JP6742220B2 - 切削装置 - Google Patents

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Description

本発明は、板状ワークを切削する切削装置に関する。
切削装置には板状ワークを保持面で保持する保持テーブルが備えられており、保持テーブルの上方にはスピンドルユニットの先端に切削ブレードを装着して構成される切削手段が設けられている。回転する切削ブレードが、保持テーブルに保持された板状ワークに対して切込み送りされることで、板状ワークは切削される。切削加工が継続されると、切削ブレードは消耗し、切削ブレードの外周円が小さくなる。切削ブレードの板状ワークへの切込み深さは浅くなるため、切削手段の高さ位置の値を更新して切込み深さを補正する必要がある。切込み深さは、保持テーブルの周囲に配設される検出手段により行われる(例えば、特許文献1参照)。
検出手段には、発光部と受光部とが備えてられている。検出手段は、発光部と受光部との間に切削ブレードを進入させ、受光部の受光量が閾値まで低下したら切削ブレードの外周端を検出し、このときの切削手段の高さ位置を記憶する。検出手段には、切削ブレードの外周端を検出したときの切削手段の高さと保持面高さとの差が予め補正値として記憶されている。切削加工途中において切削ブレードが消耗すると、検出手段で切削ブレードの外周端が再度検出され、記憶している補正値を用いて切削手段の高さ位置を算出している。これにより、切削ブレードが消耗しても切込み深さを補正することが可能となっている。
ところで、検出手段は汚れにより感度が低下する。このように感度が低下する場合、発光部と受光部との間に切削ブレードが進入していないときの基準受光量も低下している。この状態で、検出手段が切削ブレードの外周端を検出すると、通常の感度における検出位置と異なる位置で外周端が検出される。この外周端の位置に応じて切削手段の高さ位置が算出され、例えば高さ位置が低くなると、板状ワークに切込みすぎる問題がある。そこで、検出手段は感度が低下した場合はエラーを発生させ、検出手段のメンテナンスを通知している。
特許第5183264号公報
しかしながら、切削加工途中でエラーが発生した場合、板状ワークの切削を中断しなければならない。このため、板状ワークの切削加工に時間がかかる問題がある。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、切削ブレードの外周端を検出する検出手段の感度が低下した場合であっても切込み深さを補正可能として、切削加工途中の板状ワークを継続的に切削できる切削装置を提供することを目的の一つとする。
本発明の一態様の切削装置は、保持面で板状ワークを保持する保持テーブルと、保持テーブルが保持した板状ワークに円板状で導通性の切削ブレードを切り込ませて切削する切削手段と、切削手段を昇降させ板状ワークに切削ブレードを切り込ませる昇降手段と、昇降手段で切削手段を下降させ検出光を発光する発光部と検出光を受光する受光部との間に切削ブレードを進入させ受光部が受光する受光量の低下により切削ブレードの外周端を検出したときの切削手段の第1の高さ位置を記憶するブレード検出手段と、昇降手段で切削手段を下降させ保持テーブルの保持面に切削ブレードの外周端の接触を検知したときの切削手段の接触高さ位置を記憶する接触検知手段と、第1の高さ位置と接触高さとの補正値として算出する第1の算出手段と、ブレード検出手段による第1の高さ位置と補正値とを用いて保持面に切削ブレードの外周端が接触するときの切削手段の第2の高さ位置を算出する第2の算出手段と、を備える切削装置であって、発光部と受光部との間に切削ブレードが進入しないときの受光量が予め設定した基準受光量に達していないとき受光量を基準受光量にシフトするシフト手段を備え、シフト手段がシフトしたときは、ブレード検出手段による第1の高さ位置と接触検知手段による接触高さとを新たに記憶し第1の算出手段により補正値を更新した後、ブレード検出手段による第1の高さ位置と更新した補正値とを用いて第2の高さ位置を第2の算出手段で算出する。
この構成によれば、ブレード検出手段が汚れて受光部の感度が低下することを原因として切削ブレードが進入していないときの受光部の受光量が基準受光量に達しない場合、その受光量を基準受光量にシフトする。シフト後は第1の高さ位置と更新された補正値とを用いて第2の高さ位置が算出し直されるため、ブレード検出手段にて汚れによって切削ブレードの外周端が検出される位置が変化しても、切込み深さを補正できる。よって、例えば、外周端の位置が低く検出されても、切込み深さの加工精度を維持でき、切込み過剰で切削加工が中断されることが防止される。
上記切削装置においては、シフト手段は、シフト量を記憶する記憶手段と、ブレード検出手段のメンテナンスを通知する通知手段と、を備え、記憶手段が記憶したシフト量が予め設定したシフト許容範囲以内のときにはシフトを実施し、シフト量がシフト許容範囲より大きいときにはシフトを中止し通知手段にブレード検出手段のメンテナンスを通知させる。
本発明によれば、切削ブレードの外周端を検出する検出手段の感度が低下した場合であっても切込み深さを補正可能として、切削加工途中の板状ワークを継続的に切削できる。
本実施の形態に係る切削装置の斜視図である。 ブレード検出手段の受光部が切削ブレードの外周端を検出する様子を説明する図である。 本実施の形態に係る原点位置算出の制御構成を示す模式図である。 受光部の汚れによる電圧値の低下を示す図である。 本実施の形態に係る補正値の変化を示す図である。 本実施の形態に係る切削装置の原点位置の算出動作の一例を示す図である。
以下、添付図面を参照して、本実施の形態の切削装置について説明する。図1は、本実施の形態に係る切削装置の斜視図である。なお、本実施の形態では、単一の切削ブレードを備えた切削装置を例示するが、この構成に限定されない。切削装置は板状ワークをエッジトリミング可能な構成であればよい。
図1に示すように、切削装置1は、保持テーブル30に保持された板状ワークWの外周を切削ブレード52(図3参照)で除去(エッジトリミング)する。なお、板状ワークWは、外周に面取り部が形成されており、切削装置1の切削対象となる板状部材であればよい。例えば、板状ワークWは、シリコン、ガリウム砒素等の半導体基板に半導体デバイスが形成された半導体ウエーハでもよいし、サファイア、炭化ケイ素等の無機材料基板に光デバイスが形成された光デバイスウエーハでもよい。また、板状ワークWは、電子部品に使用される各種ガラス基板でもよい。
切削装置1の基台10上には、保持テーブル30をX軸方向に切削送りするX送り手段20が設けられている。X送り手段20は、基台10上に配置されたX軸方向に平行な一対のガイドレール21と、一対のガイドレール21にスライド可能に設置されたモータ駆動のX軸テーブル32とを有している。X軸テーブル32の背面側には、不図示のナット部が形成され、このナット部にボールネジ23が螺合されている。ボールネジ23の一端部に連結された駆動モータ24が回転駆動されることで、保持テーブル30が一対のガイドレール21に沿ってX軸方向に切削送りされる。
X軸テーブル32上には、板状ワークWを保持する保持テーブル30がZ軸回りに回転可能に設けられている。保持テーブル30の保持面30aには、吸引源(不図示)に接続された円形の吸引溝31が形成されており、吸引溝31に生じる負圧によって板状ワークWの外周側が吸引保持される。保持テーブル30は導電性材料で形成されている。また、X軸テーブル32上には、切削ブレード52の外周端P(図3参照)を検出するブレード検出手段60が立設されており、ブレード検出手段60の先端には検知領域60aが凹状に形成されている。また、ブレード検出手段60には後述するシフト手段80が接続されている。
基台10上には門型の立壁部11が立設されている。また、立壁部11には切削手段50を板状ワークWの深さ方向と切削送り方向とに直交するY軸方向にインデックス送りするY送り手段40と、切削手段50をZ軸方向に切込み送りする昇降手段としてのZ送り手段45とが設けられている。Y送り手段40は、立壁部11の前面に配置されたY軸方向に平行な一対のガイドレール41と、一対のガイドレール41にスライド可能に設置されたY軸テーブル42とを有している。Z送り手段45は、Y軸テーブル42上に配置されたZ軸方向に平行な一対のガイドレール46と、一対のガイドレール46にスライド可能に設置されたZ軸テーブル47とを有している。
