JP6658493B2 - 車両側部構造 - Google Patents

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Description

本発明は、車両側部構造に関する。
特許文献1に記載の車両側部構造は、車両の下側から上側に向かって延びているピラーアウタ部材と、ピラーアウタ部材に対して車幅方向内側に対向配置されているピラーインナ部材とを備えている。また、特許文献1に記載の車両側部構造においてピラーアウタ部材は、ピラーインナ部材と対向する板状の外壁部を備えている。外壁部の車両前後方向の各縁からは、車幅方向内側に向かって側壁部が延びている。そして、各側壁部の車幅方向内側の縁からは、車両前後方向の外側へと向かってフランジ部が延びている。そして、このフランジ部の車幅方向内側の面がピラーインナ部材に溶接で固定されている。
国際公開第2010/100717号
特許文献1に記載の車両側部構造に車幅方向外側から荷重が作用すると、その荷重がピラーアウタ部材の外壁部及び側壁部を介して、ピラーインナ部材との固定箇所であるフランジ部にも伝達される。そして、ピラーアウタ部材に作用する荷重の大きさや荷重の向きによっては、ピラーアウタ部材のフランジ部とピラーインナ部材との溶接箇所に荷重が集中してその溶接点が破断することにより、衝撃を適切に吸収できない可能性がある。そのため、特許文献1に記載の車両側部構造は、車両側部における衝撃エネルギーの吸収という点でさらなる改善の余地がある。
上記課題を解決するため、本発明は、車両の下側から上側に向かって延びているピラーアウタ部材と、前記ピラーアウタ部材に対して車幅方向内側に対向配置されているピラーインナ部材とを備えた車両側部構造であって、前記ピラーアウタ部材は、前記ピラーインナ部材と対向しているとともに車両の下側から上側に向かって延びている板状の外壁部と、前記外壁部の車両前後方向の縁から車幅方向内側に向かって延びている一対の側壁部と、前記各側壁部の車幅方向内側の縁から車両前後方向の外側へと向かって延びており、車幅方向内側の面が前記ピラーインナ部材に固定されている一対のフランジ部とを備え、前記ピラーアウタ部材には、前記外壁部に対して車幅方向外側から直角に荷重が作用したときの前記外壁部と前記側壁部との境界の降伏強度を、前記側壁部における前記降伏強度よりも高くする補強部が設けられている。
上記構成によれば、外壁部と側壁部との境界の降伏強度が高くて変形しにくい。そのため、ピラーアウタ部材に対して車幅方向外側から荷重が作用した際、その荷重が降伏強度の低い側壁部に集中し作用しやすく、その側壁部が先に変形する。そして、一旦、側壁部が変形を開始すると、側壁部を介してピラーアウタ部材のフランジ部には荷重は伝達されにくく、ピラーアウタ部材に作用した荷重は側壁部の変形に消費される。そのため、ピラーインナ部材との溶接箇所が存在するピラーアウタ部材のフランジ部に過度に荷重が集中することを抑制でき、結果、フランジ部における溶接点の破断を抑制できる。
上記の車両側部構造において、前記補強部は、前記外壁部における車両前後方向の中央部に位置する平坦部に対して車幅方向外側に突出しているとともに前記外壁部における車両前後方向の縁に沿って延びている突条部を含んでいてもよい。
上記の構成によれば、外壁部には、少なくとも平坦部と突条部との境界に稜線が形成され、突条部が設けられていない場合に比較して外壁部と側壁部との境界近傍に存在する稜線の数が増えることになる。そして、ピラーアウタ部材に対して車幅方向外側から荷重が作用した場合には、外壁部と側壁部との境界にも荷重が伝達されるが、上記のように外壁部と側壁部との境界近傍に存在する稜線によって荷重が分散して受け止められ、突条部の断面構造が崩れにくくなる。そのため、突条部が設けられていない場合に比較して、外壁部と側壁部との境界の降伏強度は向上する。
上記の車両側部構造において、前記ピラーアウタ部材は、車両上下方向の下側の一部に、一対の側壁部が下側に向かうほど車両前後方向外側へ位置するように円弧状に延設されている裾部を備え、前記補強部は、車両上下方向における前記裾部に設けられていてもよい。
上記構成においてピラーアウタ部材に対して車幅方向外側から荷重が作用した際には、ピラーアウタ部材が、その上下方向のいずれかの箇所において車幅方向に潰れ、その潰れた箇所を基点として折れ曲がることがある。一般に、ピラーアウタ部材の上側の部分は、変形を抑えるために相応の強度が確保されている。その一方で、上記構成によれば、ピラーアウタ部材の下側の裾部に補強部が設けられており、車両上下方向において補強部が設けられている部分の近傍において、側壁部が変形しやすい。すなわち、ピラーアウタ部材は、補強部が設けられている裾部において車幅方向に潰れやすく、その裾部が折れ曲がりの基点になりやすい。したがって、ピラーアウタ部材に対して車幅方向外側から荷重が作用した場合であっても、ピラーアウタ部材の下側の裾部を基点としてピラーアウタ部材が車幅方向内側に折れ曲がりやすく、ピラーアウタ部材が、その下側が車幅方向内側に振れるように変形する。その結果、ピラーアウタ部材に折れ曲がり変形が生じても、車室空間の上側が狭くなることを抑制できる。
上記課題を解決するため、本発明は、車両の下側から上側に向かって延びているピラーアウタ部材と、前記ピラーアウタ部材に対して車幅方向内側に対向配置されているピラーインナ部材とを備えた車両側部構造であって、前記ピラーアウタ部材は、前記ピラーインナ部材と対向しているとともに車両の下側から上側に向かって延びている板状の外壁部と、前記外壁部の車両前後方向の縁から車幅方向内側に向かって延びている一対の側壁部と、前記各側壁部の車幅方向内側の縁から車両前後方向の外側へと向かって延びており、車幅方向内側の面が前記ピラーインナ部材に固定されている一対のフランジ部とを備え、前記外壁部には、前記外壁部における車両前後方向の中央部に位置する平坦部に対して車幅方向外側に突出しているとともに前記外壁部における車両前後方向の縁に沿って延びている突条部が設けられており、前記側壁部には、車幅方向の途中で屈曲していてその屈曲の稜線よりも車幅方向外側の外側部分と前記稜線よりも車幅方向内側の内側部分とを有する屈曲領域が設けられている。
上記の構成によれば、外壁部には、少なくとも平坦部と突条部との境界に稜線が形成され、突条部が設けられていない場合に比較して外壁部と側壁部との境界近傍に存在する稜線の数が増えることになる。そして、外壁部に対して車幅方向外側から荷重が作用した場合には、外壁部と側壁部との境界にも荷重が伝達されるが、上記のように外壁部と側壁部との境界近傍に存在する稜線によって荷重が分散して受け止められるため、突条部の断面形状が崩れにくい。その結果、突条部が設けられていない場合に比較して、外壁部と側壁部との境界の変形は起きにくい。一方で、側壁部における屈曲領域では、稜線に沿って側壁部が折れ曲がるように変形しやすい。したがって、ピラーアウタ部材に対して車幅方向外側から荷重が作用すると、側壁部が先に変形する。そして、一旦、側壁部が変形を開始すると、側壁部を介してピラーアウタ部材のフランジ部には荷重は伝達されにくく、ピラーアウタ部材に作用した荷重は側壁部の変形に消費される。そのため、ピラーインナ部材との溶接箇所が存在するピラーアウタ部材のフランジ部に過度に荷重が集中することを抑制でき、結果、フランジ部における溶接点の破断を抑制できる。
車両側部構造の側面図。 車両側部構造の前面図。 図1における3−3線断面図。 外壁部に突条部が設けられてなく、且つ前側壁部及び後側壁部に稜線がない場合の荷重の伝達態様を示す断面図。 実施形態の車両側部構造において車幅方向外側から荷重が作用した際のピラーアウタ部材の変形態様を示す断面図。 実施形態の車両側部構造において車幅方向外側から荷重が作用した際のピラーアウタ部材の変形態様を示す断面図。 変更例における車両側部構造の断面図。 変更例における車両側部構造の断面図。 変更例における車両側部構造の断面図。
以下、本実施形態の車両側部構造を説明する。
図1に示すように、車両側部構造のピラーアウタ部材10は、車両の下側から上側に向って延びている。ピラーアウタ部材10の下端部は、車両側部の下端側において前後方向に延びる略四角筒状のロッカー部Rに固定されている。ピラーアウタ部材10の上端部は、車両の天板を支えるレールアウタRLに固定されている。図2に示すように、ピラーアウタ部材10に対して車幅方向内側には、ピラーインナ部材20が対向配置されている。ピラーインナ部材20は、ピラーアウタ部材10と同様に、下端部がロッカー部Rに固定され、上端部がレールアウタRLに固定されている。
図3に示すように、ピラーアウタ部材10は、ピラーインナ部材20と対向するとともに車両の下側から上側に向かって延びている板状の外壁部11を備えている。図2に示すように、外壁部11は、下側略半分の部分においては略車両上下方向に延びている。また、外壁部11は、上側略半分の部分においては、上側ほど車幅方向内側へ向かうように湾曲している。
図1に示すように、ピラーアウタ部材10の下側の一部分であってロッカー部Rよりも上側に所定範囲内の部分は、裾部Hとされている。この裾部Hにおいては、外壁部11の車両前後方向の幅は、車両下側に向かうほど大きくなっている。また、この裾部Hにおいては、外壁部11の車両前後方向の幅の増加率が車両下側に向かうほど大きくなっている。すなわち、ピラーアウタ部材10の裾部Hにおいては、外壁部11の車両前後方向の各縁が、下側に向かうほど徐々に車両前後方向外側に位置するように円弧状に延びている。
ピラーアウタ部材10の裾部Hよりも上側であって車両上下方向の中央部においては、外壁部11の車両前後方向の幅は、車両上側に向かうほど僅かに小さくなっている。この部分においては、外壁部11は、車両前後方向の幅の減少率が一定であり、外壁部11の車両前後方向の縁が直線状に延びている。ピラーアウタ部材10の上端部においては、外壁部11の車両前後方向の幅は、車両上側に向かうほど大きくなっている。また、この部分においては、車両前後方向の幅の増加率が車両上側に向かうほど大きくなっている。すなわち、外壁部11の車両上下方向上側の一部においては、外壁部11の車両前後方向の各縁が、上側に向かうほど徐々に車両前後方向外側に位置するように円弧状に延びている。
