JP6655104B2 - 複合膜および複合材料 - Google Patents
複合膜および複合材料 Download PDFInfo
- Publication number
- JP6655104B2 JP6655104B2 JP2018008388A JP2018008388A JP6655104B2 JP 6655104 B2 JP6655104 B2 JP 6655104B2 JP 2018008388 A JP2018008388 A JP 2018008388A JP 2018008388 A JP2018008388 A JP 2018008388A JP 6655104 B2 JP6655104 B2 JP 6655104B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- main surface
- film
- composite
- porosity
- composite membrane
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Landscapes
- Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)
- Laminated Bodies (AREA)
Description
本発明の第1実施形態に係る複合膜は、第1主面と、第1主面とは反対側の第2主面と、を備える多孔層と、第1主面の一部に形成された機能性付与層とを備える。第1主面の開孔率は、第2主面の開孔率以上である。第2主面の開孔率は0.5%〜30%である。第2主面の平均孔面積は0.5μm2〜50μm2であり、水に対する接触角が、70°以上である。機能性付与層の第1主面に対する被覆率は、5%〜95%である。また、複合膜を構成する成分(膜成分)の引張弾性率は、0.5MPa〜200MPaである。このような複合膜は、高い耐水圧および通気度とともに、接着性や表面触感等の機能性を備えており、さらに柔軟である。
(式1)E=EM÷(1−P×0.01)
本発明の第2実施形態に係る複合膜は、多孔層の第2主面の一部に機能性付与層が形成されていること、および、複合膜の第2表面の水に対する接触角が70°以上であること以外、第1実施形態と同様である。すなわち、第2実施形態にかかる複合膜は、第1主面と、第1主面とは反対側の第2主面と、を備える多孔層と、多孔層の第2主面の一部に形成された機能性付与層とを備える。第1主面の開孔率は、第2主面の開孔率以上である。第2主面の開孔率は0.5%〜30%である。第2主面の平均孔面積は0.5μm2〜50μm2である。複合膜の第2表面の水に対する接触角は70°以上である。また、複合膜を構成する成分の引張弾性率は、0.5MPa〜200MPaである。このような複合膜も、高い耐水圧および通気度とともに、接着性や表面触感等の機能性を備えており、さらに柔軟である。
第1実施形態に係る複合膜および第2実施形態に係る複合膜を製造する方法としては、例えば、多孔層を形成した上に機能性付与層を形成させる方法、および、多孔層と機能性付与層をそれぞれ形成させた後に貼り合わせる方法が挙げられる。
構造成分の疎水性は、製膜原液の水に対する凝固性を示す凝固価を指標として示すことができる。構造成分の疎水性が高いほど、製膜原液の凝固価は低くなる。製膜原液100g当たりの凝固価は、60g以下であることが好ましく、40g以下であることがより好ましく、20g以下であることがさらに好ましい。ここで、凝固価とは、100gの製膜原液を撹拌し、これに水を添加したとき、不溶物が発生した時点(凝固点)における溶液中の水分量である。製膜原液が水を包含している場合、凝固点における溶液中の水分量は、製膜原液に含まれている水と添加した水とを足し合わせた値である。製膜原液の凝固価は、構造成分として水への溶解度が低い化合物を用いることにより、低減することができる。構造成分として、水への溶解度が低い化合物と水への溶解度が高い化合物とを含む場合、水への溶解度が高い化合物の含有割合を低減することで、製膜原液の凝固価を低くすることができる。
以下、実施例により本発明をさらに詳しく説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。なお、実施例における性能の評価は、以下の(1)〜(10)の方法に従った。
JIS L−1092 B法(高水圧法)に準じ、耐水圧を測定した。測定に際して、複合膜の変形による破断を防ぐため、複合膜の耐水圧に影響を与え難い平織物を重ねて測定した。平織物は、経糸に80dtex/24フィラメントの6ナイロンマルチフィラメント糸、緯糸に80dtex/34フィラメントの6ナイロンマルチフィラメント糸を用いて製織されており、経糸密度120本/2.54cm、緯糸密度90本/2.54cmであった。なお、複合材料の耐水圧を測定する際には、上記平織物を用いなかった。
JIS L1096 A法に準じ、フラジール法による通気度の測定を行った。
複合膜から幅50mm×長さ80mmの試験片を切り出し、引張試験機(商品名「オートグラフAG−IS型」、株式会社島津製作所製)に取り付けた後(つかみ間隔50mm)、引張速度150mm/分で引張試験を行った。測定温度は22℃、測定湿度は65%であった。得られた応力−ひずみ曲線の初期の直線の傾きを複合膜の断面積(mm2)で除し、複合膜の見かけの引張弾性率EM(MPa)を算出した。上記測定を10回行い、平均値を求めた。なお、複合膜が基材に積層されている場合であって、複合膜単体での引張試験が困難な場合、みかけの引張弾性率EMを算出せずに、後述する(5)の方法により、直接、引張弾性率Eを求めた。
複合膜から幅100mm×長さ100mmの試験片を切り取り、試験片の厚みおよび質量を測定した。厚みは、試験片の任意の10点の厚みの平均値とした。
別途、複合膜をN,N−ジメチルホルムアミドに溶解させて溶液を得た。得られた溶液を、隙間100μmのアプリケーターを用いて、離型フィルム(材質:ポリエチレンテレフタレート、商品名:フィルムバイナ75−NT−2AS、藤森工業株式会社製)の上にコーティングし、120℃で1分間乾燥させた後、離型フィルムを剥離して、対照フィルムを作製した。対照フィルムを幅100mm×長さ100mmに裁断し、厚みおよび質量を測定した。厚みは、対照フィルムの任意の10点の厚みの平均値とした。
試験片および対照フィルムの厚みと質量から、下記式2により空隙率P(%)を算出した。
(式2)P=(1−(WM÷TM)÷(WF÷TF))×100
式中、WFは対照フィルムの質量(g)、TFは対照フィルムの厚み(mm)、WMは試験片の質量(g)、TMは試験片の厚み(mm)である。
(3)で得られた複合膜の引張弾性率EMと(4)で得られた空隙率とから、上記式1により複合膜の膜成分の引張弾性率Eを算出した。複合膜単体での引張試験が困難な場合、(4)と同様の方法により無孔質フィルムを作製し、(3)の方法により引張弾性率Eを求めた。
複合膜を、一方の主面の法線方向から、走査型電子顕微鏡(商品名「S−3000N」、株式会社日立ハイテクノロジーズ製)を用いて倍率1000倍で撮影し、得られたSEM画像をコンピュータに取り込んだ。取り込んだSEM画像を50μm×50μmの範囲に切り取り、画像処理ソフトにて画像解析を行った。二値化処理によって、多孔層の構造部分を明輝度に、それ以外の部分(孔)が暗輝度となるように閾値を決め、明輝度部分を白、暗輝度部分を黒とした画像を得た。暗輝度部分のピクセル数を計測し、暗輝度部分の解析画像の総ピクセル数に対する割合を算出して、開孔率とした。他の9箇所の50μm×50μmの範囲における画像から、同様にして開孔率を算出し、これら10箇所の平均値を求めた。多孔層の他方の主面についても同様に、SEM画像から開孔率を算出した。開孔率が小さい方の主面を第2主面とした。なお、白および黒の配色は逆であってもよい。機能性付与層が形成されている側の多孔層主面の測定では、機能性付与層が形成されていない箇所について測定した。
(6)で得られた二値化処理後の画像を用いた。孔1つ当たりの暗輝度部分のピクセル数に、1ピクセル当たりの面積を乗じて、孔1つ当たりの面積を求めた。なお、孔の一部が計測範囲から外れる場合は、その孔を除外した。孔面積のデータが50個以上になるまで、他の50μm×50μmの範囲において計測を繰り返した。計測した全てのデータの平均値を平均孔面積とした。
(6)によって第2主面が決定された後、接触角測定器(商品名「M−2040Aエルマ接触角測定器」、エルマ光学株式会社製)を用いて、複合膜の第2主面側表面の水に対する接触角を測定した。具体的には、複合膜の第2主面側表面において、任意の5ヶ所に、それぞれ一滴のイオン交換水を滴下し、複合膜表面と水との接触部分の角度を計測して、その平均値を接触角とした。
製膜原液100gを溶液温度30〜30.5℃に保ち、撹拌しながら水を滴下し、凝固点までの滴下量を測定した。凝固点の判定は目視により行った。凝固点までの水の滴下量と、製膜原液に含有する水分量を足して凝固価とした。この操作を3回繰り返し、平均値を求めた。
複合膜の機能性付与層が形成されている側の表面を法線方向から、走査型電子顕微鏡(商品名「S−3000N」、株式会社日立ハイテクノロジーズ製)を用いて倍率100倍で撮影し、得られたSEM画像をコンピュータに取り込んだ。機能性付与層が形成された面積を計測し、測定面積に対する、機能性付与層の面積割合を求めた。
下記処方1に示す組成の製膜原液A(凝固価:10g)を、上記離型フィルムにナイフオーバーロールコータを用いて、塗布量が湿潤状態で80g/m2となるようにコーティングした。次いで、製膜原液Aがコーティングされた離型フィルムを、水噴霧式加湿器(商品名「FT−161DH」、ユーキャン株式会社製)を設置した暴露用の装置(容積:約5.0m3、温度20℃、相対湿度100%、露点20℃)中に、水噴霧量8.0kg/時間の条件で30秒間走行させた。続いて、上記離型フィルムを30℃の水浴に1.5分間入れて製膜原液Aを凝固させた。その後、上記離型フィルムを50℃の水浴に5分間浸漬して水洗し、130℃で1分間熱風乾燥して、多孔層を形成させた。離型フィルム上に形成された多孔層に、柄面積70%の格子柄のグラビアロールで、ポリウレタン樹脂溶液を塗布し、130℃で1分間熱風乾燥して機能性付与層を形成した。ポリウレタン樹脂溶液の処方は、エーテル系ポリウレタン14質量部、シリカ1質量部、メチルエチルケトン78質量部、ジメチルホルムアミド7質量部とした。最後に離型フィルムを剥離除去して複合膜A(厚み51μm)を得た。
1)ポリエステルポリウレタン樹脂溶液;100質量部
商品名「レザミンCU−4555」
大日精化工業株式会社製
ポリエステルポリウレタン樹脂(100%伸長応力:5.5MPa、分子量:約100,000)を27質量%含むN,N−ジメチルホルムアミド溶液
2)疎水性シリカ;16質量部
商品名「ニップシールSS50F」
東ソー・シリカ株式会社製
平均粒径1.2μm
3)酪酸酢酸セルロース;8質量部
商品名「レザミンCUT−725」
大日精化株式会社製
酢酸酪酸セルロースを25質量%含むN,N−ジメチルホルムアミド溶液
4)N,N−ジメチルホルムアミド;76質量部
熱風乾燥後、機能性付与層を形成する前に、製膜原液Aがコーティングされた離型フィルムを、撥水剤(商品名:NKガードS0671、日華化学株式会社製)6質量%、イソプロパノール20質量%および水74質量%を含む水溶液に浸漬し、マングルでピックアップ率50%に絞った後、100℃で2分間乾燥させ、その後、170℃で30秒間熱処理して、撥水加工1を施した。これ以外は、実施例1と同様にして複合膜B(厚み51μm)を得た。
下記処方2に示す組成の製膜原液B(凝固価:10g)を用いたこと以外、実施例1と同様にして複合膜C(厚み51μm)を得た。
1)処方1で使用したポリエステルポリウレタン樹脂溶液;100質量部
2)上記疎水性シリカ;16質量部
3)上記酪酸酢酸セルロース;9質量部
4)N,N−ジメチルホルムアミド;76質量部
5)撥水剤;8質量部
商品名「アサヒガード AG−E500D」
旭硝子株式会社製
機能性付与層を形成するグラビアロールの柄面積を80%の格子柄にした以外は、実施例1と同様にして複合膜D(厚み51μm)を得た。得られた複合膜Dについて、上記評価(1)〜(10)を行った。(9)を除く評価結果を表1に示す。離型フィルムとは反対側の露出面の開孔率がより小さかった。表1では、この主面を第2主面として示した。得られた複合膜Dは、高い耐水圧および通気度を備えていた。また、複合膜Dのみかけの引張弾性率は小さく、柔軟性に優れていることがわかる。機能性付与層を形成した側の複合膜表面は、タック(べたつき)感が少なく、肌触りのよい触感であった。実施例1で得られた複合膜Aと比較して、機能性付与層の被覆面積が高く、通気性がやや低かった。
下記処方3に示す組成の製膜原液C(凝固価:10g)を用いたこと以外、実施例1と同様にして複合膜a(厚み50μm)を製造した。得られた複合膜aについて、上記評価(1)〜(10)を行った。(9)を除く評価結果を表1に示す。離型フィルムとは反対側の露出面には、SEMによって孔は確認できなかった(第2主面の開孔率0%)。よって、通気性が非常に低かった。
1)処方1で使用したポリエステルポリウレタン樹脂溶液;100質量部
2)上記疎水性シリカ;5質量部
3)N,N−ジメチルホルムアミド;68質量部
4)上記撥水剤;8質量部
下記処方4に示す組成の製膜原液D(凝固価:71g)を準備した。なお、製膜原液Dは、1)〜4)の順に、撹拌混合して、目視で均一な溶液が得られていることを確認しながら順次添加して、調製した。また、混合時の温度は30℃以下とした。
1)W/Oエマルジョン型ポリエーテル/ポリエステルポリウレタン樹脂溶液;100質量部
商品名「ゾルテックスPX−550」
DIC株式会社製
メチルエチルケトン66質量%、水3質量%およびポリエーテル/ポリエステルポリウレタン樹脂31質量%を含む水系の樹脂溶液
2)メチルエチルケトン/トルエン(質量比1/2)の混合溶媒;50質量部
3)製膜助剤;1質量部
商品名「ゾルテックス アシスターSD−27M」
DIC株式会社製
4)水/メチルエチルケトン(質量比9/1)の混合溶媒;50質量部
製膜原液Dに、撥水剤(商品名「アサヒガード AG−E500D」)を1.5質量部添加したこと以外は、比較例2と同様にして複合膜c(厚み31μm)を得た。得られた複合膜cについて、上記評価(1)〜(10)を行った。(9)を除く評価結果を表1に示す。離型フィルムとは反対側の露出面の開孔率がより小さかった。表1では、この主面を第2主面として示した。製膜原液Dに撥水剤を添加したものの、所望の耐水圧を得ることはできなかった。
製膜原液Bがコーティングされた離型フィルムを、水噴霧式加湿器を作動させない状態で暴露用の装置内(温度20度、相対湿度60%、露点12℃)を5秒間走行させたこと以外は、実施例3と同様にして、複合膜d(厚み52μm)を製造した。得られた複合膜dについて、上記評価(1)〜(10)を行った。(9)を除く評価結果を表1に示す。離型フィルムとは反対側の露出面には、SEMによって孔は確認できなかった(第2主面の開孔率0%)。よって、通気性が非常に低かった。
機能性付与層を形成しなかった以外は、実施例1と同様にして多孔膜e(厚み51μm)を製造した。得られた多孔膜eについて、上記評価(1)〜(9)を行った。評価した。(9)を除く評価結果を表1に示す。離型フィルムとは反対側の露出面の開孔率がより小さかった。表1では、この主面を第2主面として示した。得られた多孔膜eは、高い耐水圧および通気度を備えていた。また、多孔膜eのみかけの引張弾性率は小さく、柔軟性に優れていることがわかる。しかしながら、機能性付与層を形成していないため、膜表面はタック(べたつき)感が強く、肌触りの悪い触感だった。
機能性付与層をコンマロールにより形成したこと以外は、実施例1と同様にして複合膜f(厚み59μm)を製造した。得られた複合膜fについて、上記評価(1)〜(10)を行った。(9)を除く評価結果を表1に示す。ただし、離型フィルムとは反対側の露出面は、機能性付与層によって100%被覆されており、多孔層の評価ができなかった。表1では、便宜上この主面を第2主面として示した。得られた複合膜fは、高い耐水圧を備えていたが、機能性付与層の被覆率が高いために、通気度が非常に低かった。また、複合膜fのみかけの引張弾性率は小さく、柔軟性に優れていることがわかる。
耐水圧の測定に使用する平織物と同じ平織物を準備した。この平織物に対し、常法により精練、染色を行った。次いで、平織物をフッ素系撥水剤(商品名:アサヒガードAG7000、旭硝子株式会社製)を5質量%含む水分散液に浸漬し、マングルにてピックアップ率40%に絞った後、100℃で3分間乾燥させ、その後、160℃で1分間熱処理して、平織物に撥水加工2を施した。撥水加工2を施した後の平織物(厚み約0.13mm)を基材Aとして用いた。基材Aの評価法(2)により測定される通気度は、13.39cm3/cm2/secであった。
平織物に撥水加工2を施した後、カレンダー加工機を用いて、温度170℃、圧力35kg/cm2、速度25m/分の条件にてカレンダー加工を施したこと以外、実施例5と同様にして、基材Bを得た。基材B(厚み約0.12mm)の評価法(2)により測定される通気度は、1.99cm3/cm2/secであった。
1)処方1で使用したポリエステルポリウレタン樹脂溶液;100質量部
2)上記疎水性シリカ;7質量部
3)炭酸カルシウム;20質量部
NS#400
日東粉化工業株式会社製
4)上記酪酸酢酸セルロース;10質量部
5)N,N−ジメチルホルムアミド;110質量部
比較例5で得られた多孔膜eの一方の主面(第1主面)に、130℃に加熱したホットメルト接着剤を、グラビアロールを用いてドット柄(接着面積30%)に塗布して、機能性付与層を形成し、複合膜G(厚み51μm)を得た。
得られた複合膜Gについて、上記評価(1)〜(10)を行った。(9)を除く評価結果を表1に示す。得られた複合膜Gは、高い耐水圧および通気度を備えていた。また、複合膜Gのみかけの引張弾性率は小さく、柔軟性に優れていることがわかる。機能性付与層を形成した側の複合膜表面は、加熱圧着で接着させることが可能である。
b:第2主面
Claims (15)
- 第1主面と、前記第1主面とは反対側の第2主面と、を備える多孔層と、機能性付与層とを備える複合膜であって、
前記第1主面の開孔率が、前記第2主面の開孔率以上であり、
前記第2主面の前記開孔率が、0.5%〜30%であり、平均孔面積が、0.5μm2〜50μm2であり、水に対する接触角が、70°以上であり、
前記機能性付与層が、前記多孔層の前記第1主面の一部に形成されており、
前記機能性付与層の前記第1主面に対する被覆率が、5%〜95%であり、
前記複合膜の空隙率の影響を除外した引張弾性率が、0.5MPa〜200MPaであり、
前記多孔層および前記機能性付与層の構成成分は、それぞれウレタンエラストマーを含む、複合膜。 - 第1主面と、前記第1主面とは反対側の第2主面と、を備える多孔層と、機能性付与層とを備える複合膜であって、
前記第1主面の開孔率が、前記第2主面の開孔率以上であり、
前記第2主面の前記開孔率が、0.5%〜30%であり、平均孔面積が、0.5μm2〜50μm2であり、
前記機能性付与層が、前記多孔層の前記第2主面の一部に形成されており、
前記複合膜の前記第2主面側の表面の水に対する接触角が、70°以上であり、
前記複合膜の空隙率の影響を除外した引張弾性率が、0.5MPa〜200MPaであり、
前記多孔層および前記機能性付与層の構成成分は、それぞれウレタンエラストマーを含む、複合膜。 - 前記複合膜の引張弾性率が、0.1MPa〜30MPaである、請求項1または2に記載の複合膜。
- 前記複合膜全体の空隙率が、前記多孔層の第2主面の開孔率の1.1倍以上である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の複合膜。
- 前記複合膜の厚みが、5μm〜1000μmである、請求項1〜4のいずれか一項に記載の複合膜。
- 前記複合膜の耐水圧が、21kPa〜300kPaであり、フラジール法で測定された通気度が、0.06cm3/cm2/sec〜1.0cm3/cm2/secである、請求項1〜5のいずれか一項に記載の複合膜。
- 請求項1〜6のいずれか一項に記載の複合膜と、基材と、を備える、複合材料。
- 前記基材が、織物、編物および不織布よりなる群から選択される少なくとも一つである、請求項7に記載の複合材料。
- 前記基材のフラジール法で測定された通気度が、1.1cm3/cm2/sec〜1000cm3/cm2/secである、請求項7または8に記載の複合材料。
- 前記複合材料の耐水圧が、21kPa〜300kPaであり、フラジール法で測定された通気度が、0.06cm3/cm2/sec〜1.0cm3/cm2/secである、請求項7〜9のいずれか一項に記載の複合材料。
- 第1主面と、前記第1主面とは反対側の第2主面と、を備える多孔層と、機能性付与層とを備える複合膜を製造する方法であって、
前記多孔層の成分と、前記成分に対する良溶媒を含む溶媒と、を含む製膜原液を用いて膜状物を形成する工程と、
形成された前記膜状物を、前記成分に対する第1貧溶媒を含む雰囲気下に置く曝露工程と、
前記曝露工程の後、前記膜状物を、前記成分に対する第2貧溶媒を含む凝固液に浸漬させて凝固させる凝固工程と、
凝固された前記膜状物を乾燥して前記多孔層を形成する工程と、
前記機能性付与層の成分を含む原液を、前記多孔層の前記第1主面の一部に付与する工程と、を備え、
前記第1主面の開孔率が、前記第2主面の開孔率以上であり、
前記第2主面の前記開孔率が、0.5%〜30%であり、平均孔面積が、0.5μm2〜50μm2であり、水に対する接触角が、70°以上であり、
前記機能性付与層の前記第1主面に対する被覆率が、5%〜95%であり、
前記複合膜の空隙率の影響を除外した引張弾性率が、0.5MPa〜200MPaであり、
前記多孔層および前記機能性付与層の構成成分は、それぞれウレタンエラストマーを含む、複合膜の製造方法。 - 第1主面と、前記第1主面とは反対側の第2主面と、を備える多孔層と、機能性付与層とを備える複合膜を製造する方法であって、
前記多孔層の成分と、前記成分に対する良溶媒を含む溶媒と、を含む製膜原液を用いて膜状物を形成する工程と、
形成された前記膜状物を、前記成分に対する第1貧溶媒を含む雰囲気下に置く曝露工程と、
前記曝露工程の後、前記膜状物を、前記成分に対する第2貧溶媒を含む凝固液に浸漬させて凝固させる凝固工程と、
凝固された前記膜状物を乾燥して前記多孔層を形成する工程と、
前記機能性付与層の成分を含む原液を、前記多孔層の前記第2主面の一部に付与する工程と、を備え、
前記第1主面の開孔率が、前記第2主面の開孔率以上であり、
前記第2主面の前記開孔率が、0.5%〜30%であり、平均孔面積が、0.5μm2〜50μm2であり、
前記複合膜の前記第2主面側の表面の水に対する接触角が、70°以上であり、
前記複合膜の空隙率の影響を除外した引張弾性率が、0.5MPa〜200MPaであり、
前記多孔層および前記機能性付与層の構成成分は、それぞれウレタンエラストマーを含む、複合膜の製造方法。 - 前記第1貧溶媒は、水であり、
前記曝露工程における前記雰囲気の露点は、0℃以上、50℃以下である、請求項11または12に記載の複合膜の製造方法。 - 前記曝露工程において、前記膜状物は、前記第1貧溶媒を含む雰囲気下に10秒以上、300秒以下置かれる、請求項11〜13のいずれか一項に記載の複合膜の製造方法。
- 前記製膜原液100g当たりの凝固価は、60g以下である、請求項11〜14のいずれか一項に記載の複合膜の製造方法。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017071022 | 2017-03-31 | ||
JP2017071022 | 2017-03-31 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2018171890A JP2018171890A (ja) | 2018-11-08 |
JP6655104B2 true JP6655104B2 (ja) | 2020-02-26 |
Family
ID=64108224
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2018008388A Active JP6655104B2 (ja) | 2017-03-31 | 2018-01-22 | 複合膜および複合材料 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6655104B2 (ja) |
Family Cites Families (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2956441B2 (ja) * | 1993-09-16 | 1999-10-04 | トヨタ車体株式会社 | 防音材 |
JPH09157065A (ja) * | 1995-12-08 | 1997-06-17 | Osaka Gas Co Ltd | 炭素質多孔体及び多孔質複合シートの製造方法 |
JP2002225209A (ja) * | 2001-01-30 | 2002-08-14 | Teijin Ltd | 透湿防水性耐熱布帛 |
JP4530630B2 (ja) * | 2002-11-12 | 2010-08-25 | ダイセル化学工業株式会社 | 多孔性フィルムの製造方法、及び多孔性フィルム |
JP4048229B2 (ja) * | 2007-07-05 | 2008-02-20 | ジャパンゴアテックス株式会社 | 防水透湿性繊維製品用積層体 |
JP5227630B2 (ja) * | 2008-03-25 | 2013-07-03 | 平松産業株式会社 | 皮革様シート状物およびその製造方法 |
