JP6497175B2 - 刃先回転式切削工具及び工具本体 - Google Patents

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Description

本発明は、円板状をなす切削インサートがそのインサート軸線回りに回転可能とされてインサート取付座に装着される、刃先回転式ミーリング工具及び刃先回転式ターニング工具等の刃先回転式切削工具、及びその工具本体に関するものである。
従来、金属材料等からなる被削材を、ミーリング加工(転削加工)する刃先回転式ミーリング工具や、ターニング加工(旋削加工)する刃先回転式ターニング工具等の、刃先回転式切削工具が知られている。
刃先回転式切削工具は、工具本体と、切削インサートと、を有している。切削インサートは、円板状をなし、インサート軸線回りに延びる円形状の切れ刃を有している。工具本体は、切削インサートがインサート軸線回りに回転可能(回転自在)に装着されるインサート取付座を有している。
例えば下記特許文献1には、工具軸線回りに回転する工具本体の先端外周部に形成されたインサート取付座に、円板状をなし外周縁に切れ刃を備えた切削インサートが、そのインサート軸線回りに回転自在とされて装着された刃先回転式ミーリング工具が開示されている。
この種の刃先回転式ミーリング工具では、切削加工時において、切削インサートが被削材に切り込んで加工する際に切れ刃が受ける力(切削力又は切削抵抗であり、刃先力又はエッジフォースの成分を含む)によって、インサート取付座に対して切削インサートがインサート軸線回りに従動回転するようになっている。
これにより、切れ刃の所定部分のみが連続的に切削に供されることを抑制して、該切れ刃の部分的な切れ味の低下や刃先欠損等を防止している。
そして、特許文献1では、切削インサートに同軸となるようにタービン(羽根車)を連結し、このタービンに対してクーラントを噴出し回転させることで、切削インサートの従動回転をアシストしている。
特開2010−94792号公報
しかしながら、上記従来の刃先回転式切削工具においては、下記の課題を有していた。
特許文献1では、切削インサートにタービンを連結しているため、構造が複雑であり、また構成部品が大きくなるため、工具を小型化することが難しい。
また、タービンに対してクーラントを噴出しているので、切削インサートを冷却する効果は得られにくい。また、切れ刃に対してクーラントを安定供給することが難しい。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、構造を複雑にすることなく、小型化も容易で、切削加工時においては、切削インサートを安定して従動回転させることができ、かつ、切削インサートの冷却効果を高められ、切れ刃にクーラントを安定供給することができる刃先回転式切削工具、及びその工具本体を提供することを目的としている。
このような課題を解決して、前記目的を達成するために、本発明は以下の手段を提案している。
すなわち本発明は、円板状をなし、インサート軸線回りに延びる円形状の切れ刃を有する切削インサートと、前記切削インサートが前記インサート軸線回りに回転可能に装着されるインサート取付座を有する工具本体と、を備えた刃先回転式切削工具であって、前記工具本体には、前記切削インサートの外周面に向けて開口する貫通孔が形成され、前記切削インサートを前記インサート軸線方向から見て、前記貫通孔の開口部の中心軸が、前記切削インサートの外周面に交差し、かつ、前記インサート軸線上を通らないように配置されることを特徴とする。
また本発明は、円板状をなし、インサート軸線回りに延びる円形状の切れ刃を有する切削インサートと、前記切削インサートが前記インサート軸線回りに回転可能に装着されるインサート取付座を有する工具本体と、を備えた刃先回転式切削工具であって、前記工具本体には、前記切削インサートの外周面に向けて開口する貫通孔が形成され、前記切削インサートの表面及び裏面のうち表面と、前記外周面との交差稜線に、前記切れ刃が形成され、前記貫通孔の開口部の中心軸が、該開口部から前記切削インサートに向かうに従い漸次前記インサート軸線方向の裏面から表面側へ向けて延びていることを特徴とする。
また本発明は、円板状をなし、インサート軸線回りに延びる円形状の切れ刃を有する切削インサートと、前記切削インサートが前記インサート軸線回りに回転可能に装着されるインサート取付座を有する工具本体と、を備えた刃先回転式切削工具であって、前記工具本体には、前記切削インサートの外周面に向けて開口する貫通孔が形成され、前記工具本体は、工具軸線回りに回転させられ、前記切削インサートを前記インサート軸線方向から見て、このインサート軸線に対して、前記貫通孔の開口部が、前記工具軸線に直交する工具径方向の内側に配置されることを特徴とする。
また本発明は、円板状をなし、インサート軸線回りに延びる円形状の切れ刃を有する切削インサートと、前記切削インサートが前記インサート軸線回りに回転可能に装着されるインサート取付座を有する工具本体と、を備えた刃先回転式切削工具であって、前記工具本体には、前記切削インサートの外周面に向けて開口する貫通孔が形成され、前記工具本体は、工具軸線回りに回転させられ、前記切削インサートを前記インサート軸線方向から見て、このインサート軸線に対して、前記貫通孔の開口部が、前記工具軸線に直交する工具径方向の外側に配置されることを特徴とする。
また、本発明の工具本体は、上述した刃先回転式切削工具に用いられることを特徴としている。
この刃先回転式切削工具では、切削加工時において、切削インサートが切れ刃で被削材に切り込み、この際に被削材から受ける力によって、切削インサートはインサート取付座に対してインサート軸線回りに従動回転させられる。
本発明の刃先回転式切削工具及びその工具本体によれば、工具本体に形成された貫通孔が、該工具本体のインサート取付座に装着される切削インサートの外周面に向けて、開口している。
このため、工具本体の貫通孔の内部に、例えば液体やガス等の流体を流通させて、貫通孔の開口部から切削インサートの外周面に向けて噴出させることができる。なお、この流体としては、クーラント(油性又は水溶性の切削液剤)を用いることが好ましいが、それ以外の流体であってもよい。
貫通孔の開口部から切削インサートの外周面に噴出させられた流体は、この切削インサートをインサート軸線回りに回転させるように作用する。つまり、貫通孔から流体を噴出させ、切削インサートの外周面に衝突させることによって、この切削インサートに対して、インサート軸線回りの回転力を生じさせることができる。そして、この回転力によって、切削インサートの従動回転をアシストすることができる。
また、このように切削インサートの従動回転をアシストすることによって、該切削インサートの回転数を安定的に高めることができる。これにより、切削加工の加工速度を高めることが可能になり、加工能率が向上する。
また、切削インサートが円板状をなしていることから、該切削インサートの外周面に噴出された流体は、この外周面に沿ってインサート軸線回りに流れていく。つまり流体は、切削インサートの外周面上を、広い範囲に接触させられつつ流れていくので、切削加工により高められた切削インサートの熱(切削熱)を、流体との間で効率よく熱交換することができる。従って、切削インサートを冷却する効果が高められる。特に、切削インサートの外周面の端縁に位置する切れ刃近傍を効率よく冷却することが可能になる。
さらに、流体としてクーラントを用いた場合には、切削インサートの表面(すくい面)及び裏面(インサート取付座への着座面)のうち表面と、外周面との交差稜線に位置する切れ刃に対して、クーラントを安定して供給することができる。
詳しくは、切削インサートの外周面は、切削加工時においては逃げ面として機能する。このため、本発明によれば、クーラントを逃げ面から切れ刃へ向けて供給することができる。つまり、切削加工時においては、切れ刃に切削されて生じた切屑が、切削インサートのすくい面上を流れていくため、すくい面から切れ刃へ向けたクーラントの供給については、切屑により妨げられやすくなるが、逃げ面から切れ刃へ向けたクーラントの供給については、切屑により妨げられることはない。
従って、切れ刃にクーラントを安定して供給することが可能になる。またこれにより、切れ刃の刃先欠損、溶着、摩耗等を顕著に抑制でき、工具寿命を延長できるとともに、切削加工の精度を安定的に高品位に維持することができる。
そして本発明によれば、工具本体に貫通孔を形成するという簡単な構造により、上述の優れた作用効果を得ることができる。また、工具を小型化するにあたって、貫通孔が妨げになるようなことも考えにくい。
以上より本発明によれば、構造を複雑にすることなく、小型化も容易で、切削加工時においては、切削インサートを安定して従動回転させることができ、かつ、切削インサートの冷却効果を高められ、切れ刃にクーラントを安定供給することができる。
また、本発明の刃先回転式切削工具において、前記切削インサートを前記インサート軸線方向から見て、前記貫通孔の開口部の中心軸が、前記切削インサートの外周面に交差し、かつ、前記インサート軸線上を通らないように配置される。
この場合、切削インサートをインサート軸線方向から見たインサート正面視において、工具本体に形成された貫通孔の開口部の中心軸(の延長線)上に、切削インサートの外周面が位置しており、かつ、該切削インサートのインサート軸線が位置していない。
つまり、貫通孔から噴出させられる流体の噴出方向が、該貫通孔の開口部と、切削インサートのインサート軸線とを結ぶ仮想直線上に一致しないようにされているので、切削インサートの外周面に流体が衝突したときに、この切削インサートに対して、インサート軸線回りのインサート周方向のうち、必ず所定方向に向けて回転力が付与されるようになっている。
従って、この回転力によって、切削インサートの従動回転を安定してアシストすることが可能になる。
また、本発明の刃先回転式切削工具において、前記切削インサートの表面及び裏面のうち表面と、前記外周面との交差稜線に、前記切れ刃が形成され、前記貫通孔の開口部の中心軸が、該開口部から前記切削インサートに向かうに従い漸次前記インサート軸線方向の裏面から表面側へ向けて延びている。
この場合、貫通孔の開口部から切削インサートの外周面へ向けて噴出させられた流体が、該外周面に衝突した後、そのまま切れ刃へ向けて流れやすくなる。従って、切れ刃近傍を冷却する効果や、切れ刃にクーラントを安定供給できるという効果が、より格別顕著なものとなる。
また、本発明の刃先回転式切削工具において、前記工具本体は、工具軸線回りに回転させられ、前記切削インサートを前記インサート軸線方向から見て、このインサート軸線に対して、前記貫通孔の開口部が、前記工具軸線に直交する工具径方向の内側に配置される。
この場合、刃先回転式切削工具は、工具本体がその工具軸線回りに回転させられつつ、該工具本体のインサート取付座に取り付けられた切削インサートが、被削材に切り込んでミーリング加工(転削加工)を行う、刃先回転式ミーリング工具である。
そして上記構成によれば、切削インサートをインサート軸線方向から見たインサート正面視で、貫通孔の開口部が、切削インサートのインサート軸線よりも工具径方向の内側において工具本体に開口しているので、貫通孔の内部を流れる流体が、工具本体の回転による遠心力の作用により、切削インサートの外周面に向けて勢いを増しつつ衝突させられ、かつ、衝突後には、工具径方向の外側に向けて切削インサートの外周面上を流れていく。
従って、上述した本発明の作用効果が、より顕著なものとなりやすい。
またこの場合、工具本体の内部を通る貫通孔のうち、工具軸線上に延びる幹孔等に対して、貫通孔の開口部(枝孔)を、折れ曲がることのない一本の直線状の孔により容易に接続することができ、工具を製造しやすい。また設計上においても、貫通孔の開口部から流体が噴出する噴出方向を、切削インサートの従動回転をアシスト可能な向きに、容易に対応させやすい。
また、本発明の刃先回転式切削工具において、前記工具本体は、工具軸線回りに回転させられ、前記切削インサートを前記インサート軸線方向から見て、このインサート軸線に対して、前記貫通孔の開口部が、前記工具軸線に直交する工具径方向の外側に配置される。
この場合も、刃先回転式切削工具は、工具本体がその工具軸線回りに回転させられつつ、該工具本体のインサート取付座に取り付けられた切削インサートが、被削材に切り込んでミーリング加工(転削加工)を行う、刃先回転式ミーリング工具である。
そして上記構成によれば、切削インサートをインサート軸線方向から見たインサート正面視で、貫通孔の開口部が、切削インサートのインサート軸線よりも工具径方向の外側において工具本体に開口しているので、下記の作用効果を奏する。
すなわち、例えば、切れ刃の工具先端側の端部(の刃先接線)におけるラジアルレーキ角(径方向すくい角、外周すくい角)が、正(ポジティブ)角に設定されたときには、ラジアルレーキ角が負(ネガティブ)角に設定された場合とは、切削インサートの従動回転の向き(インサート軸線回りの回転方向)が、逆回転となる場合がある。このような場合に、上記構成を用いることによって、切削インサートの従動回転を簡単な構造により確実にアシストすることができる。
また、本発明の刃先回転式切削工具において、前記貫通孔の開口部の中心軸が、前記インサート軸線に垂直な仮想平面に沿って延びていることとしてもよい。
この場合、貫通孔の開口部から噴出した流体が切削インサートの外周面に衝突させられて生じるインサート軸線回りの回転力が、最も大きくなりやすく、よって切削インサートの従動回転をアシストする効果が、より格別顕著なものとなる。
また、本発明の刃先回転式切削工具において、前記切削インサートを前記インサート軸線方向から見て、前記切れ刃のうち前記工具軸線方向の工具先端側の端部と、前記インサート軸線上と、を結ぶ仮想直線を第1の仮想直線とし、前記貫通孔の開口部の中心軸と前記切削インサートの外周面の交差点と、前記インサート軸線上と、を結ぶ仮想直線を第2の仮想直線として、前記第1の仮想直線と前記第2の仮想直線との間に形成される中心角θが、0〜150°であることが好ましい。
この場合、貫通孔の開口部から噴出した流体が、切削インサートの外周面のうち、インサート軸線よりも工具径方向の内側に位置する領域を流れて(回り込んで)、切れ刃の工具先端側の端部近傍にまで到達しやすくなる。つまり、切削加工時には、切り込み量の大小に係わらず、切れ刃の工具先端側の端部が切削に供されることとなるが、上記構成によれば、この端部近傍に安定して流体を送り込むことができる。
具体的には、上記中心角θが150°以下であるので、貫通孔の開口部から噴出した流体を、切削インサートの外周面においてインサート軸線よりも工具径方向の内側に位置する領域に確実に流しつつ、切れ刃の工具先端側の端部まで送り込むことができる。
なお、上記中心角θが0°のとき、切削インサートをインサート軸線方向から見たインサート正面視において、貫通孔の開口部の中心軸(の延長線)と、切削インサートの外周面との交差点が、切れ刃の工具先端側の端部に一致させられることになる。つまり、切れ刃の工具先端側の端部に対して、流体を直接的に供給できる。
このような構成とするには、例えば、貫通孔の開口部の中心軸を、工具軸線に直交する工具径方向に沿って延ばして、切れ刃の工具先端側の端部上を通せばよい。
また、本発明の刃先回転式切削工具において、前記切削インサートを前記インサート軸線方向から見て、前記貫通孔の開口部の中心軸が、前記工具軸線方向の工具先端側へ向かうに従い漸次前記工具径方向の内側へ向けて延びていることとしてもよい。
また、本発明の刃先回転式切削工具において、前記切削インサートを前記インサート軸線方向から見て、前記貫通孔の開口部の中心軸が、前記工具軸線方向の工具先端側へ向かうに従い漸次前記工具径方向の外側へ向けて延びていることとしてもよい。
また、本発明の刃先回転式切削工具において、前記切削インサートを前記インサート軸線方向から見て、前記貫通孔の開口部の中心軸が、前記工具軸線に対して平行に延びていることとしてもよい。
本発明の刃先回転式切削工具及び工具本体によれば、構造を複雑にすることなく、小型化も容易で、切削加工時においては、切削インサートを安定して従動回転させることができ、かつ、切削インサートの冷却効果を高められ、切れ刃にクーラントを安定供給することができる。
本発明の第1実施形態に係る刃先回転式ミーリング工具を示す斜視図であり、詳しくは、この刃先回転式ミーリング工具を貫通孔の開口部の中心軸方向から見た図である。 図1の刃先回転式ミーリング工具を示す正面図(刃先回転式ミーリング工具を工具軸線方向の先端から基端側へ向けて見た図)である。 図1の刃先回転式ミーリング工具を示す側面図であり、また、切削インサートをインサート軸線方向から見たインサート正面図でもある。 図1の刃先回転式ミーリング工具を示す側面図であり、また、切削インサートをインサート軸線に直交するインサート径方向から見たインサート側面図でもある。 図1の刃先回転式ミーリング工具において、切削インサートの装着数を1つとした変形例である。 図2の刃先回転式ミーリング工具において、切削インサートの装着数を1つとした変形例である。 図3の刃先回転式ミーリング工具において、切削インサートの装着数を1つとした変形例である。 図4の刃先回転式ミーリング工具において、切削インサートの装着数を1つとした変形例である。 本発明の第2実施形態に係る刃先回転式ミーリング工具を示す斜視図であり、詳しくは、この刃先回転式ミーリング工具を貫通孔の開口部の中心軸方向から見た図である。 図9の刃先回転式ミーリング工具を示す正面図(刃先回転式ミーリング工具を工具軸線方向の先端から基端側へ向けて見た図)である。 図9の刃先回転式ミーリング工具を示す側面図であり、また、切削インサートをインサート軸線方向から見たインサート正面図でもある。 図9の刃先回転式ミーリング工具を示す側面図であり、また、切削インサートをインサート軸線に直交するインサート径方向から見たインサート側面図でもある。 図9の刃先回転式ミーリング工具において、切削インサートの装着数を1つとした変形例である。 図10の刃先回転式ミーリング工具において、切削インサートの装着数を1つとした変形例である。 図11の刃先回転式ミーリング工具において、切削インサートの装着数を1つとした変形例である。 図12の刃先回転式ミーリング工具において、切削インサートの装着数を1つとした変形例である。
<第1実施形態>
以下、本発明の第1実施形態に係る刃先回転式ミーリング工具(刃先回転式切削工具)1について、図1〜図4を参照して説明する。
〔刃先回転式ミーリング工具の概略構成〕
図1〜図4に示されるように、本実施形態の刃先回転式ミーリング工具1は、鋼材等で形成された工具本体2と、超硬合金等の硬質材料で形成された切削インサート3と、を備えており、工具軸線O回りに回転させられる工具本体2の先端外周部に形成されたインサート取付座4に、円板状をなす切削インサート3がそのインサート軸線C回りに回転可能(回転自在)とされて、着脱可能に装着される。
切削インサート3は、インサート軸線C回りに延びる円形状の切れ刃5を有する、所謂丸駒インサートである。インサート取付座4に取り付けられた切削インサート3は、その切れ刃5が、工具本体2の先端側及び径方向外側に突出して配置される。
刃先回転式ミーリング工具1は、その工具本体2の基端部(シャンク部)が工作機械の主軸等(不図示)に取り付けられ、工具軸線O回りの工具回転方向Tに回転させられて、金属材料等の被削材の転削加工(ミーリング加工)に供される。
この刃先回転式ミーリング工具1は、切削インサート3が被削材に切り込んで加工する際に切れ刃5が受ける力(切削力又は切削抵抗であり、刃先力又はエッジフォースの成分を含む)によって、インサート取付座4に対して該切削インサート3がインサート軸線C回りに従動(受動)的に回転する、ロータリーミーリング工具である。
〔本明細書で用いる向き(方向)の定義〕
本明細書においては、工具本体2の工具軸線O方向のうち、シャンク部からインサート取付座4へ向かう方向を工具先端側(図3及び図4における下側)といい、インサート取付座4からシャンク部へ向かう方向を工具基端側(図3及び図4における上側)という。
また、工具軸線Oに直交する方向を工具径方向といい、工具径方向のうち、工具軸線Oに接近する向きを工具径方向の内側といい、工具軸線Oから離間する向きを工具径方向の外側という。
また、工具軸線O回りに周回する方向を工具周方向といい、工具周方向のうち、切削時に工作機械の主軸等により工具本体2が回転させられる向きを工具回転方向Tといい、これとは反対の回転方向を、工具回転方向Tとは反対側(反工具回転方向)という。
また、切削インサート3のインサート軸線Cが延在する向きをインサート軸線C方向といい、図4に示される切削インサート3の側面視で、インサート軸線C方向のうち、切削インサート3の工具回転方向Tを向く表面9からインサート取付座4に着座させられる裏面10へ向かう方向を、インサート軸線C方向の表面9から裏面10側といい、これとは反対へ向かう方向を、インサート軸線C方向の裏面10から表面9側という。
また、インサート軸線Cに直交する方向をインサート径方向といい、インサート径方向のうち、インサート軸線Cに接近する向きをインサート径方向の内側といい、インサート軸線Cから離間する向きをインサート径方向の外側という。
また、インサート軸線C回りに周回する方向をインサート周方向という。
〔工具本体〕
図1〜図4において、工具本体2は、円柱状又は円盤状をなしており、その中心軸である工具軸線O回りに、工作機械の主軸等により回転させられる。本実施形態の例では、工具本体2は円柱状をなしており、該工具本体2の先端部(刃部)に比べて、該先端部以外の部位(シャンク部)が大径に形成されている。
工具本体2の先端外周部には、工具周方向に互いに間隔をあけて、該先端外周部から凹状に切り欠かれるように複数のチップポケット6が形成されている。
これらチップポケット6において、工具回転方向Tを向く壁面には、切削インサート3が着脱可能に装着されるインサート取付座4がそれぞれ設けられている。また、チップポケット6には、インサート取付座4に装着された切削インサート3に向けて、貫通孔8が開口している。
〔インサート取付座〕
インサート取付座4は、チップポケット6の工具回転方向Tを向く壁面に形成された取付面4aと、取付面4aに開口する支持軸装着孔(不図示)と、取付面4a上に設けられる円板状のシート部材4bと、支持軸装着孔に装着されるとともに、切削インサート3の取付孔(不図示)及びシート部材4bの孔(不図示)に挿通され、切削インサート3をインサート軸線C回りに回転可能に支持する支持軸4cと、を備えている。
取付面4aは、切削インサート3の形状に対応して略円形平面状に形成されている。
図4に示される工具本体2の側面視(インサート取付座4の側面視)で、取付面4aは、工具先端側へ向かうに従い漸次工具回転方向Tとは反対側へ向けて傾斜している。
また、図2に示される工具本体2の正面視で、取付面4aは、工具径方向外側へ向かうに従い漸次工具回転方向Tとは反対側へ向けて傾斜している。
特に図示していないが、支持軸装着孔は、取付面4aの略中央に位置しており、該取付面4aに直交するように穿設されている。支持軸装着孔には雌ねじ部が形成されており、この雌ねじ部に、支持軸4cの雄ねじ部が螺着している。なお、支持軸4cは、支持軸装着孔に対して螺着以外の嵌合等により装着されていてもよい。
シート部材4bは、円板状をなしている。シート部材4bの径方向中央(インサート軸線C上)には、支持軸4cが挿通される孔が形成されている。
本実施形態の例では、シート部材4bが複数設けられており、これらのシート部材4b同士がインサート軸線C方向に重ねられて、取付面4aと切削インサート3との間に介装されている。なお、これらのシート部材4bのうち、少なくとも切削インサート3の裏面10に当接させられるシート部材4bは、該切削インサート3及び取付面4aに対して、インサート軸線C回りに回転可能であることが好ましい。
支持軸4cは、切削インサート3の取付孔及びシート部材4bの孔に挿通されて支持軸装着孔に取り付けられる軸部(不図示)と、この軸部に接続されるとともに、切削インサート3の取付孔の内径よりも大径とされ、切削インサート3の表面9との間に隙間をあけて配置される頭部と、を有している。支持軸4cは、その中心軸がインサート軸線Cに同軸に配置される。
〔切削インサート〕
切削インサート3は、インサート軸線Cに交差する(インサート軸線Cに略直交する)表面9及び裏面10と、これら表面9及び裏面10の周縁同士を接続する外周面11と、表面9と外周面11との交差稜線に形成される切れ刃5と、を有している。
なお、本明細書でいう「インサート軸線Cに交差する表面9及び裏面10」とは、インサート軸線Cが直接的に表面9及び裏面10に交差している構成に限らず、本実施形態のように、インサート軸線Cが表面9及び裏面10に開口する取付孔内に位置しつつも、該インサート軸線Cがこれら表面9及び裏面10の中心(仮想中心)を貫いている構成を含んでいる。
また、外周面11は、表面9及び裏面10の周縁同士を、インサート軸線C方向に沿うように繋いでいる。なお、特に図示していないが、外周面11には、インサート径方向の内側へ向けて窪む凹部及びインサート径方向の外側へ向けて突出する凸部のうち、少なくともいずれかが形成されていることが好ましい。具体的に、外周面11の凹部及び/又は凸部は、該外周面11において、少なくとも後述する貫通孔8から噴出する流体が衝突させられる部位に対応して配置される。また、凹部及び/又は凸部は、外周面11において、インサート周方向に間隔をあけて複数配置されることが好ましい。
図2及び図4に示されるように、切削インサート3が工具本体2のインサート取付座4に装着された状態で、表面9及び裏面10のうち、表面9が、工具回転方向Tを向くように配置され、裏面10が、工具回転方向Tとは反対側を向くように配置されるとともに、インサート取付座4のシート部材4bに着座される。
図2及び図3において、表面9の周縁には、インサート周方向に沿って延びる円形状をなし、インサート軸線Cに垂直な仮想平面(不図示)上に配置された切れ刃5が形成されている。切れ刃5は、表面9における該切れ刃5以外の部位よりもインサート軸線C方向の裏面10から表面9側へ向けて突出している。
また、表面9における切れ刃5のインサート径方向の内側には、該切れ刃5からインサート径方向の内側へ向かうに従い漸次インサート軸線C方向の表面9から裏面10側へ向けて傾斜する、テーパ状のすくい面が形成されている。つまり、表面9のうち、切れ刃5のインサート径方向の内側に隣接配置される部分が、すくい面となっている。
また、切削インサート3の外周面11のうち、切れ刃5に隣接する部分が逃げ面とされている。本実施形態の例では、外周面11全体が、インサート軸線Cに平行に形成されているとともに、インサート軸線Cを中心とする円筒面状をなしていて、この切削インサート3はネガティブインサートとされている。
裏面10は、シート部材4bの表面(切削インサート3側を向く面)に着座する着座面とされている。本実施形態の例では、シート部材4bの表面がインサート軸線Cに垂直な平面状をなしているのに対応して、切削インサート3の裏面10(着座面)も、インサート軸線Cに垂直な平面状をなしている。
また、切削インサート3には、インサート軸線C上を延びて表面9及び裏面10に開口する取付孔(不図示)が形成されている。
図4に示されるように、本実施形態の例では、インサート取付座4に切削インサート3が装着された状態で、該切削インサート3のインサート軸線Cが、工具回転方向Tに向かうに従い漸次工具先端側へ向けて傾斜して延びている。なお、切削インサート3のインサート軸線Cは、工具回転方向Tに向かうに従い漸次工具径方向の外側へ向けて傾斜して延びていてもよく、或いは、工具回転方向Tに向かうに従い漸次工具先端側かつ工具径方向の外側へ向けて傾斜して延びていてもよい。
〔貫通孔〕
工具本体2に形成される貫通孔8は、該工具本体2の内部を工具軸線O方向に沿うように延びて形成されているとともに、該工具本体2を貫通している。貫通孔8は、その基端部が、工具本体2のシャンク部に装着される工作機械の主軸等を通して不図示の流体供給手段に接続し、その先端部が、チップポケット6に開口する。
貫通孔8内には、流体供給手段から例えば液体及びガス等の流体が流入され、この流体は貫通孔8内を工具先端側へ向けて流れていき、該貫通孔8のチップポケット6への開口部8cから、切削インサート3の外周面11へ向けて噴出される。
つまり、本実施形態の工具本体2には、切削インサート3の外周面11に向けて開口する貫通孔8が形成されている。
なお、本実施形態においては、上記流体はクーラント(油性又は水溶性の切削液剤)であり、上記流体供給手段はクーラント供給手段である。
貫通孔8は、工具本体2の基端面に開口するとともに、該基端面から工具先端側へ向けて工具軸線O上を延びる幹孔8aと、幹孔8aの先端部に連通し、該先端部からチップポケット6に向けて延びる枝孔8bと、を備えている。
幹孔8aは、その先端部が止め穴となっており、該幹孔8aの先端部に位置する底面には、この幹孔8aよりも小径とされた枝孔8bが開口している。そして、枝孔8bにおける先端部に位置してチップポケット6に開口する開口部8cが、切削インサート3の外周面11に対向している。
具体的には、図3に示されるように、切削インサート3をインサート軸線C方向から見て(以下の説明ではこれを「インサート正面視」という場合がある)、貫通孔8の開口部8cの中心軸L(枝孔8bの中心軸L)が、切削インサート3の外周面11に交差し、かつ、インサート軸線C上を通らないように配置されている。
また、このインサート正面視で、インサート軸線Cに対して、貫通孔8の開口部8cが、工具径方向の内側に配置されている。
本実施形態では、図3に示されるインサート正面視において、貫通孔8の開口部8cの中心軸Lが、工具先端側へ向かうに従い漸次工具径方向の内側へ向けて、傾斜して延びている。またこのインサート正面視において、枝孔8bの基端部(幹孔8aとの接続部分)と先端部(開口部8c)との間で、中心軸Lと工具軸線Oとは交差していない。
また、図3のインサート正面視で、切れ刃5のうち工具先端側の端部5aと、インサート軸線C上と、を結ぶ仮想直線を第1の仮想直線VL1とし、貫通孔8の開口部8cの中心軸Lと切削インサート3の外周面11の交差点CPと、インサート軸線C上と、を結ぶ仮想直線を第2の仮想直線VL2として、第1の仮想直線VL1と第2の仮想直線VL2との間に形成される中心角θが、0〜150°とされている。
また、図4に示されるように、貫通孔8の開口部8cの中心軸Lが、該開口部8cから切削インサート3に向かうに従い漸次インサート軸線C方向の裏面10から表面9側へ向けて延びている。
また本実施形態では、図3に示されるように、チップポケット6において工具径方向の外側を向く壁面(チップポケット6における工具径方向の内側の端部に位置する壁面)に、貫通孔8の開口部8cの工具先端側(流体の噴出方向)に連なるように、溝部8dが形成されている。また、この溝部8dは、切削インサート3の外周面11に沿うように延びている。
図4に示されるように、溝部8dは、貫通孔8の開口部8cにおける内周面のうち、中心軸L回りの一部分を、中心軸Lに沿って工具先端側へ向けて延ばしたように形成されており、開口部8cに対して段差なく滑らかに接続している。また、溝部8dの開口(溝底とは反対側の部分)は、切削インサート3の外周面11に対向されており、かつ、外周面11に接近配置されている。なお、溝部8dの工具先端側の端部は、工具本体2の先端面に開口している。
〔本実施形態による作用効果〕
以上説明した本実施形態の刃先回転式ミーリング工具1では、切削加工時において、切削インサート3が切れ刃5で被削材に切り込み、この際に被削材から受ける力によって、切削インサート3はインサート取付座4に対してインサート軸線C回りに従動回転させられる。
本実施形態の刃先回転式ミーリング工具1及びその工具本体2によれば、工具本体2に形成された貫通孔8が、該工具本体2のインサート取付座4に装着される切削インサート3の外周面11に向けて、開口している。
このため、工具本体2の貫通孔8の内部に、例えば液体やガス等の流体を流通させて、貫通孔8の開口部8cから切削インサート3の外周面11に向けて噴出させることができる。なお、この流体としては、本実施形態のようにクーラントを用いることが好ましいが、それ以外の流体であってもよい。
貫通孔8の開口部8cから切削インサート3の外周面11に噴出させられた流体は、この切削インサート3をインサート軸線C回りに回転させるように作用する。つまり、貫通孔8から流体を噴出させ、切削インサート3の外周面11に衝突させることによって、この切削インサート3に対して、インサート軸線C回りの回転力を生じさせることができる。そして、この回転力によって、切削インサート3の従動回転をアシストすることができる。
また、このように切削インサート3の従動回転をアシストすることによって、該切削インサート3の回転数を安定的に高めることができる。これにより、切削加工の加工速度を高めることが可能になり、加工能率が向上する。
また、切削インサート3が円板状をなしていることから、該切削インサート3の外周面11に噴出された流体は、この外周面11に沿ってインサート軸線C回りに流れていく。つまり流体は、切削インサート3の外周面11上を、広い範囲に接触させられつつ流れていくので、切削加工により高められた切削インサート3の熱(切削熱)を、流体との間で効率よく熱交換することができる。従って、切削インサート3を冷却する効果が高められる。特に、切削インサート3の外周面11の端縁に位置する切れ刃5近傍を効率よく冷却することが可能になる。
さらに、本実施形態のように流体としてクーラントを用いた場合には、切削インサート3の表面9(すくい面)及び裏面10(インサート取付座4への着座面)のうち、表面9と、外周面11との交差稜線に位置する切れ刃5に対して、クーラントを安定して供給することができる。
詳しくは、切削インサート3の外周面11は、切削加工時においては逃げ面として機能する。このため、本実施形態によれば、クーラントを逃げ面から切れ刃5へ向けて供給することができる。つまり、切削加工時においては、切れ刃5に切削されて生じた切屑が、切削インサート3のすくい面上を流れていくため、すくい面から切れ刃5へ向けたクーラントの供給については、切屑により妨げられやすくなるが、逃げ面から切れ刃5へ向けたクーラントの供給については、切屑により妨げられることはない。
従って、切れ刃5にクーラントを安定して供給することが可能になる。またこれにより、切れ刃5の刃先欠損、溶着、摩耗等を顕著に抑制でき、工具寿命を延長できるとともに、切削加工の精度を安定的に高品位に維持することができる。
そして本実施形態によれば、工具本体2に貫通孔8を形成するという簡単な構造により、上述の優れた作用効果を得ることができる。また、工具を小型化するにあたって、貫通孔8が妨げになるようなことも考えにくい。
以上より本実施形態によれば、構造を複雑にすることなく、小型化も容易で、切削加工時においては、切削インサート3を安定して従動回転させることができ、かつ、切削インサート3の冷却効果を高められ、切れ刃5にクーラントを安定供給することができる。
また本実施形態では、図3に示されるように、切削インサート3をインサート軸線C方向から見たインサート正面視において、工具本体2に形成された貫通孔8の開口部8cの中心軸L(の延長線)上に、切削インサート3の外周面11が位置しており、かつ、該切削インサート3のインサート軸線Cが位置していない。
つまり、貫通孔8から噴出させられる流体の噴出方向が、該貫通孔8の開口部8cと、切削インサート3のインサート軸線Cとを結ぶ仮想直線上に一致しないようにされているので、切削インサート3の外周面11に流体が衝突したときに、この切削インサート3に対して、インサート軸線C回りのインサート周方向のうち、必ず所定方向に向けて回転力が付与されるようになっている。なお、本実施形態において前記所定方向は、図3の切削インサート3上に白抜き矢印で示される向きである。
従って、この回転力によって、切削インサート3の従動回転を安定してアシストすることが可能になる。
また本実施形態では、図4に示されるように、貫通孔8の開口部8cの中心軸Lが、該開口部8cから切削インサート3に向かうに従い漸次インサート軸線C方向の裏面10から表面9側へ向けて延びているので、下記の作用効果を奏する。
すなわちこの場合、貫通孔8の開口部8cから切削インサート3の外周面11へ向けて噴出させられた流体が、該外周面11に衝突した後、そのまま切れ刃5へ向けて流れやすくなる。従って、切れ刃5近傍を冷却する効果や、切れ刃5にクーラントを安定供給できるという効果が、より格別顕著なものとなる。
また本実施形態では、図3のインサート正面視で、貫通孔8の開口部8cが、切削インサート3のインサート軸線Cよりも工具径方向の内側において工具本体2に開口しているので、貫通孔8の内部を流れる流体が、工具本体2の回転による遠心力の作用により、切削インサート3の外周面11に向けて勢いを増しつつ衝突させられ、かつ、衝突後には、工具径方向の外側に向けて切削インサート3の外周面11上を流れていく。
従って、上述した本実施形態の作用効果が、より顕著なものとなる。
またこの場合、工具本体2の内部を通る貫通孔8のうち、工具軸線O上に延びる幹孔8aに対して、貫通孔8の開口部8c(枝孔8b)を、折れ曲がることのない一本の直線状の孔により容易に接続することができ、工具を製造しやすい。また設計上においても、貫通孔8の開口部8cから流体が噴出する噴出方向を、切削インサート3の従動回転をアシスト可能な向きに、容易に対応させやすい。
また本実施形態では、図3に示されるインサート正面視において、第1の仮想直線VL1と第2の仮想直線VL2との間に形成される中心角θが、0〜150°であるので、下記の作用効果を奏する。
すなわちこの場合、貫通孔8の開口部8cから噴出した流体が、切削インサート3の外周面11のうち、インサート軸線Cよりも工具径方向の内側に位置する領域を流れて(回り込んで)、切れ刃5の工具先端側の端部5a近傍にまで到達しやすくなる。つまり、切削加工時には、切り込み量の大小に係わらず、切れ刃5の工具先端側の端部5aが切削に供されることとなるが、上記構成によれば、この端部5a近傍に安定して流体を送り込むことができる。
具体的には、上記中心角θが150°以下であるので、貫通孔8の開口部8cから噴出した流体を、切削インサート3の外周面11においてインサート軸線Cよりも工具径方向の内側に位置する領域に確実に流しつつ、切れ刃5の工具先端側の端部5aまで送り込むことができる。
なお、上記中心角θが0°のとき、図3に示されるインサート正面視において、貫通孔8の開口部8cの中心軸L(の延長線)と、切削インサート3の外周面11との交差点CPが、切れ刃5の工具先端側の端部5aに一致させられることになる。つまり、切れ刃5の工具先端側の端部5aに対して、流体を直接的に供給できる。
このような構成とするには、特に図示していないが例えば、貫通孔8の開口部8cの中心軸Lを、工具軸線Oに直交する工具径方向に沿って延ばして、切れ刃5の工具先端側の端部5a上を通せばよい。
また本実施形態では、貫通孔8の開口部8cの工具先端側に、溝部8dが連なっており、該溝部8dが、切削インサート3の外周面11に沿うように延びているとともに、この溝部8dの開口が、外周面11に接近して対向配置されている。
従って、貫通孔8の開口部8cから噴出させられた流体が、さらにこの溝部8d上を流れながら切削インサート3の外周面11に強制的に接触させられて、切削インサート3の従動回転を効果的にアシストでき、冷却効果をより高めることができる。
つまり、溝部8dを形成するという簡単な構造によって、上述した本実施形態の効果をさらに格別顕著なものとすることができる。
また、切削インサート3の外周面11に、凹部及び凸部の少なくともいずれかが形成されている場合には、切削インサート3の従動回転をアシストする効果や、冷却効果を高める効果が、より顕著なものとなる。
ここで、図5〜図8に示されるものは、本実施形態で説明した刃先回転式ミーリング工具1において、切削インサート3の装着数を1つとした変形例である。この変形例を参照することにより、本実施形態の貫通孔8の構成をより明確に理解することができる。
そして、このように工具本体2の先端部に1つのインサート取付座4が設けられ、該インサート取付座4に、1つの切削インサート3がインサート軸線C回りに回転可能とされて装着された刃先回転式切削工具を、刃先回転式ターニング工具1として、被削材のターニング加工(旋削加工)に用いることが可能である。なお、この場合、刃先回転式ターニング工具1の工具本体2は、工具軸線Oに垂直な断面が例えば四角形状等とされた、多角形柱状に形成されることが好ましい。
つまり本発明は、刃先回転式ミーリング工具1のみならず、刃先回転式ターニング工具1を含めた刃先回転式切削工具において、適用可能である。
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態に係る刃先回転式ミーリング工具30について、図9〜図12を参照して説明する。
なお、前述の実施形態と同じ構成要素については詳細な説明を省略し、主として異なる点についてのみ、下記に説明する。
〔前述の実施形態との相違点〕
図9〜図12に示されるように、本実施形態の刃先回転式ミーリング工具30は、前述の実施形態で説明した刃先回転式ミーリング工具1とは、貫通孔8の開口部8c(枝孔8b)が異なっている。
本実施形態においては、図11に示されるインサート正面視で、貫通孔8の開口部8cの中心軸Lが、工具先端側へ向かうに従い漸次工具径方向の外側へ向けて、傾斜して延びている。またこのインサート正面視において、枝孔8bの基端部(幹孔8aとの接続部分)と先端部(開口部8c)との間で、中心軸Lと工具軸線Oとが交差している。
また、溝部8dの工具先端側の端部は、工具本体2の先端面に開口することなく、チップポケット6の工具径方向の内側の端部に位置する壁面において、切削インサート3の外周面11へ向かうように切り上がっている。
〔本実施形態による作用効果〕
本実施形態の刃先回転式ミーリング工具30においても、前述した実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
また、本実施形態においては、溝部8dの工具先端側の端部が工具本体2の先端面に開口されていないため、溝部8dを流れる流体が、無駄なく(効率よく)切削インサート3の外周面11に接触させられることになる。
これにより、切削インサート3を安定して従動回転させることができ、切削インサート3の冷却効果を高めることができ、切れ刃5にクーラントを安定供給することができる、という本発明による作用効果が、より格別顕著なものとなる。
また、図13〜図16に示されるものは、本実施形態で説明した刃先回転式ミーリング工具30において、切削インサート3の装着数を1つとした変形例である。この変形例を参照することにより、本実施形態の貫通孔8の構成をより明確に理解することができる。
そして、このように工具本体2の先端部に1つのインサート取付座4が設けられ、該インサート取付座4に、1つの切削インサート3がインサート軸線C回りに回転可能とされて装着された刃先回転式切削工具を、刃先回転式ターニング工具30として、被削材のターニング加工(旋削加工)に用いることが可能である。なお、この場合、刃先回転式ターニング工具30の工具本体2は、工具軸線Oに垂直な断面が例えば四角形状等とされた、多角形柱状に形成されることが好ましい。
つまり本発明は、刃先回転式ミーリング工具30のみならず、刃先回転式ターニング工具30を含めた刃先回転式切削工具において、適用可能である。
〔本発明に含まれるその他の構成〕
なお、本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、前述の実施形態では、切削インサート3とインサート取付座4の取付面4aとの間に、インサート軸線C方向に重なり複数のシート部材4bが介装されるとしたが、シート部材4bの数は1枚であってもよい。また、シート部材4bが設けられずに、切削インサート3の裏面10が、取付面4aに直接当接していてもよい。
また、前述の実施形態では、貫通孔8の開口部8cの中心軸Lが、該開口部8cから切削インサート3に向かうに従い漸次インサート軸線C方向の裏面10から表面9側へ向けて傾斜して延びていることとしたが、これに限定されるものではない。
すなわち、特に図示していないが、貫通孔8の開口部8cの中心軸Lが、インサート軸線Cに垂直な仮想平面に沿って(仮想平面上を)延びていることとしてもよい。この場合、貫通孔8の開口部8cから噴出した流体が切削インサート3の外周面11に衝突させられて生じるインサート軸線C回りの回転力が、最も大きくなりやすく、よって切削インサート3の従動回転をアシストする効果が、より格別顕著なものとなる。
また、前述の実施形態では、図3等に示されるインサート正面視において、貫通孔8の開口部8cが、インサート軸線Cに対して、工具径方向の内側に配置されることとしたが、これに限定されるものではない。
すなわち、工具本体2が工具軸線O回りに回転させられる刃先回転式ミーリング工具1、30において、切削インサート3をインサート軸線C方向から見て、このインサート軸線Cに対して、貫通孔8の開口部8cが、工具径方向の外側に配置されることとしてもよい。
上記構成によれば、下記の作用効果を奏する。
すなわち、例えば、切れ刃5の工具先端側の端部5a(の刃先接線)におけるラジアルレーキ角(径方向すくい角、外周すくい角)が、正(ポジティブ)角に設定されたときには、図2等に示されるようにラジアルレーキ角が負(ネガティブ)角に設定された場合とは、切削インサート3の従動回転の向き(インサート軸線C回りの回転方向)が、逆回転となる場合がある。このような場合に、上記構成を用いることによって、切削インサート3の従動回転を簡単な構造により確実にアシストすることができる。
