JP6609254B2 - 非対称ポリエンを使用して、エチレン系ポリマーの調製のための反応器の安定性を改善する方法 - Google Patents

非対称ポリエンを使用して、エチレン系ポリマーの調製のための反応器の安定性を改善する方法 Download PDF

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Description

関連出願への参照
本出願は、2013年12月26日出願の米国仮出願第61/920,928号の利益を主張し、これは、参照により本明細書に組み込まれる。
従来の低密度ポリエチレン(LDPE)は、良好な加工性を有するが、膜及び/または押出コーティング用途に使用されるとき、より高い溶融強度が依然として所望される。そのようなポリマーが、非対称ポリエンを使用して生成され得ることが見出されている。しかしながら、そのようなポリマーを、最小化された反応器の付着物及び良好な反応器安定性での重合条件下で、生成する必要性が存在する。
種々の分岐剤を使用するLDPEポリマーのための重合プロセス及び他の方法が、米国公開第2008/0242809号、国際公開第2007/110127号、同第97/45465号、同第2012/057975号、同第2012/084787号、同第2013/059042号、同第2013/078018号、同第2013/078224号、及び国際出願第PCT/US13/029881号(現在は、国際公開第2014/003837号)に記載されている。
十分に高い圧力及び温度下でか、または発火源の存在下で、エチレンが、炭素、メタン、及び酸素に分解し得ることは、業界内で周知である。次の機構:C→(1+z)C+(1−z)CH+2zHが、Zimmermannらによって、“Explosive decomposition of compressed ethylene”,Chemie Ingenieur Technik(1994),66(10),1386−1389に記載されており、式中、zは、0〜1の範囲であり、圧力及び温度に左右される。この分解は、暴走反応をもたらし、これは、非常に高い温度及び圧力を生じさせ、次いで、これは設備の損傷をもたらし得る。分解中の設備の損傷を避けるために、実際面では、反応器の内容物は、緊急安全弁ならびに通気サイクロン(vent cyclone)及び/またはフレアによる可能な処置を通じて迅速に大気中に放出される。したがって、エチレン分解は、非常に望ましくない事象とみなされる。エチレンの分解は、Luftと他の者により、以下の刊行物で広く研究されている:“Safety engineering studies on the explosive decomposition of compressed ethylene”,Chemie Ingenieur Technik(1995),67(7),862−864、“Thermal decomposition of ethylene−comonomer mixtures under high pressure”AIChE Journal(1999),45(10),2214−2222、及び“Effect of reactor contamination on highly compressed ethylene”Chemie Ingenieur Technik(2000),72(12),1538−1541。Zhangらもまた、“Runaway phenomena in low−density polyethylene autoclave reactors”AIChE Journal(1996),42(10),2911−2925に、この現象を記載している。
低密度ポリエチレン製造技術に導入される全ての新しい化合物、及び(ペルオキシドからのものよりも)追加のラジカルをもたらし、結果として上記の暴走反応に必要な温度をもたらし得るものは、分解感度について試験される必要がある。各化合物のプロセスにおけるラジカルの基準レベルを変える傾向が考慮されなければならない。いくつかの事例では、所与の化合物が、反応器に注入される他の材料とは無関係にラジカルを発生させ得る。他の事例において、2つの化合物間の相互作用が、追加のラジカルを発生させ得る。
ラジカルを発生させるための、アルデヒドとビニルモノマー、特にメチルメタクリレートとの相互作用が、Ouchi等による“Vinyl Polymerization.393.Radical Polymerization of Vinyl Monomer Initiated by Aliphatic Aldehyde”Bull.Chem.Soc.Jpn.,53,748−752(1980)に記載されている。ケトン、例えばシクロヘキサノン等の他の化合物が、Liu等による、“Computational Study of Cyclohexanone−Monomer Co−initiation Mechanism in Thermal Homo−polymerization of Methyl Acrylate and Methyl Methacrylate,”J.Phys.Chem.A,116,5337−5348(2012)に記載される通り、同じような反応を示す。
付着物は、高圧低密度のポリエチレン生成のための管状反応器の使用において、重要な留意事項である。付着物は、反応を開始する前の、エチレンを加熱する能力に影響を与え得るか、または熱除去の能力に影響を与え得る。酸素(O)は、高圧低密度のポリエチレンプロセスにおける、既知の開始剤である。メタクリレートまたはアクリレート系のコモノマー、例えば、エチルアクリレート、メチルアクリル酸、またはアクリル酸は、多くの場合、適切に機能するために、酸素(O)を必要とする阻害剤によって安定化される。メタクリレートまたはアクリレート系コモノマーを使用する高圧低密度のポリエチレンプロセスに関して、これらが反応部内に注入されるか、そこに到着する前に、重合を未成熟に開始しないことを確実にするために、コモノマーの安定性が管理されなければならない。管状重合に関して、反応器へのエチレン供給物または全体のエチレン供給物の一部分を、開始剤の第1の反応部内への注入及び/またはそこでの活性化の前に加熱することが、一般的に行われている。別の懸念領域は、反応物質が反応器システムの注入口圧まで圧縮される二次圧縮器である。一般的に、高圧ポリエチレン反応器システムの注入口圧は、1000〜5000バールにわたる。二次圧縮器は、一般的に、一段または多段圧縮構成の往復プランジャーを装備する。各断熱圧力段階において、エチレンは、次の及び/または最終圧縮段階前に、加熱され、冷却される必要がある。この熱効果は、ラジカルの未成熟な形成をもたらし得、その結果として、シリンダーパッキン及び/または弁中のポリマーが、シリンダーパッキンの潤滑阻害及び/またはシリンダー弁の漏れに起因するエチレンの再圧縮による、より高いシリンダー吐出し温度をもたらす可能性がある。
上で論じられたように、より高い溶融強度及びより高い密度を有し、最小の反応器付着物、ならびに良好なプロセス及び反応器安定性で重合し得る新しいエチレン系ポリマーに対する必要性が存在する。これらの必要性が、以下の発明により満たされた。
本発明は、エチレン系ポリマーを形成するための方法を提供し、前記方法は、エチレンと「アルファ、ベータ不飽和カルボニル末端」及び「C−C二重結合末端」を含む少なくとも1つの非対称ポリエンとを重合することを含み、
重合は、少なくとも1つのフリーラジカル開始剤の存在下で起こり、重合は、少なくとも2つの反応部、反応部1及び反応部i(i≧2)を備える反応器構成で起こり、反応部iは、反応部1の下流にあり、
少なくとも1つの連鎖移動剤(CTA)が、重合に添加され、CTAは、飽和炭化水素または不飽和炭化水素である。
高圧重合構成のフロースキームを描写する。 比較実施例A’、本発明の実施例1’及び2’で使用した流れ図を示す。
上で論じられたように、本発明は、エチレン系ポリマーを形成するための方法を提供し、前記方法は、エチレンと「アルファ、ベータ不飽和カルボニル末端」及び「C−C二重結合末端」を含む少なくとも1つの非対称ポリエンとを重合することを含み、重合は、少なくとも1つのフリーラジカル開始剤の存在下で起こり、
重合は、少なくとも2つの反応部、反応部1と反応部i(i≧2)とを備える反応器構成で起こり、反応部iは、反応部1の下流にあり、
少なくとも1つの連鎖移動剤(CTA)が、重合に添加され、CTAは、飽和炭化水素または不飽和炭化水素である。
本発明の方法は、本明細書に記載される2つ以上の実施形態の組み合わせを含み得る。
一実施形態において、CTAは、アルカン、アルケン、またはこれらの組み合わせから選択される。さらなる実施形態において、CTAは、C3−C20アルカン、C3−C20アルケン、またはこれらの組み合わせ、C3−C10アルカン、C3−C10アルケン、またはこれらの組み合わせから選択される。
一実施形態において、ポリエンは、反応部に供給される前に「酸素除去ステップ」に供される。
一実施形態において、ポリエンは、供給槽で保管され、供給槽は、5.0、さらには2.0未満、さらには1.0未満、さらには0.5未満、さらには0.2未満、さらには0.1体積パーセント未満の酸素を含む「ヘッドスペースガス」を有する。
一実施形態において、ポリエンは、圧縮段階を通じて直接反応部内か、または直接反応部の供給物内へ供給される。反応及び/または反応部内への供給位置の選択は、これらに限定されないが、加圧エチレン及び/もしくは溶媒中へのポリエンの可溶性、加圧エチレン中におけるポリエンの濃縮、ならびに/または開始剤の注入前に、反応器の内容物を加熱するのに使用される予熱器内のポリエンの未成熟重合による付着物が含まれる複数の要因に左右される。
一実施形態において、ポリエンは、直接反応部内か、または直接反応部の供給物内へ供給される。
一実施形態において、第1の反応部の最高温度は、第1の反応部の下流の各逐次反応部の最高温度よりも高い。
