JP6682369B2 - タイヤ劣化状態予測方法 - Google Patents

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Description

本発明は、タイヤ劣化状態予測方法に関し、特に、使用中や使用済みタイヤの劣化状態を予測する方法に関する。
従来、タイヤの再生方法として、摩耗したトレッドゴムを取り除いて新品のトレッドゴムに張り替えるリトレッドが行われている。当該リトレッドでは、トレッドゴム以外の部分、所謂ケーシングを再利用することになるため、ケーシング自体に再利用に耐え得る寿命があるかを判定するための劣化状態を予測している。
例えば、特許文献1では、タイヤの変形やタイヤの使用環境を想定したタイヤへの入力荷重、使用中の雰囲気温度等の条件を付与し、タイヤの温度の分布状態を数値解析することでタイヤの劣化状態を予測している。また、非特許文献1では、タイヤの使用状態を想定し、タイヤの温度が60〜70℃のときのゴム部材における酸素濃度を数値解析することで、酸化によるゴム部材の劣化状態を予測している。
特開2010−167847号公報
KevinR.J. Ellwood、John Baldwin、David R. Bauer著、「Numerical Simulation of Thermal Oxidation in Automotive Tires」、Rubber Chemistry and Technology, Vol.79 No.22006
しかしながら、特許文献1に係る予測は、温度のみによってタイヤの劣化状態を予測しているため、予測精度に改善の余地がある。また、非特許文献1に係る予測は、タイヤの劣化が、加熱中の酸化による影響が強いことを示しているものの、実際のタイヤ使用時における経時的なタイヤ各部の温度の変化について考慮されておらず、やはり予測精度に改善の余地がある。
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、使用中や使用済みタイヤ等の劣化状態の予測精度を向上可能なタイヤ劣化状態予測方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するためのタイヤ劣化状態予測方法の態様として複数の要素で構成されたタイヤモデルを用いてタイヤの劣化状態をコンピュータにより予測するタイヤ劣化状態予測方法であって、タイヤが車両に装着され、該装着されたタイヤから得られた気室内の圧力の履歴及び温度の履歴、当該タイヤに作用する荷重の履歴を含む使用環境に関する情報と、タイヤを構成する部材の材料特性を含むタイヤ特性に関する情報とを取得する情報取得ステップと、情報取得ステップにより取得された各情報に基づいて、タイヤの温度履歴を要素毎に算出する温度履歴算出ステップと、各情報及び要素毎の温度履歴に基づいて、酸素濃度履歴を要素毎に算出する酸素濃度履歴算出ステップと、要素毎の酸素濃度履歴に基づいて、タイヤの劣化状態を評価するタイヤ劣化状態評価ステップとを含む態様とした。
本態様によれば、劣化状態を実測ではなく計算により求めているため、使用中のタイヤや使用済みのタイヤの残存耐久性能をリアルタイムで把握でき、タイヤの寿命やリトレッドまでの許容時間等を精度良く把握できる。また、タイヤの内部を示す要素毎に予測しているため、実測できないタイヤゴム中の劣化状態をも把握することができる。これにより、タイヤにおけるどの箇所の劣化が進んでいるかが分かるため、タイヤの残寿命を精度良く把握し、使用中におけるタイヤの故障を未然に防ぐことができる。
また、温度履歴算出ステップでは、タイヤに作用する荷重の履歴に基づいて算出されるタイヤの変形による発熱を加味することにより、タイヤ使用時における状態を再現できるため、タイヤの劣化予測の精度をより向上させることができる。
また、複数の要素は、タイヤを構成する複数の部材と対応することにより、タイヤの各部における劣化状態を把握できる。
また、タイヤモデルは、タイヤを複数の3次元要素で構成された立体モデルであって、温度履歴算出ステップでは、当該立体モデルを用いてタイヤの温度履歴を要素毎に算出することにより、タイヤ全体に亘る温度履歴を精度良く算出できる。
また、タイヤモデルは、タイヤをタイヤ幅方向に切断した切断面を複数の要素で構成した断面モデルであって、酸素濃度履歴算出ステップでは、断面モデルを用いてタイヤの酸素濃度履歴を要素毎に算出することにより、酸素濃度履歴を精度良く算出できる。
タイヤ劣化状態予測装置の構成図である。 タイヤ劣化状態予測装置のブロック図である。 タイヤ断面図、及びタイヤモデルを示す図である。 tanδと温度Tとの関係を示すグラフである。 算出された温度履歴線及び酸素濃度履歴線を示す図である。 タイヤ劣化状態予測装置1の概略処理を示すフロー図である。 初期設定処理S100の詳細処理を示すフロー図である。 温度履歴算出処理S200の詳細処理を示すフロー図である。 酸素濃度履歴算出S300の詳細処理を示すフロー図である。 劣化状態評価処理S400の詳細処理を示すフロー図である。
以下、発明の実施形態を通じて本発明を詳説するが、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではなく、また実施形態の中で説明される特徴の組み合わせのすべてが発明の解決手段に必須であるとは限らず、選択的に採用される構成を含むものである。
図1は、タイヤ劣化状態予測装置1の構成図である。タイヤ劣化状態予測装置1は、いわゆるコンピュータにより構成されており、ハードウェア資源として設けられた演算手段としてのCPU10、ROM,RAM等を含む記憶手段12、キーボードやマウス、或いは、磁気,光学ドライブ等の入力手段14、モニター等の表示手段16、ネットワークインターフェイスや外部機器等を接続する外部接続インターフェース(外部IF)18等を備える。CPU10が記憶手段12に格納されたプログラムに従って後述の処理を実行することにより、タイヤ劣化状態予測装置1を後述の各手段として機能させる。
タイヤ劣化状態予測装置1は、使用中のタイヤや使用済みのタイヤの使用環境に基づき、タイヤケースの劣化状態をシミュレーションにより予測する。なお、本実施形態では、新品タイヤの装着時から現時点(タイヤの劣化状態の把握が必要となった時)までを予測するものとして説明する。
図2は、タイヤ劣化状態予測装置1のブロック図である。図2(a)に示すように、タイヤ劣化状態予測装置1は、数値解析可能に複数の要素で構成されたタイヤモデルMを用いて使用中のタイヤの劣化状態を予測する。タイヤ劣化状態予測装置1は、タイヤモデルMを読み込むモデル読込手段20と、タイヤRの使用環境に関する情報A及びタイヤ特性に関する情報Bを読み込む情報取得手段24と、タイヤモデルMに実際のタイヤRを構成する部材の物性値を設定する物性値設定手段28と、情報取得手段24により取得された情報A,Bに基づいてタイヤRの使用期間中における温度履歴を算出する温度履歴算出手段30と、情報取得手段24により取得された情報A,B及び温度履歴算出手段30により算出された温度履歴に基づいて、タイヤRの使用期間中における酸素濃度履歴を算出する酸素濃度履歴算出手段50と、酸素濃度履歴算出手段50により算出された酸素濃度履歴に基づいて、タイヤの劣化状態を評価する劣化状態評価手段60と、評価結果の出力処理を実行する出力処理手段70とを備える。
モデル読込手段20は、対象となるタイヤRの劣化状態をコンピュータによりシミュレーションするためのシミュレーションモデルの読み込みを実行する。シミュレーションモデルは、例えば、対象のタイヤRをモデル化したタイヤモデルM、タイヤRをリム組みしたリムモデルMr、リム組みされたタイヤRとリムとで囲まれる空間をモデル化した気室モデルMc、路面をモデル化した路面モデルN等で構成される。なお、リムモデルMr及び気室モデルMcについては省略し、タイヤ内周面の気室を画成する要素(節点)や、タイヤ外周面のリムモデルMrに接する要素(節点)に必要な境界条件を設定することも可能である。
図3(a)は、予測対象となるタイヤRの構成を示す断面図である。同図に示すように、タイヤRは、ビードコア81とビードフィラー84とで形成される一対のビードスティフナー間にトロイダル状に延在する一枚以上のカーカスプライからなるカーカス82のクラウン域の外周側に、一枚以上のベルトプライからなるベルト83が設けられている。カーカス82とベルト83の端部側との間には、ベルトアンダーゴム90が設けられている。ベルト83のタイヤ半径方向外側には、ベースゴム88、トレッドゴム89が順に設けられている。カーカス82のサイド域外側には、ビード部側からリムに当接するリムクッションゴム86、サイドゴム87が設けられている。カーカス82の内側全域には、気室内の気密性を高めるためのインナーライナー85が設けられている。
図3(b),(c)は、タイヤRと対応するタイヤモデルMの一例を示す図である。図3(b)に示すタイヤモデルMは、図3(a)に示すタイヤRの断面図に基づいて作成される断面モデルである。本実施形態では、タイヤモデルMは、2次元の断面モデルと3次元の立体モデルとで構成される。断面モデルは、図3(a)に示す断面図に対応するタイヤ設計時のCADデータに基づいて、タイヤRを構成する部材毎に複数の要素に分割されて作成される。例えば、当該断面モデルは、ゴム部材のみにより構成されるビードフィラー84、インナーライナー85、サイドゴム87、ベースゴム88、トレッドゴム89、ベルトアンダーゴム90、及びコード部材のみにより構成されるビードコア81の各部材が平面要素で分割されている。
また、コード部材とゴム部材との繊維複合材として構成されるカーカス82及びベルト83については、以下のようにモデル化した。まず、カーカス82については、一枚のカーカスプライにおけるカーカスコードを線要素によりモデル化し、カーカスコードを被覆するゴム部材(トッピングゴム)について平面要素によりモデル化した。
そして、線要素としてモデル化したカーカスコードを、平面要素としてモデル化したトッピングゴムで上下から挟み込むことで一枚のカーカスプライとしてモデル化した。
また、ベルト83についてもカーカスプライと同様に、ベルトコードを線要素によりモデル化し、ベルトコードを被覆するゴム部材(トッピングゴム)について平面要素によりモデル化した。そして、線要素としてモデル化したベルトコードを、平面要素としてモデル化したトッピングゴムで上下から挟み込むことで一枚のベルトプライをモデル化した。これにより、2次元の断面モデルとしてのタイヤモデルMが作成される。例えば、2次元の断面モデルとしてのタイヤモデルMの形状は、タイヤRがリム組みされて所定の内圧が印加されたときの無負荷の状態における形状で形成される。
図3(c)に示す3次元の立体モデルとしてのタイヤモデルMは、図3(b)に示す断面モデルをタイヤRの回転中心軸Oを中心としてタイヤ円周方向に、均等なピッチ角で1周(360度)分、回転展開することで得られる。これにより、図3(b)に示す断面モデルにおける平面要素が立体要素(3次元要素)となり、線要素が膜(面)要素(2次元要素)として構成される。なお、コード部材とゴム部材との繊維複合材のカーカス82及びベルト83に対応する膜要素には、例えばコードの配列方向への剛性と、コードの配向方向に直交する方向への剛性との違いによる異方性が物性値として設定される。
リムモデルMr及び気室モデルMcは、それぞれタイヤモデルMの2次元の断面モデル及び3次元の立体モデルに対応して構成される。即ち、リムモデルMrは、3次元のタイヤモデルMに対応するように複数の立体要素で構成した立体モデル及び2次元のタイヤモデルMに対応するように複数の平面要素で構成した断面モデルにより構成される。
また、気室モデルMcは、3次元のタイヤモデルMに対応するように複数の立体要素で構成した立体モデル及び2次元のタイヤモデルMに対応するように複数の平面要素で構成した断面モデルにより構成される。
路面モデルNは、例えば平坦な剛体の板要素でモデル化される。また、実際の路面の凹凸を立体要素によりモデル化しても良い。また、路面モデルNの作成を省略し、後段の処理においてタイヤモデルMに境界条件として与えても良い。
情報取得手段24は、タイヤの使用環境に関する情報A及びタイヤの特性に関する情報Bを読み込む。タイヤの使用環境に関する情報Aは、タイヤRの使用期間中におけるタイヤの使用状態の履歴を把握するための情報であって、例えば、使用期間中におけるタイヤの気室内のタイヤ内圧力データ、タイヤ内温度データ、車両データ、装着位置データ、積載履歴データ、走行履歴データ、気象履歴データ等を含んで構成される。
タイヤ内圧力データやタイヤ内温度データは、例えば、TPMSにより取得可能である。TPMSは、タイヤの気室内に設けたセンサにより気室内の空気の圧力や温度を計測するとともに、車体に設けた本体ユニットに無線送信する。本体ユニットの記憶媒体側では、受信した圧力や温度と共に時刻を記録してドライバーに表示することによりタイヤRの状態を報知する。TPMSによる計測は、タイヤRをリム組みし、車両に装着したタイヤRの使用開始時点から開始される。つまり、記録媒体には、タイヤRの新品状態から現在に至るまでの間の使用中の圧力や温度が履歴として記録される。
車両データは、タイヤRが装着された車両の車両重量、軸数、軸重、軸距、排気口位置(エキゾースト位置)等の諸元の情報を含んで構成される。装着位置データは、タイヤRの装着位置を特定するためのデータであって、例えば、タイヤRが装着された軸の位置、及び当該軸の左右の位置、また、ダブルタイヤの場合には内側や外側等の位置を特定する情報を含んで構成される。
積載履歴データは、タイヤRの使用期間中の荷物の積載重量の時系列的変化(積載履歴)に関する情報を含んで構成される。当該積載履歴は、例えば運行管理者が運行日誌等に基づいてデータ化したり、TPMSが計測したタイヤ使用中のタイヤ内圧力データに基づいてデータ化したりすることも可能である。なお、タイヤ内圧力データに基づいてデータ化する場合には、例えば荷物の非積載時の圧力を基準圧力として、荷物を積載したときや荷下ろししたときの過渡的な圧力変化により積載の有無を判定し、有りと判定したときの圧力値と基準圧力との差に基づいて積載重量を算出するように構成すれば良い。
走行履歴データは、新品の状態から現在に至るまでの走行経路の履歴や走行速度の履歴等の情報を含んで構成される。走行履歴データは、トラック、バス、タクシー等の商用運行がなされる車両の場合、車両への搭載が義務付けされた運行記録計等によって取得可能である。
気象履歴データは、天気、気温等の情報を含んで構成される。気象履歴データは、例えば、気象庁の気象データや気象情報を提供する民間企業から取得可能である。
タイヤの特性に関する情報Bは、劣化状態の予測対象であるタイヤRを構成する各ゴム部材の材料物性(弾性特性、熱伝導特性)や、コード部材の材料物性(剛性特性、熱伝導特性)等の物性値を含んで構成される。物性値には、密度ρ、弾性係数(縦弾性係数、横弾性係数)、損失正接tanδ、ビードコアの弾性率等の材料特性、比熱c、熱伝導率k、拡散係数D等が挙げられる。
さらに、タイヤの特性に関する情報Bには、タイヤRがリム組みされるリムの熱伝導率、気室内に注入される気体、例えば空気や窒素等の熱伝導率、リムと気室内の気体との境界における熱伝達率、気室内の気体とタイヤRとの境界における熱伝達率や、リムや気体の密度ρ、比熱c等の物性値を含んで構成される。
上記タイヤの使用環境に関する情報Aやタイヤの特性に関する情報Bは、入力手段14や外部IF18を介して記憶手段12に格納される。
物性値設定手段28は、タイヤの特性に関する情報Bに基づいて、タイヤモデルMを構成する各要素に対応するタイヤ構成部材の種類に応じて、密度ρ、弾性係数(縦弾性係数、横弾性係数)、損失正接tanδ、ビードコアの弾性率や剛性等の材料特性、比熱c、熱伝導率k、拡散係数D等の物性値を各要素に設定する。
各要素に設定される物性値は、定数、あるいは関数で設定される。例えば、密度ρ、比熱c、熱伝導率k等については、各要素に対応する部材の特性を示す定数が設定される。ゴム部材の密度ρは、ポアソン比が0.5に近い非圧縮超弾性体を想定して温度等に依存せず変化しないものとした。また、ゴム部材の縦弾性係数や横弾性係数等の弾性係数、損失正接tanδ、拡散係数Dについては、温度Tの関数として各要素に設定される。なお、弾性係数、損失正接tanδ、拡散係数Dについては後述する。
また、物性値設定手段28では、リムモデルMr及び気室モデルMcを構成する各要素に対応する熱伝導率、密度ρ及び比熱cが設定される。
温度履歴算出手段30は、上記タイヤの使用環境に関する情報A及びタイヤの特性に関する情報Bに基づいて、新品から現在に至るタイヤRの温度履歴を算出する。図2(b)に示すように、温度履歴算出手段30は、応力算出条件設定部34と、損失正接設定部36、弾性係数設定部38と、応力算出部40と、発熱量算出部42と、温度算出条件設定部44と、温度算出部46とを備える。なお、温度履歴算出手段30は、タイヤモデルMのうち、図3(c)に示す立体モデルを用いて温度履歴を算出する。
応力算出条件設定部34は、後述の応力算出部40においてタイヤRの使用中における応力σ、ひずみεを算出するために必要とされる条件をタイヤモデルMに設定する。例えば、応力算出条件設定部34は、装着位置データに基づいてタイヤRの車両における装着位置を特定し、車両データに基づいて当該位置における軸重を取得するとともに、積載履歴データに基づいて当該位置の積載荷重を取得し、軸重と積載荷重とを合算した荷重をタイヤRに作用した荷重としてタイヤモデルMに設定する。荷重は、リムを介してタイヤRに作用するため、タイヤモデルMのうち、リム(リムモデルMr)に当接する位置に対応する節点に対して設定される。
このリムの当接する節点には、例えば、互いの位置関係に変化がない剛体条件(変形しない条件)が設定される。なお、リムの当接する節点に設定される条件は、上記の剛体条件(変形しない条件)に限定されず、例えば、リムへの接触状態は維持されるが節点同士の位置関係に変化を許容するように、リムへの接触だけを拘束する拘束条件等が合わせて設定される。
また、気室モデルMcを構成する要素(タイヤRの気室を画成する要素)には、タイヤ内圧力データに基づいてタイヤ使用時の気室内の圧力が設定される。
損失正接設定部36は、物性値設定手段28により、タイヤモデルMの各要素に関数として設定された損失正接tanδの値を設定する。損失正接tanδは、温度Tの関数として設定されているため、数値に置き換える必要がある。そこで、損失正接設定部36では、各要素に関数として設定された損失正接tanδに温度Tを付与することで損失正接tanδの数値を算出する。
図4は、損失正接tanδと温度Tとの関係を示すグラフである。当該グラフは、JIS K6394,ISO 4664に基づいて、タイヤRを構成するゴム部材の加硫試験片を用意し、試験片を加熱する温度を変更しつつ、各温度におけるtanδを測定することにより作成したものである。図中に示すfは、損失正接tanδと温度Tの相関を示す関数であり、例えば最小二乗近似等により算出される。
このような損失正接tanδと温度Tの相関を示す関数は、ゴム部材毎に作成されて記憶手段12に記憶される。そして、損失正接設定部36が、各要素の対応するゴム部材に応じた関数を記憶手段12から読み出し、各要素に物性値として設定する。
弾性係数設定部38は、タイヤモデルMの各要素に関数として設定された弾性係数の値を算出する。弾性係数は、損失正接tanδと同様に、温度Tの関数として各要素に関数として設定されているため数値に置き換える必要がある。そこで、損失正接tanδと同様に、予め実験によりゴム部材毎に弾性係数と温度Tとの関係を求めておき、各要素に温度Tが設定,更新される毎に弾性係数の数値を算出する。
応力算出部40は、リム組みされた状態におけるタイヤモデルMが路面モデルNに接地した状態を設定し、走行中のタイヤRに作用する応力σ及びひずみεを算出する。具体的には、応力算出部40は、応力算出条件設定部34により設定されたタイヤ内の圧力、荷重等の条件と、物性値設定手段28により各要素に設定された密度ρ、損失正接tanδ、弾性係数、ビードコアの剛性等の材料特性を示す物性値とに基づいて各要素の応力解析をすることにより各要素の応力σ及びひずみεを算出する。
発熱量算出部42は、タイヤ使用時の変形に伴なう発熱量Qを算出する。タイヤRは、路面に接地して転動することで変形し、各部材にひずみが生じる。当該ひずみは、タイヤRの転動においてひずみエネルギーロスを引き起こし、ほとんどが熱として放出されるとして考えられる。そこで、発熱量Qは、ひずみエネルギーを算出する式([数1]の右辺に示す式)により算出できる。
Figure 0006682369
Vは各要素の体積、σは各要素の応力,εは各要素のひずみ、tanδは各要素の損失正接である。なお、各要素の体積Vは、タイヤモデルMの無負荷の形状のものを採用している。
温度算出条件設定部44は、温度算出部46によりタイヤRの温度を算出するための温度初期条件や温度条件をタイヤモデルMに設定する。温度初期条件は、全ての要素に設定される。全ての要素には、例えば、TPMSが計測を開始したときの温度Tが設定される。リム組みされ、内圧が印加された直後の新品のタイヤRは、温度及び気室内の空気の温度Tが外気の温度と同じと考えることができる。そこで、TPMSが計測した温度Tは外気の温度を計測したものと見なし、当該温度Tを初期温度としてタイヤモデルM、気室モデルMc及びリムモデルMrの全ての要素に設定している。
温度条件は、タイヤ外周面に対応する各節点に設定される。また、タイヤ外周面の節点には、速度に応じた熱伝達条件が設定され、雰囲気温度として気象履歴データに記録された気温が設定される。
なお、タイヤ外周面の要素とはリムクッションゴム86、サイドゴム87及びトレッドゴム89等の表面を構成する要素をいう。なお、装着位置データが、車両データの排気口位置に対応する場合には、気象履歴データに記録された温度Tに換えて、タイヤ外周面に排気温度が設定される。
また、タイヤ内周面(気室モデルMcとタイヤモデルMとの境界)に対応する各節点には、タイヤから気室内の空気への熱伝達率や、気室内の空気からタイヤへの熱伝達率が設定される。
温度算出部46は、タイヤRの使用時における温度をタイヤモデルM、気室モデルMc及びリムモデルMrの要素毎に算出する。つまり、温度算出部46では、タイヤモデルM、気室モデルMc及びリムモデルMrを構成する各要素の温度をまとめて算出する。
本実施形態では、温度算出部46による温度Tの算出においてタイヤRの変形にともなう発熱量Qを考慮し、上記温度算出条件設定部44により設定された条件に基づいてタイヤRの各部の温度を算出する。
温度算出部46では、[数2]に示す式(非定常熱伝導方程式)を基礎方程式とし、この[数2]を有限要素法の手法に基づいて有限要素方程式(離散方程式)に変換し、左辺の時間微分項を時間積分することで、所定時間Δt後の各要素における温度を算出する。つまり、温度算出部46による温度Tの計算の開始時刻t0をタイヤ新品時とし、現在の時刻tendに至るまでの間を時刻間隔Δt毎に進行するように、繰り返し計算することでタイヤRの温度履歴、詳細にはタイヤモデルMの各要素における温度Tの時間履歴が算出される。
Figure 0006682369
ここで、ρは密度、cは比熱、kは熱伝導率、Qは発熱量である。
なお、気室モデルMc及びリムモデルMrを構成する各要素の温度を計算する場合には発熱量Qはゼロとなる。
温度算出部46では、タイヤ使用時の変形による発熱を考慮して各時刻におけるタイヤRの温度Tを[数2]により算出するが、上述したように、発熱量Qを計算するための各ゴム部材の弾性係数や損失正接tanδは温度Tの関数である。つまり、発熱量Qも温度Tの関数である。そこで、本実施形態では、タイヤRの温度Tを、温度算出部46の[数2]による各要素の温度Tの演算と、[数2]に入力される発熱量Qの演算と、発熱量Qを算出する[数1]に入力される応力σ及びひずみεを取得するためのタイヤRの応力計算とを連成させて算出する。なお、温度Tの具体的な算出工程については後述する。
図2(c)に示すように、酸素濃度履歴算出手段50は、酸素濃度算出条件設定部52と、酸素濃度算出部54とを備える。酸素濃度算出条件設定部52は、酸素濃度算出部54により酸素濃度を算出するための酸素濃度初期条件や酸素濃度境界条件をタイヤモデルMに設定する。なお、酸素濃度履歴算出手段50では、タイヤモデルMのうち、断面モデルを用いて温度履歴を算出する。酸素濃度初期条件は、全ての要素に設定される。例えば、酸素濃度0(ゼロ)を設定する。
酸素濃度境界条件は、タイヤ内周面に対応する節点及び外周面を構成する要素に設定される。例えば、タイヤ内周面の要素には、気室内の空気量に応じた酸素濃度Cを設定する。そして、後述の酸素濃度算出部54により酸素濃度Cを算出する毎に、タイヤ内周面を構成する要素から1つ内側(カーカス側)の要素に移動した酸素濃度ΔC分を気室内の酸素濃度Cが減少したものとして設定する。即ち、1つ前の時刻における気室内の酸素濃度Cから移動分の酸素濃度ΔCを減じるようにタイヤ内周面に対応する要素に設定する。また、タイヤ外周面に対応する要素には、大気中に含まれる酸素濃度Cを設定する。
酸素濃度算出部54は、温度履歴算出手段30により算出された温度履歴データ、酸素濃度算出条件設定部52により設定される酸素濃度初期条件や酸素濃度境界条件に基づいて、タイヤRの各要素における酸素濃度Cを算出する。酸素濃度算出部54では、[数3]に示す式(非定常拡散方程式)を基礎方程式とし、[数3]を有限要素法の手法に基づいて有限要素方程式(離散方程式)に変換し、左辺の時間微分項を時間積分することで、タイヤモデルMの各要素における酸素濃度Cの時間履歴を算出する。