図3に示すように、外壁部11の車両前側の縁からは、車幅方向内側(ピラーインナ部材20側)に向かって前側壁部12が延びている。前側壁部12は、外壁部11の延設方向の全域に亘って設けられている。また、前側壁部12は、全体としては、車幅方向内側に向かうほど、車両前側に位置するように傾斜している。前側壁部12の車幅方向内側の縁からは、車両前側に向かってフランジ部13が延びている。フランジ部13は、前側壁部12の延設方向の全域に亘って設けられている。
外壁部11の車両後側の縁からは、車幅方向内側に向かって後側壁部14が延びている。後側壁部14は、外壁部11の延設方向の全域に亘って設けられている。また、後側壁部14は、全体としては、車幅方向内側に向かうほど、車両後側に位置するように傾斜している。後側壁部14の車幅方向内側の縁からは、車両後側に向かってフランジ部15が延びている。フランジ部15は、後側壁部14の延設方向の全域に亘って設けられている。なお、前側壁部12及び後側壁部14は、外壁部11の車両前後方向の縁から車幅方向内側に向かって延びている一対の側壁部に相当する。
図1に示すように、ピラーアウタ部材10の裾部Hにおいても、前側壁部12及び後側壁部14は、外壁部11の車両前後方向の各縁の延設方向に沿って延設されている。すなわち、前側壁部12及び後側壁部14は、裾部Hにおいては、車両下側に向かうほど車両前後方向外側へ位置するように円弧状に延設されている。
ピラーアウタ部材10における外壁部11の下端縁からは、下側へと向かって下壁部16が延びている。下壁部16は、側面視すると車両前後方向に長い長方形状になっている。図2に示すように、下壁部16の車幅方向内側の面は、ロッカー部Rの車幅方向外側の面に面接触していて、両者が溶接で固定されている。
図1に示すように、ピラーアウタ部材10における外壁部11の上端縁からは、上側へと向かって上壁部17が延びている。上壁部17は、側面視すると車両前後方向に長い長方形状になっている。図2に示すように、上壁部17の車幅方向内側の面は、レールアウタRLの車幅方向外側の面に面接触していて、両者が溶接で固定されている。
図3に示すように、ピラーインナ部材20は、ピラーアウタ部材10の外壁部11と対向するとともに車両の下側から上側に向かって延びている板状の内壁部21を備えている。図2に示すように、内壁部21は、下側略半分の部分においては、ピラーアウタ部材10の外壁部11と平行になるように略車両上下方向に延びている。また、内壁部21は、上側略半分の部分においては、上側ほど車幅方向内側へ向かうように湾曲している。
内壁部21の車両前後方向の幅は、ピラーアウタ部材10における外壁部11と同様になっている。すなわち、ピラーアウタ部材10の裾部Hにおいては、内壁部21の車両前後方向の幅は、車両下側に向かうほど大きくなっているとともに、下側に向かうほどその増加率も大きくなっている。また、裾部Hよりも上側であってピラーインナ部材20の車両上下方向中央部においては、内壁部21の車両前後方向の幅は、車両上側に向かうほど僅かに小さくなっている。そして、ピラーインナ部材20の上端部においては、内壁部21の車両前後方向の幅は、車両上側に向かうほど大きくなっているとともに上側に向かうほどその増加率も大きくなっている。
図3に示すように、内壁部21の車両前側の縁からは、車幅方向外側(ピラーアウタ部材10側)に向かって前側壁部22が延びている。前側壁部22は、内壁部21の延設方向の全域に亘って設けられている。前側壁部22における車幅方向の長さは、ピラーアウタ部材10における前側壁部12の車幅方向の長さよりも短くなっている。ピラーインナ部材20における前側壁部22の車幅方向内側の縁からは、車両前側に向かってフランジ部23が延びている。フランジ部23は、前側壁部22の延設方向の全域に亘って設けられている。フランジ部23は、ピラーアウタ部材10におけるフランジ部13と対向配置されている。フランジ部23の車幅方向外側の面は、ピラーアウタ部材10におけるフランジ部13の車幅方向内側の面に溶接で固定されている。
図3に示すように、内壁部21の車両後側の縁からは、車幅方向外側に向かって後側壁部24が延びている。後側壁部24は、内壁部21の延設方向の全域に亘って設けられている。後側壁部24における車幅方向の長さは、ピラーアウタ部材10における後側壁部14の車幅方向の長さよりも短くなっている。ピラーインナ部材20における後側壁部24の車幅方向内側の縁からは、車両後側に向かってフランジ部25が延びている。フランジ部25は、後側壁部24の延設方向の全域に亘って設けられている。フランジ部25は、ピラーアウタ部材10におけるフランジ部15と対向配置されている。フランジ部25の車幅方向外側の面は、ピラーアウタ部材10におけるフランジ部15の車幅方向内側の面に溶接で固定されている。
図2に示すように、ピラーインナ部材20における内壁部21の下端縁からは、下側へと向かって下壁部26が延びている。下壁部26は、側面視すると車両前後方向に長い長方形状になっている。下壁部16の車幅方向外側の面は、ロッカー部Rの車幅方向内側の面に面接触していて、両者が溶接で固定されている。ピラーアウタ部材10における外壁部11の上端縁からは、車幅方向内側へと向かって上壁部27が延びている。上壁部27の上面は、レールアウタRLの下面に面接触していて、両者が溶接で固定されている。
図3に示すように、ピラーアウタ部材10の外壁部11は、裾部Hの範囲内においては、車両前後方向の中央部に位置する平坦部11aと、その車両前後方向の前側に位置する前側突条部11bと、平坦部11aの車両前後方向の後側に位置する後側突条部11cとで構成されている。前側突条部11b及び後側突条部11cは、いずれも平坦部11aに対して車幅方向外側に突出しており、断面視すると略四角形状になっている。
図1に示すように、前側突条部11bは、車両上下方向において裾部Hの範囲内で外壁部11の前側の縁に沿って延びている。また、後側突条部11cは、車両上下方向において裾部Hの範囲内で外壁部11の後側の縁に沿って延びている。前側突条部11b及び後側突条部11cの車両前後方向の寸法は、車両前後上下方向において一定になっている。また、車両上下方向のいずれの箇所においても、前側突条部11b及び後側突条部11cの車両前後方向の寸法が平坦部11aの車幅方向の寸法を超えることがないようになっている。すなわち、ピラーアウタ部材10の裾部Hにおいて、外壁部11の下側ほど、車両前後方向における平坦部11aが占める割合が大きく、前側突条部11b及び後側突条部11cが占める割合が小さくなっている。
なお、前側突条部11b及び後側突条部11cは、車両上下方向において裾部Hの範囲外には設けられてなく、裾部Hの範囲外では、外壁部11が平坦部11aのみで構成されている。また、この実施形態では、前側突条部11bは、外壁部11に対して車幅方向外側から直角に荷重が作用したときの外壁部11と前側壁部12との境界の降伏強度を、前側壁部12における降伏強度よりも高くする補強部に相当する。そして、後側突条部11cは、外壁部11に対して車幅方向外側から直角に荷重が作用したときの外壁部11と後側壁部14との境界の降伏強度を、後側壁部14における降伏強度よりも高くする補強部に相当する。
図3に示すように、ピラーアウタ部材10の前側壁部12は、車幅方向の途中で屈曲していて、その屈曲の稜線L1よりも車幅方向外側の外側部分12aと稜線L1よりも車幅方向内側の内側部分12bとを有する屈曲領域を備えている。前側壁部12の内側部分12bは、稜線L1を介して接続している外側部分12aに対して、車幅方向内側に向かうほど車両前側に位置するように傾いている。この実施形態では、図1に示すように、前側壁部12の屈曲領域(稜線L1)は、ピラーアウタ部材10の裾部Hにのみ設けられていて、ピラーアウタ部材10における車両上下方向のその他の部分には設けられていない。すなわち、前側壁部12の屈曲領域(稜線L1)と、外壁部11の前側突条部11bとは、車両上下方向において同じ範囲に位置している。
図1に示すように、前側壁部12における稜線L1は、屈曲領域(裾部H)における上下方向中央側ほど、車幅方向外側(図1においては外壁部11の車両前側の縁側)に位置している。そして、稜線L1は、屈曲領域(裾部H)における中央部から上側又は下側に向かうにつれて車幅方向内側に位置している。そして、稜線L1の車両上下方向の端部は、前側壁部12とフランジ部13との境界線にまで至っており、その箇所よりも車両上下方向外側には稜線L1が形成されていない。また、図3に示すように、前側壁部12における稜線L1は、最も車幅方向外側に位置する箇所においても、前側壁部12におけるフランジ部13側の2分の1の範囲内に位置している。
図3に示すように、後側壁部14は、車幅方向の途中で屈曲していて、その屈曲の稜線L2よりも車幅方向外側の外側部分14aと、稜線L2よりも車幅方向内側の内側部分14bとを有する屈曲領域を備えている。後側壁部14の内側部分14bは、稜線L1を介して接続している外側部分14aに対して、車幅方向内側に向かうほど車両後側に位置するように傾いている。なお、この実施形態では、図1に示すように、後側壁部14の屈曲領域(稜線L2)は、ピラーアウタ部材10の裾部Hにのみ設けられていて、ピラーアウタ部材10における車両上下方向のその他の部分には設けられていない。すなわち、後側壁部14の屈曲領域(稜線L2)と、外壁部11の後側突条部11cとは、車両上下方向において同じ範囲に位置している。
図1に示すように、後側壁部14における稜線L2は、屈曲領域(裾部H)における上下方向中央側ほど、車幅方向外側(図1においては外壁部11の車両後側の縁側)に位置している。そして、稜線L2は、屈曲領域(裾部H)における中央部から上側又は下側に向かうにつれて車幅方向内側に位置している。そして、稜線L2の車両上下方向の端部は、後側壁部14とフランジ部15との境界線にまで至っており、その箇所よりも車両上下方向外側には稜線L2が形成されていない。また、図3に示すように、後側壁部14における稜線L2は、最も車幅方向外側に位置する箇所においても、後側壁部14におけるフランジ部15側の2分の1の範囲内に位置している。後側壁部14の稜線L2の車幅方向の位置(図3においては上下方向の位置)は、車両上下方向に直交する断面でピラーアウタ部材10を断面視したときに、前側壁部12の稜線L1の車幅方向の位置と同じ位置になっている。
上記のように構成された車両側部構造を作用及び効果を説明する。
先ず、仮に、ピラーアウタ部材10における外壁部11に前側突条部11b及び後側突条部11cが設けられてなく、且つ前側壁部12や後側壁部14が途中で屈曲していない(稜線L1や稜線L2が存在しない)場合について説明する。
図4に示すように、ピラーアウタ部材10における外壁部11に車幅方向外側から荷重が作用した場合、その荷重は、前側壁部12を介してフランジ部13に伝達されるとともに、後側壁部14を介してフランジ部15に伝達される。ここで、前側壁部12及び後側壁部14は、車幅方向内側に向かうほど車両前後方向外側へ向かうように延びている。したがって、外壁部11に車幅方向外側から荷重が作用すると、図4において矢印で示すように、前側壁部12の車幅方向内側の端部及び後側壁部14の車幅方向内側の端部を、車両前後方向外側へと移動させようとする力として作用する。すると、ピラーアウタ部材10におけるフランジ部13やフランジ部15がピラーインナ部材20に対して車両前後方向外側に移動しようとする。ピラーアウタ部材10の外壁部11に作用する荷重の大きさや荷重が作用する方向によっては、ピラーアウタ部材10におけるフランジ部13やフランジ部15に荷重が集中することがある。このような場合、ピラーアウタ部材10のフランジ部13とピラーインナ部材20のフランジ部23との溶接箇所や、ピラーアウタ部材10のフランジ部15とピラーインナ部材20のフランジ部25との溶接箇所において、溶接点が破断してしまうおそれがある。仮に、溶接点が破断してしまうと、ピラーアウタ部材10とピラーインナ部材20とが部分的に分離してしまって、期待される衝撃吸収能を発揮できないおそれがある。
上記実施形態の車両側部構造においては、ピラーアウタ部材10の外壁部11に、平坦部11aから突出する前側突条部11bが設けられている。そのため、図3に示すように、外壁部11と前側壁部12との境界近傍には、外壁部11と前側壁部12との境界線である稜線L3だけでなく、平坦部11aと前側突条部11bとの境界線である稜線L4が形成されている。さらに、前側突条部11bが断面略四角形状であるため、前側突条部11bの突出先端の角にも稜線L5が形成されている。すなわち、この実施形態では、裾部Hにおいて、ピラーアウタ部材10における外壁部11と前側壁部12との境界近傍に、3箇所の稜線が集中して形成されている。そして、ピラーアウタ部材10に対して車幅方向外側からの力が作用した場合には、外壁部11と前側壁部12との境界にも荷重が伝達されるが、上記稜線L3、稜線L4、及び稜線L5によって荷重が分散して受け止められる。したがって、外壁部11と前側壁部12との境界近傍においては、車幅方向外側から荷重が作用しても、前側突条部11bの断面略四角形状が崩れにくい。すなわち、前側突条部11bが設けられていない場合に比較して、外壁部11に対して車幅方向外側から直角に荷重が作用したときの外壁部11と前側壁部12との境界の降伏強度が高くなっている。
また、同様に、裾部Hにおいて、外壁部11と後側壁部14との境界近傍に、外壁部11と前側壁部12との境界線である稜線L6、平坦部11aと後側突条部11cとの境界線である稜線L7、前側突条部11bの突出先端の角である稜線L8が集中して形成されている。そのため、後側突条部11cが設けられていない場合に比較して、外壁部11に対して車幅方向外側から直角に荷重が作用したときの外壁部11と後側壁部14との境界の降伏強度が高くなっている。
その一方で、ピラーアウタ部材10の前側壁部12は、車幅方向の途中で屈曲していて稜線L1が形成されている。したがって、ピラーアウタ部材10に対して車幅方向外側から荷重が作用した際に、前側壁部12が稜線L1を基点として折れ曲がりやすい。すなわち、前側壁部12の稜線L1における降伏強度が、外壁部11と前側壁部12との境界の降伏強度よりも低くなっている。同様に、ピラーアウタ部材10の後側壁部14は、車幅方向の途中で屈曲していて稜線L2が形成されている。したがって、ピラーアウタ部材10に対して車幅方向外側から荷重が作用した際に、後側壁部14が稜線L2を基点として折れ曲がりやすい。すなわち、後側壁部14の稜線L2における降伏強度が、外壁部11と後側壁部14との境界の降伏強度よりも低くなっている。
上記のように降伏強度の関係性が設計されている上記実施形態においては、ピラーアウタ部材10に対して車幅方向外側から荷重が作用すると、その荷重が前側壁部12や後側壁部14に集中して作用しやすい。したがって、図5に示すように、外壁部11と前側壁部12との境界や外壁部11と後側壁部14との境界よりも先に、前側壁部12が稜線L1を基点として折れ曲がるとともに後側壁部14が稜線L2を基点として折れ曲がる。そして、このように前側壁部12や後側壁部14が折れ曲がり変形を開始すると、フランジ部13やフランジ部15へと荷重は伝達されにくく、ピラーアウタ部材10に作用した荷重は前側壁部12や後側壁部14の折れ曲がり変形に消費される。そのため、ピラーインナ部材20との溶接箇所が存在するピラーアウタ部材10のフランジ部13やフランジ部15に過度に荷重が集中することを抑制でき、結果、フランジ部13やフランジ部15における溶接点の破断を抑制できる。
前側壁部12における稜線L1を基点とした折れ曲がり変形や後側壁部14における稜線L2を基点とした折れ曲がり変形がある程度限界に達してもなお、ピラーアウタ部材10に対して車幅方向外側から荷重が作用すると、外壁部11、前側壁部12の外側部分12a、後側壁部14の外側部分14aにも変形が生じるようになる。
このとき、上述したとおり、外壁部11と前側壁部12との境界近傍には稜線L3〜稜線L5が集中していて、前側突条部11bの断面略四角形状が維持されやすい。また、外壁部11と後側壁部14との境界近傍には稜線L6〜稜線L8が集中していて、後側突条部11cの断面略四角形状が維持されやすい。それに対して、外壁部11の平坦部11aは、外壁部11と前側壁部12との境界近傍や外壁部11と後側壁部14との境界近傍ほどには稜線が集中してなく、これらの境界近傍に比べて変形が生じやすい。したがって、外壁部11に変形が生じる際には、図6に示すように、平坦部11aの車両前後方向の中央部が車幅方向内側に向かって突出するように変形しやすい。そして、このように外壁部11が変形すると、前側壁部12における外側部分12aの車幅方向中央部が車両前側に向かって突出するように折れ曲がる。すなわち、前側壁部12が稜線L1を基点として折れ曲がるだけでなく、外側部分12aの車幅方向中央部を基点としても折れ曲がることになり、前側壁部12全体としては複数回折り畳まれたような形に変形する。そのため、例えば、前側壁部12が稜線L1を基点とした折れ曲がり変形しかできない場合に比較して、前側壁部12を変形させるのに多くの荷重が必要となり、高い衝撃吸収効果が期待できる。この点、後側壁部14についても同様で、後側壁部14が複数回折り畳まれたような形に変形することで、高い衝撃吸収効果が期待できる。
ところで、ピラーアウタ部材10に対して車幅方向外側から荷重が作用した際、ピラーアウタ部材10の上下方向のいずれかの箇所において車幅方向に潰れ、その潰れた箇所を基点として折れ曲がることがある。一般的には、ピラーアウタ部材10の上下方向の上側の部分は、変形を抑えるために相応の強度が確保されている。その一方で、上記実施形態では、ピラーアウタ部材10の裾部Hに、前側突条部11b、後側突条部11c、及び屈曲領域(稜線L1及び稜線L2)が設けられている。そのため、裾部Hにおいて前側壁部12及び後側壁部14が変形しやすい。すなわち、ピラーアウタ部材10に対して車幅方向外側から荷重が作用したときには、ピラーアウタ部材10が裾部Hにおいて車幅方向に潰れやすく、その裾部Hが折れ曲がりの基点になりやすい。そして、ピラーアウタ部材10が裾部Hで折れ曲がった場合には、ピラーアウタ部材10は、その上端を支点として下端が車幅方向内側に振れるように変形する。このようなピラーアウタ部材10の変形態様であれば、車室空間の下側が狭くなることはあっても、車室空間の上側が狭くなることは抑制できる。
上記実施形態は、次のように変更することができる。
・ピラーアウタ部材10及びピラーインナ部材20は、全体として車両下側から上側に向かって延びているならば、ロッカー部RやレールアウタRLに固定されていなくてもよい。例えば、上記実施形態のピラーアウタ部材10及びピラーインナ部材20に関する技術をフロントピラー(Aピラー)に適用する場合、ピラーアウタ部材10及びピラーインナ部材20の下端は、車両のフレーム構造におけるエプロンアッパメンバなどのような、ロッカー部Rとは異なる部分に接続されることになる。
・ピラーアウタ部材10における外壁部11の車両前後方向の幅設定は、上記実施形態のものに限らない。例えば、外壁部11の車両前後方向の幅が、車両上下方向全体に亘って一定であってもよい。なお、外壁部11の車両前後方向の幅をどのように設定するかによっては、ピラーアウタ部材10において前側壁部12及び後側壁部14が、下側に向かうほど車両前後方向外側に位置するように円弧状に延設されている裾部Hが形成されないことがある。このような場合であっても、ピラーアウタ部材10の前側壁部12及び後側壁部14の下端に至るように、前側突条部11b、後側突条部11c、及び屈曲領域(稜線L1及び稜線L2)が設けられていれば、上記実施形態と同様の効果を奏することができる。
・ピラーインナ部材20の形状は、ピラーアウタ部材10の車幅方向内側に位置していてピラーアウタ部材10に固定される形状であるならば問わない。例えば、ピラーインナ部材20全体を平板状にしてもよいし、断面円弧状に湾曲した形状であってもよい。
・ピラーアウタ部材10の各フランジ部13、15と、ピラーインナ部材20の各フランジ部23、25との固定は、必ずしも溶接でなくてもよい。例えば、溶接に代えて又は加えてボルト等で固定してもよい。
・ピラーアウタ部材10の前側壁部12において、外側部分12aに対する内側部分12bの傾斜の方向は、上記実施形態のものに限らない。すなわち、内側部分12bは、外側部分12aに対して、車幅方向内側に向かうほど後側に位置するように傾いていてもよい。この点、後側壁部14についても同様で、内側部分14bは、外側部分14aに対して、車幅方向内側に向かうほど前側に位置するように傾いていてもよい。
・外壁部11における前側突条部11b及び後側突条部11cは、必ずしも裾部Hに設けられていなくてもよい。例えば、ピラーアウタ部材10における裾部Hに代えて又は加えて、ピラーアウタ部材10の車両上下方向の中央部に外壁部11における前側突条部11b及び後側突条部11cを設けてもよい。ピラーアウタ部材10において前側突条部11b及び後側突条部11cが設けられている箇所は、車幅方向外側から荷重が作用した際に前側壁部12や後側壁部14に荷重が集中しやすく、これらが変形してピラーアウタ部材10の折れ曲がりの基点になりやすい箇所である。したがって、車両全体の形状や強度等を勘案して、車幅方向外側から荷重が作用した際にピラーアウタ部材10の折れ曲がりの基点とさせたい箇所に、前側突条部11b及び後側突条部11cを設けることが好適である。
・同様に、前側壁部12における屈曲領域(稜線L1)及び後側壁部14における屈曲領域(稜線L2)は、必ずしも裾部Hに設けられていなくてもよい。例えば、ピラーアウタ部材10における裾部Hに代えて又は加えて、ピラーアウタ部材10の車両上下方向の中央部に前側壁部12の屈曲領域及び後側壁部14の屈曲領域を設けてもよい。なお、これらの屈曲領域は、車両上下方向において、外壁部11における前側突条部11bや後側突条部11cと同じ範囲に設けられていることが好ましい。
・上記実施形態では、前側壁部12における稜線L1は、屈曲領域(裾部H)における上下方向中央側ほど車幅方向外側に位置し、中央部から上側又は下側に向かうにつれて車幅方向内側に位置していたが、これに限らない。例えば、前側壁部12における稜線L1は、屈曲領域の上下方向のいずれの箇所においても、車幅方向の同じ位置に位置していてもよい。すなわち、裾部Hを含めたピラーアウタ部材10の全体的な形状や加工の容易性等を勘案して、稜線L1の延設態様を適宜決定すればよい。この点、後側壁部14における稜線L2についても同様である。
・ピラーアウタ部材10において、前側突条部11bと屈曲領域(稜線L1)とは、車両上下方向において必ずしも同じ範囲に設けられていなくてもよい。例えば、車両上下方向において、前側突条部11bと屈曲領域(稜線L1)とが部分的に重複するように設けられていてもよい。さらに、前側突条部11bと屈曲領域(稜線L1)とが、車両上下方向において異なる範囲に設けられていて重複していなくてもよい。仮に、前側突条部11bと屈曲領域(稜線L1)とが異なる範囲に設けられていても、ピラーアウタ部材10に車幅方向外側から荷重が作用した際に、前側壁部12の屈曲領域以外の部分で生じたしわが稜線L1に達すると、前側壁部12は稜線L1において変形しやすくなる。この点、後側突条部11cと屈曲領域(稜線L2)についても同様である。
・ピラーアウタ部材10において、前側突条部11b及び後側突条部11cとは異なる補強部を採用してもよい。例えば、図7に示す例では、ピラーアウタ部材10の車幅方向内側の面において、外壁部11の車両前側の縁部から前側壁部12の車幅方向外側の縁部へと至るように板状の前側パッチ材71が固定されている。そして、外壁部11の車両後側の縁部から後側壁部14の車幅方向外側の縁部へと至るように板状の後側パッチ材72が固定されている。これら前側パッチ材71及び後側パッチ材72においても、上記実施形態の前側突条部11b及び後側突条部11cと同様の効果を得ることが可能である。なお、前側パッチ材71及び後側パッチ材72は、ピラーアウタ部材10の車幅方向外側の面に固定されていてもよい。
・また、例えば、図8に示す例では、外壁部11の車両前側の縁部から前側壁部12の車幅方向外側の縁部にかけての部分が、前側壁部12における他の部分の板厚よりも厚い前側厚肉部81になっている。そして、外壁部11の車両後側の縁部から後側壁部14の車幅方向外側の縁部にかけての部分が、後側壁部14における他の部分の板厚よりも厚い後側厚肉部82になっている。この前側厚肉部81及び後側厚肉部82においても、上記実施形態の前側突条部11b及び後側突条部11cと同様の効果を得ることが可能である。
・さらに、例えば、外壁部11の車両前側の縁部から前側壁部12の車幅方向外側の縁部にかけての部分や外壁部11の車両後側の縁部から後側壁部14の車幅方向外側の縁部にかけての部分を、他の部分よりも強度の高い材質で構成してもよい。
・上記実施形態及び上記変更例の補強部を単独ではなく複数組み合わせて採用してもよい。例えば、外壁部11に、前側突条部11b及び後側突条部11cを設けつつも、これら前側突条部11b及び後側突条部11cが設けられている部分の板厚を他の部分よりも厚くしてもよい。
・前側壁部12及び後側壁部14において屈曲領域(稜線L1及び稜線L2)を設けずに他の構成を採用してもよい。例えば、図9に示す例では、前側壁部12における外側部分12aと内側部分12bとの間に、後側に向かって突出する前突条部91が設けられている。また、後側壁部14における外側部分14aと内側部分14bとの間に、前側に向かって突出する後突条部92が設けられている。このように、前突条部91や後突条部92を設けると、これら前突条部91や後突条部92の断面形状は崩れにくい。しかし、例えば、前突条部91と外側部分12aとの境界線や、外側部分12aにおける車幅方向中央部を基点として前側壁部12に折れ曲がり変形が起こりやすく、この部分における降伏強度は低くなり得る。
・前側壁部12及び後側壁部14において屈曲領域を省略することもできる。例えば、図8に示す例では、前側壁部12において肉厚が変化する境界部分(前側厚肉部81の縁)に荷重が集中して作用しやすく、この部分における降伏強度は、前側厚肉部81が設けられている部分よりも弱いといえる。したがって、前側壁部12が途中で屈曲していなくて屈曲領域が設けられていなくても、外壁部11と前側壁部12との境界における降伏強度が、前側壁部12における降伏強度よりも高いといえる。この点、後側壁部14についても同様である。
10…ピラーアウタ部材、11…外壁部、11a…平坦部11b…前側突条部、11c…後側突条部、12…前側壁部、12a…外側部分、12b…内側部分、13…フランジ部、14…後側壁部、14a…外側部分、14b…内側部分、15…フランジ部、16…下壁部、17…上壁部、20…ピラーインナ部材、21…内壁部、22…前側壁部、23…フランジ部、24…後側壁部、25…フランジ部、26…下壁部、27…上壁部、71…前側パッチ材、72…後側パッチ材、81…前側厚肉部、82…後側厚肉部。91…前突条部、92…後突条部、R…ロッカー部、RL…レールアウタ、H…裾部。

Claims (3)

  1. 車両の下側から上側に向かって延びているピラーアウタ部材と、前記ピラーアウタ部材に対して車幅方向内側に対向配置されているピラーインナ部材とを備えた車両側部構造であって、
    前記ピラーアウタ部材は、前記ピラーインナ部材と対向しているとともに車両の下側から上側に向かって延びている板状の外壁部と、前記外壁部の車両前後方向の縁から車幅方向内側に向かって延びている一対の側壁部と、前記各側壁部の車幅方向内側の縁から車両前後方向の外側へと向かって延びており、車幅方向内側の面が前記ピラーインナ部材に固定されている一対のフランジ部とを備え、
    前記ピラーアウタ部材には、前記外壁部に対して車幅方向外側から直角に荷重が作用したときの前記外壁部と前記側壁部との境界の降伏強度を、前記側壁部における前記降伏強度よりも高くする補強部が設けられており、
    前記側壁部には、車幅方向の途中で屈曲していてその屈曲の稜線よりも車幅方向外側の外側部分と前記稜線よりも車幅方向内側の内側部分とを有する屈曲領域が設けられており、
    前記稜線は、前記側壁部における前記フランジ部側の2分の1の範囲内に位置しており、
    前記ピラーアウタ部材は、車両上下方向の下側の一部に、一対の側壁部が下側に向かうほど車両前後方向外側へ位置するように円弧状に延設されている裾部を備え、
    前記補強部及び前記稜線は、車両上下方向における前記裾部に設けられている
    ことを特徴とする車両側部構造。
  2. 前記補強部は、前記外壁部における車両前後方向の中央部に位置する平坦部に対して車幅方向外側に突出しているとともに前記外壁部における車両前後方向の縁に沿って延びている突条部を含むことを特徴とする請求項1に記載の車両側部構造。
  3. 車両の下側から上側に向かって延びているピラーアウタ部材と、前記ピラーアウタ部材に対して車幅方向内側に対向配置されているピラーインナ部材とを備えた車両側部構造であって、
    前記ピラーアウタ部材は、前記ピラーインナ部材と対向しているとともに車両の下側から上側に向かって延びている板状の外壁部と、前記外壁部の車両前後方向の縁から車幅方向内側に向かって延びている一対の側壁部と、前記各側壁部の車幅方向内側の縁から車両前後方向の外側へと向かって延びており、車幅方向内側の面が前記ピラーインナ部材に固定されている一対のフランジ部とを備え、
    前記外壁部には、前記外壁部における車両前後方向の中央部に位置する平坦部に対して車幅方向外側に突出しているとともに前記外壁部における車両前後方向の縁に沿って延びている突条部が設けられており、
    前記側壁部には、車幅方向の途中で屈曲していてその屈曲の稜線よりも車幅方向外側の外側部分と前記稜線よりも車幅方向内側の内側部分とを有する屈曲領域が設けられており、
    前記稜線は、前記側壁部における前記フランジ部側の2分の1の範囲内に位置しており、
    前記ピラーアウタ部材は、車両上下方向の下側の一部に、一対の側壁部が下側に向かうほど車両前後方向外側へ位置するように円弧状に延設されている裾部を備え、
    前記突条部及び前記稜線は、車両上下方向における前記裾部に設けられている
    ことを特徴とする車両側部構造。
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