JP6456756B2 - スイッチ - Google Patents

スイッチ Download PDF

Info

Publication number
JP6456756B2
JP6456756B2 JP2015074076A JP2015074076A JP6456756B2 JP 6456756 B2 JP6456756 B2 JP 6456756B2 JP 2015074076 A JP2015074076 A JP 2015074076A JP 2015074076 A JP2015074076 A JP 2015074076A JP 6456756 B2 JP6456756 B2 JP 6456756B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electrode
branch
metal
electrodes
insulating substrate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2015074076A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2016195022A (ja
Inventor
康介 松島
康介 松島
泰之 立川
泰之 立川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujikura Ltd
Original Assignee
Fujikura Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujikura Ltd filed Critical Fujikura Ltd
Priority to JP2015074076A priority Critical patent/JP6456756B2/ja
Publication of JP2016195022A publication Critical patent/JP2016195022A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6456756B2 publication Critical patent/JP6456756B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Contacts (AREA)
  • Push-Button Switches (AREA)

Description

本発明は、電子機器等に用いられる感圧機能を備えたスイッチに関するものである。
スイッチを構成する一対の電極の一方が、互いに絶縁され対向配置された一対の対向電極を有し、それぞれの対向電極はもう一方の対向電極側に延びる櫛歯形状であり、一方の電極上、又は、他方の電極上に感圧導電体を設けたスイッチが知られている(特許文献1)。
特開平10−78357号公報
しかしながら、従来の櫛歯形状の対向電極を用いたスイッチでは、櫛歯部分の抵抗が、感圧導電体の抵抗よりも低いために、荷重が印加され感圧導電体を介して互いの櫛歯形状の対向電極が導通したとき、抵抗値の低下が大きいという問題がある。
本発明が解決しようとする課題は、荷重の印加が開始されたときに、抵抗値が大きく低下することを抑制することである。
[1]本発明に係るスイッチは、第1電極を備えた可撓性有する第1絶縁性基材と、第1絶縁基材上に配置され第1電極に対応する領域に開口部が形成されたスペーサと、開口部を介して第1電極と対向する第2電極を備えるとともに第1絶縁性基材とスペーサを挟んで対向するように配置された第2絶縁性基材と、を具備し、第1電極は、金属を含有する第1金属電極と、第1金属電極上に形成されカーボンを含有するカーボン電極とを有し、第2電極は、互いに絶縁された一対の対向電極を有し、一対の対向電極をなす一方の対向電極と他方の対向電極はそれぞれ、金属を含有し互いに対向する第2金属電極と、カーボンを含有し第2金属電極を覆うとともに複数に分岐し別の対向電極側へ延在する分岐電極と、を有し、分岐電極の抵抗値は、カーボン電極の抵抗値よりも高いことを特徴とするを特徴とする。
このスイッチによれば、分岐電極の抵抗値は、カーボン電極の抵抗値よりも高いため、荷重の印加が開始されたときに抵抗値が大きく低下することを抑制することができる。具体的には、スイッチに荷重が印加され始めると、カーボン電極と一方の対向電極及び他方の対向電極の分岐電極とが接触し始め、一方の対向電極の一部の分岐電極からカーボン電極を介して他方の対向電極の一部の分岐電極に電流が流れる。この時、分岐電極の抵抗値の方が、カーボン電極の抵抗値よりも高いので、カーボン電極と分岐電極の接触面積が少ない接触し始めにおいて、電流は抵抗値の高い分岐電極を通る距離が長いため、抵抗値が大きく低下することを抑制することができる。そして、荷重が大きくなり接触面積が大きくなって、カーボン電極が複数の分岐電極、即ち接触し始めに比べて多くの本数の分岐電極に接触しても、分岐電極の抵抗値の方が、カーボン電極の抵抗値よりも高いため、抵抗値が大きく低下することを抑制することができる。
