JP6369724B2 - 室内機ユニット及び空気調和機 - Google Patents
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Description
室内機ユニットは、室内から導入した空気(フレッシュエア)を熱交換器に通して空調した空調空気を送出するため、筐体内にモータで駆動されるクロスフローファンを備えている。このクロスフローファンは、室内機ユニットの筐体に設けられたベース本体に回転自在に支持されている。そして、ベース本体の一側部にはモータブラケットを介してモータが取り付けられ、このモータの出力軸がベース本体の側壁を貫通してクロスフローファンに連結されている。
従来の室内機ユニットにおいては、上述したフレッシュエアの誘引を防止するため、ベースとモータブラケットとの間に遮風部品を貼り付けて隙間を塞ぐクロスフローファンの軸部遮風構造が採用されている。なお、従来の遮風部品としては、例えば発泡ポリスチレンのように、弾力性のある素材が使用されている。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたもので、その目的とするところは、部品点数及び組立作業工数を低減でき、しかも防振部材の防振性能に悪影響を及ぼすことのないクロスフローファンの軸部遮風構造を有する室内機ユニット及びこの室内機ユニットを備えた空気調和機を提供することにある。
本発明に係る室内機ユニットの第1態様は、筐体と、前記筐体に設けられたベース本体と、前記ベース本体のモータ設置側となる側壁に突設された円筒形状のモータ軸通路と、前記ベース本体に設置された熱交換器と、前記ベース本体に回転自在に支持され、室内の空気を導入して前記熱交換器を通過させた空調空気を前記室内に送出するモータ駆動のクロスフローファンと、モータブラケットを介して前記ベース本体に設けたモータ設置部に取り付けられ、前記モータ軸通路を通る出力軸が前記クロスフローファンと連結されるモータと、前記モータブラケットの一端部をモータ軸中心方向へ折曲した防振部材受部と、を備え、前記モータ軸通路の外周面と、前記防振部材受部の先端面との間に、前記先端面の内側に前記外周面を嵌合可能な微小隙間を形成するとともに、前記モータ軸通路の先端面を前記モータの防振部材と非接触となるように設定したことを特徴とするものである。
この場合、前記モータ設置部は、前記側壁面を底面として段差部を形成する凹部形状であることが好ましく、これにより、流路抵抗を増して軸部の遮風性能を向上させることが可能になる。
図5に示すように、室内空間等の空調(冷房、暖房及び除湿)を行う空気調和機1は、室外機ユニット10及び室内機ユニット20を主な構成要素とする装置である。室外機ユニット10及び室内機ユニット20の間は、冷媒配管50により接続されて閉回路の冷媒流路が形成されている。また、室外機ユニット10及び室内機ユニット20の間は、電源及び制御用の電線(不図示)によっても接続されている。
なお、図中の符号51は、運転操作用のリモートコントローラであり、これにより空気調和機1の各種運転状態が設定されるようになっている。
室外熱交換器13は、四方弁を操作して冷媒の循環方向を切り替えることにより、冷房運転時は凝縮器として、また、暖房運転時は蒸発器として機能する熱交換器である。
また、図中の符号29はフィルターであり、吸込グリル25を通過して室内熱交換器26に導かれるフレッシュエア中に含まれる塵・ゴミ等の不純物を取り除くために設けられている。なお、吹出口27には、空調空気の吹出方向を調整するため、図示しないルーバー及びフラップが設けられている。
室内熱交換器26は、冷媒の循環方向に応じて、冷房運転時は蒸発器として、また、暖房運転時は凝縮器として機能する熱交換器である。
クロスフローファン28は、ベース本体22の側壁22aに設けた軸穴22bを貫通するモータ30の出力軸31と連結される。この出力軸31は、ベース本体22のモータ設置側となる側壁22aにおいて、軸穴22bの外周部からモータ30の設置方向へ突設された円筒形状のモータ軸通路60を通る。このモータ軸通路60は、ベース本体22の一部を構成する部分である。
また、モータ端部収納部71に収納されるモータ30は、モータブラケット40との間に介在させてモータ小径部の外周等に配設された防振部材32を備えている。
そして、図示の実施形態では、このモータブラケット40においても、モータ30の軸方向両端に設けられている軸受部周辺のモータ小径部に対応させたブラケット小径部41と、モータ30の本体部分に対応して拡径させたブラケット大径部42とを備えている。なお、モータブラケット40とベース本体22との間は、図示しないボルトを用いて固定される。
なお、防振部材32は、ブラケット小径部41の内面には密着するものの、防振部材受部44との間には、互いに接触しないよう小さい隙間が設けられている。
ところで、図示の構成例では、モータ軸通路60より径の大きいリング状突起部74としているが、モータ軸通路60と同径にしてもよい。この場合、側壁面73に突設したリング状突起部74を採用してもよいが、図4に示す他の実施形態(第2態様)のように、モータ30側へ延長した構造のモータ軸通路60Aとしてもよい。なお、図4に示す他の実施形態では、図示しないモータ設置部70がベース本体22の適所と連結して設けられた構造となっている。
また、出力軸31を通すことができれば、モータ軸通路60より小径とすることも可能である。
すなわち、図1(a)に示すように、リング状突起部74の外径をDbとすれば、防振部材受部44の先端面44aにより形成される開口部43の直径Dmが外径Dbより若干大きな値(Db<Dm)とされ、外径Dbと直径Dmとの差は2S(Dm−Db=2S)となる。
なお、以下の説明において、図4に示した第2態様の構造では、リング状突起部74をモータ軸通路60A、リング状突起部74の外周面74aをモータ軸通路60Aの外表面60a、そして、Dbをモータ軸通路60Aの外径と読み替えればよい。
また、リング状突起部74の突出高さhは、モータ30の防振部材32と非接触となるように設定されている。このような突出高さhの設定は、リング状突起部74が防振部材32と接触することにより、防振性能を低下させるような悪影響が生じることを防止したものである。
なお、図4に示した第2態様の構造では、モータ軸通路60を延長したモータ軸通路60Aのモータ30側の先端面60bが、突出高さhのリング状突起部74と同様に、モータ30の防振部材32と非接触となるように設定されている。
すなわち、クロスフローファン28の軸部遮風構造は、ベース本体22やモータブラケット40の既存部品を形状変更して一体化されたリング状突起部74及び防振部材受部44により構成されるので、部品点数や組立作業工数が増加することはなく、しかも、防振部材32に非接触としたため、防振部材32の防振性能に悪影響を及ぼすこともない。
なお、本発明は上述した実施形態に限定されることはなく、その要旨を逸脱しない範囲内において適宜変更することができる。
10 室外機ユニット
11,21 筐体
12 圧縮機
13 室外熱交換器
14 室外ファン
20 室内機ユニット
22 ベース本体
22a 側壁
22b 軸穴
23 フロントカバー
24 フロントパネル
25 吸込みグリル(吸込口)
26 室内熱交換器
27 吹出口
28 クロスフローファン
30 モータ
31 出力軸
32 防振部材
40 モータブラケット
41 ブラケット小径部
42 ブラケット大径部
43 開口部
44 防振部材受部
44a 先端面
60,60A モータ軸通路
60a 外表面
60b 先端面
70 モータ設置部
70a 段差部
71 モータ端部収納部
71a 円筒部内壁面
72 モータ中央収納部
72a 底面部
73 側壁面
74 リング状突起部
74a 外周面
S 微小隙間
h 突出高さ
Claims (4)
- 筐体と、
前記筐体に設けられたベース本体と、
前記ベース本体のモータ設置側となる側壁に突設された円筒形状のモータ軸通路と、
前記ベース本体に設置された熱交換器と、
前記ベース本体に回転自在に支持され、室内の空気を導入して前記熱交換器を通過させた空調空気を前記室内に送出するモータ駆動のクロスフローファンと、
モータブラケットを介して前記ベース本体に設けたモータ設置部に取り付けられ、前記モータ軸通路を通る出力軸が前記クロスフローファンと連結されるモータと、
前記モータブラケットの一端部をモータ軸中心方向へ折曲した防振部材受部と、を備え、
前記モータ軸通路の外周面と、前記防振部材受部の先端面との間に、前記先端面の内側に前記外周面を嵌合可能な微小隙間を形成するとともに、
前記モータ軸通路の先端面を前記モータの防振部材と非接触となるように設定したことを特徴とする室内機ユニット。 - 筐体と、
前記筐体に設けられたベース本体と、
前記ベース本体のモータ設置側となる側壁に突設された円筒形状のモータ軸通路と、
前記モータ軸通路のモータ側端部に設けられたモータ設置部と、
前記ベース本体に設置された熱交換器と、
前記ベース本体に回転自在に支持され、室内の空気を導入して前記熱交換器を通過させた空調空気を前記室内に送出するモータ駆動のクロスフローファンと、
モータブラケットを介して前記モータ設置部に取り付けられ、前記モータ軸通路を通る出力軸が前記クロスフローファンと連結されるモータと、
前記モータ設置部の側壁面からモータ設置方向へ突出して設けられたリング状突起部と、
前記モータブラケットの前記ベース本体側となる一端部をモータ軸中心方向へ折曲した防振部材受部と、を備え、
前記リング状突起部の外周面と、前記防振部材受部の先端面との間に、前記先端面の内側に前記外周面を嵌合可能な微小隙間を形成するとともに、
前記リング状突起部の突出高さを前記モータの防振部材と非接触となるように設定したことを特徴とする室内機ユニット。 - 前記モータ設置部は、前記側壁面を底面として段差部を形成する凹部形状であることを特徴とする請求項2に記載の室内機ユニット。
- 請求項1〜3のいずれか1項に記載の室内機ユニットと、
冷媒を圧縮するための圧縮機、及び冷媒と室外の空気との熱交換を行わせるための室外熱交換器を有する室外機ユニットと、
前記室内機ユニット及び前記室外機ユニットを連結するとともに、前記室内機ユニット及び前記室外機ユニットの間で冷媒を循環させるための冷媒配管と、を備えていることを特徴とする空気調和機。
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