以下、本発明に係る自動運転支援装置を、ナビゲーション装置に具体化した一実施形態に基づき図面を参照しつつ詳細に説明する。先ず、本実施形態に係るナビゲーション装置1の概略構成について図1を用いて説明する。図1は本実施形態に係るナビゲーション装置1を示したブロック図である。
図1に示すように本実施形態に係るナビゲーション装置1は、ナビゲーション装置1が搭載された車両の現在位置を検出する現在位置検出部11と、各種のデータが記録されたデータ記録部12と、入力された情報に基づいて、各種の演算処理を行うナビゲーションECU13と、ユーザからの操作を受け付ける操作部14と、ユーザに対して車両周辺の地図やナビゲーション装置1で設定されている案内経路に関する情報等を表示する液晶ディスプレイ15と、経路案内に関する音声ガイダンスを出力するスピーカ16と、記憶媒体であるDVDを読み取るDVDドライブ17と、プローブセンタやVICS(登録商標:Vehicle Information and Communication System)センタ等の情報センタとの間で通信を行う通信モジュール18と、を有する。また、ナビゲーション装置1はCAN等の車載ネットワークを介して、ナビゲーション装置1の搭載された車両に対して設置された車外カメラ19や各種センサが接続されている。更に、ナビゲーション装置1の搭載された車両に対する各種制御を行う車両制御ECU20とも双方向通信可能に接続されている。また、自動運転開始ボタン等の車両に搭載された各種操作ボタン21についても接続されている。
以下に、ナビゲーション装置1が有する各構成要素について順に説明する。
現在位置検出部11は、GPS22、車速センサ23、ステアリングセンサ24、ジャイロセンサ25等からなり、現在の車両の位置、方位、車両の走行速度、現在時刻等を検出することが可能となっている。ここで、特に車速センサ23は、車両の移動距離や車速を検出する為のセンサであり、車両の駆動輪の回転に応じてパルスを発生させ、パルス信号をナビゲーションECU13に出力する。そして、ナビゲーションECU13は発生するパルスを計数することにより駆動輪の回転速度や移動距離を算出する。尚、上記4種類のセンサをナビゲーション装置1が全て備える必要はなく、これらの内の1又は複数種類のセンサのみをナビゲーション装置1が備える構成としても良い。
また、データ記録部12は、外部記憶装置及び記録媒体としてのハードディスク(図示せず)と、ハードディスクに記録された地図情報DB31や所定のプログラム等を読み出すとともにハードディスクに所定のデータを書き込む為のドライバである記録ヘッド(図示せず)とを備えている。尚、データ記録部12をハードディスクの代わりにフラッシュメモリやメモリーカードやCDやDVD等の光ディスクを有しても良い。また、地図情報DB31は外部のサーバに格納させ、ナビゲーション装置1が通信により取得する構成としても良い。
ここで、地図情報DB31は、例えば、道路(リンク)に関するリンクデータ34、ノード点に関するノードデータ35、経路の探索や変更に係る処理に用いられる探索データ36、施設に関する施設データ、地図を表示するための地図表示データ、各交差点に関する交差点データ、地点を検索するための検索データ等が記憶された記憶手段である。
また、リンクデータ34としては、道路を構成する各リンクに関してリンクの属する道路の幅員、勾(こう)配、カント、バンク、路面の状態、合流区間、道路構造、道路の車線数、車線数の減少する箇所、幅員の狭くなる箇所、踏切り等を表すデータが、コーナに関して、曲率半径、交差点、T字路、コーナの入口及び出口等を表すデータが、道路属性に関して、降坂路、登坂路等を表すデータが、道路種別に関して、国道、県道、細街路等の一般道のほか、高速自動車国道、都市高速道路、自動車専用道路、一般有料道路、有料橋等の有料道路を表すデータがそれぞれ記録される。特に本実施形態では、料金所の設置地点、車線の幅が拡幅する地点、車線を区画する区画線が消失する地点を特定する情報についても記憶されている。尚、車線の幅が拡幅する地点や車線を区画する区画線が消失する地点については、予め地図情報DB31に該当地点を特定する情報を格納しても良いが、車外カメラ19やセンサによって検出する構成としても良い。
また、ノードデータ35としては、実際の道路の分岐点(交差点、T字路等も含む)や各道路に曲率半径等に応じて所定の距離毎に設定されたノード点の座標(位置)、ノードが交差点に対応するノードであるか等を表すノード属性、ノードに接続するリンクのリンク番号のリストである接続リンク番号リスト、ノードにリンクを介して隣接するノードのノード番号のリストである隣接ノード番号リスト、各ノード点の高さ(高度)等に関するデータ等が記録される。
また、探索データ36としては、出発地(例えば車両の現在位置)から設定された目的地までの経路を探索する経路探索処理に使用される各種データについて記録されている。具体的には、交差点に対する経路として適正の程度を数値化したコスト(以下、交差点コストという)や道路を構成するリンクに対する経路として適正の程度を数値化したコスト(以下、リンクコストという)等の探索コストを算出する為に使用するコスト算出データが記憶されている。
一方、ナビゲーションECU(エレクトロニック・コントロール・ユニット)13は、ナビゲーション装置1の全体の制御を行う電子制御ユニットであり、演算装置及び制御装置としてのCPU41、並びにCPU41が各種の演算処理を行うにあたってワーキングメモリとして使用されるとともに、経路が探索されたときの経路データ等が記憶されるRAM42、制御用のプログラムのほか、後述の自動運転支援プログラム(図2参照)等が記録されたROM43、ROM43から読み出したプログラムを記憶するフラッシュメモリ44等の内部記憶装置を備えている。尚、ナビゲーションECU13は、処理アルゴリズムとしての各種手段を有する。例えば、区画線検出手段は、車両が走行する車線を区画する区画線を検出する。運転支援手段は、区画線検出手段により検出された区画線に基づいて車両の車線維持走行に係る自動運転支援を行う。地点特定手段は、料金所の進行方向手前側において、区画線の左右いずれか一方が消失する地点である区画線消失地点又は車両の走行する車線の幅が拡幅する地点である道路拡幅地点を特定する。
