JP6532658B2 - 室内機ユニット及び空気調和機 - Google Patents
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Description
室内機ユニットは、室内から導入した空気(フレッシュエア)を熱交換器に通して空調した空調空気を送出するため、筐体内にモータで駆動されるクロスフローファンを備えている。このクロスフローファンは、室内機ユニットの筐体に設けられたベース本体に回転自在に支持されている。そして、ベース本体の一側部にはモータブラケットを介してモータが取り付けられ、このモータの出力軸がベース本体の側壁を貫通してクロスフローファンに連結されている。
従来の室内機ユニットにおいては、上述したフレッシュエアの誘引を防止するため、ベースとモータブラケットとの間に遮風部品を貼り付けて隙間を塞ぐクロスフローファンの軸部遮風構造が採用されている。なお、従来の遮風部品としては、例えば発泡ポリスチレンのように、弾力性のある素材が使用されている。
しかし、従来の軸部遮風構造や特許文献1で開示された技術は、ベースとモータブラケットとの間に別体の遮風部品を貼り付けるものであるから、軸部遮風構造を改良して部品点数及び組立作業工数の低減を実現することが望まれる。
本発明に係る室内機ユニットは、筐体と、前記筐体に設けられたベース本体と、前記ベース本体に設置された熱交換器と、前記ベース本体に回転自在に支持され、室内の空気を導入して前記熱交換器を通過させた空調空気を前記室内に送出するモータ駆動のクロスフローファンと、モータブラケットを介して前記ベース本体の側壁の外側に取り付けられ、前記側壁に設けた軸穴を通る出力軸が前記クロスフローファンと連結されるモータと、前記モータブラケットに一体的に設けられ、前記モータの所定の取付位置で前記軸穴の周囲を取り囲むように前記モータ側となる前記側壁の面に対して直接全周にわたって接する当接部と、を備えていることを特徴とするものである。
なお、上述したモータブラケットは、例えばポリプロピレン等のように弾性を有する樹脂成形部品とし、当接部をベース本体の側壁の面に押し付けてシール部を形成することとしてもよい。
図4に示すように、室内空間等の空調(冷房、暖房及び除湿)を行う空気調和機1は、室外機ユニット10及び室内機ユニット20を主な構成要素とする装置である。室外機ユニット10及び室内機ユニット20の間は、冷媒配管50により接続されて閉回路の冷媒流路が形成されている。また、室外機ユニット10及び室内機ユニット20の間は、電源及び制御用の電線(不図示)によっても接続されている。
なお、図中の符号60は、運転操作用のリモートコントローラであり、これにより空気調和機1の各種運転状態が設定されるようになっている。
室外熱交換器13は、四方弁を操作して冷媒の循環方向を切り替えることにより、冷房運転時は凝縮器として、また、暖房運転時は蒸発器として機能する熱交換器である。
また、図中の符号29はフィルターであり、吸込グリル25を通過して室内熱交換器26に導かれるフレッシュエア中に含まれる塵・ゴミ等の不純物を取り除くために設けられている。なお、吹出口27には、空調空気の吹出方向を調整するため、図示しないルーバー及びフラップが設けられている。
室内熱交換器26は、冷媒の循環方向に応じて、冷房運転時は蒸発器として、また、暖房運転時は凝縮器として機能する熱交換器である。
クロスフローファン28は、ベース本体22の側壁22aに設けた軸穴22bを貫通するモータ30の出力軸31と連結される。
一方、ベース本体22の側壁22aには、モータブラケット40の内部に収納されたモータ30を挿入して所定位置に固定設置するため、略円筒形状としたモータ収納部22cが突設されている。このモータ収納部22cは、モータ30の軸方向両端に設けられた軸受部の一方に対応している側壁22a側の小径部と、モータ30の本体部分に対応して拡径させた大径部とを備えている。なお、モータブラケット40とベース本体22との間は、図示しないボルトを用いて固定される。
さらに、第1円筒部42の先端部には、出力軸31の軸中心方向へ折曲された略リング状平板の第1鍔部43と、この第1鍔部43から出力軸31の軸方向外向きに突出させた第2円筒部44と、出力軸31の軸中心方向とは逆向き(外向き)に折曲された略リング状平板の第2鍔部45とが設けられている。
第2鍔部45は、第2円筒部44の先端部から外向きに形成された略板状部分であり、モータ30を所定位置に固定した状態において、上述したベース本体22のモータ30側となる側壁22aの面に対して軸穴22bを取り囲むように直接全周にわたって接することにより、軸穴22bの周囲を塞ぐ当接部の機能を有している。
図示の状態では、板状部材の第2鍔部45が、ベース本体22のモータ30側となる側壁22aの面に対して、軸穴22bを取り囲むようにして全周にわたって面接触するシール部となっている。このため、モータブラケット40の外側を通って軸穴22bに連通するフレッシュエアの流路については、側壁22aに対する第2鍔部45の面接触により遮断された(塞がれた)状態となる。なお、第2鍔部45は、モータブラケット40と一体に弾性を有する樹脂で成形された板状部材であるから、ベース本体22の側壁22aの面に押し付けられる位置にモータ30を固定設置すれば、弾性により良好な密着性(シール性)を得ることができる。
このように、クロスフローファン28を設置したベース本体22の側壁22aに対しクロスフローファン28側と、側壁22aに対しモータ30側とは、2箇所のシール部により分離されてフレッシュエアの流通が遮断されている。この結果、クロスフローファン28とモータ30との連結部においては、フレッシュエアが軸穴22bを通ってクロスフローファン28に誘引されることを防止でき、従って、フレッシュエアがクロスフローファン28に誘引されて結露することも防止できる。また、上述した当接部の第2鍔部45は、モータブラケット40と一体化されているので、別体の従来構造と比較して部品点数が低減されるだけでなく、遮風部品の張付作業が不要となるため組立時の作業工数を低減できるという利点もある。
このような構造とすれば、上述した第2鍔部45による面接触のシール構造に加えて、凹部46に配置した遮風部材51によるシールもなされるので、2段階のシール構造によりフレッシュエアの流通をより確実にシールすることが可能となる。
なお、第2変形例の第2鍔部45Aは、リング状凸部47を備えていること以外、上述した第2鍔部45と実質的に同じ構造となる。
そして、突出高さが等しく径の異なる複数のリング状凸部47を設けておけば、複数段階のシール部を形成することができるので、シール機能の確実性を増すことができる。
このため、複数のリング状凸部47は、少なくとも一つのリング状凸部47が側壁22aの面に密着して良好なシール性を得ることができる。
なお、本発明は上述した実施形態に限定されることはなく、その要旨を逸脱しない範囲内において適宜変更することができる。
10 室外機ユニット
11,21 筐体
12 圧縮機
13 室外熱交換器
14 室外ファン
20 室内機ユニット
22 ベース本体
22a 側壁
22b 軸穴
22c モータ収納部
23 フロントカバー
24 フロントパネル
25 吸込みグリル(吸込口)
26 室内熱交換器
27 吹出口
28 クロスフローファン
30 モータ
31 出力軸
40 モータブラケット
41 開口部
42 第1円筒部
43 第1鍔部
44 第2円筒部
45,45A,45B 第2鍔部
46 凹部
47 リング状凸部
51 遮風部材
Claims (7)
- 筐体と、
前記筐体に設けられたベース本体と、
前記ベース本体に設置された熱交換器と、
前記ベース本体に回転自在に支持され、室内の空気を導入して前記熱交換器を通過させた空調空気を前記室内に送出するモータ駆動のクロスフローファンと、
モータブラケットを介して前記ベース本体の側壁の外側に取り付けられ、前記側壁に設けた軸穴を通る出力軸が前記クロスフローファンと連結されるモータと、
前記モータブラケットに一体的に設けられ、前記モータの所定の取付位置で前記軸穴の周囲を取り囲むように前記モータ側となる前記ベース本体の前記側壁の面に対して直接全周にわたって接する当接部と、を備え、
前記当接部は、前記側壁の面に接する複数のリング状凸部を備え、
前記リング状凸部の突出高さを自由端とした先端部側から基部側へ段階的に増大させることを特徴とする室内機ユニット。 - 前記当接部の基部と連結されて前記モータ側へ延在するブラケット側円筒部を備えることを特徴とする請求項1に記載の室内機ユニット。
- 前記当接部と前記ブラケット側円筒部との連結部に全周にわたって凹部を設けるとともに、前記凹部に遮風部材を設置したことを特徴とする請求項2に記載の室内機ユニット。
- 筐体と、
前記筐体に設けられたベース本体と、
前記ベース本体に設置された熱交換器と、
前記ベース本体に回転自在に支持され、室内の空気を導入して前記熱交換器を通過させた空調空気を前記室内に送出するモータ駆動のクロスフローファンと、
モータブラケットを介して前記ベース本体の側壁の外側に取り付けられ、前記側壁に設けた軸穴を通る出力軸が前記クロスフローファンと連結されるモータと、
前記モータブラケットに一体的に設けられ、前記モータの所定の取付位置で前記軸穴を取り囲むように前記モータ側となる前記ベース本体の前記側壁の面に対して直接全周にわたって接する当接部と、を備え、
前記当接部は、前記側壁の面に接する複数のリング状凸部を備え、
前記リング状凸部の突出高さを自由端とした先端部側から基部側へ段階的に増大させることを特徴とする室内機ユニット。 - 筐体と、
前記筐体に設けられたベース本体と、
前記ベース本体に設置された熱交換器と、
前記ベース本体に回転自在に支持され、室内の空気を導入して前記熱交換器を通過させた空調空気を前記室内に送出するモータ駆動のクロスフローファンと、
モータブラケットを介して前記ベース本体の側壁の外側に取り付けられ、前記側壁に設けた軸穴を通る出力軸が前記クロスフローファンと連結されるモータと、
前記モータブラケットに一体的に設けられ、前記モータの所定の取付位置で前記軸穴を取り囲むように前記モータ側となる前記ベース本体の前記側壁の面に対して直接全周にわたって接する当接部と、
前記当接部の基部と連結されて前記モータ側へ延在するブラケット側円筒部と、
を備え、
前記当接部と前記ブラケット側円筒部との連結部に全周にわたって凹部を設けるとともに、前記凹部に遮風部材を設置したことを特徴とする室内機ユニット。 - 筐体と、
前記筐体に設けられたベース本体と、
前記ベース本体に設置された熱交換器と、
前記ベース本体に回転自在に支持され、室内の空気を導入して前記熱交換器を通過させた空調空気を前記室内に送出するモータ駆動のクロスフローファンと、
モータブラケットを介して前記ベース本体の側壁の外側に取り付けられ、前記側壁に設けた軸穴を通る出力軸が前記クロスフローファンと連結されるモータと、
前記モータブラケットに一体的に設けられ、前記モータの所定の取付位置で前記軸穴の周囲を取り囲むように前記モータ側となる前記ベース本体の前記側壁の面に対して直接全周にわたって接する当接部と、
前記当接部の基部と連結されて前記モータ側へ延在するブラケット側円筒部と、
を備え、
前記当接部と前記ブラケット側円筒部との連結部に全周にわたって凹部を設けるとともに、前記凹部に遮風部材を設置したことを特徴とする室内機ユニット。 - 請求項1から6のいずれか1項に記載の室内機ユニットと、
冷媒を圧縮するための圧縮機、及び冷媒と室外の空気との熱交換を行わせるための室外熱交換器を有する室外機ユニットと、
前記室内機ユニットおよび前記室外機ユニットを連結するとともに、前記室内機ユニット及び前記室外機ユニットの間で冷媒を循環させるための冷媒配管と、を備えていることを特徴とする空気調和機。
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