JP6535047B2 - 半導体加工用粘着テープ - Google Patents
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Description
さらに詳しくは、半導体ウェハをチップにダイシングする際などにおける半導体ウェハの固定保持に適したダイシング用粘着テープおよび半導体パッケージ加工に使用されるダイシング用粘着テープに関するものである。特に、高密度実装半導体パッケージ加工用として好適なダイシング用粘着テープに関するものである。
一方で、柔軟な粘着剤を使用することにより、ダイシングによるパッケージ側面への粘着剤の付着や、パッケージに捺印されているレーザーマークが剥がれる等の問題が生じている。
例えば、粘着剤層に(メタ)アクリル酸アルキルエステルを用いた粘着テープが提案されている(特許文献1参照)。
半導体チップの小型化、薄膜化に伴い、樹脂で一括封止されたパッケージも小型化が進み、精密さも求められている。
この小型化に際し、従来のピン突き上げによるピックアップ方法では、ピックアップの際に隣接するパッケージ同士が擦れることによる欠けを防ぐために、高いピンハイトで突き上げることも行われている。
しかしながら、高いピンハイトで突き上げることより、目的のパッケージに隣接するパッケージも一緒に取れてしまう不具合が生じたり、ピックアップに非常に時間がかかる等の問題が生じてしまう。
そのため、ピンセット等によりテープの背面を擦ることによりテープを撓ませて、パッケージを一気に落とす(以下、「擦り落とし」という。)ことでピックアップを行なったり、スクラッピングと呼ばれる、パッケージ/糊面間をきっかけ用のバー(ナイフ)で剥離し(そぎ落とし)てテープから剥がすような方式でピックアップを行うようになってきた。
すなわち、本発明の上記課題は以下の手段によって解決される。
前記半導体加工用粘着テープの5%モジュラスが3.0〜15.0MPaであり、UV照射前のSiに対するせん断接着力が30〜400N/cm2であり、UV照射後のSiに対するせん断接着力が150〜700N/cm2であることを特徴とする半導体加工用粘着テープ。
〔2〕前記粘着剤層に用いられる粘着剤が、アクリル系粘着剤である〔1〕項に記載の半導体加工用粘着テープ。
〔3〕半導体パッケージのダイシングおよびピックアップに用いられる〔1〕または〔2〕項に記載の半導体加工用粘着テープ。
また、アクリル系をより明確にするため、(メタ)アクリル系のように、「(メタ)」の括弧部分は、これがあってもなくてもよいことを意味し、例えば、(メタ)アクリル系は、アクリル系もしくはメタクリル系またはこれら両方を含む場合のいずれでも構わない。このことは、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリレートについても同様の意味である。
ここで、半導体加工用粘着テープのモジュラスの値を制御することで、高ピンハイトでのピン突き上げ時に破れず、擦り落としがし易い適切な柔軟性が得られる。また、半導体加工用粘着テープのせん断接着力の値を制御することで、パッケージフライの発生低減とスクラッピングによるピックアップのし易さが両立できる。
本発明の半導体加工用粘着テープ12は、図1で模式的に示す概略断面図のように、基材フィルム1上の少なくとも一方の面に粘着剤層2を有する。
以下、基材フィルム1から順に説明する。
本発明では、基材フィルム1は、均一かつ等方的な拡張性を有することが、ピンでのピックアップ時のエキスパンド工程においてパッケージ間の間隔が全方向に偏りなく広がる点で好ましい。また、基材フィルム1の剛性が大きくなりすぎないことが、基材フィルムをエキスパンドするために必要な力が大きくなりすぎず、装置の負荷が大きくならない点で好ましい。さらに、基材フィルム1の材質については特に限定されず、例えば、架橋樹脂及び非架橋樹脂のいずれであってもよい。
基材フィルム1は、単層構造であっても、複層構造であってもよい。
上記架橋樹脂としてはエチレン−(メタ)アクリル酸二元共重合体またはエチレン−(メタ)アクリル酸−(メタ)アクリル酸アルキルエステルを主な重合体構成成分とした三元共重合体を金属イオンで架橋したアイオノマー樹脂からなることが好ましい。
これらの架橋樹脂は、均一拡張性の面でエキスパンド工程に適し、かつ架橋によって加熱時に強く復元力が働く点で、特に好適である。
上記アイオノマー樹脂に含まれる金属イオンは特に限定されず、亜鉛、ナトリウム等のイオンが挙げられる。溶出性が低く低汚染性の点から亜鉛イオンが好ましい。
また、上記(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、メタアクリル酸メチル、メタアクリル酸エチル、メタアクリル酸プロピル、メタアクリル酸ブチル、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル等が挙げられる。
これらの架橋樹脂は、架橋部位と非架橋部位が樹脂中に共存していることから、一定の均一拡張性を有する。また、復元力が働くことから、エキスパンド工程で生じたテープの弛みを除去する上でも好適であり、分子鎖の構成中に塩素をほとんど含まないため、使用後に不要となったテープを焼却処分しても、ダイオキシンやその類縁体等の塩素化芳香族炭化水素が発生しない為、環境負荷も小さい。上記ポリエチレンやエチレン−酢酸ビニル共重合体に対して照射するエネルギー線の量を適宜に調整することで、十分な均一拡張性を有する樹脂を得ることができる。
また、上記非架橋樹脂としては、例えば、ポリプロピレンとスチレン−オレフィン共重合体との混合樹脂組成物が挙げられる。
ポリプロピレンとしては、例えばプロピレンの単独重合体、又は、ブロック型若しくはランダム型プロピレン−エチレン共重合体を用いることができる。ランダム型のプロピレン−エチレン共重合体は剛性が小さく好ましい。
プロピレン−エチレン共重合体中のエチレン構成単位の含有率が0.1質量%以上であることが、テープが適度な剛性を有し、混合樹脂組成物中の樹脂同士の相溶性が高い点から好ましい。テープが適度な剛性を有すると擦り落としによるピックアップ性が向上し、樹脂同士の相溶性が高い場合は押出し吐出量が安定化しやすい。上記エチレン構成単位の含有率は、より好ましくは1質量%以上である。また、プロピレン−エチレン共重合体中のエチレン構成単位の含有率が7質量%以下であることが、ポリプロピレンが安定して重合しやすくなる点から好ましく、より好ましくは5質量%以下である。
スチレン−オレフィン共重合体としては水素添加したものを用いてもよい。スチレン−オレフィン共重合体が水素添加されると、プロピレンとの相溶性が良くかつオレフィン中の二重結合に起因する酸化劣化による、脆化、変色を防止することができる。
また、スチレン−オレフィン共重合体中のスチレン構成単位の含有率が5質量%以上であることが、スチレン−オレフィン共重合体を安定して重合しやすい点で好ましい。また、上記スチレン構成単位の含有率は40質量%以下であることが、柔軟で拡張性に優れる点から好ましく、より好ましくは25質量%以下であり、さらに好ましくは15質量%以下である。
スチレン−オレフィン共重合体としては、ブロック型共重合体及びランダム型共重合体のいずれを用いてもよい。ランダム型共重合体は、スチレン相が均一に分散し、より偏在の少ない拡張性や柔軟性を得られる点から好ましい。構成各成分の特徴を出しやすい点からは、ブロック共重合体が好ましく、スチレン−オレフィン−スチレンブロック共重合体がより好ましく、スチレン−水添オレフィン−スチレンブロック共重合体がさらに好ましい。
上記混合樹脂組成物中のスチレン−オレフィン共重合体の含有率の下限は10質量%以上であることが、装置に適した基材フィルム1の剛性に調整しやすい点で好ましい。また、上限は厚さムラを抑制できる点から、70質量%以下が好ましく、50質量%以下がより好ましい。
基材フィルム1の厚みは特に限定されないが、半導体加工用粘着テープ12のエキスパンド工程において引き伸ばし易く、かつピックアップ時に破断等しないだけの十分な強度を有していればよい。具体的には、例えば、50〜200μmが好ましく、100〜150μmがより好ましい。
粘着剤層2は、従来の任意の種々の粘着剤により形成され得る。このような粘着剤としては、何ら限定されるものではないが、例えばゴム系、アクリル系、シリコーン系、ポリビニルエーテル系等をベースポリマーとした粘着剤が用いられる。
粘着剤中、ベースポリマーの含有率は、20〜100質量%が好ましく、30〜90質量%がより好ましい。
本発明では、被着体である半導体パッケージへの糊残りの少なさからアクリル系粘着剤が好ましい。
架橋剤としては、各種ベースポリマーに応じて適宜選択されるが、例えばイソシアネート系架橋剤、エポキシ系架橋剤、金属キレート系架橋剤、アジリジン系架橋剤、アミン樹脂のものが挙げられる。
イソシアネート系架橋剤としては、多価イソシアネート化合物が用いられ、例えば、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、1,3−キシリレンジイソシアネート、1,4−キシリレンジイソシアネート、ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート、ジフェニルメタン−2,4’−ジイソシアネート、3−メチルジフェニルメタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタン−2,4’−ジイソシアネート、リジンジイソシアネート、リジントリイソシアネートが挙げられ、市販品では、日本ポリウレタン社製のコロネートL(商品名)が挙げられる。
粘着剤中、イソシアネート系架橋剤は、ベースポリマー100質量部に対し、0.1〜10質量部が好ましく、0.1〜5質量部がより好ましい。
放射線硬化型の粘着剤としては、紫外線、電子線等で硬化されることで、剥離時に剥離しやすくなる粘着剤を使用することができる。一方、加熱発泡型の粘着剤としては、加熱による発泡や膨張により剥離しやすくなる粘着剤を使用することができる。さらに、粘着剤としてはダイシング・ダイボンディング兼用可能な接着剤を用いることもできる。放射線硬化型粘着剤としては、例えば、特公平1−56112号公報、特開平7−135189号公報等に記載のものが好ましく使用されるが、これらに限定されることはない。
本発明においては、紫外線硬化型粘着剤を用いることが好ましい。紫外線硬化型粘着剤としては、放射線(紫外線)により硬化し三次元網状化する性質を有していればよい。例えば通常のゴム系あるいはアクリル系の感圧性ベース樹脂(ベースポリマー)に対して、分子中に少なくとも2個の光重合性炭素−炭素二重結合を有する低分子量化合物(以下、光重合性化合物という)および光重合開始剤が配合されてなる、紫外線硬化型粘着剤が挙げられる。
上記(メタ)アクリル酸アルキルエステル構成単位としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
上記、他の不飽和単量体からなる構成単位としては、ヒドキシアルキル(メタ)アクリレート(例えば、2−ヒドロキシエチルアクリレート)等が挙げられる。
粘着剤中、粘着性能と可とう性を制御する点から、ベースポリマー100質量部に対し、光重合性化合物は10〜180質量部が好ましく、20〜170質量部がより好ましい。
このような光重合開始剤としては、具体的には、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンジルジフェニルサルファイド、テトラメチルチウラムモノサルファイド、アゾビスイソブチロニトリル、ジベンジル、ジアセチル、β−クロールアンスラキノン、α−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトンなどが挙げられる。
紫外線硬化型粘着剤中、光重合開始剤は、ベースポリマー100質量部に対し、0.1〜10質量部が好ましく、0.1〜5質量部がより好ましい。
また、アクリル系粘着剤のベースポリマーのガラス転移温度は、−70℃〜15℃が好ましく、−66℃〜0℃がより好ましい。
質量平均分子量は、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)により、標準ポリスチレン換算して得られたものである。
ガラス転移温度は、示差走査熱量分析(DSC)により、例えば、昇温速度5℃/minの条件で測定して得られた値である。
本発明では、半導体加工用粘着テープの5%モジュラスは、3.0〜15.0MPaである。
半導体加工用粘着テープの5%モジュラスは、6.0〜13.0MPaが好ましく、7.0〜12.0MPaがさらに好ましい。
本発明では、MD方向とTD方向を各5回測定し、これらの測定値の全てを平均した値を5%モジュラスの値とする。
本発明では、半導体加工用粘着テープのせん断接着力は、Siに対してUV照射前で30〜400N/cm2であり、Siに対してUV照射後で150〜700N/cm2である。
半導体加工用粘着テープのせん断接着力は、Siに対してUV照射前で50〜350N/cm2が好ましく、70〜300N/cm2がさらに好ましい。また、Siに対してUV照射後で180〜650N/cm2が好ましく、200〜600N/cm2がさらに好ましい。
なお、半導体チップ(パッケージ)14のパッケージ樹脂による一括モールドは常法により行うことができ、パッケージ樹脂も通常用いられるパッケージ樹脂を用いることができる。
本発明の半導体加工用粘着テープ12は、パッケージ樹脂で一括モールドされた半導体チップのダイシングおよびピックアップに使用することができるが、半導体ウェハ13のダイシングからパッケージ樹脂で一括モールドされた半導体チップのダイシング、ピックアップまでの一連の工程において使用することもできる。
1)基材フィルムA
スチレン−水添イソプレン−スチレンブロック共重合体(SEPS)〔商品名:セプトンKF−2104、(株)クラレ社製〕とホモプロピレン(PP)〔商品名:J−105G、宇部興産(株)社製〕とを下記表1に示す配合比で、2軸混練機を用いて、約200℃で混合した後、約200℃でフィルム押出成形にて加工し、厚さ150μmの基材フィルムAを製造した。
下記表1に示す配合比の樹脂を用いた以外は、基材フィルムAの製造と同様にして、厚さ150μmの基材フィルムB〜Eを各々製造した。
スチレン−水添ブタジエン−スチレン共重合体(SEBS)〔商品名:ダイナロン8600P、(株)JSR社製〕とホモプロピレン(PP)〔商品名:J−105G、宇部興産(株)社製〕とを、下記表1に示す配合比で、2軸混練機を用いて、約200℃で混合した後、約230℃でフィルム押出成形にて加工し、厚さ150μmの基材フィルムFを製造した。
なお、表中、ブランクは、使用していないことを意味する。
1)粘着剤a
アクリル系ベースポリマーa(エチルアクリレート、ブチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレートからなる共重合体、質量平均分子量70万、ガラス転移温度:−30℃)100質量部にポリイソシアネート化合物〔商品名:コロネートL、日本ポリウレタン工業(株)社製〕1質量部、光重合性炭素−炭素二重結合を有する化合物としてテトラメチロールメタンテトラアクリレート50質量部、光重合開始剤としてα−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン1質量部を添加し、混合して粘着剤aを得た。
粘着剤aと同様に、下記表2に示す配合比で混合し、粘着剤b〜eを各々得た。
アクリル系ベースポリマーb(2−エチルヘキシルアクリレート、メチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレートからなる共重合体、質量平均分子量80万、ガラス転移温度:−60℃)100質量部にポリイソシアネート化合物〔商品名:コロネートL、日本ポリウレタン工業(株)社製〕1質量部、光重合性炭素−炭素二重結合を有する化合物としてテトラメチロールメタンテトラアクリレート50質量部、光重合開始剤としてα−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン1質量部を添加し、混合して粘着剤fを得た。
粘着剤fと同様に、下記表2に示す配合比で混合し、粘着剤gを得た。
なお、表中、ブランクは、使用していないことを意味する。
上記基材フィルムAの一方の表面に、上記の粘着剤aを厚さ20μmに塗工して、粘着剤層2を形成し、実施例1の半導体加工用粘着テープ12を製造した。
上記粘着剤b、c及びfを用いた以外は実施例1と同様にして各半導体加工用粘着テープ12を各々製造した。
上記基材フィルムBを用いた以外は実施例1と同様にして半導体加工用粘着テープ12を製造した。
上記基材フィルムCを用いた以外は実施例1と同様にして半導体加工用粘着テープ12を製造した。
上記基材フィルムDを用いた以外は実施例3と同様にして半導体加工用粘着テープ12を製造した。
上記基材フィルムFを用いた以外は実施例1と同様にして半導体加工用粘着テープ12を製造した。
上記粘着剤gを用いた以外は実施例6と同様にして半導体加工用粘着テープを製造した。
上記粘着剤d、eを用いた以外は実施例7と同様にして各半導体加工用粘着テープを各々製造した。
上記粘基材フィルムEを用いた以外は実施例1と同様にして半導体加工用粘着テープを製造した。
各半導体加工用粘着テープを用いて、JIS K7127/2/300に従い、試験片を作製し、5%モジュラスを測定した。各試験片に対して、MD方向とTD方向を各5回測定し、これらの測定値の全てを平均した値を試験結果とした。
半導体加工用粘着テープのせん断接着力は、以下の方法により評価した。
1000Nのロードセルを装着した万能型ボンドテスター(商品名、4000シリーズ、DAGE社製)を用い、測定スピード50μm/s、測定高さ350μm、測定温度23℃でベアウェハを水平方向に押し、半導体加工用粘着テープのダイシェア強度を測定した。10個のサンプルについて測定したダイシェア強度の平均をせん断接着力とした。
各半導体加工用粘着テープにQFNパッケージ(Quad Flat Non lead package、60mm×150mm、厚さ0.95mm)を貼合した。ダイサー〔(株)DISCO社製 商品名、DFD6340〕にて、ブレード回転数20000rpm、切削速度30mm/min、粘着テープへの切り込み量70μmの条件で、サイズ1mm×1mmとなるようダイシングした。
ダイシング後の個々のパッケージを観察し、以下の評価基準で評価した。
○:パッケージ(チップ)が全て半導体加工用粘着テープ上に残っている。
×:パッケージが1つ以上飛散している。
各半導体加工用粘着テープとQFNパッケージ(Quad Flat Non lead package、60mm×150mm、厚さ0.95mm)とを貼り合せ、ダイサー〔(株)DISCO社製 商品名、DFD6340〕にて、ブレード回転数20000rpm、切削速度30mm/min、粘着テープへの切り込み量70μmの条件で、サイズ1mm×1mmの条件でダイシングした。ダイシング後、半導体加工用粘着テープ側から紫外線を照射し(メタルハライドランプ、UV強度30mW/cm2、積算光量200mJ/cm2)、粘着テープの粘着力を低下させた。
上記で得られた、紫外線照射後の半導体加工用粘着テープ付きパッケージをサンプルとして、以下3種の方法でピックアップの評価を行った。
(1)ピンでのピックアップによる評価
上記で作製したサンプルについて、キャノンマシナリ社製CAP-300II(商品名)を用いてピンハイト300μmでのピックアップ成功率と、ピンハイト1000μmでピックアップを行い、隣接チップのパッケージフライの有無を確認した。
下記の表中、「フライ有」と書いたものは、ピンハイト300μmではピックアップ成功率100%であるが、ピンハイト1000μmのときにパッケージフライが発生したため、劣(NG)の結果となったことを意味する。
(2)擦り落としによる評価
上記で作製したサンプルについて、半導体加工用粘着テープの背面をピンセットで擦り、パッケージを落とした。
下記の表中、「100%」以外は、全て「NG」である。
(3)スクラッピングによる評価
上記で作製したサンプルについて、ポリカーボネート製のバーを、半導体加工用粘着テープの粘着剤層と被着体であるパッケージ面の境に当て、パッケージをそぎ落とした。
下記の表中、「100%」以外は、全て「NG」である。
なお、表中、ブランクは、試験せず(ND)であったことを意味する。
これに対して、上記表3−2から以下のことが分かる。
まず、比較例1の半導体加工用粘着テープは、粘着剤中のオリゴマー成分が多く、5%モジュラスの値が小さすぎて、かつ、UV照射後のSiに対する半導体加工用粘着テープのせん断接着力の値が大きすぎた結果、スクラッピングでのピックアップが困難であった。
次いで、比較例2の半導体加工用粘着テープは、基材のエラストマー成分が少なく、また、粘着剤中のオリゴマー成分が少なく、5%モジュラスの値が大きすぎて、かつ、UV照射前のSiに対する半導体加工用粘着テープのせん断接着力の値が小さすぎた結果、半導体パッケージへの貼り付き性が悪化し、パッケージフライが発生してしまった。このため、その後の試験・評価は中止した。
また、比較例3の半導体加工用粘着テープは、基材のエラストマー成分が少なく、また、粘着剤中のオリゴマー成分が多く、UV照射後のSiに対する半導体加工用粘着テープのせん断接着力が小さすぎた結果、ピンでのピックアップ時に隣接パッケージのパッケージフライが発生してしまった。
さらに、比較例4の半導体加工用粘着テープは、基材のエラストマー成分が多く、5%モジュラスの値が小さすぎた結果、擦り落としによるピックアップで半導体加工用粘着テープ上にパッケージが残ってしまった。
2 粘着剤層
11 ホルダー
12 半導体加工用粘着テープ
13 半導体ウェハ
14 半導体チップ
15 実線矢印方向
16 エキスパンダー
17 点線矢印方向
Claims (3)
- 基材フィルム上に粘着剤層を有する半導体加工用粘着テープであって、
前記半導体加工用粘着テープの5%モジュラスが3.0〜15.0MPaであり、UV照射前のSiに対するせん断接着力が30〜400N/cm2であり、UV照射後のSiに対するせん断接着力が150〜700N/cm2であることを特徴とする半導体加工用粘着テープ。 - 前記粘着剤層に用いられる粘着剤が、アクリル系粘着剤である請求項1に記載の半導体加工用粘着テープ。
- 半導体パッケージのダイシングおよびピックアップに用いられる請求項1または2に記載の半導体加工用粘着テープ。
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