本明細書に記載された化合物は、1つ以上の不斉中心を含むことがあり、したがって、組成物中に、様々な立体異性体、例えば鏡像異性体及び/又はジアステレオマー及び/又は幾何(シス/トランス又はE/Z)異性体で存在することがある。例えば、組成物は、ラセミ(等量)混合物、1つ以上の立体異性体に富む非ラセミ(スケールミック)混合物を含めた、立体異性体の混合物を含んでもよく、又は実質的に純粋(>99%)な形態の個々の立体異性体を含んでもよい。本明細書において使用する場合、「富む」とは、組成物中に存在し得る一方の立体異性体(複数可)の合計よりも、他方の立体異性体を50%超(>50%)で含む組成物を指す。ある種の実施形態において、組成物は、組成物中に存在し得る一方の立体異性体(複数可)の合計よりも、他方の立体異性体を>60%、>65%、>70%、>75%、>80%、>85%、>90%、>91%、>92%、>93%、>94%、>95%、>96%、>97%、>98%、>99%、>99.5%又は>99.9%で含んでいてもよいし、又は組成物中に存在し得る一方の立体異性体(複数可)の合計よりも、他方の立体異性体を0.1%未満(<0.1%)、<0.5%、<1%、<2%、<3%、<4%、<5%、<6%、<7%、<8%、<9%、<10%、<15%、<20%、<25%、<30%、<35%、<40%、<45%又は<50%で含んでいてもよい。単純にするため、組成物中に薬学的に許容される塩(複数可)として提供される場合、立体異性体(複数可)のいずれかの富化量の算出は、遊離塩基形態の仮定量に基づく。
特に明記しない限り、本明細書において図示されている構造は、1個以上の同位体として富む原子が存在することしか違いのない、化合物も含まれることがやはり意図されている。例えば、水素が重水素又はトリチウムに置き換えられている、19Fが18Fに置き換えられている、炭素が13C若しくは14Cに富む炭素に置き換えられている、及び/又は酸素原子が18Oにより置き換えられていることを除く本発明の構造を有する化合物は、本開示の範囲内にある。
「ハロアルキル」は、1個以上の水素原子が、ハロゲン、例えば、フルオロ、ブロモ、クロロ又はヨードによって独立して置き換えられている、アルキル基である。「パーハロアルキル」は、ハロアルキルの部分集合であり、すべての水素原子が、ハロゲン、例えば、フルオロ、ブロモ、クロロ又はヨードによって独立して置き換えられている、アルキル基を指す。一部の実施形態において、ハロアルキル部分は、1〜6個の炭素原子を有する(「C1〜6ハロアルキル」)。一部の実施形態において、ハロアルキル部分は、1〜5個の炭素原子を有する(「C1〜5ハロアルキル」)。一部の実施形態において、ハロアルキル部分は、1〜4個の炭素原子を有する(「C1〜4ハロアルキル」)。一部の実施形態において、ハロアルキル部分は、1〜3個の炭素原子を有する(「C1〜3ハロアルキル」)。一部の実施形態において、ハロアルキル部分は、1〜2個の炭素原子を有する(「C1〜2ハロアルキル」)。一部の実施形態において、ハロアルキルの水素原子のすべてが、フルオロにより置き換えられて、パーフルオロアルキル基をもたらす。ハロアルキル基の例には、−CF3、−CHF2、−CFH2、−CF2CF3、−CH2CF3、−CF2CF2CF3、−CCl3、−CFCl2及び−CF2Clが含まれる。
「ヘテロシクリル」又は「複素環式」とは、環炭素原子及び1〜3個の環ヘテロ原子を有する、4〜6員の単環式非芳香族環系の一価の基であって、ヘテロ原子はそれぞれ、窒素、酸素及び硫黄から独立して選択される、一価の基を指す(「4〜6員のヘテロシクリル」)。1個のヘテロ原子を含有している例示的な4員のヘテロシクリル基には、非限定的に、アゼチジニル、オキセタニル及びチエタニルが含まれる。1個のヘテロ原子を含有している例示的な5員のヘテロシクリル基には、非限定的に、テトラヒドロフラニル、ジヒドロフラニル、テトラヒドロチオフェニル、ジヒドロチオフェニル、ピロリジニル及びジヒドロピロリルが含まれる。2個のヘテロ原子を含有している例示的な5員のヘテロシクリル基には、非限定的に、ジオキソラニル、オキサチオラニル及びジチオラニルが含まれる。3個のヘテロ原子を含有している例示的な5員のヘテロシクリル基には、非限定的に、トリアゾリニル、オキサジアゾリニル及びチアジアゾリニルが含まれる。1個のヘテロ原子を含有している例示的な6員のヘテロシクリル基には、非限定的に、ピペリジニル、テトラヒドロピラニル、ジヒドロピリジニル及びチアニルが含まれる。2個のヘテロ原子を含有している例示的な6員のヘテロシクリル基には、非限定的に、ピペラジニル、モルホリニル、ジチアニル及びジオキサニルが含まれる。3個のヘテロ原子を含有している例示的な6員のヘテロシクリル基には、非限定的に、トリアジナニルが含まれる。
本明細書において使用する場合、「エン」を接尾辞として付けると、結合点を2つ含有する、二価の基を表す。例えば、「エン」を「アルキル」に付けると(「アルキレン」となる)、二価アルキル基としてのこのような基を指し、2つの結合点は、いずれにあってもよく、直鎖又は分岐とすることができる、アルキル基の任意の炭素上に存在し得る。例示的な直鎖アルキレン基には、−CH2−(C1アルキレン)、−CH2CH2−(C2アルキレン)、−CH2CH2CH2−(C3アルキレン)などが含まれる。例示的な分岐アルキレン基には、−CH(CH3)−(C2アルキレン)、−CH(CH2CH3)−(C3アルキレン)、−CH2CH(CH3)−(C3アルキレン)、−CH(CH3)CH2−(C3アルキレン)、−C(CH3)2−(C3アルキレン)などが含まれる。
「塩」とは、あらゆる塩を指し、塩基性化合物と無機酸若しくは有機酸とのイオン性複合体形成、又は酸性化合物と無機塩基若しくは有機塩基とのイオン性複合体形成から生成し、電子的に中性である化合物がもたらされる。「薬学的に許容される塩」は、過度の毒性、刺激、アレルギー反応などがなく、ヒト及び下等動物の組織に接触させて使用するのに好適であり、かつ妥当な利益/リスク比に見合う、妥当な医療的判断の範囲内にある塩を指す。Bergeら、J.Pharmaceutical Sciences(1977年)66巻:1〜19頁も参照されたい。化合物の「遊離塩基」は、化合物の中性形態であり、複合体形成ではない(例えば、塩ではない)。ある種の実施形態において、式(I)の化合物は、塩(例えば、薬学的に許容される塩)であってもよい。ある種の実施形態において、例えば、薬学的に許容される塩の言及がない場合、式(I)の化合物は遊離塩基形態として存在することができる。
「脱離基」は、一対の電子が不均一結合開裂で離れる分子断片を指し、分子断片は、陰イオン分子又は中性分子である。「脱離基」はまた、クロスカップリング反応によって離れる分子断片を指す。一対の電子と共に、不均一結合開裂で離れる例示的な脱離基には、以下に限定されないが、ハロ(例えば、クロロ、ブロモ、ヨード)、及びトリフルオロメタンスルホニル活性化ヒドロキシル基(−OTf)4−トルエンスルホニル活性化ヒドロキシル基(−OTs)、メタンスルホニル活性化ヒドロキシル基(−OMs)、ベンゼンスルホニル活性化ヒドロキシル基(−OBs)又は−OS(O)2OCH3のような活性化ヒドロキシル基が含まれる。クロスカップリング反応によって離れる例示的な脱離基には、以下に限定されないが、ボロン酸又はボロン酸エステル(例えば、ジオキソボロラン基、例えば、テトラメチルジオキソボロラン)、トリアルキルスタンナン(例えば、(R’)3Sn−(式中、R’はC1〜3アルキルである)及びハロ(例えば、クロロ、ブロモ、ヨード)が含まれる。
アミノ保護基は、Protecting Groups in Organic Synthesis、T.W.Greene及びP.G.M.Wuts、第3版、John Wiley&Sons、1999年に詳細に記載されている。例示的なアミノ保護基には、以下に限定されないが、(i)ホルミル、アセチル、クロロアセチル、トリクロロアセチル、トリフルオロアセチル、フェニルアセチル及び3−フェニルプロパノイルのようなアミドであるR−(C=O)−基、(ii)カルバメートであるRO−(C=O)−基(式中、Rはメチル、エチル、9−フルオレニルメチル(Fmoc)、4−メトキシフェナシル(Phenoc)、2,2,2−トリクロロエチル(Troc)、2−トリメチルシリルエチル(Teoc)、2−フェニルエチル(hZ)、1,1−ジメチル−2,2−ジブロモエチル(DB−t−Boc)、1,1−ジメチル−2,2,2−トリクロロエチル(TCBoc)、1−メチル−1−(4−ビフェニルイル)エチル(Bpoc)、1−(3,5−ジ−t−ブチルフェニル)−1−メチルエチル(t−Bumeoc)、2−(2’−及び4’−ピリジル)エチル(Pyoc)、t−ブチル(Boc)、1−アダマンチル(Adoc)、ビニル(Voc)、アリル(Alloc)及びベンジル(Cbz)である);(iii)スルホンアミドR−(SO2)−基(式中、Rは、トルエン、ベンゼン、メチル、トリフルオロメチル及び2−ニトロベンゼンである);及び(iv)アルキルR−CH2−基(式中、Rはベンゼン、トルエン、パラメトキシベンゼン(PMB)又は2−(トリメチルシリル)エトキシ)(SEM)である)が含まれる。
「対象」とは、哺乳動物を指し、以下に限定されないが、任意の年齢群のヒト(すなわち、男性及び女性)、例えば、小児科対象(例えば、幼児、小児、青年)又は成人対象(例えば、若い成人、中年成人又は老人成人)、及び/又は他の非ヒト哺乳動物、例えば、霊長類(例えば、カニクイザル、アカゲザル)、ネコ及び/又はイヌを含む。
「処置する」、「処置すること」及び「処置」とは、対象が疾患を罹患している間に行われる行為であって、疾患の重症度を軽減する、又は疾患若しくは関連症状の進行を遅延若しくは減速させる行為を指す。
化合物又はその薬学的に許容される塩の「有効量」は、単独で、又は他の治療法と組み合わせて、対象が罹患している疾患の処置において、治療的利益をもたらす、又は対象が罹患している疾患に関連する1つ以上の症状を、遅延若しくは最小化する量である。
「阻害」、「阻害すること」、「阻害する」及び「阻害剤」などは、ビヒクルに対して、細胞における、特定のインビボ又はインビトロでの生物学的過程の活性を低下させる、減速させる、停止させる又は防止する、化合物の能力(例えば、Tyk2、IL−12及び/又はIL−23活性の阻害)を指す。
ある種のさらなる実施形態において、式(I)の化合物は、Jak1よりも、Tyk2に対して、10倍〜1000倍超の選択性を伴って、Tyk2を強力かつ選択的に阻害することができる(本明細書に記載された、Jak1(PTAT3 TF1)アルファスクリーンアッセイにより測定した場合)。例えば、実施例の表Cを参照されたい。ある種の実施形態において、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩は、Jak1よりも、Tyk2に対して、>10倍、>20倍、>30倍、>40倍、>50倍、>60倍、>70倍、>80倍、>90倍、>100倍、>150倍、>200倍、>300倍、>400倍、>500倍、>600倍、>700倍、>800倍、>900倍、>1,000倍又は>2,000倍の選択性を有する。
ある種の好ましい実施形態において、式(I)の化合物は、式(I−a)の立体異性体である。任意の特定の理論によって拘泥されることを望むものではないが、(式(I−b)の)この鏡像よりも式(I−a)の立体異性体の活性の方の改善が観察されることは、Tyk2偽キナーゼ結合性ドメイン内での正の非共有結合性相互作用が最大化されていることによると考えられる。例えば、図1A〜1Bを参照されたい。
ある種の実施形態において、組成物は、表A1、A2若しくは表B1の化合物又はその薬学的に許容される塩を、富化量、すなわち、表A1又は表B1の化合物又はその薬学的に許容される塩を、該組成物中に存在する他の立体異性体(複数可)の総計よりも、>50%、>60%、>65%、>70%、>75%、>80%、>85%、>90%、>91%、>92%、>93%、>94%、>95%、>96%、>97%、>98%、>99%、>99.5%又は>99.9%で含み、及び/又は本組成物は、該組成物中に存在する他の立体異性体(複数可)を<0.1%、<0.5%、<1%、<2%、<3%、<4%、<5%、<6%、<7%、<8%、<9%、<10%、<15%、<20%、<25%、<30%、<35%、<40%、<45%又は<50%で含む。
表A1又はA2のある種の実施形態において、nは0であり、式(I)の化合物は、実施例#1b.4、#13、#14、#14.2、#14.3、#15、#15.2、及びその薬学的に許容される塩からなる群から選択される。ある種の実施形態において、式(I)の化合物は、実施例#13、#14、#15、及びその薬学的に許容される塩からなる群から選択される。
ある種の実施形態において、式(I)の化合物は、実施例#2、#4、#10、#11、#14.6、#22、及びその薬学的に許容される塩からなる群から選択される。ある種の実施形態において、式(I)の化合物は、実施例#2又はその薬学的に許容される塩である。ある種の実施形態において、式(I)の化合物は、実施例#4又はその薬学的に許容される塩である。ある種の実施形態において、式(I)の化合物は、実施例#10又はその薬学的に許容される塩である。ある種の実施形態において、式(I)の化合物は、実施例#11又はその薬学的に許容される塩である。ある種の実施形態において、式(I)の化合物は、実施例#14.6又はその薬学的に許容される塩である。ある種の実施形態において、式(I)の化合物は、実施例#22又はその薬学的に許容される塩である。
式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩を含む医薬組成物は、ラセミ(等量)混合物、又は1つ以上の立体異性体に富む非ラセミ(スケールミック)混合物を含む立体異性体の混合物を含んでもよい。例えば、ある種の実施形態において、本組成物は、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩を富化量で、すなわち、該組成物中に、立体異性体(I−a)及び(I−b)の合計に対して、立体異性体(I−a)を>50%、>60%、>65%、>70%、>75%、>80%、>85%、>90%、>91%、>92%、>93%、>94%、>95%、>96%、>97%、>98%、>99%、>99.5%又は>99.9%で含み、及び/又は本組成物は、該組成物中に、立体異性体(I−a)及び(I−b)の合計に対して、立体異性体(I−b)を<0.1%、<0.5%、<1%、<2%、<3%、<4%、<5%、<6%、<7%、<8%、<9%、<10%、<15%、<20%、<25%、<30%、<35%、<40%、<45%又は<50%で含む。ある種の実施形態において、本組成物は、該組成物中に、立体異性体(I−a)及び(I−b)の合計に対して、立体異性体(I−a)を>95%で含み、及び/又は、該組成物中に、立体異性体(I−a)及び(I−b)の合計に対して、立体異性体(I−b)を<5%で含む。他の実施形態において、本組成物は、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩を富化量で、すなわち、該組成物中に、立体異性体(I−a)及び(I−b)の合計に対して、立体異性体(I−b)を>50%、>60%、>65%、>70%、>75%、>80%、>85%、>90%、>91%、>92%、>93%、>94%、>95%、>96%、>97%、>98%、>99%、>99.5%又は>99.9%で含み、及び/又は本組成物は、該組成物中に、立体異性体(I−a)及び(I−b)の合計に対して、立体異性体(I−a)を<0.1%、<0.5%、<1%、<2%、<3%、<4%、<5%、<6%、<7%、<8%、<9%、<10%、<15%、<20%、<25%、<30%、<35%、<40%、<45%又は<50%で含む。ある種の実施形態において、本組成物は、該組成物中に、立体異性体(I−a)及び(I−b)の合計に対して、立体異性体(I−b)を>95%で含み、及び/又は該組成物中に、立体異性体(I−a)及び(I−b)の合計に対して、立体異性体(I−a)を<5%で含む。
ある種の実施形態において、本医薬組成物は、立体異性体(I−b)よりも立体異性体(I−a)を>90%で含むか、又は立体異性体(I−b)を<10%で含む。ある種の実施形態において、本組成物は、該組成物中に、立体異性体(I−a)及び(I−b)の合計に対して、立体異性体(I−a)を>91%で含むか、又は該組成物中に、立体異性体(I−a)及び(I−b)の合計に対して、立体異性体(I−b)を<9%で含む。ある種の実施形態において、本組成物は、該組成物中に、立体異性体(I−a)及び(I−b)の合計に対して、立体異性体(I−a)を>92%で含むか、又は該組成物中に、立体異性体(I−a)及び(I−b)の合計に対して、立体異性体(I−b)を<8%で含む。ある種の実施形態において、本組成物は、該組成物中に、立体異性体(I−a)及び(I−b)の合計に対して、立体異性体(I−a)を>93%で含むか、又は該組成物中に、立体異性体(I−a)及び(I−b)の合計に対して、立体異性体(I−b)を<7%で含む。ある種の実施形態において、本組成物は、該組成物中に、立体異性体(I−a)及び(I−b)の合計に対して、立体異性体(I−a)を>94%で含むか、又は該組成物中に、立体異性体(I−a)及び(I−b)の合計に対して、立体異性体(I−b)を<6%で含む。ある種の実施形態において、本組成物は、該組成物中に、立体異性体(I−a)及び(I−b)の合計に対して、立体異性体(I−a)を>95%で含むか、又は該組成物中に、立体異性体(I−a)及び(I−b)の合計に対して、立体異性体(I−b)を<5%で含む。ある種の実施形態において、本組成物は、該組成物中に、立体異性体(I−a)及び(I−b)の合計に対して、立体異性体(I−a)を>96%で含むか、又は該組成物中に、立体異性体(I−a)及び(I−b)の合計に対して、立体異性体(I−b)を<4%で含む。ある種の実施形態において、本組成物は、該組成物中に、立体異性体(I−a)及び(I−b)の合計に対して、立体異性体(I−a)を>97%で含むか、又は該組成物中に、立体異性体(I−a)及び(I−b)の合計に対して、立体異性体(I−b)を<3%で含む。ある種の実施形態において、本組成物は、該組成物中に、立体異性体(I−a)及び(I−b)の合計に対して、立体異性体(I−a)を>98%で含むか、又は該組成物中に、立体異性体(I−a)及び(I−b)の合計に対して、立体異性体(I−b)を<2%で含む。ある種の実施形態において、本組成物は、該組成物中に、立体異性体(I−a)及び(I−b)の合計に対して、立体異性体(I−a)を>99%で含むか、又は該組成物中に、立体異性体(I−a)及び(I−b)の合計に対して、立体異性体(I−b)を<1%で含む。ある種の実施形態において、本組成物は、該組成物中に、立体異性体(I−a)及び(I−b)の合計に対して、立体異性体(I−a)を>99.5%で含むか、又は該組成物中に、立体異性体(I−a)及び(I−b)の合計に対して、立体異性体(I−b)を<0.5%で含む。ある種の実施形態において、本組成物は、該組成物中に、立体異性体(I−a)及び(I−b)の合計に対して、立体異性体(I−a)を>99.9%で含むか、又は該組成物中に、立体異性体(I−a)及び(I−b)の合計に対して、立体異性体(I−b)を<0.1%で含む。
薬学的に許容される賦形剤は、当業者に周知であり、水のような液状ビヒクルを含む。医薬組成物は、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩を1種以上の薬学的に許容される賦形剤と一緒にして、次に、必要な場合、並びに/又は生成物を所望の形状にする、及び/又は所望の単回若しくは多回用量単位に包装することにより調製され得る。
式(I)の化合物、これらの薬学的に許容される塩、及びこれらを含む医薬組成物は、炎症性腸疾患(IBD)(例えば、クローン病、潰瘍性大腸炎)及び/又は乾癬に罹患している対象に投与され得、この処置に有用となり得る。したがって、有効量の式(I)の化合物若しくはその薬学的に許容される塩、又はこの医薬組成物をそれを必要とする対象に投与するステップを含む疾患を処置する方法であって、該疾患が炎症性腸疾患(IBD)又は乾癬である、方法が提供される。医薬に使用するため、例えば、炎症性腸疾患(IBD)及び/又は乾癬の処置に使用するための、式(I)の化合物若しくはその薬学的に許容される塩、又はこれらを含む組成物がさらに提供される。ある種の実施形態において、疾患はクローン病である。ある種の実施形態において、疾患は潰瘍性大腸炎である。ある種の実施形態において、疾患は乾癬である。ある種の実施形態において、有効量は、Tyk2、IL−12及び/又はIL−23活性を阻害するのに有効な量である。ある種の実施形態において、対象はヒト対象である。
さらに他の実施形態において、式(I)の化合物及びその塩は、スキーム2に示されている手順に従い、式(D)の化合物及びその塩から合成される。例えば、ある種の実施形態において、本方法は、式(D)の化合物又はその塩を、式(X)であるオキセタン−3−オン(式中、R1a及びR1bは同一であってもよく又は異なっていてもよく、それぞれ独立して、水素又は−CH3である)により処理し、次いで、インサイチュで生成したヘミアミナールをフッ素化(例えば、三フッ化ビス(2−メトキシエチル)アミノ硫黄、三フッ化(ジエチルアミノ)硫黄又は1−(クロロメチル)−4−フルオロ−1,4−ジアゾニアビシクロ[2.2.2]オクタンジテトラフルオロボレートのようなフッ素化試薬を使用)により捕捉して、フッ素化されている式(I−i)の化合物又はその塩を得ることを含む。例えば、スキーム2、工程S3−Aを参照されたい。ある種の実施形態において、本方法は、式(I−i)の化合物又はその塩を還元剤により処理して、式(I−ii)の化合物又はその塩を得ることをさらに含む。例えば、スキーム2、工程S3−Bを参照されたい。ある種の代替実施形態において、本方法は、式(I−i)の化合物又はその塩のフッ素を、基R1c(式中、R1cは、C1〜3アルキル、C1〜3ハロアルキル、−OC1〜3アルキル又は−OC1〜3ハロアルキルである)により置き換えて、式(I−iii)の化合物又はその塩を得ることをさらに含む。例えば、スキーム2、工程S3−Cを参照されたい。ある種の実施形態において、式(I−i)の化合物又はその塩は、CH3MgBr、CH3CH2MgBr又はCH3OH中のNaOHにより処理されて、式(I−iii)の化合物又はその塩(式中、R1cは、−CH3、−CH2CH3又は−OCH3である)が得られる。
ある種の実施形態において、式(B3A)の化合物又はその塩は、酸化試薬(例えば、メタ−クロロ過安息香酸)により処理されて、エポキシ化された式(B3B)の化合物又はその塩が得られる。スキーム6、工程S13を参照されたい。ある種の実施形態において、エポキシ化された式(B3B)の化合物又はその塩は、酸(例えば、スカンジウムトリフレート又は三フッ化ホウ素エーテラートのようなルイス酸又は硫酸のような無機酸)により処理されて、式(B3C)の転位生成物又はその塩が得られる。スキーム6、工程S14を参照されたい。
式(B3C)の化合物又はその塩のアルデヒド官能基は合成的に操作されて、様々な式(B)の化合物及びその塩が得られる。例えば、化合物式(B3C)又はその塩は、式NH(R3a)2の化合物又はその塩により還元アミノ化されて、式(B3E)の化合物又はその塩を得ることができる。スキーム6、工程S15を参照されたい。代替的に、アルデヒド官能基は、−CH2OH部分に還元(例えば、NaBH4を使用)されて、R3aLG6の化合物又はその塩(LG6は脱離基である)により任意選択的にアルキル化されて、式(B3D)の化合物又はその塩(式中、R3aは、水素(還元に由来)であるか、又はR3aは、C1〜3アルキル又はC1〜3ハロアルキル(続く、任意選択的アルキル化から)である)を得ることができる。スキーム6、工程S16を参照されたい。代替的に、アルデヒド官能基は、オレフィンへとホモロゲーションされて(例えば、トリアルキルシリルメチルグリニャール(例えば、(CH3)3SiCH2MgCl、次いでルイス酸による処理)、又はWittigホモロゲーション反応による、ホスホニウムイリド(例えば、CH2PPh3)による処理))、式(B3F)の化合物又はその塩を得ることができる。スキーム6、工程S17を参照されたい。式(B3F)のオレフィン化合物又はその塩は、次に、還元(例えば、H2及びPd/Cのような水素化条件を使用)されて、式(B3G)の化合物又はその塩を得ることができる。スキーム6、工程S18を参照されたい。代替的に、アルデヒド官能基は、メチル又はエチルグリニャール試薬(例えば、CH3MgBr、CH3CH2MgBr)のような求核(アルキル化)剤により処理されて、式(B3H)の化合物又はその塩(式中、R’は、C1〜2アルキルであり、R3aは、水素であり、R3aはC1〜3アルキル又はC1〜3ハロアルキル(この後の任意選択的なアルキル化に由来)である)を得ることができる。スキーム6、工程S21を参照されたい。
実施形態99:化合物#1、#1.2、#1.3、#1a.2、#1b.2、#2、#2.2、#2.6、#2.8、#2.10、#2a.3、#2a.5、#3、#4、#4.3、#5、#5.2、#6、#6.3、#7、#8、#9、#10、#11、#11.2、#12、#12.3、#12.5、#12.6、#12a.2、#12a.3、#12b.2、#12b.3、#12b.4、#14.4、#14.5、#14.6、#16、#17、#17a、#17.2、#17.3、#17.4、#17.5、#18、#18a、#19、#20、#23、#22.2、#22.10、#24、#25、#26からなる群から選択される、実施形態98の化合物、及びその薬学的に許容される塩。
実施形態100:化合物#3.2、#3.3、#2.3、#2.3a、#2.11、#1b.5、#1b.6からなる群から選択される、実施形態98の化合物、及びその薬学的に許容される塩。
実施形態101:#21、#21a、#22、#22a、#22.3、#22.4、#22.5、#22.6、#22.7、#22.8、#22.9からなる群から選択される、実施形態98の化合物、及びその薬学的に許容される塩。
実施形態102:化合物#1b.4、#13、#14、#14.2、#14.3、#15、#15.2からなる群から選択される、実施形態98の化合物、及びその薬学的に許容される塩。
実施形態103:化合物#1、#1.2、#1.3、#1a.2、#1b.2、#2、#2.2、#2.3、#2.6、#2.8、#2.10、#2a.3、#2a.5、#3、#4、#4.3、#5、#5.2、#6、#6.3、#7、#8、#9、#10、#11、#11.2、#12、#12.3、#12.5、#12.6、#12a.2、#12a.3、#12b.2、#12b.3、#12b.4、#14.4、#14.5、#14.6、#16、#17、#17a、#17.2、#17.3、#17.4、#17.5、#18、#18a、#19、#20、#21、#22、#23、#1b.5、#22.2、#22.3、#22.4、#22.5、#22.6、#22.8、#22.10、#24、#25、#26からなる群から選択される、実施形態98の化合物、及びその薬学的に許容される塩。
実施形態106:式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩を、組成物中の立体異性体(I−a)及び(I−b)の合計に対して、立体異性体(I−a)を>90%の量で含む、実施形態105の組成物:
実施形態107:有効量の実施形態1〜104のいずれか1つの化合物若しくはその薬学的に許容される塩、又は実施形態105〜106のいずれか1つの医薬組成物をそれを必要とする対象に投与するステップを含む疾患を処置する方法であって、疾患が炎症性腸疾患又は乾癬である、方法。
実施形態118:実施形態64〜66の式(II−a)の化合物又はその塩を、式(D−II−a)の化合物若しくはその塩又は式(H−II−a)の化合物若しくはその塩:
本開示をより詳細に理解できるようにするために、以下の実施例が記載される。これらの実施形態は、例示目的に過ぎず、本開示を限定するものとして決して解釈されるべきでないことを理解すべきである。
分析方法:
分析データは、以下の手順内又は実施例の表中に含まれた。特に明記しない限り、1H NMR(プロトン核磁気共鳴)データはすべて、Varian 400MHz Mercury Plus、Inova又は400−MR機器において収集し、ケミカルシフトは百万分率で記されている。LC/MS(液体クロマトグラフィー/質量分析法)データは、表Aに提示されている小文字である方法の文字を使用して、LC/MS条件の表が参照される。キラル分離法は、表Bに提示されている数を使用して参照される。逆相HPLC(高速液体クロマトグラフィー)精製は、19×100mmのAtlantis Prep T3 OBD(5μm粒子)カラムにおいて行った。Rt=保持時間。
合成方法
1.調製例#1:tert−ブチル5−アセトアミド−3−ブロモ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−1−カルボキシレート
ステップ1:N−(3−ブロモ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−イル)アセトアミド。N−(1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−イル)アセトアミド(39.9g、228mmol)のジメチルホルムアミド(227mL)中懸濁液に、N−ブロモスクシンイミド(40.5g、228mmol)を室温で添加した。反応物を約20分間撹拌した。褐色沈殿物が形成され、これを濾過により収集し、オーブン内で終夜乾燥させて、生成物(46.5g、183mmol、収率80%)を得た。LC/MS(表A、方法a)Rt=0.19分;MSm/z:254、256(M+H)+。
ステップ2:tert−ブチル5−アセトアミド−3−ブロモ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−1−カルボキシレート。フラスコに、アセトニトリル(295mL)中のN−(3−ブロモ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−イル)アセトアミド(15g、59.0mmol)、二炭酸ジ−tert−ブチル(16.27mL、70.8mmol)及び4−ジメチルアミノピリジン(0.721g、5.90mmol)を入れた。混合物を室温で約1時間撹拌し、濾過し、濾過された物質をアセトニトリル(50mL)で洗浄して、生成物(14.8g、収率71%)を得た。1H NMR (400 MHz, ジメチルスルホキシド-d6) δ 10.57 (s, 1H), 8.95 (d, 1H), 8.21 (m, 1H), 8.09 (d, 1H), 2.10 (d, 3H), 1.62 (s, 9H).LC/MS(表A、方法a)Rt=1.51分;MSm/z:354、356(M+H)+。Boc=t−ブトキシカルボニル。
2.調製例#2:N−(3−ブロモ−1−メチル−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−イル)アセトアミド
N−(3−ブロモ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−イル)アセトアミド(19.25g、76mmol)(調製例#1、ステップ1)のアセトニトリル(600mL)中溶液に、炭酸セシウム(49.4g、152mmol)、続いて硫酸ジメチル(7.53mL、80mmol)を添加した。反応物を、機械的撹拌機を用いて周囲温度で約30分間撹拌した。30分後、硫酸ジメチルの追加分(0.362mL、3.79mmol)を添加し、約10分間撹拌した。反応物を水及び酢酸エチルで希釈し、層を分離し、水性層を酢酸エチルで3回抽出し、合わせた有機層をMgSO4で脱水し、濾過し、減圧下で濃縮して、生成物(19.4g、収率96%)を得た。LC/MS(表A、方法b)Rt=0.38分;MSm/z:268、270(M+H)+。
3.調製例#3:1−(3−ブロモ−1−メチル−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−イル)尿素
ステップ1:3−ブロモ−1−メチル−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−アミン塩酸塩。5N HCl水溶液(29.8mL、149mmol)及びジオキサン(99mL)中のN−(3−ブロモ−1−メチル−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−イル)アセトアミド(8g、29.8mmol)(調製例#2)を、85℃に2時間加熱した。溶媒を減圧下で濃縮して、残留物を得、これを10%メタノール/ジクロロメタンに溶かし、MgSO4で脱水し、Celite(登録商標)のパッドに通して濾過して、生成物(7.11g、収率83%)を得た。1H NMR (400 MHz, ジメチルスルホキシド-d6) δ 8.65 (s, 1H), 8.15 (s, 1H), 6.76 (s, 1H), 3.14 (s, 3H).
ステップ2:1−(3−ブロモ−1−メチル−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−イル)尿素。テトラヒドロフラン(99mL)中の3−ブロモ−1−メチル−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−アミン塩酸塩(2.61g、9.94mmol)及びN,N−ジイソプロピルエチルアミン(6.95mL、39.8mmol)を−78℃に冷却し、ホスゲン(トルエン中15wt%)(7.84mL、10.94mmol)を15分間かけて滴下添加した。混合物を15分間撹拌した後、アンモニアの7Mメタノール溶液(11.36mL、80mmol)をシリンジにより滴下添加した。次いで、溶液を室温に加温し、1時間撹拌し、次いで水及びブラインでクエンチし、酢酸エチルで希釈した。層を分離し、水性相を10%メタノール/酢酸エチルで抽出し、合わせた有機層を濃縮して、残留物を得、これを、アセトニトリルを使用して摩砕して、摩砕された物質を得た。水性相も濾過して、濾過された物質を得た。濾過された物質及び摩砕された物質を合わせて、生成物(1.94g、収率72%)を得た。1H NMR (400 MHz, ジメチルスルホキシド-d6) δ 8.81 (s, 1H), 8.53 (d, J = 1.1 Hz, 1H), 7.71 (s, 1H), 7.62 (s, 1H), 6.50 (s, 2H), 3.84 (s, 3H).
4.調製例#4:tert−ブチル3−ブロモ−5−ウレイド−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−1−カルボキシレート
ステップ1:3−ブロモ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−アミン。ジオキサン(600mL)及び5.0N HCl水溶液(144mL、720mmol)中のtert−ブチル5−アセトアミド−3−ブロモ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−1−カルボキシレート(51g、144mmol)(調製例#1)を、70℃に20時間加熱した。溶媒を減圧下で除去し、残留物を酢酸エチルとpH=10のNaOH/NaHCO3水溶液との間で分配し、有機層をMgSO4で脱水し、濾過し、濃縮して、生成物(30.8g、収率100%)を得た。1H NMR (400 MHz, ジメチルスルホキシド-d6) δ 11.30 (s, 1H), 8.18 (s, 1H), 7.54 (s, 1H), 6.38 (s, 1H), 5.21 (br, 2H).Boc=t−ブトキシカルボニル。
ステップ2:1−(3−ブロモ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−イル)尿素。テトラヒドロフラン(707mL)及び4−ジメチルアミノピリジン(98mL、566mmol)中の3−ブロモ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−アミン(30g、141mmol)に、ホスゲン(トルエン中15%溶液の)(111mL、156mmol)を約−60℃でシリンジにより滴下添加した。添加の完了後、混合物を−78℃で45分間撹拌し、7Mアンモニアのメタノール中溶液(162mL、1132mmol)を−78℃で添加した。混合物を2時間かけて室温に加温し、次いで200mLの2M NaOH水溶液でクエンチし、20分間撹拌し、次いで酢酸エチル(4×100mL)で抽出した。合わせた有機層をMgSO4で脱水し、濾過し、濃縮して、生成物(36g、収率100%)を得た。1H NMR (400 MHz, ジメチルスルホキシド-d6) δ 11.67 (s, 1H), 8.74 (s, 1H), 8.40 (d, J = 1.1 Hz, 1H), 7.71 (s, 1H), 7.57 (s, 1H), 6.52 (s, 2H).
ステップ3:tert−ブチル3−ブロモ−5−ウレイド−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−1−カルボキシレート。テトラヒドロフラン(214mL)中の1−(3−ブロモ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−イル)尿素(10.94g、42.9mmol)、二炭酸ジ−tert−ブチル(12.17g、55.8mmol)、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(14.84mL、86mmol)及び4−ジメチルアミノピリジン(0.052g、0.429mmol)を、室温で48時間撹拌した。反応物を酢酸エチル(100mL)と水(100mL)との間で分配した。大量の固体が2層の間で分配された。固体を濾別し、減圧下で終夜乾燥させた。合わせた有機層をMgSO4で脱水し、濾過し、減圧下で濃縮して、残留物を得、これを40℃で1時間、アセトニトリル(50mL)で摩砕し、次いで濾過し、減圧下で乾燥させて、生成物を得、これを先に収集した固体と合わせて、所望の生成物(8.21g、収率53%)を得た。1H NMR (400 MHz, ジメチルスルホキシド-d6) δ. 9.05 (s, 1H), 8.85 (d, J = 1.0 Hz, 1H), 8.06 (s, 1H), 7.77 (s, 1H), 6.57 (s, 2H), 1.63 (s, 9H). Boc=t−ブトキシカルボニル。
5.調製例#5及び#5a:(R)−2−ブロモ−6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)−4−メチルピリジン及び(S)−2−ブロモ−6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)−4−メチルピリジン
ステップ1:3−(6−ブロモ−4−メチルピリジン−2−イル)テトラヒドロフラン−3−オール。ジクロロメタン(DCM)(80mL)中の2,6−ジブロモ−4−メチルピリジン(3.76g、14.98mmol)を、窒素下で−78℃に冷却した。内部温度を−70℃未満に維持しながら、n−ブチルリチウム(ヘキサン中2.5M)(6.59mL、16.48mmol)を滴下添加した。添加が完了した後、溶液は懸濁液になり、−78℃で15分間撹拌した。内部温度を−60℃未満に保ちながら、ジヒドロフラン−3(2H)−オン(1.548g、17.98mmol)のDCM2mL中溶液を3分間かけて添加した。添加が完了した後、温度を−78℃まで下げて戻し、30分間撹拌した。反応物を飽和NH4Cl水溶液でクエンチし、DCMで抽出した。有機部分をMgSO4で脱水し、濾過し、濃縮して、残留物を得、これを、0〜50%酢酸エチル/ヘプタンで溶出するシリカゲルカラムにより精製して、生成物(2.13g、収率55%)を得た。LC/MS(表A、方法b)Rt=1.15分;MSm/z:258、260(M+H)+。
ステップ2:(R)−2−ブロモ−6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)−4−メチルピリジン及び(S)−2−ブロモ−6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)−4−メチルピリジン。フラスコに、3−(6−ブロモ−4−メチルピリジン−2−イル)テトラヒドロフラン−3−オール(2.525g、9.78mmol)を入れ、テトラヒドロフラン(98mL)に溶解し、0℃に冷却した後、NaH(1.1当量、鉱油中60%分散物)を添加した。反応物を室温に加温しながら15分間撹拌した後、ヨードメタン(0.918mL、14.67mmol)を添加した。反応物を室温で1時間撹拌した。反応物を氷浴中で冷却し、飽和NH4Cl水溶液でゆっくりとクエンチした。反応物をジクロロメタン中に抽出した。有機部分をMgSO4で脱水し、濾過し、減圧下で濃縮して、ラセミ生成物(2.60g、9.55mmol、収率98%)を得た。生成物をキラルHPLC(表B、方法1)によりさらに精製して、(R)異性体(0.836g、収率32%、99%ee、Rt=10.4分、旋光性=(−))を得、(S)異性体(0.831g、収率31%、99%ee、Rt=8.6分、旋光性=(+))を得た。LC/MS(表A、方法b)Rt=1.33分;MSm/z:272、275(M+H)+。
6.調製例#6及び#6a:(R)−2−ブロモ−4−(メトキシメチル)−6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン及び(S)−2−ブロモ−4−(メトキシメチル)−6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン
ステップ1:(2,6−ジブロモピリジン−4−イル)メタノール。テトラヒドロフラン(THF)(89mL)に溶解した2,6−ジブロモイソニコチン酸(25g、89mmol)を0℃に冷却した後、ボランTHF錯体を滴下添加し、次いで混合物を50℃で3時間加熱した。反応物を冷却し、メタノール(MeOH)(30mL)を添加し、次いで反応物を50℃に10分間加熱した。次いで混合物を濃縮し、追加の50mLのMeOHで追い出した。残留物を酢酸エチルと飽和Na2CO3水溶液との間で分配した。合わせた有機相を無水MgSO4で脱水し、濾過し、濃縮して、生成物(23.26g、87mmol、収率98%)を得た。LC/MS(表A、方法b)Rt=0.86分;MSm/z:268、280(M+H)+。
ステップ2:2,6−ジブロモ−4−(メトキシメチル)ピリジン。フラスコに、(2,6−ジブロモピリジン−4−イル)メタノール(7.9g、29.6mmol)を入れ、テトラヒドロフラン(118mL)に溶解した。反応物を0℃に冷却した後、NaH(鉱油中60%分散物)(1.421g、35.5mmol)を添加した。反応物を0℃で15分間撹拌し、次いでヨードメタン(2.0mL、32.6mmol)を一度に添加し、反応物を30分間かけて室温に加温しながら撹拌した。反応物を水及びNH4Clでゆっくりとクエンチし、酢酸エチル中に抽出した。有機部分をMgSO4で脱水し、濾過し、減圧下で濃縮した。粗生成物を、0〜60%酢酸エチル/ヘプタンで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、生成物(5.09g、18.12mmol、収率61.2%)を得た。LC/MS(表A、方法b)Rt=1.41分;MSm/z:280、282(M+H)+。
ステップ3:3−(6−ブロモ−4−(メトキシメチル)ピリジン−2−イル)テトラヒドロフラン−3−オール。丸底フラスコ内で、2,6−ジブロモ−4−(メトキシメチル)ピリジン(10.72g、38.2mmol)をジクロロメタン(DCM)(127mL)に溶解した。溶液をMgSO4上で10分間撹拌し、次いで濾過して反応フラスコに入れた。反応物を窒素下で−78℃に冷却した後、内部温度を−70℃未満に維持しながら、n−ブチルリチウム(ヘキサン中2.5M)(16.79mL、42.0mmol)を滴下添加した。反応物を−78℃で50分間撹拌し、次いで内部温度を−60℃未満に保ちながら、ジヒドロフラン−3(2H)−オン(3.94g、45.8mmol)のDCM5mL中溶液を添加した。添加が完了した後、温度を−78℃に冷却し、−78℃で10分間撹拌した。反応物を飽和NH4Cl水溶液中にクエンチし、DCMで抽出した。有機部分をMgSO4で脱水し、濾過し、濃縮して、粗生成物を得た。物質を、0〜50%酢酸エチル/ヘプタンで溶出するシリカゲルカラムにより精製して、生成物(5.68g、19.71mmol、収率52%)を得た。LC/MS(表A、方法b)Rt=1.04分;MSm/z:288、290(M+H)+。
ステップ4:(R)−2−ブロモ−4−(メトキシメチル)−6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン及び(S)−2−ブロモ−4−(メトキシメチル)−6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン。フラスコに、3−(6−ブロモ−4−(メトキシメチル)ピリジン−2−イル)テトラヒドロフラン−3−オール(5.68g、19.71mmol)を入れ、テトラヒドロフラン(99mL)に溶解し、0℃に冷却した後、NaH(鉱油中60%分散物)(1.183g、29.6mmol)を添加した。反応物を室温に加温しながら15分間撹拌した後、ヨードメタン(1.849mL、29.6mmol)を添加した。反応物を室温で2時間撹拌した。反応物を氷浴中で冷却し、飽和NH4Cl水溶液でゆっくりとクエンチした。反応物を酢酸エチル中に抽出した。有機部分をMgSO4で脱水し、濾過し、減圧下で濃縮して、粗ラセミ生成物を得、これをキラルSFC(表B、方法2)により精製して、(R)−異性体(2.3g、収率39%、96%ee、Rt=2.9分、旋光性=(−))及び(S)−異性体(2.2g、収率37%、>99%ee、Rt=2.7分、旋光性=(+))を得た。LC/MS(表A、方法b)Rt=1.25分;MSm/z:302、304(M+H)+。
7.調製例#7:2,6−ジクロロ−4−(1,3−ジオキソラン−2−イル)ピリジン
ステップ1:(2,6−ジクロロピリジン−4−イル)メタノール。0℃の2,6−ジクロロイソニコチン酸(100g、521mmol)のテトラヒドロフラン(THF)(521mL)中溶液に、内部温度を約30℃に保ちながらボラン−THF錯体(THF中1M)(781mL、781mmol)を添加漏斗から滴下添加した。添加が完了した後、混合物を50℃で4時間加熱した。反応物を冷却し、発泡がおさまるまでメタノール(MeOH)(100mL)を添加漏斗により滴下添加し、次いで50℃に20分間加熱した。この後、混合物を約500mLの容量に濃縮し、100mLのMeOHを添加し、再度回転蒸発させて、粗残留物を得、次いでこれを酢酸エチルと飽和NaHCO3水溶液との間で分配した。有機部分を分離し、MgSO4で脱水し、濾過し、濃縮して、生成物(105g、収率92%)を得た。LC/MS(表A、方法b)Rt=0.84分;MSm/z:179、181(M+H)+。
ステップ2:2,6−ジクロロイソニコチンアルデヒド。塩化オキサリル(2.70mL、30.9mmol)のジクロロメタン(DCM)(50mL)中溶液に、ジメチルスルホキシド(4.78mL、67.4mmol)のDCM(50ml)中溶液を窒素下、−78℃で滴下添加した。10分後、(2,6−ジクロロピリジン−4−イル)メタノール(5g、28.1mmol)のDCM(50mL)中溶液を−78℃で滴下添加した。混合物を15分間撹拌し、次いでトリエチルアミン(19.57mL、140mmol)を−78℃で滴下添加した。添加後、反応物を−78℃で1時間撹拌した。冷却浴を取り外し、水(150mL)を20℃で添加した。混合物をDCM(3×100mL)で抽出した。有機層を合わせ、Na2SO4で脱水し、濾過し、減圧下で濃縮して、生成物(4.5g、収率86%)を得た。1H NMR (400MHz, クロロホルム-d) δ = 10.01 (s, 1H), 7.68 (s, 2H).
ステップ3:2,6−ジクロロ−4−(1,3−ジオキソラン−2−イル)ピリジン。2,6−ジクロロイソニコチンアルデヒド(25.3g、144mmol)のトルエン(205mL)及びエチレングリコール(12.06mL、216mmol)中溶液に、p−トルエンスルホン酸一水和物(0.54g、2.87mmol)を一度に添加した。反応物を、ディーン−スタークトラップ装置を用いて16時間加熱還流した。反応物を室温に冷却し、200mLの酢酸エチルを添加し、NaHCO3水溶液の添加によりクエンチした。層を分離し、水性相を酢酸エチルで抽出した(2×20mL)。次いで、合わせた有機抽出物をNaHCO3でもう一度洗浄し、MgSO4で脱水し、濾過し、濃縮した。生成物を、5〜40%酢酸エチル:ヘプタンで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、生成物(24.8g、収率78%)を得た。LC/MS(表A、方法b);Rt=1.30分;MSm/z:219.9、221.9(M+H)+。
8.調製例#8及び#8a:(R)−2−クロロ−6−(3−エチルテトラヒドロフラン−3−イル)イソニコチノニトリル及び(S)−2−クロロ−6−(3−エチルテトラヒドロフラン−3−イル)イソニコチノニトリル
ステップ1:2−クロロ−6−(3,6−ジヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−4−(1,3−ジオキソラン−2−イル)ピリジン。2Lの三口フラスコ内で、3,6−ジヒドロ−2H−ピラン−4−ボロン酸ピナコールエステル(12.7g、60.5mmol)、2,6−ジクロロ−4−(1,3−ジオキソラン−2−イル)ピリジン(14.14g、64.3mmol)(調製例#7)及び炭酸セシウム(29.5g、91mmol)のジオキサン(580mL)及び水(95mL)中混合物を窒素で40分間脱気し、次いで[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)−ジクロロメタン付加物(Pd(dppf)Cl2−DCM付加物)(2.468g、3.02mmol)を添加した。反応物を60℃で2時間加熱した。反応物を熱から取り出し、室温に冷却した。反応物の容量を約200mLに減少させ、次いで酢酸エチル(500mL)及び水(300mL)で希釈した。有機層を分離し、ブライン(150mL)で洗浄し、MgSO4で脱水し、濾過し、減圧下で濃縮した。粗物質を、0〜40%酢酸エチル/ヘプタンで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、生成物(9.23g、収率57%)を得た。1H NMR (400 MHz, ジメチルスルホキシド-d6 δ 7.53 (d, J = 1.0 Hz, 1H), 7.40 - 7.34 (m, 1H), 6.86 (tt, J = 3.0, 1.6 Hz, 1H), 5.83 (s, 1H), 4.28 (q, J = 2.8 Hz, 2H), 4.08 - 3.95 (m, 4H), 3.81 (t, J = 5.4 Hz, 2H), 2.49 - 2.46 (m, 2H).
ステップ2:2−(3,7−ジオキサビシクロ[4.1.0]ヘプタン−6−イル)−6−クロロ−4−(1,3−ジオキソラン−2−イル)ピリジン。0℃に冷却した2−クロロ−6−(3,6−ジヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−4−(1,3−ジオキソラン−2−イル)ピリジン(9.23g、34.5mmol)のジクロロメタン(DCM)(345mL)中溶液に、メタクロロ過安息香酸(m−CPBA)(8.50g、37.9mmol)を添加した。反応物を冷却浴から取り出し、室温で16時間撹拌した。次いで、反応物を35℃に2時間加熱した。追加のm−CPBA(0.892g、5.17mmol)を添加し、反応物を35℃でさらに2.5時間撹拌した。溶液をDCM(100mL)で希釈し、有機層をNaHCO3(2×300mL)、続いてブライン(300mL)で洗浄し、次いでMgSO4で脱水し、濾過し、減圧下で濃縮した。粗物質を、0〜45%酢酸エチル/ヘプタンで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、生成物(8.8g、収率90%)を得た。1H NMR (400 MHz, ジメチルスルホキシド-d6) δ 7.48 (dt, J = 1.3, 0.6 Hz, 1H), 7.37 (dt, J = 1.2, 0.6 Hz, 1H), 5.84 (d, J = 0.6 Hz, 1H), 4.08 - 3.94 (m, 5H), 3.89 (d, J = 13.5 Hz, 1H), 3.62 - 3.46 (m, 2H), 3.46 - 3.40 (m, 1H), 2.80 - 2.65 (m, 1H), 2.00 (dt, J = 14.9, 5.4 Hz, 1H).
ステップ3:3−(6−クロロ−4−(1,3−ジオキソラン−2−イル)ピリジン−2−イル)テトラヒドロフラン−3−カルバルデヒド。2−(3,7−ジオキサビシクロ[4.1.0]ヘプタン−6−イル)−6−クロロ−4−(1,3−ジオキソラン−2−イル)ピリジン(2g、7.05mmol)のジオキサン(70mL)中溶液に、スカンジウム(II)トリフルオロメタンスルホネート(0.347g、0.705mmol)を添加した。反応物を80℃に8分間加熱した。次いで、反応物を室温に冷却し、ジオキサンの容量を約30mLに減少させた。残った溶媒を酢酸エチル(100mL)で希釈し、NaHCO3水溶液(50mL)を添加した。有機層をMgSO4で脱水し、濾過し、減圧下で濃縮した。生成物を、15〜60%酢酸エチル/ヘプタンで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、生成物(1.62g、収率81%)を得た。1H NMR (400 MHz, ジメチルスルホキシド-d6) δ 9.69 (s, 1H), 7.48 (dd, J = 1.2, 0.5 Hz, 1H), 7.46 (dd, J = 1.2, 0.5 Hz, 1H), 5.85 (d, J = 0.5 Hz, 1H), 4.41 (d, J = 9.2 Hz, 1H), 4.11 - 3.89 (m, 6H), 3.84 (dd, J = 7.3, 6.9 Hz, 2H), 2.65 (dt, J = 12.7, 6.8 Hz, 1H), 2.41 (dt, J = 12.8, 7.3 Hz, 1H).
ステップ4:1−(3−(6−クロロ−4−(1,3−ジオキソラン−2−イル)ピリジン−2−イル)テトラヒドロフラン−3−イル)−2−(トリメチルシリル)エタン−1−オール。0℃に冷却した3−(6−クロロ−4−(1,3−ジオキソラン−2−イル)ピリジン−2−イル)テトラヒドロフラン−3−カルバルデヒド(1.11g、3.91mmol)のジエチルエーテル(39mL)中溶液に、トリメチルシリルメチルマグネシウムクロリド(4.7mL、4.69mmol)を滴下添加した。反応物を0℃で30分間撹拌し、次いでNH4Cl水溶液(50mL)を添加することによりこの温度でクエンチした。次いで、反応物をジエチルエーテル(60mL)で希釈し、有機層をブライン(15mL)で洗浄し、MgSO4で脱水し、濾過し、減圧下で濃縮して、生成物(1.35g、収率93%)を得た。LC/MS(表A、方法a)Rt=1.70分;MSm/z:354、372(M+H)+。
ステップ5:2−クロロ−4−(1,3−ジオキソラン−2−イル)−6−(3−ビニルテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン。1−(3−(6−クロロ−4−(1,3−ジオキソラン−2−イル)ピリジン−2−イル)テトラヒドロフラン−3−イル)−2−(トリメチルシリル)エタン−1−オール(1.43g、3.84mmol)のアセトニトリル(54.9mL)中溶液に、0℃で三フッ化ホウ素ジエチルエーテレート(0.487mL、3.84mmol)を滴下添加した。反応物を冷却浴から取り出し、50℃に90分間加熱した。次いで、反応物を室温に冷却し、NaHCO3水溶液(40mL)を添加した。酢酸エチル(60mL)中に抽出し、次いで有機層をブライン(20mL)で洗浄し、MgSO4で脱水し、濾過し、減圧下で濃縮して、粗生成物を得、これを次のステップにおいて使用した。LC/MS(表A、方法a)Rt=1.32分;MSm/z:282(M+H)+。
ステップ6:2−クロロ−4−(1,3−ジオキソラン−2−イル)−6−(3−エチルテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン。窒素充填フラスコに、10%パラジウム炭素(0.355g、0.334mmol)を添加し、続いて2−クロロ−4−(1,3−ジオキソラン−2−イル)−6−(3−ビニルテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン(0.94g、3.34mmol)の酢酸エチル(60mL)中溶液を添加した。フラスコを排気し、フラスコをバルーンからの水素で再充填した。反応物を室温で25分間撹拌した。反応物をCelite(登録商標)のパッドで濾過し、酢酸エチルですすいだ。溶媒を減圧下で濃縮して、生成物(0.93g、収率98%)を得た。LC/MS(表A、方法a)Rt=1.38分;MSm/z:284(M+H)+。
ステップ7:2−クロロ−6−(3−エチルテトラヒドロフラン−3−イル)イソニコチンアルデヒド。2−クロロ−4−(1,3−ジオキソラン−2−イル)−6−(3−エチルテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン(0.925g、3.26mmol)のテトラヒドロフラン(32mL)及びHCl(5N、水溶液)(6.52mL、32.6mmol)中溶液を、55℃に3時間加熱した。反応物を室温に冷却し、水(80mL)で希釈し、次いでガス発生が止むまで固体NaHCO3を添加した。水性層から有機層を酢酸エチル(100mL)で抽出し、次いで有機層をブライン(40mL)で洗浄し、MgSO4で脱水し、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物を、0〜40%酢酸エチル/ヘプタンで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、生成物(0.62g、収率79%)を得た。LC/MS(表A、方法a)Rt=1.32分;MSm/z:240(M+H)+。
ステップ8:(R)−2−クロロ−6−(3−エチルテトラヒドロフラン−3−イル)イソニコチノニトリル及び(S)−2−クロロ−6−(3−エチルテトラヒドロフラン−3−イル)イソニコチノニトリル。エタノール(8.57mL)に溶解した2−クロロ−6−(3−エチルテトラヒドロフラン−3−イル)イソニコチンアルデヒド(0.616g、2.57mmol)の溶液に、ヒドロキシルアミン塩酸塩(0.714g、10.28mmol)を添加した。反応物を75℃に70分間加熱した。反応物を熱から取り出し、次いで減圧下で濃縮した。混合物に、酢酸エチル(60mL)及びNaHCO3水溶液(40mL)を添加した。有機部分を分離し、MgSO4で脱水し、減圧下で濃縮した。次いで、残留物をピリジン(3.7mL、46.3mmol)に溶解し、塩化メシル(0.401mL、5.14mmol)を添加した。反応物を75℃に15分間加熱した。次いで、反応物を熱から取り出し、水(20mL)で希釈し、酢酸エチル(40mL)を添加した。この二相混合物に、ブライン(10mL)を添加して、層分離を補助した。次いで、有機層を分離し、MgSO4で脱水し、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物を、0〜100%酢酸エチル/ヘプタンで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、ラセミ生成物を得、これをキラルSFC(表B、方法3)によりさらに精製して、(R)−異性体(0.15g、収率25%、96%ee、Rt=3.9分)及び(S)−異性体(0.15g、収率25%、99%ee、Rt=2.8分)を得た。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 8.00 (dd, J = 1.1, 0.4 Hz, 1H), 7.96 (dd, J = 1.1, 0.4 Hz, 1H), 4.01 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 3.85 (td, J = 8.3, 5.9 Hz, 1H), 3.80 - 3.68 (m, 2H), 2.41 (ddd, J = 12.6, 8.2, 5.9 Hz, 1H), 2.09 - 1.94 (m, 1H), 1.80 (qd, J = 7.5, 4.5 Hz, 2H), 0.62 (t, J = 7.4 Hz, 3H).
9.調製例#9及び#9a:(R)−2−クロロ−6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)イソニコチノニトリル及び(S)−2−クロロ−6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)イソニコチノニトリル
ステップ1:3−(6−クロロピリジン−2−イル)テトラヒドロフラン−3−オール。2−ブロモ−6−クロロピリジン(44.44g、231mmol)をジクロロメタン(DCM)(770mL)に溶解し、三口の2L反応フラスコ内で撹拌し、次いで−78℃に冷却した。n−ブチルリチウム(THF中1M)(106mL、266mmol)をカニューレで添加漏斗に入れ、次いで温度を−69℃未満に維持しながら反応物中に滴下添加した。反応物を20分間撹拌した。ジヒドロフラン−3(2H)−オン(22.86g、266mmol)を最少量のDCMに溶解し、次いで反応物中に滴下添加した。反応物をゆっくりと室温に加温した。反応物が室温に達した後、これを塩化アンモニウム溶液(200mL)でクエンチし、次いで層を分離した。水性層をDCMで抽出し、次いで有機層をブライン(200mL)で洗浄した。有機層をMgSO4で脱水し、次いで濃縮乾固した。粗残留物を、ヘプタン中0%〜100%酢酸エチルで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、生成物(33.5g、収率71%)を得た。LCMS(表A、方法a)Rt=0.67分;MSm/z:200、202(M+H)+。
ステップ2:2−クロロ−6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン。3−(6−クロロピリジン−2−イル)テトラヒドロフラン−3−オール(19.2g、96mmol)をテトラヒドロフラン(321mL)に溶解し、次いで室温にて1Lのフラスコ内で撹拌した。NaH(鉱油中60%分散物)(7.69g、192mmol)を添加し、次いで反応物を10分間撹拌した。発泡が止んだ後、ヨードメタン(7.82mL、125mmol)を添加し、次いで反応物を室温で12時間撹拌した。出発物質が変換されたら、反応物を室温に冷却し、次いで300mLの塩化アンモニウム水溶液中に逆クエンチし、次いで酢酸エチルで抽出した(2×200mL)。合わせた有機層をブラインで洗浄し、次いでMgSO4で脱水し、濃縮乾固して、生成物(19.7g、収率86%)を得た。LCMS(表A、方法a)Rt=0.92分;MSm/z:214、216(M+H)+。
ステップ3:2−クロロ−6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジン。2−クロロ−6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン(19.7g、92mmol)をシクロヘキサン(307mL)に溶解し、1Lのフラスコ内で撹拌し、窒素気流で脱気した。次いで、4,4’−ジ−tert−ブチル−2,2’−ビピリジン(0.495g、1.844mmol)、ビス(1,5−シクロオクタジエン)ジイリジウム(I)ジクロリド(0.619g、0.922mmol)及び4,4,4’,4’,5,5,5’,5’−オクタメチル−2,2’−ビ(1,3,2−ジオキサボロラン)(28.1g、111mmol)をそれぞれフラスコに添加し、次いで反応物を75℃に1時間加熱した。反応物を室温に冷却した。溶媒を減圧下で濃縮し、次いで粗物質をヘプタンで摩砕し、濾過して、固体を得た。濾液を濃縮し、次いで摩砕/濾過を繰り返して、追加の固体を得た。合わせた固体を真空オーブン内で終夜乾燥させて、生成物(26.2g、収率84%)を得た。LCMS(表A、方法a)Rt=0.75分;MSm/z:257、259(M+H)+(ボロン酸)1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 7.73 (d, J = 0.8 Hz, 1H), 7.57 (d, J = 0.7 Hz, 1H), 4.17 - 4.00 (m, 4H), 3.95 (d, J = 9.6 Hz, 1H), 3.18 (s, 3H), 2.62 (dt, J = 13.2, 8.5 Hz, 1H), 2.36 (dddd, J = 13.3, 7.0, 4.4, 1.3 Hz, 1H), 1.34 (s, 13H).
ステップ4:2−クロロ−6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン−4−オール。2−クロロ−6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジン(26.2g、77mmol)をTHF(154mL)に溶解し、0℃にて1Lのフラスコ内で撹拌した。ペルオキソ一硫酸カリウム(49.8g、81mmol)を水(154mL)に溶解し、次いでフラスコに添加し、室温で撹拌した。20分後、反応が完了した。反応物を200mLのチオ硫酸ナトリウムでクエンチし、次いで酢酸エチル(2×100mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(100mL)で洗浄し、次いで濃縮乾固した。粗生成物を、10〜100%酢酸エチル/ヘプタンで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、粗生成物(21.3g、93mmol)を得、これを次のステップにおいて使用した。LCMS(表A、方法a)Rt=0.79分;MSm/z:230、232(M+H)+。
ステップ5:2−クロロ−6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン−4−イルトリフルオロメタンスルホネート。2−クロロ−6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン−4−オール(16.0g、70mmol)をジクロロメタン(DCM)(348mL)に溶解し、500mLの反応フラスコ内で撹拌し、0℃に冷却した。トリエチルアミン(12.6mL、91mmol)を反応物に添加し、次いで保冷しながらトリフル酸無水物(70mL、DCM中1M溶液)を反応物に滴下添加した。反応物を氷/アセトン浴中、−5℃で撹拌した。30分後、反応物を重炭酸ナトリウム溶液(100mL)でクエンチした。層を分離し、有機相を重炭酸ナトリウム溶液(50mL)、次いでブライン(50mL)で洗浄した。次いで、有機相をMgSO4で脱水し、濃縮乾固して、粗残留物を得、これを、0%〜50%酢酸エチル/ヘプタンで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、生成物(19.0g、収率75%)を得た。LCMS(表A、方法a)Rt=1.67分;MSm/z:362、364(M+H)+。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 7.43 (s, 1H), 7.18 (s, 1H), 4.18 - 4.00 (m, 6H), 3.95 (dd, J = 9.7, 1.6 Hz, 2H), 3.25 (s, 2H), 2.67 - 2.52 (m, 2H), 2.38 - 2.27 (m, 2H), 0.96 - 0.74 (m, 1H).Tf=−SO2CF3。
ステップ6:2−クロロ−6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)−4−ビニルピリジン。2−クロロ−6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン−4−イルトリフルオロメタンスルホネート(15g、41.5mmol)をジオキサン(173mL)及び水(34.6mL)に溶解し、窒素気流で10分間脱気した。リン酸カリウム(17.60g、83mmol)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)−ジクロロメタン付加物(Pd(dppf)Cl2−DCM付加物)(1.455g、2.073mmol)及び4,4,5,5−テトラメチル−2−ビニル−1,3,2−ジオキサボロラン(7.74mL、45.6mmol)をそれぞれ添加し、次いで反応物を85℃に加熱した。30分後、反応物を室温に冷却し、次いで5%システイン水溶液(200mL)に注ぎ入れ、次いで酢酸エチル(100mL)で希釈し、10分間撹拌した。層を分離し、次いで水性層を酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、次いでMgSO4で脱水し、濃縮乾固した。粗物質を、0%〜50%酢酸エチル/ヘプタンで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、生成物(8.0g、収率80%)を得た。LCMS(表A、方法a)Rt=1.28分;MSm/z:240、242(M+H)+。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 7.40 (dd, J = 1.4, 0.5 Hz, 1H), 7.20 (dd, J = 1.4, 0.5 Hz, 1H), 6.63 (dd, J = 17.6, 10.9 Hz, 1H), 5.99 (dd, J = 17.5, 0.4 Hz, 1H), 5.55 (dd, J = 10.9, 0.4 Hz, 1H), 4.16 - 4.01 (m, 3H), 3.96 (dd, J = 9.7, 0.3 Hz, 1H), 3.20 (s, 3H), 2.68 - 2.56 (m, 1H), 2.33 (dddd, J = 13.2, 7.0, 4.4, 1.3 Hz, 1H), 0.91 - 0.82 (m, 1H).
ステップ7:2−クロロ−6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)イソニコチンアルデヒド。2−クロロ−6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)−4−ビニルピリジン(6.26g、26.1mmol)をジクロロメタン(DCM)(34.8mL)、アセトニトリル(34.8mL)及び水(60.9mL)に溶解し、0℃にて反応フラスコ内で激しく撹拌した。塩化ルテニウム(III)水和物(0.118g、0.522mmol)を添加し、次いで過ヨウ素酸ナトリウム(22.34g、104mmol)を5分間かけてバッチ式で添加した。反応物を室温に加温した。1時間後、反応物をチオ硫酸ナトリウム(100mL)でクエンチし、次いでDCM(2×100mL)で抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、次いでMgSO4で脱水し、濃縮乾固した。粗物質を、0%〜60%酢酸エチル/ヘプタンで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、生成物(4.02g、収率64%)を得た。LCMS(表A、方法a)Rt=1.0分;MSm/z:242、259(M+H)+。1H NMR (400 MHz, ジメチルスルホキシド-d6) δ 10.05 (d, J = 0.6 Hz, 1H), 7.88 (dd, J = 1.2, 0.6 Hz, 1H), 7.84 (dd, J = 1.2, 0.6 Hz, 1H), 4.03 (dt, J = 9.7, 0.8 Hz, 1H), 3.96 - 3.89 (m, 2H), 3.80 (dd, J = 9.7, 0.5 Hz, 1H), 3.27 (d, J = 0.6 Hz, 1H), 2.45 - 2.31 (m, 2H).
ステップ8:(R)−2−クロロ−6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)イソニコチノニトリル及び(S)−2−クロロ−6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)イソニコチノニトリル。2−クロロ−6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)イソニコチンアルデヒド(2.5g、10.34mmol)のエタノール(34.5mL)中撹拌溶液に、室温でヒドロキシルアミン塩酸塩(2.88g、41.4mmol)を添加し、次いで反応物を75℃に30分間加熱した。次いで、反応物を濃縮し、次いで酢酸エチル(50mL)に溶解し、重炭酸ナトリウム(10mL)で洗浄し、MgSO4で脱水し、濃縮乾固した。物質を室温でピリジン(15mL、185mmol)に溶解し、次いでメタンスルホニルクロリド(1.209mL、15.52mmol)を添加し、次いで反応物を75℃に90分間加熱した。反応物を室温に冷却し、水(100mL)で希釈し、次いでジクロロメタンで抽出した(2×75mL)。合わせた有機層を水(50mL)及びブライン(50mL)で洗浄し、MgSO4で脱水し、次いで濃縮乾固した。粗物質を、ヘプタン中0〜100%酢酸エチルで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、ラセミ生成物を得た。ラセミ生成物をキラルSFC(表B、方法4)によりさらに精製して、(R)−異性体(1.2g、収率50%、96%ee、Rt=2.6分)及び(S)−異性体(1.107g、収率45%、>99%ee、Rt=2.4分)を得た。LCMS(表A、方法a)Rt=1.18分;MSm/z:239、241(M+H)+。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 7.71 (d, J = 1.2 Hz, 1H), 7.45 (d, J = 1.2 Hz, 1H), 4.19 - 4.02 (m, 4H), 3.94 (d, J = 9.8 Hz, 1H), 3.26 (s, 3H), 2.58 (ddd, J = 13.3, 8.6, 7.7 Hz, 1H), 2.35 (dddd, J = 13.3, 7.2, 4.8, 1.2 Hz, 1H).
10.調製例#10及び#10a:(R)−2−ブロモ−6−(3−エチルテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン及び(S)−2−ブロモ−6−(3−エチルテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン
ステップ1:3−エチルジヒドロフラン−2(3H)−オン。リチウムジイソプロピルアミドの溶液(THF中1M)(13.00mL、26.0mmol)を、−78℃で反応フラスコ内のテトラヒドロフラン(THF)(25mL)に添加し、5分間撹拌した。酪酸メチル(2.84mL、25mmol)をTHF(12.5mL)中、−78℃でゆっくりと添加し、30分間撹拌した。1,3,2−ジオキサチオラン2,2−ジオキシド(3.23g、26.0mmol)をTHF(12.5mL)中でゆっくりと添加し、次いで反応物を2時間かけてゆっくりと室温に加温した。反応物をメタノール(15mL)で希釈し、次いで蒸発させて、揮発物を除去した。粗残留物を20%H2SO4水溶液(6mL)及びトルエン(50mL)に溶解し、次いで二相混合物を激しく撹拌しながら6時間加熱還流した。有機相を分離し、水性相を酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。合わせた有機相を重炭酸ナトリウム、ブラインで洗浄し、MgSO4で脱水し、濃縮乾固して、粗残留物を得た。残留物を、0〜50%酢酸エチル/ヘプタンで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、生成物(1.3g、収率46%)を得た。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 7.80 - 7.74 (m, 1H), 7.33 (dt, J = 8.0, 0.8 Hz, 1H), 4.31 (ddd, J = 8.9, 8.5, 3.1 Hz, 1H), 4.21 - 4.13 (m, 1H), 2.49 - 2.44 (m, 1H), 2.41 - 2.34 (m, 1H), 1.97 - 1.81 (m, 2H), 1.50 (ddq, J = 13.9, 8.6, 7.4 Hz, 1H), 0.99 (t, J = 7.5 Hz, 3H).
ステップ2:3−(6−ブロモピリジン−2−イル)−3−エチルジヒドロフラン−2(3H)−オン。3−エチルジヒドロフラン−2(3H)−オン(1.0g、8.76mmol)及び2−ブロモ−6−フルオロピリジン(1.542g、8.76mmol)をマイクロ波バイアルに添加し、トルエン(14.6mL)に溶解した。リチウムビス(トリメチルシリル)アミド(テトラヒドロフラン中1N)(8.76mL、13.14mmol)を添加し、次いでマイクロ波バイアルをマイクロ波中、120℃で45分間加熱した。反応物を塩化アンモニウムでクエンチし、次いで酢酸エチル(2×30mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(10mL)で洗浄し、次いでMgSO4で脱水し、濃縮乾固した。粗残留物を、0%〜50%酢酸エチル/ヘプタンで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、生成物(1.23g、収率52%)を得た。LCMS(表A、方法a)Rt=1.44分;MSm/z:270、272(M+H)+。1H NMR δ (400 MHz, ジメチルスルホキシド-d6) δ 7.80 (ddd, J = 8.0, 7.4, 0.5 Hz, 1H), 7.61 (dd, J = 7.8, 0.5 Hz, 2H), 4.38 (dddd, J = 8.8, 8.2, 4.4, 0.4 Hz, 1H), 4.26 - 4.15 (m, 1H), 2.84 (dddd, J = 13.0, 7.4, 4.4, 0.5 Hz, 1H), 2.45 - 2.36 (m, 1H), 2.12 - 2.00 (m, 1H), 2.00 - 1.89 (m, 1H), 0.83 - 0.77 (m, 3H).
ステップ3:2−(6−ブロモピリジン−2−イル)−2−エチルブタン−1,4−ジオール。3−(6−ブロモピリジン−2−イル)−3−エチルジヒドロフラン−2(3H)−オン(1.26g、4.66mmol)を反応フラスコ内でテトラヒドロフラン(18mL)及びトルエン(4.66mL)に溶解し、水素化ホウ素リチウム(0.508g、23.32mmol)をフラスコに添加し、これを60℃に2時間加熱した。反応物を室温に冷却し、次いで塩化アンモニウム水溶液でクエンチし、1M HCl水溶液で酸性化し、次いで重炭酸ナトリウム水溶液で中和した。混合物をジクロロメタン(2×40mL)で抽出し、MgSO4で脱水し、濃縮乾固して、粗生成物を得、これを次のステップにおいて使用した。LCMS(表A、方法a)Rt=0.95分;MSm/z:274、276(M+H)+。
ステップ4:(R)−2−ブロモ−6−(3−エチルテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン及び(S)−2−ブロモ−6−(3−エチルテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン。2−(6−ブロモピリジン−2−イル)−2−エチルブタン−1,4−ジオール(1055mg、3.85mmol)をテトラヒドロフラン(38mL)に溶解し、0℃にて反応フラスコ内で撹拌した。トリフェニルホスフィン(1.1g、4.24mmol)を反応物に添加した。アゾジカルボン酸ジイソプロピル(749μl、3.85mmol)を滴下添加し、次いで反応物をゆっくりと室温に加温した。2時間後、反応物を水(20mL)で希釈し、次いで酢酸エチル(2×20mL)で抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、次いでMgSO4で脱水し、濃縮乾固した。粗物質を、0%〜50%酢酸エチル/ヘプタンで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーにより精製し、キラルHPLC(表B、方法5)によりさらに精製して、(R)−異性体(380mg、収率38%、>99%ee、Rt=7.8分)及び(S)−異性体(340mg、収率34%、>99%ee、Rt=10.2分)を得た。LCMS(表A、方法a)Rt=0.96分;MSm/z:274、276(M+H)+。
11.調製例#11:4−ニトロフェニル4−メトキシベンジルカルバメート
4−ニトロフェニルクロロホルメート(29.4g、146mmol)のアセトニトリル(200mL)中溶液に、(4−メトキシフェニル)メタンアミン(20g、146mmol)及びトリエチルアミン(20mL、146mmol)のアセトニトリル(100mL)中溶液を窒素雰囲気下、0〜5℃で滴下添加した。混合物を撹拌しながら25℃に1時間加温した。4つの追加の反応物を上記の通りにセットアップし、5つすべての反応物を合わせ、混合物を0℃に冷却した。懸濁液を濾過して、生成物(100g、収率50%)を得た。1H NMR (400 MHz, ジメチルスルホキシド-d6) δ = 3.74 (s, 3H), 4.23 (d, J=6.00 Hz, 2H), 6.91 (d, J=8.80 Hz, 2H), 7.25 (d, J=8.80 Hz, 2H), 7.41 (d, J=9.20 Hz, 2H), 8.26 (d, J=9.20 Hz, 2H), 8.53 (t, J=6.00 Hz, 1H).
12.調製例#12:tert−ブチル3−ブロモ−5−(3−(4−メトキシベンジル)ウレイド)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−1−カルボキシレート
ステップ1:tert−ブチル5−アミノ−3−ブロモ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−1−カルボキシレート。3−ブロモ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−アミン(50g、236mmol)(調製例#4、ステップ1)及び4−ジメチルアミノピリジン(1.4g、10mmol)のアセトニトリル(1L)中溶液に、二炭酸ジ−tert−ブチル(54g、248mmol)のアセトニトリル(500mL)中溶液を0℃で滴下添加した。反応混合物を0〜5℃で1時間撹拌した。溶媒を減圧下で濃縮して、残留物を得、これをアセトニトリル:水(1:10、500mL)で摩砕し、乾燥させて、生成物(66g、収率85%)を得た。1H NMR (400 MHz, ジメチルスルホキシド-d6) δ = 1.60 (s, 9H), 5.86 (br s, 2H), 6.46 (d, J=1.20 Hz, 1H), 7.89 (s, 1H), 8.57-8.68 (m, 1H), 8.63 (s, 1H).Boc=t−ブトキシカルボニル。
ステップ2:tert−ブチル3−ブロモ−5−(3−(4−メトキシベンジル)ウレイド)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−1−カルボキシレート。tert−ブチル5−アミノ−3−ブロモ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−1−カルボキシレート(22g、70.5mmol)及びジイソプロピルエチルアミン(49mL、282mmol)のトルエン(220mL)中混合物を、25℃で10分間撹拌した。4−ニトロフェニル4−メトキシベンジルカルバメート(32.0g、106mmol)(調製例#11)のトルエン(220mL)中溶液を、窒素下で滴下添加した。得られた混合物を110℃で5時間撹拌した。反応物を25℃に冷却し、真空で濃縮して、残留物を得、これを、0〜100%ジクロロメタン:テトラヒドロフランで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、残留物を得た。残留物をジメチルホルムアミド、次いで2−メチルテトラヒドロフランで摩砕して、生成物(58.8g、収率52%)を得た。1H NMR (400 MHz, ジメチルスルホキシド-d6) δ =1.62 (s, 9H), 3.32 (s, 2H), 3.73 (s, 3H), 4.30 (d, J=5.73 Hz, 2H), 6.90 (d, J=8.60 Hz, 2H), 7.25 (d, J=8.60 Hz, 2H), 7.68 (br s, 1H), 7.78 (s, 1H), 8.08 (s, 1H), 8.85 (s, 1H), 9.15 (s, 1H).PMB=4−メトキシベンジル。
13.調製例#13:1−(3−ブロモ−1−トシル−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−イル)尿素
ステップ1:N−(3−ブロモ−1−トシル−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−イル)アセトアミド。約0℃で撹拌しているN−(3−ブロモ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−イル)アセトアミド(40.42g、159mmol)(調製例#1、ステップ1)のジメチルホルムアミド(265mL)懸濁液に、NaH(鉱油中60%分散物)(7.37g、175mmol)を添加した。約10分間撹拌した後、4−トルエンスルホニルクロリド(31.8g、167mmol)を添加した。反応物を約3時間撹拌し、次いで水(250mL)で希釈し、反応物を濾過した。濾過された物質を水で2回すすいだ後、約70℃の真空オーブン内で乾燥させて、生成物(64g、収率99%)を得た。LC/MS(表A、方法e)Rt=1.48分;MSm/z:407.8、409.9(M+H)+。Ts=4−トルエンスルホニル。
ステップ2:3−ブロモ−1−トシル−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−アミン、2塩酸。N−(3−ブロモ−1−トシル−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−イル)アセトアミド(64.02g、157mmol)のジオキサン(448mL)懸濁液に、HCl(水中5M)(157mL、784mmol)を添加し、混合物を撹拌しながら約85℃に加熱した。4時間加熱した後、反応物を室温に冷却した。反応物を濾過し、濾過された生成物をジエチルエーテルですすぎ、約70℃の真空オーブン内で一定質量まで乾燥させて、生成物(63g、収率91%)を得た。LC/MS(表A、方法e)Rt=1.42分;MSm/z:365.9、367.8(M+H)+。
ステップ3:1−(3−ブロモ−1−トシル−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−イル)尿素。フラスコに、3−ブロモ−1−トシル−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−アミン、2塩酸(30.31g、69.0mmol)をテトラヒドロフラン(690mL)中の懸濁液として入れた。この混合物に、トリエチルアミン(28.9mL、207mmol)を添加した。反応混合物を約−75℃の内部温度に冷却した後、ホスゲン(トルエン中15%溶液)(54.2mL、76mmol)をゆっくりと添加し、次いでアンモニア(MeOH中7M溶液)(79mL、552mmol)をゆっくりと添加した。反応物をゆっくりと室温に加温した。約10分後、反応物を約30mLの水の添加によりクエンチし、室温に終夜加温した。混合物を追加の120mLの水で処理し、次いで反応物を真空下で濾過し、濾過された物質を5%メタノール/酢酸エチルで摩砕した。濾過された物質を約70℃の真空オーブン内で乾燥させて、生成物(21.6g、収率71%)を得た。LC/MS(表A、方法e)Rt=1.37分;MSm/z:408.8、410.8(M+H)+。1H NMR (400 MHz, ジメチルスルホキシド-d6) δ 9.08 (s, 1H), 8.81 (d, J = 1.1 Hz, 1H), 8.26 (s, 1H), 7.97 - 7.89 (m, 2H), 7.72 (d, J = 1.1 Hz, 1H), 7.45 - 7.33 (m, 2H), 6.50 (s, 2H), 2.31 (s, 3H).
14.調製例#14:1−(3−ブロモ−1−トシル−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−イル)−3−メチル尿素
丸底フラスコ内に、テトラヒドロフラン(700mL)中の3−ブロモ−1−トシル−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−アミン2塩酸(32.1g、73.1mmol)(調製例#13、ステップ2)を添加して、黄褐色懸濁液を得た。ジイソプロピルエチルアミン(50.6mL、292mmol)を添加し、溶解するまで撹拌して、暗褐色溶液を得た。溶液をドライアイス/アセトン浴中で約−78℃に冷却し、温度を約−70℃未満に保ちながらトルエン中15%ホスゲン(57.4mL、80mmol)を添加漏斗により滴下添加した。添加が完了した後、混合物を約−78℃で約30分間撹拌した。次いで、メチルアミン(テトラヒドロフラン中2.0M、292mL、585mmol)を約−78℃で添加漏斗により滴下添加した。添加が完了した後、反応混合物を室温に加温した。反応物を水(120mL)でクエンチし、約2日間撹拌した。有機層を減圧下で除去して、残留物を得、これを濾過し、水で洗浄した。残留物を5%メタノール/酢酸エチル(200mL)で1時間摩砕し、濾過し、酢酸エチルで洗浄し、次いで減圧下、約50℃で乾燥させて、生成物(25.5g、収率79%)を得た。LC/MS(表A、方法b)Rt=1.47分;MSm/z:423、425(M+H)+。1H NMR (400 MHz, ジメチルスルホキシド-d6) δ 9.18 (s, 1H), 8.83 (d, J = 1.0 Hz, 1H), 8.29 (s, 1H), 7.95 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 7.67 (d, J = 1.0 Hz, 1H), 7.42 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 7.22 (d, J = 5.6 Hz, 1H), 2.70 (d, J = 4.7 Hz, 3H), 2.34 (s, 3H). Ts=4−トルエンスルホニル。
15.調製例#15:2−ブロモ−6−(3−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)オキセタン−3−イル)ピリジン
ステップ1:3−(6−ブロモピリジン−2−イル)オキセタン−3−オール。2,6−ジブロモピリジン(10g、42.2mmol)のジクロロメタン(DCM)(211mL)中溶液を約−78℃に冷却し、内部温度を−68℃未満に保ちながらn−ブチルリチウム(ヘキサン中2.5M、18.57mL、46.4mmol)を滴下添加した。反応物を約−78℃で約15分間撹拌した後、オキセタン−3−オン(3.25mL、50.7mmol)をニート油状物としてゆっくりと添加した。温度を約−50℃に上昇させ、反応物を約−78℃に冷却し、約30分間撹拌した後、飽和NH4Cl水溶液及びDCMとともに容器に注ぎ入れた。反応物を室温に加温しながら1時間撹拌した。層を分離し、DCMで水性物から3回抽出した。合わせた有機層をMgSO4で脱水し、濾過し、濃縮して残留物を得、これをジエチルエーテルで摩砕して、生成物(7.44g、収率77%)を得た。LC/MS(表A、方法a)Rt=0.65分;MSm/z:230、232(M+H)+。
ステップ2:2−ブロモ−6−(3−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)オキセタン−3−イル)ピリジン。3−(6−ブロモピリジン−2−イル)オキセタン−3−オール(1g、4.35mmol)のジメチルホルムアミド(8.05mL)中溶液に、tert−ブチルジメチルシリルクロリド(1.179g、7.82mmol)、イミダゾール(0.592g、8.69mmol)及び4−ジメチルアミノピリジン(0.531g、4.35mmol)を添加した。反応物を室温で約16時間撹拌した。次いで、反応物を水(10mL)及びブライン(40mL)で希釈し、ジエチルエーテル(60mL)中に抽出した。有機層をMgSO4で脱水し、濾過し、減圧下で濃縮して残留物を得、これを、0〜25%酢酸エチル/ヘプタンで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、生成物(1.37g、収率92%)を得た。LC/MS(表A、方法a)Rt=2.10分;MSm/z:344、346(M+H)+。1H NMR (400 MHz, ジメチルスルホキシド-d6) δ 7.91 - 7.79 (m, 1H), 7.70 - 7.56 (m, 2H), 4.97 - 4.87 (m, 2H), 4.74 (d, J = 1.0 Hz, 2H), 0.92 - 0.85 (m, 9H), -0.00 (d, J = 0.4 Hz, 6H).
16.調製例#16:2−ブロモ−6−(3−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)オキセタン−3−イル)−4−メトキシピリジン
ステップ1:2−ブロモ−6−(3−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)オキセタン−3−イル)−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジン。100mLのフラスコ内に、(1,5−シクロオクタジエン)(メトキシ)イリジウム(I)二量体(0.154g、0.232mmol)、4,4’−ジ−tert−ブチル−2,2’−ビピリジン(0.125g、0.465mmol)及びビス(ピナコラト)ジボロン(5.90g、23.23mmol)を窒素気流下で添加し、続いてメチルtert−ブチルエーテル(19.36mL)を添加し(「触媒溶液」)、反応物を約10分間脱気した。別個の250mLのフラスコ内で、2−ブロモ−6−(3−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)オキセタン−3−イル)ピリジン(4g、11.62mmol)(調製例#15)及びメチルtert−ブチルエーテル(58.1mL)(「ブロモピリジン溶液」)を窒素で脱気した。15mLの触媒溶液をブロモピリジン溶液に添加し、窒素下で約60℃に約1時間加熱した。反応物を減圧下で濃縮して残留物を得、これを、0〜50%酢酸エチル/ヘプタンで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、生成物(4.9g、収率90%)を得た。LC/MS(表A、方法a)Rt=1.76分;MSm/z:388、390(M+H)+。1H NMR (400 MHz, ジメチルスルホキシド-d6) δ 7.79 (d, J = 0.8 Hz, 1H), 7.65 (d, J = 0.8 Hz, 1H), 4.88 (d, J = 6.7 Hz, 2H), 4.72 (s, 2H), 1.33 - 1.23 (m, 12H), 0.89 (d, J = 0.7 Hz, 9H), -0.03 (d, J = 0.7 Hz, 6H).
ステップ2:2−ブロモ−6−(3−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)オキセタン−3−イル)ピリジン−4−オール。2−ブロモ−6−(3−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)オキセタン−3−イル)−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジン(4.87g、10.36mmol)のテトラヒドロフラン(34.5mL)中激しく撹拌した溶液に、Oxone(登録商標)(7.00g、11.39mmol)の水(34.5mL)中溶液を添加した。反応物を室温で約30分間撹拌した。反応物を飽和Na2S2O3水溶液(100mL)でクエンチし、酢酸エチル(120mL)中に抽出した。有機層をブライン(30mL)で洗浄し、MgSO4で脱水し、濾過し、減圧下で濃縮して固体を得た。固体をヘプタンで摩砕し、濾過し、次いでジクロロメタンですすぎ、濾過して、生成物(3.21g、収率86%)を得た。LC/MS(表A、方法a)Rt=1.84分;MSm/z:360、362(M+H)+。1H NMR (400 MHz, ジメチルスルホキシド-d6) δ 11.32 (s, 1H), 6.95 (d, J = 1.9 Hz, 1H), 6.91 (d, J = 1.9 Hz, 1H), 4.92 - 4.81 (m, 2H), 4.65 (d, J = 6.7 Hz, 2H), 0.89 (s, 9H), 0.02 (s, 6H).
ステップ3:2−ブロモ−6−(3−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)オキセタン−3−イル)−4−メトキシピリジン。2−ブロモ−6−(3−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)オキセタン−3−イル)ピリジン−4−オール(1.6g、4.44mmol)のジメチルホルムアミド(44.4mL)中溶液に、ヨードメタン(0.555mL、8.88mmol)及び炭酸カリウム(1.227g、8.88mmol)を添加した。反応物を室温で約90分間撹拌した。反応物をブライン(40mL)、酢酸エチル(60mL)及び塩の溶解を補助するための少量の水(15mL)でクエンチした。有機層を分離し、ブライン(30mL)で再度洗浄し、MgSO4で脱水し、濾過し、減圧下で濃縮して、残留物を得、これを、0〜25%酢酸エチル/ヘプタンで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、生成物(1.6g、収率96%)を得た。LC/MS(表A、方法a)Rt=2.15分;MSm/z:374、376(M+H)+。1H NMR (400 MHz, ジメチルスルホキシド-d6) δ 7.21 (d, J = 2.1 Hz, 1H), 7.10 (d, J = 2.1 Hz, 1H), 4.95 - 4.82 (m, 2H), 4.79 - 4.64 (m, 2H), 3.86 (s, 3H), 0.88 (s, 9H), 0.01 (s, 6H).
17.調製例#17:2−ブロモ−6−(3−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)オキセタン−3−イル)−4−イソプロポキシピリジン
2−ブロモ−6−(3−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)オキセタン−3−イル)ピリジン−4−オール(1.6g、4.44mmol)(調製例#16、ステップ2)のジメチルホルムアミド(44.4mL)中溶液に、2−ヨードプロパン(0.888mL、8.88mmol)及び炭酸カリウム(1.227g、8.88mmol)を添加した。反応物を室温で約16時間撹拌した。反応物をブライン(40mL)でクエンチし、次いで酢酸エチル(60mL)及び水(30mL)を添加した。有機層を分離し、ブライン(30mL)で再度洗浄し、MgSO4で脱水し、濾過し、減圧下で濃縮して、残留物を得、これを、0〜20%酢酸エチル/ヘプタンで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、生成物(1.72g、収率96%)を得た。LC/MS(表A、方法a)Rt=2.32分;MSm/z:402、404(M+H)+。1H NMR (400 MHz, ジメチルスルホキシド-d6) δ 7.17 (dd, J = 2.1, 0.8 Hz, 1H), 7.06 (dd, J = 2.1, 0.8 Hz, 1H), 4.92 - 4.87 (m, 2H), 4.87 - 4.73 (m, 1H), 4.70 - 4.61 (m, 2H), 1.27 (dd, J = 6.0, 0.8 Hz, 6H), 0.88 (d, J = 0.8 Hz, 9H), 0.00 (d, J = 0.8 Hz, 6H).
18.調製例#18及び#18a:(R)−2−ブロモ−4−(ジフルオロメチル)−6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン及び(S)−2−ブロモ−4−(ジフルオロメチル)−6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン
ステップ1:2,6−ジブロモイソニコチンアルデヒド。塩化オキサリル(14.43mL、165mmol)のジクロロメタン(DCM)(400mL)中溶液に、ジメチルスルホキシド(25.5mL、360mmol)のDCM(400mL)中溶液を窒素下、−78℃で滴下添加した。10分後、(2,6−ジブロモピリジン−4−イル)メタノール(40g、150mmol)(調製例#6、ステップ1)のDCM(400mL)中溶液を−78℃で滴下添加した。混合物を15分間撹拌し、次いでトリエチルアミン(104mL、749mmol)を−78℃で滴下添加した。添加後、反応物を−78℃でさらに1時間撹拌した。冷却浴を取り外し、水(500mL)を20℃で反応物に添加した。混合物をDCM(200mL)で抽出し、次いで有機層を合わせ、Na2SO4で脱水し、濾過し、減圧下で濃縮して、生成物(30g、収率67%)を得た。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 9.97 (s, 1H), 7.86 (s, 2H).
ステップ2:2,6−ジブロモ−4−(1,3−ジオキソラン−2−イル)ピリジン。2,6−ジブロモイソニコチンアルデヒド(2.313g、8.73mmol)のトルエン(29mL)中懸濁液を、エタン−1,2−ジオール(0.732mL、13.10mmol)及び4−メチルベンゼンスルホン酸水和物(0.332g、1.746mmol)で処理し、ディーンスタークトラップを用いて20時間還流させた。反応物は、所望の生成物への完全な変換を示した。反応物を冷却し、水でクエンチし、ジクロロメタンで抽出した。合わせた有機層を乾燥させ、濃縮し、12〜100%酢酸エチル/ヘプタンで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、生成物(1.6g、収率62%)を得た。LC/MS(表A、方法a)Rt=1.33分;MSm/z:308、310(M+H)+。
ステップ3:3−(6−ブロモ−4−(1,3−ジオキソラン−2−イル)ピリジン−2−イル)テトラヒドロフラン−3−オール。2,6−ジブロモ−4−(1,3−ジオキソラン−2−イル)ピリジン(19g、61.5mmol)のジクロロメタン(200mL)中溶液に、−78℃で15分間撹拌しながらn−ブチルリチウム(ヘキサン中1M)(54.1mL、135mmol)を滴下添加した。ジヒドロフラン−3(2H)−オン(6.35g、73.8mmol)を添加し、反応混合物を同一の温度で30分間撹拌した。次いで、反応物を20℃に加温し、12時間撹拌した。この手順を同一のスケールでさらに2回繰り返し、次いで後処理のために合わせた。反応物を飽和NH4Cl水溶液(500mL)でクエンチし、ジクロロメタン(2×250mL)で抽出した。有機部分をNaSO4で脱水し、濾過し、濃縮して、残留物を得、これを、50:1〜10:1の石油エーテル:酢酸エチルで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、生成物(26g、収率40%)を得た。LC/MS(表A、方法f)Rt=0.95分;MSm/z:316、318(M+H)+。
ステップ4:2−ブロモ−4−(1,3−ジオキソラン−2−イル)−6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン。3−(6−ブロモ−4−(1,3−ジオキソラン−2−イル)ピリジン−2−イル)テトラヒドロフラン−3−オール(10g、31.6mmol)のテトラヒドロフラン(10mL)中溶液に、NaH(鉱油中60%分散物)(1.5g、38.0mmol)を0℃で添加した。反応物を0℃で30分間撹拌した後、ヨウ化メチル(2.9mL、47.4mmol)を添加した。反応物を0℃で13時間撹拌した。反応物を酢酸エチル(20mL)及びNH4Cl(20mL)で抽出し、次いで有機層を分離し、濃縮して、残留物を得、これを、50:1〜10:1の石油エーテル:酢酸エチルで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、生成物(7g、収率60%)を得た。LC/MS(表A、方法f)Rt=1.07分;MSm/z:330、332(M+H)+。
ステップ5:2−ブロモ−6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)イソニコチンアルデヒド。2−ブロモ−4−(1,3−ジオキソラン−2−イル)−6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン(18g、54.5mmol)の水(180mL)中溶液に、HCl(180mL、5924mmol)を添加し、反応物を50℃で2時間撹拌した。次いで、反応物を室温に冷却し、pH=7に調整し、酢酸エチル(200mL)で抽出した。有機層を濃縮し、50:1〜1:1の石油エーテル:酢酸エチルで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、生成物(7g、収率43%)を得た。LC/MS(表A、方法f)Rt=1.03分;MSm/z:286、288(M+H)+。
ステップ6:(R)−2−ブロモ−4−(ジフルオロメチル)−6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン及び(S)−2−ブロモ−4−(ジフルオロメチル)−6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン。2−ブロモ−6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)イソニコチンアルデヒド(7g、24.47mmol)のジクロロメタン(DCM)(70mL)中溶液に、−78℃でジエチルアミノ硫黄トリフルオリド(16.16mL、122mmol)を10分間かけて添加した。反応物を15℃に加温し、2時間撹拌した。反応混合物を氷水(40mL)に慎重に注ぎ入れ、DCM(3×80mL)で抽出した。合わせた有機層をNaHCO3溶液(20mL)、水(30mL)及びブライン(30mL)で洗浄し、Na2SO4で脱水し、濃縮して、ラセミ生成物(4.9g)を得た。LC/MS(表A、方法f)Rt=3.82分;MSm/z:310(M+H)+。ラセミ体をキラルHPLC(表B、方法6)によりさらに精製して、(R)−異性体(2.1g、収率42%、>99%ee、Rt=12.6分、旋光性=(+))及び(S)−異性体(2.0g、収率41%、>93%ee、Rt=14.2分、旋光性=(−))を得た。1H NMR (400MHz, クロロホルム-d) δ = 7.62 (s, 1H), 7.54 (s, 1H), 6.78 - 6.46 (m, 1H), 4.19 - 4.07 (m, 3H), 3.98 (d, J=9.7 Hz, 1H), 3.25 (s, 3H), 2.64 (td, J=8.4, 13.2 Hz, 1H), 2.37 (dddd, J=1.1, 4.7, 7.1, 13.1 Hz, 1H).
19.調製例#19及び#19a:(R)−2−ヨード−6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピラジン及び(S)−2−ヨード−6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピラジン
ステップ1:3−(6−ヨードピラジン−2−イル)テトラヒドロフラン−3−オール。2,6−ジヨードピラジン(4.931g、14.86mmol)のジクロロメタン(DCM)(150mL)中溶液に、MgSO4,を添加し、溶液を15分間撹拌した。次いで、溶液を濾過して、加熱乾燥したフラスコに入れ、アセトン/ドライアイス浴中で−78℃に冷却した。温度を約−65℃未満に保ちながらヘキサン中n−ブチルリチウム(2.5mM、6.24mL、15.60mmol)をシリンジにより滴下添加し、反応物を−78℃で30分間撹拌した。ジヒドロフラン−3(2−H)−オン(2.56g、29.7mmol)のDCM(150mL)中溶液をシリンジにより滴下添加し、反応物を室温にした。反応物を室温で終夜撹拌した。次いで、反応物を飽和塩化アンモニウム水溶液(150mL)でクエンチし、層を分離し、DCM(2×75mL)で抽出し、合わせた有機抽出物をMgSO4で脱水し、溶媒を減圧下で濃縮して、残留物を得た。残留物を、30〜100%酢酸エチル:ヘプタンで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、生成物(2.4g、収率56%)を得た。LC/MS(表A、方法a)Rt=0.70分;MSm/z:292.91(M+H)+。
ステップ2:(R)−2−ヨード−6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピラジン及び(S)−2−ヨード−6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピラジン。3−(6−ヨードピラジン−2−イル)テトラヒドロフラン−3−オール(2.42g、8.29mmol)のテトラヒドロフラン(41mL)中溶液を0℃に冷却し、油中60%NaH分散物(0.365g、9.11mmol)を少しずつ添加した。混合物を0℃で15分間撹拌し、次いでヨードメタン(1.291mL、20.71mmol)をシリンジにより滴下添加した。3時間後、追加のNaH(0.099g、4.14mmol)を添加し、15分間撹拌し、追加のヨードメタン(0.258mL、4.14mmol)を添加した。反応物を室温で2日間撹拌した。反応物を飽和塩化アンモニウム水溶液(100mL)でクエンチし、酢酸エチル(100mL)を添加した。層を分離し、酢酸エチル(2×75mL)で抽出した。合わせた有機層をMgSO4で脱水し、溶媒を減圧下で濃縮した。粗物質を、0〜80%酢酸エチル:ヘプタンで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、粗生成物(2.0g)を得、これをキラルSFC(表B、方法7)によりさらに精製して、(R)−異性体(0.921g、収率36%、95%ee、Rt=2.1分)及び(S)−異性体(0.975g、収率38%、>99%ee、Rt=2.3分)を得た。LC/MS(表A、方法a)Rt=0.94分;MSm/z:306.81(M+H)+。
20.調製例#20及び#20a:(R)−2−ブロモ−6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン及び(S)−2−ブロモ−6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン
ステップ1:3−(6−ブロモピリジン−2−イル)テトラヒドロフラン−3−オール。約−78℃に冷却した2,6−ジブロモピリジン(5g、21.11mmol)のジクロロメタン(DCM)(100mL)中溶液に、内部温度を−74℃未満に維持しながらn−ブチルリチウム(ヘキサン中2.5M)(9.29mL、23.22mmol)を滴下添加した。反応物をこの温度で15分間撹拌し、次いで3−オキソテトラヒドロフラン(2.18g、25.3mmol)を一度に添加した。反応物を約−78℃で約40分間撹拌した。反応物を飽和NH4Cl水溶液(110mL)及びDCM(80mL)の混合物に注ぎ入れ、約30分間撹拌した。有機層を分離し、MgSO4で脱水し、濾過し、減圧下で濃縮して、残留物を得、これを、0〜50%酢酸エチル/ヘプタンで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、生成物(3.85g、収率75%)を得た。LC/MS(表A、方法a)Rt=0.75分;MSm/z:244、246(M+H)+。
ステップ2:(R)−2−ブロモ−6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン及び(S)−2−ブロモ−6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン。丸底フラスコ内に、テトラヒドロフラン(300mL)中の3−(6−ブロモピリジン−2−イル)テトラヒドロフラン−3−オール(7.20g、29.5mmol)及びNaH(油中60%分散物)(1.652g、41.3mmol)を添加して、黄色懸濁液を得た。反応物を15分間撹拌し、次いでヨードメタン(1.8mL、29.5mmol)を添加し、混合物を室温で終夜撹拌した。追加量のNaH(油中60%分散物)(0.472g、11.80mmol)を添加し、15分間撹拌し、次いでヨードメタン(0.735mL、11.80mmol)を添加した。2時間後、反応物を飽和塩化アンモニウム水溶液でクエンチし、ジクロロメタンで抽出し、これをMgSO4で脱水し、濃縮して、ラセミ生成物(6.6g、収率98%)を得た。LC/MS(表A、方法a)Rt=1.06分;MSm/z:258、260(M+H)+。ラセミ体をキラルSFC(表B、方法8)によりさらに精製して、(R)−異性体(3.33g、収率43%、>99%ee、Rt=1.22分)及び(S)−異性体(3.30g、収率42%、>99%ee、Rt=1.05分)を得た。LC/MS(表A、方法a)Rt=1.06分;MSm/z:258、260(M+H)+。
21.調製例#21及び#21a:(R)−2−クロロ−6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン−4−オール及び(S)−2−クロロ−6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン−4−オール
ステップ1:3−(6−クロロピリジン−2−イル)テトラヒドロフラン−3−オール。2−ブロモ−6−クロロピリジン(44.44g、231mmol)をジクロロメタン(DCM)(770mL)に溶解し、三口の2L反応フラスコ内で撹拌し、次いで−78℃に冷却した。n−ブチルリチウム(ヘキサン中2.5M)(106mL、266mmol)をカニューレで添加漏斗に入れ、次いで温度を−69℃未満に維持しながら反応物中に滴下添加した。反応物を20分間撹拌した。ジヒドロフラン−3(2H)−オン(22.8g、266mmol)を最少量のDCMに溶解し、次いで反応物中に滴下添加した。反応物を40分間かけてゆっくりと室温に加温しながら撹拌した。反応物を塩化アンモニウム溶液(200mL)でクエンチし、次いで層を分離し、水性物をDCMで抽出し、次いで有機層をブライン(200mL)で洗浄した。有機層をMgSO4で脱水し、次いで濃縮乾固して、残留物を得、これを、0〜100%酢酸エチル:ヘプタンで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、生成物(32.7g、収率70%)を得た。LC/MS(表A、方法a)Rt=0.67分;MSm/z:200、202(M+H)+。
ステップ2:2−クロロ−6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン。3−(6−クロロピリジン−2−イル)テトラヒドロフラン−3−オール(13.52g、67.7mmol)をテトラヒドロフラン(226mL)に溶解し、NaH(油中60%分散物)(4.88g、122mmol)を0℃で慎重に添加し、反応物を10分間撹拌した。次いで、ヨードメタン(5.51mL、88mmol)を添加し、反応物を室温で終夜撹拌した。次いで、反応物を塩化アンモニウム溶液(300mL)中にクエンチし、酢酸エチル(100mL)で希釈した。層を分離し、水性相を酢酸エチル(2×200mL)で抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、MgSO4で脱水し、濾過し、濃縮して、生成物(14.1g、収率98%)を得た。LC/MS(表A、方法a)Rt=0.95分;MSm/z:213、215(M+H)+。
ステップ3:2−クロロ−6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジン。2−クロロ−6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン(42.29g、198mmol)及びビス(ピナコラト)ジボロン(60.3g、238mmol)のシクロヘキサン(660mL)中溶液を窒素で30分間スパージングし、次いでクロロ(1,5−シクロオクタジエン)イリジウム(I)二量体(1.33g、1.979mmol)及び4,4’−ジ−tert−ブチル−2,2’−ビピリジン(1.06g、3.96mmol)を添加し、混合物を75℃で1時間加熱した。反応物を室温に冷却し、溶媒を減圧下で濃縮して、残留物を得、これをヘプタンで終夜摩砕し、濾過し、濾過された物質をヘプタンで洗浄し、減圧下、50℃で乾燥させて、生成物(48g、収率71%)を得た。LC/MS(表A、方法a)Rt=0.77分;MSm/z:257.90(M+H)+(ボロン酸質量)。1H NMR (400 MHz, ジメチルスルホキシド-d6) δ 7.63 (d, J = 0.8 Hz, 1H), 7.50 (d, J = 0.7 Hz, 1H), 4.04 (dd, J = 9.6, 1.1 Hz, 1H), 3.99 - 3.88 (m, 2H), 3.80 (d, J = 9.6 Hz, 1H), 3.08 (s, 3H), 2.43 (dt, J = 13.2, 8.4 Hz, 1H), 2.39 - 2.30 (m, 1H), 1.32 (s, 12H).
ステップ4:2−クロロ−6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン−4−オール。2−クロロ−6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジン(53.30g、157mmol)のテトラヒドロフラン(300mL)中溶液を0℃に冷却し、温度を30℃未満に保ちながらペルオキシ一硫酸カリウム(101g、165mmol)の水(300mL)中溶液を添加漏斗により滴下添加した。反応物を室温で20分間撹拌し、次いで飽和チオ硫酸ナトリウム水溶液(400mL)でクエンチし、酢酸エチル(2×200mL)で抽出し、MgSO4で脱水し、濾過し、減圧下で濃縮して、残留物を得、これを、5〜50%酢酸エチル:ヘプタンで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、生成物(46.2g、収率98%)を得た。LC/MS(表A、方法a)Rt=0.80分;MSm/z:230.00(M+H)+。
ステップ5:(R)−2−クロロ−6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン−4−オール及び(S)−2−クロロ−6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン−4−オール。2−クロロ−6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン(46.2g)をキラルSFC(表B、方法9)によりさらに精製して、(R)−異性体(21.6g、収率49%、>99%ee、Rt=5.6分)及び(S)−異性体(97%ee、Rt=6.1分)を得た。LC/MS(表A、方法a)Rt=0.80分;MSm/z:230.00(M+H)+。
22.調製例#22及び#22a:(R)−2−クロロ−4−メトキシ−6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン及び(S)−2−クロロ−4−メトキシ−6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン
出発物質((R)又は(S)−2−クロロ−6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン−4−オール)(500mg、2.177mmol)(調製例#21)をジメチルホルムアミド(8.7mL)に溶解し、室温にて反応バイアル内で撹拌した。炭酸セシウム(1.0g、3.27mmol)及びヨードメタン(204μl、3.27mmol)をバイアルに添加し、次いで反応物を40℃で30分間加熱した。反応物を室温に冷却し、次いで5mLの水及び10mLの酢酸エチルで希釈した。混合物を20分間撹拌した。層を分離し、酢酸エチル(2×10mL)で抽出した。洗浄し、有機部分をブラインと合わせ、次いでMgSO4で脱水し、濃縮乾固して、所望の生成物:(R)−異性体(410mg、収率77%)を得た。LC/MS(表A、方法a)Rt=1.08分;MSm/z:243、245(M+H)+;又は(S)−異性体(450mg、収率85%)を得た。LC/MS(表A、方法a)Rt=1.08分;MSm/z:243、245(M+H)+。
23.調製例#23:(R)−2−クロロ−6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)−4−(オキセタン−3−イルメトキシ)ピリジン
ステップ1:オキセタン−3−イルメチル4−メチルベンゼンスルホネート。丸底フラスコ内に、ジクロロメタン(DCM)(25mL)中の3−オキセタンメタノール(0.919g、10.43mmol)、トリエチルアミン(2.181mL、15.65mmol)及び4−トルエンスルホニルクロリド(2.187g、11.47mmol)を添加して、無色溶液を得た。4−ジメチルアミノピリジン(0.064g、0.522mmol)を添加し、混合物を室温で約16時間撹拌した。反応物を飽和NH4Cl水溶液(10mL)でクエンチし、層を分離した。水性層をDCM(2×10mL)で抽出し、合わせた有機層を飽和NaHCO3水溶液(10mL)及びブライン(10mL)で洗浄した。有機層をMgSO4で脱水し、減圧下で濃縮して、残留物を得、これを、10〜100%酢酸エチル:ヘプタンで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、生成物(1.71g、収率66%)を得た。LC/MS(表A、方法a)Rt=1.10分;MSm/z:243(M+H)+。1H NMR (400 MHz, ジメチルスルホキシド-d6) δ 7.87 - 7.78 (m, 2H), 7.55 - 7.46 (m, 2H), 4.56 (dd, J = 8.0, 6.2 Hz, 2H), 4.24 (d, J = 6.6 Hz, 2H), 4.20 (t, J = 6.1 Hz, 2H), 3.29 - 3.18 (m, 1H), 2.43 (s, 3H).
ステップ2:(R)−2−クロロ−6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)−4−(オキセタン−3−イルメトキシ)ピリジン。約0℃に冷却した(R)−2−クロロ−6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン−4−オール(0.909g、3.96mmol)(調製例#21)のジメチルホルムアミド(DMF)(33.0mL)中溶液に、NaH(鉱油中60%分散物、0.190g、4.75mmol)を添加した。反応物を約20分間撹拌し、次いでオキセタン−3−イルメチル4−メチルベンゼンスルホネート(1.15g、4.75mmol)のDMF1mL中溶液をゆっくりと添加した。反応物を氷浴から取り出し、約100℃に約90分間加熱した。100℃にさらに1時間加熱を続け、次いで室温で約2日間放置した。ブライン(80mL)及び酢酸エチル(100mL)を反応混合物に添加し、溶液を清澄化するための少量の水を添加した。有機層を分離し、次いで水性層を酢酸エチル(30mL)で再度抽出した。有機層を合わせ、ブライン(50mL)で洗浄し、MgSO4で脱水し、濾過し、減圧下で濃縮して、残留物を得、これを、10〜70%酢酸エチル/ヘプタンで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、生成物(0.822g、収率69%)を得た。LC/MS(表A、方法a)Rt=1.00分;MSm/z:300(M+H)+。
24.調製例#24:(R)−4−((2−クロロ−6−((R)−3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン−4−イル)オキシ)ブタン−2−オール
ステップ1:(R)−3−ヒドロキシブチル4−メチルベンゼンスルホネート。フラスコに、ジクロロメタン(DCM)(27.7mL)中の(R)−(−)−1,3−ブタンジオール(1.0g、11.10mmol)、4−ジメチルアミノピリジン(0.136g、1.110mmol)、トリエチルアミン(1.619mL、12.21mmol)及び4−メチルベンゼン−1−スルホニルクロリド(2.327g、12.21mmol)を入れ、室温で1時間撹拌した。反応物を飽和NH4Clでクエンチし、DCMで抽出した。有機部分をMgSO4で脱水し、濾過し、減圧下で濃縮して、残留物を得、これを、0〜50%酢酸エチル/ヘプタンで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、生成物(1.82g、収率67%)を得た。1H NMR (400 MHz, ジメチルスルホキシド-d6) δ 7.78 - 7.68 (d, 2H), 7.52 - 7.40 (d, 2H), 4.50 (s, 1H), 4.13 - 3.96 (m, 2H), 3.65 - 3.52 (m, 1H), 2.39 (s, 3H), 1.66 - 1.48 (m, 2H), 1.00 (dd, J = 6.1, 0.6 Hz, 1H), 0.98 (s, 3H).(NMRは、異性体の4:1混合物を示した)。Ts=4−トルエンスルホニル
ステップ2:(R)−4−((2−クロロ−6−((R)−3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン−4−イル)オキシ)ブタン−2−オール。0℃に冷却した(R)−2−クロロ−6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン−4−オール(0.270g、1.176mmol)(調製例#21)のジメチルホルムアミド(DMF)(5.88mL)中溶液に、NaH(鉱油中60%分散物)(0.056g、1.411mmol)を添加した。反応物を10分間撹拌し、次いで(R)−3−ヒドロキシブチル4−メチルベンゼンスルホネート(0.373g、1.528mmol)のDMF0.5mL中溶液をゆっくりと添加した。反応物を50℃に1時間加温した。反応物を室温に冷却し、ブライン(20mL)及び酢酸エチル(40mL)を添加した。水性層を分離し、有機層をブライン(10mL)で洗浄した。有機部分をMgSO4で脱水し、濾過し、減圧下で濃縮して、粗生成物(0.265g、収率75%)を得た。LC/MS(表A、方法b)Rt=1.14分;MSm/z:302、304(M+H)+。
25.調製例#25:(R)−2−クロロ−6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)−4−(オキセタン−3−イルオキシ)ピリジン
ステップ1:オキセタン−3−イル4−メチルベンゼンスルホネート。丸底フラスコ内に、ジクロロメタン(DCM)(25mL)中のオキセタン−3−オール(3.00g、40.5mmol)、トリエチルアミン(8.47mL、60.7mmol)及び4−トルエンスルホニルクロリド(8.49g、44.5mmol)を添加して、無色溶液を得た。4−ジメチルアミノピリジン(0.247g、2.025mmol)を添加し、混合物を室温で約16時間撹拌した。反応物を飽和NH4Cl水溶液(20mL)でクエンチし、層を分離した。水性物をDCM(2×20mL)で抽出し、合わせた有機層を飽和NaHCO3水溶液(20mL)及びブライン(20mL)で洗浄した。有機層をMgSO4で脱水し、減圧下で濃縮して残留物を得、これを、10〜100%酢酸エチル/ヘプタンで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、生成物(7.98g、収率86%)を得た。LC/MS(表A、方法a)Rt=1.10分;MSm/z:243(M+H)+。1H NMR (400 MHz, ジメチルスルホキシド-d6) δ 7.87 - 7.78 (m, 2H), 7.55 - 7.46 (m, 2H), 4.56 (dd, J = 8.0, 6.2 Hz, 2H), 4.24 (d, J = 6.6 Hz, 2H), 4.20 (t, J = 6.1 Hz, 2H), 3.29 - 3.18 (m, 1H), 2.43 (s, 3H).Ts=4−トルエンスルホニル。
ステップ2:(R)−2−クロロ−6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)−4−(オキセタン−3−イルオキシ)ピリジン。約0℃に冷却した(R)−2−クロロ−6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン−4−オール(0.300g、1.306mmol)(調製例#21)のジメチルホルムアミド(DMF)(10.89mL)中溶液に、NaH(鉱油中60%分散物)(0.063g、1.568mmol)を添加した。反応物を約10分間撹拌し、次いでオキセタン−3−イル4−メチルベンゼンスルホネート(0.358g、1.568mmol)のDMF1mL中溶液をゆっくりと添加した。反応物を約100℃に約16時間加熱した。次いで、温度を115℃に約2時間上昇させた。反応物を室温に冷却し、次いでブライン(30mL)及び酢酸エチル(50mL)を添加した。水性層を分離し、有機層をブライン(20mL)で洗浄した。有機層をMgSO4で脱水し、濾過し、減圧下で濃縮して、残留物を得、これを、10〜70%酢酸エチル/ヘプタンで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、生成物(0.325g、収率87%)を得た。LC/MS(表A、方法a)Rt=0.99分;MSm/z:286(M+H)+。1H NMR (400 MHz, ジメチルスルホキシド-d6) δ 6.93 (d, J = 2.1 Hz, 1H), 6.91 (d, J = 2.1 Hz, 1H), 5.48 (tt, J = 6.0, 4.7 Hz, 1H), 4.95 (ddd, J = 7.2, 6.0, 1.0 Hz, 2H), 4.56 (ddt, J = 7.4, 4.6, 1.2 Hz, 2H), 3.99 (dd, J = 9.6, 1.1 Hz, 1H), 3.96 - 3.85 (m, 2H), 3.77 (d, J = 9.6 Hz, 1H), 3.08 (s, 3H), 2.45 - 2.34 (m, 1H), 2.30 (dddd, J = 13.2, 6.4, 4.5, 1.1 Hz, 1H).
26.調製例#26:(S)−4−((2−クロロ−6−((R)−3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン−4−イル)オキシ)ブタン−2−オール
ステップ1:(S)−3−ヒドロキシブチル4−メチルベンゼンスルホネート。フラスコに、ジクロロメタン(DCM)(27mL)中の(S)−ブタン−1,3−ジオール(1.00g、11.10mmol)、トリエチルアミン(1.347g、13.32mmol)、4−ジメチルアミノピリジン(0.136g、1.110mmol)及び4−メチルベンゼン−1−スルホニルクロリド(2.327g、12.21mmol)を入れた。反応物を室温で1時間撹拌した。反応物を飽和NH4Clでクエンチし、DCMで抽出した。有機部分をMgSO4で脱水し、濾過し、減圧下で濃縮して、残留物を得、これを、0〜50%酢酸エチル/ヘプタンで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、生成物(0.288g、1.179mmol、収率10.62%)を得た。LCMS(表A、方法b)Rt=1.19分;MSm/z:245(M+H)+。
ステップ2:(S)−4−((2−クロロ−6−((R)−3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン−4−イル)オキシ)ブタン−2−オール。0℃に冷却した(R)−2−クロロ−6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン−4−オール(0.21g、0.914mmol)(調製例#21)のジメチルホルムアミド(DMF)(3.6mL)中溶液に、NaH(鉱油中60%分散物)(0.044g、1.097mmol)を添加した。反応物を0℃で10分間撹拌し、次いで(S)−3−ヒドロキシブチル4−メチルベンゼンスルホネート(0.290g、1.189mmol)のDMF0.5mL中溶液をゆっくりと添加した。反応物を50℃に2時間加温した。反応物を室温に冷却し、酢酸エチルと水との間で分配した。有機部分をMgSO4で脱水し、濾過し、減圧下で濃縮して、生成物(0.270g、収率98%)を得た。LCMS(表A、方法b)Rt=1.13分;MSm/z:302、304(M+H)+。
27.調製例#27:(R)−2−((2−クロロ−6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン−4−イル)オキシ)エタノール
(R)−2−クロロ−6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン−4−オール(0.300g、1.306mmol)(調製例#21)のジメチルホルムアミド(DMF)(6.5mL)中溶液を、NaH(鉱油中60%分散物)(0.063g、1.568mmol)で処理し、30分間撹拌した。次いで、反応物を2−ブロモエタノール(0.326g、2.61mmol)で処理し、85℃で終夜撹拌した。追加当量のブロモエタノールを添加した。反応物を水でクエンチし、酢酸エチルで抽出し、MgSO4で脱水し、濾過し、濃縮して、生成物(0.350g、収率98%)を得た。LCMS(表A、方法a)Rt=0.77分;MSm/z:274.2(M+H)+。
28.調製例#28:4−((Trans)−3−(ベンジルオキシ)シクロブトキシ)−2−クロロ−6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン
ステップ1:(cis)−3−(ベンジルオキシ)シクロブタノール。3−(ベンジルオキシ)シクロブタノン(0.700g、3.97mmol)のエタノール(50mL)中溶液を0℃に冷却し、水素化ホウ素ナトリウム(0.150g、3.97mmol)を添加した。反応物を0℃で1時間撹拌した。反応物を水(50mL)でクエンチし、ジクロロメタン(2×75mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(75mL)で洗浄し、MgSO4で脱水し、濾過し、濃縮して、生成物(0.679g、収率96%)を得た。(NMRによればcis:trans異性体の95:5混合物)1H NMR (400 MHz, ジメチルスルホキシド-d6) δ 7.37 - 7.24 (m, 5H), 4.99 (d, J = 6.6 Hz, 1H), 4.33 (s, 2H), 3.74 - 3.62 (m, 1H), 3.54 (ttd, J = 7.7, 6.5, 0.5 Hz, 1H), 2.58 - 2.50 (m, 2H), 1.78 - 1.68 (m, 2H).Bn=ベンジル。
ステップ2:(cis)−3−(ベンジルオキシ)シクロブチルメタンスルホネート。(cis)−3−(ベンジルオキシ)シクロブタノール(0.679g、3.81mmol)及びトリエチルアミン(0.797mL、5.71mmol)のジクロロメタン(19mL)中溶液を0℃に冷却し、メタンスルホニルクロリド(0.355mL、4.57mmol)を滴下添加した。反応物を2時間かけて室温に加温しながら撹拌した。飽和塩化アンモニウム水溶液(20mL)を添加した。層を分離し、飽和重炭酸ナトリウム水溶液(20mL)及びブライン(20mL)で洗浄した。MgSO4で脱水し、減圧下で濃縮して、粗生成物(0.907g、収率93%)を得た。LCMS(表A、方法a)Rt=1.30分;MSm/z:256.93(M+H)+。
ステップ3:4−((trans)−3−(ベンジルオキシ)シクロブトキシ)−2−クロロ−6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン。2−クロロ−6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン−4−オール(0.677g、2.95mmol)(調製例#21、ステップ4)のDMF(29.5mL)中溶液を0℃に冷却し、NaH(鉱油中60%分散物)(0.142g、3.54mmol)を添加した。反応物を10分間撹拌し、次いでジメチルホルムアミド中の(cis)−3−(ベンジルオキシ)シクロブチルメタンスルホネート(0.907g、3.54mmol)を添加した。15分後、温度を50℃に上昇させ、16時間撹拌した。温度を80℃に上げ、16時間撹拌し続けた。温度を100℃に上げ、さらに16時間撹拌した。反応物を室温に冷却し、ブライン(150mL)及び酢酸エチル(300mL)を添加し、溶液が清澄になるまで水を添加した。水性層を酢酸エチル(100mL)で抽出した。有機部分をMgSO4で脱水し、減圧下で濃縮して、残留物を得、これを、10〜80%酢酸エチル/ヘプタンで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、生成物(650mg、収率56%)を得た。LCMS(表A、方法a)Rt=1.86分;MSm/z:390.13(M+H)+。
29.調製例#29:2−クロロ−6−(オキセタン−3−イル)ピリジン
ヨウ化ニッケル(II)(0.522g、1.670mmol)及び(1R,2R)−2−アミノシクロヘキサノール塩酸塩(0.253g、1.670mmol)のイソプロピルアルコール(IPA)(8.35mL)中溶液を窒素で10分間脱気した後、ナトリウムビス(トリメチルシリル)アミド(8.77mL、8.77mmol)を添加し、この溶液に、2−クロロ−6−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジン(2.0g、8.35mmol)及び3−ヨードオキセタン(3.07g、16.70mmol)の脱気IPA(8.35mL)中溶液を添加した。反応物を120℃で1時間撹拌した。反応混合物を室温に冷却し、次いで水/NH4Clと酢酸エチルとの間で分配し、相を分離した。水性層を酢酸エチル(3×30mL)で抽出し、MgSO4で脱水し、濾過し、濃縮して、残留物を得、これを、0〜60%酢酸エチル/ヘプタンで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、生成物(0.50g、収率35%)を得た。LCMS(表A、方法a)Rt=0.70分;MSm/z:169.8(M+H)+。
30.調製例#30:(S)−テトラヒドロフラン−3−イルメタンスルホネート
ブライン氷浴中、−10℃の(S)−テトラヒドロフラン−3−オール(12.71mL、159mmol)のジクロロメタン(DCM)(318mL)中溶液に、トリエチルアミン(26.6mL、191mmol)を添加し、続いてメタンスルホニルクロリド(13.64mL、175mmol)を、内部温度が0℃を超えないようにシリンジにより滴下添加した。反応物を0℃で4時間撹拌した。水(15mL)を添加し、混合物を5分間撹拌した。次いで、飽和重炭酸ナトリウム水溶液を添加した。層を分離し、水性相をジクロロメタンで抽出した。合わせた有機抽出物を水で洗浄し、HCl、次いでNaHCO3で希釈し、MgSO4で脱水し、シリカゲルのパッドに通して濾過し、濾液を濃縮して、生成物(22.1g、収率80%)を得た。1H NMR (400 MHz, ジメチルスルホキシド-d6) δ 5.31 - 5.27 (m, 1H), 3.83 - 3.67 (m, 4H), 3.19 (d, J = 0.8 Hz, 3H), 2.19 (dtdd, J = 14.4, 8.4, 6.0, 0.7 Hz, 1H), 2.10 - 2.00 (m, 1H).
31.調製例#31:3−シアノシクロブチルメタンスルホネート
ステップ1:3−オキソシクロブタンカルボニトリル。3−メチレンシクロブタンカルボニトリル(10g、107mmol)のジクロロメタン(DCM)(200mL)、アセトニトリル(200mL)及び水(300mL)中混合物に、塩化ルテニウム(III)(0.668g、3.22mmol)、続いて少量の過ヨウ素酸ナトリウム(92g、430mmol)を0℃で添加した。反応混合物を20℃で18時間撹拌した。この手順を同一のスケールでさらに2回繰り返した。次いで、反応混合物を後処理のために合わせた。混合物を濾過し、水性相をDCM(3×1000mL)で抽出した。有機相を合わせ、MgSO4で脱水し、濾過し、濃縮して、生成物(32g、収率75%)を得た。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 3.20-3.32 (m, 1H), 3.54 (d, J=8.33 Hz, 4H).
ステップ2:3−ヒドロキシシクロブタンカルボニトリル。3−オキソシクロブタンカルボニトリル(32g、336mmol)のメタノール(330mL)中溶液を0℃に冷却した後、NaBH4(6.37g、168mmol)を少しずつ添加した。混合物を0℃で1時間撹拌した。反応混合物を飽和NaHCO3水溶液によりクエンチし、酢酸エチル(800mL)で抽出した。有機層をNa2SO4で脱水し、濾過し、濃縮した。この手順を同一のスケールでさらに2回繰り返し、シリカゲルクロマトグラフィーによる精製のために合わせ、10:1〜1:1の石油エーテル:酢酸エチルで溶出して、生成物(30.3g、296mmol、収率70%)を得た。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 2.22-2.38 (m, 2H), 2.45-2.80 (m, 1H), 2.50-2.80 (m, 2H), 2.95-3.28 (m, 1H), 4.13-4.65 (m, 1H)(NMRによれば8:1のcis:trans生成物の混合物)。
ステップ3:3−シアノシクロブチルメタンスルホネート。3−ヒドロキシシクロブタンカルボニトリル(5g、51.5mmol)のジクロロメタン(103mL)及びトリエチルアミン(21.53mL、154mmol)中冷却(0℃)溶液に、メタンスルホニルクロリド(4.39mL、56.6mmol)をシリンジにより滴下添加し、混合物を約2時間撹拌した。反応物をNaHCO3及びジエチルエーテルの添加によりクエンチした。層を分離し、水性相をジエチルエーテル(3×30mL)で抽出した。合わせた有機抽出物をブラインで洗浄し、MgSO4で脱水し、濾過した。溶媒を減圧下で濃縮して、生成物(8.1g、収率90%)を得た。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 5.03 - 4.83 (m, 1H), 3.03 (d, J = 0.8 Hz, 3H), 2.98 - 2.85 (m, 2H), 2.85 - 2.64 (m, 3H).Ms=−SO2Me。
32.調製例#32:2,2−ジフルオロシクロプロピル4−メチルベンゼンスルホネート
ステップ1:ビニル4−メチルベンゼンスルホネート。無水テトラヒドロフラン(THF)(120mL)を含有するフラスコ内に、n−ブチルリチウム(ヘキサン中2.5M)(50.4mL、126mmol)を窒素下で添加し、混合物を35℃で4時間撹拌した。−78℃に冷却した後、p−トルエンスルホニルクロリド(20g、105mmol)のTHF(50mL)中溶液を30分間かけて滴下添加した。得られた混合物を−78℃で1時間撹拌し、室温に加温し、さらに1時間撹拌した。追加の9つの反応物を上記の通りにセットアップし、後処理のために合わせた。反応混合物を水(800mL)に注ぎ入れ、酢酸エチル(3×800mL)で抽出した。有機相をブライン(8L)で洗浄し、Na2SO4で脱水し、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物を、100:1〜10:1の石油エーテル/酢酸エチルで溶出するシリカゲル上でのカラムクロマトグラフィーにより精製して、生成物(105g、収率45%)を得た。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 7.80 (d, J = 8.38 Hz, 2H), 7.36 (d, J = 8.16 Hz, 2H), 6.61 (dd, J = 13.45, 5.95 Hz, 1H), 4.89 (dd, J = 13.67, 2.43 Hz, 1H), 4.69 (dd, J = 5.95, 2.43 Hz, 1H).
ステップ2:2,2−ジフルオロシクロプロピル4−メチルベンゼンスルホネート。ビニル4−メチルベンゼンスルホネート(10g、45.4mmol)のキシレン(160mL)中溶液に、NaF(0.212g、5.04mmol)を20℃で添加した。混合物を120℃に加熱し、トリメチルシリル2,2−ジフルオロ−2−(フルオロスルホニル)アセテート(68.2g、272mmol)を120℃で添加し、34時間撹拌した。追加の5つの反応物を上記の通りにセットアップし、後処理のために合わせた。冷却した後、反応混合物を合わせ、濃縮して、残留物を得、これを、100:1〜30:1の石油エーテル/酢酸エチルで溶出するシリカゲル上でのカラムクロマトグラフィーにより精製して、生成物(30.2g、収率37.9%)を得た。1H NMR (400 MHz, メタノール-d4) δ 1.59 (ddt, J=15.93, 10.47, 4.99, 4.99 Hz, 1H) 1.84 (ddd, J=17.53, 14.22, 9.48 Hz, 1H) 2.48 (s, 3H) 4.40 (ddt, J=11.63, 9.21, 2.37, 2.37 Hz, 1H) 7.48 (d, J=8.16 Hz, 2H) 7.80 - 7.89 (m, 1H) 7.84 (d, J=8.38 Hz, 1H).
33.調製例#33:2−ブロモ−6−(3−メトキシオキセタン−3−イル)ピリジン
ステップ1:3−(6−ブロモピリジン−2−イル)オキセタン−3−オール。−78℃で撹拌している2,6−ジブロモピリジン(10g、42.2mmol)のジクロロメタン(DCM)(211mL)中溶液に、n−ブチルリチウム(ヘキサン中2.5M)(18.58mL、46.4mmol)を、内部温度が−67℃を超えないように滴下して添加した。20分後、次いで3−オキセタノン(3.25mL、50.7mmol)をニート油状物として滴下して添加した。1時間後、反応物を飽和塩化アンモニウム水溶液の添加により低温でクエンチした。室温に加温した後、混合物を分離し、水性部分をDCMで抽出した。合わせた抽出物を無水MgSO4で脱水し、濾過し、濃縮して、残留物を得、これをジエチルエーテルで摩砕して、生成物(6.8g、収率68%)を得た。1H NMR (400 MHz, ジメチルスルホキシド-d6) δ 7.78 (t, J = 7.8 Hz, 1H), 7.60 (dd, J = 11.1, 7.6 Hz, 2H), 6.69 (s, 1H), 4.86 (d, J = 6.2 Hz, 2H), 4.64 (d, J = 6.2 Hz, 2H).
ステップ2:2−ブロモ−6−(3−メトキシオキセタン−3−イル)ピリジン。0℃で撹拌している3−(6−ブロモピリジン−2−イル)オキセタン−3−オール(1.1g、4.85mmol)のテトラヒドロフラン(16.15mL)中溶液に、NaH(鉱油中60%分散物)(0.22g、5.33mmol)を添加した。5分後、ヨードメタン(0.348mL、5.57mmol)をニート油状物として滴下して添加した。氷浴を取り外し、混合物を室温に加温した。6時間後、反応物を飽和塩化アンモニウム水溶液(20mL)の添加によりクエンチした。混合物を分離し、水性部分を酢酸エチルで抽出した。合わせた抽出物を無水MgSO4で脱水し、濾過し、濃縮して、残留物を得、これを、0〜30%酢酸エチル/ヘプタンで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、生成物(1.08g、収率90%)を得た。1H NMR (400 MHz, ジメチルスルホキシド-d6) δ 7.89 - 7.81 (m, 1H), 7.65 (dd, J = 7.9, 0.8 Hz, 1H), 7.53 (dd, J = 7.6, 0.9 Hz, 1H), 4.85 (dd, J = 6.9, 0.9 Hz, 2H), 4.73 (dd, J = 6.9, 0.9 Hz, 2H), 3.14 (s, 3H).
34.調製例#34:tert−ブチル5−ブロモ−3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−1−カルボキシレート
ステップ1:tert−ブチル5−ブロモ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−1−カルボキシレート。5−ブロモ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン(10g、50.8mmol)のアセトニトリル(50mL)中懸濁液に、室温で45分間撹拌しながら4−ジメチルアミノピリジン(0.62g、5.08mmol)及び二炭酸ジ−tert−ブチル(12.9mL、55.8mmol)を添加した。反応物を水(40mL)で希釈し、反応物を濾過して、濾過された生成物を得、これを水ですすぎ、60℃の真空オーブン内で乾燥させて、生成物(12.1g、収率80%)を得た。LC/MS(表A、方法b)Rt=1.73分;MSm/z:296.73、298.71(M+H)+。Boc=t−ブトキシカルボニル。
ステップ2:tert−ブチル5−ブロモ−3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−1−カルボキシレート。フラスコに、tert−ブチル5−ブロモ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−1−カルボキシレート(10g、33.7mmol)、4,4’−ジ−tert−ブチル−2,2’−ビピリジン(0.181g、0.673mmol)及びシクロヘキサン(102mL)を入れ、窒素で10分間脱気し、ビス(ピナコラト)ジボロン(25.6g、101mmol)及びビス(1,5−シクロオクタジエン)ジイリジウム(I)ジクロリド(0.226g、0.337mmol)を添加した。反応物を密封し、75℃に110分間加熱した。反応物を熱から取り出し、濾過し、濾過された生成物をアセトニトリル(10mL)ですすぎ、オーブン内で乾燥させ、次いでヘプタンでさらに摩砕して、生成物(11.02g、収率77%)を得た。LC/MS(表A、方法b)Rt=2.23分;MSm/z:423、425(M+H)+。
35.調製例#35:(R)−テトラヒドロフラン−3−イルメタンスルホネート
ブライン氷浴中、−10℃の(R)−テトラヒドロフラン−3−オール(9.1mL、114mmol)のジクロロメタン(DCM)(100mL)中溶液に、トリエチルアミン(23mL、170mmol)を添加し、続いてメタンスルホニルクロリド(9.7mL、125mmol)を、内部温度が0℃を超えないようにシリンジにより滴下添加した。反応物を0℃で3時間撹拌した。水(15mL)を添加し、混合物を5分間撹拌した。次いで、飽和重炭酸ナトリウム水溶液を添加した。層を分離し、水性相をDCMで抽出した。合わせた有機抽出物を水で洗浄し、HCl、次いでNaHCO3で希釈し、MgSO4で脱水し、シリカゲルのパッドに通して濾過し、濾液を濃縮して、生成物(15.8g、収率84%)を得た。1H NMR (400 MHz, ジメチルスルホキシド-d6) δ 5.31 - 5.27 (m, 1H), 3.83 - 3.67 (m, 4H), 3.19 (d, J = 0.8 Hz, 3H), 2.19 (dtdd, J = 14.4, 8.4, 6.0, 0.7 Hz, 1H), 2.10 - 2.00 (m, 1H).Ms=−SO2Me。
36.調製例#36:2−クロロ−6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン−4−イルアセテート
丸底フラスコ内に、塩化アセチル(0.585mL、8.23mmol)中の2−クロロ−6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン−4−オール(0.677g、2.95mmol)(調製例#21、ステップ4)を添加し、テトラヒドロフラン(68.6mL)中のトリエチルアミン(1.434mL、10.29mmol)を添加した。4−ジメチルアミノピリジン(0.084g、0.686mmol)を添加し、混合物を室温で30分間撹拌した。反応物を濾過し、濾液を濃縮して、残留物を得、これを、10〜100%酢酸エチル:ヘプタンで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、生成物(1.3g、収率70%)を得た。LC/MS(表A、方法a)Rt=1.13分;MSm/z:271.98(M+H)+。
37.調製例#37:(S)−2−クロロ−6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)−4−(オキセタン−3−イルメトキシ)ピリジン
約0℃に冷却した(S)−2−クロロ−6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン−4−オール(0.178g、0.775mmol)(調製例#21a)のジメチルホルムアミド(DMF)(6mL)中溶液に、NaH(鉱油中60%分散物)(0.037g、0.93mmol)を添加した。反応物を約20分間撹拌し、次いでオキセタン−3−イルメチル4−メチルベンゼンスルホネート(0.225g、0.930mmol)(調製例#23、ステップ1)のDMF1mL中溶液をゆっくりと添加した。反応物を氷浴から取り出し、約100℃に約90分間加熱した。温度を上昇させ、100℃にさらに1時間加熱し、次いで室温で約2日間放置した。次いで、ブライン(80mL)及び酢酸エチル(100mL)を反応混合物に添加した。有機層を分離し、水性層を酢酸エチル(30mL)で抽出した。有機層を合わせ、ブライン(50mL)で洗浄し、MgSO4で脱水し、濾過し、減圧下で濃縮して、残留物を得、これを、10〜70%酢酸エチル/ヘプタンで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、生成物(0.156g、収率67%)を得た。LC/MS(表A、方法a)Rt=1.01分;MSm/z:300(M+H)+。
38.調製例#38:(R)−2−((2−クロロ−6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン−4−イル)オキシ)アセトニトリル
(R)−2−クロロ−6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン−4−オール(495mg、2.155mmol)(調製例#21)のジメチルホルムアミド(7mL)中溶液に、炭酸セシウム(1053mg、3.23mmol)及びブロモアセトニトリル(180μl、2.59mmol)を添加し、次いで反応物を室温で45分間撹拌した。次いで、反応物を水でクエンチし、次いで酢酸エチル(2×30mL)で抽出した。合わせた有機層を水(100mL)、次いでブラインで洗浄し、MgSO4で脱水し、濾過し、濃縮して、残留物を得、これを、0〜70%酢酸エチル/ヘプタンで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、生成物(458mg、収率79%)を得た。LC/MS(表A、方法a)Rt=1.35分;MSm/z:269、271(M+H)+。
39.調製例#39:4−(((S)−4−((Tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)ブタン−2−イル)オキシ)−2−クロロ−6−((R)−3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン
ステップ1:(R)−4−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)ブタン−2−オール。フラスコに、ジクロロメタン(37.0mL)中の(R)−ブタン−1,3−ジオール(1.00g、11.10mmol)、イミダゾール(1.13g、16.64mmol)、4−ジメチルアミノピリジン(0.136g、1.110mmol)及びtert−ブチルジメチルシリルクロリド(2.00g、13.32mmol)を0℃で入れた。反応物を室温に加温しながら撹拌した。溶媒を減圧下で濃縮して、生成物を得た。1H NMR (400 MHz, ジメチルスルホキシド-d6) δ 4.25 (d, J = 4.8 Hz, 1H), 3.70 - 3.64 (m, 1H), 3.64 - 3.57 (m, 2H), 1.54 - 1.41 (m, 2H), 1.02 (d, J = 6.2 Hz, 3H), 0.83 (s, 10H), 0.01 - -0.02 (m, 10H).TBS=tert−ブチルジメチルシリル。
ステップ2:(R)−4−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)ブタン−2−イル4−メチルベンゼンスルホネート。フラスコに、ピリジン(20mL)中の(R)−4−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)ブタン−2−オール(2.57g、12.57mmol)、p−トルエンスルホニルクロリド(5.27g、27.7mmol)及び4−ジメチルアミノピリジン(0.538g、4.40mmol)を0℃で入れた。反応物を室温に加温し、撹拌した。反応物を水でクエンチし、ジエチルエーテル(2×30mL)で抽出した。有機部分をMgSO4で脱水し、濾過し、濃縮して、残留物を得、これを、0〜30%酢酸エチル/ヘプタンで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、生成物(2.35g、収率52%)を得た。LC/MS(表A、方法b)Rt=2.27分;MSm/z:359(M+H)+。
ステップ3:4−(((S)−4−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)ブタン−2−イル)オキシ)−2−クロロ−6−((R)−3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン。(R)−2−クロロ−6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン−4−オール(500mg、2.177mmol)(調製例#21)のジメチルホルムアミド(DMF)(10.9mL)中溶液に、NaH(鉱油中60%分散物)(113mg、2.83mmol)を添加し、反応物を室温で5分間撹拌した。次いで、(R)−4−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)ブタン−2−イル4−メチルベンゼンスルホネート(937mg、2.61mmol)を最少量のDMF中で添加し、次いで反応物を50℃に4時間加温した。反応物を水でクエンチし、次いで酢酸エチル(2×20mL)で抽出した。合わせた有機部分を水(50mL)及びブライン(10mL)で洗浄し、MgSO4で脱水し、濾過し、濃縮して、残留物を得、これを、0〜80%酢酸エチル/ヘプタンで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、生成物(560mg、収率62%)を得た。LC/MS(表A、方法a)Rt=2.32分;MSm/z:416、418(M+H)+。
40.調製例#40:(R)−4−(メトキシメチル)−2−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)−6−(トリブチルスタンニル)ピリジン
(R)−2−ブロモ−4−(メトキシメチル)−6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン(1g、3.31mmol、調製例#6)のジクロロメタン(DCM)(22mL)中溶液を−78℃に冷却し、テトラヒドロフラン中2.5Mブチルリチウム(1.45mL、3.64mmol)で処理した。反応物を約20分間撹拌した後、トリブチルクロロスタンナン(1.3mL、4.96mmol)を−78℃で添加した。反応物を室温に加温し、塩化アンモニウムでクエンチし、次いでDCMで抽出した。合わせた有機層をMgSO4で脱水し、濾過し、濃縮して、生成物を得た。1H NMR (400 MHz, ジメチルスルホキシド-d6) δ δ 8.48 (s,1H), 7.45 (s, 1H), 4.49 - 4.45 (m, 2H), 4.03 - 3.94 (m, 1H), 3.94 - 3.84 (m, 2H), 3.84 - 3.74 (m, 1H), 3.32 (d, J = 0.7 Hz, 2H), 3.02 (d, J = 2.3 Hz, 2H), 2.29 (dddd, J = 13.3, 6.7, 4.4, 1.2 Hz, 1H), 1.62 - 1.51 (m, 9H), 1.34 - 1.24 (m, 12H), 1.11 - 1.04 (m, 10H), 0.84 (t, J = 7.3 Hz, 17H).Bu=n−ブチル。
41.調製例#41:4−((cis)−3−(ベンジルオキシ)シクロブトキシ)−2−クロロ−6−((R)−3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン
ステップ1:trans−3−(ベンジルオキシ)シクロブチル4−ニトロベンゾエート。(cis)−3−(ベンジルオキシ)シクロブタノール(1.865g、10.46mmol)(調製例#28、ステップ1)、4−ニトロ安息香酸(1.749g、10.46mmol)及びトリフェニルホスフィン(3.29g、12.56mmol)のテトラヒドロフラン(THF)(100mL)中溶液を約0℃に冷却し、アゾジカルボン酸ジイソプロピル(2.472mL、12.56mmol)を滴下添加した。添加が完了した後、反応物を室温で2時間撹拌した。溶媒を減圧下で除去して、残留物を得、次いでこれをジエチルエーテル及びヘプタンの混合物に溶解した。形成された沈殿物をCelite(登録商標)に通して濾過し、濾液からジエチルエーテルを減圧下で除去した。ジエチルエーテルを除去するにつれて、固体が析出した。固体を濾別し、ヘプタンを除去して、残留物を得、これを、10〜60%酢酸エチル/ヘプタンで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、生成物(2.8g、収率82%)を得た。1H NMR (400 MHz, ジメチルスルホキシド-d6) δ 8.40 - 8.30 (m, 2H), 8.24 - 8.15 (m, 2H), 7.40 - 7.26 (m, 5H), 5.37 - 5.27 (m, 1H), 4.42 (s, 2H), 4.34 (tt, J = 6.0, 4.8 Hz, 1H), 2.49 - 2.42 (m, 4H).Bn=ベンジル。
ステップ2:trans−3−(ベンジルオキシ)シクロブタノール。丸底フラスコ内に、メタノール(19.51mL)及び水(3.25mL)中のtrans−3−(ベンジルオキシ)シクロブチル4−ニトロベンゾエート(2.981g、9.11mmol)及び炭酸カリウム(2.52g、18.21mmol)を添加して、白色懸濁液を得た。反応物を室温で16時間撹拌した。形成された沈殿物を濾別し、濾液から溶媒を除去した。酢酸エチルを残留物に添加し、飽和重炭酸ナトリウム水溶液及び水で洗浄した。有機部分をMgSO4で脱水し、濾過し、減圧下で濃縮して、生成物(1.7g、収率95%)を得た。1H NMR (400 MHz, ジメチルスルホキシド-d6) δ 7.37 - 7.24 (m, 5H), 4.95 (d, J = 5.2 Hz, 1H), 4.34 (s, 2H), 4.32 - 4.23 (m, 1H), 4.15 (ttd, J = 6.8, 4.1, 0.5 Hz, 1H), 2.23 - 2.13 (m, 2H), 2.07 - 1.96 (m, 2H).
ステップ3:trans−3−(ベンジルオキシ)シクロブチルメタンスルホネート。trans−3−(ベンジルオキシ)シクロブタノール(1.62g、9.09mmol)及びトリエチルアミン(1.9mL、13.63mmol)のジクロロメタン(DCM)(60mL)中溶液を0℃に冷却し、メタンスルホニルクロリド(0.846mL、10.91mmol)を滴下添加した。反応物を36時間かけて室温に加温しながら撹拌した。飽和塩化アンモニウム水溶液(50mL)を反応混合物に添加した。層を分離し、飽和重炭酸ナトリウム水溶液(50mL)及びブライン(50mL)で洗浄した。有機部分をMgSO4で脱水し、濾過し、濃縮して、生成物(1.86、収率80%)を得た。1H NMR (400 MHz, ジメチルスルホキシド-d6) δ 7.39 - 7.24 (m, 5H), 5.19 - 5.10 (m, 1H), 4.39 (s, 2H), 4.29 - 4.21 (m, 1H), 3.15 (s, 3H), 2.45 (dd, J = 6.1, 5.4 Hz, 4H).
ステップ4:4−((cis)−3−(ベンジルオキシ)シクロブトキシ)−2−クロロ−6−((R)−3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン。ジメチルホルムアミド(DMF)(12mL)中の(R)−2−クロロ−6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン−4−オール(0.561g、2.443mmol)(調製例#21)を0℃に冷却し、NaH(油中60%分散物)(0.117g、2.93mmol)を添加した。反応物を10分間撹拌し、次いでDMF(12mL)中のtrans−3−(ベンジルオキシ)シクロブチルメタンスルホネート(0.751g、2.93mmol)を添加した。反応物を100℃に32時間加熱した。反応物を室温に冷却し、次いでブライン(100mL)及び酢酸エチル(150mL)を添加した。塩が可溶化するまで水を添加した。層を分離し、水性部分を酢酸エチル(100mL)で抽出した。有機部分をMgSO4で脱水し、濾過し、濃縮して、残留物を得、これを、10〜80%酢酸エチル:ヘプタンで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、生成物(0.717g、収率75%)を得た。LC/MS(表A、方法a)Rt=1.82分;MSm/z:390.14(M+H)+。
42.調製例#42:4−((S)−2−((Tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)プロポキシ)−2−クロロ−6−((R)−3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン
ステップ1:(S)−2−ヒドロキシプロピル4−メチルベンゼンスルホネート。(S)−(+)−1,2−プロパンジオール(2.506g、32.9mmol)及び4−メチルベンゼン−1−スルホニルクロリド(6.91g、36.2mmol)のジクロロメタン(DCM)(80mL)中溶液に、トリエチルアミン(6.89mL、49.4mmol)、続いて4−ジメチルアミノピリジン(0.201g、1.647mmol)を添加した。反応物を室温で16時間撹拌した。反応物を飽和塩化アンモニウム水溶液(20mL)でクエンチし、層を分離した。水性部分をDCM(2×20mL)で抽出し、合わせた有機層を飽和重炭酸ナトリウム水溶液(20mL)及びブライン(20mL)で洗浄した。有機部分をMgSO4で脱水し、濾過し、減圧下で濃縮して、残留物を得、これを、10〜100%酢酸エチル:ヘプタンで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、生成物(4.56g、収率60%)を得た。1H NMR (400 MHz, ジメチルスルホキシド-d6) δ 7.82 - 7.75 (m, 2H), 7.51 - 7.44 (m, 2H), 4.96 (d, J = 4.6 Hz, 1H), 3.85 - 3.72 (m, 3H), 2.42 (s, 3H), 0.98 (d, J = 6.1 Hz, 3H).Ts=4−トルエンスルホニル。
ステップ2:(S)−2−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)プロピル4−メチルベンゼンスルホネート。(S)−2−ヒドロキシプロピル4−メチルベンゼンスルホネート(1.50g、6.51mmol)、tert−ブチルジメチルシリルクロリド(1.080g、7.17mmol)及びイミダゾール(0.665g、9.77mmol)のジクロロメタン(DCM)(50mL)中冷却(0℃)溶液に、4−ジメチルアミノピリジン(0.080g、0.651mmol)を添加し、混合物を36時間かけて室温に加温しながら撹拌した。形成された沈殿物を濾別し、濾液から溶媒を減圧下で除去して、残留物を得、これを、0〜100%酢酸エチル/ヘプタンで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、生成物(2.08g、収率92%)を得た。LC/MS(表A、方法a)Rt=2.22分;MSm/z:345.10(M+H)+。TBS=tert−ブチルジメチルシリル。
ステップ3:4−((S)−2−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)プロポキシ)−2−クロロ−6−((R)−3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン。(R)−2−クロロ−6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン−4−オール(0.500g、2.177mmol)(調製例#21)のジメチルホルムアミド(DMF)(10.89mL)中冷却(0℃)溶液に、NaH(油中60%分散物)(0.104g、2.61mmol)を添加した。反応物を10分間撹拌し、次いでDMF(10.89mL)中の(S)−2−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)プロピル4−メチルベンゼンスルホネート(0.900g、2.61mmol)を添加した。反応物を100℃に16時間加熱した。反応物を室温に冷却し、溶媒を濃縮した。水(25mL)を添加し、水性部分をジクロロメタン(2×50mL)で抽出した。合わせた有機層をMgSO4で脱水し、減圧下で濃縮して、残留物を得、これを、0〜60%酢酸エチル/ヘプタンで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、生成物(0.51g、収率58%)を得た。LC/MS(表A、方法a)Rt=2.26分;MSm/z:402.18(M+H)+。
43.調製例#43:4−((R)−2−((Tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)プロポキシ)−2−クロロ−6−((R)−3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン
ステップ1:(R)−2−ヒドロキシプロピル4−メチルベンゼンスルホネート。(R)−(+)−1,2−プロパンジオール(2.506g、32.9mmol)及び4−メチルベンゼン−1−スルホニルクロリド(6.91g、36.2mmol)のジクロロメタン(DCM)(80mL)中溶液に、トリエチルアミン(6.89mL、49.4mmol)、続いて4−ジメチルアミノピリジン(DMAP)(0.201g、1.647mmol)を添加した。反応物を室温で16時間撹拌した。反応物を飽和塩化アンモニウム水溶液(20mL)でクエンチし、層を分離した。水性部分をDCM(2×20mL)で抽出し、合わせた有機層を飽和重炭酸ナトリウム水溶液(20mL)及びブライン(20mL)で洗浄した。有機部分をMgSO4で脱水し、濾過し、減圧下で濃縮して、残留物を得、これを、10〜100%酢酸エチル:ヘプタンで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、生成物(4.8g、収率63%)を得た。1H NMR (400 MHz, ジメチルスルホキシド-d6) δ 7.82 - 7.75 (m, 2H), 7.51 - 7.44 (m, 2H), 4.96 (d, J = 4.6 Hz, 1H), 3.85 - 3.72 (m, 3H), 2.42 (s, 3H), 0.98 (d, J = 6.1 Hz, 3H).
ステップ2:(R)−2−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)プロピル4−メチルベンゼンスルホネート。(R)−2−ヒドロキシプロピル4−メチルベンゼンスルホネート(1.50g、6.51mmol)、tert−ブチルジメチルシリルクロリド(1.080g、7.17mmol)及びイミダゾール(0.665g、9.77mmol)のジクロロメタン(DCM)(50mL)中冷却(0℃)溶液に、4−ジメチルアミノピリジン(0.080g、0.651mmol)を添加し、混合物を36時間かけて室温に加温しながら撹拌した。形成された沈殿物を濾別し、濾液から溶媒を減圧下で除去して、残留物を得、これを、0〜100%酢酸エチル/ヘプタンで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、生成物(1.7g、収率75%)を得た。LC/MS(表A、方法a)Rt=2.22分;MSm/z:345.10(M+H)+。TBS=tert−ブチルジメチルシリル。Ts=4−トルエンスルホニル。
ステップ3:4−((R)−2−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)プロポキシ)−2−クロロ−6−((R)−3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン。(R)−2−クロロ−6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン−4−オール(0.524g、2.2mmol)(調製例#21)のジメチルホルムアミド(DMF)(11mL)中溶液を0℃に冷却し、NaH(油中60%分散物)(0.1g、2.7mmol)を添加した。反応物を10分間撹拌し、次いでDMF(10.89mL)中の(R)−2−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)プロピル4−メチルベンゼンスルホネート(0.94g、2.7mmol)を添加した。反応物を100℃に16時間加熱した。反応物を室温に冷却し、溶媒を濃縮した。水(25mL)を添加し、水性部分をジクロロメタン(2×50mL)で抽出した。合わせた有機層をMgSO4で脱水し、減圧下で濃縮して、残留物を得、これを、0〜60%酢酸エチル/ヘプタンで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、生成物(0.555g、収率58%)を得た。LC/MS(表A、方法a)Rt=2.26分;MSm/z:402.18(M+H)+。
44.調製例#44:(3−(6−クロロピリジン−2−イル)テトラヒドロフラン−3−イル)メタノール
ステップ1:2−クロロ−6−(3,6−ジヒドロ−2H−ピラン−4−イル)ピリジン。2−ブロモ−6−クロロピリジン(9.62g、50.0mmol)、2−(3,6−ジヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(10.0g、47.6mmol)及び炭酸セシウム(23.26g、71.4mmol)をそれぞれ500mLの反応フラスコに順次添加し、次いでジオキサン(204mL)及び水(34.0mL)に溶解した。混合物を窒素気流で10分間脱気した後、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)−ジクロロメタン付加物(Pd(dppf)Cl2−DCM付加物)(1.944g、2.380mmol)を添加した。反応物を65℃で4時間加熱した。反応物を室温に冷却し、システインを含む200mLの水に注ぎ入れ、100mLの酢酸エチルとともに終夜撹拌した。反応混合物を酢酸エチルで抽出し、合わせた有機層をブラインで洗浄し、MgSO4で脱水し、濃縮乾固した。残留物を、ヘプタン中0〜40%酢酸エチルで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、生成物(7.1g、収率76%)を得た。1H NMR (400 MHz, ジメチルスルホキシド-d6) δ 7.81 (t, J = 7.8 Hz, 1H), 7.51 (dd, J = 7.8, 0.7 Hz, 1H), 7.33 (dd, J = 7.9, 0.7 Hz, 1H), 6.78 (tt, J = 3.1, 1.6 Hz, 1H), 4.24 (q, J = 2.9 Hz, 3H), 3.78 (t, J = 5.5 Hz, 3H), 2.45 - 2.43 (m, 1H).
ステップ2:2−(3,7−ジオキサビシクロ[4.1.0]ヘプタン−6−イル)−6−クロロピリジン。2−クロロ−6−(3,6−ジヒドロ−2H−ピラン−4−イル)ピリジン(3.0g、15.33mmol)をジクロロメタン(DCM)(153mL)に溶解し、氷浴中0℃に冷却した500mLのフラスコ内で撹拌した。メタクロロ過安息香酸(4.47g、19.93mmol)を添加し、浴を取り外し、反応物を室温で終夜撹拌した。反応物を重炭酸ナトリウムでクエンチし、次いでDCMで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、MgSO4で脱水し、濃縮乾固した。残留物をエチルエーテルに再溶解し、重炭酸塩で洗浄し、次いでMgSO4で脱水し、濃縮して、残留物を得、これを、0〜50%酢酸エチル/ヘプタンで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、生成物(4g、収率95%、純度85%)を得た。LC/MS(表A、方法a)Rt=0.94分;MSm/z:212、214(M+H)+。
ステップ3:3−(6−クロロピリジン−2−イル)テトラヒドロフラン−3−カルバルデヒド。2−(3,7−ジオキサビシクロ[4.1.0]ヘプタン−6−イル)−6−クロロピリジン(2.15g、10.16mmol)をジオキサン(50mL)に溶解した後、スカンジウム(III)トリフレート(Sc(OTf)3)を添加した。反応混合物を80℃に20分間加熱し、次いで室温に冷却し、濃縮乾固して、残留物を得、これを、0〜40%酢酸エチル/ヘプタンで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、生成物(1.3g、収率60%)を得た。1H NMR (400 MHz, ジメチルスルホキシド-d6) δ 9.66 (s, 1H), 7.93 - 7.84 (m, 1H), 7.47 - 7.40 (m, 2H), 4.38 (d, J = 9.2 Hz, 1H), 3.91 (d, J = 9.3 Hz, 1H), 3.81 (t, J = 7.1 Hz, 2H), 2.64 - 2.56 (m, 1H), 2.36 (dt, J = 12.9, 7.4 Hz, 1H).
ステップ4:(3−(6−クロロピリジン−2−イル)テトラヒドロフラン−3−イル)メタノール。3−(6−クロロピリジン−2−イル)テトラヒドロフラン−3−カルバルデヒド(1.1g、5.20mmol)をエタノール(EtOH)(26mL)に溶解した後、NaBH4(0.197g、5.20mmol)を添加した。反応物を室温で30分間撹拌し、次いでEtOHを濃縮除去し、残った残留物を酢酸エチルに溶解し、pH=7になるまで重炭酸ナトリウムで洗浄した。次いで、有機部分をブラインで洗浄し、MgSO4で脱水し、濾過し、濃縮して、生成物(1.1g、収率99%)を得た。LC/MS(表A、方法a)Rt=0.69分;MSm/z:241、216(M+H)+。
45.調製例#45及び#45a:(R)−(3−(6−ブロモ−4−(メトキシメチル)ピリジン−2−イル)テトラヒドロフラン−3−イル)メタノール及び(S)−(3−(6−ブロモ−4−(メトキシメチル)ピリジン−2−イル)テトラヒドロフラン−3−イル)メタノール
ステップ1:2−ブロモ−6−(3,6−ジヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−4−(メトキシメチル)ピリジン。2,6−ジブロモ−4−(メトキシメチル)ピリジン(2.79g、9.93mmol、調製例#6、ステップ2)、2−(3,6−ジヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(2.191g、10.43mmol)及びリン酸カリウム(4.22g、19.86mmol)をジオキサン(40mL)及び水(8mL)に溶解し、窒素気流で脱気した。トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(Pd2(dba)3)(0.227g、0.248mmol)及び(1S,3R,5R,7S)−1,3,5,7−テトラメチル−8−フェニル−2,4,6−トリオキサ−8−ホスファアダマンタン(PaPH)(0.145g、0.497mmol)をフラスコに添加し、80℃に20分間加熱した。反応物を室温に冷却し、次いで5%システイン水溶液(100mL)に注ぎ入れ、50mLの酢酸エチルで希釈した。混合物を10分間撹拌し、次いで層を分離した。水性層を酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層を50mLのブラインで洗浄し、MgSO4で脱水し、濃縮乾固して、残留物を得、これを、0〜50%酢酸エチル:ヘプタンで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、生成物(1.70g、収率60%)を得た。LC/MS(表A、方法a)Rt=1.34分;MSm/z:284、286(M+H)+。
ステップ2:2−(3,7−ジオキサビシクロ[4.1.0]ヘプタン−6−イル)−6−ブロモ−4−(メトキシメチル)ピリジン。ブロモ−6−(3,6−ジヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−4−(メトキシメチル)ピリジン(1.7g、5.98mmol)のジクロロメタン(DCM)(59mL)中溶液を氷浴中で10分間冷却した後、メタクロロ過安息香酸(2.011g、8.97mmol)を添加した。反応物を室温で終夜撹拌し、次いで20mLの重炭酸ナトリウム水溶液でクエンチした。有機層を分離し、次いで濃縮乾固し、残留物を50mLのエチルエーテルに再溶解し、重炭酸ナトリウム水溶液、20mLのブラインで洗浄し、次いでMgSO4で脱水し、濃縮乾固して、残留物を得、これを、0〜70%酢酸エチル:ヘプタンで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、生成物(1.45g、収率81%)を得た。LC/MS(表A、方法a)Rt=1.16分;MSm/z:301、303(M+H)+。
ステップ3:3−(6−ブロモ−4−(メトキシメチル)ピリジン−2−イル)テトラヒドロフラン−3−カルバルデヒド。2−(3,7−ジオキサビシクロ[4.1.0]ヘプタン−6−イル)−6−ブロモ−4−(メトキシメチル)ピリジン(1.45g、4.83mmol)のジオキサン(24mL)中溶液を室温で撹拌した後、スカンジウム(III)トリフレート(Sc(OTf)3)(0.071g、0.145mmol)を添加した。反応物を80℃に20分間加熱した。次いで、反応物を濃縮乾固して、残留物を得、これを、0〜75%酢酸エチル:ヘプタンで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、生成物(1.13g、収率78%)を得た。LC/MS(表A、方法a)Rt=1.19分;MSm/z:300、302(M+H)+。
ステップ4:(R)−(3−(6−ブロモ−4−(メトキシメチル)ピリジン−2−イル)テトラヒドロフラン−3−イル)メタノール及び(S)−(3−(6−ブロモ−4−(メトキシメチル)ピリジン−2−イル)テトラヒドロフラン−3−イル)メタノール。3−(6−ブロモ−4−(メトキシメチル)ピリジン−2−イル)テトラヒドロフラン−3−カルバルデヒド(1.13g、3.76mmol)のエタノール(19mL)中溶液を0℃に冷却した後、NaBH4(0.142g、3.76mmol)を添加した。反応物を20分間かけて室温に加温しながら撹拌した。溶媒を減圧下で濃縮し、残留物を50mLの酢酸エチルで希釈し、塩化アンモニウムで洗浄した。有機層をブラインで洗浄し、MgSO4で脱水し、濃縮乾固した。残留物を、10〜100%酢酸エチル:ヘプタンで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、ラセミ生成物を得た。生成物をキラルHPLC(表B、方法21)によりさらに精製して、(R)−異性体(0.346g、収率31%、>99%ee、Rt=12.52分)及び(S)−異性体(0.342g、収率30%、>99%ee、Rt=14.62分)を得た。LC/MS(表A、方法a)Rt=1.19分;MSm/z:300、302(M+H)+。
46.調製例#46及び#46a:(S)−2−クロロ−6−(3−メチルテトラヒドロフラン−3−イル)ピラジン及び(R)−2−クロロ−6−(3−メチルテトラヒドロフラン−3−イル)ピラジン
ステップ1:3−(6−クロロピラジン−2−イル)−3−メチルジヒドロフラン−2(3H)−オン。ジイソプロピルアミン(2.3mL、16.16mmol)のテトラヒドロフラン(THF)(37mL)溶液に、−78℃で撹拌しながらn−ブチルリチウム(ヘキサン中2.5M、5.92mL、14.81mmol)を添加した。5分間撹拌した後、アルファ−メチル−ガンマ−ブチロラクトン(1.416mL、14.81mmol)を滴下して添加した。0℃で15分間撹拌した後、反応混合物を−75℃に冷却し、2,6−ジクロロピラジン(2.0059g、13.46mmol)をTHF(7.5mL)中の溶液として滴下して添加した。混合物を室温に加温しながら終夜撹拌した。反応混合物を飽和重炭酸ナトリウム水溶液で希釈し、ジクロロメタン(2×10mL)で抽出した。合わせた抽出物を無水硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、減圧下で濃縮した。生成物を、0〜40%酢酸エチル/ヘプタンで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、所望の生成物(2.5g、収率76%)を得た。LC/MS(表A、方法d)Rt=0.75分;MSm/z:213、215(M+H)+。
ステップ2:2−(6−クロロピラジン−2−イル)−2−メチルブタン−1,4−ジオール。3−(6−クロロピラジン−2−イル)−3−メチルジヒドロフラン−2(3H)−オン(2.5g、11.95mmol)のメタノール(MeOH)(40mL)中溶液をNaBH4(1.3g、35.9mmol)で処理し、25℃で終夜撹拌した。反応混合物を飽和塩化ナトリウム水溶液でクエンチし、ジクロロメタン(DCM)で抽出した。DCM層を無水硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、減圧下で濃縮した。生成物を、100%酢酸エチルで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、所望の生成物(1.8g、収率64%)を得た。LC/MS(表A、方法d)Rt=0.40分;MSm/z:217、219(M+H)+。
ステップ3:(S)−2−クロロ−6−(3−メチルテトラヒドロフラン−3−イル)ピラジン及び(R)−2−クロロ−6−(3−メチルテトラヒドロフラン−3−イル)ピラジン。2−(6−クロロピラジン−2−イル)−2−メチルブタン−1,4−ジオール(5.5g、25.6mmol)のテトラヒドロフラン(THF)(256mL)中溶液を、−35℃で撹拌しながら水素化ナトリウム(NaH)(鉱油中60%分散物)(2.4g、56.3mmol)で処理した。5分間撹拌した後、p−トルエンスルホニルクロリド(5.4g、28.1mmol)を反応混合物に添加した。反応物を4時間加熱還流した。反応混合物を飽和塩化ナトリウム水溶液でクエンチし、酢酸エチル(EtOAc)で抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムで脱水し、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物を、n−ヘプタン中0〜60%EtOAcで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、ラセミ生成物を得た。生成物をキラルHPLC(表B、方法22)によりさらに精製して、(S)−2−クロロ−6−(3−メチルテトラヒドロフラン−3−イル)ピラジン(0.78g、収率15%、>99%ee、Rt=9.35分)及び(R)−2−クロロ−6−(3−メチルテトラヒドロフラン−3−イル)ピラジン(0.82g、収率16%、>99%ee、rt=6.44分)を得た。LC/MS(表A、方法d)Rt=0.87分;MSm/z:199、201(M+H)+。
47.調製例#47:(R)−2−クロロ−4−(ジフルオロメトキシ)−6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン
(R)−2−クロロ−6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン−4−オール(150mg、0.653mmol、調製例#21)のジクロロメタン(DCM)(3.2mL)及び水酸化カリウム(水溶液、20%w/w)(1.0g、3.92mmol)中懸濁液に、0℃でブロモジフルオロメチルトリメチルシラン(0.2mL、0.30mmol)を添加した。反応混合物を0℃で30分間激しく撹拌した後、水で希釈し、DCMで抽出した(3回)。合わせた有機抽出物をブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで脱水し、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物を、ヘプタン中4〜40%酢酸エチルで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、所望の生成物(0.16g、収率89%)を得た。1H NMR (400 MHz, ジメチルスルホキシド-d6) δ 7.58 (t, J = 72.3 Hz, 1H), 7.38 (d, J = 2.1 Hz, 1H), 7.28 (d, J = 2.1 Hz, 1H), 4.02 (dd, J = 9.6, 1.1 Hz, 1H), 3.98 3.88 (m, 2H), 3.80 (d, J = 9.6 Hz, 1H), 3.10 (s, 3H), 2.47 2.27 (m, 2H).
48.調製例#48:(R)−2−クロロ−4−(2−メトキシエトキシ)−6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン
フラスコに、(R)−2−クロロ−6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン−4−オール(15g、65.3mmol、調製例#21)及びジメチルホルムアミド(DMF)(218mL)を入れた。混合物に、水素化ナトリウム(鉱油中60%分散物)(3.13g、78mmol)を少しずつ添加した。反応混合物を室温で撹拌した。30分後、1−ブロモ−2−メトキシエタン(12.3mL、131mmol)を添加し、反応物を80℃に90分間加熱した。反応混合物を室温に冷却し、400mLの水でクエンチし、酢酸エチル(EtOAc)中に抽出した。合わせた有機画分をMgSO4で脱水し、濾過し、減圧下で濃縮した。粗残留物を、ヘプタン中0〜50%EtOAcで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、所望の生成物(17.1g、収率91%)を得た。1H NMR (400 MHz, ジメチルスルホキシド-d6) δ 7.06 (d, J = 2.1 Hz, 1H), 7.01 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 4.27 - 4.22 (m, 2H), 3.97 (d, J = 9.7 Hz, 1H), 3.89 (ddd, J = 8.1, 5.4, 2.4 Hz, 2H), 3.76 (d, J = 9.5 Hz, 1H), 3.67 - 3.61 (m, 2H), 3.28 (s, 2H), 3.06 (s, 3H), 2.39 (dt, J = 13.3, 8.6 Hz, 1H), 2.33 - 2.22 (m, 1H).
49.調製例#49及び#49a:(S)−1−((R)−3−(6−クロロ−4−(メトキシメチル)ピリジン−2−イル)テトラヒドロフラン−3−イル)エタン−1−オール及び(R)−1−((R)−3−(6−クロロ−4−(メトキシメチル)ピリジン−2−イル)テトラヒドロフラン−3−イル)エタン−1−オール
ステップ1:(2,6−ジクロロピリジン−4−イル)メタノール。2,6−ジクロロイソニコチン酸(29.12g、152mmol)のテトラヒドロフラン(THF)(146mL)中溶液に、ボランテトラヒドロフラン錯体(228mL、228mmol、THF中1M)を添加した。混合物を50℃で4時間加熱した。反応物を冷却し、メタノール(MeOH)(10mL)を滴下添加した。反応物を50℃に10分間加熱した。
次いで、混合物を濃縮し、酢酸エチル(EtOAc)と飽和Na2CO3水溶液との間で分配した。合わせた有機相を無水MgSO4で脱水し、濾過し、濃縮して、所望の生成物(20g、収率75%)を得た。LC/MS(表A、方法b)Rt=0.83分;MSm/z:178、180(M+H)+。
ステップ2:2,6−ジクロロ−4−(メトキシメチル)ピリジン。フラスコに(2,6−ジクロロピリジン−4−イル)メタノール(12g、67.4mmol)を入れ、ジメチルホルムアミド(DMF)(169mL)に溶解した後、炭酸セシウム(35.1g、108mmol)及びヨードメタン(5.90mL、94mmol)を滴下添加した。反応物を45℃で4時間撹拌した。反応物を150mLの水でクエンチし、酢酸エチル(EtOAc)(2×200mL)で抽出した。有機部分をMgSO4で脱水し、濾過し、減圧下で濃縮して、粗生成物を得た。粗物質をシリカゲルのパッドに通過させ、200mLの30%EtOAc/ヘプタンで洗浄して、2,6−ジクロロ−4−(メトキシメチル)ピリジン(7.4g、収率57%)を得た。LC/MS(表A、方法b)Rt=1.30分;MSm/z:191、193(M+H)+。
ステップ3:2−クロロ−6−(3,6−ジヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−4−(メトキシメチル)ピリジン。2,6−ジクロロ−4−(メトキシメチル)ピリジン(15.3g、80mmol)、2−(3,6−ジヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(17.63g、84mmol)及びリン酸カリウム(34g、160mmol)のジオキサン(333ml)及び水(66.6ml)の混合物中溶液を窒素で30分間パージした後、(トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0))(1.8g、1.99mmol)及び(1S,3R,5R,7S)−1,3,5,7−テトラメチル−8−フェニル−2,4,6−トリオキサ−8−ホスファアダマンタン(1.12g、4.00mmol)を添加した。反応物を45℃に3時間加熱した。反応物を冷却し、5%Na2CO3水溶液及びシステインでクエンチし、周囲温度で1時間撹拌した後、層を分離し、酢酸エチルで抽出した。合わせた有機物をMgSO4で脱水し、濾過し、濃縮した。粗物質を、0〜50%EtOAc/ヘプタンで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、所望の生成物(9.5g、収率50%)を得た。LC/MS(表A、方法b)Rt=2.32分;MSm/z:298、300(M+H)+。
ステップ4:2−(3,7−ジオキサビシクロ[4.1.0]ヘプタン−6−イル)−6−クロロ−4−(メトキシメチル)ピリジン。2−クロロ−6−(3,6−ジヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−4−(メトキシメチル)ピリジン(9.5g、39.5mmol)のジクロロメタン(DCM)(395mL)中溶液を、3−クロロベンゾペルオキソ酸(9.73g、43.4mmol)で処理し、室温で終夜撹拌した。反応物は不完全な変換を示し、追加の3−クロロベンゾペルオキソ酸(2.2g、9.87mmol)を添加した。反応物をさらに4時間撹拌し、飽和Na2CO3水溶液でクエンチした。層を分離し、水性部分をDCMで3回抽出した。粗物質を、0〜50%EtOAc/ヘプタンで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、所望の生成物(8.2g、収率81%)を得た。LC/MS(表A、方法b)Rt=1.07分;MSm/z:256、258(M+H)+。
ステップ5:3−(6−クロロ−4−(メトキシメチル)ピリジン−2−イル)テトラヒドロフラン−3−カルバルデヒド。2−(3,7−ジオキサビシクロ[4.1.0]ヘプタン−6−イル)−6−クロロ−4−(メトキシメチル)ピリジン(8.16g、31.9mmol)のジオキサン(160mL)中溶液を、周囲温度にてスカンジウム(III)トリフルオロメタンスルホネート(0.39g、0.79mmol)で処理し、50℃に20分間加熱した。反応混合物を減圧下で濃縮して、粗物質を得、これを次のステップにおいて直接使用した。
ステップ6:(S)−(3−(6−クロロ−4−(メトキシメチル)ピリジン−2−イル)テトラヒドロフラン−3−イル)メタノール及び(R)−(3−(6−クロロ−4−(メトキシメチル)ピリジン−2−イル)テトラヒドロフラン−3−イル)メタノール。3−(6−クロロ−4−(メトキシメチル)ピリジン−2−イル)テトラヒドロフラン−3−カルバルデヒド(8.2g、31.9mmol)のエタノール(160mL)中溶液を、周囲温度にて水素化ホウ素ナトリウム(1.2g、31.9mmol)で処理した。反応物を室温で30分間撹拌した。反応物を飽和塩化アンモニウムでクエンチし、生成物を酢酸エチル(EtOAc)で抽出した。合わせた有機物をMgSO4で脱水し、濾過し、濃縮して、粗ラセミ生成物を得た。生成物を、(表B、方法27)を使用するキラルSFCにより精製して、所望の生成物;(S)−(3−(6−クロロ−4−(メトキシメチル)ピリジン−2−イル)テトラヒドロフラン−3−イル)メタノール(2ステップにわたって3.4g、収率41%、>99%ee、Rt=2.41)及び(R)−(3−(6−クロロ−4−(メトキシメチル)ピリジン−2−イル)テトラヒドロフラン−3−イル)メタノール(収集せず、Rt=3.03)を得た。LC/MS(表A、方法b)Rt=0.83分;MSm/z:258、260(M+H)。
ステップ7:(R)−3−(6−クロロ−4−(メトキシメチル)ピリジン−2−イル)テトラヒドロフラン−3−カルバルデヒド。フラスコに、ジクロロメタン(DCM)(20mL)中の(S)−(3−(6−クロロ−4−(メトキシメチル)ピリジン−2−イル)テトラヒドロフラン−3−イル)メタノール(1.05g、4.07mmol)及びデス−マーチンペルヨージナン(2g、4.89mmol)を入れた。反応混合物を室温で1時間撹拌した。反応物を飽和チオ硫酸ナトリウム水溶液の添加によりクエンチし、DCMで抽出した。有機部分をブラインで洗浄し、MgSO4で脱水し、濾過し、濃縮した。粗物質を、ヘプタン中10〜70%酢酸エチルで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、所望の生成物(1.0g、収率86%)を得た。LC/MS(表A、方法b)Rt=1.11分;MSm/z:256、258(M+H)+。
ステップ8:(S)−1−((R)−3−(6−クロロ−4−(メトキシメチル)ピリジン−2−イル)テトラヒドロフラン−3−イル)エタン−1−オール及び(R)−1−((R)−3−(6−クロロ−4−(メトキシメチル)ピリジン−2−イル)テトラヒドロフラン−3−イル)エタン−1−オール。(R)−3−(6−クロロ−4−(メトキシメチル)ピリジン−2−イル)テトラヒドロフラン−3−カルバルデヒド(1.0g、3.91mmol)をテトラヒドロフラン(THF)(20mL)に溶解し、−5℃に冷却した後、メチルマグネシウムブロミド(2.61mL、7.82mmol、THF中3M)を添加した。反応混合物を0℃で30分間撹拌した。反応物を飽和塩化アンモニウム水溶液でクエンチし、混合物を酢酸エチル(EtOAc)中に抽出した。有機部分をブラインで洗浄し、MgSO4で脱水し、濾過し、濃縮した。粗物質を、ヘプタン中10〜100%EtOAcで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、ラセミ生成物を得た。物質をキラルHPLC(表B、方法28)によりさらに精製して、(S)−1−((R)−3−(6−クロロ−4−(メトキシメチル)ピリジン−2−イル)テトラヒドロフラン−3−イル)エタン−1−オール(0.316g、収率30%、>99%de、Rt=11.1分)及び(R)−1−((R)−3−(6−クロロ−4−(メトキシメチル)ピリジン−2−イル)テトラヒドロフラン−3−イル)エタン−1−オール(0.342g、収率32%、>99%de、Rt=13.7分)を得た。LC/MS(表A、方法b)Rt=0.95分;MSm/z:272、274(M+H)+。
50.調製例#50及び#50a.(S)−(3−(6−クロロ−4−(ジフルオロメチル)ピリジン−2−イル)テトラヒドロフラン−3−イル)メタノール及び(R)−(3−(6−クロロ−4−(ジフルオロメチル)ピリジン−2−イル)テトラヒドロフラン−3−イル)メタノール
ステップ1:(2,6−ジクロロピリジン−4−イル)メタノール。2,6−ジクロロイソニコチン酸(100g、521mmol)のテトラヒドロフラン(1L)中溶液を0℃に冷却し、10M BH3・Me2S(156mL、1.56mol)をゆっくりと添加した。添加後、冷却浴を取り外し、混合物を20℃で12時間撹拌した。メタノール(400mL)を0℃で慎重に滴下添加して、ガス発生が止むまで反応物をクエンチした。4つの追加のバイアルを上記の通りにセットアップした。5つすべての反応混合物を合わせた。溶液を減圧下で濃縮して、残留物を得た。残留物を水(500mL)で希釈し、酢酸エチル(3×500mL)で抽出した。合わせた有機層をNa2SO4で脱水し、濾過し、濃縮して、所望の生成物(300g、収率62%)を得た。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 7.39 (s, 2H), 4.64 (s, 2H).
ステップ2:2,6−ジクロロイソニコチンアルデヒド。塩化オキサリル(21.6mL、247mmol)のジクロロメタン(500mL)中溶液に、ジメチルスルホキシド(38.3mL、539mmol)のジクロロメタン(500mL)中溶液を−78℃で滴下添加した。10分後、(2,6−ジクロロピリジン−4−イル)メタノール(40g、225mmol)のジクロロメタン(500mL)中溶液を−78℃で滴下添加した。混合物を15分間撹拌し、次いでトリエチルアミン(157mL、1.12mol)を−78℃で滴下添加した。添加後、反応混合物を−78℃で1時間撹拌した。4つの追加のバイアルを上記の通りにセットアップした。5つすべての反応混合物を合わせた。冷却浴を取り外し、水(150mL)を20℃で添加した。有機層を分離し、水性層をジクロロメタン(3×500mL)でさらに抽出した。有機層を合わせ、次いでNa2SO4で脱水し、濾過し、減圧下で濃縮して、所望の生成物(140g、収率68%)を得た。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 10.01 (s, 1H), 7.68 (s, 2H).
ステップ3:2,6−ジクロロ−4−(ジフルオロメチル)ピリジン。2,6−ジクロロイソニコチンアルデヒド(30g、170mmol)のジクロロメタン(450mL)中溶液に、ジクロロメタン(200mL)中のジエチルアミノ硫黄トリフルオリド(90mL、682mmol)を−78℃で10分間かけて添加した。反応混合物を25℃に加温し、2時間撹拌した。反応混合物を氷水(500mL)でクエンチし、ジクロロメタン(3×300mL)で抽出した。合わせた有機層をNaHCO3(飽和水溶液、200mL)、水(200mL)及びブライン(200mL)で洗浄し、Na2SO4で脱水し、濾過し、濃縮して、所望の生成物(20g、収率57%)を得た。1H NMR: (400 MHz, クロロホルム-d) δ 7.41 (s, 2H), 6.77 - 6.45 (m, 1H).
ステップ4:2−クロロ−4−(ジフルオロメチル)−6−(3,6−ジヒドロ−2H−ピラン−4−イル)ピリジン。2,6−ジクロロ−4−(ジフルオロメチル)ピリジン(10.5g、53.0mmol)、2−(3,6−ジヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(14.48g、68.9mmol)及びリン酸カリウム(22.51g、106mmol)のテトラヒドロフラン(THF)(147mL)及び水(30mL)中スラリーを、窒素気流で約15分間脱気した後、Pd(OAc)2(0.23g、1.06mmol)及び(1S,3R,5R,7S)−1,3,5,7−テトラメチル−8−フェニル−2,4,6−トリオキサ−8−ホスファアダマンタン(0.620g、2.121mmol)を添加した。反応混合物を60℃に2時間加熱した。反応混合物を室温に冷却し、水(150mL)及びtert−ブチルメチルエーテル(TBME)(200mL)の添加によりクエンチした。混合物を5分間撹拌し、次いで層を分離した。水性層をTBMEで2×100mL抽出した。合わせた有機部分をMgSO4で脱水し、濾過し、濃縮した。残留物を、15〜20%酢酸エチル/ヘプタンで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、所望の生成物(9.9g、収率71%)を得た。LC/MS(表A、方法b)Rt=1.50分;MSm/z:246、248(M+H)+。
ステップ5:2−(3,7−ジオキサビシクロ[4.1.0]ヘプタン−6−イル)−6−クロロ−4−(ジフルオロメチル)ピリジン。フラスコに、ジクロロメタン(DCM)(202mL)中の2−クロロ−4−(ジフルオロメチル)−6−(3,6−ジヒドロ−2H−ピラン−4−イル)ピリジン(9.91g、40.3mmol)を入れ、0℃に冷却した後、メタクロロ過安息香酸(m−CPBA)(10.94g、44.4mmol)を添加した。反応混合物を室温に徐々に加温しながら終夜撹拌した。反応が完了したら、DCMの一部を、30℃に設定した水浴を用いて減圧下で除去した。次いで、残留物を飽和NaHCO3水溶液(200mL)、50mLの1M NaOH水溶液及び200mLのジエチルエーテル(Et2O)の間で分配した。層を分離し、水性相をEt2O及び酢酸エチル(EtOAc)で抽出した。次いで、合わせた有機抽出物を1M NaOH/NaHCO3で洗浄した。有機相をMgSO4で脱水し、濾過し、減圧下で濃縮して、粗生成物(10.9g)を得た。LC/MS(表A、方法b)Rt=1.32分;MSm/z:262、264(M+H)+。
ステップ6:(S)−(3−(6−クロロ−4−(ジフルオロメチル)ピリジン−2−イル)テトラヒドロフラン−3−イル)メタノール。2−(3,7−ジオキサビシクロ[4.1.0]ヘプタン−6−イル)−6−クロロ−4−(ジフルオロメチル)ピリジン(10.9g、41.7mmol)のテトラヒドロフラン(THF)(208mL)中溶液に、スカンジウム(III)トリフレート(Sc(OTf)3)(0.513g、1.041mmol)を一度に添加し、反応混合物を50℃に加熱し、約2時間撹拌した。反応が完了して所望のアルデヒドを得た。エタノール(93mL)を粗反応混合物に添加し、続いて0℃に冷却した。NaBH4(2.366g、62.6mmol)を一度に添加し、反応混合物を約1時間撹拌した。揮発物を減圧下で除去し、次いで反応物を飽和NH4Cl水溶液でクエンチした。生成物を酢酸エチル(EtOAc)中に抽出した。合わせた有機部分をブラインで洗浄し、MgSO4で脱水し、濾過し、濃縮した。粗物質を、ヘプタン中50%EtOAcで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、所望のラセミ生成物を得た。生成物を、キラルSFC(表B、方法24)を使用してさらに精製して、(S)−(3−(6−クロロ−4−(ジフルオロメチル)ピリジン−2−イル)テトラヒドロフラン−3−イル)メタノール(4.2g、収率47%、>99%ee、Rt=2.5分)及び(R)−(3−(6−クロロ−4−(ジフルオロメチル)ピリジン−2−イル)テトラヒドロフラン−3−イル)メタノール(収集せず:Rt=3.3分)を得た;LC/MS(表A、方法b)Rt=1.1分;MSm/z:264、266(M+H)+。
51.調製例#51及び#51a:(S)−(3−(6−ブロモ−4−メトキシピリジン−2−イル)テトラヒドロフラン−3−イル)メタノール及び(R)−(3−(6−ブロモ−4−メトキシピリジン−2−イル)テトラヒドロフラン−3−イル)メタノール
ステップ1:2−ブロモ−6−(3,6−ジヒドロ−2H−ピラン−4−イル)ピリジン。2,6−ジブロモピリジン(58.6g、248mmol)及び2−(3,6−ジヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(40g、190mmol)の1,4−ジオキサン(800mL)及び水(200mL)中溶液に、無水炭酸ナトリウム(40.4g、381mmol)及び1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセンジクロロパラジウム(II)ジクロロメタン錯体(23.3g、28.6mmol)を20℃で添加した。反応混合物を100℃で12時間撹拌した。さらに4つの追加のバイアルを上記の通りにセットアップした。5つすべての反応混合物を合わせた。合わせた反応混合物を室温に冷却し、水(2L)でクエンチし、酢酸エチル(3×2L)で抽出した。合わせた有機画分をブライン(1L)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水し、濾過した。濾液を濃縮し、残留物を、100:1〜10:1の石油エーテル、酢酸エチル中で溶出するシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、所望の生成物(120g、収率50%)を得た。1H NMR:(400 MHz, クロロホルム-d) δ 7.53 - 7.47 (m, 1H), 7.27 (s, 2H), 6.76 (br s, 1H), 4.36 (q, J = 2.6 Hz, 2H), 3.92 (t, J = 5.4 Hz, 2H), 2.58 (td, J = 2.5, 4.6 Hz, 2H).
ステップ2:2−(3,7−ジオキサビシクロ[4.1.0]ヘプタン−6−イル)−6−ブロモピリジン。2−ブロモ−6−(3,6−ジヒドロ−2H−ピラン−4−イル)ピリジン(20g、83mmol)のジクロロメタン(600mL)中溶液に、3−クロロ過安息香酸(21.5g、100mmol)を0℃で添加した。反応混合物を30℃で12時間撹拌した。さらに5つの追加のバイアルを上記の通りにセットアップした。6つすべての反応混合物を合わせた。反応混合物を飽和重炭酸ナトリウム水溶液(2L)に注ぎ入れ、酢酸エチル(3×1L)で抽出し、亜硫酸ナトリウム水溶液(15%、1L)及びブライン(1L)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水し、濾過した。有機濾液を減圧下で濃縮して、粗生成物(120g、収率70%)を得た。LC/MS(表A、方法g)Rt=0.99分;MSm/z:258、260(M+H)+。
ステップ3:3−(6−ブロモピリジン−2−イル)テトラヒドロフラン−3−カルバルデヒド。2−(3,7−ジオキサビシクロ[4.1.0]ヘプタン−6−イル)−6−ブロモピリジン(30g、88mmol)のジクロロメタン(600mL)中溶液に、三フッ化ホウ素ジエチルエーテレート(33.4mL、264mmol)を0℃で添加した。反応混合物を20℃で12時間撹拌した。さらに3つの追加のバイアルを上記の通りにセットアップした。4つすべての反応混合物を合わせた。反応混合物を飽和重炭酸ナトリウム水溶液(2L)に注ぎ入れ、酢酸エチル(3×1L)で抽出した。合わせた有機画分をブラインで洗浄した。有機画分を無水硫酸ナトリウムで脱水し、濾過した。有機濾液を減圧下で濃縮して、所望の粗生成物(100g、収率78%)を得た。1H NMR: (400 MHz, クロロホルム-d) δ 9.73 (s, 1H), 7.58 - 7.52 (m, 1H), 7.40 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 7.17 (d, J = 7.5 Hz, 1H), 4.48 (d, J = 9.3 Hz, 1H), 4.04 (d, J = 9.3 Hz, 1H), 3.98 - 3.92 (m, 2H), 2.77 - 2.66 (m, 1H), 2.41 (td, J = 7.5, 12.8 Hz, 1H).
ステップ4:(3−(6−ブロモピリジン−2−イル)テトラヒドロフラン−3−イル)メタノール。(3−(6−ブロモピリジン−2−イル)テトラヒドロフラン−3−カルバルデヒド(25g、68.3mmol)のメタノール(600mL)中溶液に、NaBH4(2.8g、75mmol)を0℃で添加した。反応混合物を20℃で5時間撹拌した。さらに3つの追加のバイアルを上記の通りにセットアップした。4つすべての反応混合物を合わせた。反応混合物を飽和塩化アンモニウム水溶液(1L)に注ぎ入れ、濃縮して、過剰のメタノールを除去した。混合物を酢酸エチル(3×800mL)で抽出し、有機画分を合わせ、ブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、減圧下で濃縮した。粗物質を、100:1〜1:1の石油エーテル:酢酸エチルで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、所望の生成物(50g、収率69%)を得た。1H NMR: (400 MHz, クロロホルム-d) δ 7.58 - 7.52 (m, 1H), 7.38 (d, J = 7.7 Hz, 1H), 7.32 (d, J = 7.7 Hz, 1H), 4.05 - 4.01 (m, 2H), 4.01 - 3.94 (m, 2H), 3.94 - 3.84 (m, 2H), 3.78 - 3.29 (m, 1H), 2.29 - 2.15 (m, 2H).
ステップ5:(3−(6−ブロモピリジン−2−イル)テトラヒドロフラン−3−イル)メチルアセテート。(3−(6−ブロモピリジン−2−イル)テトラヒドロフラン−3−イル)メタノール(17.5g、67.8mmol)及びトリエチルアミン(18.9mL、136mmol)のジクロロメタン(400mL)中溶液に、塩化アセチル(6.4g、81mmol)を0℃で添加した。反応混合物を20℃で2時間撹拌した。さらに追加のバイアルを上記の通りにセットアップした。2つの反応混合物を合わせた。反応混合物を水(200mL)で処理し、酢酸エチル(3×400mL)で抽出し、塩酸水溶液(1M、300mL)及びブライン(300mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、減圧下で濃縮して、所望の生成物(40g、収率93%)を得た。1H NMR: (400 MHz, クロロホルム-d) δ 7.53 - 7.43 (m, 1H), 7.32 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 7.19 (d, J = 7.7 Hz, 1H), 4.43 - 4.34 (m, 1H), 4.31 - 4.23 (m, 1H), 4.06 - 4.00 (m, 2H), 3.99 - 3.85 (m, 2H), 2.36 (ddd, J = 6.7, 8.3, 13.0 Hz, 1H), 2.20 - 2.13 (m, 1H), 1.98 - 1.90 (m, 3H).
ステップ6:(3−(6−ブロモ−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジン−2−イル)テトラヒドロフラン−3−イル)メチルアセテート。(3−(6−ブロモピリジン−2−イル)テトラヒドロフラン−3−イル)メチルアセテート(22.5g、75.0mmol)のシクロヘキサン(1L)中溶液に、4,4,4’,4’,5,5,5’,5’−オクタメチル−2,2’−ビ(1,3,2−ジオキサボロラン)(B2pin2)(22.8g、90mmol)及び4,4’−ジ−tert−ブチル−2,2’−ビピリジン(2g、7.50mmol)を添加した。反応混合物をN2で30分間スパージングした。次いで、クロロ(1,5−シクロオクタジエン)イリジウム(I)二量体(5g、7.50mmol)を反応物に添加し、混合物を70℃に1時間加熱した。追加のバイアルを上記の通りにセットアップした。両方の反応混合物を合わせた。反応混合物を濃縮して、粗残留物を得、これをn−ヘプタン(500mL)で洗浄し、濾過して、所望の生成物(60g、収率89%)を得た。1H NMR: (400 MHz, クロロホルム-d) δ 7.70 (s, 1H), 7.51 (s, 1H), 4.46 - 4.40 (m, 1H), 4.33 - 4.28 (m, 1H), 4.13 - 4.06 (m, 2H), 4.06 - 3.93 (m, 2H), 2.45 (ddd, J = 6.6, 8.3, 12.9 Hz, 1H), 2.28 - 2.16 (m, 1H), 1.99 (s, 3H), 1.35 (s, 12H).
ステップ7:(3−(6−ブロモ−4−ヒドロキシピリジン−2−イル)テトラヒドロフラン−3−イル)メチルアセテート。(3−(6−ブロモ−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジン−2−イル)テトラヒドロフラン−3−イル)メチルアセテート(15g、35.2mmol)のテトラヒドロフラン(THF)(200mL)中溶液に、ペルオキソ一硫酸カリウム(24g、38.7mmol)の水(200mL)中溶液を0℃で添加した。反応混合物を20℃で1時間撹拌した。反応混合物を水(300mL)で処理し、酢酸エチル(3×500mL)で抽出した。合わせた有機画分を飽和亜硫酸ナトリウム水溶液(300mL)及びブライン(300mL)で洗浄した。有機部分を無水硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、減圧下で濃縮した。粗物質を、100/1〜0/1 石油エーテル/酢酸エチルで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、所望の生成物(35g、収率77%)を得た。1H NMR: (400 MHz, クロロホルム-d) δ 8.77 (br s, 1H), 6.85 (d, J = 1.5 Hz, 1H), 6.70 (d, J = 1.5 Hz, 1H), 4.46 (d, J = 11.0 Hz, 1H), 4.30 (d, J = 11.0 Hz, 1H), 4.14 - 4.04 (m, 2H), 4.04 - 3.94 (m, 2H), 2.46 - 2.31 (m, 1H), 2.27 - 2.14 (m, 1H), 2.03 (s, 3H).
ステップ8:(3−(6−ブロモ−4−メトキシピリジン−2−イル)テトラヒドロフラン−3−イル)メチルアセテート。(3−(6−ブロモ−4−ヒドロキシピリジン−2−イル)テトラヒドロフラン−3−イル)メチルアセテート(1g、3.16mmol)のジメチルホルムアミド(DMF)(10mL)中溶液を、炭酸セシウム(1.5g、4.7mmol)及びヨードメタン(0.29mL、4.74mmol)で処理した。反応混合物を40℃に1時間加熱した。反応物を飽和塩化アンモニウム水溶液でクエンチした。反応混合物を酢酸エチル及び水で希釈した。層を分離し、水溶液を酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機画分をMgSO4で脱水し、濾過し、減圧下で濃縮して、粗生成物を得た。LC/MS(表A、方法a)Rt=1.21分;MSm/z:330、332(M+H)+。
ステップ9:(S)−(3−(6−ブロモ−4−メトキシピリジン−2−イル)テトラヒドロフラン−3−イル)メタノール及び(R)−(3−(6−ブロモ−4−メトキシピリジン−2−イル)テトラヒドロフラン−3−イル)メタノール。(3−(6−ブロモ−4−メトキシピリジン−2−イル)テトラヒドロフラン−3−イル)メチルアセテート(1.0g、3.1mmol)のメタノール(31.5mL)中溶液を、周囲温度にて固体ナトリウムメタノレート(0.85g、15.7mmol)で処理した。反応混合物を室温で10分間撹拌した。反応物を飽和塩化アンモニウム水溶液でクエンチし、酢酸エチルで抽出し、乾燥させ、濃縮し、30〜100%酢酸エチル/ヘプタンで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、ラセミ生成物(0.78g、収率87%)を得た。ラセミ物質を、(表B、方法25)を使用するキラルSFCによりさらに精製して、(S)−(3−(6−ブロモ−4−メトキシピリジン−2−イル)テトラヒドロフラン−3−イル)メタノール(0.37g、収率41%、>99%ee、Rt=2.5分、旋光性=(−))及び(R)−(3−(6−ブロモ−4−メトキシピリジン−2−イル)テトラヒドロフラン−3−イル)メタノール(0.37g、収率41%、>99%ee、Rt=3.3分、旋光性=(+))を得た。LC/MS(表A、方法d)Rt=0.95分;MSm/z:368(M+H)+。
52.調製例#52及び#52a:(S)−(3−(6−ブロモ−4−(2−メトキシエトキシ)ピリジン−2−イル)テトラヒドロフラン−3−イル)メタノール及び(R)−(3−(6−ブロモ−4−(2−メトキシエトキシ)ピリジン−2−イル)テトラヒドロフラン−3−イル)メタノール。
ステップ1:(3−(6−ブロモ−4−(2−メトキシエトキシ)ピリジン−2−イル)テトラヒドロフラン−3−イル)メチルアセテート。(3−(6−ブロモ−4−ヒドロキシピリジン−2−イル)テトラヒドロフラン−3−イル)メチルアセテート(1g、3.16mmol、調製例#51ステップ7)のジメチルホルムアミド(DMF)(10mL)中溶液を、周囲温度にて炭酸セシウム(1.5g、4.74mmol)及び1−ブロモ−2−メトキシエタン(0.659g、4.74mmol)で処理した。反応混合物を40℃に1時間加熱した。反応物を飽和塩化アンモニウム水溶液でクエンチした。反応混合物を酢酸エチル及び水で希釈した。層を分離し、水溶液を酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機画分をMgSO4で脱水し、濾過し、濃縮して、粗生成物(1.21g、収率100%)を得た。
ステップ2:(S)−(3−(6−ブロモ−4−(2−メトキシエトキシ)ピリジン−2−イル)テトラヒドロフラン−3−イル)メタノール及び(R)−(3−(6−ブロモ−4−(2−メトキシエトキシ)ピリジン−2−イル)テトラヒドロフラン−3−イル)メタノール。(3−(6−ブロモ−4−(2−メトキシエトキシ)ピリジン−2−イル)テトラヒドロフラン−3−イル)メチルアセテート(1.21g、3.23mmol)のメタノール(MeOH)(32mL)中溶液を、周囲温度にて固体ナトリウムメタノレート(0.87g、16.2mmol)で処理した。反応混合物を室温で10分間撹拌した。反応物を飽和塩化アンモニウム水溶液でクエンチし、生成物を酢酸エチルで抽出した。有機部分をMgSO4で脱水し、濾過し、濃縮した。ラセミ生成物を、30〜100%酢酸エチル/ヘプタンで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーにより精製した。生成物を、(表B、方法26)を使用するキラルSFCによりさらに精製して、(S)−(3−(6−ブロモ−4−(2−メトキシエトキシ)ピリジン−2−イル)テトラヒドロフラン−3−イル)メタノール(0.429g、収率40%、>99%ee、Rt=2.5分、旋光性=(−))及び(R)−(3−(6−ブロモ−4−(2−メトキシエトキシ)ピリジン−2−イル)テトラヒドロフラン−3−イル)メタノール(0.435g、収率41%、>99%ee、Rt=4.2分;旋光性=(+))を得た。
53.調製例#53:2−クロロ−4−((R)−2−メトキシプロポキシ)−6−((R)−3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン。
ステップ1:(R)−1−((2−クロロ−6−((R)−3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン−4−イル)オキシ)プロパン−2−オール。4−((R)−2−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)プロポキシ)−2−クロロ−6−((R)−3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン(300mg、0.746mmol、調製例#43)のテトラヒドロフラン(THF)(3mL)中溶液に、塩化水素(3M水溶液)(2.5mL、7.46mmol)を室温で添加した。混合物を1時間撹拌した。混合物に、ガス発生が観察されなくなるまで固体NaHCO3を添加した。生成物をジクロロメタン(DCM)中に抽出した。有機部分をMgSO4で脱水し、濾過し、濃縮して、粗生成物を得、これを次のステップにおいて直接使用した。
ステップ2:2−クロロ−4−((R)−2−メトキシプロポキシ)−6−((R)−3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン。氷水浴中の粗製の(R)−1−((2−クロロ−6−((R)−3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン−4−イル)オキシ)プロパン−2−オール(215mg、0.746mmol)のテトラヒドロフラン(THF)(10mL)中溶液に、水素化ナトリウム(鉱油中60%)(60mg、1.49mmol)を添加した。10分間撹拌した後、硫酸ジメチル(0.143mL、1.49mmol)を混合物に添加した。1時間後、混合物を飽和NH4Cl水溶液でクエンチし、ジクロロメタン(DCM)で抽出した。有機画分を濃縮した後、粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、所望の生成物(0.22g、収率98%)を得た。1H NMR (400 MHz, ジメチルスルホキシド-d6) δ 7.09 (s, 1H), 7.03 (s, 1H), 4.13-4.07 (dd, 2H), 4.00 (dd, 2H), 3.91 (m, 2H), 3.77 (d, 1H), 3.67 (m, 1H), 3.30 (s, 3H), 3.08 (s, 3H), 2.41-2.31 (m, 2H), 1.17 (s, 3H).
54.実施例#1及び#1a:(R)−1−(3−(6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン−2−イル)−1−メチル−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−イル)尿素及び(S)−1−(3−(6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン−2−イル)−1−メチル−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−イル)尿素
ステップ1:1−(3−(6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン−2−イル)−1−トシル−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−イル)尿素。窒素で約10分間脱気した1−(3−ブロモ−1−トシル−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−イル)尿素(0.920g、2.248mmol)(調製例#13)、ビス(ピナコラト)ジボロン(0.856g、3.37mmol)、酢酸カリウム(0.441g、4.50mmol)及び4Åモレキュラーシーブのジオキサン(22mL)中白色懸濁液に、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)−ジクロロメタン付加物(Pd(dppf)Cl2−DCM付加物)(0.184g、0.225mmol)を添加した。反応容器を密封し、約105℃に約3時間加熱した。反応混合物を熱溶液としてCelite(登録商標)で濾過し、濾液を濃縮して、残留物を得、次いでこれをジオキサン(19mL)に溶解し、これに、2−ブロモ−6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン(0.550g、2.131mmol)(調製例#20、ステップ1)、リン酸カリウム(1.357g、6.39mmol)及び水(1.937mL)を添加した。反応混合物を窒素で約10分間脱気し、次いで(1S,3R,5R,7S)−1,3,5,7−テトラメチル−8−フェニル−2,4,6−トリオキサ−8−ホスファアダマンタン)(PaPH)(0.062g、0.213mmol)及びトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(Pd2(dba)3)(0.098g、0.107mmol)を添加し、さらに2分間脱気した。反応物を約85℃に約1時間加熱した。熱混合物をCelite(登録商標)で濾過した。Celite(登録商標)濾過ケーキを100mLの10%メタノール/ジクロロメタン(MeOH/DCM)中で懸濁させ、加熱還流した。混合物を濾過した。Celite(登録商標)及び固体をさらに100mLの10%MeOH/DCMに溶かし、混合物を還流するまで加熱し、次いで濾過した。濾液を合わせ、減圧下で濃縮した。反応溶液の濾液を、酢酸エチル(100mL)で希釈し、80mLの5%システイン/NaHCO3水溶液とともに撹拌し、次いで有機層を分離し、MgSO4で脱水し、濾過し、減圧下で濃縮して、残留物を得、これをDCMで摩砕し、濾過して、濾過された物質を得、DCMですすいで、生成物の第1の収穫物274mgを得た。濾液を、Celite(登録商標)すすぎ液から単離した粗生成物物質と合わせ、減圧下で濃縮して、残留物を得、これをDCMで摩砕し、濾過して、濾過された物質を得、DCMですすいで、生成物の第2の収穫物として472mgを得た。濾液を減圧下で濃縮して、残留物を得、これを、0〜10%MeOH/DCMで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、精製された物質を得、これをアセトンでさらに摩砕し、濾過して、濾過された生成物を得、アセトンですすいで、生成物の第3の収穫物、78mgを得た。3つすべての収穫物を合わせて、生成物(0.746g、収率69%)を得た。LC/MS(表A、方法a)Rt=1.47分;MSm/z:508(M+H)+。Ts=4−トルエンスルホニル。
ステップ2:1−(3−(6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン−2−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−イル)尿素。1−(3−(6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン−2−イル)−1−トシル−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−イル)尿素(0.824g、1.623mmol)のテトラヒドロフラン(12mL)及び水(4.06mL)中混合物に、LiOH(0.176g、7.35mmol)を添加した。約60℃で約3時間撹拌し、次いで室温で約2日間放置した。反応物を約60℃にさらに3時間加熱した。さらなるLiOH(0.070g、2.92mmol)及び1mLの水を添加し、約6時間撹拌した。追加のLiOH(0.078g、3.25mmol)を添加し、約60℃で約16時間撹拌放置した。熱から取り出し、1N HCl水溶液で中和した。有機層を減圧下で除去し、得られた固体を濾過し、水ですすいだ。固体を真空オーブン内で約16時間乾燥させて、生成物(0.645g、収率100%)を得た。LC/MS(表A、方法a)Rt=0.71分;MSm/z:354(M+H)+。
ステップ3:(R)−1−(3−(6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン−2−イル)−1−メチル−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−イル)尿素及び(S)−1−(3−(6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン−2−イル)−1−メチル−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−イル)尿素。1−(3−(6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン−2−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−イル)尿素(0.574g、1.623mmol)及び炭酸セシウム(1.058g、3.25mmol)のアセトニトリル(16mL)中混合物に、硫酸ジメチル(0.17mL、1.785mmol)を添加した。反応物を室温で22時間撹拌した。20mLの水を添加し、溶液を濾過して、濾過された物質を得、これを真空オーブン内で乾燥させた(460mg)。水濾液を酢酸エチル(40mL)で再抽出し、有機層をMgSO4で脱水し、濾過し、減圧下で濃縮して、残留物を得、これを水で摩砕し、濾過して、濾過された物質を得、これを真空オーブン内で乾燥させた(100mg)。乾燥した濾過された物質を合わせ、キラルHPLC(表B、方法10)によりさらに精製して、R−異性体(0.146g、収率24%、99%ee、Rt=6.9分)及びS−異性体(0.155g、収率26%、99%ee、Rt=7.2分)を得た。LC/MS(表A、方法d)Rt=0.95分;MSm/z:368(M+H)+。1H NMR (400 MHz, ジメチルスルホキシド-d6) δ 8.85 (s, 1H), 8.53 (d, J = 1.0 Hz, 1H), 8.47 (s, 1H), 8.25 (s, 1H), 7.81 (t, J = 7.8 Hz, 1H), 7.65 (dd, J = 8.0, 0.9 Hz, 1H), 7.25 (dd, J = 7.6, 0.9 Hz, 1H), 6.58 (s, 2H), 4.22 (dd, J = 9.7, 1.2 Hz, 1H), 4.09 - 3.97 (m, 2H), 3.94 (d, J = 9.6 Hz, 1H), 3.91 (s, 3H), 3.11 (s, 3H), 2.71 (dt, J = 13.2, 8.8 Hz, 1H), 2.49 - 2.40 (m, 1H).
表1aに示した化合物は、1−(3−ブロモ−1−トシル−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−イル)尿素(調製例#13)及び対応する芳香族ハロゲン化物から実施例#1と同様の方法で合成し、続いて2,2−ジフルオロシクロプロピル4−メチルベンゼンスルホネート(調製例#32)を使用して実施例#1、ステップ2及び実施例#1、ステップ3を行った。生成物を、表B、方法14を使用するキラルSFCにより精製した。
表1bに示した化合物は、1−(3−ブロモ−1−トシル−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−イル)−3−メチル尿素(調製例#14)及び対応する芳香族ハロゲン化物から実施例#1と同様の方法で合成し、続いて実施例#1、ステップ2及び実施例#1、ステップ3を行った。
表1cに示した化合物は、1−(3−ブロモ−1−トシル−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−イル)尿素(調製例#13)及び対応する芳香族ハロゲン化物から実施例#1と同様の方法で合成し、続いて実施例#1、ステップ2及び実施例#1、ステップ3を行った。
55.実施例#2:(R)−N−(3−(4−(メトキシメチル)−6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン−2−イル)−1−メチル−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−イル)アセトアミド
ステップ1:(R)−tert−ブチル5−アセトアミド−3−(4−(メトキシメチル)−6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン−2−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−1−カルボキシレート。バイアルに、4Åモレキュラーシーブを含むジオキサン(18mL)中のtert−ブチル5−アセトアミド−3−ブロモ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−1−カルボキシレート(2.13g、6.02mmol)(調製例#1)、ビス(ピナコラト)ジボロン(3.06g、12.03mmol)及び酢酸カリウム(1.181g、12.03mmol)を入れた。反応物を窒素で5分間脱気した後、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)−ジクロロメタン付加物(Pd(dppf)Cl2−DCM付加物)(0.369g、0.451mmol)を添加した。反応物を90℃に2時間加熱した。反応物を室温に冷却した。別個のバイアル内で、(R)−2−ブロモ−4−(メトキシメチル)−6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン(2g、6.62mmol)(調製例#6)及びリン酸カリウム(2.55g、12.03mmol)をジオキサン(18.23mL)及び水(3.65mL)に溶解し、窒素で5分間脱気した後、ボロネートの濾過溶液を添加した。反応物を密封し、75℃に25分間加熱した。反応物を室温に冷却し、水と酢酸エチルとの間で分配した。有機部分をMgSO4で脱水し、濾過し、減圧下で濃縮して、残留物を得、これを、0〜100%ヘプタン:酢酸エチルで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、生成物(2.17g、収率73%)を得た。LC/MS(表A、方法b)Rt=1.47分;MSm/z:497(M+H)+。Boc=t−ブトキシカルボニル。
ステップ2:(R)−N−(3−(4−(メトキシメチル)−6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン−2−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−イル)アセトアミド。大きなマイクロ波バイアルに、(R)−tert−ブチル5−アセトアミド−3−(4−(メトキシメチル)−6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン−2−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−1−カルボキシレート(2.16g、4.35mmol)を入れ、エタノール(14mL)に溶解した。反応物をBiotage(登録商標)マイクロ波中で150℃に20分間加熱した。溶媒を濃縮して、粗残留物を得、これをアセトニトリルで摩砕して、生成物(1.18g、収率69%)を得た。LC/MS(表A、方法b)Rt=0.74分;MSm/z:397(M+H)+。
ステップ3:(R)−N−(3−(4−(メトキシメチル)−6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン−2−イル)−1−メチル−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−イル)アセトアミド。フラスコに、アセトニトリル(18.6mL)中の(R)−N−(3−(4−(メトキシメチル)−6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン−2−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−イル)アセトアミド(0.740g、1.867mmol)、炭酸セシウム(1.216g、3.73mmol)及びヨウ化メチル(0.128mL、2.053mmol)を入れた。反応物を室温で30分間撹拌した。次いで、水を添加し、溶液を酢酸エチル中に抽出し、有機層をMgSO4で脱水し、濾過し、減圧下で濃縮して、生成物(0.621g、収率81%、96%ee)を得た。LC/MS(表A、方法d)Rt=0.94分;MSm/z:411(M+H)+。1H NMR (400 MHz, ジメチルスルホキシド-d6) δ 10.16 (s, 1H), 9.04 (s, 1H), 8.58 (d, J = 0.9 Hz, 1H), 8.28 (s, 1H), 7.58 (t, J = 1.0 Hz, 1H), 7.20 - 7.12 (m, 1H), 4.52 - 4.45 (m, 2H), 4.16 (d, J = 9.5 Hz, 1H), 4.05 - 3.96 (m, 1H), 3.90 (t, J = 1.4 Hz, 3H), 3.36 (d, J = 0.8 Hz, 3H), 3.09 (d, J = 0.7 Hz, 3H), 2.75 (dt, J = 13.2, 8.6 Hz, 1H), 2.45 - 2.35 (m, 1H), 2.06 (d, J = 0.7 Hz, 3H).
表2aに示した化合物は、tert−ブチル5−アセトアミド−3−ブロモ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−1−カルボキシレート(調製例#1)及び対応する芳香族ハロゲン化物を使用して実施例#2と同様の方法で合成し、続いて実施例#2、ステップ2及び実施例#2、ステップ3を行った。
表2bに示した化合物は、tert−ブチル5−アセトアミド−3−ブロモ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−1−カルボキシレート(調製例#1)及び対応する芳香族ハロゲン化物を使用して実施例#2と同様の方法で合成し、続いて2,2−ジフルオロシクロプロピル4−メチルベンゼンスルホネート(調製例#32)を使用して実施例#2、ステップ2及び実施例#2、ステップ3を行った。生成物をキラルSFC(表B、示した通りの方法を使用)により精製した。
56.実施例#3:(R)−1−(3−(4−(メトキシメチル)−6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン−2−イル)−1−メチル−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−イル)尿素
ステップ1:(R)−3−(4−(メトキシメチル)−6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン−2−イル)−1−メチル−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−アミン、塩酸。フラスコに、(R)−N−(3−(4−(メトキシメチル)−6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン−2−イル)−1−メチル−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−イル)アセトアミド(0.525g、1.279mmol)(実施例#2、ステップ3)及びHCl(5N、水溶液)(1.279mL、6.40mmol)を入れた。反応物を80℃に1時間加熱した。反応物を室温に冷却し、溶媒を濃縮し、真空オーブン内で乾燥させて、生成物(0.540g、収率100%)を得た。LC/MS(表A、方法b)Rt=0.89分;MSm/z:369(M+H)+。
ステップ2:(R)−1−(3−(4−(メトキシメチル)−6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン−2−イル)−1−メチル−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−イル)尿素。(R)−3−(4−(メトキシメチル)−6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン−2−イル)−1−メチル−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−アミン、塩酸(0.515g、1.272mmol)をテトラヒドロフラン(12mL)に溶解し、窒素下、100mLの反応フラスコ内で撹拌した。N,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.889mL、5.09mmol)を添加し、フラスコを−78℃に冷却した。ホスゲン(トルエン中1M)(1.1mL、1.526mmol)をゆっくりと添加し、次いで5分間撹拌した後、アンモニア(メタノール中7M)(1.454mL、10.18mmol)を添加した。反応物をゆっくりと室温に加温した。反応物を水中にクエンチし、濾過して、濾過された物質を得、これを、15分間かけてアセトニトリル中20〜65%0.1%酢酸アンモニウムで溶出する逆相HPLC上で精製して、生成物(0.115g、収率22%、96%ee)を得た。LC/MS(表A、方法d)Rt=0.89分;MSm/z:369(M+H)+。1H NMR (400 MHz, ジメチルスルホキシド-d6) δ 8.82 (s, 1H), 8.49 (d, J = 1.0 Hz, 1H), 8.43 (s, 1H), 8.24 (d, J = 0.9 Hz, 1H), 7.55 (dq, J = 1.5, 0.9 Hz, 1H), 7.16 (dq, J = 1.4, 0.8 Hz, 1H), 6.56 (s, 2H), 4.49 (t, J = 0.8 Hz, 2H), 4.18 (dt, J = 9.6, 1.1 Hz, 1H), 4.05 - 3.94 (m, 2H), 3.91 (d, J = 0.9 Hz, 1H), 3.87 (d, J = 0.9 Hz, 3H), 3.36 (d, J = 1.0 Hz, 3H), 3.08 (d, J = 0.9 Hz, 3H), 2.69 (ddd, J = 13.2, 9.2, 8.3 Hz, 1H), 2.41 (dddd, J = 13.1, 6.7, 4.0, 1.2 Hz, 1H).
表3に示した化合物は、tert−ブチル5−アセトアミド−3−ブロモ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−1−カルボキシレート(調製例#1)及び対応する芳香族ハロゲン化物を使用して実施例#2と同様の方法で合成し、続いて実施例#3、ステップ1及び実施例#3、ステップ2を行った。
57.実施例#4:(R)−N−(3−(4−(メトキシメチル)−6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン−2−イル)−1−(オキセタン−3−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−イル)アセトアミド
ステップ1:(R)−tert−ブチル5−アセトアミド−3−(4−(メトキシメチル)−6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン−2−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−1−カルボキシレート。フラスコに、ジオキサン(18mL)中のtert−ブチル5−アセトアミド−3−ブロモ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−1−カルボキシレート(2.1g、6.02mmol)(調製例#1)、ビス(ピノカラト(pinocalato))ジボロン(3.06g、12mmol)、酢酸カリウム(1.1g、12mmol)を入れた。反応物を窒素で5〜10分間脱気した後、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)−ジクロロメタン付加物(Pd(dppf)Cl2−DCM付加物)(0.369g、0.45mmol)を添加した。反応物を90℃に2時間加熱し、次いで反応物を室温に冷却し、Celite(登録商標)のパッドに通して濾過し、1,4−ジオキサンで洗浄して、ボロネートの濾過溶液を得た。別個のバイアル内で、(R)−2−ブロモ−4−(メトキシメチル)−6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン(2.2g、4.37mmol)(調製例#6)、リン酸カリウム(2.5g、12mmol)、1,4−ジオキサン(18.2mL)及び水(3.6mL)の混合物を、5分間脱気した。次いで、ボロネートの濾過溶液をこの混合物に添加し、バイアルを密封し、75℃に約25分間加熱した。反応物を室温に冷却し、水と酢酸エチルとの間で分配した。合わせた有機抽出物をMgSO4で脱水し、濾過し、減圧下で濃縮して、残留物を得、これを、0〜100%酢酸エチル/ヘプタンで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、生成物(2.2g、収率73%)を得た。LC/MS(表A、方法b)Rt=1.47分;MSm/z:497(M+H)+。
ステップ2:(R)−N−(3−(4−(メトキシメチル)−6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン−2−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−イル)アセトアミド。(R)−tert−ブチル5−アセトアミド−3−(4−(メトキシメチル)−6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン−2−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−1−カルボキシレート(2.16g、4.4mmol)のエタノール(15mL)中スラリーを、Biotage(登録商標)マイクロ波中で150℃に20分間加熱した。溶媒を減圧下で濃縮し、残った固体を3mLのアセトニトリルで摩砕して、生成物を得た。濾液も濃縮し、濾過された固体と合わせて、追加の生成物(1.2g、収率69%)を得た。LC/MS(表A、方法b)Rt=0.74分;MSm/z:397(M+H)+。
ステップ3:(R)−N−(3−(4−(メトキシメチル)−6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン−2−イル)−1−(オキセタン−3−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−イル)アセトアミド。(R)−N−(3−(4−(メトキシメチル)−6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン−2−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−イル)アセトアミド(200mg、0.52mmol)のアセトニトリル(2.6mL)中スラリーに、炭酸セシウム(0.34g、1.05mmol)及び3−ヨードオキセタン(0.15g、0.79mmol)を添加し、混合物を75℃に16時間加熱した。追加の3−ヨードオキセタン(0.15g、0.79mmol)を添加し、反応物を75℃に5時間加熱した。反応物を室温に冷却し、水の添加によりクエンチした。水性相を10%メタノール/ジクロロメタン(2×10mL)で抽出し、合わせた有機抽出物をMgSO4で脱水し、濾過し、濃縮して、残留物を得、これを、0〜10%メタノール/酢酸エチルで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、生成物(0.13g、収率55%)を得た。LC/MS(表A、方法d)Rt=0.94分;MSm/z:453(M+H)+。1H NMR (400 MHz, ジメチルスルホキシド-d6) δ 10.24 (s, 1H), 9.11 (s, 1H), 8.79 (s, 1H), 8.71 (d, J = 1.0 Hz, 1H), 7.81 (dt, J = 1.3, 0.7 Hz, 1H), 7.25 (d, J = 1.3 Hz, 1H), 6.00 - 5.82 (m, 1H), 5.09 (t, J = 7.3 Hz, 2H), 5.04 (td, J = 6.7, 2.4 Hz, 2H), 4.54 (d, J = 0.8 Hz, 2H), 4.22 (dd, J = 9.7, 1.2 Hz, 1H), 4.11 - 3.96 (m, 2H), 3.93 (d, J = 9.7 Hz, 1H), 3.40 (s, 3H), 3.13 (s, 3H), 2.79 (dt, J = 13.2, 8.7 Hz, 1H), 2.49 - 2.38 (m, 1H), 2.10 (s, 3H).
表4に示した化合物は、tert−ブチル5−アセトアミド−3−ブロモ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−1−カルボキシレート(調製例#1)及び対応する芳香族ハロゲン化物を使用して実施例#4と同様の方法で合成し、続いて実施例#4、ステップ2及び実施例#4、ステップ3を行った。
58.実施例#5:(R)−N−(3−(4−メトキシ−6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン−2−イル)−1−(オキセタン−3−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−イル)アセトアミド
ステップ1:(R)−tert−ブチル5−アセトアミド−3−(4−メトキシ−6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン−2−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−1−カルボキシレート。ジオキサン(5.9mL)を別個のバイアル内にて窒素気流で脱気した。4Åモレキュラーシーブを含有する反応バイアル内に、tert−ブチル5−アセトアミド−3−ブロモ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−1−カルボキシレート(529mg、1.492mmol)(調製例#1)、酢酸カリウム(293mg、2.98mmol)、ビス(ピナコラト)ジボロン(758mg、2.98mmol)及び[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)−ジクロロメタン付加物(Pd(dppf)Cl2−DCM付加物)(91mg、0.112mmol)をそれぞれ添加し、次いでバイアルを窒素雰囲気で3回パージした。ジオキサンをバイアルに添加し、次いでこれを95℃に2時間加熱し、次いでバイアルを室温に冷却した。(R)−2−クロロ−4−メトキシ−6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン(400mg、1.641mmol)(調製例#22)をジオキサン(5.9mL)に溶解し、窒素気流下で脱気した。リン酸カリウム(633mg、2.98mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(Pd2(dba)3)(13.66mg、0.015mmol)、(1S,3R,5R,7S)−1,3,5,7−テトラメチル−8−フェニル−2,4,6−トリオキサ−8−ホスファアダマンタン(PaPH)(8.72mg、0.030mmol)及び水(2984μl)を、反応フラスコに、ボロネートのジオキサン中溶液とともに添加し、最終混合物を5分間脱気し、次いで80℃に2時間加熱した。Suzuki生成物に変換されたら、反応物を室温に冷却し、次いで5%システイン水溶液(20mL)及びジクロロメタン(DCM)(30mL)を添加し、次いで混合物を30分間撹拌した。層を分離し、水性層をさらなるDCMで抽出した。合わせた有機層を水、ブラインで洗浄し、MgSO4で脱水し、濃縮して、残留物を得、これを、0〜10%メタノール/DCMで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、生成物(400mg、収率56%)を得た。LC/MS(表A、方法a)Rt=1.53分;MSm/z:483(M+H)+。
ステップ2:(R)−N−(3−(4−メトキシ−6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン−2−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−イル)アセトアミド。(R)−tert−ブチル5−アセトアミド−3−(4−メトキシ−6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン−2−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−1−カルボキシレート(400mg、0.829mmol)をマイクロ波バイアル内でエタノール(2.7mL)に溶解し、135℃に45分間加熱した。溶媒を減圧下で濃縮して、残留物を得、これを、0〜20%メタノール/ジクロロメタンで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、生成物(277mg、収率44%)を得た。LC/MS(表A、方法a)。Rt=0.86分;MSm/z:383(M+H)+。
ステップ3:(R)−N−(3−(4−メトキシ−6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン−2−イル)−1−(オキセタン−3−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−イル)アセトアミド。(R)−N−(3−(4−メトキシ−6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン−2−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−イル)アセトアミド(277mg、0.724mmol)をジメチルホルムアミド(3.6mL)に溶解し、反応バイアル内で撹拌した。炭酸セシウム(590mg、1.811mmol)及び3−ヨードオキセタン(176μL、2.173mmol)を添加し、反応物を50℃に5時間加熱した。次いで、反応物を室温に冷却し、反応溶液をフリット漏斗に通して濾過し、シリンジフィルターに通して再度濾過し、MeOHですすいだ。濾液を濃縮して、残留物を得、これを、25〜75%アセトニトリル:0.1%酢酸アンモニウム:水で溶出する逆相HPLCにより精製して、生成物(89mg、収率28%)を得た。LC/MS(表A、方法a)Rt=0.97分;MSm/z:439(M+H)+。1H NMR (400 MHz, ジメチルスルホキシド-d6) δ 10.18 (s, 1H), 9.09 (s, 1H), 8.79 (s, 1H), 8.66 (d, J = 1.0 Hz, 1H), 7.43 (d, J = 2.2 Hz, 1H), 6.82 (d, J = 2.2 Hz, 1H), 5.88 (t, J = 7.0 Hz, 1H), 5.06 (t, J = 7.3 Hz, 2H), 4.99 (td, J = 6.6, 3.0 Hz, 2H), 4.14 (d, J = 9.7 Hz, 1H), 4.05 - 3.97 (m, 1H), 3.95 (d, J = 7.5 Hz, 1H), 3.90 (s, 3H), 3.87 (d, J = 9.7 Hz, 1H), 3.10 (s, 3H), 2.76 (dt, J = 13.0, 8.6 Hz, 1H), 2.06 (s, 3H).
表5に示した化合物は、tert−ブチル5−アセトアミド−3−ブロモ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−1−カルボキシレート(調製例#1)及び対応する芳香族ハロゲン化物から実施例#5と同様の方法で合成し、続いて(S)−テトラヒドロフラン−3−イルメタンスルホネート(調製例#30)を使用して実施例#5、ステップ2及びステップ3を行った。
59.実施例#6:(R)−N−(3−(6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)−4−(オキセタン−3−イルメトキシ)ピリジン−2−イル)−1−メチル−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−イル)アセトアミド
ステップ1:(R)−tert−ブチル5−アセトアミド−3−(6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)−4−(オキセタン−3−イルメトキシ)ピリジン−2−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−1−カルボキシレート。4Åモレキュラーシーブを含むtert−ブチル5−アセトアミド−3−ブロモ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−1−カルボキシレート(0.970g、2.74mmol)(調製例#1)、ビス(ピナコラト)ジボロン(1.182g、4.66mmol)及び酢酸カリウム(0.538g、5.48mmol)のジオキサン(8.30mL)中混合物を、窒素で約15分間パージした。[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)−ジクロロメタン付加物(Pd(dppf)Cl2−DCM付加物)(0.168g、0.205mmol)を反応物に添加し、次いで反応物を約100℃で約90分間加熱した。反応物を熱から取り出し、Celite(登録商標)で濾過して、(R)−2−クロロ−6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)−4−(オキセタン−3−イルメトキシ)ピリジン(0.821g、2.74mmol)(調製例#23)を含有するフラスコに入れた。濾過ケーキをジオキサン(8.30mL)ですすいだ。濾液に、リン酸カリウム(1.163g、5.48mmol)及び水(1.660mL)を添加し、反応溶液を窒素で脱気した。トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(Pd2(dba)3)(0.100g、0.110mmol)及び(1S,3R,5R,7S)−1,3,5,7−テトラメチル−8−フェニル−2,4,6−トリオキサ−8−ホスファアダマンタン(PaPH)(0.064g、0.219mmol)を添加し、反応混合物を約85℃で約30分間撹拌した。次いで、反応物を熱から取り出し、室温で16時間放置した。酢酸エチル(130mL)及び5%システイン/NaHCO3水溶液(100mL)を反応混合物に添加し、約10分間撹拌した。反応混合物をCelite(登録商標)で濾過し、有機層を分離し、MgSO4で脱水し、濾過し、減圧下で濃縮して、残留物を得、これを、0〜100%酢酸エチル/ヘプタンで溶出し、次いで10%メタノール/ジクロロメタンに増加させるシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、生成物(0.559g、収率38%)を得た。LC/MS(表A、方法a)Rt=1.41分;MSm/z:539(M+H)+。
ステップ2:(R)−N−(3−(6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)−4−(オキセタン−3−イルメトキシ)ピリジン−2−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−イル)アセトアミド。マイクロ波バイアル内の(R)−tert−ブチル5−アセトアミド−3−(6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)−4−(オキセタン−3−イルメトキシ)ピリジン−2−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−1−カルボキシレート(ステップ1、0.559g、1.038mmol)のエタノール(10.38mL)中混合物を、Biotage(登録商標)マイクロ波中、約150℃で約20分間加熱した。反応混合物を減圧下で濃縮して、残留物を得、摩砕し、エタノール(EtOH)で濾過し、EtOHですすいで、濾過された物質を得、これを60℃の真空オーブン内で約4時間乾燥させて、生成物(0.432g、収率95%)を得た。LC/MS(表A、方法a)Rt=0.83分;MSm/z:439(M+H)+。
ステップ3:(R)−N−(3−(6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)−4−(オキセタン−3−イルメトキシ)ピリジン−2−イル)−1−メチル−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−イル)アセトアミド。(R)−N−(3−(6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)−4−(オキセタン−3−イルメトキシ)ピリジン−2−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−イル)アセトアミド(0.400g、0.912mmol)及び炭酸セシウム(0.594g、1.824mmol)のアセトニトリル(9.12mL)中懸濁液に、室温でヨードメタン(0.063mL、1.003mmol)を添加した。反応物を室温で約16時間撹拌した。反応物を減圧下で濃縮して、残留物を得、これを10%メタノール/ジクロロメタン(MeOH/DCM)に溶かし、濾過し、MeOHですすいだ。次いで、濾液を減圧下で濃縮して、残留物を得、これを、0〜10%MeOH/DCMで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、生成物(0.2978g、収率71%)を得た。LC/MS(表A、方法d)Rt=0.93分;MSm/z:453(M+H)+。1H NMR (400 MHz, ジメチルスルホキシド-d6) δ 10.17 (s, 1H), 9.05 (s, 1H), 8.61 (d, J = 1.0 Hz, 1H), 8.34 (s, 1H), 7.30 (d, J = 2.2 Hz, 1H), 6.85 (d, J = 2.2 Hz, 1H), 4.75 (dd, J = 7.9, 6.1 Hz, 2H), 4.47 (t, J = 6.0 Hz, 2H), 4.40 (d, J = 6.7 Hz, 2H), 4.17 (dd, J = 9.6, 1.2 Hz, 1H), 4.08 - 3.95 (m, 2H), 3.95 - 3.84 (m, 4H), 3.45 (ddd, J = 13.7, 7.6, 6.0 Hz, 1H), 3.14 (s, 3H), 2.78 (dt, J = 13.1, 8.7 Hz, 1H), 2.47 - 2.36 (m, 1H), 2.10 (s, 3H).
表6に示した化合物は、tert−ブチル5−アセトアミド−3−ブロモ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−1−カルボキシレート(調製例#1)及び対応する芳香族ハロゲン化物から実施例#6と同様の方法で合成した。
60.実施例#7:N−(3−(4−((R)−3−ヒドロキシブトキシ)−6−((R)−3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン−2−イル)−1−メチル−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−イル)アセトアミド
ステップ1:tert−ブチル5−アセトアミド−3−(4−((R)−3−ヒドロキシブトキシ)−6−((R)−3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン−2−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−1−カルボキシレート。バイアルに、4Åモレキュラーシーブを含むジオキサン(1.694mL)中のtert−ブチル5−アセトアミド−3−ブロモ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−1−カルボキシレート(0.25g、0.706mmol)(調製例#1)、ビス(ピノカラト)ジボロン(0.358g、1.412mmol)、酢酸カリウム(0.139g、1.412mmol)を入れた。反応物を窒素で10分間脱気した後、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)−ジクロロメタン付加物(Pd(dppf)Cl2−DCM付加物)(0.043g、0.053mmol)を添加した。反応物を90℃に1時間加熱した。反応物を室温に冷却し、Celite(登録商標)のパッドで濾過して、(R)−4−((2−クロロ−6−((R)−3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン−4−イル)オキシ)ブタン−2−オール(0.250g、0.828mmol)(調製例#24)、リン酸カリウム(0.440g、2.071mmol)、ジオキサン(2.371mL)及び水(0.474mL)を含有するフラスコに入れた。反応物を窒素で5分間脱気した後、(1S,3R,5R,7S)−1,3,5,7−テトラメチル−8−フェニル−2,4,6−トリオキサ−8−ホスファアダマンタン(PaPH)(0.012g、0.041mmol)及びトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(Pd2(dba)3)(0.019g、0.021mmol)を添加した。反応物を密封し、75℃に1時間加熱した。反応物を室温に冷却し、5%システイン水溶液と10%メタノール/ジクロロメタン(MeOH/DCM)との間で分配した。有機部分をMgSO4で脱水し、濾過し、減圧下で濃縮して、残留物を得、これを、0〜10%MeOH/酢酸エチルで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、生成物(0.135g、収率33%)を得た。LC/MS(表A、方法b)Rt=1.38分;MSm/z:541(M+H)+。
ステップ2:N−(3−(4−((R)−3−ヒドロキシブトキシ)−6−((R)−3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン−2−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−イル)アセトアミド。マイクロ波バイアルに、エタノール(2mL)中のtert−ブチル5−アセトアミド−3−(4−((R)−3−ヒドロキシブトキシ)−6−((R)−3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン−2−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−1−カルボキシレート(0.127g、0.211mmol)を入れた。反応物を150℃に20分間加熱し、次いで室温に冷却し、溶媒を減圧下で除去して、生成物(0.087g、収率84%)を得た。LC/MS(表A、方法b)Rt=0.85分;MSm/z:441(M+H)+。
ステップ3:N−(3−(4−((R)−3−ヒドロキシブトキシ)−6−((R)−3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン−2−イル)−1−メチル−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−イル)アセトアミド。バイアルに、アセトニトリル(1.9mL)中のN−(3−(4−((R)−3−ヒドロキシブトキシ)−6−((R)−3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン−2−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−イル)アセトアミド(0.085g、0.174mmol)、炭酸セシウム(0.113g、0.347mmol)及びヨードメタン(0.012mL、0.191mmol)を入れた。反応物を室温で1時間撹拌した。反応物を水でクエンチし、10%メタノール/ジクロロメタン(MeOH/DCM)で3回抽出した。有機部分をMgSO4で脱水し、濾過し、減圧下で濃縮して、残留物を得、これを、0〜10%MeOH/酢酸エチルで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、生成物(0.045g、収率57%)を得た。LC/MS(表A、方法d)Rt=0.94分;MSm/z:455(M+H)+。1H NMR (400 MHz, ジメチルスルホキシド-d6) δ 10.13 (s, 1H), 9.01 (s, 1H), 8.57 (d, J = 1.0 Hz, 1H), 8.30 (s, 1H), 7.22 (d, J = 2.3 Hz, 1H), 6.78 (d, J = 2.2 Hz, 1H), 4.57 (d, J = 4.9 Hz, 1H), 4.23 - 4.09 (m, 3H), 4.06 - 3.93 (m, 2H), 3.89 (d, J = 4.6 Hz, 3H), 3.84 (d, J = 13.1 Hz, 1H), 3.10 (s, 3H), 2.74 (dt, J = 13.2, 8.6 Hz, 1H), 2.44 - 2.35 (m, 1H), 2.06 (s, 3H), 1.92 - 1.70 (m, 2H), 1.12 (d, J = 6.1 Hz, 3H).
61.実施例#8:(R)−N−(3−(6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)−4−(オキセタン−3−イルオキシ)ピリジン−2−イル)−1−メチル−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−イル)アセトアミド
ステップ1:(R)−tert−ブチル5−アセトアミド−3−(6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)−4−(オキセタン−3−イルオキシ)ピリジン−2−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−1−カルボキシレート。4Åモレキュラーシーブを含むtert−ブチル5−アセトアミド−3−ブロモ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−1−カルボキシレート(0.425g、1.2mmol)(調製例#1)、ビス(ピナコラト)ジボロン(0.457g、1.800mmol)及び酢酸カリウム(0.353g、3.60mmol)のジオキサン(10.00mL)中溶液を、窒素で約15分間パージした。[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)−ジクロロメタン付加物(Pd(dppf)Cl2−DCM付加物)(0.098g、0.120mmol)を添加し、次いで密封バイアル内にて約110℃で約90分間加熱した。反応物を熱から取り出し、Celite(登録商標)で濾過して新しい反応バイアルに入れ、4mLのジオキサンですすいだ。濾液に、(R)−2−クロロ−6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)−4−(オキセタン−3−イルオキシ)ピリジン(0.327g、1.143mmol)(調製例#25)、リン酸カリウム(0.728g、3.43mmol)及び水(2mL)を添加した。窒素で約10分間脱気し、次いで(1S,3R,5R,7S)−1,3,5,7−テトラメチル−8−フェニル−2,4,6−トリオキサ−8−ホスファアダマンタン(PaPH)(0.033g、0.114mmol)及びトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(Pd2(dba)3)(0.052g、0.057mmol)を添加し、さらに2分間脱気した。反応物を約80℃に約25分間加熱した。次いで、反応物を室温に冷却し、5%システイン水溶液/NaHCO3水溶液(30mL)及び酢酸エチル(50mL)で希釈し、Celite(登録商標)で濾過し、酢酸エチルですすいだ。有機層を分離し、MgSO4で脱水し、濾過し、減圧下で濃縮して、残留物を得、これを、0〜10%メタノール/ジクロロメタンで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、生成物(0.659g、収率100%)を得た。LC/MS(表A、方法a)Rt=1.42分;MSm/z:525(M+H)+。
ステップ2:(R)−N−(3−(6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)−4−(オキセタン−3−イルオキシ)ピリジン−2−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−イル)アセトアミド。(R)−tert−ブチル5−アセトアミド−3−(6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)−4−(オキセタン−3−イルオキシ)ピリジン−2−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−1−カルボキシレート(0.600g、1.143mmol)のエタノール(4mL)中溶液を、Biotage(登録商標)マイクロ波中で約150℃に約20分間加熱した。反応混合物を減圧下で濃縮して、残留物を得、次いでこれを、0〜10%メタノール/ジクロロメタンで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、生成物(0.276g、収率57%)を得た。LC/MS(表A、方法a)Rt=0.83分;MSm/z:425(M+H)+。
ステップ3:(R)−N−(3−(6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)−4−(オキセタン−3−イルオキシ)ピリジン−2−イル)−1−メチル−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−イル)アセトアミド。(R)−N−(3−(6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)−4−(オキセタン−3−イルオキシ)ピリジン−2−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−イル)アセトアミド(0.276g、0.650mmol)及び炭酸セシウム(0.424g、1.301mmol)のアセトニトリル(6.50mL)中溶液に、室温でヨードメタン(0.045mL、0.715mmol)を添加した。反応物を室温で16時間撹拌した。反応物を水でクエンチし、有機層を減圧下で除去して、残留物及び最少量の水を得、これを水で摩砕し、濾過し、水ですすいで、濾過された物質を得た。次いで、濾過された物質をジメチルスルホキシドに溶解し、20〜75%アセトニトリル/水(10mM酢酸アンモニウム緩衝液を含む)で溶出する逆相HPLCにより精製して、生成物(0.150g、収率50%)を得た。LC/MS(表A、方法d)Rt=0.94分;MSm/z:439(M+H)+。1H NMR (400 MHz, ジメチルスルホキシド-d6) δ 10.20 (s, 1H), 9.00 (s, 1H), 8.62 (d, J = 1.0 Hz, 1H), 8.33 (s, 1H), 7.03 (d, J = 2.2 Hz, 1H), 6.71 (d, J = 2.2 Hz, 1H), 5.50 (tt, J = 6.0, 4.9 Hz, 1H), 5.15 - 4.92 (m, 2H), 4.62 (ddt, J = 7.2, 4.8, 1.1 Hz, 2H), 4.15 (dd, J = 9.6, 1.2 Hz, 1H), 4.09 - 3.96 (m, 2H), 3.93 (s, 3H), 3.90 (d, J = 9.6 Hz, 1H), 3.13 (s, 3H), 2.75 (dt, J = 13.1, 8.6 Hz, 1H), 2.41 (dddd, J = 13.1, 6.8, 4.0, 1.2 Hz, 1H), 2.10 (s, 3H).
62.実施例#9:N−(3−(4−((S)−3−ヒドロキシブトキシ)−6−((R)−3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン−2−イル)−1−メチル−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−イル)アセトアミド
ステップ1:tert−ブチル5−アセトアミド−3−(4−((S)−3−ヒドロキシブトキシ)−6−((R)−3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン−2−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−1−カルボキシレート。ジオキサン(1.9mL)を別個のバイアル内にて窒素気流で脱気した。4Åモレキュラーシーブを含有する反応バイアル内に、tert−ブチル5−アセトアミド−3−ブロモ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−1−カルボキシレート(269mg、0.759mmol)(調製例#1)、酢酸カリウム(149mg、1.519mmol)、ビス(ピナコラト)ジボロン(386mg、1.519mmol)及び[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)−ジクロロメタン付加物(Pd(dppf)Cl2−DCM付加物)(46.5mg、0.057mmol)をそれぞれ添加し、次いでバイアルを窒素雰囲気で3回パージした。ジオキサンをバイアルに添加し、次いでこれを95℃に2時間加熱した。臭化物からボロネートへの変換後、バイアルを室温に冷却した。(S)−4−((2−クロロ−6−((R)−3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン−4−イル)オキシ)ブタン−2−オール(275mg、0.911mmol)(調製例#26)をジオキサン(1.3mL)に溶解し、窒素気流下で脱気した。リン酸カリウム(322mg、1.519mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(Pd2(dba)3)(20.86mg、0.023mmol)、(1S,3R,5R,7S)−1,3,5,7−テトラメチル−8−フェニル−2,4,6−トリオキサ−8−ホスファアダマンタン(PaPH)(13.mg、0.046mmol)及び水(524μl)を、反応フラスコに、ピリジンボロネートのジオキサン中溶液とともに添加し、最終混合物を5分間脱気し、次いで80℃に1時間加熱した。Suzuki生成物に変換されたら、反応物を室温に冷却し、次いで5%システイン水溶液(20mL)及びジクロロメタン(DCM)(30mL)を添加し、次いで混合物を30分間撹拌した。層を分離し、水性層をDCMでもう1回抽出した。合わせた有機層を水、ブラインで洗浄し、MgSO4で脱水し、濃縮して、残留物を得、これを、0〜100%酢酸エチル:DCMで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、生成物(180mg、収率44%)を得た。LCMS(表A、方法a)Rt=2.35分;MSm/z:655(M+H)+。1H NMR (400 MHz, ジメチルスルホキシド-d6) δ 10.36 (s, 1H), 9.14 (s, 1H), 8.97 (d, J = 1.2 Hz, 1H), 8.58 (d, J = 1.5 Hz, 1H), 7.52 (d, J = 2.1 Hz, 1H), 6.93 (d, J = 2.1 Hz, 1H), 4.57 (d, J = 4.9 Hz, 1H), 4.28 - 4.13 (m, 3H), 3.95 - 3.92 (m, 1H), 3.90 - 3.85 (m, 1H), 3.85 - 3.78 (m, 0H), 3.10 (d, J = 1.5 Hz, 3H), 2.77 - 2.65 (m, 2H), 2.45 - 2.38 (m, 2H), 2.08 (d, J = 1.4 Hz, 3H), 1.65 (d, J = 1.4 Hz, 9H), 1.12 (d, J = 4.5 Hz, 2H).
ステップ2:N−(3−(4−((S)−3−ヒドロキシブトキシ)−6−((R)−3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン−2−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−イル)アセトアミド。tert−ブチル5−アセトアミド−3−(4−((S)−3−ヒドロキシブトキシ)−6−((R)−3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン−2−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−1−カルボキシレート(180mg、0.333mmol)をエタノール(1.6mL)に溶解し、撹拌し、マイクロ波バイアル内で約130℃に約30分間加熱した。次いで、反応物を濃縮乾固して、生成物(145mg、収率99%)を得た。LCMS(表A、方法b)Rt=0.86分;MSm/z:441(M+H)+。
ステップ3:N−(3−(4−((S)−3−ヒドロキシブトキシ)−6−((R)−3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン−2−イル)−1−メチル−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−イル)アセトアミド。炭酸セシウム(161mg、0.494mmol)及びヨードメタン(22.64μl、0.362mmol)を、アセトニトリル(3.3mL)に溶解したN−(3−(4−((S)−3−ヒドロキシブトキシ)−6−((R)−3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン−2−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−イル)アセトアミド(145mg、0.329mmol)を含有する反応バイアルに添加し、反応物を室温で2時間撹拌した。反応物を水で希釈し、次いで10%メタノール/ジクロロメタン(MeOH/DCM)溶液で2回抽出した。有機層をMgSO4で脱水し、濃縮乾固して、残留物を得、これを、0〜10%MeOH/DCMで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、生成物(45mg、収率30%)を得た。LC/MS(表A、方法d)Rt=0.95分;MSm/z:455(M+H)+。1H NMR (400 MHz, ジメチルスルホキシド-d6) δ 10.13 (s, 1H), 9.01 (s, 1H), 8.57 (d, J = 1.0 Hz, 1H), 8.29 (d, J = 0.7 Hz, 1H), 7.22 (dd, J = 2.2, 0.8 Hz, 1H), 6.78 (dd, J = 2.2, 0.8 Hz, 1H), 4.57 (dd, J = 4.9, 0.8 Hz, 1H), 4.26 - 4.08 (m, 4H), 4.07 - 3.92 (m, 2H), 3.89 (d, J = 0.8 Hz, 4H), 3.89 - 3.85 (m, 2H), 3.10 (d, J = 0.8 Hz, 4H), 2.74 (dt, J = 13.2, 8.7 Hz, 1H), 2.39 (dd, J = 12.4, 6.1 Hz, 1H), 2.06 (d, J = 0.8 Hz, 4H), 1.87 - 1.71 (m, 2H), 1.12 (dd, J = 6.2, 0.8 Hz, 3H).
63.実施例#10:(R)−N−(3−(4−(2−ヒドロキシエトキシ)−6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン−2−イル)−1−メチル−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−イル)アセトアミド
ステップ1:(R)−tert−ブチル5−アセトアミド−3−(4−(2−ヒドロキシエトキシ)−6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン−2−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−1−カルボキシレート。tert−ブチル5−アセトアミド−3−ブロモ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−1−カルボキシレート(0.571g、1.611mmol)(調製例#1)、ビス(ピナコラト)ジボロン(0.584g、2.302mmol)、酢酸カリウム(0.376g、3.84mmol)及び4Åモレキュラーシーブのジオキサン(13mL)中溶液を、窒素で30分間スパージングした後、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)−ジクロロメタン付加物(Pd(dppf)Cl2−DCM付加物)(0.125g、0.153mmol)を添加した。反応物を95℃に2時間加熱し、Celite(登録商標)のパッドに通して濾過し、ジオキサンですすいだ。このジオキサン溶液に、(R)−2−((2−クロロ−6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン−4−イル)オキシ)エタノール(0.420g、1.534mmol)(調製例#27)、リン酸カリウム(0.977g、4.60mmol)及び水(1.534mL)を添加した。混合物を窒素で30分間スパージングした後、(1S,3R,5R,7S)−1,3,5,7−テトラメチル−8−フェニル−2,4,6−トリオキサ−8−ホスファアダマンタン(PaPH)(0.027g、0.092mmol)及びトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(Pd2(dba)3)(0.042g、0.046mmol)を添加した。反応物を密封し、80℃に2時間加熱した。反応物を冷却し、Celite(登録商標)のパッドに通して濾過し、水で洗浄し、酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層を乾燥させ、減圧下で濃縮して、残留物を得、これを、0〜15%メタノール/ジクロロメタンで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、生成物(0.513g、収率65%)を得た。LCMS(表A、方法a)Rt=1.23分;MSm/z:513.3(M+H)+。
ステップ2:(R)−N−(3−(4−(2−ヒドロキシエトキシ)−6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン−2−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−イル)アセトアミド。(R)−tert−ブチル5−アセトアミド−3−(4−(2−ヒドロキシエトキシ)−6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン−2−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−1−カルボキシレート(0.514g、1.003mmol)のエタノール(3.3mL)中溶液を、マイクロ波中、150℃で20分間加熱した。次いで、反応物を減圧下で濃縮して、生成物(0.415g、収率100%)を得た。LCMS(表A、方法a)Rt=0.67分;MSm/z:413.3(M+H)+。
ステップ3:(R)−N−(3−(4−(2−ヒドロキシエトキシ)−6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン−2−イル)−1−メチル−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−イル)アセトアミド。(R)−N−(3−(4−(2−ヒドロキシエトキシ)−6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン−2−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−イル)アセトアミド(0.415g、1.005mmol)のアセトニトリル(10.05mL)中溶液を、炭酸セシウム(0.491g、1.508mmol)、続いてヨードメタン(0.069mL、1.106mmol)で処理した。反応物を室温で2時間撹拌した。反応物を水でクエンチし、酢酸エチルで抽出し、乾燥させ、濃縮して、残留物を得、これを、0〜15%メタノール/ジクロロメタンで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、生成物(0.198g、収率46%)を得た。LCMS(表A、方法c)Rt=0.81分;MSm/z:427.3(M+H)+。1H NMR (400 MHz, ジメチルスルホキシド-d6) δ 10.17 (s, 1H), 9.04 (s, 1H), 8.61 (d, J = 1.0 Hz, 1H), 8.32 (s, 1H), 7.26 (d, J = 2.2 Hz, 1H), 6.83 (d, J = 2.2 Hz, 1H), 4.95 - 4.88 (m, 1H), 4.20 - 4.11 (m, 3H), 4.07 - 4.01 (m, 1H), 3.98 (td, J = 8.2, 6.9 Hz, 1H), 3.93 (s, 3H), 3.91 (d, J = 9.6 Hz, 1H), 3.78 (q, J = 5.3 Hz, 2H), 3.13 (s, 3H), 2.77 (dt, J = 13.1, 8.6 Hz, 1H), 2.47 - 2.37 (m, 1H), 2.09 (s, 3H).
64.実施例#11及び#11a:N−(3−(4−((trans)−3−ヒドロキシシクロブトキシ)−6−((R)−3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン−2−イル)−1−メチル−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−イル)アセトアミド及びN−(3−(4−((trans)−3−ヒドロキシシクロブトキシ)−6−((S)−3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン−2−イル)−1−メチル−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−イル)アセトアミド
ステップ1:tert−ブチル5−アセトアミド−3−(4−((trans)−3−(ベンジルオキシ)シクロブトキシ)−6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン−2−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−1−カルボキシレート。反応バイアル内に、ジオキサン(12mL)中のtert−ブチル5−アセトアミド−3−ブロモ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−1−カルボキシレート(0.492g、1.389mmol)(調製例#1)、B2(Pin)2(ビス(ピナコラト)ジボロン)(0.529g、2.084mmol)及び酢酸カリウム(0.273g、2.78mmol)を添加して、褐色溶液を得た。4Åモレキュラーシーブを添加し、窒素で30分間スパージングし、次いで[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)−ジクロロメタン付加物(Pd(dppf)Cl2−DCM付加物)(0.170g、0.208mmol)を添加し、混合物を95℃で7時間加熱した。混合物を室温に冷却し、Celite(登録商標)のパッドに通して濾過し、ジオキサンで洗浄した。4−((trans)−3−(ベンジルオキシ)シクロブトキシ)−2−クロロ−6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン(0.650g、1.667mmol)(調製例#28)、リン酸カリウム(0.295g、1.389mmol)及び水(1.2mL)を添加し、混合物を窒素で15分間スパージングした。(1S,3R,5R,7S)−1,3,5,7−テトラメチル−8−フェニル−2,4,6−トリオキサ−8−ホスファアダマンタン(PaPH)(0.041g、0.139mmol)及びトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(Pd2(dba)3)(0.064g、0.069mmol)を添加し、混合物を75℃で90分間加熱した。反応物を室温に冷却し、Celite(登録商標)のパッドに通して濾過し、酢酸エチルで洗浄した。濾液を水(30mL)と酢酸エチル(50mL)との間で分配し、水層を分離し、酢酸エチル(10mL)でさらに抽出した。合わせた有機層をMgSO4で脱水し、減圧下で濃縮して、残留物を得、これを、10〜100%酢酸エチル:ヘプタンで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、生成物(370mg、収率42%)を得た。LCMS(表A、方法a)Rt=2.00分;MSm/z:629.32(M+H)+。
ステップ2:N−(3−(4−((trans)−3−(ベンジルオキシ)シクロブトキシ)−6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン−2−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−イル)アセトアミド。丸底フラスコ内に、n−プロパノール(50mL)中のtert−ブチル5−アセトアミド−3−(4−((trans)−3−(ベンジルオキシ)シクロブトキシ)−6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン−2−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−1−カルボキシレート(0.872g、1.708mmol)を添加して、褐色溶液を得た。反応物を100℃に36時間加熱し、次いでこれを室温に冷却し、減圧下で濃縮して、生成物(296mg、収率87%)を得た。LCMS(表A、方法a)Rt=1.45分;MSm/z:529.16(M+H)+。
ステップ3:N−(3−(4−((trans)−3−(ベンジルオキシ)シクロブトキシ)−6−((R)−3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン−2−イル)−1−メチル−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−イル)アセトアミド及びN−(3−(4−((trans)−3−(ベンジルオキシ)シクロブトキシ)−6−((S)−3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン−2−イル)−1−メチル−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−イル)アセトアミド。反応バイアル内に、アセトニトリル(10mL)中のN−(3−(4−((trans)−3−(ベンジルオキシ)シクロブトキシ)−6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン−2−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−イル)アセトアミド(0.296g、0.560mmol)、炭酸セシウム(0.049mL、0.616mmol)及びヨードメタン(0.070mL、1.120mmol)を添加して、褐色溶液を得た。反応物を室温で16時間撹拌した。反応混合物を水と酢酸エチルとの間で分配した。層を分離し、酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層をMgSO4で脱水し、濾過し、濃縮して、残留物を得、これを、10〜100%酢酸エチル/ヘプタンで溶出し、次いで10%メタノール/ジクロロメタンに増加させるシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、ラセミ生成物(0.255g)を得た。生成物をキラルHPLC(表2、方法11)によりさらに精製して、R−異性体(0.069g、収率23%、>99%ee、Rt=20.48分)及びS−異性体(0.070g、収率22%、>99%ee、Rt=16.45分)を得た。LCMS(表A、方法a)Rt=1.56分;MSm/z:543.16(M+H)+。
ステップ4:N−(3−(4−((trans)−3−ヒドロキシシクロブトキシ)−6−((S)−3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン−2−イル)−1−メチル−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−イル)アセトアミド。窒素でパージしたステンレス鋼水素化容器内に、水酸化パラジウム(0.014g、0.013mmol)を添加し、続いてN−(3−(4−((trans)−3−(ベンジルオキシ)シクロブトキシ)−6−((S)−3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン−2−イル)−1−メチル−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−イル)アセトアミド(0.070g、0.129mmol)のメタノール(25mL)中溶液を添加し、混合物を80℃にて60psi(H2ガス)で5時間水素化した。反応混合物を窒素上でCelite(登録商標)のパッドに通して濾過し、メタノールで洗浄し、溶媒を濃縮して、S異性体生成物(0.028g、収率45%)を得た。LCMS(表A、方法d)Rt=0.90分;MSm/z:453.23(M+H)+。1H NMR (400 MHz, ジメチルスルホキシド-d6) δ 10.18 (s, 1H), 9.01 (s, 1H), 8.61 (d, J = 1.1 Hz, 1H), 8.31 (s, 1H), 7.08 (d, J = 2.2 Hz, 1H), 6.70 (d, J = 2.2 Hz, 1H), 5.22 (d, J = 5.3 Hz, 1H), 5.02 (p, J = 5.5 Hz, 1H), 4.41 (q, J = 6.1 Hz, 1H), 4.14 (dd, J = 9.7, 1.2 Hz, 1H), 4.07 - 3.94 (m, 2H), 3.93 (s, 3H), 3.90 (d, J = 9.6 Hz, 1H), 3.13 (s, 3H), 2.77 (dt, J = 13.3, 8.7 Hz, 1H), 2.47 - 2.32 (m, 6H), 2.10 (s, 3H).
ステップ5:N−(3−(4−((trans)−3−ヒドロキシシクロブトキシ)−6−((R)−3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン−2−イル)−1−メチル−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−イル)アセトアミド。窒素でパージしたステンレス鋼水素化容器内に、水酸化パラジウム(9.06mg、0.013mmol)を添加し、続いてN−(3−(4−((trans)−3−(ベンジルオキシ)シクロブトキシ)−6−((R)−3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン−2−イル)−1−メチル−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−イル)アセトアミド(0.070g、0.129mmol)のメタノール(25mL)中溶液を添加し、混合物を80℃にて60psi(H2ガス)で5時間水素化した。次いで、反応混合物を窒素上でCelite(登録商標)のパッドに通して濾過し、メタノールで洗浄し、溶媒を濃縮して、R異性体生成物(0.037g、収率61%)を得た。LCMS(表A、方法d)Rt=0.90分;MSm/z:453.23(M+H)+。1H NMR (400 MHz, ジメチルスルホキシド-d6) δ 10.18 (s, 1H), 9.01 (s, 1H), 8.61 (d, J = 1.1 Hz, 1H), 8.31 (s, 1H), 7.08 (d, J = 2.2 Hz, 1H), 6.70 (d, J = 2.2 Hz, 1H), 5.22 (d, J = 5.3 Hz, 1H), 5.02 (p, J = 5.5 Hz, 1H), 4.41 (q, J = 6.1 Hz, 1H), 4.14 (dd, J = 9.7, 1.2 Hz, 1H), 4.07 - 3.94 (m, 2H), 3.93 (s, 3H), 3.90 (d, J = 9.6 Hz, 1H), 3.13 (s, 3H), 2.77 (dt, J = 13.3, 8.7 Hz, 1H), 2.47 - 2.32 (m, 6H), 2.10 (s, 3H).
表11に示した化合物は、tert−ブチル5−アセトアミド−3−ブロモ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−1−カルボキシレート(調製例#1)及び対応する芳香族ハロゲン化物から実施例#11と同様の方法で合成し、続いて実施例#11ステップ2〜5を行った。
65.実施例#12:(R)−1−(3−(6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピラジン−2−イル)−1−メチル−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−イル)尿素
ステップ1:(R)−tert−ブチル5−(3−(4−メトキシベンジル)ウレイド)−3−(6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピラジン−2−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−1−カルボキシレート。4Åモレキュラーシーブを含むtert−ブチル3−ブロモ−5−(3−(4−メトキシベンジル)ウレイド)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−1−カルボキシレート(0.625g、1.315mmol)(調製例#12)、ビス(ピナコラト)ジボロン(0.501g、1.972mmol)及び酢酸カリウム(0.258g、2.63mmol)のジオキサン(4.98mL)中混合物を、窒素で約15分間パージした。[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)−ジクロロメタン付加物(Pd(dppf)Cl2−DCM付加物)(0.081g、0.099mmol)を添加し、次いで約95℃で約2時間加熱した。反応混合物をCelite(登録商標)で濾過して新しいフラスコに入れ、ジオキサン(4.98mL)ですすいだ。濾液に、(R)−2−ヨード−6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピラジン(0.443g、1.446mmol)(調製例#19)、リン酸カリウム(0.558g、2.63mmol)及び水(0.996mL)を添加した。混合物を約20分間脱気し、次いで[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)−ジクロロメタン付加物(Pd(dppf)Cl2−DCM付加物)(0.081g、0.099mmol)を添加した。反応物を約85℃に約20分間加熱した。反応物を室温に冷却し、窒素で脱気し、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(Pd2(dba)3)(0.036g、0.039mmol)及び(1S,3R,5R,7S)−1,3,5,7−テトラメチル−8−フェニル−2,4,6−トリオキサ−8−ホスファアダマンタン(PaPH)(0.023g、0.079mmol)を添加した。反応物を約85℃に約15分間加熱した。さらに追加の150mgの(R)−2−ヨード−6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピラジンを添加し、約85℃で1時間加熱を続けた。反応物を熱から取り出し、室温に冷却した。80mLの5%システイン/NaHCO3水溶液を添加し、10%メタノール/ジクロロメタン(MeOH/DCM)(120mL)中に抽出した。有機層を分離し、MgSO4で脱水し、濾過し、減圧下で濃縮して、残留物を得、これを、0〜5%MeOH/DCMで溶出し、次いで勾配を5〜10%MeOH/DCMに増加させるシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、生成物(0.970g、収率89%)を得た。LC/MS(表A、方法a)Rt=1.72分;MSm/z:575(M+H)+。PMB=4−メトキシベンジル;Boc=t−ブトキシカルボニル。
ステップ2:(R)−1−(3−(6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピラジン−2−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−イル)尿素。(R)−tert−ブチル5−(3−(4−メトキシベンジル)ウレイド)−3−(6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピラジン−2−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−1−カルボキシレート(0.970g、1.165mmol)のジクロロエタン(3.88mL)中溶液に、トリフルオロ酢酸(TFA)(1.346mL、17.47mmol)を添加した。反応物を約75℃に約23時間加熱した。さらなるTFA(0.449mL、5.82mmol)を添加し、約75℃にさらに2時間加熱した。反応物を、水溶液がわずかに塩基性になるまで飽和NaHCO3水溶液でクエンチし、10%メタノール/ジクロロメタン溶液で抽出した。有機層をMgSO4で脱水し、濾過して、濾液を得た。MgSO4を水に溶解し、濾過して、さらなる濾液を得た。2つの濾液を合わせ、容量を減少させて、約25mLの溶液中の残留物を得、次いでこれを、10〜50%アセトニトリル/水(10mM酢酸アンモニウム緩衝液)で溶出する逆相HPLCにより精製して、生成物(0.124g、収率30%)を得た。LC/MS(表A、方法a)Rt=0.63分;MSm/z:355(M+H)+。
ステップ3:(R)−1−(3−(6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピラジン−2−イル)−1−メチル−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−イル)尿素。(R)−1−(3−(6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピラジン−2−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−イル)尿素(0.064g、0.181mmol)及び炭酸セシウム(0.118g、0.361mmol)のアセトニトリル(2.258mL)中混合物に、ヨードメタン(0.012mL、0.199mmol)を添加した。反応物を室温で約3.5時間撹拌した。さらなるヨードメタン(4.52μL、0.072mmol)を添加し、室温で約16時間撹拌を続けた。反応物を水でクエンチし、酢酸エチルを添加し、有機層を減圧下で除去して、残留物を得、次いでこれを、10〜65%アセトニトリル/水(10mM酢酸アンモニウム緩衝液)で溶出する逆相HPLCにより精製して、生成物(0.045g、収率61%)を得た。LC/MS(表A、方法d)Rt=0.74分;MSm/z:369(M+H)+。1H NMR (400 MHz, ジメチルスルホキシド-d6) δ 8.98 (s, 1H), 8.91 (s, 1H), 8.57 (d, J = 1.1 Hz, 1H), 8.51 (s, 1H), 8.46 (s, 2H), 6.58 (s, 2H), 4.28 (dd, J = 9.8, 1.3 Hz, 1H), 4.13 - 3.98 (m, 2H), 3.98 - 3.87 (m, 4H), 3.16 (s, 3H), 2.71 (dt, J = 13.2, 8.6 Hz, 1H), 2.62 - 2.51 (m, 1H).
表12aに示した化合物は、tert−ブチル3−ブロモ−5−(3−(4−メトキシベンジル)ウレイド)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−1−カルボキシレート(調製例#12)及び対応する芳香族ハロゲン化物から実施例#12と同様の方法で合成し、続いて実施例#12、ステップ2及びステップ3を行った。
表12bに示した化合物は、tert−ブチル3−ブロモ−5−(3−(4−メトキシベンジル)ウレイド)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−1−カルボキシレート(調製例#12)及び対応する芳香族ハロゲン化物から実施例#12と同様の方法で合成し、続いて2,2−ジフルオロシクロプロピル4−メチルベンゼンスルホネート(調製例#32)を使用して実施例#12、ステップ2及びステップ3を行った。生成物を、表2、方法17を使用するキラルSFCにより精製した。
表12cに示した化合物は、tert−ブチル3−ブロモ−5−(3−(4−メトキシベンジル)ウレイド)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−1−カルボキシレート(調製例#12)及び対応する芳香族ハロゲン化物から実施例#12と同様の方法で合成し、続いて(S)−テトラヒドロフラン−3−イルメタンスルホネート(調製例#30)、(R)−テトラヒドロフラン−3−イルメタンスルホネート(調製例#35)又は3−ヨードオキセタンのいずれかを使用して実施例#12、ステップ2及びステップ3を行った。
66.実施例#13:1−(1−メチル−3−(6−(オキセタン−3−イル)ピリジン−2−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−イル)尿素
ステップ1:tert−ブチル3−(6−(オキセタン−3−イル)ピリジン−2−イル)−5−ウレイド−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−1−カルボキシレート。4Åモレキュラーシーブを含むtert−ブチル3−ブロモ−5−ウレイド−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−1−カルボキシレート(0.5g、1.408mmol)(調製例#4)、ビス(ピナコラト)ジボロン(0.536g、2.112mmol)及び酢酸カリウム(0.414g、4.22mmol)のジオキサン(14.0mL)中溶液を、窒素で15分間パージした後、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)−ジクロロメタン付加物(Pd(dppf)Cl2−DCM付加物)(0.115g、0.141mmol)を添加した。反応物を密封し、100℃に4時間加熱した。加熱を115℃に上昇させ、5時間撹拌した。反応物を冷却し、Celite(登録商標)で濾過し、濃縮した。物質をジオキサン(12.80mL)に溶解し、これに、2−クロロ−6−(オキセタン−3−イル)ピリジン(0.299g、1.760mmol)(調製例#29)、炭酸セシウム(1.376g、4.22mmol)及び水(1.2mL)を添加した。得られた溶液を窒素で15分間パージした後、追加のPdCl2(dppf)−DCM付加物(0.115g、0.141mmol)を添加した。反応容器を密封し、70℃に1時間加熱した。反応物を室温に冷却し、Celite(登録商標)で濾過し、酢酸エチルですすぎ、5%システイン水溶液とともに30分間撹拌した後、層を分離し、次いで水性物を酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層をMgSO4で脱水し、濾過し、濃縮した。生成物を、0〜25%メタノール/酢酸エチルで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、生成物(0.197g、収率34%)を得た。LC/MS(表A、方法a)Rt=1.36分;MSm/z:409.9(M+H)+。
ステップ2:1−(3−(6−(オキセタン−3−イル)ピリジン−2−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−イル)尿素。tert−ブチル3−(6−(オキセタン−3−イル)ピリジン−2−イル)−5−ウレイド−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−1−カルボキシレート(0.190g、0.464mmol)のジクロロメタン(4.6mL)中溶液を、室温にてトリフルオロ酢酸(0.358mL、4.64mmol)で処理し、40℃で3時間撹拌した。反応物を減圧下で濃縮して、残留物を得、次いでこれをエタノールともに超音波処理し、濃縮して、生成物(0.1g、収率69%)を得た。LC/MS(表A、方法a)Rt=0.67分;MSm/z:309.8(M+H)+。
ステップ3:1−(1−メチル−3−(6−(オキセタン−3−イル)ピリジン−2−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−イル)尿素。1−(3−(6−(オキセタン−3−イル)ピリジン−2−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−イル)尿素(0.096g、0.310mmol)のアセトニトリル(3.1mL)中懸濁液を、炭酸セシウム(0.202g、0.621mmol)及び硫酸ジメチル(0.029mL、0.310mmol)で処理した。反応物を40℃で2時間撹拌した後、硫酸ジメチルの2回目の添加を行い、塩基を添加した。反応物をさらに1時間撹拌し、さらなる試薬を添加し、次いで反応物を50℃に16時間加熱した。反応物を水でクエンチし、10%イソプロピルアルコール/ジクロロメタンで抽出し、合わせた有機層をMgSO4で脱水し、濃縮して、残留物を得、これを、0〜95%の0.1%酢酸アンモニウム水溶液:アセトニトリルで溶出する逆相HPLCにより精製して、生成物(0.017g、収率16%)を得た。LC/MS(表A、方法d)Rt=0.77分;MSm/z:323.75(M+H)+。1H NMR (400 MHz, ジメチルスルホキシド-d6) δ 8.83 (s, 1H), 8.53 (d, J = 1.1 Hz, 1H), 8.46 (s, 1H), 8.24 (s, 1H), 7.76 (t, J = 7.8 Hz, 1H), 7.59 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 7.09 (d, J = 7.5 Hz, 1H), 6.61 (d, J = 45.3 Hz, 2H), 5.02 - 4.88 (m, 4H), 4.46 (p, J = 7.7 Hz, 1H), 3.91 (s, 3H).
67.実施例#14:1−(3−(6−(3−ヒドロキシオキセタン−3−イル)ピリジン−2−イル)−1−メチル−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−イル)尿素
ステップ1:tert−ブチル3−(6−(3−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)オキセタン−3−イル)ピリジン−2−イル)−5−ウレイド−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−1−カルボキシレート。生成物は、tert−ブチル3−ブロモ−5−ウレイド−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−1−カルボキシレート(調製例#4)及び2−ブロモ−6−(3−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)オキセタン−3−イル)ピリジン(調製例#15)を使用して、実施例#13ステップ1に記載されたようにして調製した(0.77g、収率57%)。LC/MS(表A、方法a)Rt=2.13分;MSm/z:540(M+H)+。TBS=tert−ブチルジメチルシリル。Boc=t−ブトキシカルボニル。
ステップ2:1−(3−(6−(3−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)オキセタン−3−イル)ピリジン−2−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−イル)尿素。アンモニア(EtOH中2M)(2.85mL、5.70mmol)を含むtert−ブチル3−(6−(3−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)オキセタン−3−イル)ピリジン−2−イル)−5−ウレイド−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−1−カルボキシレート(0.769g、1.425mmol)のエタノール(EtOH)(12mL)中混合物を含有するマイクロ波バイアルを、Biotage(登録商標)マイクロ波中、130℃で20分間加熱した。次いで、反応物を130℃で16分間再度加熱した。溶媒を減圧下で濃縮した。生成物を、0〜10%メタノール/ジクロロメタンで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、生成物(0.342g、収率55%)を得た。LC/MS(表A、方法a)Rt=1.56分;MSm/z:440(M+H)+。
ステップ3:1−(3−(6−(3−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)オキセタン−3−イル)ピリジン−2−イル)−1−メチル−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−イル)尿素。生成物は、1−(3−(6−(3−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)オキセタン−3−イル)ピリジン−2−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−イル)尿素を使用して、実施例#13ステップ3に記載されたようにして調製した(0.159g、収率96%)。LC/MS(表A、方法a)Rt=1.69分;MSm/z:454(M+H)+。
ステップ4:1−(3−(6−(3−ヒドロキシオキセタン−3−イル)ピリジン−2−イル)−1−メチル−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−イル)尿素。1−(3−(6−(3−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)オキセタン−3−イル)ピリジン−2−イル)−1−メチル−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−イル)尿素(0.130g、0.287mmol)のテトラヒドロフラン(THF)(2.87mL)中溶液に、テトラ−n−ブチルアンモニウムフルオリド(THF中1M)(0.315mL、0.315mmol)を添加した。反応物を室温で10分間撹拌した。反応物を減圧下で濃縮して、残留物を得、これをジメチルスルホキシドに溶解し、5〜75%アセトニトリル/水(10mM酢酸アンモニウム緩衝液)で溶出する逆相HPLCにより精製して、生成物画分を得、これを濃縮し、凍結乾燥して、粗生成物を得た。粗生成物を水に溶解した。5分後、沈殿物が形成され、次いでこれを濾過し、水ですすぎ、60℃の真空オーブン内で乾燥させた。約3時間後、追加の沈殿物が濾液中に形成された。濾液の水容量を減圧下で減少させ、追加の沈殿物を濾過により収集し、水ですすぎ、60℃の真空オーブン内で乾燥させた。次いで、濾過された沈殿物を合わせて、生成物(0.06g、収率68%)を得た。LC/MS(表A、方法d)Rt=0.67分;MSm/z:340(M+H)+。1H NMR (400 MHz, ジメチルスルホキシド-d6) δ 8.77 (s, 1H), 8.53 (d, J = 1.1 Hz, 1H), 8.39 (s, 1H), 8.24 (s, 1H), 7.81 (t, J = 7.8 Hz, 1H), 7.61 (dd, J = 7.9, 0.9 Hz, 1H), 7.35 (dd, J = 7.7, 0.9 Hz, 1H), 6.61 (s, 2H), 6.36 (s, 1H), 5.19 - 5.04 (m, 2H), 4.83 - 4.58 (m, 2H), 3.90 (s, 3H).
表14に示した化合物は、tert−ブチル5−アセトアミド−3−ブロモ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−1−カルボキシレート(調製例#1)及び対応する芳香族ハロゲン化物から実施例#14と同様の方法で合成し、続いて実施例#14、ステップ2〜4を行った。実施例#14.6の化合物の追加の合成プロトコール及び特性決定も、表14に続いて提供する。
68.実施例#14.6:N−(3−(4−((R)−2−ヒドロキシプロポキシ)−6−((R)−3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン−2−イル)−1−メチル−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−イル)アセトアミド
ステップ1:tert−ブチル5−アセトアミド−3−(4−((R)−2−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)プロポキシ)−6−((R)−3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン−2−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−1−カルボキシレート。バイアルに、4Åモレキュラーシーブを含むジオキサン(10mL)中のtert−ブチル5−アセトアミド−3−ブロモ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−1−カルボキシレート(0.25g、0.709mmol)(調製例#1)、ビス(ピノカラト)ジボロン(0.27g、1.06mmol)及び酢酸カリウム(0.139g、1.41mmol)を入れた。反応物を窒素で5分間脱気した後、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)−ジクロロメタン付加物(Pd(dppf)Cl2−DCM付加物)(0.087g、0.106mmol)を添加した。反応混合物を100℃に2時間加熱した。混合物を室温に冷却した。別個のバイアル内で、4−((R)−2−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)プロポキシ)−2−クロロ−6−((R)−3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン(0.285g、0.709mmol)(調製例#43)及びリン酸カリウム(0.15g、0.709mmol)をジオキサン(10mL)及び水(2.0mL)に溶解し、窒素で5分間脱気した後、ボロネートの濾過溶液を添加した。反応混合物を密封し、75℃に1時間加熱した。混合物を室温に冷却し、水と酢酸エチルとの間で分配した。有機部分をMgSO4で脱水し、濾過し、減圧下で濃縮して、残留物を得、これを、0〜100%ヘプタン:酢酸エチルで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、生成物(0.113g、収率25%)を得た。LC/MS(表A、方法b)Rt=2.33分;MSm/z:641(M+H)+。
ステップ2:N−(3−(4−((R)−2−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)プロポキシ)−6−((R)−3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン−2−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−イル)アセトアミド。大きなマイクロ波バイアルに、エタノール(15mL)に溶解したtert−ブチル5−アセトアミド−3−(4−((R)−2−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)プロポキシ)−6−((R)−3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン−2−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−1−カルボキシレート(0.113g、0.176mmol)を入れた。反応物をBiotage(登録商標)マイクロ波中で140℃に45分間加熱した。溶媒を濃縮して、粗残留物を得、これをアセトニトリルで摩砕して、生成物(0.095g、収率92%)を得た。LC/MS(表A、方法b)Rt=1.83分;MSm/z:541(M+H)+。
ステップ3:N−(3−(4−((R)−2−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)プロポキシ)−6−((R)−3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン−2−イル)−1−メチル−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−イル)アセトアミド。丸底フラスコ内で、アセトニトリル(15mL)中のN−(3−(4−((R)−2−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)プロポキシ)−6−((R)−3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン−2−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−イル)アセトアミド(0.095g、0.176mmol)及び炭酸セシウム(0.063g、0.193mmol)を合わせて、黄色溶液を得た。2.0Mヨードメタンのメチルtert−ブチルエーテル(MTBE)中溶液(0.176mL、0.351mmol)を添加し、混合物を周囲温度で終夜撹拌した。混合物を減圧下で濃縮し、残留物を水と酢酸エチルとの間で分配した。合わせた有機部分をMgSO4で脱水し、濾過し、濃縮して、粗生成物(0.089g、収率91%)を得た。LC/MS(表A、方法d)Rt=1.95分;MSm/z:555(M+H)+。
ステップ4:N−(3−(4−((R)−2−ヒドロキシプロポキシ)−6−((R)−3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン−2−イル)−1−メチル−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−イル)アセトアミド。丸底フラスコに、N−(3−(4−((R)−2−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)プロポキシ)−6−((R)−3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン−2−イル)−1−メチル−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−イル)アセトアミド(0.089g、0.160mmol)及びテトラヒドロフラン(THF)(20mL)を入れた。テトラ−n−ブチルアンモニウムフルオリド(TBAF)(0.209mL、0.209mmol、THF中1M)を添加し、混合物を周囲温度で2時間撹拌した。溶媒を除去して、生成物残留物を得た。残留物を、20〜55%アセトニトリル:水性酢酸アンモニウム緩衝液(10mM)で溶出する逆相HPLCにより精製して、所望の生成物(0.04g、収率55%、>99%ee)を得た。LC/MS(表A、方法d)Rt=0.86分;MSm/z:441(M+H)+。1H NMR (400 MHz, ジメチルスルホキシド-d6) δ 10.17 (s, 1H), 9.05 (s, 1H), 8.61 (d, J = 1.1 Hz, 1H), 8.34 (s, 1H), 7.26 (d, J = 2.2 Hz, 1H), 6.82 (d, J = 2.2 Hz, 1H), 4.94 (s, 1H), 4.16 (dd, J = 9.7, 1.2 Hz, 1H), 4.08 - 3.95 (m, 5H), 3.93 (s, 3H), 3.90 (d, J = 9.6 Hz, 1H), 3.13 (s, 3H), 2.78 (dt, J = 13.2, 8.7 Hz, 1H), 2.45 - 2.37 (m, 1H), 2.09 (s, 3H), 1.20 (d, J = 5.9 Hz, 3H).
69.実施例#15:(R)−1−(3−(6−(3−ヒドロキシオキセタン−3−イル)ピリジン−2−イル)−1−(テトラヒドロフラン−3−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−イル)尿素
ステップ1:(R)−1−(3−(6−(3−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)オキセタン−3−イル)ピリジン−2−イル)−1−(テトラヒドロフラン−3−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−イル)尿素。1−(3−(6−(3−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)オキセタン−3−イル)ピリジン−2−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−イル)尿素(実施例#14、ステップ2)及び炭酸セシウム(0.267g、0.819mmol)を含有するフラスコに、ジメチルホルムアミド(DMF)(4.09mL)及び(S)−テトラヒドロフラン−3−イルメタンスルホネート(0.135g、0.812mmol)(調製例#30)を添加した。反応物を80℃で約4時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮して、残留物を得、これを酢酸エチル(40mL)に溶かし、水(15mL)で洗浄した。有機層を分離し、水性層を酢酸エチル(10mL)で再度洗浄した。合わせた有機層をMgSO4で脱水し、濾過し、濃縮して、生成物(0.230g、収率82%)を得た。LC/MS(表A、方法a)Rt=1.70分;MSm/z:510(M+H)+。TBS=tert−ブチルジメチルシリル。
ステップ2:(R)−1−(3−(6−(3−ヒドロキシオキセタン−3−イル)ピリジン−2−イル)−1−(テトラヒドロフラン−3−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−イル)尿素。生成物は、(R)−1−(3−(6−(3−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)オキセタン−3−イル)ピリジン−2−イル)−1−(テトラヒドロフラン−3−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−イル)尿素を使用して、実施例#14、ステップ4に記載されたようにして調製した(0.075g、収率55%)。LC/MS(表A、方法d)Rt=0.74分;MSm/z:396(M+H)+。1H NMR (400 MHz, ジメチルスルホキシド-d6) δ 8.78 (s, 1H), 8.64 (d, J = 1.0 Hz, 1H), 8.43 (s, 1H), 8.27 (s, 1H), 7.80 (t, J = 7.8 Hz, 1H), 7.70 (dd, J = 7.9, 1.0 Hz, 1H), 7.36 (dd, J = 7.7, 0.9 Hz, 1H), 6.60 (s, 2H), 6.37 (s, 1H), 5.34 (dq, J = 8.4, 4.2 Hz, 1H), 5.11 (dd, J = 6.3, 2.4 Hz, 2H), 4.66 (d, J = 6.3 Hz, 2H), 4.13 (td, J = 8.3, 6.0 Hz, 1H), 4.07 - 3.91 (m, 2H), 3.83 (td, J = 8.5, 6.3 Hz, 1H), 2.61 - 2.50 (m, 1H), 2.40 - 2.14 (m, 1H).
表15に示した化合物は、1−(3−(6−(3−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)オキセタン−3−イル)ピリジン−2−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−イル)尿素(実施例#14、ステップ2)及び対応するアルキル化剤から実施例#15と同様の方法で合成した。
70.実施例#16及び#16a:(R)−N−(3−(6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン−2−イル)−1−メチル−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−イル)アセトアミド及び(S)−N−(3−(6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン−2−イル)−1−メチル−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−イル)アセトアミド
ステップ1:tert−ブチル5−アセトアミド−3−(6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン−2−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−1−カルボキシレート。生成物は、tert−ブチル5−アセトアミド−3−ブロモ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−1−カルボキシレート(調製例#1)及び2−ブロモ−6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン(調製例#20、ステップ1)を使用して、実施例#2、ステップ1に記載されたようにして調製した(0.55g、収率79%)。LC/MS(表A、方法a)Rt=1.45分;MSm/z:453(M+H)+。
ステップ2:N−(3−(6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン−2−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−イル)アセトアミド。生成物は、tert−ブチル5−アセトアミド−3−(6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン−2−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−1−カルボキシレートを使用して、実施例#2、ステップ2に記載されたようにして調製した(0.35g、収率81%)。LC/MS(表A、方法d)Rt=0.83分;MSm/z:353(M+H)+。
ステップ3:(R)−N−(3−(6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン−2−イル)−1−メチル−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−イル)アセトアミド及び(S)−N−(3−(6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン−2−イル)−1−メチル−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−イル)アセトアミド。生成物は、N−(3−(6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン−2−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−イル)アセトアミドを使用して、実施例#2、ステップ3に記載されたようにして調製した。生成物をキラルSFC(表2、方法12)によりさらに精製して、R−異性体(0.127g、収率36%、>99%ee、Rt=2.78分)及びS−異性体(0.132g、収率37%、99%ee、Rt=2.71分)を得た。LC/MS(表A、方法d)Rt=1.45分;MSm/z:453(M+H)+。1H NMR (400 MHz, ジメチルスルホキシド-d6) δ 10.21 (s, 1H), 9.06 (s, 1H), 8.63 (d, J = 1.1 Hz, 1H), 8.30 (s, 1H), 7.82 (t, J = 7.8 Hz, 1H), 7.68 (dd, J = 8.0, 0.9 Hz, 1H), 7.27 (dd, J = 7.7, 0.9 Hz, 1H), 4.20 (dd, J = 9.7, 1.3 Hz, 1H), 4.09 - 3.96 (m, 2H), 3.93 (d, J = 10.1 Hz, 4H), 3.12 (s, 3H), 2.77 (dt, J = 13.1, 8.7 Hz, 1H), 2.49 - 2.39 (m, 1H), 2.10 (s, 3H).
71.実施例#17及び#17a:N−(1−((trans)−3−シアノシクロブチル)−3−(6−((R)−3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン−2−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−イル)アセトアミド及びN−(1−((cis)−3−シアノシクロブチル)−3−(6−((R)−3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン−2−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−イル)アセトアミド
ステップ1:(R)−tert−ブチル5−アセトアミド−3−(6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン−2−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−1−カルボキシレート。生成物は、tert−ブチル5−アセトアミド−3−ブロモ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−1−カルボキシレート(調製例#1)及び(R)−2−ブロモ−6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン(調製例#20)を使用して、実施例#2、ステップ1に記載されたようにして調製した(1.02g、収率80%)。LC/MS(表A、方法a)Rt=1.46分;MSm/z:453.16(M+H)+。Boc=t−ブトキシカルボニル。
ステップ2:(R)−N−(3−(6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン−2−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−イル)アセトアミド。生成物は、(R)−tert−ブチル5−アセトアミド−3−(6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン−2−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−1−カルボキシレートを使用して、実施例#11、ステップ2に記載されたようにして調製した(0.516g、収率56%)。LC/MS(表A、方法a)Rt=0.80分;MSm/z:353.09(M+H)+。
ステップ3:N−(1−((trans)−3−シアノシクロブチル)−3−(6−((R)−3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン−2−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−イル)アセトアミド及びN−(1−((cis)−3−シアノシクロブチル)−3−(6−((R)−3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン−2−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−イル)アセトアミド。反応バイアル内に、ジメチルホルムアミド(5mL)中の(R)−N−(3−(6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン−2−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−イル)アセトアミド(0.516g、1.464mmol)を添加した。炭酸セシウム(1.431g、4.39mmol)及び3−シアノシクロブチルメタンスルホネート(0.513g、2.93mmol)(調製例#31)を添加し、混合物を85℃で16時間加熱した。反応物を室温に冷却し、次いで水(20mL)及びジクロロメタン(DCM)(40mL)で希釈した。層を分離し、水性層をDCM(20mL)で抽出した。合わせた有機層をMgSO4で脱水し、減圧下で濃縮して、残留物を得、これをキラルHPLC(表2、方法13)により精製して、trans異性体生成物(0.162g、収率24%、>99%ee、Rt=8.2分)を得た。LC/MS(表A、方法d)Rt=1.09分;MSm/z:432.17(M+H)+。及びcis異性体生成物(0.1g、収率15%、>99%ee、Rt=10.9分)を得た。LC/MS(表A、方法d)Rt=1.09分;MSm/z:432.17(M+H)+。1H NMR (400 MHz, ジメチルスルホキシド-d6) δ 10.21 (s, 1H), 9.09 (s, 1H), 8.73 (d, J = 1.0 Hz, 1H), 8.60 (s, 1H), 7.85 (dd, J = 8.0, 7.4 Hz, 1H), 7.79 (dd, J = 8.0, 1.2 Hz, 1H), 7.29 (dd, J = 7.4, 1.2 Hz, 1H), 5.58 - 5.46 (m, 1H), 4.21 (dd, J = 9.6, 1.2 Hz, 1H), 4.09 - 3.96 (m, 2H), 3.92 (d, J = 9.6 Hz, 1H), 3.59 - 3.49 (m, 1H), 3.12 (s, 3H), 3.08 - 2.88 (m, 4H), 2.78 (dt, J = 13.1, 8.7 Hz, 1H), 2.48 - 2.42 (m, 1H), 2.10 (s, 3H).
表17に示した化合物は、tert−ブチル5−アセトアミド−3−ブロモ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−1−カルボキシレート(調製例#1)及び対応する芳香族ハロゲン化物から実施例#17と同様の方法で合成し、続いて実施例#17、ステップ2及びステップ3を行った。
72.実施例#18及び#18a:(R)−N−(3−(6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン−2−イル)−1−(3−メチルオキセタン−3−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−イル)アセトアミド及び(R)−N−(1−(3−フルオロオキセタン−3−イル)−3−(6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン−2−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−イル)アセトアミド
ステップ1:(R)−N−(1−(3−フルオロオキセタン−3−イル)−3−(6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン−2−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−イル)アセトアミド。(R)−N−(3−(6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン−2−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−イル)アセトアミド(0.500g、1.419mmol)(実施例#17、ステップ2)のジメチルアセトアミド(4.73mL)中溶液を、オキセタン−3−オン(0.204g、2.84mmol)及びビス(2−メトキシエチル)アミノ硫黄トリフルオリド(0.576mL、3.12mmol)で処理した。反応物を室温で1時間撹拌した。反応物を水でクエンチし、酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層をMgSO4で脱水し、濾過し、濃縮して、残留物を得、これを、0〜10%メタノール/ジクロロメタンで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、生成物(0.252g、収率41%)を得た。LC/MS(表A、方法d)Rt=1.05分;MSm/z:427.3(M+H)+。1H NMR (400 MHz, ジメチルスルホキシド-d6) δ 10.36 (s, 1H), 9.19 (s, 1H), 8.65 (s, 1H), 8.42 (d, J = 1.0 Hz, 1H), 7.93 - 7.88 (m, 1H), 7.85 (dd, J = 7.9, 1.1 Hz, 1H), 7.38 (dd, J = 7.5, 1.1 Hz, 1H), 5.52 - 5.38 (m, 2H), 5.30 (dd, J = 15.1, 8.8 Hz, 2H), 4.23 (dd, J = 9.6, 1.2 Hz, 1H), 4.10 - 3.97 (m, 2H), 3.93 (d, J = 9.7 Hz, 1H), 3.13 (s, 3H), 2.12 (s, 3H).
ステップ2:(R)−N−(3−(6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン−2−イル)−1−(3−メチルオキセタン−3−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−イル)アセトアミド。(R)−N−(1−(3−フルオロオキセタン−3−イル)−3−(6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン−2−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−イル)アセトアミド(0.100g、0.234mmol)のテトラヒドロフラン(THF)(2.345mL)中溶液を−78℃に冷却し、メチルマグネシウムブロミド(THF中3M)(0.391mL、1.172mmol)で処理した。反応物を室温に加温しながら2時間撹拌した。反応物をメタノールでクエンチし、5〜95%アセトニトリル/水(5mM塩化アンモニウム)で溶出する逆相HPLCを使用して精製し、生成物画分を合わせ、濃縮し、凍結乾燥して、生成物(0.051g、収率48%)を得た。LC/MS(表A、方法d)Rt=0.98分;MSm/z:423.2(M+H)+。1H NMR (400 MHz, ジメチルスルホキシド-d6) δ 10.22 (s, 1H), 9.14 (s, 1H), 8.38 - 8.33 (m, 2H), 7.87 - 7.80 (m, 1H), 7.78 (dd, J = 8.0, 1.1 Hz, 1H), 7.29 (dd, J = 7.5, 1.1 Hz, 1H), 5.20 (d, J = 6.6 Hz, 2H), 4.86 (d, J = 6.7 Hz, 2H), 4.22 (dd, J = 9.7, 1.3 Hz, 1H), 4.10 - 3.96 (m, 3H), 3.92 (d, J = 9.6 Hz, 1H), 3.12 (s, 3H), 2.11 (s, 3H), 1.89 (s, 3H).
73.実施例#19:(R)−1−(3−(6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン−2−イル)−1−(3−メチルオキセタン−3−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−イル)尿素
ステップ1:(R)−tert−ブチル5−ブロモ−3−(6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン−2−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−1−カルボキシレート。フラスコに、ジオキサン(12.91mL)及び水(3.23mL)の混合物中の(R)−2−ブロモ−6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン(1.00g、3.87mmol)(調製例#20)、tert−ブチル5−ブロモ−3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−1−カルボキシレート(2.459g、5.81mmol)(調製例#34)及び炭酸ナトリウム(1.23g、11.62mmol)を入れた。反応物を窒素気流で10分間脱気した後、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)−ジクロロメタン付加物(Pd(dppf)Cl2−DCM付加物)(0.158g、0.194mmol)を添加した。反応物を80℃に30分間加熱した。次いで、反応物を室温に冷却し、5%システイン水溶液に注ぎ入れ、酢酸エチルで抽出した。有機部分をMgSO4で脱水し、濾過し、減圧下で濃縮して、残留物を得、これを、0〜50%酢酸エチル/ヘプタンで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、生成物(0.955g、収率36%、純度60%)を得た。LC/MS(表A、方法b)Rt=1.97分;MSm/z:474、476(M+H)+。
ステップ2:(R)−5−ブロモ−3−(6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン−2−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン。マイクロ波バイアルに、エタノール(6.17mL)中の(R)−tert−ブチル5−ブロモ−3−(6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン−2−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−1−カルボキシレート(0.900g、1.233mmol)(純度60%)を入れた。反応物をBiotage(登録商標)マイクロ波中、150℃で20分間加熱した。エタノールを減圧下で濃縮して、残留物を得、これを、0〜10%メタノール/ジクロロメタンで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、生成物(0.305g、収率66%)を得た。LC/MS(表A、方法b)Rt=1.26分;MSm/z:374、376(M+H)+。
ステップ3:(R)−5−ブロモ−1−(3−フルオロオキセタン−3−イル)−3−(6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン−2−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン。バイアルに、(R)−5−ブロモ−3−(6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン−2−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン(0.3g、0.802mmol)を入れ、ジメチルアセトアミド(2.67mL)に溶解した後、オキセタン−3−オン(0.094mL、1.603mmol)及びビス(2−メトキシエチル)アミノ硫黄トリフルオリド(0.325mL、1.764mmol)を添加した。反応物を室温で1時間撹拌した。反応物を0℃に冷却し、次いで水でゆっくりとクエンチし、酢酸エチルで抽出した。有機部分をMgSO4で脱水し、濾過し、減圧下で濃縮して、残留物を得、これを、0〜10%メタノール/ジクロロメタンで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、生成物(0.215g、収率60%)を得た。LC/MS(表A、方法b)Rt=1.50分;MSm/z:48、450(M+H)+。
ステップ4:(R)−5−ブロモ−3−(6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン−2−イル)−1−(3−メチルオキセタン−3−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン。バイアルに、(R)−5−ブロモ−1−(3−フルオロオキセタン−3−イル)−3−(6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン−2−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン(0.165g、0.368mmol)を入れ、テトラヒドロフラン(THF)(1.4mL)に溶解した。反応物を0℃に冷却した後、メチルマグネシウムブロミド(THF中3M)(0.368mL、1.104mmol)を滴下添加した。反応物を30分間かけて室温に加温しながら撹拌した。反応物をメタノールでクエンチし、濃縮して、残留物を得、これを、0〜100%酢酸エチル/ヘプタンで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、生成物(0.076g、収率47%)を得た。LC/MS(表A、方法b)Rt=1.44分;MSm/z:444、446(M+H)+。
ステップ5:(R)−1−(3−(6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン−2−イル)−1−(3−メチルオキセタン−3−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−イル)尿素。バイアルに、ジオキサン(1.6mL)中の(R)−5−ブロモ−3−(6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン−2−イル)−1−(3−メチルオキセタン−3−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン(0.075g、0.169mmol)、尿素(0.020g、0.338mmol)、カリウム2−メチルプロパン−2−オレート(0.047g、0.422mmol)を入れた。反応物を10分間脱気し、次いで[(2−ジ−シクロヘキシルホスフィノ−3,6−ジメトキシ−2’,4’,6’−トリイソプロピル−1,1’−ビフェニル)−2−(2’−アミノ−1,1’−ビフェニル)]パラジウム(II)メタンスルホネート(BrettPhos Pd G3)(7.66mg、8.44μmol)を添加し、反応物を85℃に1時間加熱した。反応物を室温に冷却し、水でクエンチし、濃縮して残留物を得、次いでこれを、アセトニトリル中30〜75%0.1%酢酸アンモニウムで溶出する逆相HPLCにより精製して、生成物(0.010g、収率14%)を得た。LC/MS(表A、方法d)Rt=0.94分;MSm/z:424(M+H)+。1H NMR (400 MHz, ジメチルスルホキシド-d6) δ 8.86 (s, 1H), 8.54 (s, 1H), 8.27 (s, 1H), 8.23 (d, J = 1.0 Hz, 1H), 7.79 (s, 1H), 7.72 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 7.25 (d, J = 7.5 Hz, 1H), 5.15 (d, J = 6.4 Hz, 2H), 4.81 (d, J = 6.6 Hz, 2H), 4.26 - 4.15 (m, 1H), 3.90 (d, J = 9.7 Hz, 1H), 2.72 - 2.61 (m, 2H), 1.84 (s, 3H), 1.60 (s, 7H).
74.実施例#20及び#20a:(R)−N−(3−(4−メトキシ−6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン−2−イル)−1−メチル−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−イル)アセトアミド及び(S)−N−(3−(4−メトキシ−6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン−2−イル)−1−メチル−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−イル)アセトアミド
ステップ1:tert−ブチル5−アセトアミド−3−(4−アセトキシ−6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン−2−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−1−カルボキシレート。生成物は、tert−ブチル5−アセトアミド−3−ブロモ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−1−カルボキシレート(調製例#1)及び2−クロロ−6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン−4−イルアセテート(調製例#36)を使用して、実施例#2、ステップ1に記載されたようにして調製した(0.87g、収率43%)。LC/MS(表A、方法a)Rt=1.46分;MSm/z:511.19(M+H)+。
ステップ2:N−(3−(4−ヒドロキシ−6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン−2−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−イル)アセトアミド。生成物は、tert−ブチル5−アセトアミド−3−(4−アセトキシ−6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン−2−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−1−カルボキシレートを使用して、実施例#11、ステップ2に記載されたようにして調製した(0.396g、収率60%)。LC/MS(表A、方法a)Rt=0.51分;MSm/z:369.16(M+H)+。
ステップ3:(R)−N−(3−(4−メトキシ−6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン−2−イル)−1−メチル−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−イル)アセトアミド及び(S)−N−(3−(4−メトキシ−6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン−2−イル)−1−メチル−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−イル)アセトアミド。反応バイアル内に、アセトニトリル(10.75mL)中のN−(3−(4−ヒドロキシ−6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン−2−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−イル)アセトアミド(0.396g、1.075mmol)、ヨードメタン(0.067mL、1.075mmol)及び炭酸セシウム(0.350g、1.075mmol)を添加して、懸濁液を得た。反応物を室温で6時間撹拌し、濾過し、減圧下で濃縮した。生成物を、0〜50%メタノール/ジクロロメタンで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、ラセミ物質を得、これをキラルHPLC(表2、方法18)によりさらに精製して、R−異性体(0.003g、収率1%、>99%ee、Rt=16.41分)及びS−異性体(0.040g、収率9%、>99%ee、Rt=19.48分)を得た。LC/MS(表A、方法a)Rt=0.98分;MSm/z:397(M+H)+。1H NMR (400 MHz, ジメチルスルホキシド-d6) δ 10.19 (s, 1H), 9.05 (s, 1H), 8.61 (d, J = 1.1 Hz, 1H), 8.33 (s, 1H), 7.26 (d, J = 2.1 Hz, 1H), 6.83 (d, J = 2.1 Hz, 1H), 4.16 (d, J = 9.5 Hz, 1H), 4.10 - 3.87 (m, 3H), 3.93 (s, 3H), 3.91 (s. 3H), 3.14 (s, 3H), 2.78 (dt, J = 13.3, 8.7 Hz, 1H), 2.41 (dd, J = 12.8, 6.0 Hz, 1H), 2.09 (s, 3H).
75.実施例#21及び#21a:(S)−N−(3−(6−(3−(ヒドロキシメチル)テトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン−2−イル)−1−メチル−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−イル)アセトアミド及び(R)−N−(3−(6−(3−(ヒドロキシメチル)テトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン−2−イル)−1−メチル−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−イル)アセトアミド
ステップ1:tert−ブチル5−アセトアミド−3−(6−(3−(ヒドロキシメチル)テトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン−2−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−1−カルボキシレート。バイアルに、4Åモルシーブを含むジオキサン(19mL)中のtert−ブチル5−アセトアミド−3−ブロモ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−1−カルボキシレート(1.7g、4.84mmol)(調製例#1)、ビス(ピナコラト)ジボロン(2.2g、8.8mmol)、酢酸カリウム(0.864g、8.8mmol)を入れた。反応物を窒素で5分間脱気した後、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)−ジクロロメタン付加物(Pd(dppf)Cl2−DCM付加物)(0.269g、0.33mmol)を添加した。反応物を95℃に2時間加熱した。反応物を室温に冷却し、濾過した。別個のバイアル内で、(3−(6−クロロピリジン−2−イル)テトラヒドロフラン−3−イル)メタノール(0.94g、4.4mmol)(調製例#44)及びリン酸カリウム(1.8g、8.8mmol)をジオキサン(19mL)及び水(6mL)に溶解し、窒素で5分間脱気した後、ボロネートの濾過溶液、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(Pd2(dba)3)(0.121g、0.132mmol)及び(1S,3R,5R,7S)−1,3,5,7−テトラメチル−8−フェニル−2,4,6−トリオキサ−8−ホスファアダマンタン(PaPH)(0.077g、0.264mmol)を添加した。反応物を密封し、80℃に2時間加熱した。反応物を室温に冷却し、水と酢酸エチルとの間で分配した。有機部分をMgSO4で脱水し、濾過し、減圧下で濃縮して、残留物を得、これを、0〜100%酢酸エチル:ヘプタンで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーにより精製し、次いで7%メタノール:ジクロロメタンでフラッシュして、生成物(0.76g、収率38%)を得た。LC/MS(表A、方法a)Rt=1.30分;MSm/z:453(M+H)+。
ステップ2:N−(3−(6−(3−(ヒドロキシメチル)テトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン−2−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−イル)アセトアミド。マイクロ波バイアルに、tert−ブチル5−アセトアミド−3−(6−(3−(ヒドロキシメチル)テトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン−2−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−1−カルボキシレート(760mg、1.680mmol)及びエタノール(6mL)を入れた。反応物を130℃に約30分間加熱した。反応物を室温に冷却し、減圧下で濃縮して、生成物(0.61g、収率100%)を得た。LC/MS(表A、方法a)Rt=0.70分;MSm/z:353(M+H)+。
ステップ3:((R)−N−(3−(6−(3−(ヒドロキシメチル)テトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン−2−イル)−1−メチル−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−イル)アセトアミド及び((S)−N−(3−(6−(3−(ヒドロキシメチル)テトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン−2−イル)−1−メチル−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−イル)アセトアミド。バイアルに、N−(3−(6−(3−(ヒドロキシメチル)テトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン−2−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−イル)アセトアミド(340mg、0.965mmol)及びアセトニトリル(6mL)を入れた後、炭酸セシウム(472mg、1.44mmol)及びヨードメタン(30.2μl、0.482mmol)を添加した。反応物を室温で1時間撹拌した。反応物を水でクエンチし、ジクロロメタンで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、MgSO4で脱水し、濃縮乾固して、ラセミ生成物(0.315g)を得た。ラセミ体をキラルHPLC(表B、方法20)によりさらに精製して、R−異性体(0.107g、収率30%、>97%ee、Rt=13.44分)及びS−異性体(0.108g、30%y、>97%ee、Rt=15.88分)を得た。LC/MS(表A、方法b)Rt=0.77分;MSm/z:367(M+H)+。1H NMR (400 MHz, ジメチルスルホキシド-d6) δ 10.13 (s, 1H), 9.04 (s, 1H), 8.57 (d, J = 1.1 Hz, 1H), 8.20 (s, 1H), 7.67 (t, J = 7.8 Hz, 1H), 7.53 (dd, J = 7.9, 0.9 Hz, 1H), 7.06 (dd, J = 7.7, 0.9 Hz, 1H), 4.74 - 4.69 (m, 1H), 4.09 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 3.95 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 3.90 (s, 3H), 3.88 - 3.76 (m, 2H), 3.73 - 3.64 (m, 2H), 2.41 - 2.19 (m, 3H), 2.06 (s, 3H).
76.実施例#22:(S)−N−(3−(6−(3−(ヒドロキシメチル)テトラヒドロフラン−3−イル)−4−(メトキシメチル)ピリジン−2−イル)−1−メチル−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−イル)アセトアミド
ステップ1:N−(1−メチル−3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−イル)アセトアミド。N−(3−ブロモ−1−メチル−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−イル)アセトアミド(10g、37.3mmol、調製例#2)、4Åモレキュラーシーブ、酢酸カリウム(12.81g、131mmol)及びビス(ピナコラト)ジボロン(28.4g、112mmol)のジオキサン(186mL)中スラリーを10分間脱気した後、ジシクロヘキシル(2’,4’,6’−トリイソプロピル−[1,1’−ビフェニル]−2−イル)ホスフィン(1.778g、3.73mmol)及びトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(Pd2(dba)3)(1.708g、1.865mmol)を添加した。混合物を90℃に16時間加熱した。溶媒を濃縮して、残留物を得、これを、ジエチルエーテルを使用して約1時間再スラリー化し、次いで濾過により収集して、生成物(2.7g、収率23%)を得た。LC/MS(表A、方法a)Rt=0.76分;MSm/z:316(M+H)+。
ステップ2:(S)−N−(3−(6−(3−(ヒドロキシメチル)テトラヒドロフラン−3−イル)−4−(メトキシメチル)ピリジン−2−イル)−1−メチル−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−イル)アセトアミド。フラスコに、ジオキサン(4.8mL)及び水(1mL)中の(S)−(3−(6−ブロモ−4−(メトキシメチル)ピリジン−2−イル)テトラヒドロフラン−3−イル)メタノール(350mg、1.15mmol、調製例#45a)、N−(1−メチル−3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−イル)アセトアミド(402mg、1.2mmol)及び炭酸セシウム(755mg、2.3mmol)を入れ、窒素気流で10分間脱気した後、(2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,4’,6’−トリイソプロピル−1,1’−ビフェニル)[2−(2’−アミノ−1,1’−ビフェニル)]パラジウム(II)メタンスルホネート(XPhos Pd G3)(49mg、0.058mmol)を添加した。反応物を85℃に30分間加熱し、次いで室温に冷却し、5%システイン水溶液に注ぎ入れた。混合物を50mLの酢酸エチルで希釈し、有機部分を分離し、ブラインで洗浄し、MgSO4で脱水し、濃縮乾固して、残留物を得、これを、0〜15%メタノール:ジクロロメタンで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、生成物(0.272g、収率57%)を得た。LC/MS(表A、方法b)Rt=0.83分;MSm/z:411(M+H)+。1H NMR (400 MHz, ジメチルスルホキシド-d6) δ 10.12 (s, 1H), 9.05 (s, 1H), 8.57 (d, J = 1.0 Hz, 1H), 8.23 (s, 1H), 7.48 (d, J = 1.2 Hz, 1H), 6.98 (d, J = 1.2 Hz, 1H), 4.72 (t, J = 5.3 Hz, 1H), 4.45 (s, 2H), 4.10 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 3.93 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 3.90 (s, 3H), 3.88 - 3.77 (m, 2H), 3.73 - 3.65 (m, 2H), 3.36 (s, 3H), 2.35 (ddd, J = 12.6, 8.5, 7.1 Hz, 1H), 2.25 (ddd, J = 12.8, 7.6, 5.6 Hz, 1H), 2.06 (s, 3H).
表22a及び22bに示した化合物は、N−(1−メチル−3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−イル)アセトアミド(実施例#22、ステップ1)及び対応する芳香族ハロゲン化物から実施例#22と同様の方法で合成した。
77.実施例#23:(R)−N−(3−(4−(メトキシメチル)−6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン−2−イル)−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−c]ピリジン−5−イル)アセトアミド
ステップ1:(R)−5−クロロ−3−(4−(メトキシメチル)−6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン−2−イル)−1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1H−ピラゾロ[3,4−c]ピリジン。ヨウ化銅(I)(0.069g、0.361mmol)を含む(R)−4−(メトキシメチル)−2−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)−6−(トリブチルスタンニル)ピリジン(1.695g、3.31mmol、調製例#40)及び5−クロロ−3−ヨード−1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1H−ピラゾロ[3,4−c]ピリジン(1.232g、3.01mmol;PCT公開WO2015026683号を参照)の溶液を、窒素でスパージングしながらトルエン(15mL)中で約20分間撹拌した。テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(0.348g、0.301mmol)を反応混合物に添加し、反応物を100℃に終夜加熱した。反応物を室温に冷却し、水でクエンチし、ジクロロメタンで抽出した。合わせた有機層をMgSO4で脱水し、濾過し、濃縮して、残留物を得、これを、0〜100%酢酸エチル:ヘプタンで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、生成物(0.45g、収率30%)を得た。LC/MS(表A、方法a)Rt=2.09分;MSm/z:505、507(M+H)+。SEM=2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル。
ステップ2:(R)−N−(3−(4−(メトキシメチル)−6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン−2−イル)−1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1H−ピラゾロ[3,4−c]ピリジン−5−イル)アセトアミド。(R)−5−クロロ−3−(4−(メトキシメチル)−6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン−2−イル)−1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1H−ピラゾロ[3,4−c]ピリジン(0.458g、0.907mmol)、アセトアミド(0.107g、1.814mmol)及び炭酸セシウム(0.886g、2.72mmol)のジメチルアミン(3.0mL)中溶液を窒素で30分間スパージングした後、[(2−ジ−シクロヘキシルホスフィノ−3,6−ジメトキシ−2’,4’,6’−トリイソプロピル−1,1’−ビフェニル)−2−(2’−アミノ−1,1’−ビフェニル)]パラジウム(II)メタンスルホネート(BrettPhos Pd G3)(0.082g、0.091mmol)を添加した。反応物を120℃に40分間加熱した。反応物を室温に冷却し、Celite(登録商標)のパッドに通して濾過し、酢酸エチルですすいだ。濾液を水で希釈し、層を分離し、水性層を酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機層を水及びブラインで連続的に洗浄し、MgSO4で脱水し、濾過し、濃縮して、生成物(0.47g、収率100%)を得た。LC/MS(表A、方法a)Rt=1.75分;MSm/z:528(M+H)+。
ステップ3:(R)−N−(3−(4−(メトキシメチル)−6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−c]ピリジン−5−イル)アセトアミド。フラスコに、(R)−N−(3−(4−(メトキシメチル)−6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン−2−イル)−1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1H−ピラゾロ[3,4−c]ピリジン−5−イル)アセトアミド(0.47g、0.907mmol)及びテトラブチルアンモニウムフルオリドのテトラヒドロフラン中1M溶液(4.5mL、4.54mmol)を入れた。反応物をBiotage(登録商標)マイクロ波中で100℃に1時間加熱した。反応物を水でクエンチし、酢酸エチルで抽出し、合わせた有機層をMgSO4で脱水し、濾過し、濃縮して、生成物(0.36g、収率100%)を得た。LC/MS(表A、方法a)Rt=0.90分;MSm/z:398(M+H)+。
ステップ4:(R)−N−(3−(4−(メトキシメチル)−6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン−2−イル)−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−c]ピリジン−5−イル)アセトアミド。(R)−N−(3−(4−(メトキシメチル)−6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−c]ピリジン−5−イル)アセトアミド(0.360g、0.907mmol)のアセトニトリル(9.0mL)中溶液を、炭酸セシウム(0.591g、1.814mmol)及び硫酸ジメチル(0.095mL、0.998mmol)で処理した。反応物を室温で1時間撹拌した。反応物を水でクエンチし、酢酸エチルで抽出し、濾過し、濃縮して、残留物を得、これを、0〜15%メタノール:ジクロロメタンで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーにより精製し、次いで25〜75%10mM酢酸アンモニウム水溶液:アセトニトリルで溶出する逆相HPLCによりさらに精製して、生成物(0.05g、収率13%)を得た。LC/MS(表A、方法d)Rt=1.05分;MSm/z:412(M+H)+。1H NMR (400 MHz, ジメチルスルホキシド-d6) δ 10.45 (s, 1H), 9.17 (s, 1H), 8.98 (t, J = 1.0 Hz, 1H), 8.03 - 7.96 (m, 1H), 7.40 (dd, J = 1.6, 0.7 Hz, 1H), 4.59 (d, J = 0.9 Hz, 2H), 4.25 - 4.20 (m, 4H), 4.09 (td, J = 8.3, 4.2 Hz, 1H), 4.06 - 3.99 (m, 1H), 3.92 (d, J = 9.5 Hz, 1H), 3.41 (d, J = 0.6 Hz, 3H), 3.13 (d, J = 0.6 Hz, 3H), 2.81 (dt, J = 13.2, 8.6 Hz, 1H), 2.52 (s, 9H), 2.50 (s, 6H), 2.46 (s, 1H), 2.13 (d, J = 0.7 Hz, 3H).
78.実施例#24:(R)−2−ヒドロキシ−N−(3−(4−(メトキシメチル)−6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン−2−イル)−1−メチル−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−イル)アセトアミド
ステップ1:(R)3−(4−(メトキシメチル)−6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン−2−イル)−1−メチル−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−アミン、塩酸塩。(R)−N−(3−(4−(メトキシメチル)−6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン−2−イル)−1−メチル−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−イル)アセトアミド(1.0g、2.43mmol、実施例#2)及びHCl水溶液(2.4mL、12.2mmol、5N)のジオキサン(12mL)中溶液を、80℃に1時間加熱した。反応混合物を室温に冷却し、減圧下で濃縮した。残った残留物をエタノールと共沸させ、真空オーブン内で乾燥させて、生成物(0.98g、収率99%)を得た。LC/MS(表A、方法a)Rt=0.77分;MSm/z:369(M+H)+。
ステップ2:(R)−2−ヒドロキシ−N−(3−(4−(メトキシメチル)−6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン−2−イル)−1−メチル−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−イル)アセトアミド。(R)−3−(4−(メトキシメチル)−6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン−2−イル)−1−メチル−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−アミン、HCl塩の溶液を、ジクロロメタン(DCM)(8mL)及びピリジン(2mL)の混合物に溶解した。アセトキシルアセチルクロリド(0.54mL、5.08mmol)を添加し、反応混合物を室温で3時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、メタノール(MeOH)(12mL)に戻し入れた後、炭酸カリウム(1.1g、2.4mmol)を添加した。混合物を室温で15分間撹拌した。過剰の塩を濾別し、残った濾液を減圧下で濃縮した。次いで、残留物をDCMに溶解し、水で洗浄した。有機部分をMgSO4で脱水し、濾過し、減圧下で濃縮して、粗物質を得た。粗物質を、酢酸エチル中0〜10%MeOHで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、所望の生成物(0.78g、収率77%)を得た。LC/MS(表A、方法d)Rt=0.93分;MSm/z:427(M+H)+。1H NMR (400 MHz, ジメチルスルホキシド-d6) δ 9.32 (s, 1H), 9.08 (s, 1H), 8.61 (d, J = 1.0 Hz, 1H), 8.32 (s, 1H), 7.60 (d, J = 1.2 Hz, 1H), 7.18 (d, J = 1.2 Hz, 1H), 5.82 (t, J = 5.9 Hz, 1H), 4.50 (s, 2H), 4.17 (dd, J = 9.7, 1.2 Hz, 1H), 4.06 - 3.95 (m, 4H), 3.91 (s, 3H), 3.89 (d, J = 9.6 Hz, 1H), 3.37 (s, 3H), 3.09 (s, 3H), 2.77 (dt, J = 13.2, 8.7 Hz, 1H), 2.44 - 2.37 (m, 1H).
79.実施例#25:(R)−N−(3−(4−(2−メトキシエトキシ)−6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン−2−イル)−1−メチル−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−イル)アセトアミド
ステップ1:tert−ブチル(R)−5−アセトアミド−3−(4−(2−メトキシエトキシ)−6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン−2−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−1−カルボキシレート。バイアルに、4Åモレキュラーシーブを含むジオキサン(180mL)中のtert−ブチル5−アセトアミド−3−ブロモ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−1−カルボキシレート(7.5g、21.2mmol)(調製例#1)、ビス(ピノカラト)ジボロン(7.7g、30.3mmol)及び酢酸カリウム(4.9g、50.5mmol)を入れた。混合物を窒素で5分間脱気した後、1,3,5,7−テトラメチル−6−フェニル−2,4,8−トリオキサ(trixa)−6−ホスファアダマンタン(phosphadamantane)(0.41g、0.451mmol)及びPd2(dba)3(0.64g、0.70mmol)を添加した。反応物を85℃に約5時間加熱した。混合物を室温に冷却した。別個のバイアル内で、(R)−2−クロロ−4−(2−メトキシエトキシ)−6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン(5.81g、20.19mmol)(調製例#48)及びリン酸カリウム(12.8g、60.6mmol)を水(20mL)に溶解し、混合物を窒素で5分間脱気した後、ボロネートの濾過溶液を添加した。混合物を密封し、70℃に90分間加熱した。混合物を室温に冷却し、重炭酸ナトリウム/L−システインの5%水溶液(200mL)で洗浄した。混合物を激しく撹拌した。終夜撹拌した後、黄褐色沈殿物が形成された。固体を真空濾過により単離し、脱イオン水ですすぎ、アセトニトリルですすぎ、60℃の真空オーブン内で乾燥させて、所望の生成物(5.75g、収率53%)を得た。1H NMR (400 MHz, ジメチルスルホキシド-d6) δ 10.39 (s, 1H), 9.18 (s, 1H), 9.01 (d, J = 1.0 Hz, 1H), 8.62 (s, 1H), 7.59 (d, J = 2.2 Hz, 1H), 6.98 (d, J = 2.2 Hz, 1H), 4.40 - 4.26 (m, 2H), 4.20 (dd, J = 9.7, 1.2 Hz, 1H), 4.08 - 3.94 (m, 2H), 3.91 (d, J = 9.6 Hz, 1H), 3.76 - 3.65 (m, 2H), 3.34 (s, 3H), 3.13 (s, 3H), 2.75 (dt, J = 13.2, 8.7 Hz, 1H), 2.11 (s, 3H), 1.69 (s, 10H).
ステップ2:(R)−N−(3−(4−(2−メトキシエトキシ)−6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン−2−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−イル)アセトアミド。大きなマイクロ波バイアルに、エタノール(15mL)に溶解したtert−ブチル(R)−5−アセトアミド−3−(4−(2−メトキシエトキシ)−6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン−2−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−1−カルボキシレート(2.00g、3.81mmol)を入れた。混合物をBiotage(登録商標)マイクロ波中で150℃に20分間加熱した。反応混合物を室温に冷却し、次いで氷浴中で冷却した。形成された沈殿物を真空濾過により単離し、アセトニトリルですすいで、生成物(1.15g、収率69%)を得た。LC/MS(表A、方法b)Rt=0.85分;MSm/z:427(M+H)+。
ステップ3:(R)−N−(3−(4−(2−メトキシエトキシ)−6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン−2−イル)−1−メチル−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−イル)アセトアミド。フラスコに、アセトニトリル(44mL)中の(R)−N−(3−(4−(2−メトキシエトキシ)−6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン−2−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−イル)アセトアミド(2.0g、4.8mmol)、炭酸セシウム(4.78g、14.6mmol)及びヨウ化メチル(0.321mL、5.13mmol)を入れた。反応混合物を室温で3時間撹拌した。反応混合物を100mLのジクロロメタン(DCM)中10%メタノール(MeOH)で希釈し、濾過した。固体を追加のDCM中10%MeOHですすいだ後、濾液をMgSO4で脱水し、濾過し、濃縮し、次いでDCM中0〜10%MeOHで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、所望の生成物(1.9g、収率90%、94%ee)を得た。LC/MS(表A、方法d)Rt=0.97分;MSm/z:441(M+H)。1H NMR (400 MHz, ジメチルスルホキシド-d6) δ 10.17 (s, 1H), 9.04 (s, 1H), 8.61 (d, J = 1.0 Hz, 1H), 8.32 (s, 1H), 7.27 (d, J = 2.2 Hz, 1H), 6.83 (d, J = 2.1 Hz, 1H), 4.34 - 4.23 (m, 2H), 4.16 (dd, J = 9.6, 1.2 Hz, 1H), 4.07 - 3.95 (m, 2H), 3.93 (s, 3H), 3.90 (d, J = 9.6 Hz, 1H), 3.76 - 3.67 (m, 2H), 3.34 (s, 3H), 3.13 (s, 3H), 2.77 (dt, J = 13.1, 8.7 Hz, 1H), 2.46 - 2.38 (m, 1H), 2.09 (s, 3H).
80.実施例#26:(R)−N−(3−(4−(ジフルオロメチル)−6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン−2−イル)−1−メチル−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−イル)−2−ヒドロキシアセトアミド
ステップ1:(R)−3−(4−(ジフルオロメチル)−6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン−2−イル)−1−メチル−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−アミン、塩酸塩。(R)−N−(3−(4−(ジフルオロメチル)−6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン−2−イル)−1−メチル−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−イル)アセトアミド(0.280g、0.67mmol、実施例#2.8)及びHCl水溶液(1mL、5.4mmol、5N)のジオキサン(6mL)中溶液を、70℃に1時間加熱した。反応混合物を室温に冷却し、減圧下で濃縮して、所望の粗生成物(0.25g、収率99%)を得た。LC/MS(表A、方法a)Rt=1.05分;MSm/z:375(M+H)+。
ステップ2:(R)−N−(3−(4−(ジフルオロメチル)−6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン−2−イル)−1−メチル−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−イル)−2−ヒドロキシアセトアミド。(R)−3−(4−(ジフルオロメチル)−6−(3−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)ピリジン−2−イル)−1−メチル−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−アミン塩酸塩(0.276g、0.67mmol)のジクロロメタン(DCM)(3.3mL)中溶液に、ピリジン(0.43mL、5.3mmol)及びアセトキシアセチルクロリド(0.18mL、1.68mmol)を添加した。反応混合物を約16時間撹拌した。追加のピリジン(0.43mL、5.38mmol)及びアセトキシアセチルクロリド(0.181ml、1.680mmol)を添加し、反応混合物を室温で24時間撹拌した。反応物をNH4Clの添加によりクエンチし、混合物を酢酸エチル(EtOAc)中に抽出した。合わせた有機抽出物をNaHCO4及びブラインで洗浄し、MgSO4で脱水し、濾過し、濃縮して、粗残留物を得た。残留物をメタノール(MeOH)(3.3mL)に溶かし、炭酸カリウム(0.27g、2.01mmol)を添加した。反応混合物を室温で約2時間撹拌した。反応混合物を飽和NH4Cl水溶液でクエンチし、混合物をEtOAcで抽出した。有機部分をMgSO4で脱水し、濾過し、減圧下で濃縮した。粗物質を、0〜8%MeOH/DCMで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、所望の生成物(0.14g、収率46%)を得た。LC/MS(表A、方法d)Rt=1.02分;MSm/z:433(M+H)+。1H NMR (400 MHz, ジメチルスルホキシド-d6) δ 9.43 - 9.32 (m, 1H), 9.13 (s, 1H), 8.67 (d, J = 1.0 Hz, 1H), 8.50 (s, 1H), 7.87 (qd, J = 0.8 Hz, 1H), 7.41 (dt, J = 1.8, 0.9 Hz, 1H), 7.31 - 6.95 (m, 1H), 5.85 (t, J = 5.9 Hz, 1H), 4.23 (dd, J = 9.6, 1.3 Hz, 1H), 4.14 - 3.98 (m, 4H), 3.97 - 3.91 (m, 4H), 3.16 (s, 3H), 2.83 (dt, J = 13.2, 8.6 Hz, 1H), 2.49 - 2.43 (m, 1H).
アッセイ方法
1.TYK2(TYK2/JAK2 PSTAT4 T−芽球)アルファスクリーンアッセイ
IL−12は、Jak2及び/又はTyk2により、IL−12受容体を介してこのシグナルを伝達することが知られている。この理由のため、Tyk2/Jak2に対する活性は、T芽球細胞において、STAT4のIL−12誘発性リン酸化の阻害を決定することにより測定した。これらの試験から、EC50(50%の最大応答の有効濃度)値は、試験化合物の場合、μMで決定した。本化合物が、Jak2(PTAT5 UT7)アルファスクリーンアッセイにおいて最小限の活性を示した場合(例えば、>25μM活性)、Tyk2(Tyk2/Jak2 T−芽球)アルファスクリーンアッセイからの活性は、Tyk2の阻害によって推進されると定めた。例えば、Sohnら、J.Immunology(2013年)2205〜2216頁を参照されたい。
a.材料
細胞タイプ:凍結した一次フィトヘマグルチニン(PHA)T−芽球;培養培地:ロズウェルパーク記念研究所(RPMI)1640培地、10%熱不活性化ウシ胎児血清(FBS)、1%ペニシリン/ストレプトマイシン(Pen−Strep)、10mMのピペラジンエタンスルホン酸ヒドロキシエチル(HEPES)、10ng/mL組換えヒトインターロイキン−12(rhIL−12);アッセイ用培地:ハンクス緩衝塩溶液(HBSS)、フェノールレッドなし。
b.プレート調製
化合物の希釈:
i.11点の自動化1:3希釈曲線:2.5mMとなる最高濃度のものを、Corning96ウェルのポリプロピレンプレートの縦列1に分注した。高対照及び低対照について、縦列12にジメチルスルホキシド(DMSO)を加えた。Hamilton Microlab Star機器により、プレート全体に、20μLの保存溶液を40μLのDMSOに添加することにより、化合物を1:3に段階的に希釈した。
ii.化合物の培地希釈:Corning96ウェルのポリプロピレンプレート中、196μLのアッセイ用培地に4μLの化合物を添加することにより、段階希釈した化合物をアッセイ用培地において1:50に希釈した(この時点で2%DMSO)。
iii.アッセイプレートでのプレート培養:383ウェルのグレーAlphaplate(PerkinElmer)において、培地中、2.5μLの段階的に希釈した化合物を二連でプレート培養した。技術的複製物を水平にプレート培養して、横列がそれぞれ、11点の化合物曲線を含有するようにする。
一晩の培養物に由来する、一次T−芽球を遠心分離にかけて、アッセイ用培地中で1回、洗浄し、ペレット化した。T−芽球を計数し、12,500,000個の細胞/mLで再懸濁した。7.5μLとなる体積の化合物を含む384ウェルAlphaplateの各ウェルに、5μLのT−芽球懸濁液を加えた。最終DMSO:0.5%。最高最終化合物濃度:12.5μM。細胞及び化合物を、37℃及び5%CO2において30分間、予備インキュベートした。
c.IL−12刺激
組換えヒトインターロイキン−12(rhIL−12)の4X作業用保存溶液は、4.95mLのアッセイ用培地に48μLの5μg/mL rhIL−12を添加することにより調製した。12ng/mLの最終rhIL−12濃度とするため、2.5μLのrhIL−12の4X作業用希釈液をアッセイ用プレートの縦列1〜23に加えた。2.5μLのアッセイ用培地を、低対照ウェルの場合、縦列24に加えた。最終反応体積は、10μLとした。プレートを、37℃及び5%CO2において20分間、インキュベートした。
d.細胞溶解
2.5μLの5X溶解緩衝液(PerkinElmer)を、Alphaplateの各ウェルに加えた。プレートを、オービタルシェーカーにおいて、室温で30分間、インキュベートした。
e.プロテイン(A)の受容体ビーズの調製:
PerkinElmer SureFire Ultra pSTAT4(チロシン693)アッセイを使用して、リン酸化シグナル伝達兼転写活性化因子4(pSTAT4)を定量した。ウェルあたり以下の体積:2.82μLの反応緩衝液1;2.82μLの反応緩衝液2;0.48μLの活性化緩衝液(使用前に37℃に加温);及び0.12μLの受容体ビーズを使用して、プロテインA受容体ビーズのマスター混合物を作製する。6μLを各ウェルに加えて、箔により覆った。最終体積は、16μLとした。500rpm(1分あたりの回転数)で、室温において2時間、オービタルシェーカーで振とうした。
f.ストレプトアビジン供与体ビーズの調製:
ウェルあたり以下の体積:5.88μLの希釈緩衝液及び0.12μLの受容体ビーズを使用して、プロテインA供与体ビーズのマスター混合物を作製する。6μLを各ウェルに加えて、箔により覆った。最終体積は、24μLとした。500rpmで、室温において一晩、オービタルシェーカーで振とうした。Perkin Elmer Envisionにおいて、プレートを読み取る。未加工データをAssay Explorerに入力して、用量−応答曲線を作製し、高対照(縦列23)及び低対照(縦列24)からの活性率に基づいたEC50データを報告した。
2.JAK1(PSTAT3 TF1)アルファスクリーンアッセイ
IL−6は、Jak1により、IL−6受容体を介してこのシグナルを伝達することが知られている。したがって、Jak1に対する活性は、TF1細胞における、STAT3のIL−6誘発性リン酸化の阻害を決定することにより測定した。これらの試験から、EC50(50%の最大応答の有効濃度)値は、試験化合物の場合、μMで決定した。
a.材料
細胞タイプ:TF1細胞;培養培地:RPMI1640培地、2mMのL−グルタミン、10%熱不活性化ウシ胎児血清(FBS)、10mMピペラジンエタンスルホン酸ヒドロキシエチル(HEPES)及び2ng/mLの組換えヒトインターロイキン−6(IL−6);アッセイ用培地:2mM L−グルタミン、10mM HEPES、100U/mLペニシリン/ストレプトマイシン、1.5g/L炭酸水素ナトリウム、4.5g/Lグルコース、1mMピルビン酸ナトリウム、10%熱不活性化FBSを含む、ダルベッコ改変イーグル培地(DMEM);化合物の調製:化合物は、100%ジメチルスルホキシド(DMSO)に溶解する。
b.プレート調製
1日目−細胞を飢餓させる:384プレートの1つに対して4個のフラスコ(遠沈@1000rpmにおいて10分間及びRPMI1640培地、2mM L−グルタミン、10%FBS、10mM HEPES(IL−6不含)−一晩のインキュベート)。
2日目−化合物の希釈:
i.8点の手作業による1:5希釈曲線:5mMとなる最高濃度のものを、Corning96ウェルのポリプロピレンプレートの縦列2〜12の横列Aに分注した。DMSOを低対照及び高対照に、位置A01に分注した。10μLの保存溶液を40μLのDMSOに添加することにより、化合物を1:5に段階的に希釈し、このプレートを下げた。
ii.化合物の培地希釈:Corning96ウェルのポリプロピレンプレート中、46μLのアッセイ用培地に4μLの化合物を添加することにより、アッセイ用培地において、段階的に希釈した化合物をさらに1:12.5に希釈した。
384アルファスクリーンプレートは以下に設定する:アッセイ用培地希釈プレートに由来する化合物溶液2.5μL/ウェルを移送する。複製物は縦方向にあり、96ウェル希釈プレートの1つの縦列が、384ウェルプレートの1つの縦列に2回入る。5μLで1x105個の飢餓細胞/ウェルでプレート培養した。遠沈後、10mL DMEM培地において細胞を洗浄した。細胞ペレットをアッセイ用培地において成長させた。生存細胞を計数した。希釈係数と10,000(一定)を乗算して、生存細胞の濃度を得た。細胞を成長させるために使用したアッセイ用培地の体積を乗算して、生存細胞の総数を得た。20,000,000個細胞/mLにより除算して、必要な体積を得た。細胞は、グレーアルファスクリーニング用384ウェルプレートにおいて、5μL/ウェルでプレート培養した。このプレートを300rpmにおいて60秒間、回転させて、ウェルの底に内容物を沈殿させた。最高最終化合物濃度:25μM。接着剤を用いて密封し、穏やかにタップした。プレートを、37℃において30分間、インキュベートした。
c.IL−6刺激(pSTAT3)
細胞を一旦インキュベータに入れて、直ちに、IL−6の作業用保存溶液(100ng/mLの最終濃度)を調製した。IL−6の保存溶液=0.1%ウシ血清アルブミンを含むリン酸緩衝生理食塩水中の10μg/mLのIL−6。60μLのIL−6の保存溶液を1440μLのアッセイ用培地に添加することにより、1:25に希釈した。各ウェルに2.5μLのIL−6を加えた。300rpmにおいて短時間、プレートを回転させた。このプレートを穏やかにタップした後、接着シールを用いて覆った。プレートを、37℃において30分間、インキュベートした。
d.細胞溶解
各ウェルに2.5μLの5X溶解緩衝液を加えた。オービタルシェーカーにおいて、室温で10分間、インキュベートした。
e.プロテイン(A)の受容体ビーズの調製:
PerkinElmer SureFire pSTAT3(チロシン705)アッセイを使用して、リン酸化シグナル伝達兼転写活性化因子3(pSTAT3)を定量した。必要な全体積(ウェルx15μL×25%)を算出した。合計体積を5により除算し、活性化緩衝液の体積を得た。合計体積から活性化緩衝液の体積分を差し引き、40により除算して、受容体ビーズ(最後に添加)の体積を得た。合計体積−受容体ビーズ体積−活性化緩衝液=反応緩衝液の体積。15μLを各ウェルに加えて、箔により覆った。500rpmで2時間、オービタルシェーカーで振とうした。
f.ストレプトアビジン供与体ビーズの調製:
必要な全体積(ウェルx6μL×25%)を算出した。合計体積を20により除算し、供与体ビーズ(最後に添加)の体積を得た。合計体積から供与体ビーズの体積分を差し引き、希釈緩衝液の体積を得た。6μLを各ウェルに加えて、箔により覆った。500rpmで一晩、オービタルシェーカーで振とうした。
Perkin Elmer Envisionにおいて、プレートを読み取る。未加工データをAssay Explorerに入力して、用量−応答曲線を作製し、活性率に基づいたEC50データを報告した。
3.JAK2(PSTAT5 UT7)アルファスクリーンアッセイ
エリスロポエチン(EPO)は、Jak2により、EPO受容体を介してこのシグナルを伝達することが知られている。したがって、Jak2に対する活性は、UT7細胞における、STAT5のEPO誘発リン酸化の阻害を決定することにより測定した。これらの試験から、EC50(50%の最大応答の有効濃度)値は、試験化合物の場合、μMで決定した。
a.材料
細胞タイプ:エリスロポエチン(EPO)受容体を発現するよう操作したUT7細胞;培養培地:2mM L−グルタミン、10mM ピペラジンエタンスルホン酸ヒドロキシエチル(HEPES)、10%熱不活性化ウシ胎児血清(FBS)及びEPOの保存溶液(250μL中の5000U、必要量5U/mL、したがって、培地1Lに250μLを添加)を含むダルベッコ改変イーグル培地(DMEM);アッセイ用培地:5%FBS超低量IgG及び1%Pen/Strep。化合物は、100%ジメチルスルホキシド(DMSO)において作製した。
b.プレート調製
1日目−細胞を飢餓させる:1つの384プレートに対して4個のフラスコ(遠沈@1000rpmで10分間とし、EPOを含まないDMEMを添加)。
2日目−化合物希釈:
i.8点の手作業による1:3希釈曲線:5mMとなる最高濃度のものを、Corning96ウェルのポリプロピレンプレートの縦列2〜12の横列Aに分注した。低対照及び高対照のために、DMSOを位置A01に分注した。10μLの保存溶液を20μLのDMSOに添加することにより、化合物を1:3に段階的に希釈し、このプレートを低濃度にした。
ii.化合物の培地希釈:Corning96ウェルのポリプロピレンプレート中、196μLのアッセイ用培地に4μLの化合物を添加することにより、アッセイ用培地において、段階的に希釈した化合物を1:50に希釈した。
384アルファスクリーンプレートは以下に設定する:最後の希釈プレートに由来する化合物溶液2.5μL/ウェルを移送した。反復は縦方向に行い、こうして、96ウェル希釈プレートの1つの縦列が、384ウェルプレートの1つの縦列に2回入る。5μLで1x105個の飢餓細胞/ウェルでプレート培養した。遠沈後、10mLのハンクス緩衝塩溶液(HBSS)において細胞を洗浄した。生存細胞を計数した。希釈係数と10,000(一定)を乗算して、生存細胞の濃度を得た。細胞の体積を乗算して、生存細胞の総数を得た。20,000,000個細胞/mLにより除算して、必要な体積を得た。元の体積分を差し引いて、添加すべき体積を得て、細胞の最終濃度を得た。必要な場合、レザーバーに混合し、すべての細胞クランプを砕くのを確実にした(砕かない場合、懸濁液から細胞クランプを取り除いた)。細胞は、グレーアルファスクリーニング用384ウェルプレートにおいて、5μL/ウェルでプレート培養した。このプレートを400rpmにおいて2分間、回転させて、ウェルの底に内容物を沈殿させた。最高最終化合物濃度:25μM。接着剤を用いて密封し、穏やかにタップした。細胞を、37℃において30分間、インキュベートした。
c.EPO刺激(pSTAT5)
細胞を一旦インキュベータに入れて、直ちに、EPOの作業用保存溶液(1nMの最終アッセイ濃度)を調製した。EPOの保存溶液=クエン酸ナトリウム緩衝液中の2860nMの滅菌濾過済み液体(5.9gのクエン酸ナトリウム、5.8gの塩化ナトリウム及び0.06gのクエン酸を含有する1リットルのddH2O)。4.4μLのEPOの保存溶液を95.6μLのアッセイ用培地に加えることにより1:22.72に希釈し、次に、アッセイ用プレートに必要な分量に応じて、再度、1:250に希釈した。アッセイ用培地を使用して体積にした。各ウェルに2.5μLのEPOを加えた。400rpmにおいて短時間、プレートを回転させた。このプレートを穏やかにタップした後、接着シールを用いて覆った。細胞を、37℃において20分間、インキュベートした。
d.細胞溶解
各ウェルに2.5μLの5X溶解緩衝液を加えた。400rpmで短時間、プレートを回転させた。室温で10分間、(オービタルシェーカーにおいて)インキュベートした。
e.プロテイン(A)の受容体ビーズの調製:(光感受性)
PerkinElmer SureFire pSTAT5(チロシン694/699)アッセイを使用して、リン酸化シグナル伝達兼転写活性化因子5(pSTAT5)を定量した。必要な全体積(ウェルx15μL×30%)を算出した。合計体積を5により除算し、活性化緩衝液の体積を得た。合計体積から活性化緩衝液の体積分を差し引き、40により除算して、受容体ビーズ(最後に添加)の体積を得た。合計体積−受容体ビーズ体積−活性化緩衝液により反応緩衝液の体積が得られる。15μLを各ウェルに加えて、箔により覆った。500rpmにおいて2時間、オービタルシェーカーで振とうした。
f.ストレプトアビジン供与体ビーズの調製:
必要な全体積(ウェルx6μL×30%)を算出した。合計体積を20により除算し、供与体ビーズ(最後に添加)の体積を得た。合計体積から供与体ビーズの体積分を差し引き、希釈緩衝液の体積を得た。6μLを各ウェルに加えて、箔により覆った。500rpmにおいて一晩、オービタルシェーカーで振とうした。
Perkin Elmer Envisionにおいて、プレートを読み取る。未加工データをAssay Explorerに入力して、用量−応答曲線を作製し、活性率に基づいたEC50データを報告した。
4.活性及び選択性データ
表Cにおいて一覧表示されているある種の化合物に、前述のTyk2(Tyk2/Jak2 PSTAT4 T−芽球)アルファスクリーンアッセイ及びJak2(PTAT5 UT7)アルファスクリーンアッセイに従って、Tyk2活性を試験した。本化合物が、Jak2(PTAT5 UT7)アルファスクリーンアッセイにおいて最小限の活性を示した場合(例えば、>25μM活性)、Tyk2(Tyk2/Jak2 T−芽球)アルファスクリーンアッセイからの活性は、Tyk2の阻害によって推進されると定めた。ある種の化合物に、前述のJak1(PTAT3 TF1)アルファスクリーンアッセイに従って、Jak1活性も試験した。表にした活性データから、Jak1に対するTyk2の選択性及びJak2に対するTyk2の選択性を算出する。
他の実施形態
本出願は、様々な発行された特許、公開特許出願、学術論文、及び他の刊行物を参照しており、これらのいずれも参照により本明細書に組み込まれている。
上述のことは、本開示のある種の非限定的な実施形態を記載するものである。当業者であれば、以下の特許請求の範囲において定義されている、本発明の主旨又は範囲から逸脱することなく、この説明に対する様々な変更及び改変を行うことができることを理解するであろう。