JP6664285B2 - 容器蓋及び容器と容器蓋との組み合わせ - Google Patents

容器蓋及び容器と容器蓋との組み合わせ Download PDF

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Description

本発明は、圧搾自在な外側容器層と圧搾自在な内側容器層との積層構造である容器に適用される容器蓋に関すると共に、圧搾自在な外側容器層と圧搾自在な内側容器層との積層構造である容器と容器蓋との組み合わせに関する。
下記特許文献1に開示されている如く、近時においては、調味料、特に醤油のための容器として、圧搾自在な外側容器層と圧搾自在な内側容器層との積層構造であり、外側容器層の口頸部には外側容器層と内側容器層との間に外気を導入するための導入孔が形成されている容器が広く実用に供されている。そして、かような容器のための容器蓋として、閉塞壁とこの閉塞壁の外周縁部から垂下する装着壁とを有する蓋本体を具備する容器蓋が利用されている。蓋本体の閉塞壁には排出開口が形成されていると共に、排出開口を閉じる逆止弁が配設されている。蓋本体の装着壁の内周面下部には、別個に成形したシール片が固着されており、このシール片の主部は装着壁の内周面下部から半径方向内方に延出する環状形態であり且つ可撓性を有する。
容器の口頸部に蓋本体の装着壁を被嵌することによって容器の口頸部に蓋本体が装着されると、蓋本体のシール片が容器の外側容器層の口頸部の外周面における導入孔よりも下方の部位に密接される。容器内の内容物を排出するために容器を圧搾して容器内の圧力を容器外の圧力よりも所定値以上大きくすると、逆止弁が開放されて排出開口を通して内容物が排出される。容器の圧搾を解除すると、容器が弾性的に復元されて外側容器層と内側容器層との間の圧力が漸次低減され、外側容器層と内側容器層との間の圧力が外気の圧力よりも所定値以上小さくなると、蓋本体のシール片が容器の外側容器層の口頸部の外周面から離隔し、外側容器層と内側容器層との間に外気が導入される。
特開平10−45180号公報
而して、上述したとおりの容器蓋及び容器と容器蓋との組み合わせには、蓋本体のシール片が蓋本体とは別個に成形され、蓋本体の装着壁の内周面の所要部位に固着されていることに起因して、容器蓋の製作が比較的煩雑であり、製作コストが比較的高価であるという問題が存在する。この点について更に付言すると、装着壁の内周面下部から半径方向に延出する環状可撓性シールを装着壁の内周面に一体に形成することは、成形後の型抜きの際の所謂無理抜きに起因してシール片が損傷される傾向があり、一般に不可能であると考えられていた。
本発明は上記事実に鑑みてなされたものであり、その主たる技術的課題は、蓋本体の装着壁の内周面にシール片が一体に形成されているにも拘らずシール片を損傷せしめることなく成形することができる、新規且つ改良された容器蓋を提供すること、そしてまたかかる容器蓋と圧搾自在な外側容器層と圧搾自在な内側容器層との積層構造である容器との組み合わせを提供することである。
本発明者は、鋭意検討の結果、蓋本体の装着壁の内周面に、半径方向内方に延出する環状可撓性シール片を一体に形成すると共に、シール片の上方に位置する捨てアンダーカットを形成することによって、上記主たる技術的課題を達成することができることを見出した。
本明細書において使用する語句「アンダーカット」は、突出部に起因して、成形型から容器蓋を取り出す際の成形型に対する容器蓋の相対的移動方向に見て、突出部の後方に存在する空間であって、成形型から容器蓋を取り出す際に所謂無理抜きを生成する空間、を意味する。また、語句「捨てアンダーカット」は、容器蓋自体の機能の点からは必ずしも必要でないものであるが、成形の際の望ましくない損傷を回避乃至抑制するために存在せしめられているアンダーカット、を意味する。
本発明によれば、上記主たる技術的課題を解決する容器蓋として、閉塞壁と該閉塞壁の外周縁部から垂下する円筒形状の装着壁とを有し、該閉塞壁には排出開口が形成されていると共に、該排出開口を閉じる逆止弁が配設されており、該逆止弁は該閉塞壁の内側の圧力が外側の圧力より所定値以上大きくなると開状態になる合成樹脂製蓋本体を具備する容器蓋において、
該装着壁の内周面には、半径方向内方に延出する環状可撓性シール片が一体に形成されていると共に、該シール片の上方に位置する捨てアンダーカットが形成されている、ことを特徴とする容器蓋が提供される。
好ましくは、該捨てアンダーカットは該シール片の上方において該装着壁の該内周面下部に一体に形成された環状突条又は周方向に間隔をおいて周方向に延びる複数個の弧状突条によって規定されている。該突条の半径方向突出寸法は該シール片の半径方向延出寸法と同一乃至それより大きい、のが好適である。該シール片の基端と該突条の基端との軸線方向離隔寸法は、該シール片の半径方向延出寸法よりも小さいのが望ましい。該シール片は半径方向内方に向かって下方に傾斜して延出するのが好都合である。また、天面壁と該天面壁の外周縁部から垂下するスカート壁とを有し、該スカート壁の下端が該蓋本体の該装着壁の上端にヒンジ手段を介して接続されていて、該蓋本体の該閉塞壁を覆う閉位置と該閉塞壁を露呈せしめる開位置との間の旋回自在である、該蓋本体と一体に形成された外蓋を具備するのが好都合である。
更に、本発明によれば、上記主たる技術的課題を達成する組み合わせとして、容器と上記のとおりの容器蓋との組み合わせにして、
該容器は圧搾自在な外側容器層と圧搾自在な内側容器層との積層構造であり、該容器の口頸部には該外側容器層と該内側容器層との間に外気を導入するための導入手段が形成されており、
該容器の該口頸部に該蓋本体の該装着壁を被嵌することによって該口頸部に容器蓋が装着されると、該蓋本体の該シール片が該容器の該外側容器層の該口頸部の外周面における該導入手段よりも下方の部位に密接され、
該内側容器層内の圧力が該容器外の圧力よりも所定値以上大きくなると該逆止弁が開放され、
該外側容器層と該内側容器層との間の圧力が外気の圧力よりも所定値以上小さくなった場合にのみ該蓋本体の該シール片が該外側容器層の該口頸部の外周面から離隔される、
ことを特徴とする組み合わせが提供される。
該容器の該外側容器層の該口頸部の該外周面には該導入手段よりも下方に位置する環状突出部が形成されており、該蓋本体の該シール片はその先端部が該環状突出部の上面に密接されるのが好都合である。
本発明に従って構成された容器蓋及び容器と容器蓋においては、成形型から容器蓋を取り出す際に、捨てアンダーカットの存在に起因して蓋本体の装着壁におけるシール片が存在する部位が半径方向外方に強制され、これによってシール片の所謂無理抜きが軽減され、シール片が損傷されることが可及的に回避される。
本発明に従って構成された容器蓋と容器との組み合わせの好適実施形態を示す部分断面図。 図1に示す組み合わせにおける容器蓋の底面図。 図1に示す組み合わせにおいて容器蓋に配設された逆止弁を構成する弁部材の平面図。 図3に示す弁部材の正面図。 図3に示す弁部材の底面図。 図1に示す組み合わせにおいて、容器の外側容器層と内側容器層との間の圧力の変化による容器蓋のシール片の挙動を示す部分断面図。 図1に示す組み合わせにおける容器蓋の蓋本体を形成するのに使用した成形型から取り出す過程を示す部分断面図。
以下、添付図面を参照して、本発明に従って構成された容器蓋及び容器と容器蓋との組み合わせの好適実施形態について、更に詳述する。
先ず、容器について図1を参照して説明すると、全体を番号2で示す容器は圧搾自在な外側容器層4と圧搾自在な内側容器層6との積層構造である。容器2は、外側容器層4を形成するための基材(外側プリフォーム)の内側に内側容器層6を形成するための基材(内側プリフォーム)を予め積層させた状態で、外側プリフォームと内側プリフォームとを一体にブローして共押し出しすることで形成される。かような容器2の成形方法は周知であり、詳細については例えば特許第2586294号公報を参照されたい。外側容器層4の原料は高密度ポリエチレンの如き適宜の合成樹脂であると共に内側容器層6の原料はナイロンの如き適宜の合成樹脂であり、外側容器層4と内側容器層6との間では静電気等による相互吸着力が生じにくく、外側容器層4と内側容器層6とは剥離容易であるのが好都合である。
容器2の円筒形口頸部8には外側容器層4と内側容器層6との間に外気を導入するための導入手段10が形成されている。図示の実施形態においては、口頸部8は有底筒壁形状である外側容器層4の上端部に設けられ、導入手段10は口頸部8において周方向に間隔を置いて複数個設けられた小孔から構成されている。導入手段10は、後述するとおりにして容器蓋を容器2に装着した際に、閉塞壁に形成されたシールリング34の下端よりも下方に位置する。口頸部8の外周面には上端部に位置する環状係止突条12と、導入手段10よりも下方に位置する環状突出部14とが形成されている。環状突出部14の更に下方には容器を運搬する際に使用される公知のサポートリング16も形成されている。内側容器層6は上端が開放された袋状であり、その外周面上端部は外側容器層4の内周面上端部と密着している。所望ならば、内側容器層6の上端部に半径方向外方に突出する環状突出部を設け、この環状突出部が外側容器層4の上端よりも上方に位置すると共にこれに係合されるようにし、容器2の口頸部が外側容器層4の上端部と共に内側容器層6の環状突出部から構成されると共に導入手段10が内側容器層6に形成されるようにしてもよい。
次いで、容器蓋について図1を参照して説明を続けると、全体を番号18で示す容器蓋はポリエチレン又はポリプロピレンの如き適宜の合成樹脂から射出成形又は圧縮成形することができる蓋本体20を具備する。蓋本体20は、閉塞壁22とこの閉塞壁22の外周縁部から垂下する円筒形装着壁24とを有する。閉塞壁22は、円形中央領域22aと、この中央領域22aよりも下方に位置する円環状外周領域22bと、中央領域22aと外周領域22bとを接続し上面が半径方向外方に向かって下方に傾斜している円環状接続領域22cとを有する。中央領域22aの中央には円形排出開口26が形成されており、中央領域22aの上面には排出開口26の外周縁を囲繞して上方に延びる案内壁28が形成されている。案内壁28の主部は略円筒形状であり、案内壁28の上端部には断面が略半円形状であるリップが設けられている。中央領域22aの下方には後述する逆止弁70が配設され、これにより排出開口26が閉じられる。外周領域22bの上面には略円筒形状の係止壁30が形成されている。係止壁30は外周領域22bの半径方向略中間位置において上方に延出せしめられており、その外周面上端には、半径方向外方に突出した環状係止突条32が形成されている。外周領域22bの下面には略円筒形状のシールリング34が形成されている。シールリング34は外周領域22bの半径方向略中間位置において下方に垂下している。接続領域22cの下面には略円筒形状の環状保持壁36が形成されている。保持壁36の内周面下端には、半径方向内方に突出した環状保持突条38が形成されている。
図1と共に図2を参照して説明を続けると、装着壁24の内周面における軸線方向略中間位置には、周方向に間隔を置いて周方向に延びる複数個(図示の場合は6個)の弧状被係止突条40が形成されている。そして、装着壁24の内周面には、半径方向内方に延出する環状可撓性シール片42が一体に形成されていると共に、このシール片42の上方に位置する捨てアンダーカット44が形成されていることが重要である。図示の実施例においては、シール片42は装着壁24の内周面下部に形成されており、捨てアンダーカット44は、シール片42の上方において装着壁24の内周面下部に一体に形成された環状突条46によって規定されている。また、シール片42自体によってアンダーカット48が規定されている。突条46の断面は半径方向内方に突出する略円弧形状である。図1と共に図7(c)を参照して説明すると、突条46の半径方向突出寸法L1はシール片42の半径方向延出寸法L2と実質上同一乃至それより幾分大きいのが好ましい。シール片42の基端と突条46の基端との軸線方向離隔寸法Dは、シール片42の半径方向突出寸法L2よりも小さい。シール片42は半径方向内方に向かって下方に傾斜して延出しており、横断面図において弧状である。所望ならば、捨てアンダーカット44は周方向に間隔を置いて周方向に延びる複数個の弧状突条によって規定することもできる。
蓋本体20の装着壁24の上端にはヒンジ手段50を介して外蓋52が接続されている。外蓋52は蓋本体20と一体に形成され(従って外蓋52も合成樹脂製である)、蓋本体20の閉塞壁22を覆う閉位置(図1において実線で示す状態)と閉塞壁22を露呈せしめる開位置(図1において二点鎖線で示す状態)との間で旋回自在である。外蓋52は天面壁54とこの天面壁54の外周縁部から垂下するスカート壁56とを有する。天面壁54の内面には、その中央において下方に延出する閉塞栓58と、この閉塞栓58の外側において下方に垂下する外側シール片60及び内側シール片62とが形成されている。閉塞栓58は中実棒状である。外側シール片60及び内側シール片62は共に略円筒形状である。内側シール片62は外側シール片60に比べて天面壁54からの垂下長さが長く、閉塞栓58は内側シール片62に比べて天面壁54からの垂下長さが長い。所望ならば、閉塞栓58と内側シール片62とは一体であってもよい。天面壁54の内面における内側シール片62と外側シール片60との間には、外蓋52を閉位置から開位置に旋回せしめる際に天面壁54の内面に付着した内容液の飛散を防止するための二重円環溝64が形成されている。スカート壁56の内周面の下端部には、環状被係止突条66が形成されている。ヒンジ手段50と直径方向反対側において、スカート壁56の外周面下端部には、外蓋52を旋回動せしめる際に指を掛けることができる鍔部68が形成されている。
本発明に従って構成された容器蓋18には、全体を番号70で示す逆止弁も配設されている。この逆止弁70は弁部材72と保持部材74とから構成される。図1と共に図3乃至図5を参照して説明すると、ポリエチレン、ゴム、エラストマー、シリコン等の如き比較的軟質である合成樹脂から形成される弁部材72は、略円板形状であって下方に位置する弁部76と、円環形状であって上方に位置する基部78と、弁部76と基部78とを接続する接続部80とを有する。弁部76の上面は全体として半径方向外方に向かって下方に傾斜する弧状面であり、その上面中央には上方に膨出する膨出部82が形成されている。弁部76の外周面下端部には半径方向内方に向かって下方に傾斜する逆円錐台形状のシール部84が形成されている。図1を参照することによって理解されるとおり、弁部76の下面には空間部85が形成されている。空間部85は断面略半楕円形状の主部85aと、この主部85aの長径方向中央にて上方に突出する凸部85bとから構成されている。接続部80は周方向に等角度間隔を置いて3個配設されている。夫々の接続部80は接続基部80aと接続片80bを有する。図3乃至図5を参照することによって理解されるとおり、接続基部80aは基部78から下方に垂下する円弧状部材である。接続片80bは、接続基部80aの内周面下端部の周方向中央位置から半径方向内方に延出した後に、下方から見て(即ち図5において)時計方向に所定程度円弧状に延出し、次いで再び半径方向内方に延出して弁部76におけるシール部84よりも上方の外周面に接続される帯状部材である。更に、図4を参照することによって明確に理解されるとおり、接続片80bは全体的に半径方向内方に向かって下方に傾斜している。このことから、弁部76は基部78に対して上下方向に移動可能であり、弁部76が接続基部80aに対して上方に移動した際には、弁部76には接続片80bの弾性力による下向きの復元力が常時作用せしめられる。
図1を参照して説明すると、ポリエチレン又はポリプロピレンの如き適宜の合成樹脂より形成される保持部材74は円筒形側壁86と側壁86の下端に接続された略円形底壁88とを有する。側壁86の外周面上端部には半径方向外方に突出する環状被保持突条90が形成されている。底壁88は半径方向内方に向かって幾分下方に傾斜せしめられており、底壁88の中央領域には円形連通開口92が規定されている。更に、底壁88には、連通開口92の外周縁においてこれを囲繞して下方に向かって半径方向内方に幾分傾斜して延びる円筒形導入壁94が形成されている。
上述した逆止弁70は、外蓋52が蓋本体20に対して開位置にある状態で閉塞壁22に装着される。その際には、逆止弁70は、保持部材74の内側に弁部材72を配置して弁部材72が保持部材74によって保持された状態で、閉塞壁22の中央領域22aの下方に位置せしめられ、閉塞壁22に対して上方に強制される。閉塞壁22に対して逆止弁70が上方に強制されると、被保持突条90は保持突条38を弾性的に乗り越えてこれに係止される。閉塞壁22に逆止弁70が装着された状態にあっては、弁部材72は、基部78の上面が閉塞壁22の下面と密着すると共に接続基部80aの下面が保持部材74の底壁88の上面と密着して上下方向の移動が規制されると共に、基部78の外周面及び接続基部80aの外周面が側壁86の内周面と対向して径方向の移動が規制される。このとき更に、シール部84が底壁88の内周縁部上面乃至導入壁94の基端部内周面と当接して、弁部76は接続基部80aに対して幾分上方へ移動させられる。すると、接続部80は上述したとおりの弾性力を有する故に弁部76には下方への復元力が作用し、シール部84は底壁88の内周縁部上面乃至導入壁94の基端部内周面と密着し、これにより逆止弁70が閉塞される。逆止弁70が閉塞壁22に装着された後に、外蓋52が蓋本体20に対して閉位置にせしめられる。
醤油の如き液体内容物が内側容器層6内に充填された容器2に容器蓋18を装着する際には、容器2の口頸部8に容器蓋18の装着壁24を被嵌し(このとき、シールリング34の先端部外周面は内側容器層6の内周面上端部よりも半径方向内側に位置している)、容器蓋18を容器2に対して下方に強制せしめる。容器蓋18が容器2に対して下方に強制されると、装着壁24に形成されたシール片42、突条46、及び被係止突条40が順次口頸部8に形成された係止突条12を弾性的に乗り越え、シール片42の先端部の下面が環状突出部14の上面に密接されると共に、被係止突条40が係止突条12に係止される。シール片42が突条12を弾性的に乗り越える際には、シール片42の基端と突条46の基端との軸線方向離隔寸法Dがシール片42の半径方向突出寸法L2よりも小さいことに起因して、シール片42の上面が突条46の下面と当接しこれによってシール片42が過剰に撓むことが回避され、シール片42が反転することが防止される。このとき更に、閉塞壁22に形成されたシールリング34は容器2の内部、更に詳しくは内側容器層6の内部、に進入すると共にこれを半径方向外方に弾性的に押圧する。これにより、シールリング34の外周面が内側容器層6の上端部内周面と密着し、内容物がシールリング34の外側を通過して内側容器層6(即ち容器2)の外部に流出することが阻止される。かくして、容器蓋18は容器2の口頸部8に装着される。
容器の内容物を消費する際には、先ず、外蓋52の鍔部68に指を掛けて外蓋52を上方に強制せしめ、外蓋52の被係止突条66を、蓋本体20の係止突条32から弾性的に離脱させて、外蓋52を図1に二点鎖線で示す開位置に向けて旋回動せしめ、かくして閉塞壁22を露呈せしめる。そして、容器2の側面を把持して適宜に傾斜せしめ、容器2を圧搾する。容器2が圧搾されることで、外側容器層4と共に内側容器層6も圧搾され、内側容器層6内の圧力が容器2外の圧力よりも大きくなる。そして、内側容器層6内の圧力が容器2外の圧力(即ち、閉塞壁22の内側の圧力が外側の圧力)よりも所定値以上大きくなると、逆止弁70の弁部76が上述した接続部80の弾性力に抗して上方に移動せしめられ、シール部84が底壁88の内周縁部上面乃至導入壁94の基端部内周面から離隔し、逆止弁70が開放される。この際には、弁部76の下面に主部85aと凸部85bとから構成される空間部85が形成されていることに起因して、内側容器層6内の圧力によって弁部76を上方へ移動させようとする応力が弁部76の下面に効率的に作用し、弁部76は円滑に上方へ移動せしめられる。逆止弁70が開放されると、内側容器層6内に充填された内容物が連通開口92、逆止弁70(更に詳しくは弁部材72と保持部材74との間)、そして排出開口26を順次通過した後に案内壁28から排出される。
内容物の排出を停止する際には、容器2の側面の圧搾を解除する。容器2の側面の圧搾が解除されると、内側容器層6内の圧力は容器2外の圧力と等しくなるため、逆止弁70の弁部76が接続部80の上述した復元力によって下方に移動せしめられ、シール部84が底壁88の内周縁部上面乃至導入壁94の基端部内周面と密着し、逆止弁70が封止される。これにより内容物の排出が停止すると共に内側容器層6は密閉される。この際には、弁部76の上面が全体として半径方向外方に向かって下方に傾斜する弧状面であることに起因して、弁部76の上面に残留した内容物は半径方向外方に向かって案内される。内容物の排出が停止すると共に内側容器層6が密閉された際には更に、外側容器層4は自身の有する弾性力により復元、即ち圧搾された状態から元の有底筒壁形状に膨張し、これによって外側容器層4と内側容器層6との間が負圧となる。そして、外側容器層4と内側容器層6との間の圧力が外気の圧力よりも所定値以上小さくなると、図6に二点鎖線で示すように、負圧によって蓋本体20のシール片42の先端部が外側容器層4の口頸部8の外周面に形成された環状突出部14の上面から離隔されて隙間ができ、この隙間を通って外気が導入手段10から外側容器層4と内側容器層6との間に導入される。外側容器層4と内側容器層6との間の圧力が外気の圧力と等しくなると、図6に実線で示すように、シール片42は元の状態に復元し、シール片42の先端部の下面は環状突出部14の上面に再度密接される。しかる後に、外蓋52を図1に二点鎖線で示す開位置から閉位置に向かって旋回動せしめて、外蓋52の被係止突条66を蓋本体20の係止突条32に弾性的に係止する。かくして外蓋52が閉位置にせしめられる。外蓋52が閉位置に位置せしめられると、外蓋52の閉塞栓58の先端は閉塞壁22の排出開口26を通って逆止弁70の膨出部82と当接しこれを下方に押圧せしめる。これにより、弁部材72のシール部84と保持部材74における底壁88の内周縁部上面乃至導入壁94の基端部内周面との密着がより強固になり、逆止弁70(更に詳しくは弁部材72と保持部材74との間)から内容物が漏れ出てくることがより一層確実に防止される。また、外蓋52の内側シール片62が蓋本体20の案内壁28内に進入して内側シール片62の外周面下端部が案内壁28の基端部内周面に密着されると共に、外側シール片60の内周面下端部が案内壁28のリップ部の先端部外周面と密着し、逆止弁70と排出開口26との間に残留した内容物が排出開口26を通過して蓋本体20の外部に漏れ出ることも防止される。
次に、上述したように構成された容器蓋を射出成形によって形成した際に、蓋本体を形成するための成形型の一部から容器蓋を取り出す工程について図7を参照して説明する。全体を番号96で示す略円筒形状の成形型部材の外周面は、容器蓋18の蓋本体20における、被係止突条40、シール片42、及び突条46を含む装着壁24の内周面を規定しており、捨てアンダーカット44に対応する環状凸部98と、アンダーカット48に対応する環状凸部100とを有する。
容器蓋18を射出成形によって形成した後であって、成形型96から蓋本体20を取り出す前の状態が図7(a)に示されている。図7(a)に示す状態において、成形型96から蓋本体20を取り出すには、蓋本体20に対して成形型96を降下せしめる。蓋本体20に対して成形型96を降下せしめる際には、凸部100がシール片42を乗り越えると共に、凸部98が突条46を乗り越える。この際には、図7(b)に示すとおり、凸部98により突条46が半径方向外方に強制せしめられ、装着壁24の下部が一時的に拡径される。これにより、凸部100がシール片42を乗り越える際には、凸部100はその先端部がシール片42の延出端部と接触して幾分撓ませた後にこれを容易に通過することが可能となる。つまり、成形型96から容器蓋18(蓋本体20)を取り出す際に、捨てアンダーカット44の存在に起因して蓋本体20の装着壁24におけるシール片42が存在する部位が半径方向外方に強制され、これによってシール片42の所謂無理抜きが軽減され、シール片42が損傷されることが可及的に回避される。図示の実施形態においては、突条46の半径方向突出寸法L1はシール片42の半径方向延出寸法L2と同一乃至それより幾分大きい故に、凸部100がシール片42を通過する際には、シール片42が形成された部位における装着壁24は突条46の半径方向突出寸法L1、即ちシール片42の半径方向延出寸法L2と略同等分だけ半径方向外方に拡径されており、シール片42の無理抜きが確実に緩和され、シール片42が損傷されることが可及的に回避される。凸部98がシール片42を乗り越えた後は、図7(c)に示すとおり、成形型96を下方に降下せしめることで容器蓋2が成形型96から取り出される。
2:容器
4:外側容器層
6:内側容器層
8:口頸部
10:孔(導入手段)
18:容器蓋
20:蓋本体
22:閉塞壁
24:装着壁
26:排出開口
42:シール片
44:捨てアンダーカット
52:外蓋
70:逆止弁
96:成形型
98:凸部
100:凸部

Claims (8)

  1. 閉塞壁と該閉塞壁の外周縁部から垂下する円筒形状の装着壁とを有し、該閉塞壁には排出開口が形成されていると共に、該排出開口を閉じる逆止弁が配設されており、該逆止弁は該閉塞壁の内側の圧力が外側の圧力より所定値以上大きくなると開状態になる合成樹脂製蓋本体を具備する容器蓋において、
    該装着壁の内周面には、半径方向内方に延出する環状可撓性シール片が一体に形成されていると共に、該シール片の上方に位置する捨てアンダーカットが形成されている、ことを特徴とする容器蓋。
  2. 該捨てアンダーカットは該シール片の上方において該装着壁の該内周面下部に一体に形成された環状突条又は周方向に間隔をおいて周方向に延びる複数個の弧状突条によって規定されている、請求項1記載の容器蓋。
  3. 該突条の半径方向突出寸法は該シール片の半径方向延出寸法と同一乃至それより大きい、請求項2記載の容器蓋。
  4. 該シール片の基端と該突条の基端との軸線方向離隔寸法は、該シール片の半径方向延出寸法よりも小さい、請求項2又は3記載の容器蓋。
  5. 該シール片は半径方向内方に向かって下方に傾斜して延出する、請求項1から4までのいずれかに記載の容器蓋。
  6. 天面壁と該天面壁の外周縁部から垂下するスカート壁とを有し、該スカート壁の下端が該蓋本体の該装着壁の上端にヒンジ手段を介して接続されていて、該蓋本体の該閉塞壁を覆う閉位置と該閉塞壁を露呈せしめる開位置との間を旋回自在である、該蓋本体と一体に形成された外蓋を具備する、請求項1から5までのいずれかに記載の容器蓋。
  7. 容器と請求項1から6までのいずれかに記載の容器蓋との組み合わせにして、
    該容器は圧搾自在な外側容器層と圧搾自在な内側容器層との積層構造であり、該容器の口頸部には該外側容器層と該内側容器層との間に外気を導入するための導入手段が形成されており、
    該容器の該口頸部に該蓋本体の該装着壁を被嵌することによって該口頸部に該容器蓋が装着されると、該蓋本体の該シール片が該容器の該外側容器層の該口頸部の外周面における該導入手段よりも下方の部位に密接され、
    該内側容器層内の圧力が該容器外の圧力よりも所定値以上大きくなると該逆止弁が開放され、
    該外側容器層と該内側容器層との間の圧力が外気の圧力よりも所定値以上小さくなった場合にのみ該蓋本体の該シール片が該外側容器層の該口頸部の外周面から離隔される、
    ことを特徴とする組み合わせ。
  8. 該容器の該外側容器層の該口頸部の該外周面には該導入手段よりも下方に位置する環状突出部が形成されており、該蓋本体の該シール片はその先端部が該環状突出部の上面に密接される、請求項7記載の組み合わせ。
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