Z軸テーブル47の下部には、板状ワークWの面取り部を所定の除去領域で除去する切削手段50が設けられている。Y軸テーブル42およびZ軸テーブル47の背面側には、それぞれナット部が形成され、これらナット部にボールネジ43、48が螺合されている。Y軸テーブル42用のボールネジ43、Z軸テーブル47用のボールネジ48の一端部には、それぞれ駆動モータ44、49が連結されている。駆動モータ44、49により、それぞれのボールネジ43、48が回転駆動されることで、切削手段50がガイドレール41に沿ってY軸方向に移動されると共に、ガイドレール46に沿ってZ軸方向に移動される。
切削手段50は、ハウジング51から突出したスピンドルユニット53(図3参照)の先端に切削ブレード52(図3参照)を回転可能に装着して構成される。切削ブレード52は円板状に形成されており、導電性材料で形成され導通性を有している。
また、切削装置1には、切削ブレード52と保持テーブル30との接触時の電気的導通により保持テーブル30の保持面30aに切削ブレード52の外周端Pが接触されたときの切削手段50の高さ位置を測定する接触検知手段70が設けられている。また、装置各部を統括制御する制御手段90が設けられており、制御手段90には、接触検知手段70とブレード検出手段60に接続される第1の算出手段91と、第1の算出手段91とブレード検出手段60に接続される第2の算出手段93が備えられている。また、制御手段90は、各種処理を実行するプロセッサやメモリ等によって構成されている。メモリは、用途に応じてROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等の一つ又は複数の記憶媒体で構成されている。メモリには、装置各部を制御するプログラムが記憶されている。
このように構成された切削装置1では、板状ワークWの外周の面取り部に切削ブレード52が位置合わせされ、切削ブレード52によって板状ワークWの表面側が切込まれる。そして、保持テーブル30が1回転することで、板状ワークWの面取り部に段状の除去領域が全周に亘って形成される。このとき、後段の研削工程での板状ワークWの仕上げ厚みよりも深く切削ブレード52で切り込まれているため、研削工程で板状ワークWが仕上げ厚みまで薄化されても、板状ワークWの面取り部がシャープエッジ状に残ることがない。よって、クラック等による板状ワークWの破損が防止される。
上記のような切削装置では、一般に非接触式のブレード検出手段に備えられる発光部と受光部との間に切削ブレードを進入させ、受光部の受光量が閾値まで低下したら切削ブレードの外周端が検出される。ブレード検出手段は、外周端を検出したときの切削手段の高さから、外周端を保持テーブルの保持面に接触させる切削手段の高さを算出する。算出された切削手段の高さを用いて、切削装置は板状ワークへの切込み深さを調整するセットアップを行っている。図2は、ブレード検出手段の受光部が切削ブレードの外周端を検出する様子を説明する図である。図2Aは受光部が汚れていない場合、図2Bは受光部が均一に汚れている場合、図2Cは受光部が局所的に汚れている場合を示している。
図2Aから図2Cの右図において、受光部93の受光面93aは切削ブレード52側から見た受光面を示している。受光面93aが汚れていない場合、図2Aの左図に示すように、発光部(不図示)と受光部93との間に切削ブレード52が進入していないとき、受光部93は発光部から照射された光の受光量を、例えば5Vの電圧値に変換して出力する。図2Aの右図に示すように、切削ブレード152が発光部と受光部93との間に位置付けられると、発光部から照射された光が切削ブレード152により遮断されて、受光部93は発光部からの照射光の受光量を、例えば3.5Vの電圧に変換して出力する。このように電圧値が閾値3.5Vまで低下したら、切削ブレード152のZ軸方向における外周端Pの位置が検出され、このときのZ送り手段145における切削手段150の高さ位置hが記憶される。以後、受光面93aが汚れていない場合において、発光部(不図示)と受光部93との間に切削ブレード152が進入していないときの受光部93の受光量を基準受光量とし、出力される電圧値を基準電圧値とする。
