JP6565352B2 - サクサクとした食感を有する乾燥食肉スナック菓子 - Google Patents
サクサクとした食感を有する乾燥食肉スナック菓子 Download PDFInfo
- Publication number
- JP6565352B2 JP6565352B2 JP2015117426A JP2015117426A JP6565352B2 JP 6565352 B2 JP6565352 B2 JP 6565352B2 JP 2015117426 A JP2015117426 A JP 2015117426A JP 2015117426 A JP2015117426 A JP 2015117426A JP 6565352 B2 JP6565352 B2 JP 6565352B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- meat
- peptide
- weight
- content
- texture
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Landscapes
- Meat, Egg Or Seafood Products (AREA)
Description
[1]平均分子量1000〜10000のペプチドが含有され、かつスライス加工された単一肉塊の温風乾燥物であり、最終的な組成が、前記ペプチドの含有量1〜15重量%、肉塊由来の総タンパク質の含有量55重量%以上、炭水化物の含有量10重量%以下、糖質の含有量5重量%以下かつ水分値10重量%以下である、サクサクとした食感を有する乾燥食肉スナック菓子、
[2]前記ペプチドが、コラーゲンペプチド、大豆ペプチド、乳ペプチド、小麦ペプチドおよび卵ペプチドからなる群から選択される少なくとも1種類以上である前記[1]に記載の乾燥食肉スナック菓子、
[3]前記乾燥食肉スナック菓子の破断強度が1500〜5000gの範囲にある前記[1]または[2]記載の乾燥食肉スナック菓子、
に関する。
本発明では、原料における前記スライス加工した単一肉塊の量を70〜99重量%となるように使用するのが好ましい。なお、前記単一肉塊の量は、水分量を含む重量をいう。
前記ペプチドとしては、平均分子量1000未満であれば前記単一肉塊に配合してもサクサクとした食感は得られず、ペプチドに由来する嫌な苦味や風味が出てしまう。また、平均分子量10000より大きいペプチドを単一肉塊に配合すると食感が硬くなりすぎる。
なお、ペプチドの平均分子量は、粘度測定やHPLC及びゲルろ過法等の定量方法によって得られ、すでに公知の手法を使用することが可能である。
食肉の乾燥方法としては、真空乾燥や真空凍結乾燥、油ちょうなどあるが、温風乾燥であれば、真空乾燥や真空凍結乾燥をした場合のような多孔質が発生せず、また油ちょうをした場合のような余分な脂質の増加もなく乾燥させることができる。
なお、最終的なスライス片とは、スライス片に前記平均分子量1000〜10000のペプチドを配合して、温風乾燥した後のスライス片をいい、前記平均分子量1000〜10000のペプチドの配合と温風乾燥とを2回以上繰り返す場合には、最後の温風乾燥を行った後のスライス片をいう。
平均分子量1000〜10000のペプチドの含有量は、前記のように平均分子量1000〜10000のペプチドを配合した乾燥食肉スナック菓子の重量から、平均分子量1000〜10000のペプチドを配合しないで作製した乾燥食肉の重量を引いた差として測定することができる。
前記総タンパク質の含有量は、ケルダール法や燃焼法を用いて測定することができる。具体的には、燃焼法によって算出することができる。
前記炭水化物の含有量は、水分,タンパク質,脂質及び灰分量を除くことで算出することができる。
前記糖質の含有量は、酵素-重量法(プロスキー法),酵素−HPLC法などを用いて食物繊維量を測定し、炭水化物の含有量から食物繊維量を除くことで算出することができる。なお、水分、脂質及び灰分量は公知の方法によって測定することができる。
前記の各種の原料は、例えば、前記平均分子量1000〜10000のペプチドを含有するペプチド溶液を作製して、このペプチド溶液を前記スライス片に付着させる際に、ペプチド溶液中に含有させればよいが、ペプチド溶液とは別の溶液中に含有させてもよい。
一方、ジャーキーなどの干し肉は、しなやかな硬さを有しているため、前記プローブがジャーキーを貫通するまで押圧してもジャーキーは2個以上に割れず形状を保ったままとなる。
単一肉塊をスライス加工し、平均分子量1000〜10000のペプチドを含む溶液を配合する工程、
温風乾燥を行い、スライス片の水分量を10重量%以下にする乾燥工程
を経て製造することができる。
また、本発明では、単一肉塊へのペプチドの配合を効率よく行う観点から、スライス加工する前に前記単一肉塊を温風乾燥して肉塊中の水分を低減させてもよいし、スライス加工した後の肉塊を温風乾燥してもよい。
一方、原料である単一肉塊は水分を多量に含むため、ペプチドを含有する液を配合しても、単一肉塊の筋繊維間にペプチドがうまく入り込まず、不均一な配合になる場合もあるが、前記のようにペプチド溶液の配合と温風乾燥を2回以上繰り返すことで、単一肉塊全体にわたって均一にペプチドを配合することができる。
また、このペプチド溶液のスライス片への配合は、一次配合工程と同様に行えばよい。なお、配合時の温度としては、食品衛生上の観点から、4〜10℃が好ましく冷蔵庫内で保管すればよい。
また、得られた乾燥食肉スナック菓子は、必要に応じて、切断、シート加工などをして形を整える加工をすることができる。
表1に示す配合割合で、乾燥食肉スナック菓子を作製した。具体的には、若鶏ささ身1000重量部を4mm厚にスライス加工したのち、コラーゲンペプチド(平均分子量3100)20重量部、食塩5重量部、醤油3重量部および水700重量部を含む溶液に冷蔵で2時間浸漬した。
浸漬後、余分な水分を除去した後、温風乾燥機を用いて65℃で15時間乾燥させた。
次いで、乾燥させたささ身に対して、コラーゲンペプチド(平均分子量3100)30重量部、食塩5重量部、醤油3重量部および水700重量部を含む溶液に冷蔵で2時間浸漬した。
浸漬後、余分な水分を除去した後、温風乾燥機を用いて65℃で5時間乾燥させた。
次いで、乾燥させたささ身に対して、コラーゲンペプチド(平均分子量3100)45重量部、食塩5重量部、醤油3重量部および水700重量部を含む溶液に冷蔵で2時間浸漬した。浸漬後、余分な水分を除去した後、温風乾燥機を用いて65℃で36時間乾燥させ乾燥食肉スナック菓子を作製した。
乾燥食肉スナック菓子の形状として、スライス片の形状を維持していた。
得られた乾燥食肉スナック菓子の最終的な組成については、表1に示す。
実施例1で使用した原料のうちコラーゲンペプチドを使用しない以外は、実施例1と同様にして乾燥食肉スナック菓子を作製した。配合割合を表1に示す(以下の実施例2〜4、比較例2〜5も同じ)。
実施例1で配合した原料の種類、量を変えた以外は、実施例1と同様にして乾燥食肉スナック菓子を作製した。
実施例1で配合した原料で3回目の浸漬をしないこと以外は、実施例1と同様にして乾燥食肉スナック菓子を作製した。
実施例1と同じ配合で、3回目の温風乾燥時間を10時間として最終水分値を12%としたこと以外は、実施例1と同様にして乾燥食肉スナック菓子を作製した。
実施例1で配合した原料の種類、量を変えた以外は、実施例1と同様にして乾燥食肉スナック菓子を作製した。
実施例1で配合した原料で1回目の浸漬のみとし、乾燥方法を真空凍結乾燥に変更して乾燥食肉スナック菓子を作製した。
若鶏ささ身1000重量部をミートチョッパーでミンチ肉としたのち、コラーゲンペプチド(平均分子量3100)20重量部、食塩5重量部および醤油3重量部を配合しソーセージケーシングに充填後、75℃の湯中で1.5時間加熱、冷却後-20℃で冷凍した。半解凍の状態としてから、スライサーで1.5mm厚にスライスし、温風乾燥を70℃、3時間行い乾燥食肉スナック菓子を作製した。
<破断強度の測定方法>
得られた乾燥食肉スナック菓子の破断強度を測定するためにテクスチャー・アナライザー(「Texture Analyzer TA.XT.plus」、Stable Micro Systems社製)を使用した。下記に記載した条件で測定を行った。
測定プローブ:P/2
測定:プローブが底面に到達するまで降下させる。
プローブスピード:2mm/s
測定温度:20℃
破断強度:食品が割れて2個以上に分解されたときの力(g)
得られた乾燥食肉スナック菓子1つあたり、5つの測定を行い、その平均値を破断強度とし、得られた結果を表2に示す。
得られた乾燥食肉スナック菓子の破断強度の測定時、プランジャーが食品を貫通し底面まで到達した時に、試料が2個以上に分解する場合、サクサクとした食感の指標となる。試料の分解状態を下記に示す基準で評価を行った。得られた結果を表2に示す。
○:試料が2個以上に分解する
×:試料は1個のままで分解しない
なお、本発明では、評価が「○」のものを、所望の食感を有する食品であり合格品とし、「×」を不合格品と判定した。
○:干し肉であるジャーキー様の外観を有する。
×:干し肉であるジャーキー様の外観を有さない。
(1)乾燥食肉スナック菓子のサクサク食感に関する評価
5名のパネラーが、下記の内容に従って得られた乾燥食肉スナック菓子の食感を5段階評価し、その平均値を四捨五入して整数で表したものを評点とする。
乾燥食肉スナック菓子の食感:内容
1:非常にサクサクとした食感を感じる
2:サクサクとした食感を感じる
3:どちらともいえない
4:サクサクとした食感を感じない
5:全くサクサクとした食感を感じない
なお、本発明では、食感の評価の平均値が「1」または「2」となるものを、所望の食感を有する食品であり合格品とし、それ以外のものを不合格品と判定した。
また、実施例1〜4で得られた乾燥食肉スナック菓子は、炭水化物を多量に使用したり、油で揚げた公知のスナック菓子と比べて、タンパク質の含有量が高く、かつ炭水化物や糖質の含有量が顕著に抑えられているため、ヘルシーで、健康志向の新規な菓子であることがわかる。
比較例2は、温風乾燥時間を短くし水分値を高くすると、従来のジャーキーと同様の非常に硬く、噛みしめるような食感となりサクサク食感とは異なるものであった。
比較例3は、最終組成の炭水化物や糖質の比率を高くした場合、比較例2と同様に従来のジャーキーの食感となった。
比較例4は、温風乾燥を真空凍結乾燥に変更したが、外観はジャーキー様にはならず本発明のサクサクとした食感にはならなかった。
比較例5は、ケーシングに充填しているため円形の形となり外観がジャーキー様にはならず、食感も本発明のサクサクとした食感にはならなかった。
Claims (3)
- 平均分子量1000〜10000のペプチドが含有され、かつスライス加工された単一肉塊の温風乾燥物であり、最終的な組成が、前記ペプチドの含有量1〜15重量%、肉塊由来の総タンパク質の含有量55重量%以上、炭水化物の含有量10重量%以下、糖質の含有量5重量%以下かつ水分値10重量%以下である、サクサクとした食感を有する乾燥食肉スナック菓子。
- 前記ペプチドが、コラーゲンペプチド、大豆ペプチド、乳ペプチド、小麦ペプチドおよび卵ペプチドからなる群から選択される少なくとも1種類以上である請求項1に記載の乾燥食肉スナック菓子。
- 前記乾燥食肉スナック菓子の破断強度が1500〜5000gの範囲にある請求項1または2記載の乾燥食肉スナック菓子。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015117426A JP6565352B2 (ja) | 2015-06-10 | 2015-06-10 | サクサクとした食感を有する乾燥食肉スナック菓子 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015117426A JP6565352B2 (ja) | 2015-06-10 | 2015-06-10 | サクサクとした食感を有する乾燥食肉スナック菓子 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2017000072A JP2017000072A (ja) | 2017-01-05 |
JP6565352B2 true JP6565352B2 (ja) | 2019-08-28 |
Family
ID=57750743
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2015117426A Active JP6565352B2 (ja) | 2015-06-10 | 2015-06-10 | サクサクとした食感を有する乾燥食肉スナック菓子 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6565352B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR102168147B1 (ko) * | 2018-12-14 | 2020-10-20 | 최재천 | 야콘을 활용한 육포 제조방법 |
WO2023073518A1 (en) * | 2021-10-27 | 2023-05-04 | Prado Lucas Alfredo | A twice-shredded crunchy meat jerky |
Family Cites Families (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS623735A (ja) * | 1985-06-29 | 1987-01-09 | Fuji Oil Co Ltd | 干肉の製造法 |
JPH03133361A (ja) * | 1989-10-19 | 1991-06-06 | Fuji Oil Co Ltd | 食肉加工品 |
JP2000354471A (ja) * | 1999-06-14 | 2000-12-26 | Itoham Foods Inc | 食肉,食肉加工品及び食肉製品を用いたおつまみ |
US7160567B2 (en) * | 2002-09-24 | 2007-01-09 | Proteus Industries, Inc. | Process for retaining moisture in cooked food with a peptide |
JP4529003B2 (ja) * | 2005-08-19 | 2010-08-25 | 松谷化学工業株式会社 | 肉含量の高いスナック風食品 |
JP2014217300A (ja) * | 2013-05-07 | 2014-11-20 | 株式会社東北かねた | ジャーキーの製造方法およびバラ肉のジャーキー |
CN104256671A (zh) * | 2014-08-26 | 2015-01-07 | 候绍芹 | 一种超薄酥脆的干肉类制品及其制作方法 |
-
2015
- 2015-06-10 JP JP2015117426A patent/JP6565352B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2017000072A (ja) | 2017-01-05 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
CN102892311B (zh) | 可食用糊状物组合物以及使用该可食用糊状物组合物制备被糊状物包覆的食品的方法 | |
RU2255611C2 (ru) | Формованное рыбное изделие (варианты) | |
BE1023931B1 (nl) | Zeer voedzame eiwitachtige vleesanaloog met een verbeterde textuur en een verlengde houdbaarheid | |
KR101691193B1 (ko) | 바삭한 닭가슴살 미트스낵 제조방법 | |
CN109566764A (zh) | 一种含大豆蛋白的素肉排及其制备方法 | |
US20090269455A1 (en) | Protein-based food product and associated production method | |
US4132810A (en) | Process for preparing fabricated bacon | |
JPWO2015108142A1 (ja) | 海老肉代替物及びその製造法 | |
KR102092598B1 (ko) | 압착을 통해 두께가 얇아지고 식감이 향상된 닭 가슴살 가공식품의 제조방법 및 이 제조방법을 통해 제조된 닭 가슴살 가공식품. | |
KR100797605B1 (ko) | 돈육과 우육을 혼합하여 재구성한 육포의 제조 방법 | |
JP6293531B2 (ja) | 即席乾燥味付肉及びその製造方法 | |
US3836677A (en) | Process for making simulated meat and cheese products | |
KR101245187B1 (ko) | 머리고기스킨 젤라틴과 식이섬유를 함유하는 저지방 혈액소시지 및 그의 제조방법 | |
CN102028244B (zh) | 一种以鸡肉为原料生产面条的方法 | |
JP6565352B2 (ja) | サクサクとした食感を有する乾燥食肉スナック菓子 | |
KR20190080212A (ko) | 쌀 치즈 핫도그의 제조 방법 및 이에 의해 제조된 쌀 치즈 핫도그 | |
RU2552363C1 (ru) | Способ производства рубленых изделий из мяса птицы | |
RU2747232C1 (ru) | Способ производства изделия колбасного вареного на основе растительных компонентов | |
JP3009644B2 (ja) | ソーセージ様食品及び製造方法 | |
CZ10296A3 (en) | Process for producing a foodstuff article | |
RU2740807C1 (ru) | Способ производства изделия колбасного вареного на основе растительных компонентов | |
JP2019050752A (ja) | 乾燥おつまみ及びその製造方法 | |
EP4338595A1 (en) | Animal fat analogue | |
RU2642479C1 (ru) | Способ производства рубленого мясорастительного полуфабриката | |
Apisittiwong et al. | Development of halal chinese fish sausage using different types of lipid |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20180502 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20190312 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20190313 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20190510 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20190702 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20190715 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6565352 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |