JP6763708B2 - 接合材、接合材の製造方法、及び接合体 - Google Patents

接合材、接合材の製造方法、及び接合体 Download PDF

Info

Publication number
JP6763708B2
JP6763708B2 JP2016131104A JP2016131104A JP6763708B2 JP 6763708 B2 JP6763708 B2 JP 6763708B2 JP 2016131104 A JP2016131104 A JP 2016131104A JP 2016131104 A JP2016131104 A JP 2016131104A JP 6763708 B2 JP6763708 B2 JP 6763708B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
bonding
bonding material
joining
sheet
fine particles
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2016131104A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2018003088A (ja
Inventor
隆之 藤本
隆之 藤本
五十嵐 弘
弘 五十嵐
裕二 櫻本
裕二 櫻本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Taiyo Nippon Sanso Corp
Original Assignee
Taiyo Nippon Sanso Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Taiyo Nippon Sanso Corp filed Critical Taiyo Nippon Sanso Corp
Priority to JP2016131104A priority Critical patent/JP6763708B2/ja
Publication of JP2018003088A publication Critical patent/JP2018003088A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6763708B2 publication Critical patent/JP6763708B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Description

本発明は、接合材、接合材の製造方法、及び接合体に関する。
従来、電子部品の接合材として、半田の材料が広く用いられていた。しかしながら、半田の材料は、耐熱性に乏しいという問題があった。そのため、例えば、150℃以上の高温が見込まれるSiC素子を用いたパワーデバイス(以下、「SiCパワーデバイス」という)では、接合材として半田の材料の使用が困難であった。
そのため、SiCパワーデバイス向けの接合材として、耐熱性を有する銀もしくは銀合金を主成分として含む接合材が用いられるようになった(特許文献1)。しかしながら、銀もしくは銀合金を主成分として含む接合材では、イオンマイグレーションの発生など、物性的な問題があった。
そこで、銀もしくは銀合金を主成分として含む接合材の代替として、銅を主成分として含む接合材が検討されるようになった。特許文献2には、ペースト状の銅ナノ粒子を原料とする接合材が開示されている。
しかしながら、通常、ペースト状の接合材には、粘度を調整するために有機溶媒が用いられており、被接合材の接合時の焼成温度が有機成分の分解温度に依存してしまうという問題があった。また、銅ナノ粒子の表面などに有機成分が残存することで、ボイドやクラックの原因となるため、接合力の低下の要因となるという問題があった。このため、ペースト状の接合材を利用するためには、予備乾燥など、有機成分を除去する工程が必要となるという課題があった。
また、ペースト状の接合材には、被接合材の接合面に均一に塗布することが困難であり、扱いにくいという問題もあった。さらに、ペースト状の接合材には、長期間保存する場合、銅ナノ粒子の分散性の維持が困難であり、冷凍して保存したり、あるいは銅ナノ粒子の分散剤を過大に混合したりする必要があるという問題もあった。これらは、いずれも接合後の品質の悪化を引き起こす要因となるという課題があった。
そこで、近年、銅ナノ粒子を原料とするシート状の接合材(以下、「接合用シート」という)が用いられるようになった(特許文献2〜5)。ここで、銅ナノ粒子を原料とする接合用シートは、銅箔や銅ナノ粒子単体(集合体)と異なり、強い接合力を有している。また、シート状であることから、接合の際に扱いやすいという利点を有している。
特開2011−071301号公報 特開2014−167145号公報 特開2013−039580号公報 特開2013−236090号公報 特開2015−104748号公報