[2]上記発明において、分岐電極の硬度は、カーボン電極の硬度よりも高いことが好ましい。分岐電極は分岐部分においては下層に第2金属電極が設けられておらず、分岐電極の分岐部分が剥離したり亀裂が入ったりすると、出力特性に大きく影響がでてしまう。しかしながら分岐電極の硬度をカーボン電極の硬度よりも高くすることで、分岐電極がカーボン電極よりも硬くなり、分岐電極の一部が剥離したり亀裂が入ったりすることを防止できる。このため、分岐電極の耐久性を向上させることができ、スイッチの耐久性が向上する。
[3]上記発明において、第1絶縁性基材のスペーサ側とは反対側の面には、平面視において開口部よりも外側で第1絶縁性基材に接続される足部と、足部に連結され第1絶縁性基材に接触及び離隔し開口部の中心を押圧可能な押圧子とを有するラバードームが設けられることが好ましい。この場合、スペーサの開口の中心から偏心して荷重が加わっても、ラバードームの押圧子は開口部の中心を押圧するので、開口部の中心に荷重を伝えることができる。これにより、中心に荷重が加わった場合とほぼ同様の出力特性が得られる。
[4]上記発明において、押圧子は、第1絶縁性基材から離隔するにつれて第1絶縁性基材の面方向に沿った断面積が大きくなることが好ましい。この場合、スイッチに荷重が印加され始めたときは、押圧子と第1絶縁性基材との接触面積が小さく、カーボン電極と分岐電極との接触面積も小さくすることができるため、カーボン電極と分岐電極との接触面積が少ない接触し始めにおいて、より抵抗値が大きく低下することを抑制することができる。また、スイッチに加わる荷重が増えていくと、押圧子と第1絶縁性基材との接触面積が徐々に増え、カーボン電極と分岐電極との接触面積も徐々に増えるので、分岐電極の抵抗値が高くても、荷重の増加に伴い抵抗値を適切に下げることが可能となる。
[5]上記発明において、押圧子は、第1絶縁性基材側が凸となる円錐形状であることが好ましい。この場合、スイッチに加わる荷重が増えていくと、押圧子と第1絶縁性基材の接触面積が中心から円状に徐々に増え、カーボン電極と分岐電極の接触面積も中心から円状に徐々に増えるため、荷重の増加に伴い抵抗値をより適切に下げることが可能となる。
[6]上記発明において、第2金属電極は、平面視すると開口部内に収まるように配置されていることが好ましい。この場合、スイッチ1へ印加される荷重が飽和量に近づいた押切点付近で、第2金属電極を覆う部分の分岐電極とカーボン電極が接触し、電流が分岐電極を流れる距離を最小にすることができる。これにより、抵抗値を大きく下げることができるため、スイッチ1へ印加される荷重が飽和量に近づいた押切点付近においても、抵抗値の変化を大きくすることができる。
なお、本発明において、「硬度」とは、JIS法(JIS K5600)で定められた鉛筆硬度を言うものとする。
本発明によれば、荷重の印加が開始されたときに、抵抗値が大きく低下することを抑制するスイッチを提供できる。
本発明に係る実施形態のスイッチの断面図である。 図1に示す本発明に係る実施形態の平面図であり、第2電極を示す図である。 本発明に係る実施形態のスイッチの荷重と抵抗値の関係を示すグラフである。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図1は本実施形態におけるスイッチの断面図である。図2は、図1に示す実施形態のスイッチの平面図であり、上部の構成を透過して対向電極の態様を示す図である。
図1に示すように、第1絶縁性基材11と第2絶縁性基材12とは、その間にスペーサ16を介在させた状態で積層されている。つまり、第2電極14が形成された主面を上にして第2絶縁性基材12が最下層として配置され、その上にスペーサ16が積層される。そのスペーサ16の上に、第1電極13が形成された主面を下にして第1絶縁性基材11が最上層として積層される。この積層状態において、第1電極13と第2電極14は、スペーサ16の開口部17を介して対向している。第1電極13は、第1絶縁性基材11の他方主面(第1電極13が形成されていない主面)から受けた押圧力に応じて、スペーサ16の開口部17が形成する空間内を上下(図中)に移動し、第2電極14に接触又は離隔する。
また、本実施形態のスイッチ1は、第1絶縁性基材11のスペーサ16側と反対側の面(他方主面)にスイッチ1の入切操作時に押圧されるラバードーム18を備える。
本実施形態の第1絶縁性基材11及び第2絶縁性基材12は、可撓性を有する絶縁性フィルムである。第1絶縁性基材11及び第2絶縁性基材12の材料として、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリイミド樹脂(PI)やポリエーテルイミド樹脂(PEI)等を用いることができる。
