JP6491534B2 - 建物の断熱構造 - Google Patents

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本発明は、建物の断熱構造に関する。
住宅等の建物では、その外周部に沿って配設される梁が熱橋となるのを抑制すべく、当該梁に対して断熱処理が施されるのが一般である。このような断熱処理として、特許文献1には、溝形鋼からなる梁の内側(溝部)にグラスウールからなる梁内断熱材を配設した構成が開示されている。
しかしながら、上記のような構成では、梁の上下のフランジ部分が依然として熱橋となるおそれがある。特に、床梁の上フランジについてはその直上に居室が存在するため、上フランジが熱橋となって屋外の熱が居室に伝わるおそれがある。
そこで、特許文献1では、これに対する対策として、床梁の屋外側に当該床梁の上下方向全域に亘って断熱材を別途設けている。これによれば、床梁の上フランジを含めて屋外側から断熱材で覆うことができるため、上フランジが熱橋となるのを抑制でき、その結果居室の断熱性能の低下を抑制できる。
特開2013−122116号公報
しかしながら、上記特許文献1の構成では、床梁の屋外側に断熱材を設ける関係でその周辺の構成が複雑なものとなっている。すなわち、床梁の屋外側には、通常、外壁面材が取り付けられたり、外壁面材との間に通気層が形成されたりするため、そのまま床梁に対して屋外側から断熱材を設けることが難しくなっている。そのため、特許文献1では、床梁の屋外側に断熱材を設けた部位においては、通常の外壁面材よりも屋外側の位置に外付けの外壁面材をさらに設け、それにより通気層を確保する等している。このように、特許文献1の構成では、断熱性能の低下を抑制する上でその構成が複雑なものとなっているため、その点で未だ改善の余地があると考えられる。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、簡素な構成で断熱性能の低下を抑制することができる建物の断熱構造を提供することを主たる目的とするものである。
上記課題を解決すべく、第1の発明の建物の断熱構造は、上下に延びるウェブとウェブの上下両端部に設けられた上フランジ及び下フランジとを有する形鋼からなり、建物外周部に沿って設けられた床梁と、前記床梁の上フランジの上に当該床梁に沿って設けられた根太と、前記根太の上に設けられた床面材とを備える建物に適用され、前記床梁の上フランジと前記床面材との間における前記根太よりも建物内部側に、前記床梁に沿って延びる梁上断熱材が配設されていることを特徴とする。
本発明によれば、床梁の上フランジの上に根太を介して床面材が設けられている。そして、このような構成にあって、床梁の上フランジと床面材との間において根太よりも建物内部側に梁上断熱材が設けられている。この場合、梁上断熱材により上フランジを上方から覆うことができるため、屋外の熱が上フランジを介して床梁(上フランジ)上方に伝わるのを抑制することができる。つまり、屋外の熱が床面材上方の床上空間(居住空間)に伝わるのを抑制することができる。また、梁上断熱材は床梁上に配設されているため、床梁の屋外側に断熱材を設ける場合とは異なり、構成が複雑になるのを回避することができる。よって、この場合、比較的簡素な構成で断熱性能の低下を抑制することができる。
第2の発明の建物の断熱構造は、第1の発明において、前記床梁は、前記各フランジを建物内部側に向けて配設されており、前記梁上断熱材は、前記上フランジよりも前記建物内部側にはみ出したはみ出し部を有しており、前記はみ出し部は、その一部が前記上フランジの上面よりも下方に延出して当該上フランジの先端を覆う覆い部となっていることを特徴とする。
本発明によれば、梁上断熱材において上フランジよりも建物内部側にはみ出したはみ出し部の一部(覆い部)が上フランジよりも下方に延出してフランジ先端を覆っている。この場合、屋外の熱が上フランジを介してフランジ上方だけでなくフランジ先端側に伝わるのを抑制することができる。そのため、断熱性能の低下をより一層抑制することができる。
第3の発明の建物の断熱構造は、第2の発明において、前記床梁において前記ウェブ及び前記各フランジにより囲まれた溝部には梁内断熱材が配設されており、前記覆い部は、前記梁内断熱材と接触した状態で設けられていることを特徴とする。
本発明によれば、梁上断熱材の覆い部が床梁の溝部に配設された梁内断熱材と接触した状態で設けられているため、梁上断熱材と梁内断熱材とにより連続した断熱ラインを形成することができる。これにより、断熱性能の低下をさらに抑制することができる。
第4の発明の建物の断熱構造は、第1乃至第3のいずれかの発明において、柱、天井大梁及び床大梁を有してなる複数の建物ユニットが互いに連結されることで構築されたユニット式建物に適用され、前記床梁としての前記床大梁の上に前記根太が設けられ、その根太の上に前記床面材が設けられており、前記床大梁の前記上フランジと前記床面材との間において前記根太よりも前記建物内部側に前記梁上断熱材が配設されていることを特徴とする。
複数の建物ユニットが互いに連結されてなるユニット式建物では、各建物ユニットを予め製造工場にて製造することで、施工現場での工数低減を大いに図るようにしている。そこで本発明では、このようなユニット式建物において、建物ユニットの床大梁に本発明の断熱構造を適用している。つまり、床大梁の上フランジと床面材との間に梁上断熱材を配設するようにしている。例えばユニット式建物において、床大梁の屋外側に断熱材を設ける場合、施工現場において断熱材を設けることになると考えられるが、その場合、現場での工数低減を大いに図るようにしたユニット式建物の利点が損なわれるおそれがある。その点、上述の構成によれば、製造工場において断熱材(梁上断熱材)を建物ユニット内に組み込むことが可能であるため、現場での工数増大を伴うことなく断熱性能の低下を抑制することができる。
第5の発明の建物の断熱構造は、第4の発明において、対向する一対の前記床大梁の間には、それら各床大梁を連結する複数の床小梁が設けられており、前記床小梁が連結された前記床大梁の上に前記根太が設けられており、前記根太の上面と前記各床小梁の上面とは同じ高さ位置に設定され、それら前記根太及び前記各床小梁の上面に跨がって前記床面材が設けられており、前記床小梁が連結された前記床大梁に対して前記梁上断熱材が設けられており、前記梁上断熱材は、前記根太と前記床小梁の端部との間を通じて配設されていることを特徴とする。
本発明によれば、床小梁が連結されている床大梁に対して梁上断熱材が設けられており、その梁上断熱材が根太と床小梁の端部との間を通じて配設されている。この場合、屋外の熱が床大梁の上フランジを介して床小梁に伝わるのを抑制することができるため、断熱性能の低下をより一層抑制することができる。また、梁上断熱材を根太と床小梁との間で保持することが可能となるため、梁上断熱材を根太等に固定する作業を行うにあたって梁上断熱材をかかる保持状態で固定することが可能となる。このため、かかる固定作業の容易化を図ることが可能となる。
床部の構成を示す横断面図。 (a)が図1のA−A線断面図であり、(b)が図1のB−B線断面図である。 ユニット式建物の概要を示す斜視図。 建物ユニットを示す斜視図。
以下に、本発明を具体化した一実施の形態について図面を参照しつつ説明する。本実施形態の建物は複数の建物ユニットが互いに組み合わされて構築されるユニット式建物となっている。図3は、そのユニット式建物の概要を示す斜視図であり、図4は建物ユニットを示す斜視図である。
図3に示すように、住宅等の建物10は、基礎11の上に設けられた建物本体12と、建物本体12の上に設けられた屋根13とを備えている。建物10は二階建てとされ、一階部分14と二階部分15とを有している。建物本体12は、複数の建物ユニット20が互いに連結されることにより構成されている。
建物ユニット20は、図4に示すように、その四隅に配設される4本の柱21と、各柱21の上端部及び下端部をそれぞれ連結する各4本の天井大梁22及び床大梁23とを備えている。そして、それら柱21、天井大梁22及び床大梁23により直方体状の骨格(フレーム)が形成されている。柱21は四角筒状の角形鋼よりなり、天井大梁22及び床大梁23は断面コ字状の溝形鋼よりなる。
建物ユニット20の長辺部の相対する天井大梁22の間には、所定間隔で複数の天井小梁25が架け渡されている。同じく建物ユニット20の長辺部の相対する床大梁23の間には、所定間隔で複数の床小梁26が架け渡されている。天井小梁25と床小梁26とはそれぞれ同間隔でかつ各々上下に対応する位置に設けられている。例えば、天井小梁25はリップ溝形鋼よりなり、床小梁26は角形鋼よりなる。天井小梁25によって天井面材27が支持され、床小梁26によって床面材28が支持されている。