ところで、特許文献2〜4に開示された接合用シートは、銅ナノ粒子を含んだペーストを焼結することでシート化している。このように、ペーストを焼結して製造した接合用シートでは、被接合部材を接合する際の加熱および加圧によって接合用シート内に応力がかかり、銅ナノ粒子同士が焼結した部分に微小なクラックが発生してしまうため、十分な接合力を実現できないという課題があった。
また、特許文献5に開示された接合用シートは、バルク状態の合金箔などを多孔質化することでシート化するものであるが、銀などの貴金属やそれらの混合物を原料した場合に限られており、銅のみを原料とした接合用シートを製造することは不可能であった。
このように、銅ナノ粒子を原料とし、高い接合力を有する接合材の実現が望まれていた。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、高い接合力を有する、銅ナノ粒子を原料とする接合材を提供することを課題とする。
また、上記接合材の製造方法を提供すること、並びに、上記接合材を用いて2以上の部材を接合した接合体を提供することを課題とする。
かかる課題を解決するため、本発明は以下の構成を有する。
(1) 平均粒子径が300nm以下の銅を主成分とする微粒子を含み、前記微粒子同士が密着した、板状又はシート状の接合材であって、当該接合材の空隙率が、0.30未満である、接合材。
(2) 厚さが、200μm以下である、前項1に記載の接合材。
(3) 平均粒子径が300nm以下の銅を主成分とする微粒子を準備する第1工程と、前記微粒子を0.5GPa以上に加圧して、板状又はシート状に形成する第2工程と、を備える接合材の製造方法。
(4) 前記第2工程を大気雰囲気中で行う、前項3に記載の接合材の製造方法。
(5) 前記第2工程を常温で行う、前項3又は4に記載の接合材の製造方法。
(6) 前項1に記載の接合材と、第1被接合部材と、第2被接合部材と、を備え、前記第1被接合部材と、前記第2被接合部材との間に前記接合材が設けられた、接合体。
(7) せん断強度が、30MPa以上である、前項6に記載の接合体。
本発明の接合材は、平均粒子径が300nm以下の銅を主成分とする微粒子を含み、これらの微粒子同士が密着して、空隙率が0.30未満であるため、強度的に安定したシートとなり、かつ高い接合力を有する。
本発明の接合材の製造方法は、平均粒子径が300nm以下の銅を主成分とする微粒子を用意し、これを念入りに分級することなく0.5GPa以上に加圧して板状又はシート状に形成することで、上述した接合材を容易に製造することができる。
本発明の接合体は、第1及び第2被接合部材の間に、上述した接合材が設けられているため、第1及び第2被接合部材が高い接合力で接合された接合体を提供することができる。
本発明の検証試験に用いる接合材を製造するための冶具の構成の一例を示す斜視図である。 本発明の検証試験に用いる接合材の構成の一例を示す写真である。 本発明の検証試験に用いる接合材の断面のSEM観察の結果を示す図である。 本発明の検証試験に用いる接合材を加圧成型する際の圧力と空隙率との関係を示す図である。 本発明の検証試験に用いる接合体の構成を説明するための斜視図である。
以下、本発明を適用した一実施形態である接合材、及びその製造方法について、この接合材を用いた接合体と併せて、図面を用いて詳細に説明する。なお、以下の説明で用いる図面は、特徴をわかりやすくするために、便宜上特徴となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率などが実際と同じであるとは限らない。
<接合材>
先ず、本発明を適用した一実施形態である接合材の構成の一例について説明する。
本実施形態の接合材は、空隙率が0.30未満となるように、銅を主成分とする微粒子(以下、単に「銅ナノ粒子」ともいう)が密着して、板状又はシート状の形態をなしたものである。
銅を主成分とする微粒子(銅ナノ粒子)としては、成分中に銅(Cu)を含むものであれば特に限定されるものではないが、微粒子全体に対して銅元素を95質量%以上、100質量%以下含むことが好ましく、97質量%以上含むことがより好ましい。
微粒子の平均粒子径としては、300nm以下であることが好ましい。
微粒子の粒子径としては、粒子径5nm以上、500nm以下の範囲であることが好ましい。また、微粒子の粒子径を揃えてもよいが、粒子径が平均粒子径を中心に分布していてもよい。
なお、微粒子の粒子径とは、球形の場合は球の直径をいうが、楕円球形の場合は長径方向の長さをいう。また、粒子径の測定方法は、SEM(走査型電子顕微鏡)を用いて測定する。
本実施形態の接合材は、後述するように、上記微粒子を所要の圧力で加圧して、板状又はシート状に形成したものである。ここで、接合材の厚さ(加圧方向の厚さ)としては、特に限定されるものではなく、板状やシート状等の接合材の態様に応じて適宜選択することができる。具体的には、例えば、20〜200μmの範囲とすることが好ましく、50〜100μmの範囲とすることがより好ましい。
また、接合材を平面視した際の形状は、特に限定されるものではなく、被接合部材の接合面の形状等に応じて、適宜選択することができる。また、後述するように、上述した微粒子を所要の圧力で加圧して、板状又はシート状に形成する際の加圧面の形状としてもよい。具体的には、例えば、矩形や円形等が挙げられる。