JP5593011B2 (ja) * | 2009-09-28 | 2014-09-17 | ユニチカトレーディング株式会社 | 透湿防水膜及びその製造方法 |
JP5611190B2 (ja) * | 2009-03-19 | 2014-10-22 | セーレン株式会社 | 複合材料 |
-
2018
- 2018-01-22 JP JP2018008388A patent/JP6655104B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2018171890A (ja) | 2018-11-08 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4931938B2 (ja) | 透湿性防水シート及びその製造方法 | |
JP5490785B2 (ja) | 透湿防水性布帛およびその製造方法 | |
JP5463089B2 (ja) | 積層布帛およびその製造方法 | |
JP4503096B1 (ja) | 透湿防水性布帛およびその製造方法 | |
JP6084415B2 (ja) | 医療用透湿防水性布帛 | |
JP3212418B2 (ja) | 透湿性防水布帛 | |
JP6664215B2 (ja) | 防水通気多孔質膜および防水通気複合材料 | |
JP6655104B2 (ja) | 複合膜および複合材料 | |
US7858009B2 (en) | Synthetic leather and method for producing the same | |
JP2012202009A (ja) | 透湿防水性布帛の製造方法 | |
JP5396010B2 (ja) | 透湿性防水布帛およびその製造方法 | |
JP2004169233A (ja) | 透湿防水性コーティング布帛とその製造方法 | |
JP2006152461A (ja) | スエード調人工皮革およびその製造方法 | |
JPH07229070A (ja) | 透湿防水性コーティング布帛の製造方法 | |
JPH0578984A (ja) | 透湿防水性コーテイング布帛 | |
JP3273144B2 (ja) | 透湿性防水布帛 | |
JP2007176134A (ja) | 透湿性防水布帛 | |
JP4086475B2 (ja) | 透湿性防水布帛 | |
JP6422115B2 (ja) | 布帛及びその製造方法 | |
WO2024004784A1 (ja) | 透湿防水積層布、その製造方法及びこれを用いた衣服 | |
JP2002129479A (ja) | ソフト風合いの透湿防水性コーティング布帛の製造方法 | |
JP2019172978A (ja) | 多孔質膜およびこれを含む積層体 | |
JPH05309793A (ja) | 透湿防水布帛の製造方法 | |
JP2001239624A (ja) | 透湿性防水布帛 | |
JP2004324000A (ja) | 透湿防水性コーティング布帛とその製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20180412 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20190208 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20190219 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20190405 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20190924 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20191011 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20200107 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20200131 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6655104 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |