JP6489710B2 - 静電容量式3次元センサ - Google Patents

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Description

本発明は、3次元の位置を検出する静電容量式3次元センサに関する。
本出願は、2014年4月16日に日本に出願された特願2014−084940号に基づき、優先権を主張し、その内容をここに援用する。
ノート型パーソナルコンピュータ等の電子機器においては、モニタに表示されたポインタを移動させる手段としてタッチパッドを備えることがあり、このタッチパッドとしては、静電容量式センサを用いることがある。
従来、タッチパッドとして使用される静電容量式センサは、2次元方向(X方向及びY方向)の静電容量の変化を検出するものであったが、近年では、3次元方向の(X方向、Y方向及びZ方向)の静電容量の変化を検出するものも検討されている(特許文献1)。
3次元方向の静電容量を変化させる静電容量式3次元センサとしては、表側に配置された、XY方向の位置を検出するシート状のXY方向位置検出用電極体と、Z方向の位置を検出するシート状のZ方向位置検出用電極体と、これらの間に複数設けられた弾性変形可能なドットスペーサとを備えるものが知られている(特許文献2)。前記ドットスペーサは、その先端が、スペーサ接着層に接触した状態で接着されて固定されている。
特許文献2に記載の静電容量式3次元センサでは、使用者の指やスタイラスペンがXY方向位置検出用電極体を押圧した際に、ドットスペーサが弾性変形し、XY方向位置検出用電極体とZ方向位置検出用電極体との距離が縮まる。その際に変化する静電容量を検出することにより、Z方向の変位を求めることができる。
日本国特許第3681771号公報 国際公開第2013/132736号
しかし、特許文献2に記載の静電容量式3次元センサにおいては、XY方向位置検出用電極体を押圧した際の、Z方向の位置検出結果にばらつきが生じやすく、Z方向の位置検出精度が低かった。
本発明は、Z方向の位置検出精度を向上させた静電容量式3次元センサを提供することを目的とする。
本発明者らは、特許文献2に記載の静電容量式3次元センサにおいて、Z方向位置検出精度が低くなる理由について調べた。その結果、特許文献2に記載の静電容量式3次元センサでは、スペーサ接着層に対するドットスペーサの接着強度が低く、XY方向位置検出用電極を押圧した際に、一部のドットスペーサがスペーサ接着層から剥離する場合があることが明らかとなった。この際、ドットスペーサは一定には剥離しないため、押圧深さが同一であっても、XY方向位置検出用電極体とZ方向位置検出用電極体との間の静電容量値が同じにはならず、Z方向位置検出結果にばらつきが生じやすくなることが明らかとなった。また、接着強度が低いことにより、押圧前から、一部のドットスペーサがスペーサ接着層から剥離していることがあり、非押圧時の初期値の静電容量もばらつく場合があることが明らかとなった。本発明者等は、上記の知見を基に、ドットスペーサがスペーサ接着層から剥離しにくくなる手法について検討し、以下の静電容量式3次元センサを発明した。
本発明の第1の発明の静電容量式3次元センサは、XY方向の位置を検出するシート状のXY方向位置検出用電極体と、前記XY方向位置検出用電極体と重なるように配置され、Z方向の位置を検出するシート状のZ方向位置検出用電極体とを具備し、前記XY方向位置検出用電極体は、XY方向の位置を検出するための一対の導電膜を備え、前記Z方向位置検出用電極体は、Z方向の位置を検出するための導電膜を備えた静電容量式3次元センサであって、前記XY方向位置検出用電極体における前記Z方向位置検出用電極体側の面に設けられた複数のドットスペーサと、前記複数のドットスペーサをZ方向位置検出用電極体に接着するスペーサ接着層とを備え、前記複数のドットスペーサは、前記XY方向位置検出用電極体と前記スペーサ接着層との間に空隙が形成された状態で、前記スペーサ接着層の内部に一部が埋没して接着している、静電容量式3次元センサである。
本発明の第1の発明の静電容量式3次元センサは、上記構成において、前記Z方向位置検出用電極体が、スペーサ接着層側に、厚さを1cmとした際のショアA硬度が85以下の材料からなる弾性変形層を備え、前記ドットスペーサが、弾性変形不能な材料により形成されていることが好ましい。
本発明の第2の発明の静電容量式3次元センサは、XY方向の位置を検出するシート状のXY方向位置検出用電極体と、前記XY方向位置検出用電極体と重なるように配置され、Z方向の位置を検出するシート状のZ方向位置検出用電極体とを具備し、前記XY方向位置検出用電極体は、XY方向の位置を検出するための一対の導電膜を備え、前記Z方向位置検出用電極体は、Z方向の位置を検出するための導電膜を備えた静電容量式3次元センサであって、前記Z方向位置検出用電極体における前記XY方向位置検出用電極体側の面に設けられた複数のドットスペーサと、前記複数のドットスペーサをXY方向位置検出用電極体に接着するスペーサ接着層とを備え、前記複数のドットスペーサは、前記Z位置検出用電極体と前記スペーサ接着層との間に空隙が形成された状態で、前記スペーサ接着層の内部に一部が埋没して接着している。
本発明の第2の発明の静電容量式3次元センサは、上記構成において、前記XY方向位置検出用電極体が、スペーサ接着層側に、厚さを1cmとした際のショアA硬度が85以下の材料からなる弾性変形層を備え、前記ドットスペーサが、弾性変形不能な材料により形成されていることが好ましい。
本発明の第1及び第2の発明の静電容量式3次元センサは、上記構成において、前記スペーサ接着層は、ホットメルト系接着剤又は活性エネルギー線硬化性樹脂から形成されていることが好ましい。
本発明の第1及び第2の発明の静電容量式3次元センサは、上記構成において、前記ドットスペーサの各々の高さは30〜150μmであることが好ましい。
本発明の静電容量式3次元センサは、Z方向の位置検出精度が高くなっている。
本発明の静電容量式3次元センサの第1実施形態を示す部分断面図である。 第1実施形態におけるZ方向位置検出用電極体を示す平面図である。 第1実施形態で使用されるXY方向位置検出用電極体を構成する一方の電極シートを示す平面図である。 第1実施形態で使用されるXY方向位置検出用電極体を構成する他方の電極シートを示す平面図である。 本発明の静電容量式3次元センサの第2実施形態を示す部分断面図である。 本発明の静電容量式3次元センサの第3実施形態を示す部分断面図である。 本発明の静電容量式3次元センサの第4実施形態を示す部分断面図である。 本発明の静電容量式3次元センサの第5実施形態を示す部分断面図である。 本発明の静電容量式3次元センサの第6実施形態を示す部分断面図である。
<第1実施形態>
本発明の静電容量式3次元センサ(以下、「3次元センサ」と略す。)の第1実施形態について説明する。
図1に、本実施形態の3次元センサを示す。本実施形態の3次元センサ1は、支持板10と、Z方向位置検出用電極体20と、スペーサ接着層40と、ドットスペーサ50と、XY方向位置検出用電極体60と、保護層90とを備える。
本実施形態では、Z方向位置検出用電極体20とXY方向位置検出用電極体60とが空隙を介して互いに重なるように配置され、Z方向位置検出用電極体20とXY方向位置検出用電極体60との間に、スペーサ接着層40及びドットスペーサ50が形成されている。スペーサ接着層40はZ方向位置検出用電極体20の表側に設けられ、ドットスペーサ50はXY方向位置検出用電極体60の裏側に設けられている。また、スペーサ接着層40とXY方向位置検出用電極体60との間に空隙が形成された状態で、ドットスペーサ50は、スペーサ接着層40に一部が埋没して接着しており、図1に示す例においては、ドットスペーサ50の先端が弾性変形層30に接している。
本実施形態の3次元センサ1では、指又はスタイラスペンを接触させる入力領域が、平面視で矩形状にされている(図示略)。本明細書では、入力領域の長手方向をX方向、入力領域の短手方向をY方向、X方向及びY方向に対して垂直な方向をZ方向として説明する。
