アクリレートからなる群から選ばれる少なくとも1種のラジカル反応性基である。
硬化性樹脂組成物の硬化時の強度、弾性及び粘着性を向上する観点から、前述のカチオン反応性基としては、
好ましくは、エポキシ、オキセタン及びビニルエーテルからなる群から選ばれる少なくとも1種のカチオン反応性基である。
硬化性樹脂組成物の硬化時の強度、弾性及び粘着性を向上する観点から、前述のアニオン反応性基としては、好ましくはエポキシ、オキセタン及びビニルエーテルからなる群から選ばれる少なくとも1種のアニオン反応性基である。
硬化性樹脂組成物の硬化時の強度、弾性及び粘着性を向上する観点から、前述の湿気反応性基としては、好ましくはイソシアネート基及び/又はアルコキシシリル基である。
反応性がさらに付与された化合物A及び/又はAとしては、例えば、特開2011−184678号公報に開示されるような、メタアクリル系重合体ブロック(a)およびアクリル系重合体ブロック(b)からなり、メタアクリル系重合体ブロック(a)およびアクリル系重合体ブロック(b)のうち少なくとも一方の重合体ブロックに活性エネルギー線硬化性官能基(c)を有するアクリル系ブロック共重合体を使用することができる。
なお、該アクリル系ブロック共重合体は、ジブロック共重合体またはトリブロック共重合体またはそれらの混合物であり、活性エネルギー線硬化性官能基(c)がアリル基、(メタ)アクリロイル基、エポキシ基からなる群より選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。
化合物Bとして、硬化性樹脂組成物の硬化時の強度、弾性及び粘着性を向上する観点から、ラジカル反応性、カチオン反応性、アニオン反応性及び湿気反応性からなる群から選ばれる少なくとも1種の反応性を有する反応性化合物を使用することが好ましい。
硬化性樹脂組成物の硬化時の強度、弾性及び粘着性を向上する観点から、ラジカル反応性化合物としては、
好ましくは、(メタ)アクリレート、(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリロニトリル、ウレタン(メタ)アクリレート、ビニル基、ビニルエーテル、アリルエーテル、マレイミド及び無水マレイン酸からなる群から選ばれる少なくとも1種の、
より好ましくは、(メタ)アクリレート、(メタ)アクリルアミド、ウレタン(メタ)アクリレート及びビニルエーテルからなる群から選ばれる少なくとも1種の、
更に好ましくは、(メタ)アクリレート及びウレタン(メタ)アクリレートからなる群から選ばれる少なくとも1種のラジカル反応性基を有する反応性化合物である。
ゲル状の相溶組成物及び硬化時の相溶組成物の強度、弾性及び粘着性を向上する観点から、カチオン反応性化合物としては、
好ましくは、エポキシ、オキセタン及びビニルエーテルからなる群から選ばれる少なくとも1種のカチオン反応性を有する反応性化合物である。
硬化性樹脂組成物の硬化時の強度、弾性及び粘着性を向上する観点から、アニオン反応性化合物としては、好ましくはエポキシ、オキセタン及びビニルエーテルからなる群から選ばれる少なくとも1種のアニオン反応性化合物である。
硬化性樹脂組成物の硬化時の強度、弾性及び粘着性を向上する観点から、湿気反応性化合物としては、好ましくはイソシアネート基及び/又はアルコキシシラン基である。
硬化性樹脂組成物の硬化時の強度、弾性及び粘着性を向上する観点から、好ましくは、
ラジカル反応性基を有する化合物A及び/又はAとラジカル反応性化合物である化合物Bとの組合せ、
カチオン反応性基を有する化合物A及び/又はAとカチオン反応性化合物である化合物Bとの組合せ、
アニオン反応性基を有する化合物A及び/又はAとアニオン反応性化合物である化合物Bとの組合せ、及び、
湿気反応性基を有する化合物A及び/又はAと湿気反応性化合物である化合物Bとの組合せからなる群から選ばれる少なくとも1の組合せによって硬化性樹脂組成物を構成する。