操作部14は、走行開始地点としての出発地及び走行終了地点としての目的地を入力する際等に操作され、各種のキー、ボタン等の複数の操作スイッチ(図示せず)から構成される。そして、ナビゲーションECU13は、各スイッチの押下等により出力されるスイッチ信号に基づき、対応する各種の動作を実行すべく制御を行う。尚、操作部14は液晶ディスプレイ15の前面に設けたタッチパネルを有しても良い。また、マイクと音声認識装置を有しても良い。
また、液晶ディスプレイ15には、道路を含む地図画像、交通情報、操作案内、操作メニュー、キーの案内、案内経路に沿った案内情報、ニュース、天気予報、時刻、メール、テレビ番組等が表示される。また、本実施形態では自動運転支援を開始する場合や解除する場合には、自動運転支援を開始することや解除することの案内についても表示する。尚、液晶ディスプレイ15の代わりに、HUDやHMDを用いても良い。
また、スピーカ16は、ナビゲーションECU13からの指示に基づいて案内経路に沿った走行を案内する音声ガイダンスや、交通情報の案内を出力する。また、本実施形態では自動運転支援を開始する場合や解除する場合には、自動運転支援を開始することや解除することの音声案内についても出力する。
ここで、車両の走行形態としては、ユーザの運転操作に基づいて走行する手動運転走行に加えて、ユーザの運転操作によらず車両が予め設定された経路や道なりに沿って自動的に走行を行う自動運転支援による走行が可能である。尚、自動運転支援による走行では、例えば、車両の現在位置、車両が走行する車線、周辺の他車両の位置を随時検出し、車両制御ECU20によって予め設定された経路や道なりに沿って走行するようにステアリング、駆動源、ブレーキ等の車両制御が自動で行われる。
具体的に本実施形態では以下の自動運転支援を行う。
(1)『定速走行』・・・予め決められた設定速度(例えば走行する道路の制限速度の90%)で同一車線内を走行する。
(2)『追従走行』・・・設定速度(例えば走行する道路の制限速度の90%)を上限として、前方車両との車間距離を一定距離(例えば10m)に保った状態で同一車線内を走行する。
(3)車両が車線を逸脱することなく車線の中心付近を走行(車線維持走行)する(例えばレーン・キーピング・アシスト)。
尚、本実施形態の自動運転支援による走行では、車線変更や右左折は行われず、ユーザが車線変更や右左折にかかる車両操作を行わない限りは基本的に車両は同一車線内を走行する。
また、上記(1)〜(3)の自動運転支援に係る制御は全ての道路区間に対して行っても良いが、接続する他の道路との境界にゲート(有人無人、有料無料は問わない)が設けられた高速道路を走行する間のみにおいて行う構成としても良い。尚、車両が自動運転を行うことが可能な区間(以下、自動運転区間という)を走行する場合には必ず自動運転支援が行われるのではなく、ユーザにより自動運転支援を行うことが選択され、且つ自動運転支援により走行を行わせることが可能と判定された状況でのみ行われる。尚、自動運転支援により走行を行わせることができない状況としては、車線の区画線等の自動運転支援を行うのに必要な道路情報が取得できない場合等がある。
また、DVDドライブ17は、DVDやCD等の記録媒体に記録されたデータを読み取り可能なドライブである。そして、読み取ったデータに基づいて音楽や映像の再生、地図情報DB31の更新等が行われる。尚、DVDドライブ17に替えてメモリーカードを読み書きする為のカードスロットを設けても良い。
また、通信モジュール18は、交通情報センタ、例えば、VICSセンタやプローブセンタ等から送信された交通情報、プローブ情報、天候情報等を受信する為の通信装置であり、例えば携帯電話機やDCMが該当する。また、車車間で通信を行う車車間通信装置や路側機との間で通信を行う路車間通信装置も含む。
また、車外カメラ19は、例えばCCD等の固体撮像素子を用いたカメラにより構成され、車両のフロントバンパの上方に取り付けられるとともに光軸方向を水平より所定角度下方に向けて設置される。そして、車外カメラ19は、車両が自動運転区間を走行する場合において、車両の進行方向前方を撮像する。また、車両制御ECU20は撮像された撮像画像に対して画像処理を行うことによって、車両が走行する道路に描かれた区画線、車線の幅が拡幅する地点、周辺の他車両等を検出し、検出結果に基づいて車両の自動運転支援を行う。尚、車外カメラ19は車両前方以外に後方や側方に配置するように構成しても良い。また、他車両を検出する手段としてはカメラの代わりにミリ波レーダ等のセンサや車車間通信や路車間通信を用いても良い。
また、車両制御ECU20は、ナビゲーション装置1が搭載された車両の制御を行う電子制御ユニットである。また、車両制御ECU20にはステアリング、ブレーキ、アクセル等の車両の各駆動部と接続されており、本実施形態では特に車両において自動運転支援が開始された後に、各駆動部を制御することにより車両の自動運転支援を実施する。また、自動運転支援中にユーザによってオーバーライドが行われた場合には、オーバーライドが行われたことを検出する。
ここで、ナビゲーションECU13は、走行開始後にCANを介して車両制御ECU20に対して自動運転支援に関する指示信号を送信する。そして、車両制御ECU20は受信した指示信号に応じて走行開始後の自動運転支援を実施する。尚、指示信号の内容は、車両に対して行う自動運転支援の制御内容(例えば、上記(1)〜(3)のいずれか)や制御の開始、中止、変更等を指示する情報である。尚、ナビゲーションECU13でなく車両制御ECU20が自動運転支援の制御内容を設定する構成としても良い。その場合には、車両制御ECU20はナビゲーション装置1から案内経路、車両状態、周辺の地図情報等の自動運転支援の制御内容の設定に必要な情報を取得するように構成する。