第1絶縁性基材11と第2絶縁性基材12との間には、開口部17が形成されたスペーサ16が配置されている。スペーサ16は、接着層16A,16Bを介して第1絶縁性基材11と第2絶縁性基材12と接着される。スペーサ16の材料として、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリイミド樹脂(PI)やポリエーテルイミド樹脂(PEI)等の絶縁性材料を用いることができる。
以下、図1及び図2に基づいて、本実施形態の第1電極13、第2電極14、及び、ラバードーム18の具体的な態様について説明する。
本実施形態において、第1電極13はスペーサ16の開口部17の開口領域に応じた大きさの電極として構成される。本実施形態の第1電極13は一つの電極である。他方、本実施形態の第2電極14は、互いに絶縁された対向電極141,142を有する。対向電極141,142は、いわゆる櫛歯電極であり図2に示すように同図の紙面において左右又は上下の対向する位置に一対で配置される。
第1電極13は、円形状に形成される第1金属電極13Aと、第1金属電極13Aを覆い第1金属電極13Aよりも大径の円形状のカーボン電極13Bを有している。第1電極13は、平面視すると、一方の対向電極141と他方の対向電極142の両方ともに重なるように配置される。これにより、荷重が印加されると、第1電極13が、一方の対向電極141と他方の対向電極142の両方に接触し、第1電極13を介して、一方の対向電極141から他方の対向電極142へ電流が流れる。
第1金属電極13Aは、相対的に低抵抗とするために金属を含有していればよいが、必要に応じて他の材料を含有していてもよい。例えば、金属粒子と樹脂とを含有して形成されている。この場合、金属としては、例えば銀、銅、金などが挙げられ、金属粒子の形状は、球状、鱗片状などが挙げられる。また、樹脂としては、例えば、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ系樹脂、フェノール樹脂などが挙げられる。第1金属電極13Aの形成方法としては、上記金属粒子及び上記樹脂に溶剤を加えたペーストを第1絶縁性基材11上に、印刷し、それを硬化することにより形成される。なお、印刷手法は、特に限定されず、スクリーン印刷法、グラビアオフセット印刷法、インクジェット法等などの手法を用いることができる。
カーボン電極13Bは、カーボンを含有していればよいが、必要に応じて他の材料を含有していてもよい。例えば、カーボンと樹脂とを含有して形成されている。樹脂としては、例えば、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ系樹脂、フェノール樹脂などが挙げられる。カーボン電極13Bの形成方法としては、カーボン及び上記樹脂に溶剤を加えたペーストを第1金属電極13Aを覆うように、印刷し、それを硬化することにより形成される。なお、印刷手法は、特に限定されず、スクリーン印刷法、グラビアオフセット印刷法、インクジェット法等などの手法を用いることができる。
第2電極14は、上述した通り対向電極141,142を有する。対向電極141,142は、所定方向に延びる矩形状の第2金属電極141A,142Aを有し、第2金属電極141Aと第2金属電極142Aとは、対向する位置(即ち略平行に延びて)に配置される。第2金属電極141A,142Aは、平面視すると、開口部17内に収まっており、一部が第1電極13と重なるように配置されている。また、第2金属電極141A,142Aは、それぞれ外側に延びる外部引出配線15と接続されている。
一対をなす一方の対向電極141は、第2金属電極141Aを覆うとともに複数に分岐し他方の対向電極142側へ延在する分岐電極141Bを有し、一対をなす他方の対向電極142も、第2金属電極142Aを覆うとともに複数に分岐し一方の対向電極141側へ延在する分岐電極142Bを有する。一方の対向電極141の分岐電極141Bの分岐部分は、他方の対向電極142の分岐電極142Bの分岐部分同士の間に入り込むように延在しており、他方の対向電極142の分岐電極142Bの分岐部分は、一方の対向電極141の分岐電極141Bの分岐部分同士の間に入り込むように延在している。すなわち、一方の対向電極141の分岐電極141Bの分岐部分と、他方の対向電極142の分岐電極142Bの分岐部分とは、所定の間隔を保ちつつ交互に平行に配列されており、対向電極141,142は互いに絶縁されている。分岐電極141B,142Bの分岐部分は、平面視すると第1電極13に重なるように配置されている。また、それぞれの分岐電極141B,142Bのそれぞれの分岐部分は、それぞれが矩形状をなし同一の幅及び同一の長さを有している。またこの分岐部分は、分岐電極141B,142Bのうち第2金属電極141A,142Aを覆う部分の幅に比べて狭い幅となっている。
第2金属電極141A,142Aは、第1金属電極13Aと同様の材料を用いることができる。また、第2金属電極141A,142Aの形成方法としても、第1金属電極13Aと同様の形成方法を用いることができる。