また、本発明の3次元センサ1においては、保護層90に指又はスタイラスペンが接触する。本実施形態においては、保護層90側を「表側」又は「前面側」という。また、本実施形態においては、支持板10側を「裏側」又は「裏面側」という。
(支持板)
支持板10は、Z方向位置検出用電極体20が貼合されて支持され、Z方向位置検出用電極体20の撓みを防ぐ板である。具体的には、支持板10は、厚さが100μm以上、好ましくは200μm以上、より好ましくは500μm以上の板であり、また、その上限は10mm程度である。支持板10の材質に特に制限はなく、例えば、金属、樹脂、セラミックス、ガラスのいずれであってもよい。
(Z方向位置検出用電極体)
Z方向位置検出用電極体20は、Z方向の位置を検出する際に使用される電極体であって、支持板10の表側の面10aに設けられている。
本実施形態におけるZ方向位置検出用電極体20は、基材シート21と、基材シート21の表側の面21a(第1面21a)に形成された所定のパターン状の導電膜22と、導電膜22を被覆する絶縁膜23とを有する電極シートである。また、本実施形態におけるZ方向位置検出用電極体20は、絶縁膜23の表面、すなわちスペーサ接着層40側に、弾性変形層30を備えている。
本発明において、「導電」とは、電気抵抗値が1MΩ未満であることを意味し、「絶縁」とは、電気抵抗値が1MΩ以上、好ましくは10MΩ以上のことを意味する。
基材シート21としては、例えば、プラスチックフィルム、ガラス板等を使用することができる。
プラスチックフィルムを構成する樹脂としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリイミド、トリアセチルセルロース、環状ポリオレフィン、アクリル樹脂等を使用することができる。基材シート21としては、上記の樹脂の中でも、耐熱性及び寸法安定性が高く、低コストであることから、ポリエチレンテレフタレート又はポリカーボネートが好ましい。
基材シート21の厚さは25〜75μmであることが好ましい。基材シート21の厚さが前記下限値以上であれば、加工時に折れにくく、前記上限値以下であれば、3次元センサ1を容易に薄型化できる。
導電膜22としては、例えば、導電性ペーストにより形成された膜、導電性高分子を含む膜、金属ナノワイヤーを含む膜、カーボンを含む膜、金属蒸着法によって形成された金属蒸着膜等が挙げられる。
導電性ペーストとしては、例えば、銀ペースト、銅ペースト、金ペースト等が挙げられる。
導電性高分子としては、例えば、ポリチオフェン、ポリピロール、ポリアニリン等が挙げられる。
金属ナノワイヤーとしては、例えば、銀ナノワイヤー、金ナノワイヤー等が挙げられる。
カーボンとしては、例えば、カーボンブラック、カーボンナノチューブ等が挙げられる。
金属蒸着膜を形成する金属としては、例えば、銅、アルミニウム、ニッケル、クロム、亜鉛、金等を使用することができる。金属蒸着膜としては、上記の金属の中でも、電気抵抗が低く、低コストであることから、銅が好ましい。
金属蒸着法は、薄い金属膜を容易に形成できる方法である。このような金属蒸着法としては、特に制限されず、例えば、プラズマCVD法、レーザーCVD法、熱CVD法、ガスソースCVD法、コーティング法、真空蒸着法、スパッタリング法、反応性スパッタリング法、MBE(分子線エピタキシ)法、クラスターイオンビーム法、イオンプレーティング法、プラズマ重合法(高周波励起イオンプレーティング法)、などが挙げられる。金属蒸着膜を形成する方法としては、上記方法の中でも、成膜スピードが速く、低コストであることから、真空蒸着法が好ましい。
導電膜22の表面には、例えば、プラズマ処理、紫外線照射処理、コロナ処理、エキシマ光処理等の各種表面処理が施されてもよい。導電膜22に、上記の表面処理が施されていると、絶縁膜23との密着性が向上し、接触抵抗が低くなる。
導電膜22の厚さは、導電性ペーストにより形成された膜の場合には、1〜25μmであることが好ましく、5〜15μmであることがより好ましい。
導電膜22の厚さは、導電性高分子を含む膜の場合には、0.1〜5.0μmであることが好ましく、0.1〜2.0μmであることがより好ましい。
導電膜22の厚さは、金属ナノワイヤーを含む膜の場合には、20〜1000nmであることが好ましく、50〜300nmであることがより好ましい。
導電膜22の厚さは、カーボンを含む膜の場合には、0.01〜25μmであることが好ましく、0.1〜15μmであることがより好ましい。
導電膜22の厚さは、金属蒸着膜の場合には、0.01〜1.0μmであることが好ましく、0.05〜0.3μmであることがより好ましい。
導電膜22の厚さが前記下限値未満であると、ピンホールが形成して断線するおそれがあり、前記上限値を超えると、薄型化が困難になる。
なお、導電膜22の厚さを測定する方法としては、その厚さのレンジによって異なるが、例えば、μmオーダーの膜厚の場合はマイクロメーターやレーザー変位計測によって測定することができ、また、μmオーダーよりも薄い膜厚の場合には、走査型電子顕微鏡を用いた断面観察によって測定することができる。
本実施形態における導電膜22のパターンは、例えば、図2に示すように、X方向に沿って形成された、一定の幅で帯状とされたX方向電極部22aを複数有するパターンである。
X方向電極部22aの幅は0.1〜2mmであることが好ましく、0.2〜1mmであることがより好ましい。X方向電極部22aの幅が前記下限値以上であれば、断線を防止でき、前記上限値以下であれば、位置検出精度を向上させることができる。
隣接するX方向電極部22a,22a同士の間隔、即ち、X方向電極部22a,22aの幅方向の端部同士の間隔は1〜5mmであることが好ましく、1.5〜3mmであることがより好ましい。隣接するX方向電極部22a,22a同士の間隔が、前記上限値以下であれば、3次元センサ1の位置検出精度を向上させることができる。しかし、隣接するX方向電極部22a,22a同士の間隔を前記下限値未満にすることは、配線数が増加することから好ましくない。
絶縁膜23は絶縁性樹脂の膜である。絶縁膜23によって弾性変形層30の密着性を向上させることができ、また、導電膜22の劣化(酸化、腐食)を防止することができる。
絶縁性樹脂としては、例えば、熱硬化型樹脂、可視光線硬化型樹脂、電子線硬化型樹脂または紫外線硬化型樹脂が使用されるが、硬化時の熱収縮が小さい点では、紫外線硬化型樹脂が好ましい。このような紫外線硬化型樹脂としては、例えば、ウレタンアクリレート、エポキシアクリレート、ポリエステルアクリレート、アクリルアクリレート、及びシリコーンアクリレート等を例示することができる。
絶縁膜23は、絶縁性を確保できる範囲で、薄いことが好ましい。絶縁膜23の形成にスクリーン印刷を適用した場合には、ピンホール形成防止の点から、厚さを5μm以上とすることが好ましい。絶縁膜23の形成にインクジェット印刷を適用した場合には、ピンホール形成防止の点から、厚さを0.5μm以上とすることが好ましい。
また、Z方向位置検出用電極体20は、引き回し配線24と、外部接続用端子25とを有する(図2参照)。
引き回し配線24は、各X方向電極部22aと外部接続用端子25とを接続するための配線である。
引き回し配線24の幅は20〜100μmであることが好ましく、20〜50μmであることがより好ましい。引き回し配線24の幅が前記下限値以上であれば、引き回し配線の断線を防止でき、前記上限値以下であれば、引き回し配線24に使用する材料を削減できるため、低コスト化できる。
隣接する引き回し配線24,24同士の間隔は20〜100μmであることが好ましく、20〜50μmであることがより好ましい。隣接する引き回し配線24,24同士の間隔が、前記上限値以下であれば、3次元センサ1を容易に小型化できる。しかし、隣接する引き回し配線24,24同士の間隔を前記下限値未満にすることは、製造上、困難である。
外部接続用端子25は、外部の回路に接続するための端子であり、導電材料からなる。
本実施形態における外部接続用端子25は、矩形状の導電部となっている。