続いて、上記構成を有する本実施形態に係るナビゲーション装置1においてCPU41が実行する自動運転支援プログラムについて図2に基づき説明する。図2は本実施形態に係る自動運転支援プログラムのフローチャートである。ここで、自動運転支援プログラムは、車両において上述した自動運転支援の内、少なくとも「(3)車両が車線を逸脱することなく車線の中心付近を走行(車線維持走行)する(例えばレーン・キーピング・アシスト)」が実施された状態において実行され、車両の自動運転支援の中止又は制御内容の変更を行うプログラムである。また、以下の図2、図3及び図8にフローチャートで示されるプログラムは、ナビゲーション装置1が備えているRAM42やROM43に記憶されており、CPU41により実行される。
先ず、自動運転支援プログラムではステップ(以下、Sと略記する)1において、CPU41は、後述の料金所の先読み処理(図3)を行う。尚、料金所の先読み処理では、後述のように車両の走行予定経路に沿って進行方向前方の道路情報を地図情報DB31から取得したり、車外カメラ19や各種センサを用いて進行方向前方の道路状況を検出し、車両の進行方向前方に料金所がある場合においては、その料金所の種別に基づいて自動運転支援の制御内容の変更を行う地点(以下、変更地点という)及び自動運転支援の制御を終了する地点(以下、終了地点)をそれぞれ設定する。
続いて、S2においてCPU41は、前記S1の料金所の先読み処理の結果に基づいて、車両の走行予定経路に沿って進行方向前方の所定距離以内(例えば300m以内)に料金所があるか否か、即ち変更地点及び終了地点が設定されているか否かを判定する。
そして、車両の走行予定経路に沿って進行方向前方の所定距離以内に料金所があると判定された場合(S2:YES)、即ち変更地点及び終了地点が設定されている場合には、S3へと移行する。それに対して、車両の走行予定経路に沿って進行方向前方の所定距離以内に料金所がないと判定された場合(S2:NO)、即ち変更地点及び終了地点が設定されていない場合には、当該自動運転支援処理プログラムを終了する。その結果、現在の自動運転支援に係る制御が継続して実施されることなる。
S3においてCPU41は、後述の支援変更処理(図8)を行う。尚、支援変更処理では、後述のように前記S1で設定された変更地点及び終了地点に基づいて、車両において実施されている自動運転支援の制御内容を変更したり、制御を終了する処理を行う。
次に、前記S1において実行される料金所の先読み処理のサブ処理について図3に基づき説明する。図3は料金所の先読み処理のサブ処理プログラムのフローチャートである。
先ず、S11においてCPU41は、現在位置検出部11により検出した車両の現在位置を取得する。尚、車両の現在位置は、高精度ロケーション技術を用いて詳細に特定することが望ましい。ここで、高精度ロケーション技術とは、車両に設置されたカメラから取り込んだ白線や路面ペイント情報を画像認識により検出し、更に、白線や路面ペイント情報を予め記憶した地図情報DBと照合することにより、走行車線や高精度な車両位置を検出可能にする技術である。尚、高精度ロケーション技術の詳細については既に公知であるので省略する。また、前記S1では車両が複数の車線からなる道路を走行する場合には車両の走行する車線についても特定する。
続いて、前記S11においてCPU41は、走行予定経路に沿って車両の現在位置から進行方向前方の道路情報について地図情報DB31から取得する。尚、走行予定経路は、車両が現在の車線を維持して走行すると仮定した場合において走行する経路とする。また、ナビゲーション装置1において案内経路が設定されている場合には案内経路を走行予定経路としても良い。
また、前記S1で取得される道路情報は、車両の進行方向前方に料金所がある場合において、特に料金所のゲートが設置された地点(以下、料金所ゲート地点という)、料金所の手前側において車線の幅が拡幅する地点(以下、道路拡幅地点という)、同じく料金所の手前側において車線を区画する区画線が消失する地点(以下、区画線消失地点という)を特定する情報(例えば各地点の位置座標)を含む。但し、道路拡幅地点については車両が現在走行する車線の幅が拡幅する地点とし、並走する他の車線が拡幅した場合であっても車両が現在走行する車線の幅が変化しなければ道路拡幅地点には認定しない。同じく、区画線消失地点については車両が現在走行する車線を区画する区画線が消失する地点とし、並走する他の車線を区画する区画線が消失した場合であっても車両が現在走行する車線の区画線が消失しなければ区画線消失地点には認定しない。
尚、料金所ゲート地点、道路幅拡幅地点及び区画線消失地点については、車外カメラ19やセンサによって検出する構成としても良い。例えば、車外カメラ19により撮像した撮像画像に対して画像処理を行うことによって車両の進行方向前方にある区画線や道路縁部を検出し、上記各地点を特定する構成とする。また、本実施形態では道路幅拡幅地点は、特に車線の幅が拡幅を開始する地点とする。また、区画線消失地点は、基本的に車線境界線が消失した地点(即ち、車両が右端又は左端の車線を走行する場合において左右一方の区画線のみが消失する地点)が特定されるが、車道中央線、車道外側線、歩行者横断指導線、導流帯などの他の区画線についても対象に含めても良い。
例えば、車両51の進行方向前方に図4に示す料金所52が存在する場合においては、料金所52の手前側において車線の幅が拡幅を開始する地点を道路拡幅地点Xとして特定する。また、同じく料金所52の手前側において車線の区画線である車線境界線53が消失する地点を区画線消失地点Yとして特定する。更に、料金所52において特にゲートがある地点を料金所ゲート地点Zとして特定する。尚、料金所の種別によっては、区画線消失地点Yが存在しない場合や、道路拡幅地点Xが存在しない場合、更に道路拡幅地点Xと区画線消失地点Yの両方が存在しない場合もある。例えば、車両51の進行方向前方に図5に示す料金所52が存在する場合においては、車線境界線53が料金所52まで継続して存在するので、区画線消失地点Yが存在せず、道路拡幅地点Xと料金所ゲート地点Zのみが特定される。一方、車両51の進行方向前方に図6に示す料金所52が存在する場合においては、車線の幅が料金所まで変化しないので、道路拡幅地点Xが存在せず、区画線消失地点Yと料金所ゲート地点Zのみが特定される。また、車両51の進行方向前方に図7に示す料金所52が存在する場合においては、車線境界線53が料金所52まで継続して存在し、且つ車線の幅が料金所まで変化しないので、道路拡幅地点Xも区画線消失地点Yも存在せず、料金所ゲート地点Zのみが特定される。尚、道路拡幅地点Xと区画線消失地点Yとが同一地点となる場合もある。
