JP6507228B2 - 注湯装置及び注湯方法 - Google Patents

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Description

本開示は、取鍋のノズル部分からの出湯位置が一定位置に維持されるように、取鍋が傾動動作されることにより出湯して鋳型に注湯する注湯装置及び注湯方法に関する。
鋳造工場では、溶解炉で溶解された高温の溶湯を取鍋で受け取り、この取鍋を注湯場所まで搬送し、搬送された取鍋から鋳型に注湯することで、鋳物製品が製造される。この取鍋から鋳型への注湯を、手作業ではなく、自動化する技術が知られている。例えば、特許文献1に示す傾動式注湯装置は、自動化を実現し、作業環境を改善する。この装置は、扇形取鍋を用い、出湯位置を一定位置に維持するよう該扇形取鍋を傾動する。これにより、注湯が自動化されている。
特許第3361369号公報
扇形取鍋は、傾動角度に関係なく溶湯の上面の表面積が一定であり、傾動角速度に比例した流量で注湯できるため、注湯流量を制御しやすいという利点がある。その一方で、溶湯と空気とが接する面積が円筒取鍋などと比べて広いため、溶湯温度が低下しやすいという問題がある。溶湯温度が低下した場合、鋳物製品の品質に影響を与えるおそれがある。また、取鍋の製作コストが円筒取鍋などと比べて高いという問題もある。
本技術分野では、扇形取鍋以外の形状の取鍋(例えば円筒取鍋)を用いる場合でも、所望の注湯パターンで注湯できるよう注湯流量を制御することが可能であるとともに、注湯流量を制御することで適切な自動注湯を実現する注湯装置及び注湯方法が望まれている。
本発明の一側面に係る注湯装置は、取鍋のノズル部分からの出湯位置が一定位置に維持されるように、該取鍋が傾動動作されることにより出湯する注湯装置であって、本体部分及びノズル部分を有する取鍋と、前記取鍋の傾動角度を制御する制御部とを備え、前記本体部分は、内面が円筒状若しくは円錐形状の側面部分を有し、前記ノズル部分は、前記本体部分の側方で一体化され、溶湯を外部に導くノズル先端を有し、前記本体部分の溶湯を前記ノズル先端に導くとともに、前記ノズル先端を介して溶湯を出湯し、前記制御部は、前記取鍋の傾動時の溶湯の表面積に基づいて傾動角度を制御する。
また、本発明の他の側面に係る注湯方法は、取鍋のノズル部分からの出湯位置が一定位置に維持されるように、該取鍋が傾動動作されることにより出湯する注湯装置を用いて溶湯の注湯を行う注湯方法であって、前記注湯装置は、本体部分及びノズル部分を有する取鍋と、前記取鍋の傾動角度を制御する制御部とを備え、前記本体部分は、内面が円筒状若しくは円錐形状の側面部分を有し、前記ノズル部分は、前記本体部分の側方で一体化され、溶湯を外部に導くノズル先端を有し、前記本体部分の溶湯を前記ノズル先端に導くとともに、前記ノズル先端を介して溶湯を出湯し、当該注湯方法は、前記制御部が、前記取鍋の傾動時の溶湯の表面積に基づいて傾動角度を制御することにより、前記取鍋から溶湯の注湯を行う。
本発明の種々の側面は、所望の注湯パターンで注湯できるよう注湯流量を制御することを実現するとともに、注湯流量を制御することで適切な自動注湯を実現する。
(a)は実施形態に係る注湯装置の正面図、(b)は実施形態に係る注湯装置の側面図である。 (a)は取鍋の正面図、(b)は側面図、(c)は平面図である。 (a)は取鍋の側断面図、(b)は取鍋の水平時の表面積を示す図、(c)はノズル先端側から見たノズル部分の図である。 (a)は取鍋の平面図、(b)は取鍋の出湯点、及び、出湯点を中心とする4度毎の傾動角度線を説明する取鍋の側断面図、(c)はノズル先端側から見たノズル部分の図である。 (a)は出湯点を中心に16度傾斜した傾斜状態を示す取鍋の側断面図、(b)は(a)の状態の溶湯の寸法関係を示す図、(c)は溶湯の表面積を示す図、(d)は(a)の状態の溶湯のノズル部分の寸法関係を示す図である。 (a)は出湯点を中心に56度傾斜した傾斜状態を示す取鍋の側断面図、(b)は(a)の状態の溶湯の寸法関係を示す図、(c)は溶湯の表面積を示す図、(d)は(a)の状態の溶湯のノズル部分の寸法関係を示す図である。 (a)は取鍋用の流し込み型の平面図、(b)は背面図、(c)は側面図、(d)は正面図である。 (a)は取鍋のノズル部分用の模型の平面図、(b)は背面図、(c)は側面図、(d)は正面図である。 注湯装置の側面図(図1の(b)に対応する図)であり、取鍋の駆動軸として、昇降軸、前後軸、回動軸を示す図である。 (a)は注湯装置の制御系のブロック図である。(b)は、処理部の詳細を説明するブロック図である。 (a)は、傾動角度に対する水平基準表面積比の変化を示すグラフ、(b)は傾動角度に対する表面積逆数比の変化を示すグラフである。 経過時間に伴う仮想傾動角速度の変化を示すグラフである。 該注湯装置による注湯流量補正方法のゼネラルフローチャートである。 (a)は図13の初期到達時間処理S10のフローチャート、(b)は13の安定待時間処理S30のフローチャートである。 図13の教示領域処理S40のフローチャートである。
以下、本実施形態に係る自動注湯装置(以下「注湯装置」という。)について、図面を参照して説明する。以下で説明する注湯装置1は、取鍋のノズル部分からの出湯位置が一定位置に維持されるように、該取鍋が傾動動作されることにより出湯する注湯装置である。
図1の(a)は本実施形態に係る注湯装置1の正面図、図1の(b)は側面図である。図2の(a)は取鍋2の正面図、図2の(b)は側面図、図2の(c)は平面図である。注湯装置1は、図1の(a)〜図2の(c)に示すように、本体部分11及びノズル部分12を有する取鍋2と、取鍋2の傾動角度を制御する制御部(中央処理部)3とを備える。本体部分11は、内面が円筒状若しくは円錐形状の側面部分11aを有する。ノズル部分12は、その端部にノズル先端12aを有し、本体部分11の側方で本体部分11と一体化されている。つまり、本体部分11及びノズル部分12の内面によって溶湯を貯留する空間が画成されている。また、ノズル部分12は、本体部分11の溶湯をノズル先端12aに導くとともに、ノズル先端12aを介して溶湯を出湯する。制御部3は、取鍋2の傾動時の溶湯の表面積に基づいて傾動角度を制御する。取鍋2には、後述する回動機構23の回動軸が、本体部分11及びノズル部分12の並設方向(図1の(a)及び(b)のX方向)に直交する方向(図1の(a)及び(b)のY方向)に延びるように設けられている。つまり、取鍋2は図1の(a)及び(b)のZX平面内において傾動する。ノズル部分12の内側には、本体部分11に連通し溶湯を貯留する空間が画成されている。
図3の(a)は取鍋2の側断面図、図3の(b)は取鍋2の水平時の溶湯の表面積を示す図、図3の(c)はノズル先端12a側から見たノズル部分12の図である。ノズル部分12は、図3の(a)〜図3の(c)に示すように、取鍋2が傾動されていないとき、ノズル部分12に貯留された溶湯の表面積が鉛直方向(図1の(a)及び(b)のZ方向)からみて台形若しくは矩形であるように内面が形成されている(ここでは、図3の(b)に示すように、台形の例で説明する)。それとともに、ノズル部分12は、取鍋2が傾動され、ノズル先端12aを介して溶湯を出湯しているとき、ノズル部分12に貯留された溶湯の表面積が鉛直方向からみて台形若しくは矩形であるように内面が形成されている。
本体部分11は、取鍋2が傾動されていないときで且つノズル部分12に溶湯が存在するくらい溶湯が残っている状態のとき、この部分における溶湯の表面積が鉛直方向からみて円形状であるように形成されている。本体部分11は、取鍋2が傾動されていないときで且つノズル部分12に溶湯が存在しないくらい溶湯が減った状態のとき、鉛直方向からみて、円形状の一部が後述の第2内側面部分11bで欠けた状態になる。
本体部分11は、取鍋2が傾動され、ノズル先端12aを介して溶湯を出湯しているとき、この部分における溶湯の表面積が鉛直方向からみて楕円形状となるか、若しくは、傾けられた本体部分11の底に溶湯がない部分が存在するくらい溶湯が減った状態であることにより、鉛直方向からみて楕円形状の一部が欠けた形状となる(例えば後述する図6の(c))。
本体部分11は、Y方向に延びる後述する傾動中心軸に直交する断面(ZX平面に沿った断面)において、ノズル部分12の内面底部12cと一直線に並ぶ第2内側面部分11bを有する(図2の(b)、図3の(a)参照)。
ノズル先端12aの内面底部12cの先端側には、溶湯の流れを形成する所定の曲率半径を有する曲面12bが形成される。取鍋2は、ZX平面に沿った断面における曲面12bの曲率中心を通りY方向に延びる軸が傾動中心軸となるように傾動動作される。
取鍋2は、本体部分11及びノズル部分12の内面の形状を一定に成型する型を用いて、内面形状が成型される。図7の(a)は取鍋2用の流し込み型の平面図、図7の(b)は背面図、図7の(c)は側面図、図7の(d)は正面図である。例えば、本体部分11については、図7の(a)〜(d)に示すような「フォーマ」と呼ばれる流し込み型17を準備しておき、取鍋の外皮と、この型(フォーマ)との間に耐火材を流し込むことで、本体部分11の内面形状を一定にすることができる。流し込み型17は、取鍋の外皮に対する位置を決定するための位置決定部17aを有している。図8の(a)は取鍋2のノズル部分用の模型18の平面図、図8の(b)は背面図、図8の(c)は側面図、図8の(d)は正面図である。ノズル部分12も、ノロの付着とその清掃などで形状が変わりやすいため、図8に示すような模型18を使って形状を成型される。上述の型により、取鍋の内面形状を一定に維持することができ、正確な出湯位置から出湯することを実現する。
図9は、注湯装置1の側面図(図1の(b)に対応する図)であり、取鍋2の駆動軸として、昇降軸、前後軸、回動軸を示す図である。注湯装置1は、図9に示すように、水平移動機構21と、昇降機構(垂直移動機構)22と、回動機構23とを備える。水平移動機構21は、取鍋2を水平方向で且つ鋳型に対して近接及び離間する方向である第1方向(X方向)に駆動する。昇降機構22は、取鍋2を垂直方向である第2方向(Z方向)に駆動する。回動機構23は、第1方向(X方向)及び第2方向(Z方向)に直交する第3方向(Y方向)に平行で且つ取鍋の重心を通る回動軸を中心に回動させる。水平移動機構21、昇降機構22、及び回動機構23が取鍋2を駆動することにより、取鍋2は、曲率中心(ノズル先端12aの曲面12bの曲率中心)を通りY方向に延びる軸が傾動中心軸となるよう傾動動作される。そして出湯点Pも一定位置となる。
さらに、注湯装置1は、列状に送り出される鋳型に沿って走行する走行台車24を有する。走行台車24は、列状に送り出される鋳型に沿って設けられるレール25上を走行する。水平移動機構21は、走行台車24に設けられ、走行台車の走行方向(Y方向)と直行する方向(X方向つまり前後方向)に取鍋2を移動させる。昇降機構22は、水平移動機構21に設けられ、垂直方向(Z方向つまり上下方向)に取鍋2を移動させる。回動機構23は、昇降機構22に設けられ、上述の回動方向に取鍋2を回動させる。
図10の(b)は、処理部の詳細を説明するブロック図である。注湯装置1は、図10の(b)に示すように、取鍋2の傾動角度に応じて予め算出された溶湯の表面積を記憶する表面積情報記憶部31と、搬送される各鋳型に対応する注湯流量のパターンである注湯パターンについての情報を記憶する注湯パターン記憶部32とを備える。
制御部3は、注湯パターン記憶部32に記憶された各鋳型に対応する注湯パターン(流量パターン)についての情報と、表面積情報記憶部31に記憶された情報とに基づいて、製品の種類に応じた注湯パターンで鋳型に注湯を行うように、取鍋2の傾動動作を制御する。
また、注湯装置1は、図1の(b)に示すように、取鍋2内の溶湯の重量を検知する重量検知部13を備える。重量検知部13は、例えばロードセルである。制御部3は、重量検知部13からの情報に基づいて、取鍋2の傾動動作をフィードバック制御する。
以上のような注湯装置1は、傾動しても表面積が変化しない取鍋(扇形取鍋)以外の取鍋(表面積が傾動角に応じて変動する取鍋)でも、所望の注湯パターン(流量パターン)で注湯できるよう注湯流量を制御することを実現するとともに、注湯流量を制御することで適切な自動注湯を実現する。また、これにより、自動化、作業環境の改善、省エネ及び品質向上を実現できる。さらに、取鍋の形状に起因して溶湯温度が低下することを防止できるとともに、取鍋の形状に起因して製作コストが高くなることなどを防止できる。
次に、この注湯装置1を用いた注湯方法について説明する。該注湯方法は、取鍋2のノズル部分12からの出湯位置が一定位置に維持されるように、該取鍋2が傾動動作されることにより出湯する注湯装置1を用いて溶湯の注湯を行う注湯方法である。この注湯方法では、制御部3が、取鍋2の傾動時の溶湯の表面積に基づいて傾動角度を制御することにより、取鍋から溶湯の注湯を行う。該方法では、所望の注湯パターンで注湯できるよう注湯流量を制御することを実現するとともに、注湯流量を制御することで適切な自動注湯を実現する。また、これにより、自動化、作業環境の改善、省エネ及び品質向上を実現できる。
尚、上述では、内面が円筒状若しくは円錐形状の側面部分11aを有する取鍋2を用いた注湯装置1及び注湯方法について説明したが、本発明は、これに限られるものではなく、取鍋の傾動時の溶湯の表面積が算出、もしくは計測できる取鍋であれば適用可能である。すなわち、取鍋のノズル部分からの出湯位置が一定位置に維持されるように、該取鍋が傾動動作されることにより出湯する注湯装置であって、本体部分及びノズル部分を有する取鍋と、前記取鍋の傾動角度を制御する制御部とを備え、制御部が、前記取鍋の傾動時の溶湯の表面積に基づいて傾動角度を制御する構成とされた注湯装置であってもよい。該注湯装置も注湯流量を制御することを実現し、適切な自動注湯などを実現する。
また、注湯装置1は、上述した表面積情報記憶部31及び注湯パターン記憶部32に加えて、図10の(b)に示すように、各種状態を記憶する状態記憶部45を備え、制御部3が状態記憶部45に記憶された取鍋2の現状の傾動角度を読み出し、表面積情報記憶部31から現状の傾動角度に対応する表面積逆数比を読み出すとともに、注湯パターン記憶部32に記憶された注湯パターンから目標となる現状の仮想傾動角速度(所望の注湯流量となるための必要な仮想角速度)を算出し、これらに基づいて取鍋2に必要な傾動角速度(後述する目標傾動角速度Vθ(t))を算出してもよい。注湯装置1は、これにより、適切な注湯パターンで注湯を行うことができ、適切な自動注湯などを実現する。
また、注湯パターン記憶部32に記憶される注湯パターンは、各鋳型に対応するパターンであるとともに、経過時間に対する仮想傾動角速度の変化を示す情報(後述の図12など)である。仮想傾動角速度は、鋳型の表面積情報(図11の(a)及び(b)など)に基づいて、基準となる表面積(例えば、水平時の表面積を基準にする)に変換した場合の角速度である。また、仮想傾動角速度は、出湯点Pを中心とした傾動角速度である。
また、注湯装置1は、図10の(b)に示すように、さらに、制御部3により算出された必要な傾動角速度を得るための、水平移動機構21、昇降機構22及び回動機構23の動作量への演算を行う分配演算部42を備えてもよく、これにより、適切な自動注湯を実現する。
また、上述の注湯パターンには、少なくとも、初期到達時間処理、定常時間処理、安定待時間処理及び教示領域処理(後述の図12のR1〜R4)に対応した経過時間に対する仮想傾動角速度の変化を示す情報が含まれる。制御部3は、期到達時間処理、定常時間処理、安定待時間処理及び教示領域処理に応じて、仮想傾動角速度を算出してもよく(後述の図13のS10,S20,S30,S40における算出方法)、これにより、適切な自動注湯を実現する。
次に、上述した注湯装置1及び注湯方法について、より具体的に説明する。まず、円筒取鍋(図2の(a)の取鍋2を一例として説明する)の傾動角度毎の注湯流量補正方法について説明する。
図4の(a)は取鍋2の平面図、図4の(b)は取鍋2の出湯点P、及び、出湯点Pを中心とする4度毎の傾動角度線を説明する取鍋2の側断面図、図4の(c)はノズル先端12a側から見たノズル部分12の図である。図4の(b)に示すように、出湯点Pを中心とする4度毎の各傾動角度によって、流量に影響をあたえる取鍋2の表面積が変化することが示されている。また、図3の(b)に示すように、取鍋2の水平時の表面積は、直径A0の円の面積と、上底E0、下底D0及び高さB0の台形の面積との和により近似算出できる。
図5の(a)は出湯点Pを中心に16度傾斜した傾斜状態(「傾動角度が16度」ともいう。)を示す取鍋2の側断面図、図5の(b)は(a)の状態の溶湯の寸法関係を示す図、図5の(c)は溶湯の表面積を示す図、図5の(d)は(a)の状態の溶湯のノズル部分12の寸法関係を示す図である。図5の(a)〜図5の(d)に示すように、出湯点Pを傾動中心として水平時から16度傾斜した取鍋2の表面積は、短径C1及び長径A1の楕円の面積と、上底E1、下底D1及び高さB1の台形の面積との和により近似算出できる。このように、図4に示す変曲点Hまで同様の手法で例えば4度毎の傾動角度の表面積が算出される。尚、説明の便宜上4度毎の例で説明したが、さらに高精度とするために1度毎や0.5度毎としてもよく、さらに、細かい角度幅毎に算出するようにしてもよい。
図6の(a)は出湯点Pを中心に56度傾斜した傾斜状態を示す取鍋2の側断面図、図6の(b)は(a)の状態の溶湯の寸法関係を示す図、図6の(c)は溶湯の表面積を示す図、図6の(d)は(a)の状態の溶湯のノズル部分12の寸法関係を示す図である。つまり、図6の(a)〜(d)は、図4に示す変曲点Hを越えた傾斜状態を示している。図6の(a)〜図6の(d)に示すように、出湯点Pを傾動中心として水平時から56度傾斜した取鍋2の表面積は、短径C2及び長径A2の楕円の右側端部から長さF2(取鍋の側壁面から底面に溶湯が位置する部分までの長さ)(底面の溶湯が存在する部分の長径方向の長さ)の部分に引かれる直線で分割された部分の右側の面積G2と、上底E2、下底D2及び高さB2の台形の面積との和により近似算出できる。変曲点Hから注湯可能終了端までは、同様の計算により算出できる。このようにして、この取鍋2において微小角度(例えば4度)の間隔を有した傾動角度毎の表面積が算出できる。
図11の(a)は、傾動角度に対する水平基準表面積比の変化を示すグラフである。水平基準表面積比とは、0度状態(水平状態)の溶湯の表面積に対する表面積比である。図11の(a)に示すように、取鍋2の表面積は漸次減少し、20度前後から増加に転じている。そして変曲点Hで急な変化を示し、その後の表面積は減少していく。図11の(b)は、傾動角度に対する表面積逆数比の変化を示すグラフである。表面積逆数比とは、0度状態(水平状態)の溶湯の表面積に対する表面積逆数比である。尚、取鍋2の形状に応じて、算出を行う傾動角度の間隔を小さくしてもよい。微小な傾動角度毎の表面積逆数比を、注湯流量の補正値(パラメータ)とすることができる。
注湯装置1の駆動方向については、上述した図9に示されている。注湯装置1は、取鍋2の重心を中心に回動させるθ方向と、取鍋2を前後させるX軸方向と、取鍋2を上下させるZ軸方向とに駆動される。上述の駆動方向に同時に作動されることにより、出湯点Pを中心に取鍋2が傾動されるように注湯動作が行われる。なお、θ方向の回動角度が、出湯点Pを中心とした傾動角度となる。
図12は、出湯点Pを中心とした傾動方向の角速度(以下「傾動角速度」という。)と経過時間との関係を示すグラフである。尚、図12の縦軸は、仮想傾動角速度を示し、横軸は、経過時間を示す。図12に示す仮想傾動角速度の変化(経過時間に対する仮想傾動角速度の変化)は、仮に表面積が変化しない取鍋を用いたときに、適切で且つ所望の注湯動作を行うときに必要な傾動角速度の変化である。また、以下の説明において、出湯点Pを中心とする傾動角度を、「傾動角度」という。注湯パターン(流量パターン)は、図12中に示されるR1〜R5の領域に分類される。R1は、「初期到達時間領域」であり、この時間を「初期到達時間T1」という(設定された傾動角速度の状態に到達する(Vθ1まで到達)までの時間)。R2は、「定速時間領域」であり、この時間を「定速時間T2」という。R3は、「安定待時間領域」であり、この時間を「安定待時間T3」という。R4は、「教示領域」である。R5は、「湯切領域」である。
R1では、注湯開始の状態から出湯傾動角近傍まで速やかに傾動する。注湯開始時の状態は、初期値もしくは前回の湯切傾動角度の状態である。R2では、高速のまま定速で動作する。定速時間T2が経過すると安定待時間領域R3となる。R3では、安定待時間T3の間、教示領域R4まで傾動速度を緩める。図12において、P1は、注湯開始を示し、P2は、出湯開始を示し、P3は湯切を示し、P4は、注湯終了を示す。
R4では、教示開始から教示終了まで、微小時間Δt(例えば0.2秒)毎に、後述する教示データを補正しながら注湯動作が行われる。R5では、注湯重量が設定重量に達したら湯切りが行われる。初期到達時間T1、定速時間T2、安定待時間T3、設定重量、及び教示データは、注湯パターン記憶部32に記憶されている。
図10の(a)は、注湯装置1の制御系のブロック図である。図10の(a)に示すように、水平移動機構21の前後軸サーボモータ21a、昇降機構22の昇降軸サーボモータ22a、回動機構23の回動軸サーボモータ23a、走行台車24の走行台車サーボモータ24aは、制御部(中央処理部)3からの指令に基づいて各部を駆動する。具体的には、電源35に接続された昇降軸サーボアンプ22b、前後軸サーボアンプ21b、回動軸サーボアンプ23b及び横行軸サーボアンプ24bと、D/A変換ユニット38を介して、制御部3は、各サーボモータ21a、22a、23a、24aを駆動する。尚、パルス出力ユニットなどによるパルス指令であってもよい。また、各サーボアンプ21b、22b、23b、24bは、高速カウンタユニット37を介して制御部3に後述する各情報をフィードバックする。また、制御部3は、重量検知部(ロードセル)13からの情報をロードセル変換器13a及びA/D変換ユニット39を介して受け取る。さらに、制御部3は、操作部(操作盤)34に接続され、各種操作を可能とするとともに、必要な情報を操作表示部34aに表示させる。各種サーボモータは、インダクションモータにエンコーダを取り付けてもよい。
また、図10(b)に示すように、制御部3には、その記憶領域3aに、上述した表面積情報記憶部31、注湯パターン記憶部32に加えて、各種状態の情報を記憶する状態記憶部45が設けられている。また、制御部3には、その処理・演算領域3bに、初期化処理部40、位置・速度演算部47、傾動角速度算出部41、傾動角速度補正部48、分配演算部42、指示部43が設けられている。制御部3は、表面積情報記憶部31に記憶された情報や、注湯パターン記憶部32に記憶された情報に基づいて各部を制御する。制御部3の演算処理により、出湯点Pを中心とした傾動を可能とする。
図13は、注湯流量補正方法のゼネラルフローチャートである。図13に示すように、注湯を開始すると、S1では、初期化処理部40により初期化処理が行われる。初期化処理部40は、状態記憶部45に記憶された各種基本データを読み出す。S1の後に、Siでは、定周期割り込みが、定スキャンタイム(例えば0.01秒)毎に行われる。次いでS2に進む。
S2では、初期到達時間T1が経過したか否かの判定が行われる。初期到達時間T1は、注湯パターン記憶部32から読み出される。初期到達時間T1が経過した場合はS3に進む。初期到達時間T1が経過していない場合は、S10に進む。S10では、初期到達時間処理を実行し、割り込み待ちとなる。
S3では、定速時間T2が経過したか否かの判定が行われる。定速時間T2は、注湯パターン記憶部32から読み出される。定速時間T2が経過した場合はS4に進む。定速時間T2が経過していない場合は、S20に進む。
S20では、定速時間処理を実行し、割り込み待ちとなる。定速時間処理は、定速時間処理における初期角速度(初期到達時間処理の最終角速度(Vθ1))を定速時間T2維持するものである。
S4では、安定待時間T3が経過したか否かの判定が行われる。安定待時間T3は、注湯パターン記憶部32から読み出される。安定待時間T3が経過した場合はS5に進む。安定待時間T3が経過していない場合は、S30に進む。S30では、安定待時間処理を実行し、割り込み待ちとなる。
S5では、設定重量(設定注湯重量)に到達したか否かの判定が行われる。設定注湯重量は、注湯パターン記憶部32から読み出される。設定重量に達していない場合にはS40に進む。設定重量に達している場合には、S50に進む。S40では、教示領域処理を実行し、割り込み待ちとなる。S50では、注湯停止処理、すなわち湯切りを実行して注湯を終了する。
図14の(a)は、S10の初期到達時間処理を示すフローチャートである。この処理がS11で開始すると、S12では、目標傾動角速度Vθ(t)の算出が行われる。傾動角速度算出部41は、状態記憶部45から現状の傾動角度θ(t)を読み出し、また、注湯パターン記憶部32から第1設定角速度Vθ1を読み出し、また、表面積情報記憶部31から現状の傾動角度θ(t)に対応する表面積逆数比Rp(θ(t))を読み出し、式(1)に基づいて、目標傾動角速度Vθ(t)を算出する。なお、tは、経過時間(図12の横軸)である。また、第1設定角速度Vθ1は、設定された初期に目標とすべき傾動角速度である。S12の算出後は、S13に進む。
Vθ(t)=(Vθ1/T1)×t×Rp(θ(t)) ・・・(1)
S13では、分配演算部42が、所望の傾動角速度(Vθ(t))を得るための各軸の動作量(動作速度)への分配演算が行われる。ここで、各軸は、水平移動機構21の駆動方向である水平方向(前後方向(前後軸))と、昇降機構22の駆動方向である昇降方向(昇降軸)と、回動機構23の駆動方向である回動方向(Y方向に平行で且つ取鍋の重心を通る回動軸を中心とした回動方向)とを意味する。尚、分配演算は、所望の傾動角速度(Vθ(t))と状態記憶部45に記憶されたデータに基づいて、速度及び位置のデータとして分配演算され、状態記憶部45にも記憶される。分配演算部42は、取鍋2の傾動動作が出湯点Pを中心としたものとなるように演算する。S13の演算後は、S14に進む。
S14では、指示部43は、分配演算部42により算出されたデータに基づいて各軸動作部44に指示する。各軸動作部44は、サーボアンプ21b,22b,23b、前後軸サーボモータ21a、昇降軸サーボモータ22a、回動軸サーボモータ23aなどで構成される。すなわち、指示部43は、サーボアンプ21b,22b,23bを介して前後軸サーボモータ21a、昇降軸サーボモータ22a、回動軸サーボモータ23aに指示する。指示部43は、速度データに基づいて指示を行う。各軸方向の位置は、各サーボモータ21a,22a,23aのエンコーダ、高速カウンタユニット37からフィードバックされ、状態記憶部45に記憶される。すなわち、位置・速度演算部47は、各サーボアンプ21b,22b,23bからの情報に基づいて、位置情報、速度情報を算出し、状態記憶部45にこの情報を記憶させる。S14が終わると図13のゼネラルフローに戻り、すなわち割り込み待ちとなる。
図14の(b)は、S30の安定待時間処理を示すフローチャートである。この処理S31が開始すると、S32では、目標傾動角速度Vθ(t)の算出が行われる。傾動角速度算出部41は、状態記憶部45から現状の傾動角度θ(t)を読み出し、また、注湯パターン記憶部32から第2設定角速度Vθ2を読み出し、また、表面積情報記憶部31から現状の傾動角度θ(t)に対応する表面積逆数比Rp(θ(t))を読み出し、式(2)及び式(3)に基づいて、目標傾動角速度Vθ(t)を算出する。式(3)中のSVθ(t)は、仮想傾動角速度であり、式(2)で算出される。尚、第2設定角速度Vθ2は、教示処理前に設定すべき傾動角速度である。S32の算出後は、S33に進む。
SVθ(t)={(Vθ2−Vθ1)/T3}×{t−(T1+T2)}+Vθ1 ・・・(2)
Vθ(t)=SVθ(t)×Rp(θ(t)) ・・・(3)
S33では、分配演算部42が、上述したS13と同様に、所望の傾動角速度(Vθ(t))を得るための各軸の動作量(動作速度)への分配演算が行われる。S33の演算後は、S34に進む。
S34では、指示部43は、上述したS14と同様に、分配演算部42により算出されたデータに基づいて各軸動作部44に指示する。すなわち、前後軸サーボモータ21a、昇降軸サーボモータ22a、回動軸サーボモータ23aに指示する。S34においては、その他S14で説明した処理と同様の処理がなされる。S34が終わると図13のゼネラルフローに戻り、すなわち割り込み待ちとなる。
図15は、S40の教示領域処理を示すフローチャートである。この処理S41が開始すると、S42では、目標傾動角速度Vθ(t)の算出が行われる。傾動角速度算出部41は、状態記憶部45から現状の傾動角度θ(t)を読み出し、また、注湯パターン記憶部32から設定教示傾動角速度VθT(t)を読み出し、また、表面積情報記憶部31から現状の傾動角度θ(t)に対応する表面積逆数比Rp(θ(t))を読み出し、式(4)に基づいて、目標傾動角速度Vθ(t)を算出する。注湯パターン記憶部32に記憶された設定教示傾動角速度VθT(t)は、いわゆる教示データであり、微小時間ごとの仮想傾動角速度である。S42の算出後は、S43に進む。
Vθ(t)=VθT(t)×Rp(θ(t)) ・・・(4)
S43〜S47では、傾動角速度補正部48が、重量差分を補正するための傾動角速度重量補正値Vθg(t)を算出し、このVθg(t)を用いて傾動角速度の重量補正を行う。尚、重量差分を補正後の傾動角速度を「補正後傾動角速度VθA(t)」という。
S43では、傾動角速度補正部48は、注湯重量計測部49から注湯重量現在値W(t)を読み出す。次いで、S44では、傾動角速度補正部48は、注湯パターン記憶部32から時間t経過後の目標注湯重量Wobjを読み出す。次いで、S45では、傾動角速度補正部48は、式(5)に基づいて、重量差ΔW(t)を算出する。
ΔW(t)=Wobj(t)−W(t) ・・・(5)
次いで、S46では、傾動角速度補正部48は、式(6)に基づいて、重量差分を補正するための傾動角速度重量補正値Vθg(t)を算出する。その際、状態記憶部45から現状の傾動角度θ(t)を読み出し、表面積情報記憶部31から現状の傾動角度θ(t)に対応する表面積逆数比Rp(θ(t))を読み出す。尚、aは、重量差分を傾動角に算出するための定数である。
Vθg(t)=a×ΔW(t)×Rp(θ(t)) ・・・(6)
次いで、S47では、傾動角速度補正部48は、Vθg(t)を用いて、式(7)に基づいて、傾動角速度を補正して、補正後傾動角速度VθA(t)を得る。S47の算出後は、S48に進む。
VθA(t)=Vθ(t)+Vθg(t) ・・・(7)
尚、上述のS42〜S47では、式(4)及び式(6)においてそれぞれ表面積逆数比Rp(θ(t))を積算するようにしているが、これに限られるものではない。すなわち、S42を設けず、S43〜S45の後に、S46に換えてS46aのステップを設け、S47に換えて、次のS47a、S47bのステップを経ることで、補正後傾動角速度VθA(t)を得るようにしてもよい。S46aは、仮想傾動角速度重量補正値を算出するステップであり、すなわち、「a×ΔW(t)=Vkg(t)」で仮想傾動角速度重量補正値Vkg(t)を算出する。S47aは、補正後仮想傾動角速度を算出するステップであり、すなわち、「VθT(t)+Vkg(t)=VθkA(t)」で補正後仮想傾動角速度VθkA(t)を算出する。ここで、S47aか、これに先立つステップで設定教示傾動角速度VθT(t)を読み出しておけばよい。S47bは、補正後傾動角速度を算出するステップであり、すなわち、「VθA(t)=VθkA(t)×Rp(θ(t))」で補正後傾動角速度VθA(t)を算出する。ここで、S47bか、これに先立つステップで表面積逆数比Rp(θ(t))を読み出しておけばよい。このように、S42〜S47に換えて、S43〜S45、S46a、S47a、S47bでも、所望の補正後傾動角速度VθA(t)を算出することができる。
S48では、分配演算部42が、上述したS13と同様に、所望の補正後傾動角速度VθA(t)を得るための各軸の動作量(動作速度)への分配演算が行われる。S48の演算後は、S49に進む。
S49では、指示部43は、上述したS14と同様に、分配演算部42により算出されたデータに基づいて各軸動作部44に指示する。すなわち、前後軸サーボモータ21a、昇降軸サーボモータ22a、回動軸サーボモータ23aに指示する。S49においては、その他S14で説明した処理と同様の処理がなされる。S49が終わると図13のゼネラルフローに戻り、すなわち割り込み待ちとなる。
以上のように注湯装置1は、図13〜図15の各ステップにより適切な注湯流量補正を実現し、すなわち、適切な自動注湯を実現する。さらに、上述したように、傾動しても表面積が変化しない取鍋(扇形取鍋)以外の取鍋(表面積が傾動角に応じて変動する取鍋)でも、所望の注湯パターン(流量パターン)で注湯できるよう注湯流量を制御することを実現する。また、これにより、自動化、作業環境の改善、省エネ及び品質向上を実現できる。
1…注湯装置,2…取鍋,3…制御部,11…本体部分,12…ノズル部分,12a…ノズル先端。

Claims (15)

  1. 取鍋のノズル部分からの出湯位置が一定位置に維持されるように、該取鍋が傾動動作されることにより出湯する注湯装置であって、
    本体部分及びノズル部分を有する取鍋と、
    前記取鍋の傾動角度を制御する制御部と
    前記取鍋の傾動角度に応じて予め算出された溶湯の表面積を記憶する表面積情報記憶部と、
    各種状態を記憶する状態記憶部と、
    を備え、
    前記本体部分は、内面が円筒状若しくは円錐形状の側面部分を有し、
    前記ノズル部分は、その端部にノズル先端を有し、前記本体部分の側方で前記本体部分と一体化され、前記本体部分の溶湯を前記ノズル先端に導くとともに、前記ノズル先端を介して溶湯を出湯し、
    前記制御部は、
    前記状態記憶部に記憶された前記取鍋の現状の傾動角を読み出し、
    読み出された現状の傾動角度に対応する表面積逆数比を前記表面積情報記憶部から読み出し、
    読み出された前記表面積逆数比と予め設定された設定角速度とに基づいて前記取鍋に必要な傾動角速度を算出し、
    算出された前記傾動角速度となるように傾動角度を制御する注湯装置。
  2. 前記ノズル部分は、前記取鍋が傾動されていないとき、前記ノズル部分に貯留された溶湯上面の形状が鉛直方向からみて台形若しくは矩形であるとともに、前記取鍋が傾動され、前記ノズル先端を介して溶湯を出湯しているとき、前記ノズル部分に貯留された溶湯上面の形状が鉛直方向からみて台形若しくは矩形であるように形成されている請求項1記載の注湯装置。
  3. 前記本体部分は、前記取鍋が傾動され、前記ノズル先端を介して溶湯を出湯しているとき、この部分における溶湯上面の形状が楕円形状となっているか、若しくは、傾けられた前記本体部分の底に溶湯がない部分が存在するくらい溶湯が減った状態であることにより、楕円形状の一部が欠けた形状となっている請求項2記載の注湯装置。
  4. 搬送される各鋳型に対応する注湯パターンについての情報を記憶する注湯パターン記憶部をさらに備え、
    前記制御部は、前記注湯パターン記憶部に記憶された各鋳型に対応する注湯パターンについての情報と、前記表面積情報記憶部に記憶された情報とに基づいて、製品の種類に応じた注湯パターンで前記鋳型に注湯を行うように、前記取鍋の傾動動作を制御する請求項1記載の注湯装置。
  5. 前記本体部分は、傾動中心に直交する断面において、前記ノズル部分の底部と一直線に並ぶ第2内側面部分を有する請求項4記載の注湯装置。
  6. 前記ノズル先端には、溶湯の流れを形成する所定の曲率半径を有する曲面が形成され、
    前記取鍋は、曲率中心が傾動中心となるように傾動動作される請求項5記載の注湯装置。
  7. 前記取鍋を水平方向で且つ鋳型に対して近接及び離間する方向である第1方向に駆動する水平移動機構と、
    前記取鍋を垂直方向である第2方向に駆動する昇降機構と、
    前記第1方向及び前記第2方向に直交する第3方向に平行で且つ前記取鍋の重心を通る回動軸を中心に回動させる回動機構とを備え、
    前記制御部は、前記水平移動機構、前記昇降機構、及び前記回動機構を制御して前記曲率中心が傾動中心となるように前記取鍋を傾動動作させる請求項6記載の注湯装置。
  8. 前記取鍋内の溶湯の重量を検知する重量検知部を備え、
    前記制御部は、前記重量検知部からの情報に基づいて、前記取鍋の傾動動作をフィードバック制御する請求項7記載の注湯装置。
  9. 取鍋のノズル部分からの出湯位置が一定位置に維持されるように、該取鍋が傾動動作されることにより出湯する注湯装置を用いて溶湯の注湯を行う注湯方法であって、
    前記注湯装置は、本体部分及びノズル部分を有する取鍋と、
    前記取鍋の傾動角度を制御する制御部と
    前記取鍋の傾動角度に応じて予め算出された溶湯の表面積を記憶する表面積情報記憶部と、
    各種状態を記憶する状態記憶部と、
    を備え、
    前記本体部分は、内面が円筒状若しくは円錐形状の側面部分を有し、
    前記ノズル部分は、その端部にノズル先端を有し、前記本体部分の側方で前記本体部分と一体化され、前記本体部分の溶湯を前記ノズル先端に導くとともに、前記ノズル先端を介して溶湯を出湯し、
    当該注湯方法は、前記制御部が、前記状態記憶部に記憶された前記取鍋の現状の傾動角を読み出し、読み出された現状の傾動角度に対応する表面積逆数比を前記表面積情報記憶部から読み出し、読み出された前記表面積逆数比と予め設定された設定角速度とに基づいて前記取鍋に必要な傾動角速度を算出し、算出された前記傾動角速度となるように傾動角度を制御することにより、前記取鍋から溶湯の注湯を行う注湯方法。
  10. 前記取鍋は、本体部分及びノズル部分の内面の形状を一定に成型する型を用いて、内面形状が成型される請求項9記載の注湯方法。
  11. 取鍋のノズル部分からの出湯位置が一定位置に維持されるように、該取鍋が傾動動作されることにより出湯する注湯装置であって、
    本体部分及びノズル部分を有する取鍋と、
    前記取鍋の傾動角度を制御する制御部と
    前記取鍋の傾動角度に応じて予め算出された溶湯の表面積を記憶する表面積情報記憶部と、
    各種状態を記憶する状態記憶部と、
    を備え、
    前記制御部は、
    前記状態記憶部に記憶された前記取鍋の現状の傾動角を読み出し、
    読み出された現状の傾動角度に対応する表面積逆数比を前記表面積情報記憶部から読み出し、
    読み出された前記表面積逆数比と予め設定された設定角速度とに基づいて前記取鍋に必要な傾動角速度を算出し、
    算出された前記傾動角速度となるように傾動角度を制御する注湯装置。
  12. 搬送される各鋳型に対応する注湯パターンについての情報を記憶する注湯パターン記憶部を備え、
    前記制御部は、前記状態記憶部に記憶された前記取鍋の現状の傾動角を読み出し、前記表面積情報記憶部から現状の傾動角度に対応する表面積逆数比を読み出すとともに、前記注湯パターン記憶部に記憶された注湯パターンから現状の仮想傾動角速度を算出し、これらに基づいて前記取鍋に必要な傾動角速度を算出する請求項1又は請求項11記載の注湯装置。
  13. 前記注湯パターン記憶部に記憶される注湯パターンは、各鋳型に対応するパターンであるとともに、経過時間に対する仮想傾動角速度の変化を示す情報であり、
    前記仮想傾動角速度は、前記鋳型の表面積情報に基づいて、基準となる表面積に変換した場合の角速度である請求項12記載の注湯装置。
  14. 前記取鍋を水平方向で且つ鋳型に対して近接及び離間する方向である第1方向に駆動する水平移動機構と、
    前記取鍋を垂直方向である第2方向に駆動する昇降機構と、
    前記第1方向及び前記第2方向に直交する第3方向に平行で且つ前記取鍋の重心を通る回動軸を中心に回動させる回動機構と、
    前記制御部により算出された必要な傾動角速度を得るための、前記水平移動機構、前記昇降機構及び前記回動機構の動作量への演算を行う分配演算部とを備える請求項12記載の注湯装置。
  15. 前記注湯パターンには、少なくとも、初期到達時間処理、定常時間処理、安定待時間処理及び教示領域処理に対応した経過時間に対する仮想傾動角速度の変化を示す情報が含まれ、
    前記制御部は、前記期到達時間処理、前記定常時間処理、前記安定待時間処理及び前記教示領域処理に応じて、仮想傾動角速度を算出している請求項14記載の注湯装置。
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