図2Bの右図に示すように受光部93の受光面93aが全体的に均一に汚れている場合、受光部93の受光量は汚れのため低下し、受光部93から出力される電圧値は、図2Aの場合(5V)と比べて低下して、例えば4Vになる。この状態で、切削ブレード152が発光部(不図示)と受光部93との間に位置付けられると、電圧値が4Vから閾値3.5Vまで低下する外周端Pの位置は図2Aよりも高い位置となる。このため、このときの切削手段150の高さ位置も図2Aのhより高くなる。したがって、外周端Pを保持テーブルの保持面に接触させる切削手段150の高さは高く算出されるため、板状ワークWへの切込み深さが浅くなる問題がある。
この場合、図2Bの左図に示すように、発光部と受光部93との間に切削ブレード152が進入していないときに受光部93から出力される電圧値を、4Vから基準電圧値の5Vにシフトする。これにより、図2Bの右図に示すように、切削ブレード152が発光部(不図示)と受光部93との間に位置付けられるときに、電圧値が5Vから閾値3.5Vまで低下する外周端Pの位置は図2Aの右図と同じ位置となり、このときの切削手段150の高さ位置もhとすることができる。
また、図2Cの右図に示すように、受光部の受光面93aの上端が局所的に汚れている場合、受光部93の受光量は汚れのため低下し、受光部93から出力される電圧値は、例えば4Vに低下する。この場合、受光面93aの上端部分は発光部からの照射光を検出することができない。この状態で、図2Bの左図と同様に、図2Cの左図に示すように、受光部93の電圧値を4Vから5Vにシフトすると、図2Cの右図に示すように、切削手段150の高さがhの位置では閾値3.5Vより大きい電圧値が検出される。すなわち、電圧値が5Vから閾値3.5Vまで低下する外周端Pの位置は、図2Bの右図より低い位置となる。このとき、切削手段150の高さ位置もhより低くなり、hの位置となる。
このように、受光面93aの汚れ方によって外周端Pの検出位置が異なるため、板状ワークへの切込み深さが異なり、切削加工の精度を維持できない。したがって、従来は受光面93aが汚れて感度が低下した場合は、セットアップをできないという問題があった。そこで、本実施の形態においては、電圧値を基準電圧値にシフトさせた場合は、非接触式のブレード検出手段60を用いて外周端Pを検出した際の切削手段50の高さを測定するとともに、接触検知手段70を用いて外周端Pが保持面30aに接触された際の切削手段50の高さ測定して、セットアップし直すことにしている。
以下、図3を参照して、原点位置算出のための制御構成について説明する。図3は、本実施の形態に係る原点位置算出の制御構成を示す模式図である。なお、図3においては、説明の便宜上、原点位置算出の制御に関係のない構成については省略して記載している。
図3に示すように、保持テーブル30の周囲にはブレード検出手段60が設けられている。ブレード検出手段60の先端には検知領域60aが凹状に形成されており、一対のミラー60b、60cが対向して備えられている。また、ブレード検出手段60には、検出光を発光する発光部62と、発光部62から発光された検出光を受光する発光部63とが備えられている。受光部63にはZ高さ検出部64が接続され、Z高さ検出部64にはZ高さ記憶部が接続されている。切削ブレード52の外周端Pを検出する際には、切削手段50は検知領域60aまで移動され、切削ブレード52が検知領域60aに位置付けられる。
発光部62から発光された検出光は、ミラー60bで反射されミラー60cに向かい、ミラー60cで反射され受光部63で受光される。切削ブレード52が検知領域60aに位置付けられていないときは、切削ブレード52により検出光が遮られないため、受光部63で受光される受光量は一定となり、受光部63から出力される基準電圧値も一定となる。切削ブレード52が発光部62と発光部63との間に進入されると、切削ブレード52により検出光が遮られるため、受光部63で受光される受光量は低下し、受光部63から出力される電圧値も低下する。