また、本実施形態の接合材は、後述するように、上述した微粒子を所要の圧力で加圧して、板状又はシート状に形成したものであり、空隙率が0.30未満である。空隙率が0.30未満となるように、上述した銅ナノ粒子同士が密着して板状又はシート状となった接合材であるため、高い接合力を実現することができる。
なお、本明細書では、空隙率とは、製作された接合シートの体積から微粒子の体積を削除した割合と定義する。また、空隙率は、接合シートの平均膜厚と面積とを測定することで体積を算出し、また、微粒子の重量を測定することで微粒子の平均密度から占有体積を算出し、これらの値から算出することができる。
<接合材の製造方法>
次に、上述した接合材の製造方法の一例について説明する。
本実施形態の接合材の製造方法は、上述した微粒子(銅ナノ粒子)を準備する工程(第1工程)と、微粒子を0.5GPa以上に加圧して、板状又はシート状に形成する工程(第2工程)と、を備えて概略構成されている。
(第1工程)
先ず、所要の平均粒子径を有する、銅を主成分とする微粒子(銅ナノ粒子)を原料として準備する。ここで、原料となる銅ナノ粒子としては、保護剤、分散剤などを必要としないものを用いる事が望ましい。このような銅ナノ粒子としては、例えば、特許文献(特許第4304221号公報)に記載された製造方法によって得られるものが挙げられる。
なお、原料となる銅ナノ粒子には、有機溶媒を用いないことが望ましい。ただし、粒子の均一化や形状調整のため、揮発性の高いアルコール(例えば、エタノール、2−プロパノール等)などを、銅ナノ粒子を分散させる程度の量を用いてもよい。また、使用したアルコールなどは、第2工程までに揮発させておくことが好ましい。
このようにして、所要の平均粒子径を有する、銅ナノ粒子を準備する。
(第2工程)
次に、上記第1工程で準備した銅ナノ粒子を所要の圧力以上に加圧して、板状又はシート状の接合材を成型(加圧成型)する。ここで、加圧成型に用いる装置としては、特に限定されるものではないが、例えば、金属製の冶具、圧縮成型機等を用いることができる。
加圧成型の際の圧力は、0.5GPa以上であれば、特に限定されるものではないが、0.5〜1.40GPaの範囲とすることが好ましい。加圧成型の際の圧力を上記範囲内とすることにより、空隙率が0.30未満の接合材を成型することができる。
なお、本実施形態の接合材の製造方法では、後述する接合体を製造する際の、2以上の被接合部材の接合時において、接合材の変質や変形を防ぐために、加圧成型時の圧力を、接合体の接合時よりも高い圧力とすることが好ましい。
加圧成型の際の温度は、5℃以上、150℃以下であることが好ましい。特に、5℃以上、35℃以下の常温で加圧成型することで、銅ナノ粒子の表面を酸化させることなく、接合材を成型することができる。
加圧成型の際の加圧時間は、5秒以上、30秒以下であることが好ましく、10秒以上、20秒以下であることがより好ましい。
加圧成型は、大気雰囲気中で行うことができるが、特に限定されるものではなく、窒素ガス等の不活性ガス雰囲気中で行ってもよい。また、接合力を向上させる目的で、加圧成型を還元性ガス雰囲気中で行ってもよい。なお、還元性ガスとしては、特に限定されるものではないが、例えば、窒素ガス中に還元性物質として水素や蟻酸等を含むものが挙げられる。
以上より、十分な接合力を有する本実施形態の接合材を成型することができる。
<接合体>
次に、上述した接合材を用いて接合した接合体の構成の一例について説明する。
本実施形態の接合体は、上述した接合材と、第1被接合部材と、第2被接合部材と、を備えており、第1及び第2被接合部材の間に設けられた接合材によって第1被接合部材と第2被接合部材とが接合されたものである。
接合対象となる第1及び第2被接合部材の材質としては、例えば、銅、シリコン、アルミニウム、酸化銅、酸化ケイ素、アルミナ、窒化ケイ素、窒化アルミニウム、窒化ホウ素、炭化ケイ素等、あるいはそれらの合金、混合物等が挙げられる。なお、第1及び第2被接合部材は、同じ材質であってもよいし、異なる材質であってもよい。
本実施形態の接合体は、接合材によって接合された第1被接合部材と第2被接合部材とのせん断強度が、30MPa以上となる。換言すると、上述した接合材は、当該接合材を用いて接合した被接合部材間のせん断強度が30MPa以上となる接合強度を奏するものである。
本実施形態の接合体のせん断強度は、市販のボンドテスター装置(例えば、デイジ社製、「400Plus」等)によって測定することができる。
本実施形態の接合体の製造方法(接合条件)としては、特に限定されるものではなく、被接合部材の材質や組合せ等によって適宜選択することができる。具体的には、例えば、水素ガスを3体積%添加した窒素ガス雰囲気中において、圧力:10MPa、温度:300℃、時間:10分間とすることができる。
以上説明したように、本実施形態の接合材によれば、平均粒子径が300nm以下の銅を主成分とする微粒子を含み、これらの微粒子同士が密着して、空隙率が0.30未満であるため、これを用いて複数の部材を接合した際に、高い接合力を奏する。
本実施形態の接合材の製造方法によれば、平均粒子径が300nm以下の銅を主成分とする微粒子を、0.5GPa以上に加圧して板状又はシート状に形成するため、上述した接合材を容易に製造することができる。
本実施形態の接合体によれば、第1及び第2被接合部材の間に接合材が設けられており、第1及び第2被接合部材が接合材によって接合されているため、せん断強度が30MPa以上の高い接合力で接合された接合体となる。
なお、本発明の技術範囲は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
以下、本発明の効果を検証試験によって詳細に説明する。なお、本発明は、以下の検証試験の内容に限定されるものではない。
<検証試験1>
図1に示す冶具を用いて、シート状の接合材(接合用シート)を製造した。
具体的には、先ず、特許文献(特許第4304221号公報)に記載された製造方法によって得られる銅ナノ粒子を原料として準備した。銅ナノ粒子の平均粒子径を算出した結果、300nm以下であった。
次に、図1に示すように、中心に直径6mmの穴が開いた、炭化タングステン製の長さ50mmの円筒状の冶具の中心穴に、原料として準備した粉末の銅ナノ粒子を添加した。次いで、冶具の中心穴の両端から、直径6mmの炭化タングステン製の円柱を中心穴に対して垂直に差込み、加圧成型を行った。
加圧成型は、常温(20℃)の大気中で、圧力0.5GPa、10秒間行った。これにより、図2に示すような、直径が6mm、厚さが50μm、空隙率が0.25の接合用シートが得られた。なお、空隙率は、接合シートの平均膜厚と面積とを測定することで体積を算出し、また、微粒子の平均密度から重量を測定することで微粒子の占有体積を算出し、これらの値から算出した。
図3に、得られた接合用シートの断面のSEM(走査型電子顕微鏡)画像を示す。図3に示すように、接合用シートの断面を確認したところ、接合用シート中の銅ナノ粒子の粒子径が約5nmから300nmであり、平均粒子径が300nm以下であるとともに、銅ナノ粒子同士が密着した状態を保っていることが確認できた。
<検証試験2>
次に、上述した検証試験1において加圧成型する際の圧力を0.05〜1.4GPaに変更して接合用シートを製造し、得られた接合用シートの空隙率を測定して加圧成型の圧力との関係を検証した。また、得られた接合用シートの強度を確認した。
図4に、接合材を加圧成型する際の圧力と、得られた接合材の空隙率との関係を示す。図4に示すように、加圧成型する際の圧力が0.5GPa以上では、接合用シートの空隙率が約0.24(0.30未満)で安定しているのに対し、0.5GPa未満では圧力が高くなるほど、空隙率が減少する傾向を示すことを確認した。
このことから、加圧成型する際の圧力が0.5GPa以上において、銅ナノ粒子同士がほぼ限界に近い状態(密着状態)で強く接合して、強度的に安定したシートとなるのに対し、0.5GPa未満では銅ナノ粒子同士の接合が不十分となることを確認した。実際に、0.5GPa未満の圧力で加圧成型した接合材は、脆く、シートの形状を保つことが困難であった。
<検証試験3>
次に、銅板と銅円柱とを接合材(接合用シート)を用いて接合して接合体を製造し、接合体のせん断強度(すなわち、接合材の接合強度)を比較検証した。
(接合材)
上述した検証試験1において、常温(20℃)の大気中で、圧力を0.50,0.71,1.40GPa、10秒間の条件で加圧成型を行って、直径が6mm、厚さが50μmの接合材1〜3を製造した。また、接合材1〜3の空隙率を下記の表1に示す。
なお、圧力を0.50GPa未満とした条件で加圧成型を行った場合では、シートの形状を保つことが困難であったため、後述の接合に用いることができなかった。
また、厚さ50μmの銅箔(福田金属箔工業社製、無酸素銅箔)を用意し、接合材4とした。
さらに、上記接合材1〜3の原料として用いた、平均粒子径が300nm以下の銅ナノ粒子そのものを接合材5とした。
(接合体)
図5に示すように、直径6mmの銅円柱(第1被接合部材)と、18mm四方の銅板(第2被接合部材)とを、上述のように準備した接合材1〜5を用いて接合し、接合体を形成(製造)した。接合体の接合条件としては、水素ガスを3体積%添加した窒素ガス雰囲気中において、圧力:10MPa、温度:300℃、時間:10分間とした。
(せん断強度)
接合材1〜5を用いて接合した接合体のせん断強度を、ボンドテスター(デイジ社製、「4000Plus」)を用いて測定した。結果を下記の表1に示す。
表1に示すように、0.50GPa以上の加圧圧力を用いて成形した、本発明の接合材1〜3を用いて接合した接合体は、いずれもせん断強度が20MPa以上であることを確認した。すなわち、本発明の接合材1〜3は、高い接合力を有することを確認した。
これに対して、接合材4,5を用いて接合した接合体は、いずれもせん断強度が20MPa未満であることを確認した。すなわち、接合材4,5では、高い接合力が得られないことを確認した。
なお、0.50GPa未満の圧力で加圧成型を行った接合材では、形状が非常に不安定でありシート状を保つことが困難であった。このため、接合体を形成することができなかった。
本発明の接合材、接合材の製造方法、及び接合体は、電子部品を接合する用途、より具体的には、パワーデバイスと呼ばれる電子デバイス内など、半田などの接合材では使用が困難である高温環境において、基盤や素子などの部品の接合用途に利用可能性を有する。

Claims (5)

  1. 平均粒子径が300nm以下の、銅元素を95質量%以上含む微粒子のみを含み、前記微粒子同士が密着した、板状又はシート状の接合材であって、
    当該接合材の空隙率が、0.30未満である、接合材。
  2. 厚さが、200μm以下である、請求項1に記載の接合材。
  3. 平均粒子径が300nm以下の、銅元素を95質量%以上含む微粒子を準備する第1工程と、
    前記微粒子のみを0.5GPa以上に加圧して、板状又はシート状に形成する第2工程と、を備え
    前記第2工程を、大気雰囲気中、5℃以上35℃以下で行う、接合材の製造方法。
  4. 請求項1に記載の接合材と、第1被接合部材と、第2被接合部材と、を備え、
    前記第1被接合部材と、前記第2被接合部材との間に前記接合材が設けられた、接合体。
  5. せん断強度が、30MPa以上である、請求項に記載の接合体。
JP2016131104A 2016-06-30 2016-06-30 接合材、接合材の製造方法、及び接合体 Active JP6763708B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016131104A JP6763708B2 (ja) 2016-06-30 2016-06-30 接合材、接合材の製造方法、及び接合体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016131104A JP6763708B2 (ja) 2016-06-30 2016-06-30 接合材、接合材の製造方法、及び接合体

