JP6673753B2 - 基板クランプ装置及び基板処理装置 - Google Patents

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Description

本発明は、矩形の基板の互いに対向する一対の側辺を挟み込んで固定するエッジクランプ方式の基板クランプ装置及びこれが適用された基板処理装置に関する。
例えばプリント基板上に半田ペーストを塗布するスクリーン印刷装置のような基板処理装置においては、印刷の実行位置においてマスクシートに対して位置合わせされた状態で基板が固定される。基板の上にマスクシートが配置されることから、当該基板の固定には一対のクランプ片を用いたエッジクランプ方式が採用される。一般にエッジクランプ方式では、矩形の基板の互いに対向する一対の側辺のうち、一方の側辺に固定クランプが、他方の側辺に移動クランプが各々配置される。前記移動クランプを固定クランプに接近させる方向に移動させることによって、前記一対の側辺を挟み込んで(クランプして)当該基板を固定する。
一対のクランプ片による基板のクランプ力は適正に設定する必要がある。前記クランプ力が強すぎると、クランプされた基板に反りが生じたり、甚だしい場合は基板に割れ等の損傷が生じたりする場合がある。一方、クランプ力が弱すぎると、クランプした基板の位置ずれが生じ、基板の位置がマスクシートからずれたり、基板が落下したりする不具合が生じる。これらの点に鑑み、特許文献1には、基板の材質、厚み及びサイズに応じて適正なクランプ力を設定するようにした基板クランプ装置が開示されている。
特開2011−204908号公報
スクリーン印刷装置においては、マスクシートと基板との位置合わせが必要となる。このため、一対のクランプ片はXYZR方向に移動可能なテーブルによって支持され、前記位置合わせのため、一対のクランプ片で基板をクランプした状態で、前記テーブルが所要のXYZR軸方向に移動される。ここで、静止状態では基板を良好にクランプできていた場合でも、前記テーブルと共に一対のクランプ片が移動することによって、クランプした基板の位置ずれが生じ、基板の位置がマスクシートからずれたり、基板が落下したりする不具合が生じることがある。上掲の特許文献1では、この点の対策までは考慮されていない。
本発明の目的は、エッジクランプ方式の基板クランプ装置において、一対のクランプ片が移動する場合においても、基板を適正に固定することができる基板クランプ装置、及びこれが適用された基板処理装置を提供することにある。
本発明の一局面に係る基板クランプ装置は、矩形の基板の互いに対向する一対の側辺をクランプして固定する一対のクランプ片と、前記一対のクランプ片を支持し、所定の軸方向に移動可能なテーブルと、前記一対のクランプ片の少なくとも一方を、前記基板をクランプする方向及び該クランプを解除する方向に駆動するクランプ駆動部と、前記テーブルを前記軸方向に移動させる軸駆動部と、前記一対のクランプ片による前記基板のクランプ力に関するパラメータを、クランプ対象とする基板に関連付けて記憶する記憶部と、前記パラメータを参照して前記クランプ駆動部を制御すると共に、前記軸駆動部の動作を制御する制御部と、を備え、前記制御部は、前記一対のクランプ片で前記基板をクランプさせた状態で、前記テーブルを前記軸方向に移動させる制御を行うものであって、前記パラメータは、基板のクランプ時に該基板に加わる圧縮応力をS、前記圧縮応力によって前記基板に反りが発生し始める第1応力をA、前記一対のクランプ片で前記基板をクランプさせた状態において前記テーブルを前記軸方向に移動させたときに、該移動力によって前記一対のクランプ片による前記基板の固定状態にズレが発生し始める第2応力をBとするとき、
B<S<A ・・・(1)
の関係を満たすように設定される。
この基板クランプ装置によれば、基板に反りが生じ始める第1応力Aだけでなく、基板をクランプさせた状態においてテーブルを移動させたときに当該基板の固定状態にズレが発生し始める第2応力Bも考慮して、一対のクランプ片による基板のクランプ力が設定される。従って、クランプによって基板に反りや割れを発生させないばかりか、軸駆動部によりテーブルと共に一対のクランプ片を移動させる場合に、基板の固定ズレや落下を防止することができる。
さらに、前記軸方向の移動力が所定の第1移動力に設定されると、クランプ対象の前記基板についてB<Aの関係が成立しない場合において、前記制御部は、前記軸方向の移動力を、前記第1移動力よりも小さく、且つ、B<Aの関係が成立する第2移動力で、前記テーブルを移動させるよう前記軸駆動部を制御する。
基板の材質や厚さ等によっては、B<Aの関係が成立しない場合が起こり得る。例えば、基板が相当の薄肉で、クランプ状態の基板の通常速度での移動に必要な第2応力Bを満たすクランプ力を設定すると、基板に反り乃至は割れが発生してしまうような場合である。上記の基板クランプ装置によれば、このような場合に、前記制御部は、例えば軸加速度や移動速度を通常よりも小さくして前記軸方向の移動力を小さく設定することで、B<Aの関係を創り出す。従って、上記の場合でも、クランプ状態の基板を移動させることができる。
本発明の他の局面に係る基板クランプ装置は、上記と同様な基板クランプ装置において、クランプ対象の前記基板について、前記反りの発生状況を変動させる形状的特徴が付加されている場合、前記制御部は、Aの値を前記形状的特徴に応じて修正した上で前記(1)式を適用し、前記パラメータを再設定する処理を行う。この場合、前記形状的特徴は、前記一対のクランプ片によりクランプされる前の基板の反り量及び反り方向、基板に対する切り欠き若しくはスリットの量を含むことが望ましい。
例えば、基板に比較的大きな切り欠き部やスリットが存在する場合、或いは、基板に元々反りが発生しているような場合等の形状的特徴を予め基板が有している場合、クランプ力の付与時における基板の反りの発生状況は変動する。上記の基板クランプ装置によれば、前記制御部は、上記のような場合にAの値を修正する。従って、基板が前記形状的特徴を具備している場合でも、基板を適正にクランプさせることが可能となる。
本発明のさらに他の局面に係る基板クランプ装置は、上記と同様な基板クランプ装置において、前記基板の反り量を検出する測定手段をさらに備え、前記制御部は、前記記憶部にパラメータが記憶されていない未知の基板について、前記一対のクランプ片にて実際にクランプを行わせると共に、前記測定手段に前記クランプによって前記未知の基板に生じる反り量をモニターさせ、前記モニターの結果から、前記未知の基板についてのAの値を探知し、得られたAの値で前記(1)式を適用して設定したパラメータを、前記記憶部に格納する。
この基板クランプ装置によれば、一対のクランプ片にて実際に基板のクランプを行わせた結果に基づいてAの値が設定される。従って、基板の実際の状態に応じたAの値を設定し、クランプ時に基板に反りが発生しないようにすることができる。
