JP6722059B2 - ダストカバー - Google Patents

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Description

本発明は、ステアリングシャフトとダッシュパネルとの間の隙間に配置されるダストカバーに関する。
車両に設けられるステアリング装置は、ステアリングホイールの回転を車輪に伝えるためステアリングシャフトを備える。ステアリングシャフトは、車室とエンジンルームとを隔てるダッシュパネルを貫通している。ステアリングホイールの位置の調整又は走行中の振動等に伴ってステアリングシャフトが移動するため、ステアリングシャフトとダッシュパネルとの間には所定の隙間が設けられる。その一方、粉塵等の異物を含む外気及びエンジンルームで生じる音等の車室内への侵入は防がれる必要がある。このため、ステアリングシャフトとダッシュパネルとの間の隙間にダストカバーが設けられる。例えば特許文献1には、ダストカバーの一例が記載されている。
国際公開第2005/068277号
特許文献1のように2つのベローズが一体である場合、ベローズを成形するための金型の形状が複雑になりやすい。一方、2つのベローズが別々に成形される場合、2つのベローズは、振動を受けやすい環境下であっても分離しないように組み立てられる必要がある。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであって、ベローズの成形を容易にすることができ且つ2つのベローズの間の分離を抑制できるダストカバーを提供することを目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明の一態様に係るダストカバーは、ダッシュパネルを貫通するステアリングシャフトの外周面に取り付けられるブッシュと、前記ダッシュパネルと前記ブッシュとの間に配置される環状の第1ベローズと、前記第1ベローズに取り付けられる環状の第2ベローズと、前記第1ベローズ及び前記第2ベローズを前記ブッシュに固定する固定部材と、を備え、前記第1ベローズは、前記ブッシュの移動に応じて変形可能な第1本体部と、前記第1本体部の内周面に配置された第1補強部材と、を備え、前記第2ベローズは、前記ブッシュの移動に応じて変形可能な第2本体部と、前記第1補強部材に接する第2補強部材と、を備え、前記第1補強部材及び前記第2補強部材の一方に設けられた凹部に、他方に設けられた凸部が嵌まっている。
第1ベローズ及び第2ベローズは、それぞれ別々に成形することができる。このため、第1ベローズ及び第2ベローズのそれぞれを成形するための金型の形状が単純になる。また、第1補強部材と第2補強部材との間に摩擦が生じると共に凸部が凹部に嵌まるので、第2ベローズの第1ベローズからの脱落が防止される。したがって、ダストカバーは、ベローズの成形を容易にすることができ且つ2つのベローズの間の分離を抑制できる。
ダストカバーの望ましい態様として、前記第2本体部は、前記第1ベローズの内周面に接するシールリップを備えることが好ましい。これにより、第1本体部と第2本体部との間の隙間が塞がれる。したがって、第1ベローズと第2ベローズとの間の密封性が向上する。
ダストカバーの望ましい態様として、前記第1本体部は、前記第2ベローズの外周面に接するシールリップを備えることが好ましい。これにより、第1本体部と第2本体部との間の隙間が塞がれる。したがって、第1ベローズと第2ベローズとの間の密封性が向上する。
ダストカバーの望ましい態様として、前記第1補強部材及び前記第2補強部材の一方は、前記ステアリングシャフトの軸方向に沿う溝であるキー溝を備え、前記第1補強部材及び前記第2補強部材の他方は、前記キー溝に嵌まる突起であるキーを備えることが好ましい。これにより、第2補強部材の第1補強部材に対する回転角度が固定される。したがって、第1ベローズに対する第2ベローズの相対的な回転が抑制される。
本発明によれば、ベローズの成形を容易にすることができ且つ2つのベローズの間の分離を抑制できるダストカバーを提供することができる。
図1は、実施形態1に係るステアリング装置の概略を示す模式図である。 図2は、実施形態1に係るステアリング装置の概略を示す斜視図である。 図3は、実施形態1に係るダストカバーの周辺を示す断面図である。 図4は、実施形態1に係るダストカバーの正面図である。 図5は、図4におけるA−A断面図である。 図6は、実施形態1に係る第1ベローズの正面図である。 図7は、図6におけるB−B断面図である。 図8は、実施形態1に係る第2ベローズの正面図である。 図9は、図8におけるC−C断面図である。 図10は、実施形態1に係るダストカバーの組み立て方法を示す模式図である。 図11は、実施形態2に係るダストカバーの断面図である。 図12は、実施形態2に係る第1ベローズの断面図である。 図13は、実施形態2に係る第2ベローズの断面図である。 図14は、実施形態3に係るダストカバーの断面図である。
以下、本発明につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、下記の発明を実施するための形態(以下、実施形態という)により本発明が限定されるものではない。また、下記実施形態における構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のもの、いわゆる均等の範囲のものが含まれる。さらに、下記実施形態で開示した構成要素は適宜組み合わせることが可能である。
(実施形態1)
図1は、実施形態1に係るステアリング装置の概略を示す模式図である。図2は、実施形態1に係るステアリング装置の概略を示す斜視図である。図1に示すように、ステアリング装置80は、操作者から与えられる力が伝達する順に、ステアリングホイール81と、第1ステアリングシャフト82と、操舵力アシスト機構83と、ユニバーサルジョイント84と、第2ステアリングシャフト85と、ユニバーサルジョイント86と、を備え第3ステアリングシャフト87に接合されている。また、ステアリング装置80は、ECU(Electronic Control Unit)90と、トルクセンサ94とを備える。車速センサ95は、車体に備えられ、CAN(Controller Area Network)通信により車速信号VをECU90に出力する。
図1に示すように、第1ステアリングシャフト82は、入力軸82aと、出力軸82bとを備える。入力軸82aの一方の端部がステアリングホイール81に連結され、入力軸82aの他方の端部が出力軸82bに連結される。また、出力軸82bの一方の端部が入力軸82aに連結され、出力軸82bの他方の端部がユニバーサルジョイント84に連結される。実施形態1では、入力軸82a及び出力軸82bは、機械構造用炭素鋼(SC材(Carbon Steel for Machine Structural Use))又は機械構造用炭素鋼鋼管(いわゆるSTKM材(Carbon Steel Tubes for Machine Structural Purposes))等の一般的な鋼材等から形成される。
図1に示すように、第2ステアリングシャフト85は、ユニバーサルジョイント84を介して出力軸82bに連結される。第2ステアリングシャフト85の一方の端部がユニバーサルジョイント84に連結され、他方の端部がユニバーサルジョイント86に連結される。第3ステアリングシャフト87の一方の端部がユニバーサルジョイント86に連結され、第3ステアリングシャフト87の他方の端部がステアリングギヤ88に連結される。また、図2に示すように、第2ステアリングシャフト85は、ダッシュパネル10を貫通している。ダッシュパネル10は、車室とエンジンルームとを隔てる仕切り板である。
図1に示すように、ステアリングギヤ88は、ピニオン88aと、ラック88bとを備える。ピニオン88aは、第3ステアリングシャフト87に連結される。ラック88bは、ピニオン88aに噛み合う。ステアリングギヤ88は、ピニオン88aに伝達された回転運動をラック88bで直進運動に変換する。ラック88bは、タイロッド89に連結される。すなわち、ステアリング装置80は、ラックアンドピニオン式である。
図1に示すように、操舵力アシスト機構83は、減速装置92と、電動モータ93とを備える。電動モータ93は、例えばブラシレスモータであるが、ブラシ(摺動子)及びコンミテータ(整流子)を備えるモータであってもよい。減速装置92は、例えばウォーム減速装置である。電動モータ93で生じたトルクは、減速装置92の内部のウォームを介してウォームホイールに伝達され、ウォームホイールを回転させる。減速装置92は、ウォーム及びウォームホイールによって、電動モータ93で生じたトルクを増加させる。そして、減速装置92は、出力軸82bに補助操舵トルクを与える。すなわち、ステアリング装置80は、コラムアシスト方式である。
トルクセンサ94は、ステアリングホイール81を介して入力軸82aに伝達された操作者(運転者)の操舵力を操舵トルクとして検出する。車速センサ95は、ステアリング装置80が搭載される車体の走行速度(車速)を検出する。電動モータ93、トルクセンサ94及び車速センサ95は、ECU90と電気的に接続される。
ECU90は、電動モータ93の動作を制御する。また、ECU90は、トルクセンサ94及び車速センサ95のそれぞれから信号を取得する。すなわち、ECU90は、トルクセンサ94から操舵トルクTを取得し、且つ車速センサ95から車体の車速信号Vを取得する。ECU90は、イグニッションスイッチ98がオンの状態で、電源装置99(例えば車載のバッテリ)から電力が供給される。ECU90は、操舵トルクTと車速信号Vとに基づいてアシスト指令の補助操舵指令値を算出する。そして、ECU90は、その算出された補助操舵指令値に基づいて電動モータ93へ供給する電力値Xを調節する。ECU90は、電動モータ93から誘起電圧の情報又は電動モータ93に設けられたレゾルバ等から出力される情報を動作情報Yとして取得する。
ステアリングホイール81に入力された操作者の操舵力は、入力軸82aを介して操舵力アシスト機構83の減速装置92に伝わる。この時、ECU90は、入力軸82aに入力された操舵トルクTをトルクセンサ94から取得し、且つ車速信号Vを車速センサ95から取得する。そして、ECU90は、電動モータ93の動作を制御する。電動モータ93が作り出した補助操舵トルクは、減速装置92に伝えられる。
出力軸82bを介して出力された操舵トルク(補助操舵トルクを含む)は、ユニバーサルジョイント84を介して第2ステアリングシャフト85に伝達され、さらにユニバーサルジョイント86を介して第3ステアリングシャフト87に伝達される。第3ステアリングシャフト87に伝達された操舵力は、ステアリングギヤ88を介してタイロッド89に伝達され、車輪を変位させる。
図3は、実施形態1に係るダストカバーの周辺を示す断面図である。図4は、実施形態1に係るダストカバーの正面図である。図5は、図4におけるA−A断面図である。図6は、実施形態1に係る第1ベローズの正面図である。図7は、図6におけるB−B断面図である。図8は、実施形態1に係る第2ベローズの正面図である。図9は、図8におけるC−C断面図である。以下の説明において、第2ステアリングシャフト85の回転中心軸Zに沿う方向は軸方向と記載され、軸方向に対する直交方向は径方向と記載され、回転中心軸Zを中心とした円の接線方向は周方向と記載される。また、図3において上側が車室側であり、下側がエンジンルーム側である。
図3に示すように、ダッシュパネル10は、筒状部材101を備える。筒状部材101の内周面は、第2ステアリングシャフト85の外周面と対向する。第2ステアリングシャフト85は、ステアリングホイール81の位置の調整又は走行中の振動等に伴って移動することがある。このため、筒状部材101の内周面と第2ステアリングシャフト85の外周面との間には環状の隙間が設けられている。この隙間を塞ぐために、ステアリング装置80は、ダストカバー1を備える。ダストカバー1は、筒状部材101の内周面に嵌められており、且つ筒状部材101の端部に設けられたフランジ102によって位置決めされている。筒状部材101の外周面に設けられたバンド103によって、ダストカバー1が筒状部材101に固定されている。
図5に示すように、ダストカバー1は、第1ベローズ3と、第2ベローズ4と、ブッシュ5と、第1シールリップ11と、固定部材14と、第2シールリップ12と、を備える。
第1ベローズ3は、ダッシュパネル10の筒状部材101に支持されており、図5に示すように第1本体部31と、第1補強部材32と、を備える。第1本体部31は、筒状部材101からブッシュ5に亘って設けられる部材であって、例えば合成ゴムで形成されている。第1本体部31は、ブッシュ5の移動に応じて容易に変形可能である。第1本体部31は、第1支持部311と、第1可撓部312と、第1嵌合部313と、を含む。第1支持部311は、筒状部材101のフランジ102に接する円環状の部材である。第1可撓部312は、第1支持部311と第1嵌合部313とを繋ぐ部材である。図5に示すように、回転中心軸Zを含む断面において、第1可撓部312は略U字状である。第1嵌合部313は、ブッシュ5の外周面に嵌まっている。
第1補強部材32は、例えば金属であって、第1本体部31と一体成形されている。より具体的には、第1補強部材32は例えば鋼鉄である。第1補強部材32は、第1本体部31の内周面の全周に亘って配置された環状の部材である。図7に示すように、回転中心軸Zを含む断面において、第1補強部材32は略L字状である。第1補強部材32は、第1本体部31の第1支持部311の内部と、第1可撓部312の内周面とに配置されている。また、図6及び図7に示すように、第1補強部材32は、凹部321と、キー溝320とを備える。凹部321は、第1補強部材32の内周面に設けられた環状の溝である。すなわち、凹部321は周方向に沿う溝である。キー溝320は、第1補強部材32の内周面に設けられた軸方向に沿う溝である。例えば、第1補強部材32は4つのキー溝320を備える。4つのキー溝320は、周方向で等間隔に配置されている。
図5に示すように、第2ベローズ4は、第1ベローズ3に対して軸方向に重なっており、第2本体部41と、第2補強部材42と、を備える。第2本体部41は、第1本体部31の内周面に対向する部材であって、例えば合成ゴムで形成されている。第2本体部41は、ブッシュ5の移動に応じて容易に変形可能である。第2本体部41は、第2支持部411と、第2可撓部412と、第2嵌合部413と、シールリップ415と、を含む。第2支持部411は、第2補強部材42を支持する円環状の部材である。第2可撓部412は、第2支持部411と第2嵌合部413とを繋ぐ部材である。図5に示すように、回転中心軸Zを含む断面において、第2可撓部412は略U字状である。第2嵌合部413は、ブッシュ5の外周面に嵌まっており且つ第1ベローズ3の第1嵌合部313に接している。シールリップ415は、例えば図9に示すように、第2可撓部412から径方向に突出する突起である。シールリップ415は、第1ベローズ3の内周面に接する。例えば、シールリップ415は、第1本体部31の第1可撓部312に接する。これにより、第1本体部31と第2本体部41との間の隙間が塞がれる。したがって、第1ベローズ3と第2ベローズ4との間の密封性が向上する。なお、シールリップ415は、第1補強部材32に接してもよい。
第2補強部材42は、例えば金属であって、第2本体部41と一体成形されている。より具体的には、第2補強部材42は例えば鋼鉄である。第2補強部材42は、第2支持部411の外周面の全周に亘って配置された環状の部材である。図9に示すように、回転中心軸Zを含む断面において、第2補強部材42は略I字状である。また、第2補強部材42は、図8及び図9に示すように、凸部421と、キー420とを備える。凸部421は、第2補強部材42の外周面に設けられた環状の突起であって、第1補強部材32の凹部321に嵌まっている。具体的には、第2ベローズ4が第1ベローズ3に圧入されることで、凸部421が凹部321に嵌まる。これにより、第2ベローズ4が第1ベローズ3に固定される。キー420は、第2補強部材42の外周面に設けられた軸方向に沿う突起である。例えば、第2補強部材42は4つのキー420を備える。4つのキー420は、周方向で等間隔に配置されている。キー420は、キー溝320に嵌まる。これにより、第1ベローズ3に対する第2ベローズ4の回転が抑制される。すなわち、第2ベローズ4が周方向に位置決めされる。
第2ベローズ4は、例えば圧入によって第1ベローズ3に固定されている。具体的には、第1補強部材32の内周面に第2補強部材42が圧入される。第2補強部材42が第1補強部材32の内周面に嵌まることによって、第2ベローズ4が第1ベローズ3に固定されている。
ブッシュ5は、第2ステアリングシャフト85を回転可能に支持する軸受である。ブッシュ5は、環状の部材であって、例えば合成樹脂で形成されている。図5に示すようにブッシュ5は、基部50と、フランジ51と、複数の溝59とを備える。基部50の内周面が第2ステアリングシャフト85に接しており、基部50の外周面が第1嵌合部313及び第2嵌合部413に接している。フランジ51は、基部50の軸方向の端部から径方向外側に突出している。フランジ51には第1嵌合部313が接している。フランジ51は、第1嵌合部313を軸方向に位置決めしている。溝59は、例えば軸方向に沿う溝であって、ブッシュ5の軸方向の全長に亘って設けられている。例えば複数の溝59が周方向に等間隔に配置されている。溝59には、第2ステアリングシャフト85の潤滑剤としてのグリースが充填されている。これにより、ブッシュ5と第2ステアリングシャフト85との間の摩擦が抑制される。