Figure 0006682369
Cは、酸素濃度、D(T)は拡散係数、ω(T)は酸素消費量である。ω(T)は、ゴム部材の酸化による反応項である。同式に示すように、拡散係数D(T)及び酸素消費量ω(T)は、場所及び温度Tの関数である。
各要素における拡散係数D(T)は[数4]、酸素消費量ω(T)は[数5]により算出される。[数4],[数5]に示すように、拡散係数D(T)、酸素消費量ω(T)は、温度Tの関数であるため、酸素濃度算出部54の時間積分に対応する時刻の温度Tが温度履歴データから取得される。
Figure 0006682369
Figure 0006682369
D0は、基準となる拡散係数、E0Dは活性化エネルギー、ω0は、基準となる酸素消費量、E0ωは、それぞれ活性化エネルギー、κは、ボルツマン定数である。これらの数値は、各要素の対応する部材毎に物性値として設定され、各要素に物性値として設定される。
図5は、算出された温度履歴線及び酸素濃度履歴線を示す図である。同図に示すQ1は温度履歴データを示す温度履歴線、Q2は酸素濃度履歴データを示す酸素濃度履歴線である。また、S1はリトレッドが可能な酸素濃度の閾値を示す閾値線、S2はタイヤケースの最終的な寿命を示す酸素濃度の限界値を示す限界値線である。
劣化状態評価手段60は、酸素濃度履歴線に基づいて、タイヤケースの劣化状態を評価する。換言すれば、劣化状態評価手段60は、タイヤケース内部の酸素濃度の状態に基づいて、酸化による劣化がなされたものとして劣化状態を評価する。劣化状態評価手段60は、酸素濃度履歴算出手段50で各要素ごとに算出された最終的な酸素濃度Cの値を閾値S1及び限界値S2と比較することで、現時点におけるリトレッドの可否や閾値S1までの時間や限界値S2までの時間を予測する。
図5に示すように、温度Tは、温度履歴線Q1に示すように時間の経過とともに上下する。一方、酸素濃度Cは、酸素がゴム部材やコード部材等が酸化することで消費、蓄積されるため、酸素濃度履歴線Q2に示すように時間経過とともに増加を続ける。つまり、各時刻における酸素濃度Cは、新品時からの蓄積量とみなすことができる。そこで、劣化状態評価手段60では、最終時刻(現在時刻)ENDにおける各要素の酸素濃度Cを、各要素に対応する閾値S1や限界値S2と比較することで、リトレッドの可否やタイヤとしての使用の可否を判定する。また、タイヤRの残寿命の評価や、タイヤRの劣化状態を判定することができる。
出力処理手段70は、各手段による算出結果の表示処理を実行する。例えば、出力処理手段70は、図5に示したような、温度履歴線Q1や酸素濃度履歴線Q2を表示手段16に表示するとともに、リトレッドの可否や、タイヤとしての使用の可否の判定結果や、閾値S1に到達するまでの時間や、限界値S2に到達するまでの時間等の表示出力処理を実行する。
図6は、上記構成からなるタイヤ劣化状態予測装置1の概略処理を示すフロー図である。図7乃至図10は、図6における各処理の詳細を示すフロー図である。以下、各図を参照してタイヤ劣化状態予測装置1の処理を説明する。図6に示すように、タイヤ劣化状態予測装置1は、初期設定処理100と、温度履歴算出処理200と、酸素濃度履歴算出処理300と、劣化状態評価処理400と、出力処理500とを実行する。
タイヤ劣化状態予測装置1は、作業者の操作により入力手段14や外部IF18を介して入力される、劣化状態の予測対象となるタイヤRの使用環境に関する情報A及びタイヤ特性に関する情報B、及びタイヤモデルM、気室モデルMc、リムモデルMrや路面モデルN等に基づいて対象となるタイヤの劣化状態を予測する。
以下の説明では、時刻tの任意の時刻については時刻tm等と表し、時刻tmにおける温度をT(m)、酸素濃度をC(m)等として表す。ここで、mは、0,1,2,3,・・tm・・,END等の整数であり時刻を示す。m=0、即ちt0が新品時を示し、ENDが現時点を示している。
[初期設定処理S100]
図7は、初期設定処理S100の詳細処理を示すフロー図である。
(S102)
モデル読込手段20により記憶手段12に格納されたタイヤモデルM、気室モデルMc、リムモデルMrや路面モデルNを読み込む。
(S104)
情報取得手段24により記憶手段12に格納されたタイヤ使用環境に関する情報Aとタイヤ特性に関する情報Bとを読み込む。
(S106)
物性値設定手段28によりタイヤモデルM、気室モデルMc、リムモデルMrの各要素に対応する物性値を設定する。
[温度履歴算出処理S200]
図8は、温度履歴算出処理S200の詳細処理を示すフロー図である。
(S202)
温度履歴を算出するための開始時刻を設定する。本実施形態では、タイヤRの新品状態での使用開始から現時点に至るまでの温度履歴を算出するため、使用開始時刻として時刻t0を設定する。
(S204)
温度算出条件設定部44によりタイヤモデルM、気室モデルMc、リムモデルMrに温度初期条件を設定する。具体的には、時刻t0における温度T(0)をタイヤ内温度データから読み出し、この温度T(0)をタイヤモデルM、気室モデルMc、リムモデルMrの全ての要素に設定する。
(S206)
タイヤモデルM、気室モデルMc、リムモデルMrに温度条件を設定する。具体的には、時刻tmに対応する温度T(m)をタイヤ内温度データから読み出し、タイヤモデルMの外周面を構成する要素に設定する。
(S208)
応力算出条件設定部34により応力算出条件を設定する。具体的にはタイヤ使用環境に関する情報Aの装着位置データ、車両データ、積載履歴データに基づいて、対応する時刻tmにおける荷重を設定するとともに、タイヤ内圧力データから当該時刻tmにおける圧力を気室モデルMcに対応する要素に設定する。
(S210)
各要素に設定された温度T(tm)に基づいて、各要素に設定されたtanδの値を算出し、各要素に設定する。
(S212)
各要素に設定された温度T(tm)に基づいて、各要素に設定された弾性係数の値を算出し、各要素に設定する。
(S214)
S208で設定された荷重及び圧力と、S212で設定された弾性係数とに基づいて、時刻tmにおけるタイヤRの応力σ,ひずみεを算出する。
(S216)
S214で算出された応力σ,ひずみεを[数1]に適用して発熱量Qを算出する。
(S218)
S216で算出された発熱量Qを[数2]に適用して時刻tm+1の温度T(m+1)を算出する。なお、本ステップで算出された温度は、温度TTとして仮設定される。これは、本ステップで適用される発熱量Qが温度の関数であるため、S214におけるタイヤRの応力算出、S216における発熱量算出と連成して時刻tm+1の温度T(m+1)を算出するための処理である。このように、次の時刻tm+1における温度T(m+1)を連成させて求めることで、次の時刻tm+1における温度T(m+1)を精度良く算出できる。
(S220)
S218で算出された温度TTと、1つ前の時刻tmの温度T(m)との差Terrを算出する。
(S222)
S220で算出された差Terrと閾値αと比較する。差Terrが閾値αよりも大きいときには、温度TTがまだ時刻tm+1の温度T(m+1)ではないとしてS224に移行する。差Terrが閾値αよりも小さいときには、温度TTが時刻tm+1の温度T(m+1)と見なせるものとしてS226に移行する。なお、閾値αは、温度TTが次の時刻tm+1における温度T(m+1)として見なしてよいかを判定するための判定基準である。
(S224)
S218で算出された温度TTを、当該温度TTを算出する際に各要素に設定された温度T(m)の値として更新し、S210に移行する。即ち、温度TTを算出したときの各要素の温度T(t)を温度TTに置き換えて再び、応力計算、発熱量計算、温度計算を実行する。
(S226)
S222の判定により差Terrが閾値αを下回ったときの温度TTを時刻tmから時刻Δtだけ進んだときの温度T(tm+1)であると設定する。
(S228)
時刻tmを時刻tm+1に更新する。
(S230)
S228で更新された時刻が、現時点の時刻ENDかどうかを判定する。判定により時刻tm+1が時刻ENDよりも小さければS300に移行し、時刻tm+1が時刻ENDに達した場合には、S206に移行する。つまり、S再びS206からS228を繰り返すとこで時刻0から時刻ENDまでのタイヤRの各部における温度履歴が算出される。
[酸素濃度履歴算出処理S300]
図9は、酸素濃度履歴算出S300の詳細処理を示すフロー図である。
(S302)
酸素濃度履歴を算出するための開始時刻を設定する。本実施形態では、タイヤRの新品状態での使用開始から現時点に至るまでの酸素濃度履歴を算出するため、使用開始時刻として時刻t0が設定される。
(S304)
酸素濃度算出条件設定部52によりタイヤモデルMに酸素濃度初期条件を設定する。具体的には、タイヤモデルMを構成する全ての要素に、酸素濃度C(0)をゼロに設定する。
(S306)
タイヤモデルMに酸素濃度境界条件を設定する。タイヤ内周面を構成する要素には、時刻t0における気室内に封入された空気量に応じた酸素濃度Cを始値とし、1つ時刻が進む毎に、1つ前の時刻における気室内の酸素濃度Cから移動分の酸素濃度ΔCを減じるように酸素濃度を設定する。また、タイヤ外周面の要素には、大気中に含まれる酸素濃度を設定する。
(S308)
S200において算出された温度履歴データから、対応する時刻tmの温度T(m)を取得し、当該温度T(m)を用いて各要素に設定された拡散係数Dを[数4]により算出することで、各要素の拡散係数Dが数値として設定される。
(S310)
S200において算出された温度履歴データから、対応する時刻tmの温度T(m)を取得し、当該温度T(m)を用いて各要素に設定された酸素消費量Wを[数5]により算出することで、各要素の酸素消費量Wが数値として設定される。
(S312)
S308及びS310で設定された拡散係数D及び酸素消費量Wの数値を用いて酸素濃度C(m+1)を算出する。
(S314)
時刻tmを時刻tm+1に更新する。
(S316)
S314で更新された時刻が、現時点の時刻ENDかどうかを判定する。判定により時刻tm+1が時刻ENDよりも小さければS306に移行し、時刻tm+1が時刻ENDの場合にはS400に移行する。
[劣化状態評価処理S400]
図10は、劣化状態評価処理S400の詳細処理を示すフロー図である。なお、当該処理は、要素毎に行われる。
(S402)
S300により算出された酸素濃度履歴データに基づいて、時間に対する酸素濃度の増加割合を示す劣化傾向を算出する。
(S404)
酸素濃度C(END)を限界値S2と比較し、限界値S2よりも小さい場合にはS406に移行し、限界値S2よりも大きい場合にはS500に移行する。これにより、限界値S2よりも小さい場合にはタイヤとして使用が可能と判定され、限界値S2以上の場合にはタイヤとして使用が不可能と判定される。
(S406)
酸素濃度C(END)を閾値S1と比較し、閾値S1よりも小さい場合にはS408に移行し、閾値S1以上の場合にはS410に移行する。これにより、閾値S1よりも小さい場合にはリトレッドが可と判定され、閾値S1以上の場合にはリトレッドが不可と判定される。
(S408)
閾値S1と酸素濃度C(END)との差を算出し、S402により算出された劣化傾向に基づいて、閾値S1に到達する時刻を算出し、S410に移行する。これにより、リトレッドの可能限界までの時間が予測される。
(S410)
限界値S2と酸素濃度C(END)との差を算出し、S402により算出された劣化傾向に基づいて、限界値S2に到達する時刻を算出し、S500に移行する。これにより、タイヤとしての寿命までの時間が予測される。
[表示出力処理]
(S500)
S402乃至S410で得られた判定や予測結果を表示手段16上に表示する。
なお、上記実施形態では、新品状態から現時点に至る温度履歴に基づいて酸素濃度履歴を算出するものとして説明したが、履歴の開始時期や終了時期については、適宜設定可能である。つまり、使用途中のタイヤであっても、途中からのタイヤ使用環境に関する情報Aと、タイヤ特性に関する情報Bとを入力することで、タイヤの劣化傾向を把握することができる。
以上、説明したように、本実施形態によれば、シミュレーションにより劣化状態を予測しているため、この予測に基づいて使用中のタイヤや使用済みのタイヤの残存耐久性能をリアルタイムで把握することができる。つまり、タイヤとしての寿命や、リトレッドまでの許容時間等を予測することができる。また、タイヤの内部を示す要素毎に予測しているため、実測できないタイヤ内部のゴム中の劣化状態も把握することができる。これにより、タイヤにおけるどの箇所の劣化が進んでいるかが分かるため、タイヤの残寿命を精度良く把握し、使用中におけるタイヤの故障等を未然に防ぐことができる。
1 タイヤ劣化状態予測装置、20 モデル読込手段、24 情報取得手段、
28 物性値設定手段、30 温度履歴算出手段、50 酸素濃度履歴算出手段、
60 劣化状態評価手段、70 出力処理手段、
M タイヤモデル、R タイヤ。

Claims (5)

  1. 複数の要素で構成されたタイヤモデルを用いてタイヤの劣化状態をコンピュータにより予測するタイヤ劣化状態予測方法であって、
    前記タイヤが車両に装着され、該装着されたタイヤから得られた気室内の圧力の履歴及び温度の履歴、当該タイヤに作用する荷重の履歴を含む使用環境に関する情報と、前記タイヤを構成する部材の材料特性を含むタイヤ特性に関する情報とを取得する情報取得ステップと、
    前記情報取得ステップにより取得された各情報に基づいて、前記タイヤの温度履歴を前記要素毎に算出する温度履歴算出ステップと、
    前記各情報及び前記要素毎の温度履歴に基づいて、酸素濃度履歴を前記要素毎に算出する酸素濃度履歴算出ステップと、
    前記要素毎の酸素濃度履歴に基づいて、タイヤの劣化状態を評価するタイヤ劣化状態評価ステップと、
    を含むことを特徴とするタイヤ劣化状態予測方法。
  2. 前記温度履歴算出ステップでは、前記タイヤに作用する荷重の履歴に基づいて算出されるタイヤの変形による発熱を加味することを特徴とする請求項1に記載のタイヤ劣化状態予測方法。
  3. 前記複数の要素は、前記タイヤを構成する複数の部材と対応することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のタイヤ劣化状態予測方法。
  4. 前記タイヤモデルは、前記タイヤを複数の3次元要素で構成された立体モデルであって、前記温度履歴算出ステップでは、当該立体モデルを用いて前記タイヤの温度履歴を前記要素毎に算出することを特徴とする請求項1乃至請求項3いずれかに記載のタイヤ劣化状態予測方法。
  5. 前記タイヤモデルは、前記タイヤをタイヤ幅方向に切断した切断面を複数の要素で構成した断面モデルであって、前記酸素濃度履歴算出ステップでは、前記断面モデルを用いて前記タイヤの酸素濃度履歴を前記要素毎に算出することを特徴とする請求項1乃至請求項4いずれかに記載のタイヤ劣化状態予測方法。
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