JP6667106B2 - ステアリング装置 - Google Patents

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Description

この発明は、ステアリング装置に関する。
アウターコラムに対してインナーコラムを移動させてステアリングホイールの前後位置を調整(テレスコ調整)できるステアリング装置が多く知られている。
下記特許文献1に記載のステアリング装置は、アウターコラムに対するインナーコラムのテレスコストローク端を規制するストッパと、アウターコラムの内周面を縮径させて、所定のテレスコ調整位置でインナーコラムの外周面をクランプするクランプ装置とを含んでいる。クランプ装置は、アウターコラムと一体的に形成されたコラムクランプ部材の貫通孔に挿通された締付けロッドを有している。締付けロッドには、操作レバーが外嵌されている。
また、下記特許文献1に記載のステアリング装置では、アウターコラムを支持するチルトブラケットの2枚の上板のそれぞれのボルト孔を通じて、ボルトがナットにねじ込まれている。これにより、チルトブラケットが車体取付けブラケットに離脱可能に取り付けられている。ボルトの締め付けトルクを調整することによって、車体取付けブラケットからチルトブラケットが離脱するときの離脱荷重を調整することができる。二次衝突時、チルトブラケットが車体取付けブラケットから離脱することで、衝撃吸収部材を変形させて、二次衝突時の衝撃を吸収する。
特開2011−11576号公報
特許文献1の図6に示されているように、ステアリング装置では、アウターコラムの周方向において、クランプ装置(締付けロッドや操作レバー等)が設けられている位置から略半周移動した位置にストッパが設けられている。そのため、クランプ装置とストッパとをアウターコラムに組み付けるためには、作業の途中でアウターコラムを周方向に回転させること、または、アウターコラムの下側に回り込んで作業することが必要である。したがって、アウターコラムに対するストッパの組み付け性、ひいてはステアリング装置の組立性が悪化するおそれがある。
また、車両衝突の二次衝突時の衝撃を吸収するためには、アウターコラムを支持するチルトブラケットを車体取付けブラケットから離脱できるようにボルトおよびナットの組をチルトブラケットの2箇所に取り付けなければならない。そのため、二次衝突時に離脱荷重を発生させる部材の組み付け性、ひいてはステアリング装置の組立性が悪化するおそれがある。
この発明は、かかる背景のもとでなされたものであり、インナジャケットのテレスコ調整範囲を規制する構成と二次衝突時に離脱荷重を発生させる構成とを備えたステアリング装置であって、組立性の向上を図ることができるステアリング装置を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、スリット(26)および前記スリットの両側に配置された一対の被締付部(19)を有するアウタジャケット(8)と、前記アウタジャケットにテレスコ調整可能に内嵌されたインナジャケット(7)と、前記一対の被締付部に取り付けられ、前記一対の被締付部を締め付けることで前記インナジャケットを所定のテレスコ位置に保持する締付機構(18)と、前記一対の被締付部に架設された破断可能な軸状の離脱部材(110)を含み、前記締付機構の締付け時に前記インナジャケットを係止する係止機構(TL)と、前記インナジャケットに固定され、テレスコ調整時に前記インナジャケットと一体移動する一体移動部材(120)とを備え、一方の前記被締付部(19A)には、支持孔(136)および挿通孔(137)がそれぞれ形成されており、前記支持孔に挿通支持され、前記離脱部材を支持する支持部(131)、前記挿通孔に挿通され、テレスコ調整時に前記一体移動部材に当接することにより前記アッパジャケットのテレスコ調整範囲を規制する規制部(132)、ならびに、前記一方の被締付部の前記スリット側とは反対側の側面に配置され、前記支持部および前記規制部を連結する連結部(133)が、一体に形成された一体部材(130)をさらに備えることを特徴とする、ステアリング装置(1)である。
請求項2に記載の発明は、前記係止機構は、前記アッパジャケットに固定され、前記アッパジャケットの軸方向(X)に沿って並べられた複数の第1ツース(41)を含む第1ツース部材(40)と、前記ロアジャケットに回動可能に支持され、前記第1ツースと噛合可能な第2ツース(50)を含む第2ツース部材(51)とをさらに含むことを特徴とする、請求項1に記載のステアリング装置である。
請求項3に記載の発明は、前記一体移動部材は、前記第1ツース部材と一体に形成されていることを特徴とする、請求項2に記載のステアリング装置である。
請求項4に記載の発明は、前記離脱部材は、前記支持部によって支持された第1軸部(111)と、前記第1軸部よりも大径であり、他方の前記被締付部(19B)によって支持された第2軸部(112)と、前記支持部を前記第2軸部に向けて弾性的に付勢する弾性付勢部(140)とを含み、前記第2ツース部材は、前記第2軸部および前記支持部のそれぞれに隣接するように前記第2軸部および前記支持部の間に配置されていることを特徴とする、請求項2または3に記載のステアリング装置である。
請求項5に記載の発明は、前記規制部が前記一体移動部材に当接する際に、前記規制部を受ける受け部材(138,139)をさらに含むことを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載のステアリング装置である。
なお、上記において、括弧内の数字等は、後述する実施形態における対応構成要素の参照符号を表すものであるが、これらの参照符号により特許請求の範囲を限定する趣旨ではない。
請求項1に記載の発明によれば、支持部と規制部と連結部とは、一体部材として一体に形成されている。そのため、一方の被締付部への支持部および規制部の取り付けを、同じ挿通動作、すなわち、一方の被締付部の外側面から支持部および規制部を一緒に挿し込むという一工程で簡単に行うことができる。よって、支持部および規制部の組付性を向上することができる。
また、支持部を設けることで、離脱部材の組付性を向上している。つまり、係止機構により係止されたインナジャケットが、二次衝突時に所定の衝撃力でアウタジャケットから離脱して収縮を行うために、離脱部材は、インナジャケットを通じて伝達された衝撃力により破断されなければならない。離脱部材が破断することによって発生する離脱荷重を安定させるためには、離脱部材に段差等の破断予定部位を予め設けておくことが必要であるが、離脱部材を一対の被締付部に架設させるため、段差等を設けると組付作業が煩雑となり、離脱部材の組付性が悪化する。
そこで、本発明構成によれば、離脱部材を支持部で支持することによって、支持部の端面を利用して離脱部材の破断予定部位を設定することができるため、軸状の離脱部材をストレートな形状で構成することが可能となる。ひいては、離脱部材の組付性を向上できる。
以上のことから、インナジャケットのテレスコ調整範囲を規制する構成と二次衝突時に離脱荷重を発生させる構成とを備えたテレスコ調整可能なステアリング装置の組立性の向上を図ることができる。
請求項2に記載の発明によれば、アッパジャケットに固定された第1ツース部材の第1ツースと、ロアジャケットに回動可能に支持された第2ツース部材の第2ツースとを噛合させることによって、アッパジャケットの軸方向においてロアジャケットに対するアッパジャケットの位置を保持できる。
請求項3に記載の発明によれば、一体移動部材が第1ツース部材と一体に形成されている。そのため、アッパジャケットに一体移動部材を取り付ける作業が削減されるので、組立性の向上が図れる。
請求項4に記載の発明によれば、離脱部材の第2軸部は、第1軸部よりも大径である。また、第2ツース部材は、第2軸部および支持部のそれぞれに隣接するように第2軸部および支持部の間に配置されている。そのため、二次衝突時には、離脱部材において第2ツース部材と支持部との間に位置する部分と、離脱部材において第2軸部と第2ツース部材との間に位置する部分とがそれぞれ破断される。
また、支持部が弾性付勢部によって第2軸部に向けて弾性的に付勢されているため、第2軸部と第2ツース部材との間のがた、および、第2ツース部材と支持部との間のがたの発生を抑えることができる。したがって、離脱荷重を安定させることができる。また、第2ツース部材を配置する位置を細かく調整する必要がないので、組立性の向上を図ることができる。
請求項5に記載の発明によれば、受け部材は、規制部が一体移動部材に当接する際に、規制部を受ける。そのため、規制部が受ける衝撃が連結部および支持部を介して離脱部材に伝達されることを防止できる。また、規制部が、支持部まわりに回転することを防止できるので、テレスコ調整範囲を正確に規制できる。
図1は、本発明の一実施形態に係るステアリング装置の模式的側面図である。 図2は、ステアリング装置の概略斜視図である。 図3は、ステアリング装置の概略断面図であって、図1のIII−III線に沿って切断された断面図に相当する。 図4は、一方の被締付部の周辺の部材の概略分解斜視図である。 図5は、ツースロック機構の模式的側面図であり、(a)は、第1ツースと第2ツースとが噛合した状態を示した図であり、(b)は、第1ツースと第2ツースとの噛合が解除された状態を示した図である。 図6は、離脱部材の周辺の模式的な横断面図である。 図7は、離脱部材の弾性付勢部の周辺の模式的な断面図である。 図8は、図6のVIII−VIII線に沿って切断された断面の模式図である。 図9は、一体部材をロアジャケットに組み付ける動作を説明するための概略図である。
以下では、本発明の実施形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係るステアリング装置1の模式的側面図である。
図1を参照して、ステアリング装置1は、ステアリングシャフト3と、コラムジャケット6と、インターミディエイトシャフト4と、転舵機構5とを備える。ステアリングシャフト3の一端(軸方向上端)には、ステアリングホイール等の操舵部材2が連結されている。ステアリング装置1は、操舵部材2の操舵に連動して、転舵輪(図示せず)を転舵する。転舵機構5は、例えばラックアンドピニオン機構であるが、これに限らない。
以下では、ステアリングシャフト3の軸方向であるコラム軸方向Xの上方を軸方向上方XUといい、コラム軸方向Xの下方を軸方向下方XLという。
ステアリングシャフト3は、筒状のアッパシャフト3Uおよびロアシャフト3Lを有している。アッパシャフト3Uとロアシャフト3Lとは、例えばスプライン嵌合やセレーション嵌合によって相対移動可能に嵌合されている。操舵部材2は、アッパシャフト3Uの軸方向上方XUの一端に連結されている。
コラムジャケット6は、アウタジャケット8と、アウタジャケット8に対して摺動可能に内嵌されたインナジャケット7とを含む。インナジャケット7は、アッパシャフト3Uを介して操舵部材2が一端に接続されたアッパジャケットでもある。アウタジャケット8は、インナジャケット7の他端に摺動可能に嵌合されたロアジャケットでもある。コラム軸方向Xは、インナジャケット7の軸方向でもあり、アウタジャケット8の軸方向でもある。軸方向上方XUは、インナジャケット7の一端側でもあり、軸方向下方XLは、インナジャケット7の他端側でもある。
ステアリングシャフト3は、コラムジャケット6内に挿通されている。アッパシャフト3Uは、軸受9を介してインナジャケット7に回転可能に支持されており、ロアシャフト3Lは、軸受10を介してアウタジャケット8に回転可能に支持されている。アッパシャフト3Uがロアシャフト3Lに対してコラム軸方向Xに摺動することによって、インナジャケット7がアウタジャケット8に対してコラム軸方向Xに摺動し、コラムジャケット6は、ステアリングシャフト3とともにコラム軸方向Xに伸縮可能である。
ステアリングシャフト3およびコラムジャケット6をコラム軸方向Xに伸縮させることで、操舵部材2の位置を車両の前後方向に調整することができる。このように、ステアリング装置1はテレスコ調整機能を有する。
テレスコ調整は、所定のテレスコ調整範囲内でインナジャケット7を移動させることで行われる。テレスコ調整範囲とは、コラム軸方向Xにおけるインナジャケット7の摺動上限位置(一端位置)と、コラム軸方向Xにおけるインナジャケット7の摺動下限位置(他端位置)との間の範囲である。コラムジャケット6は、インナジャケット7が摺動上限位置にあるときに最も伸びた状態になり、インナジャケット7が摺動下限位置にあるときに最も縮んだ状態になる。摺動上限位置は、テレスコロング位置ともいい、摺動下限位置は、テレスコショート位置ともいう。
ステアリング装置1は、車体13に固定された固定ブラケット14と、固定ブラケット14によって支持されたチルト中心軸15と、アウタジャケット8の外周に固定され、チルト中心軸15によって回転可能に支持されたコラムブラケット16とを含む。ステアリングシャフト3およびコラムジャケット6は、チルト中心軸15の中心軸線であるチルト中心CCを支点にしてチルト方向Y(略上下方向)に回動可能である。
ステアリングシャフト3およびコラムジャケット6をチルト中心CC回りに回動させることで、操舵部材2の位置を上下方向(高さ方向)に調整することができる。このように、ステアリング装置1はチルト調整機能を有する。
ステアリング装置1は、車体13に固定されたブラケット17と、チルト調整およびテレスコ調整後のインナジャケット7の位置をロックする締付機構18とを含む。締付機構18は、アウタジャケット8のコラム軸方向Xの上部に一体に設けられた一対の被締付部19を、ブラケット17を介して締め付ける。
ステアリング装置1の概略斜視図である図2に示すように、アウタジャケット8は、コラム軸方向Xのアウタジャケット8の上端から軸方向下方XLに延びるスリット26を有する。一対の被締付部19は、スリット26の両側に配置されている。締付機構18は、一対の被締付部19に取り付けられている。締付機構18が一対の被締付部19を締め付けることにより、アウタジャケット8は、弾性的に縮径可能である。
図3は、ステアリング装置1の概略断面図であって、図1のIII−III線に沿って切断された断面図に相当する。
図3に示すように、ブラケット17は、車体13に取り付けられた取付板24と、取付板24の両端からチルト方向Yの下方に延びる一対の側板22とを含む。各側板22には、チルト方向Yに延びるチルト用長孔23が形成されている。
アウタジャケット8の一対の被締付部19は、一対の側板22間に配置され、対応する側板22の内側面22aにそれぞれ沿う板状をなしている。各被締付部19には、円孔からなる軸挿通孔29が形成されている。
図1および図2に示すように、締付機構18は、締付軸21と、締付軸21を回転操作する操作部材としての操作レバー20とを含む。締付軸21の中心軸線C1が、操作レバー20の回転中心に相当する。
締付軸21はボルトであり、ブラケット17の両側板22のチルト用長孔23とアウタジャケット8の両被締付部19の軸挿通孔29とに挿通される。締付軸21およびアウタジャケット8は、チルト調整時に、ブラケット17に対し相対移動する。その際、締付軸21は、チルト用長孔23内でチルト方向Yに移動する。
締付軸21の一端に設けられた頭部21aは、操作レバー20と一体回転可能に固定されている。締付機構18は、締付軸21の頭部21aと一方の側板22(図3で左側の側板22)との間に介在し、操作レバー20の操作トルクを締付軸21の軸力(一対の側板22を締め付けるための締付力)に変換する力変換機構30をさらに含む。
力変換機構30は、操作レバー20と一体回転可能に連結され、締付軸21に対して中心軸線C1が延びる方向である締付軸方向Jの移動が規制された回転カム31と、回転カム31に対してカム係合し、一方の側板22を締め付ける一方の締付部材32とを含む。締付部材32は、回転が規制された非回転カムである。
締付機構18は、締付軸21の他端に設けられたねじ部21bに螺合したナット33と、他方の側板22(図3で右側の側板22)を締め付ける他方の締付部材34と、他方の締付部材34とナット33との間に介在する介在部材35とをさらに含む。介在部材35は、ワッシャ36と針状ころ軸受37とを含む。
回転カム31と、一方の締付部材32(非回転カム)と、他方の締付部材34と、介在部材35とは、締付軸21の外周によって支持されている。一方の締付部材32および他方の締付部材34は、対応するチルト用長孔23との嵌合によって、その回転が規制されている。
操作レバー20のロック方向への回転に伴って、回転カム31が締付部材32に対して回転すると、締付部材32は、締付軸方向Jに沿って回転カム31から離れる方向に移動する。これにより、両締付部材32,34によって、ブラケット17の一対の側板22がクランプされて締め付けられる。
このとき、ブラケット17の各側板22が、アウタジャケット8の対応する被締付部19を締め付けることから、アウタジャケット8のチルト方向Yの移動が規制されて、チルトロックが達成される。また、両被締付部19が締め付けられることで、アウタジャケット8は、弾性的に縮径してインナジャケット7を締め付ける。この結果、インナジャケット7がテレスコ調整範囲内の所定のテレスコ位置にロック(保持)され、テレスコロックが達成される。
一方、操作レバー20がロック解除方向へ回転すると、回転カム31の回転に伴い、締付部材32は、締付軸方向Jに沿って回転カム31に近づく方向に移動する。これにより、両締付部材32,34による一対の側板22の締め付けが解除され、チルト調整およびテレスコ調整が可能となる。
ステアリング装置1は、締付機構18の締付け時にインナジャケット7を係止することによって、車両衝突の二次衝突時のインナジャケット7のテレスコ位置の初期拘束を安定化させるツースロック機構TLをさらに含む。ツースロック機構TLは、係止機構の一例である。ツースロック機構TLは、第1ツース41と第2ツース51とを噛合させることによって、コラム軸方向Xにおいてアウタジャケット8に対するインナジャケット7の位置(テレスコ位置)を保持する。第1ツース41と第2ツース51との噛み合いによってインナジャケット7のテレスコ位置が保持されることをツースロックという。
図4は、ツースロック機構TLとその周辺部分の概略分解斜視図である。図5(a)は、ツースロック機構TLの模式的側面図であり、第1ツース41と第2ツース51とが噛み合った状態を示している。図5(b)は、ツースロック機構TLの模式的側面図であり、第1ツース41と第2ツースとの噛合が解除された状態を示している。
図4および図5(a)を参照して、ツースロック機構TLは、インナジャケット7に固定され、コラム軸方向Xに沿って並べられた複数の第1ツース41を含む第1ツース部材40と、アウタジャケット8に回転可能に支持され、第1ツース41と噛合可能な第2ツース51を含む第2ツース部材50とを含む。
第1ツース部材40は、例えば、コラム軸方向Xに延びる板材を用いて形成されており、インナジャケット7の外周面に溶接等によって固定されている。そのため、第1ツース部材40は、テレスコ調整時にインナジャケット7と一体移動する。第1ツース部材40は、本実施形態とは異なりねじ等によってインナジャケット7に固定されていてもよい。第1ツース部材40には、コラム軸方向Xに長手の凹溝42が形成されている。
凹溝42は、コラム軸方向Xに延びて締付軸方向Jに互いに対向する一対の内側面を有している。これら一対の内側面のそれぞれには、複数の第1ツース41を含む一対の第1ツース列41Lが形成されている。各第1ツース列41Lでは、第1ツース41がコラム軸方向Xに複数並んで配置されている。
一対の第1ツース列41Lの第1ツース41の歯先同士は、締付軸方向Jに対向している。第1ツース41の歯筋方向Dは、コラム軸方向Xおよび締付軸方向Jの両方に直交している。歯筋方向Dは、第1ツース41の歯幅方向でもある。
第2ツース部材50は、支点まわりに回転支持された第1部分52と、第1部分52から離隔し第2ツース51が形成された第2部分53とを含む。
第2ツース部材50の第2部分53において第1ツース部材40に歯筋方向Dから対向する部分には、等間隔で並ぶ複数の第2ツース51を含む一対の第2ツース列51Lが形成されている。一対の第2ツース列51Lは、互いの第2ツース51の歯先を互いに逆向きの外方に向けている。第2ツース列51Lの第2ツース51は、対応する第1ツース列41Lの第1ツース41に対して歯筋方向Dから噛合可能である。
ツースロック機構TLは、第2ツース部材50の第1部分52をコラム軸方向Xに案内する第1案内機構70と、第2ツース部材50の第2部分53を第1ツース41と第2ツース51との噛合状態でコラム軸方向Xおよび締付軸方向Jと直交する直交方向Zに案内する第2案内機構80と、締付軸21の回転に第2ツース部材50の運動を連動させる連動機構60とをさらに含む。
第1案内機構70は、第2ツース部材50の第1部分52から両外方へ突出する一対の第1軸71と、アウタジャケット8の一対の被締付部19にそれぞれ設けられたコラム軸方向Xに延びる長孔からなる一対の第1案内孔72とを含む。
各第1案内孔72には、対応する第1軸71が挿通されている。各第1案内孔72は、対応する第1軸71をコラム軸方向Xにスライド可能に支持する。第1軸71は、第2ツース部材50の支点(第1部分52の支点)としての中心軸線C2を有している。第2ツース部材50は、一対の第1軸71および一対の被締付部19の第1案内孔72を介してアウタジャケット8に回転可能に支持されている。そのため、第2ツース部材50は、テレスコ調整時にインナジャケット7とは一体移動しない。第1案内孔72の案内により、第1軸71は、締付軸21に対して平行な状態で、コラム軸方向Xに移動可能である。
第2案内機構80は、離脱部材110の第1軸部111(後述する)と、第2ツース部材50に設けられており、第1軸部111が挿通された第2案内孔82とを含む。第2案内孔82は、第1ツース41と第2ツース51との噛合状態で直交方向Zに延びる長孔を含む。
連動機構60は、第2ツース部材50を第1軸71の中心軸線C2まわりに噛合側(第2ツース51が第1ツース41に噛合する側)へ回転付勢する付勢部材90と、付勢部材90に抗して、第2ツース部材50を噛合解除側へ駆動する解除部材100とを含む。
付勢部材90は、被締付部19の係止部としての係止孔39に係止された第1端部91と、第2ツース部材50の第2ツース51と反対側で第2部分53に押圧係合した第2端部92と、第1端部91および第2端部92との間で締付軸21に巻き回されたコイル部93とを含むねじりばねを含む。
解除部材100は、締付軸21が一体回転可能にスプライン嵌合された嵌合孔101を有する環状の本体102と、本体102の外周から突出する解除部としての解除突起103とを含む。
解除突起103は、締付軸21のロック解除方向への回転に伴って、第2ツース部材50の第2部分53に設けられた係合部としての係合突起54に係合することにより、付勢部材90に抗して、第2ツース部材50を噛合解除側へ回転させる。
ツースロック機構TLは、締付機構18に連動して、第2ツース51を第1ツース41との噛合側および噛合解除側へ回転させる。
操作レバー20がロック解除位置にある状態から操作レバー20をロック方向(図5(b)において反時計回り)に回転操作すると、締付軸21とともに解除部材100が、図5(b)に示す状態から図5(a)に示す状態へと、反時計回りに回転される。
これにより、解除部材100の解除突起103が、第2ツース部材50の係合突起54との係合を解除するため、付勢部材90が、第2ツース部材50を、その支点である第1軸71の中心軸線C2を中心として時計回りに回転駆動し、第2ツース51は、第1ツース41に対して歯筋方向Dから噛み合う(図5(a)参照)。これにより、ツースロックが達成される。
一方、操作レバー20がロック位置にある状態から操作レバー20をロック解除方向(図5(a)において時計回り)に回転操作すると、締付軸21とともに解除部材100が、図5(a)に示す状態から図5(b)に示す状態へと、時計回りに回転される。
これにより、解除部材100の解除突起103が、第2ツース部材50の係合突起54を押し上げるため、第2ツース部材50は、その支点である第1軸71の中心軸線C2を中心として反時計回りに回転駆動され、第2ツース51が、第1ツース41から歯筋方向Dに沿って離間し、噛合が解除される(図5(b)参照)。これにより、ツースロックが解除される。
図4を参照して、ツースロック機構TLは、締付軸方向Jと平行な軸方向Sに延びる中心軸線C3を有し、車両衝突の二次衝突時に破断される軸状の離脱部材110をさらに含む。以下では、軸方向Sの一方側を「一方側S1」といい、軸方向Sの他方側を「他方側S2」という。
離脱部材110は、第1軸部111と、第1軸部111に他方側S2から隣接し、第1軸部111よりも大径な第2軸部112と、第2軸部112の他方側S2の端部から中心軸線C3を中心とする径方向に張り出したフランジ部113と、支持部131を第2軸部112に向けて弾性的に付勢する弾性付勢部140とを一体に含む。
第2軸部112は、第1軸部111よりも大径であるため、第1軸部111よりも強度が高い。そのため、後述するように二次衝突時に離脱部材110に衝撃が伝達されると、第1軸部111と第2軸部112との段差部114に応力集中が起こり、離脱部材110が破断する。
ステアリング装置1は、インナジャケット7に固定され、テレスコ調整時にインナジャケット7と一体移動する一体移動部材120をさらに含む。一体移動部材120は、第1ツース部材40と一体に形成されている。一体移動部材120は、第1ツース部材40の軸方向下方XLの端部から突出した突出部の形態を有している。詳しくは、一体移動部材120は、締付軸方向Jに延びる途中でインナジャケット7から離れるように直交方向Zに折り曲げられたクランク形状を有している。言い換えると、一体移動部材120は、締付軸方向Jに延びる第1部121と、インナジャケット7から離れるように直交方向Zに第1部121の先端から延びる第2部122とを一体に含む。
一体移動部材120は、第1ツース部材40とは別に設けられていてもよい。この場合、一体移動部材120は、コラム軸方向Xから見て一対の被締付部19の間に位置するようにインナジャケット7に溶接等により固定される。
ステアリング装置1は、離脱部材110を支持する支持部131と、テレスコ調整時に一体移動部材120に当接することによりインナジャケット7のテレスコ調整範囲の一端位置を規制する規制部132と、支持部131および規制部132を連結する連結部133とが一体に形成された一体部材130をさらに含む。一体部材130は、軸方向上方XUから見て、略コの字型(90°傾いた略U字型)の形状を有している。
支持部131は、離脱部材110と同軸上に配置された筒状のカラーである。軸方向Sは、支持部131の軸方向でもある。支持部131は、離脱部材110の第1軸部111に対して外嵌されている。
規制部132は、軸方向Sに延びる板状の部材である。規制部132は、支持部131よりもインナジャケット7に近接した位置で、かつ、支持部131よりも軸方向上方XU側の位置に配置されている。
連結部133は、一方側S1における支持部131の端部と一方側S1における規制部132の端部とを連結している。連結部133の他方側S2の面には、支持部131と規制部132との間で延びるリブ135が形成されていてもよい。これにより、一体部材130の強度が向上される。
図6は、離脱部材110の周辺の模式的な横断面図である。以下では、一対の被締付部19のうち、軸方向Sの一方側S1に配置された被締付部19を「一方の被締付部19A」ともいう。また、一対の被締付部19のうち、軸方向Sの他方側S2に配置された被締付部19を「他方の被締付部19B」ともいう。
図6を参照して、離脱部材110は、一対の被締付部19が対向する方向に延設されている。離脱部材110は、一対の被締付部19に架設されている。離脱部材110の第1軸部111は、一体部材130の支持部131によって支持されている。離脱部材110の第2軸部112は、他方の被締付部19Bによって支持されている。
詳しくは、他方の被締付部19Bには、第2軸部112を挿通支持する貫通孔115が形成されている。一方の被締付部19Aには、一体部材130の支持部131を挿通支持する支持孔136が形成されている。第1軸部111は、支持部131の内部空間134に挿入された状態で、支持部131によって支持されている。
貫通孔115の内周面には、一方側S1に向かう途中で中心軸線C3を中心とする径方向に貫通孔115を縮径させる段差115Aが設けられている。離脱部材110のフランジ部113は、段差115Aに他方側S2から当接している。
第2ツース部材50の第2部分53は、離脱部材110の第2軸部112および一体部材130の支持部131のそれぞれに隣接するように第2軸部112および支持部131の間に配置されている。第2軸部112、第2部分53および支持部131は、他方側S2からこの順番で並んでいる。支持部131の他方側S2の端部は、スリット26内に配置されている。
内部空間134の内周面には、一方側S1に向かう途中で中心軸線C3を中心とする径方向に内部空間134を拡径させる段部134Aが設けられている。
図7は、離脱部材110の弾性付勢部140の周辺の模式的な断面図である。
図7を参照して、弾性付勢部140は、いわゆるスナップフィット構造を有している。すなわち、弾性付勢部140は、互いに間隔を隔てて配置された一対の腕部141と、一対の腕部141を片持ち状に支持する片持ち支持部142と、一対の腕部141のそれぞれの先端に設けられ、支持部131から離脱部材110が抜けるのを防止する爪部143とを一体に含む。
一対の腕部141は、互いに対向する対向方向Fに間隔を狭めるように弾性変形可能である。一対の爪部143は、対向方向Fにおける一対の腕部141の両外側に設けられている。爪部143は、一方側S1へ向かうに従って互いに近づくように軸方向Sに対して傾斜した傾斜面143Aと、内部空間134の内周面に設けられた段部134Aに対向し、段部134Aに引っ掛かる引掛面143Bとを含む。腕部141は、腕部141が弾性変形した状態で他方側S2から段部134Aに当接する当接面141Aを含む。当接面141Aは、一方側S1へ向かうに従って互いに離れるように軸方向Sに対して傾斜している。そのため、当接面141Aに当接された段部134Aには、腕部141の弾性復元力の他方側S2の分力が作用するので、支持部131は、弾性付勢部140によって、第2軸部112に向けて他方側S2に弾性的に付勢される。
爪部143が互いに近づくように腕部141を対向方向Fに弾性変形させた状態で、第1軸部111を支持部131の内部空間134に挿入することによって、離脱部材110が一体部材130に取り付けられる。第1軸部111を内部空間134に挿入する際、爪部143が段部134Aよりも一方側S1へ到達すると、一対の腕部141が弾性変形する前の状態に戻ろうとして、互いに離間する方向に移動する。これにより、当接面141Aが支持部131の段部134Aに当接する。これにより、弾性付勢部140が支持部131を第2軸部112に向けて付勢した状態で、離脱部材110が支持部131に取り付けられる。
ツースロックが達成された状態(第1ツース41と第2ツース51との噛合状態)で車両衝突の二次衝突が発生すると、離脱部材110には、軸方向下方XLへ向けた所定の衝撃力が第2ツース部材50を介して伝達される。この衝撃力により、離脱部材110において第2ツース部材50と支持部131との間に位置する部分P1(図6参照)と、離脱部材110において第2軸部112と第2ツース部材50との間に位置する部分P2(図6参照)とがそれぞれ破断(剪断)される。離脱部材110は、破断(剪断)することによって離脱荷重を発生させる。離脱部材110が破断(剪断)することによって、アウタジャケット8に対してインナジャケット7が離脱し、インナジャケット7がアウタジャケット8に対して摺動する。
一方の被締付部19Aには、一体部材130の規制部132が挿通された挿通孔137が形成されている(図4も参照)。規制部132の他方側S2の端部は、スリット26内に配置されている(図3および図6を参照)。コラム軸方向Xから見て、規制部132の他方側S2の端部は、一体移動部材120と重なっている(図3参照)。
図8は、図6のVIII−VIII線に沿って切断された断面の模式図である。図8を参照して、規制部132には、軸方向下方XLから一体移動部材120が対向している。そのため、テレスコ調整の際には、軸方向下方XLから一体移動部材120に当接する。これにより、規制部132は、インナジャケット7のテレスコ調整範囲の一端位置を規制する。規制部132は、一体移動部材120に当接する際、挿通孔137を軸方向上方XUから区画する壁部138によって受けられる。このように、壁部138は、規制部132が一体移動部材120に当接する際に、規制部132を受ける受け部材として機能する。
壁部138は、この実施形態では、一方側S1の被締付部19Aと一体に形成されているが、被締付部19Aとは別体として設けられていてもよい。
また、図8に二点鎖線で示すように、ステアリング装置1は、軸方向上方XUから規制部132に対向し、テレスコ調整の際には、軸方向上方XUから規制部132に当接する第2の一体移動部材150を含んでいてもよい。第2の一体移動部材150は、第1ツース部材40と一体に形成されている。第2の一体移動部材150は、第1ツース部材40の軸方向上方XUの端部に設けられていることを除いては、一体移動部材120と同様の構成を有している。
規制部132は、テレスコ調整時に第2の一体移動部材150に当接することによりインナジャケット7のテレスコ調整範囲の他端位置を規制する。第2の一体移動部材150によって当接する際、規制部132は、挿通孔137を軸方向下方XLから区画する壁部139によって受けられる。壁部139は、規制部132が第2の一体移動部材150に当接する際に、規制部132を受ける受け部材として機能する。
この実施形態によれば、支持部131と規制部132と連結部133とは、一体部材130として一体に形成されている。そのため、一方の被締付部19Aへの支持部131および規制部132の取り付けを、同じ挿通動作、すなわち、図9に示すように、一方の被締付部19Aの外側面(スリット26側とは反対側の側面)から支持部131および規制部132を一緒に挿し込むという一工程で簡単に行うことができる。よって、支持部131および規制部132の組付性を向上することができる。なお、一方の被締付部19Aの外側面には、連結部133およびリブ135を収容するための凹部19aが設けられていてもよい。
また、支持部131を設けることで、離脱部材110の組付性を向上している。つまり、係止機構としてのツースロック機構TLにより係止されたインナジャケット7が、二次衝突時に所定の衝撃力でアウタジャケット8から離脱して収縮を行うために、離脱部材110は、インナジャケットを通じて伝達された衝撃力により破断されなければならない。離脱部材110の破断により発生する離脱荷重を安定させるためには、離脱部材110に段差等の破断予定部位を予め設けておくことが必要であるが、離脱部材110を一対の被締付部19に架設させるため、段差等を設けると組付作業が煩雑となり、離脱部材110の組付性が悪化する。第2ツース部材50よりも一方側S1に、第1軸部111と第2軸部112との段差部114とは別の段差を設けた場合、離脱部材110の組付性が特に悪化する。
そこで、この実施形態によれば、離脱部材110を支持部131で支持することによって、他方側S2における支持部131の端面を利用して離脱部材110の破断予定部位(第2ツース部材50と支持部131との間に位置する部分P1)を設定することができるため、軸状の離脱部材110(特に、第2ツース部材50よりも一方側S1)をストレートな形状で構成することが可能となる。ひいては、離脱部材110の組付性を向上できる。
以上のことから、インナジャケット7のテレスコ調整範囲を規制する構成(一体移動部材120および規制部132等)と二次衝突時に離脱荷重を発生させる構成(離脱部材110等)とを備えたテレスコ調整可能なステアリング装置1の組立性の向上を図ることができる。
また、一体移動部材120が第1ツース部材40と一体に形成されている。これにより、部品点数を削減することができる。また、インナジャケット7に一体移動部材120を取り付ける作業が削減されるので、ステアリング装置1の組立性の向上が図れる。
また、支持部131によって離脱部材110の第1軸部111を支持させることで、離脱部材110において第2ツース部材50と支持部131との間に位置する部分P1(図6参照)と、離脱部材110において第2軸部112と第2ツース部材50との間に位置する部分P2(図6参照)とがそれぞれ破断(剪断)される。つまり、離脱部材110が2箇所で確実に破断されるので、離脱荷重を安定させることができる。
また、第1軸部111が支持部131に挿通支持されている。そのため、第1軸部111と第1軸部111よりも大径な第2軸部112とを含むという簡単な構成の離脱部材110を用いても、二次衝突時に離脱部材110を2箇所で破断させることができる。また、段差部114の他に二次衝突時に2箇所で破断させるための段差等を設ける構成と比較して、この実施形態の離脱部材110は、製造し易い(成形性が良い)。したがって、離脱部材110のコストを低減できる。
また、支持部131が弾性付勢部140によって第2軸部112に向けて弾性的に付勢されているため、第2軸部112と第2ツース部材50との間、および、第2ツース部材50と支持部131との間のがたの発生を抑えることができる。したがって、離脱荷重を安定させることができる。また、第2ツース部材50を配置する位置を細かく調整する必要がないので、ステアリング装置1の組立性の向上を図ることができる。
また、壁部138は、規制部132が一体移動部材120に当接する際に、規制部132を受ける。そのため、規制部132が受ける衝撃が連結部133および支持部131を介して離脱部材110に伝達されることを防止できる。また、規制部132が、支持部131まわり(中心軸線C3まわり)に回転することを防止できるので、テレスコ調整範囲の一端位置(摺動上限位置)を正確に規制できる。
同様に、ステアリング装置1が第2の一体移動部材150と、規制部132を受ける壁部139とを含む場合、規制部132が受ける衝撃が連結部133および支持部131を介して離脱部材110に伝達されることを防止できるし、テレスコ調整範囲の他端位置(摺動下限位置)を正確に規制できる。
この発明は、以上に説明した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載の範囲内において種々の変更が可能である。
例えば、一体部材130は、必ずしも単一の材料で一体に形成されている必要はなく、別々に形成された部材(支持部131、規制部132および連結部133)同士を連結して一体の部材としてもよい。例えば、支持部131は、離脱部材110よりも強度が大きな樹脂や金属で構成することができる。
また、ステアリング装置1は、マニュアルタイプに限らず、電動モータの動力をステアリングシャフト3に与えて操舵を補助する電動パワーステアリング装置であってもよい。
その他、本発明は、本発明の請求項記載の範囲内で種々の変更を施すことができる。
1…ステアリング装置、7…インナジャケット、8…アウタジャケット、18…締付機構、19…被締付部、19A…一方の被締付部、19B…他方の被締付部、26…スリット、40…第1ツース部材、41…第1ツース、50…第2ツース部材、51…第2ツース、110…離脱部材、111…第1軸部、112…第2軸部、120…一体移動部材、130…一体部材、131…支持部、132…規制部、133…連結部、136…支持孔、137…挿通孔、138…壁部、139…壁部、140…弾性付勢部、150…第2の一体移動部材、X…コラム軸方向、TL…ツースロック機構

Claims (5)

  1. スリットおよび前記スリットの両側に配置された一対の被締付部を有するアウタジャケットと、
    前記アウタジャケットにテレスコ調整可能に内嵌されたインナジャケットと、
    前記一対の被締付部に取り付けられ、前記一対の被締付部を締め付けることで前記インナジャケットを所定のテレスコ位置に保持する締付機構と、
    前記一対の被締付部に架設された破断可能な軸状の離脱部材を含み、前記締付機構の締付け時に前記インナジャケットを係止する係止機構と、
    前記インナジャケットに固定され、テレスコ調整時に前記インナジャケットと一体移動する一体移動部材とを備え、
    一方の前記被締付部には、支持孔および挿通孔がそれぞれ形成されており、
    前記支持孔に挿通支持され、前記離脱部材を支持する支持部、前記挿通孔に挿通され、テレスコ調整時に前記一体移動部材に当接することにより前記インナジャケットのテレスコ調整範囲を規制する規制部、ならびに、前記一方の被締付部の前記スリット側とは反対側の側面に配置され、前記支持部および前記規制部を連結する連結部が、一体に形成された一体部材をさらに備えることを特徴とする、ステアリング装置。
  2. 前記係止機構は、前記アッパジャケットに固定され、前記アッパジャケットの軸方向に沿って並べられた複数の第1ツースを含む第1ツース部材と、前記ロアジャケットに回動可能に支持され、前記第1ツースと噛合可能な第2ツースを含む第2ツース部材とをさらに含むことを特徴とする、請求項1に記載のステアリング装置。
  3. 前記一体移動部材は、前記第1ツース部材と一体に形成されていることを特徴とする、請求項2に記載のステアリング装置。
  4. 前記離脱部材は、前記支持部によって支持された第1軸部と、前記第1軸部よりも大径であり、他方の前記被締付部によって支持された第2軸部と、前記支持部を前記第2軸部に向けて弾性的に付勢する弾性付勢部とを含み、
    前記第2ツース部材は、前記第2軸部および前記支持部のそれぞれに隣接するように前記第2軸部および前記支持部の間に配置されていることを特徴とする、請求項2または3に記載のステアリング装置。
  5. 前記規制部が前記一体移動部材に当接する際に、前記規制部を受ける受け部材をさらに含むことを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載のステアリング装置。
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