JP6516018B2 - スイッチモジュール - Google Patents

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Description

本発明は、無線通信に用いられるスイッチモジュールに関する。
近年の携帯電話には、1つの端末で複数の周波数帯域および無線方式に対応することが要求される(マルチバンド化およびマルチモード化)。マルチバンド化およびマルチモード化に対応するフロントエンド回路において、同じアンテナで異なる周波数帯域の複数の送信信号あるいは複数の受信信号を1つの通信信号として同時に使用する、いわゆるキャリアアグリゲーション(CA)方式が適用される場合であっても、複数の送受信信号を品質劣化させずに高速処理することが求められている。
特許文献1には、CA方式により無線信号を送受信する場合であっても、最適なアンテナ特性を得ることが可能なアンテナ制御装置が開示されている。
図10Aは、特許文献1に記載されたRF部300の内部構成の一部を示すブロック図である。また、図10Bは、アンテナ部370の内部構成の一部を示すブロック図である。
図10Bに示すように、アンテナにアンテナ部370が接続され、図10Aに示されたRF部300が、RF信号および外部設定信号ATSSの端子を介してアンテナ部370に接続される。RF部300は、ダイプレクサ301と、アンテナスイッチ302−1および302−2と、デュプレクサ303−1〜303−4と、パワーアンプ304−1〜304−4と、無線周波数集積回路305とを備える。無線周波数集積回路305は、LTEバンド1(B1)、LTEバンド2(B2)、LTEバンド5(B5)およびLTEバンド17(B17)の複数のバンド(周波数帯域)に対応している。RF部300の上記構成において、CAモードのバンドの組み合わせとして、(1)B1とB5との組み合わせ、(2)B1とB17との組み合わせ、(3)B2とB5との組み合わせ、ならびに、(4)B2とB17との組み合わせ、が挙げられる。
また、図10Aに示すように、アンテナ部370は、アンテナチューナ370−1および3701−2を備える。アンテナチューナ3701−1および370−2は、外部設定信号ATSSに応じて、容量素子の組み合わせをスイッチにより切り替えることで、複数の容量素子の合成容量を変更することによりアンテナ特性を最適化する。
特開2014−187647号公報
しかしながら、特許文献1に開示されたアンテナ制御装置では、アンテナ部370のアンテナチューナ3701−1および370−2と、RF部300のアンテナスイッチ302−1および302−2との間には、RF信号を伝搬させる伝送線路が配置されており、当該伝送線路が有する寄生インダクタンスが存在する。このため、ダイプレクサ301からアンテナスイッチおよびデュプレクサ側を見た場合の複素インピーダンスとアンテナ側を見た場合の複素インピーダンスとの整合をとる場合、アンテナチューナ370−2の並列容量成分だけでなく上記伝送線路の寄生インダクタンスが整合成分として付加される。これにより、CAモードおよび非CAモードにおいて、アンテナスイッチ302−1および302−2により選択されたLTEバンドの組み合わせの変化に対応して、アンテナチューナ370−2を用いて精度よくインピーダンス整合をとることは困難である。また、上記寄生インダクタンスの補償をするためにアンテナチューナ370−1を直列付加した場合には、アンテナチューナ370−1の追加による伝送線路上の寄生抵抗により伝搬損失が増大するという問題が発生する。
そこで、本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、異なる周波数帯域の複数の受信信号または複数の送信信号を同時に使用する状態、および、当該複数の受信信号または当該複数の送信信号の一部の信号を使用しない状態を選択可能なシステムにおいて、信号の伝搬損失を低減できるスイッチモジュールを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の一態様に係るスイッチモジュールは、無線通信用の第1周波数帯域と、当該第1周波数帯域と周波数帯域が異なる無線通信用の第2周波数帯域とを同時に用いる状態が選択可能なスイッチモジュールであって、前記第1周波数帯域の信号を選択的に通過させる第1フィルタ回路と、前記第2周波数帯域の信号を選択的に通過させる第2フィルタ回路と、インピーダンス負荷回路と、アンテナ素子に接続された共通端子、前記第1フィルタ回路の一端と接続された第1選択端子、前記第2フィルタ回路の一端と接続された第2選択端子、および前記インピーダンス負荷回路と接続された第3選択端子とを有し、前記第1選択端子および前記第2選択端子の少なくとも1つと前記共通端子との接続を切り替えるスイッチ回路とを備え、前記スイッチ回路は、前記第1周波数帯域および前記第2周波数帯域の双方が選択された場合、前記共通端子と前記第1選択端子および前記第2選択端子とを接続し、かつ、前記共通端子と前記第3選択端子とを接続せず、前記第1周波数帯域および前記第2周波数帯域のうちいずれか一方のみが選択された場合、前記共通端子と前記第1選択端子および前記第2選択端子のうちの一方のみとを接続し、かつ、前記共通端子と前記第3選択端子とを接続する。
これによれば、第1周波数帯域および第2周波数帯域のうちいずれか一方のみが選択されたモードにおいてRF信号を伝搬させる場合、選択された上記一方の周波数帯域を通過させるフィルタ回路とインピーダンス負荷回路とが共通端子に接続される。つまり、選択されなかった周波数帯域に対応したフィルタ回路の代わりに、第3選択端子に接続されたインピーダンス負荷回路が共通端子に接続される。このため、第1周波数帯域および第2周波数帯域のうちいずれか一方のみが選択された状態におけるRF信号の通過特性を、不要なインダクタンス成分および容量成分が付加されることなく、第1周波数帯域および第2周波数帯域の双方が選択された状態におけるRF信号の通過特性と同等とすることが可能となる。よって、異なる周波数帯域の複数の受信信号または複数の送信信号を同時に使用する状態および当該複数の受信信号または当該複数の送信信号の一部の信号を使用しない状態を選択可能なシステムにおいて、いずれの状態が選択された場合であっても、信号の伝搬損失を低減することが可能となる。
また、無線通信用として使用される周波数帯域の選択情報を受け、前記スイッチ回路に前記選択情報に基づいた制御信号を出力するスイッチ制御部をさらに備え、前記スイッチ制御部は、前記スイッチ回路に前記制御信号を出力することにより、前記第1周波数帯域および前記第2周波数帯域の双方が選択された場合、前記共通端子と前記第1選択端子および前記第2選択端子とを接続させ、かつ、前記共通端子と前記第3選択端子とを接続させず、前記第1周波数帯域および前記第2周波数帯域のうちいずれか一方のみが選択された場合、前記共通端子と前記第1選択端子および前記第2選択端子のうちの一方のみとを接続させ、かつ、前記共通端子と前記第3選択端子とを接続させてもよい。
これにより、スイッチモジュールが有するスイッチ制御部が、無線通信用として使用される周波数帯域の選択情報を外部から受けることで、スイッチ回路の切り替えを行うので、スイッチモジュールの高機能化、および、制御信号の伝送配線の短縮化に伴う高速スイッチングが可能となる。
また、前記インピーダンス負荷回路は、前記第1周波数帯域および前記第2周波数帯域のうちいずれか一方のみが選択された場合に形成される、前記第1フィルタ回路および前記第2フィルタ回路のうちいずれか一方のみが前記共通端子と接続されて構成された第1回路の複素インピーダンスが、前記第1周波数帯域と前記第2周波数帯域とを同時に用いる場合に形成される、前記第1フィルタ回路と前記第2フィルタ回路とが前記共通端子で束ねられて構成された第2回路の複素インピーダンスと等しくなるよう、前記第1回路の複素インピーダンスを補償する回路であってもよい。
これによれば、第3選択端子に接続されたインピーダンス負荷回路は、上記第1回路の複素インピーダンスを上記第2回路の複素インピーダンスと等しくなるよう補償する回路である。よって、第1周波数帯域および第2周波数帯域のうちいずれか一方のみが選択されたモードにおけるRF信号の通過特性を、不要なインダクタンス成分および容量成分が付加されることなく、第1周波数帯域および第2周波数帯域の双方が選択されたモードにおけるRF信号の通過特性と同等とすることが可能となる。
また、前記第1周波数帯域および前記第2周波数帯域の双方が選択された場合、キャリアアグリゲーション(CA)モードで稼働し、前記第1周波数帯域および前記第2周波数帯域のうちいずれか一方のみが選択された場合、非キャリアアグリゲーション(非CA)モードで稼働してもよい。
これによれば、伝送される信号の電力が比較的に大きなキャリアアグリゲーションの稼働において、CAモードおよび非CAモードのいずれのモードが選択された場合であっても、信号の伝搬損失を低減することが可能となり、インピーダンスの不整合による信号の反射、特に送信信号の反射を低減することが可能となる。
また、前記スイッチモジュールは、前記第1周波数帯域および前記第2周波数帯域を含むn(nは2以上の自然数)個の周波数帯域のそれぞれの信号を選択的に通過させる、前記第1フィルタ回路および前記第2フィルタ回路を含むn個のフィルタ回路のうち、少なくとも2つのフィルタ回路を同時に用いることが可能であり、前記n個のフィルタ回路と、前記インピーダンス負荷回路を含むm(mは1以上の自然数)個のインピーダンス負荷回路とを備え、前記スイッチ回路は、1個の前記共通端子と、前記n個の周波数帯域に対応して設けられた前記n個のフィルタ回路のそれぞれに接続されたn個の選択端子と、前記m個のインピーダンス負荷回路のそれぞれに接続されたm個の選択端子とを有し、前記スイッチ回路は、前記n個のフィルタ回路が選択された場合、前記共通端子と前記n個のフィルタ回路に対応した前記n個の選択端子とを接続し、かつ、前記共通端子と前記m個のインピーダンス負荷回路に対応した前記m個の選択端子とを接続せず、(n−1)個以下のフィルタ回路が選択された場合、前記共通端子と前記(n−1)個以下のフィルタ回路に対応した(n−1)個以下の選択端子とを接続し、かつ、前記(n−1)個以下のフィルタ回路が前記共通端子で束ねられて構成された第3回路の複素インピーダンスが、前記n個のフィルタ回路が前記共通端子で束ねられて構成された第4回路の複素インピーダンスと等しくなるよう、前記m個のインピーダンス負荷回路の少なくとも1つと選択端子とを接続してもよい。