また、前述の実施形態では、切削インサート3をインサート軸線C方向から見たインサート正面視において、貫通孔8の開口部8cの中心軸Lが、工具先端側へ向かうに従い漸次工具径方向の内側又は外側へ向けて、傾斜して延びているとしたが、これに限定されるものではない。
すなわち、インサート正面視において、貫通孔8の開口部8cの中心軸Lが、工具軸線Oに対して平行に延びていることとしてもよい。
また、前述の実施形態では、切削インサート3は、その外周面11がインサート軸線Cに平行に形成されたネガティブインサートであることとしたが、これに限定されるものではない。
すなわち、切削インサート3は、その外周面11が、切れ刃5からインサート軸線C方向の表面9から裏面10側へ向かうに従い漸次拡径するように形成された、上記とは異なる形状のネガティブインサートであってもよい。或いは、切削インサート3は、その外周面11が、切れ刃5からインサート軸線C方向の表面9から裏面10側へ向かうに従い漸次縮径するように形成された、ポジティブインサートであってもよい。
その他、本発明の趣旨から逸脱しない範囲において、前述の実施形態、変形例及びなお書き等で説明した各構成(構成要素)を組み合わせてもよく、また、構成の付加、省略、置換、その他の変更が可能である。また本発明は、前述した実施形態によって限定されることはなく、特許請求の範囲によってのみ限定される。
1、30 刃先回転式切削工具(刃先回転式ミーリング工具、刃先回転式ターニング工具)
2 工具本体
3 切削インサート
4 インサート取付座
5 切れ刃
5a 切れ刃の工具先端側の端部
8 貫通孔
8c 開口部
9 表面
10 裏面
11 外周面
C インサート軸線
CP 交差点
L 貫通孔の開口部の中心軸
O 工具軸線
VL1 第1の仮想直線
VL2 第2の仮想直線
θ 中心角

Claims (10)

  1. 円板状をなし、インサート軸線回りに延びる円形状の切れ刃を有する切削インサートと、
    前記切削インサートが前記インサート軸線回りに回転可能に装着されるインサート取付座を有する工具本体と、を備えた刃先回転式切削工具であって、
    前記工具本体には、前記切削インサートの外周面に向けて開口する貫通孔が形成され
    前記切削インサートを前記インサート軸線方向から見て、前記貫通孔の開口部の中心軸が、前記切削インサートの外周面に交差し、かつ、前記インサート軸線上を通らないように配置されることを特徴とする刃先回転式切削工具。
  2. 円板状をなし、インサート軸線回りに延びる円形状の切れ刃を有する切削インサートと、
    前記切削インサートが前記インサート軸線回りに回転可能に装着されるインサート取付座を有する工具本体と、を備えた刃先回転式切削工具であって、
    前記工具本体には、前記切削インサートの外周面に向けて開口する貫通孔が形成され、
    前記切削インサートの表面及び裏面のうち表面と、前記外周面との交差稜線に、前記切れ刃が形成され、
    前記貫通孔の開口部の中心軸が、該開口部から前記切削インサートに向かうに従い漸次前記インサート軸線方向の裏面から表面側へ向けて延びていることを特徴とする刃先回転式切削工具。
  3. 請求項1に記載の刃先回転式切削工具であって、
    前記貫通孔の開口部の中心軸が、前記インサート軸線に垂直な仮想平面に沿って延びていることを特徴とする刃先回転式切削工具。
  4. 円板状をなし、インサート軸線回りに延びる円形状の切れ刃を有する切削インサートと、
    前記切削インサートが前記インサート軸線回りに回転可能に装着されるインサート取付座を有する工具本体と、を備えた刃先回転式切削工具であって、
    前記工具本体には、前記切削インサートの外周面に向けて開口する貫通孔が形成され、
    前記工具本体は、工具軸線回りに回転させられ、
    前記切削インサートを前記インサート軸線方向から見て、このインサート軸線に対して、前記貫通孔の開口部が、前記工具軸線に直交する工具径方向の内側に配置されることを特徴とする刃先回転式切削工具。
  5. 請求項に記載の刃先回転式切削工具であって、
    前記切削インサートを前記インサート軸線方向から見て、
    前記切れ刃のうち前記工具軸線方向の工具先端側の端部と、前記インサート軸線上と、を結ぶ仮想直線を第1の仮想直線とし、
    前記貫通孔の開口部の中心軸と前記切削インサートの外周面の交差点と、前記インサート軸線上と、を結ぶ仮想直線を第2の仮想直線として、
    前記第1の仮想直線と前記第2の仮想直線との間に形成される中心角θが、0〜150°であることを特徴とする刃先回転式切削工具。
  6. 円板状をなし、インサート軸線回りに延びる円形状の切れ刃を有する切削インサートと、
    前記切削インサートが前記インサート軸線回りに回転可能に装着されるインサート取付座を有する工具本体と、を備えた刃先回転式切削工具であって、
    前記工具本体には、前記切削インサートの外周面に向けて開口する貫通孔が形成され、
    前記工具本体は、工具軸線回りに回転させられ、
    前記切削インサートを前記インサート軸線方向から見て、このインサート軸線に対して、前記貫通孔の開口部が、前記工具軸線に直交する工具径方向の外側に配置されることを特徴とする刃先回転式切削工具。
  7. 請求項のいずれか一項に記載の刃先回転式切削工具であって、
    前記切削インサートを前記インサート軸線方向から見て、
    前記貫通孔の開口部の中心軸が、前記工具軸線方向の工具先端側へ向かうに従い漸次前記工具径方向の内側へ向けて延びていることを特徴とする刃先回転式切削工具。
  8. 請求項のいずれか一項に記載の刃先回転式切削工具であって、
    前記切削インサートを前記インサート軸線方向から見て、
    前記貫通孔の開口部の中心軸が、前記工具軸線方向の工具先端側へ向かうに従い漸次前記工具径方向の外側へ向けて延びていることを特徴とする刃先回転式切削工具。
  9. 請求項のいずれか一項に記載の刃先回転式切削工具であって、
    前記切削インサートを前記インサート軸線方向から見て、
    前記貫通孔の開口部の中心軸が、前記工具軸線に対して平行に延びていることを特徴とする刃先回転式切削工具。
  10. 請求項1〜のいずれか一項に記載の刃先回転式切削工具に用いられることを特徴とする工具本体。
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