本発明のさらに他の局面に係る基板クランプ装置は、上記と同様な基板クランプ装置において、前記基板が位置決め用のマークを備え、前記マークを撮像することによって前記基板の基準位置からのズレを求めることが可能な位置計測手段をさらに備え、前記制御部は、前記記憶部にパラメータが記憶されていない未知の基板について、前記一対のクランプ片で前記基板をクランプさせた状態で、前記テーブルを前記軸方向に移動させると共に、前記位置計測手段に前記未知の基板の前記軸方向への移動時における固定状態のズレ量をモニターさせ、前記モニターの結果から、前記未知の基板についてのBの値を探知し、得られたBの値で前記(1)式を適用して設定したパラメータを、前記記憶部に格納する。
この基板クランプ装置によれば、実際に一対のクランプ片で基板をクランプさせた状態でテーブルを移動させ、そのときの固定状態のズレ量をモニターした結果に基づいてBの値が設定される。従って、基板の実際の状態に応じたBの値を設定し、クランプ状態での基板移動時に、当該基板のズレや落下が発生しないようにすることができる。また、例えばスクリーン印刷装置等は基板の撮像カメラを備え、該装置に搬入される基板は、一般にフィデューシャルマークのような位置決め用のマークを備えている。前記撮像カメラを位置計測手段とし、前記フィデューシャルマークを撮像すれば、特段に追加の装置を要することなく、前記ズレ量をモニターすることが可能となる。
本発明の他の局面に係る基板処理装置は、基板に所定の処理を施す処理部と、前記基板をクランプする上記の基板クランプ装置と、を備える。
本発明によれば、エッジクランプ方式の基板クランプ装置において、一対のクランプ片が移動する場合においても、基板を適正に固定することができる基板クランプ装置、及びこれが適用された基板処理装置を提供することができる。
図1は、本発明に係る基板クランプ装置が適用されるスクリーン印刷装置の概略的な側面図である。 図2は、前記スクリーン印刷装置の正面図である。 図3は、スキージユニットを省いた前記スクリーン印刷装置の斜視図である。 図4は、第1実施形態に係る基板保持機構(バックアップユニット及びクランプユニット)の概略図である。 図5は、前記基板クランプ装置の概略図である。 図6は、前記基板クランプ装置の概略図である。 図7は、前記基板クランプ装置の概略図である。 図8は、前記スクリーン印刷装置の電気的構成を示すブロック図である。 図9は、基板に対するエッジクランプ力を説明するための模式図である。 図10は、クランプされた基板に作用する移動力を模式的に示す図である。 図11は、エッジクランプ力と基板厚みによる反りの限界値の一例を示すグラフである。 図12は、テーブル軸加速度により基板に加わる力の一例を示すグラフである。 図13(A)及び(B)は、基板に反りが存在している場合のクランプ状況を示す模式図である。 図14(A)は、切り欠きを備えた基板、図14(B)は、スリットを備えた基板の一例である。 図15は、第2実施形態に係る基板保持機構の概略図である。 図16は、基板の固定状態にズレが生じた場合を示す図である。
[スクリーン印刷装置の全体構造]
以下、図面に基づいて、本発明の実施形態を詳細に説明する。まず、図1〜図3を参照して、本発明に係る基板クランプ装置が適用されるスクリーン印刷装置1(基板処理装置)について説明する。図1は、スクリーン印刷装置1の概略的な側面図、図2は、その正面図、図3は、スキージユニット70を省いたスクリーン印刷装置1の斜視図である。スクリーン印刷装置1は、プリント基板のような矩形の基板Pを受け入れ、該基板Pの表面に半田ペースト等を塗布(所定の処理)した後に搬出する装置である。なお、図1〜図3及び後述の図4には、XYZ軸の方向表示を付している。この方向表示は、基板Pの搬送方向(図2に記載された矢印の方向)をX軸方向、X軸と水平面上で直交する方向をY軸方向、X軸およびY軸方向の双方に直交する方向をZ軸方向としている。
スクリーン印刷装置1は、基台10と、半田ペーストのスクリーン印刷が行われる印刷ステージST(処理部)と、基台10上に載置された4軸ユニット20(軸駆動部)と、4軸ユニット20により支持され前記印刷ステージSTの一部を構成するバックアップユニット40及びクランプユニット50(基板クランプ装置)と、印刷ステージSTの上に配置されるマスク保持ユニット60及びスキージユニット70とを備えている。
基台10は、スクリーン印刷装置1の土台を形成する矩形の部分である。印刷ステージSTは、基台10のXY軸の中央付近の上方に配置されている。基台10のX軸方向の一対の側部には、入口フレーム11及び出口フレーム12が立設されている。入口フレーム11には印刷処理される基板Pをスクリーン印刷装置1内へ搬入するための開口が、出口フレーム12には印刷処理後の基板Pを搬出するための開口が、各々備えられている。入口フレーム11の開口部分には、印刷ステージSTに基板Pを搬入する上流側コンベア15が配置されている。出口フレーム12の開口部分には、印刷ステージSTから基板Pを搬出する下流側コンベア16が配置されている。
印刷ステージSTは、印刷処理が行われる部分であって、4軸ユニット20によって、基板Pを保持した状態でマスクシート61に対してその下側から位置決めされる部分である。印刷ステージSTは、メインコンベア31、バックアップユニット40及びクランプユニット50を含む。これらの各部については、後記で詳述する。
4軸ユニット20は、Yレール21、Y軸テーブル22、Xレール23、X軸テーブル24、回動部25、R軸テーブル26、スライド支柱27、支持テーブル28(テーブル)及びボールねじ機構29を含む。印刷ステージSTは、4軸ユニット20によりX軸、Y軸、Z軸及び回転軸であるR軸の4つの軸方向に移動可能とされている。
Yレール21は、基台10上においてY軸方向に沿って延びている。Y軸テーブル22は、Yレール21に対してスライド自在に取り付けられている。また、Y軸テーブル22には、基台10上に配置された図略のY軸ボールねじ機構が連結されている。前記Y軸ボールねじ機構はY軸サーボモータ832(図8)を含み、Y軸サーボモータ832の駆動によってY軸テーブル22が基台10に対しY軸方向に移動する。
Xレール23は、Y軸テーブル22上においてX軸方向に沿って延びている。X軸テーブル24は、Xレール23に対してスライド自在に取り付けられている。また、X軸テーブル24には、Y軸テーブル22上に配置された図略のX軸ボールねじ機構が連結されている。前記X軸ボールねじ機構はX軸サーボモータ831(図8)を含み、X軸サーボモータ831の駆動によってX軸テーブル24がY軸テーブル22に対しX軸方向に移動する。
R軸テーブル26は、回動部25を介してX軸テーブル24に取り付けられている。回動部25は、R軸テーブル26をX軸テーブル24に対し、Z軸の軸線回りに回転自在に組み付けるための部材である。R軸テーブル26には、X軸テーブル24上に配置された図略のR軸回転機構が連結されている。前記R軸回転機構は、R軸サーボモータ834(図8)を含み、R軸サーボモータ834の駆動によってR軸テーブル26がX軸テーブル24に対してZ軸回りに回転される。