これによれば、n個の周波数帯域域のうち(n−1)個以下の周波数帯域が選択されたモードにおいてRF信号を伝搬させる場合、選択された(n−1)個以下の周波数帯域を通過させる(n−1)個以下のフィルタ回路とm個のインピーダンス負荷回路の少なくとも1つとが共通端子で束ねられる。つまり、選択されなかった周波数帯域に対応したフィルタ回路の代わりに、上記m個の選択端子に接続されたm個のインピーダンス負荷回路の少なくとも1つが共通端子に接続される。このため、(n−1)個以下の周波数帯域が選択されたモードにおけるRF信号の通過特性を、不要なインダクタンス成分および容量成分が付加されることなく、n個の周波数帯域が選択されたモードにおけるRF信号の通過特性と同等とすることが可能となる。よって、異なる周波数帯域の複数の受信信号または複数の送信信号を同時に使用する状態および当該複数の受信信号または当該複数の送信信号をそれぞれ一部を使用しない状態を選択可能なシステムにおいて、いずれの状態が選択された場合であっても、信号の伝搬損失を低減することが可能となる。
また、n個の周波数帯域域のうち選択された周波数帯域の組み合わせにより、m個のインピーダンス負荷回路のうちから接続する2以上のインピーダンス負荷回路を可変選択することが可能となる。この可変選択により、インピーダンス補償のための合成容量を可変させることが可能となる。さらに、m個のインピーダンス負荷回路をm個の選択端子に対応して配置することで、m個の選択端子のうち共通端子と接続される選択端子を複数選択することにより、m通りより多い補償用インピーダンスを実現できる。よって、インピーダンス負荷回路の配置数および配置領域を低減できるので、スイッチモジュールの省面積化が可能となる。
また、前記インピーダンス負荷回路は、容量素子で構成されていてもよい。
インピーダンス負荷回路が容量素子で構成されている場合、RF信号の通過特性を最適化するには、インピーダンス整合に寄与しないインダクタンス成分を極力排除することが望ましい。この観点から、本構成によれば、インピーダンス負荷回路は、スイッチ回路の選択端子と直接接続されているので、選択されたフィルタ回路とインピーダンス負荷回路との間の配線を短くすることができるので、不要なインダクタンス成分が付加されない。よって、異なる周波数帯域の複数の受信信号または複数の送信信号を同時に使用する状態および当該複数の受信信号または当該複数の送信信号のそれぞれ一部の信号を使用しない状態を選択可能なシステムにおいて、インピーダンス負荷回路の容量素子により、アンテナ素子とフィルタ回路とのインピーダンス整合を高精度にとることが可能となり、信号の伝搬損失を効果的に低減することが可能となる。
また、前記第1フィルタ回路および前記第2フィルタ回路の通過帯域外の複素インピーダンスは、容量性であってもよい。
これによれば、通過帯域外において容量性の特性を有する複素インピーダンスとなるフィルタ回路が、容量素子で構成されているインピーダンス負荷回路で、高精度に補償することが可能となる。
また、前記第1フィルタ回路および前記第2フィルタ回路は、弾性表面波フィルタ、または、BAW(Bulk Acoustic Wave)を用いた弾性波フィルタであってもよい。
特に、弾性表面波(Surface Acoustic Wave、以下SAWと記す)フィルタまたはBAW(Bulk Acoustic Wave)フィルタの場合、通過特性の急峻性が高く、励振周波数(通過帯域)以外の周波数帯域のインピーダンスは容量性となる。よって、異なる周波数帯域の複数の受信信号または複数の送信信号を同時に使用する状態および当該複数の受信信号または当該複数の送信信号のそれぞれ一部の信号を使用しない状態を選択可能なシステムにおいて、いずれの状態が選択された場合であっても、容量性の複素インピーダンスを、容量素子で構成されているインピーダンス負荷回路で、高精度かつ容易に補償することが可能となる。
また、前記容量素子は、前記第1フィルタ回路および前記第2フィルタ回路の少なくとも一方と、同一チップで形成されていてもよい。
これにより、インピーダンス負荷回路の容量素子を、インピーダンスを補償する対象であるフィルタ回路を構成する容量成分と同一のプロセスにて作製できるため、インピーダンス負荷回路およびフィルタ回路の容量素子の線幅および膜厚などのばらつき方向が一致する。よって、インピーダンス負荷回路を高精度に形成することが可能となる。
また、前記第1フィルタ回路および前記第2フィルタ回路は、圧電基板と当該圧電基板の上に形成された櫛形電極とで構成された弾性表面波フィルタであり、前記容量素子は、前記第1フィルタ回路および前記第2フィルタ回路の少なくとも一方を構成する前記圧電基板上に形成された櫛形電極で構成されており、前記圧電基板上に形成された、前記第1フィルタ回路および前記第2フィルタ回路の少なくとも一方を構成する前記櫛形電極の配置方向と、前記容量素子を構成する前記櫛形電極の配置方向とは異なってもよい。
これにより、インピーダンス負荷回路とフィルタ回路とが同一チップで形成されるので、スイッチモジュールの小型化が可能となる。また、同一チップ上に形成されたSAWフィルタの櫛形電極の配置方向とインピーダンス負荷回路の櫛形電極の配置方向とを異ならせているので、櫛形電極での不要な励振を抑えることが可能となる。よって、SAWフィルタおよび容量素子の信号が干渉して電気特性が劣化することを抑制できる。
また、前記容量素子は、前記スイッチ回路を含む1つのチップに内蔵されていてもよい。
これにより、インピーダンス負荷回路とスイッチ回路との接続点である選択端子を削減できる。つまり、スイッチ回路が有する外部接続端子を削減できる。よって、スイッチモジュールの小型化が可能となる。
本発明に係るスイッチモジュールによれば、異なる周波数帯域の複数の受信信号または複数の送信信号を同時に使用する状態および当該複数の受信信号または当該複数の送信信号のそれぞれ一部の信号を使用しない状態を選択可能なシステムにおいて、信号の伝搬損失を低減できる。
図1Aは、実施の形態1に係るスイッチモジュールの非CAモードにおける回路構成図である。 図1Bは、実施の形態1に係るスイッチモジュールのCAモードにおける回路構成図である。 図2Aは、比較例に係るスイッチモジュールの非CAモードにおける回路構成図である。 図2Bは、比較例に係るスイッチモジュールのCAモードにおける回路構成図である。 図3は、実施の形態1および比較例に係るスイッチモジュールのCAモードにおけるスミスチャートである。 図4Aは、実施の形態1に係るスイッチモジュールの非CAモードにおけるスミスチャートである。 図4Bは、比較例に係るスイッチモジュールの非CAモードにおけるスミスチャートである。 図5は、非CAモードにおける実施の形態1および比較例に係るスイッチモジュールのインピーダンス比較を示すスミスチャートである。 図6は、実施の形態1および比較例に係るスイッチモジュールの定在波比の比較を示すグラフである。 図7は、実施の形態1の変形例に係るスイッチモジュールの構成図である。 図8Aは、実施の形態2に係るスイッチモジュールの非CAモードにおける回路構成図である。 図8Bは、実施の形態2に係るスイッチモジュールのCAモードにおける回路構成図である。 図9Aは、実施の形態3に係るスイッチモジュールの接続状態1における回路構成図である。 図9Bは、実施の形態3に係るスイッチモジュールの接続状態2における回路構成図である。 図9Cは、実施の形態3に係るスイッチモジュールの接続状態3における回路構成図である。 図9Dは、実施の形態3に係るスイッチモジュールの接続状態4における回路構成図である。 図10Aは、特許文献1に記載されたRF部の内部構成の一部を示すブロック図である。 図10Bは、特許文献1に記載されたアンテナ部の内部構成の一部を示すブロック図である。
以下、本発明の実施の形態について、実施の形態およびその図面を用いて詳細に説明する。なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも包括的または具体的な例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置および接続形態などは、一例であり、本発明を限定する主旨ではない。以下の実施の形態における構成要素のうち、独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。また、図面に示される構成要素の大きさまたは大きさの比は、必ずしも厳密ではない。
(実施の形態1)
[1.1 スイッチモジュールの回路構成]
図1Aは、実施の形態1に係るスイッチモジュール1の非CAモードにおける回路構成図である。また、図1Bは、実施の形態1に係るスイッチモジュール1のCAモードにおける回路構成図である。図1Aおよび図1Bには、実施の形態1に係るスイッチモジュール1と、アンテナ素子2と、受信信号増幅回路4Aおよび4Bと、RF信号処理回路(RFIC:Radio Frequency Integrated Circuit)3とが示されている。スイッチモジュール1、アンテナ素子2、受信信号増幅回路4Aおよび4Bは、例えば、マルチモード/マルチバンド対応の携帯電話のフロントエンド部に配置される。