弾性変形層30は、その表面が押圧された際に弾性変形可能な層であり、厚さを1cmとして測定した際のショアA硬度が85以下の層である。ただし、軟らかすぎると、弾性変形後の回復が遅くなるため、弾性変形層30のショアA硬度は30以上であることが好ましい。ここで、弾性変形層30のショアA硬度は、JIS K6253に規定される方法で測定することができる。
弾性変形層30の具体例としては、例えば、ポリウレタン層、シリコーン層、ゴム層、エラストマー層、発泡材料層等が挙げられる。弾性変形層30としては、上記材料の中でも、充分な弾性を有し、低コストである点では、ポリウレタン層が好ましい。
また、弾性変形層30を形成する材料は、熱硬化性でもよいし、熱可塑性でもよい。
弾性変形層30の厚さは、押圧時のXY方向位置検出用電極体60のZ方向変位量に応じて決められる。Z方向変位量が10μmの場合には、弾性変形層30の厚さは20〜200μmであることが好ましく、20〜100μmであることがより好ましい。弾性変形層30の厚さが前記下限値以上であれば、保護層90を押圧した際にXY方向位置検出用電極体60を充分に変形させることができ、前記上限値以下であれば、弾性変形層30を容易に形成できる。
(スペーサ接着層)
本実施形態におけるスペーサ接着層40は、ドットスペーサ50をZ方向位置検出用電極体20に接着する層である。本実施形態では、スペーサ接着層40は、Z方向位置検出用電極体20の弾性変形層30の表面に形成されている。
スペーサ接着層40としては、具体的には、例えば、ホットメルト系接着剤層、活性エネルギー線硬化性樹脂(紫外線硬化性樹脂、電子線硬化性樹脂、可視光線硬化性樹脂)から形成された接着剤層等が挙げられる。なお、スペーサ接着層40が、ホットメルト系接着剤層及び活性エネルギー線硬化性樹脂から形成された接着剤層以外の接着剤層であっても構わないが、スペーサ接着層40は、ホットメルト系接着剤層及び活性エネルギー線硬化性樹脂から形成された接着剤層であることが好ましい。
ホットメルト系接着剤層及び活性エネルギー線硬化性樹脂から形成された接着剤層は流動性が低い。そのため、Z方向位置検出用電極体20とXY方向位置検出用電極体60との間において空気/誘電体の比率を均一化でき、Z方向位置検出用電極体20とXY方向位置検出用電極体60との間の静電容量のばらつきをより小さくできる。
スペーサ接着層40の流動性が高いと、ドットスペーサ50がスペーサ接着層40に向って押された際に、ドットスペーサ50の、スペーサ接着層40に埋没していない部分がスペーサ接着層40に接触し、そのまま接着してしまうことがある。この場合、押圧終了後にXY方向位置検出用電極体60が元の位置に戻ることが阻害される。しかし、スペーサ接着層40がホットメルト系接着剤層又は活性エネルギー線硬化性樹脂から形成された接着剤層であると、スペーサ接着層40は硬くなっている。そのため、ドットスペーサ50の、スペーサ接着層40に埋没していない部分がスペーサ接着層40に接着することが防止される。したがって、押圧終了後に、XY方向位置検出用電極体60が容易に元の位置に戻る。
スペーサ接着層40の厚さは5μm以上であることが好ましく、10〜30μmであることがより好ましい。スペーサ接着層40の厚さが前記下限値以上であれば、ドットスペーサ50を充分な強度で接着できる。スペーサ接着層40の厚さが前記上限値を超えると、隣接するドットスペーサ50,50の間にスペーサ接着層40が入り込んで、弾性変形層30の機能を減じるおそれがある。
(ドットスペーサ)
ドットスペーサ50は、Z方向位置検出用電極体20とXY方向位置検出用電極体60との間に複数設けられている。本実施形態におけるドットスペーサ50は半球のドット状で、その一部がスペーサ接着層40の内部に埋没し、弾性変形層30の表面に接している。この状態で、ドットスペーサ50は、スペーサ接着層40に接着している。また、上述したように、図1に示す例では、ドットスペーサ50の先端が弾性変形層30に接している。
本実施形態では、ドットスペーサ50によって、スペーサ接着層40とXY方向位置検出用電極体60との間に空隙を形成している。その空隙により、保護層90を押圧したときには、XY方向位置検出用電極体60を変形させることができ、Z方向位置検出用電極体20とXY方向位置検出用電極体60との距離を縮めることができる。
ドットスペーサ50の形状に特に制限はなく、例えば、平面視で矩形状、菱形状、六角形状、円形状、楕円形状等が挙げられる。ドットスペーサ50の形状は、上記形状の中でも、スペーサ接着層40に対する接着力を容易に高くできる点では、矩形状が好ましい。
本実施形態におけるドットスペーサ50は、弾性変形不能であり、厚さを1cmとして測定した際のショアA硬度が85を超える硬度を有する材料から形成することができる。ドットスペーサ50は、ショアAでは硬度測定不能で、ショアDで硬度の測定が可能になるものが好ましい。具体的には、ドットスペーサ50の材料としては、例えば、活性エネルギー線硬化性樹脂(紫外線硬化性樹脂、電子線硬化性樹脂、可視光線硬化性樹脂)の硬化物、熱硬化性樹脂の硬化物、熱可塑性樹脂の硬化物等が挙げられる。上記材料の中でも、ドットスペーサ50の高さを容易に確保でき、硬化時に溶剤の揮発がない点では、活性エネルギー線硬化性樹脂の硬化物が好ましい。
ドットスペーサ50の高さ(Z方向の長さ)は30μm以上であることが好ましく、50μm以上であることがより好ましい。ドットスペーサ50の高さが前記下限値以上であれば、押圧時にXY方向位置検出用電極体60がより撓みやすくなって充分な変位量を確保できる。一方、ドットスペーサ50の高さは150μm以下であることが好ましく、100μm以下であることがより好ましい。ドットスペーサ50の高さが前記上限値以下であれば、容易にドットスペーサ50を形成できる。即ち、ドットスペーサ50の高さは、30〜150μmであることが好ましく、50〜100μmであることがより好ましい。
ドットスペーサ50のスペーサ接着層40に対する埋没深さは、3〜67%であることが好ましい。ドットスペーサ50のスペーサ接着層40に対する埋没深さが、ドットスペーサ50のZ方向の長さの3%以上であれば、より接着強度を高くできる。ドットスペーサ50のスペーサ接着層40に対する埋没深さが、67%以下であれば、スペーサ接着層40とXY方向位置検出用電極体60との間に充分な空隙を形成できる。
ドットスペーサ50は規則的に配置され、例えば、60度千鳥状、角千鳥状、並列状、格子状に配列される。
隣接するドットスペーサ50,50の間隔は、ドットスペーサ50,50の幅方向端部間の間隔で0.3mm以下であることが好ましい。隣接するドットスペーサ50,50の間隔が0.3mm以下であれば、XY方向位置検出用電極体60がスペーサ接着層40に接着することを防止できる。
(XY方向位置検出用電極体)
XY方向位置検出用電極体60は、X方向及びY方向の位置を検出する際に使用される電極体であって、3次元センサ1においてドットスペーサ50よりも表側に設けられている。本実施形態で使用されるXY方向位置検出用電極体60は、一対の電極シート70,80が積層された積層シートである。これら一対の電極シート70,80は、接着層によって接着されている。
電極シート70は、基材シート71と、基材シート71の表側の面71a(第1面71a)に形成されたパターン状の導電膜72と、導電膜72を被覆する絶縁膜73とを有する。
基材シート71としては、基材シート21と同様のものを使用することができる。ただし、基材シート71は、必ずしも、基材シート21と同一のものとする必要はない。
導電膜72としては、導電膜22と同様のものを使用することができる。ただし、導電膜72は、必ずしも、導電膜22と同一のものとする必要はない。
絶縁膜73としては、絶縁膜23と同様のものを使用することができる。ただし、絶縁膜73は、必ずしも、絶縁膜23と同一のものとする必要はない。
本実施形態における導電膜72のパターンは、図3に示すように、Y方向に沿って形成された帯状のY方向電極部72aを複数有するパターンである。