その後、S12においてCPU41は、前記S11で取得された道路情報や車外カメラ19により検出された道路状況に基づいて、走行予定経路に沿って車両の進行方向前方の所定距離以内(例えば300m以内)に料金所があるか否かを判定する。
そして、走行予定経路に沿って車両の進行方向前方の所定距離以内に料金所があると判定された場合(S12:YES)には、S13へと移行する。それに対して、走行予定経路に沿って車両の進行方向前方の所定距離以内に料金所が無いと判定された場合(S12:NO)には、自動運転支援の制御内容の変更を行う変更地点や自動運転支援の制御を終了する終了地点を設定することなくS2へと移行する。その結果、現在の自動運転支援に係る制御が継続して実施されることなる。
次に、S13においてCPU41は、前記S11で取得された道路情報や車外カメラ19により検出された道路状況に基づいて、車両の進行方向前方にある料金所の手前側において、道路拡幅地点及び区画線消失地点の両方があるか否か判定する。
そして、車両の進行方向前方にある料金所の手前側において、道路拡幅地点及び区画線消失地点の両方があると判定された場合(S13:YES)には、S14へと移行する。それに対して、車両の進行方向前方にある料金所の手前側において、道路拡幅地点及び区画線消失地点の一方のみある又は両方が無いと判定された場合(S13:NO)には、S21へと移行する。
次に、S14においてCPU41は、料金所の手前側にあると判定された道路拡幅地点及び区画線消失地点について、道路拡幅地点が区画線消失地点よりも手前側(車両側)にあるか否か判定する。
そして、道路拡幅地点が区画線消失地点よりも手前側(車両側)にあると判定された場合(S14:YES)には、S15へと移行する。それに対して、道路拡幅地点が区画線消失地点よりも進行方向側(料金所側)にある又は同一地点にあると判定された場合(S14:NO)には、S18へと移行する。
S15においてCPU41は、料金所の種別を“拡幅”に設定する。尚、設定された料金所の種別はフラッシュメモリ44等に格納される。尚、一旦設定された料金所の種別は、自動運転支援が終了するまで継続して設定され、自動運転支援を終了する際に初期化(リセット)される(S44、S57)。
次に、S16においてCPU41は、起点1として手前側(車両側)にあると判定された道路拡幅地点を設定する。尚、起点1は後述のように自動運転支援の制御内容の変更を行う地点(変更地点)となる。また、設定された起点1を特定する情報(例えば位置座標)がフラッシュメモリ44等に格納される。
続いて、S17においてCPU41は、起点2として進行方向側(料金所側)にあると判定された区画線消失地点を設定する。尚、起点2は後述のように自動運転支援の制御を終了する地点(終了地点)となる。設定された起点2を特定する情報(例えば位置座標)がフラッシュメモリ44等に格納される。尚、起点1は起点2については基本的に車両が現在走行する車線を対象として設定される。その後、S2へと移行する。
一方、S18においてCPU41は、料金所の種別を“線消失”に設定する。尚、設定された料金所の種別はフラッシュメモリ44等に格納される。
次に、S19においてCPU41は、起点1として手前側(車両側)にあると判定された区画線消失地点を設定する。尚、起点1は後述のように自動運転支援の制御内容の変更を行う地点(変更地点)となる。また、設定された起点1を特定する情報(例えば位置座標)がフラッシュメモリ44等に格納される。
続いて、S20においてCPU41は、起点2として進行方向側(料金所側)にあると判定された道路拡幅地点を設定する。尚、起点2は後述のように自動運転支援の制御を終了する地点(終了地点)となる。設定された起点2を特定する情報(例えば位置座標)はフラッシュメモリ44等に格納される。尚、道路拡幅地点と区画線消失地点とが同一地点となる場合については起点1と起点2に対して、同一地点が設定されることとなる。その後、S2へと移行する。
一方、S21においてCPU41は、前記S11で取得された道路情報や車外カメラ19により検出された道路状況に基づいて、車両の進行方向前方にある料金所の手前側において、道路拡幅地点と区画線消失地点の内、道路拡幅地点のみがあるか否か判定する。
そして、車両の進行方向前方にある料金所の手前側において、道路拡幅地点のみがあると判定された場合(S21:YES)には、S22へと移行する。それに対して、車両の進行方向前方にある料金所の手前側において、区画線消失地点のみがある又は道路拡幅地点と区画線消失地点の両方が無いと判定された場合(S21:NO)には、S25へと移行する。
S22においてCPU41は、料金所の種別を“拡幅”に設定する。尚、設定された料金所の種別はフラッシュメモリ44等に格納される。
次に、S23においてCPU41は、起点1として道路拡幅地点を設定する。尚、起点1は後述のように自動運転支援の制御内容の変更を行う地点(変更地点)となる。また、設定された起点1を特定する情報(例えば位置座標)がフラッシュメモリ44等に格納される。
続いて、S24においてCPU41は、起点2として料金所のゲートが設置された地点である料金所ゲート地点を設定する。尚、起点2は後述のように自動運転支援の制御を終了する地点(終了地点)となる。設定された起点2を特定する情報(例えば位置座標)はフラッシュメモリ44等に格納される。その後、S2へと移行する。
一方、S25においてCPU41は、前記S11で取得された道路情報や車外カメラ19により検出された道路状況に基づいて、車両の進行方向前方にある料金所の手前側において、道路拡幅地点と区画線消失地点の内、区画線消失地点のみがあるか否か判定する。
そして、車両の進行方向前方にある料金所の手前側において、区画線消失地点のみがあると判定された場合(S25:YES)には、S26へと移行する。それに対して、車両の進行方向前方にある料金所の手前側において、道路拡幅地点と区画線消失地点の両方が無いと判定された場合(S25:NO)には、S29へと移行する。
S26においてCPU41は、料金所の種別を“線消失”に設定する。尚、設定された料金所の種別はフラッシュメモリ44等に格納される。
次に、S27においてCPU41は、起点1として区画線消失地点を設定する。尚、起点1は後述のように自動運転支援の制御内容の変更を行う地点(変更地点)となる。また、設定された起点1を特定する情報(例えば位置座標)がフラッシュメモリ44等に格納される。
続いて、S28においてCPU41は、起点2として料金所のゲートが設置された地点である料金所ゲート地点を設定する。尚、起点2は後述のように自動運転支援の制御を終了する地点(終了地点)となる。設定された起点2を特定する情報(例えば位置座標)はフラッシュメモリ44等に格納される。その後、S2へと移行する。
一方、S29においてCPU41は、料金所の種別を“拡幅消失無”に設定する。尚、設定された料金所の種別はフラッシュメモリ44等に格納される。
次に、S30においてCPU41は、起点1として料金所のゲートが設置された地点である料金所ゲート地点を設定する。尚、起点1は後述のように自動運転支援の制御内容の変更を行う地点(変更地点)となる。また、設定された起点1を特定する情報(例えば位置座標)がフラッシュメモリ44等に格納される。
続いて、S31においてCPU41は、起点2として起点1と同じく料金所ゲート地点を設定する。尚、起点2は後述のように自動運転支援の制御を終了する地点(終了地点)となる。設定された起点2を特定する情報(例えば位置座標)はフラッシュメモリ44等に格納される。その後、S2へと移行する。
次に、前記S3において実行される支援変更処理のサブ処理について図8に基づき説明する。図8は支援変更処理のサブ処理プログラムのフローチャートである。
先ず、S41においてCPU41は、現在位置検出部11により検出した車両の現在位置を取得する。尚、車両の現在位置は、高精度ロケーション技術を用いて詳細に特定することが望ましい。また、前記S41では車両が複数の車線からなる道路を走行する場合には車両の走行する車線についても特定する。
続いて、S42においてCPU41は、前述した料金所の先読み処理(図3)において起点2に設定された地点をフラッシュメモリ44等から読み出し、車両が起点2を通過したか否かを判定する。尚、起点2は後述のように自動運転支援の制御を終了する終了地点に相当し、道路拡幅地点、区画線消失地点、料金所ゲート地点のいずれかが設定される(S17、S20、S24、S28、S31)。
そして、車両が起点2を通過したと判定された場合(S42:YES)には、S43へと移行する。それに対して、車両が起点2を通過していないと判定された場合(S42:NO)には、S45へと移行する。
S43においてCPU41は、自動運転支援を継続して実施することが困難であると判定し、自動運転支援を終了する。尚、前記S43で中止された自動運転支援は、車両が料金所を通過し、且つ自動運転支援を実施可能な状態となった後に再開されることとなる。
次にS44においてCPU41は、前述した料金所の先読み処理(図3)において設定された料金所の種別を初期化(リセット)する。その後、当該自動運転支援プログラムを終了する。
一方、S45においてCPU41は、前述した料金所の先読み処理(図3)において起点1に設定された地点をフラッシュメモリ44等から読み出し、車両が起点1を通過したか否かを判定する。尚、起点1は後述のように自動運転支援の制御内容を変更する変更地点に相当し、道路拡幅地点、区画線消失地点、料金所ゲート地点のいずれかが設定される(S16、S19、S23、S27、S30)。
そして、車両が起点1を通過したと判定された場合(S45:YES)には、S46へと移行する。それに対して、車両が起点1を通過していないと判定された場合(S45:NO)には、自動運転支援の制御内容の変更や制御の終了を行うことなく当該自動運転支援プログラムを終了する。その結果、車両が起点1を通過したと判定されるまで現在の自動運転支援に係る制御が継続して実施されることなる。
S46においてCPU41は、前述した料金所の先読み処理(図3)において設定された料金所の種別をフラッシュメモリ44等から読み出し、料金所の種別が“拡幅”に設定されているか否かを判定する。
そして、料金所の種別が“拡幅”に設定されていると判定された場合(S46:YES)には、S47へと移行する。それに対して、料金所の種別が“拡幅”以外に設定されていると判定された場合(S46:NO)には、S51へと移行する。
S47においてCPU41は、前記S41で取得した車両の現在位置に基づいて、車両が走行する道路の車線数が複数であって、且つ車両が特に左端の車線を走行しているか否かを判定する。
そして、車両が走行する道路の車線数が複数であって、且つ車両が特に左端の車線を走行していると判定された場合(S47:YES)には、S48へと移行する。それに対して、車両が走行する道路の車線数が複数であって、且つ車両が特に左端以外の車線を走行している、或いは車両が現在走行する道路の車線数が単数のみの場合(S47:NO)には、S49へと移行する。
S48においてCPU41は、車両において実施する自動運転支援の内容を、“左右両側の区画線に基づいて実施する車線維持走行”から、“拡幅する側と反対側にある右側の区画線のみに基づいて実施する車線維持走行”へと変更する。
ここで、車線維持走行に係る自動運転支援については、通常状態では車両に対して左右両側にある区画線を検出し、左右両側の区画線までの距離が均等となるように車両の走行位置を調整することによって、車線の中心付近を走行するように制御する。例えば、図9に示す例では、車両51が左端の車線を走行する場合において道路拡幅地点Xを通過する前については、車両51の左側の区画線である車道外側線54と車両の右側の区画線である車線境界線53とを用いて車線維持走行に係る自動運転支援が行われる。
しかしながら、図9に示すように車両が道路拡幅地点Xを通過して車線の幅が拡幅すると、車両51の左側の区画線である車道外側線54は車両51から遠く離れた位置となり、通常の制御内容では車線維持走行に係る自動運転支援を適切に行うことができない。そこで、車両51の右側(拡幅する側と反対側)の区画線である車線境界線53のみを用いて車線維持走行に係る自動運転支援を実施する。具体的には、車線境界線53からの距離が適切な距離(例えば50cm)となるように車両の走行位置を調整する。その結果、車線の幅が拡幅した状態においても車線維持に係る自動運転支援を継続して行うことが可能となる。
尚、前記S48において自動運転支援の制御内容の変更が決定されると、CPU41は変更に関する指示を車両制御ECU20へと送信し、自動運転支援の制御内容が変更される。その後、車両が起点2を通過したと判定されるまで現在の自動運転支援に係る制御が継続して実施されることなる。
一方、S49においてCPU41は、前記S41で取得した車両の現在位置に基づいて、車両が走行する道路の車線数が複数であって、且つ車両が特に右端の車線を走行しているか否かを判定する。
そして、車両が走行する道路の車線数が複数であって、且つ車両が特に右端の車線を走行していると判定された場合(S49:YES)には、S50へと移行する。それに対して、車両が走行する道路の車線数が複数であって、且つ車両が特に右端以外の車線を走行している、或いは車両が現在走行する道路の車線数が単数のみの場合(S49:NO)には、S43へと移行する。
S43では前記したように自動運転支援を継続して実施することが困難であると判定し、自動運転支援を終了する。
S50においてCPU41は、車両において実施する自動運転支援の内容を、“左右両側の区画線に基づいて実施する車線維持走行”から、“拡幅する側と反対側にある左側の区画線のみに基づいて実施する車線維持走行”へと変更する。
例えば、図10に示す例では、車両51が右端の車線を走行する場合において道路拡幅地点Xを通過する前については、車両51の右側の区画線である車道外側線55と車両の左側の区画線である車線境界線53とを用いて車線維持走行に係る自動運転支援が行われる。しかしながら、車両が道路拡幅地点Xを通過して車線の幅が拡幅すると、車両51の右側の区画線である車道外側線55は車両51から遠く離れた位置となり、通常の制御内容では車線維持走行に係る自動運転支援を適切に行うことができない。そこで、車両51の左側(拡幅する側と反対側)の区画線である車線境界線53のみを用いて車線維持走行に係る自動運転支援を実施する。具体的には、車線境界線53からの距離が適切な距離(例えば50cm)となるように車両の走行位置を調整する。その結果、車線の幅が拡幅した状態においても車線維持に係る自動運転支援を継続して行うことが可能となる。
尚、前記S50において自動運転支援の制御内容の変更が決定されると、CPU41は変更に関する指示を車両制御ECU20へと送信し、自動運転支援の制御内容が変更される。その後、車両が起点2を通過したと判定されるまで現在の自動運転支援に係る制御が継続して実施されることなる。
一方、S51においてCPU41は、前述した料金所の先読み処理(図3)において設定された料金所の種別をフラッシュメモリ44等から読み出し、料金所の種別が“線消失”に設定されているか否かを判定する。
そして、料金所の種別が“線消失”に設定されていると判定された場合(S51:YES)には、S52へと移行する。それに対して、料金所の種別が“線消失”にも設定されていないと判定された場合(S51:NO)には、当該自動運転支援プログラムを終了する。
S52においてCPU41は、前記S41で取得した車両の現在位置に基づいて、車両が走行する道路の車線数が複数であって、且つ車両が特に左端の車線を走行している(即ち車両の右側にある区画線のみが消失した)か否かを判定する。
そして、車両が走行する道路の車線数が複数であって、且つ車両が特に左端の車線を走行していると判定された場合(S52:YES)には、S53へと移行する。それに対して、車両が走行する道路の車線数が複数であって、且つ車両が特に左端以外の車線を走行している、或いは車両が現在走行する道路の車線数が単数のみの場合(S52:NO)には、S54へと移行する。
S53においてCPU41は、車両において実施する自動運転支援の内容を、“左右両側の区画線に基づいて実施する車線維持走行”から、“残存する左側の区画線のみに基づいて実施する車線維持走行”へと変更する。
ここで、車線維持走行に係る自動運転支援については、通常状態では車両に対して左右両側にある区画線を検出し、左右両側の区画線までの距離が均等となるように車両の走行位置を調整することによって、車線の中心付近を走行するように制御する。例えば、図11に示す例では、車両51が左端の車線を走行する場合において区画線消失地点Yを通過する前については、車両51の左側の区画線である車道外側線54と車両の右側の区画線である車線境界線53とを用いて車線維持走行に係る自動運転支援が行われる。
しかしながら、図11に示すように車両が区画線消失地点Yを通過して車線境界線53が消失すると、車両51の右側において基準とする区画線が無くなり、通常の制御内容では車線維持走行に係る自動運転支援を適切に行うことができない。そこで、車両51の左側の残存する区画線である車道外側線54のみを用いて車線維持走行に係る自動運転支援を実施する。具体的には、車道外側線54からの距離が適切な距離(例えば50cm)となるように車両の走行位置を調整する。その結果、車線を区画する区画線が消失した状態においても車線維持に係る自動運転支援を継続して行うことが可能となる。
尚、前記S53において自動運転支援の制御内容の変更が決定されると、CPU41は変更に関する指示を車両制御ECU20へと送信し、自動運転支援の制御内容が変更される。その後、車両が起点2を通過したと判定されるまで現在の自動運転支援に係る制御が継続して実施されることなる。
一方、S54においてCPU41は、前記S41で取得した車両の現在位置に基づいて、車両が走行する道路の車線数が複数であって、且つ車両が特に右端の車線を走行しているか否か(即ち車両の左側にある区画線のみが消失した)を判定する。
そして、車両が走行する道路の車線数が複数であって、且つ車両が特に右端の車線を走行していると判定された場合(S54:YES)には、S55へと移行する。それに対して、車両が走行する道路の車線数が複数であって、且つ車両が特に右端以外の車線を走行している、或いは車両が現在走行する道路の車線数が単数のみの場合(S54:NO)には、車両に対して左右両側にある区画線がいずれも消失することとなり、車線維持走行に係る自動運転支援を継続することは困難であると判定してS56へと移行する。
S55においてCPU41は、車両において実施する自動運転支援の内容を、“左右両側の区画線に基づいて実施する車線維持走行”から、“残存する右側の区画線のみに基づいて実施する車線維持走行”へと変更する。
例えば、図13に示す例では、車両51が右端の車線を走行する場合において区画線消失地点Yを通過する前については、車両51の右側の区画線である車道外側線55と車両の左側の区画線である車線境界線53とを用いて車線維持走行に係る自動運転支援が行われる。しかしながら、車両が区画線消失地点Yを通過して車線境界線53が消失すると、車両51の左側において基準とする区画線が無くなり、通常の制御内容では車線維持走行に係る自動運転支援を適切に行うことができない。そこで、車両51の右側の残存する区画線である車道外側線55のみを用いて車線維持走行に係る自動運転支援を実施する。具体的には、車道外側線55からの距離が適切な距離(例えば50cm)となるように車両の走行位置を調整する。その結果、車線を区画する区画線が消失した状態においても車線維持に係る自動運転支援を継続して行うことが可能となる。
尚、前記S55において自動運転支援の制御内容の変更が決定されると、CPU41は変更に関する指示を車両制御ECU20へと送信し、自動運転支援の制御内容が変更される。その後、車両が起点2を通過したと判定されるまで現在の自動運転支援に係る制御が継続して実施されることなる。
S56においてCPU41は、自動運転支援を継続して実施することが困難であると判定し、自動運転支援を終了する。尚、前記S56で中止された自動運転支援は、車両が料金所を通過し、且つ自動運転支援を実施可能な状態となった後に再開されることとなる。
次にS57においてCPU41は、前述した料金所の先読み処理(図3)において設定された料金所の種別を初期化(リセット)する。その後、当該自動運転支援プログラムを終了する。
以上詳細に説明した通り、本実施形態に係るナビゲーション装置1、ナビゲーション装置1で実行されるコンピュータプログラムでは、車線維持走行に係る自動運転支援が実施されている状態において、車両の進行方向前方に料金所がある場合に、料金所の手前側において、区画線の左右いずれか一方が消失する地点である区画線消失地点及び車両の走行する車線の幅が拡幅する地点である道路拡幅地点をそれぞれ特定し、車両の進行方向前方に料金所がある場合に、区画線消失地点又は道路拡幅地点のいずれかを車線維持走行に係る自動運転支援の制御内容の変更を行う変更地点又は制御を終了する終了地点とする(S16、S17、S19、S20、S23、S24、S27、S28、S30、S31)ので、車両の進行方向前方に料金所がある場合であっても、できる限り継続して自動運転支援による走行を行わせることが可能となる。具体的には、車線維持走行を行う基準となる左右の区画線の内、一方の区画線が消失したり、遠方に離れた場合であっても残りの区画線に基づいて車線維持走行に係る自動運転支援を継続して行うことが可能となる。
尚、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変形が可能であることは勿論である。
例えば、本実施形態では、自動運転支援の実施中においても車線変更についてはユーザによる手動操作で行う構成としているが、車線変更について自動運転支援により自動で行う構成としても良い。また、右左折、停止、発進等についても自動運転支援により実施可能に構成しても良い。
また、本実施形態では区画線が消失する地点である区画線消失地点及び車両の走行する車線の幅が拡幅する地点である道路拡幅地点をそれぞれ特定し、自動運転支援の制御内容の変更を行う変更地点や自動運転支援の制御を終了する終了地点に設定する(S13〜S31)こととしているが、区画線消失地点のみ或いは道路拡幅地点のみを特定する構成としても良い。その場合には、S13〜S20の処理については省略する。
また、本実施形態では、道路拡幅地点Xは特に車線の幅が拡幅を開始する地点としている(図4)が、車線の幅が拡幅を開始する地点から拡幅を終了する地点の間であれば他の地点としても良い。また、料金所ゲート地点Zは必ずしも料金所のゲートがある位置である必要は無く、料金所の開始位置としても良い。
また、本実施形態では、車両の操作のうち、車両の挙動に関する操作である、アクセル操作、ブレーキ操作及びハンドル操作の全てを車両制御ECU20が制御することをユーザの運転操作によらずに自動的に走行を行う為の自動運転支援として説明してきた。しかし、自動運転支援を、車両の操作のうち、車両の挙動に関する操作である、アクセル操作、ブレーキ操作及びハンドル操作の少なくとも一の操作を車両制御ECU20が制御することとしても良い。一方、ユーザの運転操作による手動運転とは車両の操作のうち、車両の挙動に関する操作である、アクセル操作、ブレーキ操作及びハンドル操作の全てをユーザが行うこととして説明する。
また、本実施形態では、自動運転支援プログラム(図2)をナビゲーション装置1が実行する構成としているが、車両制御ECU20が実行する構成としても良い。その場合には、車両制御ECU20はマップマッチング結果や地図情報等をナビゲーション装置1から取得する構成とする。