次に、建物10の二階部分15における床部の構成について説明する。図1は、かかる床部の構成を示す横断面図である。図2は(a)が図1のA−A線断面図であり、(b)が図1のB−B線断面図である。
図1に示すように、建物10において二階部分15を構成する建物ユニット20の床部には、その外周部に床大梁23が設けられている。図1には、床大梁23として互いに直交する2つの床大梁23が示されているが、これらの床大梁23はいずれも屋外に隣接配置されたものとなっている。つまり、これらの床大梁23はいずれも建物10の外周部に沿って配置されたものとなっている。
床大梁23は、上述したように溝形鋼よりなる。すなわち、床大梁23は、図2(a)及び(b)に示すように、上下方向に延びるウェブ23aと、そのウェブ23aの上下両端部に設けられた上フランジ23b及び下フランジ23cとを有する。床大梁23においてウェブ23a及び各フランジ23b,23cにより囲まれた内側は溝部23dとなっている。床大梁23は、その溝部23dを建物ユニット20の水平方向内側に(換言すると、後述する床下空間36側に)向けて配置されている。
建物ユニット20の長辺部の対向する床大梁23の間には、上述したように、複数の床小梁26が架け渡されている。これらの床小梁26は、長手方向の両端部において床大梁23にブラケット31を介して連結されている。ブラケット31は、床大梁23の溝部23dにおいて床小梁26を挟んだ両側に一対設けられている。ブラケット31は鋼板により形成されており、床小梁26の側面に固定された縦板部31aと、床大梁23の各フランジ23b,23cに固定された一対のフランジ部31bとを有する。
床小梁26は、その一部が床大梁23よりも上方に突出した状態で当該床大梁23に連結されている。そのため、床小梁26の上面は床大梁23(上フランジ23b)の上面よりも高い位置にある。また、床小梁26は、その端部が床大梁23(詳しくは上フランジ23b)との間に所定の隙間を有した状態で当該床大梁23と連結されている。
床大梁23(詳しくはその上フランジ23b)の上面には根太33が設けられている。根太33は木製の角材からなる。根太33は床大梁23に沿って配設され、当該床大梁23に釘等により固定されている。根太33の上面は各床小梁26の上面と同じ高さ位置に設定されている。これら根太33及び各床小梁26の上面には、パーティクルボードからなる床面材28が設けられている。床面材28は、釘34により根太33を介して床大梁23に固定されている。図示は省略するが、床面材28の上面には床仕上げ材が敷設されており、その床仕上げ材により二階部分15の居室29の床面が形成されている。
床面材28の下方には床下空間36が形成されている。床下空間36は、各床大梁23により囲まれた内側空間となっている。この場合、床下空間36は、一階部分14と二階部分15との間の階間部分に形成されているため、この床下空間36を階間空間ということもできる。なお、床下空間36は、二階部分15の床面材28と一階部分14の天井面材27との間に形成されている。
居室29は、外壁部37によって屋外と仕切られている。外壁部37は、屋外に面した外壁面材38と、居室29に面した内壁面材39とを有している。外壁面材38は、その裏面側に設けられた下地フレーム41を介して床大梁23(詳しくはそのウェブ23a)に固定されている。また、外壁面材38と内壁面材39との間にはグラスウールからなる壁内断熱材42が設けられている。なお、図1では便宜上、外壁部37の図示を省略している。
図2(a)及び(b)に示されたその他の構成について説明すると、一階部分14を構成する建物ユニット20の天井部には、二階部分15の床大梁23の下方に天井大梁22が設けられている。天井大梁22は、上記床大梁23に沿って配設され、その溝部22aを床下空間36側に向けて配置されている。天井大梁22には、そのウェブに下地フレーム41を介して外壁面材38が固定され、その外壁面材38は二階部分15の外壁面材38と上下に並んで配置されている。また、上下に並ぶ各外壁面材38の間の境界部には化粧胴差43が設けられている。
次に、二階部分15の床部周辺における断熱構造について説明する。
二階部分15の床部では、床大梁23の溝部23dに梁内断熱材45が設けられている。梁内断熱材45は、繊維系断熱材としてのグラスウールよりなる。梁内断熱材45は、床大梁23に沿った長尺状に形成されており、床大梁23の溝部23dを埋めるようにして配設されている。
また、一階部分14の天井部では、天井大梁22の溝部22aに梁内断熱材46が設けられている。梁内断熱材46は、繊維系断熱材としてのグラスウールよりなる。梁内断熱材46は、天井大梁22に沿った長尺状に形成されており、天井大梁22の溝部22aを埋めるようにして配設されている。
一階部分14の天井大梁22と二階部分15の床大梁23との間の隙間(梁間隙間)には梁間断熱材47が設けられている。梁間断熱材47は、繊維系断熱材としてのグラスウールよりなる。梁間断熱材47は、上記各大梁22,23に沿った長尺状に形成されており、それら各大梁22,23の間に挟み込まれた状態で設けられている。
ここで、上述したように、二階部分15の床大梁23には梁内断熱材45が設けられているが、梁内断熱材45は床大梁23の溝部23dに配設されているため、この場合、例えば上フランジ23bが熱橋となるおそれがある。そこで、本実施形態では、この点に鑑みて、かかる熱橋を抑制するための構成をさらに有している。以下においてはその構成について説明する。
図1に示すように、二階部分15において建物外周部に沿って配置された各床大梁23にはそれぞれ梁上断熱材48,49が設けられている。この場合、各床大梁23のうち長辺側の床大梁23(以下、この符号にAを付す)には梁上断熱材48が設けられ、短辺側の床大梁23(以下、この符号にBを付す)には梁上断熱材49が設けられている。これら各梁上断熱材48,49はいずれも繊維系断熱材としてのグラスウールよりなる。各梁上断熱材48,49はいずれも長尺状に形成されており、梁上断熱材48が床大梁23Aに沿って配設され、梁上断熱材49が床大梁23Bに沿って配設されている。
図1及び図2(a)に示すように、梁上断熱材48は、根太33よりも床下空間36側において床大梁23Aの上フランジ23bと床面材28との間に挟み込まれた状態で設けられている。梁上断熱材48は、かかる挟み込み状態において根太33の側面にタッカーを用いて固定されている。
梁上断熱材48は、上フランジ23bと床面材28との間に挟み込まれた挟み込み部48aと、上フランジ23bよりも床下空間36側(屋外側とは反対側)にはみ出したはみ出し部48bとを有する。挟み込み部48aは、上フランジ23bの上面と床面材28の下面と根太33の側面とにそれぞれ接触した状態で配設されている。この場合、この挟み込み部48aにより上フランジ23bにおける根太33よりも床下空間36側が上方から覆われている。
はみ出し部48bは、その一部が上フランジ23bの上面よりも下方に延出して延出部48cとなっている。この場合、その延出部48cにより上フランジ23bの先端が床下空間36側から覆われている。また、延出部48cは、梁内断熱材45と接触した状態で配置されている。そのため、梁上断熱材48と梁内断熱材45とにより連続した断熱ラインが形成されている。なお、延出部48cが覆い部に相当する。
図1及び図2(b)に示すように、梁上断熱材48は、床大梁23Aにおける床小梁26との連結部位において、根太33の側面と床小梁26の端部との間を通じて配設されている。この場合、当該連結部位では、梁上断熱材48が床大梁23Aの上フランジ23bと根太33と床面材28と床小梁26の端部とにより囲まれた内側領域を通じて配設されており、それによってその配設部分がこれら各部材23b,26,28,33により圧縮された状態となっている。
梁上断熱材49は、上記梁上断熱材48と同様の構成で床大梁23Bに配設されている。すなわち、梁上断熱材49は、根太33よりも床下空間36側において床大梁23Bの上フランジ23bと床面材28との間に挟み込まれた状態で設けられている。また、梁上断熱材49は、かかる配設状態において根太33の側面にタッカーを用いて固定されている。梁上断熱材49は、その端部において梁上断熱材48と接触しており、これによりこれら各梁上断熱材48,49により連続した断熱ラインが形成されている。
梁上断熱材49は、上フランジ23bと床面材28との間に挟み込まれた挟み込み部49aと、上フランジ23bよりも床下空間36側にはみ出したはみ出し部49bとを有している。はみ出し部49bは、その一部が上フランジ23bの上面よりも下方に延出した延出部(図示略)となっており、その延出部(覆い部に相当)により上フランジ23bが覆われている。また、その延出部は、床大梁23Bの溝部23dに配設された梁内断熱材45と接触している。
次に、上述した断熱構造を構築する際の作業手順について説明する。ここでは、特に、二階部分15の建物ユニット20の床部に断熱構造を構築する際の手順について説明する。
ユニット製造工場では、まず建物10を構成する各建物ユニット20を製造する。二階部分15の建物ユニット20の床部の製造に際しては、まず建物ユニット20の各床大梁23A,23B上に根太33を設置し固定する作業を行う。その後、各床大梁23A,23Bの溝部23dに梁内断熱材45を配設する作業を行う。
次に、梁上断熱材48,49を根太33の側面にタッカーを用いて固定する作業を行う。この際、梁上断熱材48については、まず当該断熱材48を根太33と床小梁26の端部との間を通した状態で配設し、その配設状態で固定作業を行う。そのため、梁上断熱材48については根太33と床小梁26との間で当該断熱材48を保持した状態で固定作業を行うことができる。
次に、根太33の上面と各床小梁26の上面とに床面材28を設置する作業を行う。この設置作業により、梁上断熱材48,49は、床大梁23A,23Bの上フランジ23bと床面材28との間に挟み込まれる。そして、その挟み込まれた挟み込み部48a,49a以外の部分、すなわち上フランジ23bから床下空間36側にはみ出したはみ出し部48b,49bについてはその一部が上フランジ23bよりも下方に延出して延出部48cとなる。
以上により、建物ユニット20の床部における断熱構造が構築される。このように本実施形態では、床部の断熱構造がユニット製造工場において構築されるものとなっている。
各建物ユニット20を製造後、それら各建物ユニット20をトラック等で施工現場へ搬送する。施工現場では、各建物ユニット20を所定位置に設置するとともに、設置した各建物ユニット20を互いに連結する。これにより、建物10が完成する。
以上、詳述した本実施形態の構成によれば、以下の優れた効果が得られる。
床大梁23A,23Bの上フランジ23bと床面材28との間において根太33よりも床下空間36側(換言すると建物内部側)に梁上断熱材48,49を設けた。この場合、梁上断熱材48,49により上フランジ23bを上方から覆うことができるため、屋外の熱が上フランジ23bを介して床大梁23A,23B(上フランジ23b)上方に伝わるのを抑制することができる。つまり、屋外の熱が床面材28上方の居室29に伝わるのを抑制することができる。また、梁上断熱材48,49は床大梁23A,23B上に配設されているため、床大梁23A,23Bの屋外側に断熱材を設ける場合とは異なり、構成が複雑になるのを回避することができる。よって、この場合、比較的簡素な構成で断熱性能の低下を抑制することができる。
梁上断熱材48,49に上フランジ23bよりも床下空間36側にはみ出したはみ出し部48bを設けるとともに、そのはみ出し部48bの一部を上フランジ23bの上面よりも下方に延出させて延出部48cとし、その延出部48cにより上フランジ23bの先端を覆うようにした。この場合、屋外の熱が上フランジ23bを介してフランジ23b上方だけでなくフランジ23b先端側に伝わるのを抑制することができる。そのため、断熱性能の低下をより一層抑制することができる。
延出部48cを床大梁23A,23Bの溝部23dに配設した梁内断熱材45と接触させたため、梁上断熱材48,48と梁内断熱材45とにより連続した断熱ラインを形成することができる。これにより、断熱性能の低下をさらに抑制することができる。
梁上断熱材48,49を用いた上記の断熱構造をユニット式建物を構成する建物ユニット20の床大梁23A,23Bに適用した。ユニット式建物において、床大梁23の屋外側に断熱材を設ける場合、施工現場において断熱材を設けることになると考えられるが、その場合、現場での工数低減を大いに図るというユニット式建物の利点が損なわれるおそれがある。その点、上記の断熱構造を採用すれば、製造工場において断熱材(梁上断熱材48,49)を建物ユニット20内に組み込むことが可能であるため、現場での工数増大を伴うことなく断熱性能の低下を抑制することができる。
床小梁26が連結されている長辺側の床大梁23Aに梁上断熱材48を設け、その梁上断熱材48を根太33と床小梁26の端部との間を通じて配設した。この場合、屋外の熱が床大梁23Aの上フランジ23bを介して床小梁26に伝わるのを抑制することができるため、断熱性能の低下をより一層抑制することができる。また、梁上断熱材48を根太33と床小梁26との間で保持することが可能となるため、梁上断熱材48を根太33に固定する際には梁上断熱材48をかかる保持状態で固定することが可能となる。このため、かかる固定作業の容易化を図ることが可能となる。
本発明は上記実施形態に限らず、例えば次のように実施されてもよい。
・上記実施形態では、梁上断熱材48,49の延出部48cを梁内断熱材45と接触させて配置したが、梁内断熱材45と接触させずに配置してもよい。また、梁上断熱材48,49に延出部48cを設けないようにしてもよい。
・上記実施形態では、溝形鋼からなる床大梁23(床梁に相当)に対して梁上断熱材48,49を設けたが、床梁がウェブと上下の各フランジとを有する他の形鋼からなる場合でも、その床梁に対して梁上断熱材を設けることができる。かかる形鋼としては、例えばI形鋼やH形鋼が挙げられる。
・上記実施形態では、梁上断熱材48,49として、グラスウール(繊維系断熱材)を用いたが、ロックウールやセルロースファイバー等、他の繊維系断熱材を用いてもよい。また、梁上断熱材48,49として、発泡ポリエチレン等の発泡系断熱材を用いることも可能である。
・上記実施形態では、二階部分15の床大梁23に梁上断熱材48,49を設けたが、一階部分14の床大梁23に梁上断熱材48,49を設けてもよい。
・上記実施形態では、ユニット式建物への適用例を説明したが、鉄骨軸組工法により構築される建物等、他の構造の建物にも本発明を適用できる。
10…建物、20…建物ユニット、23A,23B…床梁としての床大梁、23a…ウェブ、23b…上フランジ、23c…下フランジ、23d…溝部、26…床小梁、28…床面材、33…根太、45…梁内断熱材、48…梁上断熱材、48b…はみ出し部、48c…覆い部としての延出部、49…梁上断熱材、49b…はみ出し部。

Claims (3)

  1. 柱、天井大梁及び床大梁を有してなる複数の建物ユニットが互いに連結されることで構築され、
    前記床大梁は、上下に延びるウェブとウェブの上下両端部に設けられた上フランジ及び下フランジとを有する形鋼からなり、
    前記建物ユニットにおける対向する一対の前記床大梁の間には、それら各床大梁を連結する複数の床小梁が設けられており、
    前記一対の床大梁のうち、建物外周部に沿って設けられた床大梁は外周側床大梁であり、
    その外周側床大梁前記上フランジの上には当該外周側床大梁に沿って根太が設けられ
    その根太の上面と前記各床小梁の上面とは同じ高さ位置に設定され、
    前記根太及び前記各床小梁の上面に跨がって床面材が設けられているユニット式建物に適用され、
    前記外周側床大梁前記上フランジと前記床面材との間における前記根太よりも建物内部側に、当該外周側床大梁に沿って延びる梁上断熱材が配設されており、
    前記梁上断熱材は、前記根太と前記床小梁の端部との間を通じて配設されていることを特徴とする建物の断熱構造。
  2. 前記外周側床大梁は、前記各フランジを建物内部側に向けて配設されており、
    前記梁上断熱材は、前記上フランジよりも前記建物内部側にはみ出したはみ出し部を有しており、
    前記はみ出し部は、その一部が前記上フランジの上面よりも下方に延出して当該上フランジの先端を覆う覆い部となっていることを特徴とする請求項1に記載の建物の断熱構造。
  3. 前記外周側床大梁において前記ウェブ及び前記各フランジにより囲まれた溝部には梁内断熱材が配設されており、
    前記覆い部は、前記梁内断熱材と接触した状態で設けられていることを特徴とする請求項2に記載の建物の断熱構造。
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