分岐電極141B,142Bは、カーボン電極13Bよりも抵抗値を高くする限り、カーボン電極13Bと同様の材料を用いることができる。具体的には、分岐電極141B,142Bは、カーボン電極13Bよりもカーボンの含有量を少なくすることで抵抗値を調整することができる。また、カーボン電極13Bと異なる樹脂を用いることでも、カーボン電極13Bよりも抵抗値を高くとすることができる。分岐電極141B,142Bの形成方法としても、第1金属電極13Aと同様の形成方法を用いることができる。
第1金属電極13A及び第2金属電極141A,142Aの抵抗値としては、カーボン電極13Bや分岐電極141B,142Bよりも抵抗が低ければよく、特に制限されるものではないが、シート抵抗は0.01〜1(Ω/sq)であることが好ましい。
カーボン電極13Bの抵抗値としては、分岐電極141B,142Bよりも抵抗が低ければよく、特に制限されるものではないが、シート抵抗は10〜500(Ω/sq)であることが好ましい。また、カーボン電極13Bの硬度としては、特に制限されるものではないが、分岐電極141B,142Bよりも低いことが好ましく、鉛筆硬度としては、H〜3Hであることが好ましい。
分岐電極141B,142Bの抵抗値としては、カーボン電極13Bの抵抗値よりも高ければよく、特に制限されるものではないが、シート抵抗は1〜30(kΩ/sq)であることが好ましい。また、分岐電極141B,142Bの硬度としては、特に制限されるものではないが、分岐電極141B,142Bよりも高いことが好ましく、鉛筆硬度としては、4H〜6Hであることが好ましい。
特に限定されないが、二つの対向電極141,142は、開口部17の中央を対称中心として点対称に配置されることが好ましい。図2に示す対向電極141、142は、点対称となっている。対向電極141,142を開口部17の中央に対して点対称に配置することにより、スイッチ1の押圧時において二つの対向電極141,142に略等しい荷重を印加することができ、二つの対向電極141,142と第1電極13との接触面を略等しく広げることができる。二つの対向電極141,142のそれぞれと第1電極13との接触面を等しくすることにより、荷重に対する抵抗値を制御しやすくなり、スイッチ1の動作性能を安定させることができる。特に、上述した分岐電極141B,142Bにおける抵抗値の制御を正確に実行できる。なお、本実施形態では、第2電極14が対向電極141,142を有する例を説明するが、対向電極は、第1電極13が有していてもよい。
ラバードーム18は、第1絶縁性基材11の他方主面であって平面視すると開口部17の外側で、第1絶縁性基材11と接続される足部18Aと、足部18Aに連結され平面視すると開口部17の中央に対向して配置された押圧子18Bとを備える。このラバードーム18を開口部17の中央に対向するように配置することにより、ラバードーム18を介して開口部17の中央に荷重を印加させることができる。このラバードーム18は、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリイミド樹脂(PI)やポリエーテルイミド樹脂(PEI)等の絶縁性材料のシートにエンボス工程などの一般的な凸部形成工程を施して得ることができる。また、本実施形態におけるラバードーム18の押圧子18Bは、第1絶縁性基材11から離隔するにつれて第1絶縁性基材11の面方向に沿った断面積が大きくなっており、第1絶縁性基材11側が凸となる円錐形状となっている。
スイッチ1の入切操作の際にはラバードーム18が押圧される。押圧されたラバードーム18の押圧子18Bは、第1電極13を第2電極14に押し付ける。第1電極13のカーボン電極13Bは、第2電極14の互いに絶縁された二つの対向電極141,142のうち、分岐電極141B,142Bとそれぞれ接触する。
以下、本実施形態のスイッチ1の動作及び作用を説明する。
ラバードーム18に荷重が印加される前においては、第1電極13と第2電極14(対向電極141,142)は絶縁されており、入力信号は取得されない。ラバードーム18に荷重が印加されると、ラバードーム18の押圧子18Bが第1絶縁性基材11に接触し、第1電極13がスペーサ16の開口部17が形成する空間を下側(第2絶縁性基材12側)に移動する。第1電極13は、第2電極14の対向電極141,142の分岐電極141B,142Bの中央領域と接触する。この接触により、絶縁されていた第1電極13が対向電極141、142と短絡し、外部引出配線15を介して、入力信号が取得される。ラバードーム18の押圧子18Bが開口部17の中央に荷重を印加することにより、開口部17の中央を基準に配置された対向電極141,142と第1電極13とが、同時に、かつそれぞれの接触面積が同じになるように接触する。
ラバードーム18に印加される荷重が増加すると、ラバードーム18の押圧子18Bと第1絶縁性基材11との接触面積が増え、第1電極13は、第2電極14の対向電極141,142の分岐電極141B,142Bの複数の分岐部分と接触する(即ち接触し始めに比べて多くの本数の分岐電極と接触する)。
続いて、ラバードーム18に印加される荷重がさらに増加すると、ラバードーム18の押圧子18Bと第1絶縁性基材11との接触面積がさらに増え、さらに第2金属電極141A,142Aを覆う部分の分岐電極141B,142Bとカーボン電極13Bが接触する。
以上のとおり、本実施形態のスイッチ1は、分岐電極141B,142Bの抵抗値が、カーボン電極13Bの抵抗値よりも高いため、荷重の印加が開始されたときに抵抗値が大きく低下することを抑制することができる。具体的には、スイッチ1に荷重が印加され始めると、カーボン電極13Bと一方の対向電極141及び他方の対向電極142の分岐電極141B,142Bとが接触し始め、一方の対向電極141の一部の分岐電極141Bからカーボン電極13Bを介して他方の対向電極142の一部の分岐電極142Bに電流が流れる。この時、分岐電極141B,142Bの抵抗値の方が、カーボン電極13Bの抵抗値よりも高いので、カーボン電極13Bと分岐電極141B,142Bの接触面積が少ない接触し始めにおいて、電流は抵抗値の高い分岐電極141B,142Bを通る距離が長いため、抵抗値が大きく低下することを抑制することができる。そして、荷重が大きくなり接触面積が大きくなって、カーボン電極13Bが分岐電極141B,142Bの複数の分岐電極、即ち接触し始めに比べて多くの本数の分岐電極に接触しても、分岐電極141B,142Bの抵抗値の方が、カーボン電極13Bの抵抗値よりも高いため、抵抗値が大きく低下することを抑制することができる。
また、本実施形態のスイッチ1において、分岐電極141B,142Bの硬度は、カーボン電極13Bの硬度よりも高い。分岐電極141B,142Bは、分岐部分においては下層に第2金属電極141A,142Aが設けられておらず、分岐電極141B,142Bの分岐部分が剥離したり亀裂が入ったりすると、出力特性に大きく影響がでてしまう。しかしながら分岐電極141B,142Bの硬度をカーボン電極13Bの硬度よりも高くすることで、分岐電極141B,142Bがカーボン電極13Bよりも硬くなり、分岐電極141B,142Bの一部が剥離したり亀裂が入ったりすることを防止できる。このため、分岐電極141B,142Bの耐久性を向上させることができ、スイッチ1の耐久性も向上する。
また、本実施形態のスイッチ1において、第1絶縁性基材11のスペーサ16側とは反対側の面には、平面視において開口部17よりも外側で第1絶縁性基材11に接続される足部18Aと、足部18Aに連結され第1絶縁性基材11に接触及び離隔し、開口部17の中心を押圧可能な押圧子18Bとを有するラバードームが設けられている。この場合、スペーサ16の開口部17の中心から偏心して荷重が加わっても、ラバードーム18の押圧子18Bは開口部17の中心を押圧するので、開口部17の中心に荷重を伝えることができる。これにより、中心に荷重が加わった場合とほぼ同様の出力特性が得られる。
また、本実施形態のスイッチ1において、押圧子18Bは、第1絶縁性基材11から離隔するにつれて第1絶縁性基材の面方向に沿った断面積が大きくなっている。この場合、スイッチ1に荷重が印加され始めたときは、押圧子18Bと第1絶縁性基材11との接触面積が小さく、カーボン電極13Bと分岐電極141B,142Bとの接触面積も小さくすることができるため、カーボン電極13Bと分岐電極141B,142Bとの接触面積が少ない接触し始めにおいて、より抵抗値が大きく低下することを抑制することができる。また、スイッチ1に加わる荷重が増えていくと、押圧子18Bと第1絶縁性基材11との接触面積が徐々に増え、カーボン電極13Bと分岐電極141B,142Bとの接触面積も徐々に増えるので、分岐電極141B,142Bの抵抗値が高くても、荷重の増加に伴い抵抗値を適切に下げることが可能となる。
また、本実施形態のスイッチ1において、押圧子18Bは、第1絶縁性基材11側が凸となる円錐形状となっている。この場合、スイッチ1に加わる荷重が増えていくと、押圧子18Bと第1絶縁性基材11の接触面積が中心から円状に徐々に増え、カーボン電極13Bと分岐電極141B,142Bとの接触面積も中心から円状に徐々に増えるため、荷重の増加に伴い抵抗値をより適切に下げることが可能となる。
また、本実施形態のスイッチ1において、対向電極141,142の第2金属電極141A,142Aは、平面視においてスペーサ16の開口部17内に収まるように配置されている。つまり、スペーサ16の開口部17の内側に第2金属電極141A,142A及び分岐電極141B,142Bの両方を配置する。このように、第2金属電極141A,142Aをスペーサ16の開口部17内に配置することにより、スイッチ1へ印加される荷重が飽和量に近づいた押切点付近で、第2金属電極141A,142Aを覆う部分の分岐電極141B,142Bとカーボン電極13Bが接触し、電流が分岐電極141B,142B流れる距離を最小にすることができる。これにより、抵抗値を大きく下げることができるため、スイッチ1へ印加される荷重が飽和量に近づいた押切点付近においても、抵抗値の変化を大きくすることができる。
<実施例1>
以下に、本発明をさらに具体化した実施例1について説明する。本願発明の効果を確認するため、比較例1を準備した。
実施例1のスイッチとして、図1、2に示す本実施形態に係るスイッチ1を作成した。
具体的には、まず、第1絶縁性基材11として厚さ75[μm]のポリエチレンテレフタレートシートを準備した。第1絶縁性基材11の一方主面に、スクリーン印刷法を用いて銀ペースト(FA−353 藤倉化成(株)製)を印刷し、温度150℃で30分熱乾燥して硬化させることにより、第1電極13の第1金属電極13Aとして厚さ10[μm]、直径3.5[mm]の円形状の銀膜層(電極層)を形成した。
次いで、第1金属電極13Aを覆うように、カーボンペーストを用いてスクリーン印刷を行い、温度150℃で60分熱乾燥して硬化させることにより、厚さ10[μm]、直径3.8[mm]の円形状のカーボン電極13Bを形成した。カーボン電極13Bの抵抗値は、200(Ω/sq)であり、鉛筆硬度は、Hであった。
次に、第1電極13の第1金属電極13Aと同等の条件により、第2絶縁性基材12の一方主面に、それぞれ厚さ10[μm]、長さが2[mm]、幅が0.2[mm]の互いに対向して配置された第2金属電極141A,142Aを形成した。対向配置された第2金属電極141A,142Aの距離(最短距離)を2.4[mm]とした。また、第2金属電極141A,142Aにはスイッチの入切信号を外部へ送出するための外部引出配線15を形成した。
次いで、カーボン電極13Bに用いたカーボンペーストとは異なるカーボンペーストを用いて、、第2金属電極141A,142Aを覆う厚さ10[μm]の分岐電極141B,142Bを形成した。分岐電極141B,142Bの分岐部分のそれぞれ長さを2[mm]、幅を0.2[mm]とした。また、分岐電極141B,142Bの分岐部分のピッチを等しく0.4[mm]とし、隣り合う分岐部分の間の距離(最短距離)を0.2[mm]とした。分岐電極141B,142Bの抵抗値は、5(kΩ/sq)であり、鉛筆硬度は、5Hであった。
次に、スペーサ16として、直径4[mm]の開口部17が設けられた、厚さ100[μm]の両面粘着シート(TL−410S−02 リンテック社製)を、開口部17の中央が第2電極14の対向電極141,142を絶縁する分割領域に対応するように第2絶縁性基材12に張り付けた。なお、厚さ100[μm]のスペーサ16は、厚さ50[μm]ポリエチレンテレフタレートシートと、その両主面に形成された厚さ25[μm]の接着層から形成されている。そして、第1電極13と第2電極14が開口部17において対向するように、第1絶縁性基材11をスペーサ16に張り付けて、スイッチ1を作製した。
<比較例1>
比較例1では、第2電極14の構成を実施例1の第1電極13と同様の構成とし、第1電極13及び第2電極14のそれぞれに外部引出配線15を接続した以外は、実施例1と同等の条件によりスイッチを作製した。
以上に説明した構成の実施例1のスイッチ及び比較例1のスイッチについて、以下の荷重と抵抗値の測定試験を行った。
具体的には、スイッチの第1電極13と第2電極14を圧力検出装置に接続し、第1絶縁性基材11のスペーサ16側とは反対側の面に、第1絶縁性基材11側が凸となる最大太さφ3mmの円錐形状の押圧子を有するポリエチレンテレフタレート製のアクチュエーターを設け、5[mm]/[min]のアクチュエーター速度で0[N]〜5[N]の荷重範囲において抵抗値の関係を測定した。比較例1のスイッチについても、実施例1と同等の条件で、上述した荷重と抵抗値の測定試験を行った。
実施例1及び比較例1の測定結果を図3に示す。
図3に示す結果によると、荷重が1.0[N]における実施例1のスイッチの抵抗値は約50[kΩ]であった。その後、荷重の増加に伴い抵抗値は略直線的に減少し、荷重が2[N]のとき20[kΩ]であり、荷重が4[N]のとき2.5[kΩ]であった。
一方、荷重が1.0[N]における比較例1のスイッチの抵抗値は約30[kΩ]であった。その後、荷重が1.5 [N]において、抵抗値は1[kΩ]以下となった。
このように、比較例1のスイッチでは、荷重が増加してすぐに、抵抗値が大幅に低下するが、実施例1のスイッチでは、荷重を増加しても徐々にしか抵抗値が低下しなかった。
以上のように、実施例1のスイッチは、従来の構造の比較例1のスイッチに比べて感度が高く、荷重に対する抵抗値の変化も一定であり直線的(連続的)な関係を示すことが確認された。また、スイッチとして利用できる荷重範囲(ダイナミックレンジ)が広いことが確認された。
1…スイッチ
11…第1絶縁性基材
12…第2絶縁性基材
13…第1電極
13A…第1金属電極
13B…カーボン電極
14…第2電極
141,142…対向電極
141A,142A…第2金属電極
141B,142B…分岐電極
15…外部引出配線
16…スペーサ
16A,16B…接着層
17…開口部

Claims (6)

  1. 第1電極を備えた可撓性有する第1絶縁性基材と、
    前記絶縁性基材上に配置され前記第1電極に対応する領域に開口部が形成されたスペーサと、
    前記開口部を介して前記第1電極と対向する第2電極を備えるとともに前記第1絶縁性基材と前記スペーサを挟んで対向するように配置された第2絶縁性基材と、を具備し、
    前記第1電極は、金属を含有する第1金属電極と、前記第1金属電極上に形成されカーボンを含有するカーボン電極とを有し、
    前記第2電極は、互いに絶縁された一対の対向電極を有し、
    前記一対の対向電極をなす一方の対向電極と他方の対向電極はそれぞれ、金属を含有し互いに対向する第2金属電極と、カーボンを含有し第2金属電極を覆うとともに複数に分岐し別の対向電極側へ延在する分岐電極と、を有し、
    前記分岐電極のシート抵抗は、前記カーボン電極のシート抵抗よりも高いことを特徴とするスイッチ。
  2. 前記分岐電極の硬度は、前記カーボン電極の硬度よりも高いことを特徴とする請求項1に記載のスイッチ。
  3. 前記第1絶縁性基材のスペーサ側とは反対側の面には、平面視において前記開口よりも外側で前記第1絶縁性基材に接続される足部と、前記足部に連結され前記第1絶縁性基材に接触及び離隔し前記開口部の中心を押圧可能な押圧子と、を有するラバードームが設けられることを特徴とする請求項1又は2に記載のスイッチ。
  4. 前記押圧子は、前記第1絶縁性基材から離隔するにつれて前記第1絶縁性基材の面方向に沿った断面積が大きくなることを特徴とする請求項3に記載のスイッチ。
  5. 前記押圧子は、前記第1絶縁性基材側が凸となる円錐形状であることを特徴とする請求項4に記載のスイッチ。
  6. 前記第2金属電極は、平面視において前記開口部内に収まるように配置されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のスイッチ。
JP2015074076A 2015-03-31 2015-03-31 スイッチ Expired - Fee Related JP6456756B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015074076A JP6456756B2 (ja) 2015-03-31 2015-03-31 スイッチ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015074076A JP6456756B2 (ja) 2015-03-31 2015-03-31 スイッチ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016195022A JP2016195022A (ja) 2016-11-17
JP6456756B2 true JP6456756B2 (ja) 2019-01-23