一実施形態において、第1の反応部における最高温度は、300℃超、または310℃超、または320℃超である。
一実施形態において、第1の反応部における最高温度は、各逐次反応部の最高温度よりも、少なくとも10℃、または少なくとも20℃、または少なくとも30℃高い。
一実施形態において、最終反応部の最高温度は、それより前の反応部それぞれの最高温度よりも低い。
一実施形態において、ポリエンは、反応部1に供給されない。さらなる実施形態において、第1の反応部の最高温度は、第1の反応部の下流の各逐次反応部の最高温度よりも高い。
一実施形態において、反応部1に添加される質量によるポリエンの量と比較して、質量によるより多くのポリエンが反応部iに添加される。上で使用される場合、ポリエンの量は、反応部の新しい供給物中(すなわち、持ち越しのポリエンではない)に添加されるポリエンに基づいて決定される。さらなる実施形態において、iは、2以上であり、さらにはiは、2〜5であり、さらにはiは、2〜4である。
一実施形態において、質量によるポリエンは、反応部1及び反応部iの両方に添加される。さらなる実施形態において、iは、2以上であり、さらにはiは、2〜5であり、さらにはiは、2〜4である。
一実施形態において、反応部iに添加される質量によるポリエンの量と比較して、質量によるより多くのポリエンが反応部1に添加される。上で使用される場合、ポリエンの量は、反応部の新しい供給物中(すなわち、持ち越しのポリエンではない)に添加されるポリエンに基づいて決定される。さらなる実施形態において、iは、2以上であり、さらにはiは、2〜5であり、さらにはiは、2〜4である。
一実施形態において、ポリエンは、反応部の注入口で、フリーラジカル開始剤の添加の前にか、またはフリーラジカル開始剤と共に同時に添加される。好ましくは、ポリエンは、ポリエンをよく分散させるために、開始剤の添加の前に添加される。
一実施形態において、第1の反応部に供給されるエチレンは、重合に供給される総エチレンの10〜100パーセントである。さらなる実施形態において、第1の反応部に供給されるエチレンは、重合に供給される総エチレンの20〜80パーセント、さらには25〜75パーセント、さらには30〜70パーセント、さらには40〜60パーセントである。
反応器構成は、少なくとも1つの反応器を備える。一実施形態において、本プロセスは、少なくとも1つの管状反応器を備える反応器構成で行われる。さらなる実施形態において、各反応部における最高温度は、150〜360℃、さらには170〜350℃、さらには200〜340℃である。
一実施形態において、反応器の第1の注入口での重合圧力は、1000〜3600バール、さらには1200〜3500バール、さらには1500〜3400バール、さらには2000〜3200バールである。
一実施形態において、「反応部iへの供給物中のCTAの濃度」対「反応部1への供給物中のCTAの濃度」の比率は、1以上、さらには1超、さらには1.5超、さらには2超である。
一実施形態において、「反応部iへの供給物中のCTAの濃度」対「反応部1への供給物中のCTAの濃度」の比率は、1未満、さらには0.8未満、さらには0.6未満、さらには0.4未満である。
ポリエン
一実施形態において、非対称ポリエンの「アルファ、ベータ不飽和カルボニル末端」は、以下からなる群から選択される。
(式中、Rは、H、またはC1−C6アルキル、さらにはC1−C3アルキル、さらにはCHから選択される)、
(式中、Rは、H、またはC1−C6アルキル、さらにはC1−C3アルキル、さらにはCHから選択され、Rは、H、CH、またはCHCHから選択され、Rは、H、CH、またはCHCHから選択され、nは、1〜50、さらには1〜20、さらには1〜10から選択される)、
(式中、Rは、H、またはC1−C6アルキル、さらにはC1−C3アルキル、さらにはCHから選択される)、
(式中、R’は、H、またはC1−C6アルキル、さらにはC1−C3アルキル、さらにはCHから選択される)、及び
上記の構造a)からe)において、
という表記は、非対称ポリエンの「アルファ、ベータ不飽和カルボニル末端」と非対称ポリエンの残りの化学構造との間の共有結合の中央での切断を表す。
一実施形態において、非対称ポリエンの「α,β不飽和カルボニル末端」は、上記の通りのa)からd)からなる群から選択される。
一実施形態において、非対称ポリエンの「C−C二重結合末端」は、以下からなる群から選択される。
(式中、Rは、H、またはC1−C6アルキル、さらにはC1−C3アルキル、さらにはCHから選択される)、
(式中、Rは、H、またはC1−C6アルキル、さらにはC1−C3アルキル、さらにはCHから選択される)、
(式中、Rは、H、またはC1−C6アルキル、さらにはC1−C3アルキル、さらにはCHから選択される)、
(式中、R10は、HまたはOHから選択される)、
(式中、m=1〜20である)、
(式中、R11は、HまたはOHから選択される)、
(式中、p=1〜20である)、
(式中、R12は、H、またはC1−C6アルキル、さらにはC1−C3アルキル、さらにはCHから選択され、R13は、H、またはC1−C6アルキル、さらにはC1−C3アルキル、さらにはCHから選択され、R14は、H、またはC1−C6アルキル、さらにはC1−C3アルキル、さらにはCH、またはPhから選択される)、及び
(式中、R15は、H、またはC1−C6アルキル、さらにはC1−C3アルキル、さらにはCHから選択され、R16は、H、またはC1−C6アルキル、さらにはC1−C3アルキル、さらにはCHから選択される)。
上記構造1)〜25)において、
という表記は、非対称ポリエンの「C−C二重結合末端」と非対称ポリエンの残りの化学構造との間の共有結合の中央での切断を表す。
一実施形態において、非対称ポリエンの「C−C二重結合末端」は、1)、2)、3)、4)、5)、6)、7)、8)、9)、10)、11)、12)、13)、14)、15)、16)、及び17)からなる群から選択され、これらはそれぞれ上に示される通りである。
一実施形態において、非対称ポリエンの「C−C二重結合末端」は、1)、2)、3)、4)、5)、6)、7)、8)、9)、10)、11)、及び12)からなる群から選択され、これらはそれぞれ上に示される通りである。
一実施形態において、非対称ポリエンの「C−C二重結合末端」は、1)、2)、3)、及び12)からなる群から選択され、これらはそれぞれ上に示される通りである。
一実施形態において、非対称ポリエンの「C−C二重結合末端」は、13)、14)、15)、及び16)からなる群から選択され、これらはそれぞれ上に示される通りである。
一実施形態において、非対称ポリエンの「アルファ、ベータ不飽和末端」は、以下からなる群から選択される。
(式中、Rは、H、またはC1−C6アルキル、さらにはC1−C3アルキル、さらにはCHから選択され、Rは、H、CH、またはCHCHから選択され、Rは、H、CH、またはCHCHから選択され、nは、1〜50、さらには1〜20、さらには1〜10から選択され、さらなる実施形態において、R及びRが共にHであるか、またはRがCHもしくはCHCHであるときは、RはHであり、RがCHまたはCHCHであるときは、Rは、Hである)、及び
(式中、Rは、H、またはC1−C6アルキル、さらにはC1−C3アルキル、さらにはCHから選択される)。
一実施形態において、非対称ポリエンの「アルファ、ベータ不飽和末端」は、以下からなる群から選択される。
(式中、Rは、H、またはC1−C6アルキル、さらにはC1−C3アルキル、さらにはCHから選択され、Rは、H、CH、またはCHCHから選択され、Rは、H、CH、またはCHCHから選択され、nは、1〜50、さらには1〜20、さらには1〜10から選択され、さらなる実施形態において、R及びRが共にHであるか、またはRがCHもしくはCHCHであるときは、RはHであり、RがCHまたはCHCHであるときは、Rは、Hである)。
一実施形態において、非対称ポリエンの「アルファ、ベータ不飽和末端」は、以下からなる群から選択される。
(式中、Rは、H、またはC1−C6アルキル、さらにはC1−C3アルキル、さらにはCHから選択される)。
反応器構成は、少なくとも1つの反応器を備える。一実施形態において、非対称ポリエンは、反応器中のエチレンの重量による総量に基づいて、100重量ppm以上の量で存在する。
一実施形態において、非対称ポリエンは、反応器中のエチレンの重量による総量に基づいて、10000重量ppm以下、または5000重量ppm以下、または1000重量ppm以下の量で存在する。
一実施形態において、非対称ポリエンは、以下からなる群から選択される。
(式中、nは、1〜50、さらには1〜20、さらには1〜10であり、Rは、Hまたはアルキル(好ましくはエチルまたはメチル、より好ましくはメチル)から選択され、Rは、Hまたはアルキル(好ましくはエチルまたはメチル、より好ましくはメチル)から選択され、好ましくは、R及びRは、(i)R及びRが、共にHである、(ii)Rがメチルのときは、RはHである、(iii)RがHのときは、Rはメチルである、及び(iv)(ii)と(iii)との組み合わせ、からなる群から選択される)、
(式中、m=1〜20である)。
一実施形態において、非対称ポリエンは、i)〜x)からなる群から選択され、それぞれは、上に示す通りであり、本発明のエチレン系ポリマーは、少なくとも1つの管状反応器を備える反応器構成で形成される。
一実施形態において、非対称ポリエンは、i)、ii)、iii)、iv)、及びv)からなる群から選択され、それぞれは、上に示す通りである。
一実施形態において、非対称ポリエンは、i)及びv)からなる群から選択され、それぞれは、上に示す通りである。
一実施形態において、非対称ポリエンは、vi)、vii)、viii)、及びix)からなる群から選択され、それぞれは、上に示す通りである。
一実施形態において、非対称ポリエンは、上に示す通り、i)からなる群から選択される。
一実施形態において、非対称ポリエンは、ポリプロピレングリコールアリルエーテルメタクリレート(PPG−AEMAまたはPPGAEM)である。(実験の部分を参照のこと)。
一実施形態において、非対称ジエンは、3.0〜6.5ppmの化学シフトのH NMR信号を有する。
一実施形態において、本発明のポリマーは、本明細書に開示される通り、少なくとも2つの非対称ポリエン及びさらに2つの非対称ジエンの存在下で重合する。
非対称ポリエンは、本明細書に記載の通り、2つ以上の実施形態の組み合わせを含み得る。
非対称ジエンは、本明細書に記載の通り、2つ以上の実施形態の組み合わせを含み得る。
一実施形態において、ポリエンは、非対称ジエンであり、「α,β不飽和カルボニル末端」で本発明のエチレン系ポリマー内に組み込まれる。
一実施形態において、ポリエンは、非対称ジエンであり、「C−C二重結合末端」で本発明のエチレン系ポリマー内に組み込まれる。
一実施形態において、ポリエンは、「α,β不飽和カルボニル末端」及び「C−C二重結合末端」の両方で本発明のエチレン系ポリマー内に組み込まれる非対称ジエンである。
ポリエンは、本明細書に記載の通り、2つ以上の実施形態の組み合わせを含み得る。
エチレン系ポリマー
一実施形態において、本発明のエチレン系ポリマーは、非対称ポリエンから誘導される少なくとも1つの組み込み構造を含む。本明細書において使用する場合、ポリエンから誘導される組み込み構造は、ポリエンの存在下でのエチレン系ポリマーの重合から生じる重合中にポリマー内に構造的に組み込まれるポリエンの少なくとも一部分を指す。
一実施形態において、本発明のエチレン系ポリマーは、2つ以上の非対称ポリエンから誘導される少なくとも1つの組み込み構造を含み得る。換言すると、本発明のエチレン系ポリマーは、2つ以上のポリエンの存在下で重合し得る。
一実施形態において、エチレン系ポリマーは、重合形態において、エチレン及び非対称ポリエンから誘導された結合化学基を含む変性低密度ポリエチレンである。さらなる実施形態において、変性LDPEは、変性LDPEの重量に基づいて、2.0重量%未満、さらには1.0重量%未満の他のコモノマー(複数可)を含む。
一実施形態において、エチレン系ポリマーは、以下のAからDからなる群から選択される少なくとも1つの構造を含む。
(式中、nは、1〜50であり、Rは、HまたはC−Cアルキルから選択され、Rは、Hまたはメチルから選択され、Rは、Hまたはメチルから選択され、好ましくは式中、R及びRは、(i)R及びRが、共にHである、(ii)Rがメチルのときは、RはHである、(iii)RがHのときは、Rはメチルである、ならびに(iv)(ii)と(iii)との組み合わせ、からなる群から選択される)、
(式中、Rは、HまたはC−Cアルキルから選択される)、
(式中、Rは、HまたはC−Cアルキルから選択される)、及び
(式中、Rは、HまたはC−Cアルキルから選択される)。
一実施形態において、エチレン系ポリマーは、上に示す通り、構造A)からC)から選択される少なくとも1つの構造を含む。
一実施形態において、エチレン系ポリマーは、上に示す通り、構造A)及びB)から選択される少なくとも1つの構造を含む。
一実施形態において、エチレン系ポリマーは、上に示す通り、構造A)から選択される少なくとも1つの構造を含む。
一実施形態において、エチレン系ポリマーは、上に示す通り、構造B)から選択される少なくとも1つの構造を含む。
一実施形態において、エチレン系ポリマーは、上に示す通り、構造C)から選択される少なくとも1つの構造を含む。
一実施形態において、エチレン系ポリマーは、上に示す通り、構造D)から選択される少なくとも1つの構造を含む。
上記の構造A)〜D)において、
という表記は、エチレン系ポリマーの炭化水素主鎖中の共有炭素−炭素結合の中央での切断を表す。
一実施形態において、エチレン系ポリマーは、反応した形態において、ポリマー内に組み込まれた1000モルの炭素原子当たり、または換言すると、ポリマー内に組み込まれた500モルのエチレン単位当たり、0.015モル以上の非対称ポリエンを含む。さらなる実施形態において、非対称ポリエンは、非対称ジエンである。
一実施形態において、エチレン系ポリマーは、反応した形態において、ポリマー内に組み込まれた1000モルの炭素原子当たり、または換言すると、ポリマー内に組み込まれた500モルのエチレン単位当たり、10モル以下、または5モル以下、または2モル以下、または1モル以下の非対称ポリエンを含む。さらなる実施形態において、非対称ポリエンは、非対称ジエンである。
一実施形態において、エチレン系ポリマーは、反応した形態において、ポリマーの重量に基づいて、少なくとも0.03重量%の非対称ポリエンを含む。さらなる実施形態において、非対称ポリエンは、非対称ジエンである。
一実施形態において、エチレン系ポリマーは、0.1〜100g/10分、または0.1〜50g/10分、または0.1〜30g/10分のメルトインデックス(I)を有する。一実施形態において、エチレン系ポリマーは、0.3〜100g/10分、または0.3〜50g/10分、または0.5〜30g/10分、または1.0〜10g/10分のIを有する。一実施形態において、エチレン系ポリマーは、0.3〜100g/10分、または1〜50g/10分、または2〜20g/10分、または2〜10g/10分のIを有する。
一実施形態において、エチレン系ポリマーは、次の関係を満たす重量平均分子量(Mw(abs))対Iの関係を有する:Mw(abs)<A+B(I)(式中、A=2.40×10g/モルであり、B=−8.00×10(g/モル)/(dg/分)である)。
一実施形態においてエチレン系ポリマーは、1立方センチメートル当たり、0.910以上、または0.914以上、または0.916グラム以上(g/ccまたはg/cm)の密度を有する。
一実施形態において、エチレン系ポリマーは、1立方センチメートル当たり、0.940以下、または0.935以下、または0.932グラム以下(g/ccまたはg/cm)の密度を有する。
一実施形態において、エチレン系ポリマーは、0.910〜0.940の密度を有する。一実施形態において、エチレン系ポリマーは、0.910〜0.940、または0.915〜0.935、または0.916〜0.932g/ccの密度を有する。
好ましくは、一実施形態においてエチレン系ポリマーは、0.912〜0.940、または0.915〜0.935、または0.920〜0.930、または0.918〜0.926g/ccの密度を有する。
一実施形態において、エチレン系ポリマーは、0.916〜0.940、または0.916〜0.921、または0.920〜0.924、または0.923〜0.940g/ccの密度を有する。
一実施形態において、エチレン系ポリマーは、0.920〜0.940g/ccの密度を有する。
一実施形態において、エチレン系ポリマーは、ポリマーの総重量に基づいて、4.0重量%未満、または3.0重量%以下、または2.6重量%以下、または2.6重量%未満のn−ヘキサン抽出物含有量を有する。
一実施形態において、エチレン系ポリマーは、0.920〜0.924g/ccの密度、及びポリマーの総重量に基づいて、4.0重量%未満、好ましくは3.0重量%未満、より好ましくは2.6重量%未満のn−ヘキサン抽出物含有量を有する。
一実施形態において、組成物は、0.954g/cc以下の密度を有するエチレン/α−オレフィンインターポリマーをさらに含む。
一実施形態において、組成物は、1つ以上の特性、例えば、密度、I、重量平均分子量(Mw(abs))、数平均分子量(Mn(conv))、及び/または多分散性インデックス(Mw(abs)/(Mn(conv))において、本発明のエチレン系ポリマーと異なる他のエチレン系ポリマーをさらに含む。
本発明は、本発明の組成物から形成される少なくとも1つの構成成分を含む物品も提供する。
一実施形態において、物品は、膜またはコーティング、例えば、押出コーティングである。
一実施形態において、物品は、膜である。別の実施形態において、物品は、コーティングである。
一実施形態において、物品は、ケーブルまたはワイヤのためのコーティングである。一実施形態において、ケーブルまたはワイヤは、電線もしくは電気ケーブルまたは通信ワイヤもしくは通信ケーブルである。
一実施形態において、物品は、コーティングされたシートであり、さらなる実施形態において、シートは、金属、紙、もしくは別のポリマー基材、またはこれらの組み合わせから選択される。さらなる実施形態において、コーティングされたシートは、ワイヤまたはケーブル構成で使用される。
別の実施形態において、コーティングされたシートは、包装用途で使用される。
本発明のエチレン系ポリマーは、本明細書に記載の通り、2つ以上の実施形態の組み合わせを含み得る。
本発明の組成物は、本明細書に記載の通り、2つ以上の実施形態の組み合わせを含み得る。
本発明の物品は、本明細書に記載の通り、2つ以上の実施形態の組み合わせを含み得る。
プロセス
高度分岐エチレン系ポリマーを生成するために、高圧フリーラジカルで開始する重合プロセスが、一般的に使用される。2つの異なる高圧フリーラジカルで開始する重合プロセスの種類が、知られている。第1の種類において、1つ以上の反応部を有する撹拌オートクレーブ槽が使用される。オートクレーブ反応器は、通常、開始剤またはモノマー供給、またはこれらの両方のための複数の注入位置を有する。第2の種類において、1つ以上の反応部を有するジャケット付き管が、反応器として使用される。好適な、反応器の長さは、100〜3000メートル(m)、または1000〜2000メートルであり得るが、これらに限定されない。反応部の開始は、いずれの種類の反応器についても、一般的に、反応開始剤、エチレン、連鎖移動剤(またはテロマー)、コモノマー(複数可)、及びこれらの任意の組み合わせのいずれかの側部注入によって画定される。高圧プロセスは、1つ以上の反応部を有するオートクレーブもしくは管状反応器、またはオートクレーブと管状反応器との組み合わせ(それぞれが1つ以上の反応部を備える)内で実施することができる。