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018003088A JP2018003088A (ja) 2018-01-11
JP6763708B2 true JP6763708B2 (ja) 2020-09-30

Family

ID=60945831

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016131104A Active JP6763708B2 (ja) 2016-06-30 2016-06-30 接合材、接合材の製造方法、及び接合体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6763708B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7380256B2 (ja) * 2020-01-28 2023-11-15 三菱マテリアル株式会社 接合用シート

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS60223680A (ja) * 1984-04-20 1985-11-08 Mazda Motor Corp 低温焼結性粉末シ−ト
JPH04158994A (ja) * 1990-10-19 1992-06-02 High Frequency Heattreat Co Ltd 超微粒子による低温接合方法
MY160373A (en) * 2010-07-21 2017-03-15 Semiconductor Components Ind Llc Bonding structure and method
JP5830302B2 (ja) * 2011-08-11 2015-12-09 古河電気工業株式会社 加熱接合用材料、加熱接合用シート体、及び加熱接合用成形体
JP6281900B2 (ja) * 2014-01-08 2018-02-21 国立大学法人東北大学 機能性焼結緻密膜の形成方法およびナノ粒子合成方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2018003088A (ja) 2018-01-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6245933B2 (ja) 接合用銀シートおよびその製造方法並びに電子部品接合方法
EP1916709A1 (en) Method of bonding
US20200338859A1 (en) Composite and multila yered silver films for joining electrical and mechanical components
TW201826467A (zh) 放熱板及其製造方法、以及具備其的半導體封裝與半導體模組
US20230347408A1 (en) Bonding material, method for producing bonding material, and bonded body
JP2021107569A (ja) 銅焼結基板ナノ銀含浸型接合シート、製法及び接合方法
JP6763708B2 (ja) 接合材、接合材の製造方法、及び接合体
JP5613253B2 (ja) 半導体素子接合用の貴金属ペースト
JP6884729B2 (ja) 接合材、及び接合材の製造方法
WO2011046146A1 (ja) 炭素材料及びその製造方法
TW201843309A (zh) 接合用成形體及其製造方法
JP6132026B2 (ja) アルミニウム系多孔質体の製造方法
TWI691472B (zh) 多孔質體、多孔質接合體、熔融金屬用過濾器、燒製用輔助具及多孔質體的製造方法
JP2018012871A (ja) 接合材、接合材の製造方法、及び接合体
JP6911804B2 (ja) 接合体の製造方法
JP6258954B2 (ja) 金属体の接合方法及び金属体の接合構造
Seal et al. Nanosilver preform assisted die attach for high temperature applications
JP2006120973A (ja) 回路基板および回路基板の製造方法
JP4758246B2 (ja) セラミックス内包型クローズドセル構造金属を有する機能性複合材料とその製造方法
JP2006049407A (ja) 高強度および高比抵抗を有する複合軟磁性材の製造方法
WO2023190451A1 (ja) 接合体の製造方法
JP2019163512A (ja) 接合用成形体の製造方法及びこの方法で得た接合用成形体を用いた接合方法
CN110418692B (zh) 接合用成型体及其制造方法
TW202347528A (zh) 接合體之製造方法及被接合體之接合方法
US9875983B2 (en) Nanomicrocrystallite paste for pressureless sintering

Legal Events

Date Code Title Description
RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20181102

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190301

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20200131

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200212

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200413

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200901

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200910

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6763708

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250