スイッチモジュール1は、マルチバンドおよびマルチモード対応の無線通信システムにおいて、アンテナ素子2と受信信号増幅回路4Aおよび4Bとの間に配置されている。スイッチモジュール1は、複数の周波数帯域から選択された1以上の周波数帯域の受信信号を伝搬する信号経路とアンテナ素子2との接続を切り替える高周波スイッチモジュールである。スイッチモジュール1には、マルチモード/マルチバンドに対応すべく、複数の周波数帯域を搬送波として無線信号を受信するための信号経路が複数設けられている。さらに、スイッチモジュール1は、キャリアアグリゲーション(CA:Carrier Aggregation)方式および非CA方式により無線信号を受信する場合に、高周波受信信号の最適な通過特性を得るための信号経路を切り替える回路である。
スイッチモジュール1は、アンテナ整合回路11と、アンテナスイッチ12と、フィルタ13Aおよび13Bと、インピーダンス負荷回路14とを備える。
フィルタ13Aは、第1周波数帯域の高周波(RF)受信信号を選択的に伝搬させる第1フィルタ回路である。第1周波数帯域は、例えば、LTE(Long Term Evolution)規格のBand1(受信帯域:2110−2170MHz)が例示される。
フィルタ13Bは、第1周波数帯域よりも低周波側である第2周波数帯域のRF受信信号を選択的に伝搬させる第2フィルタ回路である。第2周波数帯域は、例えば、LTE規格のBand3(受信帯域:1805−1880MHz)が例示される。
インピーダンス負荷回路14は、例えば、容量素子で構成され、フィルタ13Aまたはフィルタ13Bの容量性の複素インピーダンスに相当する複素インピーダンスを有する回路である。
アンテナスイッチ12は、アンテナ素子2に接続された共通端子12c、フィルタ13Aの一端と接続された選択端子12s1(第1選択端子)、フィルタ13Bの一端と接続された選択端子12s2(第2選択端子)、およびインピーダンス負荷回路14の一端と接続された選択端子12s3(第3選択端子)を有するスイッチ回路である。アンテナスイッチ12は、上記構成により、選択端子12s1および12s2の少なくとも1つと共通端子12cとの接続を切り替える。
図1Aに示されたスイッチモジュール1の回路構成は、第1周波数帯域および第2周波数帯域のうち、第1周波数帯域がRF受信信号を伝搬する帯域として選択された場合の接続状態1を表している。接続状態1は、単一の周波数帯域のみが選択された非CAモードに相当する。図1Aに示すように、接続状態1(非CA)では、アンテナスイッチ12は、共通端子12cと選択端子12s1とを接続し、かつ、共通端子12cと選択端子12s3とを接続する。これにより、接続状態1では、アンテナ素子2、アンテナスイッチ12、フィルタ13Aおよびインピーダンス負荷回路14が接続されて構成された第1回路が形成される。
図1Bに示されたスイッチモジュール1の回路構成は、第1周波数帯域および第2周波数帯域の双方がRF受信信号を同時に伝搬する帯域として選択された場合の接続状態2を表している。接続状態2は、複数の周波数帯域が同時選択されたCAモードに相当する。図1Bに示すように、接続状態2(CA)では、アンテナスイッチ12は、共通端子12cと選択端子12s1とを接続し、かつ、共通端子12cと選択端子12s2とを接続する。これにより、接続状態2では、アンテナ素子2、アンテナスイッチ12、フィルタ13Aおよび13Bが接続されて構成された第2回路が形成される。
ここで、インピーダンス負荷回路14は、上記第1回路において共通端子12cからフィルタ側を見た複素インピーダンスが、上記第2回路において共通端子12cからフィルタ側を見た複素インピーダンスと等しくなるよう、第1回路の複素インピーダンスを補償する回路となっている。例えば、フィルタ13Aおよび13Bが、SAWフィルタまたはBAWフィルタである場合、インピーダンス負荷回路14は、フィルタ13Bの第1周波数帯域における等価容量値を有する容量素子で構成される。
つまり、選択されなかった第2周波数帯域に対応したフィルタ13Bの代わりに、選択端子12s3に接続されたインピーダンス負荷回路14が共通端子12cに接続される。このため、第1周波数帯域のみが選択されたモードにおけるRF信号の通過特性を、不要なインダクタンス成分および容量成分が付加されることなく、第1周波数帯域および第2周波数帯域の双方が選択されたCAモードにおけるRF信号の通過特性と同等とすることが可能となる。よって、CAモードおよび非CAモードを選択可能なシステムにおいて、いずれのモードが選択された場合であっても、信号の伝搬損失を低減することが可能となる。
例えば、第1周波数帯域がBand1および第2周波数帯域がBand3であるシステムにおいて、Band1のみが選択された非CAモードの場合に共通端子12cからフィルタ回路側を見た複素インピーダンスが、Band1およびBand3の双方が選択されたCAモードの場合に共通端子12cからフィルタ回路側を見た複素インピーダンスと等しくなるよう、第1周波数帯域であるBand1の周波数帯域におけるBand3のフィルタ13Bの等価容量と同程度の容量(0.8pF)を有する容量素子をインピーダンス負荷回路14の構成とすればよい。なお、本実施の形態では、非CAモードとして第1周波数帯域のみが選択された場合を例示したが、本実施の形態に係るスイッチモジュール1は、非CAモードとして第2周波数帯域のみが選択されるシステムにも適用可能である。この場合には、第2周波数帯域のみが選択される非CAモードの場合には、インピーダンス負荷回路14は、フィルタ13Aの第2周波数帯域における等価容量値を有する容量素子で構成されればよい。
なお、本実施の形態に係るスイッチモジュール1は、無線通信用として使用される第1の周波数帯域および第2の周波数帯域の選択情報を受け、アンテナスイッチ12に当該選択情報に基づいた制御信号を出力するスイッチ制御部を備えてもよい。この場合、スイッチ制御部は、アンテナスイッチ12に制御信号を出力することにより、第1周波数帯域および第2周波数帯域のうちいずれか一方のみが選択された場合、共通端子12cと選択端子12s1および12s2のうちの一方のみとを接続させ、かつ、共通端子12cと選択端子12s3とを接続させる。これにより、スイッチモジュール1が有するスイッチ制御部が、上記選択情報を外部から受けることでアンテナスイッチ12の切り替えを行うので、スイッチモジュール1の高機能化および制御信号の伝送配線の短縮化に伴う高速スイッチングが可能となる。
あるいは、スイッチ制御部は、スイッチモジュール1に含まれなくてもよく、RF信号処理回路3、または、RF信号処理回路3の後段に接続されるベースバンド信号処理回路に含まれていてもよい。
[1.2 比較例に係るスイッチモジュールの回路構成]
図2Aは、比較例に係るスイッチモジュール50の非CAモードにおける回路構成図である。また、図2Bは、比較例に係るスイッチモジュール50の異なる周波数帯域の複数の受信信号または複数の送信信号を1つの通信信号として同時に使用する状態CAモードにおける回路構成図である。図2Aおよび図2Bには、比較例に係るスイッチモジュール50と、アンテナ素子2と、受信信号増幅回路4Aおよび4Bと、RF信号処理回路(RFIC)3とが示されている。
本比較例に係るスイッチモジュール50は、実施の形態1に係るスイッチモジュール1と比較して、インピーダンス負荷回路の配置構成が異なる。以下、スイッチモジュール50について、スイッチモジュール1と同じ点は説明を省略し、異なる点を中心に説明する。
スイッチモジュール50は、アンテナ整合回路51および55と、アンテナスイッチ52および54と、フィルタ13Aおよび13Bとを備える。
アンテナスイッチ54は、アンテナ素子2に接続された共通端子54c、アンテナスイッチ52の共通端子52cと接続された選択端子54s1、およびアンテナ整合回路55と接続された選択端子54s2を有するスイッチ回路である。アンテナスイッチ54は、上記構成により、アンテナ整合回路55とアンテナ素子2との接続および非接続を切り替える。
アンテナ整合回路55は、例えば、容量素子で構成され、フィルタ13Aまたはフィルタ13Bの容量性の複素インピーダンスに相当する複素インピーダンスを有する回路である。
アンテナスイッチ52は、アンテナスイッチ54に接続された共通端子52c、フィルタ13Aの一端と接続された選択端子52s1、およびフィルタ13Bの一端と接続された選択端子52s2を有するスイッチ回路である。アンテナスイッチ52は、上記構成により、選択端子52s1および選択端子52s2の少なくとも1つと共通端子52cとの接続を切り替える。
図2Aに示されたスイッチモジュール50の回路構成は、第1周波数帯域および第2周波数帯域のうち、第1周波数帯域がRF受信信号を伝搬する帯域として選択された場合の接続状態1を表している。図2Aに示すように、接続状態1(非CA)では、アンテナスイッチ52は、共通端子52cと選択端子52s1とを接続する。また、アンテナスイッチ54は、共通端子54cと選択端子54s1とを接続し、かつ、共通端子54cと選択端子54s2とを接続する。これにより、接続状態1では、アンテナ素子2、アンテナスイッチ54および52、フィルタ13Aおよびアンテナ整合回路55が接続されて構成された第1比較回路が形成される。
図2Bに示されたスイッチモジュール50の回路構成は、第1周波数帯域および第2周波数帯域の双方がRF受信信号を同時に伝搬する帯域として選択された場合の接続状態2を表している。図1Bに示すように、接続状態2(CA)では、アンテナスイッチ52は、共通端子52cと選択端子52s1とを接続し、かつ、共通端子52cと選択端子52s2とを接続する。また、アンテナスイッチ54は、共通端子54cと選択端子54s1とを接続する。これにより、接続状態2では、アンテナ素子2、アンテナスイッチ54および52、フィルタ13Aおよび13Bが接続されて構成された第2比較回路が形成される。
ここで、アンテナ整合回路55は、上記第1比較回路において共通端子52cからフィルタ側を見た複素インピーダンスが、上記第2比較回路において共通端子52cからフィルタ側を見た複素インピーダンスと等しくなるよう、第1比較回路の複素インピーダンスを補償する回路となっている。例えば、フィルタ13Aおよび13Bが、SAWフィルタまたはBAWフィルタである場合、アンテナ整合回路55は、フィルタ13Bの第1周波数帯域における等価容量値を有する容量素子で構成される。
しかしながら、本比較例に係るスイッチモジュール50の構成では、共通端子52cとアンテナ整合回路55との間に、アンテナスイッチ54およびアンテナスイッチ54とスイッチ52とを接続する伝送線路が介在する。このため、アンテナスイッチ52とアンテナ整合回路55との間には、フィルタ13Bの第1周波数帯域における等価容量と無関係な寄生インダクタンス成分等が発生する。このため、共通端子52cからフィルタ回路側を見た場合の複素インピーダンスとアンテナ素子2側を見た場合の複素インピーダンスとの整合をとる場合、アンテナ整合回路55の並列容量成分だけでなく上記伝送線路の寄生インダクタンス等が整合成分として付加される。これにより、CAモードおよび非CAモードにおいて、アンテナスイッチ52により選択された周波数帯域の組み合わせの変化に対応して、アンテナ整合回路55を用いて精度よくインピーダンス整合をとることは困難である。また、上記寄生インダクタンスの補償をするためにアンテナスイッチ52と54との間に別のアンテナ整合回路を直列付加することも可能であるが、この場合には、直列付加されたアンテナ整合回路の追加による伝送線路上の寄生抵抗により伝搬損失が増大するという問題が発生する。
[1.3 実施の形態および比較例に係るスイッチモジュールの特性比較]
図3は、実施の形態1および比較例に係るスイッチモジュールのCAモードにおけるスミスチャートである。同図のスミスチャートには、図1Bに示された実施の形態1に係るスイッチモジュール1のCAモードにおける、共通端子12cからフィルタ側を見た場合のインピーダンスと、図2Bに示された比較例に係るスイッチモジュール50のCAモードにおける、共通端子54cからフィルタ側を見た場合のインピーダンスとが示されている。ここで、図3では、スイッチモジュール1の上記インピーダンス特性と、スイッチモジュール50の上記インピーダンス特性とは一致している。つまり、実施の形態1に係るスイッチモジュール1において、フィルタ13Aおよび13Bの双方が接続され、かつ、インピーダンス負荷回路14が接続されていない第2回路と、比較例に係るスイッチモジュール50において、フィルタ13Aおよび13Bの双方が接続され、かつ、アンテナ整合回路55が接続されていない第2比較回路とは等価な回路となっている。
図4Aは、実施の形態1に係るスイッチモジュール1の非CAモードにおけるスミスチャートである。また、図4Bは、比較例に係るスイッチモジュール50の非CAモードにおけるスミスチャートである。また、図5は、非CAモードにおける実施の形態1に係るスイッチモジュール1および比較例に係るスイッチモジュール50のインピーダンス比較を示すスミスチャートである。
図4Bおよび図5に示すように、比較例に係るスイッチモジュール50の非CAモードにおける、共通端子54cからフィルタ側を見た場合の第1周波数帯域の複素インピーダンス(図4Bの実線部分、図5の太破線部分)は、図3に示されたCAモードにおける第1周波数帯域の複素インピーダンス(実線部分)よりも高インピーダンス側へシフトしている。非CAモードでの上記インピーダンスのシフトは、共通端子52cからフィルタ回路側を見た場合の複素インピーダンスとアンテナ素子2側を見た場合の複素インピーダンスとが、アンテナスイッチ52とアンテナ整合回路55との間に存在する寄生インダクタンス成分等により精度よく整合されないことによるものである。
これに対して、図4Aおよび図5に示すように、実施の形態1に係るスイッチモジュール1の非CAモードにおける、共通端子12cからフィルタ側を見た場合の第1周波数帯域の複素インピーダンス(図4Aの実線部分、図5の実線部分)は、図3に示されたCAモードにおける第1周波数帯域の複素インピーダンスと、略一致している。
図6は、実施の形態1および比較例に係るスイッチモジュールの定在波比の比較を示すグラフである。同図には、接続状態1(非CAモード)における実施の形態1および比較例に係るスイッチモジュールの第1周波数帯域における定在波比の比較と、接続状態2(CAモード)における実施の形態1および比較例に係るスイッチモジュールの第2周波数帯域における定在波比が示されている。同図は、実施に形態1に係るスイッチモジュール1と比較例に係るスイッチモジュール50との第1周波数帯域におけるインピーダンス特性の差異を明確に示すものである。つまり、接続状態1(非CAモード)において、実施の形態1に係るスイッチモジュール1の第1周波数帯域における定在波比は、比較例に係るスイッチモジュール50の第1周波数帯域における定在波比よりも小さいことが明確に解る。
以上、本実施の形態に係るスイッチモジュール1では、第1周波数帯域が選択された非CAモードにおいて、選択されなかった第2周波数帯域に対応したフィルタ13Bの代わりに、第3選択端子に接続されたインピーダンス負荷回路14が共通端子12cに接続される。このため、上記比較例と比較して、非CAモードにおけるRF信号の通過特性を、不要なインダクタンス成分および容量成分が付加されることなく、CAモードにおけるRF信号の通過特性と同等とすることが可能となる。よって、CAモードおよび非CAモードを選択可能なシステムにおいて、いずれのモードが選択された場合であっても、信号の伝搬損失を低減することが可能となる。
なお、上述したように、フィルタ13Aおよび13Bの複素インピーダンスは、容量性であってもよい。これによれば、容量性のフィルタ回路が有する複素インピーダンスを、インピーダンス負荷回路14を容量素子で構成することにより、寄生インダクタンス成分を排除して高精度に補償することが可能となる。
例えば、フィルタ13Aおよび13Bが、SAWフィルタまたはBAWフィルタである場合、通過特性の急峻性が高く、励振周波数(通過帯域)以外の周波数帯域のインピーダンスは容量性となる。よって、CAモードおよび非CAモードを選択可能なシステムにおいて、いずれのモードが選択された場合であっても、SAWフィルタまたはBAWフィルタが有する容量性の複素インピーダンスを、容量素子で構成されているインピーダンス負荷回路14で、高精度かつ容易に補償することが可能となる。
また、上述したように、インピーダンス負荷回路14は、容量素子で構成されていることが好ましい。インピーダンス負荷回路14が容量素子で構成されている場合、RF信号の通過特性を最適化するには、インピーダンス整合に寄与しないインダクタンス成分を極力排除することが望ましい。この観点から、本実施の形態の構成によれば、インピーダンス負荷回路14は、スイッチ回路の選択端子12s3と直接接続されているので、選択されたフィルタ回路とインピーダンス負荷回路14との間の共通端子12cを介した配線を短くすることができるので、不要なインダクタンス成分が付加されない。よって、アンテナ素子2とフィルタ回路とのインピーダンス整合を高精度にとることが可能となり、信号の伝搬損失を効果的に低減することが可能となる。
本実施の形態に係るスイッチモジュール1は、複数のフィルタを、アンテナスイッチ12を介して束ね(並列)接続する構成である。そして、特定の使用状態の場合に、一部のフィルタの接続を切り、同時にインピーダンス負荷回路14のダミー容量を接続して、束ね接続点である共通端子12cのインピーダンス変化を抑えた構成としている。また、比較例と比較すると、上記ダミー容量が束ね接続点(共通端子12c)よりもフィルタ側に配置される構成となっている。
特に、フィルタ13Aおよび13Bが容量性のフィルタ素子である場合、選択フィルタの通過帯域において、非選択フィルタは容量として機能する。ここで、非CAモードおよびCAモードの切り替えにより、並列接続されるフィルタの個数が変わると、フィルタの容量成分が変化するため、束ね接続点のインピーダンスが変化してしまう。本実施の形態では、束ね状態で接続されていた(CAモードでの)フィルタの容量と同程度の容量となるよう、容量素子をインピーダンス負荷回路14によりダミー接続させることで、フィルタの束ね接続状態を変えても、束ね接続点(共通端子12c)の複素インピーダンスの変化を抑制することができる。このため、フィルタ回路の反射特性および通過特性の劣化を抑制できる。
なお、インピーダンス負荷回路14は、容量素子の他に、誘導素子などの他の回路素子が付加されていてもよい。
[1.4 インピーダンス負荷回路の構成]
なお、インピーダンス負荷回路14は、アンテナスイッチ12ならびにフィルタ13Aおよび13Bの少なくともいずれか1つのチップに内蔵されていてもよい。これにより、スイッチモジュール1を小型化することが可能となる。
特に、インピーダンス負荷回路14が容量素子で構成されている場合には、当該容量素子は、フィルタ13Aおよび13Bの少なくとも一方と、同一チップで形成されていてもよい。これにより、インピーダンス負荷回路14の容量素子を、インピーダンスを補償する対象であるフィルタ13Aまたは13Bを構成する容量成分と同一のプロセスにて作製できるため、インピーダンス負荷回路14およびフィルタ回路の容量素子の線幅および膜厚などのばらつき方向が一致する。よって、インピーダンス負荷回路14を高精度に形成することが可能となる。
図7は、実施の形態1の変形例に係るスイッチモジュール1Aの構成図である。同図に示されたスイッチモジュール1Aは、実施の形態1に係るスイッチモジュール1と比較して、フィルタ13Aおよび13B、ならびに、インピーダンス負荷回路14がチップ20で1チップ化されている点が構成として異なる。
図7の下段に示すように、フィルタ13Aおよび13B、ならびにインピーダンス負荷回路14の容量素子は、共通の圧電基板21に形成されている。圧電基板21の表面には、IDT(Interdigital Transducer:櫛形)電極が形成されている。フィルタ13Aは、例えば、圧電基板21とIDT電極とで形成された3つの直列共振子131sおよび2つの並列共振子131pで構成されたラダー型の弾性表面波フィルタである。フィルタ13Bは、例えば、圧電基板21とIDT電極とで形成された3つの直列共振子132sおよび2つの並列共振子132pで構成されたラダー型の弾性表面波フィルタである。
インピーダンス負荷回路14の容量素子は、フィルタ13Aおよび13Bを構成する圧電基板21上に形成されたIDT電極で構成されている。ここで、圧電基板21上に形成されたフィルタ13Aおよび13Bを構成するIDT電極の配置方向と、インピーダンス負荷回路14の容量素子を構成するIDT電極の配置方向とは異なっていることが好ましい。本変形例では、フィルタ13Aおよび13Bを構成するIDT電極の配置方向と、上記容量素子を構成するIDT電極の配置方向とは90度異なっている。つまり、フィルタ13Aおよび13Bを構成するIDT電極における高周波信号の伝搬方向と、上記容量素子を構成するIDT電極の並び方向とが異なっている。
これにより、インピーダンス負荷回路14とフィルタ回路とが同一チップ20で形成されるので、スイッチモジュール1Aの小型化が可能となる。また、同一チップ20上に形成されたフィルタ回路のIDT電極の配置方向とインピーダンス負荷回路14のIDT電極の配置方向とを異ならせているので、IDT電極での不要な励振を抑えることができ、フィルタ13Aおよび13Bと容量素子との信号が干渉して電気特性が劣化してしまうことを抑制することが可能となる。
なお、本変形例では、フィルタ13Aおよび13B、ならびに、インピーダンス負荷回路14を1チップ化したが、これに限らず、フィルタ13Aおよび13Bのいずれか一方のみとインピーダンス負荷回路14とを1チップ化してもよい。これによっても、スイッチモジュールを小型化することが可能となる。
また、インピーダンス負荷回路14の容量素子は、上記のように、フィルタ13Aおよび13Bが形成される圧電基板21上に形成されるのではなく、フィルタ13Aおよび13Bを収容するパッケージ内部に形成されてもよい。あるいは、上記容量素子自体をSMD(Surface Mounted Device)部品として構成してもよい。
なお、図示していないが、インピーダンス負荷回路14の容量素子は、アンテナスイッチ12を含む1つのチップに内蔵されていてもよい。これにより、インピーダンス負荷回路14とアンテナスイッチ12との接続点である選択端子12s3を削減できる。つまり、アンテナスイッチ12が有する外部接続端子を削減できる。よって、スイッチモジュールの小型化が可能となる。また、アンテナスイッチ12は、通常、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)で構成されるため、この場合には、上記容量素子も同じCMOSプロセスで構成できる。これにより、スイッチモジュールを安価に製造することが可能となる。
(実施の形態2)
実施の形態1では、アンテナスイッチ12が、受信信号を通過させる複数の信号経路を切り替える構成を説明したが、本実施の形態では、受信信号および送信信号の双方を通過させる複数の信号経路を切り替える構成について説明する。
[2.1 スイッチモジュールの回路構成]
図8Aは、実施の形態2に係るスイッチモジュール1Bの非CAモードにおける回路構成図である。また、図8Bは、実施の形態2に係るスイッチモジュール1BのCAモードにおける回路構成図である。図8Aおよび図8Bには、実施の形態2に係るスイッチモジュール1Bと、アンテナ素子2と、送信信号増幅回路4Atおよび4Btと、受信信号増幅回路4Arおよび4Brと、RF信号処理回路(RFIC)3とが示されている。スイッチモジュール1B、アンテナ素子2、送信信号増幅回路4Atおよび4Bt、ならびに、受信信号増幅回路4Arおよび4Brは、例えば、マルチモード/マルチバンド対応の携帯電話のフロントエンド部に配置される。
スイッチモジュール1Bは、マルチバンドおよびマルチモード対応の無線通信システムにおいて、アンテナ素子2と送信信号増幅回路4Atおよび4Btならびに受信信号増幅回路4Arおよび4Brとの間に配置されている。スイッチモジュール1Bは、複数の周波数帯域から選択された1以上の周波数帯域の送受信信号を伝搬する信号経路とアンテナ素子2との接続を切り替える高周波スイッチモジュールである。スイッチモジュール1Bには、マルチモード/マルチバンドに対応すべく、複数の周波数帯域を搬送波として無線信号を送受信するための信号経路が複数設けられている。さらに、スイッチモジュール1Bは、CA方式および非CA方式により無線信号を送受信する場合に、RF送受信信号の最適な通過特性を得るための信号経路を切り替える回路である。
スイッチモジュール1は、アンテナ整合回路11と、アンテナスイッチ12と、送信フィルタ23Atおよび23Btと、受信フィルタ23Arおよび23Brと、インピーダンス負荷回路14Bとを備える。
本実施の形態に係るスイッチモジュール1Bは、実施の形態1に係るスイッチモジュール1と比較して、受信信号を伝搬する複数の信号経路の代わりに、送受信信号を伝搬する複数の信号経路が設けられている点が構成として異なる。以下、本実施の形態に係るスイッチモジュール1Bについて、実施の形態1に係るスイッチモジュール1と同じ点は説明を省略し、異なる点を中心に説明する。
送信フィルタ23Atは、第1周波数帯域のRF送信信号を選択的に伝搬させるフィルタ回路である。また、受信フィルタ23Arは、第1周波数帯域のRF受信信号を選択的に伝搬させるフィルタ回路である。送信フィルタ23Atおよび受信フィルタ23Arは、固定配線で束ねられることにより、第1フィルタ回路であるデュプレクサ23Aを構成している。デュプレクサ23Aは、第1周波数帯域のRF送信信号と第1周波数帯域のRF受信信号とを、周波数分割複信(FDD)方式により同時に通過させることが可能である。第1周波数帯域は、例えば、LTE規格のBand1(送信帯域:1920−1980MHz:受信帯域:2110−2170MHz)が例示される。
送信フィルタ23Btは、第2周波数帯域のRF送信信号を選択的に伝搬させるフィルタ回路である。また、受信フィルタ23Brは、第2周波数帯域のRF受信信号を選択的に伝搬させるフィルタ回路である。送信フィルタ23Btおよび受信フィルタ23Brは、固定配線で束ねられることにより、第2フィルタ回路であるデュプレクサ23Bを構成している。デュプレクサ23Bは、第2周波数帯域のRF送信信号と第2周波数帯域のRF受信信号とを、FDD方式により同時に通過させることが可能である。第2周波数帯域は、例えば、LTE規格のBand3(送信帯域:1710−1785MHz:受信帯域:1805−1880MHz)が例示される。
インピーダンス負荷回路14Bは、例えば、容量素子で構成され、デュプレクサ23Aまたはデュプレクサ23Bが有する容量性の複素インピーダンスに相当する複素インピーダンスを有する回路である。
アンテナスイッチ12は、アンテナ素子2に接続された共通端子12c、デュプレクサ23Aのアンテナ側端子と接続された選択端子12s1(第1選択端子)、デュプレクサ23Bのアンテナ側端子と接続された選択端子12s2(第2選択端子)、およびインピーダンス負荷回路14Bの一端と接続された選択端子12s3(第3選択端子)を有するスイッチ回路である。アンテナスイッチ12は、上記構成により、選択端子12s1および選択端子12s2の少なくとも1つと共通端子12cとの接続を切り替える。
図8Aに示されたスイッチモジュール1Bの回路構成は、第1周波数帯域および第2周波数帯域のうち、第1周波数帯域がRF送受信信号を伝搬する帯域として選択された場合の接続状態1を表している。接続状態1は、単一の周波数帯域のみが選択された非CAモードに相当する。図8Aに示すように、接続状態1(非CA)では、アンテナスイッチ12は、共通端子12cと選択端子12s1とを接続し、かつ、共通端子12cと選択端子12s3とを接続する。これにより、接続状態1では、アンテナ素子2、アンテナスイッチ12、デュプレクサ23Aおよびインピーダンス負荷14Bが接続されて構成された第1回路が形成される。
図8Bに示されたスイッチモジュール1Bの回路構成は、第1周波数帯域および第2周波数帯域の双方がRF送受信信号を同時に伝搬する帯域として選択された場合の接続状態2を表している。接続状態2は、複数の周波数帯域が同時選択されたCAモードに相当する。図8Bに示すように、接続状態2(CA)では、アンテナスイッチ12は、共通端子12cと選択端子12s1とを接続し、かつ、共通端子12cと選択端子12s2とを接続する。これにより、接続状態2では、アンテナ素子2、アンテナスイッチ12、デュプレクサ23Aおよび23Bが接続されて構成された第2回路が形成される。
ここで、インピーダンス負荷回路14Bは、上記第1回路において共通端子12cからデュプレクサ側を見た複素インピーダンスが、上記第2回路において共通端子12cからデュプレクサ側を見た複素インピーダンスと等しくなるよう、第1回路の複素インピーダンスを補償する回路となっている。例えば、デュプレクサ23Aおよび23Bが、SAWフィルタまたはBAWフィルタを用いたデュプレクサである場合、インピーダンス負荷回路14Bは、フィルタ23Btおよびフィルタ23Brの第1周波数帯域における等価合成容量値を有する容量素子で構成される。