多くの場合、従来の連鎖移動剤が、分子量を制御するのに使用される。高圧低密度のポリエチレンを生成するために使用される典型的なCTAには、プロピレン、イソブタン、n−ブタン、1−ブテン、メチルエチルケトン、アセトン、エチルアセテート、プロピオンアルデヒド、ISOPAR C、E、またはH(ExxonMobil Chemical Co.)、及びイソプロパノールが挙げられ得るが、これらに限定されない。好ましい実施形態において、1つ以上の飽和炭化水素または不飽和炭化水素の連鎖移動剤(CTA)が、本発明の重合プロセスに添加される。一実施形態において、このプロセスで使用されるCTAの量は、全反応混合物の0.03〜10重量%である。
一実施形態において、プロセスには、エチレンが、1反応器周期当たり部分的にだけ転化または消費されるため、エチレン効率を向上させるために、高圧及び低圧再循環ループが含まれる。一般的に、1反応器周期当たりの転化レベルは、12%〜40%であり、管状反応器の転化レベルは、この範囲のより高い方の端にあり、オートクレーブ反応器の転化レベルは、この範囲のより低い方の端にある。
一実施形態において、重合は、2012年10月10日出願の国際特許出願第PCT/US12/059469号に記載される通り、管状反応器内で起こり得る。この特許出願は、多区域反応器を記載し、これは、エチレン対CTAの比率を制御する、つまりポリマー特性を制御するための、新しいエチレンを供給する別の位置を記載している。新しいエチレンは、所望のエチレン対連鎖移動の比率を達成するために、複数の位置で同時に添加され得る。同様の方法で、国際特許出願第PCT/US12/064284号(2012年11月9日出願)に記載される通り、ポリマー特性を制御するために、新しいCTAの添加位置の追加が、慎重に選択され得る。新しいCTAは、所望のCTA対エチレンの比率を達成するために、複数の位置で同時に添加され得る。同様に、本出願に記載される新しい分岐剤(またはポリエン)の添加位置及び量は、ゲル形成を制御すると同時に、より高い溶融強度及び標的の用途における性能の向上の所望の特性を最大化するために、制御され得る。新しい分岐剤は、所望の分岐剤対エチレンの比率を達成するために、複数の位置で同時に添加され得る。分子量分布を広げ、ポリマーの溶融強度を高めるための分岐剤及びまたはカップリング剤の使用は、ゲル形成、反応器付着物、プロセス不安定性、分岐剤の低効率などの負の影響の可能性がないか、またはこれらを最小化する生成物特性における所望の変更を達成するために、反応器システムに沿ったCTA及び分岐剤の分布に、さらなる必要条件を課すであろう。
一実施形態において、重合は、少なくとも1つの管状反応器内で起こる。多反応器システムにおいて、オートクレーブ反応器は、通常、管状反応器の前に来る。新しいエチレン、新しいCTA、及び新しい分岐剤の添加位置及び量は、反応部への及びまたは反応部内の供給物中の、所望のCTA対エチレン及び分岐剤対エチレンの比率を達成するために、適切に制御され得る。
一実施形態において、非対称ジエンが、重合に添加されるエチレンと非対称ジエンとの合計モルに基づいて、0.002〜0.300モルパーセント、さらには0.005〜0.300モルパーセントの量で重合に添加される。さらなる実施形態において、重合は、2つの反応器内で起こる。別の実施形態において、重合は、複数または少なくとも2つの反応部を備える1つの反応器内で起こる。
エチレン系ポリマーの生成のために使用されるエチレンは、精製エチレンであり得、これは、ループ再循環流から極性成分を除去することによってか、または新しいエチレンのみが本発明のポリマーを作製するのに使用されるような反応システム構成を使用することにより、得られる。精製エチレンがエチレン系ポリマーを作製するのに必要とされることは、一般的ではない。このような場合、再循環ループからのエチレンが使用され得る。
一実施形態において、エチレン系ポリマーは、エチレン及び1つ以上のコモノマー、好ましくは1つのコモノマーを含む。コモノマーには、α−オレフィン、アクリレート、メタクリレート、及び無水物(それぞれが、典型的に20個以下の炭素原子を有する)が挙げられるが、これらに限定されない。α−オレフィンコモノマーは、3〜10個の炭素原子を有し得るか、または代替例において、α−オレフィンコモノマーは、3〜8個の炭素原子を有し得る。例となるα−オレフィンコモノマーには、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセン、及び4−メチル−1−ペンテンが挙げられるが、これらに限定されない。
一実施形態において、エチレン系ポリマーは、エチレン及び唯一のモノマー単位として、少なくとも1つの非対称ポリエンを含む。
フリーラジカル開始剤は、概して、本発明のエチレン系ポリマーを生成するのに使用される。化合物は、化学機構を介して、及び/または放射を介してフリーラジカルを発生させ得る。例となる有機ペルオキシドには、環状ペルオキシド、ジアシルペルオキシド、ジアルキルペルオキシド、ヒドロペルオキシド、ペルオキシカーボネート、ペルオキシジカーボネート、ペルオキシエステル、及びペルオキシケタールを含む有機ペルオキシドが挙げられるが、これらに限定されない。好適な開始剤は、t−ブチルペルオキシピバレート、ジ−t−ブチルペルオキシド、t−ブチルペルオキシアセテート、及びt−ブチルペルオキシ−2−ヘキサノエート、またはこれらの混合物である。一実施形態において、これらの有機ペルオキシ開始剤は、重合可能なモノマーの重量に基づいて、0.001〜0.2重量%の量で使用される。
一実施形態において、開始剤は、重合の少なくとも1つの反応部に添加され、開始剤は、255℃超、好ましくは260℃超の「1秒での半減期温度」を有する。さらなる実施形態において、そのような開始剤は、320℃〜350℃のピーク重合温度で使用される。さらなる実施形態において、開始剤は、環構造中に組み込まれた少なくとも1つのペルオキシド基を含む。そのような開始剤の例には、TRIGONOX 301(3,6,9−トリエチル−3,6,9−トリメチル−1,4,7−トリペルオキソナン)及びTRIGONOX 311(3,3,5,7,7−ペンタメチル−1,2,4−トリオキセパン)(共に、Akzo Nobelから入手可能)、ならびにHMCH−4−AL(3,3,6,6,9,9−ヘキサメチル−1,2,4,5−テトロキソナン)(United Initiatorsから入手可能)が挙げられるが、これらに限定されない。国際公開第02/14379号及び同第01/68723号を参照のこと。
添加剤
本発明の組成物は、1つ以上の添加剤を含み得る。添加剤には、安定剤、可塑剤、帯電防止剤、顔料、染料、核形成剤、充填剤、スリップ剤、難燃剤、加工助剤、煙抑制剤、粘度調整剤、及び粘着防止剤が挙げられるが、これらに限定されない。ポリマー組成物は、例えば、本発明のポリマーの重量に基づいて10パーセント未満の合わせた重量の1つ以上の添加剤を含み得る。
一実施形態において、本発明のポリマーは、1つ以上の安定剤、例えば、IRGANOX 1010、IRGANOX 1076、及びIRGAFOS 168等の酸化防止剤で処理される。一般に、ポリマーは、押出または他の溶融プロセスの前に、1つ以上の安定剤で処理される。
本発明の組成物は、本発明のエチレン系ポリマーに加えて、少なくとも1つの他のポリマーをさらに含み得る。本発明のポリマーと他のポリマーとのブレンド及び混合物が、調製され得る。本発明のポリマーとブレンドするのに好適なポリマーには、天然及び合成ポリマーが挙げられる。ブレンドのための例となるポリマーには、プロピレン系ポリマー(共に、衝撃変性ポリプロピレン、イソタクチックポリプロピレン、アタクチックポリプロピレン、及びランダムプロピレン/エチレンコポリマー)、複数の反応器のPE(米国特許第6,545,088号(Kolthammer等)、同第6,538,070号(Cardwell等)、同第6,566,446号(Parikh等)、同第5,844,045号(Kolthammer等)、同第5,869,575号(Kolthammer等)、及び同第6,448,341号(Kolthammer等)に開示される生成物等の、不均質に分岐したPE及び均質に分岐したPEの「反応器中」組成物)を含む、高圧フリーラジカルLDPE、不均質に分岐したLLDPE(典型的にチーグラーナッタ触媒作用を介する)、均質に分岐した線状または実質的に線状のPE(典型的にメタロセン触媒作用を含むシングルサイトを介する)を含む様々な種類のエチレン系ポリマー、エチレン−酢酸ビニル(EVA)、エチレン/ビニルアルコールコポリマー、ポリスチレン、衝撃変性ポリスチレン、ABS、スチレン/ブタジエンブロックコポリマー及びそれらの水素化誘導体(SBS及びSEBS)、ならびに熱可塑性ポリウレタンが挙げられる。他のエチレン系ポリマーには、オレフィンプラストマーと、エラストマー(例えば、AFFINITYプラストマー及びENGAGEエラストマー(The Dow Chemical Company)、ならびにEXACT(ExxonMobil Chemical Co.)の商標名称の下で入手可能なポリマー)等の、均質のポリマーが挙げられる。プロピレン系コポリマー(例えば、VERSIFYプラストマー及びエラストマー(The Dow Chemical Company)、ならびにVISTAMAXX(ExxonMobil Chemical Co.)の商標名称の下で入手可能なポリマーもまた、本発明のポリマーを含むブレンド中の構成成分として有用であり得る。
用途
本発明のポリマー、ポリマーブレンド、及び組成物は、様々な基材(例えば、紙、ボール紙、または金属)上への押出コーティング、単層膜、及び多層膜;中空成形、射出成形、またはロト成形物品等の成形物品;コーティング;繊維;ならびに織物または不織布を含む有用な物品を生成するための、種々の従来の熱可塑性成形加工プロセスで使用され得る。