また、本発明はナビゲーション装置以外に、経路探索機能を有する装置に対して適用することが可能である。例えば、携帯電話機、スマートフォン、タブレット端末、パーソナルコンピュータ等(以下、携帯端末等という)に適用することも可能である。また、サーバと携帯端末等から構成されるシステムに対しても適用することが可能となる。その場合には、上述した自動運転支援プログラム(図2)の各ステップは、サーバと携帯端末等のいずれが実施する構成としても良い。但し、本発明を携帯端末等に適用する場合には、自動運転支援が実行可能な車両と携帯端末等が通信可能に接続(有線無線は問わない)される必要がある。
また、本発明に係る自動運転支援装置を具体化した実施例について上記に説明したが、自動運転支援装置は以下の構成を有することも可能であり、その場合には以下の効果を奏する。
例えば、第1の構成は以下のとおりである。
車両(51)が走行する車線を区画する区画線(53、54、55)を検出する区画線検出手段と、前記区画線検出手段により検出された前記区画線に基づいて前記車両の車線維持走行に係る挙動の操作を自動で行う自動運転支援を実行する運転支援手段(13)と、取得した地図情報に基づいて、料金所の進行方向手前側において、前記区画線の左右いずれか一方が消失する地点である区画線消失地点又は前記車両の走行する車線の幅が拡幅する地点である道路拡幅地点を特定する地点特定手段(13)と、を有し、前記運転支援手段は、前記車両の進行方向前方に料金所がある場合に、前記車両が今後に走行する経路上にある前記区画線消失地点と前記道路拡幅地点の少なくとも一方を用いて、前記車線維持走行に係る自動運転支援の制御内容の変更を行う変更地点と制御を終了する終了地点とを事前に設定し、事前に設定された前記変更地点及び前記終了地点に従って、前記車両が前記変更地点を通過するまでは左右両側の区画線に基づいて前記車線維持走行に係る自動運転支援を行い、前記車両が前記変更地点を通過してから前記終了地点を通過するまでは片側の区画線に基づいて前記車線維持走行に係る自動運転支援を行う。
上記構成を有する自動運転支援装置によれば、車両の進行方向前方に料金所がある場合であっても、できる限り継続して自動運転支援による走行を行わせることが可能となる。具体的には、車線維持走行を行う基準となる左右の区画線の内、一方の区画線が消失したり、遠方に離れた場合であっても、制御内容を変更することにより、残りの区画線に基づいて車線維持走行に係る自動運転支援を継続して行うことが可能となる。また、車線維持走行を行う基準となる左右の区画線の内、一方の区画線が消失したり、遠方に離れた場合であっても、残りの一の区画線のみを基準とする制御へと変更することにより、車線維持走行に係る自動運転支援を継続して行うことが可能となる。
また、第2の構成は以下のとおりである。
前記運転支援手段(13)は、前記車両(51)の進行方向前方に料金所(52)がある場合であって、該料金所の進行方向手前側に前記区画線消失地点及び前記道路拡幅地点がある場合に、前記区画線消失地点及び前記道路拡幅地点の内、進行方向手前側にある一方の地点を前記変更地点として設定し、他方の地点を前記終了地点として設定する。
上記構成を有する自動運転支援装置によれば、車線維持走行を行う基準となる左右の区画線の内、一方の区画線が消失したり、遠方に離れた場合であっても、制御内容を変更することにより、残りの区画線に基づいて車線維持走行に係る自動運転支援を継続して行うことが可能となる。そして、その後に左右両方の区画線が消失したり、遠方に離れることによって車線維持走行に係る自動運転支援の実施が困難となった場合には、自動運転支援を適切に終了させることが可能となる。
また、第3の構成は以下のとおりである。
前記運転支援手段(13)は、前記車両(51)の進行方向前方に料金所(52)がある場合であって、該料金所の進行方向手前側に前記区画線消失地点があって前記道路拡幅地点がない場合に、前記区画線消失地点を前記変更地点として設定し、前記料金所を前記終了地点として設定する。
上記構成を有する自動運転支援装置によれば、車線維持走行を行う基準となる左右の区画線の内、一方の区画線が消失した場合であっても、制御内容を変更することにより、残りの区画線に基づいて車線維持走行に係る自動運転支援を継続して行うことが可能となる。そして、車両が料金所に到達する時点、即ち区画線が完全に消失する時点で自動運転支援を適切に終了させることが可能となる。
また、第4の構成は以下のとおりである。
前記運転支援手段(13)は、前記車両(51)の進行方向前方に料金所(52)がある場合であって、該料金所の進行方向手前側に前記道路拡幅地点があって前記区画線消失地点がない場合に、前記道路拡幅地点を前記変更地点として設定し、前記料金所を前記終了地点として設定する。
上記構成を有する自動運転支援装置によれば、車線維持走行を行う基準となる左右の区画線の内、一方の区画線が遠方に離れた場合であっても、制御内容を変更することにより、残りの区画線に基づいて車線維持走行に係る自動運転支援を継続して行うことが可能となる。そして、車両が料金所に到達する時点、即ち区画線が完全に消失する時点で自動運転支援を適切に終了させることが可能となる。
また、第5の構成は以下のとおりである。
前記運転支援手段(13)は、前記区画線消失地点が前記変更地点として設定された場合には、前記車両が前記変更地点を通過してから前記終了地点を通過するまでは残存する片側の区画線に基づいて前記車線維持走行に係る自動運転支援を行う。
上記構成を有する自動運転支援装置によれば、車線維持走行を行う基準となる左右の区画線の内、一方の区画線が消失した場合であっても、残りの一の区画線のみを基準とする制御へと変更することにより、車線維持走行に係る自動運転支援を継続して行うことが可能となる。
また、第6の構成は以下のとおりである。
前記運転支援手段(13)は、前記道路拡幅地点が前記変更地点として設定された場合には、前記車両が前記変更地点を通過してから前記終了地点を通過するまでは車線の幅が拡幅する側と反対側にある区画線に基づいて前記車線維持走行に係る自動運転支援を行う。
上記構成を有する自動運転支援装置によれば、車線維持走行を行う基準となる左右の区画線の内、一方の区画線が遠方に離れた場合であっても、残りの一の区画線のみを基準とする制御へと変更することにより、車線維持走行に係る自動運転支援を継続して行うことが可能となる。