JP6757306B2 - 乾燥剤、乾燥剤層、封止構造体及び有機el素子 - Google Patents

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Description

本発明は、アルコキシド化合物、乾燥剤、乾燥剤層、封止構造体及び有機EL素子に関する。
有機EL素子は、一般に、有機発光材料を含む薄膜である有機層が一対の電極の間に設けられた積層体を発光部として有する。有機EL素子は、主に水分及び酸素の影響によって、ダークスポットと呼ばれる有機層の非発光部を発生させることがあるため、有機EL素子への水分及び酸素の浸入を防止する方法が種々検討されている。例えば、有機EL素子の発光部が設けられた気密空間内に、アルミニウムアルコキシド化合物等を捕水成分として含む乾燥剤を充填することが提案されている(例えば特許文献1)。
特開2016−035868号公報
しかし、発光部の周囲に設けられた乾燥剤の影響によって有機層が溶解し、これがダークスポット等の不具合の原因となることがあり、この点で更なる改善が望まれる。
そこで、本発明の一側面の目的は、有機EL素子の乾燥剤として用いられたときに、有機層の溶解を更に抑制することが可能な乾燥剤を提供することにある。
本発明の一側面は、アルミニウム原子、チタン原子、ケイ素原子及びホウ素原子から選択される中心原子と、前記中心原子に結合し、下記式(1):
Figure 0006757306

で表される炭素−炭素二重結合基を有する、アルコール化合物の残基と、を有するアルコキシド化合物を提供する。
本発明の別の一側面は、上記アルコキシド化合物と、ヒドロシリル基を有する化合物と、ヒドロシリル化触媒と、を含有する乾燥剤を提供する。
上記アルコキシド化合物を含む乾燥剤の硬化物を含む乾燥剤層を用いることにより、有機EL素子の有機層の溶解抑制の点で更なる改善を図ることができる。
本発明の別の一側面は、対向配置された一対の基板と、前記一対の基板の外周部を封止する封止シール剤と、前記封止シール剤の内側で前記一対の基板の間に設けられた上記乾燥剤層と、を備える封止構造体を提供する。
本発明の更に別の側面は、素子基板と、前記素子基板に対して対向配置された封止基板と、前記素子基板及び前記封止基板の外周部を封止する封止シール剤と、前記封止シール剤の内側で前記素子基板上に設けられた、対向配置された一対の電極及びそれらの間に設けられた有機層を有する発光部と、前記封止シール剤の内側で前記発光部の周囲に設けられた上記乾燥剤層と、を備える、有機EL素子を提供する。
本発明によれば、有機EL素子の乾燥剤として用いられたときに、有機層の溶解を更に抑制することが可能な乾燥剤が提供される。いくつかの形態に係るの乾燥剤は、可視光域で高い透明性を有し、ワレ等の欠陥の少ない乾燥剤層を形成することができる。
一実施形態に係る有機EL素子を示す模式断面図である。 有機EL素子の溶解距離と経過時間との関係を示すグラフである。
以下、本発明のいくつかの実施形態について詳細に説明する。ただし、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。
一実施形態に係る乾燥剤は、アルミニウム原子、チタン原子、ケイ素原子及びホウ素原子から選択される中心原子と、中心原子に結合したアルコール化合物の残基とを有するアルコキシド化合物と、ヒドロシリル基を有する化合物と、ヒドロシリル化触媒と、を含む。
アルコキシド化合物が有する、アルコール化合物の残基は、下記式(1):
Figure 0006757306