本発明のポリマーは、限定されないが、透明収縮性膜、照合収縮膜、流延伸縮性膜、サイレージ膜、伸縮性覆い、密閉剤、及びおむつの裏面シートを含む種々の膜に使用され得る。
他の好適な用途には、ワイヤ及びケーブル、ガスケット及び歯形、接着剤、履物の構成要素、ならびに自動車内装部品が挙げられるが、これらに限定されない。
定義
それに反して述べられないか、文脈から含意されるか、または当分野において慣例ではない限り、全ての部及びパーセントは、重量に基づき、全ての試験方法は、本出願の出願日付けで最新である。
「付着物」という用語は、反応器の表面上または重合設定において使用される他の装置上へのポリマー層の堆積物(一時的か、またはより恒久的)を指す。この性質の層は、高圧低密度の管状反応器における熱伝導等のプロセスまたはプロセスの一部の熱伝導係数全体に影響を与え得る。
「酸素除去ステップ」という用語は、使用する場合、液体からの溶解酸素(O2)の除去を指す。液体から酸素を除去する目的のために利用可能な多くの方法が存在する。これらの方法の多くは、酸素を含有するヘッドスペースガスを、窒素等の酸素を含有しないヘッドスペースガスで置換することを必要とする。除去の他の除去法には、触媒または吸着が挙げられ得る。
「ヘッドスペースガス」という用語は、使用する場合、直接か、または液体に通過させるパージによってかのいずれかで、貯蔵容器の蒸気空間に添加されるガスを指す。ガスの追加の供給は、一般的に貯蔵容器の圧力を、特定の圧力範囲内に維持するのに必要である。
「組成物」という用語は、本明細書において使用する場合、組成物の材料から形成される組成物ならびに反応生成物及び分解生成物を含む材料の混合物を含む。
「ブレンド」または「ポリマーブレンド」という用語は、使用する場合、2つ以上のポリマーの混合物を指す。ブレンドは、混和され得るか、またはされ得ない(分子レベルで相分離していない)。ブレンドは、相分離であり得るか、またはあり得ない。ブレンドは、透過電子分光法、光散乱、X線散乱、及び当分野で既知の他の方法から決定される、1つ以上のドメイン構成を含有し得るか、または含有し得ない。ブレンドは、マクロレベルで(例えば、樹脂または化合物を溶融ブレンドする)か、またはミクロのレベル(例えば、同じ反応器内で同時に起こる形成)で、2つ以上のポリマーを物理的に混合することにより、実行され得る。
「ポリマー」という用語は、同じまたは異なる種類のモノマーかに関わらず、モノマーを重合することによって調製される化合物を指す。ポリマーという一般名称は、したがって、以下に定義される通り、(微量の不純物が、ポリマー構造内に組み込まれ得るという理解のもとで、1種類のモノマーから調製されるポリマーを指す)ホモポリマーという用語、及び「インターポリマー」という用語を、包含する。微量の不純物が、ポリマー内に、及び/またはポリマー内部に組み込まれてもよい。
「インターポリマー」という用語は、少なくとも2つの異なる種類のモノマーの重合によって調製されるポリマーを指す。「インターポリマー」という一般名称には、(2つの異なるモノマーから調製されるポリマーを指す)コポリマー、及び2つを超える異なる種類のモノマーから調製されるポリマーが含まれる。
「エチレン系ポリマー」という用語は、ポリマーの重量に基づいて過半量の重合エチレンを含み、任意選択的に、少なくとも1つのコモノマーを含み得るポリマーを指す。
「エチレン系インターポリマー」という用語は、インターポリマーの重量に基づいて、過半量の重合エチレンを含み、少なくとも1つのコモノマーを含むインターポリマーを指す。
「エチレン系コポリマー」という用語は、コポリマーの重量に基づいて過半量の重合エチレン、及び唯一のモノマーの種類としてコモノマーを含むコポリマーを指す。
「プロピレン系ポリマー」という用語は、ポリマーの重量に基づいて過半量の重合プロピレンを含み、任意選択的に、少なくとも1つのコモノマーを含み得るポリマーを指す。
「レオロジー改質剤(modifier)」または「レオロジー改質剤(modifying agent)」という用語は、本明細書において使用する場合、本明細書に記載される通り、ポリマー内に組み込まれたとき、ポリマーのレオロジーを変化させる、例えば、G’及び溶融強度を増加させることができるポリエンを指す。
「高圧重合プロセス」という用語は、本明細書において使用する場合、少なくとも1000バール(100MPa)の高圧で実施されるフリーラジカル重合プロセスを指す。
「支流」または「供給支流」という用語は、本明細書において使用する場合、逐次反応部へのエチレンを豊富に含む供給流を指す。
「第1の反応部」という用語は、本明細書において使用する場合、重合が、ラジカル、またはラジカルに解離する及び/もしくはラジカルを発生させる構成成分の添加によって初めて開始される第1の反応器部を指す。第1の反応部は、新しい及び/もしくは再循環エチレンの、ならびに/またはラジカルの、ならびに/またはラジカルに解離する及び/もしくはラジカルを発生させる構成成分の、新しい供給物が存在する場所で終了する。
「後続の反応部」または「逐次反応部」という用語は、本明細書において使用する場合、前の反応器部からエチレン及びポリマーを受容する反応部、ならびにラジカルまたはラジカルに解離する及び/もしくはラジカルを発生させる構成成分が、後続の(または逐次)反応器部の注入口で添加される場所を指す。後続の(または逐次)反応部は、新しい及び/もしくは再循環エチレンの、ならびに/またはラジカルの、ならびに/またはラジカルに解離する及び/もしくはラジカルを発生させる構成成分の、新しい供給物が存在する場所で終了するが、n番目の反応部は、反応器システムの圧力制御装置の位置で終了する。後続の(または逐次)反応部の数は、(n−1)であり、式中、nは、反応部の合計数である。
ブースタ圧縮器は、a)LPS(低圧分離器)から流入する低圧再循環物と、b)任意選択的に、再循環圧縮器のパッキン漏れとを、それぞれ一次圧縮器の注入口側で必要な圧力レベルにまで圧縮する装置である。この圧縮は、1つまたは複数の圧縮段階で行うことができ、中間冷却と組み合わせることができる。ブースタ圧縮器は、単一のまたは複数の圧縮器フレームで構成され得、一次圧縮器フレーム(複数可)と組み合わせることができる可能性がある。
一次圧縮器は、a)新しい流入するエチレン、及び/またはb)ブースタ圧縮器から流入する低圧再循環物、及び/またはc)再循環圧縮器のパッキン漏れを、それぞれハイパー圧縮器の注入口側で必要な圧力レベルにまで圧縮する装置である。この圧縮は、1つまたは複数の圧縮段階で行うことができ、中間冷却と組み合わせることができる。一次圧縮器は、単一のまたは複数の圧縮器フレームで構成され得、ブースタ圧縮器フレーム(複数可)と組み合わせることができる可能性がある。
ハイパー圧縮器、または二次圧縮器は、a)HPR(高圧再循環)から流入するエチレン、及び/またはb)一次圧縮器を、それぞれ注入口圧の設定点で、反応器に供給するのに必要な圧力レベルにまで圧縮する装置である。この圧縮は、1つまたは複数の圧縮段階で行うことができ、中間冷却と組み合わせることができる。ハイパー圧縮器は、プランジャー往復圧縮器を備え、単一のまたは複数の圧縮器フレーム(複数可)で構成され得る。
「CTAシステム」という用語には、一般的にメルトインデックスを制御するために重合プロセスに添加される、単一のCTAまたはCTAの混合物が含まれる。CTA(連鎖移動剤)は、ラジカルがCTA分子上に形成され、次いでこれが新しいポリマー鎖を開始することにより、ラジカルを含有する成長しているポリマー分子に水素原子を移動させることができる化合物である。CTAは、テロゲンまたはテロマーとしても知られている。本発明の好ましい実施形態において、各CTAシステムは、単一のCTAを含む。
「含む(comprising)」、「含む(including)」、「有する」、及びこれらの誘導体という用語は、任意の追加の構成成分、ステップ、または手順の存在が特に開示されているか否かに関わらず、それを除外することを意図しない。誤解を避けるために、「含む(comprising)」という用語の使用を通して特許請求される全ての組成物は、それに反して述べられない限り、ポリマーのものかに関わらず、任意の追加の添加剤、アジュバント、または化合物を含み得る。対照的に、「から本質的になる(consisting essentially of)」という用語は、あらゆる後続の列挙の点から、操作性に必要不可欠ではないものを除き、あらゆる他の構成成分、ステップ、または手順を除外する。「からなる(consisting of)」という用語は、特に描写または列挙されていないあらゆる構成成分、ステップ、または手順を除外する。
試験方法
密度−密度を測定した試料を、ASTM D4703:Annex A:方法Cに従って調製した。試料を190℃及び3,000psiで5分間、15トンで2分間プレスし、次いで圧力下、15℃/分で冷却した。試験の前に、ASTM D792方法Bを用いて、40時間、23℃及び50%の相対湿度に調整した後、密度測定を行った。
メルトインデックス−メルトインデックス、またはIを、ASTM D1238(190℃/2.16kgの条件)に従って測定し、10分間当たりのグラムでの溶出量を報告した。I10をASTM D1238(190℃/10kgの条件)に従って測定し、10分間当たりのグラムでの溶出量を報告した。
溶融強度−溶融強度測定を、Gottfert Rheotester 2000細管レオメーターに接続されたGottfert Rheotens 71.97(Goettfert Inc.;Rock Hill,SC)で行う。ポリマー溶融を、2.0mmの細管直径及び15の縦横比(細管長さ/細管直径)を有し、平坦な入口角(180度)を有する細管ダイを通して押し出す。
試料を190℃で10分間平衡化した後、ピストンを0.265mm/秒の一定のピストン速度で稼働させる。標準試験温度は、190℃である。試料を、2.4mm/秒の加速で、ダイの100mm下に配置した一組の加速ニップに一軸に延伸する。引張力を、ニップロールの巻き取り速度の関数として、報告する。溶融強度を、ストランドが破断する前の、プラトー力(cN)として報告する。次の条件を溶融強度測定に使用する:プランジャー速度=0.265mm/秒、車輪加速=2.4mm/秒、細管直径=2.0mm、細管の長さ=30mm、及びバレル直径=12mm。
実験
プロセス安定性の研究PA−1、PA−2、PA−3、PA−4、PA−5、PA−6、PA−7、PA−8、PRO−1、PRO−2、PRO−3、及びPAB−1
反応器−エチレンを、供給されるペルオキシドの量のための規定の反応器内部温度(T最高は、3つの熱電温度計によって測定した3つの反応器内部温度の平均温度である)を達成するような外壁温度に設定した外部加熱ジャケットを有する、撹拌している(1600rpm)300mLの高圧逐次撹拌タンク反応器(CSTR)内に注入した。ペルオキシド開始剤混合物を、エチレンとは別のノズルを通じて、反応器の側壁を通じて反応器に直接添加した。ポリ(プロピレングリコール)アリルエーテルメタクリレート(PPGAEMまたはPPG−AEMA、下記の構造を参照のこと)の混合物を、エチレン及び開始剤の混合物とは別のノズルを通じて、反応器の側壁を通じて反応器に直接添加した。反応器の内部温度を、分解反応が起こったか、原料供給槽の内容物が消費されたか、または一連の新しい実験条件に移行する決定を下すまで上昇させた。表1は、標的の濃度を達成するためにPPGAEM流が排出されたときの、種々の実験について、20分の間にわたり達成された最高平均反応器内部温度(T最高)について収集されたデータを示す。
エチレン−エチレンを28750psigに圧縮し、約12lb/時間の流量で反応器に供給した。
非対称ジエン−ポリ(プロピレングリコール)アリルエーテルメタクリレート(PPG−AEMAのPPGAEM)を316ステンレススチール供給容器中に充填し、ISOPAR Eで希釈して、7重量%の最終濃度を生成した。(表1でN2と表される)窒素(ヘッドスペースガス)での実験について、使用前に、容器に70psigの窒素を少なくとも3回、封入、封入解除し、作業中、窒素封入下に置いたままにした。(表1にO2と表される)ヘッドスペースガス中の酸素での実験について、使用前に、容器に600mol ppmの酸素での酸素と窒素との混合物を、少なくとも3回、最大70psigで封入及び封入解除する。反応器に供給している間、約54psigで、600mol ppmの酸素封入での酸素と窒素との混合物を使用した。PPGAEMを、PPGAEM濃度が0であった一事例(PAB−1)を除いて、反応器の上部内へ独立して供給して、約100〜230mol ppmにわたるエチレン中の濃度を達成した。
開始剤−ペルオキシド開始剤のtert−ブチルペルオキシアセテート(TPA、ISOPAR H中の20重量%の溶液)、ペルオキシド開始剤、ジ−tert−ブチルペルオキシド(DTBP、ISOPAR(商標)H中の20重量%の溶液)、及びペルオキシド開始剤の3,6,9−トリエチル−3,6,9−トリメチル−1,4,7−トリペルオキソナン(TRIGONOX 301、芳香族を含まないミネラルスピリット中の41重量%溶液、CAS番号64742−47−8)を、ISOPAR Eと第2の316ステンレススチール供給容器中で合わせて、1800質量ppmのTPAと、500質量ppmのDTBPと、540質量ppmのTRIGONOX 301との混合物を生成する。この容器を、使用前に、容器に70psigの窒素を少なくとも3回、封入、封入解除し、作業中、窒素封入下に置いたままにした。ペルオキシド溶液を、約11パーセントでのエチレン転化を制御するような濃度の調整を用いて、独立して反応器の上部内に供給した。反応器内の平均TPA、DTBP、及びTRIGONOX 301の濃度は、それぞれ1.4、0.4、及び0.2mol ppmであった。
連鎖移動剤−プロピオンアルデヒド(PA)を、一次連鎖移動剤として使用した実験に関して、99%超の純度を有するプロピオンアルデヒドを316ステンレススチール供給容器内に充填し、ISOPAR Eで希釈して、26重量%の最終濃度を生成した。窒素を、ヘッドスペースガスとして使用し、使用前に、容器に1100psigの窒素を少なくとも3回、封入、封入解除し、作業中、99.999%の超高純度の窒素封入下に置いたままにした。
プロピレン(PRO)を一次連鎖移動剤として使用した実験に関して、プロピレンを、供給容器からよりもむしろプロピレン供給ヘッダから供給した。
実験の全てに関して、2以上のメルトインデックスが達成されることを確実にするために、混合物を28750psigに圧縮して反応器内に注入する前に、一次連鎖移動剤をエチレン流に添加した。重合条件及び安定性の結果の要約を、表1に示す。
プロピオンアルデヒドを一次連鎖移動剤として、PPGAEM(PA−1、PA−2、PA−3、PA−4、PA−5、PA−6、PA−7、PA−8)の使用と組み合わせて使用するとき、分解反応が起こる可能性が、高圧低密度のポリエチレンプロセスに関して、特に酸素ヘッドスペースをPPGAEMモノマーと一緒に使用したときに上昇することが見出された。しかしながら、本発明の実施例(PRO−1、PRO−2、及びPRO−3)が、少なくとも200mol ppmのPPGAEMを用いた稼働に関して、プロピレンを一次連鎖移動剤として、このプロセスで二次連鎖移動剤として機能するイソパラフィン系溶媒と一緒に使用したときに、最も高い安定した反応器温度を示すことが予想外に見出された。PPGAEM中に存在する酸素の量のさらなる低減及び各反応部内の反応器を効果的に冷却させる能力は、安定性反応も改善し、したがって、最高安定稼働温度を上昇させるはずである。
低温付着物の研究PHPA−1、PHPA−2、PHPRO−1、及びPHPRO−2
反応器−各実験の前に、300mLの高圧逐次撹拌タンク反応器(CSTR)を開け、反応器の撹拌器及び内側部分を洗浄した。反応器を組み立て直した後、エチレンを195〜200℃の外壁温度に設定した外部加熱ジャケットを有する撹拌(1600rpm)している反応器内に注入した。エチレン流を、約140℃の反応器内部温度を達成するために、26〜32lb/時間に調整した。PHPA−2、PHPRO−1、及びPHPRO−2の実験に関して、一旦圧力、エチレン流、及び反応器温度が安定したら、ポリ(プロピレングリコール)アリルエーテルメタクリレート(PPGAEMまたはPPG−AEMA)の混合物を、エチレンとは別のノズルを通じて、最低24時間、反応器の側壁を通じて、反応器に直接添加した。実験PHPA−1の稼働時間は、24時間であり、実験PHPA−2、PHPRO−1、及びPHPRO−2の稼働時間は、平均40時間だった。実験PHPA−2、PHPRO−1、及びPHPRO−2の終了4時間前に、PPGAEM流を止めた一方で、標的エチレン流及び反応器温度は維持した。次いで、反応器を開放し、付着物の程度を視覚的に調査した。表2は、4つの実験について集めたデータ及び相対的付着物の順位を示し、ここで、1の値は、付着物の量が最も少なかった実験を表し、3の値は、付着物が最も多かった実験を表した。
エチレン−エチレンを29000psigに圧縮し、約26〜32lb/時間の流量で反応器に供給した。
非対称ジエン−ポリ(プロピレングリコール)アリルエーテルメタクリレート(PPGAEM)を用いる実験に関して、PPGAEMを、316ステンレススチール供給容器に充填し、ISOPAR Eで希釈して、20重量%の最終濃度を生成した。(表2でN2と表される)ヘッドスペースガスとしての窒素での実験について、使用前に、容器に70psigの窒素を少なくとも3回、封入及び封入解除し、作業中、窒素封入下に置いたままにした。(表2にO2と表される)ヘッドスペースガス中の酸素での実験について、使用前に、容器に600mol ppmの酸素での酸素と窒素との混合物を、少なくとも3回、最大70psigで封入及び封入解除する。反応器に供給している間、約46psig、600mol ppmの酸素封入での酸素と窒素との混合物を使用した。圧力、エチレン流、及び反応器温度が安定したら、少なくとも250mol ppmの濃度のPPGAEMを達成するために、PPGAEMの混合物を、エチレンとは別のノズルを通じて最低24時間、反応器の側壁を通じて、反応器に直接添加した。PPGAEMが供給されていなかった時間を含めた全実験時間の平均PPGAEM濃度は、これらの可動のそれぞれについて140mol ppmを超えた。
連鎖移動剤−プロピオンアルデヒド(PHPA)を、一次連鎖移動剤として使用した実験に関して、99%超の純度を有するプロピオンアルデヒドを316ステンレススチール、供給容器内に充填し、ISOPAR Eで希釈して、26重量%の最終濃度を生成した。窒素を、ヘッドスペースガスとして使用し、使用前に、容器に1100psigの窒素を少なくとも3回、封入、封入解除し、作業中、窒素封入下に置いたままにした。
プロピレン(PHPRO)を一次連鎖移動剤として使用した実験に関して、プロピレンを、供給容器からよりもむしろプロピレン供給ヘッダから供給した。
実験の全てに関して、0.7以上のメルトインデックスが達成されることを確実にするために、混合物を29000psigに圧縮して反応器内に注入する前に、一次連鎖移動剤をエチレン流に添加した。
プロピオンアルデヒドを一次連鎖移動剤として、PPGAEM(PHPA−2)の使用と組み合わせて使用するとき、高圧低密度のポリエチレンプロセスに関して、酸素ヘッドスペースをPPGAEMモノマーと一緒に使用したときに、低温での付着物の傾向の増加が存在したことが見出された。しかしながら、本発明の実施例(PHPRO−1)が、PPGAEMを、窒素ヘッドスペースと共に、一次連鎖移動剤としてプロピレンとこのプロセスで二次連鎖移動剤として機能するイソパラフィン系溶媒とを一緒に使用したとき、最も少ない量の付着物を示すことが、予想外に見出された。