硬化性樹脂組成物の硬化時の強度、弾性及び粘着性を向上する観点から、硬化性樹脂組成物は、反応性化合物の種類に応じて適切な重合開始剤を含有していることが好ましい。
反応性化合物がラジカル反応性化合物の場合は、重合開始剤としては、
好ましくは、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン、ベンゾフェノン、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド、2,4,6−トリメチルベンゾイルフェニルエトキシホスフィンオキシド、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)ブタノン−1、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン、2−メチル−1−[4−メチルチオ]フェニル]−2−モルホリノプロパンー1−オン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルホスフィンオキシド、2−ヒドロキシ−2−メチル−[4−(1−メチルビニル)フェニル]プロパノールオリゴマー、2−ヒドロキシ−2−メチル−[4−(1−メチルビニル)フェニル]プロパノールオリゴマー、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−1−プロパノン、イソプロピルチオキサントン、o−ベンゾイル安息香酸メチル、[4−(メチルフェニルチオ)フェニル]フェニルメタン、2,4−ジエチルチオキサントン、2ークロロチオキサントン、エチルアントラキノン、ベンゾフェノンアンモニウム塩、チオキサントンアンモニウム塩、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチル−ペンチルホスフィンオキシド、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチル−ペンチルホスフィンオキシド、2,4,6−トリメチルベンゾフェノン、4−メチルベンゾフェノン、4,4’−ビスジエチルアミノベンゾフェノン、1,4ジベンゾイルベンゼン、10−ブチル−2−クロロアクリドン、2,2’ビス(o−クロロフェニル)4,5,4’,5’−テトラキス(3,4,5−トリメトキシフェニル)1,2’−ビイミダゾール、2,2’ビス(o−クロロフェニル)4,5,4’,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾール、2−ベンゾイルナフタレン、4−ベンゾイル ビフェニル、4−ベンゾイルジフェニルエーテル、アクリル化ベンゾフェノン、ビス(η5−2,4−シクロペンタジエン−1−イル)−ビス(2,6−ジフルオロ−3−(1H−ピロール−1−イル)−フェニル)チタニウム、o−メチルベンゾイルベンゾエート、p−ジメチルアミノ安息香酸エチルエステル、p−ジメチルアミノ安息香酸イソアミルエチルエステル、活性ターシャリアミン、カルバゾール・フェノン系光反応開始剤化合物、アクリジン系光反応開始剤化合物、及び、トリアジン系光反応開始剤化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物であり、
より好ましくは、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン及び/又は2,4,6−トリメチルベンゾイルフェニルエトキシホスフィンオキシドである。
反応性化合物がカチオン反応性化合物の場合は、重合開始剤としては、
好ましくはアリールジアゾニウム塩、ジアリールハロニウム塩、トリアリールスルホニウム塩、トリホスホニウム塩、鉄アレン錯体、チタノセン錯体及びアリールシラノールアルミニウム錯体からなる群から選ばれる少なくとも1種のイオン性光酸発生剤化合物、並びに/又は、ニトロベンジルエステル、スルホン酸誘導体、燐酸エステル、フェノールスルホン酸エステル、ジアゾナフトキノン及びN−ヒドロキシイミドスルホナートからなる群から選ばれる少なくとも1種の非イオン性光酸発生剤化合物である。
反応性化合物がアニオン反応性化合物の場合は、重合開始剤としては、
好ましくは、1,10−ジアミノデカン、4,4’−トリメチレンジピペラジン、カルバメート類化合物及びその誘導体、コバルト−アミン錯体類化合物、アミノオキシイミノ類化合物及びアンモニウムボレート類化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物である。
反応性化合物が湿気反応性化合物の場合は、重合開始剤としては、
好ましくは、シラノール縮合触媒としてテトラブチルチタネート、テトラプロピルチタネート、チタンテトラアセチルアセトナート及びビスアセチルアセトナトジイソプロポキシチタンからなる群から選ばれる少なくとも1種のチタン化合物、
ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫マレエート、ジブチル錫フタレート、ジブチル錫ジオクテート、ジブチル錫ジエチルヘキサノレート、ジブチル錫ジメチルマレエート、ジブチル錫ジエチルマレエート、ジブチル錫ジブチルマレエート、ジブチル錫ジオクチルマレエート、ジブチル錫ジトリデシルマレエート、ジブチル錫ジベンジルマレエート、ジブチル錫ジアセテート、ジオクチル錫ジエチルマレエート、ジオクチル錫ジオクチルマレエート、ジブチル錫ジメトキサイド、ジブチル錫ジノニルフェノキサイド、ジブテニル錫オキサイド、ジブチル錫ジアセチルアセトナート、ジブチル錫ジエチルアセトアセトナート、ジブチル錫オキサイドとシリケート化合物との反応物及びジブチル錫オキサイドとフタル酸エステルとの反応物からなる群から選ばれる少なくとも1種の4価の有機錫化合物、
アルミニウムトリスアセチルアセトナート、アルミニウムトリスエチルアセトアセテート及びジイソプロポキシアルミニウムエチルアセトアセテートからなる群から選ばれる少なくとも1種の有機アルミニウム化合物、
ジルコニウムテトラアセチルアセトナートなどのジルコニウム化合物、
アミン系化合物、酸性リン酸エステル、酸性リン酸エステルとアミン系化合物との反応物、飽和または不飽和の多価カルボン酸またはその酸無水物、カルボン酸化合物とアミン系化合物との塩など反応物、オクチル酸鉛、並びに、
イソシアネート反応触媒からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物である。
イソシアネート反応触媒としては、
好ましくは、トリエチルアミン、ベンジルメチルアミン、N,N´,N´−トリメチルアミノエチルピペラジン、トリエチレンジアミン及びジメチルエタノールアミンからなる群から選ばれる少なくとも1種のアミン類化合物、
トリエチルホスフィンなどのトリアルキルホスフィン類化合物、
ジブチル錫ジラウレート、ジオクチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジアセテート、錫オクトエート及びジブチル錫ジエチルヘキサノレートからなる群から選ばれる少なくとも1種の有機スズ化合物、
ジ(2−エチルヘキサン酸)鉛、ナフテン酸鉛、ナフテン酸銅、ナフテン酸コバルト、並びに、ナフテン酸亜鉛から選ばれる少なくとも1種の化合物である。
(硬化性樹脂組成物の粘着性)
硬化性樹脂組成物は、以下の観点から硬化後に粘着性を帯びることが好ましい:
(1)部材1又は部材2に硬化性樹脂組成物を塗布して硬化反応をさせてから両者を貼り合わせ、さらに硬化反応を100%進めて完全硬化させて強固な接着状態にすることが可能となる(以下、部材1又は部材2を貼り合わせる前に塗布した硬化性樹脂組成物を一定程度の硬化反応をさせることを「仮硬化させる」ともいう);
(2)硬化性樹脂組成物は、完全硬化しても柔軟な状態で粘着性を帯びる場合は、硬化性樹脂組成物をシート状にして完全硬化して粘着シートを構成することが可能となる。
硬化性樹脂組成物は、相溶性及びチキソトロピー性を有するように化合物A1及び/又はA2並びに化合物Bを選択すると硬化後に粘着性を帯びる場合がある。
硬化性樹脂組成物は、相溶性及びチキソトロピー性を有するように化合物A1及び/又はA2並びに化合物Bを選択しても硬化後に粘着性を帯びない場合は、硬化性樹脂組成物に相溶性及びチキソトロピー性を阻害せず、かつ、硬化後に粘着性を付与できる粘着付与剤を更に配合すると、硬化後も粘着性を帯びさせることができる。
粘着付与剤としては、例えば、水添ロジンエステル、不均化ロジンエステル、重合ロジンエステル、水添ロジンエステル、石油樹脂、脂環族飽和炭化水素樹脂、テルペン樹脂、テルペンフェノール樹脂、変性テルペン樹脂、水添テルペン樹脂、ロジンフェノール、キシレン樹脂、及びアクリルポリマー、アクリルコポリマー等が挙げられる。
硬化性樹脂組成物は、硬化後に粘着性を帯びない場合も帯びる場合も、粘着付与剤を配合して硬化後の粘着性を調整することができる。
(その他の添加剤)
硬化性樹脂組成物の相溶性、透明性及びチキソトロピー性を阻害しない範囲で、前述した重合開始剤及びその他の添加剤として、例えば、酸化防止剤、濡れ剤、界面活性剤、イオン性液体、消泡剤、紫外線吸収剤、光安定剤、無機、有機各種フィラー、ポリマー等を任意に配合することができ、その場合のその他の添加剤の配合量は、配合物の全質量中、好ましくは0〜10質量%、より好ましくは0〜5質量%、更に好ましくは0〜1質量%である。
〔接着剤組成物〕
本発明の硬化性樹脂組成物は、透明性とチキソトロピー性を有し、部材への付着力に優れるため、部材同士を接着するための接着剤組成剤として好適に使用できる。
本発明の接着剤組成物(以下、接着剤組成物ともいう)は、本発明の硬化性樹脂組成物を配合してなり、硬化性樹脂組成物の透明性、チキソトロピー性及び硬化性が阻害されないように構成されている。硬化性樹脂組成物が温度Tcを有する場合、接着剤組成物も温度Tcを有し、硬化性樹脂組成物の液状−ゲル状転移性を有することが好ましい。
接着剤組成物は、チキソトロピー性(好ましくは更に液状−ゲル状転移性)、透明性及び硬化性を阻害しない範囲で、化合物A及び/又はA並びに化合物B以外に、前述した好適な重合開始剤及び後述のその他の添加剤を任意に配合することができ、その場合のその他の添加剤の配合量は、配合物の全質量中、好ましくは0〜10質量%、より好ましくは0〜5質量%、更に好ましくは0〜1質量%である。
その他の添加剤としては、例えば、酸化防止剤、濡れ剤、界面活性剤、イオン性液体、消泡剤、紫外線吸収剤、光安定剤、無機、有機各種フィラー、ポリマー等があげられる。
なお、接着剤組成物中の添加剤とは、硬化性樹脂組成物中に配合される重合開始剤及び添加剤と、硬化性樹脂組成物と共に配合される重合開始剤及び添加剤を併せたものをいう。
接着剤組成物は、接着性、相溶性及びチキソトロピー性の観点から、接着剤組成物全量に対して、硬化性樹脂組成物に配合される化合物A及び/又はA並びに化合物B(加えて、重合開始剤を含む場合は配合された重合開始剤)の合計量は、好ましくは90〜100質量%、より好ましくは95〜100質量%である。
〔複合構造物〕
本発明の接着剤組成物の好適な使用対象は、部材1及び部材2を含み、部材1及び部材2が接着剤組成物を介して接着している複合構造物である。
部材1及び部材2が接着剤組成物を介して接着しているとは、部材1と部材2の表面が接着剤組成物を間に挟んで接着剤組成物に接触して接着している(部材1と部材2の接着剤組成物の近傍の相対的位置が固定されている)ことをいう。
複合構造物において、部材1及び2を接着している接着剤組成物が、さらに、その接着剤組成物が、例えば、溶剤を接触して溶解除去して部材1及び2の接着を解除することを予定している場合、部材1及び部材2が接着剤組成物を介しての接着を仮固定といい、部材1及び2の接着を解除することを予定して使用される場合の接着剤組成物を仮固定剤ともいう。
前記部材1及び前記部材2がプレートである場合は、例えば、
好ましくは部材1及び部材2の厚み方向の面が接着剤組成物を介して接着又は仮固定されるか、より好ましくは部材1及び部材2のプレート面が接着剤組成物を介して接着又は仮固定されるかして、
部材1及び部材2が前記接着剤組成物を介して接着して、部材1及び部材2が積層体を構成していてもよい。
プレートは表裏面の面積に比べて厚みの薄い構造物であるが、板状でもよく、薄膜状でもよく、平面状でも曲面状でもよい。
本発明の複合構造物としては、部材1及び部材2の少なくとも一方の部材が、液晶表示パネル、有機EL表示パネル、保護パネル、タッチパネル、ガラス又はプラスチック板であることが好ましく、以下を例示することができる。
(1)各種フィルム等の光学部材を備える液晶表示体であって、光学部材が接着又は仮固定されて積層体等を構成している液晶表示体。
(2)液晶セルを備える液晶表示体であって、液晶セル内が接着又は仮固定されている液晶表示体。
(3)ウエハーなどの表面平滑性を要する物品を基材上に複数個仮固定して、表面加工を同時に行い、基材を除去して使用する。
(4)防眩ミラー,電子ペーパ,電池又はコンデンサー等の電解液を用いるデバイスであって、電極やセパレータ、集電体等の部材が接着又は仮固定されているデバイス。仮固定剤として使用する場合、溶解した接着剤組成物が電解液に混入しても電解液の性能が阻害されないように接着剤組成物の構成化合物を選択することが好ましい。
(5)光学レンズを研磨するための研磨装置であって、光学レンズと光学レンズの固定支持台が仮固定された研磨装置。
(6)光学レンズ等の原材料を複数個仮固定して所定の形状に機械的加工を行った後接接着剤組成物を除去して各々を部品として使用する。
(7)フラットパネル(2D)ディスプレイ周辺部材:
(7−1)破損したガラスの飛散を防止するための飛散防止フィルムと保護ガラスを接着剤組成物で貼り合わせた積層体;
(7−2)液晶パネルの破損防止および光反射防止のための保護パネルと液晶パネルを接着剤組成物で貼り合わせた積層体;
(7−3)機能性部材を接着剤組成物で貼り合わせて積層したタッチセンサーパネル(フィルム);
(7−4)複数の光学フィルムを接着剤組成物で貼り合わせて積層したバックライト。
(8)立体パネル(2.5D、3D)保護パネル・ディスプレイ。
(9)破損ガラスの飛散防止および衝撃強度改善のために接着剤組成物で貼り合わせた建築用の防犯ガラスや安全ガラス。
(10)受光面材と裏面材の封止のために接着剤組成物で貼り合わせた太陽電池モジュール。
(11)強度改善のために接着剤組成物で貼り合わせた包装用フィルム。
従って、部材1及び2の材質は、ガラス、PET、TAC、COP、ポリイミド、PMMA、ポリカーボネート、塩化ビニル、PVA、ポリエチレン、ポリプロピレン、シリコン、グラファイト、アルミニウム、銅、SUS等が好ましく、部材の表面に有機ハードコート層や無機ハードコート層が処理されていても良く、導電性を持たせるためにITOやIZO、カーボンナノチューブなどの透明導電性材料が処理されていても良く、電極や配線材料として表面に銀、銅などの金属がパターニングされていても良い。
接着剤組成物は、透明性に優れる(HAZE値が小さい)ことから、部材1及び部材2の少なくとも一方の部材が光透過性部材である場合の部材1及び部材2の接着に好適であり、後述の複合構造体の製造方法においても部材1及び部材2の少なくとも一方の部材が光透過性部材である場合に好適に使用できる。
〔複合構造物の製造方法〕
本発明の複合構造物の製造方法は、
部材1及び/又は部材2の表面に接着剤組成物を塗布する工程1と、
部材1と部材2を、接着剤組成物を介して貼り合わせる工程2−1、又は、
部材1と部材2を、接着剤組成物の硬化体を介して貼り合わせる工程2−2とを有する、接着剤組成物の硬化体を介して固定されている部材1及び部材2を含む複合構造物の製造方法である。
工程1では、接着剤組成物は、ディスペンサー、ジェットディスペンサー、インクジェット、スリットコーター、ダイコーター、スクリーン印刷等使用して、接着剤組成物がチキソトロピー性を有する温度で塗工することが好ましい。
工程1では接着剤組成物は、チキソトロピー性を有するため、
例えば、スリットコーターを使用して所定の範囲を面塗布したときに、接着剤組成物は、スリットコーターから押出されているときは適度に流動し、押出された後は流動が止まるため、所定の範囲からの流出や糸引きなどによる汚染が生じ難く、所定の範囲に均一に塗付することが可能となる。
接着剤組成物は、チキソトロピー性を有するので、工程2−1では部材1と部材2を、接着剤組成物を介して貼り合わせた後も流動が抑制されているためはみ出しなどが抑制される。
接着剤組成物は、仮硬化させた後も適度な粘着性を有する場合、工程2−2では部材1又は部材2の一方の部材の表面に塗付した接着剤組成物を一度硬化した後に他方の部材の表面を貼り合わせることができ、その後、更に硬化を進行させてもよい。
接着剤組成物は、接着剤組成物の、化合物A1及び/又は化合物A2、化合物B及び重合開始剤の、例えば、熱硬化性、光硬化性及び湿硬化性からなる群から選ばれる少なくとも1種の硬化反応性に応じて、加熱、光照射及び加湿からなる群から選ばれる少なくとも1種の作用を加えて硬化することができる。
〔化合物原料〕
(1)化合物A
重合体ブロックaがメチルメタクリレートの重合体で構成され、
重合体ブロックbがブチルアクリレートの重合体で構成された、
重合体ブロックa−重合体ブロックbのジブロック共重合体化合物を使用した。
(1−1)化合物A1:LA1892(クラレ社製)
(1−2)化合物A2:LA1114(クラレ社製)
重合体ブロックa1及び重合体ブロックb1の合計質量中、重合体ブロックa1が、LA1892では約50%、LA1114は約10%である。
なお、重合物a及びbのガラス転移温度は、以下の通りである。
・ブチルアクリレートの重合物(重合物a)のガラス転移温度:−25℃
・メチルメタクリレートの重合物(重合物b)のガラス転移温度:140℃
(2)化合物A
重合体ブロックaがスチレンの重合体で構成され、
重合体ブロックbがエチレン及びプロピレンの共重合体で構成された、
重合体ブロックa−重合体ブロックbのジブロック共重合体化合物を使用した。
(2−1)化合物A1:セプトン1020(クラレ社製)
(2−2)化合物A2:セプトン1001(クラレ社製)
重合体ブロックa及び重合体ブロックbの合計質量中、重合体ブロックaが、セプトン1020では約36質量%、セプトン1001は約35質量%である。
(3)化合物B
(3−1)化合物B1:1.9−ノナンジオールジアクリレート(共栄社製、1,9−NDA)
(3−2)化合物B2:PPGウレタンアクリレート(ダイセル・オルネクス社製、EB270)
(3−3)化合物B3:ペンタエリスリトールテトラアクリレート(新中村化学社製、A−TMMT)
(3−4)化合物B4:ウレタンアクリレート(日本合成社製、UV7605B)
(3−5)化合物B5:ポリウレタンアクリレート(日本合成社製、UV3630ID80)
(3−6)化合物B6:ラウリルアクリレート(共栄社製、LA)
(3−7)化合物B7:イソボルニルアクリレート(日本化薬社製、RM−1002)
(3−8)化合物B8:ジイソノニルシクロヘキシルジカルボキシレート(BASF社製、DINCH)
(3−9)化合物B9:水添ロジンエステル(荒川化学社製、ME−D)
(3−10)化合物B10:水添ロジンエステル(荒川化学社製、KE−311)
(3−1)〜(3−5)は多官能の光反応性成分、(3−6)〜(3−7)は単官能の光反応性成分、(3−8)〜(3−10)は可塑剤である。
(4)重合開始剤
(4−1)化合物C:1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン(BASF社製、I−184)
〔硬化性樹脂組成物及び比較組成物の製造条件〕
(1)実施例1
化合物A1を100g及び化合物B1を400g評量して、容器(材質SUS316製、容量2000ml)に充填し、80℃、大気圧下で、スリーワンモーター(新東科学社製)を使用して200回転/分で360分間攪拌して、硬化性樹脂組成物を得た。
(2)実施例2〜10及び比較例1
化合物A1及び化合物B1を、表1記載の化合物に置き換えて、表1記載の配合で、実施例1と同様にして実施例2〜10の硬化性樹脂組成物及び比較例1の比較組成物を製造した。
(測定項目)
実施例1〜10の硬化性樹脂組成物及び比較例1の比較組成物に対して、以下の物性を測定した。
(1)ブチルアクリレートの重合物(重合物a)及びメチルメタクリレートの重合物(重合物b)のガラス転移点。
(2)硬化性樹脂組成物の液状−ゲル状転移温度(Tc)
(3)25℃、剪断速度1(sec−1)における粘度η(Pa・s)
(4)25℃、剪断速度10(sec−1)における粘度η10(Pa・s)
(5)HAZE値
(粘度の測定条件)
レオメータ(Anton Paar社製)を使用し、コーンローター(φ=25mm、ローター角度2°)、25℃にて、せん断速度を0.01(sec−1)から100(sec−1)まで変化させて測定した。
(HAZE値の測定条件)
2.5cm×3.8cm×1mmtのガラスの両端に0.3mmtのスペーサーを貼り、硬化性樹脂組成物を挟んでメタルハライドランプ(アイグラフィックス社製、コンベアタイプ)にて、250mW/cm2、3000mJ/cmで硬化性樹脂組成物を硬化させた。ヘイズメーター(日本電食工業社製、NDH5000)にて測定し、全光透過率と拡散透過率の比を求める。
表1に結果を示す。
〔複合構造物の製造試験〕
(1)用具
(1−1)ガラス基板1(プレート状の部材1)
外周2mm、厚み50μmの遮光印刷(帝国インク社製 GLS−HF)を施した縦60×横80×厚み0.8mmのガラス基板を使用した。
(1−2)ガラス基板2(プレート状の部材2)
縦60×横80×厚み0.8mmの透明なガラス基板を使用した。
(1−3)ディスペンサー
フラットノズル(ムサシエンジニアリング社製、SHOT MASTER 300)を使用した。
(1−4)紫外線照射装置
コンベア型紫外線照射装置(アイグフィック社製、メタルハライドランプ)を使用した。
(2)複合構造体の製造条件
室温(25℃)下で、表1記載の実施例4の硬化性樹脂組成物を接着剤組成物として使用して、以下の工程を行った。
(2−1)実施例11(図3を参照)
接着剤組成物(5)を、ディスペンサー(4)を用いて、ガラス基板1(1)上に厚さ0.15mmにして塗付した(工程1)。
ガラス基板1(1)をガラス基板2(2)上に載せて、ガラス基板1(1)及びガラス基板2(2)を、接着剤組成物(5)を介して貼り合わせた積層体を製造した(工程2−1)。
硬化前の積層体を、紫外線照射装置(9)を用いてピーク照度400mW/cm、積算光量6000mJ/cm(オーク社製 350nm)、反応率100%で光硬化させて、ガラス基板1(1)及びガラス基板2(2)を接着剤組成物の硬化体(6)の層を介して貼り合わせて実施例11の積層体(複合構造物)(7)を得た。
(2−2)実施例12(図4を参照)
接着剤組成物(5)を、ディスペンサー(4)を用いて、ガラス基板1(1)上に厚さ0.15mmにして塗付した(工程1)。
紫外線照射装置(9)を用いてピーク照度400mW/cm、積算光量6000mJ/cm(オーク社製 350nm)、反応率は95%で接着剤組成物(5)を光硬化させた(工程2−2)。
減圧下で、接着剤組成物硬化体が形成されているガラス基板1(1)とガラス基板2(2)とを、接着剤組成物仮硬化体(6)を介して貼り合わされた積層体(8)(複合構造物)を得た。積層体(8)のガラス基板1(1)の側から、紫外線照射装置(9)を用いてピーク照度400mW/cm、積算光量6000mJ/cm(オーク社製 350nm)、反応率は100%で接着剤組成物仮硬化体(6)を光硬化(完全硬化)させ実施例12の積層体(複合構造物)を得た。
(2−3)比較例2
実施例11で、接着剤剤組成物を比較例1の比較組成物に置き換えて同様の工程を経て、比較例2の比較構造体を得た。
部材1及び部材2の接着状態をみると、
実施例11及び12の複合構造体の場合は、工程1で塗布した部分から樹脂組成物が流動して外側へ流れることなく貼り合わされており、
比較例2の比較構造体の場合は、工程1で塗布した部分から樹脂組成物が流動して外側へ流れており、外周の直線性が失われている状態であった。
1 ガラス基板1(部材1)
2 ガラス基板2(部材2)
3 遮光印刷部分
4 ディスペンサー
5 接着剤組成物
6 接着剤組成物(仮)硬化体
7 実施例11の積層体(複合構造物)
8 実施例12の完全硬化前の積層体(複合構造物)
9 紫外線照射装置

Claims (6)

  1. ブロック共重合体化合物と媒質(但し、分子内に少なくとも2個の下記式(1)
    に示す脂環式エポキシ基を有するエポキシ化合物、及び、2以上のチオール基を有する化合物を除く)とが相溶してなる硬化性樹脂組成物であって、
    前記ブロック共重合体化合物は、
    (メタ)アクリレート単位を主体とする重合体ブロックaと、
    (メタ)アクリレート単位を主体とする重合体ブロックbとのブロック共重合体構造を有し、
    前記重合体ブロックaを構成する(メタ)アクリレート単位だけで構成される重合物のガラス転移温度が50℃超180℃以下であり、
    前記重合体ブロックbを構成する(メタ)アクリレート単位だけで構成される重合物のガラス転移温度が−100℃以上50℃以下である化合物Aであるか、
    スチレン系化合物単位を主体とする重合体ブロックaと、
    アルケン系化合物、ジエン系化合物及びアルキン系化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種の炭化水素系化合物の単位を主体とする重合体ブロックbとのブロック共重合体構造を有する化合物Aであり、
    前記化合物A、前記化合物A又は前記媒質を構成する化合物が硬化反応性を有し、
    前記媒質が、ラジカル重合性不飽和結合含有モノマーを含み、
    前記硬化性樹脂組成物は、チキソトロピー性を有し、
    前記硬化性樹脂組成物が、25℃における
    剪断速度0.1(sec−1)における硬化性樹脂組成物の粘度η0.1(Pa・s)、
    剪断速度1(sec−1)における硬化性樹脂組成物の粘度η(Pa・s)、及び、
    剪断速度10(sec−1)における硬化性樹脂組成物の粘度η10(Pa・s)に対して、
    η0.1/η>1.1、かつ、η/η10>1.1であり、かつ、
    前記硬化性樹脂組成物の0.3mmの厚みにおけるHAZE値が1.0以下である硬化性樹脂組成物。
  2. 前記ブロック共重合体構造がジブロック体構造である請求項1記載の硬化性樹脂組成物。
  3. 請求項1又は2記載の硬化性樹脂組成物を配合してなる接着剤組成物。
  4. 部材1及び/又は部材2の表面に請求項3記載の接着剤組成物を塗布する工程1と、
    前記部材1と前記部材2を、前記接着剤組成物を介して貼り合わせる工程2−1、又は、
    前記部材1と前記部材2を、前記接着剤組成物の硬化体を介して貼り合わせる工程2−2とを有する、前記接着剤組成物の硬化体を介して固定されている部材1及び部材2を含む複合構造物の製造方法。
  5. 前記部材1及び前記部材2の少なくとも一方の部材が、光透過性部材である請求項4記載の複合構造物の製造方法。
  6. 前記部材1及び前記部材2の少なくとも一方の部材が、液晶表示パネル、有機EL表示パネル、保護パネル、タッチパネル、ガラス又はプラスチック板である請求項4又は5記載の複合構造物の製造方法。
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