つまり、選択されなかった第2周波数帯域に対応したデュプレクサ23Bの代わりに、選択端子12s3に接続されたインピーダンス負荷回路14Bが共通端子12cに接続される。このため、第1周波数帯域のみが選択されたモードにおけるRF信号の通過特性を、不要なインダクタンス成分および容量成分が付加されることなく、第1周波数帯域および第2周波数帯域の双方が選択されたCAモードにおけるRF信号の通過特性と同等とすることが可能となる。よって、CAモードおよび非CAモードを選択可能なシステムにおいて、いずれのモードが選択された場合であっても、信号の伝搬損失を低減することが可能となる。
また、インピーダンス負荷回路14Bは、第1周波数帯域および第2周波数帯域の送受信信号を伝搬させる信号経路上ではなく、別途設けられているので、デュプレクサを構成する送信フィルタと受信フィルタとを結ぶ配線を固定配線とすることが可能となる。よって、送信信号と受信信号との間の位相変化および振幅ばらつきなどを抑制することが可能となる。
なお、本実施の形態では、非CAモードとして第1周波数帯域のみが選択された場合を例示したが、本実施の形態に係るスイッチモジュール1Bは、非CAモードとして第2周波数帯域のみが選択されるシステムにも適用可能である。この場合には、第2周波数帯域のみが選択される非CAモードの場合には、インピーダンス負荷回路14Bは、デュプレクサ23Aの第2周波数帯域における等価容量値を有する容量素子で構成されればよい。
以上、本実施の形態に係るスイッチモジュール1Bでは、第1周波数帯域が選択された非CAモードにおいて、選択されなかった第2周波数帯域に対応したデュプレクサ23Bの代わりに、第3選択端子に接続されたインピーダンス負荷回路14Bが共通端子12cに接続される。このため、非CAモードにおけるRF信号の通過特性を、不要なインダクタンス成分および容量成分が付加されることなく、CAモードにおけるRF信号の通過特性と同等とすることが可能となる。よって、CAモードおよび非CAモードを選択可能なシステムにおいて、いずれのモードが選択された場合であっても、信号の伝搬損失を低減することが可能となる。
なお、上述したように、デュプレクサ23Aおよび13Bの複素インピーダンスは、容量性であってもよい。これによれば、容量性のデュプレクサが有する複素インピーダンスを、インピーダンス負荷回路14Bを容量素子で構成することにより、寄生インダクタンス成分を排除して高精度に補償することが可能となる。
例えば、デュプレクサ23Aおよび23Bが、SAWフィルタまたはBAWフィルタで構成されている場合、通過特性の急峻性が高く、励振周波数(通過帯域)以外の周波数帯域のインピーダンスは容量性となる。よって、CAモードおよび非CAモードを選択可能なシステムにおいて、いずれのモードが選択された場合であっても、容量性の複素インピーダンスを、容量素子で構成されているインピーダンス負荷回路14Bで、高精度かつ容易に補償することが可能となる。
また、上述したように、インピーダンス負荷回路14Bは、容量素子で構成されていることが好ましい。インピーダンス負荷回路14Bが容量素子で構成されている場合、RF信号の通過特性を最適化するには、インピーダンス整合に寄与しないインダクタンス成分を極力排除することが望ましい。この観点から、本実施の形態の構成によれば、インピーダンス負荷回路14Bは、スイッチ回路の選択端子12s3と直接接続されているので、選択されたデュプレクサとインピーダンス負荷回路14Bとの間の共通端子12cを介した配線を短くすることができるので、不要なインダクタンス成分が付加されない。よって、アンテナ素子2とデュプレクサとのインピーダンス整合を高精度にとることが可能となり、信号の伝搬損失を効果的に低減することが可能となる。
なお、インピーダンス負荷回路14Bは、容量素子の他に、誘導素子などの他の回路素子が付加されていてもよい。
(実施の形態3)
実施の形態1では、アンテナスイッチ12が、2つの周波数帯域を切り替える構成を説明したが、本実施の形態では、アンテナスイッチ22が3つの(3以上の)周波数帯域を切り替える構成について説明する。
[3.1 スイッチモジュールの回路構成]
図9Aは、実施の形態3に係るスイッチモジュール1Cの接続状態1における回路構成図である。また、図9Bは、実施の形態3に係るスイッチモジュール1Cの接続状態2における回路構成図である。また、図9Cは、実施の形態3に係るスイッチモジュール1Cの接続状態3における回路構成図である。また、図9Dは、実施の形態3に係るスイッチモジュール1Cの接続状態4における回路構成図である。図9A〜図9Dには、実施の形態3に係るスイッチモジュール1Cと、アンテナ素子2と、受信信号増幅回路4A、4Bおよび4Cと、RF信号処理回路(RFIC)3とが示されている。スイッチモジュール1C、アンテナ素子2、受信信号増幅回路4A、4Bおよび4Cは、例えば、マルチモード/マルチバンド対応の携帯電話のフロントエンド部に配置される。
スイッチモジュール1Cは、マルチバンドおよびマルチモード対応の無線通信システムにおいて、アンテナ素子2と受信信号増幅回路4A、4Bおよび4Cとの間に配置されている。スイッチモジュール1Cは、複数の周波数帯域から選択された1以上の周波数帯域の受信信号を伝搬する信号経路とアンテナ素子2との接続を切り替える高周波スイッチモジュールである。スイッチモジュール1Cには、マルチモード/マルチバンドに対応すべく、複数の周波数帯域を搬送波として無線信号を受信するための信号経路が複数設けられている。さらに、スイッチモジュール1Cは、複数の周波数帯域を同時に1つの通信信号として使用するCA方式および非CA方式により無線信号を受信する場合に、高周波受信信号の最適な通過特性を得るための信号経路を切り替える回路である。CA方式では、1つの通信信号が、複数の周波数帯域に分割した送信信号に形成される、あるいは、複数の周波数帯域に分割した受信信号に形成されるように、スイッチモジュール1Cが信号制御回路に接続される。スイッチモジュール1Cは、アンテナ整合回路11と、アンテナスイッチ22と、フィルタ13A、13Bおよび13Cと、容量素子141および142とを備える。
本実施の形態に係るスイッチモジュール1Cは、実施の形態1に係るスイッチモジュール1と比較して、受信信号を伝搬する周波数帯域が2つではなく3つ適用されている点が構成として異なる。以下、本実施の形態に係るスイッチモジュール1Cについて、実施の形態1に係るスイッチモジュール1と同じ点は説明を省略し、異なる点を中心に説明する。
フィルタ13Aは、第1周波数帯域のRF受信信号を選択的に伝搬させる第1フィルタ回路である。第1周波数帯域は、例えば、LTE規格のBand1(受信帯域:2110−2170MHz)が例示される。
フィルタ13Bは、第1周波数帯域よりも低周波側である第2周波数帯域のRF受信信号を選択的に伝搬させる第2フィルタ回路である。第2周波数帯域は、例えば、LTE規格のBand3(受信帯域:1805−1880MHz)が例示される。
フィルタ13Cは、第1周波数帯域および第2周波数帯域よりも高周波側である第3周波数帯域のRF受信信号を選択的に伝搬させる第3フィルタ回路である。第3周波数帯域は、例えば、LTE規格のBand7(受信帯域:2620−2690MHz)が例示される。
容量素子141および142は、それぞれ、フィルタ13A〜13Cのそれぞれの複素インピーダンスまたはフィルタ13A〜13Cの少なくとも2つの合成複素インピーダンスに相当する複素インピーダンスを有するインピーダンス負荷回路の一例である。
アンテナスイッチ22は、アンテナ素子2に接続された共通端子22c、フィルタ13Aの一端と接続された選択端子22s1、フィルタ13Bの一端と接続された選択端子22s2、フィルタ13Cの一端と接続された選択端子22s3、容量素子141の一端と接続された選択端子22s4、および容量素子142の一端と接続された選択端子22s5を有するスイッチ回路である。アンテナスイッチ22は、上記構成により、選択端子22s1、選択端子22s2および選択端子22s3の少なくとも1つと共通端子22cとの接続を切り替える。
図9Aに示されたスイッチモジュール1Cの回路構成は、第1周波数帯域、第2周波数帯域および第3周波数帯域の全ての帯域がRF受信信号を同時に伝搬する帯域として選択された場合の接続状態1(3バンドCA)を表している。接続状態1は、複数の周波数帯域の全てが同時選択されたCAモードに相当する。図9Aに示すように、接続状態1では、アンテナスイッチ22は、共通端子22cと選択端子22s1、22s2および22s3とを接続する。これにより、接続状態1では、アンテナ素子2、アンテナスイッチ22、ならびに、フィルタ13A、13Bおよび13Cが接続されて構成された第4回路が形成される。
図9Bに示されたスイッチモジュール1Cの回路構成は、第1周波数帯域および第2周波数帯域がRF受信信号を伝搬する帯域として選択された場合の接続状態2(2バンドCA)を表している。接続状態2は、3つの周波数帯域のうちの2つの周波数帯域が選択されたCAモードに相当する。図9Bに示すように、接続状態2では、アンテナスイッチ22は、共通端子22cと選択端子22s1および22s2とを接続し、かつ、共通端子22cと選択端子22s4とを接続する。これにより、接続状態2では、アンテナ素子2、アンテナスイッチ22、フィルタ13Aおよび13B、ならびに容量素子141が接続されて構成された第3回路が形成される。
ここで、容量素子141は、上記第3回路において共通端子22cからフィルタ側を見た複素インピーダンスが、上記第4回路において共通端子22cからフィルタ側を見た複素インピーダンスと等しくなるよう、第3回路の複素インピーダンスを補償する回路となっている。例えば、フィルタ13A〜13Cが、SAWフィルタまたはBAWフィルタである場合、容量素子141は、フィルタ13Cの第1周波数帯域および第2周波数帯域における等価容量値を有する容量素子で構成される。
つまり、選択されなかった第3周波数帯域に対応したフィルタ13Cの代わりに、選択端子22s4に接続された容量素子141が共通端子22cに接続される。このため、第1周波数帯域および第2周波数帯域が選択されたCAモードにおけるRF信号の通過特性を、不要なインダクタンス成分および容量成分が付加されることなく、全ての周波数帯域が選択されたCAモードにおけるRF信号の通過特性と同等とすることが可能となる。よって、複数種類のCAモードを選択可能なシステムにおいて、信号の伝搬損失を低減することが可能となる。
図9Cに示されたスイッチモジュール1Cの回路構成は、第1周波数帯域および第3周波数帯域がRF受信信号を伝搬する帯域として選択された場合の接続状態3(2バンドCA)を表している。接続状態3は、3つの周波数帯域のうちの2つの周波数帯域が選択されたCAモードに相当する。図9Cに示すように、接続状態3では、アンテナスイッチ22は、共通端子22cと選択端子22s1および22s3とを接続し、かつ、共通端子22cと選択端子22s5とを接続する。これにより、接続状態3では、アンテナ素子2、アンテナスイッチ22、フィルタ13Aおよび13C、ならびに容量素子142が接続されて構成された第3回路が形成される。
ここで、容量素子142は、上記第3回路において共通端子22cからフィルタ側を見た複素インピーダンスが、上記第4回路において共通端子22cからフィルタ側を見た複素インピーダンスと等しくなるよう、第3回路の複素インピーダンスを補償する回路となっている。例えば、フィルタ13A〜13Cが、SAWフィルタまたはBAWフィルタである場合、容量素子142は、フィルタ13Bの第1周波数帯域および第3周波数帯域における等価容量値を有する容量素子で構成される。
つまり、選択されなかった第2周波数帯域に対応したフィルタ13Bの代わりに、選択端子22s5に接続された容量素子142が共通端子22cに接続される。このため、第1周波数帯域および第3周波数帯域が選択されたCAモードにおけるRF信号の通過特性を、不要なインダクタンス成分および容量成分が付加されることなく、全ての周波数帯域が選択されたCAモードにおけるRF信号の通過特性と同等とすることが可能となる。よって、複数種類のCAモードを選択可能なシステムにおいて、信号の伝搬損失を低減することが可能となる。
図9Dに示されたスイッチモジュール1Cの回路構成は、第1周波数帯域のみがRF受信信号を伝搬する帯域として選択された場合の接続状態4(非CA)を表している。接続状態4は、3つの周波数帯域のうちの1つの周波数帯域が選択された非CAモードに相当する。図9Dに示すように、接続状態4では、アンテナスイッチ22は、共通端子22cと選択端子22s1とを接続し、かつ、共通端子22cと選択端子22s4および22s5とを接続する。これにより、接続状態4では、アンテナ素子2、アンテナスイッチ22、フィルタ13A、ならびに容量素子141および142が接続されて構成された第3回路が形成される。
ここで、容量素子141および142は、上記第3回路において共通端子22cからフィルタ側を見た複素インピーダンスが、上記第4回路において共通端子22cからフィルタ側を見た複素インピーダンスと等しくなるよう、第3回路の複素インピーダンスを補償する回路となっている。例えば、フィルタ13A〜13Cが、SAWフィルタまたはBAWフィルタである場合、容量素子141および142は、フィルタ13Bおよび13Cの第1周波数帯域における等価合成容量値を有する並列接続の容量素子で構成される。
つまり、選択されなかった第2周波数帯域および第3周波数帯域に対応したフィルタ13Bおよび13Cの代わりに、選択端子22s4に接続された容量素子141および選択端子22s5に接続された容量素子142が共通端子22cに接続される。このため、第1周波数帯域のみが選択された非CAモードにおけるRF信号の通過特性を、不要なインダクタンス成分および容量成分が付加されることなく、全ての周波数帯域が選択されたCAモードにおけるRF信号の通過特性と同等とすることが可能となる。よって、CAモードおよび非CAモードを選択可能なシステムにおいて、いずれのモードが選択された場合であっても、信号の伝搬損失を低減することが可能となる。
なお、本実施の形態に係るスイッチモジュール1Cにおいて、インピーダンス負荷回路として、2つの容量素子141および142が配置された構成としたが、容量素子の配置数はこれに限られず、使用されるモードに応じて配置数を増加させてもよい。
以上、本実施の形態に係るスイッチモジュール1Cでは、第1周波数帯域〜第3周波数帯域のうちの2つ以下の周波数帯域が選択されたモードにおいて、選択されなかった周波数帯域に対応したフィルタ回路の代わりに、選択端子22s4および選択端子22s5に接続された容量素子141および142の少なくとも1つが共通端子22cに接続される。このため、2つ以下の周波数帯域が選択されたモードにおけるRF信号の通過特性を、不要なインダクタンス成分および容量成分が付加されることなく、全ての周波数帯域が選択されたCAモードにおけるRF信号の通過特性と同等とすることが可能となる。よって、CAモードおよび非CAモードを選択可能なシステムにおいて、いずれのモードが選択された場合であっても、信号の伝搬損失を低減することが可能となる。
なお、上述したように、フィルタ13A、13Bおよび13Cの複素インピーダンスは、容量性であってもよい。これによれば、インピーダンス負荷回路を容量素子141および142で構成することにより、容量性のフィルタ回路が有する複素インピーダンスを、寄生インダクタンス成分を排除して高精度に補償することが可能となる。
例えば、フィルタ13A、13Bおよび13Cが、SAWフィルタまたはBAWフィルタである場合、通過特性の急峻性が高く、励振周波数(通過帯域)以外の周波数帯域のインピーダンスは容量性となる。よって、CAモードおよび非CAモードを選択可能なシステムにおいて、いずれのモードが選択された場合であっても、容量性の複素インピーダンスを、容量素子で構成されているインピーダンス負荷回路で、高精度かつ容易に補償することが可能となる。
また、本実施の形態のように、インピーダンス負荷回路は、容量素子で構成されていることが好ましい。インピーダンス負荷回路が容量素子で構成されている場合、RF信号の通過特性を最適化するには、インピーダンス整合に寄与しないインダクタンス成分を極力排除することが望ましい。この観点から、本実施の形態の構成によれば、容量素子141および142は、それぞれ、アンテナスイッチ22の選択端子22s4および22s5と直接接続されているので、選択されたフィルタ回路と容量素子との間の共通端子22cを介した配線を短くすることができるので、不要なインダクタンス成分が付加されない。よって、アンテナ素子2とフィルタ回路とのインピーダンス整合を高精度にとることが可能となり、信号の伝搬損失を効果的に低減することが可能となる。
なお、選択端子22s4および22s5に接続されるインピーダンス負荷回路は、容量素子141および142の他に、誘導素子などの他の回路素子が付加されていてもよい。
なお、本実施の形態に係るスイッチモジュール1Cは、3つの周波数帯域が配置された構成に限定されない。本実施の形態に係るスイッチモジュール1Cは、n個(nは2以上の自然数)の周波数帯域が配置された構成にも適用することが可能である。
すなわち、本実施の形態にかかるスイッチモジュール1Cは、n(nは2以上の自然数)個の周波数帯域のうち、少なくとも2つの周波数帯域を同時に用いるCAモード、および、1つの周波数帯域を用いる非CAモードを選択することが可能であり、n個の周波数帯域の信号のそれぞれを選択的に通過させるn個のフィルタ回路と、m(mは1以上の自然数)個のインピーダンス負荷回路とを備える。また、スイッチモジュール1Cは、さらに、1個の共通端子と、上記n個の周波数帯域に対応して設けられたn個のフィルタ回路のそれぞれに接続されたn個の選択端子と、m個のインピーダンス負荷回路のそれぞれに接続されたm個の選択端子とを有するアンテナスイッチを備える。
上記アンテナスイッチは、全てのn個のフィルタ回路が選択された場合、共通端子とn個のフィルタ回路に対応した上記n個の選択端子とを接続し、かつ、共通端子とm個のインピーダンス負荷回路に対応した上記m個の選択端子とを接続しない。
また、上記アンテナスイッチは、(n−1)個以下のフィルタ回路が選択された場合、共通端子と上記(n−1)個以下のフィルタ回路に対応した(n−1)個以下の選択端子とを接続し、かつ、上記(n−1)個以下のフィルタ回路が共通端子で束ねられて構成された第3回路の複素インピーダンスが、n個のフィルタ回路が共通端子で束ねられて構成された第4回路の複素インピーダンスと等しくなるよう、m個のインピーダンス負荷回路の少なくとも1つと選択端子とを接続する。
これによれば、n個の周波数帯域のうち(n−1)個以下の周波数帯域が選択されたモードにおいてRF信号を伝搬させる場合、選択された(n−1)個以下の周波数帯域を通過させる(n−1)個以下のフィルタ回路とm個のインピーダンス負荷回路の少なくとも1つとが共通端子で束ねられる。つまり、選択されなかった周波数帯域に対応したフィルタ回路の代わりに、上記m個の選択端子に接続されたインピーダンス負荷回路の少なくとも1つが共通端子に接続される。このため、(n−1)個以下の周波数帯域が選択されたモードにおけるRF信号の通過特性を、不要なインダクタンス成分および容量成分が付加されることなく、n個の周波数帯域が選択されたモードにおけるRF信号の通過特性と同等とすることが可能となる。よって、CAモードおよび非CAモードを選択可能なシステムにおいて、いずれのモードが選択された場合であっても、信号の伝搬損失を低減することが可能となる。
また、n個の周波数帯域のうち選択された周波数帯域の組み合わせにより、m個のインピーダンス負荷回路のうちから接続するインピーダンス負荷回路を可変選択することが可能となり、当該可変選択により、インピーダンス補償のための合成容量を可変させることが可能となる。さらに、m個のインピーダンス負荷回路をm個の選択端子に対応して配置することで、m個の選択端子のうち共通端子と接続される選択端子を複数選択することにより、m通りより多い補償用のインピーダンスを実現できる。よって、インピーダンス負荷回路の配置数および配置領域を低減できるので、スイッチモジュール1Cの省面積化が可能となる。
(その他の実施の形態など)
以上、本発明の実施の形態に係るスイッチモジュールについて、実施の形態およびその変形例を挙げて説明したが、本発明のスイッチモジュールは、上記実施の形態およびその変形例に限定されるものではない。上記実施の形態およびその変形例における任意の構成要素を組み合わせて実現される別の実施の形態や、上記実施の形態およびその変形例に対して本発明の主旨を逸脱しない範囲で当業者が思いつく各種変形を施して得られる変形例や、本開示のスイッチモジュールを内蔵した各種機器も本発明に含まれる。
例えば、実施の形態2および3に係るスイッチモジュールにおいても、実施の形態1の変形例のように、インピーダンス負荷回路とフィルタ回路とを1チップ化してもよい。また、実施の形態2および3に係るスイッチモジュールにおいて、インピーダンス負荷回路がアンテナスイッチのチップに内蔵されていてもよい。これにより、実施の形態2および3に係るスイッチモジュールにおいても、実施の形態1に係るスイッチモジュールと同様の効果が奏される。
なお、本発明に係るスイッチ制御部は、集積回路であるIC、LSI(Large Scale Integration)として実現されてもよい。また、集積回路化の手法は、専用回路または汎用プロセッサで実現してもよい。LSI製造後に、プログラムすることが可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)や、LSI内部の回路セルの接続や設定を再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサを利用しても良い。さらには、半導体技術の進歩または派生する別技術によりLSIに置き換わる集積回路化の技術が登場すれば、当然、その技術を用いて機能ブロックの集積化を行ってもよい。
また、上記実施の形態およびその変形例に係るスイッチモジュールにおいて、図面に開示された各回路素子および信号経路を接続する経路の間に別の高周波回路素子および配線などが挿入されていてもよい。
本発明は、キャリアアグリゲーション方式を採用するマルチバンド/マルチモード対応のスイッチモジュールとして、携帯電話などの通信機器に広く利用できる。
1、1A、1B、1C、50 スイッチモジュール
2 アンテナ素子
3 RF信号処理回路
4A、4Ar、4B、4Br、4C 受信信号増幅回路
4At、4Bt 送信信号増幅回路
11、51、55 アンテナ整合回路
12、22、52、54、302−1、302−2 アンテナスイッチ
12c、22c、52c、54c 共通端子
12s1 選択端子(第1選択端子)
12s2 選択端子(第2選択端子)
12s3 選択端子(第3選択端子)
13A、13B、13C フィルタ
14、14B インピーダンス負荷回路
20 チップ
21 圧電基板
22s1、22s2、22s3、22s4、22s5 選択端子
23A、23B、303−1、303−2、303−3、303−4 デュプレクサ
23Ar、23Br 受信フィルタ
23At、23Bt 送信フィルタ
52s1、52s2、54s1、54s2 選択端子
131p、132p 並列共振子
131s、132s 直列共振子
141、142 容量素子
300 RF部
301 ダイプレクサ
304−1、304−2、304−3、304−4 パワーアンプ
305 無線周波数集積回路
370 アンテナ部
370−1、3701−2 アンテナチューナ

Claims (9)

  1. 無線通信用の第1周波数帯域と、当該第1周波数帯域と周波数帯域が異なる無線通信用の第2周波数帯域とを同時に用いる状態が選択可能なスイッチモジュールであって、
    前記第1周波数帯域の信号を選択的に通過させる第1フィルタ回路と、
    前記第2周波数帯域の信号を選択的に通過させる第2フィルタ回路と、
    インピーダンス負荷回路と、
    アンテナ素子に接続された共通端子、前記第1フィルタ回路の一端と接続された第1選択端子、前記第2フィルタ回路の一端と接続された第2選択端子、および前記インピーダンス負荷回路と接続された第3選択端子とを有し、前記第1選択端子および前記第2選択端子の少なくとも1つと前記共通端子との接続を切り替えるスイッチ回路とを備え、
    前記スイッチ回路は、
    前記第1周波数帯域および前記第2周波数帯域の双方が選択された場合、前記共通端子と前記第1選択端子および前記第2選択端子とを接続し、かつ、前記共通端子と前記第3選択端子とを接続せず、
    前記第1周波数帯域および前記第2周波数帯域のうちいずれか一方のみが選択された場合、前記共通端子と前記第1選択端子および前記第2選択端子のうちの一方のみとを接続し、かつ、前記共通端子と前記第3選択端子とを接続し、
    前記インピーダンス負荷回路は、容量素子で構成されており、
    前記第1フィルタ回路および前記第2フィルタ回路は、圧電基板と当該圧電基板の上に形成された櫛形電極とで構成された弾性表面波フィルタであり、
    前記容量素子は、前記第1フィルタ回路および前記第2フィルタ回路の少なくとも一方を構成する前記圧電基板上に形成された櫛形電極で構成されており、
    前記圧電基板上に形成された、前記第1フィルタ回路および前記第2フィルタ回路の少なくとも一方を構成する前記櫛形電極の配置方向と、前記容量素子を構成する前記櫛形電極の配置方向とは異なる
    スイッチモジュール。
  2. 無線通信用として使用される周波数帯域の選択情報を受け、前記スイッチ回路に前記選択情報に基づいた制御信号を出力するスイッチ制御部をさらに備え、
    前記スイッチ制御部は、前記スイッチ回路に前記制御信号を出力することにより、
    前記第1周波数帯域および前記第2周波数帯域の双方が選択された場合、前記共通端子と前記第1選択端子および前記第2選択端子とを接続させ、かつ、前記共通端子と前記第3選択端子とを接続させず、
    前記第1周波数帯域および前記第2周波数帯域のうちいずれか一方のみが選択された場合、前記共通端子と前記第1選択端子および前記第2選択端子のうちの一方のみとを接続させ、かつ、前記共通端子と前記第3選択端子とを接続させる
    請求項1に記載のスイッチモジュール。
  3. 前記インピーダンス負荷回路は、
    前記第1周波数帯域および前記第2周波数帯域のうちいずれか一方のみが選択された場合に形成される、前記第1フィルタ回路および前記第2フィルタ回路のうちいずれか一方のみが前記共通端子と接続されて構成された第1回路の複素インピーダンスが、前記第1周波数帯域と前記第2周波数帯域とを同時に用いる場合に形成される、前記第1フィルタ回路と前記第2フィルタ回路とが前記共通端子で束ねられて構成された第2回路の複素インピーダンスと等しくなるよう、前記第1回路の複素インピーダンスを補償する回路である
    請求項1または2に記載のスイッチモジュール。
  4. 前記第1周波数帯域および前記第2周波数帯域の双方が選択された場合、キャリアアグリゲーション(CA)モードで稼働し、前記第1周波数帯域および前記第2周波数帯域のうちいずれか一方のみが選択された場合、非キャリアアグリゲーション(非CA)モードで稼働する
    請求項1〜3のいずれか1項に記載のスイッチモジュール。
  5. 前記スイッチモジュールは、前記第1周波数帯域および前記第2周波数帯域を含むn(nは2以上の自然数)個の周波数帯域のそれぞれの信号を選択的に通過させる、前記第1フィルタ回路および前記第2フィルタ回路を含むn個のフィルタ回路のうち、少なくとも2つのフィルタ回路を同時に用いることが可能であり、
    前記n個のフィルタ回路と、
    前記インピーダンス負荷回路を含むm(mは1以上の自然数)個のインピーダンス負荷回路とを備え、
    前記スイッチ回路は、1個の前記共通端子と、前記n個の周波数帯域に対応して設けられた前記n個のフィルタ回路のそれぞれに接続されたn個の選択端子と、前記m個のインピーダンス負荷回路のそれぞれに接続されたm個の選択端子とを有し、
    前記スイッチ回路は、
    前記n個のフィルタ回路が選択された場合、前記共通端子と前記n個のフィルタ回路に対応した前記n個の選択端子とを接続し、かつ、前記共通端子と前記m個のインピーダンス負荷回路に対応した前記m個の選択端子とを接続せず、
    (n−1)個以下のフィルタ回路が選択された場合、前記共通端子と前記(n−1)個以下のフィルタ回路に対応した(n−1)個以下の選択端子とを接続し、かつ、前記(n−1)個以下のフィルタ回路が前記共通端子で束ねられて構成された第3回路の複素インピーダンスが、前記n個のフィルタ回路が前記共通端子で束ねられて構成された第4回路の複素インピーダンスと等しくなるよう、前記m個のインピーダンス負荷回路の少なくとも1つと選択端子とを接続する
    請求項1または2に記載のスイッチモジュール。
  6. 前記第1フィルタ回路および前記第2フィルタ回路の通過帯域外の複素インピーダンスは、容量性である
    請求項に記載のスイッチモジュール。
  7. 前記第1フィルタ回路および前記第2フィルタ回路は、弾性表面波フィルタ、または、BAW(Bulk Acoustic Wave)を用いた弾性波フィルタである
    請求項に記載のスイッチモジュール。
  8. 前記容量素子は、前記第1フィルタ回路および前記第2フィルタ回路の少なくとも一方と、同一チップで形成されている
    請求項1〜7のいずれか1項に記載のスイッチモジュール。
  9. 前記容量素子は、前記スイッチ回路を含む1つのチップに内蔵されている
    請求項1〜7のいずれか1項に記載のスイッチモジュール。
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