バッチ反応器プロセスの安定性研究B−HEP−1、B−HEP−2、B−HEP−3、B−ACET−1、B−ACET−2、B−PA−1、B−PA−2、B−PA−3
低密度ポリエチレンバッチ反応器プロセスの安定性研究に関して、Albertsらによって、“Thermal decomposition of Ethylene−comonomer mixtures under high pressure”AIChE Journal(1999),45(10),2214−2222に記載されている設定を使用した。この設定は、反応暴走の研究のために設計されている。オートクレーブ反応器(またはセル)の容積は、215mlであった。壁面温度を、セルの外部を電気加熱によって制御して、実験のための250℃の開始温度を達成した。セルを、暴走反応中に発生する高温及び高圧に起因するモーターへのあらゆる損傷を防ぐために、撹拌器を含めずに設定した。混合なし及び作業のバッチモードは、管状反応器内での反応のより控えめな(極端な例の)表示をもたらすと考えられている。
以下の手順を、種々の安定性実験の反応暴走の可能性を試験するために、適用した。
1. オートクレーブをエチレンでパージし、開始温度まで加熱した。
2. 表3に指定される連鎖移動剤を、窒素でパージし、次いで反応器に添加すると同時に、エチレンを有するオートクレーブを約1500バールの圧力にまで加圧した。
3. 一旦反応器内に注入した、ジ第三級ブチルペルオキシド(DTBP)及びエチレン中で600mol ppmを達成するのに十分なポリプロピレングリコールアリルエーテルメタクリレートを、供給槽内へ一緒に混合し、次いで、窒素でパージして、酸素を除去した。必要に応じて、ヘプタンを溶媒として添加して、注入される体積が、全ての事例において、1mlであることを確実にした。
4. 次いで、混合物を、反応器の入り口で注入管内に添加した。
5. エチレンを、反応器内に流入させ、注入管の内容物を反応器内に押し入れ、反応器を2000バールにまで加圧した。
表3は、研究した連鎖移動剤及びそれぞれの実験に使用した対応する量、ならびに使用したDTBPの量を示す。反応成分の注入から30秒後の反応器の温度(30秒でのT)、及び観察された最高温度(T最高)を、可能なときに記録した。分解(Decomp)が起こった実験については、T最高を記録しなかった。
表3の本発明の実施例は、B−HEP−1、B−HEP−2、及びB−HEP−3である。B−HEP−1。これらの実施例は、アセトン(B−ACET−1)及びプロピオンアルデヒド(B−PA−2)を用いた実験で観察されたそれぞれの温度に対して、同じ量のDTBPを使用したとき、より低い「30秒でのT」及びT最高を達成したことを例示した。このデータはまた、本発明の実施例に関して分解反応を起こさずに、アセトン(B−ACET−2)及びプロピオンアルデヒド(B−PA−3)で達成可能であったDTBPの量よりも多い量のDTBPを使用することが可能であることも例示した。
上で論じられた本研究は、少なくとも1つの管状反応器を備える反応器構成で実施される重合に適用され得る。図1は、高圧重合構成(例えば、3つの反応部)の一般化したフロースキームを示す。流れ(1)は、新しいエチレン補給であり、これは一次圧縮器(一次)によって、ブースタ圧縮器(ブースタ)の出口と一緒に流れ(2)へと圧縮される。流れ(2)は、高圧再循環流れ(18)と合わせられ、二次圧縮器(ハイパー)の吸引注入口に分配される。二次圧縮器は、エチレン供給流を、高圧管状反応器(反応器)に供給するのに十分なレベルにまで加圧する。描写されていないが、フロースキームは、二次圧縮器の注入口の上部に、流れ(2)と流れ(18)との部分的組み合わせ及び/または分布を含み得る。
流れ(4)及び/または(5)は、連鎖移動剤(CTA)システムの補給供給を描写する。CTA補給は、原則として、支流(8)及び前方流れ(9)に供給及び/または分配される主要圧縮流れに自由に分配され得る。CTA補給流れ(4)及び/または(5)は、反応部の二次圧縮器及び/または注入口(複数可)の注入口(複数可)、段間(複数可)、出口(複数可)に供給され得る。CTAシステムは、単一の及び/または複数の構成成分からなり得、異なる組成物を含み得た。
流れ(6)及び/または流れ(7)は、分岐剤供給を描写する。分岐剤供給は、原則として、支流(8)及び/または前方流れ(9)に供給及び/または分配される主要圧縮流れに自由に分配され得る。分岐剤流(6)及び/または(7)は、二次圧縮器の注入口(複数可)、段間(複数可)、出口(複数可)、反応器への個々のエチレン供給流にか、または直接反応部内に供給され得る。圧縮器の吐出し温度は、一般的に60〜100℃の範囲である。第1の反応部へのエチレン供給物が、一般的に130〜180℃の温度まで事前に加熱される一方で、側部供給のエチレンは、ハイパーの吐出し温度で反応器に供給されるか、または反応器に供給される前に冷却される。研究した管状高圧反応器(反応器)の寸法及び構成は、次の通りであり得る:35mm〜60mmの管内径;150mm〜500mmの各反応部の長さ。反応器内で、各反応部の注入口で注入及び/または活性化されるフリーラジカル開始系の助けを借りて、重合を開始する。各反応部内の最高温度を、各反応部の開始時に、濃度及び/または開始系の供給量を調整することによって、設定点で制御する。反応の終了及び複数の冷却ステップを適用させた後、反応混合物を(10)で減圧及び/または冷却し、高圧分離器(HPS)内で分離する。高圧分離器は、反応混合物を、少量のワックス及び/または同伴ポリマーを含有するエチレンを豊富に含む流れ(15)と、さらなる分離のために低圧分離器(LPS)に送られるポリマーを豊富に含む流れ(11)とに分離する。エチレン流(15)を冷却し、流れ(17)中で洗浄する。流れ(16)は、不純物及び/または不活性成分を除去するためのパージ流である。
LPS中で分離したポリマーを、さらに(12)で処理する。LPS中で除去したエチレンを、ブースタ圧縮器(ブースタ)に供給し、ここでは、圧縮中に、溶媒、潤滑油、及び他の液体等の凝縮物質を、流れ(14)を通じて回収し、除去する。ブースタ圧縮器の出口を、補給エチレン流(1)と合わせ、一次圧縮器によってさらに圧縮する。
比較実施例A’ならびに本発明の実施例1’及び2’について使用される流れ図の説明
図2は、比較実施例A’ならびに本発明の実施例1’、2’、及び4を生成するのに使用される管状反応器での、高圧重合プロセスのフロースキームを示す。新しいエチレン補給である流れ(1)は、2つの平行する一次圧縮器、A+B(これらは共に同様の限度容積を有し、流れ(2)及び流れ(3)を生じる)によって、ブースタの出口と一緒に圧縮される。CTAは、(22)を通って、一次圧縮器Aへの供給物に添加される。流れ(2)は、高圧再循環流れ(18)と合わされ、流れ(4)及び流れ(19)に分配される。反応器の前方(9)に供給するハイパー圧縮器部分は、エチレン供給物をライン(18)から、ライン(19)及びライン(5)を通じて受容する。支流(8)を供給するハイパー圧縮器部分は、ライン(4)を通じてエチレン供給物を受容する。ライン(4)は、エチレン供給物をライン(3)から、及び追加のエチレンをライン(18)から受容する。ハイパーは、エチレン供給流を、高圧管状反応器(反応器)に供給するのに十分なレベルにまで加圧する。
流れ(6)及び/または流れ(7)は、ポリエン供給を描写する。反応器システムについての情報は、以下に見出すことができる。反応器内で、各反応部の注入口で注入及び/または活性化されるフリーラジカル開始系の助けを借りて、重合を開始する。各反応部内の最高温度を、各反応部の開始時に、濃度及び/または開始系の供給量を調整することによって、設定点で制御する。反応の終了及び複数の冷却ステップを適用させた後、反応混合物を(10)で減圧及び/または冷却し、高圧分離器(HPS)内で分離する。HPSは、反応混合物を、少量のワックス及び/または同伴ポリマーを含有するエチレンを豊富に含む流れ(15)と、さらなる分離のためにLPSに送られるポリマーを豊富に含む流れ(11)とに分離する。エチレン流(15)を冷却し、流れ(17)中で洗浄する。流れ(16)は、不純物及び/または不活性成分を除去するためのパージ流である。
LPS中で分離したポリマーを、さらに(12)で処理する。LPS中で除去したエチレン(13)を、ブースタに供給し、ここでは、圧縮中に、溶媒、潤滑油、及びその他のもの等の凝縮物質を、流れ(14)を通じて回収し、除去する。ブースタの出口を、補給エチレン流(1)と合わせ、一次圧縮器によってさらに圧縮する。
追加の重合−実施例A’(比較LDPE)
重合を管状反応器内の、3つの反応部で実施した(図2)。各反応部において、加圧水を、反応器のジャケットを通じて循環させることにより反応媒体を冷却及び/または加熱するために、加圧水を使用した。注入口圧は、2220バールであり、管状反応器システム全体における圧力減少は、約300バールであった。各反応部は、1つの注入口及び1つの出口を有した。各注入口流れは、前の反応部の出口流及び/または添加したエチレンを豊富に含む供給流からなった。反応器出口中の未転化エチレン及び他のガスの構成成分を、図2に示す流量スキームに従って、高圧再循環及び低圧再循環を通じて再循環させ、ブースタ、一次圧縮器及びハイパー(二次)圧縮器システムを通じて圧縮し、分配した。有機ペルオキシド(表4を参照のこと)を、各反応部内へと供給した。イソ−ブタンを、連鎖移動剤(CTA)として使用し、それは、低圧及び高圧再循環流量(13番及び15番)、ならびに新しく注入するCTA補給流22番から出ている各反応部注入口に存在した。補給エチレンは、流れ1番を通じて供給される。
反応部1において、第1のピーク温度(最高温度)に達した後、反応媒体を、加圧水を用いて冷却した。反応部1の出口で、反応媒体を新しく冷たいエチレンを豊富に含む供給流(20番)を注入することにより、さらに冷却し、有機ペルオキシド系を供給することにより、反応を再開始させた。このプロセスを、第3の反応部でのさらなる重合を可能にするために、第2の反応部の最後に反復した。ポリマーを、約230〜250℃の溶融温度で一軸押出機を用いて押出し、ペレット化した(1グラム当たり約30個のペレット)。エチレンを豊富に含む供給流対3つの反応部の重量比は、1.00:0.80:0.20だった。内部処理速度は、第1の反応部、第2の反応部、及び第3の反応部それぞれについて、約12.5、9、及び11m/秒であった。さらなる情報は、表5及び表6に見出すことができる。
実施例1’(本発明のエチレン系ポリマー
重合を、比較A’に関して上述の通り、管状反応器内の3つの反応部で実施する。全てのプロセス条件は、レオロジー改質剤(PPG−AEMA=ポリプロピレングリコールアリルエーテルメタクリレート)を、1.0体積パーセント未満の酸素を含む「窒素系ヘッドスペースガス」を有する供給槽からの流れ7番及び6番を介して添加したことを除いて、比較実施例A’のものと同じである。PPG−AEMA供給物の量は、表6に見出すことができる。追加の情報は、表5に見出すことができる。
PPG−AEMAの構造及びPPG−AEMAの追加の特性は、以下に見出すことができる。
約280g/モルのMn;約1〜約10のn;各nについて、R=H及びR=CH、ならびにR=CH及びR=Hの異性体のオリゴマーの混合物)。
非対称ジエンポリ(プロピレングリコール)アリルエーテルメタクリレート(PPG−AEMA)の合成。本明細書の全てのメタクリレートモノマーを、米国特許第4,916,255号の実施例1の方法に従って調製した。この事例において、The Dow Chemical Companyから市販されているポリグリコールであるXUS−13402.00を、ポリ(プロピレングリコール)アリルエーテルメタクリレートを作製するのに使用した。
実施例2’(本発明のエチレン系ポリマー)
重合を、本発明の実施例1’に関して上述の通り、管状反応器内の3つの反応部で実施する。全てのプロセス条件は、プロピレンをCTAとして使用し、CTAを流れ22番(図2を参照のこと)を介して添加し、反応部1の注入口圧力を下げたことを除いて、実施例1’のものと同じである。供給槽から本プロセスに供給されるPPG−AEMA及び供給槽は、1.0体積パーセント未満の酸素を含む「窒素系のヘッドスペースガス」を有した。PPG−AEMAが供給槽に入る前に、PPG−AEMA流を窒素と接触させ、合わせた混合物を静的ミキサーを通じて移すことにより、PPG−AEMAから酸素を除去した。PPG−AEMA中の所望の酸素レベルが達成されるまで、このプロセスを数回反復した(N2と、供給槽から取り出され、静的ミキサーを通じて送られたPPG−AEMAとの混合物)。PPG−AEMA中の最終酸素濃度は、開始濃度の「ヘッドスペースガス」として空気を用いて、標準温度及び圧力で、開始濃度(ppm、PPG−AEMAと酸素との合計重量に基づいて測定して)の10%未満だった。各測定を、K1100−SOOセンサー及び410K/P1C00000制御装置を有する、Hache Lange製のK1100−KTO−P−MET酸素センサー及び制御装置システムを用いて行った。酸素センサー及び制御装置システムを、「244L*atm/mol」の酸素のヘンリーの法則の定数を用いて校正し、「L」は、「PPG−AEMAのリットルでの量」を指し、「mol」は、「PPG−AEMA中の酸素のモル数」を指す。追加の情報は、表5A、5B、及び6に見出すことができる。ポリマー特性を、下記表7に示す。
重合A’、及び1’〜2’についての結果の要約
本発明の実施例1’及び2’によって示される通り、エチレン系ポリマーtは、レオロジー改質剤としてのPPG−AEMAの使用の結果としてより高い溶融強度を有し、良好なプロセス及び反応器安定性で、レオロジー改質剤を使用せずに比較実施例A’と類似の反応器条件で、生成された。これは、プロセスで使用される飽和及び不飽和の炭化水素連鎖移動剤の選択も同様に、酸素濃度を低レベルに低減させるためのレオロジー改質剤の任意の処理(実施例2’)に起因する。
本願発明には以下の態様が含まれる。
[1]
エチレン系ポリマーを形成するための方法であって、前記方法は、エチレンと「アルファ、ベータ不飽和カルボニル末端」及び「C−C二重結合末端」を含む少なくとも1つの非対称ポリエンとを重合することを含み、
前記重合は、少なくとも1つのフリーラジカル開始剤の存在下で起こり、前記重合は、少なくとも2つの反応部、反応部1及び反応部i(i≧2)を備える反応器構成で起こり、反応部iは、反応部1の下流にあり、
少なくとも1つの連鎖移動剤(CTA)が、前記重合に添加され、前記CTAは、飽和炭化水素または不飽和炭化水素である、前記方法。
[2]
前記CTAは、アルカン、アルケン、またはこれらの組み合わせから選択される、上記[1]に記載の前記方法。
[3]
前記ポリエンは、反応部に供給される前に、「酸素除去ステップ」に供される、上記[1]または[2]に記載の前記方法。
[4]
前記ポリエンは、供給槽で保管され、前記供給槽は、5.0体積パーセント未満の酸素を含む「ヘッドスペースガス」を有する、上記[1]〜[3]のいずれか一項に記載の前記方法。
[5]
前記ポリエンは、圧縮段階を通じて直接前記反応部内か、または直接前記反応部の供給物内へ供給される、上記[1]〜[4]のいずれか一項に記載の前記方法。
[6]
前記ポリエンは、直接前記反応部内か、または直接前記反応部の供給物内へ供給される、上記[1]〜[5]のいずれか一項に記載の前記方法。
[7]
前記第1の反応部の最高温度は、前記第1の反応部の下流の各逐次反応部の最高温度よりも高い、上記[1]〜[6]のいずれか一項に記載の前記方法。
[8]
最終反応部の最高温度は、それより前の反応部それぞれの最高温度よりも低い、上記[1]〜[7]のいずれか一項に記載の前記方法。
[9]
ポリエンは、反応部1に供給されない、上記[1]〜[8]のいずれか一項に記載の前記方法。
[10]
反応部1に添加されるポリエンの量と比較して、より多くのポリエンが反応部iに添加される、上記[1]〜[9]のいずれか一項に記載の前記方法。
[11]
前記第1の反応部に供給される前記エチレンは、前記重合に供給される総エチレンの10〜100パーセントである、上記[1]〜[10]のいずれか一項に記載の前記方法。
[12]
前記方法は、少なくとも1つの管状反応器を備える反応器構成で起こる、上記[1]〜[11]のいずれか一項に記載の前記方法。
[13]
前記非対称ポリエンは、以下のi)〜x):

(式中、nは、1〜50であり、R は、Hまたはアルキルから選択され、R は、Hまたはアルキルから選択される)、

(式中、m=1〜20である)からなる群から選択される、上記[1]〜[12]のいずれか一項に記載の前記方法。
[14]
上記[1]〜[13]のいずれか一項に記載の前記方法から形成されるエチレン系ポリマー。
[15]
上記[14]に記載の前記エチレン系ポリマーを含む組成物。

Claims (9)

  1. エチレン系ポリマーを形成するための方法であって、前記方法は、エチレンと「アルファ、ベータ不飽和カルボニル末端」及び「C−C二重結合末端」を含む少なくとも1つの非対称ポリエンとを重合することを含み、
    前記重合は、少なくとも1つのフリーラジカル開始剤の存在下で起こり、前記重合は、少なくとも2つの反応部、反応部1及び反応部i(i≧2)を備える反応器構成で起こり、反応部iは、反応部1の下流にあり、
    少なくとも1つの連鎖移動剤(CTA)が、前記重合に添加され、前記CTAは、飽和炭化水素または不飽和炭化水素であり、
    前記非対称ポリエンのC−C二重結合末端は、下記式1)〜23)および25)からなる群から選択される、前記方法。
    (式中、Rは、H、またはC1〜C6アルキルから選択される。)
    (式中、Rは、H、またはC1〜C6アルキルから選択される。)
    (式中、Rは、H、またはC1〜C6アルキルから選択される。)
    (式中、R10は、HまたはOHから選択される。)
    (式中、m=1〜20である。)
    (式中、R11は、HまたはOHから選択される。)
    (式中、p=1〜20である。)
    (式中、R15は、H、またはC1〜C6アルキルから選択され、R16は、H、またはC1〜C6アルキルから選択される。)
  2. 前記CTAは、アルカン、アルケン、またはこれらの組み合わせから選択される、請求項1に記載の前記方法。
  3. 前記ポリエンは、圧縮段階を通じて直接前記反応部内か、または直接前記反応部の供給物内へ供給される、請求項1〜2のいずれか一項に記載の前記方法。
  4. 前記反応部1の最高温度は、前記反応部1の下流の各逐次反応部の最高温度よりも高い、請求項1〜3のいずれか一項に記載の前記方法。
  5. 最終反応部の最高温度は、それより前の反応部それぞれの最高温度よりも低い、請求項1〜4のいずれか一項に記載の前記方法。
  6. 反応部1に添加されるポリエンの量と比較して、より多くのポリエンが反応部iに添加される、請求項1〜5のいずれか一項に記載の前記方法。
  7. 前記第1の反応部に供給される前記エチレンは、前記重合に供給される総エチレンの10〜100パーセントである、請求項1〜6のいずれか一項に記載の前記方法。
  8. 前記方法は、少なくとも1つの管状反応器を備える反応器構成で起こる、請求項1〜7のいずれか一項に記載の前記方法。
  9. 前記非対称ポリエンは、以下のi)〜vii)、ix)、及びx):
    (式中、nは、1〜50であり、Rは、Hまたはアルキルから選択され、Rは、Hまたはアルキルから選択される)、
    (式中、m=1〜20である)
    からなる群から選択される、請求項1〜8のいずれか一項に記載の前記方法。
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