Y方向電極部72aの幅、すなわちX方向での長さは2〜7mmであることが好ましく、3〜5mmであることがより好ましい。Y方向電極部72aの幅が前記下限値以上であれば、断線を防止でき、前記上限値以下であれば、位置検出精度を向上させることができる。
隣接するY方向電極部72a,72a同士の間隔、すなわち、Y方向電極部72a,72aの幅方向端部間の間隔は0.05〜2mmであることが好ましく、0.1〜1mmであることがより好ましい。隣接するY方向電極部72a,72a同士の間隔が、前記上限値以下であれば、3次元センサ1を容易に小型化できる。しかし、隣接するY方向電極部72a,72a同士の間隔を前記下限値未満にすることは、配線数が増加することから好ましくない。
電極シート70は、引き回し配線74と、外部接続用端子75とを有する(図3参照)。引き回し配線74は、各Y方向電極部72aと外部接続用端子75とを接続するための配線である。引き回し配線74の好ましい幅や間隔は、上記の引き回し配線24と同様である。
引き回し配線74及び外部接続用端子75の形成方法としては、例えば、基材シート71の表側の面に導電性ペーストをスクリーン印刷した後、加熱して硬化させる方法が挙げられる。
本実施形態における電極シート80は、電極シート70の表側の面70aに、接着層61によって貼合されている。また、本実施形態における電極シート80は、基材シート81と、基材シート81の表側の面81a(第1面81a)に形成されたパターン状の導電膜82と、導電膜82を被覆する絶縁膜83とを有する。
基材シート81としては、基材シート21と同様のものを使用することができる。ただし、基材シート81は、必ずしも、基材シート21と同一のものとする必要はない。
導電膜82としては、導電膜22と同様のものを使用することができる。ただし、導電膜82は、必ずしも、導電膜22と同一のものとする必要はない。
絶縁膜83としては、絶縁膜23と同様のものを使用することができる。ただし、絶縁膜83は、必ずしも、絶縁膜23と同一のものとする必要はない。
本実施形態における導電膜82のパターンは、導電膜22のパターンと同一であり、図4に示すように、X方向に沿って形成された帯状のX方向電極部82aを複数有するパターンである。
本発明において、導電膜82のパターンは、必ずしも、導電膜22のパターンと同一である必要はない。同一でない場合、導電膜82の幅は0.05〜2.0mmの範囲内であることが好ましく、0.05〜1.0mmであることがより好ましい。
電極シート80は、引き回し配線84と、外部接続用端子85とを有する(図4参照)。引き回し配線84は、各X方向電極部82aと外部接続用端子85とを接続するための配線である。引き回し配線84の好ましい幅や間隔は、上記の引き回し配線24と同様である。
引き回し配線84及び外部接続用端子85の形成方法としては、例えば、基材シート81の表側の面に導電性ペーストをスクリーン印刷した後、加熱して硬化させる方法が挙げられる。
なお、3次元センサ1において、外部接続用端子25,75,85は、互いに平面視方向における位置をずらすことにより、重なり合わないように配置されている。
(保護層)
保護層90は、XY方向位置検出用電極体60の表側の面60aに形成され、XY方向位置検出用電極体60を保護する層である。本実施形態では、保護層90は、両面粘着テープ91によって、XY方向位置検出用電極体60に貼合されている。
保護層90は、例えば、絶縁性樹脂や絶縁性弾性ガラスからなる。絶縁性樹脂としては、絶縁性の熱可塑性樹脂、絶縁性の熱硬化型樹脂または紫外線硬化型樹脂が使用される。また、保護層90は、必要に応じて加飾されても構わない。
保護層90の厚さは25〜1000μmであることが好ましい。保護層90の厚さが前記下限値以上であれば、XY方向位置検出用電極体60を充分に保護でき、前記上限値以下であれば、押圧時に保護層90を容易に撓ませることができる。
(製造方法)
上記の3次元センサ1の製造方法としては、Z方向位置検出用電極体作製工程と、XY方向位置検出用電極体作製工程と、スペーサ形成工程とスペーサ接着層形成工程と、圧着工程と、保護層貼合工程と、支持板貼合工程とを有する方法が挙げられる。
[Z方向位置検出用電極体作製工程]
本実施形態におけるZ方向位置検出用電極体作製工程は、基材シート21の第1面21aに、X方向電極部22aと、引き回し配線24と、外部接続用端子25とを形成し、これらの上に絶縁膜23を形成し、さらに、弾性変形層30を形成して、Z方向位置検出用電極体20を得る工程である。
X方向電極部22a(パターン状の導電膜22)の形成方法としては、例えば、基材シート21の表側の面21a(第1面21a)の少なくとも一部に、パターンのない導電膜を形成した後、その導電膜を所定のパターンとなるようにエッチングする方法が挙げられる。
この際のエッチング方法としては、例えば、ケミカルエッチング法(ウェットエッチング法)やレーザーエッチング、アルゴンプラズマや酸素プラズマを利用したプラズマエッチング、イオンビームエッチング等のドライエッチング法が適用できる。これらの方法の中でも、X方向電極部22aを微細に形成できる点からレーザーエッチングが好ましい。
引き回し配線24及び外部接続用端子25の形成方法としては、例えば、基材シート21の第1面21aに導電性ペーストをスクリーン印刷した後、加熱して硬化させる方法が挙げられる。
絶縁膜23の形成方法としては、例えば、スクリーン印刷、インクジェット印刷等の各種印刷方法を適用することができる。
絶縁膜23を形成した後には、Z方向位置検出用電極体20を所定の形状にするために周縁をトリミングしてもよい。
本実施形態における弾性変形層の形成では、Z方向位置検出用電極体20の表面の全面に弾性変形層30を形成する。
具体的には、Z方向位置検出用電極体20を構成する絶縁膜23の露出面の全面に弾性変形層30を形成する。弾性変形層30の形成方法としては、特に制限されず、例えば、各種印刷法、各種塗工法を適用することができる。
[XY方向位置検出用電極体作製工程]
XY方向位置検出用電極体作製工程は、電極シート70と電極シート80とを作製した後、これら電極シート70,80を貼合する工程である。
電極シート70は、基材シート71の第1面71aにY方向電極部72aと引き回し配線74と外部接続用端子75とを形成し、これらの上に絶縁膜73を形成することにより得る。
電極シート80は、基材シート81の第1面81aにX方向電極部82aと引き回し配線84と外部接続用端子85とを形成し、これらの上に絶縁膜83を形成することにより得る。
Y方向電極部72a及びX方向電極部82aの形成方法は、Z方向位置検出用電極体20のX方向電極部22aの形成方法と同様である。
引き回し配線74,84及び外部接続用端子75,85の形成方法は、Z方向位置検出用電極体20の引き回し配線24及び外部接続用端子25の形成方法と同様である。
絶縁膜73,83を形成した後には、電極シート70,80を所定の形状にするために周縁をトリミングしてもよい。
電極シート70と電極シート80の貼合では、電極シート70の表面と電極シート80の裏面とを貼合する。具体的には、電極シート70の絶縁膜73と電極シート80の基材シート81とを貼合する。
電極シート70と電極シート80の貼合方法としては、例えば、粘着剤、接着剤、又は両面粘着テープからなる接着層61を用いて貼合する方法が挙げられる。これらの貼合の際には、加圧してもよいし、その加圧の際には加熱してもよい。
[スペーサ形成工程]
本実施形態におけるスペーサ形成工程は、XY方向位置検出用電極体60の裏面にドットスペーサ50を形成する工程である。
具体的に、スペーサ形成工程では、XY方向位置検出用電極体60を構成する電極シート70の基材シート71の露出面にドットスペーサ50を形成する。ドットスペーサ50の形成方法としては、特に制限されず、例えば、スクリーン印刷、インクジェット印刷、インプリント等を適用することができる。
具体的に、ドットスペーサ50を活性エネルギー線硬化性樹脂のスクリーン印刷により形成する場合には、例えば、基材シートの露出面に、活性エネルギー線硬化性樹脂を含むインクをスクリーン印刷し、次いで、活性エネルギー線を照射し、硬化させてドットスペーサ50を形成する方法を適用できる。
[スペーサ接着層形成工程]
本実施形態におけるスペーサ接着層形成工程は、Z方向位置検出用電極体20の弾性変形層30の表面全体にスペーサ接着層40を形成する工程である。
具体的に、スペーサ接着層40をホットメルト系接着剤で構成する場合には、スペーサ接着層形成工程では、溶融させたホットメルト系接着剤を弾性変形層30の表面全体に塗工し、冷却して、スペーサ接着層40を形成する。
一方、スペーサ接着層40を活性エネルギー線硬化性樹脂で構成する場合には、スペーサ接着層形成工程では、活性エネルギー線硬化性樹脂を含む液を弾性変形層30の表面全体に塗工する。そして、活性エネルギー線の照射により、塗工した活性エネルギー線硬化性樹脂を硬化させて、スペーサ接着層40を形成する。塗工した活性エネルギー線硬化性樹脂は、圧着工程前に硬化してもよいし、圧着工程においてドットスペーサ50を圧着させた後に硬化してもよい。圧着工程においてドットスペーサ50を圧着させた後に活性エネルギー線硬化性樹脂を硬化すれば、ドットスペーサ50をスペーサ接着層40の内部に容易に埋没させることができる。
[圧着工程]
本実施形態における圧着工程は、ドットスペーサ50が設けられたXY方向位置検出用電極体60と、スペーサ接着層40が設けられたZ方向位置検出用電極体20とを圧着して接着積層体を形成すると共に、ドットスペーサ50の少なくとも一部をスペーサ接着層40の内部に埋没させる工程である。
具体的に、圧着工程では、スペーサ接着層40とドットスペーサ50とを押し当て、ドットスペーサ50の一部をスペーサ接着層40の内部に埋没させて圧着する。その際、ドットスペーサ50の先端が弾性変形層30の表面に接するように、ドットスペーサ50の一部をスペーサ接着層40の内部に埋没させる。これにより、XY方向位置検出用電極体60とスペーサ接着層40との間に空隙を形成する。
圧着の際には、ドットスペーサ50の埋没を容易にするために、加熱してスペーサ接着層40を溶融させてもよいし、スペーサ接着層40を溶剤により溶解させてもよい。上述したように、スペーサ接着層40を活性エネルギー線硬化性樹脂で構成する場合には、ドットスペーサ50をスペーサ接着層40に埋没させる前には、活性エネルギー線硬化性樹脂を硬化させず、埋没させた後に硬化することが好ましい。この際、圧着圧力をコントロールすることで、ドットスペーサ50のスペーサ接着層40への埋没深さを適宜設定し、XY方向位置検出用電極体60とスペーサ接着層40との間の空隙の大きさを所望の範囲に調整することも可能である。
また、圧着の前には、スペーサ接着層40及びドットスペーサ50を表面処理して接着性を向上させてもよい。
[保護層貼合工程]
保護層貼合工程は、上記接着積層体に保護層を貼合する工程である。
具体的に、保護層貼合工程では、上記接着積層体を構成するXY方向位置検出用電極体60の絶縁膜83に保護層90を、両面粘着テープ91を用いて貼合する。あるいは、両面粘着テープ91に代えて、絶縁膜83上に接着剤層を設けることも可能である。
[支持板貼合工程]
支持板貼合工程は、上記接着積層体に支持板を貼合する工程である。
具体的に、支持板貼合工程では、上記接着積層体を構成するZ方向位置検出用電極体20の基材シート21に、両面粘着テープ11を用いて、支持板10を貼合する。これにより、3次元センサ1を得る。
(使用方法)
上記3次元センサ1を、ノート型パーソナルコンピュータの静電容量式タッチパッドとして用いた使用例について説明する。
パーソナルコンピュータの使用者は、モニタに表示されたポインタのX方向の位置及びY方向の位置を移動させるために、保護層90の表面に沿って指を動かす。その際、3次元センサ1では、XY方向位置検出用電極体60を利用し、入力領域における指のX方向の位置及びY方向の位置を検出する。具体的には、導電膜72,82を利用し、X方向における静電容量の変化、Y方向における静電容量の変化を検出することによって、X方向及びY方向の指の位置を求める。
また、使用者は、ポインタのX方向の位置及びY方向の位置を、目的の処理を実行するための選択領域に移動させた後、指で3次元センサ1の入力領域内を押圧して決定する。
このとき、XY方向位置検出用電極体60及び保護層90は撓み、その撓みによってドットスペーサ50が弾性変形層30を押圧して変形させる。そのため、Z方向位置検出用電極体20とXY方向位置検出用電極体60の電極シート70との距離が短くなる。その際の、導電膜22と導電膜72との間の静電容量の変化、すなわちZ方向の静電容量の変化を検出し、その静電容量の変化から押圧量を求める。そして、その押圧量に応じた処理を実行する。
(作用効果)
本実施形態の3次元センサ1では、ドットスペーサ50の一部がスペーサ接着層40の内部に埋没して接着しているため、接着強度が高く、保護層90の非押圧時及び押圧時のいずれにおいてもドットスペーサ50がスペーサ接着層40から剥離しにくい。そのため、非押圧時においては、Z方向位置検出用電極体20とXY方向位置検出用電極体60との静電容量値を、全体的に所定の値にすることができる。一方、押圧時においては、同じ押圧深さであれば、静電容量値を同じ値にすることができる。これにより、Z方向の位置検出精度を向上させることができる。
また、ドットスペーサ50の先端が弾性変形層30の表面に接するため、Z方向位置検出用電極体20とXY方向位置検出用電極体60との間隔がドットスペーサ50の高さとなる。したがって、Z方向位置検出用電極体20とXY方向位置検出用電極体60との間隔を容易に一定化させることができる。そのため、非押圧時において、Z方向位置検出用電極体20とXY方向位置検出用電極体60との間の静電容量値のばらつきはより小さくなる。これにより、本実施形態の3次元センサ1は、X方向の位置検出精度がより高くなる。
また、本実施形態の3次元センサ1では、弾性変形層30を備えるため、ドットスペーサ50が弾性を有する必要はなく、ドットスペーサ50の材質及び形成方法の自由度が大きくなり、例えば、印刷によってもドットスペーサ50を形成でき、金型成形が不要になる。したがって、3次元センサ1を低コストで得ることが可能になる。
また、スペーサの形成に金型成形を適用した場合には、スペーサをシート状にするため、3次元センサを製造する際の部品が多くなるが、本実施形態では、スペーサのシートは不要であり、部品点数を少なくできる。
<第2実施形態>
本発明の3次元センサの第2実施形態について以下に説明する。
図5に、本実施形態の3次元センサを示す。本実施形態の3次元センサ2は、支持板10と、Z方向位置検出用電極体20と、スペーサ接着層40と、ドットスペーサ50と、XY方向位置検出用電極体60と、保護層90とを備える。
本実施形態は、スペーサ接着層40が、ドットスペーサ50に対応する位置でパターン状に形成されている点以外は、第1実施形態と同様の構成である。
スペーサ接着層40のパターンとしては、ドットスペーサ50に対応する位置にスペーサ接着層40が形成されていれば特に制限されず、例えば、ドット状、格子状等が挙げられる。
(製造方法)
上記の3次元センサ2の製造方法としては、Z方向位置検出用電極体作製工程と、XY方向位置検出用電極体作製工程と、スペーサ形成工程と、スペーサ接着層形成工程と、圧着工程と、保護層貼合工程と、支持板貼合工程とを有する方法が挙げられる。
ただし、本実施形態におけるスペーサ接着層形成工程は、第1実施形態におけるスペーサ接着層形成工程とは異なり、その他の工程については、第1実施形態と同様である。
以下に、本実施形態におけるスペーサ接着層形成工程について、詳しく説明する。
[スペーサ接着層形成工程]
本実施形態におけるスペーサ接着層形成工程は、弾性変形層30の表面の一部に、スペーサ接着層40をパターン状に形成する工程である。弾性変形層30の表面において、スペーサ接着層40を形成する位置は、ドットスペーサ50と対応する位置である。
スペーサ接着層40の形成方法は、その形成位置を、弾性変形層30の表面全体から、弾性変形層30の表面の一部に変更する点以外は、第1実施形態におけるスペーサ接着層40の形成方法と同様である。
(作用効果)
本実施形態の3次元センサ2においても、ドットスペーサ50の一部がスペーサ接着層40の内部に埋没して接着しているため、接着強度が高く、非押圧時及び押圧時においてドットスペーサ50がスペーサ接着層40から剥離しにくくなっている。したがって、第1実施形態にて説明したように、Z方向の位置検出精度を向上させることができる。
また、ドットスペーサ50の先端が弾性変形層30の表面に接するため、Z方向位置検出用電極体20とXY方向位置検出用電極体60との間隔を容易に一定化させることができる。そのため、3次元センサ2のZ方向位置検出精度をより向上させることができる。
本実施形態の3次元センサ2では、スペーサ接着層40がパターン状に複数形成されているため、隣接するスペーサ接着層40,40の間に空間が形成される。これにより、ドットスペーサ50によって弾性変形層30が押圧されたときには、弾性変形層30の変形によって押し出された部分を、その空間に逃がすことができる。したがって、スペーサ接着層40が弾性変形層30の変形を阻害することを防止でき、その結果、3次元センサ2の操作性を向上させることができる。
また、スペーサ接着層40がパターン状に複数形成されていることで、スペーサ接着層40の弾性が高い場合でも、変形後に復元性を阻害することなく、元の形状に容易に戻る。
<第3実施形態>
本発明の3次元センサの第3実施形態について説明する。
図6に、本実施形態の3次元センサを示す。本実施形態の3次元センサ3は、支持板10と、Z方向位置検出用電極体20と、スペーサ接着層40と、ドットスペーサ50と、XY方向位置検出用電極体60と、保護層90とを備える。
本実施形態は、弾性変形層30を備えるのがZ方向位置検出用電極体20ではなくXY方向位置検出用電極体60である点と、スペーサ接着層40及びドットスペーサ50の配置が異なり、Z方向位置検出用電極体20とスペーサ接着層40との間に空隙が形成されている点以外は第1実施形態と同様である。
すなわち、本実施形態では、Z方向位置検出用電極体20の絶縁膜23にドットスペーサ50が設けられ、XY方向位置検出用電極体60の基材シート71の裏側に弾性変形層30が形成され、弾性変形層30の裏側にスペーサ接着層40が形成されている。
本実施形態におけるドットスペーサ50の向きは、第1実施形態と反対であるが、ドットスペーサ50が、スペーサ接着層40の内部に一部が埋没して接着される点は、第1実施形態と同様である。
本実施形態の3次元センサ3では、指で3次元センサ3の入力領域内を押圧したとき、XY方向位置検出用電極体60及び保護層90が撓み、その撓みによって弾性変形層30がドットスペーサ50に向って押し付けられる。これにより、ドットスペーサ50が弾性変形層30を押圧して変形させる。そのため、Z方向位置検出用電極体20とXY方向位置検出用電極体60の電極シート70との距離が短くなる。その際の、導電膜22と導電膜72との間の静電容量の変化、すなわちZ方向の静電容量の変化を検出し、その静電容量の変化から押圧量を求める。
(製造方法)
上記の3次元センサ3の製造方法としては、Z方向位置検出用電極体作製工程と、XY方向位置検出用電極体作製工程と、スペーサ形成工程とスペーサ接着層形成工程と、圧着工程と、保護層貼合工程と、支持板貼合工程とを有する方法が挙げられる。
ただし、本実施形態におけるスペーサ形成工程、スペーサ接着層形成工程及び圧着工程は、第1実施形態におけるスペーサ形成工程、スペーサ接着層形成工程及び圧着工程とは異なり、その他の工程については、第1実施形態と同様である。
[Z方向位置検出用電極体作製工程]
本実施形態におけるZ方向位置検出用電極体作製工程は、基材シート21の第1面21aにX方向電極部22aと引き回し配線24と外部接続用端子25とを形成し、これらの上に絶縁膜23を形成して、Z方向位置検出用電極体20を得る工程である。
X方向電極部22a、絶縁膜23、引き回し配線24及び外部接続用端子25の形成方法は、第1実施形態におけるX方向電極部22a、絶縁膜23、引き回し配線24及び外部接続用端子25の形成方法と同様である。
[XY方向位置検出用電極体作製工程]
XY方向位置検出用電極体作製工程は、電極シート70と電極シート80とを作製した後、これら電極シート70,80を貼合し、さらに電極シート70の裏側の全面に弾性変形層30を形成する工程である。
本実施形態における電極シート70,80の形成方法は、第1実施形態における電極シート70,80の形成方法と同様である。
本実施形態における弾性変形層の形成では、XY方向位置検出用電極体60を構成する電極シート70の基材シート71の裏面の全面に弾性変形層30を形成する。弾性変形層30の形成方法は第1実施形態における弾性変形層30の形成方法と同様である。
[スペーサ形成工程]
本実施形態におけるスペーサ形成工程は、Z方向位置検出用電極体20の表面にドットスペーサ50を形成する工程である。
具体的に、スペーサ形成工程では、Z方向位置検出用電極体20を構成する絶縁膜23の露出面にドットスペーサ50をドット状に形成する。ドットスペーサ50の形成方法は、第1実施形態におけるドットスペーサ50の形成方法と同様である。
[スペーサ接着層形成工程]
本実施形態におけるスペーサ接着層形成工程は、XY方向位置検出用電極体60に備えられる弾性変形層30の裏面全体に、スペーサ接着層40を形成する工程である。
スペーサ接着層40の形成方法は、スペーサ接着層40の形成位置を、弾性変形層30の表面側から裏面側に変更する点以外は、第1実施形態におけるスペーサ接着層40の形成方法と同様である。
[圧着工程]
圧着工程は、スペーサ接着層40が設けられたXY方向位置検出用電極体60と、ドットスペーサ50が設けられたZ方向位置検出用電極体20とを圧着して接着積層体を形成すると共に、ドットスペーサ50の一部をスペーサ接着層40の内部に埋没させる工程である。
具体的に、圧着工程では、スペーサ接着層40とドットスペーサ50とを押し当て、ドットスペーサ50の一部をスペーサ接着層40の内部に埋没させて圧着する。その際、ドットスペーサ50の先端が弾性変形層30の裏面に接するように、ドットスペーサ50をスペーサ接着層40の内部に埋没させる。
(作用効果)
本実施形態の3次元センサ3も、ドットスペーサ50の一部がスペーサ接着層40の内部に埋没して接着しているため、接着強度が高く、非押圧時及び押圧時においてドットスペーサ50がスペーサ接着層40から剥離しにくくなる。したがって、第1実施形態にて説明したように、Z方向の位置検出精度を向上させることができる。
また、ドットスペーサ50の先端が弾性変形層30の裏面に接するため、Z方向位置検出用電極体20とXY方向位置検出用電極体60との間隔を容易に一定化させることができる。そのため、3次元センサ3のZ方向位置検出精度をより向上させることができる。
<第4実施形態>
本発明の3次元センサの第4実施形態について説明する。
図7に、本実施形態の3次元センサを示す。本実施形態の3次元センサ4は、支持板10と、Z方向位置検出用電極体20と、スペーサ接着層40と、ドットスペーサ50と、XY方向位置検出用電極体60と、保護層90とを備える。
本実施形態は、弾性変形層を備えず、スペーサ接着層40がZ方向位置検出用電極体20に直接接着する以外は第1実施形態と同様である。
本実施形態におけるドットスペーサ50は、弾性変形可能な材料から構成され、厚さを1cmとして測定した際のショアA硬度が85以下の材料から形成されていることが好ましい。弾性変形可能な材料としては、第1実施形態における弾性変形層を構成する材料と同様の物を使用することができる。
本実施形態においても、ドットスペーサ50の一部がスペーサ接着層40の内部に埋没して接着するが、ドットスペーサ50の先端はX方向位置検出用電極体20の絶縁膜23の表面に接している。ドットスペーサ50の先端がX方向位置検出用電極体20の絶縁膜23の表面に接することで、導電膜22の傷付きを防止できる。
(製造方法)
上記の3次元センサ4の製造方法としては、Z方向位置検出用電極体作製工程と、XY方向位置検出用電極体作製工程と、スペーサ形成工程と、スペーサ接着層形成工程と、圧着工程と、保護層貼合工程と、支持板貼合工程とを有する方法が挙げられる。
本実施形態では、弾性変形層を有さないため、本実施形態におけるZ方向位置検出用電極体作製工程、スペーサ接着層形成工程及び圧着工程は、第1実施形態におけるZ方向位置検出用電極体作製工程、スペーサ接着層形成工程及び圧着工程とは異なり、その他の工程については、第1実施形態と同様である。
[Z方向位置検出用電極体作製工程]
本実施形態におけるZ方向位置検出用電極体作製工程は、基材シート21の第1面21aに、X方向電極部22aと、引き回し配線24と、外部接続用端子25とを形成し、これらの上に絶縁膜23を形成して、Z方向位置検出用電極体20を得る工程である。
X方向電極部22a、絶縁膜23、引き回し配線24及び外部接続用端子25の形成方法は、第1実施形態におけるX方向電極部22a、絶縁膜23、引き回し配線24及び外部接続用端子25の形成方法と同様である。
[スペーサ接着層形成工程]
本実施形態におけるスペーサ接着層形成工程は、Z方向位置検出用電極体20の絶縁膜23の表面の全面にスペーサ接着層40を形成する工程である。
具体的に、スペーサ接着層40をホットメルト系接着剤で構成する場合には、スペーサ接着層形成工程では、溶融させたホットメルト系接着剤を絶縁膜23の表面の全面に塗工し、冷却して、スペーサ接着層40を形成する。
スペーサ接着層40を活性エネルギー線硬化性樹脂で構成する場合には、スペーサ接着層形成工程では、粘着剤の溶液又は接着剤の溶液を絶縁膜23の表面の全面に塗工し、活性エネルギー線の照射により硬化させて、スペーサ接着層40を形成する。
[圧着工程]
本実施形態における圧着工程は、ドットスペーサ50が設けられたXY方向位置検出用電極体60と、スペーサ接着層40が設けられたZ方向位置検出用電極体20とを圧着して接着積層体を形成すると共に、ドットスペーサ50の一部をスペーサ接着層40の内部に埋没させる工程である。
具体的に、圧着工程では、スペーサ接着層40とドットスペーサ50とを押し当て、ドットスペーサ50の一部をスペーサ接着層40の内部に埋没させて圧着する。その際、ドットスペーサ50の先端が絶縁膜23の表面に接するように、ドットスペーサ50の一部をスペーサ接着層40の内部に埋没させる。
(作用効果)
本実施形態の3次元センサ4も、ドットスペーサ50の一部がスペーサ接着層40の内部に埋没して接着しているため、接着強度が高く、非押圧時及び押圧時においてドットスペーサ50がスペーサ接着層40から剥離しにくくなっている。したがって、第1実施形態にて説明したように、Z方向の位置検出精度を向上させることができる。
また、ドットスペーサ50の先端が絶縁膜23の表面に接するため、Z方向位置検出用電極体20とXY方向位置検出用電極体60との間隔を容易に一定化させることができる。そのため、3次元センサ4のZ方向位置検出精度をより向上させることができる。
<第5実施形態>
本発明の3次元センサの第5実施形態について説明する。
図8に、本実施形態の3次元センサを示す。本実施形態の3次元センサ5は、支持板10と、Z方向位置検出用電極体20と、スペーサ接着層40と、ドットスペーサ50と、XY方向位置検出用電極体60と、保護層90とを備える。
本実施形態は、スペーサ接着層40がZ方向位置検出用電極体20の絶縁膜23の代わりに形成され、弾性変形層が省略されている点以外は第1実施形態と同様である。
本実施形態におけるドットスペーサ50は、弾性変形可能な材料から構成され、厚さを1cmとして測定した際のショアA硬度が85以下の材料から形成されていることが好ましい。弾性変形可能な材料としては、第1実施形態における弾性変形層を構成する材料と同様の物を使用することができる。
(製造方法)
上記の3次元センサ5の製造方法としては、Z方向位置検出用電極体作製工程と、XY方向位置検出用電極体作製工程と、スペーサ形成工程とスペーサ接着層形成工程と、圧着工程と、保護層貼合工程と、支持板貼合工程とを有する方法が挙げられる。
本実施形態におけるZ方向位置検出用電極体作製工程、スペーサ接着層形成工程及び圧着工程は、第1実施形態におけるZ方向位置検出用電極体作製工程、スペーサ接着層形成工程及び圧着工程とは異なり、その他の工程については、第1実施形態と同様である。
[Z方向位置検出用電極体作製工程]
本実施形態におけるZ方向位置検出用電極体作製工程は、基材シート21の第1面21aに、X方向電極部22aと、引き回し配線24と、外部接続用端子25とを形成して、Z方向位置検出用電極体20を得る工程である。
X方向電極部22aの形成方法、引き回し配線24及び外部接続用端子25の形成方法は、第1実施形態におけるX方向電極部22aの形成方法、引き回し配線24及び外部接続用端子25の形成方法と同様である。
[スペーサ接着層形成工程]
本実施形態におけるスペーサ接着層形成工程は、Z方向位置検出用電極体20の露出面の上にスペーサ接着層40を形成する工程である。
具体的に、スペーサ接着層形成工程では、Z方向位置検出用電極体20の基材シート21、X方向電極部22a、引き回し配線24及び外部接続用端子25の全面にスペーサ接着層40を形成する。本実施形態におけるスペーサ接着層40の形成方法は、第1実施形態におけるスペーサ接着層40の形成方法と同様である。
[圧着工程]
本実施形態における圧着工程は、ドットスペーサ50が設けられたXY方向位置検出用電極体60と、スペーサ接着層40が設けられたZ方向位置検出用電極体20とを圧着して接着積層体を形成すると共に、ドットスペーサ50の一部をスペーサ接着層40の内部に埋没させる工程である。その際、ドットスペーサ50の先端が導電膜22の表面に接せず、スペーサ接着層40とXY方向位置検出用電極体60との間に空隙が形成されるように、ドットスペーサ50の一部をスペーサ接着層40の内部に埋没させる。
(作用効果)
本実施形態の3次元センサ5も、ドットスペーサ50の一部がスペーサ接着層40の内部に埋没して接着しているため、非押圧時及び押圧時においてドットスペーサ50がスペーサ接着層40から剥離しにくくなっている。したがって、第1実施形態にて説明したように、Z方向の位置検出精度を向上させることができる。
本実施形態の3次元センサ5は、簡素化された構成である。
<第6実施形態>
本発明の3次元センサの第6実施形態について説明する。
図9に、本実施形態の3次元センサを示す。本実施形態の3次元センサ6は、支持板10と、Z方向位置検出用電極体20と、スペーサ接着層40と、ドットスペーサ50と、XY方向位置検出用電極体60と、保護層90とを備える。
本実施形態は、ドットスペーサ50が、先端面が平坦面とされた円錐台状に形成されている点以外は、第1実施形態と同様である。
(製造方法)
上記の3次元センサ6の製造方法としては、Z方向位置検出用電極体作製工程と、XY方向位置検出用電極体作製工程と、スペーサ形成工程と、スペーサ接着層形成工程と、圧着工程と、保護層貼合工程と、支持板貼合工程とを有する方法が挙げられる。
ただし、本実施形態におけるスペーサ形成工程は、第1実施形態におけるスペーサ形成工程とは異なり、その他の工程は、第1実施形態と同様である。
[スペーサ形成工程]
本実施形態におけるスペーサ形成工程は、XY方向位置検出用電極体60の裏面に、UV(紫外光)を用いたインプリント法により、ドットスペーサ50を形成する工程とされる点で、第1実施形態におけるスペーサ形成工程とは異なる。
すなわち、本実施形態のスペーサ形成工程では、XY方向位置検出用電極体60を構成する電極シート70の基材シート71の露出面に、UVインプリント法によってドットスペーサ50を形成する。
より具体的には、例えば、まず、基材シートの露出面に、活性エネルギー線硬化性樹脂を含むインクをスクリーン印刷する。
次いで、図示略のガラス素材からなるモールド金型と基材シートとで活性エネルギー線硬化性樹脂を挟み込むことにより、モールド金型に形成されたドットパターンを活性エネルギー線硬化性樹脂に転写しながらプレスする。
そして、モールド金型側からUV(紫外線)を照射することにより、活性エネルギー線硬化性樹脂を硬化させてドットスペーサ50を形成する。
ここで、通常の方法で、UVインプリント法によってドットスペーサを形成しようとすると、XY方向位置検出用電極体作製工程において基材シート上に形成した導電膜のパターンにより、UV光が遮光されるという問題がある。これに対し、本実施形態においては、モールド金型としてガラス素材のものを適用することで、モールド金型の外部から活性エネルギー線硬化性樹脂に向けてUV光を照射することが可能となる。
(作用効果)
本実施形態の3次元センサ6においても、ドットスペーサ50の一部がスペーサ接着層40の内部に埋没して接着しているため、接着強度が高く、非押圧時及び押圧時においてドットスペーサ50がスペーサ接着層40から剥離しにくくなっている。したがって、第1実施形態にて説明したように、Z方向の位置検出精度を向上させることができる。
また、ドットスペーサ50の先端が弾性変形層30の表面に接するため、Z方向位置検出用電極体20とXY方向位置検出用電極体60との間隔を容易に一定化させることができる。そのため、3次元センサ2のZ方向位置検出精度をより向上させることができる。
また、本実施形態の3次元センサ6では、ドットスペーサ50が円錐台状(柱状)とされており、平坦面である先端が弾性変形層30の表面に面接触する。これにより、Z方向位置検出用電極体20とXY方向位置検出用電極体60との間隔をより確実に一定化させることができるので、3次元センサ6のZ方向位置検出精度をさらに向上させることができる。
さらに、本実施形態では、ドットスペーサ50の形成方法としてUVインプリント法を適用することで、ドットスペーサ50のドット形状を高精度で形成することができる。これにより、Z方向位置検出用電極体20とXY方向位置検出用電極体60との間を一定間隔に調整するのが容易になる。また、モールド金型を用いることで、図9に示すように、表面側に導電膜72が形成された基材シート71の裏面側に、容易に、ドットスペーサ50のドット形状を高精度で形成することができる。また、モールド金型を用いてドットスペーサ50を形成する際、スペーサをシート上に形成した場合には、ドットスペーサを形成するための基材シートを新たに追加する必要が無いなので、製造工程や製造コストを増大させることなく、高精度のドット形状でドットスペーサを形成することが可能となる。
また、UVインプリント法を適用することで、図9に例示するように、ドットスペーサ50の先端を平坦面(フラット面)として形成することができる。これにより、Z方向位置検出用電極体20とXY方向位置検出用電極体60との間を一定間隔に調整するのが容易になる。また、ドットスペーサ50と弾性変形層30との間の接着面積が増大するので、接着力が向上する。
さらに、UVインプリント法を適用することで、ドットスペーサ50のドット形状を、精度の高い印刷方法によって自由な形状に加工することができる。これにより、ドットスペーサを、平面視で円形状のような形状のみならず、例えば、平面視で四角形状等の各種形状として、高精度で容易に形成することができるので、ドットスペーサ50と弾性変形層30との間の接着力をより向上させることが可能となる。
また、ドットスペーサ50の形状を、図1に示すような断面視で半球状のみならず、例えば、図9に示すような円錐形状等の柱状の形状として、高精度で容易に形成することができるので、上記同様、ドットスペーサ50と弾性変形層30との間の接着力をより向上させることが可能となる。
<その他の実施形態>
なお、本発明の3次元センサは、上記実施形態に限定されない。
例えば、X方向電極部及びY方向電極部は、幅が一定である必要はなく、例えば、幅が周期的に変化しても構わないし、幅が太い部分と、それよりも細い部分とが交互に配置されても構わない。
本発明の3次元センサは、支持板に、Z方向位置検出用電極体、スペーサ接着層及びドットスペーサ、XY方向位置検出用電極体の順で形成されている必要はなく、例えば、支持板に、XY方向位置検出用電極体、スペーサ接着層及びドットスペーサ、Z方向位置検出用電極体の順に形成されてもよい。
また、XY方向位置検出用電極体のX方向電極部とY方向電極部の位置関係に制限はなく、どちらが表側に配置されても構わない。
また、本発明の3次元センサは、支持板及び保護層を備えていなくても構わない。
1,2,3,4,5,6 3次元センサ
10 支持板
11 両面粘着テープ
20 Z方向位置検出用電極体
21 基材シート
22 導電膜
22a X方向導電部
23 絶縁膜
24 引き回し配線
25 外部接続用端子
30 弾性変形層
40 スペーサ接着層
50 ドットスペーサ
60 XY方向位置検出用電極体
61 接着層
70 電極シート
71 基材シート
72 導電膜
72a Y方向電極部
73 絶縁膜
74 引き回し配線
75 外部接続用端子
80 電極シート
81 基材シート
82 導電膜
82a X方向電極部
83 絶縁膜
84 引き回し配線
85 外部接続用端子
90 保護層
91 両面粘着テープ

Claims (7)

  1. XY方向の位置を検出するシート状のXY方向位置検出用電極体と、前記XY方向位置検出用電極体と重なるように配置され、Z方向の位置を検出するシート状のZ方向位置検出用電極体とを具備し、前記XY方向位置検出用電極体は、XY方向の位置を検出するための一対の導電膜を備え、前記Z方向位置検出用電極体は、Z方向の位置を検出するための導電膜を備えた静電容量式3次元センサであって、
    前記XY方向位置検出用電極体における前記Z方向位置検出用電極体側の面に設けられた複数のドットスペーサと、前記複数のドットスペーサを前記Z方向位置検出用電極体に接着するスペーサ接着層とを備え、
    前記複数のドットスペーサは、前記XY方向位置検出用電極体と前記スペーサ接着層との間に空隙が形成された状態で、前記スペーサ接着層の内部に一部が埋没して接着しており、
    前記Z方向位置検出用電極体が、前記スペーサ接着層側に弾性変形層を備え、
    前記複数のドットスペーサの先端が前記弾性変形層の表面に接している、静電容量式3次元センサ。
  2. 前記弾性変形層が、厚さを1cmとした際のショアA硬度が85以下の材料からなり、
    前記ドットスペーサが、弾性変形不能な材料により形成されている、請求項1に記載の静電容量式3次元センサ。
  3. XY方向の位置を検出するシート状のXY方向位置検出用電極体と、前記XY方向位置検出用電極体と重なるように配置され、Z方向の位置を検出するシート状のZ方向位置検出用電極体とを具備し、前記XY方向位置検出用電極体は、XY方向の位置を検出するための一対の導電膜を備え、前記Z方向位置検出用電極体は、Z方向の位置を検出するための導電膜を備えた静電容量式3次元センサであって、
    前記Z方向位置検出用電極体における前記XY方向位置検出用電極体側の面に設けられた複数のドットスペーサと、前記複数のドットスペーサを前記XY方向位置検出用電極体に接着するスペーサ接着層とを備え、
    前記複数のドットスペーサは、前記Z方向位置検出用電極体と前記スペーサ接着層との間に空隙が形成された状態で、前記スペーサ接着層の内部に一部が埋没して接着しており、
    前記XY方向位置検出用電極体が、前記スペーサ接着層側に弾性変形層を備え、
    前記複数のドットスペーサの先端が前記弾性変形層の表面に接している、静電容量式3次元センサ。
  4. 前記弾性変形層が、厚さを1cmとした際のショアA硬度が85以下の材料からなり、
    前記ドットスペーサが、弾性変形不能な材料により形成されている、請求項3に記載の静電容量式3次元センサ。
  5. 前記スペーサ接着層が、ホットメルト系接着剤又は活性エネルギー線硬化性樹脂から形成されている、請求項1〜4のいずれか1項に記載の静電容量式3次元センサ。
  6. 前記ドットスペーサの各々の高さが30〜150μmである、請求項1〜5のいずれか1項に記載の静電容量式3次元センサ。
  7. 前記複数のドットスペーサの前記先端が平坦面である、請求項1〜6のいずれか1項に記載の静電容量式3次元センサ。
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