JP5805113B2 - 粘着テープ、及び粘着テープを用いた半導体装置の製造方法 - Google Patents

粘着テープ、及び粘着テープを用いた半導体装置の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5805113B2
JP5805113B2 JP2013002335A JP2013002335A JP5805113B2 JP 5805113 B2 JP5805113 B2 JP 5805113B2 JP 2013002335 A JP2013002335 A JP 2013002335A JP 2013002335 A JP2013002335 A JP 2013002335A JP 5805113 B2 JP5805113 B2 JP 5805113B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
wafer
adhesive tape
modified region
pressure
tape
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2013002335A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2014135376A (ja
Inventor
阿久津 晃
晃 阿久津
朗 矢吹
朗 矢吹
有理 玉川
有理 玉川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
THE FURUKAW ELECTRIC CO., LTD.
Original Assignee
THE FURUKAW ELECTRIC CO., LTD.
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by THE FURUKAW ELECTRIC CO., LTD. filed Critical THE FURUKAW ELECTRIC CO., LTD.
Priority to JP2013002335A priority Critical patent/JP5805113B2/ja
Publication of JP2014135376A publication Critical patent/JP2014135376A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5805113B2 publication Critical patent/JP5805113B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Adhesive Tapes (AREA)
  • Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)
  • Dicing (AREA)
  • Container, Conveyance, Adherence, Positioning, Of Wafer (AREA)

Description

本発明は粘着テープ、及び粘着テープを用いた半導体装置の製造方法に関し、詳しくは、放射線照射により粘着力が変化することのない放射線非硬化型であって、ウェハを分割したチップをピックアップするために用いる粘着テープ、及び該粘着テープを用いた半導体装置の製造方法に関する。
従来、半導体ウェハや半導体パッケージの半導体関連材料などは、回転刃などの切断刃を用いて切断され、小片の半導体素子やIC部品に分離されている。例えば、シリコン、ゲルマニウム、ガリウム−砒素などを材料とする半導体ウェハは、大径の状態で製造された後、所定の厚さになるまで裏面研削処理(バックグラインド処理)され、さらに必要に応じて裏面処理(エッチング処理、ポリッシング処理など)が施される。次に、半導体ウェハが切断加工(ダイシング)され剥離回収(ピックアップ)する工程を経て、マウント及びモールド工程に実装される。このダイシング工程においては、半導体加工用ウェハを固定保持してチップに切断加工するためにダイシング用粘着テープが用いられている。
ダイシング用粘着テープにおいては、切断加工の際、ダイシングブレードがウェハを切削する衝撃でチップが飛散することによる、歩留まりの低下や、ダイシングブレードの破損を防止するため、強保持性が求められる。また、剥離回収の際は、テープ裏面側から突き上げピンでチップを突上げることでチップをテープから剥離させるため、剥離不良によるチップ割れや歩留まり低下を防止するため易剥離性が求められる。このように、ダイシング用粘着テープには、ダイシング工程とピックアップ工程において相反する性能を有することが要求されており、これら要求を達成するため、放射線照射により粘着力が変化する、放射線硬化型のダイシング用粘着テープを用いることが知られている(例えば、特許文献1参照)。
ところで近年では、ICカードの普及が進み、チップの薄型化が望まれている。このため、従来は厚さが350μm程度であった半導体チップを、厚さ50〜100μmあるいはそれ以下まで薄くする必要が生じている。このようなチップの薄型化を達成するため、新たなウェハの切断方法が提案されている。ウェハを完全に切断せずに、折り目となる溝を加工するハーフカットダイシング工程(例えば、特許文献2参照)や、ウェハに対して透過性を有する波長のパルスレーザー光線の集光点をウェハの厚さ部分に合わせてウェハの内部に帯状の改質領域を形成するステルスダイシング工程(例えば、特許文献3参照)など、ウェハを容易に切断可能とする工程を施し、その後に外力を加えるなどして切断する方法が提案されている。これらの方法は、特にウェハの厚さが薄い場合にチッピングなどの不良を低減する効果がある。また、ステルスダイシングを用いた場合、カーフラインを必要としないことから収率向上効果などを期待することができる。
また、外力を加える方法として、ウェハ内部に集光点を合わせレーザー照射により改質層を形成し、その後、裏面側から改質領域に到達するまで研削を行う半導体チップの製造方法が開示されている(例えば、特許文献4参照)。この工法は「先ダイシング法」と呼ばれ、ウェハの裏面研削と個々のチップへの分割を同時に行うことにより、薄型チップを効率よく製造することができる。
特開2005−19607公報 特開2002−192370公報 特開2003−338467公報 特開2012−124300公報
このように近年では新たなダイシング方法が提案されており、その結果、ダイシング用粘着テープに要求される特性も変化してきている。ここで、ステルスダイシング法を用いて半導体装置の製造工程を行うと、ブレードによるダイシング方法と異なり、チップ間にカーフラインの形成がなされないため、放射線硬化型ダイシング用粘着テープを用いて放射線照射にてテープを硬化させると、硬化収縮により本来のチップ間隔が崩れてしまい(カーフシフト)、ピックアップ工程にてチップの剥離がしにくくなることや、チップ同士の接触により不具合が生じることが新たな問題となっている。
また、ステルスダイシング法においては前述したように厚さ100μm以下の薄ウェハの加工が用いられることが多く、ピックアップ時のチップ割れが問題となっている。そのため、一般的なブレードダイシング用途に比べ、粘着テープにはより軽剥離の性能が要求される。
そこで、本発明は、ステルスダイシング法や先ダイシング法などウェハにカーフラインが形成されないダイシング工程において、放射線硬化型ダイシング用粘着テープを用いることによって生ずる硬化収縮によるチップへの粘着剤の噛み込みによるカーフシフトがなく、ピックアップ時に容易にテープからチップを剥離させることができ、エキスパンドの際にはリングフレームからの剥離がない放射線非硬化型の粘着テープを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本願発明による粘着テープは、表面に回路パターンが形成されたウェハ内部に集光点を合わせてレーザーを照射することにより、ウェハ内部に改質領域を形成した後、前記改質領域でチップに分割したチップをピックアップするために用いる粘着テープであって、放射線の照射により硬化しない放射線非硬化型であり、23℃、50%RHの条件下、剥離角度180度、剥離速度300mm/minにおける、シリコンミラー面との剥離力が、0.1〜0.4N/25mmであり、23℃、50%RHの条件下、剥離角度180度、剥離速度300mm/minにおける、SUS304面との剥離力が、0.4〜0.8N/25mmであることを特徴とする。
上記粘着テープは、基材フィルム上に粘着剤層が形成されており、前記粘着剤層が、アルキル基の炭素数が4以上の(メタ)アクリル酸アルキルエステルモノマーが70〜90質量%と、2−ヒドロキシプロピルアクリレートが10〜30質量%とにより構成される水酸基価が45〜100のアクリル系共重合体と、数平均分子量が3000〜10000であるポリプロピレンオキシドとを含み、イソシアネート系架橋剤を用いて架橋されてなることが好ましい。
また、上記粘着テープは、(a)前記ウェハの表面に表面保護テープを貼付し、前記ウェハ内部に集光点を合わせてレーザーを照射することにより、前記ウェハ内部に前記改質領域を形成する工程と、(b)前記改質領域または前記改質領域付近に到達するまで前記ウェハの裏面を研削する工程と、(c)前記ウェハの裏面に前記粘着テープを貼付すると共に、前記粘着テープを保持するためのリングフレームに前記粘着テープを固定する工程と、(d)前記ウェハの表面に貼付した前記表面保護テープを剥離する工程と、(e)前記粘着テープをエキスパンドし、前記改質領域で分割したチップをピックアップする工程とを含む半導体装置の製造方法に用いることが好ましい。
また、上記有機粘着テープは、(a)前記ウェハの表面に表面保護テープを貼付し、前記ウェハ内部に集光点を合わせてレーザーを照射することにより、前記ウェハ内部に前記改質領域を形成する工程と、(b)前記改質領域または前記改質領域付近に到達するまでウェハ裏面を研削する工程と、(c)前記ウェハの裏面に前記粘着テープを貼付すると共に、前記粘着テープを保持するためのリングフレームに前記粘着テープを固定する工程と、(d)前記ウェハおよび前記リングフレームを保持台に保持し、前記粘着テープを介し、前記ウェハ裏面側から外部応力を加えることにより、前記ウェハを前記改質領域に沿ってチップ単位に分割する工程と、(e)前記ウェハの表面に貼付した前記表面保護テープを剥離する工程と、(f)前記粘着テープをエキスパンドし、前記チップをピックアップする工程とを含む半導体装置の製造方法に用いることが好ましい。
また、上記課題を解決するために、本願発明による半導体装置の製造方法は、(a)前記ウェハの表面に表面保護テープを貼付し、前記ウェハ内部に集光点を合わせてレーザーを照射することにより、前記ウェハ内部に前記改質領域を形成する工程と、(b)前記改質領域または前記改質領域付近に到達するまで前記ウェハの裏面を研削する工程と、(c)前記ウェハの裏面に前記粘着テープを貼付すると共に、前記粘着テープを保持するためのリングフレームに前記粘着テープを固定する工程と、(d)前記ウェハの表面に貼付した前記表面保護テープを剥離する工程と、(e)前記粘着テープをエキスパンドし、前記改質領域で分割したチップをピックアップする工程とを含む半導体装置の製造方法であって、前記粘着テープは、放射線の照射により硬化しない放射線非硬化型であり、23℃、50%RHの条件下、剥離角度180度、剥離速度300mm/minにおける、シリコンミラー面との剥離力が、0.1〜0.4N/25mmであり、23℃、50%RHの条件下、剥離角度180度、剥離速度300mm/minにおける、SUS304面との剥離力が、0.4〜0.8N/25mmであることを特徴とする。
また、本願発明による半導体装置の製造方法は、(a)前記ウェハの表面に表面保護テープを貼付し、前記ウェハ内部に集光点を合わせてレーザーを照射することにより、前記ウェハ内部に前記改質領域を形成する工程と、(b)前記改質領域または前記改質領域付近に到達するまでウェハ裏面を研削する工程と、(c)前記ウェハの裏面に前記粘着テープを貼付すると共に、前記粘着テープを保持するためのリングフレームに前記粘着テープを固定する工程と、(d)前記ウェハおよび前記リングフレームを保持台に保持し、前記粘着テープを介し、前記ウェハ裏面側から外部応力を加えることにより、前記ウェハを前記改質領域に沿ってチップ単位に分割する工程と、(e)前記ウェハの表面に貼付した前記表面保護テープを剥離する工程と、(f)前記粘着テープをエキスパンドし、前記チップをピックアップする工程とを含む半導体装置の製造方法であって、前記粘着テープは、放射線の照射により硬化しない放射線非硬化型であり、23℃、50%RHの条件下、剥離角度180度、剥離速度300mm/minにおける、シリコンミラー面との剥離力が、0.1〜0.4N/25mmであり、23℃、50%RHの条件下、剥離角度180度、剥離速度300mm/minにおける、SUS304面との剥離力が、0.4〜0.8N/25mmであることを特徴とする。
上記の半導体装置の製造方法は、前記粘着テープが、基材フィルム上に粘着剤層が形成されており、前記粘着剤層が、アルキル基の炭素数が4以上の(メタ)アクリル酸アルキルエステルモノマーが70〜90質量%と、2−ヒドロキシプロピルアクリレートが10〜30質量%とにより構成される水酸基価が45〜100のアクリル系共重合体と、数平均分子量が3000〜10000であるポリプロピレンオキシドとを含み、イソシアネート系架橋剤を用いて架橋されてなることが好ましい。
本発明によれば、ステルスダイシング法や先ダイシング法などウェハにカーフラインが形成されないダイシング工程において、放射線硬化型ダイシング用粘着テープを用いることによって生ずる硬化収縮によるチップへの粘着剤の噛み込みによるカーフシフトがなく、ピックアップ時に容易にテープからチップを剥離させることができ、エキスパンドの際にはリングフレームからの剥離がない放射線非硬化型の粘着テープを提供することができる。
本発明の実施形態に係る粘着テープの構造を模式的に示す断面図である。 本発明の実施形態に係る粘着テープを用いたステルスダイシング法によるダイシング工程を模式的に示す断面図である。 本発明の実施形態に係る粘着テープを用いたステルスダイシング法によるダイシング工程を模式的に示す断面図である。 本発明の実施形態に係る粘着テープを用いたステルスダイシング法によるダイシング工程を模式的に示す断面図である。 本発明の実施形態に係る粘着テープを用いたステルスダイシング法によるダイシング工程を模式的に示す断面図である。 本発明の実施形態に係る粘着テープを用いたエキスパンド工程を模式的に示す断面図である。 本発明の実施形態に係る粘着テープを用いたピックアップ工程を模式的に示す断面図である。 本発明の実施形態に係る粘着テープを用いたステルスダイシング法によるダイシング工程において外力を加える別の方法を模式的に示す断面図である。
以下に、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
本発明の実施形態に係る粘着テープ1は、基材フィルム2の少なくとも片側に、少なくとも1層の粘着剤層3が形成されている。図1は、本発明の放射線非硬化型の粘着テープ1の好ましい実施態様を示す概略断面図であり、粘着テープ1は基材フィルム2を有しており、基材フィルム2の上には粘着剤層3が形成されている。また、粘着剤層3の上には、必要に応じて設けられるセパレータ4が形成されている。
以下、本実施形態の粘着テープ1の各構成要素について詳細に説明する。
(基材フィルム2)
基材フィルム2としては、特に制限されるものでなく、公知のプラスチックなどの樹脂を用いることができる。一般に基材フィルム2としては熱可塑性のプラスチックフィルムが用いられている。使用する基材フィルム2としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、およびポリブテンのようなポリオレフィン、スチレン−水添イソプレン−スチレンブロック共重合体、スチレン−イソプレン−スチレン共重合体、スチレン−水添ブタジエン−スチレン共重合体およびスチレン−水添イソプレン/ブタジエン−スチレン共重合体のような熱可塑性エラストマー、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体、およびエチレン−(メタ)アクリル酸金属塩系アイオノマーのようなエチレン共重合体、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリメタクリル酸メチル等のエンジニアリングプラスチック、軟質ポリ塩化ビニル、半硬質ポリ塩化ビニル、ポリエステル、ポリウレタン、ポリアミド、ポリイミド、天然ゴムならびに合成ゴム等の高分子材料が好ましい。また、これらの群から選ばれる2種以上が混合されたものもしくは複層化されたものでもよく、粘着剤層3との接着性によって任意に選択することができる。
基材フィルム2は、市販のものを用いても良いし、常法により製膜したものであっても良い。基材フィルム2の厚さは通常のダイシング用粘着テープ1の基材フィルム2と特に異ならない。通常30〜200μm、より好ましくは50〜150μmである。
基材フィルム2の粘着剤層3に接する面には、密着性を向上させるために、コロナ処理を施したり、プライマー等の処理を施してもよい。
(粘着剤層3)
放射線の照射により硬化しない放射線非硬化型の粘着剤層3に使用される樹脂としては、粘着テープ1の23℃、50%RHの条件下、剥離角度180度、剥離速度300mm/minにおける、シリコンミラー面との剥離力が、0.1〜0.4N/25mmであり、23℃、50%RHの条件下、剥離角度180度、剥離速度300mm/minにおける、SUS304面との剥離力が、0.4〜0.8N/25mmとなるものであれば、特に制限されることはなく、(メタ)アクリル酸アルキルエステルモノマーから導かれる構成単位と、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシルエチル(メタ)アクリレートおよび/または2−ヒドロキシブチルアクリレートから導かれる構成単位とを含み、該(メタ)アクリル酸アルキルエステルモノマーから導かれる構成単位が含まれる共重合体が、イソシアネート化合物により架橋されたものを使用することができる。
対シリコンミラー面、対SUS304の剥離力が上記範囲内となるようにするには、アルキル基の炭素数が4以上の(メタ)アクリル酸アルキルエステルモノマーが70〜90質量%と、2−ヒドロキシプロピルアクリレートが10〜30質量%より構成される水酸基価が45〜100のアクリル系共重合体と、数平均分子量が3000〜10000であるポリプロピレンオキシドを含み、イソシアネート系架橋剤を用いて架橋されたものを用いることが好ましい。
ここで、アルキル基の炭素数が4以上の(メタ)アクリル酸アルキルエステルモノマーとしては、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸2−メチルプロピル、(メタ)アクリル酸2−メチルブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルブチル、(メタ)アクリル酸2−メチルヘキシル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸1,2−ジメチルブチル、(メタ)アクリル酸ラウリルなどが挙げられ、その中でも特にアルキル基の炭素数が8以上のものが好ましい。
上記粘着剤を形成する共重合体において、アルキル基の炭素数が4以上の(メタ)アクリル酸アルキルエステルモノマーから導かれる構成単位が70〜90質量%含まれることが好ましい。(メタ)アクリル酸アルキルエステルモノマーから導かれる構成単位が多すぎると粘着剤の架橋点が少なくなり、十分な特性を得ることができず、少なすぎると粘着剤組成物を混合し、基材フィルム2に塗布するまでのポットライフが短くなり、本発明のダイシング用粘着テープ1を製造する場合に支障が生じる。
また、架橋性の官能基含有モノマーとして、2−ヒドロキシプロピルアクリレートが用いられ、構成単位として10〜30質量%含まれることが好ましい。2−ヒドロキシプロピルアクリレートよりも鎖長が短い2−ヒドロキシエチルアクリレートなどの官能基含有モノマーを用いると、架橋反応が速くポットライフが短くなり、本発明のダイシング用粘着テープ1を製造する場合に支障が生じ、2−ヒドロキシブチルアクリレートなど鎖長が長いモノマーを用いると架橋反応の進行が遅くなり、架橋反応の完結が極端に長期化する問題が生じる。また、官能基含有モノマーが10質量%未満であると極性が低く、被着体への密着性が低下し、リングフレーム9剥がれが発生し、30質量%を超えると、逆に被着体への密着性が過剰となり、ピックアップ時にテープからチップ11が剥離し難くなる。
また、アルキル基の炭素数が4以上の(メタ)アクリル酸アルキルエステルモノマーから導かれる構成単位が70〜90質量%、かつ官能基含有モノマーが2−ヒドロキシエチルアクリレートおよび/または2−ヒドロキシプロピルアクリレートであるアクリル系共重合体の水酸基価は45〜100mgKOH/gが好ましい。水酸基価が45mgKOH/g未満であると極性が低く、被着体への密着性が低下し、リングフレーム9剥がれが発生し、100mgKOH/gを超えると、逆に被着体への密着性が過剰となり、ピックアップ時にテープからチップ11が剥離し難くなるからである。
数平均分子量3000〜10000であるポリプロピレンオキシドとしては、数平均分子量として3000〜10000であれば特に制限されず、公知のポリプロピレンオキシドの中から適宜選択することができる。数平均分子量が3000未満であると、低分子量成分が被着体表面に移行し、汚染性が増加し、10000を超えるとアクリル系共重合体との相溶性が悪化し、未相溶成分が被着体表面に移行し汚染性が増加するため数平均分子量は3000〜10000の範囲が好ましい。
ポリプロピレンオキシドの配合量としては、特に制限されず、目的とする粘着力が得られる範囲内で適宜調整可能であるが、アクリル系共重合体100質量部に対して、0.5〜5質量部の範囲から適宜選択することができる。ポリプロピレンオキシドの配合量が0.5部未満では、ピックアップ時に粘着テープ1からチップ11(図7参照)を剥離するが困難となり、5部を超えると被着体への汚染が増加する。
対シリコンミラー面、対SUS304の剥離力は、アルキル基の炭素数、(メタ)アクリル酸アルキルエステルモノマーと2−ヒドロキシプロピルアクリレートの配合割合、水酸基価、ポリプロピレンオキシドの数平均分子量、ポリプロピレンオキシドの配合割合等を適宜組み合わせることにより、調整することができる。
粘着剤を構成する共重合体は、イソシアネート化合物により架橋されている。イソシアネート化合物としては、特に制限がなく、例えば、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、4,4′−ジフェニルエーテルジイソシアネート、4,4′−〔2,2−ビス(4−フェノキシフェニル)プロパン〕ジイソシアネート等の芳香族イソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチル−ヘキサメチレンジイソシアネート、イソフォロンジイソシアネート、4,4′−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、2,4′−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、リジントリイソシアネート等が挙げられる。具体的には、市販品として、コロネートL(商品名、日本ポリウレタン社製)等を用いることができる。
粘着剤層3中、イソシアネート化合物の含有量は、共重合体100質量部に対して、2〜12質量部が好ましい。イソシアネート化合物が2質量部未満では、架橋が不十分で凝集性が低く、被着体を剥離した際に被着体に粘着剤の残渣が付着する糊残りが増加する。イソシアネート化合物が12質量部を超えると粘着剤組成物を混合し、基材フィルム2に塗布するまでのポットライフが短くなり、粘着テープ1を製造する場合に支障が生じるからである。
粘着剤層3を形成するための粘着剤組成物中には、必要に応じて、例えば、粘着付与剤、老化防止剤、充填剤、着色剤、難燃剤、帯電防止剤、軟化剤、酸化防止剤、可塑剤、界面活性剤等の公知の添加剤等が含まれていてもよい。
粘着剤層3は、従来の粘着剤層3の形成方法を利用して形成することができる。例えば、上記粘着剤組成物を、基材フィルム2の所定の面に塗布して形成する方法や、上記粘着剤組成物を、剥離フィルム(例えば、離型剤が塗布されたプラスチック製フィルム又はシート等)上に塗布して粘着剤層3を形成した後、該粘着剤層3を基材の所定の面に転写する方法により、基材フィルム2上に粘着剤層3を形成することができる。なお、粘着剤層3は単層の形態を有していてもよく、積層された形態を有していてもよい。
また、粘着剤層3の厚さは、3〜20μmが好ましく、より好ましくは5〜15μmである。粘着剤が5μm未満の場合にはウェハ5搬送時に十分にウェハ5を保持することができず、粘着剤が15μmよりも厚い場合には密着性が過剰となり、ピックアップ不良やチップ11(図7参照)への糊残りが生じるからである。
本発明者らは、粘着テープ1における粘着特性を鋭意検討した結果、シリコンミラー面に対する剥離力を0.1〜0.4N/25mmテープ幅とすることで、ピックアップ時に周辺チップ11のばらけがなく、容易にテープからチップ11を剥離できることを見出した。一方、剥離力が0.1N/25mmテープ幅未満の場合には、ピックアップ時に周辺チップ11がばらける不具合が増加してしまい、0.4N/25mmテープ幅より大きい場合には、ピックアップ時にテープからチップ11(図7参照)を剥離することができず、ピックアップ不良が発生してしまうことが明らかとなった。
さらに、本発明者らは、粘着テープ1における粘着特性を鋭意検討した結果、SUS304に対する粘着強度を0.4〜0.8N/25mmテープ幅とすることで、ピックアップ工程のテープ延伸(エキスパンド)時の応力によるSUS製リングフレーム9(図6,7参照)からの剥離や、糊残りを抑制できることを見出した。一方、剥離力が0.4N/25mmテープ幅未満の場合には、粘着力が不足しリングフレーム9(図6,7参照)からのテープ剥離が頻発し、リングフレーム部の大部分が剥離した際は、エキスパンド時にチップ間隔を拡張できずピックアップが困難となり、リングフレーム部の剥離が小さい際においても、再ピックアップやフレーム回収時にウェハカセットに収納する際に剥がれが悪化し、工程が止まる懸念が生じる。また、0.8N/25mmテープ幅より大きい場合には、密着性が過剰となり、リングフレーム9(図6,7参照)への糊残りが増加してしまうことが明らかとなった。
(セパレータ4)
セパレータ4は、粘着剤層3を保護する目的のため、粘着テープ1を所定の形状に切断するラベル加工を容易に行う目的のため、また粘着剤を平滑にする目的のために、必要に応じて設けられる。セパレータ4の構成材料としては、紙、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート等の合成樹脂フィルム等が挙げられる。セパレータ4の表面には粘着剤層3からの剥離性を高めるため、必要に応じてシリコーン処理、長鎖アルキル処理、フッ素処理等の剥離処理が施されていても良い。また、必要に応じて、粘着シートが環境紫外線によって反応してしまわないように、紫外線防止処理が施されていてもよい。セパレータ4の厚さは、通常10〜100μm、好ましくは25〜50μm程度である。
<使用方法>
次に、本発明の粘着テープ1の使用方法について説明する。
本発明の粘着テープ1の使用用途としては、ステルスダイシングにより改質層領域が形成されたウェハ5をチップ11単位に分割し、ピックアップによりチップ11を取り出す工程を含む半導体製造装置の製造方法に使用する限り、特に限定されない。例えば、以下の半導体製造装置の製造方法(A),(B)において好適に使用できる。
[半導体製造装置の製造方法(A)]
(a)ウェハ5の表面に表面保護テープ6を貼付し、ウェハ5内部に集光点を合わせてレーザーを照射することにより、ウェハ5内部に前記改質領域7を形成する工程と、(b)改質領域7または改質領域7付近に到達するまでウェハ5の裏面を研削する工程と、(c)ウェハ5の裏面に粘着テープ1を貼付すると共に、粘着テープ1を保持するためのリングフレーム9に粘着テープ1を固定する工程と、(d)ウェハ5の表面に貼付した表面保護テープ6を剥離する工程と、(e)粘着テープ1をエキスパンドし、改質領域7で分割したチップ11をピックアップする工程とを含む半導体装置の製造方法。
[半導体製造装置の製造方法(B)]
(a)ウェハ5の表面に表面保護テープ6を貼付し、ウェハ5内部に集光点を合わせてレーザーを照射することにより、ウェハ5内部に改質領域7を形成する工程と、(b)改質領域7または改質領域7付近に到達するまでウェハ5裏面を研削する工程と、(c)ウェハ5の裏面に粘着テープ1を貼付すると共に、粘着テープ1を保持するためのリングフレーム9に粘着テープ1を固定する工程と、(d)ウェハ5およびリングフレーム9を保持台に保持し、粘着テープ1を介し、ウェハ5裏面側から外部応力を加えることにより、ウェハ5を改質領域7に沿ってチップ11単位に分割する工程と、(e)ウェハ5の表面に貼付した表面保護テープ6を剥離する工程と、(f)粘着テープ1をエキスパンドし、チップ11をピックアップする工程とを含む半導体装置の製造方法。
粘着テープ1を上記半導体加工装置の製造方法(A)に適用した場合の、粘着テープ1の使用方法について、図2〜6を参照しながら説明する。
まず、図2に示すように、回路パターンが形成された半導体ウェハ5の表面に、表面保護テープ6を貼合し、ウェハ5の裏面側よりウェハ5内部に集光点を合わせてレーザーを照射することにより、ウェハ5内部に改質領域7を形成する。
次に、図3(A)に示すように、改質領域7を形成したウェハ5について、砥石8で裏面を研削するバックグラインド工程により、図3(B)に示すように、改質領域7に到達するまで研削を行う。
次に、図4に示すように、セパレータ4を剥離した粘着テープ1の粘着剤層3をウェハ5の裏面に貼り合せるとともに、粘着剤層3の外周部にリングフレーム9を貼り合せる。その後、図5に示すように、表面保護テープ6を剥離する。
次に、図6に示すように、ウェハ5及びリングフレーム9が貼り合わされた粘着テープ1を、基材フィルム2側を下にして、エキスパンド装置のステージ(図示しない)上に載置し、リングフレーム9を固定した状態で、エキスパンド装置の突き上げ部材10を上昇させ、粘着テープ1をエキスパンドする。このように粘着テープ1が周方向に引き伸ばされることで、ウェハ5が、改質領域7を起点としてチップ11単位で分断される。
そして、図7に示すように、粘着テープ1の裏面側から突き上げピン12でチップ11を突上げてコレット13により吸着するピックアップ工程により、半導体チップ11を得ることができる。
なお、上述の半導体装置の製造方法では、粘着テープ1をエキスパンドすることにより、ウェハ5に外力を加えて改質領域7を起点として、ウェハ5をチップ11単位に分断するようにしたが、セパレータ4を剥離した粘着テープ1の粘着剤層3をウェハ5の裏面に貼り合せるとともに、粘着剤層3の外周部にリングフレーム9を貼り合せた後、表面保護テープ6を剥離する前に、図8(A)に示すように、粘着テープ1の裏面側すなわち基材フィルム2側から、ローラー14を摺動させることにより、ウェハ5に外力を加えて改質領域7を起点として、ウェハ5をチップ11単位に分断するようにしてもよい(図8(B)参照)。その後、上述の半導体装置の製造方法と同様に、表面保護テープ6を剥離し、粘着テープ1をエキスパンドし、粘着テープ1の裏面側から突き上げピン12でチップ11を突上げて、半導体チップ11をピックアップするとよい(図6,7参照)。
(実施例)
次に本発明を実施例に基づき更に詳細に説明する。以下本発明を実施例により説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
[基材フィルム]
基材フィルムとして、エチレン−メタクリル酸−(アクリル酸2−メチル−プロピル)3元共重合体−Zn++−アイオノマー樹脂である、ハイミランAM−7316(商品名、三井デュポンケミカル社製)を使用し、厚さ80μmのフィルムを作成した。このフィルムの片面にはコロナ処理を施し、基材フィルムAを得た。
[アクリル系共重合体]
アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、またはアクリル酸2−エチルヘキシルから導かれる構成単位と、2−ヒドロキシプロピルアクリレートから導かれる構成単位を原料として、下記の表1に示した配合比(重量部)で所定の水酸基価となるよう重合を行い、アクリル系重合体を含有するベースポリマーA〜Hを得た。
Figure 0005805113
<実施例1>
ベースポリマーB100質量部に対して、ポリプロピレンオキシドとして分子量3000であるポリプロピレングリコール(商品名:ポリプロピレングリコール3000、純正化学株式会社製)2質量部、架橋剤としてコロネートL(日本ポリウレタン社製)を6質量部の配合比で混合し、粘着剤組成物を得た。
得られた粘着組成物を、基材フィルムAのコロナ処理面に厚さ10μmとなるように塗工し、実施例1に係る粘着テープを作成した。
<実施例2>
ポリプロピレンオキシドとして分子量4000であるポリプロピレングリコール(商品名:ポリプロピレングリコール4000、純正化学株式会社製)を用いた以外は実施例1と同様にして、実施例2に係る粘着テープを作成した。
<実施例3>
ポリプロピレンオキシドとして分子量10000であるポリプロピレンオキシド(商品名:プレミノールS4011、旭硝子株式会社製)を用い、添加部数を1.0質量部とした以外は実施例1と同様にして、実施例3に係る粘着テープを作成した。
<実施例4>
ベースポリマーC100質量部に対して、ポリプロピレンオキシドとして分子量4000であるポリプロピレングリコール(商品名:ポリプロピレングリコール4000、純正化学株式会社製)2質量部、架橋剤としてコロネートL(日本ポリウレタン社製)を6質量部含む粘着剤を用いた以外は実施例1と同様にして、実施例4に係る粘着テープを作成した。
<実施例5>
ベースポリマーF100質量部に対して、ポリプロピレンオキシドとして分子量4000であるポリプロピレングリコール(商品名:ポリプロピレングリコール4000、純正化学株式会社製)2質量部、架橋剤としてコロネートL(日本ポリウレタン社製)を6質量部含む粘着剤を用いた以外は実施例1と同様にして、実施例5に係る粘着テープを作成した。
<実施例6>
ポリプロピレンオキシドとして分子量10000であるポリプロピレンオキシド(商品名:プレミノールS4011、旭硝子株式会社製)を用い、添加部数を1.0質量部とした以外は実施例5と同様にして、実施例6に係る粘着テープを作成した。
<実施例7>
ベースポリマーG100質量部に対して、ポリプロピレンオキシドとして分子量4000であるポリプロピレングリコール(商品名:ポリプロピレングリコール4000、純正化学株式会社製)2質量部、架橋剤としてコロネートL(日本ポリウレタン社製)を6質量部含む粘着剤を用いた以外は実施例1と同様にして、実施例7に係る粘着テープを作成した。
<比較例1>
ベースポリマーA100質量部に対して、架橋剤としてコロネートL(日本ポリウレタン社製)を6質量部の配合比で混合し、粘着剤組成物を得た。
得られた粘着組成物を、基材フィルムAのコロナ処理面に厚さ10μmとなるように塗工し、ダイシング用粘着テープを作成した。
<比較例2>
ポリプロピレンオキシドとして分子量4000であるポリプロピレングリコール(商品名:ポリプロピレングリコール4000、純正化学株式会社製)を用いた以外は比較例1と同様にして、比較例2に係る粘着テープを作成した。
<比較例3>
ベースポリマーB100質量部に対して、ポリプロピレンオキシドとして分子量2000であるポリプロピレングリコール(商品名:ポリプロピレングリコール2000、純正化学株式会社製)2質量部、架橋剤としてコロネートL(日本ポリウレタン社製)を6質量部含む粘着剤を用いた以外は比較例1と同様にして、比較例3に係る粘着テープを作成した。
<比較例4>
ポリプロピレンオキシドとして分子量2000であるポリプロピレングリコール(商品名:ポリプロピレングリコール2000、純正化学株式会社製)を用い、添加部数を5.0質量部とした以外は比較例3と同様にして、比較例4に係る粘着テープを作成した。
<比較例5>
ベースポリマーD100質量部に対して、ポリプロピレンオキシドとして分子量4000であるポリプロピレングリコール(商品名:ポリプロピレングリコール4000、純正化学株式会社製)2質量部、架橋剤としてコロネートL(日本ポリウレタン社製)を6質量部含む粘着剤を用いた以外は比較例1と同様にして、比較例5に係る粘着テープを作成した。
<比較例6>
ベースポリマーE100質量部に対して、ポリプロピレンオキシドとして分子量10000であるポリプロピレングリコール(商品名:プレミノールS4011、旭硝子株式会社製)1.0質量部、架橋剤としてコロネートL(日本ポリウレタン社製)を6質量部含む粘着剤を用いた以外は比較例1と同様にして、比較例6に係る粘着テープを作成した。
<比較例7>
ベースポリマーF100質量部に対して、架橋剤としてコロネートL(日本ポリウレタン社製)を6質量部含む粘着剤を用いた以外は比較例1と同様にして、比較例7に係る粘着テープを作成した。
<比較例8>
ベースポリマーF100質量部に対して、ポリプロピレンオキシドとして分子量2000であるポリプロピレングリコール(商品名:ポリプロピレングリコール2000、純正化学株式会社製)2質量部、架橋剤としてコロネートL(日本ポリウレタン社製)を6質量部含む粘着剤を用いた以外は比較例1と同様にして、比較例8に係る粘着テープを作成した。
<比較例9>
ポリプロピレンオキシドとして分子量10000であるポリプロピレンオキシド(商品名:プレミノールS4011、旭硝子株式会社製)を用い、添加部数を6.0質量部とした以外は比較例8と同様にして、比較例9に係る粘着テープを作成した。
<比較例10>
ベースポリマーH100質量部に対して、架橋剤としてコロネートL(日本ポリウレタン社製)を6質量部含む粘着剤を用いた以外は比較例1と同様にして、比較例10に係る粘着テープを作成した。
<比較例11>
ポリプロピレンオキシドとして分子量4000であるポリプロピレングリコール(商品名:ポリプロピレングリコール4000、純正化学株式会社製)を用いた以外は比較例10と同様にして、比較例11に係る粘着テープを作成した。
上記実施例および比較例で得られた粘着テープについて、以下の評価を行った。実施例についての評価結果を表2に、比較例についての評価結果を表3に示した。
〔試験1:シリコンミラー面剥離力測定〕
各実施例、比較例に係る粘着テープから幅25mm×長さ300mmの試験片を3点採取し、それらをシリコンミラーウェハに貼着した後、2kgのゴムローラを3往復かけて圧着し、1時間放置後、測定値がその容量の15〜85%の範囲に入るJIS B 7721に適合する引張試験機を用いて粘着力を測定した。測定は、180°引き剥がし法によるものとし、この時の引張速さは300mm/minとした。測定温度は23℃、測定湿度は50%であった。
〔試験2:SUS面剥離力測定〕
各実施例、比較例に係る粘着テープから幅25mm×長さ300mmの試験片を3点採取し、それらをJIS R 6253に規定する280番の耐水研磨紙で仕上げたJIS G 4305に規定する厚さ1.5mm〜2.0mmのSUS304鋼板上に貼着した後、2kgのゴムローラを3往復かけて圧着し、1時間放置後、測定値がその容量の15〜85%の範囲に入るJIS B 7721に適合する引張試験機を用いて粘着力を測定した。測定は、180°引き剥がし法によるものとし、この時の引張速さは300mm/minとした。測定温度は23℃、測定湿度は50%であった。
〔評価1:ピックアップ性評価〕
厚さ725μm、直径300mmのシリコンウェハに表面保護テープを貼合した後、レーザーダイシング装置(東京精密社製、商品名:ML300)を使用し、ウェハ内部に改質領域を形成し、前記改質領域が形成されたウェハを、グラインダ装置(東京精密社製、商品名:PG3000RM)を使用し、改質領域に到達するまで研削を行うことで厚さ100μm、チップサイズ10mm×10mmにウェハをチップ状に個片化した。
さらに、実施例および比較例に係る粘着テープを前記ウェハの研削面側に貼付すると共にリングフレームに固定した後、表面保護テープを剥離し、ダイスピッカー装置(キャノンマシナリー社製、商品名:CAP−300II)によるピックアップ試験を行った。
ピックアップ条件は以下のとおりである。
突き上げピン形状:半径0.7mm、先端曲率半径R=0.25mm、先端θ=15
ピン突き上げ高さ:600μm
ピン突き上げスピード:50mm/sec
コレット形状:吸着穴0.89mmφ
エキスパンド拡張量:10mm
リングフレーム:DISCO社製 型式DTF−2−6−1(SUS420J2製)
上記条件にて個片化したチップを50個ピックアップし、ピックアップ成否を確認した。全チップについて取り出し可能であったものを「○」、チップが1つでも粘着テープ上に留まり取り出しが不可能であったものを「×」と評価した。
〔評価2:リングフレーム剥がれ性評価〕
上記評価1にてピックアップ性評価をした後の実施例および比較例に係る粘着テープについて、リングフレームからの剥離の有無を確認した。リングフレームから粘着テープの剥離がなかったものを「○」、粘着テープにおいてリングフレームに貼合されている部分の1/4未満が剥離したものを「△」、粘着テープにおいてリングフレームに貼合されている部分の1/4以上が剥離したものを「×」と評価した。
〔評価3:チップばらけ性評価〕
試験3にてピックアップ性評価を行った際、ピックアップ箇所周辺のチップばらけの有無を目視にて確認した。ピックアップ箇所周辺のチップ配列の乱れ、飛散が認められないものを「○」、チップ配列の乱れが生じたものやチップが粘着テープ外に飛散したものを「×」と評価した。
Figure 0005805113
Figure 0005805113
表2に示すように、23℃、50%RHの条件下、剥離角度180度、剥離速度300mm/minにおける、シリコンミラー面との剥離力が、0.1〜0.4N/25mmであり、23℃、50%RHの条件下、剥離角度180度、剥離速度300mm/minにおける、SUS304面との剥離力が、0.4〜0.8N/25mmである実施例1〜7は、ピックアップ時には突き上げチップ以外の周辺チップのばらけが生じることなく、粘着テープからチップを容易に取り出し可能であった。さらに、ピックアップ工程時のエキスパンドにおいて、リングフレームからの粘着テープの剥離が発生することもなかった。
一方、23℃、50%RHの条件下、剥離角度180度、剥離速度300mm/minにおける、シリコンミラー面との剥離力が0.4N/25mmを超え、23℃、50%RHの条件下、剥離角度180度、剥離速度300mm/minにおける、SUS304面との剥離力が0.8N/25mmを超える比較例1,2,3,6は、リングフレームからのテープの剥離は見られないものの、ピックアップ時に粘着テープ上に留まり取り出しが不可能なチップが存在し、ピックアップ性に劣る結果であった。
比較例1,2については、アルキル基の炭素数が4未満の(メタ)アクリル酸アルキルエステルモノマーを用いていることから、ベースポリマーの極性が高く、シリコンウェハとの密着性が過剰となったためと考えられる。また、比較例3については、粘着剤中のポリプロピレンオキシドの数平均分子量が3000未満と、分子量が低いことで十分な離型効果を得ることができなかったためと考えられる。また、比較例6については、アルキル基の炭素数が4以上の(メタ)アクリル酸アルキルエステルモノマーが70%未満で、2−ヒドロキシプロピルアクリレートが30%を超え、水酸基価が100mgKOH/gを超えるため、ベースポリマーの極性が高く、シリコンウェハとの密着性が過剰となったためと考えられる。
また、剥離角度180度、剥離速度300mm/minにおける、SUS304面との剥離力が、0.4〜0.8N/25mmであるものの、23℃、50%RHの条件下、剥離角度180度、剥離速度300mm/minにおける、シリコンミラー面との剥離力が0.4N/25mmを超える比較例4,7,8についても、リングフレームからのテープの剥離は見られないものの、ピックアップ時に粘着テープ上に留まり取り出しが不可能なチップが存在し、ピックアップ性に劣る結果であった。
比較例4,8については、粘着剤中のポリプロピレンオキシドの数平均分子量が3000未満と、分子量が低いことで十分な離型効果を得ることができなかったためと考えられる。また、比較例7については、粘着剤中にポリプロピレンオキシドが含まれていないため、離型効果を得ることができなかったためと考えられる。
また、23℃、50%RHの条件下、剥離角度180度、剥離速度300mm/minにおける、シリコンミラー面との剥離力が0.1N/25mm未満である比較例9は、ピックアップ時に粘着テープからチップを容易に剥離可能であったが、ピン突き上げ部以外のチップも剥離しチップばらけが生じてしまった。また、23℃、50%RHの条件下、剥離角度180度、剥離速度300mm/minにおける、SUS304面との剥離力が0.4N/25mm未満である比較例5,10は、ピックアップ時に粘着テープからチップを容易に剥離可能であったが、リングフレームから粘着テープの剥離が一部生じた。比較例11は、リングフレームから粘着テープの剥離部分が多く、粘着テープをエキスパンドすることができず、ピックアップを行うことができなかった。
比較例9については、ポリプロピレンオキシドの配合量が多く離型効果が過剰であったためと考えられる。比較例5,10,11については、アルキル基の炭素数が4以上の(メタ)アクリル酸アルキルエステルモノマーが90%を超え、2−ヒドロキシプロピルアクリレートが10%未満であり、水酸基価が45mgKOH/g未満であるため、ベースポリマーの極性が低く、リングフレームとの密着性が不足したためと考えられる
1:粘着テープ
2:基材フィルム
3:粘着剤層
4:セパレータ
5:ウェハ
6:表面保護テープ
7:改質領域
8:砥石
9:リングフレーム
11:チップ

Claims (7)

  1. 表面に回路パターンが形成されたウェハ内部に集光点を合わせてレーザーを照射することにより、ウェハ内部に改質領域を形成した後、前記改質領域でチップに分割したチップをピックアップするために用いる粘着テープであって、
    放射線の照射により硬化しない放射線非硬化型であり、
    23℃、50%RHの条件下、剥離角度180度、剥離速度300mm/minにおける、シリコンミラー面との剥離力が、0.1〜0.4N/25mmであり、
    23℃、50%RHの条件下、剥離角度180度、剥離速度300mm/minにおける、SUS304面との剥離力が、0.4〜0.8N/25mmであることを特徴とする粘着テープ。
  2. 基材フィルム上に粘着剤層が形成されており、
    前記粘着剤層が、アルキル基の炭素数が4以上の(メタ)アクリル酸アルキルエステルモノマーが70〜90質量%と、2−ヒドロキシプロピルアクリレートが10〜30質量%とにより構成される水酸基価が45〜100のアクリル系共重合体と、数平均分子量が3000〜10000であるポリプロピレンオキシドとを含み、イソシアネート系架橋剤を用いて架橋されてなることを特徴とする請求項1に記載の粘着テープ。
  3. (a)前記ウェハの表面に表面保護テープを貼付し、前記ウェハ内部に集光点を合わせてレーザーを照射することにより、前記ウェハ内部に前記改質領域を形成する工程と、(b)前記改質領域または前記改質領域付近に到達するまで前記ウェハの裏面を研削する工程と、(c)前記ウェハの裏面に前記粘着テープを貼付すると共に、前記粘着テープを保持するためのリングフレームに前記粘着テープを固定する工程と、(d)前記ウェハの表面に貼付した前記表面保護テープを剥離する工程と、(e)前記粘着テープをエキスパンドし、前記改質領域で分割したチップをピックアップする工程とを含む半導体装置の製造方法に用いることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の粘着テープ。
  4. (a)前記ウェハの表面に表面保護テープを貼付し、前記ウェハ内部に集光点を合わせてレーザーを照射することにより、前記ウェハ内部に前記改質領域を形成する工程と、(b)前記改質領域または前記改質領域付近に到達するまでウェハ裏面を研削する工程と、(c)前記ウェハの裏面に前記粘着テープを貼付すると共に、前記粘着テープを保持するためのリングフレームに前記粘着テープを固定する工程と、(d)前記ウェハおよび前記リングフレームを保持台に保持し、前記粘着テープを介し、前記ウェハ裏面側から外部応力を加えることにより、前記ウェハを前記改質領域に沿ってチップ単位に分割する工程と、(e)前記ウェハの表面に貼付した前記表面保護テープを剥離する工程と、(f)前記粘着テープをエキスパンドし、前記チップをピックアップする工程とを含む半導体装置の
    製造方法に用いることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の粘着テープ。
  5. (a)ェハの表面に表面保護テープを貼付し、前記ウェハ内部に集光点を合わせてレーザーを照射することにより、前記ウェハ内部に質領域を形成する工程と、(b)前記改質領域または前記改質領域付近に到達するまで前記ウェハの裏面を研削する工程と、(c)前記ウェハの裏面に着テープを貼付すると共に、前記粘着テープを保持するためのリングフレームに前記粘着テープを固定する工程と、(d)前記ウェハの表面に貼付した前記表面保護テープを剥離する工程と、(e)前記粘着テープをエキスパンドし、前記改質領域で分割したチップをピックアップする工程とを含む半導体装置の製造方法であって、
    前記粘着テープは、放射線の照射により硬化しない放射線非硬化型であり、23℃、50%RHの条件下、剥離角度180度、剥離速度300mm/minにおける、シリコンミラー面との剥離力が、0.1〜0.4N/25mmであり、23℃、50%RHの条件下、剥離角度180度、剥離速度300mm/minにおける、SUS304面との剥離力が、0.4〜0.8N/25mmであることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  6. (a)ェハの表面に表面保護テープを貼付し、前記ウェハ内部に集光点を合わせてレーザーを照射することにより、前記ウェハ内部に質領域を形成する工程と、(b)前記改質領域または前記改質領域付近に到達するまでウェハ裏面を研削する工程と、(c)前記ウェハの裏面に着テープを貼付すると共に、前記粘着テープを保持するためのリングフレームに前記粘着テープを固定する工程と、(d)前記ウェハおよび前記リングフレームを保持台に保持し、前記粘着テープを介し、前記ウェハ裏面側から外部応力を加えることにより、前記ウェハを前記改質領域に沿ってチップ単位に分割する工程と、(e)前記ウェハの表面に貼付した前記表面保護テープを剥離する工程と、(f)前記粘着テープをエキスパンドし、前記チップをピックアップする工程とを含む半導体装置の製造方法であって、
    前記粘着テープは、放射線の照射により硬化しない放射線非硬化型であり、23℃、50%RHの条件下、剥離角度180度、剥離速度300mm/minにおける、シリコンミラー面との剥離力が、0.1〜0.4N/25mmであり、23℃、50%RHの条件下、剥離角度180度、剥離速度300mm/minにおける、SUS304面との剥離力が、0.4〜0.8N/25mmであることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  7. 前記粘着テープは、基材フィルム上に粘着剤層が形成されており、前記粘着剤層が、アルキル基の炭素数が4以上の(メタ)アクリル酸アルキルエステルモノマーが70〜90質量%と、2−ヒドロキシプロピルアクリレートが10〜30質量%とにより構成される水酸基価が45〜100のアクリル系共重合体と、数平均分子量が3000〜10000であるポリプロピレンオキシドとを含み、イソシアネート系架橋剤を用いて架橋されてなることを特徴とする請求項5または請求項6に記載の半導体装置の製造方法。
JP2013002335A 2013-01-10 2013-01-10 粘着テープ、及び粘着テープを用いた半導体装置の製造方法 Active JP5805113B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013002335A JP5805113B2 (ja) 2013-01-10 2013-01-10 粘着テープ、及び粘着テープを用いた半導体装置の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013002335A JP5805113B2 (ja) 2013-01-10 2013-01-10 粘着テープ、及び粘着テープを用いた半導体装置の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014135376A JP2014135376A (ja) 2014-07-24
JP5805113B2 true JP5805113B2 (ja) 2015-11-04

Family

ID=51413457

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013002335A Active JP5805113B2 (ja) 2013-01-10 2013-01-10 粘着テープ、及び粘着テープを用いた半導体装置の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5805113B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6265175B2 (ja) 2015-06-30 2018-01-24 日亜化学工業株式会社 半導体素子の製造方法
JP7092526B2 (ja) * 2018-03-14 2022-06-28 マクセル株式会社 バックグラインド用粘着テープ
TW202142344A (zh) * 2020-05-04 2021-11-16 力成科技股份有限公司 晶圓雷射切割方法
CN115223851B (zh) * 2022-09-21 2022-12-09 西北电子装备技术研究所(中国电子科技集团公司第二研究所) 一种机械式晶片分离方法及装置

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007150065A (ja) * 2005-11-29 2007-06-14 Shin Etsu Chem Co Ltd ダイシング・ダイボンド用接着テープ
JP5513866B2 (ja) * 2009-12-11 2014-06-04 リンテック株式会社 電子部品加工用粘着シート
JP5549403B2 (ja) * 2010-06-16 2014-07-16 富士通セミコンダクター株式会社 半導体装置の製造方法
JP5996861B2 (ja) * 2010-12-30 2016-09-21 チェイル インダストリーズ インコーポレイテッド ダイシングダイボンディングフィルム用粘着剤組成物

Also Published As

Publication number Publication date
JP2014135376A (ja) 2014-07-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5302951B2 (ja) 粘着シート
KR102543780B1 (ko) 반도체 가공용 점착 테이프, 및 반도체 장치의 제조 방법
JP5823591B1 (ja) 半導体ウエハ表面保護用粘着テープおよび半導体ウエハの加工方法
JP6018730B2 (ja) ダイシングシートおよび半導体チップの製造方法
JP6018747B2 (ja) ウエハ加工用粘着シート、該シートを用いた半導体ウエハの加工方法
TWI506118B (zh) 切割膠帶
TWI651205B (zh) 樹脂膜形成用薄片層積體
JP5294365B1 (ja) 放射線硬化型ダイシング用粘着テープ
KR101676025B1 (ko) 반도체 웨이퍼의 하프커팅 후 이면 연삭 가공용 자외선 경화형 점착시트
JP6169067B2 (ja) 電子部品加工用粘着テープ
WO2020003919A1 (ja) 半導体加工用粘着テープおよび半導体装置の製造方法
WO2020003920A1 (ja) 半導体加工用粘着テープおよび半導体装置の製造方法
JP2008001838A (ja) 半導体ウェハの裏面研削用粘着フィルム及びそれを用いた半導体ウェハの裏面研削方法
JP5805113B2 (ja) 粘着テープ、及び粘着テープを用いた半導体装置の製造方法
TWI548717B (zh) An adhesive tape for semiconductor wafer processing
KR20200101831A (ko) 방사선 경화형 다이싱용 점착 테이프
JP5764518B2 (ja) ダイシングテープ及び半導体ウエハ加工方法
JP6800062B2 (ja) 粘着テープ
JP6535047B2 (ja) 半導体加工用粘着テープ
JP5193753B2 (ja) ダイシングシートおよび半導体チップの製造方法
JP2010067646A (ja) 半導体チップの製造方法
JP2022178249A (ja) ダイシングダイボンドフィルム
CN117099185A (zh) 半导体加工用粘着胶带及半导体装置的制造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20140509

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150515

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20150520

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20150709

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20150807

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20150901

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5805113

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350