スライド支柱27は、Z軸方向に延びる一対の支柱であり、R軸テーブル26のY方向の両端を各々上下方向に貫通している。スライド支柱27の上端部には、支持テーブル28が取り付けられている。ボールねじ機構29は、支持テーブル28とR軸テーブル26との間に組み付けられている。具体的には、ボールねじ機構29のボールねじがZ方向に延在すると共に、前記ボールねじの上端が支持テーブル28で軸支されている。R軸テーブル26には、前記ボールねじに螺合されるナット部が搭載されている。ボールねじ機構29は、駆動源としてZ軸サーボモータ833(図8)を含む。Z軸サーボモータ833の駆動によって、支持テーブル28は、スライド支柱27によりガイドされながら、R軸テーブル26に対しZ軸方向に移動する。
X軸、Y軸、Z軸及びR軸サーボモータ831、832、833、834(テーブルを軸方向に移動させる軸駆動部)が、上記各テーブル22、24、26、28を個別に駆動することによって、4軸ユニット20において最も上方に位置する支持テーブル28が、X軸、Y軸、Z軸及びR軸(Z軸回りの回転)の軸方向(所定の軸方向)に移動可能である。印刷ステージSTを構成するメインコンベア31、バックアップユニット40及びクランプユニット50は、この支持テーブル28によって支持されている。
メインコンベア31は、上流側コンベア15と下流側コンベア16との間に配置され、これらコンベア15、16と共に基板PをX軸方向に搬送する搬送ラインを形成する一方で、支持テーブル28と一体に印刷処理位置へ移動する。すなわち、支持テーブル28が所定のホームポジションにあるとき、メインコンベア31は、上流側コンベア15及び下流側コンベア16とX軸方向に並ぶ。前記ホームポジションは、支持テーブル28が下降端まで下降した位置であって、X軸、Y軸及びR軸方向の予め定められた原点位置である。上流側コンベア15により基板Pが印刷ステージSTへ搬入される際、及び、下流側コンベア16により基板Pが印刷ステージSTからの搬出される際には、支持テーブル28が前記ホームポジションに位置決めされる。一方、基板Pに印刷処理が施される際には、上流側コンベア15及び下流側コンベア16の並びから外れて、支持テーブル28と共に上方へ移動する。
メインコンベア31は、基板Pの両側端部分の下面をそれぞれ支持する一対のベルトコンベア32を備えている。上流側コンベア15及び下流側コンベア16も同様に、一対のベルトコンベア32を備える。ベルトコンベア32は、基板搬送モータ84(図8)を含む駆動機構によって駆動され、基板PをX軸方向に搬送する。また、一対のベルトコンベア32は、図略の可変機構によりその間隔が変更可能とされている。例えば前記可変機構は、図1の右側に位置するベルトコンベア32を基準として、左側のベルトコンベア32を接離移動させる。これにより、前記搬送ラインにおいてサイズの異なる基板Pを搬送することが可能とされている。
バックアップユニット40は、支持テーブル28の上に組み付けられ、基板Pを裏面側から持ち上げて支持する。印刷処理が施される際、基板Pの裏面側がバックアップユニット40で支持されることで、基板Pの上下方向の静止状態が安定する。クランプユニット50は、基板Pの互いに対向する一対の側辺を挟み込んで固定する。印刷処理時には、マスクシート61が基板Pの上に重ね合わされることから、基板Pの上面側には固定部材を配置することができない。従って、基板Pの一対の側辺(本実施形態ではX軸方向に延びる一対の側辺)をクランプユニット50で挟み込み固定することで、基板Pの水平方向の静止状態を安定させる。バックアップユニット40及びクランプユニット50からなる基板保持機構については、図4〜図7に基づいて後記で詳述する。
支持テーブル28の上には、さらに矯正機構33が搭載されている。矯正機構33は、クランプユニット50により基板Pをクランプするのに先立ち、基板Pの反りを矯正すると共に基板Pを位置決めするための機構である。ここでの基板Pの反りは、下側に向けて凸に湾曲した反りである。矯正機構33は、基板Pにその上側から反力を作用させる一対の押圧片34を含む。各押圧片34は、基板Pの側端部上面に圧接可能な作動位置と、クランプユニット50の動作域外に退避する退避位置との間で移動可能である。押圧片34が前記作動位置に移動され、支持テーブル28を上昇させて基板Pを押圧片34に押圧することにより、基板Pの反りが矯正される。なお、上記矯正機構33に加えて、基板Pの上側に凸に湾曲した反りを矯正する機構も付加しても良い。
マスク保持ユニット60は、マスクシート61を着脱可能に保持するもので、マスク支持台62、レール63及びマスククランプ機構64を含む。マスクシート61は、例えば、印刷用開口が形成されたSUS等の矩形金属板からなるマスクシート本体と、このマスクシート本体の縁部を保持する矩形の枠体からなるマスクホルダとからなる。
マスク支持台62は、Y軸方向に延びる板状部材であり、マスクシート61のX軸方向両端部を下方から支持する。マスク支持台62は、入口フレーム11の内側面に水平方向に突設されたブラケット13上と、出口フレーム12の同様なブラケット14上とに各々載置されている。レール63は、ブラケット13、14上に各々設けられ、各々X軸方向に延びている。マスク支持台62は、レール63によって支持されている。図略の駆動機構によって、マスク支持台62は、レール63上をX軸方向にスライド可能とされている。マスククランプ機構64は、各マスク支持台62に組み付けられ、マスクシート61のX軸方向両端部を上面側からクランプして固定する。
スキージユニット70は、半田ペーストの印刷(塗布)処理を行うユニットであり、一対のレール71、ビーム72及び一対のスキージ73を含む。レール71は、入口フレーム11及び出口フレーム12の頂面にそれぞれ配置され、Y軸方向に延びている。ビーム72は、一対のレール71に跨った状態で装着され、図略の駆動機構によりレール71上をY軸方向に移動する。一対のスキージ73は、マスクシート61上で半田ペーストを拡張させる部材である。印刷処理時には、ビーム72をY軸方向に往復移動させつつ、一対のスキージ73を往時と復時とで交互にマスクシート61の表面に沿って摺動させることにより、マスクシート61上で半田ペーストが拡張される。
[第1実施形態の基板保持機構の詳細]
続いて、第1実施形態に係る基板保持機構を構成するバックアップユニット40及びクランプユニット50(基板クランプ装置)について、図4〜図7に基づいて説明する。バックアップユニット40は、支持板41、多数本のバックアップピン42及びバックアップ昇降部43を含む。
支持板41は、基板Pのサイズに応じたサイズを有する平板であり、基板Pの下方において鉛直方向(Z軸方向)に昇降可能である。バックアップピン42は、支持板41の上面に鉛直方向に植設されたピンである。各バックアップピン42の上端の高さは同じであり、これら上端が基板Pの下面に接して該基板Pを持ち上げる。バックアップ昇降部43は、例えばボールねじ機構からなり、支持テーブル28に据え付けられている。バックアップ昇降部43の駆動により、支持板41及びバックアップピン42は支持テーブル28に対して昇降する。
クランプユニット50は、一対のクランプ片、すなわち固定クランプ片51及び移動クランプ片52と、移動クランプ片52をY軸方向へ移動させるクランプ駆動部53とを備えている。一対のクランプ片51、52は、基板Pの互いに対向する一対の側辺をクランプして固定する。本実施形態では、一対のクランプ片のうち、一方が不動の固定クランプ片51、他方が移動可能な移動クランプ片52とされている。他の実施形態では、一対のクランプ片の双方が移動クランプ片とされても良い。固定クランプ片51及び移動クランプ片52は、メインコンベア31の上方において同じ高さ位置に配置されている。なお、図4〜図7では簡略化しているが、固定クランプ片51及び移動クランプ片52と、メインコンベア31とは、XYZ軸方向に移動可能で、R軸回転が可能な支持テーブル28に支持されている。
矩形の基板Pは、X軸方向に直線状に延びる一対の側辺である第1側辺PA及び第2側辺PBを備えている。固定クランプ片51は、第1側辺PAに対向する挟持面511を備える。挟持面511は、X軸方向に延びる直線的な面であり、基板Pのクランプ時に第1側辺PAに面接触する。移動クランプ片52は、第2側辺PBに対向する挟持面521を備える。挟持面521もまた、X軸方向に延びる直線的な面であり、基板Pのクランプ時に第2側辺PBに面接触する。
クランプ駆動部53は、移動クランプ片52を、基板Pをクランプする方向及び該クランプを解除する方向に移動させるように駆動する。クランプ駆動部53は、エアシリンダ54、連結片55及び移動片56を含む。エアシリンダ54は、移動クランプ片52を移動させる駆動源である。連結片55は、移動クランプ片52の下面に一体的に取り付けられ、Y軸方向に延びるガイド部材上を移動可能な部材である。移動片56は、エアシリンダ54の駆動軸に取り付けられ、前記駆動軸の進退によってY軸方向に移動する部材である。移動片56の上部は、連結片55に固定されている。移動片56のY軸方向への進退移動によって、連結片55と共に、移動クランプ片52はY軸方向に進退移動する。
クランプ駆動部53は、移動クランプ片52をクランプ位置と解除位置との間で移動させる。前記クランプ位置は、移動クランプ片52をY軸方向に進行させることによって、所定のクランプ力をもって一対のクランプ片51、52で基板Pをクランプする位置である。前記解除位置は、移動クランプ片52を前記クランプ位置から所定距離だけY軸方向に退行させて、基板Pのクランプを解除する位置である。
バックアップユニット40及びクランプユニット50の動作について説明する。図4は、基板Pがメインコンベア31によって搬送されている状態乃至は前記搬送が完了した状態を示している。基板Pの第1側辺PA及び第2側辺PB付近の下面が、それぞれベルトコンベア32で支持されている。バックアップユニット40の支持板41は下降された状態にあり、バックアップピン42の上端は基板Pの下面から離れている。移動クランプ片52は、上述の解除位置にあり、基板Pを拘束していない。この状態では、ベルトコンベア32が駆動されると、基板PはX軸方向に送られることになる。バックアップユニット40及びクランプユニット50は、基板Pの印刷ステージSTへの搬入時、搬入完了時、及び印刷ステージSTへの搬出時に、この図4の状態となる。
図5は、バックアップユニット40によって基板Pが持ち上げられている状態を示している。印刷処理が施される基板Pがメインコンベア31によって印刷ステージSTへ搬入されると、バックアップ昇降部43は支持板41の持ち上げ動作を実行し、バックアップピン42の上端を基板Pの下面に当接させる。さらに前記持ち上げ動作を継続することで、ベルトコンベア32に代わりバックアップピン42が基板Pを支持する状態となる。バックアップ昇降部43は、基板Pが固定クランプ片51及び移動クランプ片52の上端付近と概ね面一になるまで、前記持ち上げ動作を実行する。なお、基板Pが下向きに凸の反りを有している場合は、この図5の状態において矯正機構33により上述の反りの矯正動作が行われる。
図6は、バックアップユニット40が基板Pを支持しつつ、クランプユニット50が基板Pをクランプして固定している状態である。すなわち、クランプ駆動部53によって移動クランプ片52が前記クランプ位置まで移動され、移動クランプ片52の挟持面521が第2側辺PBと、固定クランプ片51の挟持面511が第1側辺PAと接触し、これら一対のクランプ片51、52で基板Pを所定のクランプ力で挟持している。エアシリンダ54が移動片56を牽引すると、先ず移動クランプ片52の挟持面521が基板Pの第2側辺PBを押圧する。さらに前記牽引が続けられると、基板Pが図6の左方に水平移動され、やがて第1側辺PAが固定クランプ片51の挟持面511に当接する。これにより、基板Pがクランプされた状態となる。
図6の状態は、基板Pに対して印刷処理が行われる際の、バックアップユニット40及びクランプユニット50の状態である。すなわち、図6の通りに基板Pの下面及び側面がバックアップユニット40及びクランプユニット50によって拘束された状態で、4軸ユニット20が駆動され、マスク保持ユニット60のマスクシート61の下側に基板Pが重ね合わされるように支持テーブル28が移動される。ここで、一対のクランプ片51、52による基板Pのクランプ力は、単に基板Pをクランプするだけではなく、前記重ね合わせのための4軸ユニット20による支持テーブル2のX軸、Y軸、Z軸及びR軸方向の移動力によって、基板Pの固定状態にズレが発生しないクランプ力に設定する必要がある。マスクシート61に対する基板Pの位置合わせが完了すると、スキージユニット70により半田ペーストの印刷処理が実行される。印刷処理の際、基板Pの下面はバックアップピン42で支持され、第1、第2側辺PA、PBは一対のクランプ片51、52で固定されているので、基板Pに位置ズレは生じない。
図7は、クランプユニット50による基板Pのクランプが解除され、且つ、基板Pの支持がバックアップユニット40からメインコンベア31に移行する状態を示している。クランプ駆動部53は、移動クランプ片52を前記解除位置まで移動させ、挟持面521が第2側辺PBから離間している。また、バックアップ昇降部43は、支持板41を下降させる動作を実行する。これにより、基板Pは下降し、ベルトコンベア32の高さ位置まで下降されると、該基板Pはベルトコンベア32で支持されるようになる。
図7の状態は、基板Pに対する印刷処理を終え、処理後の基板Pが印刷ステージSTから搬出される際の状態である。なお、搬出に当たり、バックアップピン42は図7の状態から図4の状態まで下降される。しかる後、ベルトコンベア32及び下流側コンベア16が駆動され、基板Pが搬出される。
[スクリーン印刷装置の電気的構成]
図8は、スクリーン印刷装置1の電気的構成を示すブロック図である。スクリーン印刷装置1は、上述のバックアップ昇降部43及びクランプ駆動部53に加えて、撮像ユニット81、センサー82、軸駆動部83、基板搬送モータ84、スキージ駆動部85及び制御部90を備えている。
撮像ユニット81は、スクリーン印刷装置1において、例えば位置認識や形状認識のために所要の画像を取得するユニットである。例えば、基板Pに備えられているフィデューシャルマークを撮像し、印刷ステージST上における基板Pの位置認識を可能とする。センサー82は、温度センサー等の環境センサー、位置センサー、圧力センサー等、スクリーン印刷装置1の制御のために必要な情報を取得する。本実施形態では、センサー82の一つとして、基板Pの反りを検知するための測定手段(例えばレーザー変位計)を具備することが望ましい。
軸駆動部83は、X軸サーボモータ831、Y軸サーボモータ832、Z軸サーボモータ833及びR軸サーボモータ834を含む。先に説明した通り、X軸サーボモータ831はX軸テーブル24をX軸方向に移動させる駆動源、Y軸サーボモータ832はY軸テーブル22をX軸方向に移動させる駆動源、Z軸サーボモータ833は支持テーブル28をZ軸方向に移動に移動させる駆動源、R軸サーボモータ834はR軸テーブル26をZ軸回りに回転させる駆動源である。
基板搬送モータ84は、上流側コンベア15、下流側コンベア16及びメインコンベア31が備えるベルトコンベア32を駆動するための駆動源である。スキージ駆動部85は、スキージユニット70のビーム72をY軸方向に移動させる駆動させ、また、一対のスキージ73を上下動させるための駆動機構である。
制御部90は、マイクロコンピューター等からなり、スクリーン印刷装置1の動作を統括的に制御する。制御部90は、所定のプログラムが実行されることで、機能的に撮像制御部91、画像処理部92、演算処理部93、クランプ制御部94、軸制御部95、記憶部96、搬送制御部97、昇降制御部98及びスキージ制御部99を有するように動作する。
撮像制御部91は、撮像ユニット81の移動及び撮像動作を制御する。例えば、基板Pのフィデューシャルマークを撮像する場合、撮像制御部91は、撮像ユニット81を前記マークの撮影用の位置へ移動させると共に、前記マークを撮像させる制御を行う。画像処理部92は、撮像ユニット81によって取得された画像データに、形状認識のためのエッジ検出処理等の画像処理を行う。演算処理部93は、スクリーン印刷装置1の制御のために必要な各種の演算処理を行う。演算処理部93は、さらに、センサー82が取得した各所の情報に基づき、状況認識、制御条件変更のための演算処理を行う。
クランプ制御部94は、クランプ駆動部53を制御することによって、移動クランプ片52の移動動作を制御する。この際、クランプ制御部94は、一対のクランプ片51、52によって、クランプ対象の基板Pを如何なるクランプ力でクランプさせるかを示すパラメータ(基板のクランプ力に関するパラメータ)を参照する。具体的にはクランプ制御部94は、エアシリンダ54に付設されているレギュレータを制御し、前記パラメータに応じてエアシリンダ54の推力を制御する。この推力が、基板Pを一対のクランプ片51、52がクランプするクランプ力を決定する。記憶部96は、クランプ対象とされる複数種の基板Pの各々に設定される前記パラメータを、前記基板の識別番号等に関連付けて記憶する。
軸制御部95は、軸駆動部83を制御することによって、支持テーブル28をXYZR軸方向に移動させる4軸ユニット20の動作を制御し、基板Pのマスクシート61への位置決め動作等を制御する。なお、軸制御部95は、支持テーブル28の前記軸方向への移動を、専ら一対のクランプ片51、52で基板Pをクランプさせた状態で実行させる。
搬送制御部97は、ベルトコンベア32による基板Pの基板搬送動作を制御するために基板搬送モータ84を制御する。昇降制御部98は、バックアップユニット40による基板Pの昇降動作を制御するためにバックアップ昇降部43を制御する。スキージ制御部99は、スキージ73による印刷処理動作を制御するためにスキージ駆動部85を制御する。
[クランプ力の設定について]
既述の通り、一対のクランプ片51、52による基板Pのクランプ力を適正に設定しないと、種々の不具合が生じる。前記クランプ力が強すぎると、クランプされた基板Pに反りが生じたり、基板Pに割れ等の損傷が生じたりする場合がある。一方、クランプ力が弱すぎると、クランプした基板Pの位置ズレが生じたり、基板Pが落下したりする場合がある。これら位置ズレ及び落下は、基板Pをクランプした状態で4軸ユニット20にて支持テーブル28を移動させた場合に顕著となる。本実施形態では、上述のような不具合が生じないように、クランプ力を適正に設定し、これを記憶部96に予め格納する。
図9は、基板Pに対するエッジクランプ力を説明するための模式図、図10は、クランプされた基板Pに作用する移動力を模式的に示す図である。矩形の基板Pは、X軸方向に沿った長さLの側辺(第1側辺PA及び第2側辺PB)と、Y軸方向に沿った幅Wの側辺と、Z軸方向に厚さTとを有する。一対のクランプ片51、52は、長さL及び厚さTの側面PEをクランプする。側面PEの断面積Cは、
C=L×T
である。エアシリンダ54で推力を与えられた移動クランプ片52が、この側面PEに圧力を加え、固定クランプ片51と共に基板Pをクランプする。このようなクランプの際に側面PEに与えられる圧力がクランプ力Fである。
側面PEの全面でクランプ力Fを受けるとすると、基板Pに加わる圧縮応力Sは、
S=F/C
で表される。クランプ対象の基板Pのクランプ時に該基板Pに加わる圧縮応力Sが適切となるよう、クランプ力Fが選択される。圧縮応力Sによって基板Pに座屈変形が生じる応力、つまり基板Pに反りが発生し始める第1応力をAとする。この第1応力Aと圧縮応力Sとの関係は、基板Pの幅W、厚さT、基板Pのヤング率に依存する関係式となり、A>Sの場合には基板Pに反りは発生せず、A<Sの場合には基板Pに反りが発生する。
図10に模式的に示すように、基板Pは、一対のクランプ片51、52でクランプされた状態において、一対のクランプ片51、52を支持する支持テーブル28がXYZ軸方向に移動し、Z軸回りに回転(R軸)する移動力を受ける。該移動力によって一対のクランプ片51、52による基板Pの固定状態にズレが発生し始める第2応力をBとする。この第2応力Bと圧縮応力Sとの関係は、側面PEの断面積C、基板Pの重量、及びXYZR軸方向の軸加速度に依存する関係式となり、B>Sの場合には、基板Pの固定状態にズレが発生し、B<Sの場合には前記ズレが発生しない。
以上のことから、圧縮応力S(クランプ力F)を、
B<S<A ・・・(1)
の関係が成立するように選択すれば、一対のクランプ片51、52による基板Pのクランプ時に、当該基板Pに反りや割れが発生せず、また、基板Pの固定ズレや落下を未然に防止することができる。クランプ力Fは、例えば、所定の関係式にクランプ対象となる基板の長さL、幅W、厚さT及びヤング率等のデータを当て嵌めるようにして、演算処理部93に第1応力A及び第2応力Bの値を算出させ、B〜Aの範囲において適宜な圧縮応力S(クランプ力F)を決定する方法で設定することができる。これらの値は、基板のクランプ力に関するパラメータとして、記憶部96に格納される。或いは、基板Pの各々と圧縮応力S(クランプ力F)との関係を示したテーブルを予め作成し、該テーブルを記憶部96に格納するようにしても良い。クランプ制御部94は、このパラメータを利用して、クランプ駆動部53を制御する。