で表される炭素−炭素二重結合基を1個以上有する反応性基である。1個の残基が有する式(1)の炭素−炭素二重結合基の数は、1個であってもよい。
式(1)の炭素−炭素二重結合基を有するアルコールの残基は、例えば下記式(10)で表される1価の基であり、典型的にはこれが中心原子に直接結合する。
Figure 0006757306
式(10)中、Rは式(1)の炭素−炭素二重結合基を有する不飽和炭化水素基を示す。Rとしての不飽和炭化水素基は、直鎖状、分岐状、環状又はこれらの組合せであることができ、その炭素数は例えば1〜11である。Rは不飽和脂肪族基であってもよい。
式(1)の炭素−炭素二重結合基を有する残基を誘導するアルコール化合物は、不飽和脂肪族アルコールであってもよく、その具体例としては、3−メチル−3−ブテン−1−オール、3,7−ジメチル−1,6−オクタジエン−3−オール、10−ウンデセン−1−オール、9−デセン−1−オール、5−ヘキセン−1−オール、4−ペンテン−1−オール、3−ブテン−1−オール、3−ブテン−2−オール、2−メチル−3−ブテン−2−オール、1−オクテン−3−オール、エチレングリコールモノビニルエーテル、テトラメチレングリコールモノビニルエーテル、及び1−ペンテン−3−オールが挙げられる。
アルコキシド化合物は、通常、中心原子の価数と同数の有機基(典型的にはアルコキシ基)を有しており、それらのうち少なくとも一部が、式(1)の炭素−炭素二重結合基を有するアルコール化合物の残基であればよい。ただし、効率的な硬化の点から、アルコキシド化合物は、式(1)の炭素−炭素二重基を2個以上、又は3個以上有していることが好ましい。例えば中心金属がアルミニウム原子である場合、アルコキシド化合物は、例えば下記式(I)で表される。式(I)中のRは、式(10)中のRと同義である。
Figure 0006757306
一実施形態に係るアルコキシド化合物は、例えば、中心原子及びこれに結合した飽和アルコキシ基を有するアルコキシド化合物と、式(1)の炭素−炭素二重結合基を有する不飽和アルコールとの反応により、生成させることができる。原料として用いられ得るアルコキシド化合物の例としては、アルミニウム イソプロポキシド、及びアルミニウム sec−ブトキシドが挙げられる。
乾燥剤は、ヒドロシリル基を有する化合物と、式(1)の炭素−炭素二重結合基とのヒドロシリル化反応により硬化して、乾燥剤層を形成することができる。本明細書において、「乾燥剤が硬化する」とは、乾燥剤が流動性を失うまでヒドロシリル化反応が進行することを意味する。通常、ヒドロシリル化反応によって乾燥剤がゲル化して、流動性が失われる。ヒドロシリル化反応は、酸触媒を必要とせずに進行することから、酸による有機層の損傷を回避することができる。また、硬化収縮が小さいため、硬化の際に他の部材が物理的な損傷を受け難い。
効率的な硬化のため、ヒドロシリル基を有する化合物の含有量は、例えば、アルコキシド化合物が有する式(1)の炭素−炭素二重結合1当量に対して、ヒドロシリル基が0.1当量以上、0.5当量以上、又は1.5当量以上となるような量であってもよい。硬化が不足すると、乾燥剤層の強度が不足する可能性、及び、未硬化部に起因して有機層へのダメージ抑制の効果が相対的に低下する可能性がある。ヒドロシリル基の当量は、アルコキシド化合物が有する式(1)の炭素−炭素二重結合1当量に対して5当量以下であってもよい。
ヒドロシリル基を有する化合物の官能基当量(ヒドロシリル基1モル当たりの分子量)も、ヒドロシリル基の式(1)の炭素−炭素二重結合1当量に対する当量が上述の範囲内になるように、調整するのがよい。ヒドロシリル基を有する化合物は、例えば、ヒドロシリル基を含むオルガノポリシロキサン鎖を有する化合物であってもよい。この化合物は、例えばメチルポリシロキサンであって、メチル基の一部が水素原子に置き換えられたものであってもよい。メチルポリシロキサン等のオルガノポリシロキサンを用いることで、塗布に適した液状又はペースト状の乾燥剤が得られ易い。
ヒドロシリル化触媒は、例えば白金触媒であってもよい。紫外線照射によって活性化する白金触媒を用いてもよい。ヒドロシリル化触媒の量は、ヒドロシリル化反応が適切に進行する範囲で適宜調整すればよいが、例えば、アルコキシド化合物とヒドロシリル化触媒との質量比が、1:1×10−6〜1:1×10−3であってもよい。
乾燥剤は、25℃でペースト状であることができる。乾燥剤がペースト状であると、有機EL素子の微小な気密空間内に塗布によって乾燥剤層をより容易に形成することができる。また、乾燥剤の25℃における粘度は、0.05〜500Pa・sであってもよい。乾燥剤の25℃における粘度がこの範囲であると、塗布によって乾燥剤層をより容易に形成することができる。同様の観点から、乾燥剤の粘度は、10Pa・s以上又は30Pa・s以上であってもよく、400Pa・s以下又は200Pa・s以下であってもよい。塗布は、ディスペンサ等によって行うことができる。ここでの粘度は、B型粘度計、レオメーター等の回転粘度計によって測定される値である。
封止構造体
一実施形態に係る封止構造体は、対向配置された一対の基板と、一対の基板の外周部を、基板の間に気密空間が形成されるように封止する封止シール剤と、封止シール剤の内側で一対の基板の間に配置された、上記実施形態に係る乾燥剤又はその硬化物を含む乾燥剤層を備える。乾燥剤層は、一対の基板の間で封止シール剤の内側の気密空間を充填していてもよく、気密空間の一部、例えば基板上の所定の箇所のみに形成されていてもよい。
一実施形態に係る封止構造体は、水分の影響を受けやすいデバイスを封入する際に特に好適に利用することができる。このようなデバイスとしては、例えば、有機EL素子、有機半導体、有機太陽電池等の有機電子デバイスが挙げられる。
有機EL素子
図1は、有機EL素子の一実施形態を示す模式断面図である。図1に示す有機EL素子1は、素子基板2と、素子基板2に対して対向配置された封止基板3と、素子基板2上に設けられた、対向配置された陽極5及び陰極6とこれらの間に設けられた有機層4とを有する積層体である発光部10と、素子基板2及び封止基板3の外周部を、素子基板2及び封止基板3の間で発光部10の周囲に気密空間が形成されるように封止する封止シール剤8と、封止シール剤8の内側で発光部10の周囲に設けられた、上記実施形態に係る乾燥剤又はその硬化物を含む乾燥剤層7とから構成される。
乾燥剤層7は、封止シール剤8の内側で発光部10周囲の気密空間を充填している。すなわち、有機EL素子1は、いわゆる充填封止構造の有機EL素子である。ただし、乾燥剤層は発光部10が設けられた気密空間全体を充填している必要は必ずしもなく、例えば封止基板3上に乾燥剤層7が形成され、封止シール剤の内側に中空空間が残されていてもよい。この場合、乾燥剤層7の膜厚は例えば1〜300μmであってもよい。
有機EL素子1において、乾燥剤層7以外の要素に関しては従来公知のものを適用することができるが、その一例を以下で簡単に説明する。
素子基板2は、絶縁性及び透光性を有する矩形状のガラス基板からなり、この素子基板2上には、透明導電材であるITO(Indium Tin Oxide)によって陽極5(電極)が形成されている。この陽極5は、例えば真空蒸着法、スパッタ法等のPVD(Physical Vapor Deposition)法により素子基板2上に成膜されるITO膜をフォトレジスト法によるエッチングで所定のパターン形状にパターニングすることにより形成される。電極としての陽極5の一部は、素子基板2の端部まで引き出されて駆動回路(図示せず)に接続される。
陽極5の上面には、例えば、真空蒸着法、抵抗加熱法等のPVD法により、有機発光材料を含む薄膜である有機層4が積層されている。有機層4は、単一の層から形成されていてもよく、機能の異なる複数の層から形成されていてもよい。本実施形態における有機層4は、陽極5側から順に、ホール注入層4a、ホール輸送層4b、発光層4c及び電子輸送層4dが積層された4層構造である。ホール注入層4aは、例えば数10nmの膜厚の銅フタロシアニン(CuPc)から形成される。ホール輸送層4bは、例えば数10nmの膜厚のbis[N−(1−naphthyl)−N−phenyl]benzidine(α−NPD)から形成される。発光層4cは、例えば数10nmの膜厚のトリス(8−キノリノラト)アルミニウム(Alq)から形成される。電子輸送層4dは、例えば数nmの膜厚のフッ化リチウム(LiF)から形成される。
有機層4(電子輸送層4d)の上面には、真空蒸着法等のPVD法により、金属薄膜である陰極6(電極)が積層されている。金属薄膜の材料としては、例えばAl、Li、Mg、In等の仕事関数の小さい金属単体やAl−Li、Mg−Ag等の仕事関数の小さい合金などが挙げられる。陰極6は、例えば数10nm〜数100nm(好ましくは50nm〜200nm)の膜厚で形成される。陰極6の一部は、素子基板2の端部まで引き出されて駆動回路(図示せず)に接続される。
封止基板3は、有機層4を挟んで素子基板2と対向するように配置されている。素子基板2及び封止基板3の外周部は、封止シール剤8により封止されている。封止シール剤としては例えば紫外線硬化性樹脂を用いることができる。
有機EL素子の製造方法
有機EL素子は、例えば、素子基板2又は封止基板3に乾燥剤を塗布することを含む方法によって製造することができる。
一実施形態に係る製造方法では、素子基板2上に有機層4等を有する発光部が形成された積層体が準備される。この場合、別途準備した封止基板3上に、上記実施形態に係る乾燥剤をディスペンサ等の方法により塗布して、乾燥剤層7を形成する。その後、封止基板3上に塗布した乾燥剤を囲むように封止シール剤8をディスペンサで塗布する。これらの作業は、露点−76℃以下の窒素で置換されたグローブボックス中で行うことが好ましい。
次に、発光部が搭載された素子基板2と、封止基板3とを、乾燥剤層7及び封止シール剤8をそれらの間に挟みながら貼り合わせる。必要により、得られた構造体に紫外線照射及び/又は加熱によって乾燥剤及び/又は封止シール剤を硬化することにより、本実施形態に係る有機EL素子1が得られる。
以下、実施例を挙げて本発明についてさらに具体的に説明する。ただし、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
1.ビニル基含有アルミニウム化合物の合成
合成例1:アルミニウム 3−メチル−3−ブテニルオキシド
Figure 0006757306

容量300mLのセパラブルフラスコ内に、アルミニウムイソプロポキシド(関東化学製)100gに対して、3−メチル−3−ブテン−1−オール127g(東京化成工業製)を入れ混合した。セパラブルフラスコ内の混合物を真空下で撹拌しながら加熱し、余分なアルコール(アルミニウムイソプロポキシド由来のアルコール)を除去した。得られた生成物(アルミニウム 3−メチル−3−ブテニルオキシド)は黄色透明液体であった。
合成例2:アルミニウム 3−メチル−2−ブテニルオキシド
Figure 0006757306

3−メチル−3−ブテン−1−オールに代えて3−メチル−2−ブテン−1−オールを用いたこと以外は合成例1と同様にして、アルミニウム 3−メチル−2−ブテニルオキシドを得た。
2.乾燥剤の調製
実施例1
アルミニウム 3−メチル−3−ブテニルオキシド、ヒドロシリル基を有するメチルポリシロキサン、及び光活性化白金触媒を、質量比1:1:0.001で混合して、透明なペースト状の乾燥剤を得た。乾燥剤を脱気してから、365nmの紫外線を3000mJ/cmの露光量で照射した。その後、乾燥剤を80℃で10分間加熱したところ、乾燥剤は透明な硬化物を形成した。
比較例1
アルミニウム 3−メチル−3−ブテニルオキシドに代えてアルミニウム 3−メチル−2−ブテニルオキシドを用いたこと以外は実施例1と同様にして、透明なペースト状の乾燥剤を得た。得られた乾燥剤を実施例1と同様の条件で露光及び加熱したが、乾燥剤は黄変し、硬化しなかった。
比較例2
容量300mLのセパラブルフラスコ内に、アルミニウムイソプロポキシド100gに対して、3−エチル−3−オキセタンメタノール(東京化成工業製)62g、片末端カルビトール変性シリコーン(X−22−170BX信越化学工業製)250g、及び両末端カルビトール変性シリコーン(KF600信越化学工業製)250gを入れた。フラスコ内の混合物を真空下で攪拌して、余分なアルコールを除去し、オキセタニル基及びシリコーン鎖を有するアルミニウム化合物を含む透明液体を生成させた。得られた透明液体を比較例2の乾燥剤として使用した。
比較例3
ジメチルシリコーン(PDMS100−Jモメンティブ製)と酸化カルシウムとを、質量比50:50で混合して、粘度100Pa・sのペーストを得た。得られたペーストを比較例3の乾燥剤として用いた。
3.有機ELデバイスの作製とその評価
素子基板上に、ITO膜(膜厚140nm)をスパッタ法により形成し、これをフォトレジスト法によるエッチングで所定パターン形状にパターニングし、陽極を形成した。陽極の上面に、抵抗加熱法により、ホール注入層としての銅フタロシアニン(CuPc)膜(膜厚70μm)、ホール輸送層としてのBis[N-(1-naphthyl)-N-phenyl]benzidine(α−NPD)の膜(膜厚30nm)、発光層としてのトリス(8−キノリノラト)アルミニウム(Alq3)の膜(膜厚50nm)を順に形成した。さらに、発光層の上面に7nmの膜厚で電子輸送層としてのフッ化リチウム(LiF)膜(膜厚7nm)、及び陰極としてのアルミニウム膜(膜厚150nm)を物理蒸着により形成した。
次に、露点−76℃以下の窒素で置換されたグローブボックス中で、封止基板上に、実施例1、比較例2、又は比較例3の乾燥剤をディスペンスによって塗布した。続いて、塗布された乾燥剤を囲むように紫外線硬化型樹脂からなる封止シール剤をディスペンスによって塗布した。
陽極、有機層及び陰極を積層した素子基板と封止基板とを貼り合わせた後、紫外線照射及び80℃の加熱により乾燥剤及び封止シール剤を硬化させて、発光部が設けられた気密室内に乾燥剤が充填された充填封止構造の有機EL素子を得た。
得られた有機EL素子の陰極にレーザーで孔を設け、85℃の環境に放置し、有機層の溶解距離の経時変化を追跡した。溶解距離は、孔の中心から有機層の溶解が発生した部分の端までの距離であり、光学顕微鏡観察により測定した。図2は、有機EL素子の溶解距離と経過時間との関係を示すグラフである。実施例1の乾燥剤を含む有機EL素子は、168時間経過後まで有機層の溶解がほぼ観測されない状態を維持した。
1…有機EL素子、2…素子基板、3…封止基板、4…有機層、4a…ホール注入層、4b…ホール輸送層、4c…発光層、4d…電子輸送層、5…陽極、6…陰極、7…乾燥剤層、8…封止シール剤、10…発光部。

Claims (6)

  1. ルコキシド化合物と、ヒドロシリル基を有する化合物と、ヒドロシリル化触媒と、を含有する、乾燥剤であって、
    前記アルコキシド化合物が、
    アルミニウム原子、チタン原子、ケイ素原子及びホウ素原子から選択される中心原子と、
    前記中心原子に結合し、下記式(1):
    Figure 0006757306

    で表される炭素−炭素二重結合基を有する、アルコール化合物の残基と、
    を有し、
    前記アルコール化合物が、3−メチル−3−ブテン−1−オール、4−ペンテン−1−オール、3−ブテン−1−オール、3−ブテン−2−オール、2−メチル−3−ブテン−2−オール、及び1−ペンテン−3−オールから選ばれる、
    乾燥剤
  2. 前記ヒドロシリル基を有する化合物が、ヒドロシリル基を含むオルガノポリシロキサン鎖を有する化合物である、請求項に記載の乾燥剤。
  3. 請求項又はに記載の乾燥剤の硬化物を含む、乾燥剤層。
  4. 対向配置された一対の基板と、
    前記一対の基板の外周部を封止する封止シール剤と、
    前記封止シール剤の内側で前記一対の基板の間に設けられた、請求項に記載の乾燥剤層と、
    を備える封止構造体。
  5. 素子基板と、
    前記素子基板に対して対向配置された封止基板と、
    前記素子基板及び前記封止基板の外周部を封止する封止シール剤と、
    前記封止シール剤の内側で前記素子基板上に設けられた、対向配置された一対の電極及びそれらの間に設けられた有機層を有する積層体である発光部と、
    前記封止シール剤の内側で前記発光部の周囲に設けられた、請求項に記載の乾燥剤層と、
    を備える、有機EL素子。
  6. 前記乾燥剤層が、前記封止シール剤の内側で前記発光部周囲の気密空間を充填している、請求項に記載の有機EL素子。
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