JP6677109B2 - 波長校正方法及びその波長校正方法を用いた分光光度計 - Google Patents

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Description

本発明は、試料に照射する光の波長λsを校正する波長校正方法及びその波長校正方法を用いた分光光度計に関する。
所定波長λsの光を試料に照射するために、紫外可視光分光光度計や原子吸光分光光度計等の分光光度計では分光器(モノクロメータ)が用いられている。分光器の一般的な構成としては、出口スリットを有する筐体を備え、筐体内には、所定波長範囲(例えば190nm〜900nm)の光を出射する光源(例えばキセノンアークランプやフラッシュキセノンランプ等)と、波長分解するための回折格子(波長分散素子)と、光源から出射された光に対する回折格子の角度θsを変えるための回転駆動機構とが設置されている。このような分光器によれば、回転駆動機構により回折格子を所望角度θsに回転させることにより、出口スリットを通して所望波長λsの光を出射している。つまり、分光器から出射される光の波長λsの精度は、回折格子の角度θsの精度に大きく依存しており、波長λsの精度を高めるには、回折格子を微小ピッチで精度良く回転駆動できる回転駆動機構が必要となる。
ところで、分光器から出射される光の波長λsの精度を高めるためには、前述したように回折格子を微小ピッチで精度良く回転駆動できるようにする必要があるが、分光器に回折格子や回転駆動機構を取り付ける際には組立て誤差が発生する。
そこで、分光器の組立て誤差を、下記補正式(1)〜(3)を用いて補正する波長補正方法が提案されている(例えば、特許文献1及び特許文献2参照)。
θs=θ’+Δθ ・・・(1)
θ’=sin−1〔mλ’/(2d・cosK)〕 ・・・(2)
ここで、mは使用する回折光の次数であり、dは回折格子の格子溝間隔(nm)であり、Kは分光器偏角(回折格子の入射光と出射光との成す角)の1/2(rad)である。つまり、dやKが製造及び組立時の誤差等によってばらついた場合、取り出される光の波長λ’は(2d・cosK/m)の変化に伴って、下記式(3)のように一次的に変化する。
λ’=a・λ+b ・・・(3)
よって、組立て誤差に関する係数となるdとKとは、輝線スペクトルの実測波長λxに基づいて実験的に求められている。
補正式(1)〜(3)を用いて補正する波長補正方法では、d、Kは実測波長λxから推測しなければならない未知のパラメータであり、各分光器毎に求めておく必要がある。そこで、工場出荷前の調整工程(波長校正)において、オペレータ等は、その分光器でのd、Kを求めるために、実際にX個(例えば40個)の既知の基準波長Λ1、Λ2、・・・Λxの輝線スペクトルについて実測波長λ1、λ2、・・・λxを測定している。このとき、基準波長Λ1、Λ2、・・・Λxは既知波長ではあるが、上述したような誤差による波長ずれΔλxを考慮して、第一の基準波長Λ1±Δλa(例えば4nm)の範囲と、第二の基準波長Λ2±Δλaの範囲と、・・・第Xの基準波長Λ1±Δλaの範囲とを測定するように、パルスモータを制御して回折格子を回転させている。
特開2004−163126号公報 特開2005−098910号公報
しかしながら、上述したような波長校正方法では、各基準波長Λxについて、基準波長Λx±4nmとなる広めの波長範囲を測定する必要があり、測定時間が非常に長くなっていた。
また、基準波長Λx±4nmとなる広めの波長範囲を測定するため、例えば第一の基準波長Λ1±4nmの範囲に、第二の基準波長Λ2に対応する第二の実測波長λ2のピークが存在していても、第一の基準波長Λ1に対応するピークとして誤検出することがあった。
本件発明者は、上記課題を解決するために、分光器の組立て誤差を充分に校正しつつ、その校正にかかる時間を短くすることができる波長校正方法について検討を行った。そこで、まず第一段階として、例えば近くに隣接するピークがないため弁別の必要のない4(N)個の基準波長(輝線スペクトル)を広めの波長範囲2Δλaで測定することで、組立て誤差に関する係数d、Kを粗く決定することにした。そして、組立て誤差に関する係数d、Kを粗く決定することができれば、残りの36個の基準波長(輝線スペクトル)についての組立て誤差の影響が予測できるので、第二段階として、36個の基準波長(輝線スペクトル)を狭い波長範囲2Δλbで測定することにした。つまり、36個の基準波長(輝線スペクトル)については、組立て誤差粗補正基準波長Λx’±2nmとなる狭い波長範囲を測定するため、測定時間が短く、かつ、ピークの誤検出を防止することができる。その後、組立て誤差に関する係数d、Kを精度良く再決定するようにした。
すなわち、本発明の波長校正方法は、モータによる回転駆動力により駆動される波長分散素子を備える分光器により取り出される光の波長λsを、補正式を用いて校正するための波長校正方法であって、前記補正式は、組立て誤差に関する係数を含むものであり、少なくともX個の既知の基準波長Λxを有する光を出射するための光源、又は、光源および波長校正用フィルタを用いて、X個の内のN個の基準波長について基準波長Λx±Δλaの範囲の波長を測定することにより、N個の実測波長λxを得る第一測定ステップと、N個の基準波長について、決定された実測波長λxと基準波長Λxとの波長ずれΔλxを算出して、組立て誤差に関する係数を粗く決定する第一係数決定ステップと、(X−N)個の基準波長について組立て誤差に関する係数に基づいて2Δλaより狭い範囲となる波長範囲2Δλbの波長を測定することにより、(X−N)個の実測波長λxを得る第二測定ステップと、(X−N)個の基準波長について実測波長λxと基準波長Λxとの波長ずれΔλxを算出して、前記第一係数決定ステップで算出された波長ずれΔλxも用いて、組立て誤差に関する係数を前記第一係数決定ステップで粗く決定した組立て誤差に関する係数よりも精度良く再決定する第二係数決定ステップとを含むようにしている。
ここで、「N個の基準波長」とは、オペレータ等によって決められる任意の個数であり、組立て誤差が粗く測定できれば良く、例えば近くに隣接するピークがないため弁別の必要のない2個から4個等となる。一方、「(X−N)個の基準波長」とは、オペレータ等によって決められる任意の個数であり、組立て誤差を精度良く測定できる充分な個数であって、「N個」より多く、例えば36個や40個等となる。なお、本願に係る「輝線スペクトル」は、波長校正用フィルタを備える場合には、波長校正用フィルタの吸収ピークも含まれるものとする。
また、「Δλa」は、オペレータ等によって決められる任意の波長であり、組立て誤差による波長ずれを考慮したものであって、例えば4nm等となる。一方、「Δλb」とは、オペレータ等によって決められる任意の波長であり、組立て誤差以外の小さな誤差による波長ずれを考慮したものであって「Δλa」より小さく、例えば2nm等となる。
以上のように、本発明の波長校正方法によれば、分光器の波長校正において、分光器の組立て誤差等を充分に校正しつつ、その校正にかかる時間を短くすることができる。
(他の課題を解決するための手段および効果)
また、本発明の波長校正方法は、減速機構としてハーモニックドライブ(登録商標)を用いている装置において、第二係数決定ステップでは、組立て誤差に関する係数d、Kを精度良く再決定するのみでなく、下記式(4)で示されるハーモニックドライブの周期性誤差に関する係数A、B、θa、θb、θc(例えば、特許文献1及び特許文献2参照)を決定するようにしても良い。ハーモニックドライブの周期性誤差は、組立て誤差よりも充分に小さいため、「Δλa」よりも小さい「Δλb」を設定することができる。この場合も同様に、校正にかかる時間を短縮したり、近隣のピークの誤検出を防いだりする効果がある。
Δθ=A・sin(C1・θ+θa)+B・sin(C2・θ+θb)+θc ・・・(4)
ここで、C1とC2とは、ハーモニックドライブ機構(ハーモニックギア)の構造により理論的に決まる係数であり、例えば減速比が1/100であるハーモニックドライブギアの場合には、C1とC2とはそれぞれ200と100となる。また、A、B、θa、θb、θcは、減速機構毎(つまり分光器毎又は分光光度計毎)に相違する装置固有の係数であり、いずれも基準波長(輝線スペクトル)の実測波長λxに基づいて、つまり実験的に決まる係数(周期性誤差に関する係数)となる。
すなわち、本発明の波長校正方法において、前記分光器は、モータと、当該モータの回転を減速するハーモニックドライブ機構による減速手段と、当該減速手段で減速された回転駆動力により駆動される波長分散素子とを備えるものであり、前記補正式は、組立て誤差に関する係数及びハーモニックドライブの周期性誤差に関する係数を含むものであり、前記第二係数決定ステップは、(X−N)個の基準波長について実測波長λxと基準波長Λxとの波長ずれΔλxを算出して、前記第一係数決定ステップで算出された波長ずれΔλxも用いて、組立て誤差に関する係数を前記第一係数決定ステップで粗く決定した組立て誤差に関する係数よりも精度良く再決定するととともに、ハーモニックドライブの周期性誤差に関する係数を決定するようにしても良い。
そして、本発明の分光光度計は、モータによる回転駆動力により駆動される波長分散素子を備え、光源、又は、光源および波長校正用フィルタを用いて少なくともX個の既知の基準波長Λxを有する光が出射可能とされる分光器と、試料が配置される試料室と、前記試料から放出される光の波長及び強度を検出する光検出器と、設定された目的波長λsと記憶部に記憶された補正式および補正係数とに基づいて目的波長λsに対応する前記波長分散素子の角度θsを算出して当該角度θsを得るように前記モータを駆動させる制御部を備えた分光光度計であって、前記補正式は組立誤差に関する係数を含むものであり、前記制御部は、組立誤差に関する係数の校正を行う波長校正部を含み、前記波長校正部は、前記分光器により出射されるX個の既知の基準波長ΛxのうちのN個の基準波長について基準波長Λx±Δλaの範囲の波長を測定することにより、N個の実測波長λxを得る第一測定処理を行い、N個の基準波長について、決定された実測波長λxと基準波長Λxとの波長ずれΔλxを算出して、組立て誤差に関する係数を粗く決定する第一係数決定処理を行い、(X−N)個の基準波長について組立て誤差に関する係数に基づいて2Δλaより狭い範囲となる波長範囲2Δλbの波長を測定することにより、(X−N)個の実測波長λxを得る第二測定処理を行い、(X−N)個の基準波長について実測波長λxと基準波長Λxとの波長ずれΔλxを算出して、前記第一係数決定処理で算出された波長ずれΔλxも用いて、組立て誤差に関する係数を前記第一係数決定処理で決定した組立て誤差に関する係数よりも精度良く再決定する第二係数決定処理を行い、前記再決定された組立誤差に関する係数を前記記憶部に記憶させるようにしている。
本発明の実施形態に係る分光光度計の一例を示す概略構成図。 波長校正方法の一例を説明するためのフローチャート。
以下、本発明の実施形態について図面を用いて説明する。なお、本発明は、以下に説明するような実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の態様が含まれる。
図1は、実施形態に係る分光光度計の一例を示す概略構成図である。分光光度計1は、設定波長λsの光を出射するための分光器10と、試料Sが配置される試料室40と、光検出器30と、分光光度計1全体を制御するコンピュータ50とを備える。
分光器10は、出口スリット11aを有する筐体11を備え、筐体11内には、所定波長範囲(例えば190nm〜900nm)の光を出射する光源(例えばキセノンアークランプやフラッシュキセノンランプ等)12と、波長分解するための回折格子(波長分散素子)13と、光源11から出射された光に対する回折格子13の角度θsを変えるための回転駆動機構20とが設置されている。回転駆動機構20は、回転駆動源であるパルスモータ21と、モータ軸の回転を所定の減速比で減速させて回折格子13を回転駆動するハーモニックドライブ(減速機構)22とを備える。
このような分光器10によれば、ハーモニックドライブ22により回折格子13を設定角度θsに回転させることによって、出口スリット11aを通して設定波長λsの光を出射することができるようになっている。
試料室40には、分析したい試料Sが収納された10mmキュベットセル等が配置されるようになっている。これにより、分光器10で取り出された設定波長λsの光が、試料Sに照射され、試料Sで反射又は試料Sを透過した光が光検出器30に導入されることになる。そして、光検出器30は、光強度に応じた検出信号をコンピュータ50に出力する。
コンピュータ50においては、CPU(制御部)51とメモリ(記憶部)54とを備え、さらにキーボードやマウス等を有する入力装置52と、表示装置(図示せず)とが連結されている。また、CPU51が処理する機能をブロック化して説明すると、分光器10を制御する分光器制御部51aと、光検出器30からの検出信号を取得する光検出器制御部51bと、所定の演算処理を行うことによって試料Sの吸光度や反射率等を計算する分析部51cと、係数d、K、A、B、θa、θb、θcを算出してメモリ54に記憶させる波長校正部51dとを有する。さらに、メモリ54は、補正式(1)〜(4)を予め記憶する補正式記憶領域54aと、係数d、K、A、B、θa、θb、θcを記憶するための係数記憶領域54bとを有する。
分光器制御部51aは、試料Sの測定の際に測定者等によって入力装置52を用いて入力された目的波長λsと、メモリ54に記憶された補正式(1)〜(4)及び係数d、K、A、B、θa、θb、θcとに基づいて、目的波長λsに対応する回折格子13の角度θsを算出し、角度θsを得るようにパルスモータ21を制御する。
波長校正部51dは、工場出荷前の調整工程(波長校正)等において、オペレータ等が入力装置52を用いて「波長校正」信号を入力することにより、係数d、K、A、B、θa、θb、θcを算出して係数記憶領域54bに記憶させる制御を行う。
ここで、波長校正部51dが波長校正する波長校正方法(アルゴリズム)の一例について説明する。図2は、波長校正方法について説明するためのフローチャートである。
波長校正方法は、4(N)個の基準波長(輝線スペクトル)の実測波長λxを得る第一測定ステップAと、組立て誤差に関する係数d、Kを粗く決定する第一係数決定ステップBと、36(X−N)個の基準波長(輝線スペクトル)の組立て誤差粗補正基準波長Λx’を算出する組立て誤差粗補正基準波長算出ステップCと、36個の基準波長(輝線スペクトル)の実測波長λxを得る第二測定ステップDと、組立て誤差に関する係数d、Kを精度良く再決定するとともに、周期性誤差に関する係数A、B、θa、θb、θcを決定する第二係数決定ステップEとを含む。
(A)第一測定ステップ
まず、ステップS101の処理において、係数d、Kを粗く決定するための基準波長(輝線スペクトル)の個数を示すパラメータN=1とする。
次に、ステップS102の処理において、光源12の第Nの基準波長(輝線スペクトル)について、パルスモータ21を制御して回折格子13を回転させながら、光検出器30で検出信号を0.01nm間隔で取得していくことで、基準波長ΛN±Δλa(例えば4nm)の範囲のスペクトルを測定して、そのスペクトル中のピークから第Nの実測波長λNを得る。
次に、ステップS103の処理において、N=4であるか否かを判定する。N=4でないと判定したときには、ステップS104の処理において、N=N+1として、ステップS102の処理に戻る。つまり、4個の実測波長λNを、基準波長ΛN±Δλaの範囲を測定して得ることになる。なお、40(X)個の基準波長(輝線スペクトル)の内からどの4個の基準波長(輝線スペクトル)を選択するかについては、任意に指定できるようにしても良いし、予め設定しておいても良いが、近くに隣接するピークがないため弁別の必要がなく、できるだけ校正波長範囲の両端付近の波長となる基準波長(輝線スペクトル)を選択することが好ましい。
(B)第一係数決定ステップ
一方、N=4であると判定したときには、ステップS105の処理において、選択した4個の基準波長(輝線スペクトル)について、実測波長λxと基準波長Λxとの波長ずれΔλxを算出し、補正式(1)〜(3)を用いてΔθ=0とし、組立て誤差に関する係数d、Kを粗く決定して係数記憶領域54bに記憶させる。
(C)組立て誤差粗補正基準波長算出ステップ
次に、ステップS106の処理において、ステップS105で決定した係数d、Kに基づいて、組立て誤差の影響を粗く取り除いた36(X−N)個の基準波長(輝線スペクトル)の組立て誤差粗補正基準波長Λx’を算出する。
(D)第二測定ステップ
次に、ステップS107の処理において、組立て誤差に関する係数d、Kを精度良く再決定するための基準波長(輝線スペクトル)の個数を示すパラメータM=1とする。
次に、ステップS108の処理において、光源12の第Mの輝線スペクトルについて、パルスモータ21を制御して回折格子13を回転させながら、光検出器30で検出信号を0.01nm間隔で取得していくことで、組立て誤差粗補正基準波長ΛM’±Δλb(例えば2nm)の範囲のスペクトルを測定して、そのスペクトル中のピークから第Mの実測波長λMを得る。
次に、ステップS109の処理において、M=36であるか否かを判定する。M=36でないと判定したときには、ステップS110の処理において、M=M+1として、ステップS108の処理に戻る。つまり、36個の実測波長λMを、組立て誤差粗補正基準波長ΛM’±Δλbの範囲を測定して得ることになる。なお、第一測定ステップで選択された4個の基準波長(輝線スペクトル)は、第二測定ステップでは選択されないように設定されている。
(E)第二係数決定ステップ
一方、M=36であると判定したときには、ステップS111の処理において、36個の基準波長(輝線スペクトル)について、実測波長λxと基準波長Λxとの波長ずれΔλxを算出し、さらに(B)第一係数決定ステップで算出された4個の基準波長(輝線スペクトル)における波長ずれΔλxと、補正式(1)〜(3)とを用いてΔθ=0とし、組立て誤差に関する係数d、Kを精度良く再決定して係数記憶領域54bに記憶させる。
また、36個の基準波長(輝線スペクトル)における波長ずれΔλxと、(B)第一係数決定ステップで算出された4個の基準波長(輝線スペクトル)における波長ずれΔλxと、補正式(1)〜(4)と、再決定された係数d、Kとを用いて、周期性誤差に関する係数A、B、θa、θb、θcを決定して係数記憶領域54bに記憶させる。
そして、ステップS111の完了をもって本フローチャートを終了させる。
以上のように、本発明を適用した分光光度計1によれば、ハーモニックドライブ22を用いた分光器10の波長校正において、分光器10の組立て誤差やハーモニックドライブ22の周期性誤差を充分に校正しつつ、その校正にかかる時間を短くすることができる。
<他の実施形態>
(1)上述した分光光度計1では波長校正部51dを備える構成としたが、波長校正部は、波長校正方法が実行された後は、取り除いたり削除されるようにしても良い。
(2)上述した分光光度計1では、波長校正部51dで、光源12の輝線スペクトルのみを基準波長として用いる構成としたが、波長校正用フィルタを備え、波長校正用フィルタの吸収ピークも基準波長として用いるようにしても良い。
本発明は、分光光度計等に好適に利用できる。
10 分光器
12 光源
13 回折格子(波長分散素子)
21 パルスモータ
22 ハーモニックドライブ(減速手段)

Claims (3)

  1. モータによる回転駆動力により駆動される波長分散素子を備える分光器により取り出される光の波長λsを、補正式を用いて校正するための波長校正方法であって、
    前記補正式は、組立て誤差に関する係数を含むものであり、
    少なくともX個の既知の基準波長Λxを有する光を出射するための光源、又は、光源および波長校正用フィルタを用いて、X個の内のN個の基準波長について基準波長Λx±Δλaの範囲の波長を測定することにより、N個の実測波長λxを得る第一測定ステップと、
    N個の基準波長について、決定された実測波長λxと基準波長Λxとの波長ずれΔλxを算出して、組立て誤差に関する係数を粗く決定する第一係数決定ステップと、
    (X−N)個の基準波長について組立て誤差に関する係数に基づいて2Δλaより狭い範囲となる波長範囲2Δλbの波長を測定することにより、(X−N)個の実測波長λxを得る第二測定ステップと、
    (X−N)個の基準波長について実測波長λxと基準波長Λxとの波長ずれΔλxを算出して、前記第一係数決定ステップで算出された波長ずれΔλxも用いて、組立て誤差に関する係数を前記第一係数決定ステップで粗く決定した組立て誤差に関する係数よりも精度良く再決定する第二係数決定ステップとを含むことを特徴とする波長校正方法。
  2. 前記分光器は、モータと、当該モータの回転を減速するハーモニックドライブ機構による減速手段と、当該減速手段で減速された回転駆動力により駆動される波長分散素子とを備えるものであり、
    前記補正式は、組立て誤差に関する係数及びハーモニックドライブの周期性誤差に関する係数を含むものであり、
    前記第二係数決定ステップは、(X−N)個の基準波長について実測波長λxと基準波長Λxとの波長ずれΔλxを算出して、前記第一係数決定ステップで算出された波長ずれΔλxも用いて、組立て誤差に関する係数を前記第一係数決定ステップで粗く決定した組立て誤差に関する係数よりも精度良く再決定するととともに、ハーモニックドライブの周期性誤差に関する係数を決定することを特徴とする請求項1に記載の波長校正方法。
  3. モータによる回転駆動力により駆動される波長分散素子を備え、光源、又は、光源および波長校正用フィルタを用いて少なくともX個の既知の基準波長Λxを有する光が出射可能とされる分光器と、
    試料が配置される試料室と、
    前記試料から放出される光の波長及び強度を検出する光検出器と、
    設定された目的波長λsと記憶部に記憶された補正式および補正係数とに基づいて目的波長λsに対応する前記波長分散素子の角度θsを算出して当該角度θsを得るように前記モータを駆動させる制御部を備えた分光光度計であって、
    前記補正式は組立誤差に関する係数を含むものであり、前記制御部は、組立誤差に関する係数の校正を行う波長校正部を含み、
    前記波長校正部は、
    前記分光器により出射されるX個の既知の基準波長ΛxのうちのN個の基準波長について基準波長Λx±Δλaの範囲の波長を測定することにより、N個の実測波長λxを得る第一測定処理を行い、
    N個の基準波長について、決定された実測波長λxと基準波長Λxとの波長ずれΔλxを算出して、組立て誤差に関する係数を粗く決定する第一係数決定処理を行い、
    (X−N)個の基準波長について組立て誤差に関する係数に基づいて2Δλaより狭い範囲となる波長範囲2Δλbの波長を測定することにより、(X−N)個の実測波長λxを得る第二測定処理を行い、
    (X−N)個の基準波長について実測波長λxと基準波長Λxとの波長ずれΔλxを算出して、前記第一係数決定処理で算出された波長ずれΔλxも用いて、組立て誤差に関する係数を前記第一係数決定処理で決定した組立て誤差に関する係数よりも精度良く再決定する第二係数決定処理を行い、
    前記再決定された組立誤差に関する係数を前記記憶部に記憶させることを特徴とする分光光度計。
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