第1応力A及び第2応力Bの値の具体例を示す。図11は、基板Pの側面PEに対するクランプ力F(エッジクランプ力)と、基板Pの厚みによる反りの限界値との関係の一例を示すグラフである。図中のL1は、スクリーン印刷装置1においてクランプ力Fの設定最小値、F2は同設定最大値を各々示す。図11は、例えば、厚さT=1.0mmの基板であると、クランプによって基板Pに反りが発生するクランプ力は34Nであることを示している。なお、基板Pの長さL=180mm、幅W=180mmであり、ヤング率は概ね20GPa程度である。
図12は、テーブル軸加速度により基板Pに加わる力の一例を示すグラフである。直線Q1は、設定値の100%の軸加速度でクランプされた基板P(支持テーブル28)を移動させたときに、基板Pに加わる力を示している。図12は、例えば、重量が600gの基板Pを100%の軸加速度でXYZR軸方向に移動させると、5.9Nの移動力が基板Pに作用することを示している。この場合、基板Pのクランプ力が5.9N以下であると、固定ズレが発生する可能性が高くなる。直線Q2は、設定値の80%の軸加速度に設定した場合に基板Pに加わる力を示している。直線Q3、Q4、Q5は、各々設定値の60%、40%、20%の軸加速度の場合を示している。
図11及び図12の例によれば、厚さT=1.0mm、重量が600gの基板Pの場合、図11より、当該基板Pの反りが発生する限界値、つまり第1応力Aは34Nである。また、図12より、100%の軸加速度で基板Pに作用する移動力、つまり第2応力Bは5.9Nである。よって、5.9N〜34Nの間に圧縮応力Sが収まるようにクランプ力Fを設定すれば、当該基板Pのクランプ時に、該基板Pに反りや固定ズレが発生しなくなる。
[B<Aの関係が満たせない場合]
基板Pの材質や厚さ等によっては、軸加速度(軸方向の移動力)が設定値通りの100%の軸加速度(第1移動力)であると、B<Aの関係が成立しない場合が起こり得る。例えば、基板Pがセラミック基板等の比較的脆い基板の場合、反りが生じる前に割れてしまう場合がある。また、基板Pが相当の薄肉である場合、当該基板Pに座屈が発生する第1応力Aよりも、固定ズレが発生する第2応力Bの方が大きくなってしまう場合がある。つまり、クランプ状態の基板Pの通常速度(100%の軸加速度)での移動に必要な第2応力Bを満たすクランプ力Fを設定すると、基板Pに反り乃至は割れが発生してしまうことがある。
このように、軸加速度が100%の軸加速度に設定されると、クランプ対象の基板PについてB<Aの関係が成立しない場合、軸制御部95は4軸ユニット20の軸加速度を変更する制御を行う。具体的には軸制御部95は、軸加速度を100%の軸加速度よりも小さく、且つ、B<Aの関係が成立する軸加速度(第2移動力)で支持テーブル28を移動させるよう、軸駆動部83を制御する。
図11及び図12を参照して、例えば厚さT=0.6mm、重量が600gの基板Pの場合、図11より、当該基板Pの反りが発生する第1応力Aは3.4Nである。また、図12より、100%の軸加速度で基板Pに作用する移動力(第2応力B)は5.9Nである。この場合、B>Aとなり、上記(1)式を満たすことができない。しかしながら、軸加速度を60%程度以下に低下させると、B<Aの関係を成立させることが可能となる。このように、軸制御部95は、B<Aの関係が成立しない場合、軸加速度或いは移動速度を通常よりも小さくして軸方向の移動力を小さく設定することで、B<Aの関係を創り出す。これにより、材質や厚さが特殊な基板Pであっても、反りが発生せず且つ固定ズレが生じない当該基板Pのクランプが可能となる。
[基板が形状的特徴を有している場合]
例えば、基板Pに元々反りが発生しているような場合、若しくは、基板Pが比較的大きな切り欠き部やスリットを有している場合等、基板Pが単純な矩形基板ではなく、反りが生じ易い形状的特徴を有している場合、クランプ力Fの付与時における当該基板Pの反りの発生状況は変動する。このような形状的特徴が既知である場合、クランプ駆動部53は第1応力Aの値を前記形状的特徴に応じて修正した上で前記(1)式を適用し、前記パラメータを再設定する処理を行う。
図13(A)は、上側に向けて凸に湾曲した反りを有する基板(上反り基板Pu)のクランプ状況を示す模式図、図13(B)は、下側に向けて凸に湾曲した反りを有する基板(下反り基板Pd)のクランプ状況を示す模式図である。このように、一対のクランプ片51、52でクランプされる前に既に反りが発生している基板Pu、Pdでは、クランプ時に前記反りが大きくなる第1応力Aは、反りが発生していない同じ基板に比べて小さくなる。従って、(1)式においてAの値を、所定値xだけ小さくした値Ax(Ax=A−x)に修正する必要がある。値xは、反りの発生量が大きいほど、大きくなる値である。
但し、図13(B)の下反り基板Pdの場合、基板下方にはバックアップピン42が存在しているので、第1応力AをAxに修正する必要がない。先述の通り、基板Pはバックアップピン42で持ち上げられた後に一対のクランプ片51、52でクランプされる。矯正機構33により、反りの矯正動作も実行される。従って、下反り基板Pdの場合は、クランプ時にバックアップピン42によるサポートが期待できるので、第1応力Aの減値は考慮しなくて済む。
以上より、クランプ駆動部53は、上反り基板Puの場合は、次の(1)′式を適用して、クランプ力Fを再設定する。
B<S<(A−x) ・・・(1)′
なお、結果的にクランプ力Fを変更する必要の無い場合は、再設定は行われない。一方、クランプ駆動部53は、下反り基板Pdの場合は、上記(1)式をそのまま適用して、クランプ力Fを設定する。
図14(A)は、基板の種々の形状的特徴のうちの一つとしての切り欠きPCを備えた基板P1、図14(B)は、基板の種々の形状的特徴のうちの一つとしてのスリットPDを備えた基板P2の一例である。基板P1では、その矩形周縁から内側に入り込んだ切り欠きPCが、機械的強度の弱点部となる。また、基板P2では、その矩形周縁の内部に穿孔されたスリットPDが、機械的強度の弱点部となる。従って、基板P1、P2においては、クランプ時に反りが発生する第1応力Aは、切り欠きPCやスリットPDが存在しない基板に比べて小さくなる。このような場合においても、クランプ駆動部53は、(1)式においてAの値を、切り欠きPC又はスリットPDの大きさ、形状等に応じて所定値xだけ小さくした値Ax(Ax=A−x)に修正する。これにより、基板Pが種々の形状的特徴を具備している場合でも、当該基板Pを適正にクランプさせることが可能となる。
[第2実施形態]
第2実施形態では、記憶部96にパラメータが記憶されていない未知の基板Pについて、一対のクランプ片51、52にて実際に任意のクランプ力Fでクランプを行わせると共に、4軸ユニット20で支持テーブル28を移動させ、未知の基板Pについての第1応力A及び第2応力Bを探知する例を示す。
図15は、第2実施形態に係るクランプユニット50Aの概略図である。クランプユニット50Aは、固定クランプ片51及び移動クランプ片52に加え、基板撮影カメラ811(位置計測手段)と、レーザー変位計821(測定手段)とを有している。基板撮影カメラ811は、図16に示すように、基板Pに付設されているフィデューシャルマークFM(位置決め用のマーク)を撮像することが可能なカメラである。レーザー変位計821は、レーザー光Lを発する光源と、レーザー光線Lの反射光を受光する受光素子とを備え、基板に沿ってレーザー光線Lを照射したときの反射光量に基づいて、基板の反り量を検出するセンサーである。図8のブロック図において、基板撮影カメラ811は撮像ユニット81の一部であり、レーザー変位計821はセンサー82の一部である。なお、基板撮影カメラ811は、クランプユニット50との相対位置が不変となるよう、支持テーブル28に搭載されている。
制御部90は、スクリーン印刷装置1が、例えば記憶部96にパラメータが記憶されていない未知の基板Pの群を印刷処理対象とするとき、最初に印刷処理される基板をテスト基板Ptとして、或いは前記未知の基板Pと同じテスト基板Ptを別途準備して、第1応力A及び第2応力Bを探知する処理を実行する。制御部90は、テスト基板Ptを印刷ステージSTに搬入し、先に図4〜図6で説明した手順で、テスト基板Ptをバックアップユニット40で支持すると共にクランプユニット50で実際にクランプさせる。
このとき、一対のクランプ片51、52によるテスト基板Ptのクランプ力Fを変化させつつ、このクランプによって当該テスト基板Ptに生じる反り量をモニターさせる。すなわち、レーザー変位計821を動作させてテスト基板Ptに向けてレーザー光Lを照射させつつ、クランプ制御部94がクランプ駆動部53を制御して、移動クランプ片52の推力(クランプ力F)を所定のレンジで変化させる。テスト基板Ptに反りが生じ、その反り部分がレーザー光線Lの光路を遮ると、レーザー変位計821に反射光が入射されるようになる。反射光がレーザー変位計821に戻り易くするよう、テスト基板Ptの中央部付近にダミーのミラーをマウントしても良い。演算処理部93は、レーザー変位計821から得られる計測データを解析して、クランプ力Fと反り量との関係を導出する。これにより、テスト基板Ptについての第1応力Aを探知することができる。なお、レーザー変位計821に代わる測定手段として、テスト基板Ptを撮像するカメラを配置し、画像処理技術によりテスト基板Ptの反り変位をモニターするようにしても良い。
続いて、軸制御部95が、テスト基板Ptをクランプした一対のクランプ片51、52を支持する支持テーブル28を、XYZR軸方向のいずれか又は複数の軸方向に移動させるよう軸駆動部83を制御する。この際、軸制御部95は、軸加速度を100%の軸加速度から、これより遅い軸加速度に変化させるようにしても良い。また、クランプ力Fは、先に探知した第1応力Aとしても良いし、これとは異なるクランプ力Fとしても良い。
さらに、撮像制御部91は、基板撮影カメラ811にテスト基板PtのフィデューシャルマークFMを撮像させ、前記軸方向への移動時におけるテスト基板Ptの固定状態のズレ量をモニターする。具体的には、画像処理部92が、取得された画像に基づき、フィデューシャルマークFMの位置の認識を行い、該マークFMの揺動を検知する。図16では、テスト基板Ptが一対のクランプ片51、52によって正規の固定位置でクランプされている状態を実線P3で、テスト基板Ptの固定状態にズレが生じた状態を点線P4で各々示している。
支持テーブル28の移動中にテスト基板PtがP3の位置で安定してクランプされていれば、基板撮影カメラ811が取得する画像においてフィデューシャルマークFMの位置は不動である。これに対し、テスト基板Ptの固定状態にズレが生じた場合、つまりテスト基板Ptの位置がP3からP4に変化した場合、この位置変化に応じてフィデューシャルマークFMの位置も変化する。これにより、テスト基板Ptについての第2応力Bを探知することができる。
クランプ制御部94は、以上のようにして得られたテスト基板Ptについての、第1応力A及び第2応力Bの値を前記(1)式に適用して、適切なクランプ力Fを導出する。得られたクランプ力Fは、記憶部96に格納される。以降の前記未知の基板Pのクランプにおいては、クランプ制御部94は記憶部96からクランプ力Fを読み出し、クランプ動作を実行させる。これにより、基板Pの実際の状態に応じた第1応力A及び第2応力Bを設定することができるので、クランプ時に基板Pに反りや割れ、基板Pのズレや落下が発生しないようにすることができる。
以上説明した、本発明に係る基板クランプ装置が適用されたスクリーン印刷装置1によれば、基板Pに反りが生じ始める第1応力Aだけでなく、基板Pをクランプさせた状態において支持テーブル28を移動させたときに当該基板Pの固定状態にズレが発生し始める第2応力Bも考慮して、一対のクランプ片51、52による基板Pのクランプ力Fが設定される。従って、クランプによって基板Pに反りや割れを発生させないばかりか、4軸ユニット20により支持テーブル28と共に一対のクランプ片51、52を移動させる場合に、基板Pの固定ズレや落下を防止することができる。
[変形実施形態の説明]
本発明は、上述の実施形態に限定されるものではない。例えば、上記実施形態では本発明の基板クランプ装置をスクリーン印刷装置1に適用する例を示した。基板クランプ装置は、他の基板処理装置にも適用可能である。例えば、基板上に電子部品を実装する実装ヘッド(処理部)を備えた基板実装装置、基板に対して接着剤やクリーム半田などの塗布動作を行うディスペンサ用ヘッド(処理部)を備えた塗布装置等の基板処理装置にも適用することができる。
FM フィデューシャルマーク(位置決め用のマーク)
P 基板
PA、PB 第1側辺、第2側辺(一対の側辺)
PC 切り欠き
PD スリット
1 スクリーン印刷装置(基板処理装置)
20 4軸ユニット(軸駆動部)
28 支持テーブル(テーブル)
31 メインコンベア
32 ベルトコンベア
40 バックアップユニット
50 クランプユニット(基板クランプ装置)
51 固定クランプ片
52 移動クランプ片
53 クランプ駆動部
60 マスク保持ユニット
70 スキージユニット
811 基板撮影カメラ(位置計測手段)
821 レーザー変位計(測定手段)
83 軸駆動部
90 制御部
94 クランプ制御部(制御部)
95 軸制御部(制御部)
96 記憶部

Claims (6)

  1. 矩形の基板の互いに対向する一対の側辺をクランプして固定する一対のクランプ片と、
    前記一対のクランプ片を支持し、所定の軸方向に移動可能なテーブルと、
    前記一対のクランプ片の少なくとも一方を、前記基板をクランプする方向及び該クランプを解除する方向に駆動するクランプ駆動部と、
    前記テーブルを前記軸方向に移動させる軸駆動部と、
    前記一対のクランプ片による前記基板のクランプ力に関するパラメータを、クランプ対象とする基板に関連付けて記憶する記憶部と、
    前記パラメータを参照して前記クランプ駆動部を制御すると共に、前記軸駆動部の動作を制御する制御部と、を備え、
    前記制御部は、前記一対のクランプ片で前記基板をクランプさせた状態で、前記テーブルを前記軸方向に移動させる制御を行うものであって、
    前記パラメータは、基板のクランプ時に該基板に加わる圧縮応力をS、前記圧縮応力によって前記基板に反りが発生し始める第1応力をA、前記一対のクランプ片で前記基板をクランプさせた状態において前記テーブルを前記軸方向に移動させたときに、前記移動による移動力によって前記一対のクランプ片による前記基板の固定状態にズレが発生し始める第2応力をBとするとき、
    B<S<A ・・・(1)
    の関係を満たすように設定される、基板クランプ装置において、
    前記軸方向の移動力が所定の第1移動力に設定されると、クランプ対象の前記基板についてB<Aの関係が成立しない場合において、
    前記制御部は、前記軸方向の移動力を、前記第1移動力よりも小さく、且つ、B<Aの関係が成立する第2移動力で、前記テーブルを移動させるよう前記軸駆動部を制御する、基板クランプ装置。
  2. 矩形の基板の互いに対向する一対の側辺をクランプして固定する一対のクランプ片と、
    前記一対のクランプ片を支持し、所定の軸方向に移動可能なテーブルと、
    前記一対のクランプ片の少なくとも一方を、前記基板をクランプする方向及び該クランプを解除する方向に駆動するクランプ駆動部と、
    前記テーブルを前記軸方向に移動させる軸駆動部と、
    前記一対のクランプ片による前記基板のクランプ力に関するパラメータを、クランプ対象とする基板に関連付けて記憶する記憶部と、
    前記パラメータを参照して前記クランプ駆動部を制御すると共に、前記軸駆動部の動作を制御する制御部と、を備え、
    前記制御部は、前記一対のクランプ片で前記基板をクランプさせた状態で、前記テーブルを前記軸方向に移動させる制御を行うものであって、
    前記パラメータは、基板のクランプ時に該基板に加わる圧縮応力をS、前記圧縮応力によって前記基板に反りが発生し始める第1応力をA、前記一対のクランプ片で前記基板をクランプさせた状態において前記テーブルを前記軸方向に移動させたときに、前記移動による移動力によって前記一対のクランプ片による前記基板の固定状態にズレが発生し始める第2応力をBとするとき、
    B<S<A ・・・(1)
    の関係を満たすように設定される、基板クランプ装置において、
    クランプ対象の前記基板について、前記反りの発生状況を変動させる形状的特徴が付加されている場合、
    前記制御部は、Aの値を前記形状的特徴に応じて修正した上で前記(1)式を適用し、前記パラメータを再設定する処理を行う、基板クランプ装置。
  3. 請求項2に記載の基板クランプ装置において、
    前記形状的特徴は、前記一対のクランプ片によりクランプされる前の基板の反り量及び反り方向、基板に対する切り欠き若しくはスリットの量を含む、基板クランプ装置。
  4. 矩形の基板の互いに対向する一対の側辺をクランプして固定する一対のクランプ片と、
    前記一対のクランプ片を支持し、所定の軸方向に移動可能なテーブルと、
    前記一対のクランプ片の少なくとも一方を、前記基板をクランプする方向及び該クランプを解除する方向に駆動するクランプ駆動部と、
    前記テーブルを前記軸方向に移動させる軸駆動部と、
    前記一対のクランプ片による前記基板のクランプ力に関するパラメータを、クランプ対象とする基板に関連付けて記憶する記憶部と、
    前記パラメータを参照して前記クランプ駆動部を制御すると共に、前記軸駆動部の動作を制御する制御部と、を備え、
    前記制御部は、前記一対のクランプ片で前記基板をクランプさせた状態で、前記テーブルを前記軸方向に移動させる制御を行うものであって、
    前記パラメータは、基板のクランプ時に該基板に加わる圧縮応力をS、前記圧縮応力によって前記基板に反りが発生し始める第1応力をA、前記一対のクランプ片で前記基板をクランプさせた状態において前記テーブルを前記軸方向に移動させたときに、前記移動による移動力によって前記一対のクランプ片による前記基板の固定状態にズレが発生し始める第2応力をBとするとき、
    B<S<A ・・・(1)
    の関係を満たすように設定される、基板クランプ装置において、
    前記基板の反り量を検出する測定手段をさらに備え、
    前記制御部は、
    前記記憶部にパラメータが記憶されていない未知の基板について、前記一対のクランプ片にて実際にクランプを行わせると共に、前記測定手段に前記クランプによって前記未知の基板に生じる反り量をモニターさせ、
    前記モニターの結果から、前記未知の基板についてのAの値を探知し、
    得られたAの値で前記(1)式を適用して設定したパラメータを、前記記憶部に格納する、基板クランプ装置。
  5. 矩形の基板の互いに対向する一対の側辺をクランプして固定する一対のクランプ片と、
    前記一対のクランプ片を支持し、所定の軸方向に移動可能なテーブルと、
    前記一対のクランプ片の少なくとも一方を、前記基板をクランプする方向及び該クランプを解除する方向に駆動するクランプ駆動部と、
    前記テーブルを前記軸方向に移動させる軸駆動部と、
    前記一対のクランプ片による前記基板のクランプ力に関するパラメータを、クランプ対象とする基板に関連付けて記憶する記憶部と、
    前記パラメータを参照して前記クランプ駆動部を制御すると共に、前記軸駆動部の動作を制御する制御部と、を備え、
    前記制御部は、前記一対のクランプ片で前記基板をクランプさせた状態で、前記テーブルを前記軸方向に移動させる制御を行うものであって、
    前記パラメータは、基板のクランプ時に該基板に加わる圧縮応力をS、前記圧縮応力によって前記基板に反りが発生し始める第1応力をA、前記一対のクランプ片で前記基板をクランプさせた状態において前記テーブルを前記軸方向に移動させたときに、前記移動による移動力によって前記一対のクランプ片による前記基板の固定状態にズレが発生し始める第2応力をBとするとき、
    B<S<A ・・・(1)
    の関係を満たすように設定される、基板クランプ装置において、
    前記基板が位置決め用のマークを備え、前記マークを撮像することによって前記基板の基準位置からのズレを求めることが可能な位置計測手段をさらに備え、
    前記制御部は、
    前記記憶部にパラメータが記憶されていない未知の基板について、前記一対のクランプ片で前記基板をクランプさせた状態で、前記テーブルを前記軸方向に移動させると共に、前記位置計測手段に前記未知の基板の前記軸方向への移動時における固定状態のズレ量をモニターさせ、
    前記モニターの結果から、前記未知の基板についてのBの値を探知し、
    得られたBの値で前記(1)式を適用して設定したパラメータを、前記記憶部に格納する、基板クランプ装置。
  6. 基板に所定の処理を施す処理部と、
    前記基板をクランプする請求項1〜5のいずれか1項に記載の基板クランプ装置と、
    を備える基板処理装置。
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