第1シールリップ11は、ブッシュ5の内側とエンジンルームとを隔てるための密封部材である。第1シールリップ11は、例えば合成ゴムであって、ブッシュ5と一体成形されている。図5に示すように、第1シールリップ11は、ブッシュ5の端面からエンジンルーム側に突出している。第2ステアリングシャフト85に接する前における第1シールリップ11の最小内径は、第2ステアリングシャフト85の外径より小さい。このため、第1シールリップ11が第2ステアリングシャフト85に接すると、第1シールリップ11が変形する。第1シールリップ11の弾性により、第1シールリップ11と第2ステアリングシャフト85との間の隙間が生じにくくなっている。このため、第1シールリップ11は、エンジンルームからブッシュ5の内側への異物の侵入を防ぐことができると共に、ブッシュ5の内側からエンジンルームへのグリースの漏洩を防ぐことができる。また、第1シールリップ11は、エンジンルームで生じる音の車室への漏洩を抑制することができる。
固定部材14は、第1ベローズ3及び第2ベローズ4をブッシュ5に固定するための部材である。固定部材14は、例えば金属で形成された環状の部材である。図5に示すように、回転中心軸Zを含む断面において、固定部材14は略L字状である。固定部材14は第2ベローズ4の第2嵌合部413の外周面に嵌められる。固定部材14により、第2嵌合部413がブッシュ5に押し付けられると共に、第2嵌合部413が軸方向に位置決めされる。このため、軸方向に重ねられた第1嵌合部313及び第2嵌合部413が、ブッシュ5のフランジ51と固定部材14によって挟まれる。フランジ51及び固定部材14は、第1ベローズ3及び第2ベローズ4がブッシュ5から脱落することを防止している。
第2シールリップ12は、ブッシュ5の内側と車室とを隔てるための密封部材である。第2シールリップ12は、例えば合成ゴムであって、固定部材14と一体成形されている。図5に示すように、第2シールリップ12は、固定部材14の端面から車室側に突出している。第2ステアリングシャフト85に接する前における第2シールリップ12の最小内径は、第2ステアリングシャフト85の外径より小さい。このため、第2シールリップ12が第2ステアリングシャフト85に接すると、第2シールリップ12が変形する。第2シールリップ12の弾性により、第2シールリップ12と第2ステアリングシャフト85との間の隙間が生じにくくなっている。このため、第2シールリップ12は、ブッシュ5の内側から車室へのグリースの漏洩を防ぐことができる。また、第2シールリップ12は、エンジンルームで生じる音の車室への漏洩を抑制することができる。
図10は、実施形態1に係るダストカバーの組み立て方法を示す模式図である。図10に示すように、ダストカバー1が組み立てられる時、まずブッシュ5に第1ベローズ3が取り付けられる。具体的には、第1嵌合部313がブッシュ5のフランジ51に接するようにブッシュ5の外周面に嵌められる。
次に、第2ベローズ4が第1ベローズ3に圧入される。具体的には、図8に示す複数のキー420がそれぞれ図6に示すキー溝320に軸方向で対向する状態で、第2ベローズ4が第1ベローズ3に圧入される。これにより、図9に示す凸部421が図7に示す凹部321に嵌まることで、第2ベローズ4が第1ベローズ3から抜けなくなる。また、キー420がキー溝320に嵌まることで、第1ベローズ3に対する第2ベローズ4の回転が防がれる。
次に、第2ベローズ4に固定部材14が取り付けられる。具体的には、固定部材14が第2嵌合部413の外周面に圧入される。固定部材14の内周面と第2嵌合部413の外周面との間に生じる摩擦によって、固定部材14が第2嵌合部413に固定される。
なお、ダストカバー1が取り付けられる対象は、必ずしも第2ステアリングシャフト85でなくてもよい。例えば、第1ステアリングシャフト82がダッシュパネル10を貫通している時は、第1ステアリングシャフト82にダストカバー1が適用されてもよい。第3ステアリングシャフト87がダッシュパネル10を貫通している時は、第3ステアリングシャフト87にダストカバー1が適用されてもよい。
なお、第1補強部材32及び第2補強部材42は、必ずしも金属でなくてもよい。例えば、第1補強部材32及び第2補強部材42は、合成樹脂で形成されていてもよい。
なお、必ずしも第1補強部材32が凹部321を備え、第2補強部材42が凸部421を備えていなくてよい。例えば、後述する実施形態2で示すように、第1補強部材32が凸部421に相当する部材を備え、第2補強部材42が凹部321に相当する部材を備えていてもよい。すなわち、少なくとも、第1補強部材32及び第2補強部材42の一方が凹部を備え且つ他方が凸部を備えていればよい。
なお、必ずしも第1補強部材32がキー溝320を備え、第2補強部材42がキー420を備えていなくてよい。例えば、第1補強部材32がキー420に相当する部材を備え、第2補強部材42がキー溝320に相当する部材を備えていてもよい。すなわち、少なくとも、第1補強部材32及び第2補強部材42の一方がキー溝を備え且つ他方がキーを備えていればよい。また、キー溝320及びキー420は、必ずしもそれぞれ4つなくてもよく、それぞれ少なくとも1つあればよい。
なお、必ずしも第2本体部41にシールリップ415が設けられていなくてもよい。例えば、後述する実施形態2で示すように、第1本体部31が第2ベローズ4の外周面に接するシールリップを備えていてもよい。
以上で説明したように、実施形態1に係るダストカバー1は、ダッシュパネル10を貫通するステアリングシャフト(第2ステアリングシャフト85)の外周面に取り付けられるブッシュ5と、ダッシュパネル10とブッシュ5との間に配置される環状の第1ベローズ3と、第1ベローズ3に取り付けられる環状の第2ベローズ4と、第1ベローズ3及び第2ベローズ4をブッシュ5に固定する固定部材14と、を備える。第1ベローズ3は、ブッシュ5の移動に応じて変形可能な第1本体部31と、第1本体部31の内周面に配置された第1補強部材32と、を備える。第2ベローズ4は、ブッシュ5の移動に応じて変形可能な第2本体部41と、第1補強部材32に接する第2補強部材42と、を備える。第1補強部材32及び第2補強部材42の一方に設けられた凹部321に、他方に設けられた凸部421が嵌まっている。
第1ベローズ3及び第2ベローズ4は、それぞれ別々に成形することができる。このため、第1ベローズ3及び第2ベローズ4のそれぞれを成形するための金型の形状が単純になる。すなわち、第1ベローズ3及び第2ベローズ4の製造が容易である。また、凸部421が凹部321に嵌まるので、第2ベローズ4の第1ベローズ3からの脱落が防止される。したがって、ダストカバー1は、ベローズの成形を容易にすることができ且つ2つのベローズの間の分離を抑制できる。
また、ダストカバー1においては、第2本体部41は、第1ベローズ3の内周面に接するシールリップ415を備える。これにより、第1本体部31と第2本体部41との間の隙間が塞がれる。したがって、第1ベローズ3と第2ベローズ4との間の密封性が向上する。
また、ダストカバー1においては、第1補強部材32及び第2補強部材42の一方は、ステアリングシャフト(第2ステアリングシャフト85)の軸方向に沿う溝であるキー溝320を備える。第1補強部材32及び第2補強部材42の他方は、キー溝320に嵌まる突起であるキー420を備える。これにより、第2補強部材42の第1補強部材32に対する回転角度が固定される。したがって、第1ベローズ3に対する第2ベローズ4の相対的な回転が抑制される。
(実施形態2)
図11は、実施形態2に係るダストカバーの断面図である。図12は、実施形態2に係る第1ベローズの断面図である。図13は、実施形態2に係る第2ベローズの断面図である。図11から図13に示すように、実施形態2に係るダストカバー1Aにおいては、第1ベローズ3Aの第1補強部材32Aが凸部322を備えており、第2ベローズ4Aの第2補強部材42Aが凹部422を備える。なお、上述した実施形態1で説明したものと同じ構成要素には同一の符号を付して重複する説明は省略する。
凸部322は、第1補強部材32Aの内周面に設けられた環状の突起である。凹部422は、第2補強部材42Aの外周面に設けられた環状の溝である。すなわち、凹部422は周方向に沿う溝である。凸部322は、凹部422に嵌まっている。具体的には、第2ベローズ4Aが第1ベローズ3Aに圧入されることで、凸部322が凹部422に嵌まる。これにより、第2ベローズ4Aが第1ベローズ3Aに固定される。
また、第1ベローズ3Aの第1本体部31Aは、シールリップ315を備える。シールリップ315は、例えば図12に示すように、第1可撓部312から径方向に突出する突起である。シールリップ315は、第2ベローズ4Aの外周面に接する。例えば、シールリップ315は、第2本体部41Aの第2可撓部412に接する。これにより、第1本体部31Aと第2本体部41Aとの間の隙間が塞がれる。したがって、第1ベローズ3Aと第2ベローズ4Aとの間の密封性が向上する。なお、シールリップ315は、第2補強部材42Aに接してもよい。なお、実施形態1と同様に、第1本体部31Aがシールリップ315を備えず且つ第2本体部41Aがシールリップ415を備えていてもよい。
(実施形態3)
図14は、実施形態3に係るダストカバーの断面図である。図14に示すように、実施形態3に係るダストカバー1Bは、吸音部材18を備える。なお、上述した実施形態1で説明したものと同じ構成要素には同一の符号を付して重複する説明は省略する。
図14に示すように、吸音部材18は、第1ベローズ3と第2ベローズ4との間に配置される。吸音部材18は、例えば発泡ウレタンである。吸音部材18が第1ベローズ3の内側に充填された後、第1ベローズ3に対して第2ベローズ4が固定される。第1ベローズ3及び第2ベローズ4が別体であるため、吸音部材18を第1ベローズ3と第2ベローズ4との間に配置することが容易である。ダストカバー1Bは、吸音部材18を備えることで、エンジンルームで生じる音の車室への漏洩を上述した実施形態よりも抑制することができる。
1、1A、1B ダストカバー
10 ダッシュパネル
101 筒状部材
102 フランジ
103 バンド
11 第1シールリップ
12 第2シールリップ
14 固定部材
18 吸音部材
3、3A 第1ベローズ
31、31A 第1本体部
311 第1支持部
312 第1可撓部
313 第1嵌合部
315 シールリップ
32、32A 第1補強部材
320 キー溝
321 凹部
322 凸部
4、4A 第2ベローズ
41、41A 第2本体部
411 第2支持部
412 第2可撓部
413 第2嵌合部
415 シールリップ
42、42A 第2補強部材
420 キー
421 凸部
422 凹部
5 ブッシュ
50 基部
51 フランジ
59 溝
80 ステアリング装置
81 ステアリングホイール
82 第1ステアリングシャフト
82a 入力軸
82b 出力軸
83 操舵力アシスト機構
84 ユニバーサルジョイント
85 第2ステアリングシャフト
86 ユニバーサルジョイント
87 第3ステアリングシャフト
88 ステアリングギヤ
88a ピニオン
88b ラック
89 タイロッド
90 ECU
92 減速装置
93 電動モータ
94 トルクセンサ
95 車速センサ
98 イグニッションスイッチ
99 電源装置
Z 回転中心軸

Claims (4)

  1. ダッシュパネルを貫通するステアリングシャフトの外周面に取り付けられるブッシュと、
    前記ダッシュパネルと前記ブッシュとの間に配置される環状の第1ベローズと、
    前記第1ベローズに取り付けられる環状の第2ベローズと、
    前記第1ベローズ及び前記第2ベローズを前記ブッシュに固定する固定部材と、
    を備え、
    前記第1ベローズは、前記ブッシュの移動に応じて変形可能な第1本体部と、前記第1本体部の内周面に配置された第1補強部材と、を備え、
    前記第2ベローズは、前記ブッシュの移動に応じて変形可能な第2本体部と、前記第1補強部材に接する第2補強部材と、を備え、
    前記第1補強部材及び前記第2補強部材の一方に設けられた凹部に、他方に設けられた凸部が嵌まっている
    ダストカバー。
  2. 前記第2本体部は、前記第1ベローズの内周面に接するシールリップを備える
    請求項1に記載のダストカバー。
  3. 前記第1本体部は、前記第2ベローズの外周面に接するシールリップを備える
    請求項1に記載のダストカバー。
  4. 前記第1補強部材及び前記第2補強部材の一方は、前記ステアリングシャフトの軸方向に沿う溝であるキー溝を備え、
    前記第1補強部材及び前記第2補強部材の他方は、前記キー溝に嵌まる突起であるキーを備える
    請求項1から3のいずれか1項に記載のダストカバー。
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