受光部63で受光された受光量はZ高さ検出部64に出力され、Z高さ検出部64では受光部63の電圧値が閾値以下になったら切削ブレード52の外周端Pが検出される。そして、外周端Pを検出したときのZ送り手段45による切削手段50の高さ(Z座標)が第1の高さ位置Z1Aとされる。第1の高さ位置Z1AはZ高さ記憶部65で記憶されるとともに、第2の算出手段93に出力される。第2の算出手段93では後述するΔZ記憶部に記憶されている補正値ΔZが記憶されている。この補正値ΔZは、受光部63の電圧値が基準電圧値から閾値に達するときの切削ブレード52における外周端Pの高さ(Z座標)から保持面30aの高さ(Z座標)を差し引いた値となる。第2の算出手段93で、Z高さ検出部64から出力された切削手段50の第1の高さ位置Z1Aから補正値ΔZが差し引かれ、切削ブレード52の外周端Pが保持面30aに接触する切削手段50の第2の高さ位置Z(原点位置)が算出される。このようにブレード検出手段60で算出された第2の高さ位置Zは制御手段90(図1参照)に出力され、制御手段90で板状ワークWへ切込むときにZ送り手段45を制御することにより、非接触式のセットアップが行われる。
切削加工が継続されると、受光部63の受光面が汚れるため、発光部62と受光部63との間に切削ブレード52が進入しないときの受光量が基準受光量より低下し、受光部63から出力される電圧値が基準電圧値より低下する。このとき、ブレード検出手段60に接続されるシフト手段80により、受光量に応じる電圧値が基準電圧値にシフトされる。基準電圧値へのシフトが行われると、シフト手段80に備えられる判断部81は、切削手段50の第1の高さ位置Z1Aが変化するため、補正値ΔZから新たな補正値ΔZへの更新が必要であると判断し、接触検知手段70に接触式のセットアップを指示する。また、判断部81は、第1の高さ位置Z1Aから新たな第1の高さ位置Z1Bへの更新が必要であると判断し、上述した非接触式のセットアップと同様にして更新された第1の高さ位置Z1Bを求めてZ高さ記憶部65に記憶させる。
接触検知手段70の接触高さ検出部71では、Z送り手段45で切削手段50を下降させ、保持テーブル30の保持面30aに切削ブレード52の外周端Pの接触を検知したときの切削手段50の接触高さ位置Z2A(Z座標)が検出される。接触高さ位置Z2Aは、Z高さ記憶部72で記憶される。Z高さ記憶部72に記憶された接触高さ位置Z2Aは第1の算出手段91に出力される。また、Z高さ記憶部65に記憶された切削手段50の更新された第1の高さ位置Z1Bも第1の算出手段91に出力される。第1の算出手段91では、第1の高さ位置Z1Bから接触高さ位置Z2Aを差し引いて、補正値ΔZが算出される。この補正値ΔZは、基準電圧値へのシフト後、受光部63の電圧値が基準電圧値から閾値に達するときの切削ブレード52の外周端Pの高さから保持面30aの高さを差し引いた値にもなる。補正値ΔZはΔZ記憶部92に出力され、ΔZ記憶部92で記憶されることにより更新される。補正値ΔZは第2の算出手段93に出力される。第2の算出手段93では、Z高さ検出部64で検出された第1の高さ位置Z1Bと補正値ΔZとを用いて、原点位置である切削手段50の第2の高さ位置Zが算出される。
次に、電圧値と切込み深さの関係について説明する。図4は、受光部の汚れによる電圧値の低下を示す図である。図4において横軸は切削回数、縦軸は発光部と受光部との間に切削ブレード52が進入しないときの受光部の電圧値を示している。図5は、本実施の形態に係る補正値の変化を示す図である。図5において横軸は切削回数、縦軸は補正値を示している。
図4に示すように、受光面が汚れていない場合、発光部62と受光部63との間に切削ブレード52が進入しないときの受光量は基準受光量となり、電圧値が基準電圧値はEに維持される。このときの切削手段50の第1の高さ位置Z1Aに、記憶されているΔZが加えられて第2の高さ位置Zとなる原点位置が算出される。
切削加工が継続されると、受光面の汚れにより、図4に示すように電圧値が基準電圧値Eより例えばΔE低下する。この状態で、受光部63の受光量に基づき切削ブレード52の外周端Pが検出されると、受光面が汚れていない場合に対し、切削手段50の第1の高さ位置Z1Aが変化する場合がある。このため、受光部63から出力される電圧値に低下したΔE分加算され、基準電圧値がEにシフトされる。そして、切削手段50の第2の高さ位置Z(原点位置)を補正するため、図5に示すように、補正値がΔZからΔZ1aに更新される。
切削を繰り返し、切削ブレード52を進入させていないときの受光部63における電圧値の低下がΔEのまま変化していない場合は、補正値ΔZ1aは更新されない。さらに切削を繰り返し、図4に示すように、電圧値の低下がΔEに変化した場合は、受光部63の電圧値に低下したΔE分加算されて基準電圧値がEに再度シフトされ、補正値がΔZ1aからΔZ1bに更新される。
このように、切削ブレード52が進入していないときの受光部63の電圧値が基準電圧値に達しない場合、電圧値を基準電圧値にシフトする。これにより、受光部63の感度を維持することができる。また、シフト後は接触検知手段70で接触高さ位置Zを検出し、接触高さ位置Zとブレード検出手段60の検出で更新された第1の高さ位置Zとで補正値ΔZを更新する。そして、それぞれ更新された補正値ΔZと第1の高さ位置Zとを用いて第2の高さ位置Zを算出し直しする。これにより、受光部63の受光面の汚れ方によって受光部63の電圧値が基準電圧値から閾値に達するときの切削ブレード52の外周端Pの位置が変化しても、切削手段50の第2の高さ位置Z(原点位置)を精度良く補正することができる。これにより、板状ワークWの加工精度を維持でき、切込み過剰により切削加工が中断されることが防止される。
また、シフト手段80は、電圧値のシフト量を記憶する記憶手段82を備えている(図1参照)。記憶手段82により記憶されたシフト量が記憶手段82に予め設定されているシフト許容範囲以内である場合には、判断部81は電圧値の基準電圧値Eへのシフトを実施する。そして、補正値を例えば図5のようにΔZ1aからΔZ1bに更新し、切削手段50の第2の高さ位置Z(原点位置)を補正する。シフト量がシフト許容範囲より大きいときには、受光部63の受光面の汚れが閾値を超えると判断部81が判断してシフトを中止し、補正値は更新されない。この際、通知手段83(図1参照)によりブレード検出手段60のメンテナンスが通知される。
次に、図6を参照して、切削装置の原点位置の算出動作について詳細に説明する。図6は、本実施の形態に係る切削装置の原点位置の算出動作の一例を示す図である。
図6に示すように、ブレード検出手段60で、発光部62と受光部63との間に切削ブレード52が進入しないときの受光部63の受光量が検出される(ステップS1)。このとき、今回測定された受光量が、前回測定された切削ブレード52が進入しないときの受光量から変化しない場合(ステップS2、No)、判断部81により受光面の汚れ具合は変化せず、補正値ΔZ1aの更新が不要と判断される。その後、ブレード検出手段60により切削手段50の第1の高さ位置Z1Aが検出される(ステップS3)。次に、第2の算出手段93により、第1の高さ位置Z1Aと記憶されている補正値ΔZ1aとより、原点位置である第2の高さ位置Zが算出される(ステップS4)。これにより、受光面の汚れ具合が変化しない場合は、前回にて記憶されている補正値ΔZ1aを用いて原点位置を算出することができるため、接触式セットアップを行う必要がない。
一方、今回測定された受光量が、前回測定された切削ブレード52が進入しないときの受光量より所定量小さい場合(ステップS2、Yes)、判断部81により受光面の汚れ具合が大きくなり、補正値ΔZ1aの更新が必要と判断される。かかる更新を実施するため、先ず、受光部63の電圧値が基準電圧値Eにシフトされる(ステップS10)。次いで、ブレード検出手段60により切削手段50の第1の高さ位置Z1Bが検出される(ステップS11)。次に、接触検知手段70により接触式のセットアップが行われ、原点位置である接触高さ位置Zが検出される(ステップS12)。次に、第1の算出手段91により、切削手段50の第1の高さ位置Z1Bと接触高さ位置Zとより、補正値がΔZ1bに更新される(ステップ13)。そして、第2の算出手段93により、第1の高さ位置Z1Bと更新された補正値ΔZ1bとより、第2の高さ位置Zが算出される(ステップS14)。これにより、受光面の汚れによって第1の高さ位置Zが変化しても、切削手段50の高さ位置ひいては切込み深さを補正できる。
以上のように、本実施の形態に係る切削装置1では、ブレード検出手段60が汚れて受光部63の感度が低下することを原因として切削ブレード52が進入していないときの受光部63の受光量が基準受光量に達しない場合、受光量を基準受光量Eにシフトする。シフト後は第1の高さ位置Zと更新された補正値ΔZとを用いて第2の高さ位置Zが算出し直されるため、ブレード検出手段60にて汚れによって切削ブレード52の外周端Pが検出される位置が変化しても、切込み深さを補正できる。よって、例えば、外周端Pの位置が低く検出されても、切込み深さの加工精度を維持でき、切込み過剰で切削加工が中断されることが防止される。
上記実施の形態においては、接触検知手段70による接触式セットアップを、ブレード検出手段60で非接触式セットアップが行われるタイミングで行う構成としたが、これに限定されない。切削手段50の第2の高さ位置Zを求めるに当たり、受光量を基準受光量Eに所定量シフトした際の接触高さ位置Z2A及び第1の高さ位置Z1Bを検出して補正値ΔZの更新を行うことができれば、接触式セットアップは独立して行われてもよい。
また、本発明の実施の形態は上記の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想の趣旨を逸脱しない範囲において様々に変更、置換、変形されてもよい。さらには、技術の進歩又は派生する別技術によって、本発明の技術的思想を別の仕方で実現することができれば、その方法を用いて実施されてもよい。したがって、特許請求の範囲は、本発明の技術的思想の範囲内に含まれ得る全ての実施態様をカバーしている。
本実施の形態では、本発明を板状ワークをエッジトリミングする際に用いられる切削装置に適用した構成について説明したが、板状ワークを切断する際に用いられる切削装置に適用することも可能である。
以上説明したように、本発明は、切削ブレードの外周端を検出する検出手段の感度が低下した場合であっても、切削加工途中の板状ワークを継続的に切削できるという効果を有し、特に、板状ワークを切削する切削装置に有用である。
1 切削装置
30 保持テーブル
30a 保持面
45 Z送り手段(昇降手段)
50 切削手段
52 切削ブレード
53 スピンドルユニット
60 ブレード検出手段
62 発光部
63 受光部
70 接触検知手段
80 シフト手段
90 制御手段
91 第1の算出手段
93 第2の算出手段
P 切削ブレードの外周端
W 板状ワーク

Claims (2)

  1. 保持面で板状ワークを保持する保持テーブルと、該保持テーブルが保持した板状ワークに円板状で導通性の切削ブレードを切り込ませて切削する切削手段と、該切削手段を昇降させ板状ワークに該切削ブレードを切り込ませる昇降手段と、
    該昇降手段で該切削手段を下降させ検出光を発光する発光部と該検出光を受光する受光部との間に該切削ブレードを進入させ該受光部が受光する受光量の低下により該切削ブレードの外周端を検出したときの該切削手段の第1の高さ位置を記憶するブレード検出手段と、
    該昇降手段で該切削手段を下降させ該保持テーブルの該保持面に該切削ブレードの外周端の接触を検知したときの該切削手段の接触高さ位置を記憶する接触検知手段と、
    該第1の高さ位置と該接触高さ位置との補正値を算出する第1の算出手段と、
    該ブレード検出手段による該第1の高さ位置と該補正値とを用いて該保持面に該切削ブレードの外周端が接触するときの該切削手段の第2の高さ位置を算出する第2の算出手段と、を備える切削装置であって、
    該発光部と該受光部との間に該切削ブレードが進入しないときの該受光量が予め設定した基準受光量に達していないとき該受光量を該基準受光量にシフトするシフト手段を備え、
    該シフト手段がシフトしたときは、該ブレード検出手段による該第1の高さ位置と該接触検知手段による該接触高さ位置とを新たに記憶し該第1の算出手段により該補正値を更新した後、該ブレード検出手段による該第1の高さ位置と該更新した補正値とを用いて該第2の高さ位置を該第2の算出手段で算出する切削装置。
  2. 該シフト手段は、シフト量を記憶する記憶手段と、該ブレード検出手段のメンテナンスを通知する通知手段と、を備え、
    該記憶手段が記憶したシフト量が予め設定したシフト許容範囲以内のときにはシフトを実施し、該シフト量が該シフト許容範囲より大きいときにはシフトを中止し該通知手段に該ブレード検出手段のメンテナンスを通知させる請求項1記載の切削装置。
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