Family

ID=57322986

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015074076A Expired - Fee Related JP6456756B2 (ja) 2015-03-31 2015-03-31 スイッチ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6456756B2 (ja)

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000173395A (ja) * 1998-12-04 2000-06-23 Fujikura Ltd メンブレンスイッチ及びその製造方法
JP2001006908A (ja) * 1999-06-25 2001-01-12 Niles Parts Co Ltd 摺動抵抗体
JP2007324096A (ja) * 2006-06-05 2007-12-13 Fujikura Ltd 感圧スイッチ
JP5320725B2 (ja) * 2007-06-04 2013-10-23 パナソニック株式会社 スイッチ
WO2015020151A1 (ja) * 2013-08-09 2015-02-12 株式会社フジクラ スイッチ

Also Published As

Publication number Publication date
JP2016195022A (ja) 2016-11-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US11346728B2 (en) Piezoelectric sensor
US6590177B2 (en) Membrane switch and pressure sensitive sensor
CN107615030A (zh) 压电膜传感器以及保持状态检测装置
JP2010230647A (ja) 感圧センサ及びその製造方法
JP2009080090A (ja) 圧電センサ
JP6175504B2 (ja) スイッチ
JP6456756B2 (ja) スイッチ
CN112820764B (zh) 显示屏及显示屏的制备方法
JP6781564B2 (ja) 感圧スイッチ
JP5938111B2 (ja) 感圧センサ
JP2017063163A (ja) 指紋センサー用配線基板
JP2015232490A (ja) 感圧センサ及びこれを用いた入力デバイス
JP2017183196A (ja) 感圧スイッチ
US8681117B2 (en) Flexible slide-touch controlling device and the related position determination method
JP6771102B2 (ja) スイッチ
JP6442577B2 (ja) 重量センサ及び重量センサユニット
JP6489710B2 (ja) 静電容量式3次元センサ
WO2018079477A1 (ja) 多層基板およびその製造方法
JP2021050926A (ja) 圧力センサ
JP6338438B2 (ja) 感圧ポリマーデバイス
JP2003168341A (ja) メンブレンスイッチ
JP2015084283A (ja) スイッチ
JP4079687B2 (ja) 感圧センサ
WO2023136041A1 (ja) 感圧センサユニット
JP2024034390A (ja) 感圧スイッチ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20171222

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180814

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20180816

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20181015

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20181204

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20181219

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6456756

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees